JP4330017B2 - 光増幅器の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信システムにおいて使用される光増幅器の制御方法に関する。
近年、光通信の分野においては、通信の高速化及びWDM通信技術により、伝送容量の大容量化が要求されている。
特にWDM通信技術では、一度に広帯域の信号光を増幅させることが可能な広帯域光増幅器の必要性が高まっている。この広帯域光増幅器に関しては、例えばラマン増幅器、希土類添加ファイバ増幅器がその要求に適した増幅器と考えられる。ラマン増幅器は、誘導ラマン散乱効果を利用し、信号光を増幅させる構成となっている。このラマン増幅器の誘導ラマン散乱の効果を効率的に発生させるためには、高出力の励起光が必要である。
また、ラマン増幅器における広帯域の信号光を増幅させるには、複数の波長のレーザ光を合波した励起光を使用するのが一般的である。このため、光増幅器から出力される合波された励起光は、高出力光となる場合がある。今後、更なる通信帯域の広大域化に対応するため、広帯域にわたって一括増幅が可能な光増幅器が必要となるが、この要求を満足させるには、更にハイパワーの励起光が必要となる。つまり、更にハイパワーの励起光が光増幅器から出力されることになる。なお、この光増幅器は、増幅される信号光の帯域がフラットなゲインを持つように設計されることも重要な目的である。
上述では、ラマン増幅器について説明したが、伝搬される信号光及びEDFA等の希土類添加ファイバ増幅器についても同様のことが言える。つまり、高出力光が伝搬されるということである。例えば、信号光のような微弱パワーの光であっても、それをAWGなどの合波器で多波長合波すると、ハイパワーとなる場合がある。また、EDFAと組み合わせて使用されているレーザ素子の場合でも、その出力は高出力化される場合がある。
このように伝送する光の高出力化の環境下において、より多くの問題も生じるようになった。その第1の問題は、光ファイバの被覆材が焼損する問題である。光通信システムにおいて光の高出力光化が進む一方で、光増幅器、光源をより小型化する目的で、光部品を高密度に実装する必要性が高まっている。これを実現するためには、光増幅器、光源のダウンサイズを考慮して、光ファイバを任意の小さい曲率径で曲げて収納する必要性が生じてきた。具体的には、高密度実装化、光装置の小型化のために、光ファイバをよりコンパクトに収納した状態でハイパワー光を伝搬しなければならない。
しかしながら、光ファイバは、このように小さな曲率径で曲げられると、伝送されている光がコアからクラッド、被覆材を介して光ファイバの外部に漏れる現象が生じる。この際、上述のように、伝搬される光のハイパワー化が進むにつれて、従来の光強度では起きなかった問題が発生する可能性がある。
例えば、光ファイバは、その外周部を覆う被覆材がコアから漏れたハイパワーの光を吸収し発熱する。このため、光ファイバの小さな曲率径部分は、高温下で使用されることになる。この結果、被覆材が従来より早く劣化し、光ファイバが断線し易くなる恐れがある。
また、光パワーの高出力化に伴う第2の問題は、いわゆるファイバフューズに関する問題である。伝送路となる光ファイバにおける光エネルギー密度がある閾値より高い状態、すなわち高光エネルギー密度になった状態で、加熱等のコア溶融を誘発する様々な要因が加わると、この光ファイバの中心部が、まず局所的に溶融する。そして、この溶融現象は光源に向かって自己伝達する、いわゆるファイバフューズ現象が発生する。この場合、光ファイバの溶融現象は、例えばSMF(Single Mode Fiber)の場合、コア部と同等の直径(略10μm程度)の断面領域で発生することが知られている。このファイバフューズ現象は、1m/s程度の速度で進行し、光増幅器、光源からの光伝送を停止するか、または光ファイバにおける光エネルギー密度がある閾値より低い状態にならない限り継続する。溶融部が伝達した後の光ファイバは、コア部に伝達痕(空洞)が形成され、光が伝送されない状態となる。
ファイバフューズは、ハイパワーの光がある閾値以上の光エネルギー密度で伝送されるか、局所的に加熱されるような場合に最も発生しやすい現象ということである。このため、ファイバフューズは、コア部周辺を局所的に加熱しても必ず発生する訳ではない。しかも、ある特定の条件を満足した場合のみ発生し、その発生確率は極めて低いものである。
しかし、一度ファイバフューズが発生してしまうと、光増幅器、光源側に向かってファイバフューズが進行するため、光ファイバの一部もしくは全長に渡って破壊してしまう可能性がある。さらに、ファイバフューズが光ファイバに接続された光部品、光装置に到達すると、その光装置も破壊される可能性があり、光伝送路が破壊してしまう恐れがある。
このため、本発明の目的は、上述の従来の問題を解決し、光ファイバにおけるファイバフューズ現象を発生させたり伝達させたりすることなく、ハイパワーな光信号の伝送を可能とする光増幅器の制御方法を提供することである。
本発明者は、上述した問題を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、上記の目的を達成するため、本発明の光ファイバの第1の実施態様として、高出力光を伝搬する光ファイバにおいて、漏れ光を吸収することが少ない被覆材料を用いることによって、仮に光ファイバが、小さい曲率径で曲げられることがあっても、光ファイバに損傷等が生じることなく、高出力光を安定して伝搬することが可能な光ファイバを知見した。
本実施態様においては、被覆の材料として透明なUV硬化樹脂を用いることによって、最小約10mmの直径で曲げられても、漏れ光の吸収による光ファイバの被覆材の劣化を防ぐことができ、断線等を防止することが可能となる。
更に、本発明の光ファイバの他の実施態様として、光ファイバの被覆層が、紫外線硬化型樹脂からなる一次被覆層、二次被覆層、及び着色層よりなり、着色層は、その周囲方向の一部が、間欠であって二次被覆層を覆っていない光ファイバも知見した。また、この着色層をストライプ状に形成することにより、着色層の一部を被覆しないようにした光ファイバや、着色層をらせんストライプ状に形成することにより、着色層の一部を被覆しないようにした光ファイバも知見した。
また、上記の光ファイバを用いた光装置(光増幅器、光源)や、上記の光ファイバを用いて光装置に接続する光ファイバケーブルも知見した。
従来技術の問題点である、被覆の劣化による光ファイバの断線、さらには被覆層の発火は、紫外線硬化型樹脂からなる一次被覆層及び二次被覆層を被覆した光ファイバの外周にさらに着色層を施した場合、ガラスクラッド層を抜けて被覆層に達した漏れ光のエネルギーが、着色層を透過せず、被覆層内で反射・吸収されて発熱することによって引き起こすと考えられる。
従って、上記の実施態様によって、二次被覆層上の着色層の一部を欠落させ、漏れ光を被覆ファイバの外部に逃がすことによって、500W以上の高出力光を導波させる被覆光ファイバにおいて、曲げ径を小さくしても、問題を発生することなく、信頼性の高い伝送システムを供給できる。
更に、本発明者は、様々な解析や実験によって、ファイバフューズ伝達が生じるための必要な最小の光パワーPth(W)(ファイバフューズ伝達閾値)を知見した。また、この最小の光パワーPthと、光源の波長(スペクトラ)、光ファイバの種類、ドーパントの種類、及び、MFD(Mode Field Diameter)との関係を知見した。
この知見した最小の光パワーPthを用いて、伝搬する光のパワーP(W)を制御することができる。
つまり、
P<Pth
の関係が成り立つ範囲で光を伝搬させれば、ファイバフューズは発生せず、何らかのきっかけでファイバフューズが発生したとしても光増幅器、光源側に伝達する恐れは全くなく、高出力光の伝搬が可能となる。
図1は、本発明の光ファイバと従来の光ファイバの曲げ試験装置の概要を示す図である。
図2は、本発明の光ファイバと従来の光ファイバの曲げ試験における外表面度の変化を示した図である。
図3は、本発明の光ファイバと従来の光ファイバの曲げ試験の試験結果を示した表である。
図4は、ファイバフューズ伝達閾値Pth(W)を測定する測定装置の概要を示す図である。
図5は、SMF、DSFとDCFのファイバフューズ伝達閾値Pth(W)の測定結果を比較した図である。
図6は、ファイバフューズ伝達閾値Pth(W)とMFDとの関係を示した図である。
図7は、ラマン増幅に利用される高出力波長多重励起光源の実施例の構成図を示した図である。
図8は、トータル出力パワーPをファイバフューズ伝達閾値Pthよりも小さく制御する信号光の伝送方法を示したフロー図である。
図9Aは、光ファイバの端面の損傷を示す図である。
図9Bは、光ファイバの端面の損傷を示す図である。
図9Cは、光ファイバの端面の損傷を示す図である。
図10は、光ファイバの端部の損傷試験の結果を示す表である。
図11は、高出力伝送による被覆層への影響を示す図である。
図12は、高出力伝送実験において、5分間の通線試験を行った実験結果を示す図である。
図13は、従来の全面が着色層で覆われた光ファイバを示す断面図である。
図14は、本発明の間欠着色層を有する光ファイバを示した断面図である。
図15は、ストライプ状の着色層を有する光ファイバを示した側面図である。
図16は、らせんストライプ状の着色層を有する光ファイバを示した側面図である。
以下に発明の実施態様を、図面を用いながら詳細に説明する。
(被覆材が焼損しない光ファイバ)
まず、小さい曲率径で曲げられても、劣化、損傷等が生じることがなく、励起光もしくはハイパワーな光信号を伝送することが可能な光ファイバの実施態様について説明する。
(透明な紫外線硬化樹脂を用いた光ファイバ)
従来型の光ファイバでは、被覆材として、ウレタンアクリレート系、エポキシ−アクリレート系、シリコン系の紫外線硬化型樹脂組成物(以下、UV硬化樹脂とする)やナイロン樹脂等が用いられているが、光ファイバの識別のため、被覆材は着色されている。従って、光ファイバを小さい曲率径で曲げた場合には、光ファイバのコア、クラッドを介して外部に漏れようとする光パワーを、この被覆材が吸収して発熱する。従来は、伝搬される光パワーが低かったため、問題が生じるほどの発熱は起こらなかった。しかし、今後、伝搬する信号光、励起光の高出力化によって、この被覆材の着色が伝送される信号光の漏れ光のパワーを吸収して発熱し、この発熱により被覆材が損傷して、光ファイバの断線が起こる恐れもある。
一方、本発明では、光ファイバの被覆の材料に透明なUV硬化樹脂を用いる。これにより、高出力光を伝搬するときに、仮に光ファイバが小さい曲率径で曲げられ、この曲げにより漏れ光が発生したとしても、被覆材が吸収する光パワーの量は大幅に低減させる。従って、この被覆材は、発熱によって損傷することはなく、そのまま高出力光を伝搬し続けることが可能となる。
ここで、本発明の光ファイバの性能を確認するため、従来の光ファイバと共に、光ファイバを任意の曲率径に曲げた状態でハイパワー光を伝搬させる試験を行った。
図1に、本発明の光ファイバと従来の光ファイバに対して行った曲げ試験の装置の概要を示す。試験用の光ファイバとしては、本発明である透明なUV硬化樹脂で被覆した光ファイバと、従来型の光ファイバとして、それぞれ白色、青色、緑色のUV硬化樹脂で被覆した3種類の光ファイバと、白色のナイロンで被覆した光ファイバの計4種類を用いた。
一般的に、UV硬化樹脂で被覆した光ファイバは、光装置内で用いられ、ナイロンで被覆した光ファイバは、光装置間をつなげる光ファイバに利用される場合が多い。また、光ファイバの外径は、UV硬化樹脂を被覆した光ファイバの外径が250μmであり、ナイロンを被覆した光ファイバの外径が900μmである。
試験は、各試験用光ファイバにレーザ光源を接続した後、その光ファイバの一部に、1ターンの曲げ部分を設けた。そして、入力光の強度と、曲げの曲率径を変化させて、各々の場合における漏れ光による光ファイバの被覆材の劣化の具合を観測した。
試験では、波長1480nmのレーザ光源の出力P(単位:W)を、1W、2W、3Wの3段階に変化させた。また、各々のレーザ光源の出力に対して、光ファイバの曲げ直径A(単位:mm)を、30mm、20mm、15mm、10mm、5mmの5段階に変化させて、被覆材の劣化の状況を観測した。
また、同時に、熱電対で光ファイバの外表面の温度変化を測定した。温度変化の測定は、レーザ光源の出力Pを最大の3Wに設定し、光ファイバの曲げ直径Aを3mmにするという最も過酷な条件下において行われた。図2に、温度測定の結果を示す。測定したのは、本発明である透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバと、従来型の白いUV硬化樹脂を被覆した光ファイバである。ここで、グラフの縦軸は、温度(単位:℃)を取り、横軸は、時間(単位:分)を取っている。
両方の光ファイバとも、通光後、約1分で温度が急速に上昇し、約2〜3分前後で、ほぼ漏れ光による発熱と外表面からの放熱がバランスして、温度は平衡状態となっている。従来型の白いUV硬化樹脂を被覆した光ファイバでは、表面温度が100℃前後に達したのに対して、本発明である透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバでは、表面温度は60〜65℃前後に収まった。被覆材料の耐熱温度を考慮すると、この温度差は非常に大きな影響を及ぼすと考えられる。
また、この温度上昇データに基づけば、仮にハイパワー光を5分間伝搬させれば、既に平衡状態に達しており、被覆材の温度変化による損傷状況は十分判明すると考えられる。従って,下記に説明する各光ファイバの比較試験では、ハイパワー光を5分間伝搬した後の、損傷状況を観察することにした。
図3の表は、本発明の光ファイバ(UV(transparent))と従来型の4種類の光ファイバ(UV(white)、UV(blue)、UV(green)、Nylon(white))の比較試験結果を示すものである。入力光の強さPが1W、2W、3Wに対して、各々の光ファイバについて、曲げ直径Aが30mm、20mm、15mm、10mm、5mmの場合の観察結果を示す。
入力光の強さPが1Wの場合は、本発明の透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバでは、どの曲げ直径であっても、全く損傷は発生しなかった。
一方、着色したUV硬化樹脂を被覆した光ファイバは、3色共に、曲げ直径が15mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷し、光ファイバにくせがついた(変形した)。
ナイロンを被覆した光ファイバでは、曲げ直径が15mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷し、光ファイバにくせがつき、更に、曲げ直径が5mm以下では、被覆材が溶解して光ファイバ自体が露出する状態となった。
入力光の強さPが2Wの場合は、本発明の透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバでは、曲げ直径が10mmまでは、全く損傷は発生しなかった。曲げ直径が5mm以下の場合、被覆材が茶色っぽく変色した。
着色したUV硬化樹脂を被覆した光ファイバは、3色共に、曲げ直径が15mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷し、光ファイバにくせがついた。また、曲げ直径が5mm以下の場合、3色共に、被覆材が茶色っぽく変色した。
ナイロンを被覆した光ファイバでは、曲げ直径が15mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷して、光ファイバにくせがつき、更に、曲げ直径が5mm以下では、被覆材が破壊した。
入力光の強さPが3Wの場合は、本発明の透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバでは、曲げ直径が10mm以上の場合、全く損傷は発生しなかった。光ファイバの曲げ直径が5mm以下の場合は、被覆材が茶色っぽく変色した。
着色したUV硬化樹脂を被覆した光ファイバについては、白、青色の光ファイバの場合、曲げ直径が15mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷して、光ファイバにくせがついた。緑色の光ファイバでは、曲げ直径が20mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷して、光ファイバにくせがついた。また、曲げ直径が5mm以下の場合、3色共に、被覆材が変色した。
ナイロンを被覆した光ファイバでは、曲げ直径が15mm以下になると、被覆材が漏れ光を吸収して損傷して、光ファイバにくせがつき、更に、曲げ直径が5mm以下では、被覆材が破壊した。
以上の結果をまとめると、本発明の透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバは、曲げ直径が10mm以上であれば、全く損傷を起こさずに、3Wまでのハイパワーの光を伝送することができた。
一方、着色したUV硬化樹脂を被覆した光ファイバについては、1Wのパワーの入力光であっても、曲げ直径が15mm以下となると被覆材に損傷が発生し、実用的に使用することは不可能であることが判明した。ただし、色の違いによる損傷の差に関しては、明確な差は現れなかった。
また、同じ従来型の光ファイバであっても、ナイロンを被覆した光ファイバは、更に損傷が激しく、曲げ直径を5mm以下にすると、被覆材の溶解や断線が発生する状態となった。
本実験から、曲げにより発生する漏れ光による耐損傷性能に関して、本発明の光ファイバは、従来型の光ファイバに比べて非常に優れた性能を有することが証明された。
(半透明な紫外線硬化樹脂を用いた光ファイバ)
また、上述した試験では透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバを用いたが、半透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバを代わりに用いても、着色したUV硬化樹脂を被覆した光ファイバとは大きな差異があり、透明なUV硬化樹脂を被覆した光ファイバに準じた耐損傷性能を有することが判明している。
さらに、上述した透明なUV硬化樹脂からなる被覆材を持つ光ファイバを曲げて光装置内に設置する場合は、光ファイバの外側に漏れ光を吸収する機能部品を配置させても良い。例えば、光ファイバをボビン等に巻付けた状態で光装置内に配置する場合、ボビンの外側を覆うように光を吸収するパッケージ部材を配置させる。この場合、パッケージ部材は、少なくともその内表面に光を吸収する膜が設けられていればよい。このように、透明なUV硬化樹脂からなる被覆材を持つ光ファイバをパッケージ部材に収納すると、被覆材に吸収されずに光ファイバの外側へ漏れる光は、パッケージ部材に吸収されることになり、光増幅器、光源に悪影響を及ぼすことはない。なお、必要に応じて、このパッケージ部材に温度調整機能を設けても良い。
(間欠着色層を有する光ファイバ)
次に、着色層が2次被覆層の全体を覆っていない間欠着色層を有する光ファイバの実施形態について説明する。
長期的な信頼性から光ファイバのきつい曲げは許容されていないが、実際のシステム導入の折りには短期的なきつい曲げが加えられる可能性がある。きつい曲げが加わるとコアから被覆に向かって光が漏れ、特にハイパワー環境下においてはその漏れ光により熱が発生し、強いては被覆層の劣化を誘発することになる。本発明者らは、ハイパワー環境下において短期的に曲げが加わった場合の被覆損傷に関する以下の試験を実施した。
本発明の実験に用いた光ファイバはITU−TG.625に基づくシングルモードファイバであり、光ファイバの被覆層は、紫外線硬化型樹脂からなる一次被覆層及び二次被覆層の二層被覆で構成されたものである。
通常、光ファイバの被覆層には、一次被覆層は外力の影響をガラスに伝わらないようにするため常温時ヤング率約0.5〜10MPaのソフト樹脂が使用され、二次被覆層は保護のために常温時ヤング率100〜1000MPaのハード樹脂が用いられる。その他の特性としてTg(ガラス転移点温度)は、一次被覆層材料として−20〜10℃,二次被覆層材料として60〜120℃の材料が用いられる。また被覆層の屈折率は、ガラスクラッドから一次被覆層、二次被覆層と外周に向かって高くなる組み合わせで使用されることが好ましい。
本発明に用いた紫外線硬化型樹脂は、ポリエーテルウレタンアクリート系の紫外線硬化型樹脂であり、200μm厚で、空気下、500mJ/cm2のUV照射量時におけるシート評価での一次被覆層は、ヤング率は1.0MPa、Tg−5℃、屈折率1.49の特性を有する樹脂を用いた。また二次被覆層は、ヤング率は800MPa、Tg90℃、屈折率1.53の特性を有する樹脂を用いた。
本発明に用いた光ファイバ素線は、ガラス径125μmのシングルモードファイバで、上記一次被覆層径は195μm、上記二次被覆層径は245μmである。
一方、着色層は未硬化の紫外線硬化型樹脂液に、種々の顔料又は染料を添加し、液内で均一に分散させた状態で、被覆ファイバ上に塗布し、UV照射で硬化することによって形成される。この際、顔料や染料の添加量が多ければ多いほど、着色層の色,及び色調は濃くなり識別しやすくなるが、逆に添加量が多いほど、UV光が透過しなくなり着色樹脂そのものの硬化性が低下してしまう。
着色層の透過率は、着色層と同一の厚みを有する着色紫外線硬化型樹脂フィルムを、スピンコーターなどを用いて作成し、紫外分光光度計により測定することが可能である。フィルムの入射光の強さI1とこれを透過して出てくる光の強さI2との百分率(I2/I1×100)で求められる。
通常、着色層は厚さ3〜10ミクロンの薄膜で形成されるが、着色紫外線硬化型樹脂に用いられるジ光開始剤はジフェニルケトン系や、アミノケトン系の化合物であり、吸収波長はおおよそ330〜420nmである。その領域においては厚さ10ミクロンで透過率が5%以上の着色樹脂が通常用いられる。
なお、本発明での着色紫外線硬化型樹脂は、顔料を配合しないクリアーな樹脂で、厚さ40μm、空気下、500mJ/cm2のUV照射量時におけるシート評価での常温ヤング率が1100MPa、Tg100℃の特性を有する樹脂を用いた。また本発明の実験に用いた着色樹脂の着色は、青色と緑色であるが、いずれの色の着色樹脂も、透過率は5%以上である。
本発明を構成する着色心線は、各実施例、比較例に従って、上記光ファイバ素線の外周に厚さ5μmの着色層を塗布した構造である。
なお、本発明における着色光ファイバ心線の着色層が光ファイバ素線に占める割合は、素線外周表面積の30〜80%、特に40〜70%が好ましい。30%より低いと識別がしにくくなり、80%よりも大きいと、漏れ光の影響により、変形が発生する。
光ファイバ素線外周表面積の50%程度で、無着色層と交互になるように、着色をストライプ上に光ファイバ素線の円周上に3カ所塗布して実施例1とした。(図14、図15参照。)比較のため、従来の全面に着色層を有する光ファイバの断面図を図13に示す。
光ファイバ素線外周表面積の50%程度で、無着色層と交互になるように、着色をストライプ上に光ファイバ素線の円周上に3カ所塗布した。なお、ストライプが螺旋状となるように、着色時に光ファイバ素線にねじりを加えた。(図16参照。)ねじりを加える方法は、PMD特性向上のために光ファイバ素線に線引き中にねじりを加える方法と同じで、UVランプ通過後の位置で、ねじりを加えてストライプ着色のらせん状態を形成した。
(比較例1)
光ファイバ素線外周上に着色を均一に塗布して比較例1とした。
(実験)
図11はハイパワー伝送による被覆層への影響実験装置図である。レーザ光源の出力をP[W],曲げ直径をA[mm]とした。中心波長1480nmで最大3Wの光源を使用した。
このハイパワー実験系を用いて、実施例、比較例に対する5分間の通線試験を実施した。5分後の実験結果を図12の表に示す。直径30mm以上では比較例、実施例ともに問題のないことが確認されたが、直径20mm以下においては、実施例において顕著な効果が観察された。
比較例1では、直径20mmかつ3Wで、緑色ファイバ心線のUV被覆層の変形(癖がついてもとに戻らない状態)が観察された。直径10,15mmにおいて、2W以上で青色心線、緑色心線ともにUV被覆層の変形が観察された。一方実施例1では、直径15mm以上で変化は見られなかった。ただし直径10mmで青色心線、緑色心線ともにUV被覆層の変形が観察された。
実施例2では全ての条件で変化は見られなかった。ストライプ着色をらせん状にすると、素線表面の径方向、長さ方向ともに着色の間欠性が均一化されるために、変形がしづらくなると考えられる。
上記のようにハイパワー光の伝送中に、ハンドリング等でファイバに急激な曲げが加わって伝送光が洩れても、着色層をストライプ状とすることで、漏れ光が被覆層外部に抜けるために、ファイバ被覆の劣化を抑え、断線や発火などの問題を完全に防止できる。
(ファイバフューズを発生させない光伝送方法)
次に、ファイバフューズの発生及び、伝達をさせることなく、高出力光を安全に伝搬する伝送方法の実施態様について説明する。
このファイバフューズ現象は、近年の光パワーが高出力化していることを考慮すると、例えば、光伝送路に組み込まれているコネクタの接続端面に付着した塵埃などのコンタミネーションによる光パワーの吸収や、光ファイバや誘導多層膜フィルタなどにおける組織欠陥に基づく光吸収や、光ファイバの曲げや折れに基づく多重反射などによる光エネルギー密度の濃縮化を原因として、容易に発生し得る状況になっている。
従って、光パワーが今後、更に高出力化されることを想定した場合、上述したファイバフューズ現象の発生防止と、発生した場合、光増幅器、光源への進行防止とが必要になる。つまり、ファイバフューズの発生及び進行を防止し、高価な光増幅器、光源、光部品、光装置の損壊を防止する対策を立てることがぜひとも必要になる。
ラマン増幅器に用いる励起光に代表されるように、伝搬される信号光、励起光の高出力化が進んでおり、ファイバフューズの発生する可能性が高まっている。本態様では、ファイバフューズ伝達に必要な最小の光パワー(ファイバフューズ伝達閾値Pth)と、光源の波長、光ファイバの種類、ドーパントの種類、及び、MFDとの関係を見出した。つまり、伝搬する光のパワーPとすると、
P<Pth
の関係が成り立つ範囲で伝搬させることにより、ファイバフューズの発生、またファイバフューズの伝達を防止することが可能となる。
図4に、このファイバフューズ伝達閾値Pthを測定する測定装置の概要を示す。測定対象の光ファイバに、波長が1064nm又は1467nmにおいて最大5Wのパワーを発生する光源が接続される。そして、入力光のパワーを上げ、光ファイバを局所的に加熱して、その加熱部分でファイバフューズを発生させる。その後、光源のパワーを下げてファイバフューズが消滅した時点の光パワーを、ファイバフューズ伝達閾値Pthとした。従って、この値は、非常に安全サイドに取った値であり、実用的にこの値以下のパワーの光で、ファイバフューズが発生することはまずないと考えられる。
図5に、SMF(Single Mode Fiber:シングルモードファイバ)とDSF(Dispersion Shifted Fiber:分散シフトファイバ)、DCF(Dispersion Compensation Fiber)に関して、波長1064nm、1467nmにおけるファイバフューズ伝達閾値Pth(W)の値を測定した結果を示す。グラフの縦軸は、閾値(単位:W)であり、横軸は波長(単位:nm)である。
波長とファイバフューズ伝達閾値とは、1次関数またはそれに近似した相関関係があると考えられる。この波長とファイバフューズ伝達閾値の関係は、光ファイバの種類によって決定されることが図5よりわかる。なお、SMFのMFD(Mode Field Diameter)は10μm前後であり、DSFのMFDは7〜8μm前後であり、DCFのMFDは4〜5μm前後である。つまり、MFDは、SMF、DSF、DCFの順に小さいことになる。また、図5より、ファイバフューズ伝達閾値Pthが、SMF、DSF、DCFの順となっている。
次に図6に、ファイバフューズ伝達閾値PthとMFDとの関係を示す。SMF、DSF、DCF、さらにMFDの大きいその他のファイバを使用して、データを測定した。なお、MFDの大きいファイバの例としては、Thermally−diffused Expanded Core Fiber(以下TECファイバと呼ぶ)がある。TECファイバは、熱拡散技術により光ファイバのMFD(モードフィールド径)を局所的に拡大させたファイバである。ここで、グラフの縦軸は閾値(単位:W)であり、横軸は、MFD(単位:μm)である。グラフには表されていないが、実験結果より、光ファイバのファイバフューズ伝達閾値Pthは、MFDの大きさの影響が最も大きい。それ以外の光ファイバのファイバフューズ伝達閾値Pthに影響を及ぼす要因としては、ドーパントの種類や量が考えられる。
図6に示すように、30μm前後までの幅広いMFD域でのファイバフューズ伝達閾値Pthの測定データは今まで存在していなかった。MFDが10μm以下での狭い範囲でのファイバフューズ伝達閾値Pthの測定データからは、ファイバフューズ伝達閾値PthとMFDとの関係は、二次関数的に近似した相関関係があると判断できる。しかしながら、図6に示すように、MFDが20μm、30μmの測定結果を踏まえると、両者の関係には、1次関数;Pth=0.15×光ファイバのMFD(μm)又はそれに近似した相関関係があることが判明した。
この図5、図6のデータを用いれば、伝送路である光ファイバの種類、仕様と、伝搬される信号光、励起光の波長によって、所定のファイバフューズ伝達閾値Pthを求めることができる。
次に、このファイバフューズ伝達閾値Pthに対して、伝搬される光のパワーPを、P<Pthの関係が成り立つ範囲で制御された光増幅器の説明を行う。
図7には、ラマン増幅に利用される高出力波長多重励起光源の構成図を示す。この高出力波長多重励起光源では、5種類の波長の計7個のレーザ素子を備える。このレーザ素子は、FBG、多層膜フィルタ等により波長安定化がなされている。これらのレーザ素子から発生した励起光は、合波器で、偏波合成や波長合成がなされて、高出力励起光を得る構造になっている。このラマン増幅器は、各波長の出力パワーを変えることによって、平坦な利得−波長特性を得ることができる。
本図は、後方励起方式であり、接続部A、Bにより信号光伝送路に接続され、WDMカプラを介して、上述の高出力励起光が信号光伝送路へ伝搬される。また、途中のタップカプラでこの高出力励起光の一部を微小量分岐し、出力パワーモニタへ伝送する。この出力パワーモニタで高出力励起光のトータル出力パワーがモニタされ、そのモニタ値を駆動制御回路へフィードバックする。駆動制御回路は、所定の出力の信号光、励起光が発生するように、レーザ素子の出力を制御する働きをする。
この制御の方法を、図8のフロー図に示す。上述のように、励起光ユニットのトータル出力パワーPをモニタする。そして、あらかじめ設定された、種々のパラメータにおけるファイバフューズ伝達閾値Pthと比較する。もし、トータル出力パワーPがファイバフューズ伝達閾値Pthのよりも小さければ、そのままのパワーを維持するか、パワーを増加させる。
もし、トータル出力パワーPがファイバフューズ伝達閾値Pthよりも大きい場合には、ファイバフューズが発生する恐れがあり、パワーPを低減する制御を行う。この場合、重要なことは、平坦な利得−波長特性を保ちながら、パワーを減じる必要があることである。
ラマン増幅器は、各波長の励起光の出力パワーを制御することにより平坦な利得−波長特性を得ることが出来るが、トータルパワーを低減させる際に、特定波長のパワーを低減させた場合には、利得−波長特性の平坦性は崩れ、その性能を十分に発揮することができなくなる。特に、短波長側の励起光が出す利得スペクトルにはリップルが生じやすいため、通常、多重数を増やして1波長当たりの利得を小さくする等の制御を行う必要がある。
従って、リップルを発生させず、利得−波長特性の平坦性を失わないように、各波長の励起光のパワーを少しづつ低減する適切なパワー低減制御が必要である。
以上の制御によって、常に、ファイバフューズの発生や伝送の恐れなく、また、利得−波長特性が安定したハイパワーな信号光、励起光を伝送することが可能となる。
上述のように、数ワットのハイパワーの励起光、信号光を伝搬する場合において、本発明によれば、直径10mmという小さな径で曲げても損傷することのなく伝搬を続けられる光ファイバを提供することができる。従って、今後ますます伝送容量の大容量化に伴う伝送信号光、励起光のハイパワー化と、光通信システムに用いる光装置の小型化の要求を十分に満足することができる。また、事故やミスによるトラブルを防ぐことができる。
更に、本発明によれば、ファイバフューズを発生させたり伝達させたりする恐れが無く、ハイパワーの励起光、信号光を伝搬させることが可能となる。特に、本発明の伝送方法によれば、今後ますます重要性が増している、ラマン増幅器等の平坦な利得−波長特性を損なうことなく、伝搬する励起光、信号光のパワーを制御することが可能であり、安定したハイパワーの励起光、信号光の伝搬が可能になる。
更に、本発明の光ファイバやハイパワーの励起光、信号光の伝送方法を利用することによって、ハイパワー光に対応する様々な光装置や光通信システムを提供することができる。
(光ファイバ端部の損傷)
次に光ファイバ端部の損傷について説明する。
光パワーの高出力化に伴い、図9Aから図9Cに示されるような光ファイバの端面の損傷である。現状でも、光コネクタの損傷が時々報告されている。
光増幅器の励起光と同じ波長帯域である1480nmにピーク波長のある光源を用いて試験を行う。試験サンプルは、FCコネクタの端面に傷をつけるか、不純物を付けて、コネクタ同士を合わせることにより準備することができる。そして、2Wのレーザ光を光システムに入力して、試験サンプルの変化を観察した。この試験条件と試験結果を図10に示す。
試験の結果としては、標準(一般的に市販されているSMFのコア層に傷をつけていないもの)に従った試験サンプルは、予想通り変化は無かった。
次に、あまり適切でない研磨条件で傷を付けた試験サンプルも、更なる損傷は見られなかった。また、5μmのやすりで非常に大きな傷を付けた試験サンプルについては、温度は上昇したが、その他の損傷は見られなかった。透明性の高い不純物の付いた試験サンプルについては、なんら変化は見られなかった。気泡のある屈折率整合油が付いた試験サンプルについては、温度が上昇したが、これは、接続損失によるものと思われる。金属や黒い成分等の光を吸収する不純物を有する試験サンプルの場合には、仮に接続損失が小さくても、試験サンプルの端部は損傷し、ファイバフューズが発生する場合もある。特に、リン青銅の場合には、わずか50mWの出力でも端部が損傷した。
上記の試験により、光の出力を容易に吸収する不純物だけで、直接、光ファイバ端部が損傷されることが示された。よって、この不純物を捕捉する恐れがあるので、コア層における傷は避けることが望ましい。同様に、気泡や不純物を捕捉しやすいので、高出力環境において屈折率整合油を使用することは避けた方がよい。
なお、GRINレンズ、又は、放熱技術を用いてMFDを広げることは、端部のエネルギー出力密度を小さくすることができるので、耐久性を挙げる効果を有する。一方、不純物を除去するために、端部をクリーニングする方法が、この問題に対する最も有効な方法である。端部が壊れた場合は、損傷したコネクタを再研磨したり、交換したりすることにより、解決することができる。
以上、本発明の様々な実施形態を説明したが、本発明の態様は上述した態様には限られず、更に様々な態様が考えられる。

Claims (2)

  1. 光増幅器の出力光の一部を微小量分岐してモニタする工程と、
    ファイバフューズ伝達に必要な最小の光出力である、下記の一次式
    Pth=0.15×D
    但し、Pth;ファイバフューズ伝達閾値(W)
    D;光学ファイバのMFD(μm)
    から得られるファイバフューズ伝達閾値Pthとモニタした値(モニタ値)とを比較する工程と、
    前記モニタ値が前記ファイバフューズ伝達閾値Pthよりも小さい場合には、前記光増幅器の出力を維持するか上げる命令を行い、前記モニタ値が前記ファイバフューズ伝達閾値Pth以上である場合には、前記光増幅器の出力を下げる命令を行う工程と、
    を備えたことを特徴とする光増幅器の制御方法。
  2. 前記光増幅器の出力を下げる場合において、波長多重光の各波長の光出力を少しずつ下げることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光増幅器の制御方法。
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