JP4326827B2 - 溶融炉設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみや産業廃棄物等の焼却残渣、下水汚泥等を溶融固化する溶融炉の溶融スラグの出湯口の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、都市ごみや産業廃棄物等は焼却処分されることが多い。焼却減容された焼却残渣は、埋め立て処分されている。しかし、埋め立て処分場の確保は次第に困難になっているので、焼却残渣を溶融炉で溶融固化し、路盤材、骨材、ブロック等としてリサイクルするようになりつつある。
【0003】
溶融炉には種々の形式のものが使用されるが、例えば、図3に示すような竪型の溶融炉1では、焼却残渣、汚泥等の被処理物を乾燥調湿し、必要に応じて粘結剤を加えてブリケットとし、塩基度調整剤である石灰石、燃焼剤である塊コークスとともに原料コンベヤで搬送して、原料投入口(図示略)から溶融炉1内に装入し、予熱された空気を送風羽口(図示略)から炉内へ送って塊コークスの燃焼熱で炉内を1500℃以上に加熱することにより、ブリケットを石灰石とともに溶融する。溶融したスラグは、溶融炉1の底部の出湯口2から出湯樋3を経てスラグ受鍋6に排出した後、台車7で搬送し冷却固化する。
【0004】
固化したスラグは、破砕して砕石とし路盤材、骨材として使用したり、粉砕したものをセメントと混合して成形しブロックとしたり、粉体として混練成形し焼成してセラミックス化しパネル等として利用される。
従来、溶融炉1の底部からスラグを出湯するための出湯口2は、図3、図4に示すように溶融炉1の底部に一箇所だけ設けられていた(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−120449号公報(第3頁、図1、図5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
出湯口2には、出湯口用煉瓦が埋め込まれている。この出湯口用煉瓦の中央には予め出湯孔4が開削されており、この出湯孔4には詰物が施されている。
スラグの出湯開始時には、さく岩機等で詰物にさく孔して出湯孔4を開通させるが、出湯口2が一箇所だけであるので、開通させる際に失敗が許されず、困難で熟練を要する作業となる。
【0007】
また、出湯口2付近の溶融炉1の底部にスラグが凝固すると、出湯孔4が閉塞してしまうので、溶融処理を中断しなければならない。
そして、1バッチの溶融処理が終了したら、その都度出湯口用煉瓦を交換しなければならない。
本発明は、溶融炉の出湯口における上記課題を解決するものであって、出湯孔を開通させる際に万一失敗しても、代わりの出湯孔を開通させることが可能であり、出湯口付近の溶融炉の底部にスラグが凝固しても、溶融処理を中断せず他方の出湯孔から出湯させることができ、1バッチの溶融処理の終了の都度出湯口用煉瓦を交換する必要がなく、複数バッチの溶融処理を連続して行うことのできる溶融炉設備を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の溶融炉設備では、溶融炉の底部に複数の出湯口を所定間隔で設け、各出湯口に複数の出湯孔が開削された出湯口用煉瓦を設けている。
スラグの出湯開始時には、何れかの出湯口の何れかの出湯孔を選択して、出湯孔の詰物にさく岩機等でさく孔して出湯孔を開通させる。
【0009】
溶融炉内において溶融したスラグは、開通した出湯孔から出湯樋を経てスラグ受鍋に排出した後、台車で搬送し冷却固化する。
溶融炉には複数の出湯孔が存在するため、出湯孔を開通させる際に万一失敗しても、代わりの出湯孔を開通させることが可能であり、作業者は心理的に余裕をもってさく孔作業を行うことができる。
【0010】
また、出湯口付近の溶融炉の底部にスラグが凝固しても、溶融処理を中断せず他方の出湯孔から出湯させることが可能である。しかも、1バッチの溶融処理の終了の都度出湯口用煉瓦を交換する必要がないので、複数バッチの溶融処理を連続して行うことができる。
全ての出湯口の下方をスラグ受鍋が通行可能な搬送経路を設けておけば、どの出湯口のどの出湯孔を選択した場合でも、選択された出湯口に合わせてスラグ受鍋を配置し、スラグ受鍋にスラグを受け入れて搬送することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である溶融炉設備の出湯口の配置を示す溶融炉底部の正面図、図2は図1のA−A線断面図である。
ここで、溶融炉1は、図3、図4に示すものと同様の構成の円筒状の竪型炉であって、炉壁には原料コンベヤで搬送された原料を投入するための原料投入口(図示略)が設けられており、下部には送風羽口(図示略)を備えている。
【0012】
溶融炉1の底部には、2つの出湯口2L、2Rと出湯樋3L、3Rが設けられている。2つの出湯口2L、2Rは、それぞれの炉半径方向の中心線の交角が約70°となる向きで互いに離隔された位置にあり、3個の出湯孔4が開削された出湯口用煉瓦がそれぞれに設けられている。出湯孔4にはそれぞれ詰物が施されている。
【0013】
溶融炉1の出湯口2L、2R、出湯樋3L、3Rの下方には、スラグ受鍋6を積載した台車7が走行する軌道8が敷設されている。
焼却残渣、汚泥等の被処理物は、乾燥調湿し必要に応じて粘結剤を加えてブリケットとし、塩基度調整剤である石灰石、燃焼剤である塊コークスとともに原料として原料コンベヤで搬送され、原料投入口から溶融炉1内に装入される。
【0014】
溶融炉1内に原料が装入されると、予熱された空気が送風羽口から炉内へ送られ塊コークスの燃焼熱で炉内が1500℃以上に加熱されて、ブリケットは石灰石とともに溶融される。溶融したスラグは、溶融炉1底部の出湯口2L、2Rから出湯される。
スラグの出湯開始時には、何れか一方、例えば左側の出湯口2Lの何れかの出湯孔4を選択して、出湯孔4の詰物にさく岩機等でさく孔して出湯孔4を開通させる。
【0015】
このとき、スラグ受鍋6は、軌道8上を走行する台車7よって図示された左側の位置に配置される。
溶融炉1内において溶融したスラグは、開通した出湯孔4から出湯樋3Lを経て矢印のようにスラグ受鍋6に向かって流出し、スラグを受け入れたスラグ受鍋6は台車7で搬送されて冷却固化さる。
【0016】
右側の出湯口2Rの何れかの出湯孔4を選択した場合には、スラグ受鍋6は、軌道8上を走行する台車7よって図上右側の位置に配置される。
この溶融炉1には6つの出湯孔4が存在するため、出湯孔4を開通させる際に万一失敗しても、代わりの出湯孔4を開通させることが可能であり、作業者は心理的に余裕をもってさく孔作業を行うことができる。
【0017】
また、一方の出湯口2L付近の溶融炉1の底部にスラグが凝固しても、溶融処理を中断せず他方の出湯孔2Rから出湯させることが可能である。しかも、1バッチの溶融処理の終了の都度出湯口用煉瓦を交換する必要がなく、6バッチの溶融処理を連続して行うことができる。
さらに、何れの出湯口2L、2Rの下方もスラグ受鍋6が通行できるよにうに、台車7の軌道8が敷設されているので、何れの出湯口2L、2Rのどの出湯孔4を選択した場合でも、選択された出湯口2L、2Rに合わせてスラグ受鍋6を配置し、スラグ受鍋6にスラグを受け入れて搬送することができる。
【0018】
6バッチの溶融処理が終了したら、 出湯口2L、2Rには、出湯口用煉瓦を埋め込み、再度上記の溶融処理を行う。
冷却されて固化したスラグはスラグ受鍋6から抜き出す。得られたスラグは、切削、成形、表面処理等を行って、路盤材、土木建設用のボード、パネル、ブロック、テトラポッド等の製品とする。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の溶融炉設備によれば、出湯孔を開通させる際に万一失敗しても、代わりの出湯孔を開通させることが可能である。出湯口付近の溶融炉の底部にスラグが凝固しても、溶融処理を中断せず他方の出湯孔から出湯させることができる。1バッチの溶融処理の終了の都度出湯口用煉瓦を交換する必要はなく、複数バッチの溶融処理を連続して行うことができる。
全ての出湯口の下方をスラグ受鍋が通行可能な搬送経路を設けておけば、どの出湯口のどの出湯孔を選択した場合でも、選択された出湯口に合わせてスラグ受鍋を配置し、スラグ受鍋にスラグを受け入れて搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である溶融炉設備の出湯口の配置を示す溶融炉底部の正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】従来の溶融炉設備の出湯口の配置を示す溶融炉底部の正面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 溶融炉
2L、2R 出湯口
3L、3R 出湯樋
4 出湯孔
6 スラグ受鍋
7 台車
8 軌道
Claims (2)
- 溶融炉の底部に複数の出湯口を所定間隔で設け、各出湯口に複数の出湯孔が開削された出湯口用煉瓦を設けた溶融炉設備。
- 全ての出湯口の下方をスラグ受鍋が通行可能な搬送経路を設けたことを特徴とする請求項1記載の溶融炉設備。
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JP2003108234A JP4326827B2 (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 溶融炉設備 |
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JP2003108234A JP4326827B2 (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 溶融炉設備 |
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2003
- 2003-04-11 JP JP2003108234A patent/JP4326827B2/ja not_active Expired - Fee Related
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