JP4331642B2 - チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置 - Google Patents

チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4331642B2
JP4331642B2 JP2004132576A JP2004132576A JP4331642B2 JP 4331642 B2 JP4331642 B2 JP 4331642B2 JP 2004132576 A JP2004132576 A JP 2004132576A JP 2004132576 A JP2004132576 A JP 2004132576A JP 4331642 B2 JP4331642 B2 JP 4331642B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chocolate
skin
innermost
nozzle
innermost skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004132576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005312333A (ja
Inventor
進 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga and Co Ltd
Original Assignee
Morinaga and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Morinaga and Co Ltd filed Critical Morinaga and Co Ltd
Priority to JP2004132576A priority Critical patent/JP4331642B2/ja
Publication of JP2005312333A publication Critical patent/JP2005312333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4331642B2 publication Critical patent/JP4331642B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)

Description

本発明は、例えば最中アイス菓子に用いられる、内面にチョコレート被膜が形成された最中皮の製造法及び製造装置に関する。
アイスクリームを最中の皮で挟んでなる、いわゆる最中アイス菓子は、最中皮のパリパリとした食感を楽しむことができる、アイス菓子を直接手に持って食することができる、最中の皮ごと適当な大きさにちぎって食することができる、などの特徴を有しており、市場で高い評価を得ているアイス菓子である。
この最中アイス菓子においては、最中皮の内面にチョコレート被膜を形成し、アイスの水分が最中皮に浸透して、最中皮のパリパリした食感が損なわれることを防止している。この場合、チョコレートのコーティングは、搬送手段に載って移動してくる最中皮の内面に、搬送手段の上方に配置されたノズルからチョコレートを吹き付けることによって行っている。
一方、下記特許文献1には、食品の表面に液状塗材を塗布する方法として、ノズルから吐出する液状塗材粒子に、コロナ放電によってイオン化した空気を衝突させて帯電させ、該粒子の電荷と同種の電荷に帯電した制御部のパターン形成出口から、上記帯電した液状塗材粒子を流出させ、上記粒子の電荷と異種の電荷に帯電された食品の表面に、上記液状塗材粒子を付着させるようにした方法が開示されている。
また、下記特許文献2には、帯電した粉末蜂蜜を、アースされた焼成後のパン・菓子類に対して噴霧することによって、粉末蜂蜜を良好に付着させるパン・菓子類の製造方法が開示されている。
更に、下記特許文献3には、パン、菓子等のつや出し用液をスプレイ機構に圧送し、ノズルから噴射する装置であって、ノズルの前方にマスキングを設けて、所定の範囲に吹き付けられるようにしたものが開示されている。
特開平1−240132号公報 特開昭59−132846号公報 実開昭53−97195号公報
しかしながら、従来の最中アイス菓子におけるチョコレート被膜付き最中皮の製造法では、最中皮の内面の全面に亘ってチョコレート被膜を均一な厚さで形成することが困難であったため、チョコレート被膜が十分に付着していない部分から、アイスの水分が浸透して、最中皮のパリパリした食感が損なわれてしまうという問題があった。
また、上記特許文献1に記載された食品の表面に液状塗材を塗布する方法、及び上記特許文献2に記載された焼成後のパン・菓子類に粉末蜂蜜を噴霧して付着させる方法は、いずれも液状塗材や粉末蜂蜜を帯電させ、食品をアースしたりする必要があるため、製造装置が複雑となると共に、高電圧を必要とするため作業者に対する安全性を確保しなければならないという問題があった。
更に、上記特許文献3に記載されたパン、菓子等のつや出し用液のスプレイ装置においては、ノズルの前方にマスキングを設けて噴霧するようにしているが、最中皮を移動させつつチョコレートを噴霧する場合、最中皮がマスキングの開口部に整合した状態で一旦停止させて噴霧する必要が生じ、生産性が低下するという問題があった。また、移動させつつ噴霧した場合には、噴霧位置を正確に制御できず、最中皮の端部においてチョコレートが外周にはみ出してしまうことがあった。
したがって、本発明の目的は、生産性を低下させることなく、最中皮の内面の全面に亘ってチョコレート被膜を均一な厚さで形成することができ、それによって最中アイス菓子としたときの最中皮のパリパリした食感が長期に亘って維持できるようにしたチョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のチョコレート被膜付き最中皮の製造法は、最中皮を移動させる搬送手段の経路上にチョコレートを吹き付けるノズルを配置し、
最中皮と最中皮の間には、最中皮の移動方向に沿って走行する無端状のマスキングベルトをそれぞれ配設し、
最中皮を前記搬送手段に載せて移動させ、最中皮の移動方向の先端部が前記ノズルに近接した位置で、前記ノズルからチョコレートを噴射し、チョコレートが後端部にまで吹き付けられる位置でチョコレートの噴射を停止することにより、最中皮の内面にチョコレートをコーティングすることを特徴としている。
そして、上記製造法においては、前記ノズルよりも最中皮の移動方向の下流側であって該ノズルに近接した位置に、最中皮の移動方向に対して直交するマスク板を配設し、
最中皮を前記搬送手段に載せて移動させ、最中皮の移動方向の先端部が前記マスク板に至る直前で、前記ノズルからチョコレートを噴射し、最中皮の後端部が前記マスク板を通過する前であって、かつ、チョコレートが後端部にまで吹き付けられる位置でチョコレートの噴射を停止することにより、最中皮の内面にチョコレートをコーティングすることが好ましい。
また、前記マスキングベルトは、前記搬送手段の経路上方に配置された少なくとも一対のプーリに張設し、
このマスキングベルトの上方走行部分に該マスキングベルトに付着したチョコレートを掻き落とすスクレッパを配置し、
このスクレッパの下方に掻き落とされたチョコレートを回収する受け箱を配置して、
前記マスキングベルトに付着したチョコレートを回収することが好ましい。
更に、前記ノズルからチョコレートを噴射している間、前記ノズルを前記搬送手段の移動方向と反対方向に移動させることが好ましい。
一方、本発明のチョコレート被膜付き最中皮の製造装置は、最中皮を移動させる搬送手段と、
この搬送手段の経路上に配置されたチョコレートを吹き付けるノズルと、
前記搬送手段に載って移動する最中皮と最中皮の間にそれぞれ配設され、最中皮の移動方向に沿って走行する無端状のマスキングベルトとを備えていることを特徴としている。
そして、上記製造装置においては、前記ノズルよりも最中皮の移動方向の下流側であって該ノズルに近接した位置に、最中皮の移動方向に対して直交するように配設されたマスク板を更に備えていることが好ましい。
また、前記マスキングベルトは、前記搬送手段の経路上方に配置された少なくとも一対のプーリに張設されており、
このマスキングベルトの上方走行部分に該マスキングベルトに付着したチョコレートを掻き落とすスクレッパが配置され、
このスクレッパの下方に掻き落とされたチョコレートを回収する受け箱が配置されていることが好ましい。
更に、前記ノズルからチョコレートを噴射している間、前記ノズルを前記搬送手段の移動方向と反対方向に移動させるように構成することが好ましい。
本発明によれば、最中皮と最中皮の間に、最中皮の移動方向に沿って走行する無端状のマスキングベルトをそれぞれ配設したので、ノズルからチョコレートを噴射したときに、最中皮の両側からはみ出すことなく、最中皮にチョコレートをコーティングすることができる。
本発明の好ましい態様において、マスキングベルトを、搬送手段の経路上方に配置された少なくとも一対のプーリに張設し、このマスキングベルトの上方走行部分に該マスキングベルトに付着したチョコレートを掻き落とすスクレッパを配置し、このスクレッパの下方に掻き落とされたチョコレートを回収する受け箱を配置して、マスキングベルトに付着したチョコレートを回収するようにした場合には、マスキングベルトをきれいな状態に保ってマスキング機能を維持すると共に、マスキングベルトに付着したチョコレートを回収して原料の無駄が発生するのを防止することができる。
また、本発明の好ましい態様において、ノズルからチョコレートを噴射している間、ノズルを搬送手段の移動方向と反対方向に移動させる場合には、短時間でチョコレートを最中皮に塗布することができる。
本発明で使用する最中皮には特別の制限はなく、小麦粉などの粉類を水と混合した生地を200℃以上の温度で焼成するなどの、通常の方法により製造することができる。また、必要に応じて、適宜着色剤や香料を加えてもよい。また、最中皮の形状、大きさ等も格別の制限はなく、従来アイス菓子用として使用されているものであれば何れでも良いが、本発明の特徴は、特に凹凸形状を伴う最中皮に対して発揮される。
また、コーティングに使用するチョコレート原料については、一般にコーティング用チョコレートとして使用されるものであれば、いずれも利用可能である。例えば、純チョコレート、純ミルクチョコレート、チョコレート、ミルクチョコレート、準チョコレート、準ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、クーベルチュール、ビターチョコレートなどが挙げられる。最中皮との風味のマッチングの観点からは純チョコレート、純ミルクチョコレートなどの使用が好ましい。特に、ジ不飽和グリセリドおよびジ飽和グリセリドの合計含有量が、コーティング用チョコレートあたり40重量%以上含まれているチョコレートの利用が好ましく、このようなチョコレートとしては、例えば特開平9−9940号公報に開示されたチョコレートが好適である。また、凹凸形状を伴う最中皮に対しては、高粘度のチョコレートが好適で、その粘度は700〜1200cpsが好ましい。
図1〜6には、本発明によるチョコレート被膜付き最中皮の製造装置の一実施形態が示されている。
図1に示すように、チョコレート被膜付き最中皮の製造装置10は、最中皮の搬送手段として、第1コンベヤ11と、第2コンベヤ12とを有し、これらのコンベヤ11,12は上下に平行に配設されている。それぞれのコンベヤ11,12の始端部には、最中皮を集積して下端から一枚ずつ供給する供給ホッパ15が配置されている。
そして、下方に配置された第1コンベヤ11には、下部最中皮13が、その内面を上に向けて、複数列でかつ進行方向に所定間隔を置いて搬送される。上方に配置された第2コンベヤ12には、上部最中皮14が、同じく内面を上に向けて、複数列でかつ進行方向に所定間隔を置いて搬送される。
図2を併せて参照すると、各コンベヤ11,12の移動経路上方には、コンベヤ11,12の移動方向に対して直交する一対の支軸19,20に支持された前後一対のプーリ16,17に張設された複数本のマスキングベルト18が、横方向に配列された最中皮と最中皮との隙間をマスキングするように平行に配設されている。
図3、4に示すように、この実施形態の場合、マスキングベルト18は、断面が台形をなし、その下方走行面が最中皮13(14)の両側の間隙に沿って配設されている。マスキングベルト18の下方走行面は、最中皮13(14)とほぼ同じ移動速度で同方向に移動する。また、マスキングベルト18の上方走行面には、上下一対のスクレッパ21,22がマスキングベルト18に摺接するように配置されている。上方のスクレッパ21は、下方に開口するコ字状の切欠き21aを有し、マスキングベルト18がこの切欠き21aに入って摺接することにより、その上面に付着されたチョコレートを掻き落とされるようになっている。下方のスクレッパ22は、上方に開口して両側がテーパ状に広がるコ字状の切欠き22aを有し、マスキングベルト18がこの切欠き22aに入って摺接することにより、その両側面及び下面に付着されたチョコレートを掻き落とすようになっている。
更に、各コンベヤ11,12のスクレッパ21,22の下方には、受け箱23が配置されている。受け箱23は、各コンベヤ11,12の幅方向全長に亘って、コンベヤ11,12の移動方向とほぼ直交する方向に配設されており、細長い樋状をなしている。この受け箱23に回収されたチョコレートは、チョコレート原料として再利用される。
また、各コンベヤ11,12の供給ホッパ15より下流側であって、上記マスキングベルト18が配設された部分の上方には、チョコレートを吹き付けるノズル24が、各最中皮13(14)の列毎に配置されている。
このノズル24としては、圧縮空気と共に流体を噴射することは衛生上の観点から好ましくないので、圧縮空気を用いずにチョコレートを圧して噴射するシリンダ駆動型ポンプを用いたものが好ましく、特に、シリンダ駆動型ポンプ、噴射ノズル並びに当該シリンダ駆動型ポンプと噴射ノズルを連結する流体経路と、該流体経路に並列に連結された逆止弁、タンク並びに流体切替バルブをこの順序で連結させた流体加圧経路と、噴射ノズルからの該流体の噴射時間(t)と連動させて該流体切替バルブを開放する制御手段とを備えたものが好ましく使用される。
このようなノズルによれば、シリンダ駆動型ポンプにより加圧されたチョコレートは、流体経路及び流体加圧経路の双方に加圧充填されることとなる。ここで、加圧流体経路は逆止弁と流体切替バルブを備えているので、シリンダポンプ内のシリンダが上死点、下死点いずれに到達した場合でも、流体加圧経路内の圧力は一定に保たれることになり、ポンプ脈動を解消することができる。
そして、噴射ノズル開放によって流体経路内の流体の圧力が低下したときに、流体切替バルブを制御開放して該噴射による圧力低下を補うように圧力を流体加圧経路から流体経路に補うことで、噴射後の再加圧に要する時間を大幅に短縮することができ、ノズルの噴射時間内において、その噴射圧をできるだけ一定に保ってチョコレートの塗布ムラが発生することを防止できる。
このノズル24よりも最中皮13(14)の移動方向の下流側であって該ノズル24に近接した位置に、各コンベヤ11,12の幅方向全長に亘って、コンベヤ11,12の移動方向とほぼ直交する方向に、マスク板25が配設されている。このマスク板25は、下方に向かうほど上流側に寄るように、コンベヤ11、12に対してやや斜め下方に向けて配設されている。マスク板25は、ノズル24からチョコレートを噴射するときに最中皮外部へチョコレートが飛び散らないようにする効果と、ノズル24からチョコレートを噴射するときの最中皮の位置決めをする効果がある。すなわち、最中皮13の移動方向の先端部がマスク板25に至る直前で、ノズル24からチョコレートを噴射し、最中皮13の後端部がマスク板25を通過する前であって、かつ、チョコレートが後端部にまで吹き付けられる位置でチョコレートの噴射を停止することにより、ノズル24からチョコレートが噴射し始めたときの噴射圧が強くても、マスク板25によってチョコレートが最中皮13の先端からはみ出すことを防止できる。また、チョコレートが後端部にまで吹き付けられる位置でチョコレートの噴射を停止することにより、チョコレートが最中皮13の後端からはみ出すことも防止でき、最中皮の内面の端部にまでチョコレートをコーティングすることができる。なお、図6(B)に示すように、ノズル24は、コンベヤ11,12の移動方向と反対のE方向に、所定距離だけ移動しつつチョコレートを噴射するようになっている。
以上説明したコンベヤ11,12と、マスキングベルト18と、スクレッパ21,22と、受け箱23と、ノズル24と、マスク板25が、本発明によるチョコレート被膜付き最中皮の製造装置10の構成部をなしている。以下に説明する部分は、チョコレート被膜を形成した最中皮13に、アイスクリームやセンターチョコレートを充填し、もう一方の最中皮14を被せて、最中アイス菓子を製造する工程に係る部分であり、本発明のチョコレート被膜付き最中皮の製造装置に付設されて最中アイス菓子の製造装置をなす部分である。
すなわち、下方の第1コンベヤ11のマスキングベルト18から出た位置から、移動方向に沿って順番に、第1アイスクリーム充填機30、センターチョコレート充填機31、第2アイスクリーム充填機32が配置されている。第1アイスクリーム充填機30は、最中皮13の底部にアイスクリームを所定の厚さで充填する。センターチョコレート充填機31は、このアイスクリーム上にセンターチョコレートを充填する。第2アイスクリーム充填機32は、この上に更にアイスクリームを充填して、センターチョコレートを上下のアイスクリームで挟んだ状態にする。
第2アイスクリーム充填機32より更に移動方向下流側には、上方最中皮14の反転被せ装置33が配置されている。この反転被せ装置33は、上方の第2コンベヤ12の終端部に配置され、第2コンベヤ12の終端部から落下する最中皮14を反転させて、第1コンベヤ13上に載置されて移動してくる最中皮13に被せ付けるものである。
この反転被せ装置33の更に下流側には、第3コンベヤ34が配置され、この第3コンベヤ34は、クーラボックス35内に導入されている。
次に、このチョコレート被膜付き最中皮の製造装置10を用いた、本発明によるチョコレート被膜付き最中皮の製造法の一実施形態を説明する。
図1に示すように、供給ホッパ15から、各コンベヤ11,12に最中皮13,14がそれぞれ供給され、最中皮13,14が所定間隔をおいて複数列で移動する。それぞれの最中皮13,14の両側には、マスキングベルト18が同方向に走行し、図5、図6(A)に示すように、最中皮13(14)の両側より外側をカバーする。
そして、図6(B)に示すように、最中皮13(14)の先端Cが、マスク板25に近接した位置Aに至ると、図示しないセンサがこれを検知して、ノズル24からチョコレートを噴射する。このときの噴射圧力は比較的高いが、同図(A)に示すように、最中皮13(14)の両側より外側はマスキングベルト18でカバーされ、最中皮13(14)の先端Cより外側はマスク板25でカバーされるので、チョコレートが最中皮13(14)の外側にはみ出すことを防止できる。なお、マスク板25を取付けない場合であっても、同図(B)の位置Aに最中皮が至ると、ノズル24からチョコレートを噴射することに変わりはない。
ノズル24は、A地点で噴射を開始した後、コンベヤ11(12)の移動方向とは反対方向に、最中皮13(14)上のB地点に至るまで移動しつつ、チョコレートを噴射し続ける。この噴射時間(スプレー時間)は、例えば0.2秒程度であり、A地点からB地点までの移動距離は、例えば100mm程度とされる。ノズル24がB地点に至ったとき、噴射されるチョコレートは、最中皮13(14)の後端部Dにまで吹き付けられる。しかし、このときのノズル24からのチョコレートの噴射圧は、A地点の噴射圧に比べて弱くなり、しかも最中皮13(14)の後端部の外周が、チョコレートの噴射方向に対して隠れる方向となるため、チョコレートが最中皮の外周に付着することを防止できる。
この結果、最中皮13(14)の内面の全面に亘ってチョコレートを均一な厚さで塗布することができる。なお、最中皮13(14)の内面に塗布されるチョコレートの厚さは少なくとも300μmであって、単位面積(cm)当たりのチョコレート量が0.02〜0.1gとなるようにすることが好ましい。
マスキングベルト18には、ノズル24から噴射されるチョコレートが付着するが、このチョコレートは、上下一対のスクレッパ21,22によって前述したように掻き落とされ、掻き落とされたチョコレートは受け箱23に落下して、チョコレート原料として再利用される。
こうしてチョコレートをコーティングされた下方の最中皮13には、第1アイスクリーム充填機30により、アイスクリームが所定の厚さで充填され、次いで、センターチョコレート充填機31によりセンターチョコレートが充填され、更に、第2アイスクリーム充填機32により再度アイスクリームが充填されて、センターチョコレートを上下のアイスクリームで挟んだ状態とされる。
そして、上方の最中皮14は、第2コンベヤ12の終端部から反転被せ装置33に導入され、そこで反転されて、第1コンベヤ13上に載置されて移動してくる上記最中皮13に被せ付けられる。こうして完成した最中アイス菓子40は、第3コンベヤ34に載ってクーラボックス35に導入され、図示しない製品包装装置に送られる。
図7には、こうして製造された最中アイス菓子40が示されている。すなわち、この最中アイス菓子40は、凹凸形状を有する1対の最中皮13,14で覆われた形状をなし、各最中皮13,14の内面にチョコレート被膜41,42が形成され、その内側にそれぞれアイスクリーム43,44が充填され、このアイスクリーム43,44に挟まれて、中心にセンターチョコレート45が配置された構造をなしている。
この最中アイス菓子40は、最中皮13,14の内面全体にほぼ均一にコーティングされたチョコレート被膜41,42によって、アイスクリーム43,44の水分が最中皮13,14に移行するのが効果的に防止され、最中皮13,14のパリパリした食感を長期間に亘って維持することができる。
<実施例>
内壁面にリブを有する大きさ14cm×7cm×1.5cm(内面積105平方センチメートル)の最中皮(図7参照)と、粘度910cps(50℃)のコーティングチョコレートとを用い、図1〜6に示した製造装置によって最中アイス菓子を製造した。
第1コンベヤ11、第2コンベヤ12上を、最中皮13,14を約8mmの間隔で整列させて移動させた。ノズル24は、電子カムによって制御され、最中皮13,14が所定の位置に達した時にノズル24からチョコレートを噴射する構造とした。
マスキングベルト18としては、上底が6mm、下底が10mm及び斜辺が6mmの台形状の断面形状を有するものを使用した。マスキングベルト18の下方走行面の下端は、最中皮の上部から1mmの高さで保たれるようにした。
そして、最中皮13,14の先端Cが図6(B)のA地点に到達したときに、ノズル24からチョコレートを0.2秒間噴射した。このとき、ノズル24を噴射させつつ矢印E方向に向けてB地点まで約100mm移動させた。その後、チョコレートコーティングした最中皮13に、予め製造したアイスミルク(乳脂3%、無脂乳固形分9%および植物油脂3%)を38g分注し、ついでセンター用チョコレートを9g分注し、更に上記と同じアイスミルクを38g分注し、最後に、上方のコンベヤ12で製造された最中皮14を被せて最中アイス菓子40を製造した。
上記製造装置により最中皮13,14の内面全体に、チョコレートをほぼ均一に塗布することができた。また、ノズルから噴射したチョコレートが隣接する最中皮の隙間上部に噴射された場合であっても、最中皮の流れ方向に設置されたマスキングベルト18によって、チョコレートによる装置の汚染は生じなかった。また、実施例で製造した最中アイス菓子は、−25℃で21日間保管しても、最中皮の吸湿が少なくサクサクした食感が楽しめた。
<比較例1>
上記と同様な製造装置において、最中皮の流れ方向にマスキングベルトを設置せず、かつ、ノズルの位置を20mm最中皮の方にずらし、最中皮内面のほぼ全面にチョコレートが塗布できるように調整した。この調整以外は上記実施例と同様の装置、方法および原料を用いてチョコレートをコーティングした最中皮を製造した。このチョコレートをコーティングした最中の皮を用いて実施例と同様にして最中アイス菓子を製造した。
その結果、最中皮の内面の中央部分は、均一にチョコレートがコーティングされているものの、最中皮の端部から3mm程度内面部分では、チョコレートコーティングがされていない個所もあり、均一にチョコレートが塗布されていなかった。
この最中アイス菓子は、−25℃で21日間保管すると、最中皮のサクサクとした食感が、実施例の最中アイス菓子よりも劣っていた。
<比較例2>
上記実施例で用いた最中皮とチョコレートを用いて、熟練した研究員が一つ一つ最中皮に刷毛でチョコレートを塗布し、チョコレート被膜付き最中皮を製造した。この最中皮を用いて実施例と同様に最中アイス菓子を製造した。
刷毛でチョコレートを塗布した場合、噴射装置で噴射した場合に最中皮上にできるチョコレートの膜が生じず、チョコレート塗布表面がゴツゴツしたものになっていた。この最中アイス菓子は、−25℃で21日間保管すると、最中皮のサクサクとした食感は、実施例の最中アイス菓子よりもわずかに劣っていた。
<試験例>
実施例で製造した最中アイス菓子と、比較例1,2で製造した最中アイス菓子を−25℃で21日間保管し、各々の最中皮がどの程度吸湿するかを検討した。最中皮の吸湿は、保管後の最中皮の水分含量で表した。すなわち、最中皮の水分含量は、アイスミルクを挟んだ最初の状態では5%であり、アイスミルクから水分移行が生じた保管後の最中皮の水分含量を測定することによって最中皮の吸湿を検出した。最中皮の水分含量は、最中アイス菓子の最中皮の表面部分を削り取り、その削り取った部分を赤外線水分計(Kett社製、型式「FD-230」)を用いて98℃で測定した。測定時間は、特に定めず、水分計の目盛り小数点以下一桁が1分間変化しない値を最中皮の水分含量値とした。また、最中皮の水分含量は、4つの検体(最中皮の削り取った部分)の平均水分含量より求めた。
その結果、実施例の最中アイス菓子の最中皮は、21日後の水分含量が6.4%であった。これに対して、比較例1の最中アイス菓子の最中皮は、21日後の水分含量が7.8%であった。更に、比較例2で製造した最中アイス菓子の最中皮は、21日後の水分含量が7.4%であった。
この結果より、本発明の方法により製造したチョコレート被膜付き最中皮は、従来法で製造したチョコレート被膜付き最中皮よりも、経時的に吸湿が抑制されることが判明した。
本発明によれば、例えば最中アイス菓子に用いられる、内面にチョコレート被膜が形成された最中皮の製造法及び製造装置を提供できる。
本発明によるチョコレート被膜付き最中皮の製造装置の一例を示す概略構成図である。 同チョコレート被膜付き最中皮の製造装置の要部を示す斜視図である。 同チョコレート被膜付き最中皮の製造装置の要部を示す側面図である。 同チョコレート被膜付き最中皮の製造装置におけるマスキングベルトのスクレッパを示す斜視図である。 同チョコレート被膜付き最中皮の製造装置におけるマスク板の配置状態を示す説明図である。 同チョコレート被膜付き最中皮の製造装置におけるノズルによるチョコレート噴射状態を示す説明図であり、(A)は最中皮の進行方向から見た図、(B)は最中皮の側面から見た図である。 本発明の方法によって得られた最中アイス菓子の一例を示す一部切欠き斜視図である。
符号の説明
10 チョコレート被膜付き最中皮の製造装置
11 第1コンベヤ
12 第2コンベヤ
13、14 最中皮
19,20 支軸
16,17 プーリ
18 マスキングベルト
21,22 スクレッパ
23 受け箱
24 ノズル
25 マスク板
40 最中アイス菓子
41,42 チョコレート
43,44 アイスクリーム
45 センターチョコレート

Claims (8)

  1. 最中皮を移動させる搬送手段の経路上にチョコレートを吹き付けるノズルを配置し、
    最中皮と最中皮の間には、最中皮の移動方向に沿って走行する無端状のマスキングベルトをそれぞれ配設し、
    最中皮を前記搬送手段に載せて移動させ、最中皮の移動方向の先端部が前記ノズルに近接した位置で、前記ノズルからチョコレートを噴射し、チョコレートが後端部にまで吹き付けられる位置でチョコレートの噴射を停止することにより、最中皮の内面にチョコレートをコーティングすることを特徴とするチョコレート被膜付き最中皮の製造法。
  2. 前記ノズルよりも最中皮の移動方向の下流側であって該ノズルに近接した位置に、最中皮の移動方向に対して直交するマスク板を配設し、
    最中皮を前記搬送手段に載せて移動させ、最中皮の移動方向の先端部が前記マスク板に至る直前で、前記ノズルからチョコレートを噴射し、最中皮の後端部が前記マスク板を通過する前であって、かつ、チョコレートが後端部にまで吹き付けられる位置でチョコレートの噴射を停止することにより、最中皮の内面にチョコレートをコーティングする請求項1記載の最中皮の製造法。
  3. 前記マスキングベルトは、前記搬送手段の経路上方に配置された少なくとも一対のプーリに張設し、
    このマスキングベルトの上方走行部分に該マスキングベルトに付着したチョコレートを掻き落とすスクレッパを配置し、
    このスクレッパの下方に掻き落とされたチョコレートを回収する受け箱を配置して、
    前記マスキングベルトに付着したチョコレートを回収する請求項1又は2に記載のチョコレート被膜付き最中皮の製造法。
  4. 前記ノズルからチョコレートを噴射している間、前記ノズルを前記搬送手段の移動方向と反対方向に移動させる請求項1〜3のいずれか1つに記載のチョコレート被膜付き最中皮の製造法。
  5. 最中皮を移動させる搬送手段と、
    この搬送手段の経路上に配置されたチョコレートを吹き付けるノズルと、
    前記搬送手段に載って移動する最中皮と最中皮の間にそれぞれ配設され、最中皮の移動方向に沿って走行する無端状のマスキングベルトとを備えていることを特徴とするチョコレート被膜付き最中皮の製造装置。
  6. 前記ノズルよりも最中皮の移動方向の下流側であって該ノズルに近接した位置に、最中皮の移動方向に対して直交するように配設されたマスク板を更に備えている請求項5に記載のチョコレート被膜付き最中皮の製造装置。
  7. 前記マスキングベルトは、前記搬送手段の経路上方に配置された少なくとも一対のプーリに張設されており、
    このマスキングベルトの上方走行部分に該マスキングベルトに付着したチョコレートを掻き落とすスクレッパが配置され、
    このスクレッパの下方に掻き落とされたチョコレートを回収する受け箱が配置されている請求項5又は6に記載のチョコレート被膜付き最中皮の製造装置。
  8. 前記ノズルからチョコレートを噴射している間、前記ノズルを前記搬送手段の移動方向と反対方向に移動させるように構成した請求項5〜7のいずれか1つに記載のチョコレート被膜付き最中皮の製造装置。
JP2004132576A 2004-04-28 2004-04-28 チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置 Expired - Fee Related JP4331642B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004132576A JP4331642B2 (ja) 2004-04-28 2004-04-28 チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004132576A JP4331642B2 (ja) 2004-04-28 2004-04-28 チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005312333A JP2005312333A (ja) 2005-11-10
JP4331642B2 true JP4331642B2 (ja) 2009-09-16

Family

ID=35440443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004132576A Expired - Fee Related JP4331642B2 (ja) 2004-04-28 2004-04-28 チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4331642B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1985188B1 (en) * 2007-04-24 2013-02-27 Generale Biscuit Process for spraying a layer containing fat and sugar on a surface of an edible product
US8334005B2 (en) * 2008-11-14 2012-12-18 Kraft Foods Global Brands Llc Ribbon cutter apparatus and method for making sandwich baked goods
GB201013540D0 (en) * 2010-08-12 2010-09-29 Konink Verkade N V Apparatus and process for flavouring food products
JP5744799B2 (ja) * 2012-07-09 2015-07-08 アイプラント株式会社 食品コーティング装置
SG11201601494SA (en) 2013-09-25 2016-04-28 Fuji Oil Holdings Inc Oily food for inhibiting migration of water in frozen confectionery

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005312333A (ja) 2005-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2444904C2 (ru) Способ распыления слоя, содержащего жир и сахар, на поверхность съедобного продукта
US20170360077A1 (en) Ultrasonic rotary molding
AU767275B2 (en) Apparatus for coating confections, possibly with marbled-appearance
US9060543B2 (en) Comestible coating delivery method and apparatus
US20080265055A1 (en) Ultrasonic nozzle
KR20160068736A (ko) 식품의 바닥부를 코팅하기 위한 시스템 및 방법
JP2023087105A (ja) 可食物を製造するための方法
JP4331642B2 (ja) チョコレート被膜付き最中皮の製造法及び製造装置
CA2349484C (en) Method for preparing bakery goods having edible particles on a top surface and bakery goods prepared thereby
CA2282422C (en) Preparation of coated confectionery
WO2015179498A2 (en) Highly efficient dust coating method to improve process and packaging
JPH08322501A (ja) チップ食品のカーリング方法およびその装置
WO2003079803A2 (en) Coating of food products
JP2010246463A (ja) 食品の焼成方法及びその装置
JP2003235457A (ja) 食品の成形方法及び成形装置
JP3860789B2 (ja) 最中アイス菓子
GB1128776A (en) Improvements relating to confections
JP2008005802A (ja) 粒状食品含有食品の製造方法及びその製造装置
EP3958687B1 (en) Process and device for application of particles onto frozen confectionery
JPS5847439A (ja) 合成冷凍菓子製品及びその製造方法並びに製造装置
JPH03251149A (ja) カップ収容麺の飛出し防止装置
JP3248864B2 (ja) 菓子製造装置
KR20090027478A (ko) 분사기능을 갖는 이송장치
KR101082994B1 (ko) 첨가물과 시럽이 혼합된 아이스크림 제조 장치
JP2017042080A (ja) 食品生地成形装置及び食品生地の成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090609

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees