JP4329674B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関するものである。
従来から、内燃機関の出力向上、燃費低減、排気エミッションの低減等を目的として吸気バルブ又は排気バルブの開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング装置を備えた内燃機関が実用化されている。例えば、油圧式の可変バルブタイミング装置では、油圧制御弁(OCV)への駆動電流を制御することにより吸気カム軸又は排気カム軸の回転位相が変更され、吸気バルブや排気バルブの開閉タイミングが進角側又は遅角側に制御される。
ここで、バルブタイミング制御として、実バルブタイミングを目標バルブタイミングに一致させるようにしたフィードバック制御が採用されており、実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの偏差を基に算出された駆動電流により油圧制御弁が制御される。また、フィードバック制御により実バルブタイミングが目標バルブタイミング付近で収束している場合に、その時の駆動電流がその収束状態を保持するための保持電流値としてバックアップRAM等に記憶される。これは一般に、保持電流学習と称されるものであり、該学習の完了後はバックアップRAMに記憶保持された保持電流値(学習値)を用いてバルブタイミング制御が実施される(例えば、特許文献1参照)。
一方で、可変バルブタイミング装置の異常検出手法が従来から種々提案されており、例えば、可変バルブタイミング装置がフィードバック制御されている際に、実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの偏差の積算値が算出され、該積算値に基づいて可変バルブタイミング装置の異常の有無が検出されるものがある。
しかしながら、上記の如く可変バルブタイミング装置の異常検出を実施する構成では、可変バルブタイミング装置の正常/異常の状態に関係なく実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの偏差が大きくなる場合や同偏差の解消に時間を要する場合があり、かかる場合において、可変バルブタイミング装置が異常であると誤検出されるおそれがあった。本願発明者は、保持電流値が正しく学習されていない状態で、上記のような不都合が生じ得ることを確認した。
特開平8−284699号公報
本発明は、可変バルブタイミング装置の異常を適正に検出することができる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
本発明では、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも何れかのバルブタイミング(開閉タイミング)が可変バルブタイミング装置により可変とされる構成において、実バルブタイミングが目標バルブタイミングに一致するようフィードバック制御を実施する。そして、該フィードバック制御により実バルブタイミングが目標バルブタイミング付近に収束している状態で当該状態を保持するために必要な制御量を保持制御量として学習し、該保持制御量を用いて可変バルブタイミング装置を制御する。また特に、保持制御量の学習が完了しているかどうかを判定し、保持制御量の学習完了が判定されていることを条件として、可変バルブタイミング装置の作動状態に基づいて当該可変バルブタイミング装置の異常の有無を判定する。
要するに、保持制御量の学習が完了した状態では、保持制御量により可変バルブタイミング装置が制御されることで実バルブタイミングが目標バルブタイミング付近に収束しており、可変バルブタイミング装置の作動状態(実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの偏差の積算値など)に基づいて当該装置の異常検出が適正に実施できる。これに対し、保持制御量の学習完了前であって、例えば保持制御量としてデフォルト値等が与えられている場合には、必ずしも実バルブタイミングが目標バルブタイミング付近に収束せず、その収束に時間を要することとなる。そのため、かかる状態が、可変バルブタイミング装置で異常が発生したためであると判断されて異常が誤検出されるおそれがあった。こうした不都合に対し、本発明では、保持制御量の学習完了が判定されていることを、可変バルブタイミング装置の異常検出条件としたため、可変バルブタイミング装置の異常が誤って検出されるといった不都合が抑制できる。
ここで、保持制御量の学習が完了しているかどうかは、可変バルブタイミング装置の実際の作動状態を基に判定されると良いが(第1判定手段)、現実に可変バルブタイミング装置が異常となっており当該装置が正常に作動できない場合を想定すると、可変バルブタイミング装置の実際の作動状態に基づく保持制御量の学習完了判定が不可能となる。そのため、実際に生じている可変バルブタイミング装置の異常が検出できなくなるという不都合が生じる(異常検出の実行条件が成立せず、異常検出手段による異常検出処理が実施不可となる)。かかる場合において、可変バルブタイミング装置の目標バルブタイミングを基に保持制御量の学習が完了しているかどうかを判定する手段(第2判定手段)を別途設けるのが望ましい。これにより、可変バルブタイミング装置の異常検出漏れが生じてしまうといった不都合が解消できる。なお本構成の場合は、保持制御量の学習完了を直接的に判定できるものでないが、同学習完了の判定が推測により行われる。
また、第1判定手段により可変バルブタイミング装置の作動状態に基づく保持制御量の学習完了の判定がなされないまま所定時間が経過した後に、第2判定手段が保持制御量の学習完了の旨を判定すると良い。この場合、第1判定手段によれば、可変バルブタイミング装置が所定の作動状態下である時に確実に且つ比較的早く保持制御量の学習完了が判定できる。また、第2判定手段によれば、第1判定手段によって保持制御量の学習完了が判定されない場合において、時間は要するものの保持制御量の学習完了の判定が可能となる。
第2判定手段は、現実に可変バルブタイミング装置が異常となった場合にも保持制御量の学習完了を判定可能とするものであり、この場合、可変バルブタイミング装置の実バルブタイミング(実際の作動状態)ではなく、目標バルブタイミングを基に保持制御量の学習完了を判定すると良い。つまり、第2判定手段は、目標バルブタイミングが安定状態となって所定時間経過した時に保持制御量の学習完了の旨を判定すると良い。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、内燃機関である車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施することとしている。先ずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成図を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、このエアクリーナ12の下流側には吸入空気量を検出するためのエアフロメータ13が設けられている。エアフロメータ13の下流側には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ15によって開度調節されるスロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ15に内蔵されたスロットル開度センサにより検出されるようになっている。スロットルバルブ14の下流側にはサージタンク16が設けられ、このサージタンク16には吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ17が設けられている。また、サージタンク16には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が接続されており、吸気マニホールド18において各気筒の吸気ポート近傍には燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁19が取り付けられている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排ガスが排気管24に排出される。
吸気バルブ21を駆動するための吸気カム軸(図示略)には油圧式の可変バルブタイミング装置25が設けられている。可変バルブタイミング装置25は、吸気バルブ21の開閉タイミング(吸気カム軸の位相)を連続的に可変とすることができる構造を有しており、その都度のアクセル開度やエンジン運転状態等に応じて吸気バルブ21の開閉タイミングが適宜調整されるようになっている。可変バルブタイミング装置25を駆動する油圧は油圧制御弁(OCV)26により制御される。可変バルブタイミング装置25には、吸気カム軸の位相を検出するための吸気側カム角センサ27が取り付けられている。
なお、本実施の形態では、吸気カム軸に可変バルブタイミング装置25を設けた構成について開示するが、これ以外に排気カム軸にも可変バルブタイミング装置を設けた構成であっても良い。
エンジン10のシリンダヘッドには気筒毎に点火プラグ29が取り付けられており、点火プラグ29には、点火コイル等よりなる図示しない点火装置(イグナイタ)を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ29の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室23内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
排気管24には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられ、この触媒31の上流側には排ガスを検出対象として混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ32(O2センサ、リニアA/Fセンサ等)が設けられている。また、エンジン10のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ33や、エンジン10の所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)パルス信号を出力するクランク角センサ34が取り付けられている。その他、本システムでは、アクセルペダルの踏み込み操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ35などが設けられている。
ECU(電子制御ユニット)40は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、その都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。すなわち、ECU40には、前述した各種センサから各々検出信号が入力される。そして、ECU40は、随時入力される各種の検出信号に基づいて燃料噴射量、バルブタイミング制御量、点火時期等を演算し、それを基に燃料噴射弁19、可変バルブタイミング装置25、点火装置等の駆動を制御する。なお、ECU40内にはバックアップRAM41が設けられている。このバックアップRAM41は、イグニッションスイッチのOFF操作によるECU40への電源遮断後もバックアップ電源の供給により記憶内容を保持するバックアップメモリとして機能するものであり、学習値やダイアグデータ(故障診断データ)等の記憶に用いられる。これら学習値やダイアグデータ等を、バックアップメモリとしてのEEPROMに記憶保持するよう構成することも可能である。
特にバルブタイミング制御に関して、ECU40は、吸気バルブタイミングの目標進角値(目標バルブタイミングTgVT)と実進角値(実バルブタイミングVT)との偏差が所定の判定値よりも大きい時に、前記偏差を小さくするように油圧制御弁26の駆動電流値Ivt(油圧制御量)をフィードバック制御(以下、F/B制御と表記)し、実バルブタイミングVTを目標バルブタイミングTgVTの方向に変化させる。そして、実バルブタイミングVTが目標バルブタイミングTgVT付近に収束し(実バルブタイミングと目標バルブタイミングとの偏差が判定値以下になり)、その状態で安定している場合にその時の駆動電流値Ivtを基に保持電流値Ihを更新する。保持電流値Ihは、実バルブタイミングVTが目標バルブタイミングTgVT付近に収束している状態を保持するために必要な保持制御量に相当し、該Ih値はバックアップRAM41に格納され保持される。そして、バルブタイミング制御に際し、保持電流値Ihを用いて可変バルブタイミング装置25(油圧制御弁26)が制御される。
また、本実施の形態では、可変バルブタイミング装置25の作動状態に基づいて当該装置25の異常検出を実施するようにしており、例えば、実バルブタイミングVTと目標バルブタイミングTgVTとの偏差を逐次積算し、その積算値が所定値を超えた場合に可変バルブタイミング装置25で異常が発生した旨判定するようにしている。但しこの場合、車載バッテリの交換直後など、保持電流値Ihの学習が完了していない状態(バックアップRAMに保持電流値Ihが記憶されていない状態)や、経時変化等により保持電流値Ihの真値(本来学習されるべき値)が変化した状態では、それが原因で実バルブタイミングVTが目標バルブタイミングTgVTに収束できず、ひいては可変バルブタイミング装置25の異常が正しく検出できなくなるおそれがあった。
これを図2を用いて具体的に説明する。油圧制御弁26の駆動電流と可変バルブタイミング装置25の進角速度(VVT進角速度)とが図2のような関係にある場合において、駆動電流=Aの値が保持電流値Ihとして学習されると、この保持電流値Ihによって、可変バルブタイミング装置25が進角側にも遅角側にも動かない中立の位置で制御される。しかしながら、保持電流値Ihの未学習時には保持電流値Ihとしてデフォルト値が用いられるため、例えばデフォルト値がやや遅角側の駆動電流=Bとされる場合、仮に進角側に設定された目標バルブタイミングTgVTに対してF/B制御により実バルブタイミングVTを収束させようとしてもなかなか収束できない。つまり、保持電流値Ihが遅角側にあると、これにF/B補正値を多少追加しても駆動電流としては依然遅角側にあり、実バルブタイミングVTと目標バルブタイミングTgVTとの偏差の積算値が大きくなってしまう。従って、可変バルブタイミング装置25が正常であっても、当該可変バルブタイミング装置25が異常であると誤検出されるおそれがあった。
そこで本実施の形態では、保持電流値Ihの学習が完了していない状態(バックアップRAMに保持電流値Ihが記憶されていない状態)において可変バルブタイミング装置25の異常検出を禁止する。つまり、保持電流値Ihの学習が完了しているか否かを可変バルブタイミング装置25の実際の作動状態を基に判定し、学習完了と判定される場合に可変バルブタイミング装置25の異常検出を実施するようにしている。
但し、実際に可変バルブタイミング装置25が異常となって進角又は遅角できないと、それが原因で保持電流値Ihの学習完了が判定されない場合も想定される。かかる場合、保持電流値Ihの学習完了が判定されないことで異常検出が禁止されたままであると、現実に発生している可変バルブタイミング装置25の異常が検出できないという不都合が生じる。そこで、可変バルブタイミング装置25の実際の作動状態とは異なる要因を基に保持電流値Ihの学習完了を判定する手段を別途設けている。そして、2つの学習完了判定手段(後述する第1学習完了判定、第2学習完了判定)の何れかで保持電流値Ihの学習完了が判定された場合に、可変バルブタイミング装置25の異常検出を実施するようにしている。
次に、ECU40により実行されるバルブタイミング制御手順等について詳細に説明する。図3はバルブタイミング制御処理を示すフローチャート、図4は保持電流学習処理を示すフローチャート、図5は可変バルブタイミング装置25の異常検出処理を示すフローチャートであり、これら各処理は所定時間毎にECU40により実行される。これら各処理によれば、実バルブタイミングVTが目標バルブタイミングTgVTに収束するようF/B制御され、該F/B制御により実バルブタイミングVTが目標バルブタイミング付近で安定している状態において保持電流値Ihの更新(学習)が行われる。また、保持電流値Ihの学習完了の旨が判定されることを実行条件として、可変バルブタイミング装置25の異常検出が実施される。
さて、図3のバルブタイミング制御処理が起動されると、先ずステップS101では、エンジン回転数や水温等のエンジン運転状態の検出を実施する。次に、ステップS102では、実バルブタイミングVTが所定値cADV以上進角しているか否かを判別し、ステップS103では、現在の実バルブタイミングVTと実バルブタイミングのなまし値VTsmとの差の絶対値が所定値cADVSMよりも小さいか否かを判別する。なお、ステップS102は、可変バルブタイミング装置25が最遅角状態(非作動の状態)でないことを判別するものであり、ステップS103は、可変バルブタイミング装置25が所定の安定状態にあることを判別するものである。ステップS102,S103の何れかがNOの場合、F/B実行条件が成立していないとしてそのまま本処理を終了する。
また、ステップS102,S103が共にYESの場合、ステップS104に進み、目標バルブタイミングTgVTと実バルブタイミングVTとの偏差PDvを算出する(PDv=TgVT−VT)。その後、ステップS105では、偏差PDvに比例項ゲインKPを掛け合わせて比例制御量Pvtを算出し、ステップS106では、偏差の今回値PDvと前回値PDv(i-1)との差に微分項ゲインKDを掛け合わせて微分制御量Dvtを算出する。なお、比例項ゲインKPや微分項ゲインKDは、その都度のエンジン回転数や水温をパラメータとして可変設定されるようになっている。
そして、ステップS107では、比例制御量Pvtと微分制御量Dvtとの加算によりバルブタイミング制御量Vvtを算出する(Vvt=Pvt+Dvt)。最後に、ステップS108では、バルブタイミング制御量Vvtに対応するベース駆動電流値Ibaseを算出すると共に、該ベース駆動電流値Ibaseに保持電流値Ihを加算して最終駆動電流値Ivtを算出する(Ivt=Ibase+Ih)。
ECU40は、前記算出した最終駆動電流値Ivtを基に油圧制御弁26を制御する。これにより、実バルブタイミングVTが目標バルブタイミングTgVTに収束するよう可変バルブタイミング装置25が駆動される。
また、図4に示す保持電流学習処理において、ステップS201では、実バルブタイミングVTが所定値cADV以上進角しているか否かを判別し、ステップS202では、実バルブタイミングの今回値VTと前回値VT(i-1)との差の絶対値が所定値cADVAよりも小さいか否かを判別する。ステップS201,S202の何れかがNOの場合、ステップS203でカウンタcnt1を0にクリアし、その後本処理を終了する。
カウンタcnt1は、可変バルブタイミング装置25が安定状態(S201,S202がYESの状態)である場合にその継続時間を計測するためのカウンタであって、ステップS201,S202が共にYESであり且つステップS204がNO(cnt1≦所定値kc1)である場合に、1ずつインクリメントされる(ステップS205)。
そして、ステップS204がYES(cnt1>kc1)になると、ステップS206〜S209において保持電流値Ihの更新処理を実行する。すなわち、ステップS206では、実バルブタイミングのなまし値VTsmがその前回値VTsm(i-1)よりも大きいか否かを判別し、ステップS207では、実バルブタイミングのなまし値VTsmがその前回値VTsm(i-1)よりも小さいか否かを判別する。VTsm>VTsm(i-1)であればステップS208に進み、VTsm<VTsm(i-1)であればステップS209に進む。ステップS208では、それまでの保持電流値Ihから所定値αを減算してその差を新たに保持電流値Ihとし、そのIh値をバックアップRAM41に記憶する。また、ステップS209では、それまでの保持電流値Ihに所定値βを加算してその和を新たに保持電流値Ihとし、そのIh値をバックアップRAM41に記憶する。
一方、図5に示す異常検出処理において、ステップS301では保持電流値Ihの学習完了判定を実行する。この学習完了判定は、保持電流値Ihの学習(バックアップRAMへの記憶)が完了しているか否かを判定するものであり、詳細には図6に示す処理が実行される。この学習完了判定処理では、2つの学習完了判定(第1学習完了判定、第2学習完了判定)を実施し、それら各学習完了判定での結果を基に、最終的に保持電流値の学習が完了しているか否かを判定する。
すなわち、図6において、ステップS321では、第1学習完了判定を実行する。第1学習完了判定について詳細には、図7に示すように、
(イ)目標バルブタイミングのなまし値TgVTsmと実バルブタイミングのなまし値VTsmとの差が所定値cDEV未満であるか否か(ステップS341)、
(ロ)目標バルブタイミングTgVTとそのなまし値TgVTsmとの差が所定値cSTDY未満であり、可変バルブタイミング装置25が定常状態にあるか否か(ステップS342)、
(ハ)実バルブタイミングVTが所定値cADV以上進角しているか否か(ステップS343)、
をそれぞれ判別する。このとき、前記図4の保持電流学習処理において保持電流値Ihが更新(学習)され、バルブタイミングF/B制御において保持電流値Ihを反映して油圧制御弁26が制御されていれば、上記(イ)〜(ハ)の各条件が成立する。ステップS341〜S343が全てYESの場合、ステップS344において、第1学習完了フラグFL1に1をセットする。また、ステップS341〜S343の何れかがNOの場合、ステップS345において、第1学習完了フラグFL1を0にクリアする。
図6に戻り、ステップS322では、第1学習完了フラグFL1が1であるか否かを判別する。FL1=1の場合、ステップS323に進み、保持電流学習が完了しているとして保持電流学習完了フラグFL3に1をセットする。
また、第1学習完了フラグFL1=0の場合、ステップS324に進み、カウンタcnt2を1インクリメントする。続くステップS325では、カウンタcnt2が所定値kc2よりも大きいか否かを判別する。そして、cnt2≦kc2であれば、保持電流学習が完了していないとしてステップS326で保持電流学習完了フラグFL3を0にクリアする。
また、cnt2>kc2になると、ステップS327に進み、第2学習完了判定を実行する。第2学習完了判定について詳細には、図8に示すように、ステップS361では、エンジン回転数や負荷(例えば吸気管圧力)等のエンジン運転状態の検出を実施する。ステップS362では、今現在のエンジン運転状態が進角すべき運転状態であるか否かを判別する。例えば、エンジン回転数≧2000rpm(又は非アイドル状態)であり、且つ中高負荷である場合に、進角すべき運転状態であると判別される。ステップS363では、目標バルブタイミングTgVTとそのなまし値TgVTsmとの差が所定値cSTDY未満であり、可変バルブタイミング装置25が定常状態にあるか否かを判別する。
そして、ステップS362,S363の何れかがNOの場合、ステップS364でカウンタcnt3を0にクリアすると共に、ステップS367で第2学習完了フラグFL2を0にクリアし、その後本処理を終了する。
カウンタcnt3は、可変バルブタイミング装置25が安定状態(S362,S363がYESの状態)である場合にその継続時間を計測するためのカウンタであって、ステップS362,S363が共にYESであり且つステップS365がNO(cnt3≦所定値kc3)である場合に、1ずつインクリメントされる(ステップS366)。なおその状態では、第2学習完了フラグFL2=0のままとされる(ステップS367)
そして、ステップS365がYES(cnt3>kc3)になると、ステップS368に進み、第2学習完了フラグFL2に1をセットする。所定値kc3は、例えば10秒程度の時間である。
再び図6の説明に戻り、ステップS328では、第2学習完了フラグFL2が1であるか否かを判別する。FL2=1の場合、ステップS323に進み、保持電流学習が完了しているとして保持電流学習完了フラグFL3に1をセットする。また、第2学習完了フラグFL2=0の場合、ステップS326に進み、保持電流学習が完了していないとして保持電流学習完了フラグFL3を0にクリアする。
上記のとおり保持電流値Ihの学習完了判定処理が実施された後、図5のステップS302では、保持電流学習が完了した旨判定されたか否か(すなわち、保持電流学習完了フラグFL3=1であるか否か)を判別する。そして、保持電流学習完了(保持電流学習完了フラグFL3=1)であることを条件にステップS303に進む。ステップS303では、可変バルブタイミング装置25の異常検出処理を実行する。この異常検出処理では、例えば、目標バルブタイミングTgVTと実バルブタイミングVTの偏差の積算値(=Σ(TgVT−VT))が算出されると共に、その積算値が所定の異常判定値を超えるか否かにより、可変バルブタイミング装置25での異常の有無が判定される。なおこのとき、バルブタイミング偏差の積算値>異常判定値であれば異常時であると判定される。その後、ステップS304では、前記ステップS303の検出結果を基に、可変バルブタイミング装置25が異常であるか否かを判別する。異常である場合、ステップS305に進み、異常時処理として異常発生を表す異常データ(いわゆるダイアグデータ)をバックアップRAM等に記憶すると共に、所定のフェイルセーフ処理等を実行する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
保持電流値Ihの学習完了が判定されたことを条件として、可変バルブタイミング装置25の異常検出を実施するようにしたため、可変バルブタイミング装置25の異常検出精度を向上させることができる。
2つの学習完了判定(第1学習完了判定、第2学習完了判定)を実施し、その何れかで保持電流値Ihの学習完了が判定された場合に可変バルブタイミング装置25の異常検出を実施するようにしたため、仮に可変バルブタイミング装置25が故障している場合にも、保持電流値Ihの学習完了が適正に判定できる。これにより、可変バルブタイミング装置25の異常が適正に検出できる。
2つの学習完了判定のうち第1学習完了判定によれば、可変バルブタイミング装置25が定常状態であることなどに基づいて確実に且つ比較的早く保持電流値Ihの学習完了が判定できる。また、第2学習完了判定によれば、第1学習完了判定によって保持電流値Ihの学習完了が判定されない場合において、時間は要するものの保持電流値Ihの学習完了の判定が可能となる。
なお、上記実施の形態では、油圧式の可変バルブタイミング装置を用いてエンジン制御システムを構成したが、これに代えて、電気駆動式の可変バルブタイミング装置などを用いる構成であっても良い。要は、吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも何れかのバルブタイミング(開閉タイミング)が調整可能な可変バルブタイミング装置であれば良い。
発明の実施の形態におけるエンジン制御システムの概略を示す構成図である。 駆動電流とVVT進角速度との関係を示す図である。 バルブタイミング制御処理を示すフローチャートである。 保持電流学習処理を示すフローチャートである。 可変バルブタイミング装置の異常検出処理を示すフローチャートである。 学習完了判定処理を示すフローチャートである。 第1学習完了判定処理を示すフローチャートである。 第2学習完了判定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…エンジン、25…可変バルブタイミング装置、40…ECU。

Claims (3)

  1. 内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも何れかのバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング装置と、
    実バルブタイミングが目標バルブタイミングに一致するよう前記可変バルブタイミング装置を制御するフィードバック制御手段と、
    前記フィードバック制御手段により実バルブタイミングが目標バルブタイミング付近に収束している状態で当該状態を保持するために必要な制御量を保持制御量として学習する保持制御量学習手段と、を備え、
    前記保持制御量を用いて前記可変バルブタイミング装置を制御するようにした内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記保持制御量学習手段による保持制御量の学習が完了しているかどうかを判定する学習完了判定手段と、
    該学習完了判定手段により保持制御量の学習完了が判定されていることを条件として、前記可変バルブタイミング装置の作動状態に基づいて当該可変バルブタイミング装置の異常の有無を判定する異常検出手段とを備え、
    前記学習完了判定手段は、前記可変バルブタイミング装置の実際の作動状態を基に前記保持制御量の学習が完了しているかどうかを判定する第1判定手段と、前記可変バルブタイミング装置の目標バルブタイミングを基に前記保持制御量の学習が完了しているかどうかを判定する第2判定手段と、を有する
    ことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 前記第2判定手段は、少なくとも前記第1判定手段により保持制御量の学習完了が判定されないまま所定時間が経過した後に、前記保持制御量の学習完了の旨を判定する請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 内燃機関の運転状態に基づいて前記可変バルブタイミング装置の目標バルブタイミングを設定する構成において、前記第2判定手段は、前記目標バルブタイミングが安定状態となって所定時間経過した時に前記保持制御量の学習完了の旨を判定する請求項1又は2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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