JP4327229B2 - 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル - Google Patents

有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル Download PDF

Info

Publication number
JP4327229B2
JP4327229B2 JP2008204925A JP2008204925A JP4327229B2 JP 4327229 B2 JP4327229 B2 JP 4327229B2 JP 2008204925 A JP2008204925 A JP 2008204925A JP 2008204925 A JP2008204925 A JP 2008204925A JP 4327229 B2 JP4327229 B2 JP 4327229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
shaft
clutch
rotation
rotating shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008204925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009068698A (ja
Inventor
明文 大石
拓仁 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2008204925A priority Critical patent/JP4327229B2/ja
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to PCT/JP2008/064511 priority patent/WO2009025215A1/ja
Priority to MYPI20094671 priority patent/MY151506A/en
Priority to AP2010005125A priority patent/AP2737A/xx
Priority to BRPI0814794-9A2A priority patent/BRPI0814794A2/pt
Priority to ES08827990T priority patent/ES2397238T3/es
Priority to EP08827990A priority patent/EP2151601B1/en
Priority to CN2008800256006A priority patent/CN101779055B/zh
Priority to MX2010002010A priority patent/MX2010002010A/es
Priority to TW097131926A priority patent/TWI340214B/zh
Publication of JP2009068698A publication Critical patent/JP2009068698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4327229B2 publication Critical patent/JP4327229B2/ja
Priority to CO10010609A priority patent/CO6261387A2/es
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/02Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion
    • F16H3/08Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts
    • F16H3/087Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears
    • F16H3/093Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion without gears having orbital motion exclusively or essentially with continuously meshing gears, that can be disengaged from their shafts characterised by the disposition of the gears with two or more countershafts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K2202/00Motorised scooters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/003Transmissions for multiple ratios characterised by the number of forward speeds
    • F16H2200/0043Transmissions for multiple ratios characterised by the number of forward speeds the gear ratios comprising four forward speeds

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)

Description

本発明は、有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクルに関する。
近年、4速以上の有段式自動変速装置を用いたモーターサイクルに対するニーズが高まってきている。モーターサイクルでは、ライダーが車体を傾斜させることで方向転換が行われる。このため、モーターサイクルにおいては、車幅が狭いことが好ましい。従って、車幅方向にスリムな4速以上の有段式自動変速装置が求められている。
例えば、特許文献1には、3速の有段式自動変速装置を用いたモーターサイクルが開示されている。特許文献1では、有段式自動変速装置の複数のクラッチが前後方向に配列されている。これにより、比較的幅狭の有段式自動変速装置が実現されている。
実開昭62−23349号公報
ところで、変速装置の出力軸と後輪とが動力伝達手段で接続されており、車体フレームと後輪とが、リアアームによって接続されたモーターサイクルなどでは、高い運動性能を得るために、リアアームを長くしたいという要望もある。
リアアームを長くするためには、変速装置の前後方向の長さは短い方が好ましい。言い換えれば、変速装置の入力軸と出力軸と間の距離は短い方が好ましい。しかしながら、特許文献1に記載された有段式自動変速装置では、回転軸が車両の前後方向に配列されている。このため、特許文献1に記載された有段式自動変速装置では、変速装置の入力軸と出力軸と間の距離が比較的長い。従って、特許文献1に記載された有段式自動変速装置を用いたのでは、リアアームを長くしてモーターサイクルの運動性能を向上させることが困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、入力軸の軸方向に関してコンパクトであると共に、入力軸と出力軸との間の距離が比較的短い変速装置を提供することにある。
本発明に係る有段式自動変速装置は、入力軸と、出力軸と、各々、入力軸と平行に配列された第1の回転軸、第2の回転軸並びに、出力軸に接続された、又は出力軸を構成する第3の回転軸と、第1のクラッチと、第1の変速ギア対と、第1の伝達ギア対と、第2の伝達ギア対と、第1の一方向回転伝達機構若しくは第2の一方向回転伝達機構と、第2のクラッチと、第2の変速ギア対とを備えている。第1のクラッチは、入力軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、入力軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有する。第1の変速ギア対は、第1のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第1のギアと、第1のギアと噛合し、第1の回転軸と共に回転する第2のギアとを有する。第1の伝達ギア対は、第1の回転軸と共に回転する第3のギアと、第3のギアと噛合し、第2の回転軸と共に回転する第4のギアとを有する。第2の伝達ギア対は、第2の回転軸と共に回転する第5のギアと、第5のギアと噛合し、第3の回転軸と共に回転する第6のギアとを有する。第1の一方向回転伝達機構は、第2の回転軸と第5のギアとの間に配置され、第2の回転軸の回転を第5のギアに伝達する一方、第5のギアの回転を第2の回転軸に伝達しない。第2の一方向回転伝達機構は、第3の回転軸と第6のギアとの間に配置され、第6のギアの回転を第3の回転軸に伝達する一方、第3の回転軸の回転を第6のギアに伝達しない。第2のクラッチは、第2の回転軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、第2の回転軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有する。第2の変速ギア対は、第2のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第7のギアと、第7のギアと噛合し、第3の回転軸と共に回転する第8のギアとを有する。第2の変速ギア対は、第1の変速ギア対とは異なるギア比を有する。第1の回転軸の軸線と第3の回転軸の軸線とのうちの少なくとも一方は、入力軸の軸線と第2の回転軸の軸線とを含む平面上にない。
本発明によれば、入力軸の軸方向に関してコンパクトであると共に、入力軸と出力軸との間の距離が比較的短い変速装置を実現することができる。
本実施形態では、本発明を実施した好ましい形態の一例について、所謂モペット2を例に挙げて説明する。
(モペット2の概略構成)
まず、図1及び図2を参照しながらモペット2の概略構成について説明する。尚、以下の説明において、前後左右といった方向は、モペット2のシート14に着座したライダーから視た方向をいうものとする。
図2に示すように、モペット2は、車体フレーム10を備えている。車体フレーム10は、図示しないヘッドパイプを有する。ヘッドパイプは、車両の前方部分において、下方に向かってやや斜め前方に延びている。ヘッドパイプには、図示しないステアリングシャフトが回転可能に挿入されている。ステアリングシャフトの上端部には、ハンドル12が設けられている。一方、ステアリングシャフトの下端部には、フロントフォーク15が接続されている。フロントフォーク15の下端部には、従動輪としての前輪16が回転可能に取り付けられている。
車体フレーム10には、車体カバー13が取り付けられている。車体フレーム10の一部は、この車体カバー13によって覆われている。車体カバー13には、ライダーが着座するシート14が取り付けられている。また、車両のほぼ中央において、車体フレーム10には、サイドスタンド23が取り付けられている。
車体フレーム10には、エンジンユニット20が懸架されている。本実施形態では、エンジンユニット20は、車体フレーム10に固定されている。つまり、エンジンユニット20は、所謂リジットタイプのエンジンユニットである。
本実施形態のエンジンユニット20は、比較的前後方向に短いタイプである。具体的に、本実施形態のエンジンユニット20の変速装置31は、入力軸52と出力軸33との間の距離が比較的短いタイプである。よって、本実施形態のエンジンユニット20は、スクータ型車両よりも比較的高い運動性能が求められるモペットやオフロード車、オンロード車などに特に有用である。
図2に示すように、車体フレーム10は、エンジンユニット20の後方に位置する後方フレーム部10aを備えている。後方フレーム部10aには、後方に延びるリアアーム28が取り付けられている。リアアーム28は、ピボット軸25を中心として揺動可能である。リアアーム28の後端部には、駆動輪としての後輪18が回転可能に取り付けられている。この後輪18は、図示しない動力伝達手段によって、変速装置31の出力軸33に接続されている。よって、後輪18は、エンジンユニット20によって駆動される。また、リアアーム28の後端部には、クッションユニット22の一端が取り付けられている。クッションユニット22の他端は、車体フレーム10に取り付けられている。このクッションユニット22によって、リアアーム28の揺動が抑制される。
図6に示すように、本実施形態では、出力軸33に対して、車速センサ88が設けられている。具体的には、車速センサ88は、出力軸33と共に回転する第14のギア80に対して設けられている。但し、車速センサ88は、出力軸33以外の回転軸に対して設けられていてもよく、出力軸33に対して一定の回転数比で回転する他の部材に設けられていてもよい。
(エンジンユニット20の構成)
図4は、エンジンユニット20の断面図である。図6は、パワーユニットとしてのエンジンユニット20の構成を表す模式図である。図4に示すように、エンジンユニット20は、駆動源としてのエンジン30と、変速装置31とを備えている。尚、本実施形態ではエンジン30が単気筒エンジンである例について説明する。但し、本発明において、エンジン30は、単気筒エンジンに限定されない。エンジン30は、例えば、2気筒エンジンなどの多気筒のエンジンであってもよい。
−エンジン30−
エンジン30は、クランクケース32と、シリンダボディ37と、シリンダヘッド40と、クランク軸34とを備えている。クランクケース32の内部には、クランク室35が区画形成されている。シリンダボディ37の内部には、クランク室35に開口するシリンダ38が区画形成されている。シリンダボディ37の先端には、シリンダヘッド40が取り付けられている。クランク室35には、車幅方向に延びるクランク軸34が配置されている。クランク軸34には、コンロッド36が取り付けられている。コンロッド36の先端には、シリンダ38内に配置されたピストン39が取り付けられている。このピストン39とシリンダボディ37と、シリンダヘッド40とによって燃焼室41が区画形成されている。シリンダヘッド40には、先端の発火部が燃焼室41に位置するように点火プラグ42が取り付けられている。
図5は、キックスタータ100及びセルモータ101を表すエンジンユニット20の部分断面図である。図2及び図5に示すように、エンジンユニット20には、キックスタータ100が設けられている。モペット2のライダーは、このキックスタータ100を操作することによってエンジン30を始動させることができる。
キックスタータ100は、キックペダル24を有する。キックペダル24は、図2に示すように、クランク軸34よりも後方かつ下方において、クランクケース32の右側に配置されている。キックペダル24は、キック軸102に取り付けられている。キック軸102とクランクケース32との間には、圧縮コイルばね103が設けられている。この圧縮コイルばね103は、ライダーの操作により回転したキック軸102に対して逆回転方向の付勢力を付与する。また、キック軸102には、ギア104が設けられている。一方、軸105には、ギア106が回転自在に設けられている。ギア104は、このギア106と噛合している。このギア104等を介して、キック軸102の回転がクランク軸34に伝達される。また、ギア106は、軸127に設けられたギア123と噛合している。よって、ギア104の回転は、ギア106とギア123とを介して軸127に伝達される。軸127にはギア124が設けられている。このギア124は、クランク軸34に設けられたギア125と噛合している。よって、軸127の回転は、ギア124とギア125とを介してクランク軸34に伝達される。よって、キックペダル24をライダーが操作することで、クランク軸34が回転する。
また、エンジン30には、セルモータ101も設けられている。セルモータ101は、クランクケース32に対して取り付けられている。このセルモータ101の回転は、ギア120、121及び126を介してクランク軸34に伝達される。これにより、ライダーの操作によりセルモータ101が駆動されることによって、エンジン30が始動する。
−バランサ軸115−
図4に示すように、エンジン30には、バランサ軸115を有するバランサ115Aが設けられている。バランサ軸115には、ギア118が設けられている。ギア118は、クランク軸34に設けられたギア119と噛合している。よって、バランサ軸115は、クランク軸34と共に回転する。図4及び図3に示すように、バランサ軸115の軸線C6は、第2の回転軸54の軸線C2の近くに配置されている。図4に示すように、第1の回転軸53の軸方向から視たときに、第1の回転軸53、第2のギア63、または第3のギア87の少なくとも一部と、バランサ115Aの少なくとも一部とは、互いに重なるように配置されている。ここでは特に、バランサ軸115は、第1の回転軸53の軸方向から視たときに、第1の回転軸53と少なくとも一部が重なるように配置されている。バランサ軸115は、車幅方向に関して、コンロッド36が接続されたクランク軸34の中心部に位置している。一方、第1の回転軸53は、車幅方向に関して、右側に位置している。バランサ軸115と第1の回転軸53とは、車幅方向に関して、オフセットされている。言い換えれば、バランサ軸115と第1の回転軸53とは、車幅方向に関して、相互に重ならないように配置されている。
−発電機45−
図4及び図5に示すように、クランクケース32の左側には、発電機カバー43が取り付けられている。この発電機カバー43とクランクケース32とによって、発電機室44が区画形成されている。
クランク軸34の左側端部は、クランク室35から突出して、発電機室44に至っている。発電機室44内において、クランク軸34の左側端部には、発電機45が取り付けられている。発電機45は、インナ45aと、アウタ45bとを備えている。インナ45aは、クランクケース32に対して回転不能に取り付けられている。一方、アウタ45bは、クランク軸34の左側端部に取り付けられている。アウタ45bは、クランク軸34と共に回転する。よって、クランク軸34が回転すると、アウタ45bはインナ45aに対して相対的に回転する。これによって、発電が行われる。
クランクケース32の左側には、変速装置カバー50が取り付けられている。この変速装置カバー50とクランクケース32とによって、クランクケース32の左側に位置する変速装置室51が区画形成されている。
−変速装置31の構成−
次に、主として図6を参照しながら、変速装置31の構成について詳細に説明する。変速装置31は、入力軸52と出力軸33とを備えた4速の有段式自動変速装置である。変速装置31は、複数の変速ギア対を介して入力軸52から出力軸33へと動力が伝達される所謂ギアトレイン型の有段式変速装置である。
クランク軸34の右側端部は、クランク室35から突出して、変速装置室51に至っている。クランク軸34は、変速装置31の入力軸52を兼ねている。
〜回転軸構成〜
変速装置31は、第1の回転軸53と、第2の回転軸54と、第3の回転軸64と、出力軸33とを有する。第1の回転軸53と、第2の回転軸54と、第3の回転軸64と、出力軸33とのそれぞれは、入力軸52と平行に配置されている。
図3において、符号C1,C2,C3,C4,C5は、それぞれ、入力軸52の軸線、第1の回転軸53の軸線、第2の回転軸54の軸線、第3の回転軸64の軸線、出力軸33の軸線を表している。図3に示すように、入力軸52と、第1の回転軸53と、第2の回転軸54と、第3の回転軸64とのすべての回転軸は、側面視において、相互に隣接するように配置されている。言い換えれば、入力軸52と、第1の回転軸53と、第2の回転軸54と、第3の回転軸64とは、入力軸52の軸線C1と、第1の回転軸53の軸線C2と、第2の回転軸54の軸線C3と、第3の回転軸64の軸線C4とが、側面視において、矩形を構成するように配置されている。
図3に示すように、第1の回転軸53の軸線C2と、第3の回転軸64の軸線C4とのうち少なくとも一方は、入力軸52の軸線C1と第2の回転軸54の軸線C3を含む平面P上に位置していない。詳細には、第1の回転軸53の軸線C2と、第3の回転軸64の軸線C4との両方が、入力軸52の軸線C1と第2の回転軸54の軸線C3を含む平面P上に位置していない。より詳細には、第1の回転軸53の軸線C2が平面Pに対して一方側に位置しているのに対して、第3の回転軸64の軸線C4が平面Pに対して他方側に位置している。具体的には、第1の回転軸53の軸線C2が平面Pに対して上側に位置しているのに対して、第3の回転軸64の軸線C4が平面Pに対して下側に位置している。よって、第1の回転軸53の軸線C2が比較的上側に位置し、第3の回転軸64が比較的下側に位置している。つまり、第1の回転軸53よりも第3の回転軸64の方がオイル溜まり99の近くに配置されている。具体的に、本実施形態では、第1の回転軸53はオイル溜まり99よりも高い位置に配置されている。一方、第3の回転軸64は、オイル溜まり99に浸かっている。
第3の回転軸64の軸線C4は、前後方向に関して、第2の回転軸54の軸線C3よりも前方に位置している。詳細には、第3の回転軸64の軸線C4は、前後方向に関して、第2の回転軸54の軸線C3と入力軸52の軸線C1との間に位置している。
出力軸33の軸線C5は、図3に示すように、第3の回転軸64の軸線C4よりも上方且つ後方に位置している。出力軸33の軸線C5は、側面視において、入力軸52の軸線C1と、第1の回転軸53の軸線C2と、第2の回転軸54の軸線C3と、第3の回転軸64の軸線C4とにより構成される仮想矩形の外部に位置している。出力軸33の軸線C5は、側面視において、第2の回転軸54の軸線C3よりも後方に位置している。
尚、平面Pは、後方に向かって上方に延びている。つまり、第2の回転軸54の軸線C3は、入力軸52の軸線C1よりも高い位置に位置している。
尚、本実施形態では、出力軸33と第3の回転軸64とがそれぞれ別個に設けられている例について説明する。但し、本発明はこの構成に限定されない。出力軸33と第3の回転軸64とは共通であってもよい。言い換えれば、第3の回転軸64に対して後輪18が取り付けられていてもよい。
〜上流側クラッチ群81〜
図4及び図6に示すように、入力軸52には、上流側クラッチ群81が設けられている。上流側クラッチ群81は、第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とを備えている。第1のクラッチ55は、第3のクラッチ59よりも右側に配置されている。第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、それぞれ遠心クラッチにより構成されている。具体的に、本実施形態では、第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、それぞれドラム式の遠心クラッチにより構成されている。但し、本発明は、この構成に限定されない。第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、遠心クラッチ以外のクラッチであってもよい。例えば、第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、油圧式のクラッチであってもよい。但し、第1のクラッチ55は、遠心クラッチであることが好ましい。
第1のクラッチ55は、入力側クラッチ部材としてのインナ56と、出力側クラッチ部材としてのアウタ57とを備えている。インナ56は、入力軸52に対して回転不能に設けられている。このため、インナ56は、入力軸52の回転と共に回転する。一方、アウタ57は、入力軸52に対して回転可能である。入力軸52の回転速度が所定の回転速度よりも大きくなると、インナ56に働く遠心力により、インナ56とアウタ57とが接触する。これにより第1のクラッチ55がつながる。一方、インナ56とアウタ57とがつながった状態で回転しているときに、その回転速度が所定の回転速度よりも小さくなると、インナ56に働く遠心力が弱くなり、インナ56とアウタ57とが離れる。これにより第1のクラッチ55が切断される。
第3のクラッチ59は、出力側クラッチ部材としてのインナ60と、入力側クラッチ部材としてのアウタ61とを備えている。インナ60は、後述する第9のギア62に対して回転不能に設けられている。入力軸52が回転すると、その回転が第1の変速ギア対86と、第1の回転軸53と第3の変速ギア対83とを介して、インナ60に伝達される。このため、インナ60は、入力軸52の回転と共に回転する。アウタ61は、入力軸52に対して回転可能である。入力軸52の回転速度が所定の回転速度よりも大きくなると、インナ60に働く遠心力により、インナ60とアウタ61とが接触する。これにより第3のクラッチ59がつながる。一方、インナ60とアウタ61とがつながった状態で回転しているときに、その回転速度が所定の回転速度よりも小さくなると、インナ60に働く遠心力が弱くなり、インナ60とアウタ61とが離れる。これにより第3のクラッチ59が切断される。
尚、本実施形態では、アウタ57とアウタ61とが同一の部材で構成されている。但し、本発明はこの構成に限定されない。アウタ57とアウタ61とを別の部材によって構成してもよい。
第1のクラッチ55が接続されるときの入力軸52の回転速度と、第3のクラッチ59が接続されるときの入力軸52の回転速度とは相互に異なる。言い換えれば、第1のクラッチ55が接続されるときのインナ56の回転速度と、第3のクラッチ59が接続されるときのインナ60の回転速度とは相互に異なる。具体的には、第1のクラッチ55が接続されるときの入力軸52の回転速度の方が、第3のクラッチ59が接続されるときの入力軸52の回転速度よりも低い。より具体的に説明すると、第1のクラッチ55は、入力軸52の回転速度が第1の回転速度以上のときにつながる。一方、第1のクラッチ55は、入力軸52の回転速度が第1の回転速未満であるときに切断された状態となる。第3のクラッチ59は、入力軸52の回転速度が上記第1の回転速度よりも高い第2の回転速度以上のときにつながる。一方、第3のクラッチ59は、入力軸52の回転速度が第2の回転速度未満であるときに切断された状態となる。
第1のクラッチ55のアウタ57には、第1のギア58が、アウタ57に対して回転不能に設けられている。第1のギア58は、第1のクラッチ55のアウタ57と共に回転する。一方、第1の回転軸53には、第2のギア63が設けられている。第2のギア63は第1のギア58と噛合している。第1のギア58と第2のギア63とは第1の変速ギア対86とを構成している。本実施形態では、第1の変速ギア対86は、第1速の変速ギア対を構成している。
第2のギア63は、所謂一方向ギアである。具体的には、第2のギア63は、第1のギア58の回転を第1の回転軸53に伝達する。一方、第2のギア63は、第1の回転軸53の回転を入力軸52には伝達しない。つまり、第2のギア63は、一方向回転伝達機構96を兼ね備えている。
第3のクラッチ59の出力側クラッチ部材としてのインナ60には、第9のギア62が設けられている。第9のギア62はインナ60と共に回転する。一方、第1の回転軸53には、第10のギア65が設けられている。第10のギア65は第9のギア62と噛合している。第10のギア65と第9のギア62とは第3の変速ギア対83とを構成している。第3の変速ギア対83は、第1の変速ギア対86とは異なるギア比を有する。具体的に、第3の変速ギア対83は、第1の変速ギア対86のギア比よりも小さなギア比を有している。第3の変速ギア対83は第2速の変速ギア対を構成している。
第1の変速ギア対86と第3の変速ギア対83との間には、上記第1のクラッチ55と第3のクラッチ59が位置している。言い換えれば、上記第1のクラッチ55と第3のクラッチ59とは、第1の変速ギア対86と第3の変速ギア対83との間に配置されている。
本実施形態では、第10のギア65は、第3のギア87としての機能も兼ね備えている。言い換えれば、第10のギア65と第3のギア87とは共通である。第2の回転軸54には、第4のギア75が、第2の回転軸54に対して回転不能に設けられている。第4のギア75は第2の回転軸54と共に回転する。第10のギア65としての機能も兼ね備える第3のギア87は、第4のギア75と噛合している。第10のギア65としての機能も兼ね備える第3のギア87と、第4のギア75とは、第1の伝達ギア対84を構成している。
第2の回転軸54には、第5のギア74が、第2の回転軸54に対して回転不能に設けられている。第5のギア74は第2の回転軸54と共に回転する。一方、第3の回転軸64には、第6のギア78が第3の回転軸64に対して回転不能に設けられている。第3の回転軸64は、第6のギア78と共に回転する。第5のギア74と第6のギア78とは相互に噛合している。第5のギア74と第6のギア78とは、第2の伝達ギア対85を構成している。
第6のギア78は、所謂一方向ギアである。具体的には、第6のギア78は、第2の回転軸54の回転を第3の回転軸64に伝達する。一方、第6のギア78は、第3の回転軸64の回転を第2の回転軸54には伝達しない。つまり、第6のギア78は、一方向回転伝達機構93を兼ね備えている。
但し、本発明において、第6のギア78が所謂一方向ギアであることは必須ではない。例えば、第6のギア78を通常のギアとし、第5のギア74を所謂一方ギアとしてもよい。言い換えれば、第5のギア74に一方向回転伝達機構を兼ね備えさせてもよい。具体的には、第5のギア74を第2の回転軸54の回転を第6のギア78に伝達する一方、第6のギア78の回転を第2の回転軸54に伝達しないようにしてもよい。
〜下流側クラッチ群82〜
第2の回転軸54には、下流側クラッチ群82が設けられている。下流側クラッチ群82は上流側クラッチ群81の後方に位置している。図4に示すように、下流側クラッチ群82と上流側クラッチ群81とは、入力軸52の軸方向に関して、少なくとも一部が重なる位置に配置されている。言い換えれば、下流側クラッチ群82と上流側クラッチ群81とは、車幅方向に関して、少なくとも一部が重なる位置に配置されている。詳細には、下流側クラッチ群82と上流側クラッチ群81とは、車幅方向に関して、実質的に重なる位置に配置されている。
下流側クラッチ群82は、第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とを備えている。第4のクラッチ66は、第2のクラッチ70よりも右側に配置されている。このため、第1のクラッチ55が第3のクラッチ59に対して位置する方向と、第4のクラッチ66が第2のクラッチ70に対して位置する方向とは等しくなっている。そして、図4に示すように、第1のクラッチ55と第4のクラッチ66とは、車幅方向に関して少なくとも一部が重なるように配置されている。言い換えれば、第1のクラッチ55と第4のクラッチ66とは、入力軸52の軸方向に関して少なくとも一部が重なるように配置されている。一方、第3のクラッチ59と第2のクラッチ70とも、車幅方向に関して少なくとも一部が重なるように配置されている。言い換えれば、第3のクラッチ59と第2のクラッチ70とは、入力軸52の軸方向に関して少なくとも一部が重なるように配置されている。具体的には、第1のクラッチ55と第4のクラッチ66とは、車幅方向に関して実質的に重なるように配置されている。一方、第3のクラッチ59と第2のクラッチ70とも、車幅方向に関して実質的に重なるように配置されている。
第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とは、それぞれ所謂油圧式クラッチにより構成されている。具体的には、本実施形態では、第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とは、それぞれディスク式の油圧式クラッチにより構成されている。但し、本発明は、この構成に限定されない。第4のクラッチ66と第2のクラッチ70とは、油圧式のクラッチ以外のクラッチであってもよい。例えば、第4のクラッチ66と第2のクラッチ70とは、遠心クラッチであってもよい。但し、第4のクラッチ66と第2のクラッチ70とは、油圧式のクラッチであることが好ましい。
このように、第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のそれぞれは、ドラム式又はディスク式の遠心クラッチであってもよいし、ドラム式又はディスク式の油圧式クラッチであってもよい。第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のすべてが遠心クラッチであってもよい。第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のすべてが油圧式クラッチであってもよい。また、第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のうち、比較的ギア比の大きい1又は複数のクラッチを遠心クラッチとし、それ以外の比較的ギア比の小さいクラッチを油圧式クラッチとしてもよい。具体的には、第1のクラッチ55のみを遠心クラッチとし、それ以外のクラッチ59、66、70を油圧式クラッチとしてもよい。逆に、第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のうち、比較的ギア比の大きい1又は複数のクラッチを油圧式クラッチとし、それ以外の比較的ギア比の小さいクラッチを遠心クラッチとしてもよい。
第2のクラッチ70が接続されるときの第2の回転軸54の回転速度と、第4のクラッチ66が接続されるときの第2の回転軸54の回転速度とは相互に異なる。言い換えれば、第2のクラッチ70が接続されるときのインナ71の回転速度と、第4のクラッチ66が接続されるときのインナ67の回転速度とは相互に異なる。具体的には、第2のクラッチ70が接続されるときの第2の回転軸54の回転速度の方が、第4のクラッチ66が接続されるときの第2の回転軸54の回転速度よりも低い。
第2のクラッチ70は、入力側クラッチ部材としてのインナ71と、出力側クラッチ部材としてのアウタ72とを備えている。インナ71は、第2の回転軸54に対して回転不能に設けられている。このため、インナ71は、第2の回転軸54の回転と共に回転する。一方、アウタ72は、第2の回転軸54に対して回転可能である。第2のクラッチ70がつながっていない状態では、第2の回転軸54が回転すると、インナ71は第2の回転軸54と共に回転する一方、アウタ72は第2の回転軸54と共には回転しない。第2のクラッチ70がつながっている状態では、インナ71とアウタ72との両方が第2の回転軸54と共に回転する。
第2のクラッチ70の出力側クラッチ部材としてのアウタ72には、第7のギア73が取り付けられている。第7のギア73は、アウタ72と共に回転する。一方、第3の回転軸64には、第8のギア77が第3の回転軸64に対して回転不能に設けられている。第8のギア77は、第3の回転軸64と共に回転する。第7のギア73と第8のギア77とは、相互に噛合している。よって、アウタ72の回転は、第7のギア73と第8のギア77とを介して第3の回転軸64に伝達される。
第7のギア73と第8のギア77とは、第2の変速ギア対91を構成している。第2の変速ギア対91は、第1の変速ギア対86のギア比と、第3の変速ギア対83のギア比と、第4の変速ギア対90のギア比は異なるギア比を有する。
第2の変速ギア対91は、第2のクラッチ70に対して、第3のクラッチ59に対して第3の変速ギア対83が位置する側と同じ側に位置している。具体的には、第2の変速ギア対91は、第2のクラッチ70に対して左側に位置している。第3の変速ギア対83も同様に、第3のクラッチ59に対して左側に位置している。
また、第2の変速ギア対91と第3の変速ギア対83とは、車幅方向に関して、少なくとも一部同士が重なるように配置されている。言い換えれば、第2の変速ギア対91と第3の変速ギア対83とは、入力軸52の軸方向に関して、少なくとも一部同士が重なるように配置されている。具体的には、第2の変速ギア対91と第3の変速ギア対83とは、車幅方向に関して、実質的に重なるように配置されている。
第4のクラッチ66は、入力側クラッチ部材としてのインナ67と、出力側クラッチ部材としてのアウタ68とを備えている。インナ67は、第2の回転軸54に対して回転不能に設けられている。このため、インナ67は、第2の回転軸54の回転と共に回転する。一方、アウタ68は、第2の回転軸54に対して回転可能である。第4のクラッチ66がつながっていない状態では、第2の回転軸54が回転すると、インナ67は第2の回転軸54と共に回転する一方、アウタ68は第2の回転軸54と共には回転しない。第4のクラッチ66がつながっている状態では、インナ67とアウタ68との両方が第2の回転軸54と共に回転する。
第4のクラッチ66の出力側クラッチ部材としてのアウタ68には、第11のギア69が取り付けられている。第11のギア69は、アウタ68と共に回転する。一方、第3の回転軸64には、第12のギア76が第3の回転軸64に対して回転不能に設けられている。第12のギア76は、第3の回転軸64と共に回転する。第11のギア69と第12のギア76とは、相互に噛合している。よって、アウタ68の回転は、第11のギア69と第12のギア76とを介して第3の回転軸64に伝達される。
第12のギア76と第11のギア69とは第4の変速ギア対90を構成している。第4の変速ギア対90は、第1の変速ギア対86のギア比及び第3の変速ギア対83のギア比とは異なるギア比を有する。
第2の変速ギア対91と第4の変速ギア対90との間には、上記第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とが位置している。言い換えれば、上記第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とは、第2の変速ギア対91と第4の変速ギア対90との間に配置されている。
第4の変速ギア対90は、第4のクラッチ66に対して、第1のクラッチ55に対して第1の変速ギア対86が位置する側と同じ側に位置している。具体的には、第4の変速ギア対90は、第4のクラッチ66に対して右側に位置している。第1の変速ギア対86も同様に、第1のクラッチ55に対して右側に位置している。
また、第4の変速ギア対90と第1の変速ギア対86とは、車幅方向に関して、少なくとも一部同士が重なるように配置されている。言い換えれば、第4の変速ギア対90と第1の変速ギア対86とは、入力軸52の軸方向に関して、少なくとも一部同士が重なるように配置されている。具体的には、第4の変速ギア対90と第1の変速ギア対86とは、車幅方向に関して、実質的に重なるように配置されている。
第3の回転軸64には、第13のギア79が第3の回転軸64に対して回転不能に設けられている。第13のギア79は、車幅方向に関して、第12のギア76と、第8のギア77よりも左側に配置されている。第13のギア79は第3の回転軸64と共に回転する。一方、出力軸33には、第14のギア80が出力軸33に対して回転不能に設けられている。言い換えれば、第14のギア80は、出力軸33と共に回転する。この第14のギア80と第13のギア79とによって、第3の伝達ギア対98が構成されている。この第3の伝達ギア対98によって、第3の回転軸64の回転が出力軸33に伝達される。
〜下流側クラッチ群82の詳細構造〜
次に、主として図7を参照しながら、下流側クラッチ群82についてさらに詳細に説明する。
第2のクラッチ70には、プレート群136が設けられている。プレート群136は、複数のフリクションプレート134と複数のクラッチプレート135とを備えている。複数のフリクションプレート134と複数のクラッチプレート135とは、互い違いとなるように車幅方向に積層されている。フリクションプレート134は、アウタ72に対して回転不能である。一方、クラッチプレート135は、インナ71に対して回転不能である。
インナ71は、アウタ72に対して回転可能である。インナ71のアウタ72とは車幅方向の反対側には、プレッシャープレート163が配置されている。プレッシャープレート163は、圧縮コイルスプリング92によって車幅方向右側に付勢されている。すなわち、プレッシャープレート163は、圧縮コイルスプリング92によってボス部162側に付勢されている。
ボス部162とプレッシャープレート163との間には、作動室137が区画形成されている。作動室137には、オイルが満たされている。この作動室137内の油圧が高くなると、プレッシャープレート163は、ボス部162から離れる方向に変位する。これにより、プレッシャープレート163とインナ71との間の距離が短くなる。従って、プレート群136が相互に圧接された状態となる。その結果、インナ71とアウタ72とが共に回転し、第2のクラッチ70が接続状態となる。
一方、作動室137内の圧力が低くなると、プレッシャープレート163は、圧縮コイルスプリング92によってボス部162側に変位する。これにより、プレート群136の圧接状態が解除される。その結果、ンナ71とアウタ72とが共に相対的に回転可能となり、第2のクラッチ70が切断される。
尚、図示は省略するが、第2のクラッチ70には、作動室137に連通する微少なリーク孔が形成されている。また、インナ71とアウタ72との間は、シールされていない。これにより、クラッチ70の切断時に、作動室137内のオイルを迅速に排出することができる。そのため、本実施形態によれば、クラッチ70の応答性を向上させることができる。また、本実施形態によれば、上記リーク孔またはインナ71とアウタ72との間の隙間から飛散したオイルによって、他の摺動箇所を円滑に潤滑することができる。
第4のクラッチ66には、プレート群132が設けられている。プレート群132は、複数のフリクションプレート130と複数のクラッチプレート131とを備えている。複数のフリクションプレート130と複数のクラッチプレート131とは、互い違いとなるように車幅方向に積層されている。フリクションプレート130は、アウタ68に対して回転不能である。一方、クラッチプレート131は、インナ67に対して回転不能である。
インナ67は、アウタ68に対して回転可能かつ車幅方向に変位可能である。インナ67のアウタ68とは車幅方向の反対側には、プレッシャープレート161が配置されている。プレッシャープレート161は、圧縮コイルスプリング89によって車幅方向左側に付勢されている。すなわち、プレッシャープレート161は、圧縮コイルスプリング89によってボス部162側に付勢されている。
ボス部162とプレッシャープレート161との間には、作動室133が区画形成されている。作動室133には、オイルが満たされている。この作動室133内の油圧が高くなると、プレッシャープレート161は、ボス部162から離れる方向に変位する。これにより、プレッシャープレート161とインナ67との間の距離が短くなる。従って、によってプレート群132が相互に圧接された状態となる。その結果、インナ67とアウタ68とが共に回転し、第4のクラッチ66が接続状態となる。
一方、作動室133内の圧力が低くなると、プレッシャープレート161は、圧縮コイルスプリング89によってボス部162側に変位する。これにより、プレート群132の圧接状態が解除される。その結果、インナ67とアウタ68とが共に相対的に回転可能となり、第4のクラッチ66が切断される。
尚、図示は省略するが、第4のクラッチ66には、作動室133に連通する微少なリーク孔が形成されている。また、インナ67とアウタ68との間は、シールされていない。これにより、クラッチ66の切断時に、作動室133内のオイルを迅速に排出することができる。そのため、本実施形態によれば、クラッチ66の応答性を向上させることができる。また、本実施形態によれば、上記リーク孔またはインナ67とアウタ68との間の隙間から飛散したオイルによって、他の摺動箇所を円滑に潤滑することができる。
〜オイル経路139〜
図8に示すように、第4のクラッチ66の作動室133内の圧力と第2のクラッチ70の作動室137内の圧力とは、オイルポンプ140によって付与されると共に調整される。図8に示すように、クランク室35の底部には、オイル溜まり99が形成されている。このオイル溜まり99には、ストレーナ141が漬けられている。ストレーナ141は、オイルポンプ140に接続されている。オイルポンプ140が駆動されることで、このストレーナ141を介してオイル溜まり99に溜められたオイルが吸い上げられる。
第1のオイル経路144の途中には、リリーフバルブ147が設けられている。吸い上げられたオイルは、オイルクリーナ142において浄化され、リリーフバルブ147により所定の圧力に調圧される。その後、浄化されたオイルの一部は、クランク軸34や、シリンダヘッド40内の摺動部に対して供給される。また、浄化されたオイルの一部は、第4のクラッチ66の作動室133と第2のクラッチ70の作動室137とにも供給される。具体的には、オイルクリーナ142から延びる第1のオイル経路144には、第2のオイル経路145と第3のオイル経路146とが接続されている。第2のオイル経路145は、バルブ143から変速装置カバー50側を経て、第2の回転軸54の右端部から、第2の回転軸54内に延びている。そして、第2のオイル経路145は作動室133に至っている。よって、第2のオイル経路145を経由して作動室133にオイルが供給され、作動室133内の圧力が調節される。一方、第3のオイル経路146は、バルブ143からクランクケース32側を経て、第2の回転軸54の左端部から、第2の回転軸54内に延びている。そして、第3のオイル経路146は作動室137に至っている。よって、第3のオイル経路146を経由して作動室137にオイルが供給される。
第1のオイル経路144と、第2のオイル経路145及び第3のオイル経路146との接続部には、バルブ143が設けられている。このバルブ143によって、第1のオイル経路144と第3のオイル経路146との間の開閉、及び第1のオイル経路144と第2のオイル経路145との間の開閉が行われる。
バルブ143には、図7に示すように、バルブ143を駆動するモータ150が取り付けられている。このモータ150によってバルブ143が駆動されることで、第2のクラッチ70と第4のクラッチ66の断続が行われる。つまり、本実施形態では、オイルポンプ140と、バルブ143と、モータ150とによって、油圧式クラッチである第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とに対して油圧を付加するアクチュエータ103が構成されている。そして、そのアクチュエータ103が、図7に示すECU138によって制御されることで、第2のクラッチ70と第4のクラッチ66との油圧が調節される。具体的には、作動室133と作動室137との油圧が調節される。これにより、第2のクラッチ70と第4のクラッチ66の断続が行われる。
より具体的に説明すると、図7に示すように、ECU138には、スロットル開度センサ112と車速センサ88とが接続されている。制御部としてのECU138は、このスロットル開度センサ112によって検出されるスロットル開度と、車速センサ88により検出される車速とのうちの少なくとも一方に基づいてアクチュエータ103を制御している。本実施形態では、制御部としてのECU138は、このスロットル開度センサ112によって検出されるスロットル開度と、車速センサ88により検出される車速との両方に基づいてアクチュエータ103を制御している。具体的には、ECU138は、スロットル開度センサ112から出力されるスロットル開度と、車速センサ88から出力される車速とを、メモリ113から読み出したV−N線図に適用して得られた情報に基づいてアクチュエータ103を制御している。
具体的に、バルブ143は、略円柱状に形成されている。バルブ143には、第1のオイル経路144と第2のオイル経路145とを開通するための内部経路148と、第1のオイル経路144と第3のオイル経路146とを開通するための内部経路149とが形成されている。モータ150によってバルブ143が回転することで、上記内部経路148、149によって、第1のオイル経路144と第2のオイル経路145とが開通する一方、第1のオイル経路144と第3のオイル経路146とが切断されるポジション、第1のオイル経路144と第3のオイル経路146とが開通する一方、第1のオイル経路144と第2のオイル経路145とが切断されるポジション、及び第1のオイル経路144と第3のオイル経路146とが切断されると共に、第1のオイル経路144と第2のオイル経路145とも切断されるポジションのうちのいずれかが選択されるようになっている。これにより、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70の両方が切断された状態、第4のクラッチ66が接続されている一方、第2のクラッチ70は切断されている状態、又は第4のクラッチ66が切断されている一方、第2のクラッチ70が接続されている状態のいずれかが選択される。
−変速装置31の動作−
次に変速装置31の動作について、図9〜図12を参照しながら詳細に説明する。
〜発進時、1速〜
まず、エンジン30が始動すると、クランク軸34(=入力軸52)の回転が開始する。第1のクラッチ55のインナ56は入力軸52と共に回転する。このため、入力軸52の回転速度が所定の回転速度(=第1の回転速度)以上になり、インナ56に所定以上の大きさの遠心力がかかりだすと、図9に示すように、第1のクラッチ55がつながる。第1のクラッチ55がつながると、第1のクラッチ55のアウタ57と共に、第1の変速ギア対86が回転する。これにより、入力軸52の回転が第1の回転軸53に伝達される。
第3のギア87は、第1の回転軸53と共に回転する。このため、第1の回転軸53の回転に伴って、第1の伝達ギア対84も回転する。よって、第1の伝達ギア対84を介して、第1の回転軸53の回転が第2の回転軸54に伝達される。
第5のギア74は、第2の回転軸54と共に回転する。このため、第2の回転軸54の回転に伴って、第2の伝達ギア対85も回転する。よって、第2の伝達ギア対85を介して、第2の回転軸54の回転が第3の回転軸64に伝達される。
第13のギア79は、第3の回転軸64と共に回転する。このため、第3の回転軸64の回転に伴って、第3の伝達ギア対98も回転する。よって、第3の伝達ギア対98を介して、第3の回転軸64の回転が出力軸33に伝達される。
このように、モペット2の発進時、すなわち1速時は、図9に示すように、第1のクラッチ55、第1の変速ギア対86、第1の伝達ギア対84、第2の伝達ギア対85及び第3の伝達ギア対98を介して、入力軸52から出力軸33へと回転が伝達される。
〜2速〜
上記1速時において、第3のギア87と共通の第10のギア65は、第1の回転軸53と共に回転している。このため、第10のギア65と噛合する第9のギア62と、第3のクラッチ59のインナ60とも共に回転している。よって、入力軸52の回転速度が上昇すると、第3のクラッチ59のインナ60の回転速度も上昇する。入力軸52の回転速度が上記第1の回転速度よりも速い第2の回転速度以上になると、インナ60の回転速度もその分上昇し、図10に示すように、第3のクラッチ59がつながる。
ここで、本実施形態では、第3の変速ギア対83のギア比の方が、第1の変速ギア対86のギア比よりも小さい。よって、第10のギア65の回転速度の方が、第2のギア63の回転速度よりも速くなる。このため、第3の変速ギア対83を介して、入力軸52から第1の回転軸53に回転が伝達される。一方、第1の回転軸53の回転は、一方向回転伝達機構96により入力軸52には伝達されない。
第1の回転軸53から出力軸33への回転力の伝達は、上記1速時と同様に、第1の伝達ギア対84、第2の伝達ギア対85及び第3の伝達ギア対98を介して行われる。
このように、2速時は、図10に示すように、第3のクラッチ59、第3の変速ギア対83、第1の伝達ギア対84、第2の伝達ギア対85及び第3の伝達ギア対98を介して、入力軸52から出力軸33へと回転が伝達される。
〜3速〜
上記2速時において、クランク軸34(=入力軸52)の回転速度が第2の回転速度よりも高くなり、且つ、車速が所定の車速以上になると、図11に示すように、バルブ143が駆動され、第2のクラッチ70がつながる。このため、第2の変速ギア対91の回転が開始する。ここで、第2の変速ギア対91のギア比は、第2の伝達ギア対85のギア比よりも小さい。このため、第2の変速ギア対91の第8のギア77の回転速度が、第3の変速ギア対83の第6のギア78の回転速度よりも高くなる。このため、第2の回転軸54の回転は、第2の変速ギア対91を介して第3の回転軸64に伝達される。一方、第3の回転軸64の回転は、一方向回転伝達機構93により第2の回転軸54には伝達されない。
第3の回転軸64の回転は、上記1速時、2速時と同様に、第3の伝達ギア対98を介して出力軸33へと伝達される。
このように、3速時は、図11に示すように、第3のクラッチ59、第3の変速ギア対83、第1の伝達ギア対84、第2のクラッチ70、第2の変速ギア対91及び第3の伝達ギア対98を介して、入力軸52から出力軸33へと回転が伝達される。
〜4速〜
上記3速時において、クランク軸34(=入力軸52)の回転速度がさらに高くなり、且つ、車速もさらに高くなると、図12に示すように、バルブ143が駆動され、第4のクラッチ66がつながる。その一方で、第2のクラッチ70は切断される。このため、第4の変速ギア対90の回転が開始する。ここで、第4の変速ギア対90のギア比も、第2の伝達ギア対85のギア比よりも小さい。このため、第4の変速ギア対90の第12のギア76の回転速度が、第2の伝達ギア対85の第6のギア78の回転速度よりも高くなる。このため、第2の回転軸54の回転は、第4の変速ギア対90を介して第3の回転軸64に伝達される。一方、第3の回転軸64の回転は、一方向回転伝達機構93により第2の回転軸54には伝達されない。
第3の回転軸64の回転は、上記1速時〜3速時と同様に、第3の伝達ギア対98を介して出力軸33へと伝達される。
このように、4速時は、図12に示すように、第3のクラッチ59、第3の変速ギア対83、第1の伝達ギア対84、第4のクラッチ66、第4の変速ギア対90及び第3の伝達ギア対98を介して、入力軸52から出力軸33へと回転が伝達される。
以上説明したように、本実施形態では、所謂ギアトレイン式の変速装置31を採用している。このため、例えば、Vベルトを使用した無段変速装置と比較して、エネルギーの伝達ロスが少ない。その結果、車両の燃費を向上させることができる。
本実施形態では、入力軸52、第1の回転軸53、第2の回転軸54、第3の回転軸64及び出力軸33が入力軸52の軸方向と垂直な方向に配列されている。つまり、入力軸52、第1の回転軸53、第2の回転軸54、第3の回転軸64及び出力軸33が入力軸52の軸方向と垂直な方向に重なるように配列されている。入力軸52、第1の回転軸53、第2の回転軸54、第3の回転軸64及び出力軸33が入力軸52の軸方向と垂直な方向に関して重なるように配列されている。このため、入力軸52の軸方向に関して、変速装置31をコンパクト化することができる。その結果、モペット2の車幅方向の幅を抑制することができる。従って、モペット2のバンク角を比較的大きくとることができる。
また、本実施形態では、第1の回転軸53の軸線C2と、第3の回転軸64の軸線C4とのうち少なくとも一方は、入力軸52の軸線C1と第2の回転軸54の軸線C3を含む平面P上に位置していない。このように、入力軸52と、第1の回転軸53と、第2の回転軸54と、第3の回転軸64とを配置することで、入力軸52と出力軸33との間の距離を比較的短くすることができる。よって、出力軸33を比較的車両の前側に配置することができる。よって、リアアーム28を比較的長くすることができる。その結果、モペット2の運動性能を向上させることができる。
さらにリアアーム28を長くする観点からは、第2の回転軸54の軸線C3が入力軸52の軸線C1よりも高い位置又は低い位置にくるように第2の回転軸54を配置することが好ましい。つまり、平面Pが水平に対して傾くように入力軸52と第2の回転軸54とを配置することが好ましい。具体的には、平面Pが後ろ上がり又は後ろ下がりとなるように入力軸52と第2の回転軸54とを配置することが好ましい。そうすることで、前後方向に関して、入力軸52と出力軸33との間の距離をより短くすることができる。よって、リアアーム28をより長くすることができる。
入力軸52と出力軸33との間の距離をより短くする観点からは、本実施形態のように、第1の回転軸53の軸線C2と、第3の回転軸64の軸線C4との両方を、入力軸52の軸線C1と第2の回転軸54の軸線C3を含む平面P上以外の場所に配置することが好ましい。第1の回転軸53の軸線C2が平面Pに対して一方側に位置する一方、第3の回転軸64の軸線C4が平面Pに対して他方側に位置するように、第1の回転軸53と第3の回転軸64とを配置することが特に好ましい。また、この場合は、入力軸52と、第1の回転軸53と、第2の回転軸54と、第3の回転軸64とが相互に隣接する。よって、入力軸52と第1の回転軸53との間の距離、第1の回転軸53と第2の回転軸54との間の距離、第2の回転軸54と第3の回転軸64との間の距離のそれぞれを比較的短くすることができる。従って、回転軸間の動力伝達を行うためのチェーン等を別途設ける必要がない。さらに、チェーンを設ける場合のように、チェーンテンショナやチェーンガイドなどのさらなる別途の部品も必要ない。このため、変速装置31の構成をシンプルにすることができる。また、変速ギア対を構成するギアを比較的小さくすることができる。このため、変速装置31の軽量化及びコンパクト化を図ることができる。
また、エンジンユニット20の全体の前後長さを短くする観点からは、前後方向に関して、比較的出力軸33に近い第3の回転軸64を、比較的出力軸33から離れている第2の回転軸54よりも前方に配置することが好ましい。
本実施形態では、第1の回転軸53の軸線C2が平面Pに対して上側に位置しているのに対して、第3の回転軸64の軸線C4が平面Pに対して下側に位置している。このため、比較的高速で回転する第1の回転軸53はオイル溜まり99から比較的遠い位置に配置されている一方、比較的低速で回転する第3の回転軸64はオイル溜まり99に比較的近い位置に配置されている。このように比較的高速で回転する第1の回転軸53をオイル溜まり99から遠い位置に配置することで、第1の回転軸53の回転に伴うオイル溜まり99内のオイルの攪拌や波立ち等を抑制することができる。また、本実施形態のように、第1の回転軸53又は第3の回転軸64がオイル溜まり99に浸かっている場合は、比較的低速で回転する第3の回転軸64をオイル溜まり内に配置することで、オイル溜まり99内のオイルの攪拌を抑制すると共に、回転軸の回転抵抗の増加を低減させることができる。
それに対して、第1の回転軸53をオイル溜まり99に漬け、第3の回転軸64をオイル溜まり99よりも高い位置に配置した場合は、入力軸52と出力軸33との間の距離を比較的短くできるものの、比較的高速化移転している第1の回転軸53によってオイル溜まり99のオイルが激しく攪拌され、且つ第1の回転軸53に対して比較的大きな回転抵抗が発生する。その結果、変速装置31における動力伝達効率が低下することとなる。
つまり、第1の回転軸53の軸線C2を平面Pに対して上側に位置させる一方、第3の回転軸64の軸線C4を平面Pに対して下側に位置させることで、入力軸52と第2の回転軸54との間の距離を比較的短くできる。また、オイル溜まり99の近傍に配置される回転軸は、回転数がなるべく小さい方が好ましい。オイルの攪拌抵抗等が小さくなるからである。ここで、第3の回転軸64は、第1の回転軸53よりも減速された後の部分である。そのため、上述の通り、第3の回転軸64の軸線C4を平面Pに対して下側に位置させることで、オイル溜まり99のオイルの攪拌や回転軸(すなわち、第3の回転軸64)の回転抵抗の増加を抑制することができる。
本実施形態において説明したような、4つの回転軸を設け、所謂ギアトレイン式を採用する技術は2速以上の変速装置に効果的である。さらには3速以上の変速装置、特には4速以上の変速装置に効果的である。3速や4速以上の変速装置では、必要となる変速ギア対やクラッチが特に多くなるため、エンジンユニット20の全体の距離が比較的長くなりやすい傾向にあるからである。
本実施形態では、側面視において、第1の回転軸53、第2のギア63、または第3のギア87の少なくとも一部と、バランサ115Aの少なくとも一部とは、重なるように配置されている。これにより、変速装置31のスリム化を促進させることができる。
《変形例1》
上記実施形態では、第1のクラッチ55のアウタ57と、第3のクラッチ59のアウタ61とが同一の部材により構成されている例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。例えば、図13に示すように、第1のクラッチ55のアウタ57と、第3のクラッチ59のアウタ61とを別個に設けてもよい。
《変形例2》
上記実施形態では、第6のギア78に対して一方向回転伝達機構93が配置されている例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。例えば、図14に示すように、一方向回転伝達機構93を第5のギア74に対して配置してもよい。
《変形例3》
上記実施形態では、第2のギア63に対して一方向回転伝達機構96が配置されている例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。例えば、図15に示すように、一方向回転伝達機構96を第1のギア58に対して配置してもよい。
《変形例4》
上記実施形態では、第1のクラッチ55と第3のクラッチ59とが第1の変速ギア対86と第3の変速ギア対83との間に配置されている例について説明した。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、図16に示すように、第1のクラッチ55を第1の変速ギア対86に対して左側に配置すると共に、第3のクラッチ59も第3の変速ギア対83に対して左側に配置してもよい。
同様に、上記実施形態では、第2のクラッチ70と第4のクラッチ66とが第2の変速ギア対91と第4の変速ギア対90との間に配置されている例について説明した。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、図16に示すように、第2のクラッチ70を第2の変速ギア対91に対して左側に配置すると共に、第4のクラッチ66も第4の変速ギア対90に対して左側に配置してもよい。
図16に示す場合であっても、入力軸52、第1の回転軸53、第2の回転軸54、第3の回転軸64及び出力軸33が前後方向に配列されているため、比較的幅の狭い変速装置31を実現することができる。
《変形例5》
上記実施形態では、本発明を実施した好ましい形態の例について、4速の変速装置31を例に挙げて説明した。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、変速装置31は5速以上であってもよい。その場合、第3の回転軸64と出力軸33との間にさらなる回転軸を2軸設け、その2軸に、さらなるクラッチと、さらなる変速ギア対を設けることが考えられる。
また、例えば、変速装置31は、図17に示すように、3速の変速装置であってもよい。具体的に、3速の変速装置を構成する場合、図17に示すように、図6に構成を表す変速装置31の第4のクラッチ66と第2の変速ギア対91とを設けない構成とすることが考えられる。
《変形例6》
また、例えば、変速装置31は、図18に示すように、2速の変速装置であってもよい。具体的に、2速の変速装置を構成する場合、図18に示すように、図6に構成を表す変速装置31の第3のクラッチ59、第4の変速ギア対90、一方向回転伝達機構96、第4のクラッチ66、及び第2の変速ギア対91を設けない構成とすることが考えられる。
《その他の変形例》
上記実施形態ではエンジン30が単気筒エンジンである例について説明した。但し、本発明において、エンジン30は、単気筒エンジンに限定されない。エンジン30は、例えば、2気筒エンジンなどの多気筒のエンジンであってもよい。
上記実施形態では、出力軸33と第3の回転軸64とがそれぞれ別個に設けられている例について説明した。但し、本発明はこの構成に限定されない。出力軸33と第3の回転軸64とは共通であってもよい。言い換えれば、第3の回転軸64に対して後輪18が取り付けられていてもよい。
上記実施形態では、第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、それぞれドラム式の遠心クラッチにより構成されている。但し、本発明は、この構成に限定されない。第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、遠心クラッチ以外のクラッチであってもよい。例えば、第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、油圧式のクラッチであってもよい。
上記実施形態では、第1のクラッチ55と、第3のクラッチ59とは、それぞれディスク式の油圧式クラッチにより構成されている例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。第4のクラッチ66と第2のクラッチ70とは、油圧式のクラッチ以外のクラッチであってもよい。例えば、第4のクラッチ66と第2のクラッチ70とは、遠心クラッチであってもよい。但し、第4のクラッチ66と第2のクラッチ70とは、油圧式のクラッチであることが好ましい。
このように、第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のそれぞれは、ドラム式又はディスク式の遠心クラッチであってもよいし、ドラム式又はディスク式の油圧式クラッチであってもよい。第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のすべてが遠心クラッチであってもよい。第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のすべてが油圧式クラッチであってもよい。また、第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のうち、比較的ギア比の大きい1又は複数のクラッチを遠心クラッチとし、それ以外の比較的ギア比の小さいクラッチを油圧式クラッチとしてもよい。具体的には、第1のクラッチ55のみを遠心クラッチとし、それ以外のクラッチ59、66、70を油圧式クラッチとしてもよい。逆に、第1のクラッチ55、第3のクラッチ59、第4のクラッチ66及び第2のクラッチ70のうち、比較的ギア比の大きい1又は複数のクラッチを油圧式クラッチとし、それ以外の比較的ギア比の小さいクラッチを遠心クラッチとしてもよい。
尚、上記実施形態及び各変形例では、ギア対が直接噛合している例について説明した。但し、本発明は、これに限定されない。ギア対は、別途設けられたギアを介して間接的に噛合していてもよい。
上記実施形態では、図3に示すように、第1の回転軸53は、第1の回転軸53の軸線C2が第3の回転軸64の軸線C4よりも高い位置に位置するように配置された例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。例えば、第1の回転軸53を、第1の回転軸53の軸線C2が第3の回転軸64の軸線C4よりも低い位置に位置するように配置してもよい。具体的には、第1の回転軸53を、第1の回転軸53の軸線C2が平面Pの下方に位置するように配置してもよい。第3の回転軸64を、第3の回転軸64の軸線C4が平面Pの上方に位置するように配置してもよい。
《本明細書における用語等の定義》
本明細書において、「モーターサイクル」とは、所謂狭義のモーターサイクルに限定されない。「モーターサイクル」は、所謂広義のモーターサイクルを意味する。具体的に、本明細書において「モーターサイクル」は、車両を傾斜させることによって方向転換を行う車両全般をいう。このため、「モーターサイクル」は、自動二輪車に限定されない。前輪及び後輪のうちの少なくとも一方が複数の車輪により構成されていてもよい。具体的には、「モーターサイクル」は、前輪及び後輪のうちの少なくとも一方が相互に隣接して配置された2つの車輪によって構成されている車両であってもよい。「モーターサイクル」には、狭義のモーターサイクル、スクータ型車両、モペット型車両及びオフロード型車両が少なくとも含まれる。
本発明は、有段式自動変速装置、パワーユニット、及びモーターサイクルに有用である。
モペットの左側面図である。 モペットの右側面図である。 エンジンユニットの右側面図である。 エンジンユニットの断面図である。 エンジンユニットの部分断面図である。 エンジンユニットの構成を表す模式図である。 下流側クラッチ群の構成を表すエンジンユニットの部分断面図である。 オイル回路を表す概念図である。 変速装置における1速時の動力伝達経路を説明するための模式図である。 変速装置における2速時の動力伝達経路を説明するための模式図である。 変速装置における3速時の動力伝達経路を説明するための模式図である。 変速装置における4速時の動力伝達経路を説明するための模式図である。 変形例1におけるエンジンユニットの構成を表す模式図である。 変形例2におけるエンジンユニットの構成を表す模式図である。 変形例3におけるエンジンユニットの構成を表す模式図である。 変形例4におけるエンジンユニットの構成を表す模式図である。 変形例5におけるエンジンユニットの構成を表す模式図である。 変形例6におけるエンジンユニットの構成を表す模式図である。
符号の説明
2 モペット(モーターサイクル)
10 車体フレーム
10a 後方フレーム部
18 後輪
20 エンジンユニット(パワーユニット)
28 リアアーム
30 エンジン(駆動源)
31 変速装置
32 クランクケース
33 出力軸
34 クランク軸
52 入力軸
53 第1の回転軸
54 第2の回転軸
55 第1のクラッチ
56 インナ(入力側クラッチ部材)
57 アウタ(出力側クラッチ部材)
58 第1のギア
59 第3のクラッチ
60 インナ(出力側クラッチ部材)
61 アウタ(入力側クラッチ部材)
62 第9のギア
63 第2のギア
64 第3の回転軸
65 第10のギア
66 第4のクラッチ
67 インナ(入力側クラッチ部材)
68 アウタ(出力側クラッチ部材)
69 第11のギア
70 第2のクラッチ
71 インナ(入力側クラッチ部材)
72 アウタ(出力側クラッチ部材)
73 第7のギア
74 第5のギア
75 第4のギア
76 第12のギア
77 第8のギア
78 第6のギア
83 第3の変速ギア対
84 第1の伝達ギア対
85 第2の伝達ギア対
86 第1の変速ギア対
87 第3のギア
88 車速センサ
91 第2の変速ギア対
99 オイル溜まり
100 キックスタータ
115 バランサ軸

Claims (11)

  1. 入力軸と、出力軸とを備えた有段式自動変速装置であって、
    各々、前記入力軸と平行に配列された第1の回転軸、第2の回転軸並びに、前記出力軸に接続された、又は前記出力軸を構成する第3の回転軸と、
    前記入力軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、前記入力軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有する第1のクラッチと、
    前記第1のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第1のギアと、前記第1のギアと噛合し、前記第1の回転軸と共に回転する第2のギアとを有する第1の変速ギア対と、
    前記第1の回転軸と共に回転する第3のギアと、前記第3のギアと噛合し、前記第2の回転軸と共に回転する第4のギアとを有する第1の伝達ギア対と、
    前記第2の回転軸と共に回転する第5のギアと、前記第5のギアと噛合し、前記第3の回転軸と共に回転する第6のギアとを有する第2の伝達ギア対と、
    前記第2の回転軸と前記第5のギアとの間に配置され、前記第2の回転軸の回転を前記第5のギアに伝達する一方、前記第5のギアの回転を前記第2の回転軸に伝達しない第1の一方向回転伝達機構、若しくは前記第3の回転軸と前記第6のギアとの間に配置され、前記第6のギアの回転を前記第3の回転軸に伝達する一方、前記第3の回転軸の回転を前記第6のギアに伝達しない第2の一方向回転伝達機構と、
    前記第2の回転軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、前記第2の回転軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有する第2のクラッチと、
    前記第2のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第7のギアと、前記第7のギアと噛合し、前記第3の回転軸と共に回転する第8のギアとを有し、前記第1の変速ギア対とは異なるギア比を有する第2の変速ギア対と、
    を備え、
    前記第1の回転軸の軸線と前記第3の回転軸の軸線とのうちの少なくとも一方は、前記入力軸の軸線と前記第2の回転軸の軸線とを含む平面上にない有段式自動変速装置。
  2. 請求項1に記載された有段式自動変速装置において、
    前記第1の回転軸の軸線は、前記平面に対して一方側に位置している一方、前記第3の回転軸の軸線は、前記平面に対して他方側に位置している有段式自動変速装置。
  3. 請求項2に記載された有段式自動変速装置において、
    前記入力軸と、前記出力軸と、前記第1の回転軸と、前記第2の回転軸と、前記第3の回転軸とが収納されており、下部にオイル溜まりが形成されたケーシングをさらに備え、
    前記第1の回転軸の軸線は、前記平面に対して上側に位置している一方、前記第3の回転軸の軸線は、前記平面に対して下側に位置している有段式自動変速装置。
  4. 請求項1に記載された有段式自動変速装置において、
    前記入力軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、前記入力軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有し、前記第1のクラッチとは異なる前記入力軸の回転速度で接続される第3のクラッチと、
    前記第3のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第9のギアと、前記第9のギアと噛合し、前記第1の回転軸と共に回転する第10のギアとを有し、前記第1の変速ギア対及び前記第2の変速ギア対とのそれぞれとは異なるギア比を有する第3の変速ギア対と、
    をさらに備えた有段式自動変速装置。
  5. 請求項4に記載された有段式自動変速装置において、
    前記第2の回転軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、前記第2の回転軸に対して回
    転可能な出力側クラッチ部材とを有し、前記第2のクラッチとは異なる前記第2の回転軸の回転速度で接続される第4のクラッチと、
    前記第4のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第11のギアと、前記第11のギアと噛合し、前記第3の回転軸と共に回転する第12のギアとを有し、前記第1の変速ギア対、第2の変速ギア対及び第3のギア対のそれぞれとは異なる第4の変速ギア対と、
    をさらに備えた有段式自動変速装置。
  6. 請求項1に記載された有段式自動変速装置において、
    前後方向に関して、前記第3の回転軸は、前記第2の回転軸よりも前方に位置している有段式自動変速装置。
  7. クランク軸を有する駆動源と、
    前記駆動源に接続された入力軸と、出力軸とを有する有段式自動変速装置と、
    を備えたパワーユニットであって、
    前記有段式自動変速装置は、
    各々、前記入力軸と平行に配列された第1の回転軸、第2の回転軸並びに、前記出力軸に接続された、又は前記出力軸を構成する第3の回転軸と、
    前記入力軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、前記入力軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有する第1のクラッチと、
    前記第1のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第1のギアと、前記第1のギアと噛合し、前記第1の回転軸と共に回転する第2のギアとを有する第1の変速ギア対と、
    前記第1の回転軸と共に回転する第3のギアと、前記第3のギアと噛合し、前記第2の回転軸と共に回転する第4のギアとを有する第1の伝達ギア対と、
    前記第2の回転軸と共に回転する第5のギアと、前記第5のギアと噛合し、前記第3の回転軸と共に回転する第6のギアとを有する第2の伝達ギア対と、
    前記第2の回転軸と前記第5のギアとの間に配置され、前記第2の回転軸の回転を前記第5のギアに伝達する一方、前記第5のギアの回転を前記第2の回転軸に伝達しない第1の一方向回転伝達機構、若しくは前記第3の回転軸と前記第6のギアとの間に配置され、前記第6のギアの回転を前記第3の回転軸に伝達する一方、前記第3の回転軸の回転を前記第6のギアに伝達しない第2の一方向回転伝達機構と、
    前記第2の回転軸と共に回転する入力側クラッチ部材と、前記第2の回転軸に対して回転可能な出力側クラッチ部材とを有する第2のクラッチと、
    前記第2のクラッチの出力側クラッチ部材と共に回転する第7のギアと、前記第7のギアと噛合し、前記第3の回転軸と共に回転する第8のギアとを有し、前記第1の変速ギア対とは異なるギア比を有する第2の変速ギア対と、
    を有し、
    前記第1の回転軸の軸線と前記第3の回転軸の軸線とのうちの少なくとも一方は、前記入力軸の軸線と前記第2の回転軸の軸線とを含む平面上にないパワーユニット。
  8. 請求項7に記載されたパワーユニットにおいて、
    前記駆動源は、前記クランク軸に接続されたバランサ軸を有するバランサをさらに有し、
    前記第1の回転軸の軸方向から視たときに、前記第1の回転軸、前記第2のギア、または前記第3のギアの少なくとも一部と、前記バランサの少なくとも一部とは、重なるように配置されているパワーユニット。
  9. 請求項7に記載されたパワーユニットを備えたモーターサイクル。
  10. 請求項9に記載されたモーターサイクルにおいて、
    前記第2の回転軸の軸線は、前記入力軸の軸線よりも高い位置又は低い位置にあるモーターサイクル。
  11. 請求項9に記載されたモーターサイクルにおいて、
    前記パワーユニットが懸架され、前記パワーユニットの後方に位置する後方フレーム部を有する車体フレームと、
    前記出力軸の回転に伴って回転する後輪と、
    一端が後方フレーム部に揺動可能に取り付けられ、他端に前記後輪が回転可能に取り付けられたリアアームと、
    をさらに備えたモーターサイクル。
JP2008204925A 2007-08-21 2008-08-08 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル Expired - Fee Related JP4327229B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008204925A JP4327229B2 (ja) 2007-08-21 2008-08-08 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル
MX2010002010A MX2010002010A (es) 2007-08-21 2008-08-13 Dispositivo de transmision automatica progresiva, unidad de pontencia con el dispositivo de transmision y motocicleta con la unidad de poder.
AP2010005125A AP2737A (en) 2007-08-21 2008-08-13 Stepped automatic transmission device, power unit with the transmission device, and motorcycle with the power unit
BRPI0814794-9A2A BRPI0814794A2 (pt) 2007-08-21 2008-08-13 Dispositivo de transmissão automática escalonada, unidade de energia com o dispositivo de transmissão, e motocicleta com a unidade de energia
ES08827990T ES2397238T3 (es) 2007-08-21 2008-08-13 Dispositivo de transmisión automática escalonada, unidad motriz con el dispositivo de transmisión y motocicleta con la unidad motriz
EP08827990A EP2151601B1 (en) 2007-08-21 2008-08-13 Stepped automatic transmission device, power unit with the transmission device, and motorcycle with the power unit
PCT/JP2008/064511 WO2009025215A1 (ja) 2007-08-21 2008-08-13 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル
MYPI20094671 MY151506A (en) 2007-08-21 2008-08-13 Stepped automatic transmission device, power unit with the transmission device, and motorcycle with the power unit
CN2008800256006A CN101779055B (zh) 2007-08-21 2008-08-13 有级式自动变速装置、具备该装置的动力单元和具备该动力单元的摩托车
TW097131926A TWI340214B (en) 2007-08-21 2008-08-21 Stepped automatic transmission, power unit provided with the same, and motorcycle provided with the same
CO10010609A CO6261387A2 (es) 2007-08-21 2010-02-02 Dispositivo de transmision automatica progresiva unidad de potencia con el dispositivo de transmision y motocicleta con la unidad de poder

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007214314 2007-08-21
JP2008204925A JP4327229B2 (ja) 2007-08-21 2008-08-08 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009068698A JP2009068698A (ja) 2009-04-02
JP4327229B2 true JP4327229B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=40378121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008204925A Expired - Fee Related JP4327229B2 (ja) 2007-08-21 2008-08-08 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP2151601B1 (ja)
JP (1) JP4327229B2 (ja)
CN (1) CN101779055B (ja)
AP (1) AP2737A (ja)
BR (1) BRPI0814794A2 (ja)
CO (1) CO6261387A2 (ja)
ES (1) ES2397238T3 (ja)
MX (1) MX2010002010A (ja)
MY (1) MY151506A (ja)
TW (1) TWI340214B (ja)
WO (1) WO2009025215A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW201144636A (en) * 2010-06-11 2011-12-16 meng-hao Ji Speed-change method and speed-change mechanism for electronic vehicle
FR3021594B1 (fr) * 2014-06-02 2017-12-01 Ifp Energies Now Dispositif de transmission de vitesse pour le deplacement d'un vehicule automobile, notamment d'un vehicule motorise a deux-roues.

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE610636A (fr) * 1960-11-25 1962-03-16 Jean Louis Gratzmuller Perfectionnements aux changements de vitesse
US3219229A (en) * 1961-09-07 1965-11-23 Ekco Products Company Sheet metal receptacle
JPS5417738Y2 (ja) * 1973-05-10 1979-07-06
JPS56142773A (en) * 1980-04-07 1981-11-07 Yamaha Motor Co Ltd Power unti for autobicycle, etc.
JPS5722448A (en) * 1980-07-16 1982-02-05 Suzuki Motor Co Ltd Automatic three-speed gear
JPS6028829Y2 (ja) * 1980-11-18 1985-09-02 ティー・シー・エム株式会社 伝導装置
JPS58107927U (ja) * 1982-01-20 1983-07-22 本田技研工業株式会社 自動二輪車のスイング式パワ−ユニツト
JPH0616971Y2 (ja) * 1986-12-25 1994-05-02 本田技研工業株式会社 エンジンのスタ−タ装置
SE467574B (sv) * 1990-12-10 1992-08-10 Volvo Ab Stegvaexlad automatvaexellaada foer motorfordon
CN2288135Y (zh) * 1996-04-10 1998-08-19 李明武 无级变速摩托车自动两档变速装置
US6513399B2 (en) * 2000-12-28 2003-02-04 Case Corp. Dual power flow counter shaft transmission

Also Published As

Publication number Publication date
CN101779055B (zh) 2013-05-08
ES2397238T3 (es) 2013-03-05
MY151506A (en) 2014-05-30
WO2009025215A1 (ja) 2009-02-26
JP2009068698A (ja) 2009-04-02
MX2010002010A (es) 2010-03-11
AP2010005125A0 (en) 2010-02-28
CN101779055A (zh) 2010-07-14
TW200928154A (en) 2009-07-01
EP2151601A4 (en) 2010-11-03
EP2151601B1 (en) 2012-10-17
EP2151601A1 (en) 2010-02-10
TWI340214B (en) 2011-04-11
AP2737A (en) 2013-09-30
CO6261387A2 (es) 2011-03-22
BRPI0814794A2 (pt) 2015-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4331785B2 (ja) パワーユニット及びそれを備えたモーターサイクル
JP4335960B2 (ja) 有段式自動変速装置及びそれを備えた車両
JP4327230B2 (ja) 有段式自動変速装置及びそれを備えたモーターサイクル
JP4338764B2 (ja) 有段式自動変速装置及びそれを備えた車両
EP2309151B1 (en) Stepwise automatic transmission for saddle riding type vehicle, power unit equipped with the same, and saddle riding type vehicle equipped with the same
JP4327229B2 (ja) 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット、及びそれを備えたモーターサイクル
JP4319693B2 (ja) 有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット及び車両
JP3844204B2 (ja) 内燃機関
US8720632B2 (en) Two-wheeled motor vehicle
JP2009068699A (ja) 有段式自動変速装置及びそれを備えた車両
JP4319694B2 (ja) 鞍乗型車両用の有段式自動変速装置、それを備えたパワーユニット及びそれを備えた鞍乗型車両
ES2371307T3 (es) Dispositivo de transmisión automática escalonada y motocicleta con el mismo.

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20090122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090610

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130619

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees