JP4328966B2 - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents
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Description
また、当該装置には、複数個のカムを切り換える、或いはギヤ及びばね等を用いる如く各種の機構が存在するが、この装置の複雑化はエンジンへの搭載を困難にするため、可変動弁装置の簡略化を図る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、当該構造におけるリフトの特性の変更は、ロッカシャフトの回動により偏心シャフトの位置を変更させて行われる。よって、カムに対する要求された第2のアームの回転位相を確保するためには、ロッカシャフトを大径にする、或いはロッカシャフトの回動量を大きくしなければならず、この構造では搭載性に関する懸念が依然として残されている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、機関への搭載性向上、且つ、装置の耐久性向上を図ることができる内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
更に、請求項3記載の発明では、第2のアームは、第3のアームに面接触する当接平面部を有し、第3のアームは、当接平面部に面接触する変換平面部を有することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明によれば、カムの一部分がカム受容部内に収められる構造であるため、第2のアームとカムとの干渉が回避される。よって、機関の上下方向のスペースが少なくて済み、搭載性がより一層向上する。
図1は本実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置2を示す。同図に示されるように、当該可変動弁装置2は自動車エンジンのシリンダヘッド部分に配設され、ロッカアーム機構20を介して図示しない吸気弁を駆動し、吸気通路を開閉している。なお、当該可変動弁装置2は排気弁を開閉駆動させても良い。
また、上記シリンダヘッドにはロッカシャフト16が回動自在に設けられており、ロッカシャフト16とカムシャフト12とは平行に配設されている。このロッカシャフト16とロッカアーム機構20とは、後述の如く平坦部18から突出された部分にナット19を用いてボルト固定され、ロッカシャフト16がステッピングモータ等を用いた回動手段によって回動されると、上記吸気弁のリフトの特性(駆動位相及びリフト量)が連続的に変更される。
具体的には、上記バルブ駆動アーム21は、図2にも示されるように、吸気弁を押圧する先端部31を有している。なお、この先端部31にはアジャストスクリュー81が設けられている。また、この先端部31は変位伝達アーム23側に向けて延在される後端部41、41に連なっており、先端部31と各後端部41との間には、ロッカシャフト16に挿通されるシャフト嵌挿部61、61が設けられている。このように、バルブ駆動アーム21はロッカシャフト16に揺動自在に支持され、ロッカシャフト16の軸心C1を支点として揺動して吸気弁を駆動させる。また、各後端部41、41は段付きのローラ支持軸71で結合され、このローラ支持軸71に当接ローラ51が備えられており、この当接ローラ51が変位伝達アーム23に当接される。
また、各揺動支持部32、32の間には、偏心ピン82とロッカシャフト16とを連結する連結部材24が備えられている。より具体的には、この連結部材24は、連結本体部34と、嵌合軸部(軸部)44とから構成されており、嵌合軸部44が連結本体部34からロッカシャフト16に向けて延在され、その嵌合軸部44の先端部分がロッカシャフト16を貫通して上述のナット19に螺合されることにより、連結部材24がロッカシャフト16に係止される。
変位伝達アーム23は、上述の如く、バルブ駆動アーム21の当接ローラ51と特性調整アーム22の当接部52とにそれぞれ当接され、支持軸33を支点として揺動することにより、特性調整アーム22の揺動変位をバルブ駆動アーム21に伝達可能に構成されている。
最も遅角側、つまり、図6に示される偏心ピン82の位置において、カムシャフト12が図示の如く反時針回りに回動されると、カム10のカム曲線に従い、特性調整アーム22はその軸心C2に対して揺動する。詳しくは、当接ローラ62がカムノーズ部14との当接によって押し上げられると、特性調整アーム22はその軸心C2に対して反時針回りに揺動する。同時に、変位伝達アーム23はリターンスプリングからの付勢力に抗し、その軸心C3に対して時針回りに揺動する。そして、変換面部43が当接ローラ51を押し出すと、バルブ駆動アーム21がその軸心C1に対して反時針回りに揺動し、カム10の回転角の小さいうちから吸気弁を開弁駆動させる。
更に、進角状態では、カムノーズ部14と特性調整アーム22とが近づくために干渉の問題があるが、カムノーズ部14が肉抜き部72内に収められる構造であることから、特性調整アーム22とカム10との干渉が回避される。よって、この干渉を避けるための措置、例えば、カム10の下側の空間や、変位伝達アーム23を上方向に逃がす空間を余計に設けておく必要がないので、自動車用エンジンの上下方向のスペースが少なくて済み、上記搭載性がより一層向上する。
例えば、上記実施形態では、特性調整アーム22が偏心ピン82に対して揺動する可変動弁装置2について説明されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、ピンに代えてボルトを用いた可変動弁装置であっても良く、この場合にも上記と同様に機関への搭載性及び装置の耐久性の向上を図ることができる。
10 カム
12 カムシャフト
16 ロッカシャフト
20 ロッカアーム機構
21 バルブ駆動アーム(第1のアーム)
22 特性調整アーム(第2のアーム)
23 変位伝達アーム(第3のアーム)
24 連結部材
34 連結本体部
44 嵌合軸部(軸部)
62 当接ローラ(ローラ)
72 肉抜き部(カム受容部)
82 偏心ピン(偏心軸部材)
102 当接平面部
103 変換平面部
Claims (3)
- 内燃機関の吸気弁又は排気弁の開閉駆動を行うロッカアーム機構と、前記内燃機関に回動自在に設けられ、該ロッカアーム機構に係合されるロッカシャフトと、前記内燃機関に回動自在に設けられ、前記ロッカアーム機構を駆動させるカムを備えたカムシャフトとを含み、前記ロッカシャフトの回動により、前記吸気弁又は前記排気弁のリフトの特性を変更可能な可変動弁装置であって、
前記ロッカアーム機構は、前記ロッカシャフトの軸心を支点として揺動し、前記吸気弁又は前記排気弁を駆動可能な第1のアームと、カム側が前記カムに当接されて駆動し、ロッカシャフト側を支点として揺動する第2のアームと、該第2のアーム及び前記第1のアームにそれぞれ当接され、前記第2のアームの揺動変位を前記第1のアームに伝達する第3のアームとを具備し、
前記第2のアームは、前記ロッカシャフト側の支点として該ロッカシャフトの外径よりも外側の位置に配された支点を有し、且つ、該ロッカシャフトの回動によって位置変更がなされる偏心軸部材と、該偏心軸部材と前記ロッカシャフトとを連結する連結部材とを備え、
該連結部材は、前記偏心軸部材を軸支する連結本体部と、該連結本体部から延在され、前記ロッカシャフトを貫通した状態にて該ロッカシャフトに係止される軸部とを有し、
前記偏心軸部材は、前記連結本体部に偏心ピンを軸支して該偏心ピンを前記ロッカシャフトに配し、前記偏心ピンに前記第2のアームを揺動自在に支持して前記ロッカシャフト側の支点としたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 前記第2のアームは、前記カム側にて前記カムに当接されるローラを有し、該ローラと前記偏心ピンとの間には、前記カムとの干渉を回避するカム受容部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
- 前記第2のアームは、前記第3のアームに面接触する当接平面部を有し、前記第3のアームは、該当接平面部に面接触する変換平面部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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