JP4329337B2 - 離型ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルフィルムを基材とする離型ポリエステルフィルムに関し、詳しくはセパレーターとして使用したときの剥離帯電値が低く、かつ安定した剥離性能を有するセパレーター等の基材として好適な離型ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルフィルムを基材とし、その上に離型層を積層した離型ポリエステルフィルムは、粘着ラベル、粘着テープ等のセパレーターとして広く使用されている。
【0003】
近年、セラミックコンデンサーなどの部品として使用されるセラミックシートの作製に離型ポリエステルフィルムが使用されることが一般化されるなかセパレーターとしての高機能要求が高まってきた。なかでも剥離時に発生する剥離帯電は様々な問題を発生し改善が望まれている。それにより従来の離型ポリエステルフィルムより剥離帯電の低い離型フィルムがもとめられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点を解消し、従来のポリエステルフィルムの優れた物性を有し離型層を設けセパレーターとして使用したときの剥離帯電が低く剥離不良のない剥離層表面を有する離型ポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
我々は鋭意検討の結果、離型フィルムに用いるポリエステルフィルムのマグネシウム(Mg)原子とリン(P)原子の比によって剥離帯電が変化することを見出し本発明に到達したものである。
【0006】
即ち、本発明は主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるポリエステルを溶融押出したフィルムを、少なくとも1軸方向に延伸してなるフィルムを基材とし、該基材に下記(I)式及び(II)式を同時に満足する量のマグネシウム(Mg)化合物およびリン(P)化合物が添加され且つ、前記基材の片面の表面に硬化型シリコーン層を設けてなることを特徴とする、基材と硬化型シリコーン層からなる離型ポリエステルフィルム。
30.0 ≦ Mg ≦80 …(I)
Mg/P ≦ 2 …(II)
(式中、Mg、Pは基材中のMg化合物、P化合物のポリエステル(すなわち、ポリエステル組成物全体)に対するMg原子、P原子としての含有量(ppm)を示し、Mg/Pは上記それぞれの金属原子の含有量比を示す。)
【0007】
【発明の実施形態】
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明の基材として用いる主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるポリエステルは、エチレンテレフタレート単位を85モル%以上含む線状ポリエステルであり、好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは95モル%以上含む線状ポリエステルであり、結晶性の線状飽和ポリエステルであるのが良い。
【0008】
前記ポリエステルの共重合に使用されるジカルボン酸としては、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニール−4,4'−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、p−オキシ安息香酸、オキシカプロン酸等のオキシ酸及びその機能的誘導体、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその機能的誘導体などが挙げられる。
【0009】
前記ポリエステルの共重合に使用されるグリコールとしては、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族グリコールなどが挙げられる。
【0010】
本発明は、前記基材に、下記(I)(II)式を同時に満足する量のマグネシウム(Mg)化合物、リン(P)化合物が添加されていて且つ、フィルムの片面の表面に硬化型シリコーン層を設けたことを特徴とする離型ポリエステルフィルムである。
30.0 ≦ Mg ≦80 …(I)
Mg/P ≦ 2 …(II)
(式中、Mg、Pは基材中のMg化合物、P化合物のポリエステル(すなわち、ポリエステル組成物全体)に対するMg原子、P原子としての含有量(ppm)を示し、Mg/Pは上記それぞれの金属原子の含有量比を示す。)
Mg原子の添加量が30.0ppm未満の場合は、ポリエステルを冷却ドラム上に溶融押出する際の静電印加時に密着性が劣るという問題がある。
【0011】
なお、本発明においては上記静電印加時の静電印加装置の構造や静電印加条件に対する限定はなく、任意に設定すれば良い。たとえば、静電印加装置の構造としては電極構造、対電極の有無、電極や対電極と押出口や冷却ロール等の位置関係、静電印加条件としては設定電圧および電流値を任意に設定すればよい。
【0012】
また、Mg原子の量が80ppmを超えると本発明の離型ポリエステルフィルム系を離型フィルムセパレーターとして用いた場合、剥離帯電量が高くなりまたポリエステル物性の一つである耐加水分解性が悪くなる欠点がある。
【0013】
さらにMg/Pが2を越えると剥離帯電量が高くなる問題がある。本発明で基材を構成するポリエステルは以上の条件を満足すれば特に限定されず、例えばエステル交換法で製造されたポリエステルをもちいても良いし、直接重合法で製造されたポリエステルを用いてもよい。
【0014】
上記要件を満たすポリエステルはMg化合物とP化合物とをポリエステルに可溶化した形で含有させることにより達成可能である。更にSb化合物、Ca化合物、Sr化合物、Na化合物等を併用することが好ましい。
【0015】
上記ポリエステルには、フィルムの取り扱い性や滑り性を良くするために、本発明の作用を阻害しない範囲内で有機や無機の微粒子を配合しても良い。特に平均粒径が0.01〜10μmの微粒子を、基材を構成するポリエステル全体の重量に対し0.005〜5重量%の割合で含有させることが好ましい。
【0016】
本発明に用いるポリエステルフィルムは、特に機械強度が優れる等から、二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましい。
【0017】
本発明におけるポリエステルフィルムの製造法は、特に限定されず、従来一般に用いられている方法を用いることが出来る。例えば、前記ポリエステルを押し出し機にて溶融して、フィルム状に押出し、静電気を印加しながら回転冷却ドラムにて冷却、密着させることにより未延伸フィルムを得、該未延伸フィルムを一軸または二軸延伸する事により得ることが出来る。一軸延伸フィルムは、未延伸フィルムを縦方向あるいは横方向に一軸延伸することにより得ることが出来る。また、二軸延伸フィルムは、縦方向あるいは横方向の一軸延伸フィルムを横方向または縦方向に逐次二軸延伸する方法、或いは未延伸フィルムを縦方向と横方向に同時二軸延伸する方法で得ることが出来る。
【0018】
本発明において、ポリエステルフィルムの延伸時の延伸温度はフィルムを構成するポリエステルの二次転移点(Tg)以上とすることが好ましい。また、二軸延伸フィルムの場合は、おのおのの方向に1〜8倍、特に2〜6倍の延伸倍率とすることが好ましい。
【0019】
本発明に用いるポリエステルフィルムの厚さは、その使用目的に応じて設定すれば良く、特に限定されないが、好ましくは、2〜300μmであるのが良く、特に10〜125μmであることが好ましい。
【0020】
本発明の離型ポリエステルフィルムは、基材の片面の表面に硬化型シリコーン樹脂層を有する。硬化型シリコーン樹脂の種類は特に限定されず、剥離性を有する層を形成しうる公知の硬化型シリコーン樹脂を使用することができる。本発明においては、軽剥離タイプの硬化性シリコーン樹脂を用いることが好ましい。硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、溶剤付加型、無溶剤付加型などの付加反応系のもの、溶剤縮合型、無溶剤縮合型などの縮合反応系のもの、溶剤紫外線硬化型、無溶剤紫外線硬化型などの紫外線硬化系のもの、無溶剤電子硬化型などの電子線硬化系等のいずれの硬化反応タイプでも使用することが出来る。また、これらは、一種を単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。
【0021】
付加反応系の硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサンとハイドロジェンシランを白金触媒を用いて反応させ、三次元架橋構造をつくることにより硬化するものが挙げられる。
【0022】
縮合反応系の硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、有機錫触媒(例えば、有機錫アシレート触媒)の存在下、ベースシリコーンポリマーにあるシラノール基(Si−OH基)と架橋剤の官能基(例えば、末端に−OH基をもつポリジメチルシロキサンと末端に−H基を持つポリジメチルシロキサン(ハイドロジェンシラン))との間で、脱水素縮合して、シロキサン結合(Si−O−Si)を形成することにより架橋し、三次元架橋構造をつくることにより硬化するものが挙げられる
【0023】
紫外線硬化系、電子線硬化系の硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム架橋と同じラジカル反応を利用するもの、シリコーンゴムにアクリル系官能基を利用して光硬化させるもの、紫外線のオニウム塩分解により強酸を発生させてエポキシ基を開裂させて架橋させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応にて架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線よりもエネルギーが強いため、電子線硬化系の場合は、紫外線硬化系のように開始剤を用いなくてもラジカルによる架橋反応が起こる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお、評価方法は次の通りである。
【0025】
(1)基材中の金属原子の定量
蛍光X線分析法により、予め作成した検量線から、ポリエステルに対するMg原子およびP原子の含有量(ppm)を求めた。さらに、金属原子の含有量の比
Mg/Pを算出した。
【0026】
(2)剥離帯電量I
溶剤(トルエン/エタノール=50/50:重量比)中に、セラミック粒子(平均一次粒子径が0.6μmのチタン酸バリウム(BaTi03)、富士チタン社製)100重量部を混合し、分散メディアである粒径1.5mmのジルコニアビーズ(充填量:スラリーに対し200重量%)とともにボールミルで24時間分散した。次いで、バインダー(ポリビニルブチラール、積水化学工業株式会社製)10重量部、及び可塑剤(ポリエチレングレコール)をセラミック粉末とバインダーの総量に対し2重量%混合し、ボールミルで24時間分散し、さらにフィルター(孔径3μm)で濾過処理を行ない、ペースト状のセラミックスラリーを得た。
【0027】
離型フィルムの離型層の表面に、上記セラミックスラリーを乾燥後の厚みが10μmになるようにドクターブレードを用いて、離型フィルムの離型層面に塗布し、120℃で1分間乾燥してセラミックシート層(セラミック粒子/バインダーの重量比:100/10)を設け、セラミックシート製造用フィルム積層体を得た。
【0028】
この積層体を50mm×100mmにカットし、20℃、30%RH下で24時間放置した後、セラミックシート層面と離型フィルムの剥離口をカッターナイフで作成しセラミックシート層、離型フィルムをそれぞれの手で持ち急速に手剥離を行ないセラミックシート層を離型フィルムから剥離した。評価は、下記基準により行ない、Aのみを合格とした。
A:セラミックシート、離型フィルムが手にまとわりつかない。
B:セラミックシート、離型フィルムが手にはまとわりつくがセラミックシートは原型を維持している。
C:セラミックシート、離型フィルムが手にまとわりつきセラミックシートが完全に破損する。
【0029】
(3)剥離帯電量II
20℃、30%RH環境下で離型フィルムを100mm×100mmにカットし、該離型フィルムを厚さ100μmの軟質ポリ塩化ビニールシート上に重ね、100gfの鉄製錘を使用し離型面とポリ塩化ビニールシートを密着させ1分後、急速に手剥離し離型フィルムの帯電量を春日電機株式会社製帯電圧測定機SV−10にて測定した。なお測定は10回行い平均値をとった。耐電圧値として3KV以下を合格とした。
【0030】
(2)剥離帯電量II
20℃、30%RH環境下で離型フィルムを100mm×100mmにカットし、該離型フィルムを厚さ100μmの軟質ポリ塩化ビニールシート上に重ね、100gfの鉄製錘を使用し離型面とポリ塩化ビニールシートを密着させ1分後、急速に手剥離し離型フィルムの帯電量を春日電機株式会社製帯電圧測定機SV−10にて測定した。なお測定は10回行い平均値をとった。帯電圧値として1.5KV以下を合格とした。
【0031】
エステル交換反応終了後、Na原子として20ppmとなるように酢酸ナトリウム三水塩を、P原子として40ppmになるようにトリメチルホスフェートを添加し、減圧下のもと280℃まで温度を上げ重縮合反応を行った。重縮合反応終了後の重合体の固有粘度は0.58dl/gであった。
【0032】
このポリエチレンテレフタレート樹脂を280℃で溶融押出し、厚さ475μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを100℃で縦方向に3.5倍次いで130℃で横方向に延伸し220℃の熱固定を行い厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
【0033】
(離型コート剤の作製)
紫外線カチオン硬化型シリコーンレジン(東芝シリコーン株式会社製、XS56−A1652)を溶剤(ノルマルヘキサン)に分散し(2重量%濃度)、シリコーンレジン100重量部に対し、1重量部のビス(アルキルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートを硬化触媒として添加し、シリコーン塗液を作製した。
【0034】
(離型フィルムの作製)
上記(1)で得られた厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムに常法にて上記シリコーン塗液を塗布し、100℃×30秒で乾燥後、紫外線照射装置で紫外線照射(300mJ/cm2)し、離型ポリエステルフィルム(シリコーン離型層の乾燥後重量0.10g/m2)を得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0035】
参考例2
実施例1の重合方法により、酸成分としてジメチルテレフタレート100mol%、グリコール成分としてエチレングリコールを酸成分に対して2.2倍のmol%となるよう仕込み、触媒として三酸化アンチモン0.04mol%(酸成分に対し)、酢酸マグネシウム四水和物および酢酸コバルト四水和物をポリエステル単位ユニット当たりMg原子として300ppm、Co原子として30ppmとなるよう同時に仕込みエステル交換反応を行った。
【0036】
次いで、Na原子が20ppmとなるよう酢酸ナトリウム三水塩、P原子が100ppmとなるようトリメチルホスフェ―トを添加し重縮合反応を行い固有粘度0.58dl/gの重合体を得た以外は実施例1と同様とした。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0037】
実施例3
実施例1の重合方法により、酸成分としてジメチルテレフタレート100mol%、グリコール成分としてエチレングリコールを酸成分に対して2.2倍のmol%となるよう仕込み、触媒として三酸化アンチモン0.04mol%(酸成分に対し)、酢酸マグネシウム四水和物および酢酸コバルト四水和物をポリエステル単位ユニット当たりMg原子として80ppm、Co原子として30ppmとなるよう同時に仕込みエステル交換反応を行った。
【0038】
次いで、Na原子が20ppmとなるよう酢酸ナトリウム三水塩、P原子が40ppmとなるようトリメチルホスフェ―トを添加し重縮合反応を行い固有粘度0.58dl/gの重合体を得た以外は実施例1と同様とした。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0039】
比較例1
実施例1の重合方法により、酸成分としてジメチルテレフタレート100mol%、グリコール成分としてエチレングリコールを酸成分に対して2.2倍のmol%となるよう仕込み、触媒として三酸化アンチモン0.04mol%(酸成分に対し)、酢酸マグネシウム四水和物および酢酸コバルト四水和物をポリエステル単位ユニット当たりMg原子として400ppm、Co原子として30ppmとなるよう同時に仕込みエステル交換反応を行った。
【0040】
次いで、Na原子が20ppmとなるよう酢酸ナトリウム三水塩、P原子が100ppmとなるようトリメチルホスフェ―トを添加し重縮合反応を行い固有粘度0.58dl/gの重合体を得た以外は実施例1と同様とした。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0041】
比較例2
実施例1の重合方法により、酸成分としてジメチルテレフタレート100mol%、グリコール成分としてエチレングリコールを酸成分に対して2.2倍のmol%となるよう仕込み、触媒として三酸化アンチモン0.04mol%(酸成分に対し)、酢酸マグネシウム四水和物および酢酸コバルト四水和物をポリエステル単位ユニット当たりMg原子として150ppm、Co原子として30ppmとなるよう同時に仕込みエステル交換反応を行った。
【0042】
次いで、Na原子が20ppmとなるよう酢酸ナトリウム三水塩、P原子が30ppmとなるようトリメチルホスフェ―トを添加し重縮合反応を行い固有粘度0.58dl/gの重合体を得た以外は実施例1と同様とした。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0043】
比較例3
実施例1の重合方法により、酸成分としてジメチルテレフタレート100mol%、グリコール成分としてエチレングリコールを酸成分に対して2.2倍のmol%となるよう仕込み、触媒として三酸化アンチモン0.04mol%(酸成分に対し)、酢酸マグネシウム四水和物および酢酸コバルト四水和物をポリエステル単位ユニット当たりMg原子として20ppm、Co原子として30ppmとなるよう同時に仕込みエステル交換反応を行った。
【0044】
次いで、Na原子が20ppmとなるよう酢酸ナトリウム三水塩、P原子が15ppmとなるようトリメチルホスフェ―トを添加し重縮合反応を行い固有粘度0.58dl/gの重合体を得たがフィルム製膜時の静電密着不良によりフィルムが採取できなかった。
【0045】
【表1】
【0046】
実施例1、2、3は剥離帯電量I、IIの評価結果とも良好であり問題はみられなかった。それに対し、比較例1、2は剥離帯電量I、IIの評価結果とも悪く問題であった。
【0047】
【発明の効果】
本発明の離型ポリエステルフィルムは、セパレーターとして使用したときの剥離帯電量が低く剥離不良のない離型ポリエステルフィルムである。
Claims (2)
- 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるポリエステルを溶融押出したフィルムを、少なくとも1軸方向に延伸してなるフィルムを基材とし、該基材に下記(I)式及び(II)式を同時に満足する量のマグネシウム(Mg)化合物およびリン(P)化合物が添加され且つ、前記基材の片面の表面に硬化型シリコーン層を設けてなることを特徴とする、基材と硬化型シリコーン層からなる離型ポリエステルフィルム。
30.0 ≦ Mg ≦80 …(I)
Mg/P ≦ 2 …(II)
(式中、Mg、Pは基材中のMg化合物、P化合物のポリエステルに対するMg原子、P原子としての含有量(ppm)を示し、Mg/Pは上記それぞれの金属原子の含有量比を示す。) - 100mm×100mmにカットした該離型ポリエステルフィルムを、20℃、30%RH環境下で、厚さ100μm軟質ポリ塩化ビニールシート上に重ね、100gfの鉄製錘を使用し離型面と密着させ、1分後に測定した剥離帯電量が1.5KV以下である請求項1に記載の離型ポリエステルフィルム。
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