JP4330912B2 - 貼合せ基板製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貼合せ基板製造装置に係り、詳しくは液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等の2枚の基板を貼り合わせた基板(パネル)を製造する際に使用して好適な貼合せ基板製造装置に関する。
【0002】
近年、LCD等の平面表示パネルは、大型化・軽量化(薄型化)が進むとともに、低コスト化の要求が一層高まってきている。このため、2枚の基板を貼り合わせてパネルを製造する装置においては、歩留まりを向上させて生産性を高めることが求められている。
【0003】
【従来の技術】
液晶表示パネルは、例えば、複数のTFT(薄膜トランジスタ)がマトリクス状に形成されたアレイ基板(TFT基板)と、カラーフィルタ(赤、緑、青)や遮光膜等が形成されたカラーフィルタ基板(CF基板)とが極めて狭い間隔(数μm程度)で対向して設けられ、両基板間に液晶が封入されて製造される。遮光膜は、コントラストを稼ぐため、及びTFTを遮光して光リーク電流の発生を防止するために用いられる。TFT基板とCF基板は、熱硬化性樹脂を含むシール材(接着剤)で貼り合わされている。
【0004】
この液晶表示パネルの製造工程において、対向するガラス基板間に液晶を封入する液晶封入工程では、例えば、TFT基板の周囲に枠状に形成したシール材の枠内の基板面上に規定量の液晶を滴下し、真空中でTFT基板とCF基板を貼り合わせて液晶封入を行う滴下注入法が一般的に用いられる。
【0005】
従来より、このような2枚の基板の貼り合わせは、貼合せ装置としてのプレス装置を用いて基板加圧工程にて行われる。このプレス装置は、処理室内に互いに対向して配置される上下2枚の保持板を有しており、各保持板に保持した両基板の位置合わせをアライメントマークを用いて光学的に行った後、所定の加圧力を加えて貼り合わせを行う(例えば特許文献1参照)。
【0006】
図8は、従来の基板加圧工程の概略を示す処理フローチャートである。
基板加圧工程の開始により、プレス装置は、まず処理室内に搬入された2枚の基板(CF基板とTFT基板)をそれぞれ上下の保持板に吸着保持し(ステップ71)、その後、処理室を閉塞して室内を密閉状態にする(ステップ72)。
【0007】
次に、プレス装置は処理室内を真空排気して減圧し(ステップ73)、排気が完了した後(ステップ74)、両基板を所定の基板間隔まで互いに近接させる(ステップ75)。
【0008】
次に、プレス装置は両基板の位置合わせをアライメントマークを用いて非接触にて(一方の基板の上面に形成されたシール材に他方の基板の下面を接触させることなく)行う。
【0009】
具体的には、まず、両基板に形成された粗アライメントマークを少なくとも1台のカメラ(撮像手段)にて撮像し、それを画像処理した結果に基づいて両基板の粗位置合わせを行う(ステップ76)。この粗位置合わせによって、処理室内に搬入された基板が保持板に保持される際の基板搬送誤差が吸収される。
【0010】
次いで、両基板に形成された微アライメントマークを少なくとも1台のカメラにて撮像し、その画像処理結果に基づいて、両基板の微位置合わせを行う(ステップ77)。この微位置合わせによって、理想的には、上側基板(上側保持板に保持される基板)と下側基板(下側保持板に保持される基板)との位置ずれ量が零(実際には許容範囲内の値)となる。
【0011】
次に、プレス装置は両基板に所定の圧力(加工圧)を加えて両基板にシール材が密着する基板間隔までプレスした後(ステップ78)、前記と同様に微アライメントマークを用いて再度微位置合わせを行う(ステップ79)。この微位置合わせは、両基板の貼り合わせ精度をより高めるために行うものである。
【0012】
プレス装置は、このような微位置合わせを行った後、上側基板から保持板を離脱させて処理室内を大気開放する。これにより、両基板は、大気圧と基板間圧力との圧力差によって、所定のセルギャップまで圧縮される。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−258746号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の基板加圧工程では、基板貼り合わせ時における位置合わせを互いの基板を近接させた状態で少なくとも一回行う必要がある。
【0015】
これは、例えば撮像手段が1台のカメラであった場合、両基板のアライメントマークを同時に撮影するためには、その撮像手段が両マークを認識できる領域(焦点深度)以内まで両基板を近接させる必要があるためである。また、複数の撮像手段を用いて位置合わせを行ったとしても、両基板を近接させる際に機械的な位置ずれが生じる可能性があるためである。従って、貼り合わせ直前の基板近接状態で位置合わせを行うことにより、十分な位置合わせ精度を確保する必要があった。
【0016】
このため、基板間隔が離れた状態で位置合わせを行ったとしても、その後に、両基板を近接させた状態で少なくとも1回は位置合わせを行う必要があり、その結果、基板加圧工程全体の処理時間が長くなるという問題があった。
【0017】
この対策として、両基板を近接させた状態で処理室内の真空排気を行い、基板近接状態での位置合わせと真空排気とを並列して処理する方法が考えられるが、この方法では、間隔の狭い基板間にガス溜まりが発生して排気をうまく行うことができず、貼り合わせ不良の原因となる。
【0018】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、貼り合わせ時における位置合わせの精度を十分に確保しながら処理時間の短縮を図ることのできる貼合せ基板製造装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項に記載の発明によれば、処理室内に配置された互いに対向する第1の保持板と第2の保持板にはそれぞれ第1の基板と第2の基板とが保持され、第1の撮像手段は第1の基板に有する第1の位置合せマークを撮像し、第2の撮像手段は第2の基板に有する第2の位置合せマークを撮像する。画像処理装置には、第1及び第2の撮像手段に設定される焦点深度の距離よりも離れた第1の基板間隔にて前記第1及び第2の基板を位置合わせし前記第1及び第2の撮像手段にてそれぞれ撮像した位置合せマークの位置が第1及び第2の位置合せマークの相対位置として記憶され、制御装置には、第1及び第2の撮像手段の何れか一方により前記第1及び第2の位置合せマークの双方を撮像可能であり第1の基板間隔より狭く第1及び第2の基板の貼合せ間隔より広い第2の基板間隔にて前記第1及び第2の基板を位置合わせした時の第1及び第2の保持板の相対位置と前記位置合せマークを視野の中心に配置するように第1及び第2の撮像手段を移動させる移動位置とが記憶される。そして、制御装置は、前記処理室内に搬入され前記第1及び第2の保持板にそれぞれ保持した基板を前記第1の基板間隔にて配置し、前記第1の撮像手段にて前記第1の保持板に保持した基板の位置合せマークを撮像し、前記第2の撮像手段にて前記第2の保持板に保持した基板の位置合せマークを撮像し、それぞれの撮像画像における位置合せマークの位置と、記憶した前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置とを比較し、その比較結果に基づいて前記第1及び第2の位置合せマークの位置を一致させるように前記第2の保持板を移動させる移動量を算出し、前記移動量に従って前記第2の保持板を移動させ、前記第1の保持板を下降させて前記第1及び第2の基板を貼り合わせる。これにより、予め記憶された第1及び第2の位置合せマークの相対位置情報をもとに2枚の基板が近接した状態に無くても精度よく位置決めを行うことができ、基板同士の接触負荷により2枚の基板に損傷を与えることを確実に防止することができる。また、処理室内の真空排気処理と並列して位置合わせを行うことが可能となるため、基板加圧工程全体の処理時間を短縮することができる。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、画像処理装置には、前記第1及び第2の基板を前記第2の基板間隔にて位置合わせした時の前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置と、前記第1の基板間隔と前記第2の基板間隔とにおける前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置のずれ量を補正した補正値とが記憶される。これにより、2枚の基板が離れた状態にあっても、基板近接状態で行う位置合わせ時と同様な精度で位置合わせを行うことが可能である。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、第1及び第2の撮像手段にそれぞれ付設される第1及び第2の照明は、前記第1の基板間隔で前記第1及び第2の撮像手段により第1及び第2の位置合せマークを個別に撮像可能とする光量に調整され、前記第2の基板間隔で前記第1及び第2の撮像手段の何れか一方により第1及び第2の位置合せマークの双方を撮像可能とする光量に調整される。
【0024】
請求項に記載の発明によれば、第1の撮像手段と第2の撮像手段とは少なくとも1つずつ備えられる。これにより、第1及び第2の基板に有する第1及び第2の位置合せマークの形成数に対応した数でそれぞれ第1及び第2の撮像手段を備えることで、より精度の高い位置合わせを行うことが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図7に従って説明する。
図1は、液晶表示装置の製造工程のうち、セル工程における液晶注入及び貼り合せを行う工程を実施する貼合せ基板製造装置の概略構成図である。
【0026】
貼合せ基板製造装置11は、供給される2種類の基板W1,W2の間に液晶を封止して液晶表示パネルを製造する。尚、本実施形態で作成される液晶表示パネルは例えばアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、第1の基板W1はカラーフィルタや遮光膜等が形成されたカラーフィルタ基板(CF基板)、第2の基板W2はTFT等が形成されたアレイ基板(TFT基板)である。第1及び第2の基板W1,W2は、それぞれの工程によって作成され供給される。
【0027】
貼合せ基板製造装置11は、制御装置12とそれが制御するシール描画装置13と液晶滴下装置14と貼合せ装置15と検査装置16とを含む。貼合せ装置15は、プレス装置17と硬化装置18とから構成され、各装置17,18は前記制御装置12により制御される。
【0028】
又、貼合せ基板製造装置11は、供給される第1及び第2の基板W1,W2、あるいはそれらを貼り合わせて製造した貼合せ基板を搬送する搬送装置19a〜19dを備えている。各搬送装置19a〜19dは、前記制御装置12によって制御される。
【0029】
第1及び第2の基板W1,W2は、まずシール描画装置13に供給される。シール描画装置13は、第1及び第2の基板W1,W2のうち何れか一方の基板の上面に、その周囲に沿って所定位置にシール材を枠状に塗布する。
【0030】
本実施形態では、例えばTFT基板である第2の基板W2の上面にシール材を塗布する。このシール材としては、少なくとも光硬化性接着剤を含む接着剤が用いられる。シール材が塗布された後、第1及び第2の基板W1,W2は搬送装置19aにより液晶滴下装置14に搬送される。
【0031】
液晶滴下装置14は、搬送された両基板W1,W2のうち、シール材が塗布された基板W2の上面の予め設定された複数の所定位置に液晶を点滴する。液晶が点滴された後、第1及び第2の基板W1,W2は搬送装置19bにより基板加圧工程のための貼合せ装置15(具体的にはプレス装置17)に搬送される。
【0032】
プレス装置17は処理室としてのチャンバを備え、そのチャンバ内には第1及び第2の基板W1,W2をそれぞれ吸着保持する上下2枚の保持板が設けられている。プレス装置17は、搬入された第1の基板W1と第2の基板W2とをそれぞれ上側の保持板(第1の保持板)と下側の保持板(第2の保持板)とに吸着保持した後、チャンバ内を真空排気する。
【0033】
次に、プレス装置17は、チャンバ内に所定のガスを供給する。供給するガスは、例えばPDP(Plasma Display Panel)のための励起ガスなどの反応ガス、窒素ガス、クリーンドライエアーなどの不活性ガスを含む置換ガスである。これらガスにより、基板や表示素子の表面に付着した不純物や生成物を反応ガスや置換ガスに一定時間さらす前処理を行う。
【0034】
この処理は、貼り合わせ後に開封不可能な貼り合わせ面の性質を維持・安定化する。第1及び第2の基板W1,W2は、それらの表面に酸化膜等の膜が生成したり空気中の浮遊物が付着し、表面の状態が変化する。この状態の変化は、基板毎に異なるため、安定したパネルを製造できなくなる。従って、これら処理は、膜の生成や不純物の付着を抑える、また付着した不純物を処理することで基板表面の状態変化を抑え、パネルの品質の安定化を図っている。
【0035】
次に、プレス装置17は、位置合せマーク(アライメントマーク)を用いて光学的に両基板W1,W2の位置合せを非接触にて(少なくとも第2の基板W2の上面のシール材に第1の基板W1の下面を接触させることなく)行う。
【0036】
次に、プレス装置17は、両基板W1,W2に所定の圧力を加え、所定の基板間隔(少なくとも両基板W1,W2にシール材が密着する間隔)となるまでプレスした後、チャンバ内を大気開放する。これにより、両基板W1,W2は、大気圧と基板W1,W2間の圧力との圧力差により、所定のセルギャップとする最終の基板間隔まで圧縮される。
【0037】
尚、制御装置12は、第1及び第2の基板W1,W2のプレス装置17内への搬入からの時間経過を監視し、チャンバ内に供給したガスに両基板W1,W2を暴露する時間(搬入から貼合せを行うまでの時間)を制御する。これにより、貼り合せ後に開封不可能な貼合せ面の性質を維持・安定化する。
【0038】
搬送装置19cは、プレス装置17から貼り合わせ後の基板を取り出し、それを硬化装置18へ搬送する。詳しくは、制御装置12は、両基板W1,W2をプレスしてからの時間経過を監視し、予め定めた時間が経過すると搬送装置19cを駆動して貼り合わせ後の両基板W1,W2を硬化装置18に供給する。
【0039】
硬化装置18は、貼り合わせ後の両基板W1,W2に所定の波長を有する光を照射し、シール材を硬化させる。詳しくは、基板W1,W2間に封入された液晶は、プレス及び大気開放によって拡散する。硬化装置18は、この液晶の拡散が終了する、即ち液晶がシール材まで拡散する前に、そのシール材を硬化させる。
【0040】
又、貼り合わせ時に両基板W1,W2はプレスにおける加工圧等によって変形する。搬送装置19cにより搬送される両基板W1,W2は、シール材が硬化されていないため、その搬送時において基板W1,W2に残留する応力は解放される。これにより、硬化装置18によるシール材の硬化時に基板の位置ずれは抑えられる。
【0041】
シール材が硬化された両基板W1,W2(液晶パネル)は搬送装置19dにより検査装置16に搬送される。検査装置16は、搬送された液晶パネルの基板W1,W2の位置ずれ(ずれの方向及びずれ量)を測定し、その測定値を制御装置12に出力する。
【0042】
制御装置12は、検査装置16の検査結果に基づいて、プレス装置17における位置合せに補正を加える。即ち、シール材が硬化された液晶パネルにおける両基板W1,W2のずれ量をその位置ずれ方向と反対方向に予めずらしておくことで、次に製造される液晶パネルの位置ずれを防止する。
【0043】
次に、プレス装置17の構成について説明する。
図2は、第1及び第2の基板W1,W2の貼り合わせを行うプレス装置17を側面から見た概略構成図である。
【0044】
プレス装置17は、ベース板21及びそのベース板21に固定された支持枠22を備えている。ベース板21及び支持枠22はそれぞれ十分に高い剛性を持つ材質にて形成されている。
【0045】
支持枠22の内側面には、両側にガイドレール23a,23bが取着され、各ガイドレール23a,23bにはリニアガイド24a,24bが上下方向(Z方向)に移動可能に支持されている。各リニアガイド24a,24bの間には第1及び第2の支持板25,26が掛け渡され、第1の支持板25は、支持枠22の上部に取り付けられたモータ27の駆動に基づいて上下動する第3の支持板28により支持されている。
【0046】
モータ27の出力軸にはボールネジ29が一体回転可能に連結され、そのボールネジ29には第3の支持板28に設けられたナット30が螺合されている。従って、モータ27が駆動されてボールネジ29が正逆回転すると、第3の支持板28が上下動する。
【0047】
第3の支持板28はコ字状に形成され、その上部側の板にナット30が設けられている。第3の支持板28の下部側の板上面には複数(本実施形態では例えば4つ)のロードセル31が設けられ、そのロードセル31の上に第1の支持板25の下面が当接されている。
【0048】
プレス装置17は、支持枠22の支柱部内側に処理室としてのチャンバ32を備えている。チャンバ32は上下に分割され、上側容器32aと下側容器32bとから構成されている。チャンバ32の開口部、即ち上側容器32aと下側容器32bとが当接する個所には、それらの間をシールしてチャンバ32の気密を保つためのOリング(図示略)が設けられている。
【0049】
このチャンバ32内には、第1の基板W1と第2の基板W2とをそれぞれ吸着保持する加圧板33a(第1の保持板)とテーブル33b(第2の保持板)とが互いに対向して設けられている。
【0050】
尚、本実施形態では、加圧板33aは第1の基板W1(CF基板)を保持し、テーブル33bは第2の基板W2(TFT基板)を保持する。加圧板33aとテーブル33bは、吸引吸着力及び静電吸着力のうち少なくとも一方を作用させてそれぞれ第1の基板W1と第2の基板W2を吸着保持するようになっている。
【0051】
加圧板33aは第2の支持板26に吊下支持されている。詳しくは、第2の支持板26には複数(本実施形態では例えば4つ)の支柱34が支持され、各支柱34の下端は加圧板33aの上面に取着されている。従って、加圧板33aは、4本の支柱34を介して第2の支持板26に吊下支持されている。
【0052】
第2の支持板26と上側容器32aとの間には、各支柱34を囲みチャンバ32の気密を保つための弾性体としてのベローズ35が設けられている。このベローズ35は両端のフランジ部にOリング(図示略)を備え、そのOリングにより第2の支持板26と上側容器32aとの間をシールする。従って、上側容器32aは、ベローズ35を介して第2の支持板26に吊下支持されている。
【0053】
テーブル33bは位置決めステージ36に支持されている。詳しくは、位置決めステージ36はベース板21に固定して設置され、同ステージ36上に立設された複数(本実施形態では例えば4つ)の支柱37を介してテーブル33bが支持されている。この位置決めステージ36は、テーブル33bを水平方向(X方向及びY方向)に移動させる機構及び水平回転(θ方向)させる機構を有している。
【0054】
位置決めステージ36と下側容器32bとの間には、各支柱37を囲みチャンバ32の気密を保つための弾性体としてのベローズ38が設けられている。前記と同様、ベローズ38は両端のフランジ部にOリング(図示略)を備え、そのOリングにより位置決めステージ36と下側容器32bとの間をシールする。
【0055】
下側容器32bの下面には、ベース板21上に立設された複数の支持部材39が取着されている。従って、下側容器32bは、ベローズ38を介して位置決めステージ36に支持されるとともに、支持部材39を介してベース板21に支持されている。
【0056】
前記各支柱34の上端部には、各支柱34を第2の支持板26に固定して、それにより吊下支持する加圧板33aの水平レベルを調整するレベル調整部40が設けられている。レベル調整部40は例えば支柱34に形成されたネジと螺合するナットであり、これを正逆回転させて各支柱34を個別に上昇又は下降させることにより、加圧板33aの水平レベルを調整する。
【0057】
このように構成されたプレス装置17では、モータ27が駆動して第3の支持板28が上下動すると、同支持板28にロードセル31を介して支持される第1の支持板25が上下動し、それに伴ってリニアガイド24a,24bがガイドレール23a,23bに沿って上下動する。そして、このリニアガイド24a,24bの移動に伴って第2の支持板26が上下動することにより、第2の支持板26に吊下支持されている加圧板33a及び上側容器32aが上下動する。
【0058】
従って、リニアガイド24a,24bの下降方向にモータ27が回転駆動されると、上側容器32a及び加圧板33aが下降して上側容器32aと下側容器32bとがシールされ、チャンバ32が閉塞される。
【0059】
そして、この状態から、さらにリニアガイド24a,24bの下降方向にモータ27が回転駆動されると、前記ベローズ35が圧縮され、加圧板33aのみが下降するようになっている。これにより、プレス装置17は両基板W1,W2に加工力を加えて貼り合わせを行う。
【0060】
その際、上述した4つのロードセル31は、第1の支持板25から受ける圧力によって貼り合わせ時の荷重を検出し、その荷重検出結果を制御装置41に出力する。制御装置41は、各ロードセル31からそれぞれ荷重検出結果として出力される電気信号を受け取り、それらに基づいて荷重の総和値を算出する。
【0061】
ここで、チャンバ32内が減圧状態(真空状態)にあるとき、荷重総和値は、第1の支持板25及びそれに支持される各部材の重量(自重)Aと、各支柱34の断面積に比例して加圧板33aに作用する大気圧力Bとの総和値(A+B)となる。尚、この場合、第1の支持板25に支持される各部材とは、リニアガイド24a,24b、第2の支持板26、支柱34、レベル調整部40、加圧板33a、第1の基板W1である。
【0062】
この荷重総和値は、両基板W1,W2を近接させて貼り合わせを行う際に、その加工圧が反力として作用することにより次第に減少する。即ち、制御装置41は、各ロードセル31から出力される荷重検出結果に基づいて前記荷重総和値の減少分を検知することにより、貼り合わせ時に両基板W1,W2に加わる加工圧を認識するようになっている。
【0063】
制御装置41は、上記のように両基板W1,W2に加わる加工圧を算出し、その算出値に基づいて両基板W1,W2に加える加工圧を一定とするように生成したモータ駆動信号を付属するモータコントローラ(図示略)からモータドライバ42に出力する。モータドライバ42は、その制御装置41からのモータ駆動信号に応答して生成した所定の数のパルス信号をモータ27に出力し、モータ27はそのパルス信号に応答して回転駆動する。
【0064】
このようなモータ27の駆動に基づいて上下動する各リニアガイド24a,24bには、加圧板33aの位置を検出するためのリニアスケール43a,43bが設けられている。このリニアスケール43a,43bは、ガイドレール23a,23bに沿って移動するリニアガイド24a,24bの位置を検出することでテーブル33bに対する加圧板33aの位置を検出し、その検出結果を表示器44に出力する。
【0065】
詳述すると、表示器44には、加圧板33aに設けられた基準面センサ45によって、加圧板33aとテーブル33bとの間隔が「両基板W1,W2の厚さ+貼り合わせ時のセルギャップ(最終基板間隔)」となるときの加圧板33aの位置が予め原点位置として記憶されている。これにより、表示器44は、リニアスケール43a,43bから出力される検出値に基づいて加圧板33aの位置(原点位置に対する加圧板33aの相対位置)を算出し、その相対位置データを制御装置41に出力する。
【0066】
制御装置41は、その相対位置データにより加圧板33aの位置を監視し、貼り合わせ時における両基板W1,W2の間隔と、その時の基板W1,W2に加わる加工圧との関係が適正であるか否かを判断する。この貼り合わせ時における基板間隔と加工圧との関係は予め実験的に求められ、制御装置41は、それによる荷重の適正値から所定の許容範囲を超える場合に異常があると判断して処理(基板W1,W2に対する加圧)を中止する。
【0067】
プレス装置17は、基板貼り合わせ時に両基板W1,W2を水平方向に位置合わせを行うための撮像手段としてのCCDカメラ46a,46bを備えている。図2に示すように、本実施形態では、CCDカメラ46a,46bは、チャンバ32の上下に1台ずつ設けられている。
【0068】
即ち、上側容器32aの上方にCCDカメラ46a(以下、上カメラ46aという)が配置され、下側容器32bの下方にCCDカメラ46b(以下、下カメラ46bという)が配置されている。後述するように、各カメラ46a,46bは、貼り合わせ時に、両基板W1,W2にそれぞれ形成されているアライメントマークを撮像する。そして、この撮像されたアライメントマークに基づいて位置ずれ値(ずれの方向及びずれ量)が算出され、両基板W1,W2の位置合わせが行われるようになっている。
【0069】
次に、プレス装置17の制御機構を図3を参照しながら詳述する。尚、図2と同様の構成部分については同一符号を付してその詳細な説明を一部省略する。
制御装置41は、上記したように各ロードセル31からの出力を総和して荷重総和値を算出し、その荷重総和の減少分に基づいて生成したモータ駆動信号をモータドライバ42に出力する。モータドライバ42は、それに応答して生成したパルス信号を加圧板上下モータ27に出力し、これによりモータ27が加圧板33aを上昇又は下降させる方向に回転駆動されるようになっている。
【0070】
尚、図3に破線で示すように、各ロードセル31と制御装置41との間に、各ロードセル31からの荷重検出結果に基づいて荷重総和値を算出する演算装置47を別途設けるようにしてもよい。この構成では、制御装置41は、演算装置47の出力に基づいて、加圧板上下モータ27を駆動するか否かの判定動作のみを行う。従って、制御装置41での応答時間の遅れを回避して、モータ27の駆動制御をより正確に行うことが可能となる。
【0071】
また、制御装置41は画像処理装置48と接続されている。画像処理装置48は、上カメラ46a及び下カメラ46bによってそれぞれ撮像されるアライメントマークの画像データを基に両基板W1,W2の位置ずれ値を算出する。
【0072】
制御装置41は、この画像処理装置48からの出力に基づいて、位置決めステージモータ49を駆動するためのモータ駆動信号をモータドライバ50に供給する。即ち、モータドライバ50は、両基板W1,W2の位置ずれ量に応じて制御装置41から出力されるモータ駆動信号に応答して、位置決めステージモータ49を回転駆動するためのパルス信号を生成する。これにより、テーブル33bを支持する位置決めステージ36が水平方向(XY方向)に移動及び水平面内でθ方向に回転駆動され、両基板W1,W2の位置合わせが行われるようになっている。
【0073】
次に、上カメラ46a及び下カメラ46bを用いた位置合わせ機構の詳細を図4に従って説明する。尚、図2と同様な構成部分については同一符号を付して説明する。
【0074】
図4に示すように、上カメラ46aは上側容器32aの上方に配置され、第1の基板W1の表面(貼り合わせ面)に形成されたアライメントマークAL1を同基板W1の裏面側から撮像する。この上カメラ46aには照明51aが付設されており、この照明51aは、両基板W1,W2の基板間隔Dが上カメラ46aの焦点深度Paよりも広いとき、上カメラ46aがアライメントマークAL1を認識し得る光量で第1の基板W1を照明するようになっている。
【0075】
下カメラ46bは下側容器32bの下方に配置され、第2の基板W2の表面(貼り合わせ面)に形成されたアライメントマークAL2を同基板W2の裏面側から撮像する。この下カメラ46bには照明51bが付設されており、この照明51bは、両基板W1,W2の基板間隔Dが下カメラ46bの焦点深度Pbよりも広いとき、下カメラ46bがアライメントマークAL2を認識し得る光量で第2の基板W2を照明するようになっている。
【0076】
尚、後述するように、本実施形態では上カメラ46aに付設される照明51aは、基板間隔Dが下カメラ46bの焦点深度Pbよりも狭いとき、下カメラ46bが両基板W1,W2のアライメントマークAL1,AL2を認識し得る光量で第1及び第2の基板W1,W2を照明するようになっている。
【0077】
上カメラ46aは、ガイドレール52a,53aに沿って水平方向(XY方向)に移動可能、且つガイドレール54aに沿って垂直方向(Z方向)に移動可能に設けられている。同様に、下カメラ46bは、ガイドレール52b,53bに沿って水平方向(XY方向)に移動可能、且つガイドレール54bに沿って垂直方向(Z方向)に移動可能に設けられている。
【0078】
上側容器32a及び下側容器32bには、それらの外縁に沿ってそれぞれ覗き窓55a,55bが設けられている。上カメラ46aと下カメラ46bは、これらの覗き窓55a,55bを介してそれぞれアライメントマークAL1,AL2を個別に撮像し、その画像データを前記画像処理装置48(図3参照)に出力する。そして、画像処理装置48にて両アライメントマークAL1,AL2の相対位置(即ち両基板W1,W2の相対位置)が認識され、この画像処理装置48の出力を受けて制御装置41(図3参照)は位置決めステージ36を駆動し、両基板W1,W2の位置合わせを行うようになっている。
【0079】
詳述すると、画像処理装置48には、両基板W1,W2が予め定めた基板間隔にて位置合わせされた時にそれぞれ上カメラ46aと下カメラ46bにより撮像されたアライメントマークAL1,AL2の画像データ(各マークAL1,AL2の相対位置)が原点位置として登録(記憶)されている。
【0080】
又、制御装置41には、両基板W1,W2が前記予め定めた基板間隔にて位置合わせされた時の加圧板33aとテーブル33bとの相対位置、上カメラ46aと下カメラ46bの移動位置及び照明51a,51bの光量が登録(記憶)されている。
【0081】
そして、これら画像処理装置48と制御装置41とに予め登録された画像データ(各マークAL1,AL2の相対位置(原点位置))と上下のカメラ46a,46bの位置とに基づいて、位置合わせ時における位置決めステージ36の移動量が計算され、これにより位置合わせが行われるようになっている。
【0082】
図5は、画像処理装置48と制御装置41に対して予め登録すべき上カメラ46aと下カメラ46bの設定内容を示す説明図である。尚、図は、上カメラ46aと下カメラ46bにより撮像されたアライメントマークAL1,AL2の概念図を示している。
【0083】
まず、図5(a)に示すように、プレス装置17内に基準となる2枚の基板(第1及び第2の基板W1,W2)を搬入して加圧板33aとテーブル33bとに保持した後、加圧板33aを下降させて、下カメラ46bでアライメントマークAL1,AL2を撮像できる位置まで両基板W1,W2を近接させる。
【0084】
この状態では、両基板W1,W2の基板間隔「D0」は、両カメラ46a,46bの焦点深度Pa,Pbに対して、「D0<Pa,Pb」の関係にある。この時の加圧板33aの垂直軸Zの位置「Sz1」を制御装置41に登録しておく。
【0085】
次に、図5(b)に示すように、下カメラ46bを使用して、両基板W1,W2の位置合わせを位置決めステージ36(即ちテーブル33b)を水平移動して行い、その後、両アライメントマークAL1,AL2が下カメラ46bの視野の中央に来るように下カメラ46bを移動させる。
【0086】
そして、この時の下カメラ46bの画像データ(両アライメントマークAL1,AL2の相対位置及び形状)を画像処理装置48に登録しておく。
さらに、この時の上カメラ46aの照明51aの光量「LU2」と、下カメラ46bの駆動軸の位置(水平軸X「CDx1」,水平軸Y「CDy1」,垂直軸Z「CDz1」)及び照明51bの光量「LD1」とを制御装置41に登録しておく。尚、照明51aの光量「LU2」は、下カメラ46bにより双方のアライメントマークAL1,AL2を認識し得る強度に設定されている。
【0087】
次に、図5(c)に示すように、位置決めステージ36(即ちテーブル33b)の位置を固定したまま、上カメラ46aを使用して、両アライメントマークAL1,AL2が上カメラ46aの視野の中央に来るように上カメラ46aを移動させる。
【0088】
そして、この時の上カメラ46aの画像データ(両アライメントマークAL1,AL2の相対位置及び形状)を画像処理装置48に登録しておく。
さらに、この時の下カメラ46bの照明51bの光量「LD2」と、上カメラ46aの駆動軸の位置(水平軸X「CUx1」,水平軸Y「CUy1」,垂直軸Z「CUz1」)及び照明51aの光量「LU1」とを制御装置41に登録しておく。尚、照明51bの光量「LD2」は、上カメラ46aにより双方のアライメントマークAL1,AL2を認識し得る強度に設定されている。
【0089】
次に、図5(d)に示すように、アライメントマークAL1とアライメントマークAL2とをそれぞれ上カメラ46aと下カメラ46bとにより個別に撮像できる位置まで加圧板33aを上昇させる。
【0090】
そして、この時の基板間隔「D1」に対応した加圧板33aの垂直軸Zの位置「Sz2」と、上カメラ46aの垂直軸Zの位置「CUz2」及び照明51aの光量「LU3」と、下カメラ46bの照明51bの光量「LD3」とを制御装置41に登録しておく。
【0091】
尚、照明51aの光量「LU3」は、上カメラ46aによりアライメントマークAL1を認識し得る強度に設定され、照明51bの光量「LD3」は、下カメラ46bによりアライメントマークAL2を認識し得る強度に設定されている。
【0092】
又、本実施形態において、基板間隔「D1」は、基板加圧工程において、プレス装置17内に両基板W1,W2を搬入した後、チャンバ32を閉塞して室内を真空排気する際に必要な両基板W1,W2の間隔値に設定されている。
【0093】
この状態では、加圧板33aの上昇移動に伴って両基板W1,W2の相対位置に機械的なずれが生じている可能性がある。即ち、アライメントマークAL1の位置が上述した図5(c)に示す位置(同図(d)において破線)から変移している可能性がある。従って、この基板間隔「D1」に対応した位置におけるアライメントマークAL1の変移の有無及び変移量(図において「Δx」,「Δy」)を位置合わせの際の補正値として制御装置41に登録しておく。
【0094】
次に、上記のように登録された上カメラ46aと下カメラ46bの設定に基づいて両基板W1,W2の位置合わせを行う方法を図6を参照しながら説明する。まず、図6(a)に示すように、プレス装置17内に処理の対象となる基板(第1及び第2の基板W1,W2)を搬入して加圧板33aとテーブル33bとに保持した後、予め登録された設定に従って、アライメントマークAL1,AL2をそれぞれ上カメラ46aと下カメラ46bとにより個別に認識する。
【0095】
具体的には、加圧板33aの垂直軸Zの位置は、基板間隔「D1」(チャンバ32内を真空排気する際の両基板W1,W2の間隔)に対応した位置「Sz2」に設定されている。又、上カメラ46aの駆動軸の位置は、基板間隔「D1」に対応して、それぞれ水平軸X「CUx1」,水平軸Y「CUy1」,垂直軸Z「CUz2」に設定され、下カメラ46bの駆動軸の位置は、それぞれ水平軸X「CDx1」,水平軸Y「CDy1」,垂直軸Z「CDz1」に設定されている。又、上カメラ46aの照明51aは光量「LU3」に設定され、下カメラ46bの照明51bは光量「LD3」に設定されている。
【0096】
この時、同図に示すように、加圧板33aとテーブル33bとに保持される両基板W1,W2の位置(両カメラ46a,46bにより撮像されるアライメントマークAL1,AL2の位置)は搬入精度に依ってランダムとなっている。
【0097】
次に、図6(b)に示すように、予め登録されたアライメントマークAL1,AL2の相対位置と現在のマーク位置とを比較し、該比較結果に基づいて両基板W1,W2を位置合わせするのに必要な位置決めステージ36の移動量を算出する。尚、この時には、上述した補正値(アライメントマークAL1,AL2の変位量「Δx」,「Δy」)を考慮して移動量を算出する。
【0098】
次に、図6(c)に示すように、上述の図6(b)で求めた算出結果に基づいて、位置決めステージ36(即ちテーブル33b)を水平移動及び水平回転(図において水平軸X「Sx1」,水平軸Y「Sy1」,水平軸θ「Sθ1」)させることにより、両基板W1,W2の位置合わせを行う。
【0099】
その後、図6(d)に示すように、プレス装置17により加圧板33aを垂直軸Z「Sz1」の位置まで下降させて、両基板W1,W2を基板間隔「D0」まで近接させる。そして、この状態で、上カメラ46aの照明51aと下カメラ46bの照明51bを予め登録された光量「LU2」,「LD1」にそれぞれ設定し、双方のアライメントマークAL1,AL2を下カメラ46bのみを使用して撮像し、両基板W1,W2の位置合わせを行う。
【0100】
このような位置合わせ方法では、両基板W1,W2の間隔が離れている(少なくとも両カメラ46a,46bの焦点深度Pa,Pbよりも離れている)状態でも、両基板W1,W2の位置合わせを精度良く行うことが可能である。
【0101】
即ち、本実施形態では、両基板W1,W2間がチャンバ32内を真空排気する際の基板間隔「D1」である時に、予め基板近接状態からのずれを考慮した補正値(「Δx」,「Δy」)に基づいて位置合わせを精度良く行うことができる。
【0102】
尚、本実施形態では、基板間隔「D1」での位置合わせによって、位置合わせ精度を十分に確保することができるのであれば、図6(d)における両基板W1,W2の近接状態(基板間隔「D0」)での位置合わせを省略してもよい。
【0103】
次に、本実施形態のプレス装置17による基板加圧工程を図7を参照しながら説明する。
基板加圧工程の開始により、まず、プレス装置17は、チャンバ32内に搬入された第1及び第2の基板W1,W2をそれぞれ加圧板33aとテーブル33bとに吸着保持し(ステップ61)、その後、チャンバ32を閉塞して室内を密閉状態にする(ステップ62)。
【0104】
次に、プレス装置17は、チャンバ32内を真空排気して減圧する(ステップ63)。そして、プレス装置17は、このチャンバ32内の真空排気が完了するまで(ステップ64)の間に、両基板W1,W2の位置合わせを行う。即ち、プレス装置17は、両基板W1,W2の位置合わせをチャンバ32内の真空排気と同時に並列して行う。
【0105】
具体的には、まず、チャンバ32の上下に少なくとも1つずつ配置された粗調整用のCCDカメラ(本実施形態では図示しない)を用いて、両基板W1,W2に形成されたアライメントマークAL1,AL2を撮像し、その画像処理結果に基づいて両基板W1,W2の粗位置合わせを行う(ステップ65)。この粗位置合わせによって、処理室内に搬入された基板が保持板に保持される際の基板搬送誤差がある程度吸収されるようになっている。
【0106】
次いで、チャンバ32の上下に配置された上カメラ46aと下カメラ46bとを用いて、両基板W1,W2に形成された同一のアライメントマークAL1,AL2を撮像し、その画像処理結果に基づいて、上述した図5に示すような両基板W1,W2の微位置合わせを行う(ステップ66)。この微位置合わせによって、理想的には、両基板W1,W2の位置ずれ量が零(実際には予め定めた許容範囲内の値)となる。
【0107】
この微位置合わせが終了した後、プレス装置17は、加圧板33aを下降させて両基板W1,W2を近接させ(ステップ67)、その後、両基板W1,W2に加工圧を加えて両基板W1,W2にシール材が密着する所定の基板間隔までプレスして貼り合わせを行う(ステップ68)。
【0108】
そして、両基板W1,W2の貼り合わせ後、第1の基板W1に対する吸着を解除して同基板W1から加圧板33aを離脱させる際に、プレス装置17は、前記と同様にアライメントマークAL1,AL2を用いて再度微位置合わせを行う(ステップ69)。この微位置合わせは、貼り合わせ時のシール材の抵抗等による位置ずれを貼り合わせ状態で認識・補正することで、貼り合わせ精度をより高めるために行うことも可能である。
【0109】
プレス装置17は、このような微位置合わせを行った後、第1の基板W1から加圧板33aを離脱させてチャンバ32内を大気開放する。これにより、両基板W1,W2は、大気圧と基板間圧力との圧力差によって、所定のセルギャップまで圧縮される。
【0110】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)両基板W1,W2同士が離れた状態(上カメラ46aと下カメラ46bの焦点深度Pa,Pbより基板間隔が離れた状態)においても、双方のアライメントマークAL1,AL2を上カメラ46aと下カメラ46bとにより個別に認識して両基板W1,W2の位置合わせを行うことができる。その結果、チャンバ32内の真空排気中に、その排気中の時間を利用して両基板W1,W2の微細な位置合わせまでを排気処理と並列して行うことができる。これにより、基板加圧工程全体の処理時間を短縮することができる。
【0111】
(2)本実施形態では、チャンバ32内の真空排気中において、両基板W1,W2同士が離れた状態で位置合わせを行うことが可能となるため、基板近接時における両基板W1,W2同士の接触負荷を気にせずに容易に位置合わせを行うことが可能となる。
【0112】
(3)両基板W1,W2同士が離れた状態で行う位置合わせは、該離れた状態と基板近接状態とにおける機械的なずれ量(加圧板33aの上下動に伴う垂直度のずれ)を考慮した補正値「Δx」,「Δy」に基づいて行うようにした。従って、両基板W1,W2同士が離れた状態でも、基板近接状態で行う位置合わせと同様な精度で位置合わせを行うことができる。その結果、チャンバ32内の真空排気中に実施する位置合わせのみによって、その後の基板近接状態での位置合わせを省略することもできる。これにより、基板加圧工程全体の処理時間をさらに短縮することができる。又、このような補正値を、装置の安定稼働のための装置状態の監視情報として利用することも可能となる。
【0113】
(4)チャンバ32内の真空排気中に両基板W1,W2の位置合わせを上下のカメラ46a,46bを使用して実施した後、基板近接状態で何れか一方のカメラ(本例では下カメラ46b)を使用して位置合わせを行うことで、より精度の高い位置合わせを行うことが可能である。
【0114】
(5)上カメラ46aと下カメラ46bとにより双方のアライメントマークAL1,AL2を個別に撮像し、アライメントマークAL1,AL2の相対位置(両基板W1,W2の相対位置)を認識して位置合わせを行うようにした。このため、他方のマーク上に画像認識の妨げとなるようなパターンが存在していたとしても、マーク誤認識を生じることなく位置合わせを行うことができる。このことは、両基板W1,W2に形成するアライメントマークパターンの自由度を向上させることにもなる。
【0115】
(6)上カメラ46aと下カメラ46bとにより双方のアライメントマークAL1,AL2を個別に撮像可能であるため、プレス装置17内への基板搬入後の両基板W1,W2の有無を各マークAL1,AL2を用いて確認することが可能となる。
【0116】
(7)両基板W1,W2の貼り合わせ後に加圧板33aから第1の基板W1を離脱させる際、残存した吸着力によって基板W1,W2同士に剥離が起きていないか否かを上カメラ46aと下カメラ46bとにより双方のアライメントマークAL1,AL2を個別に撮像することで確認することができる。従って、装置の安定稼働に寄与することができる。
【0117】
尚、上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・本実施形態では、両基板W1,W2に形成した双方のアライメントマークAL1,AL2をチャンバ32の上下に設けたそれぞれ1台ずつのカメラ46a,46bによって認識する構成としたが、両基板W1、W2の位置合わせが可能となる最低限の個数以上であれば何台あっても構わない。例えば、両基板W1,W2の対角位置に形成した四隅のアライメントマークで位置合わせを行うのであれば、上下に各4台ずつCCDカメラを設けるようにする。
【0118】
・上記実施形態では、基板近接状態での位置合わせを下カメラ46bを用いて行うようにしたが、上カメラ46aを用いて行うことも可能である。あるいは、上カメラ46aと下カメラ46bの双方を用いて、双方の結果を平均化することで位置合わせを行うことも可能である。このように双方のカメラ46a,46bを用いた場合には、より精度の高い位置合わせを行うことが可能である。
【0119】
・上記実施形態では、上カメラ46aと下カメラ46bとにより双方のアライメントマークAL1,AL2を撮像した画像データを画像処理装置48にて合成処理し、該合成画像の解析結果に基づき両アライメントマークAL1,AL2の位置ずれ値を算出して位置合わせを行うようにしてもよい。
【0120】
・上記実施形態では、チャンバ32内の真空排気中において、両基板W1,W2の位置合わせ(微位置合わせ)を1回行うようにしたが、必ずしも1回に限定されない。即ち、両基板W1,W2の基板間隔が両カメラ46a,46bの焦点深度Pa,Pbよりも離れた間隔のときに、位置合わせを2回以上行うようにしてもよい。
【0121】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、基板貼り合わせ時における位置合わせの精度を十分に確保しながら、基板加圧工程における処理時間の短縮を図ることのできる貼合せ基板製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 貼合せ基板製造装置の概略構成図である。
【図2】 一実施形態のプレス装置の概略構成図である。
【図3】 プレス装置の制御機構を説明するブロック図である。
【図4】 位置合わせ機構を示す構成図である。
【図5】 上カメラと下カメラの設定方法を示す説明図である。
【図6】 位置合わせ方法を示す説明図である。
【図7】 一実施形態の基板加圧工程を示す処理フローチャートである。
【図8】 従来の基板加圧工程を示す処理フローチャートである。
【符号の説明】
W1 第1の基板
W2 第2の基板
AL1 第1の位置合せマークとしてのアライメントマーク
AL2 第2の位置合せマークとしてのアライメントマーク
Pa,Pb 焦点深度
D1 第1の基板間隔
11 貼合せ基板製造装置
17 プレス装置
32 処理室としてのチャンバ
33a 第1の保持板としての加圧板
33b 第2の保持板としてのテーブル
36 位置決めステージ
41 制御装置
46a 第1の撮像手段としてのCCDカメラ
46b 第2の撮像手段としてのCCDカメラ
48 画像処理装置
51a 第1の照明
51b 第2の照明

Claims (4)

  1. 処理室内に配置された互いに対向する第1の保持板と第2の保持板にそれぞれ第1の基板と第2の基板を保持し、前記第1及び第2の基板を互いに近接させて2枚の基板を貼り合わせる貼合せ基板製造装置において、
    前記第1の基板に有する第1の位置合せマークを撮像する第1の撮像手段と、
    前記第2の基板に有する第2の位置合せマークを撮像する第2の撮像手段と、
    前記第1及び第2の撮像手段に設定される焦点深度の距離よりも離れた第1の基板間隔にて前記第1及び第2の基板を位置合わせし前記第1及び第2の撮像手段にてそれぞれ撮像した位置合せマークの位置を前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置として記憶する画像処理装置と、
    前記第1及び第2の撮像手段の何れか一方により前記第1及び第2の位置合せマークの双方を撮像可能であり前記第1の基板間隔より狭く第1及び第2の基板の貼合せ間隔より広い第2の基板間隔にて前記第1及び第2の基板を位置合わせした時の前記第1及び第2の保持板の相対位置と前記位置合せマークを視野の中心に配置するように前記第1及び第2の撮像手段を移動させる移動位置とを記憶する制御装置と
    を備え
    前記制御装置は、
    前記処理室内に搬入され前記第1及び第2の保持板にそれぞれ保持した基板を前記第1の基板間隔にて配置し、前記第1の撮像手段にて前記第1の保持板に保持した基板の位置合せマークを撮像し、前記第2の撮像手段にて前記第2の保持板に保持した基板の位置合せマークを撮像し、それぞれの撮像画像における位置合せマークの位置と、記憶した前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置とを比較し、その比較結果に基づいて前記第1及び第2の位置合せマークの位置を一致させるように前記第2の保持板を移動させる移動量を算出し、前記移動量に従って前記第2の保持板を移動させ、前記第1の保持板を下降させて前記第1及び第2の基板を貼り合わせる、
    ことを特徴とする貼合せ基板製造装置。
  2. 前記画像処理装置には、
    前記第1及び第2の基板を前記第2の基板間隔にて位置合わせした時の前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置と、
    前記第1の基板間隔と前記第2の基板間隔とにおける前記第1及び第2の位置合せマークの相対位置のずれ量を補正した補正値と、
    が記憶されることを特徴とする請求項1記載の貼合せ基板製造装置。
  3. 前記第1の撮像手段には第1の照明が付設され、前記第2の撮像手段には第2の照明が付設され、
    前記第1及び第2の照明は、
    前記第1の基板間隔で前記第1及び第2の撮像手段により前記第1及び第2の位置合せマークを個別に撮像可能とする光量に調整され、
    前記第2の基板間隔で前記第1及び第2の撮像手段の何れか一方により前記第1及び第2の位置合せマークの双方を撮像可能とする光量に調整される
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の貼合せ基板製造装置。
  4. 前記第1の撮像手段と前記第2の撮像手段とを少なくとも1つずつ備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の貼合せ基板製造装置。
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