JP2006209137A - 貼合せ基板硬化装置及び貼合せ基板硬化方法 - Google Patents

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幸司 橋詰
Yoshimasa Miyajima
良政 宮嶋
Norihiko Hatano
憲彦 羽田野
Tetsuji Kadowaki
徹二 門脇
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Abstract

【課題】接着剤の硬化ムラを抑えて不良の発生を低減することのできる貼合せ基板硬化装置及び貼合せ基板硬化方法を提供する。
【解決手段】接着剤は少なくとも光硬化性接着剤を含んでおり、その接着剤に第1の基板W1側に設けられた光源148及び第2の基板W2側に備えられた光源155から光を照射して接着剤を硬化させる硬化装置37を備える。その硬化装置37では照度センサ154にて第1の基板W1及び第2の基板W2に照射される光量を測定し、その測定結果に基づいて照射量を調整する。
【選択図】図18

Description

本発明は液晶表示装置(L iquid Crystal Display:LCD)等の2枚の基板をそれらの間の
ギャップを所定値にて貼り合わせた基板(パネル)を製造する貼合せ基板硬化装置及び貼合せ基板硬化方法に関するものである。
近年、LCD等のパネルは、表示領域の拡大に伴って面積が大きくなってきている。また、微細な表示のために単位面積当たりの画素数が増えてきている。このため、2枚の基板を貼り合わせたパネルを製造する貼合せ装置において、大きな基板を扱うとともに、正確な位置合せが要求されている。
図35は、液晶表示パネルの一部平面図であり、TFT(薄膜トランジスタ)をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス型の液晶表示パネルをカラーフィルタ基板側から見た上面の一部を示している。
液晶表示パネル10は、アレイ基板11側にマトリクス状に配置された複数の画素領域12が形成され、各画素領域12内にはTFT13が形成されている。そして、複数の画素領域12で画像の表示領域14が構成されている。尚、詳細な図示は省略したが、各画素領域12のTFT13のゲート電極はゲート線に接続され、ドレイン電極はデータ線にそれぞれ接続され、ソース電極は画素領域12内に形成された画素電極に接続されている。複数のデータ線及びゲート線は、アレイ基板11の外周囲に形成された端子部15に接続され、外部に設けられた駆動回路(図示せず)に接続される。
アレイ基板11よりほぼ端子部15領域分だけ小さく形成されているカラーフィルタ(CF)基板16が、所定のセル厚(セルギャップ)で液晶を封止してアレイ基板11に対向して設けられている。CF基板16には、コモン電極(共通電極;図示せず)と共に、カラーフィルタ(図中、R(赤)、G(緑)、B(青)の文字で示している)やCr(クロム)膜などを用いた遮光膜(ブラックマトリクス:BM)17等が形成されている。BM17は、表示領域14内の複数の画素領域12を画定してコントラストを稼ぐため、及びTFT13を遮光して光リーク電流の発生を防止するために用いられる。また、BM額縁部18は、表示領域14外からの不要光を遮光するために設けられている。アレイ基板11とCF基板16とは熱硬化性樹脂を含むシール材19で貼り合わされている。
ところで、液晶表示装置の製造工程は、大別すると、ガラス基板上に配線パターンやスイッチング素子(アクティブマトリクス型の場合)等を形成するアレイ工程と、配向処理やスペーサの配置、及び対向するガラス基板間に液晶を封入するセル工程と、ドライバICの取り付けやバックライト装着等を行うモジュール工程とからなる。
このうち、セル工程で行われる液晶注入工程では、例えばTFT13が形成されたアレイ基板11と、それに対向するCF基板(対向基板)16とをシール材19を介して貼り合わせた後にシール材19を硬化させる。次に、液晶と基板11,16とを真空槽に入れてシール材19に開口した注入口(図示略)を液晶に浸けてから槽内を大気圧に戻すことにより基板11,16間に液晶を注入し、注入口を封止する方法(真空注入法)が用いられてきた。
それに対し、近年では、例えばアレイ基板11周囲に枠状に形成したシール材19の枠内の基板面上に規定量の液晶を滴下し、真空中でアレイ基板11とCF基板16とを貼り合わせて液晶封入を行う滴下注入法が注目されている。この滴下注入法は、真空注入法と比較して、液晶材料の使用量が大幅に低減できる、液晶注入時間が短縮できる等の利点があり、パネルの製造コストの低減や量産性の向上の可能性を有している。
ところで、従来の滴下法による製造装置では、以下の問題がある。
[1:基板変形と表示不良及び吸着不良]
基板保持は、真空チャック、静電チャック、あるいは機械式チャックを用いて行われている。
真空チャックによる基板保持は、基板を平行定盤上の吸着面に載置して基板裏面を真空吸引して固定する。この保持方法で例えばアレイ基板を保持し、ディスペンサ等により適量の液晶を、シール材を枠状に形成したアレイ基板面上に滴下する。次に、真空雰囲気中でCF基板を位置決めしてアレイ基板と貼り合わせる。
ところが、真空チャックによる基板保持では、真空度がある程度高くなると真空チャックが機能しなくなってしまうため、基板貼り合せ時の処理室内の真空度を十分に上げることができない。従って、両基板に十分な貼り合せ圧力をかけることができなくなってしまい、両基板を均一に貼り合わせることが困難になる。このことは、表示不良を発生させる。
また、機械式チャックでは、基板をツメやリングなどを用いて保持するため、その保持部分にだけ応力がかかり、それによって基板にそりやたわみ等の変形が生じてしまう。このため、液晶滴下後の基板の貼り合せに際して両基板を平行に保持することができなくなる。両基板が変形した状態で貼り合わせると位置ズレが大きくなり、各画素の開口率の減少や遮光部からの光漏れ等の不良が発生してしまうという問題を生じる。
静電チャックによる基板保持は、平行定盤上に形成した電極とガラス基板に形成された導電膜の間に電圧を印加して、ガラスと電極との間にクーロン力を発生することによりガラス基板を吸着する。この方式では、基板貼り合せのために対向させて保持した2種類の基板(ガラス基板とCF基板)に対して大気圧から減圧する途中でグロー放電が生じてしまい、それにより基板上の回路やTFT素子を破損して不良が発生するという問題がある。また、静電チャックと基板との間に空気が残留し、それにより大気圧から減圧する過程で基板が静電チャックから離脱してしまう場合がある。
[2:液晶の劣化と基板ズレ]
従来の真空注入法や滴下注入法では、シール材を短時間で硬化させるために、そのシール材に光硬化樹脂若しくは光+熱硬化樹脂が用いられる。このため、液晶表示装置には、シール材と液晶とが接するシール際で表示むらが発生してしまうという問題が生じている。その原因の1つには、シール材を硬化させるために照射するUV光が、シール材近傍の液晶に照射されることにある。
製造過程において、注入された液晶は未硬化のシール材に接する。未硬化のシール材は、その成分が溶出して液晶材料を汚染する可能性がある。このため、シール材を素早く硬化するために強いUV光を照射すると、基板等により拡散したUV光が液晶に照射される。
一般に、液晶材料にUV光を照射すると、液晶の特性、特に比抵抗が減少する傾向にあり、TFTを用いたLCD等で要求される高い電圧保持率が維持できなくなる。これにより、UV光が照射されていない部分(パネルの中央部)と比べて液晶セルの駆動電圧が異なるため表示ムラが発生する。この表示ムラは、中間調表示において特に目立つ。
上記の液晶と未硬化のシール材との接触を防ぐために、図37に示すように、基板11,16周縁に枠状スペーサ20を設けることが考えられる。しかし、この構造では、液晶注入時に枠状スペーサ20を満たす量以上の液晶21が滴下された場合には、図37に示すように、余剰液晶が枠状スペーサ20よりはみ出てしまい、例えば位置22において未硬化のシール材19と接触してしまう。
また、枠状スペーサ20を設けたパネルでは、基板貼り合せ後に処理室を大気開放すると、大気圧は基板全面に一様に作用する。このため、基板16中央が凹み、その結果枠状スペーサ20が浮き上がってしまい、液晶21がシール材19に接触してしまう。尚、図37中の「・」は、液晶21の滴下位置を示す。
また、硬化の際に基板が本来有しているうねりや反りによる応力が残留しやすい。このため、シール材として光+熱硬化樹脂を用いた場合、光による硬化後に基板に熱処理を施すと、その時に応力が解放され基板の位置ズレが発生する。
また、基板を真空中で貼り合わせ大気開放した後、シール材を硬化させるまでの間の環境の変化や基板の状態の変化、あるいはギャップ形成時の基板姿勢の不安定等により、対向する2枚の基板間に貼り合せズレや基板歪みによるズレが発生したり、ギャップ不良が発生したりする。このため、安定した製品を作ることが困難であるという問題を有している。
[3:セル厚のばらつきと基板への影響]
滴下注入工程において液晶を両基板面内で均一に分散させるためには、ディスペンサ等により基板面上に液晶を多点滴下する必要がある。しかしながら、基板1面当たりの液晶滴下量は僅かであり、滴下位置を多点に分散させた場合には極少量の液晶を精度よく滴下させなければならない。しかし、滴下時の温度等の環境変化は、液晶の粘度や体積の変化、あるいは滴下装置(ディスペンサ)の性能のばらつきを招き、それにより液晶滴下量は変動してしまう。その結果、両基板間のセル厚のバラツキが発生してしまう。
図38は、液晶パネル面に垂直な方向に切断した断面図であり、セル厚のバラツキの例を示す図である。図38(a)は最適な液晶滴下により、所望のセル厚が得られた状態を示す。図38において、アレイ基板11とCF基板16とがシール材19により貼り合わされており、またスペーサとしてのビーズ23により所定のセル厚が確保されている。
ところが、液晶の滴下量が多くなると、図38(b)に示すように、余分な液晶によりシール材19が目標ギャップまでプレスできなくなり、パネル周辺部(額縁部周辺)に表示むらが発生してしまう。更に液晶の滴下量が多くなると、図38(c)に示すように、プレス不良を起こしたシール材よりもパネル中央部の方が膨らんでしまう現象が起きて全面に表示むらが発生するという問題を生じる。
[4:貼り合せ時の接触不良]
真空中での滴下注入貼り合せ作業において、一方の基板に滴下された液晶に触れることなく相互の位置合せマークをカメラの同視野に捉えなければ位置合せアライメントの際に液晶を引きずりセル厚不良やシール材との接触を引き起こしてしまう。
一般に液晶表示パネルの貼り合せ精度は数μmオーダーの高い位置合せ精度が必要であり、基板にはミクロンサイズの位置合せマークが形成されている。離間した2つの基板にそれぞれ形成された位置合せマークの像を同時に捉えるためには焦点距離の長いレンズが必要であるが、そのようなレンズは構造が複雑で容易に実現することができない。このことは、真空中での安定した貼り合せ加工を困難にし、基板不良を発生させる要因となる。
[5:プレス圧力のムラ]
安定したセル厚を確保しながら加圧する貼り合せ工程において、対向する基板間の平行度維持と等荷重加圧は重要な管理要素である。実際に注目されている滴下注入貼り合せは真空処理室内で行われるが、プレスのための油圧シリンダ等の装置は処理室外、即ち大気中にあるため、それらの導入断面積に対応する大気圧力がプレス面に加わる。このため、プレスする圧力を予め実験などにより求めた値(例えば押し込み量と力の相対値など)により制御した場合、設備の劣化や変化により同一の圧力を基板に加えることができず、再現性がなくなってプレス不良を発生するという問題がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は接着剤に照射する光量を制御して硬化させ、接着剤の硬化ムラを抑えて不良の発生を低減することのできる貼合せ基板硬化装置及び貼合せ基板硬化方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化装置において、前記第1の基板及び第2の基板を搬送する搬送手段に設けられており、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光源の光量を測定する照度センサと、該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整する調整手段とを備えた。
請求項2に記載の発明では、光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化装置において、前記第1の基板及び第2の基板とほぼ同じ高さに設けられ、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光源の光量を測定する照度センサと、
該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整する調整手段とを備えた。
請求項3に記載の発明では、光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化装置において、前記第1の基板及び第2の基板を搬送する搬送手段に設けられており、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光源の光量を測定する照度センサと、該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整するための制御信号を出力する制御手段と前記制御信号に基づいて前記光源又は前記搬送手段の位置を移動させる手段と、を備えた。
請求項4に記載の発明では、前記調整手段は、前記光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を一定に保持する。
請求項5に記載の発明では、前記光源は、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方側に備えられている。
請求項6に記載の発明では、前記照度センサは、前記搬送手段の上面又は側面に設けられている。
請求項7に記載の発明では、光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化方法において、前記第1の基板及び第2の基板を搬送する搬送手段に設けられた照度センサにて前記第1の基板及び第2の基板に照射される光量を測定し、該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整して前記接着剤を硬化させる。
請求項8に記載の発明では、前記光量の測定結果に基づいて、前記第1の基板及び第2の基板に光を照射する光源の照射量を制御する。
請求項15に記載の発明では、光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化方法において、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板又は光源を上下動させて、前記接着剤を硬化させる。
本発明によれば、接着剤に照射する光量を制御して硬化させ、接着剤の硬化ムラを抑えて不良の発生を低減することが可能な貼合せ基板硬化装置及び貼合せ基板硬化方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図18に従って説明する。
図1は、液晶表示装置の製造工程のうち、セル工程における液晶注入及び貼り合せを行う工程を実施する貼合せ基板製造装置の概略構成図である。
貼合せ基板製造装置は、供給される2種類の基板W1,W2の間に液晶を封止して液晶表示パネルを製造する。尚、本実施形態の装置にて作成される液晶表示パネルはアクティブマトリクス型液晶表示パネルであって、第1の基板W1はTFT等が形成されたアレイ基板、第2の基板W2はカラーフィルタや遮光膜等が形成されたカラーフィルタ基板である。これら基板W1,W2は、それぞれの工程によって作成され供給される。
貼合せ基板製造装置30は、制御装置31と、それが制御するシール描画装置32と液晶滴下装置33と貼合せ装置34と検査装置35を含む。貼合せ装置34は、プレス装置36と硬化装置37とから構成され、それら装置36,37は制御装置31により制御される。
また、貼合せ基板製造装置30は、供給される基板W1,W2を搬送する搬送装置38a〜38dを備える。制御装置31は、これら搬送装置38a〜38d及び搬送ロボットを制御し、基板W1,W2とそれにより製造された貼合せ基板を搬送する。
第1及び第2の基板W1,W2は、シール描画装置32に供給される。シール描画装置32は、第1及び第2の基板W1,W2の何れか一方(例えばガラス基板W1)の上面に、周辺に沿って所定位置にシール材を枠状に塗布する。シール材には、少なくとも光硬化性接着剤を含む接着剤が用いられる。そして、基板W1,W2は搬送装置38aに供給され、その搬送装置38aは基板W1,W2を1組にして液晶滴下装置33に搬送する。
液晶滴下装置33は、搬送された基板W1,W2のうち、シール材が塗布された基板W1上面の予め設定された複数の所定位置に液晶を点滴する。液晶が点滴された基板W1及び基板W2は、搬送装置38bによりプレス装置36に搬送される。
プレス装置36は真空チャンバを備え、そのチャンバ内には基板W1,W2をそれぞれ吸着保持するチャックが設けられている。プレス装置36は、搬入された基板W1,W2をそれぞれ下側チャックと上側チャックとに吸着保持した後、チャンバ内を真空排気する。そして、プレス装置36は、チャンバ内に所定のガスを供給する。供給するガスは、PDP(Plasma Display Panel)のための励起ガス等の反応ガス、窒素ガスなどの不活性ガスを含む置換ガスである。これらガスにより、基板や表示素子の表面に付着した不純物や生成物を反応ガスや置換ガスに一定時間さらす前処理を行う。
この処理は、貼り合せ後に開封不可能な貼合せ面の性質を維持・安定化する。第1及び第2の基板W1,W2は、それらの表面に酸化膜などの膜が生成したり空気中の浮遊物が付着し、表面の状態が変化したりする。この状態の変化は、基板毎に異なるため、安定したパネルを製造できなくなる。従って、これら処理は、膜の生成や不純物の付着を抑える、また付着した不純物を処理することで基板表面の状態変化を抑え、パネルの品質の安定化を図っている。
次に、プレス装置36は、位置合せマークを用いて光学的に両基板W1,W2の位置合せを非接触にて(基板W1上面のシール材及び液晶に基板W2の下面を接触させることなく)行う。その後、プレス装置36は、両基板W1,W2に所定の圧力を加えて所定のセル厚までプレスする。そして、プレス装置36は、真空チャンバ内を大気開放する。
尚、制御装置31は、第1及び第2の基板W1,W2の搬入からの時間経過を監視し、プレス装置36内に供給したガスに第1及び第2の基板W1,W2を暴露する時間(搬入から貼合せを行うまでの時間)を制御する。これにより、貼り合せ後に開封不可能な貼合せ面の性質を維持・安定化する。
搬送装置38cは、プレス装置36内から貼り合わされた液晶パネルを取り出し、それを硬化装置37へ搬送する。この時、制御装置31は、液晶パネルをプレスしてからの時間経過を監視し、予め定めた時間が経過すると搬送装置38cを駆動して基板を硬化装置37に供給する。硬化装置37は、搬送された液晶パネルに所定の波長を有する光を照射し、シール材を硬化させる。
即ち、貼り合わされた液晶パネルは、プレスから所定時間経過後にシール材を硬化させるための光が照射される。この所定時間は、液晶の拡散速度と、プレスにより基板に残留する応力の解放に要する時間により予め実験により求められている。
プレス装置36により基板W1,W2間に封入された液晶は、プレス及び大気開放によって拡散する。この液晶の拡散が終了する、即ち液晶がシール材まで拡散する前に、そのシール材を硬化させる。
更に、基板W1,W2は、プレスにおける加圧等により変形する。搬送装置38cにより搬送中の液晶パネルは、シール材が硬化されていないため、基板W1,W2に残留する応力は解放される。従って、シール材の硬化時には残存する応力が少ないため、位置ズレが抑えられる。
シール材が硬化された液晶パネルは搬送装置38dにより検査装置35に搬送される。検査装置35は、搬送された液晶パネルの基板W1,W2の位置ズレ(ずれている方向及びズレ量)を測定し、その測定値を制御装置31に出力する。
制御装置31は、検査装置35の検査結果に基づいて、プレス装置36における位置合せに補正を加える。即ち、シール材が硬化した液晶パネルにおける両基板W1,W2のズレ量をその位置ズレ方向と反対方向に予めずらしておくことで、次に製造される液晶パネルの位置ズレを防止する。
次に、各装置33〜37、各搬送装置38a〜38dの構成、制御を説明する。
先ず、搬送装置38a,38bの構成を図2に従って説明する。
搬送装置38aは、スライダ41を備え、それにより各基板W1,W2を収容したトレイ42を搬送方向に沿って搬送するように構成されている。各基板W1,W2は、一方の面にTFTやカラーフィルタ等とともに電極がそれぞれ形成され、それらを保護するために電極が形成された面を上にしてトレイ42に収容される。また、両基板W1,W2には、種類を区別するための識別情報(例えばバーコード)I1,I2がそれぞれに付けられている。
このように、2種類の基板W1,W2を1組にして搬送することで、生産効率を向上させる。基板W1,W2はそれぞれ異なる工程を経て供給されるため、一方の基板のみが供給される状態では、貼合せ工程における各処理が中断してしまい、生産効率が悪くなる。このため、必要とする両基板W1,W2を1組として供給することで、処理の中断を無くして生産効率を向上させている。
搬送装置38bはトレイ42を搬送するスライダ43と搬送ロボット44,45を含む。搬送装置38bは、スライダ43によりトレイ42を所定の搬送方向に沿って搬送し、搬送ロボット44,45により両基板W1,W2を受け取る。更に、搬送ロボットは、両基板W1,W2の何れか一方(本実施形態ではシール材が塗布されていない基板W2)の天地を反転させ、両基板W1,W2の電極が形成された面を対向させる。そして、搬送ロボット44,45は、対向させた両基板W1,W2をプレス装置36内に搬入する。
制御装置31はIDリーダ46,47、搬送側コントローラ48、ロボット側コントローラ49を含む。両基板W1,W2が搬送されると、それらの識別情報がIDリーダ46,47にて読み取られ、搬送側コントローラ48に送信される。搬送側コントローラ48は、それぞれの識別情報により反転を必要とする基板を判断し、その判断結果をロボット側コントローラ49へ送信する。
ロボット側コントローラ49は、搬送ロボット44,45にて基板W1,W2をそれぞれ受け取るとともに、搬送側コントローラ48から受け取った判定結果に基づいて、基板W2を受け取った搬送ロボット45を駆動してその基板W2を反転させる。更に、ロボット側コントローラ49は、搬送ロボット44,45を駆動制御して対向させた基板W1,W2をプレス装置36内へ搬入する。
次に、液晶滴下装置33を図3〜図5に従って説明する。
図3は、液晶滴下装置33の概略構成を示す平面図である。
液晶滴下装置33は、ディスペンサ51、移動機構52、制御装置53、及び計測装置54を含む。ディスペンサ51は移動機構52により水平移動可能に支持され、内部に液晶が充填されている。
制御装置53は、図1の制御装置31からの制御信号に応答して搬送された基板W1上に液晶を精度良く点滴する。詳述すると、制御装置53は、ディスペンサ51内の液晶を一定温度に制御する。制御装置53は移動機構52を制御して搬送された基板W1上面の複数の所定位置にディスペンサ51を移動させ、基板W1上に液晶を点滴する。また、制御装置53は、移動機構52を制御してディスペンサ51を計測装置54上に移動させ、計測装置54上に液晶を滴下させる。計測装置54は、滴下された液晶の重さを計測し、その計測結果を制御装置53に出力する。制御装置53は、その計測結果に基づいて、一定量の液晶を滴下するようにディスペンサ51の制御量を調整する。これにより、液晶の温度変化を抑えるとともに、環境の変化に対応してディスペンサ51の制御量を調整することで、常に一定量の液晶を点滴する。
図4は、ディスペンサ51の構成を説明するための説明図である。
図4(a)に示すように、ディスペンサ51は、液晶LCが充填された略円筒状のシリンジ55を備え、図3の制御装置53は、プランジャ56により液晶LCに圧力を加え、シリンジ55の先端のノズル57から所定量の液晶LCを滴下させる。
ディスペンサ51にはシリンジ55に充填された液晶LCを加熱するためのヒータ58が設けられている。ヒータ58は、シリンジ55の外形に沿った略円環状に形成されている。そして、シリンジ55内には、先端付近に液晶LCの温度を計測するための熱電対59が設けられている。ヒータ58及び熱電対59は、図3の制御装置53に設けられた温度調節器60に接続されている。温度調節器60は、熱電対59からの信号に基づいて計測した液晶LCの温度により、その液晶LCの温度を一定にするようにヒータ58を制御する。
シリンジ55には、ロータリバルブ61が設けられている。ロータリバルブ61は、シリンジ55の軸線(図における縦方向の中心線)を通る平面に沿って垂直回転可能に設けられた回転体61aを備えている。図4(b)に示すように、回転体61aにはシリンジ55の内径つ略同一の内径を有する連通孔61bが形成されている。ロータリバルブ61は図3の制御装置53により回転位置が制御される。
即ち、制御装置53は、連通孔61bの中心線をシリンジ55のそれと一致するように回転体61aを回転させることで、シリンジ55の上部と先端部とを略直管(内壁が直線的に連続している管)とする。これにより、プランジャ56の圧力がシリンジ55の先端に損失無く伝えられ、その圧力により液晶LCが先端のノズル57から滴下する。
また、制御装置53は、シリンジ55の上部と先端部とを連通しないように、例えば連通孔61bの中心線をシリンジ55のそれと略直交するように回転体61aを回転させる。これにより、プランジャ56による圧力を減少させる、又はプランジャ56を上昇させる時に、先端のノズル57から空気がシリンジ55内に入り込むのを防ぐ。これにより、完全に気泡抜きされた液晶LCを滴下することができる。
また、ロータリバルブ61は、液晶LCの自動供給を可能とする。即ち、プランジャ56とロータリバルブ61との間に配管の一方を接続し、その配管の他方を液晶が封入された容器に接続する。ロータリバルブ61を閉じ、プランジャ56を上昇させると、容器からシリンジ55内に液晶LCが供給される。従って、ロータリバルブ61を閉じることで先端のノズル57から気泡が入るのを防ぎ、その液晶LCを自動に供給することができる。これにより、連続運転が可能となる。
尚、ロータリバルブ61に代えて、シリンジ55の内径と略同一の内径を有する貫通孔が垂直方向に形成された弁体を水平方向に移動させるように構成されたバルブを用いて実施してもよい。
更に、シリンジ55のノズル57近傍には、エアーノズル62及び吸入口63が、ノズル57を挟んで対向して設けられている。エアーノズル62は、コンプレッサ等に接続され、液晶LCの吐出方向と垂直にエアーカーテンを形成するように、横方向に長く形成されている。このエアーノズル62により、ノズル57先端付近に付着した液晶LCを吹き飛ばす。これにより、飛滴する液晶LCが先端周辺に付着して以降の吐出精度を損なうことを防ぐ。
また、吸入機構としての吸入口63は、真空ポンプ等に接続され、エアーノズル62から噴射されるエアーを回収するように形成されている。この、吸入口63により、エアーにより飛滴した液晶LCを回収する。これにより、液晶LCが吐出面(基板W1の上面)へ付着することを防ぐ。
制御装置53は、液晶LCの滴下と滴下の間(所定の位置に液晶LCを滴下した後、次の滴下位置まで移動する間等)にエアーノズル62と吸入口63によってノズル57先端付近に残存する液晶LCを回収する。このようにして、吐出面の汚染防止と吐出量の制御を高精度に行うことができる。
尚、ディスペンサ51に吸入口63のみを設ける構成としてもよく、そのような構成に於いても、吐出面の汚染防止と吐出量制御の精度を高めることができる。
図5は、計測装置54の構成を説明する説明図である。
計測装置54は例えば電子天秤であり、ディスペンサ51から滴下された液晶LCの重量を測定し、その測定値を制御装置53に出力する。制御装置53はCPU64、パルス発振器65、モータドライバ66を含む。
CPU64は、ディスペンサ51から滴下する液晶LCの量に応じた制御信号をパルス発振器65に出力し、そのパルス発振器65は制御信号に応答して生成したパルス信号をモータドライバ66に出力する。そのモータドライバ66は、入力したパルス信号に応答してモータ67の駆動信号を生成する。このモータ67には例えばパルスモータが用いられ、駆動信号に応答してその駆動信号のパルスに対応するだけプランジャ56を下方又は上方へ移動させる。プランジャ56が下方へ移動されることで、液晶LCが滴下される。即ち、液晶LCの滴下量は、プランジャ56の移動量に対応する。
従って、CPU64は計測装置54の測定値を入力し、それにより液晶LCの滴下量を算出する。そして、CPU64は、その滴下量を一定にするようにパルス発振器65へ供給する制御信号を補正する。これにより、液晶LCの状態(粘度等)やプランジャ56の移動量の変動(摺動抵抗,モータ67の調子等)によって吐出状態や量が定まらず不安定になることを防ぎ、自動で連続した液晶吐出が可能となる。
次に、基板W1,W2のプレス装置36への搬入について説明する。図6は、基板搬入の説明図である。プレス装置36は、真空チャンバ71を備え、その真空チャンバ71は上下に分割され、上側容器71aと下側容器71bとから構成されている。上側容器71aは、図示しない起動機構により上下方向に移動可能に支持されている。チャンバ内には、基板W1,W2を吸着するために上平板72aと下平板72bが設けられ、上平板72aは、図示しない移動機構により上下動可能に支持されている。一方、下平板72bは、図示しない移動機構により水平方向(XY軸方向)に移動可能に支持されると共に、水平回転(θ方向)可能に支持されている。
プレス装置36には上下動可能に支持されたリフトピン73が設けられている。搬送ロボット44により搬入された基板W1は、上昇した複数のリフトピン73により受け取られる。そして、リフトピン73が下降することで、基板W1が下平板72b上に載置される。そして、後述する方法により基板W1が下平板72bに吸着固定される。
また、プレス装置36には、受け渡しアーム74が設けられている。搬送ロボット45により搬入された基板W2は、受け渡しアーム74に一旦受け渡される。そして、基板W2は、後述する方法により上平板72aに吸着固定される。
上平板72aと下平板72bにおいて、基板W2,W1を吸着固定する面は平面度100μm以下に加工されている。また、両平板72a,72bの吸着面は、平行度が50μm以下に調整されている。
次に、基板W1,W2を吸着固定する構成について説明する。図7は、プレス装置36の吸着機構を説明する概略構成図である。
上平板72aは、背面保持板75aと、その下面に取着された静電チャック部76aとから構成されている。また、上平板72aには、基板W2を真空吸着するための吸着管路77aが形成されている。吸着管路77aは、静電チャック部76aの下面に形成された複数の吸着孔と、背面保持板75a内に水平方向に沿って形成された吸着孔と連通する水平管路と、水平管路から上方へ延びる複数の排気路から構成されている。吸着管路77aは、配管78aを介して真空ポンプ79aに接続されている。配管78aには、途中にバルブ80aが設けられ、そのバルブ80aは制御装置84に接続されている。
配管78aには、その配管78a内と真空チャンバ71内とを連通する等圧配管81aが接続され、その等圧配管81aにはバルブ82aが設けられている。また、配管78a内には、その配管78a内の圧力を測定するための圧力センサ83aが設けられ、その圧力センサ83aは制御装置84に接続されている。
同様に、下平板72bは、背面保持板75bと、その下面に取着された静電チャック部76bとから構成されている。また、下平板72bには、基板W2を真空吸着するための吸着管路77bが形成されている。吸着管路77bは、静電チャック部76bの下面に形成された複数の吸着孔と、背面保持板75b内に水平方向に沿って形成された吸着孔と連通する水平管路と、水平管路から下方へ延びる複数の排気路から構成されている。吸着管路77bは、配管78bを介して真空ポンプ79bに接続されている。配管78bには、途中にバルブ80bが設けられ、そのバルブ80bは制御装置84に接続されている。
配管78bには、その配管78b内と真空チャンバ71内とを連通する等圧配管81bが接続され、その等圧配管81bにはバルブ82bが設けられている。また、配管78b内には、その配管78b内の圧力を測定するための圧力センサ83bが設けられ、その圧力センサ83bは制御装置84に接続されている。
真空チャンバ71は、その真空チャンバ71内を真空排気するための配管85を介して真空ポンプ86と接続され、その配管85の途中にはバルブ87が設けられている。そのバルブ87は制御装置84により開閉制御され、それにより真空チャンバ71内の真空排気又は大気開放する。真空チャンバ71内には、その真空チャンバ71内の圧力を測定するための圧力センサ88が設けられ、その圧力センサ88は制御装置84に接続されている。
制御装置84は、真空ポンプ79a,79bを駆動するとともにバルブ80a,80bを開路することで、吸着管路77a,77b及び配管78a,78b内を真空排気し、基板W2,W1を真空吸着する。また、制御装置84は、静電チャック部76a,76bに後述する電圧を印加することで発生するクーロン力により基板W2,W1を静電吸着する。
制御装置84は、真空チャンバ71内の圧力(真空度)により真空吸着と静電吸着とを切り替え制御する。詳述すると、制御装置84は、基板W1,W2を受け取るときに図6に示すように真空チャンバ71を分割する。従って、真空チャンバ71内の圧力は大気圧となっている。
次に、制御装置84は、静電チャック部76a,76bに電圧を供給してクーロン力を発生させ、真空雰囲気内で両基板W1,W2を貼り合せるために、真空ポンプ86及びバルブ87を制御して真空チャンバ71を真空排気する。そして、制御装置84は、各圧力センサ83a,83b,88からの信号に基づいて、真空チャンバ71内の圧力が配管78a,78b内の圧力よりも低くなると、真空排気のための配管78a,78bのバルブ80a,80bを閉路し、等圧配管81,a,81bのバルブ82a,82bを開路する。これにより、真空排気のための配管78a,78b及び吸着管路77a,77b内の圧力と真空チャンバ71内の圧力とが等圧になり、基板W2,W1の脱落及び位置ズレを防止する。
これは、基板W1,W2を真空チャックのみで吸着保持した場合、チャンバ内を真空排気すると、そのチャンバ圧力が真空排気のための配管内の圧力よりも低くなったときにその配管内の気体が吸入口からチャンバ内に流れ込む。この気体の流入により上側平板では基板がチャックから脱落し、下側平板では基板が移動してしまうからである。
図8(a),(b)に示すように、静電チャック部76aの吸着面側には、複数の吸着溝89が形成されている。複数の吸着溝89は、基板W2を吸着する領域内に形成されている。本実施形態では、吸着溝89は、幅に対して深さが幅の1/2となるように形成されている。
このように、吸着溝89を形成することで、吸着面と基板W2との間に気体が残存するのを防ぎ、それによって上記と同様に減圧下における基板W2の脱落、移動を防ぐことができる。
複数の吸着溝89は、所定の方向に沿って形成されている。これにより、格子状に吸着溝を形成した場合に比べて、真空吸着によって基板W2が波打つのを防ぐことができる。
また、吸着面に複数の吸着溝89を形成することで、基板W2の接触面積が少なくなる。吸着溝89を形成しない場合、基板W2を面にて密着吸着して加圧処理すると、基板W2が収縮し吸着力との兼ね合いによって応力が蓄積される。この蓄積された応力は、加圧力を解放する(基板W2を貼り合せ後に静電チャック部76aから剥離する)ときに無作為な変移(ズレ)を生じさせる。このため、吸着溝89を形成することで、接触面積を小さくしながら一定方向の伸縮を防ぎ、変位量の少ない貼合せ加工を行うことができる。
尚、図7の静電チャック部76bの吸着面にも、図面を省略したが、静電チャック部76aと同様に溝が形成され、それにより基板W1の落下、移動、変形を防いでいる。
次に、静電吸着について詳述する。
図9(a)は、静電チャック部76aへ電圧を印加するための概略回路図である。
静電チャック部76aは、複数(図では4つ)の誘電層91a〜91dから構成され、各誘電層91a〜91dには表面から所定の深さに電極92a〜92dが埋設されている。尚、電極92a〜92dは、吸着面から電極92a〜92dまでの誘電層の厚さが1mm以上となるように埋設されている。
各誘電層91a〜91dの電極92a〜92dは、交互に第1及び第2電源93a,93bに接続されている。即ち、第1及び第3誘電層91a,91cの電極92a,92cは第1電源93aに接続され、第2及び第4誘電層91b,91dの電極92b,92dは第2電源93bに接続されている。
図7の制御装置84は、第1及び第2電源93a,93bを制御して、各誘電層91a〜91dの隣接した電極92a〜92dに交互に正及び負の電圧を印加して高電位差を生じさせる。また、制御装置84は、静電チャック部76aをこのような構造にすることにより、吸着力を段階的に強弱する。これにより、基板W2の吸着及び剥離を容易になる。
静電チャック部76aの水平方向端面、詳しくは第1誘電層91aの端面と第4誘電層91dの端面にはそれぞれ導電物94a,94bが接続されている。導電物94aはスイッチング電源95aに接続され、導電物94bは切り替えスイッチ96を介してスイッチング電源95bに接続されている。
切り替えスイッチ96は、導電物94bに接続されたコモン端子と、フレームグランドFGに接続された第1接続端子と、スイッチング電源95bに接続された第2接続端子とを有する。
図7の制御装置84は、印加電圧に応じてスイッチング電源95a,95bの出力電圧を段階的に制御する。これにより、静電吸着力により発生した電荷を活性化させる。詳述すると、制御装置84は、基板W2の剥離時に、電圧の印加を停止するとともに、切り替えスイッチ96を制御して導電物94bをフレームグランドFGに接続する、又はスイッチング電源95bから導電物94b、誘電層91d〜91a、導電物94aを介してスイッチング電源95bに向かって電流を流す。これにより、各誘電層91a〜91dに静電吸着時に蓄積した電荷を強制的に除去することができる。これは、吸着面から基板W2を剥離する時に、それらの隙間距離の変化に伴い蓄積した電荷によって発生する電圧(電位差)の急激な増加によって起きる剥離帯電(放電)を防止する。これにより、放電により基板W2(及び基板W1)に形成したTFT等の回路素子やパターンの損傷を防ぎ、不良発生を防止することができる。
図10(a)は、誘電層91a〜91d、基板W2、及びそれらの接触面における等価回路図である。ここで、基板がガラス等の絶縁物に近い物質の場合に考え難い回路図ではあるが、発明者らはこの回路を原理原則としてLCD液晶表示装置の構成基板が吸着可能であることを確認している。これにより、ガラスのような絶縁物であっても抵抗とコンデンサ成分は存在することを示した。
図10(b)は、図10(a)の等価回路と同様に静電チャックの吸着原理を説明する図を示している。図中、Vは印加電圧、Vgは基板の吸着に寄与する電圧、Rfは誘電層の膜抵抗、Rsは誘電層と基板の接触抵抗、Cは基板とチャック表面間のキャパシタンスを示す。そして、電圧Vgは、
Vg=(Rs/(Rf+Rs))×V
となる。
図9(b)は、剥離帯電を防止する構成の別例を示す図であり、図9(a)において破線で囲んだ部分の拡大図である。
誘電層91aは静電チャックの吸着層であり、その表面(吸着面)には、基板W2に接触する導電物97が設けられている。導電物97は基板W2の外周に沿って設けられている。また、導電物97は、基板W2の素子形成領域(素子、配線が形成された領域)と重なるように、その幅及び形成位置が設定されている。導電物97は、スイッチ98を介してフレームグランドFGに接続されている。
図7の制御装置84は、基板W2を剥離する際に、スイッチ98を制御して導電物97をフレームグランドFGに接続する。これにより、静電吸着時に誘電層91a及び基板W2に蓄積した電荷をフレームグランドFGに逃がすことで、基板の剥離を容易にするとともに、剥離帯電を防止して基板W2の破損(素子、配線等の破損)を防止することができる。
尚、スイッチ98はフレームグランドFGに代えてスイッチング電源99に接続されても良い。制御装置84は、導電物97にスイッチ98を介してスイッチング電源99により誘電層91a及び基板W2に蓄積した電荷をうち消すように電流を流す。このようにしても、静電吸着時に誘電層91a及び基板W2に蓄積した電荷をフレームグランドFGに逃がすことで、基板W2の剥離を容易にするとともに、剥離帯電を防止して基板W2の破損(素子、配線等の破損)を防止することができる。
また、導電物97をスイッチ100を介して接触ピン等に接続し、その接触ピンを基板W2に形成した配線に接触させる。静電吸着によって、基板W2の表面(図の上面)は正(又は負)に帯電し、裏面(下面)は負(又は正)に帯電する。従って、基板W2の両面に蓄積した電荷をスイッチ100をオンしてうち消すことで、基板W2の剥離を容易にするとともに、剥離帯電を防止して基板W2の破損(素子、配線等の破損)を防止することができる。
更にまた、スイッチ98を切り替えスイッチとし、図に示すように導電物97をフレームグランドFG又はスイッチング電源99に切り替え接続可能に構成する、接触ピンをフレームグランドFGに接続するように構成する、等のように、上記のように説明した構成を適宜組み合わせて実施しても良い。
図11は、静電チャック76に供給する電圧を段階的に制御を示す波形図である。この波形図において、実線は図9(a)の電源93a,93bにより誘電層91a〜91dに印加する電圧の波形を示し、左側の軸(単位:kV)にて示されている。また、二点差線はスイッチング電源95a,95bにより印加する電圧の波形を示し、右側の軸(単位:V)にて示されている。
基板を吸着する場合、図7の制御装置84は、電源93a,93bにより静電吸着に必要な電圧を印加する。次に、剥離準備に入ると、制御装置84は、電源93a,93bの電圧を下げ、スイッチング電源95a,95bより低電圧を供給する。そして、基板を剥離する時に、制御装置84は、印加電圧を負電圧に制御しスイッチング電源95a,95bにより供給する電圧を高くする。この負電圧を供給する時間は、誘電層91a及び基板W2に蓄積した電荷を活性化するのに要する時間であり、予め実験などにより求められている。このように、誘電層91a及び基板W2に蓄積した電荷を検出することなく、時間管理にて基板W2を容易に離脱させることができる。
このようにすれば、急激な電圧変化を抑えるとともに誘電層91a〜91d及び基板W2に電荷が残存するのを防ぎ、基板W2の剥離を容易にするとともに、剥離帯電を防止して基板W2の破損(素子、配線等の破損)を防止することができる。
図7の静電チャック部76bは、図面を省略してあるが、上記した静電チャック部76aと同様に構成され、同様に図7の制御装置84により制御された電圧が印加される。
図12は、上平板(静電チャック)72aの剥離方法を説明するための説明図である。図12(a)に示すように、プレス時には、図7の制御装置84は、上平板72aと下平板72bの静電チャック部76a,76bにオンしたスイッチ101a,101bを介して電源102a,102bから電圧を印加する。
次に、剥離準備に入ると、図12(b)に示すように、制御装置84は、上平板72aの静電チャック部76aに接続したスイッチ101aをオフにして電圧の印加を停止する。
そして、図12(c)に示すように、制御装置84は、上平板72aを上昇させる。このとき、制御装置84は、下平板72bの静電チャック部76bに接続したスイッチ101bをオンに保ち、電源102bから電圧を印加している。これにより、基板W1,W2を下平板72bに吸着することで、基板W1,W2のズレを防止し、上平板72aの離間(剥離)を容易にしている。
このように、上平板72aを離間させた後、図7の真空チャンバ71内を大気開放(大気圧下)にする。この時、貼り合わせた基板W1,W2は下平板72bに吸着保持されているため、大気開放したときの基板W1,W2の変形を抑えることができる。
次に、基板W1,W2の位置合せを、図13,図14に従って説明する。
図13は、位置合せ装置36aの構成を示す概略図である。
位置合せ装置36aは、撮像装置111、第1及び第2移動機構112,113、制御装置114から構成され、撮像装置111は第1及び第2カメラレンズ115,116を備えている。第1及び第2カメラレンズ115,116は、各々の倍率が異なるものを選択して取り付けられており、第1カメラレンズ115は第2カメラレンズ116よりも広い視野を捉えることができる(倍率が低く)ように設定されている。これにより、レンズ特性によって第1カメラレンズ115は、第2カメラレンズ116よりも深い焦点深度(被写界深度)を持つ。
第1移動機構112は、上平板72aを支持するとともに、撮像装置111を上平板72aより上方に支持している。第1移動機構112は、上平板72aと第1及び第2カメラレンズ115,116を、それらの垂直方向距離を一定に保ちながら上下動させる機構を有している。従って、第1及び第2カメラレンズ115,116と上平板72aの相対位置は変化しない。そして、第1及び第2カメラレンズ115,116と上平板72aの距離は、上平板72aに吸着保持した基板W2に合焦点するとともに、下平板72bに吸着保持した基板W1に合焦点する距離に設定されている。
第1及び第2カメラレンズ115,116は所定の間隔にて水平方向に配置されている。そして、第1移動機構112は、上平板72aに垂直方向に形成した透過孔117と同軸上に第1及び第2カメラレンズ115,116を切り替え配置するように撮像装置111を水平移動させる機構を有している。
第2移動機構113は、下平板72bを支持し、水平方向(X及びY方向)に移動させる機構と、水平回転(θ方向)させる機構を有している。
基板W1,W2には、それぞれ対応する位置に第1及び第2位置合せマークM1,M2が設けられている。本実施形態では、基板W1の第1位置合せマークM1は黒丸であり、基板W2の第2位置合せマークM2は2重丸である。
制御装置114は、焦点深度の深い第1カメラレンズ115を用いて基板W1,W2を離間させた状態で概略の位置合せを行い、焦点深度の浅い第2カメラレンズ116を用いて近接させた基板W1,W2の位置合せを精密に行う。
詳述すると、制御装置114は、先ず、第1移動機構112を制御して上平板72aと下平板72bとの距離を第1の上下距離Aにする。このとき、図14に示すように、第1カメラレンズ115の視野118aには、第1位置合せマークM1と第2位置合せマークM2の中心がずれて見えている。制御装置114は、第1及び第2位置合せマークM1,M2の中心を一致させるように第2移動機構113を制御する(視野118b)。このとき、第2位置合せマークM2は実際には2重丸であるが、第1カメラレンズ115の倍率、線の間隔によって1重丸のように見えている。
尚、第1の上下距離Aは、搬送された基板W1,W2の第1及び第2位置合せマークM1,M2が確実に視野内に収まるような距離であり、予め実験等により求められている。基板W1,W2を搬送する際に、それらの外形寸法の誤差などにより搬送される位置にズレが生じ、その位置ズレの量は、実験やテスト稼働により求められる。このように、位置がずれた場合にも、第1カメラレンズ115の視野に第1及び第2位置合せマークM1,M2が入るように、第1の上下距離A及び第1カメラレンズ115の視野(倍率)が予め設定されている。
次に、制御装置114は、第1移動機構112を制御して第1の上下距離Aよりも短い第2の上下距離Bに上平板72a及び撮像装置111を下方向に移動させ、第2カメラレンズ116を用いるように撮像装置111を水平移動させる。これにより、第2カメラレンズ116の視野119aには、第1位置合せマークM1と第2位置合せマークM2の中心がずれて見えている。制御装置114は、第1及び第2位置合せマークM1,M2の中心を一致させるように第2移動機構113を制御する(視野119b)。
更に次に、制御装置114は、第1移動機構112を制御して第2の上下距離Bよりも短い第3の上下距離Cに上平板72a及び撮像装置111を下方向に移動させる。このときの第3の上下距離Cは、基板W2と基板W1に塗布したシール材及び液晶(図示略)が接触しない距離に設定されている。これにより、第2カメラレンズ116の視野120aには、第1位置合せマークM1と第2位置合せマークM2の中心がずれて見えている。制御装置114は、第1及び第2位置合せマークM1,M2の中心を一致させるように第2移動機構113を制御する(視野120b)。
尚、第3の上下距離Cによって視野120b中の第1及び第2位置合せマークM1,M2の中心が一致しても、実際には基板W1と基板W2の位置はずれていることがある。しかし、このズレ量は許容範囲内であり、そのように第3の上下距離Cが設定されている。
このように、視野が異なる第1及び第2カメラレンズ115,116を切り替えて使用することで、それら第1及び第2カメラレンズ115,116の焦点深度に応じて基板W1,W2の上下距離を調整し、基板W1,W2が非接触中にズレ許容範囲内まで位置合せを行う事ができる。
次に、プレス機構について説明する。
図15は、貼り合せ時に基板W1,W2へ圧力を加える機構を側面から見た概略図で示している。
プレス機構は、ゲート状に形成され所定の高さに固定された支持枠121を備え、その支持枠121の支柱部内側には、両側にリニアレール122a,122bが取着され、それによってリニアガイド123a,123bが上下動可能に支持されている。両側のリニアガイド123a,123bの間には、板124a,124bが掛け渡され、上側板124aは、支持枠121上部に取り付けられたモータ125によって上下動する支え板126により吊り下げられている。
詳述すると、モータ125の出力軸にはボールネジ127が一体回転可能に連結され、そのボールネジ127には支え板126に形成された雌ねじ部128が螺合されている。従って、モータ125が駆動されボールネジ127が正逆回転することにより、支え板126が上下動する。
支え板126はコ字状に形成され、上部の板に前記雌ねじ部128が形成されている。支え板126の下部板上面にはロードセル129が取着され、そのロードセル129の上に上側板124aの下面が当接されている。
下側板124bには、真空チャンバ71内に設けられた上平板72aが吊り下げられている。詳述すると、下側板124bには所定位置に上下方向に貫通した複数(本実施形態では4つ)の孔が形成され、その孔に支柱130が挿通されている。支柱130は上端が拡径されて下方向へ抜けないように形成され、下端に上平板72aが取着されている。
支柱130の上端と下側板124bとの間にはレベル調整部131が設けられている。レベル調整部131は例えば支柱130に形成されたネジと螺合するナットであり、これを回転させることで支柱130を上昇又は下降させ、上平板72aの水平レベルを調整する。このレベル調整部131によって、図16に示すように、下平板72bと上平板72aとの平行度が50μm以下に調整されている。
支え板126の下面には、上平板72aに加工圧を加えるためのシリンダ132が取着されている。シリンダ132は、そのピストン133が下方に向かって突出するように設けられており、そのピストン133の先端はカップリング材134を介して上平板72aに取着された加圧部材135に当接されている。カップリング材134は、円筒状に形成され、シリンダ132の押圧方向(シリンダ132の軸方向)と上平板72aの移動方向との軸ズレを許容するように構成されている。
ロードセル129は、上側板124aにより加わる圧力を測定し、その測定結果をコントローラ指示計136に出力する。その圧力は、支え板126により支持された部材(上側板124a、リニアガイド123a,123b、下側板124b、支柱130、上平板72a及びシリンダ132)の重量(自重)と、シリンダ132により上平板72aに加える加工圧と、大気圧による圧力である。
上側容器71a及び下側容器71b内が真空排気されると、上平板72aには、支柱130を介して1kg/cm2(平方センチメートル)の大気圧力が加わり、その大気圧力は、下側板124b、リニアガイド123a,123b及び上側板124aを介してロードセル129に加わる。従って、ロードセル129は、自重Aと加工圧Bと大気圧Cとの総和(=A+B+C)を検出する。そして、ロードセル129に加わる圧力の総和は、モータ125を駆動して支え板126を下降させることで両基板W1,W2を貼り合わせるときに、その基板W1,W2による反力Dによって減少する。従って、このようにロードセル129を設け、その計測値(総和値)が減ることで、実際に基板に加わるその時々の負荷加重を知ることができる。
コントローラ指示計136は、ロードセル129により測定した圧力をCPU(コントローラ)137に出力する。そのCPU137には、電空レギュレータ138が接続されている。CPU137は、ロードセル129によりその時々に上平板72aと下平板72bの間にて貼り合わせる基板W1,W2(図示略)に加わる圧力を測定結果が入力される。そして、CPU137は、その測定結果に基づいて、一定の圧力を基板W1,W2(図示略)に加えるように生成した信号を電空レギュレータ138に出力する。電空レギュレータ138は可変圧力制御レギュレータであり、CPU137からの電気信号に応答してシリンダ132に供給する空気圧を調整する。このように、ロードセル129の測定結果に基づいてシリンダ132に供給する空気圧を制御することで、常に一定の圧力を上平板72aと下平板72bの間にて貼り合わせる基板W1,W2(図示略)に加えるように構成されている。
また、上平板72a及び下平板72bの平行度や異物の混入や機械的なズレ等の外的要因は、反力Dと同様にロードセル129に加わる圧力の総和(自重A)を減少させる。従って、このようにロードセル129の計測値(総和値)が減ることで、実際に基板に加わるその時々の負荷加重を知ることができる。そのため、CPU137は、ロードセル129の計測値に対応して電空レギュレータ138に出力する電気信号を制御することで、外的要因の影響に関わらず常に一定の圧力を上平板72aに加えることができる。
また、CPU137にはモータパルスジェネレータ139が接続され、そのジェネレータ139に上平板72aを上下動させるように生成した信号を出力する。モータパルスジェネレータ139は、CPU137からの信号に応答して生成したパルス信号をモータ125に出力し、モータ125はそのパルス信号に応答して回転駆動する。
尚、加工圧を加える手段としてシリンダ132を用いたが、モータ等の他のアクチュエータを用いて上平板72aに加工圧を加えるように構成しても良い。また、油圧シリンダを用いて加圧力を加えるように構成してもよい。
また、下平板72bを上平板72aに対して平行度を調整可能に構成しても良い。
また、支え板126に支持した部材の重量(自重)によって貼り合わせる基板に十分な圧力が加えられるのであれば、シリンダ132等の加工圧を加える手段を省略して実施しても良い。その場合、ロードセル129は、上平板72aとそれを支持する部材との自重Aと、真空チャンバ71内を減圧することで加わる大気圧Cとを受ける。従って、CPU137は、ロードセル129に加わる圧力の総和(=A+C)が基板W1,W2からの反力Dにより減少することで、その時々に基板W1,W2に加わる圧力を知ることができる。
図17は、図1のプレス装置36から硬化装置37へパネルを搬送する搬送装置38cの概略図である。図の上段にはパネルを搬送する機構を示し、下段には図1の制御装置31の処理を示している。
搬送装置38cは移載アーム141を備え、プレス装置36にて貼り合わされた基板W1,W2からなるパネルP1を移載アーム141に真空吸着して下平板72bから受け取り、真空チャンバ71から搬出する。尚、図6に示すように、真空チャンバ71にはリフトピン73が備えられているため、これによりパネルP1を下平板72bから離間させ、下側から掬い取って搬出する構成としてもよい。また、基板W2,W1を上平板72a及び下平板72bから剥離する場合に、下平板72bを剥離させ、上平板72aにてパネルP1を持ち上げ、下側から掬い取って搬送する構成としてもよい。
搬送装置38cは複数の搬送用平板142a〜142zとリフト機構143を備えている。搬送用平板142a〜142zは移載位置に設置されたリフト機構143に順次装着され、リフト機構143は搬送用平板142a〜142zをパネルP1を載置する高さにリフトアップする。そして、搬送装置38cは、搬送用平板142a〜142z上にパネルP1を載置する。
搬送用平板142a〜142zは平滑板144aと、その平滑板144aの下面に備えられた真空保持機構144bを含む。尚、図には平滑板124zにのみ符号を付してある。
平滑板144a、その上面は平面度が100μm以下に加工されている。また、平滑板144aは、図9(c)(d)に示すように複数の吸着孔145が形成されている。真空保持機構144bは逆止弁を内蔵しており、平滑板144a上面に載置されたパネルP1を真空吸着した後、それを保持するように構成されている。
即ち、搬送用平板142a〜142zをリフト機構143に装着すると、図9(c)の吸着孔145が図示しない真空ポンプ等の排気装置に接続され、それによりパネルP1が真空吸着される。その後、搬送用平板142a〜142zをリフト機構143から脱着すると、真空保持機構144bの逆止弁によって気体の逆流が防止され、それによって平滑板144a上面に吸着されたパネルP1がその状態で保持される。
吸着孔145は、丸型の孔であり、その直径はφ2mm以下に設定されている。これにより、プレス装置36の上平板72a及び下平板72bと同様に、吸着したパネルP1が変形する(波打つ)のを防いでいる。
搬送装置38cは、パネルP1を吸着保持した搬送用平板142a〜142zを硬化装置37へ搬入する。この時、図1の制御装置31は、真空貼合せ完了からの時間を各搬送用平板142a〜142z毎に管理し、一定時間経過した搬送用平板を硬化装置37に搬入する。
プレス装置36により貼り合わされたパネルP1の各基板W1,W2は、その貼合せ加工による応力が残存し、この応力はパネルP1のシール材を硬化するまでの時間に応じて緩和される。従って、硬化装置37に搬入するまでの時間を管理することは、パネルP1に残存する応力の緩和を管理することと実質的に等しい。即ち、搬送装置38cは、パネルP1を吸着保持した搬送用平板142a〜142zを一定時間待機させることで、パネルP1に残存する応力を緩和させる。これにより、シール材硬化後に残存する応力が少なくなり、パネルP1の不良率が低減される。
また、各パネルP1を硬化前に一定時間待機させることで、各パネルP1の応力は、同じ程度緩和される。従って、各パネルP1における基板W1,W2の変形量が一様になり、各パネルP1のバラツキが少なくなる。これにより、高い加工の再現性と安定性が得られる。
硬化装置37は、UVランプ146を備え、それにより所定の波長を持つ光をパネルP1に照射する。このUVランプ146から照射される光は、波長がシール材が硬化する領域を残すように制御されている。また、パネルP1は、カラーフィルタや遮光膜等が形成されたカラーフィルタ基板である基板W2が上側にして貼り合わされ、その上側から光が照射される。従って、液晶に対する影響の少ない波長の光を照射するとともに、光が直接照射されないようにしていることで、液晶の劣化を低減することができる。
シール材が硬化されたパネルP1は、硬化装置37から検査装置35へ搬送装置38d(図1参照)により搬送される。検査装置35は位置合せ検査工程を実施する装置であり、パネルP1を構成する基板W1,W2の位置ズレを検査し、そのズレ量を図1の制御装置31に出力する。
制御装置31は、受け取ったズレ量を各搬送用平板142a〜142z毎にそれら固有の処理情報として管理する。そして、制御装置31は、各搬送用平板142a〜142z毎に管理したズレ量をプレス装置36における位置合せにフィードバックする。詳述すると、各搬送用平板142a〜142zは平滑板144a上面がほぼ均一に加工されているが、それでも各搬送用平板142a〜142z毎に平滑板144a上面の平面度等には差がある。この差は、各搬送用平板142a〜142z毎に硬化装置37に投入するまでの基板W1,W2の位置ズレにズレ量の差を生じさせる。そして、プレス装置36にて次に貼り合わせるパネルP1を吸着固定する搬送用平板は、移載位置に配置される(本実施形態では移載位置に備えられたリフト機構143に装着される)ことで、どの搬送用平板に吸着固定されるかが判っている。このため、パネルP1を吸着固定する搬送用平板142a〜142zにおけるズレ量を補正値としてその分ずらして位置合せする。
図17下段左側に示すように、制御装置31は、各搬送用平板142a〜142z毎に管理した処理情報147を記憶する。例えば、制御装置31は、搬送用平板142aに対する処理情報として(X:+1,Y:−1)を記憶している。これに基づいて、制御装置31は、搬送用平板142aに吸着固定するパネルP1を貼り合わせる際に例えば(X:−1,Y:+1)を補正値として真空貼合せ時の移動量に加える。このように、検査装置35における検査結果を位置合せにフィードバックすることで、より位置ズレの少ないパネルP1を製造することができる。
図18は、硬化装置37の構成を説明するための概略図である。硬化装置37は、光源148、照度計149、コントローラ150、上下機構151を含む。光源148は、UVランプ146と、そのUVランプ146からの照射光をパネルP1全面にほぼ均等に照射するために設けられた第1及び第2反射板152,153を含む。この第1反射板152がない場合には、パネルP1の中心に照射される光が周辺のそれに比べて多くなる。これを防いで液晶の劣化を抑えながら、パネルP1全面へほぼ均等なエネルギーを与えるように構成されている。
硬化装置37に搬入された搬送用平板142aは、上下機構151により支持されている。その搬送用平板142aには照度センサ154が設けられ、その照度センサ154は、パネルP1に照射される光の量に対応する値(例えば電圧)を持つ信号を照度計149に出力する。尚、図17の各搬送用平板142b〜142zにも同様に照度センサ154が設けられている。
照度計149は、入力信号に基づいて、パネルP1に照射される光の照度量をコントローラ150に出力する。コントローラ150は、入力した照度量に基づいて生成した制御信号を上下機構151に出力する。例えば、コントローラ150は、照度量が一定になるように制御信号を生成する。尚、コントローラ150は、照度量を時間の経過とともに変更するように制御信号を生成しても良い。
上下機構151は制御信号に応答して搬送用平板142aを上下動させる。このようにして、光源148から搬送用平板142aまでの距離が変更される。このように構成することで、光源148からの照射光量の変化(例えばUVランプ146の劣化、交換や、第1及び第2反射板152,153の反射面の変化)しても、パネルP1への照射光量を容易に制御し、シール材の硬化ムラを抑えて不良の発生を低減することができる。
尚、硬化装置37は光源148と同様に構成された第2の光源155を搬送用平板142aの下側に備える構成としてもよい。この第2の光源155により搬送用平板142a側からパネルP1に光を照射することで、シール材の硬化時間を短縮することができる。また、上下機構151は、第1及び第2の光源148,155を搬送用平板142aに対して相対的に上下動させるように構成してもよい。
尚、コントローラ150は、照度量に基づいて基板W1,W2の照度量を略一定にするよう光源148(、155)の駆動電圧又は駆動電流を制御してもよい。また、搬送用平板142a上に照度センサ156を設け、コントローラ150はその照度センサ156にて検出した照度量に応じて光源148(,155)の駆動電圧又は駆動電流を制御してもよい。これにより、照射機器が劣化して照射強度が低下してもシール材の硬化不良を抑制することができる。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)真空チャンバ71内が大気圧下では基板W1,W2を上平板72a及び下平板72bにて真空吸着にてそれぞれ吸着保持し、真空チャンバ71内が減圧下では各平板72a,72bに電圧を印加して静電吸着にてそれぞれを吸着保持する。そして、大気圧下から減圧下への切替時に基板W1,W2を吸着保持するための背圧を真空チャンバ71内の圧力と等圧にするようにした。その結果、静電吸着した基板W1,W2の脱落,移動を防止することができ、基板W1,W2の貼合せ不良を低減することができる。
(2)静電チャック部76aの吸着面には、基板W2に背圧を加える吸着溝89を所定の方向に沿って延びるように形成した。その結果、吸着した基板W2が波打つのを防ぐことができる。
(3)静電チャック部76aは誘電層91a〜91dからなり、誘電層91a〜91d内に吸着面から所定の深さに埋設した電極92a〜92dに電圧を印加して基板W2を吸着する。誘電層91a側面に導電物94aを接続し、その導体を介して誘電層91aに剥離のための電圧を供給するようにした。その結果、吸着した基板W2を安全に剥離することができる。
(4)シール材は少なくとも光硬化性接着剤を含む接着剤であってそのシール材に基板W1,W2の上方及び下方の少なくとも一方に備えた光源から光を照射して硬化させる硬化装置を備え、その装置では照度センサにて基板W1,W2に照射される光量を測定し、その測定結果に基づいて光源と基板W1,W2との距離を制御するようにした。その結果、シール材に照射する光量を制御して硬化させ、シール材の硬化ムラを抑えて不良の発生を低減することができる。
(5)基板W1,W2間に封入する液晶LCを基板W1上に滴下する液晶滴下装置を備える。液晶滴下装置は、充填した液晶LCに圧力を加えてノズルから吐出するシリンジ55を備え、そのシリンジ55に充填した液晶LCを温度制御するようにした。その結果、外気温度の影響を受けることなく微少量の液晶LCを滴下することができる。また、液晶LCを脱泡して滴下量の変動を抑えることができる。
(6)撮像装置111は、視野が異なる第1及び第2カメラレンズ115,116を備え、それら第1及び第2カメラレンズ115,116を切り替えると共に、基板W1,W2の間隔を使用する第1及び第2カメラレンズ115,116に対応して変更して位置合せを行うようにした。その結果、非接触にて基板W1,W2の位置合せを行うことができる。また、視野を変えて基板W1,W2を近接させることで、より精密に位置合せを行うことができる。
(7)ロードセル129は、上平板72aとそれを上下動可能に支持する部材の自重と、真空チャンバ71内を減圧することにより受ける大気圧Cと、シリンダ132による加工圧Bの総和を検出する。その総和値が減ることで、実際に基板に加わるその時々の負荷加重を知ることができる。そのため、CPU137は、ロードセル129の計測値に対応して電空レギュレータ138に出力する電気信号を制御することで、外的要因の影響に関わらず常に一定の圧力を上平板72aに加えることができる。
(8)基板W2をその上面を上平板72aに吸着する際に、吸着する基板W2を持ち上げて撓みを矯正するようにした。その結果、基板W2を上平板72aに確実に吸着することができる。また、位置ズレを起こすことなく基板W2を吸着することができる。
尚、前記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・一般に、基板W1,W2の素子等が形成された面(素子形成面)は、それら素子が形成された領域が汚染や傷つくのを防ぐために、図20(a)に示すように、その素子形成面の裏面を吸着したり素子等が形成された領域161を除く周辺の接触可能領域162を保持部材163(図6における受け渡しアーム74)にて保持する。すると、図20(b)に示すように、基板W2は、その大きさに応じて撓む。この基板W2の撓みは、上平板72aによる吸着時に保持位置にずれを生じさせたり、吸着不能を生じさせる。位置ズレは基板の位置合せ不良などの影響を与える。この影響を無くすために、プレス装置に図19(a),(b)に示すような撓み矯正機構165を備えて実施してもよい。
撓み矯正機構165は、基板W2の中央部を上方へ持ち上げる持ち上げ機構であり、吸着パッド166と、それを保持するアーム167と、アーム167を上下動させる上下機構(図示略)を備える。制御装置(例えば図7の制御装置84)は、上平板72aにて基板W2を真空吸着する際に、撓み矯正機構165により基板W2の撓みを矯正する。
即ち、制御装置84は、図21(a)に示すように撓んだ基板W2を、撓み矯正機構165によって図21(b)に示すようにその基板W2の撓みを矯正する。次に、制御装置84は、図21(c)に示すように、上平板72aを下降させ、真空吸着により基板W2を上平板72aに吸着させる。次に、図21(d)に示すように、上平板72aを上昇させ、撓み矯正機構165及び保持部材163を退避させる。これにより、図21(e)に示すように、確実に基板W2を上平板72aに吸着することができる。また、位置ズレがなく、再現性のある基板吸着を行うことができる。
尚、図19,図20では吸着パッド166を用いたが、撓みを矯正できればどのような構成でも良く、また非接触にて撓みを矯正するようにしても良く、上記と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、図6に示すように、搬送ロボット45,45にて基板W1,W2を真空チャンバ71内に搬送したが、図22に示すように、テーブル171を用いて基板W1,W2を同時に搬送するようにしてもよい。テーブル171には、上側の基板W2を貼合せ面(素子形成面)を下にした状態で保持するように形成された上側保持部材172と、下側基板W1を貼合せ面を上にした状態保持するように構成された下側保持部材173を備える。尚、上側保持部材172は、第1の基板W1上面に描画されたシール材の外側に対応する位置にて第2の基板W2を保持するように構成されている。この様にして搬送された基板W2を上平板72aにて直接吸着保持し、第1の基板W1をリフトピン73にて一旦受け取った後に下平板72bに吸着保持する。
このように構成されたテーブル171を用いると、2枚の基板W1,W2を同時にプレス装置36内に搬入することができるため、搬送に要する時間を短縮することができる。また、第一実施形態の搬送ロボット44,45にて2枚の基板W1,W2を処理室としての真空チャンバ71内に搬入する場合に比べて、上側に保持した第2の基板W2のハンドリングが容易になり、搬送(搬入)に要する時間を短縮することができる。更に、予め基板W1,W2の位置合せを行い、両基板W1,W2の相対位置を保ったまま、即ち位置ズレすることなく2枚を同時に搬送することができるため、プレス装置36における位置合せ時間の短縮(又は省略)することが可能となる。
・上記実施形態では、図13に示すように、下平板72bを第2移動機構113により支持したが、この下平板72bを着脱可能に構成してもよい。図23は、位置合せ装置36bの概略構成図である。この位置合せ装置36bの第2移動機構113はステージ175を支持し、そのステージ175に設けた位置決めピン176を下平板72bに形成した位置決め孔177に挿入して下平板72bをステージ175上に水平方向に相対移動不能に取着する。このように下平板72bを着脱可能に形成することで、貼り合わせた基板W1,W2を下平板72bから剥離することなく図1の搬送装置38cにて硬化装置37へ搬送することができる。これにより、図17に示すように硬化前のシール材により基板W1,W2が貼り合わせられたパネルP1を移載する必要がなくなるので、より安定したパネルP1を製造することができる。
・上記実施形態では、静電チャック部76aの吸着面に吸着溝89を形成した(図8(a)(b)参照)が、図24(a)〜(c)に示すように、吸着溝89と基板W2の周辺部背面をその基板W2の雰囲気と同一にする排気溝178を形成しても良い。
排気溝178は、吸着溝89の形成方向と同一の方向に沿って形成されている。また、排気溝178は、基板W2を吸着する領域内から静電チャック部76aの端面まで延びるように辺を切り欠いて形成されている。この排気溝178によって、基板W2の周辺部接触界面に残存する気泡によって基板W2が移動若しくは脱落するのを防ぐことができる。
また、排気溝178を形成することで、上記実施形態に比べて基板W2の接触面積が更に減少する。これにより、更に変位量の少ない貼合せ加工を行うことができる。
尚、上記実施形態で説明したように、静電チャック部76bの吸着面にも同様に吸着溝89と排気溝178を形成することで、基板W1の移動若しくは脱落を防止することができる。
また、排気溝178は基板W2の周辺部背面の圧力と真空チャンバ71内の雰囲気(圧力)と同一にできればよく、静電チャック部76aの端面を切り欠く必要は無い。
・上記実施形態において、プレス装置36へ基板W1,W2を搬入する前(例えば液晶滴下前)にて基板W1,W2のアライメントを行うアライメント装置を備えて実施する。このアライメント装置は、画像認識カメラと、X軸及びθ方向(X軸は搬送方向と直交する方向であり、θ方向は回転方向)に移動可能なステージを備える。画像認識カメラは、図13の第1カメラレンズ115よりも低い倍率のレンズを備えている。従って、このアライメント装置を備えた貼合せ基板製造装置は、微細なアライメントを行う第2カメラレンズ116(図13参照)よりも倍率の低いレンズを少なくとも2組有している。
アライメント装置には、基準画像が記憶され、カメラにて撮影した基板W1,W2の画像と基準画像とを比較することで、搬送された基板W1,W2のX,Y軸及びθ軸のズレ量(X,Y,θ)を測定する。そして、ステージにてX軸方向の位置ズレとθ軸のズレを補正するとともに、Y軸のズレ量を補正値として図1のプレス装置36へ基板W1,W2を搬送する搬送装置に出力する。その搬送装置は、補正値として受け取ったY軸方向のズレ量を搬送量加えて基板W1,W2を搬送する。このようにアライメント装置及び搬送装置を構成すれば、Y軸方向のズレを搬送中に補正することで、アライメント装置におけるアライメント時間が短くなり、投入された基板W1,W2をプレス装置36へ搬入するまでに要する時間を短くして製造効率を向上させることができる。
尚、アライメント装置に記憶した基準画像は、プレス装置36の位置合せ装置(図13参照)においてアライメントした基板W1,W2をアライメント装置へ搬送方向に対して逆流して搬送し、その搬送した基板W1,W2を画像認識カメラにて撮像した画像である。
図25上段は、プレス装置36にて位置合せが終了した基板の位置181、それを液晶滴下装置33へ搬送した基板の位置182、更にそれを投入位置(アライメント装置)へ搬送した基板の位置183を示す。この基板の位置183に搬送された基板W1,W2の画像を基準画像として記憶させる。
次に、図25下段の右側から基板W1,W2を搬送する。即ち、投入された基板W1,W2は、その中心位置が位置183の中心位置とずれている。これら中心位置のズレ量(X,Y,θ)を、基準画像と基板W1,W2を撮影した画像と比べることにより算出する。そして、X軸方向のズレとθ方向のズレをステージにて補正するとともにY軸方向のズレ量を補正値として搬送装置に出力する。その搬送装置は、補正値を搬送量に加えて基板W1,W2を液晶滴下装置33へ搬送する。この時、搬送された基板W1,W2の位置は、上段の位置182とほぼ一致している。更に、液晶滴下装置33から搬送装置にて基板W1,W2をプレス装置36へ搬送する。この時の搬送された基板W1,W2の位置は、上段の位置181とほぼ一致している。
このように、アライメント装置及び搬送装置を構成することで、基板W1,W2をプレス装置36まで搬送するのに要する時間を短縮することができる。更に、プレス装置36へ搬送された基板W1,W2の位置は、そのプレス装置36にて位置合せを行った基板の位置181とほぼ一致している。このため、プレス装置36にて複雑な位置合せを行う時間が短くなる。
更に、アライメント装置は画像認識カメラにて撮像した基板W1,W2の画像によりアライメントを行うため、基板W1,W2の端面には接触しない。これにより、端面状態が悪い基板との接触で発生する発塵を抑えることができる。
更に、予めプレス装置36から基板W1,W2をアライメント装置へ搬送することで、プレス装置36のY軸とアライメント装置のY軸とをほぼ一致させることができる。これにより、搬入された基板W1,W2を1つの軸(Y軸)に沿って搬送すればよく、搬送装置の構成及び制御が簡略化でき、プレス装置36への搬送途中に他の処理装置を容易に組み込むことができる。
・上記実施形態は液晶表示パネルを製造するための貼合せ基板製造装置に具体化したが、PDP(Plasma Display Panel)やELディスプレイ(Electroluminescence Display )パネル、有機ELディスプレイパネル等の他の貼合せ基板を製造する装置に具体化してもよい。
・上記実施形態では、プレス装置36において下平板72bを基準としたが、上平板72aを基準とする構成としてもよい。
・上記実施形態では、硬化装置37においてシール材を硬化させるためにUVランプ146を用いたが、温度変化による硬化方法を実施する硬化装置を用いてもよい。
・上記実施形態では、図17において搬送用平板142a〜142zをリフト機構143より離脱させて搬送したが、これをリフト機構143とともに搬送する構成としても良い。
・上記実施形態では、図7においてバルブ82a,82bを開閉操作して基板W1,W2の背圧を真空チャンバ71内の圧力と同圧にしたが、基板W1,W2の脱落,移動を防ぐために背圧を真空チャンバ71内の圧力と等しいかそれ以下とすればよく、そのために構成,制御を適宜変更して実施してもよい。例えば、制御装置84は、真空チャンバ71内を減圧雰囲気にするときに真空吸着のためのバルブ80a,80bを開けておく。このようにしても、基板W1,W2の脱落,移動を防ぐことができる。
・上記実施形態では、プレス以外の工程を大気圧にて行うようにしたが、一部の工程を減圧雰囲気にて行う構成としても良い。例えば、図26に示す貼合せ基板製造装置201を用いる。この装置201は、シール描画装置32、搬入ロボット202、第1予備真空室203、貼合せ処理室204、第2予備真空室205、搬出ロボット206、検査装置35、制御装置207を備える。
第1予備真空室203には、第1及び第2の基板W1,W2を搬入するための第1ゲート弁211が設けられている。第1予備真空室203は貼合せ処理室204と第2ゲート弁212にて仕切られており、貼合せ処理室204は第2予備真空室205と第3ゲート弁213にて仕切られている。その第2予備真空室205には、2枚の基板W1,W2を貼り合せたパネルを搬出するための第4ゲート弁214が設けられている。
制御装置207は、基板貼合せ工程の制御を行う。例えば、制御装置207は、各ゲート弁211〜214の開閉制御、第1,第2予備真空室203,205内の雰囲気制御(減圧化、大気圧化)、貼合せ処理室204内の雰囲気制御、搬入ロボット202及び搬出ロボット206の制御を行う。
第1の基板W1は、その上面にシール描画装置32にてシール材が描画され、搬入ロボット202にて第1予備真空室203内に搬入される。第2の基板W2は、シール描画の工程をパス(通過)して搬入ロボット202にて第1予備真空室203内に搬入される。
制御装置207は、第1予備真空室203に搬入された第1及び第2の基板W1,W2に対して前処理を実施する。前処理はガス処理であり、基板や表示素子の表面に付着した不純物や生成物を反応ガスや置換ガスに一定時間さらす処理である。反応ガスは、PDP(Plasma Display Panel)のための励起ガス等である。置換ガスは、窒素ガスなどの不活性ガスである。
尚、第1予備真空室203内に前処理装置を備え、上記ガス処理、熱処理、プラズマ処理の少なくとも一つを実施するようにしてもよい。熱処理は、第1及び第2の基板W1,W2を加熱することで、表面改質、貼合せ面の活性化、水分除去などを行うために実施される。プラズマ処理は、ガス置換やガス反応又は熱処理では活性化できない基板上の生成物を、発生させるプラズマにて処理するために実施される。
これらの処理は、貼り合せ後に開封不可能な貼合せ面の性質を維持・安定化する。第1及び第2の基板W1,W2は、それらの表面に酸化膜などの膜が生成したり空気中の浮遊物が付着し、表面の状態が変化したりする。この状態の変化は、基板毎に異なるため、安定したパネルを製造できなくなる。従って、これら処理は、膜の生成や不純物の付着を抑える、また付着した不純物を処理することで基板表面の状態変化を抑え、パネルの品質の安定化を図っている。更に、この貼合せ基板製造装置201によれば、別に前処理を行う装置を必要としないので、該装置201におけるレスポンスを要求すれば高い生産性を得ることができる。
尚、プラズマ処理にて基板W1に描画したシール材が影響を受ける場合、そのシール材をマスクする、又はシール材以外の部分にプラズマを発生させるようにする。また、液晶表示パネルを製造する場合、第1予備真空室203には図1に示す液晶滴下装置33が備えられる。
前処理が施された第1及び第2の基板W1,W2は、第1予備真空室203から貼合せ処理室204に搬送される。
貼合せ処理室204には、図1に示すプレス装置36が備えられ、該プレス装置36は図13に示す位置合せ装置36a(又は図23に示す位置合せ装置36b)を含む。
制御装置207は、貼合せ処理室204内の圧力制御と、処理室内へのガスの供給制御を制御する。供給するガスは上記の反応ガスや置換ガスである。
制御装置207は、搬入された第1及び第2の基板W1,W2の位置合せ及び貼合せを実施する。尚、制御装置207は、第1及び第2の基板W1,W2の搬入からの時間経過を監視し、貼合せ処理室204内に供給したガスに第1及び第2の基板W1,W2を暴露する時間(搬入から貼合せを行うまでの時間)を制御する。これにより、貼り合せ後に開封不可能な貼合せ面の性質を維持・安定化する。
貼り合せられた第1及び第2の基板W1,W2(パネル)は、貼合せ処理室204から第2予備真空室205に搬送される。第2予備真空室205には、図1に示す搬送装置38c、硬化装置37が備えられる。制御装置207は、先ず第2予備真空室205内を減圧(真空)し、次に第1及び第2の基板W1,W2を該予備真空室205内に搬送する。そして、制御装置207は、硬化装置37を制御し、該第2予備真空室205に搬入された第1及び第2の基板W1,W2間のシール材を減圧雰囲気にて硬化させる。このように、シール材を硬化させることで、大気開放する際の気流や圧力分布によるズレを防止する。
尚、第1及び第2予備真空室203,205の何れか一方のみを備えた貼合せ基板製造装置に具体化してもよい。又、複数の第1予備真空室203を並列に配置してもよい。各第1予備真空室203にて前処理した第1及び第2の基板W1,W2を順次貼合せ処理室204内に搬入して貼合せ処理を実施する。この構成により、1組の基板W1,W2当りの製造時間を短縮することができる。
・上記実施形態において、図13の撮像装置111の視野内に捉えた第1及び第2の基板W1,W2を貼り合わせるために設けられた印(位置合せマーク)の位置(視野内位置)を予め記憶しておき、搬送された基板に設けられた位置合せマークの視野内位置との差(座標差分)によって撮像装置111を水平移動させるようにしてもよい。
先ず、基準とする基板を搬送し、該基板に設けられた位置合せマークを第1カメラレンズ115にて捉える。尚、基準とする基板は、図25に示す方法によって補正されて搬送されるため、搬送誤差が生じてもその基板の位置合せマークは視野から外れない、又視野から外れないようにカメラレンズの倍率が予め設定されている。そして、図13の制御装置114は、図27(a)に示す第1カメラレンズ115による撮像視野F1内に写されたマークM0の視野内位置(座標値(X,Y))を記憶する。この時のマークM0の位置は、撮像装置111を所定距離移動させて切り替えた第2カメラレンズ116によりマークM0を視野内に捉えられる位置である。
次に、基板(ここでは第1の基板W1を用いて説明する)を搬送し、該基板W1に設けられた第1位置合せマークM1を第1カメラレンズ115にて撮像する。そして、制御装置114は、図27(b)に示す撮像視野F2内の第1位置合せマークM1の視野内位置(座標値(x、y))を算出し、該位置と記憶した視野内位置との座標差分により、図27(c)に示すように第1カメラレンズ115を移動させて新たな撮像視野F2a内の第1位置合せマークM1の視野内位置をマークM0のそれと一致させる。これにより、次に第2カメラレンズ116へ切り替えた場に第1位置合せマークM1を視野内に確実に捉えることができる。
尚、算出した座標差分により第1カメラレンズ115から第2カメラレンズ116に切り替えるべく撮像装置111を移動させるその移動量を補正するようにしても良い。
尚、上記の視野内位置を記憶して行う位置合せは、低倍率の第1カメラレンズ115にて捉えるマークと、高倍率の第2カメラレンズ116にて捉えるマークを別々に設けた基板に適用できる。図28に示すように、第3の基板W3(第1の基板W1又は第2の基板W2)には、第1カメラレンズ115にて捉えるマーク(以下、粗マーク)Maと第2カメラレンズ116にて捉えるマーク(以下、微マーク)Mbが、基板W3のアライメントに適した位置(例えば四隅)に設けられている。粗マークMaと微マークMbは所定の間隔を空けて設けられている。尚、第3の基板W3に対して位置合わせする基板(例えば粗マークMa及び微マークMbが第1の基板W1に設けられている場合には第2の基板W2がそれに相当する)には、粗マークMaと微マークMbに対応するアライメントマークが設けられている。
図29(a)に示すように、第1カメラレンズ115と第2カメラレンズ116の中心軸間の距離は固定されている。そして、第1カメラレンズ115にて粗マークMaを捉えた視野画像(図29(b))、第2カメラレンズ116にて微マークMbを捉えた視野画像(図29(c))、粗マークMaを捉えた撮像装置111の位置と微マークMbを捉えた撮像装置111の位置の相対座標を制御装置114に記録する。
図13に示す位置合せ装置36aは、先ず、第1カメラレンズ115にて粗マークMaを捉え(図29(d))、その粗マークMaを基準位置に捉えるべく撮像装置111を移動させるその移動量を算出する。即ち、位置合せ装置36aは、第1カメラレンズ115が捉えた粗マークMaの視野内位置と予め記憶した視野内位置から、撮像装置111の移動に必要な距離及び角度(X,Y,θ)を算出する。そして、位置合せ装置36aは、算出した距離及び角度にて撮像装置111を移動させる。
次に、位置合せ装置36aは、撮像装置111を移動させ、第1カメラレンズ115から第2カメラレンズ116に切り替える。そして、この時移動させる撮像装置111の移動距離は、第1及び第2カメラレンズ115,116にて画像を登録した時の移動距離であり、記憶されている。従って、基板W3を移動させない場合、第1カメラレンズ115にて捉えた粗マークMaの視野内位置から第2カメラレンズ116の視野内に捉える微マークMbの位置のズレ量を予測できる。
これにより、第1,第2カメラレンズ115,116の視野に対して搬送によって生じるズレ(搬送誤差)を吸収することができ、貼り合せ加工時に微マークMbを確実に視野に捕らえることができる(図29(e))。撮像装置111の移動量をパルスなどによって位置管理することができるため、キャリブレーションは第1,第2カメラレンズ115,116間の相対距離によりアライメントを行う場合でも補正することができ、また目標を見失うことはない。従って、通常では視野内に運ぶことが不可能な比率の印を用いることができるため、高分解能視野に対し判定確立の高いアライメント認識を実現することが可能となる。
尚、第1カメラレンズ115と第2カメラレンズ116をそれぞれ異なるカメラに装着し、それらカメラの距離(第1カメラレンズ115と第2カメラレンズ116の光軸距離)を固定して実施してもよい。
また、基板W1,W2のズレ(X軸,Y軸,θ方向)を検出できれば粗マークMaと微マークMbの数、位置、形状を適宜変更しても良い。例えば、図27において、粗マークMaを2カ所にする、またその位置を図において上下2辺中央付近とする。また、粗マークMa、微マークMb及び上記各形態におけるマークを、丸以外の形状(例えば四角形、十字形)に変更しても良い。更には、1枚の基板に設けられた複数のマークの形状が異なっていても良く、基盤の方向を容易に確認することが可能となる。
・上記粗マークMaを、プレス装置36へ基板を搬入する前に実施するアライメントに用いても良い。図30は、搬入前にアライメントを実施する位置合せ装置221からプレス装置36までの工程を概略的に示す図である。プレス装置36には、図13に示す位置合せ装置36aが設けられている。尚、図30では、プレス装置36(位置合せ装置36a)の要部を示す。
位置合せ装置221は、撮像装置222、それを移動させるための移動機構223、移動機構223を制御するための制御装置224、基板Wを吸着保持する平板225をX軸,Y軸及びθ方向(X軸は搬送方向と平行な方向、Y軸は搬送方向と直交する方向であり、θ方向は回転方向)移動させるステージ(図示略)を備える。撮像装置222は、第1カメラレンズ115よりも低い倍率のレンズ(第3カメラレンズ)226を備えている。例えば、第1カメラレンズ115は倍率×6、第2カメラレンズ116は倍率×10、第3カメラレンズ226は倍率×2である。図30において、視野F11,F12,F12はそれぞれ第1カメラレンズ115,第2カメラレンズ116,第3カメラレンズ226にて粗マークMaを捉えた状態を示している。従って、この位置合せ装置221を備えた貼合せ基板製造装置は、微細なアライメントを行う第2カメラレンズ116よりも倍率の低いレンズを少なくとも2組有している。尚、位置合せ装置221は複数設けられ、粗マークMaと対応する位置に設置されている。
位置合せ装置221の制御装置224には、第3カメラレンズ226にて粗マークMaを撮像した基準画像が記憶されている。基準画像は、第2カメラレンズ116にて微マークMbを捉えた状態の基板を図25で示した逆送によって位置合せ装置221へ搬送し、その基板Wの粗マークを捉えた画像である。
次に、第1及び第2の基板W1,W2(図では第1の基板W1を示す)を位置合せ装置221に搬入する。位置合せ装置221は、第3カメラレンズ226にて撮影した基板W1の画像と基準画像とを比較することで、搬送された基板WのX,Y軸及びθ軸のズレ量(X,Y,θ)を測定する。このズレ量は、搬送された基板Wをそのままの状態(位置合わせしていない状態)でプレス装置36に搬送したときの第2カメラレンズ116の位置に対する微マークMbの位置の相対座標位置(ズレ量)と実質的に等しい。即ち、位置合せ装置221にて位置合せ装置36aにおける基板Wの位置ズレを予測していることと等しい。
そして、位置合せ装置221は、ステージにてX軸方向及びY軸方向の位置ズレとθ方向の角度ズレを補正する。この位置を補正した基板Wを搬送装置227にて搬送してテーブル171の上側保持部材172と下側保持部材173にそれぞれ保持させ(第2の基板W2と第1の基板W1)、プレス装置36に搬入する。このプレス装置36に搬入された基板W1,W2は、位置合せ装置221にて位置が補正されているので、第2カメラレンズ116による微マークMbの検出時にはカメラ視野の略中央(レンズ光軸の略中央)に微マークMbが捉えられる。このように、第2カメラレンズ116の光軸中央にて微マークMbを捉えることができる。そして、微マークMbが第2カメラレンズ116の光軸付近に寄せられることで画像の歪みの影響を低減でき、位置合せ誤差を少なくする、即ち高精度化を実現することができる。また、微マークMbの検出位置の再現性が向上することで、微マークMbが視野範囲内に捉えやすくなるため、微マークMbの位置を探索する時間を短縮することができる。従って、投入された基板W1,W2をプレス装置36へ搬入するまでに要する時間を短くして製造効率を向上させることができる。
尚、ステージによる基板W(W1,W2)のX軸,Y軸及びθ方向の位置合せを、ステージ以外にて行っても良い。例えば、図25にて説明した搬送方法のように搬送方向(図30においてX軸方向)のズレに応じた補正を搬送装置227の移送距離に加える。また、θ方向のズレを、搬送装置227のアームを搬送方向に対して角度ズレに対応して傾けて基板Wを受け取る。このようにしても、微マークMb(粗マークMa)を第2カメラレンズ116(第1カメラレンズ115)の視野内に入るように基板W(第1及び第2の基板W1,W2)を搬送することができる。
・上記実施形態では、図15に示すように真空チャンバ71内に備えた下平板72bを第2移動機構113にて移動させて第1及び第2の基板W1,W2のアライメント(位置合せ)を行うようにしたが、真空チャンバ71を下平板72bと共に移動させる構成としてもよい。
図31は、その位置合せ装置230の概略構成図である。位置合せ装置230は真空チャンバ231と移動機構232を含む。真空チャンバ231は上側容器231aと下側容器231bとからなる。真空チャンバ231は、配管233、バルブ234、配管235を介してポンプ236に接続され、該ポンプ236の駆動及びバルブ234の開閉により真空チャンバ231の内部を減圧可能に構成されている。
上側容器231aは図示しない開閉機構により下側容器231bに対して開閉可能に支持され、下側容器231bはその底部周辺にて移動機構232により水平2軸方向に移動可能に且つθ方向に回動可能に支持されている。
真空チャンバ231内には上平板237aと下平板237bが配置されている。上平板237aは複数の支柱238を介して支持板239に吊り下げ支持され、その支持板239は固定されている。支持板239と上側容器231aの間には、各支柱238を囲み真空チャンバ231の気密を保つためのベローズ240が設けられている。下平板237bは下側容器231bの内部底面に固着されている。
真空チャンバ231の開口部、即ち上側容器231aと下側容器231bが当接する箇所にはOリング241と仮止めピン242が設けられている。Oリング241は上側容器231aと下側容器231bの間をシールするために設けられ、仮止めピン242は移動機構232による下側容器231bの移動に上側容器231aを追従させるために設けられている。
このように構成された位置合せ装置230は、先ず真空チャンバ231を開放して搬入した第1及び第2の基板W1,W2を下平板237b及び上平板237aにそれぞれ吸着保持する。次に、位置合せ装置230は真空チャンバ231を閉塞し、バルブ234を開操作しポンプ236を駆動させて該真空チャンバ231内を真空にする。
そして、位置合せ装置230は、第1及び第2の基板W1,W2の位置合せを行う。この位置合せにおいて、真空チャンバ231は内部が減圧されているため、真空チャンバ231全体が移動する。この構成は、後述する2つの例に比べ、部品点数の大幅な削減と、シール材からのパーティクル発生を抑えることができる。
尚、仮止めピン242は、真空チャンバ231内を減圧することで上側容器231aと下側容器231bが密着し真空チャンバ231全体が移動するため、省略しても同等の効果を奏する。しかし、仮止めピン242により、上側容器231aと下側容器231bの位置合せを精度良く行うことができる。
図32,33は、図31に対する第一及び第二従来例の概略構成図である。
第一従来例の位置合せ装置250の真空チャンバ251は、上側容器251aと下側容器251bとからなり、上側容器251aは移動不能に支持された下側容器251bに対して図示しない移動機構により開閉可能に支持されている。
真空チャンバ251内には上平板252aと下平板252bが配置されている。上平板252aは複数の支柱253を介して支持板254に吊り下げ支持され、その支持板254は固定されている。支持板254と上側容器251aの間には、各支柱253を囲み真空チャンバ251の気密を保つためのベローズ255が設けられている。
下平板252bは複数の支柱256を介して支持板257に連結され、該支持板257は図示しない移動機構により水平2軸方向に移動され且つθ方向に回動される。支持板257と下側容器251bの間には、各支柱を囲みチャンバ内の気密を保つためのベローズ258がそれぞれ設けられている。
真空チャンバ251の開口部、即ち上側容器251aと下側容器251bが当接する箇所にはOリング259が設けられている。
従って、この第1従来例は、図31に示す位置合せ装置230に比べ構成する部品数が多く且つ複雑でメンテナンス性が危惧される。換言すれば、図31の位置合せ装置230は、第一従来例に比べて部品点数を大幅に削減することができ、メンテナンス性がよい。
第二従来例の位置合せ装置260の真空チャンバ261は、移動不能に支持された上側容器261aと、図示しない移動機構により水平2軸方向に移動可能に且つθ方向に回動可能に支持された下側容器261bとからなる。その上側容器261a内には上平板262aが、下側容器261b内には下平板262bが移動不能に支持されている。真空チャンバ261の開口部、即ち上側容器261aと下側容器261bが当接する箇所にはOリング263が設けられている。
従って、この第二従来例は、第一従来例に比べて部品点数が大幅に削減されており、メンテナンス性も優れていると思われる。しかし、第1の基板W1と第2の基板W2の位置合せにおいて、上側容器261aに対して下側容器261bが移動するため、真空を保持するシール部品(Oリング263)の維持と管理が困難である。また、下側容器261bの移動により該下側容器261bと上側容器261aが当接しパーティクルが発生する。貼合せ前の基板W1,W2は汚染を嫌うため、長時間稼動する量産装置としては不向きである。換言すれば、図31の位置合せ装置230は、第二従来例に比べてOリング241の維持と管理が容易であり、またパーティクルも発生しないことから長時間稼働する量産装置に適している。
・上記実施形態において、硬化装置の構成を適宜変更すること。図34は、硬化装置270の構成を説明するための概略図である。
硬化装置270は、光源271、コントローラ273、冷却機構274を含む。光源271は図18に示す光源148と同様に構成され、硬化装置270は、平板275に吸着保持されたパネルP1の第1及び第2の基板W1,W2間のシール材を硬化させる。尚、上記実施形態と同様に、硬化装置270は図18の光源155と同様に構成された第2の光源276を平板275の下側に備える構成としてもよい。
パネルP1を吸着保持する平板275は、照射される光の反射光量を低く抑えるように製作されている。例えば、表面を黒色等にすることで光を吸収する。これは、パネルP1のシール材の硬化時間を一定範囲に保つために有効である。即ち、平板275が光を反射すると、パネルP1のシール材は、光源148からの照射光と平板275からの反射光とを受ける。従って、シール材は、照射光のみによる硬化時間よりも短い時間で硬化してしまうため、その硬化時間の管理が難しくなるからである。
冷却機構274は、該平板275の表面温度を予め設定した温度とするために設けられている。平板275の表面温度を所定の温度とするのは、パネルP1に設けられたシール材の硬化時間を一定範囲に保つためである。詳述すると、パネルP1に設けられたシール材は、照射される光により加わる熱によって硬化する。従って、平板275は、パネルP1を構成する第1及び第2の基板W1,W2を透過する光、パネルP1から伝導する熱によりその表面温度が上昇する。更に、平板275は、光を吸収するなどして反射光量を抑えているため、温度が上昇しやすい。
その表面温度が上昇した平板275にプレス装置から搬送したパネルP1を載置すると、パネルP1のシール材は平板275から伝導する熱により硬化し始める。従って、硬化の開始時間が不明確になり、そのシール材の硬化時間を管理することができなくなるからである。また、温度が上昇した平板275に対して、平板275の温度が低いときと同じ時間だけ光を照射すると、パネルP1の液晶やドライバICやトランジスタ等の素子がその温度により劣化したり破損する場合がある。
冷却機構274は、温度検出機構281と表面冷却機構282とを含む。温度検出機構281は、表面温度を検出するためのセンサ283とコントローラ273を含み、センサ283はセンサヘッド284と温度計285とから構成されている。センサヘッド284は、平板275の表面温度を非接触で検出し、該検出信号を出力する。温度計285は、センサヘッド284の検出信号を温度データに変換する。コントローラ273は、温度計285からの温度データと予め記憶した設定温度データと比較する。
表面冷却機構282は、コントローラ273、コンプレッサ286、送風ヘッド287、吸気ヘッド288、吸気ポンプ289から構成されている。コントローラ273は、上記比較結果に基づいてコンプレッサ286を制御し、そのコンプレッサ286に接続された送風ヘッド287から平板275の表面に気体が当てられる。この気体により平板275が冷却される。吸気ヘッド288には吸気ポンプ289が接続されており、その吸気ポンプ289の駆動によって送風ヘッド287から排出され平板275に吹き付けられる気体を吸引することで、冷却効率を高めている。
以上の様々な実施の形態をまとめると、以下のようになる。
(付記1) 処理室内に2枚の第1及び第2の基板を搬入し、該処理室内を減圧して前記第1及び第2の基板を貼り合わせる貼合せ基板製造装置において、
大気圧下から減圧下への切替時に前記第1及び第2の基板を保持する対向して配置された第1及び第2の保持板の少なくとも一方で、前記基板を吸着保持するための背圧を前記処理室内圧力と同圧にすることを特徴とする貼合せ基板製造装置。
(付記2) 前記処理室内が大気圧下では前記第1及び第2の基板を前記第1及び第2の保持板に圧力差吸着にてそれぞれ吸着保持し、前記処理室内が減圧下では前記第1及び第2の保持板に電圧を印加して静電吸着にてそれぞれを吸着保持することを特徴とする付記1記載の貼合せ基板製造装置。
(付記3) 前記第1及び第2の保持板のうちの少なくとも一方の吸着面には、前記基板に背圧を加える第1の溝と同圧となる第2の溝を所定の方向に沿って延びるように形成したことを特徴とする付記1又は2記載の貼合せ基板製造装置。
(付記4) 前記吸着した前記基板が前記第2の溝の一部を覆うように該第2の溝を形成したことを特徴とする付記3記載の貼合せ基板製造装置。
(付記5) 前記第1及び第2の保持板の吸着面側には前記静電吸着の為の誘電層が形成され、該誘電層内に前記吸着面から所定の深さに埋設した電極に電圧を印加して前記基板を吸着することを特徴とする付記1〜4のうちの何れか1つに記載の貼合せ基板製造装置。
(付記6) 前記誘電層側面に導体を接続し、該導体を介して前記誘電層に剥離のための電圧を供給することを特徴とする付記5記載の貼合せ基板製造装置。
(付記7) 前記誘電層表面に前記基板の側方から前記基板の素子形成領域と重なるように導体を形成し、
前記基板の剥離時に、前記導体を接地するか又は前記導体に所定の電圧を供給することを特徴とする付記5又は6記載の貼合せ基板製造装置。
(付記8) 前記誘電層表面に前記基板の側方から前記基板の素子形成領域と重なるように導体を形成し、
前記基板の剥離時に前記導体に接続した端子を前記基板に形成されている導体と接触させることを特徴とする付記5又は6記載の貼合せ基板製造装置。
(付記9) 減圧下にて前記第1及び第2の保持板の何れか一方を貼り合せた第1及び第2の基板から離間させ、他方の保持板に前記第1及び第2の基板を吸着保持した状態で前記処理室内を大気開放することを特徴とする付記1〜8のうちの何れか1つに記載の貼合せ基板製造装置。
(付記10) 前記処理室に対向させた前記第1及び第2の基板を同時に搬入することを特徴とする付記1〜9の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記11) 前記第1及び第2の保持板にそれぞれ吸着保持した第1及び第2の基板を位置合わせする第1の位置合せ装置を備え、
該第1の位置合せ装置は、前記第1及び第2の保持板にそれぞれ吸着保持した前記第1及び第2の基板を、該第1及び第2の基板の何れか一方に設けた撮像装置により前記第1及び第2の基板に設けた位置合せマークを撮像して該両基板の位置合せを行うことを特徴とする付記1〜10の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記12) 前記第1及び第2の基板より前に前記処理室に搬入された第3の基板に前記第1及び第2の基板と同じ位置に設けられた位置合せマークを前記撮像装置にて撮像して前記位置合せマークの視野内位置を予め記憶し、該第1の視野内位置と搬入した前記第1及び第2の基板の撮像した位置合せマークの第2の視野内位置の座標差分によって前記撮像装置を移動させることを特徴とする付記1〜11の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記13) 貼り合せる際の撮像倍率よりも低い撮像倍率のレンズを少なくとも2式有し、前記第1及び第2の基板を貼り合せ前に各倍率のレンズを使用して段階的に位置合せを行うことを特徴とする付記11又は12記載の貼合せ基板製造装置。
(付記14) 前記第1及び第2の基板を前記処理室に搬入する前に位置合せを行う第2の位置合せ装置を有することを特徴とする付記11〜13の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記15) 位置合わせする前記第1及び第2の基板の第1の基準位置と、前記第2の位置合せ装置における第1及び第2の基板の第2の基準位置とを記憶し、前記第2の位置合せ装置に搬入した前記第1又は第2の基板の位置と前記第2の基準位置の差に応じた補正を前記第1又は第2の基板を前記第1の基準位置への搬送に加えることを特徴とする付記13又は14記載の貼合せ基板製造装置。
(付記16) 前記処理室は2つ容器に分割され、それぞれの容器には前記第1及び第2の基板を保持する第1及び第2の保持板が固着され、一方の容器は位置合わせの際に移動可能な機構に取着され、他方の容器は前記処理室内を減圧後に前記一方の容器と共に移動することを特徴とする付記11〜15の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記17) 前記第1及び第2の基板を貼り合わせる接着剤は少なくとも光硬化性接着剤を含む接着剤であって該接着剤に前記第1及び第2の基板の少なくとも一方側に備えた光源から光を照射して硬化させる硬化装置を備え、該装置では照度センサにて前記第1及び第2の基板に照射される光量を測定し、該測定結果に基づいて前記光源と前記第1及び第2の基板との距離を制御することを特徴とする付記1〜16のうちの何れか1つに記載の貼合せ基板製造装置。
(付記18) 前記第1及び第2の基板を貼り合わせる接着剤は少なくとも光硬化性接着剤を含む接着剤であって該接着剤に前記第1及び第2の基板の少なくとも一方側に備えた光源から光を照射して硬化させる硬化装置を備え、該装置では照度センサにて前記第1及び第2の基板に照射される光量を測定し、該測定結果に基づいて前記光源と前記第1及び第2の基板に照射される強度を一定に保つよう制御することを特徴とする付記1〜16のうちの何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記19) 前記硬化装置は前記貼り合わされた第1及び第2の基板を吸着保持する保持板を冷却する機構を含むことを特徴とする付記17又は18記載の貼合せ基板製造装置。
(付記20) 前記保持板は光を吸収し難い材質よりなることを特徴とする付記19記載の貼合せ基板製造装置。
(付記21) 減圧される前記処理室内に設けられた前記一方の保持板を上下動可能に支持するための前記処理室外に設けられた支持部材と、
前記支持部材を吊り下げる支え板と、
前記支え板を上下動させるアクチュエータと、
前記支え板と前記支持部材との間に前記支持部材及び前記上側保持板の重量が加わるように設けられたロードセルとを備え、
該ロードセルは、前記処理室内を減圧することで前記上側保持板に加わる大気圧と、前記支持部材及び前記上側保持板の自重との総和値を計測値として出力し、該計測値が減少した値を前記第1及び第2の基板に加わる圧力として認識することを特徴とする付記1〜20の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記22) 前記上側の保持板へ加工圧を加えるアクチュエータを備え、該アクチュエータは前記加工圧が前記ロードセルに加わるように前記支え板に設けられ、
前記ロードセルは、前記自重と前記大気圧と前記加工圧の総和を計測値として出力し、
前記計測値が減少する値に基づいて前記アクチュエータの加工圧を制御することを特徴とする付記21記載の貼合せ基板製造装置。
(付記23) 前記貼り合せた第1及び第2の基板を載置する面が平滑に形成された搬送用平板を少なくとも1枚有し、該搬送用平板に前記貼り合せ後の第1及び第2の基板を移載して前記接着剤を硬化させる硬化装置へ搬送することを特徴とする付記1〜22の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記24) 前記硬化装置において前記接着剤に光を照射させるまでの時間を管理することを特徴とする付記23記載の貼合せ基板製造装置。
(付記25) 貼り合わせた第1及び第2の基板を載置する面が所定の平面度に加工された複数の搬送用平板と、
前記複数の搬送用平板へ前記保持板から前記第1及び第2の基板を移載し、各搬送用平板毎に貼合せからの時間を管理し、所定時間経過した第1及び第2の基板を吸着保持した搬送用平板を接着剤を硬化する装置へ搬入する移載装置とを備えたことを特徴とする付記1〜22の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記26) 前記各搬送用平板毎に前記接着剤硬化後の第1及び第2基板の位置ずれを搬送情報として記憶し、該搬送情報に基づいて前記基板をずらして位置合わせを行うことを特徴とする付記23〜25の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記27) 前記接着剤硬化後の第1及び第2の基板の位置ズレを検査する検査装置を備え、該検査装置にて検出した位置ズレ量に応じて前記第1及び第2の基板をずらして位置合せするその位置合せズレ量を補正することを特徴とする付記26記載の貼合せ基板製造装置。
(付記28) 前記検査装置を前記基板の搬送ライン上に配置することを特徴とする付記27記載の貼合せ基板製造装置。
(付記29) 前記一方の保持板は着脱可能に設けられ、前記貼り合せ後の第1及び第2の基板を吸着保持した前記保持板を脱着して次の工程へ搬送することを特徴とする付記1〜28の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記30) 前記張り合わせを行う処理室とは別に減圧形成可能に形成された容器を備え、該容器にて前記第1及び第2の基板の少なくとも1方に対して貼り合せの前処理を行うことを特徴とする付記1〜29の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記31) 前記第1及び第2の基板間を封止するシールを描画する機構を備え、前記前処理は、前記シール描画後の第1及び第2の基板を選択したガスに曝す処理であることを特徴とする付記30記載の貼合せ基板製造装置。
(付記32) 前記前処理は、前記第1及び第2の基板の少なくとも一方に対して実施する熱処理であることを特徴とする付記30記載の貼合せ基板製造装置。
(付記33) 前記前処理は、前記第1又は第2の基板に対して実施するプラズマ処理であることを特徴とする付記30記載の貼合せ基板製造装置。
(付記34) 前記張り合わせを行う処理室とは別に減圧形成可能に形成された容器を備え、前記シールの硬化処理、該硬化処理までの搬送処理、貼り合せ後の第1及び第2の基板を前記第1及び第2の保持板から剥離する処理のうちの少なくとも一つの処理を前記容器内にて実施することを特徴とする付記30〜33の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記35) 前記第1及び第2の基板間に封入する液体を前記第1又は第2の基板上に滴下する液体滴下装置を備え、
前記液体の吐出量を自動計測する機構を有し、基板上への吐出前に最適滴下量を校正することで塗布量を一定管理することを特徴とする付記1〜34の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記36) 前記第1及び第2の基板間に封入する液体を前記第1又は第2の基板上に滴下する液体滴下装置を備え、
該液体滴下装置は、充填した液体に圧力を加えてノズルから吐出するシリンジを備え、該シリンジは、前記液体の流れを遮断可能な開閉弁を有すること、前記液体が接する管が該液体の変化に関わらず該圧力に対し均等であること、前記液体を温度制御すること、のうちの少なくとも1つを持つことを特徴とする付記1〜34の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記37) 前記シリンジのノズル付近に、該ノズルに付着する液体を吸入する吸入口を設けたことを特徴とする付記36記載の貼合せ基板製造装置。
(付記38) 前記ノズル先端に気体を噴射する気体噴射ノズルを前記吸入口と対向して設けたことを特徴とする付記37記載の貼合せ基板製造装置。
(付記39) 前記シリンジから滴下する液体の量を計測する計測装置を備え、該計測装置における計測結果に基づいて前記液体を吐出させる圧力を加えるプランジャの移動量を制御するようにしたことを特徴とする付記35〜38の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記40) 前記第1及び第2の基板はそれぞれ異なる工程にて製造され、前記第1及び第2の基板を同時に受け取り前記工程に搬入する搬送ロボットを備え、前記第1及び第2の基板のそれぞれには認識情報が設けられ、前記搬送ロボットは前記各認識情報に基づいて前記第1又は第2の基板を上下反転させることを特徴とする付記1〜39の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
(付記41) 前記第1又は第2の基板を一方の保持板に吸着する際に、前記吸着する基板の撓みを矯正する機構を有することを特徴とする付記1〜40の何れか一に記載の貼合せ基板製造装置。
貼合せ装置の概略構成図である。 搬送装置の概略構成図である。 液晶滴下装置の概略構成図である。 ディスペンサの説明図である。 滴下量計測部の概略説明図である。 基板搬送の説明図である。 真空雰囲気における基板吸着を説明するための概略図である。 平板の説明図である。 静電チャックの説明図である。 静電チャックの等化回路図である。 静電チャックに印加する電圧の波形図である。 基板剥離の手順を示す説明図である。 位置合せ装置の概略構成図である。 位置合せ制御の説明図である。 プレス装置の概略構成図である。 上平板及び下平板の斜視図である。 シール材硬化装置へ基板を搬送する搬送装置の概略図である。 シール材硬化装置の概略構成図である。 基板保持装置の概略構成図である。 基板搬送及び基板に発生する撓みの説明図である。 基板保持の手順を説明する説明図である。 基板搬送の説明図である。 位置合せ装置の概略構成図である。 平板の説明図である。 補正搬送の説明図である。 別の形態の貼合せ基板製造装置の概略構成図である。 位置合せマークの説明図である。 別の位置合せ制御の説明図である。 別の位置合せ制御の説明図である。 別の補正搬送の説明図である。 別のチャンバの概略構成図である。 図31に対する従来例の概略構成図である。 図31に対する従来例の概略構成図である。 別のシール材硬化装置の概略構成図である。 貼合せ基板(液晶表示パネル)の断面図である。 従来の別の貼合せ基板の断面図である。 従来方法による貼り合せの説明図である。 従来方法による貼合せ基板の断面図である。
符号の説明
55 シリンジ
71 処理室としての真空チャンバ
72a,72b 保持板としての上平板、下平板
76a,76b 保持板を構成する静電チャック部
89 吸着溝
91a〜91d 誘電層
92a〜92d 電極
94a 導電物
111 撮像装置
115,116 第1及び第2カメラレンズ
129 ロードセル
132 アクチュエータとしてのシリンダ
165 撓み矯正機構
W1,W2 第1及び第2の基板

Claims (8)

  1. 光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化装置において、
    前記第1の基板及び第2の基板を搬送する搬送手段に設けられており、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光源の光量を測定する照度センサと、
    該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整する調整手段と
    を備えたことを特徴とする貼合せ基板硬化装置。
  2. 光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化装置において、
    前記第1の基板及び第2の基板とほぼ同じ高さに設けられ、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光源の光量を測定する照度センサと、
    該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整する調整手段と
    を備えたことを特徴とする貼合せ基板硬化装置。
  3. 光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化装置において、
    前記第1の基板及び第2の基板を搬送する搬送手段に設けられており、前記第1の基板及び第2の基板に照射される光源の光量を測定する照度センサと、
    該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整するための制御信号を出力する制御手段と
    前記制御信号に基づいて前記光源又は前記搬送手段の位置を移動させる手段と、
    を備えたことを特徴とする貼合せ基板硬化装置。
  4. 前記調整手段は、前記光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を一定に保持することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の貼合せ基板硬化装置。
  5. 前記光源は、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方側に備えられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の貼合せ基板硬化装置。
  6. 前記照度センサは、前記搬送手段の上面又は側面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の貼合せ基板硬化装置。
  7. 光硬化性接着剤を含む接着剤を使用して貼り合わされた第1の基板及び第2の基板の前記接着剤に対して光を照射して硬化させる貼合せ基板硬化方法において、
    前記第1の基板及び第2の基板を搬送する搬送手段に設けられた照度センサにて前記第1の基板及び第2の基板に照射される光量を測定し、該光量の測定結果に基づいて前記第1の基板及び第2の基板に照射される照射量を調整して前記接着剤を硬化させることを特徴とする貼合せ基板硬化方法。
  8. 前記光量の測定結果に基づいて、前記第1の基板及び第2の基板に光を照射する光源の照射量を制御することを特徴とする請求項7に記載の貼合せ基板硬化方法。
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