JP4330839B2

JP4330839B2 - Method for producing glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide

Info

Publication number: JP4330839B2
Application number: JP2002009745A
Authority: JP
Inventors: 志朗坂; 克信江原; 雄二松江
Original assignee: Asahi Kasei Chemicals Corp
Current assignee: Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date: 2002-01-18
Filing date: 2002-01-18
Publication date: 2009-09-16
Anticipated expiration: 2022-01-18
Also published as: JP2003212888A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルロースを含有する材料からグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖を効率よく製造し得る新規なグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
セルロースの構成糖はグルコースであり、セルロースを加水分解することにより、セロオリゴ糖更にはグルコースを得ることができる。グルコースは、それ自身で重要な食品素材であり、また醗酵することによりエタノールが得られ、あるいは微生物若しくは酵素または化学変換することによってフラクトース等の糖類、クエン酸等の有機酸、ソルビトール等の糖アルコール類等の素材を得ることができる。また、水溶性セロオリゴ糖は、各種オリゴ糖と同様に、生理機能が明らかとなりつつあり、機能性食品素材として期待されている。ここで、水溶性セロオリゴ糖とは、グルコースの２〜１２程度の重合体を意味する。
【０００３】
従来、セルロースから水溶性セロオリゴ糖やグルコースを得るために多くの研究がなされてきた。当初は酸による加水分解が試みられ、例えば、濃硫酸を用いる方法では、前処理によってヘミセルロースを分離・分解後、８０％硫酸でセルロースを加水分解し、その後希硫酸で後処理をしてグルコースを得るものである。しかしながら、この方法は、酸によって設備が腐食する、硫酸回収にコストがかかる、酸によりグルコースがさらに分解される等の欠点が明らかとなり、それらの改善が試みられているが、いまだ実用化には至っていない。
【０００４】
特開平５−３１０００号公報では、超臨界また亜臨界状態の水を溶媒として用いて、セルロースのほか、天然または合成高分子を加水分解及び／又は熱分解する方法が開示されている。しかしながら該方法では、グルコースの収率は２０％〜３０％にとどまっている。その理由は、加水分解を進めるため反応条件を過酷にするとグルコースそのものの熱分解が進んでしまう、一方熱分解を抑制するために反応条件を穏和にすると不溶解セルロースが残存するためである。
【０００５】
これらの問題点を解決するため、特開２００１−９５５９４号公報には、セルロースを超臨界水または亜臨界水で一時的に可溶化し、セルロースの分解物が反応液中に溶解している間にセルラーゼによる酵素処理を行ってグルコースおよび水溶性セロオリゴ糖を得る方法が開示されている。この方法によるグルコースおよび水溶性セロオリゴ糖収率は７５〜８５％であり、有用な方法であるが、酵素処理時間に３０分〜２０時間程度を要しており、生産性はきわめて低い。
【０００６】
特開平１０−３２７９００号公報には、温度が２００〜３００℃の亜臨界水にセルロースを接触させて水溶性オリゴ糖を製造し、その後、酵素により糖化分解してグルコースを製造する方法が開示されている。しかし、水溶性セロオリゴ糖を８０％以上の収率で得るための反応時間は１５分以上を要し、さらにグルコースを得るためには、酵素反応によって１〜２時間必要とするなど、実用上生産性に問題があった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、セルロースを含有する材料から効率よくグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖を製造する方法を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、セルロースを含有する材料から効率よくグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖を製造する方法について鋭意研究した結果、短時間の滞留で超臨界水反応を行わせて、一旦ある程度セルロースを低分子化した後、そのまま、亜臨界水でマイルドに加水分解反応を数分以内で行わせることにより、グルコースの二次分解反応を抑制し、かつ効率よくグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖が生成することを見出し、本発明を完成した。
【０００９】
すなわち、本発明は、平均重合度１００以上のセルロースを、温度３７４℃以上４５０℃以下、圧力２２．１ＭＰａ以上４５０ＭＰａ以下の超臨界水と０．０１秒以上０．１０秒以下接触反応させ、その後冷却して、圧力１５ＭＰａ以上４５０ＭＰａ以下、温度２５０℃以上３５０℃以下の亜臨界水と１０秒以上１分以下接触反応させて加水分解することを特徴とするグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖の製造方法である。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるセルロース原料は平均重合度１００以上のセルロースを含む素材であるならその種類を問わない。例えば、製紙用パルプ、化学用溶解パルプ、精製リンター、粉末セルロース、結晶セルロース、麦わら、稲わら、古紙、木材チップ、再生セルロース繊維等が挙げられる。これらの中でも、粉体である粉末セルロース、結晶セルロースが取り扱い上好ましい。パルプ古紙、稲わら、麦わら、木材チップ、再生セルロース繊維のような板状、紙状、線状の素材はあらかじめ切断、粉砕等の前処理をしてから、酸加水分解、爆砕等を処理を行ってもかまわない。
【００１１】
本発明における超臨界水とは、３７４℃以上、２２．１ＭＰａ（臨界点）以上の状態にある水と定義する。また、亜臨界水とは、臨界点近傍のの状態にある熱水のことであり、２５０℃以上３７４℃以下、１５ＭＰａ以上２２．１ＭＰａ以下の水と定義する。
本発明では、セルロ−ス素材を、第一段階として、温度２５０℃以上４５０℃以下、圧力１５ＭＰａ以上４５０ＭＰａの超臨界水または亜臨界水と０．０１秒以上５秒以下接触、反応させ、その後、第二段階として、圧力１５ＭＰａ以上４５０ＭＰａ以下、温度２５０℃以上３７４℃以下の亜臨界水と１分以上１０分以下接触反応させて、セルロース素材を加水分解し、溶解し、冷却する。
【００１２】
温度条件はセルロースの収率および物性に大きく影響する。第一段階で温度が２５０℃未満の場合には、生成物中に原料が大部分残存するため、グルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖は収率よく得られず、一方、４５０℃を越えると、加水分解および熱分解が過度に進行し、グルコースの二次分解生成物が生成するようになりグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖の収率は低下する。好ましくは、温度３５０℃以上４００℃以下、圧力２５ＭＰａ以上である。
第二段階での亜臨界水との接触・反応時間も最終製品であるグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖の収率に大きく影響する。接触時間が１秒未満の場合、反応が充分進行せず、生成物中に水不溶性セルロースが残存する。１０分を越えると加水分解がおよび熱分解が過度に進行し、グルコース分解物が多くなってやはり収率が低下する。好ましくは１０秒以上１分以下である。
【００１３】
超臨界水または亜臨界水処理を行う装置は特に限定されないが、反応時間を自由に制御できる流通式のものが好ましい。第一段階の反応の後、そのまま配管で冷却し、第二段階の反応機にて反応させる方式がよい。
図１に本発明で好ましく用いられる反応装置の一例を概略系統図で示す。水容器１中の水を水ポンプ２で所定の圧力に昇圧する。その後、ヒーター３で加熱し、所定の温度に昇温させる。これを加熱水Ａとする。一方、原料セルロースは水と混合してスラリー状態として容器４に入れる。スラリーポンプ５で昇圧する。これを原料スラリーＢとする。加熱水Ａと原料スラリーＢは混合して超臨界水反応管６を通し第一段階の反応をさせる。その後、冷却水Ｃを混合して第二段階の反応温度にまで冷却し、亜臨界水反応管９で第二段階の反応をさせる。その後、冷却器１０で５０℃以下まで冷却し、フィルター１１で未溶解固形分を除去し、背圧弁１２を通して処理水を容器１３に集める。
反応器から流出したグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖は、常法にしたがい分離し精製することにより、グルコース精製品やセロオリゴ糖精製品を得ることができる。
また、第二段階の反応器から流出した水溶液をさらにセルラーゼ等の酵素により処理を行ってもよい。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定されるものではない。
【００１４】
【実施例１】
結晶セルロース（旭化成株式会社製、アビセル（登録商標）ＰＨ−１０１）を水に分散し、固形分４．８重量％のスラリーとした。図１に示す流通式超臨界水反応装置を用い、原料スラリー１部に対して、あらかじめ加熱・加圧しておいた超臨界水５部を混合した。０．８重量％原料の原料スラリーを４００℃、４０ＭＰａの条件で０．１０秒間滞留させ、反応させた。その後、４０ＭＰａのまま室温の水を反応後のスラリーに混合して２８０℃まで冷却後、４５秒間反応させた。その後、冷却器で室温まで冷却、フィルターでろ過して固形分を除去した後、背圧弁で常圧に戻し、処理水溶液を容器に集めた。得られた処理水溶液を高速液体クイロマトグラフィーを用いて成分分析を行った。また、この処理水溶液を１２時間静置し、析出物を観察したが、析出物は全く認められなかった。これらの結果を表１に示す。グルコース収率は仕込み原料に対して１９．９重量％、水溶性セルロースオリゴマーは同じく３４．０重量％で、合計５３．９重量％であった。また、図２に処理水溶液のＭＡＬＤＩ−ＴＯＦＭＳ分析結果を示す。
ＭＡＬＤＩ−ＴＯＦＭＳとは、レーザーイオン化・飛行時間型質量分析計（Matrix-Assisted Lazer Desorption Ionization-Time of Fleight Mass Spectrometer）である。
図２は左から、分子量３６６．０、５２８．０、６９０．５、８５２．６、１０１５．１、１１７７．１、１３３９．５、１５０１．１、１６６３．７、１８２５．６、１９９８．８に対応し、グルコース２量体（セロビオース）から規則的にセロドデカオース（グルコースの１２量体）まで検出された。
【００１５】
【実施例２】
結晶セルロース（旭化成株式会社製、アビセルＰＨ−１０１）を水に分散し、固形分４重量％のスラリーとした。図１に示す流通式超臨界水反応装置を用い、原料スラリー１部に対して、あらかじめ加熱・加圧しておいた超臨界水５部を混合した。０．６７重量％原料の原料スラリーを４００℃、４０ＭＰａの条件で０．０５秒間滞留させ反応させた。その後、４０ＭＰａのまま室温の水を反応後のスラリーに混合して２８０℃まで冷却後、３０秒間反応させた。その後、冷却器で室温まで冷却、フィルターでろ過して固形分を除去した後、背圧弁で常圧に戻し、処理溶液を容器に集めた。得られた処理水溶液を高速液体クイロマトグラフィーを用いて成分分析を行った。また、この処理水溶液を１２時間静置し、析出物を観察したところ、１１．８重量％の白色沈殿が認められ、これは比較的重合度の大きい不溶性のセルロースII型凝集物であった。これらの結果を表１に示す。グルコース収率は仕込み原料に対して９．５重量％、水溶性セルロースオリゴマーは同じく５５．４重量％で、合計６４．９重量％であった。また、図２に処理水溶液のＭＡＬＤＩ−ＴＯＦＭＳ分析結果を示す。
【００１６】
【比較例１】
結晶セルロース（旭化成株式会社製、アビセルＰＨ−１０１）を水に分散し、固形分４重量％のスラリーとした。図１に示す流通式超臨界水反応装置を用い、原料スラリー１部に対して、あらかじめ加熱・加圧しておいた超臨界水５部を混合した。０．６７重量％原料の原料スラリーを４００℃、４０ＭＰａの条件で０．２０秒間滞留させ反応させた。その後、室温の水を反応後のスラリーに混合して室温まで冷却し、フィルターでろ過して固形分を除去した後、背圧弁で常圧に戻し、処理水溶液を容器に集めた。得られた処理水溶液を高速液体クイロマトグラフィーを用いて成分分析を行った。また、この処理水溶液を１２時間静置し、析出物を観察したが、析出物は全く認められなかった。これらの結果を表１に示す。グルコース収率は仕込み原料に対して１０．５重量％、水溶性セルロースオリゴマーは同じく３２．２重量％で、合計４２．７重量％であった。また、図２に処理水溶液のＭＡＬＤＩ−ＴＯＦＭＳ分析結果を示す。実施例１と比較して、＊部（グルコース環）の断片化が進行しており、セロオクタオース（グルコースの８量体）までしか検出されなかった。
【００１７】
【比較例２】
結晶セルロース（旭化成株式会社製、アビセルＰＨ−１０１）を水に分散し、固形分４重量％のスラリーとした。図１に示す流通式超臨界水反応装置を用い、原料スラリー１部に対して、あらかじめ加熱・加圧しておいた亜臨界水５部を混合した。０．６７重量％原料の原料スラリーを２８０℃、４０ＭＰａの条件で６分滞留させた。その後、室温の水を反応後のスラリーに混合して室温まで冷却、フィルターでろ過して固形分を除去した後、背圧弁で常圧に戻し、処理水溶液を容器に集めた。得られた処理水溶液を高速液体クイロマトグラフィーを用いて成分分析を行った。また、この処理水溶液を１２時間静置し、析出物を観察したが、析出物は全く認められなかった。これらの結果を表１に示す。グルコース収率は仕込み原料に対して１４．８重量％、水溶性セルロースオリゴマーは同じく５．６重量％で、合計２０．４重量％であった。一方、フィルターでろ過した固形分（不溶物）は１７．３重量％あった。また、図２に処理水溶液のＭＡＬＤＩ−ＴＯＦＭＳ分析結果を示す。セロペンタオース（グルコースの５量体）までしか検出されなかった。
【００１８】
【表１】

【００１９】
【発明の効果】
本発明により、セルロースを含有する材料から、効率良くグルコース及び／又は水溶性セロオリゴ糖を製造する方法が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明で使用する超臨界水および亜臨界水反応装置の一例を概略系統図で示す。
【図２】本発明の実施例１、２、比較例１、２での処理水溶液のＭＡＬＤＩ−ＴＯＦＭＳ分析結果である。
【符号の説明】
１水容器
２水ポンプ
３ヒーター
４セルローススラリー容器
５セルローススラリーポンプ
６超臨界水反応管
７水容器
８水ポンプ
９亜臨界水反応管
１０冷却器
１１フィルター
１２背圧弁
１３処理水容器
Ａ加熱水
Ｂ原料スラリー
Ｃ冷却水[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel method for producing glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide that can efficiently produce glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide from a material containing cellulose.
[0002]
[Prior art]
The constituent sugar of cellulose is glucose, and cellooligosaccharide and further glucose can be obtained by hydrolyzing cellulose. Glucose is an important food material by itself, and ethanol is obtained by fermentation, or sugars such as fructose, organic acids such as citric acid, sugar alcohols such as sorbitol, etc. by microbial or enzymatic or chemical conversion. A material such as a kind can be obtained. In addition, water-soluble cellooligosaccharides, like various oligosaccharides, are becoming more and more physiological and are expected as functional food materials. Here, the water-soluble cellooligosaccharide means about 2 to 12 polymers of glucose.
[0003]
Conventionally, many studies have been made to obtain water-soluble cellooligosaccharides and glucose from cellulose. At first, hydrolysis with acid was tried. For example, in the method using concentrated sulfuric acid, hemicellulose was separated and decomposed by pretreatment, cellulose was hydrolyzed with 80% sulfuric acid, and then post-treated with dilute sulfuric acid. To get. However, this method has revealed drawbacks such as corrosion of equipment by acid, cost of sulfuric acid recovery, and further degradation of glucose by acid, and attempts have been made to improve them. Not reached.
[0004]
JP-A-5-31000 discloses a method of hydrolyzing and / or thermally decomposing natural or synthetic polymers in addition to cellulose using supercritical or subcritical water as a solvent. However, in this method, the yield of glucose is only 20% to 30%. The reason for this is that if the reaction conditions are harsh in order to proceed with hydrolysis, the pyrolysis of glucose itself proceeds, whereas if the reaction conditions are moderated to suppress thermal decomposition, insoluble cellulose remains.
[0005]
In order to solve these problems, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-95594 discloses that cellulose is temporarily solubilized with supercritical water or subcritical water, and a decomposition product of cellulose is dissolved in the reaction solution. Discloses a method for obtaining glucose and a water-soluble cellooligosaccharide by performing an enzyme treatment with cellulase. The yield of glucose and water-soluble cellooligosaccharide by this method is 75 to 85%, which is a useful method, but the enzyme treatment time requires about 30 minutes to 20 hours, and the productivity is extremely low.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-327900 discloses a method of producing glucose by bringing cellulose into contact with subcritical water at a temperature of 200 to 300 ° C. to produce water-soluble oligosaccharides, and then saccharifying and digesting with enzymes. ing. However, the reaction time for obtaining water-soluble cellooligosaccharides with a yield of 80% or more requires 15 minutes or more, and in order to obtain glucose further, it takes 1-2 hours by an enzymatic reaction. There was a problem with sex.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a method for efficiently producing glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide from a material containing cellulose.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnest research on a method for efficiently producing glucose and / or water-soluble cellooligosaccharides from a material containing cellulose, the inventors have made supercritical water reaction in a short residence time, and once a certain amount of cellulose After lowering the molecular weight, mild hydrolysis with subcritical water is carried out within a few minutes to suppress glucose secondary decomposition and efficiently produce glucose and / or water-soluble cellooligosaccharides. The present invention has been completed.
[0009]
That is, in the present invention, cellulose having an average degree of polymerization of 100 or more is contact-reacted with supercritical water having a temperature of 374 ° C. or more and 450 ° C. or less and a pressure of 22.1 MPa or more and 450 MPa or less for 0.01 seconds or more and 0.10 seconds or less. Production of glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide, which is cooled and hydrolyzed by contact reaction with subcritical water having a pressure of 15 MPa to 450 MPa and a temperature of 250 ° C. to 350 ° C. for 10 seconds to 1 minute. Is the method.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The cellulose raw material used in the present invention is not limited as long as it is a raw material containing cellulose having an average degree of polymerization of 100 or more. Examples include pulp for papermaking, dissolving pulp for chemicals, refined linter, powdered cellulose, crystalline cellulose, wheat straw, rice straw, waste paper, wood chips, and regenerated cellulose fibers. Among these, powdered cellulose and crystalline cellulose which are powders are preferable in handling. Waste paper, rice straw, straw, wood chips, regenerated cellulose fibers, and other plate-like, paper-like, and linear materials are pre-treated by cutting, crushing, etc. before being subjected to acid hydrolysis, explosion, etc. You can go.
[0011]
The supercritical water in the present invention is defined as water in a state of 374 ° C. or higher and 22.1 MPa (critical point) or higher. Subcritical water is hot water in the vicinity of the critical point, and is defined as water at 250 ° C. to 374 ° C. and 15 MPa to 22.1 MPa.
In the present invention, as a first step, the cellulose material is contacted and reacted with supercritical water or subcritical water at a temperature of 250 ° C. to 450 ° C. and a pressure of 15 MPa to 450 MPa for 0.01 seconds to 5 seconds, In the second stage, the cellulose material is hydrolyzed, dissolved, and cooled by contact reaction with subcritical water having a pressure of 15 MPa to 450 MPa and a temperature of 250 ° C. to 374 ° C. for 1 minute to 10 minutes.
[0012]
Temperature conditions greatly affect the yield and physical properties of cellulose. When the temperature is less than 250 ° C. in the first stage, most of the raw material remains in the product, so that glucose and / or water-soluble cellooligosaccharides cannot be obtained in good yield, whereas when it exceeds 450 ° C., Hydrolysis and thermal decomposition proceed excessively to produce a secondary decomposition product of glucose, and the yield of glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide is reduced. Preferably, the temperature is 350 ° C. or more and 400 ° C. or less, and the pressure is 25 MPa or more.
The contact / reaction time with subcritical water in the second stage also greatly affects the yield of the final product, glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide. When the contact time is less than 1 second, the reaction does not proceed sufficiently and water-insoluble cellulose remains in the product. If it exceeds 10 minutes, hydrolysis and thermal decomposition proceed excessively, resulting in an increase in glucose degradation products and a decrease in yield. Preferably, it is 10 seconds or more and 1 minute or less.
[0013]
The apparatus for performing the supercritical water or subcritical water treatment is not particularly limited, but a flow-type apparatus capable of freely controlling the reaction time is preferable. After the first stage reaction, a method of cooling with piping as it is and reacting in a second stage reactor is preferable.
FIG. 1 is a schematic system diagram showing an example of a reaction apparatus preferably used in the present invention. The water in the water container 1 is increased to a predetermined pressure by the water pump 2. Then, it heats with the heater 3 and heats up to predetermined temperature. This is designated as heated water A. On the other hand, raw material cellulose is mixed with water and put into a container 4 as a slurry. The pressure is increased by the slurry pump 5. This is designated as raw material slurry B. The heated water A and the raw material slurry B are mixed and passed through the supercritical water reaction tube 6 to cause the first stage reaction. Thereafter, the cooling water C is mixed and cooled to the second stage reaction temperature, and the second stage reaction is performed in the subcritical water reaction tube 9. Then, it cools to 50 degrees C or less with the cooler 10, removes undissolved solid content with the filter 11, and collects treated water in the container 13 through the back pressure valve 12.
Glucose purified product and cellooligosaccharide purified product can be obtained by separating and purifying glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide discharged from the reactor according to a conventional method.
Further, the aqueous solution flowing out from the second-stage reactor may be further treated with an enzyme such as cellulase.
EXAMPLES Next, although an Example is given and this invention is demonstrated still in detail, this invention is not limited at all by these Examples.
[0014]
[Example 1]
Crystalline cellulose (Avicel (registered trademark) PH-101, manufactured by Asahi Kasei Corporation) was dispersed in water to obtain a slurry having a solid content of 4.8% by weight. Using the flow-type supercritical water reactor shown in FIG. 1, 5 parts of supercritical water that had been heated and pressurized in advance were mixed with 1 part of the raw slurry. A raw material slurry of 0.8% by weight of raw material was allowed to react for 0.10 seconds under conditions of 400 ° C. and 40 MPa. Thereafter, room temperature water was mixed with the slurry after the reaction while maintaining 40 MPa, cooled to 280 ° C., and reacted for 45 seconds. Then, after cooling to room temperature with a cooler and filtering through a filter to remove solids, the pressure was returned to normal pressure with a back pressure valve, and the treated aqueous solution was collected in a container. The obtained treated aqueous solution was subjected to component analysis using high-speed liquid chromatography. Further, this treated aqueous solution was allowed to stand for 12 hours, and precipitates were observed, but no precipitates were observed. These results are shown in Table 1. The glucose yield was 19.9% by weight with respect to the charged raw materials, and the water-soluble cellulose oligomer was also 34.0% by weight, for a total of 53.9% by weight. FIG. 2 shows the MALDI-TOFMS analysis result of the treated aqueous solution.
MALDI-TOFMS is a laser ionization time-of-flight mass spectrometer (Matrix-Assisted Lazer Desorption Ionization-Time of Fleight Mass Spectrometer).
FIG. 2 shows molecular weights 366.0 , 528.0, 690.5, 852.6, 1015.1, 1177.1, 1339.5, 1501.1, 1663.7, 1825.6, 19988.8 from the left. In contrast, glucose dimer (cellobiose) to cellododekaose (glucose 12-mer) were regularly detected.
[0015]
[Example 2]
Crystalline cellulose (Avicel PH-101, manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.) was dispersed in water to obtain a slurry having a solid content of 4% by weight. Using the flow-type supercritical water reactor shown in FIG. 1, 5 parts of supercritical water that had been heated and pressurized in advance were mixed with 1 part of the raw slurry. A raw material slurry of 0.67% by weight raw material was allowed to react for 0.05 seconds under conditions of 400 ° C. and 40 MPa. Thereafter, water at room temperature was mixed with the slurry after the reaction while maintaining 40 MPa, cooled to 280 ° C., and reacted for 30 seconds. Then, after cooling to room temperature with a cooler and filtering through a filter to remove solids, the pressure was returned to normal pressure with a back pressure valve, and the treatment solution was collected in a container. The obtained treated aqueous solution was subjected to component analysis using high-speed liquid chromatography. When this treated aqueous solution was allowed to stand for 12 hours and the precipitate was observed, a 11.8 wt% white precipitate was observed, which was an insoluble cellulose II type aggregate having a relatively high degree of polymerization. These results are shown in Table 1. The glucose yield was 9.5% by weight based on the charged raw materials, and the water-soluble cellulose oligomer was also 55.4% by weight, for a total of 64.9% by weight. FIG. 2 shows the MALDI-TOFMS analysis result of the treated aqueous solution.
[0016]
[Comparative Example 1]
Crystalline cellulose (Avicel PH-101, manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.) was dispersed in water to obtain a slurry having a solid content of 4% by weight. Using the flow-type supercritical water reactor shown in FIG. 1, 5 parts of supercritical water that had been heated and pressurized in advance were mixed with 1 part of the raw slurry. The raw material slurry of 0.67 wt% raw material was allowed to react for 0.20 seconds at 400 ° C. and 40 MPa. Thereafter, water at room temperature was mixed with the slurry after reaction, cooled to room temperature, filtered through a filter to remove solids, and then returned to normal pressure with a back pressure valve, and the treated aqueous solution was collected in a container. The obtained treated aqueous solution was subjected to component analysis using high-speed liquid chromatography. Further, this treated aqueous solution was allowed to stand for 12 hours, and precipitates were observed, but no precipitates were observed. These results are shown in Table 1. The glucose yield was 10.5% by weight based on the charged raw materials, and the water-soluble cellulose oligomer was also 32.2% by weight, for a total of 42.7% by weight. FIG. 2 shows the MALDI-TOFMS analysis result of the treated aqueous solution. Compared to Example 1, fragmentation of the * part (glucose ring) was progressing, and only cellooctaose (glucose octamer) was detected.
[0017]
[Comparative Example 2]
Crystalline cellulose (Avicel PH-101, manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.) was dispersed in water to obtain a slurry having a solid content of 4% by weight. Using the flow supercritical water reactor shown in FIG. 1, 5 parts of subcritical water that had been heated and pressurized in advance were mixed with 1 part of the raw slurry. A raw material slurry of 0.67% by weight raw material was retained for 6 minutes under the conditions of 280 ° C. and 40 MPa. Thereafter, water at room temperature was mixed with the slurry after the reaction, cooled to room temperature, filtered through a filter to remove solids, returned to normal pressure with a back pressure valve, and the treated aqueous solution was collected in a container. The obtained treated aqueous solution was subjected to component analysis using high-speed liquid chromatography. Further, this treated aqueous solution was allowed to stand for 12 hours, and precipitates were observed, but no precipitates were observed. These results are shown in Table 1. The glucose yield was 14.8% by weight with respect to the charged raw materials, and the water-soluble cellulose oligomer was also 5.6% by weight, which was 20.4% by weight in total. On the other hand, the solid content (insoluble matter) filtered through the filter was 17.3% by weight. FIG. 2 shows the MALDI-TOFMS analysis result of the treated aqueous solution. Only cellopentaose (a pentamer of glucose) was detected.
[0018]
[Table 1]

[0019]
【The invention's effect】
According to the present invention, a method for efficiently producing glucose and / or water-soluble cellooligosaccharides from a material containing cellulose can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic system diagram showing an example of a supercritical water and subcritical water reactor used in the present invention.
FIG. 2 is a MALDI-TOFMS analysis result of treated aqueous solutions in Examples 1 and 2 of the present invention and Comparative Examples 1 and 2.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Water container 2 Water pump 3 Heater 4 Cellulose slurry container 5 Cellulose slurry pump 6 Supercritical water reaction tube 7 Water container 8 Water pump 9 Subcritical water reaction tube 10 Cooler 11 Filter 12 Back pressure valve 13 Treated water container A Heated water B Raw material slurry C Cooling water

Claims

Cellulose having an average polymerization degree of 100 or more is contact-reacted with supercritical water having a temperature of 374 ° C. or more and 450 ° C. or less and a pressure of 22.1 MPa or more and 450 MPa or less for 0.01 seconds or more and 0.10 seconds or less, and then cooled to a pressure of 15 MPa. A process for producing glucose and / or water-soluble cellooligosaccharide, which comprises hydrolyzing by contact reaction with subcritical water having a temperature of 450 MPa or less and a temperature of 250 ° C. or more and 350 ° C. or less for 10 seconds to 1 minute.