JP4328191B2 - 昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設、及び排熱回収コンプレッサの投資回収可能性を見積もるための投資回収計画支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設、及び排熱回収コンプレッサの投資回収可能性を見積もるための投資回収計画支援システムに関する。
天然ガスや石油のパイプラインには、パイプライン内を流れる流体の圧力低下を補充するため、およそ100kmごとに昇圧ステーションが設けられている。この昇圧ステーションでは、輸送対象の燃料ガスや石油等の流体を燃料としてガスタービンを駆動し、このガスタービンの駆動力により、輸送対象である流体を昇圧するコンプレッサ又はポンプを駆動している。
このような昇圧ステーションの状態監視を行うために、特許文献1には、パイプライン上に設置された、ガスタービンにより駆動されるコンプレッサを用いて輸送流体を昇圧する複数の昇圧ステーションをプライベートネットワークで接続し、最上流の昇圧ステーションがインターネットを介して遠隔監視センタに接続されることで、遠隔監視センタにおいて各昇圧ステーションの運転管理および状態管理を行える監視システムが開示されている。
ところで、このような昇圧ステーションで用いられるコンプレッサを駆動するためのガスタービンは、およそ35%の熱効率を有しているが、ガスタービンを駆動した後の燃焼ガスは、排熱としてすべて放出されている。この排熱を有効利用することで、熱効率を上昇させることができれば、昇圧ステーションで利用されるガスタービンを駆動する燃料を削減することが可能である。
また、近年、二酸化炭素等の排出による地球温暖化が環境問題として取り上げられており、先進国においては、二酸化炭素の排出量を削減することが全世界的に要求されている。一方で、開発途上国においては、産業の発展のために今後も二酸化炭素の排出がやむを得ないこともあり、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出枠を取引することが多数国間で計画されている。前記した昇圧ステーションにおける燃料の削減は、二酸化炭素排出量の削減につながり、削減された二酸化炭素量は排出枠として、多数国間で取引できる可能性がある。
しかしながら、前記した特許文献1に記載の監視システムでは、昇圧ステーションの状態監視をすることが目的であるため、ガスタービンの排熱利用は考えられていなかった。また、このような昇圧ステーションの燃料削減に伴い発生する排出枠を定量的に算出するシステムはこれまで見当たらなかった。
特開2002−189517号公報(段落番号0020〜0025、図1)
本発明は、これらの背景のもとでなされたものであり、二酸化炭素の排出量削減に貢献する昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設及び排熱回収コンプレッサの投資回収可能性を見積もるための投資回収計画支援システムを提供することを課題とする。
また、このような燃料パイプラインが敷設される地域は、周囲に水源が存在しないことが多く、昇圧ステーションで利用される水の確保が困難である。したがって、本発明が解決しようとする別の課題は、昇圧ステーションで利用される水の自給を可能とする燃料ガスパイプライン施設を提供することである。
本発明は、前記した課題を解決すべく、従来廃棄されていたガスタービンの燃焼ガスの熱を、排熱回収ボイラにより回収して、この回収したエネルギによりコンプレッサを駆動することで、コンプレッサの能力を高くした。このようにすることで、燃料ガスパイプラインから、コンプレッサに分流させる燃料が減少し、燃料ガスパイプラインの本来の目的である、燃料ガスの供給を効率良く行うことができる。また、このような排熱回収ボイラと、回収したエネルギにより駆動するコンプレッサ(排熱回収コンプレッサ)を、既設のコンプレッサに付設することで、既にある設備を生かしたまま、コンプレッサの能力を高くすることができる。
本発明でいうコンプレッサは、典型的には、燃料ガスパイプラインの途中でガスの圧力を昇圧する昇圧ステーションであるが、例えば、天然ガスをタンカーで輸送する前に液化する液化プラントにおけるコンプレッサに適用することもできる。
また、前記した別の課題を解決すべく、本発明は、水回収装置を用いて、ガスタービンから廃棄され、排熱回収ボイラで熱を吸収された燃焼ガス中に含まれる水蒸気を回収し、水の自給を可能とした。
また、排熱回収コンプレッサを貸与し、既設のコンプレッサの能力向上により得られる利益の一部を貸与料金として回収する事業を行うことにより、高効率のコンプレッサを普及させ、温室効果ガスの排出を全世界的に抑制することが可能になる。そのため、前記排熱回収コンプレッサには、燃料ガスの流量を測定するための瞬時流量モニタや積算流量モニタを設け、これらのモニタが測定した瞬時流量データ又は積算流量データを遠隔地へ通信手段で送信することで、燃料ガスの流量を管理し、事業の効率化を図ることが可能になる。
さらに、前記した事業のためには、投資回収の見込みが必要であるので、本発明では、排熱回収コンプレッサの付設によりコンプレッサの燃料消費率の向上から、得られる収入を計算し、投資回収可能性を見積もる投資回収計画支援システムを提供する。
本発明によれば、天然ガスパイプライン等の燃料ガスパイプラインにおいて、ガスコンプレッサの効率を向上できる。そのため、温暖化効果ガスである二酸化炭素の排出量を低減でき、環境保護にも貢献できる。また、二酸化炭素の排出量の低減分、又はガスコンプレッサの効率を向上したことにより、CO2排出枠の認証を受け、このCO2排出枠を換金することで、利益を得ることができる。若しくは、託送量の増分を換金することで利益を得ることができる。
さらに、排ガス中に含まれる水蒸気を回収することが可能であるため、水源の確保が難しい地域であっても、昇圧ステーションの設置が容易になる。
次に、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら説明する。
(天然ガスパイプライン)
図1に示すように、燃料ガスパイプラインの一例である天然ガスパイプラインは、天然ガスの産出地域である天然ガス供給元PからパイプラインPLにより天然ガスの消費地域である天然ガス需用者A,Bへ託送される。または、天然ガス需用者が海を越えた遠隔地である場合には、液化プラントCにおいて天然ガスを冷却、圧縮することにより液化して体積を少なくした後、専用のLNG(Liquefied Natural Gas)タンカーに積載して輸送される。
パイプラインPLの途中には、所定間隔、例えば100kmごとに天然ガスの流れを良くするため、圧力を上げる昇圧ステーションBS1〜BSnが適宜設けられている。
なお、本実施形態では、燃料ガスパイプラインの典型例として、天然ガスパイプラインを例示しているが、石油パイプラインの場合にも、同様の構成を有し、本発明を適用することが可能である。
(昇圧ステーション)
昇圧ステーションBS1〜BSn(以下、「BS」とする)は、図2に例示すように、主として吸気フィルタ1、空気圧縮機2、燃焼器3、ガスタービン4、第1コンプレッサ5及び排熱回収コンプレッサ10を備えて構成されている。
吸気フィルタ1は、管1aにより空気圧縮機2の空気導入側へ接続されている。空気圧縮機2はタービンの回転により空気を圧縮する圧縮機であり、その排出側が管2aにより燃焼器3に接続されている。
燃焼器3には、パイプラインPLから分流した燃料ガスを導入する分流管3aが接続されている。そして、空気圧縮機2から送られてきた圧縮空気を利用して分流管3aから導入された燃料ガスを燃焼させる。燃焼器3の排出側は、ガスタービン4の流入側に管3bにより接続されている。
分流管3aには、燃焼器3に入り込む燃料ガスの流量を測定する流量計6が設けられている。流量計6としては、例えば、瞬時流量を測定する瞬時流量モニタが適用できる。流量計6が検出した瞬時流量データは、常時管理端末7に送られ、管理端末7から通信線CLを介して遠隔地の管理システムへ送信される。ここでは、管理端末7が請求の範囲にいう通信手段に相当する。なお、流量計6として、瞬時流量モニタではなく、積算流量を測定する積算流量モニタを利用することもできる。この場合、積算流量データを定期的又は不定期的に管理端末7へ送信すればよい。また、燃焼器3が複数の燃焼器からなるときは、それぞれの燃焼器の前段階に流量計を設けて、それらが測定した流量の和をとっても良いし、分流管3aのうち、複数の燃焼器に分流する前の部分に一つ流量モニタを設けるようにすることもできる。
また、分流管3aには、燃料ガスの成分を分析する成分分析器8が設けられている。これは、燃料ガスの削減分から、CO2の排出枠を計算するため、燃料ガス中の炭素割合を求めるのに使用される。成分分析器8は、定期的又は不定期的に成分分析を行い、その分析結果は、前記管理端末7へ出力される。成分分析器8としては、ガスクロマトグラフィ等が使用できる。
また、ガスタービン4で燃焼した排ガスをサンプルとして、CO2の濃度を直接測定するように、ガスタービン4より後段に成分分析器8を設けても良い。この場合は、燃料ガスの流量を測定する代わりに燃焼後の排ガス量を測定する。
ガスタービン4は、空気圧縮機2と軸4aにより結合されており、燃焼ガスによるガスタービン4の回転トルクにより、空気圧縮機2を駆動している。また、ガスタービン4は、軸4bにより第1コンプレッサ5のロータとも接続されており、ガスタービン4の回転トルクにより、第1コンプレッサ5が駆動されるようになっている。なお、ガスタービン4は、一段式でも複数段式でもどちらでもよい。
以上説明した吸気フィルタ1、空気圧縮機2、燃焼器3、ガスタービン4、第1コンプレッサ5からなる部分であるガスコンプレッサ9が、従来からある昇圧ステーションである。なお、ガスコンプレッサ9は、既設のものであっても良いし、新たに建設するものであっても構わない。
ここで、ガスタービン4から排出された排ガスは、未だ500〜600℃程度の熱を有しており、この熱を利用して排熱回収コンプレッサ10が駆動される。
(排熱回収コンプレッサ)
排熱回収コンプレッサ10は、排熱回収ボイラ11と、蒸気タービン12と、発電機13と、モータ14と、第2コンプレッサ15と、水回収装置16とを備えて構成されている。
排熱回収ボイラ11は、前記ガスタービン4から導入される排熱により、水を加熱して蒸気を生成する。この蒸気は、管11aを介して蒸気タービン12へ送られ、蒸気タービン12を出た蒸気は、復水器11bに入って外気や循環冷却水等により冷却されることにより凝縮し、再び排熱回収ボイラ11へ供給され、排熱回収ボイラ11と蒸気タービン12の間を循環する。
発電機13は、軸13aにより蒸気タービン12と結合されている。発電機13の出力は、モータ14に接続され、モータ14の出力軸が第2コンプレッサ15の軸15aと結合されている。
第2コンプレッサ15は、前記した第1コンプレッサ5の後段に接続されている。すなわち、第1コンプレッサ5により圧縮されたパイプラインPLの燃料ガスをさらに圧縮して送出する。
水回収装置16は、排熱回収ボイラ11において熱を吸収されて排出された排ガスから水を回収する。ガスタービン4からの排ガスには、燃料ガスの燃焼反応によって生じた水蒸気が含まれている。水回収装置16は、この水蒸気を冷却、凝縮させて回収するものである。
復水器11bで水蒸気から液体に凝縮された水の一部は、給水ポンプ16aにより、水回収装置16の上部から噴霧される。この水は、排熱回収ボイラ11を通過したガスタービンからの排ガスと直接接触し、排ガスを冷却する。これにより、排ガス中の水蒸気が凝縮し、水が回収される。回収された水は、管16bを介して排熱回収ボイラ11の給水口へ供給される。そして、水回収後の排ガスは外気に放出される。
回収された水は、排熱回収ボイラへの補給水として用いられる他、ガスタービンへの供給空気を冷却して、動力効率を向上させる目的で用いることができる。
以上のような排熱回収コンプレッサ10によれば、従来廃棄していたガスタービン4からの排熱により蒸気タービン12を回転させ、この蒸気タービン12の出力トルクを利用して第2コンプレッサ15を駆動し、第2コンプレッサ15によりパイプラインPLの燃料ガスをさらに昇圧する。従って、昇圧ステーションBS全体で昇圧の効率が良くなる。
そのため、排熱回収コンプレッサ10を付設した状態と、付設しない状態とで比較すると、燃料ガスの昇圧の能力を一定にした(燃料ガスの託送量を一定にした)稼働方法を採れば、分流管3aを通って燃焼器3へ供給される燃焼ガスの量を少なくできる。従って、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を少なくすることができる。また、昇圧ステーションBSで必要とする燃料費を少なくすることができる。
また、昇圧ステーションBSに分流管3aから供給する燃料ガスの量を、排熱回収コンプレッサ10を付設した状態と、付設しない状態とで一定にすると、付設した状態では、昇圧ステーションBSの昇圧能力が高くなることにより、PLの耐圧に余裕があれば、託送量を多くすることができる。
また、水回収装置16により排ガス中の水を回収することが可能であり、これにより、水源の確保が難しい地域であっても昇圧ステーションを設置することが容易になる。
(昇圧ステーションの他の形態)
前記した昇圧ステーションBSは、次のような変形が可能である。
図2の構成では、排熱回収コンプレッサ10の蒸気タービン12の出力トルクにより、発電機13を回転させ、発電機13の出力によりモータ14を駆動し、モータ14の出力軸と第2コンプレッサ15の軸15aを結合するようにしたが、図3に示すように、第2コンプレッサ15の軸15aを蒸気タービン12の出力軸と直結するように構成してもよい。このように構成することで、図2で示した発電機13及びモータ14におけるエネルギの損失がないので、より高い効率の昇圧ステーション又は排熱回収コンプレッサとすることができる。
また、図4に示すように、ガスタービン4、蒸気タービン12、及び第1コンプレッサ5を同軸上に配置し、それぞれの軸を機械的に結合するように構成することもできる。この例の場合にも、図2の場合と比較して、蒸気タービン12の出力を発電機13、モータ14により失うことなく第1コンプレッサ5を駆動できるので、高い効率の昇圧ステーションとすることができる。また、図3の場合と比較しても、ガスタービン4と蒸気タービン12により、同軸上の一つの第1コンプレッサ5を駆動しているので、コンプレッサの機械的損失が少なく、より高い効率で燃焼ガスを昇圧できる。加えて、昇圧ステーションを構成する部品点数も少なくできるので、設備コストを低くすることができる。なお、第1コンプレッサ5は、一つのものとして図示してあるが、同軸上に複数のコンプレッサを配置して、複数段のコンプレッサで圧縮することもできる。
また、図5に示すように、図2の昇圧ステーションBSに対し、発電機13が、外部電源又は外部負荷を接続する系統連携器17と接続されるように構成することもできる。このような構成によれば、昇圧ステーションに要求される能力が時間的に変化した場合に、柔軟に対応することができる。例えば、昇圧ステーションに高い能力が必要とされたときには、外部電源から系統連携器17を介して電力を供給してインバータ17aにより供給電源の周波数を上げて、モータ14の能力を上げ、要求能力に対応し、逆に、それほど能力が必要とされない場合には、系統連携器17を介して発電機13で発電した電力を外部負荷に供給することができる。外部負荷としては、例えば、昇圧ステーションを管理する事務所等の所内電源が考えられる。また、発電会社に売電してもよい。これにより、既存の昇圧ステーションに、本発明に係る排熱回収コンプレッサ10を付設することで、ガスタービン4による動力と、発電機13による電力とを発生するコジェネレーションシステムとして運用することも可能である。
さらに、この構成によれば、ガスタービン4を停止させた時でも、例えば発電会社から買電することでモータ14を駆動して第2コンプレッサ15を駆動するという使い方も可能である。つまり、ガスタービン4等の一部の故障等、トラブルが発生した場合にも、モータ14により稼働することが可能である。
また、系統連携器17を設ける場合には、系統連携器17を介して外部負荷へ流出する電力を測定する電力モニタ18を設けるのが望ましい。電力モニタ18としては、例えば、瞬時電力を測定する瞬時電力モニタが適用できる。電力モニタ18が検出した瞬時電力データは、常時管理端末7に送られ、管理端末7から通信線CLを介して遠隔地の管理システムへ送信される。ここでは、管理端末7が請求の範囲にいう通信手段に相当する。なお、電力モニタ18として、瞬時電力モニタではなく、積算電力を測定する積算電力モニタを利用することもできる。この場合、積算電力データを定期的又は不定期的に管理端末7へ送信すればよい。
また、これらの昇圧ステーションBSとパイプラインPLの接続部には、図6に示すように、昇圧ステーションへの燃料ガスの流入側のパイプラインPL上に設けられた流入バルブ20と、流出側のパイプラインPL上に設けられた流出バルブ21と、流入側のパイプラインPLと流出側のパイプラインPLを結ぶバイパス上に設けられたバイパスバルブ19とを配置することができる。これらのバルブの開閉状態は、昇圧ステーションBS稼動時には、流入バルブ20及び流出バルブ21は「開放」、バイパスバルブ19は「閉止」となっており、昇圧ステーションBS休止時には、流入バルブ20及び流出バルブ21は「閉止」、バイパスバルブ19は「開放」となっている。これらのバルブの操作により、パイプラインPLを稼動させた状態で、メンテナンスなどにより、特定の昇圧ステーションBSを休止させることができる。
なお、本発明を輸送対象流体が石油であるパイプラインPLに適用する場合には、第1コンプレッサ5及び第2コンプレッサ15にはそれぞれ、昇圧ポンプを用いることになる。
(ビジネススキーム)
次に、本発明の燃料ガスパイプライン施設におけるガスコンプレッサ又は排熱回収コンプレッサ(以下、適宜「ガスコンプレッサ等」という。)を、実際の事業に適用する例について説明する。
図7に示すようなビジネススキームの場合、ガスコンプレッサ又は排熱回収コンプレッサは、圧縮機事業部門96から託送業者(パイプライン業者)91に貸与される。この貸与の際には、ガスコンプレッサ等の使用により得られる利益の分配方法について契約しておく。なお、貸与は、契約上譲渡であっても構わない。
天然ガスは天然ガス生産者90が生産し、託送業者91により液化業者92に託送される。なお、パイプラインで直接繋がれた地域であれば、液化することなく、ガス需用者94に天然ガスを供給することができる。液化業者92は、天然ガスを液化してLNGを輸送業者93に渡し、輸送業者93がLNGをガス需用者94に供給する。そして、ガス需用者94は、天然ガスの使用量に応じてファイナンス部門97へ購入代金を支払う。なお、実施の形態の説明において、圧縮機事業部門96、ファイナンス部門97、及び興起する自家発電部門95は同じ会社のグループに属している例なので、「部門」としている。
一方、託送業者91は、前記した契約に従い、託送枠や、温室効果ガス(CO2)排出枠を圧縮機事業部門96に譲渡する。
ファイナンス部門97は、託送業者91に設置するガスコンプレッサ等の出資者としての役割を果たしており、圧縮機事業部門96の所有権を有するガスコンプレッサ等の使用料を託送業者91に代わって圧縮機事業部門96に支払う。これに対し、圧縮機事業部門96は、託送業者91から受け取った託送枠やCO2排出枠をファイナンス部門97へ譲渡する。
ファイナンス部門97は、この受け取ったCO2排出枠をCO2排出企業又はCO2排出枠市場において換金して利益を得る。また、前記託送枠については、ガス需用者94等に売り、または低コストLNGによる自家発電電力の販売などにより換金する。
自家発電部門95は、輸送業者93からLNGを供給され、発電した電力を電力需用者98に供給すると共に料金を電力需用者98から受け取る。また、LNGの燃料費はファイナンス部門97へ支払う。
ファイナンス部門97は、自家発電部門95が使用したLNG及びガス需用者94が使用したLNGに対応する燃料代金を天然ガス生産者90へ支払う。また、LNGの輸送代金についてファイナンス部門97が輸送業者93へ支払う。
以上のようなビジネススキームによれば、託送業者91は、資金を必要とせずして託送能力を上げることができ、この能力増強分の一部の利益が分配されることで利益を得ることができる。また、圧縮機事業部門96は、託送業者91がリスクを負わずにコンプレッサを導入してくれることから、コンプレッサの導入が促進され、利益を得ることができる。さらに、コンプレッサの導入が容易であることは、ファイナンス部門97に、新たな投資先を提供することになる。
また、本発明の燃料ガスパイプライン施設におけるガスコンプレッサ等は、液化業者92が使用することもできるので、図8に示すように、ガスコンプレッサ又は排熱回収コンプレッサを圧縮機事業部門96から液化業者92へ貸与することもできる。この場合、貸与したガスコンプレッサ等により、減少した燃料量や増加した液化枠に応じて、CO2排出枠や液化枠が液化業者から圧縮機事業部門96へ譲渡される。そして、ファイナンス部門97は圧縮機事業部門96に使用料を支払うのと引き替えに圧縮機事業部門96からCO2排出枠や液化枠を受け取る。さらに、ファイナンス部門97は、CO2排出枠をCO2排出企業に売り、若しくはCO2排出枠市場で売ることで換金し、液化枠をガス需用者94等に売り、または低コストLNGによる自家発電電力の販売などにより換金する。
また、図9に示すように、ガスコンプレッサ等をファイナンス部門97が所有してもよい。この場合、ファイナンス部門97は圧縮機事業部門96に、ガスコンプレッサ等の注文をすると共に代金を支払い、圧縮機事業部門96は、その設備を託送業者91や液化業者92に建設する。契約は、託送業者91とファイナンス部門97の間、液化業者92とファイナンス部門97の間でそれぞれ交わされ、この契約に従って、託送業者91は設備の使用代として託送枠又はCO2排出枠をファイナンス部門97に譲渡し、液化業者92は、液化枠やCO2排出枠をファイナンス部門97に譲渡する。そして、ファイナンス部門97は、前記した図7、図8の場合と同様にして託送枠、液化枠、又はCO2排出枠を換金する。このようなビジネススキームによれば、圧縮機事業部門96は、ガスコンプレッサ等を売って終わりとなるので、ガスの需用変動等によるリスクを負わなくて済む。
(排熱回収コンプレッサの適用による取引例)
前記したビジネススキームに従い、本発明の燃料ガスパイプライン施設におけるガスコンプレッサ等を利用して事業を行う場合、ガスコンプレッサ等の導入により得られる利益の考え方としては3つ考えられる。なお、以下において、本発明の燃料ガスパイプライン施設におけるガスコンプレッサ又は排熱回収コンプレッサのうち、排熱回収コンプレッサを既設のガスコンプレッサに増設する形で導入する形態を例にして説明するが、本発明の燃料ガスパイプライン施設におけるガスコンプレッサを新たに導入する場合にも同様に考えることができる。
1つ目は、排熱回収コンプレッサを導入する前と、導入した後とで、託送量を変えない場合である。このときの利益は、昇圧ステーションにおいて消費した天然ガスの量が減ることにより、燃料費が減り、及びCO2排出枠が余ることからこれを換金することで利益が生まれる(取引例1)。
2つ目は、排熱回収コンプレッサを導入する前と、導入した後とで、昇圧ステーションで消費する燃料ガスの量を変えない場合である。このときの利益は、昇圧ステーションの能力向上により託送量が増え、この分の天然ガスを換金することにより利益が生まれる(取引例2)。
3つ目は、取引例2と同様、排熱回収コンプレッサを導入する前と、導入した後とで、昇圧ステーションで消費する燃料ガスの量を変えない場合で、天然ガスを換金するのに加え、CO2の全体排出量は増えたものの、効率化の努力を図ったことにより認められるCO2排出枠を換金して利益を得る(取引例3)
以下、この取引例1〜3について、事業の計画から設備の稼働、CO2の取引までを順次説明する。
(取引例1)
図10に示すように、本発明の燃料ガスパイプライン施設における排熱回収コンプレッサを適用する事業では、主として、図7に示したような託送業者(ユーザ)91と、圧縮機事業部門(設備供給者)96と、ファイナンス部門(出資者)97との間で事業が計画され、稼働される。
まず、託送業者91は、既設の昇圧ステーション(ガスコンプレッサ、現有設備)に関する情報を圧縮機事業部門96に渡す(S101)。昇圧ステーションに関する情報としては、例えば、現在の設備構成・能力や、これまでの稼働状況、並びに今後の稼働見通しが含まれる。
そして、圧縮機事業部門96は、受け取った現有設備情報に基づき、現有設備の改修計画を策定する(S102)。
次に、圧縮機事業部門96は、策定した改修計画をファイナンス部門97に報告する(S103)。この時の改修計画の報告には、改修(排熱回収コンプレッサの導入)による燃料ガスの削減率(燃料削減率)、機器コスト及び設置コストを含む初期費用、設備の運転・保守コストの情報が含まれる。
次に、ファイナンス部門97は、報告された改修計画に基づき、投資回収計画を立てる(S104)。投資回収計画は、後記する投資回収計画支援システムを用いて行う。投資の回収のためには、現有設備の改修により得られる利益の一部をファイナンス部門97が受け取る必要があるが、その設定対価をいくらにするかをファイナンス部門97が計算する。ファイナンス部門97は、設定対価が決定したならば、設定対価として、託送量あたりに受け取るCO2排出枠、託送量あたりの削減燃料費、保証稼働率、回収期間等の情報を含めて圧縮機事業部門96へ報告する(S105)。なお、保証稼働率を設定する際には、事前の稼働状況と、稼働計画調査に基づいて設定する。
次に、圧縮機事業部門96は、改修計画とファイナンス部門97から報告された設定対価について託送業者91へ報告する(S106)。
託送業者91では、受け取った改修計画と設定対価の情報に基づき、改修(排熱回収コンプレッサの導入)について検討する(S107)。検討の結果、託送業者91が排熱回収コンプレッサの導入を決定したならば、託送業者91と圧縮機事業部門96の間で導入契約を結び(S108)、圧縮機事業部門96とファイナンス部門97の間で購買契約を結ぶ(S109)。
次に、ファイナンス部門97は、購買代金を圧縮機事業部門96に支払い(S110)、圧縮機事業部門96は排熱回収コンプレッサを託送業者91の既設の昇圧ステーション(ガスコンプレッサ)に導入(改修)する(S111)。
そして、導入が済んだならば、託送業者91は、改修後の昇圧ステーションを運転する。圧縮機事業部門96は、託送業者91とのオプション契約に従い、設備の運転・保守サービスを行う(S113)。
また、託送業者91は、運転に伴い、託送量、及び使用した燃料ガス流量を測定し、使用した燃料ガスの減少量に応じてCO2排出枠認証を受ける(S114)。
そして、託送業者91は、導入契約に従い、一定期間ごとに、ファイナンス部門97に対価を支払う(S115)。対価の支払いは、CO2排出枠で支払う場合もあるし、節約された燃料費のうち契約により定められた分配率をかけた金銭で支払う場合もあるし、その両方である場合もある。
ファイナンス部門97は、CO2排出枠で対価を受けとった場合には、排出枠市場EMにおいてCO2排出枠を売って換金する(S116)。
以上の取引例1の中で、ファイナンス部門97が投資回収計画を立てる場合には、次のような投資回収計画支援システムを用いるとよい。
(投資回収計画支援システム)
図11に示すように、投資回収計画支援システム30は、一般的なコンピュータにプログラムを実行させることでなり、演算、一時記憶、比較等を行う中央処理装置(CPU)30a、プログラムや各種データベースを記憶する記憶装置30b、入力装置としてのキーボード30c、出力装置としてのディスプレイ30dを有している。
投資回収計画支援システム30は、機能的に示すと図12のように構成されている。すなわち、投資回収の計算をするための値を入力するための各種入力部31、入力された値に基づいて収入を計算する収入算出部32、回収可能性判定部33、出力部34を備えている。これらの各部31〜34は、CPU30aが記憶装置30b内のプログラムを適宜読み込んで処理することにより実現される。また、投資回収計画支援システム30は、記憶装置30b内に、データベース35を備えている。
入力部31は、初期費用入力部31a、燃料削減率入力部31b、託送量入力部31c、分配率入力部31d、回収期間入力部31e、託送量増分入力部31f、及び単位託送料入力部31gを有する。
初期費用入力部31aは、排熱回収コンプレッサを導入するのに必要な機器コスト及び設置コストを含む初期費用を入力する部分である。
燃料削減率入力部31bは、排熱回収コンプレッサの導入による単位託送量あたりの燃料削減量である燃料削減率を入力する部分である。燃料削減率を入力する際、若しくは投資回収計画支援システム30に計算させる際には、
燃料削減率=(改修前の燃料消費率−改修後の燃料消費率)
/改修前の燃料消費率×100[%]
により求めることができる。
託送量入力部31cは、単位期間あたりの託送量である期間託送量を入力する部分である。
分配率入力部31dは、燃料削減により得られる利益のうち、予め締結された契約に従い配分される分配率を入力する部分である。
回収期間入力部31eは、投資回収期間を入力する部分である。
託送量増分入力部31fは、排熱回収コンプレッサの導入により得られる託送量の増分を入力する部分である。
単位託送料入力部31gは、単位託送量あたりの託送料金である単位託送料を入力する部分である。
データベース35には、ガス市場データベース35a、排出枠市場データベース35b、ユーザ信用度データベース35cが含まれている。
ガス市場データベース35aは、少なくとも天然ガス(燃料ガス)の相場を記憶しており、例えば、時系列での相場を記憶している。
排出枠市場データベース35bは、少なくともCO2排出枠(温室効果ガス排出枠)の相場を記憶しており、例えば、時系列での相場を記憶している。
ユーザ信用度データベース35cは、ユーザの支払い能力を数値化したデータを記憶している。
収入算出部32は、設定された計算モードに従い、入力された各値から得られる収入を算出する部分である。具体的には、燃料の削減により利益を得ようとする場合には、託送量と、燃料削減率と、分配率との積、すなわち、
収入=託送量×燃料削減率×分配率
を回収期間分だけ積分することにより、収入を算出する。
そして、CO2排出枠が余ることにより、これを換金して利益を得ようとする場合には、収入算出部32が、排出枠市場データベース35bから、排出枠の市場価格を抽出し、これに譲渡可能なCO2排出枠と、分配率とを乗じて、すなわち、
収入=CO2排出枠×排出枠市場価格×分配率
を回収期間分だけ積分することにより、収入を算出する。
また、燃料の削減と、排出枠の譲渡の両方で利益を得ようとする場合には、これらの和を求めれば良い。
さらに、取引例2の場合のように、昇圧ステーションで消費する燃料ガスの量を変えず、昇圧ステーションの能力向上により託送量が増え、この分の天然ガス(燃料ガス)を換金することにより利益を得ようとする場合には、託送量の増分に、ガス市場データベース35aから抽出したガスの市場価格、分配率を乗じて、すなわち、
収入=託送量の増分×ガス市場価格×分配率
を回収期間分だけ積分することにより、収入を算出する。
なお、以上の計算において、諸々のリスクを加味して、事業を安全に行うためには、排出枠市場データベース35bから求めた排出枠市場価格変動リスク係数、ガス市場データベース35aから求めたガス市場価格変動リスク係数、ユーザ信用度データベース35cから求めたユーザリスク係数を適宜乗じると良い。
回収可能性判定部33は、計算された回収期間に得られる収入と、入力された初期費用とを比較し、初期費用の方が大きければ、回収困難であることを示すデータを出力し、初期費用の方が小さければ、回収可能であることを示すデータを出力する。なお、回収可能性の判定は種々の方法で行うことができるので、他の手法をとってもよい。例えば、初期費用と各年の収入から、利回りを計算して出力するように構成しても良い。
出力部34は、回収可能性判定部33が出力した判定結果としてのデータを、ディスプレイ30dに出力する機能を有する。
このような投資回収計画支援システムによれば、初期費用等の各入力値を入力すると、収入算出部32により収入が計算されるとともに、この収入と初期費用との比較により、回収可能性が判定される。従って、排熱回収コンプレッサの導入により投資の回収が可能かどうかの判断を容易に行うことができる。
また、取引例1の中で、CO2排出枠の取引は、次のようにして行われる。
(CO2排出枠取引システム)
CO2排出枠取引システムの取引では、図13に示すように、託送業者91、ファイナンス部門97の他に、排出枠認証機関41、排出枠登録簿管理機関42、取引ログ管理機関43、排出枠取得希望者44が関係する。そして、これらの託送業者91、ファイナンス部門97、排出枠認証機関41、排出枠登録簿管理機関42、取引ログ管理機関43、排出枠取得希望者44は、それぞれ通信手段91a,97a,41a,42a,43a,44aを有し、各通信手段91a,97a,41a,42a,43a,44aがネットワーク40に接続されている。ネットワーク40は、例えばインターネットを用いたり、セキュリティを考慮して専用回線により構築したネットワークを用いることもできる。
託送業者91は、通信手段91aにより通信可能な端末装置91bを有している。なお、通信手段91a、端末装置91bは、前記した図2から図5における管理端末7に相当する。
ファイナンス部門97は、託送業者91から送信された、昇圧ステーションでの燃料ガス使用量及びを受信し、この燃料ガス使用量データに基づいて取得を希望する排出枠(以下、「取得希望排出枠」という。)を算出する排出枠算出機能と、燃料ガス使用量データを蓄積する蓄積機能と、を含んだサーバ97bを有する。サーバ97bは、通信手段97aを介してネットワーク40に接続されている。
排出枠認証機関41は、託送業者91等で排出枠の余りが発生した場合に、その検証及び排出枠量の決定を行う、ファイナンス部門97等の取引を行う主体とは異なる第三者の機関である。排出枠認証機関41は、託送業者91から、燃料ガス使用量データ及び燃料ガス成分データを受信し、このデータについて検証を行い、排出枠を決定する排出枠認証機能と、決定された排出枠に関する情報のうち、閲覧を許可されたものを検索できるデータベース機能と、ネットワーク40を介して他のコンピュータと通信する通信機能とを含んだサーバ41bを有している。サーバ41bは、前記した通信手段41aを介してネットワーク40に接続されている。
排出枠登録簿管理機関42は、排出枠を口座として登録・管理している機関であり、取引主体とは異なる第三者が運営している。排出枠登録簿管理機関42は、事業者(取引主体)ごとに割り当てた口座と呼ばれるフォルダに、排出枠が排出枠情報ファイルとして蓄積される蓄積機能と、口座の所有者である事業者から、排出権の移転を申請する情報を受信すると、取引ログ管理機関43に問い合わせを行い、取引ログ管理機関43から取引を認証する情報を受信すると口座の所有者である事業者が送信した排出枠の移転を申請する情報に従って、排出枠情報ファイルを所望の口座に移転(書き出)し、元の排出枠情報ファイルを消去する排出枠移転機能と、ネットワーク40を介して他のコンピュータと通信する通信機能を含んだサーバ42bを有している。サーバ42bは、通信手段42aを介してネットワーク40と接続されている。
取引ログ管理機関43は、排出枠取引ログ(経過)を監視している機関であり、取引主体とは異なる第三者が運営している。取引ログ管理機関43は、排出枠取引が正常に行われているかを監視し、排出枠取引の認証を与える認証機能と、排出枠取引のログを蓄積する蓄積機能と、排出枠取引に関する情報のうち、閲覧を許可されたものを検索できるデータベース機能と、ネットワーク40を介して他のコンピュータと通信する通信機能とを含んだサーバ43bを有する。サーバ43bは、通信手段43aを介してネットワーク40と接続されている。
排出枠取得希望者44は、端末装置44bを有し、端末装置44bは、通信手段44aを介してネットワーク40に接続されている。
(CO2排出枠取引システムの動作)
次に、本実施形態における、CO2排出枠取引システムの動作についてファイナンス部門97が排出枠を取得するまでの過程を示した図14を参照しながら説明する。
初めに、託送業者91と、ファイナンス部門97は、排熱回収コンプレッサの設置により得られるCO2排出枠(以下、動作の説明において、単に「排出枠」とする)の分配方法について契約しておく(S120)。なお、本実施形態では、託送業者91とファイナンス部門97は、それぞれ排出枠を設定されている事業者(例えば、京都議定書の附属書1国の事業者)を想定しており、取引の対象となる排出枠は、燃料ガスの消費量削減によ
り余剰となる託送業者91の保有している排出枠である。また、本実施形態の託送業者91とファイナンス部門97の契約では、排熱回収コンプレッサの稼働によって生じる取得排出枠は、すべて託送業者91の口座にある排出枠を転化させることとし、一例として、生じる取得排出枠のうち、6割をファイナンス部門97が取得し、4割を託送業者91が取得することとする。したがって、この事業により取得できる排出枠量の6割に相当する託送業者91の保有する排出枠を、ファイナンス部門97の口座に移転すればよいこととなる。
次に、託送業者91とファイナンス部門97は、第三者である排出枠認証機関41に、前記契約の内容を登録する(S121)。排出枠認証機関41は、事業内容と契約内容を検証し、問題が無い場合は、前記契約を承認する。
次に、契約に従って、託送業者91は、排熱回収コンプレッサを稼働させる(S122)。この際、適宜、流量計6により、燃料ガスの流量(燃料ガス使用量)を測定し、成分分析器8により、燃料ガスの成分を測定する。なお、燃料ガス使用量と燃料ガスの成分のデータを「モニタリングデータ」と呼ぶ。
託送業者91の端末装置91bは、定期的又は不定期的にモニタリングデータをファイナンス部門97のサーバ97bへ送信する(S123)。
次に、託送業者91の端末装置91bは、モニタリングデータに基づき、取得しようとする排出枠を計算する(S124)。より具体的には、次のようにして行う。まず、流量計6が瞬時流量である場合には、計算期間内の積算流量(燃料ガス使用量)を算出する。流量計6が積算流量計である場合には、積算流量計が測定した、データをそのまま使用すればよい。そして、成分分析器8が測定した結果に基づき、二酸化炭素排出量を算出する。具体的には、排出ガス中の二酸化炭素濃度を測定しているのであれば、
CO2排出量[kg]=排出ガス中の単位体積当たりのCO2濃度[kg/m3]
×排出ガス総量[m3]
で求められる。また、成分分析器8が燃料中の炭素組成量を測定しているのであれば、燃料中の炭素成分が完全燃焼して、すべて二酸化炭素に変化するとみなして、
CO2排出量[kg]=燃料消費率[m3/h]×稼働時間[h]
×燃料中の炭素組成量[kg/m3]×(CO2分子量/炭素原子量)
で求めることができる。
そして、この算出した二酸化炭素量を、予め測定しておいた排熱回収コンプレッサを導入前の二酸化炭素排出量から差し引くことで、排出二酸化炭素の減少量を算出することができる。この減少量が取得希望排出枠データとなる。
次に、託送業者91の端末装置91bは、定期的にモニタリングデータと、ステップS122で算出した取得希望排出枠データを排出枠認証機関41のサーバ41bへ送信する(S125)。
排出枠認証機関41のサーバ41bは、送られてきたモニタリングデータと取得希望排出枠データを受信し、データの不備が無いかの確認や、取得希望排出枠データを検討して、問題が無い場合には排出枠量の決定を行う(S126)。そして、決定した排出枠量を託送業者91へ通知し(S127)、さらにファイナンス部門97にも通知する(S128)。
次に、託送業者91は、ファイナンス部門97との契約内容に従い、排出枠認証機関41が決定した排出枠量のうちの6割を、託送業者91の口座から、ファイナンス部門97の口座へ移転するように排出枠登録簿管理機関42へ申請する。すなわち、託送業者91の端末装置91bから排出枠登録簿管理機関42のサーバ42bへ、転換元口座の識別、移転先口座の識別、移転する排出枠量のデータ等を送信する(S129)。排出枠移転申請の情報の例を表1に示す。
Figure 0004328191
表1に示すように、移転前は、託送業者91の口座に排出枠があったが、移転後は、排出枠の識別番号が変化して、ファイナンス部門97に移転されている。これは、排出枠の識別番号を変化させることで、移転する排出枠が、温室効果ガス削減事業により生じた排出枠であることを示すためである。
なお、排出枠の識別番号とは排出枠1tごとに一意に付けられた番号である。
排出枠移転申請の情報を受信した、排出枠登録簿管理機関42のサーバ42bは、排出枠移転申請の情報を取引ログ管理機関43のサーバ43bに転送し、申請された排出枠の移転に問題がないか移転認証確認を行う(S130)。ここで、申請された移転に問題がないと取引ログ管理機関43のサーバ43bが判断した場合には、サーバ43bは、排出枠登録簿管理機関42のサーバ42bに移転の認証の情報を送信する(S131)。
移転の認証の情報を受信した排出枠登録簿管理機関42のサーバ42bは、排出枠移転申請の情報に従って排出枠登録簿を書き換え(S132)、排出枠を託送業者91の口座からファイナンス部門97の口座に移転する。
排出枠登録簿の書き換えが終了した後で、排出枠登録簿管理機関42のサーバ42bは、ファイナンス部門97のサーバ97bに、排出枠の移転終了の通知を送信し(S133)、また託送業者91の端末装置91bに排出枠の移転終了の通知を送信する(S134)。
以上のような過程を経て炭鉱掘削に伴って発生するメタンを利用した発電事業による取得排出枠がファイナンス部門97と託送業者91に分配される。
さらに、ファイナンス部門97がCO2排出枠を換金したい場合には、託送業者91からファイナンス部門97へCO2排出枠を移転したのと同様にして、ファイナンス部門97から排出枠取得希望者44へCO2排出枠を移転すればよい。
(取引例2)
次に取引例2の場合について説明する。なお、取引例2は、取引例1と基本的な流れは同じであるので、異なる部分を中心に説明する。
取引例2では、燃料ガスの消費量を一定にして、託送量を増やす場合なので、託送量を基準として利益を計算するのが簡便である。そのため、図15に示すように、託送業者91から圧縮機事業部門96に現有設備の情報を渡す時(S141)に、単位量あたりの託送料金も情報として提供する。
そして、対価の計算に託送量を使用するので、ステップS142に示すように、稼働中に託送量を計測し(S142)、この託送量に単位量あたりの託送料を乗じて、収入を計算する。
そして、託送業者91とファイナンス部門97の間の契約で決めた分配率に従い、託送業者91が得た収入の一部を対価としてファイナンス部門97に支払う(S143)。もしくは、金銭に代えて、パイプラインの無償使用権を託送業者91からファイナンス部門97へ譲渡する(S143)。
ファイナンス部門97は、パイプラインの無償使用権で対価を得た場合には、ガス市場GMにおいて換金して金銭を得る(S144)。
この取引例2のように、託送量で収入を計算する場合には、託送量を測定する流量計を設置する必要があるが、天然ガス生産者90が従来から託送料の計算に使うための流量計があれば、それをそのまま利用すればよい。既設の流量計が無い場合には、例えば託送業者91の所掌範囲のパイプラインの下流端に流量計を設置し、天然ガス(燃料ガス)の流量を常時又は定期的、不定期的に測定する。あるいは、図1で示した特定位置の昇圧ステーションBSnを通過する天然ガスの流量から、それより下流の昇圧ステーションBSn+1,BSn+2・・・で、ガスコンプレッサの動力として消費されるガスの総量を差し引くことでも、託送量を測定することができる。
(取引例3)
取引例3では、昇圧ステーションのガスコンプレッサで消費する燃料ガスの量を変えずに、排熱回収コンプレッサ10を導入して稼働し、取引例2の場合と同様に託送量の増分を元に収入を得、さらに、ガスコンプレッサの能力を向上したことにより、CO2排出枠を認定してもらい、このCO2排出枠をCO2排出枠市場で換金して収入を得る。
そのため、増加した託送量のデータ及び取得希望排出枠データを託送業者91の端末装置91bから排出枠認証機関41のサーバ41bに送信し、認証を受信する。
認証を受信して、排出枠が認められた後は、取引例1の場合と同様である。
以上本発明の望ましい形態について説明したが、本発明は、その趣旨に反しない限り適宜変更して実施することができる。
天然ガスパイプラインの模式図である。 燃料ガスの昇圧ステーションの構成図である。 昇圧ステーションの第1の変形例を示す図である。 昇圧ステーションの第2の変形例を示す図である。 昇圧ステーションの第3の変形例を示す図である。 昇圧ステーションとパイプラインとの接続部の概略図である。 本発明を利用したビジネススキームの一例を示す図である。 本発明を利用したビジネススキームの他の例を示す図である。 本発明を利用したビジネススキームのさらに他の例を示す図である。 本発明を利用した取引例を示すフローチャートである。 投資回収計画支援システムの構成図である。 投資回収計画支援システムの機能ブロック図である。 CO2排出枠の取引形態を示す図である。 CO2排出枠の取引例を示すフローチャートである。 本発明を利用した他の取引例を示すフローチャートである。
符号の説明
2 空気圧縮機
3 燃焼機
3a 分流管
4 ガスタービン
5 第1コンプレッサ
6 流量計
7 管理端末
10 排熱回収コンプレッサ
11 排熱回収ボイラ
12 蒸気タービン
13 発電機
14 モータ
15 第2コンプレッサ
16 水回収装置
17 系統連携器
18 電力モニタ
19 バイパスバルブ
20 流入バルブ
21 流出バルブ
30 投資回収計画支援システム
31a 初期費用入力部
31b 燃料削減率入力部
31c 託送量入力部
31d 分配率入力部
31e 回収期間入力部
31f 託送量増分入力部
32 収入算出部
33 回収可能性判定部
35a ガス市場データベース
35b 排出枠市場データベース
BS 昇圧ステーション
PL パイプライン

Claims (19)

  1. 燃料ガスパイプラインの途中に輸送対象である燃料ガスの昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設であって、
    前記昇圧設備には、空気圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を利用して、供給燃料を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排出される燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、前記ガスタービンの出力トルクを利用して駆動され、前記輸送対象である燃料ガスを昇圧するコンプレッサと、前記ガスタービンから排出される排熱を回収する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが排出する蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記蒸気タービンの出力軸に結合された発電機と、前記発電機で発生した電力により駆動されるモータとを備え、
    前記コンプレッサ又は他のコンプレッサは前記モータにより駆動され、
    前記発電機は、外部電源又は外部負荷を接続する系統連携器と接続され、
    前記蒸気タービンの出力トルクを利用して前記コンプレッサ又は前記輸送対象である燃料ガスを昇圧する他のコンプレッサを駆動するように構成したこと
    を特徴とする燃料ガスパイプライン施設。
  2. 燃料ガスパイプラインの途中に輸送対象である燃料ガスの昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設であって、
    前記昇圧設備には、空気圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を利用して、供給燃料を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排出される燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、前記ガスタービンの出力トルクを利用して駆動され、前記輸送対象である燃料ガスを昇圧するコンプレッサと、前記ガスタービンから排出される排熱を回収する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが排出する蒸気により駆動される蒸気タービンと、を備え、
    前記排熱回収ボイラに水回収装置を付設し、
    前記蒸気タービンの出力トルクを利用して前記コンプレッサ又は前記輸送対象である燃料ガスを昇圧する他のコンプレッサを駆動するように構成したこと
    を特徴とする燃料ガスパイプライン施設。
  3. 前記燃焼器への供給燃料は前記パイプラインから分流して供給された燃料ガスであること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  4. 前記パイプラインの前記昇圧設備の前後には、開閉バルブを設けること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  5. 前記パイプラインは、前記昇圧設備ルートとは別にバイパス管を設け、当該バイパス管上に開閉バルブを設けることを特徴とする請求項に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  6. 燃料ガスパイプラインの途中に輸送対象である燃料ガスの昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設であって、
    前記昇圧設備は、
    空気圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を利用して、供給燃料を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排出される燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、
    前記ガスタービンの出力トルクを利用して駆動され、前記輸送対象である燃料ガスを昇圧する第1コンプレッサとを備えた既設ガスコンプレッサと、
    前記ガスタービンから排出される排熱を回収する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが排出する蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記蒸気タービンの回転トルクを利用して駆動され、前記輸送対象である燃料ガスを昇圧する第2コンプレッサとを備えた、前記既設ガスコンプレッサに付設される排熱回収コンプレッサとから構成され
    前記昇圧設備はさらに、
    前記蒸気タービンの出力軸に結合された発電機と、前記発電機で発生した電力により駆動されるモータとを備え、
    前記第2コンプレッサは前記モータにより駆動され、
    前記発電機は、外部電源又は外部負荷を接続する系統連携器と接続されていること、
    を特徴とする燃料ガスパイプライン施設。
  7. 燃料ガスパイプラインの途中に輸送対象である燃料ガスの昇圧設備を有する燃料ガスパイプライン施設であって、
    前記昇圧設備は、
    空気圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を利用して、供給燃料を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排出される燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、
    前記ガスタービンの出力トルクを利用して駆動され、前記輸送対象である燃料ガスを昇圧する第1コンプレッサとを備えた既設ガスコンプレッサと、
    前記ガスタービンから排出される排熱を回収する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが排出する蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記蒸気タービンの回転トルクを利用して駆動され、前記輸送対象である燃料ガスを昇圧する第2コンプレッサとを備えた、前記既設ガスコンプレッサに付設される排熱回収コンプレッサとから構成され、
    前記昇圧設備はさらに、
    前記排熱回収ボイラに付設する水回収装置を備えること、
    を特徴とする燃料ガスパイプライン施設。
  8. 前記燃焼器への供給燃料は前記パイプラインから分流して供給された燃料ガスであること、
    を特徴とする請求項6または7に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  9. 前記パイプラインの前記昇圧設備の前後には、開閉バルブを設けること、
    を特徴とする請求項6または7に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  10. 前記パイプラインには、前記昇圧設備ルートとは別にバイパス管を設け、当該バイパス管上に開閉バルブを設けること、
    を特徴とする請求項に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  11. 前記燃焼器に前記供給燃料を導入する分流管と、
    前記分流管に燃料ガスの瞬時流量を測定する瞬時流量モニタと、この瞬時流量モニタが検出した瞬時流量データを遠隔地の装置へ送信する通信手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  12. 前記燃焼器に前記供給燃料を導入する分流管と、
    前記分流管に燃料ガスの積算流量を測定する積算流量モニタと、この積算流量モニタが検出した積算流量データを遠隔地の装置へ送信する通信手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  13. 前記系統連携器を介して前記発電機から外部負荷へ流出する瞬時電力を測定する瞬時電力モニタと、この瞬時電力モニタが検出した瞬時電力データを遠隔地の装置へ送信する通信手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項6または7に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  14. 前記系統連携器を介して前記発電機から外部負荷へ流出する積算電力を測定する積算電力モニタと、この積算電力モニタが検出した積算電力データを遠隔地の装置へ送信する通信手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項6または7に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  15. 請求項6なし10のいずれか1項に記載の燃料ガスパイプライン施設において、
    前記排熱回収コンプレッサを燃料ガスパイプラインの既設のガスコンプレッサに付設することにより得られる利益から、当該排熱回収コンプレッサの投資回収可能性を見積もるための投資回収計画支援システムであって、
    少なくとも前記燃料ガスの相場を記憶したガス市場データベースを有し、
    前記排熱回収コンプレッサの少なくとも機器コスト及び設置コストを含む初期費用を入力する初期費用入力部と、
    前記排熱回収コンプレッサの導入による単位託送量あたりの燃料削減量である燃料削減率を入力する燃料削減率入力部と、
    単位期間あたりの託送量である期間託送量を入力する託送量入力部と、
    燃料削減により得られる利益のうち、契約上配分される割合である分配率を入力する分配率入力部と、
    投資回収期間を入力する回収期間入力部と、
    前記燃料削減率、前記期間託送量、前記分配率、及び前記ガス市場データベースに基づき算出されたガス相場の積を投資回収期間だけ積分して収入を算出する収入算出部と、
    前記収入算出部により算出された収入と、前記初期費用を比較する回収可能性判定部と
    を備えることを特徴とする投資回収計画支援システム。
  16. 少なくとも温室効果ガス排出枠の相場を記憶した排出枠市場データベースを有し、
    前記収入算出部は、前記排熱回収コンプレッサの導入により得られる温室効果ガス排出枠の取引により得られる利益を前記排出枠市場データベースに基づいて求め、この値を加えて収入を算出するように構成したこと、
    を特徴とする請求項15に記載の投資回収計画支援システム。
  17. 請求項6なし10のいずれか1項に記載の燃料ガスパイプライン施設において、
    前記排熱回収コンプレッサを燃料ガスパイプラインの既設のガスコンプレッサに付設することにより得られる利益から、当該排熱回収コンプレッサの投資回収可能性を見積もるための投資回収計画支援システムであって、
    前記排熱回収コンプレッサの少なくとも機器コスト及び設置コストを含む初期費用を入力する初期費用入力部と、
    前記排熱回収コンプレッサの導入により得られる託送量の増分を入力する託送量増分入力部と、
    単位託送量あたりの託送料金である単位託送料を入力する単位託送料入力部と、
    燃料削減により得られる利益のうち、契約上配分される割合である分配率を入力する分配率入力部と、
    投資回収期間を入力する回収期間入力部と、
    前記託送料の増分、前記単位託送料、及び前記分配率の積を投資回収期間だけ積分して収入を算出する収入算出部と、
    前記収入算出部により算出された収入と、前記初期費用を比較する回収可能性判定部とを備えること、
    を特徴とする投資回収計画支援システム。
  18. 前記燃焼器に前記供給燃料を導入する分流管と、
    前記分流管に燃料ガスの瞬時流量を測定する瞬時流量モニタと、この瞬時流量モニタが検出した瞬時流量データに基づき、所定期間内の積算流量データを算出するとともに、この積算流量データから温暖化効果ガス排出枠量を算出し、この温暖化効果ガス排出枠量のデータを遠隔地の装置へ送信する通信手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料ガスパイプライン施設。
  19. 前記燃焼器に前記供給燃料を導入する分流管と、
    前記分流管に燃料ガスの積算流量を測定する積算流量モニタと、この積算流量モニタが検出した積算流量データから温暖化効果ガス排出枠量を算出し、この温暖化効果ガス排出枠量のデータを遠隔地の装置へ送信する通信手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料ガスパイプライン施設。


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