本発明の化合物は、次のように調製することができる。
実施例1
次の一般式I-1の化合物は、例えば次の方法により調製することができる。
スキームI-1
下記のスキーム1は、実施例化合物1から6の調製を概略的に示している。
ステップ1
インドール-4-カルボン酸メチル1 (7.2g、41.09mmol、市販) を、無水CH2Cl2 (220mL) に溶かした。この攪拌溶液に、ZnCl2 (11.53g、84.64mmol) を加えた。この混合物を0℃に冷却し、CH3MgBr (5.39g、45.19mmol) を徐々に加えた。0℃で15分間、室温で1時間攪拌した。この混合物に、塩化クロロアセチルを加え、2時間攪拌した。次いで、AlCl3を加え、この混合物を、付加的に18時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、冷水 (60mL) で洗浄し、かつ付加的なCH2Cl2 (2×60mL) で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、乾燥するまで濃縮した。粗製の固体残留物をエーテル中で粉砕すると、良好なオフホワイト色の固体2 (5.1g) が得られ、これを、さらに精製することなく、次のステップで使用した。1H NMR (300Hz, d6-DMSO) 12.3 (s, 1H)、8.5 (m, 1H)、7.66 (m, 1H)、7.32 (m, 2H)、4.89 (s, 2H)、3.78 (s, 3H)。
ステップ2
α-クロロケトン2 (10mmol) のエタノール (50mL) 懸濁液に、K2CO3 (10mmol) および2級アミン (30mmol) を加えた。この混合物を攪拌しながら、40〜70℃に1.5時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、溶剤を真空除去した。混合物を水およびEtOAcで抽出した。有機層を集め、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空濃縮した。粗製物を、結晶化により精製すると、所望の生成物がさらに精製せずに得られた。例えば、モルホリン誘導体3は、次のように調製した: α-クロロケトン (2.50g、9.93mmol) のエタノール (50ml) 懸濁液に、K2CO3 (1.51g、10.92mmol) およびモルホリン (2.59g、29.79mmol) を加えた。この混合物を攪拌しながら、70℃に1.5時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、真空蒸発器により濃縮した。混合物を水 (30ml) で洗浄し、EtOAc (3×50mL) で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、乾燥濃縮した。粗製生成物をエーテル中で粉砕すると、良好な白色の固体 (1.72g) が得られた。この物質を、次のステップでさらに精製することなく使用した。MS ES+ = 303、ES-= 301。1H NMR (300Hz, d6-DMSO) 12.1 (bs, 1H)、8.48 (s, 1H)、7.63 (m, 1H)、7.28 (m, 2H)、3.75 (s, 3H)、3.58 (m, 6H)、3.38 (m, 4H)。
ステップ3
最終生成物4は、化合物3とヒドラジンとを縮合することにより容易に調製することができる。例えば、エタノール (8mL) およびヒドラジン (8mL) を含有する溶液に、ケトモルホリン3を加えた。溶液を110℃に1時間加熱した。溶液から真空蒸発器により溶媒除去した。オイルを、水 (25mL) で洗浄し、EtOAc (3×30mL) で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、乾燥するまで濃縮した。粗製の生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、溶離剤5〜10%MeOH/CH2Cl2を使用して精製した。生成物を、エーテル中で粉砕することによりさらに澄明にすると、澄明な黄色の固体4 (0.41g) が得られた。1H NMR (300Hz, d6-DMSO) 11.84 (s, 1H)、10.22 (s, 1H)、7.87 (s, 1H)、7.54 (m, 2H)、7.19 (t, 1H, J = 7.7Hz)、3.57 (m, 4H)、3.34 (m, 2H)、2.44 (bs, 4H)。
実施例1-1
この化合物を、スキーム1の記載と同様に調製した。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 11.84 (s, 1H)、10.22 (s, 1H)、7.87 (s, 1H)、7.54 (m, 2H)、7.19 (t, 1H, J = 7.7Hz)、3.57 (m, 4H)、3.34 (m, 2H)、2.44 (bs, 4H)、元素分析(C
15H
16N
4O
2)、CHN。
HCl塩形: 環式モルホリン (0.35g、1.23mmol) をTHF (10mL) に溶かした。この溶液にジオキサン中4MのHCl (1.41mmol、0.35mL) を徐々に加えた。アミン塩が溶液から析出し (crashed out)、これを真空濾過により集めた。その吸湿特性により、固体物質をすばやく貯蔵バイアルに移した。生成物は、良好な黄色の固体 (0.16g) である。融点 = 238〜240℃。1H NMR (400Hz, d6-DMSO) 12.33 (s, 1H)、10.53 (s, 1H)、10.30 (s, 1H)、7.98 (d, 1H, J = 2.9Hz)、7.60 (m, 2H)、7.25 (t, 1H, J = 7.8Hz)、4.29 (s, 2H)、3.95 (s, 2H)、3.80 (bs, 2H)、3.56 (bs, 2H)、3.25 (bs, 2H)。元素分析(C15H16N4O2 1HCl)、CHN。
実施例2-1
この化合物を、スキーム1の記載と同様に調製した。融点 = 232〜236℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 11.88 (s, 1H); 10.27 (s, 1H); 7.91 (s, 1H); 7.60〜7.58 (m, 2H); 7.23 (t, 1H, J = 7.84Hz); 3.36 (s, 2H); 2.56 (s, 4H); 2.38 (s, 4H); 2.20 (s, 3H); 元素分析(C
16H
19N
5O)、CHN。
実施例3-1
この化合物を、スキーム1の記載と同様に調製した。融点 = 168〜170℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 11.85 (s, 1H); 10.24 (s, 1H); 8.10 (d, 1H, J = 4.7Hz); 7.92 (s, 1H); 7.55〜7.49 (m, 3H); 7.18 (t, 1H, J = 7.8Hz); 6.81 (d, 1H, J = 8.6Hz); 6.62 (t, 1H, J = 7.0Hz); 3.37 (s, 2H); 3.47 (s, 4H); 2.56 (s, 4H); 元素分析(C
20H
20N
6O 0.5H
2O)、CHN。
実施例4-1
この化合物を、スキーム1の記載と同様に調製した。融点 = 78〜81℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 10.93 (s, 1H); 10.19 (s, 1H); 8.00 (s, 1H); 7.53 (d, 2H); 7.17 (t, 1H, J = 7.8Hz); 3.34 (s, 4H); 2.39 (s, 2H); 2.18 (s, 3H); 2.14 (s, 6H); 元素分析(C
16H
21N
5O 0.3H
2O)、CHN。
実施例5-1
この化合物を、スキーム1の記載と同様に調製した。融点 = 174〜177℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 11.78 (s, 1H); 10.20 (s, 1H); 7.85 (s, 1H); 7.54 (d, 2H); 7.16 (t, 1H, J = 7.8Hz); 3.38 (s, 2H); 2.52 (m, 4H); 1.00 (t, 6H, J = 7.0Hz); 分析(C
15H
18N
4O 0.5H
2O)、CHN。
実施例6-1
この化合物を、スキーム1の記載と同様に調製した。融点 = 171〜173℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 11.81 (s, 1H); 10.19 (s, 1H); 7.87 (s, 1H); 7.52 (d, 2H); 7.17 (t, 1H, J = 7.8Hz); 3.27 (s, 2H); 2.89 (d, 2H); 2.43 (s, 4H); 2.00〜21.89 (m, 3H); 1.79 (d, 2H); 1.63 (s, 4H); 1.33 (m, 2H); 元素分析(C
20H
25N
5O 0.6H
2O)、CHN。
実施例2
次の一般式I-2の化合物は、例えば、前記のように合成することができる。
実施例1-2
この化合物を、スキーム1のステップ4の記載と同様に調製した。濃水酸化アンモニウム (5mL) および1,4ジオキサン (15mL) 中のα-クロロケトン2 (10mmol) の溶液を、攪拌しながら70℃に3時間加熱した。白色の沈殿物が生じ、これを、濾過により集めると、さらに精製しなくても所望の生成物5が得られた (収率40%)。融点 = 300〜305℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 12.2 (s, 1H); 8.24 (s, 1H); 8.07 (bt, 1H); 7.92 (d, 1H, J = 7.5Hz); 7.76 (d, 1H, J = 8.1Hz)、7.38 (t, 1H, J = 7.8Hz)、3.93 (d, 2H); 元素分析(C
11H
8N
2O
2)、CHN。
実施例2-2
実施例7に記載の手順と同様に、濃水酸化アンモニウム (5mL) および1,4ジオキサン (15mL) 中のN-メチルα-クロロケトン (10mmol) の溶液を、攪拌しながら70℃で3時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、真空蒸発器により、10mLまで濃縮した。この混合物を水 (10mL) の間に分配し、EtOAc (50mL) で抽出した。有機層を集め、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、乾燥するまで濃縮した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、白色の固体が得られた (収率60%)。融点 = 215〜217℃。
1H NMR (400Hz, d
6-DMSO) 8.27 (s, 1H); 8.07 (bt, 1H); 7.96 (d, 1H, J = 7.5Hz); 7.85 (m, 1H)、7.46 (t, 1H, J = 7.9Hz)、3.93 (m, 5H); 元素分析(C
12H
10N
2O
2 0.3C
4H
8O
2)、CHN。
実施例3
次の一般式I-3の化合物は例えば、前記のように合成することができる。
スキーム1-3
5,6-ジヒドロ-1H-アゼピノ[5,4,3-cd]インドール-6-オン (2) 1
[1] (450mg、2.42mmol) のキシレン (10mL) 懸濁液を、90℃まで加熱し、次いで、Pd/Cを加えた。生じた混合物を3時間還流させ、次いで、室温まで冷却させた。濾過した後に、濾液を真空濃縮すると、オレンジ色の固体が得られた。カラムクロマトグラフィー (CH
2Cl
2中、1%から3%のMeOH) により固体を精製すると、生成物2がオレンジ色の固体として得られた (40mg、9%)。融点>154℃ (分解)。
1H NMR (CD
3OD) d 7.69 (d, J = 7.5Hz, 1H)、7.48 (d, J = 8.0Hz, 1H)、7.16 (t, J = 8.0Hz, 1H)、7.09 (s, 1H)、5.77 (d, J = 9.5Hz, 1H)、5.53 (d, J = 9.5Hz, 1H); 分析C
11H
8N
2O
1 0.4MeOHでの計算値: C, 69.50; H, 4.91; N, 14.22。実測値: C, 69.53; H, 4.58; N, 14.03。J. Med. Chem. 1990、33、633-641参照。
スキーム2-3
5,6-ジヒドロ-1-テテル (teter) ブトキシカルバメート-アゼピノ[5,4,3-cd]インドール-6-オン (3)。1 (340mg、1.83mmol) のCH
3CN (20mL) 懸濁液に、N
2下に、室温で (BOC)
2OおよびDMAPを加えた。この混合物を継続的に一晩攪拌した。溶剤を除去した。残留物をEtOAcに溶かした。溶液を、1NのHCl (2×15mL) およびブラインで洗浄し、MgSO
4中で乾燥させ、濾過した。有機層を真空濃縮すると、黄色の固体が得られた。カラムクロマトグラフィー (CH
2Cl
2中、1%から3%のMeOH) により固体を精製すると、3が白色の固体として得られた (440mg、84%)。融点167〜168℃。
1H NMR (CDCl
3) d 8.33 (d, J = 7.5Hz, 1H)、8.08 (d, J = 8.0Hz, 1H)、8.02 (t, J = 5.5, 6.0Hz, 1H)、7.44 (s, 1H)、7.42 (t, J = 8.0Hz, 1H); 3.58 (q, J = 6.0, 10, 5.5, 9.5Hz, 2H)、3.01 (t, J = 4.5, 4.0Hz, 2H)、1.66 (s, 9H)。
3-ブロモ-5,6-ジヒドロ-1-テテルブトキシカルバメート-アゼピノ[5,4,3-cd]インドール-6-オン (4)。3 (400mg、1.40mmol) のCCl4 (20ml) の溶液に、N2下に、室温でNBS (261mg、1.47mmol) およびAIBN (20mg) を加えた。生じた混合物を3時間還流させた。室温まで冷却させた後に、スクシンアミドを濾別し、CCl4で洗浄した。濾液を真空濃縮した。生じた残留物をカラムクロマトグラフィー (ヘキサン中、20%から50%EtOAc) により精製すると、4が淡黄色の固体として得られた (130mg、26%)。1H NMR (CDCl3) d 8.24 (d, J = 8.5Hz, 1H)、7.99 (d, J = 8.0Hz, 1H)、7.45 (s, 1H)、7.31 (t, J = 8.0Hz, 1H); 6.11 (d, J = 7.5Hz, 1H)、1.61 (s, 9H)。
3-ブロモ-5,6-ジヒドロ-1H-アゼピノ[5,4,3-cd]インドール-6-オン (5)。4 (130mg、0.358mmol) のCH2Cl2 (2ml) 溶液に、N2下に、室温でTFA (2mL) を滴加した。生じた混合物を3時間、連続的に攪拌した。溶剤を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー (CH2Cl2中、0.5%から2%MeOH) により精製すると、オレンジ色の固体が得られた (10mg、10%)。融点160〜162℃ (分解)。1H NMR (CD3OD, 400MHz) 7.57 (d, J = 8.0Hz, 1H)、7.35 (d, J = 8.0Hz, 1H)、7.06 (s, 1H)、7.05 (t, J = 8.0Hz, 1H)、5.80 (s, 1H); 分析: C11H7BrN2O・(0.12EtOAc) での算出値: C, 50.38; H, 2.93; N, 10.24。実測値: C, 50; H, 3.01; N, 9.85。
実施例4
次の一般式I-4の化合物は、例えば、前記のように合成することができる。
スキーム1-4。イミダゾベンゾジアゼピンの一般合成。
ニトロアミド3の合成。文献 (Kukla, M. J.; Breslin, H. J.; Pawels, R.; Fedde, C. L.; Miranda, M.; Scott, M, K.; Sherrill, R. G.; Taeymaekers, A.; Van Gelder, J.; Andries, K.; Janssen, M. A. C.; De Clerq, E.; Jannsen, P. A. J.、J. Med. Chem. 1991、34、746-751) により調製されたエステル2 (1.0g、4.7mmol) をn-ブタノール (5mL) に溶かした。この溶液に、炭酸ナトリウム (0.50g、4.7mmol) を、続いてエチレンジアミン (282mg、4.7mmol) を加えた。80℃に数時間加熱した後に、オレンジ色の固体が、溶液から沈殿し始めた。16時間後に反応を止め、オレンジ色の固体を濾別し、水で数回洗浄し、EtOAcから再結晶させた。最終的なオレンジ色の結晶の乾燥収量は、810mg (84%) であった。融点 = 187〜190℃ (分解)。
1H NMR (d
6-DMSO) δ8.72 (t、1H)、8.42 (t, 1H)、8.23 (d, 1H)、8.15 (d, 1H)、6.75 (t, 1H)、3.64 (m, 2H)、3.35 (m, 2H)。分析: C
9H
9N
3O
3での算出値: C, 52.17; H, 4.38; N, 20.28。実測値: C, 52.25; H, 4.59; N, 20.19。
3 (4a) をアシル化するための一般的手順。化合物3の溶液 (460mg、2.22mmol) を、THF (10mL) に溶かした。この溶液に、トリエチルアミン (340μL、2.44mmol) を、続いて塩化アセチル (175μL、2.44mmol) を加えた。穏やかに加熱しながら (50℃)、溶液を、一晩攪拌した。反応を、水 (10mL) でクエンチし、引き続き、EtOAc (3×10mL) で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、濃縮し、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理すると、化合物4aが収率30% (160mg) で得られた。1H NMR (CDCl3) δ8.13 (d, 1H)、8.06 (d, 1H)、7.72 (t, 1H)、6.96 (t, 1H)、4.97 (m, 2H)、3.36 (m, 2H)、2.25 (s, 3H)。この物質を、さらに精製することなく使用した。
R = フェニル (4b)。1H NMR (CDCl3)δ8.63 (bs, 1H)、8.40 (d, 1H)、8.06 (d, 1H)、7.60 (d, 2H)、7.52 (t, 1H)、7.42 (t, 2H)、6.85 (t, 1H)、4.29 (m, 2H)、3.84 (m, 2H)。
R = m-トリル (4c)。1H NMR (CDCl3) δ8.65 (bs, 1H)、8.40 (d, 1H)、8.05 (d, 1H)、7.44 (s, 1H)、7.30 (m, 3H)、6.85 (t, 1H)、4.30 (m, 2H)、3.84 (m, 2H)、2.38 (s, 3H)。
R = p-トリル (4d)。1H NMR (CDCl3) δ8.64 (bs, 1H)、8.40 (d, 1H)、8.06 (d, 1H)、7.50 (d, 2H)、7.23 (d, 2H)、6.85 (t, 1H)、4.27 (m, 2H)、3.84 (m, 2H)。
R = シンナモイル (4e)。1H NMR (CDCl3) δ8.47 (bs, 1H)、8.40 (d, 1H)、8.15 (d, 1H)、7.85 (d, 1H)、7.63 (m, 3H)、7.40 (m, 3H)、6.88 (t, 1H)、4.30 (m, 2H)、3.79 (m, 2H)。
R = シクロヘキシル (4f)。1H NMR (CDCl3) δ8.36 (d, 1H)、8.34 (s, 1H)、8.10 (d, 1H)、6.87 (t, 1H)、4.16 (m, 2H)、3.69 (m, 2H)、3.47 (m, 1H)、1.96 (m, 2H)、1.81 (m, 2H)、1.70 (m, 2H)、1.34 (m, 4H)。
R = 1-ナフトイル (4g)。1H NMR (CDCl3) δ8.60 (bs, 1H)、8.36 (d, 1H)、8.04 (m, 1H)、7.91 (d, 1H)、7.85 (m, 2H)、7.50 (m, 2H)。7.44 (m, 2H)、6.77 (t, 1H)、4.45 (m, 2H)、3.93 (m, 2H)。
R = 2-ナフトイル (4h)。1H NMR (CDCl3) δ8.69 (bs, 1H)、8.41 (d, 1H)、8.17 (s, 1H)、8.03 (d, 1H)、7.87 (m, 3H)、7.54 (m, 3H)、6.85 (t, 1H)、4.34 (m, 2H)、3.89 (m, 2H)。
アミド4a〜h (5a) を環化するための一般的な手順。酢酸塩4a (100mg、0.40mmol) を、EtOAc: MeOHの1: 1混合物 (10mL) に溶かした。この溶液を脱ガスし、10%Pd/C (25mg) を伴う窒素含有Parr Bombに加えた。この溶液を、30psiで4時間水素化した。充填したセライトを通して混合物を濾過し、濃縮した。粗製物質を、沸騰トルエンに溶かし、12時間還流させ、環化させた。冷却させた後に、溶液を濃縮し、生成物をEtOAcから再結晶させると、最終生成物5a 35mg (44%) が得られた。融点 = >300℃ (分解)。1H NMR (d6-DMSO) δ8.35 (bt, 1H)、7.79 (d, 1H)、7.73 (d, 1H)、7.25 (t, 1H)、4.28 (m, 2H)、3.58 (m, 2H)、2.53 (s, 3H)。分析C11H11N3O での算出値: C, 62.84; H, 5.75; N, 19.99。実測値: C, 62.43; H, 5.54; N, 19.43。
R = フェニル (5b)。融点 = 253〜257℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.48 (bt, 1H)、7.89 (m, 4H)、7.59 (m, 3H)、7.37 (t, 1H)、4.47 (m, 2H)、3.54 (m, 2H)。分析C16H13N3O での算出値: C, 72.97; H, 4.98; N, 15.96。実測値: C, 72.32 ; H, 5.06; N, 15.88。
R = m-トリル (5c)。融点 = 234〜238℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.47 (bt, 1H)、7.89 (m, 2H)、7.70 (s, 1H)、7.65 (d, 1H)、7.47 (t, 1H)、7.36 (m, 2H)、4.47 (m, 2H)、3.54 (m, 2H)、2.43 (s, 3H)。分析C17H15N3O(0.5 H2O) での算出値: C, 72.68; H, 5.53; N, 14.96。実測値: C, 72.88; H, 5.58; N, 14.91。
R = p-トリル (5d)。融点 = 258〜263℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.44 (t, 1H)、7.88 (m, 2H)、7.76 (d, 1H)、7.37 (m, 3H)、4.45 (m, 2H)、3.53 (m, 2H)、2.42 (s, 3H)。分析C17H15N3O での算出値: C, 73.63; H, 5.45; N, 15.15。実測値: C, 73.13; H, 5.49; N, 15.10。
R = フェニルプロピオニル (5e)。融点 = 195〜200℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.37 (t, 1H)、7.86 (t, 2H)、7.34 (m, 3H)、7.25 (m, 3H)、4.22 (m, 2H)、3.55 (m, 6H)。分析C18H17N3O での算出値: C, 74.20; H, 5.88; N, 14.42。実測値:C, 73.05; H, 6.04; N, 14.49。
R = シクロヘキシル (5f)。融点 = 263〜266℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.35 (t, 1H)、7.77 (m, 2H)、7.25 (t, 1H)、4.35 (m, 2H)、3.57 (m, 2H)、2.94 (m, 1H)、1.94 (m, 2H)、1.81 (m, 2H)、1.71 (m, 1H)、1.58 (m, 2H)、1.41 (m, 1H)、1.29 (m, 1H)。分析C16H19N3O での算出値: C, 70.18; H, 7.18; N, 15.34。実測値: C, 70.73; H, 7.13; N, 15.22。
R = 1-ナフトイル (5g)。融点 = 226〜229℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.43 (t, 1H)、8.18 (d, 1H)、8.09 (d, 1H)、7.98 (m, 2H)、7.91 (d, 1H)、7.83 (d, 1H)、7.71 (t, 1H)、7.59 (m, 2H)、7.43 (t, 1H)、4.13 (m, 2H)、3.53 (m, 2H)。分析C20H15N3O(0.25 H2O) での算出値: C, 75.57; H, 4.92; N, 13.22。実測値: C, 75.46; H, 4.87; N, 13.19。
R = 2-ナフトイル (5h)。融点 = 261〜265℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.52 (t, 1H)、8.47 (s, 1H)、8.11 (m, 2H)、8.03 (m, 2H)、7.95 (d, 1H)、7.91 (d, 1H)、7.65 (m, 1H)、7.40 (t, 1H)、4.59 (m, 2H)、3.57 (m, 2H)。分析C20H15N3O(1 H2O) での算出値: C, 72.49; H, 5.14; N, 12.68。実測値: C, 72.23; H, 5.17; N, 12.65。
スキーム2-4。アミノベンゾジアゼピン誘導体5a-vの一般的な合成。
アニリン (4) の合成。ニトロアミド3 (1.8g、8.7mmol) を、MeOH (125mL) に溶かし、40℃に加熱した。ラネーニッケル (200mg) を、溶液に加え、引き続き、ヒドラジン一水和物 (5mL、xs) を滴加した。反応を、30分間還流加熱するか、または出発物質が全て無くなるまで、混合物を、充填したセライトを通して温時濾過して、残留ニッケルを除去した。セライトを沸騰MeOH (100mL) で洗浄し、濾液を濃縮し、真空乾燥させた。生じた空気不安定性の固体 (1.45g、94%) を、窒素下に貯蔵し、ジエチルエーテルで粉砕して、分析サンプルを得た。
1H NMR (d
6-DMSO) δ7.91 (t, 1H)、7.03 (d, 1H)、6.69 (d, 1H)、6.47 (t, 1H)、4.97 (s, 2H)、4.64 (m, 2H)、3.20 (m, 2H)。
ベンズイミダゾール5a-dddを合成するための、一般的な手順。アミン4 (200mg、1.13mmol)、アルデヒド (1.1当量) および炭素に担持されているパラジウム (50mg) を全て、MeOH (10mL) 中で混合し、一晩還流させた。反応を、充填したセライトを通して温時濾過し、濾液を真空濃縮した。生じた固体をジエチルエーテルまたはEtOAc (5mL) で粉砕し、濾過した。EtOAcまたはEtOAc/MeOH中で再結晶させることにより、最終生成物の分析サンプルを得た。
R = H (5a)。収率 = 32%; 融点 = 225〜235℃ (分解);1H NMR (d6-DMSO) δ8.45 (bt, 1H)、8.37 (s, 1H)、7.95 (m, 2H)、7.39 (t, 1H)、4.50 (m, 2H)、3.65 (m, 2H)。分析C10H9N3O(0.75 H2O) での算出値 C, 59.84; H, 5.27; N, 20.94。実測値: C, 59.69; H, 5.16; N, 20.73。
R = ベンジル (Sb)。収率 = 52%; 融点 = 224〜227℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.53 (t, 1H)、8.02 (m, 2H)、7.47 9m, 6H)、4.51 (m, 2H)、3.75 (m, 2H)、2.70 (m, 2H)。分析C17H15N3O(0.25 H2O) での算出値 C, 72.45; H, 5.54; N, 14.91。実測値: C, 72.89; H, 5.55; N, 14.86。
R = 4-フルオロフェニル (5c)。収率 = 47%; 融点 = 252〜256℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.39 (t, 1H)、7.82 (m, 4H)、7.36 (t, 2H)、7.28 (t, 1H)、4.36 (m, 2H)、3.45 (m, 2H)。分析C16H12FN3O(0.2 H2O) での算出値: C, 67.46; H, 4.39; N, 14.75。実測値: C, 67.31; H, 4.27; N, 14.74。
R = 3-クロロフェニル (5d)。収率 = 50%; 融点 = 265〜267℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.47 (t, 1H)、7.87 (m, 4H)、7.63 (m, 2H)、7.38 (t, 1H)、4.48 (m, 2H)、3.35 (m, 2H)。分析C16H12ClN3O での算出値: C, 64.54; Cl, 11.91; H, 4.06; N, 14.11。実測値: C, 64.30; Cl, 11.64; H, 4.13; N, 13.92。
R = 4-ブロモフェニル (5e)。収率 = 13%; 融点 = 264〜268℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.57 (t, 1H)、8.00 (m, 2H)、7.90 (m, 4H)、7.47 (t, 1H)、4.54 (m, 2H)、3.62 (m, 2H)。分析C16H12BrN3O での算出値: C, 55.00; H, 3.69; N, 12.03。実測値: C, 55.42; H, 3.67; N, 11.97。
R = 3,5-ジフルオロフェニル (5f)。収率 = 9% ; 融点 = 325〜328℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.49 (s, 1H)、7.93 (t, 2H)、7.62 (d, 2H)、7.53 (m, 1H)、7.40 (m, 1H)、4.51 (m, 2H)、3.51 (m, 2H)。分析C16H11F2N3O(0.3 H2O) での算出値: C, 63.07; H, 3.84; N, 13.79。実測値: C, 63.09; H, 3.86; N, 13.65。
R = 2,4-ジヒドロキシフェニル (5g)。収率= 61% ; 融点 = 325〜330 (分解)℃;1H NMR (d6-DMSO) δ11.02 (s, 1H)、9.93 (s, 1H)、8.45 (t, 1H)、7.85 (t, 2H)、7.43 (d, 1H)、7.35 (t, 1H)、6.48 (s, 1H)、6.43 (d, 1H)、4.32 (m, 2H)、3.53 (m, 2H)。分析C10H9N3O2 (0.5 H2O) での算出値: C, 63.15; H, 4.64; N, 13.81。実測値: C, 63.02; H, 4.78; N, 13.55。
R = 3,5-ジヒドロキシフェニル (5h)。収率 = 38%; 融点 = 235〜245℃;1H NMR (d6-DMSO) δ9.82 (s, 2H)、8.47 (t, 1H)、7.92 (m, 2H)、7.40 (t, 1H)、6.72 (s, 2H)、6.46 (s, 1H)、4.47 (m, 2H)、3.59 (m, 2H)。分析C10H9N3O2(H2O) での算出値: C, 61.34; H, 4.83; N, 13.41。実測値: C, 61.56; H, 4.99; N, 13.36。
R = 3,4,5-トリヒドロキシフェニル (5i)。収率 = 22%; 融点 = 340〜345℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ9.25 (s, 2H)、8.73 (s, 1H)、8.41 (t, 1H)、7.82 (t, 2H)、7.31 (t, 1H)、6.78 (s, 2H)、4.41 (m, 2H)、3.52 (m, 2H)。分析C10H9N3O2 (0.5 H2O) での算出値: C, 60.00; H, 4.41; N, 13.12。実測値: C, 59.92; H, 4.20; N, 12.92。
R = ヒドロキシ (5j)。収率 = 65%; 融点 = 255〜259℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.24 (t, 1H)、7.57 (d, 1H)、7.27 (d, 1H)、6.78 (t, 1H)、4.50 (m, 2H)、3.24 (m, 2H)。分析C10H9N3O2 (2 H2O) での算出値: C, 50.21; H, 5.48; N, 17.56。実測値: C, 50.27; H, 5.60; N, 19.22。
R = 4-カルボキシフェニル (5k)。収率 = 32%; 融点 = 300〜320 (分解) ℃;1H NMR (d6-DMSO) δ13.5 (bs, 1H)、8.66 (t, 1H)、8.23 (d, 2H)、8.10 (d, 2H)、8.06 (m, 2H)、7.57 (t, 1H)、4.58 (m, 2H)、3.64 (m, 2H)。分析C10H9N3O2 (1.5 H2O) での算出値: C, 60.75; H, 4.71; N, 12.33。実測値: C, 60.05; H, 4.86; N, 12.50。
R = 3-N-メチルインドール (51)。収率 = 64%; 融点 = 270〜275℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.52 (t, 1H)、8.43 (d, 1H)、8.14 (s, 1H)、7.94 (d, 1H)、7.86 (d, 1H)、7.65 (d, 1H)、7.38 (m, 2H)、7.31 (t, 1H)、4.62 (m, 2H)、4.00 (s, 3H)、3.65 (m, 2H)。分析C19H16N4O での算出値: C, 67.07; H, 5.63; N, 17.38。実測値: C, 67.65; H, 5.64; N, 17.39。
R = 3-メチル-3-フェニルエチル (5m)。収率 = 35%; 融点 = 163〜167℃;1H NMR (CDCl3) δ8.04 (d, 1H)、7.93 (d, 1H)、7.36 (t, 1H)、7.23 (m, 4H)、7.11 (d, 1H)、6.91 (s, 1H)、3.90 (m, 1H)、3.60 (m, 1H)、3.42 (m, 1H)、3.01 (m, 1H) 1.75 (m, 2H)、1.48 (d, 3H)。分析C19H19N3O (0.5 EtOAc) での算出値: C, 72.18; H, 6.63; N, 12.03。実測値:C, 71.73; H, 6.84; N, 12.15。
R = トランス-シクロプロピルカルボキシエチル (5n)。収率 = 65% ; 融点 = 274〜277℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.37 (t, 1H)、7.80 (d, 1H)、7.73 (d, 1H)、7.26 (t, 1H)、4.42 (m, 2H)、4.13 (q, 2H)、3.60 (m, 2H)、2.70 (m, 1H)、2.30 (m, 1H)、1.58 (m, 2H)、1.22 (t, 3H)。分析C16H17N3O3 (0.25 H2O) での算出値: C, 63.25; H, 5.81; N, 13.83。実測値: C, 63.52; H, 5.78; N, 13.61。
R = N,N-ジメチルアミノプロポキシフェノール (5o)。収率 = 46% ; 融点 = 105〜108℃;1H NMR (CDCl3) δ8.09 (d, 1H)、8.00 (d, 1H)、7.70 (d, 2H)、7.41 (t, 1H)、7.06 (d, 2H)、6.95 (t, 1H)、4.50 (m, 2H)、4.11 (t, 2H)、3.73 (m, 2H)、2.52 (t, 2H)、2.30 (s, 6H)、2.02 (m, 2H)。分析C21H24N4O2 (1.5 H2O) での算出値: C, 64.43; H, 6.95; N, 14.31。実測値: C, 64.74; H, 6.91; N, 14.07。
R = メトキシメチル (5p)。融点 = 300〜320℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.39 (t, 1H)、7.83 9d, 1H)、7.77 (d, 1H)、7.28 (t, 1H)、4.31 (m, 2H)、3.38 (s, 2H)、2.56 (s, 3H)。分析C12H13N3O2 での算出値: C, 63.19; H, 5.67; N, 18.19。実測値: C, 62.33; H, 5.44; N, 18.86。
R = 4-メトキシシンナモイル (5q)。収率 = 48%; 融点 = 225〜228℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.36 (t, 1H)、7.84 (m, 2H)、7.41〜7.20 (m, 5H)、7.01 (d, 1H)、6.88 (t, 1H)、4.25 (m, 2H)、3.81 (s, 3H)、3.54 (m, 2H)。分析C19H17N3O2 (0.5 H2O) での算出値: C, 69.12; H, 5.56; N, 12.62。実測値: C, 70.00; H, 5.87; N, 12.73。
R = 3-ピリジル (5r)。収率 = 54% ; 融点 = 276〜279℃;1H NMR (d6-DMSO) δ9.06 (s, 1H)、8.77 (d, 1H)、8.49 (t, 1H)、8.29 (d, 1H)、7.95 (d, 1H)、7.91 (d, 1H)、7.64 (t, 1H)、7.39 (t, 1H)、4.49 (m, 2H)、3.56 (m, 2H)。分析C15H12N4O (0.25 H2O) での算出値: C, 67.03; H, 4.69; N, 20.84。実測値: C, 67.07; H, 4.70; N, 20.71。
R = o-フルオロフェニル (5s)。収率 = 51%。融点 = 237〜244℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.16 (m, 1H)、8.04 (m, 1H)、7.79 (t, 1H)、7.58 (m, 1H)、7.45 (t, 1H)、7.37 (t, 1H)、7.26 (t, 1H)、7.18 (t, 1H)、4.37 (m, 2H)、3.75 (m, 2H)。分析C16H12FN3O (0.25 H2O) での算出値: C, 67.24; H, 4.41 ; N, 14.70。実測値: C, 67.52; H, 4.46; N, 14.45。
R = 2-キノリニル (5t)。収率 = 66%。融点 = 291〜295℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.58 (d, 1H)、8.51 (t, 1H)、8.47 (d, 1H)、8.19 (d, 1H)、8.09 (d, 1H)、8.01 (d, 1H)、7.98 (d, 1H)、7.87 (t, 1H)、7.71 (t, 1H)、7.43 (t, 1H)、4.50 (m, 2H)、3.68 (m, 2H)。分析C19H14N4O での算出値: C, 72.60; H, 4.49; N, 17.82。実測値: C, 72.47; H, 4.61; N, 17.70。
R = 2-メチル-3-(4-メトキシ)フェネチル (5u)。収率 = 78 %。融点 = 148〜152℃;1H NMR (CDCl3) δ8.05 (d, 1H)、7.98 (d, 1H)、7.37 (t, 1H)、7.14 (t, 1H)、6.89 (d, 1H)、6.71 (d, 1H)、4.03 (m, 1H)、3.73 (s, 3H)、3.47 (m, 2H)、3.21 (m, 1H)、3.06 (m, 2H)、1.55 (d, 3H)。分析C20H21N3O2 (0.2 H2O) での算出値: C, 70.86; H, 6.36; N, 12.39。実測値: C, 70.84; H, 6.30; N, 12.57。
R = 2-フリル (5v)。収率 = 75%。融点 = 271〜275℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.46 (t, 1H)、8.02 (s, 1H)、7.86 (d, 2H)、7.36 (t, 1H)、7.25 (d, 1H)、6.79 (d, 1H)、4.60 (m, 2H)、3.61 (m, 2H)。分析C14H11N3O2 (0.6 H2O) での算出値: C, 63.68; H, 4.66; N, 15.91。実測値: C, 63.76; H, 4.54; N, 15.93。
R = ベンジルオキシ (5w)。収率 = 85%。融点 = 215〜220℃;1H NMR (d6-DMSO) δ7.93 (m, 2H)、7.39 (m, 6H)、4.48 (s, 2H)、4.44 (m, 2H)、3.65 (m, 2H)。分析C18H17N3O2 (1 H2O) での算出値 C, 66.45; H, 5.89; N, 12.91。実測値 : C, 66.70; H, 5.90; N, 12.81。
R = フェニルプロパルギル (5x)。収率 = 75%。融点 = 261〜263℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.46 (t, 1H)、7.96 (d, 1H)、7.90 (d, 1H)、7.76 (d, 2H)、7.55 (m, 3H)、7.41 (t, 1H)、4.56 (m, 2H)、3.68 (m, 2H)。分析C18H13N3O (0.3 H2O) での算出値 C, 73.86; H, 4.68; N, 14.35。実測値: C, 73.92; H, 4.67; N, 14.27。
R = 2-ニトロフリル (5y)。収率 = 65%。融点 = 315〜319℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.53 (t, 1HO, 7.96 (m, 3H)、7.57 (d, 1H)、7.45 (t, 1H)、4.69 (m, 2H)、3.65 (m, 2H)。分析C14H10N4O4 (0.45 H2O) での算出値 C, 54.89; H, 3.59; N, 18.29。実測値: C, 54.88; H, 3.49; N, 18.24。
R = 2-メチルアセトキシフリル (5z)。収率 = 67%。融点 = 261〜263℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.48 (t, 1H)、7.88 (d, 2H)、7.38 (t, 1H)、7.23 (d, 1H)、6.84 (d, 1H)、5.18 (s, 2H)、4.59 (m, 2H)、3.61 (m, 2H)、2.09 (s, 3H)。分析Cl7H15N3O4 (0.35 H2O) での算出値 C, 61.57; H, 4.77; N, 12.67。実測値: C, 61.58; H, 4.58; N, 12.66。
R = シンナモイル (5aa)。収率 = 72%。融点 = 300〜305℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.40 (t, 1H)、7.85 (m, 5H)、7.35 (m, 5H)、4.58 (m, 2H)、3.64 (m, 2H)。分析C18H15N3O (0.1 H2O) での算出値 C, 74.26; H, 5.26; N, 14.43。実測値: C, 74.17; H, 5.36; N, 14.38。
R = β-フェニルシンナモイル (5bb)。収率 = 79%。融点 = 210〜215℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.34 (t, 1H)、7.86 (d, 1H)、7.78 (d, 1H)、7.38 (m, 4H)、714 (d, 2H)、7.10 (s, 1H)、4.20 (m, 2H)、3.40 (m, 2H)。分析C24H19N3O での算出値 C, 78.88; H, 5.24; N, 11.50。実測値 : C, 78.54; H, 5.25; N, 11.45。
R = 3-ブロモフェニル (5cc)。収率 = 57%。融点 = 265〜270℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.55 (t, 1H)、8.13 (s, 1H)、7.96 (m, 3H)、7.84 (d, 1H)、7.63 (t, 1H)、7.46 (t, 1H)、4.54 (m, 2H)、3.52 (m, 2H)。分析C16H12BrN3O (0.5 H2O) での算出値 C, 54.72; H, 3.73; N, 11.96。実測値: C, 55.36; H, 3.77; N, 11.83。
R = 2-(p-クロロフェニル)フリル (5dd)。収率 = 64%。融点 = 342〜344℃;1H NMR (d6-DMSO) δ8.52 (t, 1H)、7.93 (m, 4H)、7.57 (d, 2H)、7.37 (m, 3H)、4.73 (m, 2H)、3.66 (m, 2H)。分析C20H14ClN3O2 での算出値 C, 66.03; H, 3.88; N, 11.55。実測値: C, 65.73; H, 4.05; N, 11.44。
R = 2(-m-クロロフェニル)フリル (5ee)。収率 = 63%。融点 = 253〜256℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.52 (t, 1H)、7.96 (s, 1H)、7.89 (m, 3H)、7.54 (t, 1H)、7.46 (m, 4H)、4.71 (m, 2H)、3.66 (m, 2H)。分析C20H14ClN3O2 (0.1 H2O) での算出値 C, 65.70; H, 3.91; N, 11.49。実測値: C, 65.61 ; H, 3.96; N, 11.33。
R = 2-(o-クロロフェニル)フリル (5ff)。収率 = 70%。融点 = 264〜267℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.51 (t, 1H)、8.04 (d, 1H)、7.91 (t, 2H)、7.64 (d, 1H)、7.54 (t, 1H)、7.40 (m, 4H)、4.75 (m, 2H)、3.67 (m, 2H)。分析C20H14ClN3O2 (0.2 H2O) での算出値 C, 65.38; H, 3.95; N, 11.44。実測値: C, 65.20; H, 3.91; N, 11.45。
R = 2-ブロモチオフェニル (5gg)。収率 = 53%。融点 = 260〜263℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ8.49 (t, 1H)、7.87 (m, 2H)、7.56 (d, 1H)、7.44 (d, 1H)、7.37 (t, 1H)、4.57 (m, 2H)、3.61 (m, 2H)。分析C14H10BrSN3O での算出値 C, 48.29; H, 2.89; N, 12.07。実測値: C, 48.00; H, 2.99; N, 11.88。
R = CH2CH2COOH (5hh)。収率 = 45%。融点 = 298〜304℃; 1H NMR (d6-DMSO) δ12.28 (s, 1H)、8.36 (t, 1H)、7.80 (m, 2H)、7.26 (t, 1H)、4.32 (m, 2H)、3.57 (m, 2H)、3.07 (t, 2H)、2.83 (t, 2H)。分析C13H13N3O3 での算出値 C, 60.23; H, 5.05; N, 16.21。実測値: C, 60.39; H, 5.21; N, 15.98。
R = 3-カルボキシフェニル (5ii)。収率 = 82%。融点 = 300〜320℃;1H NMR (d6-DMSO) δ13.28 (s, 1H)、8.48 (t, 1H)、8.41 (s, 1H)、8.11 (m, 2H)、7.90 (m, 2H)、7.72 (t, 1H)、7.37 (t, 1H)、4.47 (m, 2H)、3.54 (m, 2H)。分析C17H13N3O3 (0.25 H2O) での算出値 C, 65.48; H, 4.36; N, 13.48。実測値: C, 65.46; H, 4.51; N, 13.43。
R = p-カルボキシエチルジヒドロシンナモイル (5jj)。収率 = 82%; 融点 = 230〜233℃;1H NMR (DMSO-d6) δ8.34 (bt, 1H)、7.89 (d, 2H)、7.80 (m, 2H)、7.46 (d, 2H)、7.27 (t, 1H)、4.50 (m, 2H)、4.30 (q, 2H)、3.53 (m, 2H)、3.21 (m, 4H)、1.31 (t, 3H)。MS (ES+ = 364.23)。分析C21H2lN3O3 (0.25 H2O) での算出値: C, 68.56; H, 5.89; N, 11.42。実測値: C, 68.30; H, 5.84; N, 11.52。
R = 1-(t-ブトキシカルボニル)アミノ-2-フェニルエタン (5kk)。収率 = 27%; 融点 = 175〜179℃.1H NMR (DMSO-d6) δ8.35 (bt, 1H)、7.85 (m, 2H)、7.58 (d, 1H)、7.31 (t, 1H)、7.23 (m, 5H)、5.09 (m, 1H)、4.14 (m, 2H)、3.45 (m, 2H)、1.29 (s, 9H)。分析C23H26N4O3 (0.5 H2O) での算出値: C, 66.49; H, 6.55; N, 13.48。実測値: C, 66.33; H, 6.45; N, 13.55。
R = 1-アミノ-2-フェニルエタン (5II)。5kk (500mg、2. 82mmol) を、10%TFA/DCM (5mL) で脱保護することにより、この化合物を製造した。16時間攪拌した後に、溶剤を除去し、残留物をHCl/ジエチルエーテル (1.0M、5mL) で粉砕し、濾過した。結晶を、ジエチルエーテルで数回洗浄し、乾燥させると、405mg (47%) が得られた。融点 = 155〜160℃ (分解)。1H NMR (DMSO-d6) δ7.93 (d, 1H)、7.85 (d, 1H)、7.40 (t, 2H)、7.13 (m, 3H)、6.89 (d, 1H)、5.01 (m, 1H)、4.15 (m, 2H)、3.48 (m, 2H)、3.21 (t, 2H)。分析C18H18N4O HCl (2 H2O) での算出値: C, 51.64; H, 5.86; N, 13.02。実測値: C, 52.09; H, 5.74; N, 12.94。
R = 4-カルボキシメチルフェニル (5mm)。収率 = 85%; 融点 = 260〜265℃;1H NMR (DMSO-d6) δ8.51 (bt, 1H)、8.14 (d, 2H)、8.04 (d, 2H)、7.93 (m, 2H)、7.40 (t, 1H)、4.50 (m, 2H)、3.92 (s, 3H)、3.56 (m, 2H)。MS (ES+ = 322.19)℃。分析C23H26N4O3 (1.5 H2O) での算出値: C, 62.06; H, 5.21; N, 12.06。実測値: C, 61.75; H, 5.08; N, 12.19。
R = 4-ヒドロキシメチルフェニル (5nn)。この化合物を、アルコール9と同様の方法でエステル5mmから調製した。収率 = 84%; 融点 = 243〜248℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.47 (t, 1H)、7.85 (m, 4H)、7.53 (d, 2H)、7.36 (t, 1H)、5.38 (t, 1H)、4.61 (m, 2H)、4.46 (m, 2H)、3.54 (m, 2H)。分析C17H15N3O2 (0.4 H2O) での算出値: C, 67.94; H, 5.30; N, 13.98。実測値: C, 68.30; H, 5.27; N, 13.90。
R = 4-クロロメチルフェニル (5oo)。この化合物を、塩化ベンジル10と同様の方法でアルコール5nnから調製した。収率 = 78%; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.84 (t, 1H)、8.16 (m, 2H)、8.03 (d, 2H)、7.76 (m, 3H)、4.95 (s, 2H)、4.58 (m, 2H)、3.65 (m, 2H)。MS (ES+ = 300.03)。
R = 2-N-メチルピロール (5pp)。収率 = 56%; 融点 = 244〜248℃;1H NMR (DMSO-d6) δ8.45 (t, 1H)、7.87 (d, 1H)、7.84 (d, 1H)、7.33 (t, 1H)、7.10 (dd, 1H)、6.67 (dd, 1H)、6.24 (dd, 1H)、4.46 (m, 2H)、3.94 (s, 3H)。分析C15H14N4O での算出値: C, 67.65; H, 5.30; N, 21.04。実測値: C, 67.59; H, 5.36; N, 21.14。
R = 2-ピロール (5qq)。収率 = 48%; 融点 = 323〜330℃;1H NMR (DMSO-d6) δ11.93 (s, 1H)、8.45 (t, 1H)、7.79 (t, 2H)、7.31 (t, 1H)、7.04 (s, 1H)、6.77 (s, 1H)、6.29 (m, 1H)、4.53 (m, 2H)、3.59 (m, 2H); MS (ES+ = 253.21)。分析C14H12N4O (0.4 H2O)での算出値: C, 64.80; H, 4.97; N, 21.59。実測値: C, 64.78; H, 4.82; N, 21.75。
R = 2-イミダゾール (5rr)。収率 = 61% ; 融点 = 334〜348℃;1H NMR (DMSO-d6) δ13.37 (s, 1H)、8.47 (t, 1H)、7.91 (t, 2H)、7.39 (m, 2H)、7.23 (s, 1H)、4.50 (m, 2H)、3.65 (m, 2H) ; MS (ES-= 252.01)。分析C13H11N5O (0.15 H2O) での算出値: C, 61.00; H, 4.45; N, 27.36。実測値: C, 60.95; H, 4.42; N, 27.44。
R = 2-N-メチルイミダゾール (5ss)。収率 = 78% ; 融点 = 206〜210℃;1H NMR (DMSO-d6) δ8.46 (t, 1H)、7.95 (dd, 2H)、7.51 (s, 1H)、7.39 (t, 1H)、7.20 (s, 1H)、4.50 (m, 2H)、4.09 (s, 3H)、3.60 (m, 2H) ; MS (ES+ = 268.31)。分析C14H13N5O での算出値: C, 62.91; H, 4.90; N, 26.20。実測値: C, 62.79; H, 5.06; N, 25.91。
R = 2-(5-m-ニトロフェニル)フリル (5tt)。収率 = 86%; 融点 = 290〜296℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.62 (s, 1H)、8.52 (t, 1H)、8.33 (d, 1H)、8.21 (d, 1H)、7.93 (d, 1H)、7.90 (d, 1H)、7.80 (t, 1H)、7.61 (d, 1H)、7.45 (d, 1H)、7.39 (t, 1H)、4.73 (m, 2H)、3.66 (m, 2H) ; MS (ES+ = 375.23)。分析C20H14N4O4 での算出値: C, 63.56; H, 3.84; N, 14.82。実測値: C, 63.63; H, 3.80; N, 14.88。
R = 2-(4,5-ジメチル)フリル (5uu)。収率 = 50%; 融点 = 305〜310℃;1H NMR (DMSO-d6) δ8.44 (t, 1H)、7.83 (d, 2H)、7.33 (t, 1H)、7.05 (s, 1H)、4.56 (m, 2H)、3.61 9d, 2H)、2.34 (s, 3H)、2.03 (s, 3H); MS (ES+ = 282.32)。分析C16H15N3O2 (0.2 H2O) での算出値: C, 64.45; H, 5.45; N, 14.75。実測値: C, 67.50; H, 5.40; N, 14.90。
R = 2-(5-カルボキシ)フリル (5vv)。収率 = 93%; 融点 = 301〜302℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.49 (t, 1H)、7.94 (d, 2H)、7.43 (m, 3H)、4.66 (m, 2H)、3.63 (m, 2H)。分析C15H11N3O4 (1 H2O) での算出値: C, 57.14; H, 4.16; N, 13.33。実測値: C, 57.08; H, 4.19; N, 13.31。
R = 2-(5-N-メチルピペラジンアミド)フリル (5ww)。この化合物を、実施例7a-nで概説したようにEDC/DMAPを使用してN-メチルピペラジンを5vvと結合させて調製した。収率 = 16%。融点 = 261〜265℃。1H NMR (DMSO-d6) δ8.48, (t, 1H)、7.93 (d, 1H)、7.90 (d, 1H)、7.39 (t, 1H)、7.35 (d, 1H)、7.26 (d, 1H)、4.64 (m, 2H)、3.65 (m, 6H)、2.39 (t, 4H)、2.22 (s, 3H)。MS (ES+ = 282.32)。分析C20H21N5O3 (0.6 H2O) での算出値: C, 61.56; H, 5.73; N, 17.95。実測値: C, 61.52; H, 5.67; N, 18.01。
R = 3-(5-ニトロ)チオフェン (5xx)。MS (ES+ = 315.21)。
R = 2-チオフェン (5yy)。MS (ES+ = 270.31)。
R = 2-(N-メチル)-5-ホルミルピロール (5zz)。この化合物を、ピロール5ppをホルミル化することにより調製した。(J. Med. Chem. 1989、32、896参照)。その異性体を、カラムクロマトグラフィーにより分離した(DCM→2%MeOH/DCM)。5zzの収率 = 10%。融点 = 241〜247℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ9.73 (s, 1H)、8.50 (t, 1H)、7.97 (d, 1H)、7.94 (d, 1H)、7.41 (t, 1H)、7.23 (d, 1H)、6.87 (d, 1H)、4.46 (t, 2H)、4.15 (s, 3H)、3.58 (t, 2H)。分析C16H14N4O2 (0.3 H2O) での算出値: C, 64.12; H, 4.91; N, 18.69。実測値: C, 64.29; H, 4.91; N, 18.65。
R = 2-(N-メチル)-4-ホルミルピロール (5aaa)。収率 = 5%; 融点 = 228〜230℃;1H NMR (DMSO-d6) δ9.76 (s, 1H)、8.48 (t, 1H)、8.00 (s, 1H)、7.90 (t, 2H)、7.37 (t, 1H)、7.12 (s, 1H)、4.49 (s, 2H)、3.99 (s, 3H)、3.57 (t, 2H)。分析C16H14N4O2 での算出値: C, 65.30; H, 4.79; N, 19.04。実測値: C, 65.32; H, 4.93; N, 19.01。
R = 2-(5-アミノ)フリル (5bbb)。このアミンを、ニトロフリル5yをPd/C/H2で還元することにより調製した。MS (ES+ = 269.21)。
R = CH2CH2C(O)NCH2CH2(m-MeOC6H4) (5ccc)。化合物5cccおよび5dddを、実施例7a-nで前に述べたとおりに標準のEDCカップリング条件により調整した。収率 = 43%; 融点 = 165〜167℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.36 (s, 1H)、8.07 (s, 1H)、7.81 (d, 1HO, 7.75 (d, 1H)、7.26 (t, 1H)、7.15 (t, 1H)、6.76 (m, 3H)、4.31 (m, 2H)、3.72 (s, 3H)、3.58 (s, 2H)、3.27 (d, 2H)、3.06 (s, 2H)、2.67 (s, 4H)。分析C222H24N4O3 (0.5 H2O) での算出値: C, 65.82; H, 6.28; N, 13.96。実測値: C, 65.80; H, 6.08; N, 13.95。
R = CH2CH2C(O)NHCH2CH2-ピペラジン (5ddd)。収率 = 16% ;1H NMR (DMSO-d6) δ8.35 (t, 1H)、7.87 (t, 1H)、7.80 (d, 1H)、7.74 (d, 1H)、7.25 (t, 1H)、4.32 (m, 2H)、3.56 (s, 2H)、3.12 (m, 4H)、2.67 (t, 2H)、2.25 (m, 6H)、1.42 (m, 6H)。分析C20H27N5O2 での算出値: C, 65.02 ; H, 7.37; N, 18.96。実測値: C, 65.00; H, 7.24; N, 19.10。
スキーム3-4 イミダゾベンゾジアゼピンアミン6a-ddの合成。
塩化物5nの合成。アミン4 (200mg、1.13mmol)、炭素に担持されているパラジウム (50mg) を、CH
3CN (10mL) に懸濁した。クロロアセトアルデヒドの50%水溶液 (215μL、1.31mmol) を、この混合物に加え、反応を3時間攪拌した。反応混合物は粗いフリットであり、これを、濃縮した。粗製の濾液を分析したところ、5n 95%であり、これを、さらに精製することなく、アミノ化ステップで使用した。収率 = 69%、173mg;
1H NMR (d
6-DMSO) δ8.43 (t, 1H)、7.92 (d, 1H)、7.87 (d, 1H)、7.35 (t, 1H)、5.08 (s, 2H)、4.41 (m, 2H)、3.63 (m, 2H)。
塩化物5nをアミノ化するための一般的な手順 (6a、R = ピペラジン)。塩化物5n (150mg、0.64mmol) を、CH3CN (5mL) に懸濁し、ピペリジン (108mg、1.3mmol) を加え、引き続き、12時間還流させた。溶液を水 (1mL) でクエンチし、続いて、EtOAc (2×5mL) で抽出した。合わせた有機物を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、生じた残留物をジエチルエーテルまたはヘキサンで粉砕し、乾燥させると、粗製生成物6a-ddが得られた。生じた固体 (96mg、53%) は、所望のアミン6aであった。1H NMR (d6-DMSO) δ8.35 (t, 1H)、7.82 (d, 1H)、7.76 (d, 1H)、7.27 (t, 1H)、4.31 (m, 2H)、3.61 (m, 2H)、3.35 (s, 2H)、3.03 (s, 2H)、2.55 (s, 2H)、1.68 (m, 4H)、1.59 (m, 2H)。MS (ES+ = 285.07)。
スキーム3-4a。イミダゾベンゾジアゼピンアミン6a-kkの別の合成。
塩化物5nの別の合成。アミン4 (12.5g、70.6mmol)、炭素に担持されているパラジウム (500mg) およびt-ブチルジメチルシリルオキシアセトアルデヒド (15.0g、84.7mmol) を、THF500mLに懸濁し、一晩還流させた。反応を、TLC (EtOAc) により監視し、アミンが消費された後に (16時間)、パラジウムを濾別し、濾液を、フッ化テトラブチルアンモニウム (75mL、THF中、1.0M) で処理した。溶剤を除去し、生じた残留物をジエチルエーテル75mLおよびMeOH75mLで粉砕し、濾過した。固体を乾燥させると、中間体アルコール (13.6g、89%、純度>95%) と同定された。この化合物を、さらに精製することなく、塩素化した。このアルコールを、塩化チオニル (25mL) に滴加し、一晩攪拌した。次いで、塩化チオニルを真空除去し、残留物をジエチルエーテルで数回粉砕した。粗製の固体を、アセトニトリルから再結晶させた (12.2g、全体収率74%)。
1H NMR (DMSO-d
6) δ8.44 (t, 1H)、7.92 (d, 1H)、7.87 (d, 1H)、7.36 (t, 1H)、5.08 (s, 2H)、4.42 (m, 2H)、3.63 (m, 2H) ; MS (ES+ = 392.34)。分析C
11H
10ClN
3O での算出値: C, 56.06; H, 4.28; N, 17.83。実測値: C, 56.06; H, 4.27; N, 17.83。アミン6ee-kkをこの化合物から調製した。
6b, R=N-ベンジルメチルアミン。1H NMR (d6-DMSO) δ8.44 (t, 1H)、7.89 (m, 2H)、7.35 (m, 6H)、4.45 (m, 2H)、3.90 (s, 2H)、3.65 (m, 2H)、3.62 (s, 2H)、2.17 (s, 3H)。MS (ES+ = 321.01)。
6c,R = イミダゾール。MS (ES+ = 267.93)。
6d,R = ピロリドン。MS (ES+ = 270.97)。
6e,R = テトラヒドロキノリン。MS (ES+ = 332.98)。
6f,R = N-メチルアニリン。MS (ES+ = 306.98)。
6g,R = N-メチルピペラジン。MS (ES+ = 300.02)。
6h,R = N,N,N-トリメチルエチレンジアミン。MS (ES+ = 302.03)。
6i,R = N-メチルシクロヘキシルアミン。MS (ES+ = 313.04)。
6j,R = N-フェニルピペラジン。MS (ES+ = 361.97)
6k,R = N,N-ジブチルアミン。MS (ES+= 329.04)
61,R = N,N,N-トリメチルプロパンジアミン。MS (ES+= 316.03)。
6m,R = 4-ピペリドン。MS (ES+ = 298.97)。
6n,R = 3-メチルカルボキシ-4-ピペリドン。MS (ES+=356.96)。
6o,R = 2-ピペリジン-メタノール。MS (ES+ = 315.03)。
6p,R = ヘキサメチレンイミン。MS (ES+ = 299.05)。
6q,R = モルホリン。MS (ES+ = 287.02)。
6r,R = N-ベンジルピペラジン。MS (ES+ = 377.05)。
6s,R = ヘプタメチレンイミン。MS (ES+ = 313.08)。
6t,R = N,N-ジペンチルアミン。MS (ES+ = 357.14)。
6u,R = N,N-ジヘキシルアミン。MS (ES+ = 385.17)。
6v,R = N,N-ジイソプロピルアミン。MS (ES+ = 301.10)。
6w,R = N,N-ジエチルアミン。MS (ES+ = 273.10)。
6x,R = N-メチル-p-アニシジン。MS (ES+ = 337.06)。
6y,R = N-ベンジル-[2.2.1]-ジアザビシクロヘプタン。MS (ES+ = 388.10)。
6z,R = N,N-ジプロピルアミン。MS (ES+ = 301.10)。
6aa,R = N,N-ジメチルアミン。MS (ES+ = 245.02)。
6bb,R = N,N-ジベンジルアミン。MS (ES+ = 397.09)。
6cc,R = N-tert-ブトキシカルボニルピペラジン。MS (ES+ = 386.11)。
6dd,R = ピペロニルピペラジン。MS (ES+ = 420.09)。
R = N-ベンジル-(N,N-ジメチルアミノエチル)アミン (6ee)。1H NMR (CDCl3) δ8.57 (bt, 1H)、8.05 (t, 2H)、7.50 (t, 1H)、7.39 (m, 5H)、5.12 (s, 2H)、4.50 (bs, 2H)、3.80 (bs, 2H)、3.60 (m, 4H)、3.36 (s, 6H)、3.10 (m, 2H)。MS (ES+ = 377.99)。
R = N-ベンジル-N-フェネチルアミン (6ff)。MS (ES+ = 410.98)。
R = テトラヒドロイソキノリン (6gg)。MS (ES+ = 332.98)。
R = 4,5-ジメトキシテトラヒドロイソキノリン (6hh)。MS (ES+ = 392.96)。
R = L-プロリン O-t-ブチルエステル (6ii)。MS (ES+ = 371.01)。
R = [2.2.1]ジアザビシクロヘプタン (6jj)。MS (ES+ = 298.30)。
R = (N-3-フルオロフェニル)[2.2.1]ジアザビシクロヘプタン (6kk)。1H NMR (DMSO-d6) δ8.38 (bt, 1H)、7.79 (m, 2H)、7.25 (t, 1H)、7.15 (m, 1H)、6.48 (m, 3H)、4.45 (s, 2H)、4.50 (m, 2H)、3.95 (m, 2H)、3.70 (m, 2H)、3.45 (m, 2H)、2.76 (dd, 2H)、1.87 (dd, 2H)。MS (ES+ = 392.34)。分析C22H22FN5O (0.75 H2O) での算出値: C, 65.25; H, 5.85; N, 17.29。実測値: C, 65.63; H, 5.77; N, 16.88。
スキーム4-4。アミド7a-nの一般的な合成。
アミド7a-nを合成するための一般的な手順。カルボン酸 (5ii) (80mg、0.26mmol)、EDC (94mg、0.52mmol)、DMAP (5mg) および必須アミン (0.52mmol) を、DCM/NMP (10: 1、5mL) の溶液中で相互に混合した。反応混合物を一晩攪拌した。処理は、水 (3mL) での洗浄および硫酸ナトリウム層を通す有機相の乾燥を含んだ。有機相を濃縮することにより、粗製アミド7a-nを全て単離した。
7a,N-(アミノエチル)-モルホリン。MS (ES+ = 419.94)。
7b,N-(アミノエチル)-ピロリジン。MS (ES+ = 403.96)。
7c,N-アミノエチル-ピペリジン。MS (ES+ = 417.98)。
7d,N-メチルピペラジン。MS (ES+ = 389.98)。
7e,N-ベンジルピペラジン。MS (ES+ = 465.98)。
7f,ピペロニルピペラジン。MS (ES+ = 509.94)。
7g,N-boc-ピペラジン。MS (ES+ = 475.98)。
7h,N,N,N-トリメチルプロパンジアミン。MS (ES+ = 406.02)。
7i,2-(アミノエチル)-N-メチルピロリジン。MS (ES+ = 418.01)。
7j,N,N-ジエチルエチレンジアミン。MS (ES+ = 406.02)。
7k,N,N-ジメチルエチレンジアミン。MS (ES+ = 378.00)。
71,N,N-ジエチルプロパンジアミン。MS (ES+ = 420.04)。
7m,N-ベンジル-ジアザ[2.2.1]ビシクロヘプタン。MS (ES- = 475.90)。
7n,3-カルボキシメチル-4-ピペリジノン。MS (ES+ = 446.96)。
二環式アミン8a-tの合成。
R = H (8a)。
1H NMR (DMSO-d
6) δ8.38 (bt, 1H)、7.85 (d, 1H)、7.80 (d, 1H)、7.32 (m, 6H)、4.50 (m, 2H)、4.00 (d, 1H)、3.92 (d, 1H)、3.70 (d, 1H)、3.63 (m, 3H)、3.25 (m, 2H)、2.81 (d, 1H)、2.59 (m, 3H)、1.67 (m, 2H)。MS (ES+ = 377.99)。分析C
23H
25N
5O (0.2 H
2O) での算出値: C, 70.64; H, 6.40; N, 17.91。実測値: C, 70.86; H, 6.55; N, 17.95。
R = 2,5-ジメチル (8b)。MS (ES+ = 416.35)。
R = 3-メトキシ (8c)。MS (ES+ = 418.33)。
R = 4-メトキシ (8d)。MS (ES+ = 418.33)。
R = 4-O-アセチル (8e)。MS (ES+ = 446.33)。
R = 3,4-ジメチル (8f)。MS (ES+ = 416.37)。
R = 3,4-ジクロロ (8g)。MS (ES+ = 456.24)。
R = 4-t-ブチル (8h)。MS (ES+ = 444.41)。
R = 4-メチル (8i)。MS (ES+ = 402.38)。
R = 4-フルオロ (8j)。MS (ES+ = 406.37)。
R = 3-クロロ (8k)。MS (ES+ = 422.65)。
R = 2-フルオロ (81)。MS (ES+ = 406.30)。
R = 3-メチル (8m)。MS (ES+ = 402.32)
R = 2-メチル (8n)。MS (ES+ = 402.35)。
R = 3-フルオロ (8o)。MS (ES+ = 406.33)。
R = 2-クロロ (8p)。MS (ES+ = 422.30)。
R = 4-トランス-スチルベン (8q)。MS (ES+ = 489.62)。
R = 4-O-ベンジル (8r)。MS (ES+ = 494.36)。
R = 2-クロロピペロニル (8s)。MS (ES+ = 466.30)。
R = 4-クロロ (8t)。MS (ES+ = 422.34)。
スキーム6-4。アミンlla-fの合成。
アルコール9。エチルエステル5jj (500mg、1.38mmol) をTHF (20mL) に懸濁させ、0℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウム (100mg、2.74mmol) を、さらに30分間かけて滴加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応をEtOAc10mLでクエンチし、水 (10mL) で洗浄した。有機層を分配し、水性層をEtOAc (4×10mL) で繰り返し抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空濃縮した。生じた粗製の固体を、ジエチルエーテル (10mL) で粉砕し、濾過した。生じた固体は、アルコール9と同定された。収率 = 400mg (96%);
1H NMR (DMSO-d
6) δ8.32 (bt, 1H)、7.78 (t, 2H)、7.25 (t, 1H)、7.22 (m, 4H)、5.11 (t, 1H)、4.45 (m, 2H)、4.44 (d, 2H)、3.49 (m, 2H)、3.12 (m, 2H)、3.08 (m, 2H); MS (ES+ = 322.40)。分析C
19H
19N
5O
2 (0.75H
2O) での算出値: C, 68.14; H, 6.08; N, 12.55.実測値: C, 68.59; H, 6.08; N, 12.27。
塩化ベンジル10。アルコール9 (350mg、1.09mmol) を少量ずつ、塩化チオニル (3mL) の冷却された攪拌溶液 (0℃) に加えた。3時間攪拌した後に、塩化チオニルを真空除去し、粗製塩化物をジエチルエーテルで粉砕し、濾過すると、粗製塩化物295mgが得られた (純度>95%)。この物質を、さらに精製することなく、アミノ化した。1H NMR (DMSO-d6) δ8.46 (bt, 1H), 7.88 (m, 2H), 7.35 (m, 4H), 4.74 (s, 2H), 4.30 (bs, 2H), 3.53 (bs, 2H), 3.27 (m, 2H), 3.17 (m, 2H); MS (ES+ = 340.30)。
塩化物10をアミノ化するための一般的な手順。塩化物10 (20mg、0.058mmol) をCH3CN (1mL) に溶かした。この混合物 (16mg、0.12mmol) に、炭酸カリウムを、続いて必須アミン (0.12mmol) を加えた。反応を、60℃に一晩加熱した。次いで、反応を1MのHCl (1mL) でクエンチし、EtOAc (2mL) で抽出した。水性層を、K2CO3で塩基性にし、EtOAc (2×2mL) で抽出した。EtOAcを真空濃縮し、粗製アミンを、MSで同定した。
NR2 = ジメチルアミン (11a)。MS (ES+ = 349.35)。
NR2 = ピペリジンメタノール (11b)。MS (ES+ = 419.38)。
NR2 = N-メチルピペラジン (11c)。MS (ES+ = 404.38)。
NR2 = テトラヒドロイソキノリン (11d)。MS (ES+ = 437.36)。
NR2 = N,N,N-トリメチルプロピレンジアミン (11e)。MS (ES+ = 420.42)。
NR2 = ピロリジン (11f)。EtOAc中に遊離塩基を懸濁させ、1.1当量のHCl/Et2Oを加え、1時間攪拌することにより、11fのHCl塩を調製した。生じた固体を濾過すると、吸湿性の固体が生じた。収率 = 72%; 1H NMR (CDCl3) δ7.93 (d, 1H)、7.79 (d, 1H)、7.49 (t, 1H)、7.22 (d, 2H)、7.11 (d, 2H)、4.50 (m, 5H)、4.17 (s, 2H)、3.40 (m, 2H)、3.25 (m, 4H)、3.13 (m, 2H)、2.99 (m, 2H)、2.00 (m, 2H)、1.83 (m, 2H); MS (ES+ = 375.38)。分析C23H27CIN4O1 (4H2O) での算出値: C, 57.19; H, 7.30; N, 11.60.実測値: C, 56.93; H, 7.46; N, 11.74。
スキーム7-4。アミド13a-kの合成。
カルボン酸12。エステル5jj (1.0g、2.75mmol) を、1MのNaOHに懸濁させ、溶解が生じるまで、100℃に加熱した。反応混合物を冷却し、pH7まで酸性化し、固体を濾別した。固体を乾燥させ、同定すると、所望の物質12であった。乾燥収率 = 761mg (82%); 融点 = 300〜320℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ12.86 (bs, 1H)、8.35 (bt, 1H)、7.87 (d, 2H)、7.81 (m, 2H)、7.43 (d, 2H)、7.28 (t, 1H)、4.27 (m, 2H)、3.53 (m, 2H)、3.21 (m, 4H)。分析C
19H
17N
3O
3 (3H
2O) での算出値: C, 58.76; H, 4.71; N, 10.82.実測値: C, 58.74; H, 4.85; N, 10.81。
アミド13a-kを合成するための一般的な手順。カルボン酸12 (20mg、0.060mmol) を、DCM/NMP (1mL、4/1混合物) に懸濁させた。EDC (18mg、0.094mmol)、DMAP (触媒量) および必須アミン (1.2当量) を加え、反応を一晩攪拌した。反応を、水 (2mL) でクエンチし、DCM (2×2mL) で分配した。合わせた有機物を乾燥させ、濃縮すると、粗製アミドが得られた。アミドを、MSにより同定した。
NR2 = N-ベンジル-[2.2.1]ジアザビシクロヘプタン (13a)。MS (ES+ = 506.26)。
NR2 = N-ベンジルピペラジン (13b)。MS (ES+ = 494.28)。
NR2 = N-アミノエチルピロリジン (13c)。MS (ES+ = 432.31)。
NR2 = N-アミノエチルピペリジン (13d)。MS (ES+ = 446.31)。
NR2 = 4-カルボキシメチルピペリジン (13e)。MS (ES+ = 461.29)。
NR2 = N,N-ジエチルエチレンジアミン (13f)。MS (ES+ = 434.33)。
NR2 = N-メチルピペラジン (13g)。MS (ES+ = 418.31)。
NR2 = 3-カルボキシメチル-4-オキソピペリジン (13h)。MS (ES+ = 475.27)。
NR2 = N,N,N-トリメチルエチレンジアミン (13i)。MS (ES+ = 420.36)。
NR2 = グリシンt-ブチルエステル (13j)。MS (ES+ = 447.29)。
NR2 = グリシン (13k)。グリシンt-ブチルエステル13j (300mg、1.0mmol) をDCM中10%のTFAを用いて脱保護することにより、この化合物を調製した。16時間攪拌した後に、溶剤を除去し、残留物を、10%Na2CO3に入れた。この塩基性混合物を抽出し、続いて、酸性化し、EtOAc (3×5mL) で再抽出すると、所望の酸13kの溶液が生じた。EtOAcを真空除去し、粗製の固体を、MeOH/EtOAc (75mg、20%) から再結晶させた。1H NMR (DMSO-d6) δ12.75 (bs, 1H)、9.13 (bt, 1H)、8.51 (bt, 1H)、8.39 (s, 1H)、8.07 (m, 2H)、7.94 (m, 2H)、7.72 (t, 1H)、7.39 (t, 1H)、4.51 (m, 2H)、3.98 (m, 2H)、3.56 (m, 2H)。分析C19H16N4O4での算出値: C, 62.63; H, 4.43; N, 15.38.実測値: C, 62.28; H, 4.49; N, 15.34。
スキーム8-4。アミド14a-jの合成。
アミン14a-jを合成するための一般的な手順。14a-jを合成するための手順は、アミン6a-kkの合成と同様である。
NR2 = ジメチルアミン (14a)。MS (ES+ = 321.26)。
NR2 = ピロリジン (14b)。MS (ES+ = 347.27)。
NR2 = 4-カルボキシメチルピペリジン (14c)。MS (ES+ = 419.26)。
NR2 = N-メチルグリシン (14d)。MS (ES+ = 367.21)。
NR2 = テトラヒドロイソキノリン (14e)。MS (ES+ = 407.26)。
NR2 = N-メチル-ベンジルアミン (14f)。MS (ES+ = 397.26)。
NR2 = N,N,N-トリメチルエチレンジアミン (14g)。MS (ES+ = 378.33)。
NR2 = N-メチルピペラジン (14h)。MS (ES+ = 376.32)。
NR2 = 2-ピペリジンメタノール (14i)。MS (ES+ = 391.31)。
NR2 = N-メチルグリシンt-ブチルエステル (14j)。収率 = 70%; 融点 = 180〜185℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.37 (t, 1H)、7.82 (m, 2H)、7.29 (t, 1H)、4.48 (m, 2H)、3.94 (s, 2H)、3.58 (m, 2H)、3.26 (s, 2H)、2.30 (s, 3H)、1.38 (s, 9H)。分析C18H24N4O3での算出値: C, 62.77; H, 7.02; N, 16.27.実測値: C, 62.73; H, 7.05; N, 16.22。
実施例5
次の一般式II-5の化合物は、例えば、次の方法により合成することができる。
スキーム1-5。アザフェナントリドン (azaphenanthridone) 4a-cを合成するための一般的なスキーム。
アミン3a-cを合成するための一般的な手順。Brimble, M. A.; Chan, S. H. Aust. J. Chem. 1998、51、235-242により調製されたボロン酸1 (2.0g、8.0mmol) を、トルエン/EtOH (8: 1) 100mL中の炭酸カリウム (H
2O 8mL中の2.2g) および2-クロロ-3-アミノピリジン (0.94g、7.3mmol) の溶液に加えた。この混合物を、真空中で脱酸素化し、窒素で再び満たした。窒素下に30分間、混合物を攪拌した後に、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン (250mg) を、この混合物に加えた。TLC (ヘキサン/EtOAc 50/50) により、完全に変換するまで、溶液を80℃に加熱した。次いで、反応を水で抽出し、トルエン層を乾燥させ、濃縮すると、粗製の固体が得られ、これを、ジエチルエーテル (10〜20mL) で粉砕すると、所望のアミン3aが1.84g (85%) 得られる。
1H NMR (CDCl
3) δ8.05 (d, 1H)、7.45 (m, 3H)、7.28 (d, 1H)、7.06 (m, 1H)、7.00 (d, 1H)、4.01 (s, 2H)、3.78 (m, 1H)、3, 31 (m, 1H)、1.48 (d, 3H)、1.13 (d, 3H)、1.01 (d, 3H)、0.84 (d, 3H)。
R = 5-クロロアミン3b。最少量のシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによる精製を除き (10%EtOAc/ヘキサン→50%EtOAc/ヘキサン)、アミド3bを、前記のように3-アミノ-2,5-ジクロロ-ピリジン2b (X = Cl、R = 5-Cl) から合成した。乾燥収率は、1.40g (70%) であった。1H NMR (CDCl3) δ7.98 (s, 1H)、7.45 (m, 2H)、7.26 (m, 2H)、7.00 (d, 1H)、3.76 (m, 1H)、3.35 (m, 1H)、1.48 (d, 3H)、1.19 (d, 3H)、1.04 (d, 3H)、0.91 (d, 3H)。
R = 6-メトキシアミン3c。アミド3cを、前記のように、3-アミノ-2-ブロモ-6-メトキシピリジン2cおよびボロン酸1から合成した。乾燥収率は、74%であった。
1H NMR (CDCl
3) δ7.43 (m, 3H)、7.27 (m, 1H)、7.08 (d, 1H)、6.61 (d, 1H)、3.83 (s, 3H)、3.70 (m, 1H)、3.30 (m, 1H)、1.49 (d, 3H)、1.15 (d, 3H)、0.99 (d, 3H)、0.75 (d, 3H)。
アザフェナントリドン4a。アミド3a (1.74g、5.8mmol) を、無水テトラヒドロフラン (25mL) に溶かし、窒素下に-78℃に冷却した。リチウムジイソプロピルアミド (2.0M、7.6mL) を、この溶液に滴加し、この混合物を、数時間攪拌し、室温まで一晩加温した。反応を水 (50mL) でクエンチし、10%MeOH/DCMで抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、濃縮すると、粗製の固体が得られ、これを、沸騰ジエチルエーテルで粉砕すると、純粋な物質4a 0.95g (89%) が得られた。融点 = 300〜320℃ (分解);
1H NMR (d
6-DMSO) δ11.78 (s, 1H)、8.77 (d, 1H)、8.55 (d, 1H)、8.32 (d, 1H)、7.93 (d, 1H)、7.74 (m, 2H)、7.54 (m, 1H)。分析C
12H
8N
2Oでの算出値: C, 73.46; H, 4.11; N, 14.28.実測値: C, 72.80; H, 4.19; N, 14.06。
クロロアザフェナントリドン4b。塩化物4bを、化合物4aと同様の方法で調製した。収率 = 74%; 融点 = 295〜300℃、
1H NMR (d
6-DMSO) δ11.80 (bs, 1H)、8.69 (d, 1H)、8.56 (s, 1H)、8.31 (d, 1H)、7.94 (t, 1H)、7.78 (m, 2H)。分析C
12H
7ClN
2Oでの算出値: C, 62.49; H, 3.06; N, 12.15.実測値: C, 61.53; H, 3.21; N, 11.87。
メトキシアザフェナントリドン4c。化合物4cを、4aと同様の方法でアミド3cから調製した。収率99%; 融点 = 290〜300℃;
1H NMR (d
6-DMSO) δ11.67 (bs, 1H)、8.69 (d, 1H)、8.30 (d, 1H)、7.93 (t, 1H)、7.72 (m, 2H)、7.03 (d, 1H)、4.01 (s, 3H)。分析C
13H
10N
2O
2での算出値: C, 69.02; H, 4.46; N, 12.38.実測値: C, 67.89; H, 4.49; N, 12.08。
ヒドロキシアザフェナントリドン4d。メチルエステル4c (500mg、2.2mmol) を、封管中で、HBr10mL (HOAc中、48%) に溶かした。反応を、100℃に10時間加熱した。冷却した後に、反応を濾過し、酢酸 (3×10mL) で洗浄し、真空乾燥させた。臭化水素酸塩4dの乾燥重量は、421mg (90%) であった。
1H NMR (d
6-DMSO) δ11.61 (bs, 1H)、10.50 (bs, 1H)、8.62 (d, 1H)、8.30 (d, 1H)、7.89 (t, 1H)、7.71 (t, 1H)、7.65 (d, 1H)、6.81 (d, 1H)。分析C
12H
9BrN
2O
2での算出値: C, 49.17; H, 3.09; N, 9.56.実測値: C, 48.75; H, 3.15; N, 9.36。
ベンジルオキシアザフェナントリドン4e。臭化水素酸塩4d (100mg、0.34mmol) を、DMF3mLに溶かした。炭酸カリウム (100mg) および臭化ベンジル (60μL、0.50mmol) を、この溶液に加え、混合物を60℃に14時間加熱した。溶剤を真空除去し、残留物を水 (5mL) および沸騰MeOH (10mL) で洗浄し、濾過した。固体4e (47mg、46%) は、純粋であったが、濾液は、異性体の混合物を含有した。融点 = 271〜276℃。1H NMR (d6-DMSO) δ11.68 (bs, 1H)、8.71 (d, 1H)、8.30 (d, 1H)、7.93 (t, 1H)、7.74 (m, 2H)、7.55 (d, 2H)、7.40 (t, 2H)、7.32 (t, 1H)、7.09 (d, 1H)、5.54 (s, 2H)。分析C19H14N2O2 (H2O) での算出値: C, 71.24; H, 5.03; N, 8.74.実測値: C, 71.28; H, 4.83; N, 8.38。
スキーム2-5。アミノアザフェナントリドン4fの合成。
ジニトロアミド3f。2-クロロ-3,5-ジニトロピリジン2fとボロン酸1とのカップリングを、3a-cの手順での記載と同様に行った。1H NMR (CDCl3) δ9.55 (s, 1H)、9.04 (s, 1H)、7.41 (m, 2H)、7.39 (t, 1H)、7.28 (d, 1H)、3.99 (m, 1H)、3.40 (m, 1H)、1.58 (bd, 3H)、1.50 (bd, 3H)、1.33 (bd, 3H)、1.20 (bd, 3H)。
アミノアザフェナントリドン4f。ジニトロアミド3f (700mg、1.88mmol) を、MeOH25mLに溶かし、窒素下に、炭素に担持されているパラジウム100mgと共にParrフラスコに加えた。この混合物を、水素30psiの雰囲気下に、2時間還元した。パラジウムを、充填したセライトを通して濾過し、濾液を真空濃縮し、粗製ジアミン (550mg、94%) を、さらに精製することなく、再結晶で使用した。このジアミンを、無水テトラヒドロフランに再溶解させ、アミド3a-cと同様の方法で、LDA (3当量) で環化させた。化合物4fを、収率56% (227mg) で単離した。融点 = >300℃ (分解); 1H NMR (d6-DMSO) δ11.46 (bs, 1H)、8.49 (d, 1H)、8.17 (d, 1H)、7.95 (s, 1H)、7.77 (t, 1H)、7.51 (t, 1H)、6.79 (s, 1H)、5.92 (d, 2H)。分析C12H9N3O2での算出値: C, 62.87; H, 4.84; N, 18.33.実測値: C, 62.18; H, 4.74; N, 18.17。
スキーム3-5。クロロアザフェナントリドン4gの合成。
クロロアザフェナントリドン4g。アミド5を、DCM中の市販の試薬、塩化ベンゾイルおよび3-アミノ-2,6-ジクロロピリジンから、高い収率で調製した。アミド5 (4.45g、16.7mmol) をDMA (35mL) に溶かし、炭酸ナトリウム (1.8g、16.7mmol) および酢酸パラジウム (400mg、触媒量) を加えることにより、所望の生成物4gを調製した。TLCにより、出発物質がもはや存在しなくなるまで、反応混合物を、125℃に数時間加熱した。次いで、反応を室温まで冷却し、真空濃縮させ、粗製残留物を、沸騰EtOAc (100mL) に懸濁させ、充填したセライトを通して濾過した。濾液を濃縮し、析出した固体を濾別し、化合物4gであると決定した (520mg、収率13%)。融点 = 285〜295 (分解) ℃;
1H NMR (d
6-DMSO) δ11.92 (bs, 1H)、8.62 (d, 1H)、8.32 (d, 1H)、7.95 (t, 1H)、7.77 (m, 2H)、7.62 (d, 1H)。分析C
12H
7ClN
2Oでの算出値: C, 62.49; H, 3.06; N, 12.15.実測値: C, 61.40; H, 3.19; N, 11.77。
スキーム4-5。アザフェナントリドンアミン4h-xを合成するための一般的スキーム。
ニトロ化合物3gを合成するための一般的な手順。文献により調製されたボロン酸1 (2.0g、8.0mmol) を、トルエン/EtOH (8: 1) 100mL中の炭酸カリウム (H
2O 8mL中の2.2g) および2,5-ジクロロ-3-ニトロピリジン2g (1.4g、7.3mmol) の溶液に加えた。この混合物を真空中で脱酸素化し、窒素を再び満たした。窒素下に30分間混合物を攪拌した後に、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン (250mg) を混合物に加えた。TLC (ヘキサン/EtOAc 50/50) により、完全に変換するまで (出発物質がなくなるまで)、溶液を80℃に加熱した。次いで、反応を水で抽出し、トルエン層を乾燥させ、濃縮して、粗製オイルを得て、これを、シリカゲルでカラム処理すると、所望の異性体3gが収率45% (1.20g) で得られた。
1H NMR (CDCl
3) δ8.26 (d, 1H)、7.45 (m, 3H)、7.34 (m, 2H)、3.99 (m, 1H)、3.41 (m, 1H)、1.38 (bs, 9H)、1.21 (d, 3H)。
アミン6a-xを合成するための一般的な手順。塩化物3g (300mg、0.83mmol) をTHF (5mL) に溶かし、引き続き、ジイソプロピルエチルアミン (160μL、0.91mmol) および2-(4-アミノエチル) モルホリン (220μL、1.66mmol) を加えた。反応を65℃に一晩加熱すると、TLC分析は、ベースライン上 (EtOAc) に低位置スポットを示した。水 (5mL) を混合物に加え、DCM (3×10mL) で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、濃縮させると、粗製のフォームが得られ、これを、真空乾燥させて、固体化した。固体を、ヘキサンで粉砕し、濾過すると、所望のアミン6a 320mg (85%) が得られた。
NR2 = アミノエチルモルホリン (6a)。収率 = 85%; 1H NMR (DMSO-d6) δ8.21 (m, 1H), 7.40 (m, 5H), 6.36 (d, 1H), 3.97 (m, 1H), 3.70 (m, 6H), 3.47 (m, 2H), 3.31 (m, 1H), 2.45 (m, 6H), 1.48 (bs, 3H), 1.24 (bs, 3H), 1.06 (bs, 3H), 0.87 (bs, 3H)。
NR2 = N-メチルピペラジン (6b)。収率 = 72%; MS (ES+) = 426.21。
NR2 = N-boc-[2.2.1]ジアザビシクロヘプタン (6c)。収率 = 72%; MS (ES+) = 486.43。
NR2 = N-boc-ピペラジン (6d)。収率 = 72%; MS (ES+) = 473.23。
NR2 = アミノ (6e)。収率 = 72%; MS (ES+) = 343.31。
アニリン7a-xを合成するための一般的な手順。ニトロ化合物6a (300mg、0.66mmol) を、Pd/C (100mg) を有するMeOH (20mL) に溶かし、30psiで2時間水素化した。TLCは、ニトロ化合物の完全な変換を示した (10%MeOH/EtOAc)。反応混合物を充填したセライトを通して濾過し、濾液を濃縮し、乾燥させた。粗製フォームを、さらに精製することなく、環化ステップで使用した。アニリン7aの乾燥収率は、275mg (99%) であった。
1H NMR (CDCl
3) δ7.41 (m, 3H)、6.98 (d, 1H)、6.31 (d, 1H)、4.75 (bs, 2H)、3.78 (m, 1H)、3.70 (m, 4H)、3.28 (m, 3H)、2.56 (m, 2H)、2.47 (m, 4H)、1.50 (d, 3H)、1.19 (d, 3H)、1.00 (d, 3H)、0.83 (d, 3H)。
アニリン7a-xを環化するための一般的な手順。粗製アニリン7a (270mg、0.64mmol) をTHF (20mL) に溶かし、-78℃に冷却した。LDA (1mL) の2.0M溶液をアニリンに加え、反応を徐々に室温まで一晩加熱した。混合物を、水 (10mL) でクエンチし、EtOAc (3×15mL) で数回抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、濃縮し、生じた固体を、EtOAc (3mL) で粉砕し、濾過すると、所望のアミン4h 125mg (58%) が得られた。
1H NMR (DMSO d
6) δ11.46 (s, 1H)、8.70 (d, 1H)、8.32 (d, 1H)、7.92 (t, 1H)、7.71 (t, 1H)、7.49 (d, 1H)、6.82 (d, 1H)、6.63 (t, 1H)、3.66 (m, 4H)、3.58 (m, 2H)、2.60 (m, 4H)。MS (ES+ = 324.97)。融点= 250〜255℃。分析C
18H
20N
4O
2 (0.5 H
2O) での算出値 C, 64.85; H, 6.35; N, 16.81。実測値 C, 65.44; H, 6.27; N, 16.71。
NR
2 = N-メチルピペラジン (4i)。収率 = 46%; 融点 = 285〜288℃;
1H NMR (CDCl
3) δ11.50 (s, 1H)、8.65 (d, 1H)、8.27 (d, 1H)、7.88 (t, 1H)、7.69 (t, 1H)、7.56 (d, 1H)、7.14 (d, 1H)、3.56 (t, 4H)、2.46 (t, 4H)、2.24 (s, 3H)。分析C
17H
18N
4O での算出値: C, 69.37: H, 6.16: N, 19.03; 実測値: C, 69.38 : H, 6.15: N, 18.84。
NR
2 = (S,S)-N-Boc-[2.2.1]ジアザビシクロヘプタン (4j)。収率 = 36%; 融点 = 259〜261℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ11.44 (s, 1H)、8.65 (d, 1H)、8.26 (d, 1H)、7.67 (t, 1H)、7.45 (d, 1H)、6.85 (t, 1H)、4.92 (dd, 2H)、3.38 (m, 2H)、3.30 (s, 1H)、3.23 (m, 1H)、1.96 (d, 2H)、1.60 (s, 9H)。分析C
22H
24N
4O
3 での算出値: C, 67.33; H, 6.16; N, 14.28。実測値: C, 67.30; H, 6.19; N, 14.21。
NR
2 = [2.2.1]-ジアザビシクロヘプタン (4k)。この化合物を、10% TFA/DCM (16h)でboc基を脱保護することにより調製した。収率 = 98%; 融点 = 160〜165℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ11.54 (s, 1H)、8.68 (d, 1H)、8.59 (d, 1H)、7.90 (t, 1H)、7.72 (t, 1H)、7.61 (d, 1H)、6.92 (d, 1H)、5.04 (s, 1H)、4.53 (s, 1H)、3.68 (m, 2H)、3.29 (m, 2H)、2.19 (d, 1H)、2.00 (d, 1H)。分析C
17H
16N
4O (1.1 C
2HF
3O
2)(0.4 H
2O) での算出値: C, 54.41 ; H, 4.00 ; N, 13.22。実測値: C, 54.12; H, 4.26 ; N, 12.98。
NR
2 = Boc-ピペラジン (41)。収率 = 48%; 融点 = 231〜235℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ11.52 (s, 1H)、8.67 (d, 1H)、8.27 (d, 1H)、7.89 (t, 2H)、7.70 (t, 2H)、7.58 (d, 1H)、3.50 (dd, 8H)、1.44 (s, 9H)。分析C
21H
24N
4O
3 (0.5 H
2O) での算出値: C, 64.77; H, 6.47; N, 14.39。実測値 : C, 64.83; H, 6.39; N, 14.23。
NR
2 = ピペラジン (4m)。この化合物を、10% TFA/DCM (16h)でboc基を脱保護することにより調製した。収率 = 99%。; 融点 = 250〜252℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ11.56 (s, 1H)、8.93 (bs, 1H)、8.65 (d, 1H)、8.27 (d, 1H)、7.87 (t, 1H)、7.70 (t, 1H)、7.61 (d, 1H)、7.21 (d, 1H)、3.61 (t, 4H)、3.26 (bs, 4H)。分析C
16H
16N
4O (0.5 H
2O) (1.9 TFA) での算出値: C, 47.18; H, 3.40; N, 11.11。実測値: C, 47.39; H, 3.64; N, 11.18。
NR
2 = アミノ (4n)。収率 = 50%; 融点 = 310〜315℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ11.42 (s, 1H)、8.50 (d, 1H)、8.26 (d, 1H)、7.85 (t, 1H)、7.66 (t, 1H)、7.44 (d, 1H)、6.70 (d, 1H)、6.02 (d, 2H)。分析C
12H
9N
3O (0.11 EtOAc) での算出値: C, 67.64; H, 4.51; N, 19.02。実測値: C, 67.98; H, 4.57; N, 18.67。
NR
2 = N,N-ジエチルアミノプロピル (4o)。収率 = 45% ; 融点 = 114〜116℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ300 MHz 0.96 (t. 6H, J = 7.07,7.73)、1.72 (m, 2H)、2.49 (m, 6H)、3.39 (m, 2H)、6.70 (d, 1H, J=8.84)、7.41 (d, 1H, J = 8.84)、7.65 (t, 1H, J = 8.08,8.09)、7.84 (t, 1H, J = 8.09, 8.34)、8.24 (d, 1H, J = 7.83)、8.83 (d, 1H, J = 7.83)、11.4 (s, 1H)。
NR
2 = N-イソプロピルピペラジン (4p)。融点 = 260〜264℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ300 MHz 11.48 (s, 1H)、8.63 (d, J = 7.44Hz, 1H)、8.25 (d, J = 7.25Hz, 1H)、7.86 (t, J = 8.2,8.39Hz, 1H)、7.67 (t, J = 8.20,6.87Hz, 1H)、7.53 (d, J = 9.15Hz, 1H)、7.10 (d, J = 9.16Hz, 1H)、3.55 (t, J = 4.96,4.58Hz, 4H)、2.68 (m, 1H)、2.56 (t, J = 4.77, 4.77Hz, 4H)、1.00 (d, J = 6.48Hz, 6H)。分析C
19H
24N
4O での算出値: C, 70.8 ; H, 6.9; N, 17.2。実測値: C, 70.9; H, 6.9 ; N, 17.2。
NR
2 = ピロールイルピペリジン (4q)。融点 = 170〜175℃;
1H NMR (D
2O) δ300 MHz 7.89 (d, J = 7.63Hz, 1H)、7.80 (d, J = 7.82Hz, 1H)、7.54 (t, J = 7.06,7.63Hz, 1H)、7.43 (t, J = 6.48,7.44Hz, 1H)、6.94 (d, J = 8.21Hz, 1H)、6.54 (d, J = 7.25Hz, 1H)、4.08 (d, J = 12.21Hz, 2H)、3.63 (t, J = 9.72,8.01Hz, 2H)、3.31 (m, 1H)、3.13 (m, 2H)、2.70 (t, J = 9.92,12.02Hz, 2H)、2.11〜2.2 (m, 4H)、1.94 (q, 2H)、1.63 (q, 2H)。分析C
21H
24N
4O (1 H
2O) (1.4HCl) での算出値: C, 58.4; H, 6.4; N, 13.0; Cl, 11.5。実測値: C, 58.7; H, 6.8; N, 12.8; Cl, 11.1。
NR
2 = N-シクロペンチルピペラジン (4r)。融点 = 285〜290℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ300 MHz 11.50 (s, 1H)、8.65 (d, J = 7.82Hz, 1H)、8.28 (d, J = 8.01Hz, 1H)、7.88 (t, J = 7.06,6.86Hz, 1H)、7.70 (t, J = 7.06,7.06Hz, 1H)、7.56 (d, J = 8.96Hz, 1H)、7.13 (d, J = 9.16Hz, 1H)、3.58 (t, J = 4.96,4.20Hz, 4H)、2.57 (t, J = 4.58,4.57Hz, 4H)、1.83 (m, 2H)、1.64 (m, 2H)、1.57 (m, 1H)、1.50 (m, 2H)、1.37 (m, 2H)。分析C
21H
24N
4O (0.2 H
2O) での算出値: C, 71.7; H, 7.0; N, 15.9。実測値: C, 71.6; H, 7.0; N, 15.7。
NR
2 = N-オキソ-N-メチルピペリジン (4s)。過剰なmCPBAで4iを酸化することにより、この化合物および4t合成した。
1H NMR (D
2O) δ300 MHz 7.62 (d, J = 6Hz, 1H)、7.52 (d, J = 9Hz, 1H)、7.33 (m, 2H)、6.59 (d, J = 9Hz, 1H)、6.14 (d, J = 9Hz, 1H)、3.73 (m, 4H)、3.62 (t, 2H)、3.55 (s, 3H)、3.08 (t, 2H)。
NR
2 = N-オキソ-メチルピペリジン-N-オキシド (4t)。融点 = 230〜235℃;
1H NMR (D
2O) δ300 MHz 7.97 (m, 2H)、7.51 (d, J = 9Hz, 1H)、7.43 (d, J = 9Hz, 1H)、7.36 (t, J = 9Hz, 1H)、7.27 (t, J = 9Hz, 1H)、4.88 (bt, 2H)、4.56 (bt, 2H)、3.96 (bd, 2H)、3.69 (s, 3H)、3.64 (bd, 2H)。分析C
17H
18N
4O
3 (1.25 H
2O) での算出値: C, 50.1; H, 5.1 ; N, 13.8。実測値: C, 50.7; H, 5.2; N, 13.8。
NR
2 = N-メチルフラニルピペラジン (4u)。融点 = 270〜275℃;
1H NMR (DMSO-d
6) 300 MHz 11.49 (s, 1H)、6.63 (d, J = 8.01Hz, 1H)、8.25 (d, J = 7.82Hz, 1H)、7.86 (t, J = 8.20,8.21Hz, 1H)、7.67 (t, J = 7.06, 7.06Hz, 1H)、7.53 (d, J= 8.96,1H)、7.11 (d, J = 8.96Hz, 1H)、3.96 (m, 1H)、3.73 (q, 1H)、3.59 (q, 1H)、3.55 (t, J= 4.96, 3.44Hz, 4H)、2.61 (m, 2H)、2.55 (m, 2H)、2.41 (m, 2H)、1.86〜1.98 (m, 1H)、1.75〜1.82 (m, 2H)、1.43〜1.47 (m, 1H)。分析C
21H
24N
4O
2(0.3 H
2O) での算出値: C, 68.2 ; H, 6.7; N, 15.2。実測値: C, 68.2; H, 6.7; N, 15.0。
NR
2 = N-シクロプロピルメチルピペラジン (4v)。
1H NMR (DMSO-d
6) 300 MHz 11.38 (bs, 1H)、8.55 (d, 1H)、8.17 (d, 1H)、7.76 (t, 1H)、7.58 (t, 1H)、7.46 (d, 1H)、7.05 (d, 1H)、3.49 (m, 4H)、2.40 (m, 4H)、2.12 (m, 2H)、0.77 (m, 1H)、0.39 (m, 2H)、0.00 (m, 2H)。
NR
2 = N-メチル-[2.2.1]-ジアザビシクロヘプタン (4w)。
1H NMR (DMSO-d
6) 300 MHz 11.43 (bs, 1H)、8.66 (d, 1H)、8.27 (d, 1H)、7.84 (t, 1H)、7.70 (t, 1H)、7.53 (d, 1H)、6.81 (d, 1H)、4.73 (m, 1H)、3.52 (m, 1H)、3.48 (m, 1H)、3.37 (m, 1H)、3.34 (m, 1H)、2.87 (d, 1H)、2.28 (s, 3H)、1.86 (dd, 2H)。
NR2 = N-シクロプロピルメチル-[2.2.1]-ジアザビシクロヘプタン (4x)。MS (ES+) = 347.28。
スキーム5-5。アミン8a-rの合成。
アミン4kをアルキル化するための一般的な手順。アミン4k (10mg)、過剰なK
2CO
3および対応する塩化ベンジルを、試験管中でCH
3CN 1mL中に入れた。これらの混合物をヒートブロック上で60℃に一晩加熱した。EtOAcおよび10%HClを加えた。有機層を除去し、水性層を10%NaOHで塩基性にした。EtOAcで抽出し、次いで、減圧下に蒸発させた。化合物8a〜rを、こうして製造した。
R = CH2CN (8a)。MS (ES+) = 332.41。
R = CH2COOEt (8b)。MS (ES+) = 378.45。
R = CH2-(2,5-ジメチルフェニル) (8c)。MS (ES+) = 311.51。
R = CH2-(4-フルオロフェニル) (8d)。MS (ES+) = 401.45。
R = CH2-(4-メトキシフェニル (8e)。MS (ES+) = 413.49。
R = CH2-(3,4-ジメチルフェニル (8f)。MS (ES+) = 411.23。
R = CH2-(3,4-ジクロロフェニル) (8g)。MS (ES+) = 451.36。
R = CH2-(2-フルオロフェニル) (8h)。MS (ES+) = 401.42。
R = CH2-(3-メチルフェニル) (8i)。MS (ES+) = 397.49。
R = CH2-(3-クロロフェニル) (8j)。MS (ES+) = 417.83。
R = CH2-(2-メチルフェニル) (8k)。MS (ES+) = 397.41。
R = CH2-(2-クロロフェニル) (8l)。MS (ES+) = 417.73。
R = CH2-(4-カルボキシフェニル) (8m)。MS (ES+) = 427.43。
R = CH2-(3-カルボキシフェニル) (8n)。MS (ES+) = 427.41。
R = CH2-(4-メチルフェニル) (8o)。MS (ES+) = 397.42。
R = CH2-(4-ベンジルオキシフェニル) (8p)。MS (ES+) = 489.44。
R = CH2-(3-フルオロフェニル) (8q)。MS (ES+) = 400.42。
R = CH2-(3-メチルフェニル) (8r)。MS (ES+) = 412.43。
スキーム6-5。アミン9a-cの合成。
アミン9a-cを平行合成するための一般的な手順。アミン4m、過剰のK
2CO
3および対応するブロモメチルピリジンの混合物に、CH
3CN 1mLを加えた。この反応混合物を、90℃に4時間加熱した。トリス (2-アミノエチル) アミン樹脂を加え、70℃に1時間加熱して、過剰のブロモメチルピリジンを除去した。混合物を濾過し、水 (2mL) を加えた。EtOAcで抽出した。有機層を、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下に蒸発させた。
R = CH2-(o-ピリジン) (9a)。MS (ES+) = 372.41。
R = CH2-(m-ピリジン) (9b)。MS (ES+) = 372.40。
R = CH2-(o-ピリジン) (9c)。MS (ES+) = 372.41。
クロロアセチル誘導体 (10) を合成するための手順。アミン4nを、N,N'-ジメチルアセトアミドに溶かし、氷浴中で0℃に冷却した。トリエチルアミン (1.1当量) および塩化クロロアセチル (0.44mL、5.5mmol) を加えた。反応混合物を、窒素下に、室温で一晩攪拌した。溶剤を減圧下に蒸発させ、残留した褐色の残留物に、水および10%NaHCO
3を加えた。濾過により固体を集めると、1.03g (収率84%) が得られた。融点 = 287〜290℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ300 MHz 11.81 (s, 1H)、10.94 (s, 1H)、8.66 (d, J = 8.39, 1H)、8.31 (d, J = 7.63, 1H)、8.20 (d, J = 8.01, 1H)、7.96 (t, J = 7.82, 7.44, 1H)、7.77 (m, 2H)、4.42 (s, 2H)。分析C
14H
10ClN
3O
2 での算出値: C, 58.5; H, 3.5; N, 14.6; CL 14.6。実測値: C, 58.5; H, 3.6; N, 14.6; Cl, 14.6。
塩化物10をアミノ化するための一般的な手順。アミノ化を、8a-rと同様の方法で実施した。NR
2 = ジメチルアミノアセチル (11a)。融点 = 195〜198℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ300 MHz 7.87 (d, J = 7.44Hz, 1H)、7.76 (d, J = 7.82Hz, 1H)、7.56 (t, J = 7.24,7.25Hz, 1H)、7.47 (m, 2H)、7.06 (d, J = 8.96Hz, 1H)、4.15 (s, 2H)、3.00 (s, 6H)。分析C
16H
16N
4O
2 (1.7 H
2O) (1.2HC1) での算出値: C, 50.8; H, 5.5; N, 14.8; Cl, 11.3。実測値: C, 50.8; H, 5.5; N, 14.7; Cl, 11.2。
NR
2 = ピペリジニルアセチル (11b)。融点 = 175〜180℃;
1H NMR (DMSO-d
6) δ400 MHz 8.03 (bd, J = 8.33Hz, 1H)、7.90 (d, J = 8.09Hz, 1H)、7.66 (t, J = 7.33, 7.32Hz, 1H)、7.59 (d, J = 7.83Hz, 1H)、7.54 (t, J = 7.58, 7.33Hz, 1H)、7.22 (d, J = 8.59Hz, 1H)、4.12 (s, 2H)、3.63 (s, 2H)、3.13 (s, 2H)、1.86 (m, 6H)。分析C
19H
20N
4O
2 (2 H
2O) (HCl) での算出値: C, 54.4; H, 6.3; N, 13.4; Cl, 8.4。実測値: C, 54.2; H, 6.0; N, 13.1; Cl, 8.6。
NR2 = ピロリジルピペリジニルアセチル (11c)。300 MHz 7.61 (m, 2H)、7.47 (t, J = 9Hz, 1H)、7.38 (m, 2H)、6.90 (d, J = 9Hz, 1H)、3.68 (m, 2H)、3.50 (s, 2H)、3.33 (m, 4H)、2.68 (m, 2H)、2.39 (m, 3H)、1.87〜2.12 (m, 6H)。分析C23H27N5O2 (2 H2O) (HCl) での算出値: C, 57.8; H, 6.8 N, 14.7。実測値: C, 57.8; H,6.7 N, 14.6。
NR2 = 2,3 テトラヒドロピリジン (11d)。MS (ES-) = 333。
NR2 = イソインドール (11e)。MS (ES-) = 369。
NR2 = ジフェニルアミン (11f)。MS (ES-) = 407。
NR2 = N-メチルアニソール (11g)。MS (ES-) = 387。
NR2 = N-メチルベンジルアミン (11h)。MS (ES-) = 371。
NR2 = N-ベンジル-N-フェネチルアミン (11i)。MS (ES-) = 461。
NR2 = N-ヒドロキシエチルピペラジン (11j)。MS (ES-) = 381。
NR2 = N,N-ジプロピルアミン (11k)。MS (ES-) = 351。
NR2 = 4-オキソピペリジン (11l)。MS (ES-) = 349。
NR2 = N,N-ジブチルアミン (11m)。MS (ES-) = 379。
NR2 = モルホリン (11n)。MS (ES-) = 337。
NR2 = イミダゾール (11o)。MS (ES-) = 318。
スキーム8-5。アニリン4fのアミド誘導体。
塩化物12。塩化物12を、塩化物10と同様に合成した。
1H NMR (d
6-DMSO, 300MHz): 11.81 (bs, 1H)、10.94 (s, 1H)、8.66 (s, 1H)、8.31 (s, 1H)、8.20 (d, 1H)、7.94 (t, 1H)、7.77 (m, 2H)、4.44 (s, 2H)。
塩化物12をアミノ化するための一般的な手順。アミノ化を、上記で述べた塩化物10のアミノ化と同様の方法で実施した。
NR
2 = ジメチルアミン塩酸塩 (13a)。
1H NMR (D
2O, 300MHz): 7.82 (d, J = 7.44Hz, 1H)、7.76 (d, J = 7.63Hz, 1H)、7.70 (d, J = 2.10Hz)、7.63 (t, J = 7.05, 7.63Hz, 1H)、7.50 (t, J = 7.06, 7.82Hz, 1H)、7.40 (d, J = 2.29Hz, 1H)、4.16 (s, 2H)、3.03 (s, 6H)。
NR
2 = ピペリジン塩酸塩 (13b)。
1H NMR (D
2O, 300MHz): 400 MHz 8.03 (bd, J = 8.33Hz, 1H)、7.90 (d, J = 8.09Hz, 1H)、7.66 (t, J = 7.33, 7.32Hz, 1H)、7.59 (d, J = 7.83Hz, 1H)、7.54 (t, J = 7.58, 7.33Hz, 1H)、7.22 (d, J= 8.59Hz, 1H)、4.12 (s, 2H)、3.63 (s, 2H)、3.13 (s, 2H)、1.86 (m, 6H)。
NR2 = ピロリルピペリジン (13c)。1H NMR (D2O, 300MHz) δ7.48 (d, J = 9Hz, 1H)、7.31 (d, J = 9Hz, 1H)、7.29 (m, 2H)、7.17 (t, J = 9Hz, 1H)、6.99 (s, 1H)、3.58 (s, 2H)、3.43〜3.31 (m, 5H)、3.22 (m, 2H)、2.91 (m, 2H)、2.74 (m, 2H)、2.48 (s, 6H)、2.14 (m, 2H)、1.89〜1.65 (m, 6H)。分析C23H27N5O2 (2 H2O) (2 MsOH) での算出値: C, 50.2; H, 5.9 N, 11.7。実測値: C, 50.2; H, 6.0 N, 11.6。
NR2 = N-イソプロピルピペリジン (13d)。1H NMR (D2O, 300MHz) δ300 MHz 7.78 (d, J = 9Hz, 1H)、7.60 (m, 3H)、7.50 (t, J = 9Hz, 1H)、7.23 (s, 1H)、3.74 (m, 3H)、3.47 (s, 2H)、3.40 (m, 4H)、2.90 (m, 2H)、1.55 (d, J = 6Hz, 6H)。分析C21H25N5O2 (2.25 H2O) (1 HCl) での算出値: C, 55.4; H, 6.5; N, 15.4。実測値: C, 55.4; H, 6.6; N, 15.4。
NR2 = アミノエチルピロリジン (13e)。MS (ES+) = 366.35。
NR2 = 2-アミノプロピル-N-メチルピロリジン (13f)。MS (ES+) = 394.41。
NR2 = o-アミノエチルピリジン (13g)。MS (ES+) = 374.30。
NR2 = m-アミノエチルピリジン (13h)。MS (ES+) = 374.25。
NR2 = N-ベンジルピペラジン (13i)。MS (ES+) = 428.42。
NR2 = アミノエチルモルホリン (13j)。MS (ES+) = 382.32。
NR2 = N,N-ジエチルエチレンジアミン (13k)。MS (ES+) = 368.31。
NR2 = N,N-ジメチルエチレンジアミン (13l)。MS = (ES+) = 340.21。
NR2 = N,N-ジエチルプロピレンジアミン, (13m)。MS (ES+) = 382.41。
NR2 = N,N,N-トリメチルプロピレンジアミン (13n)。MS (ES+) = 368.32。
NR2 = ホモピペラジン (13o)。MS (ES+) = 352.23。
NR2= N-メチルピペラジン (13p)。MS (ES+) = 352.32。
NR2 = ピペロニルピペラジン (13q)。MS (ES+) = 472.44。
NR2 = アミノエチルピロリジン-2-オン (13r)。MS (ES+) = 394.40。
NR2 = アミノエチルピペリジン (13s)。MS (ES+) = 380.32。
スキーム9-5。アミン4a-xの別の合成。
アミン4a-xの一般的な別の合成 (実施例4i)。下記で提案する合成は、増産により適している。ボロン酸エステル14を、参考文献 (Kristense, J. et al. Org. Lett. 2001、3 (10)、1435-1437) により大量 (20g) で調製することができる。この合成は、1つのステップ、LDA環化を省略することができる。それというのも、還元/環化を、同じステップで処理することができるためである。
塩化ニトロ15の合成。ボロン酸エステル14 (16.0g、61.0mmol)、塩化ジニトロ2g (11.7g、61mmol) および炭酸カリウム (21g、152mmol) を、トルエン/EtOH (20: 1、300mL) に溶かした。この混合物を排出させ、窒素を複数回、再び満たした。次いで、テトラキス-パラジウムトリフェニルホスフィン (〜2g) を加え、続いて、混合物を80℃に一晩加熱した。次いで、反応を真空濃縮し、EtOAc (200mL) とH2O (200mL) との間に分配した。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、真空濃縮させた。勾配系 (5%EtOAc/ヘキサン→20%EtOAc/ヘキサン) を用いて、粗製残留物をクロマトグラフィー処理した。最終生成物 (Rf = 0.3、10%EtOAc/ヘキサン) を、低融点固体/フォーム (7.12g、38%) として単離した。さらなる異性体混合物1.3g (7.0%) (他の異性体Rf = 0.25、10%EtOAc/ヘキサン) を、カラムから単離した。1HNMR (CDC13, 300 MHz) δ8.40 (d, 1H)、8.14 (d, 1H)、7.65 (t, 1H)、7.55 (m, 2H)、7.32 (d, 1H)、4.16 (q, 2H)、1.19 (t, 3H)。
ジアミン16の合成。塩化物14 (7.12g、23.2mmol) を、DCM (250mL) に溶かした。この溶液に、ジイソプロピルエチルアミン (3.3g、25.5mmol) を、続いて、N-メチルピペラジン (4.6g、46.4mmol) を加えた。塩化物の完全な変換が、TLCにより証明されるまで、混合物を、一晩攪拌した (ジアミンのRf = 0.1、EtOAc)。水 (2×100mL) で抽出することにより、反応を処理した。有機層を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、真空濃縮すると、粗製のジアミン16 (6.56g、77%) が得られた。1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ8.32 (d, 1H)、8.07 (d, 1H)、7.58 (t, 1H)、7.48 (t, 1H)、7.26 (d, 1H)、6.60 (d, 1H)、4.13 (q, 2H)、3.73 (t, 4H)、2.46 (t, 4H)、2.33 (s, 3H)、1.13 (t, 3H)。
(4i) を生じさせるための還元/環化。粗製ジアミン16をMeOH (300mL) に溶かした。湿ったラネーニッケル (500mg、触媒量) を加え、続いてヒドラジン水和物 (4.1g、82mmol) を滴加した。消耗されるまで混合物を還流に加熱し、TLCにより監視した (約3時間)。生成物Rf値は、10%MeOH/EtOAc中、0.1であった。次いで、ラネーニッケルを濾別し、濾液を濃縮し、1NのHCl/EtOAc (150mL/100mL) に懸濁させ、生じた固体を濾別し、CH3CN 50mLで粉砕し、濾過した。生じた淡黄色の固体を高真空下に2時間乾燥させると、GPI 16539 4.1g (収率84%) が得られた。1H NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ11.50 (bs, 1H)、8.67 (d, 1H)、8.28 (d, 1H)、7.88 (t, 1H)、7.69 (t, 1H)、7.58 (d, 1H)、7.15 (d, 1H)、3.58 (t, 4H)、2.46 (t, 4H)、2.24 (s, 3H)。
メタンスルホン酸塩の形成 (4i')。ジアミン4i (2.85g、9.7mmol) の無水THF500mL溶液に、メタンスルホン酸 (0.65mL、10mmol) を加えた。反応混合物を、N2下に、室温で一晩攪拌した。オフホワイト色の固体を、濾過により集め、エーテルで洗浄した。固体を真空乾燥させると、3.2g (収率85%) が得られた。
実施例6
次の一般式II-6の化合物は、例えば、次の方法により合成することができる。
スキーム1-6
3-ブロモ-4-アミノピリジン (1)。4-アミノピリジン (3.0g、31.9mmol) を、DCM100mLおよびCH
3CN60mLに溶かした。臭素 (5.1g、31.9mmol) を、この溶液に滴加し、溶液を2時間攪拌した。炭酸ナトリウム (6.2g、73.8mmol) を、混合物に加え、反応を一晩攪拌した。反応混合物のTLC (EtOAc) 分析により、2つの主なスポットが示され、高位置スポットは、4-アミノ-3,5-ジブロモピリジンであり、低位置スポットは、所望の生成物 (R
f = 0.4、EtOAc) であった。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、最少量のシリカゲルでクロマトグラフィー処理すると、所望の生成物1.4g (26%) が得られた。
1H NMR (CDC1
3): δ8.39 (s, 1H)、8.10 (d, 1H)、6.60 (d, 1H)、4.74 (bs, 2H)。
N,N-ジイソプロピルベンズアミド-ボロン酸 (2)。ジイソプロピルベンズアミド (10.0g、48.7mmol) を、無水THF200mLに溶かした。この反応混合物を、不活性雰囲気下に置き、-78℃に冷却した。n-ブチルリチウム (20.5mL、2.5M) を、15分かけて滴加した。この反応混合物を、この温度で4時間攪拌すると、リチウム塩の有意な沈殿が生じた。トリメトキシボラン (5.8mL、51.2mmol) を10分間かけて滴加し、反応を室温まで加温し、一晩攪拌した。反応混合物を氷300gに注ぎ、放置して室温まで加温した。この混合物を分離漏斗で分配し、水性層をDCM100mLで一回抽出した。有機層を濃HClで酸性にし、DCM (3×100mL) で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、真空濃縮した。残留したフォームを高真空下に、数時間乾燥させた。生じた物質5.8g (48%) は、分光学的に同定されるように、所望の生成物2であった (シス: トランスアミド): 1H NMR (CDCl3): δ8.04 (d, 0.7H)、7.94 (d, 0.3H)、7.35 (m, 3H)、4.11 (m, 0.7H)、3.74 (m, 0.3H)、3.54 (m, 0.3H)、3.37 (m, 0.7H)、1.57 (d, 1.8H)、1.26 (m, 6H)、1.08 (d, 4.2H)。
2-(4-アミノ-3-ピリジニル)-N,N-ビス (1-メチルエチル) ベンズアミド (3)。ブロモピリジン1 (1.4g、8.1mmol)、ボロン酸2 (2.0g、8.9mmol) および炭酸カリウム (2.2g、15.9mmol) を、トルエン80mL、EtOH 8mLおよびH2O 8mLに溶かした。この混合物を排気して、再び窒素を数回満たした。次いで、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (O) (350mg、0.30mmol) を混合物に加え、混合物を80℃に一晩加熱した。次いで、水 (100mL) を反応に加え、有機層を分配した。水性層をEtOAc (2×100mL) で抽出し、合わせた有機物を、Na2CO3を用いて乾燥させ、濃縮した。粗製反応生成物をジエチルエーテル (25mL) で粉砕し、濾過した。生じた固体 (2.0g、83%) を集め、ビフェニルアミン3と同定した。1H NMR (CDCl3): δ8.17 (d, 1H)、8.03 (s, 1H)、7.45 (m, 2H)、7.25 (m, 2H)、6.55 (d, 1H)、4.50 (bs, 2H)、3.61 (m, 1H)、3.31 (m, 1H)、1.49 (d, 3H)、1.16 (d, 3H)、1.03 (d, 3H)、0.83 (d, 3H)。
ベンゾ[c]1,6-ナフチリジン-6-(5H)-オン (4)。リチウムジイソプロピルアミドの溶液 (LDA、2.0M、Aldrich、10mL) をTHF90mLに溶かし、-78℃に冷却した。アミン3 (2.0g、6.73mmol) のTHF (25mL) 溶液を、LDAに15分かけて滴加した。反応を室温に加温し、一晩攪拌した。反応を真空濃縮させ、水100mLに懸濁させた。固体を濾別し、酢酸エチル (100mL) で粉砕した。生じた固体を乾燥させると、所望の化合物4が1.24g (94%) 得られた。大量のメタノールを用いて再結晶させることにより、分析サンプルを得ることができる。1H NMR (DMSO): δ9.57 (s, 1H)、8.65 (d, 1H)、8.50 (d, 1H)、8.33 (d, 1H)、7.90 (t, 1H)、7.71 (t, 1H)、7.28 (d, 1H)。分析: C12H8N20での算出値: C, 73.46; H, 4.11; N 14.28。実測値: C, 73.53; H, 4.26; N, 14.37。
実施例7
次の一般式I-7aおよびI-7bの化合物は、例えば、次のように合成することができる。
スキーム1-7 イミダゾロベンズ-1,3,4-トリアゼピン-5-オンの合成
2,3-ジアミノ安息香酸メチルエステル (2) の合成。2-アミノ-3-ニトロ安息香酸メチルエステル1 (1.0g、5.1mmol) および炭素に担持されているパラジウム (10%、0.5g) を、EtOH (20mL) 中で混合し、15psiで1時間水素化した。触媒を濾別し、濾液を真空濃縮した。生じた固体を乾燥させると、純粋な2が0.73g (86%) 得られた。
1H NMR (CDCl
3) δ7.47 (d, 1H, J = 8.0Hz)、6.85 (d, 1H, J = 6.5Hz)、6.60 (t, 1H, J = 8.0Hz)、3.87 (s, 3H)。
ベンズイミダゾール-7-カルボン酸メチルエステル (R1 = H) (3) の合成。エステル2 (1.7g、10.2mmol)、オルトギ酸トリエチル (2.5mL) およびp-トルエンスルホン酸 (10mg) を「Performance Fluid」 (3M Co.、40mL) 中で混合し、逆相ディーンスタークトラップを用いて、90℃で3時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却し、生じた固体を濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させると、純粋な3 1.65g (92%) が得られた。1H NMR (DMSO-d6) δ12.59 (br, s, 1H)、8.32 (s, 1H)、7.97 (d, 1H, J = 8.0Hz)、7.86 (d, 1H, J = .6.5Hz)、7.32 (t1, 1H, J = 8.0Hz)、3.95 (s, 3H)。
ベンズイミダゾール-7-カルボン酸ヒドラジド (R1 = H) (4) の合成。ベンズイミダゾールエステル3 (1.65g、9.36mmol)、ヒドラジン一水和物 (10mL) および水 (3mL) を、EtOH (60mL) 中で24時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却し、生じた固体を濾過し、EtOHで洗浄し、乾燥させると、純粋な4が1.13g (68%) 得られた: 1H NMR (DMSO-d6) δ12.31 (br.s, 1H)、10.59 (s, 1H)、8.44 (s, 1H)、7.86 (d, 1H, J = 6.5Hz)、7.76 (d, 1H, J = 8.0Hz)、7.34 (t, 1H, J = 8.0Hz)、4.68 (s, 2H)。
イミダゾロベンズ-1,3,4-トリアゼピン-5-オン (R1 = R2 = H) (5) の合成。ヒドラジド4 (0.25g、1.42mmol) および酢酸ジエトキシメチル (10mL) を混合し、3時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却させ、生じた白色の固体を濾過し、ヘキサン (10mL) で洗浄し、乾燥させると、純粋な5が0.109g (42%) 得られた: 融点 = 266〜268℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ12.80 (br.s, 1H)、9.45 (s, 1H)、8.35 (s, 1H)、7.93 (d, 1H, J = 8.0Hz)、7.89 (d, 1H, J = 8.0Hz)、7.42 (t, 1H, J = 8.0Hz)。
実施例8
次の一般式I-8の化合物は、例えば次の方法で合成することができる。
スキーム1-8
インドール-7-カルボン酸メチル (0.56g、3.2mmol) 1の無水DMF (4mL) 溶液を、水素化ナトリウム (鉱油中60%分散液0.18g、4.5mmol) の攪拌されている氷冷無水DMF (3mL) 懸濁液に、N
2雰囲気下に滴加した。添加の後に、混合物を0℃で、30分間攪拌し、次いで、ブロモアセトニトリル (0.31mL、4.5mmol) を滴加した。生じた混合物を、室温で一晩攪拌し、次いで、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮すると、残留物が得られ、これを、フラッシュカラムクロマトグラフィー (シリカゲル: ヘキサン/酢酸エチル、8: 2) により精製すると、化合物2 (0.18g、26%) が得られ、一方で、多少の出発物質1 (0.25g) が回収された。2の
1H NMR (400MHz, CDCl
3): 7.90 (dd, 1H)、7.83 (dd, 1H)、7.21 (t, 1H)、7.11 (d, 1H)、6.67 (d, 1H)、5.51 (s, 2H)、4.00 (s, 3H)。
化合物2 (0.10g、0.47mmol) のMeOH (20mL) 溶液を、酸化白金 (PtO2、10mg) 上で、H2 40psiで、室温で15時間水素化した。触媒をセライトで濾過し、濾液を真空濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー (シリカゲル; 酢酸エチル/アセトン、9: 1) により精製すると、表題の化合物3 (43mg、49%) が得られた。MS: (M+1): 187、1H NMR (CDCl3, 400MHz) 8.13 (dd, 1H)、7.84 (dd, 1H)、7.25 (t, 1H)、7.10 (d, 1H)、6.85 (s, br, 1H)、6.62 (d, 1H)、4.45 (m, 2H)、3.82 (m, 2H)。分析: (C11H10N2O+0.11EtOAc) での算出値: C, 70.14; H, 5.60; N, 14.30。実測値: C, 70.53; H, 5.65; N, 14.74。融点: 164〜167℃。物理的形態: オフホワイト色の固体。
実施例9
次の一般式II-9の化合物は例えば、次の一般的なスキームにより調製することができる。
スキーム1-9。4-アザフェナントリドン14の一般的な合成。
アニリン13の合成。このカップリング手順は、アミン3a〜cの合成と同様であった。収率 = 13%;
1H NMR (DMSO-d
6, 300MHz) δ7.95 (m, 1H)、7.44 (m, 2H)、7.29 (m, 2H)、6.58 (m, 2H)、5.49 (bs, 2H)、3.56 (m, 1H)、3.29 (m, 1H)、1.39 (d, 3H)、1.05 (d, 3H)、0.93 (d, 3H)、0.64 (d, 3H)。
4-アザフェナントリドン14を生じさせるためのアニリン13の環化。環化を、化合物4aと同様の方法で実施した。収率 = 76%; MS (ES+) = 197.21; 1H NMR (DMSO-d6, 300MHz) 12.05 (bs, 1H)、8.85 (d, 1H)、8.56 (d, 1H)、8.51 (d, 1H)、8.37 (d, 1H)、7.91 (m, 1H)、7.71 (t, 1H)、7.33 (m, 1H)。分析: C12H8N2Oでの算出値: C, 73.46: H, 4.07: N, 14.12。実測値: C, 73.06: H, 4.07: N, 14.12。
実施例10
次の一般式II-10の化合物は、次の一般的なスキームにより調製することができる。
スキーム1-10。3-アザフェナントリドンの一般的な合成。
ヨードピリジン16。3-(ピバロイルアミノ)ピリジン15 (1.9g、11mmol) およびテトラメチルエチレン-ジアミン (4.0mL、26mmol) を、無水THF (60mL) に溶かし、-78℃に冷却した。温度を-78℃から-65℃に維持しつつ、nBuLi (ヘキサン中の2.5M溶液、10.6mL、26.5mmol) を滴加した。反応を放置して、-10℃まで2時間加温し、次いで、-78℃に再冷却した。無水THF (20mL) に溶けたヨウ素 (6.73g、26.5mmol) を、徐々に加えた。-78℃で2時間攪拌した後に、反応を氷でクエンチした。飽和チオ硫酸カリウムを加えることにより、過剰のヨウ素を駆除した。生成物を、CH
2Cl
2で抽出し、有機層をブラインで洗浄した。混合物を真空濃縮すると、黒色のオイルになり、これを、クロマトグラフィー処理 (EtOAc/ヘキサン 1: 1; EtOAc/ヘキサン 2: 1) すると、2,2-ジメチル-N-(4-ヨード-3-ピリジニル)プロパンアミド700mg (23%) が黄色の固体として得られた。
1H NMR (DMSO-d
6300MHz) δ9.24 (s, 1H)、8.35 (s, 1H)、8.04 (d, 1H)、7.95 (d, 1H)、1.26 (s, 9H)。MS (ES+) = 305。
ビスアミド17。2,2-ジメチル-N-(4-ヨード-3-ピリジニル)プロパンアミド (700mg、2.3mmol) および2-ジイソプロピルベンズアミドボロン酸 (1.3g、5.2mmol) を、DMEに溶かした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (133mg、0.11mmol) および2Mの炭酸ナトリウム溶液 (2.2mL) を加えた。反応を、83℃で18時間還流させた。混合物を真空濃縮し、BtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。粗製のオイルをクロマトグラフィー処理 (CH2Cl2、1%〜5%MeOH/CH2Cl2) すると、2-[3-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-ピリジン-4-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミドが白色の固体として得られた。1H NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ9.08 (s, 1H)、8.64 (s, 1H)、8.43 (d, 1H)、7.58〜7.48 (m, 2H)、7.40 (dd, 1H)、7.33 (d, 1H)、7.24 (dd, 1H)、3.53〜3.36 (m, 2H)、1.38 (d, 3H)、1.01 (d, 3H)、0.97 (s, 9H)、0.91 (d, 3H)、0.77 (d, 3H); MS (ES+) = 382。
3-アザフェナントリドン18の合成。前のステップからの全ての2-[3-(2,2-ジメチル-プロピオニルアミノ)-ピリジン-4-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミドを維持して、メタノール (20mL) に溶かした。濃HCl (1mL) を加え、引き続き、24時間還流させた。溶液から沈殿した白色の固体を濾過し、H2Oに溶かした。15分間攪拌した後に、遊離塩基が溶液から生じた (crashed out)。固体を濾過し、乾燥させると、所望の最終生成物150mg (2ステップで33%) が白色の固体として得られた。融点 = 303〜309℃; 1H NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ8.70 (s, 1H)、8.60 (d, 1H)、8.41 (t, 2H)、8.31 (d, 1H)、7.95 (t, 1H)、7.80 (t, 1H); C12H8N20・(0.3H20)・(0.2ClH)。分析: 算出値: C, 68.99; H, 4.25; N, 13.41。実測値: C, 68.83; H, 3.99; N, 13.26。
実施例11
一般式I-3cの化合物は、例えば次の一般的なスキームにより調製することができる。
3-クロロメチル-2-メチルベンゾ[b]チオフェン1。クロロメチルメチルエーテル (30.0g) のジクロロエタン (250mL) 溶液に、2-メチルベンゾチオフェン (2.0g、0.014mol) およびZnCl2 (200mg) を加えた。生じた混合物を、1時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を乾燥させ (MgSO4)、濃縮すると化合物1 (2.4g、収率90%) が得られ、これをそのまま次のステップで使用した。
3-アセトニトリル-2-メチルベンゾ[b]チオフェン2。1 (1.4g、7.7mmol) のベンゼン (10mL) 溶液に、水 (10mL) 中のNaCN (2.5g) および臭化テトラブチルアンモニウム (7.7mmol) を加えた。溶液を、60℃で2時間激しく攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、ベンゼンで抽出した。有機層を乾燥させ (MgSO4)、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー (ヘキサン中2%EtOAcから10%) により精製すると、化合物2が白色の固体として得られた (1.07g、収率74%): 1H NMR (CDCl3) δ7.77 (d, J = 8.0Hz, 1H)、7.67 (d, J = 8.0Hz, 1H)、7.41 (dt, J = 1.0, 7.0, 8.0Hz, 1H)、7.33 (dt, J = 1.0, 7.0, 8.0Hz, 1H)、3.81 (s, 1H)、2.58 (s, 1H)。
塩化水素3-エチルアミノ-2-メチルベンゾ[b]チオフェン3。LAH (Et2O中1N、5.13mL、5.13mmol) の攪拌Et2O (20mL) 溶液に、AlCl3 (684mg、5.13mmol) を徐々にN2下に室温で加えた。5分後に2 (960mg、5.13mmol) のEt2O (10mL) 溶液を10分で滴加した。生じた混合物を一晩還流させた。反応の後に、反応混合物を室温に冷却し、ロシェル塩の20%水溶液で中和し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ (Na2SO4)、濾過し、濃縮した。生じた残留物を、MeOH (15mL) に溶かし、1,4-ジオキサン (2.5mL) 中4NのHCl溶液を滴加した。溶剤を除去し、白色の固体として生じた生成物3 (1.16g、当量) をそのまま、次のステップで使用した: 1H NMR (CD30D) δ7.64 (d, J = 8.1Hz, 1H)、7.59 (d, J = 7.8Hz, 1H)、7.25 (dt, J = 1.0, 7.1, 8.1 Hz, 1H)、7.16 (dt, J = 1.0, 7.1, 8.1Hz, 1H)、2.94-3.09 (m, 4H)。
[2-(2-メチルベンゾ[b]チエン-3-イル) エチル]-カルバミン酸メチル4。3 (1.16g、5.13mmol) のCH2Cl2 (30mL) の懸濁液に、クロロ蟻酸メチル (0.43mL、5.5mmol) およびEt3N (2.1mL、15.3mmol) をN2下に、室温で加えた。生じた混合物を連続的に一晩攪拌した。反応の後に、水を加え、CH2Cl2で抽出した。有機層を乾燥させ (MgSO4)、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー (ヘキサン中10%EtOAcから20%) により精製すると、化合物4が白色の固体として得られた (1.0g、収率79%): 1H NMR (CDCl3) δ7.74 (d, J = 7.8Hz, 1H)、7.65 (d, J = 7.8Hz, 1H)、7.84 (dt, J = 1.3, 8.3, 7.1, 6.8, 8.1Hz, 1H)、7.26 (dt, J = 1.3, 8.1, 6.8, 7.1, 8.3, 1H)、3.67 (s, 3H)、3.39 (q, J = 6.8, 13Hz, 2H)、3.01 (t, J = 7.1, 6.8Hz, 2H)、2.50 (s, 3H)。
4,5-ジヒドロ-2-メチルチエノ[4,3,2-ef][2]ベンズアゼピン-6(3H)-オン5。4 (170mg、0.68mmol) およびPPA (1mL) の混合物を、180℃に2時間加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、水を添加した。生じた混合物を、3NのNaOH水溶液を用いて、pH〜5に中和し、EtOAcで抽出した。有機層を、乾燥させ (MgSO4)、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー (CH2Cl2中、2%MeOH) により精製すると、化合物5が黄色の固体として得られた (20mg、収率14%): 融点195〜197℃; 1H NMR (CDCl3) δ8.21 (dd, J = 1.0, 7.6Hz, 1H)、7.91 (dd, J = 1.0, 7.8Hz, 1H)、7.37 (t, J = 7.6, 7.8Hz, 1H)、3.60 (q, J = 5.6, 9.6Hz, 2H)、3.01-3.08 (m, 2H)、2.48 (s, 3H); MS: 218 (ES+); 分析: C12H11NOSでの算出値: C, H, N。
実施例12
一般式I-11の化合物は、次のように調製することができる:
2,7-ジヒドロ-1,2,7,8-テトラアザ-ベンゾ[cd]アズレン-6-オンの調製
前記のスキームは、市販のインドール-4-カルボン酸メチルエステルから出発する、所望のPARP阻害剤2,7-ジヒドロ-1,2,7,8-テトラアザ-ベンゾ[cd]アズレン-6-オンの調製を示している。
3-ホルミル-1H-インダゾール-4-カルボン酸メチルエステル: インドール-4-カルボン酸メチル (4.0g、22.85mmol) を、酢酸 (60mL) に懸濁させた。混合物を10℃に冷却した。これを攪拌し、亜硝酸ナトリウム (3.2g、45.71mmol) を加えた。反応を、室温まで1時間徐々に上昇させた。この期間が過ぎた後に、反応溶剤を乾燥するまで蒸発させた。水 (300mL) で洗浄し、EtOAc (3×150mL) で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4中で乾燥させ、濃縮した。粗製混合物をシリカゲルカラムにより、ヘキサン中の40%EtOAcで溶離して精製すると、所望のインドール-3-カルボキサルデヒド-4-メチルエステル (Rf = 0.4、ヘキサン中40%EtOAc)、(0.40g、白色の固体) が得られた。1H NMR (d-6 DMSO) d 14.50 (bs, 1H)、10.33 (s, 1H)、7.94 (d, 1H, J = 8.39Hz)、7.68 (m, 1M)、7.58 (t, 1H, J = 7.25 Hz)、3.87 (s, 3H)。
2,7-ジヒドロ-1,2,7,8-テトラアザ-ベンゾ[cd]アズレン-6-オン: 3-ホルミル-1H-インダゾール-4-カルボン酸メチルエステル (0.10g、0.53mmol) をEtOH (6mL) に懸濁させた。混合物に、ヒドラジン5滴を加えた。これを、5時間攪拌および還流させた。生成物が生じ、これは、温溶液中で沈殿した。反応を、室温に冷却した。生成物を真空濾過により集め、それ以上精製は行わなかった (0.025g、白色の固体)。1H NMR (d-6 DMSO) d13.4 (bs, 1H)、11.01 (s, 1H)、7.87 (s, 1H)、7.70 (d, 1H, J = 8.20Hz)、7.67 (d, 1H, J = 7.06Hz)、7.54 (t, 1H, J = 8.20Hz)。分析; C9H6N401-lH20。
本発明の化合物を調製する他の方法、変化または順序は、当技術分野の専門家には、容易に分かるであろう。
本発明の化合物は、遊離塩基の形で、可能な場合には塩基塩の形で、付加塩の形で、さらに、遊離酸の形で使用することができる。これらの形態の全てが、本発明の範囲内である。実際には、塩形の使用は、塩基形の使用と等しい。本発明の範囲内の薬剤として許容される塩は、塩酸、硫酸などの鉱酸; エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸に由来するものであり、塩酸塩、スルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などが生じ、あるいは、個々には、適切な有機および無機塩基などの塩基から由来するものである。本発明の化合物との薬剤として許容される塩基付加塩の例には、非毒性で、このような塩を生じさせるために十分に強力なな有機塩基が含まれる。これらの有機塩基およびその使用は、当技術分野の専門家には、容易に理解されるであろう。単なる詳述の目的であるが、このような有機塩基には、メチルアミン、ジエチルアミンおよびトリエチルアミンなどのモノ-、ジ-およびトリアルキルアミン; モノ-、ジ-およびトリエタノールアミンなどのモノ-、ジ-またはトリヒドロキシアルキルアミン; アルギニンおよびリシンなどのアミノ酸; グアニジン; N-メチルグルコサミン; N-メチルグルカミン; L-グルタミン; N-メチルピペラジン; モルホリン; エチレンジアナン; N-ベンジルフェネチルアミン; トリス (ヒドロキシメチル) アンチノエタンなどが含まれる。
本発明の化合物の遊離塩基を、適切な酸または塩基を含有する水性または水性アルコールまたは他の適切な溶剤に溶かし、溶剤を蒸発させることにより塩を単離することにより、または本発明の化合物の遊離塩基と酸とを反応させるか、さらに、酸基をその上に有する本発明の化合物を、有機溶剤中で塩基と反応させることにより (この際、そのまま分離するか、溶液を濃縮することにより、塩を得ることができる)、塩基性化合物の酸付加塩を調製することができる。
本発明の化合物は、1個または複数の不斉炭素原子を含有する。したがって、本発明には、個々の立体異性体およびこれらの混合物、さらにラセミ化合物が含まれる。個々の異性体は、当技術分野で知られている方法により、調製または単離することができる。
本発明の化合物は、薬理学的活性を示し、したがって、薬剤として使用することができる。特に、本化合物は、中枢神経および心臓血管系活性を示す。
前記に記載の合成経路を使用する本発明の他のバリエーションおよび変更は、当技術分野の通常の専門家には明白であろう。
本発明の化合物を使用する方法
本発明の化合物は、壊死またはアポトーシスによる細胞損傷または細胞死に由来する組織損傷を治療または予防することができ; 局部虚血後のもの、心筋梗塞および再灌流障害を含む、神経または心臓血管組織損傷を改善することができ; PARP活性により惹起されるか、増悪される様々な疾患および症状を治療することができ; 細胞の寿命または増殖能を延長または上昇させることができ; 老化細胞の遺伝子発現を変えることができ; かつ、細胞を放射線増感させることができる。通常、PARP活性の阻害は、細胞をエネルギー損失から免れさせ、神経細胞の場合には、ニューロンの不可逆的な脱分極を予防し、したがって、神経保護をもたらす。特定の理論には結びつけられないが、PARP活性は、フリーラジカルおよびNOの産生に加えて、未だ発見されていないが、他の興奮毒性メカニズムでも総合的な役割を果たしていると考えられる。
前記の理由により、本発明はさらに、PARP活性を阻害するために、壊死またはアポトーシスによる細胞損傷または細胞死に由来する組織損傷を治療または予防するために、NMDA毒性に仲介されないニューロン活性に影響を及ぼすために、NMDA毒性に仲介されるニューロン活性に影響を及ぼすために、虚血、再灌流障害、神経疾患および神経変性疾患に由来する神経組織損傷を治療するために; 血管発作を治療または予防するために; 心臓血管疾患を治療または予防するために; 年齢依存性筋変性、AIDSおよび他の免疫老化疾患、炎症、痛風、関節炎、アテローム硬化症、悪液質、ガン、複製老化を伴う骨格筋の変性疾患、糖尿病、頭部外傷、免疫老化、炎症、痛風、炎症性腸障害 (大腸炎およびクローン病など)、筋ジストロフィ、変形性関節症、骨粗しょう症、慢性および/または急性疼痛 (神経痛など)、腎不全、網膜虚血、敗血症性ショック (内毒素性ショックなど)、および皮膚加齢などの他の症状および/または疾患を治療するために; 細胞の寿命および増殖能を延長するために; 老化細胞の遺伝子発現を変えるために; または低酸素腫瘍細胞を放射線増感するために、十分な量で、治療に有効な量の前記で同定された化合物を投与する方法に関する。本発明はさらに、前記で同定された化合物を治療に有効な量で動物に投与することを含む、動物での疾患および症状を治療することに関する。
特に、本発明は、治療的に有効な量の前記で同定された化合物を、動物に投与することを含む、動物での神経疾患を治療、予防または阻害する方法に関する。特に、好ましい実施形態では、神経疾患は、物理的損傷または疾患状態により惹起される末梢神経疾患、外傷性脳損傷、脊髄の物理的損傷、脳損傷を伴う発作、焦点性虚血、全体虚血、再灌流障害、脱髄疾患ならびに神経変性疾患に関する神経疾患からなる群から選択される。他の好ましい実施形態では、再灌流障害は、血管発作である。さらに他の好ましい実施形態では、末梢神経疾患は、ギラン-バレー症候群により惹起される。さらに他の好ましい実施形態では、脱髄疾患および神経疾患は、神経変性に関する。他の好ましい実施形態では、再灌流障害は、血管発作である。さらに他の好ましい実施形態では、脱髄疾患は、多発性硬化症である。他の好ましい実施形態では、神経変性を伴う神経疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病および筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される。
さらに他の好ましい実施形態は、有効量の本発明の化合物を動物に投与することによる、狭心症、心筋梗塞、心臓血管虚血およびPARP活性に関連した心臓血管組織損傷などの動物での心臓血管疾患を治療、予防または阻害する方法である。
本発明はさらに、PARP活性を阻害するために、壊死またはアポトーシスによる細胞損傷または細胞死に由来する組織損傷を治療、予防または阻害するために、動物での神経疾患を治療、予防または阻害するために、式I、I-1、I-2、I-3a、I-3b、I-3c、I-3d、I-3e、I-4、II-5、II-6、I-7a、I-7b、I-8、II-9、II-10、I-11またはI-12の化合物を使用することを企図している。
特に好ましい実施形態では、神経疾患は、物理的損傷または疾患状態により惹起される末梢神経疾患、外傷性脳損傷、脊髄の物理的損傷、脳損傷を伴う発作、焦点性虚血、全体虚血、再灌流障害、脱髄疾患ならびに神経変性疾患に関する神経疾患からなる群から選択される。
他の好ましい実施形態では、再灌流障害は、血管発作である。さらに他の好ましい実施形態では、末梢神経疾患は、ギラン-バレー症候群により惹起される。さらに他の好ましい実施形態では、脱髄疾患は、多発性硬化症である。他の好ましい実施形態では、神経変性を伴う神経疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病および筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される。
本発明はさらに、前記の動物での疾患および障害のいずれかを治療するための薬剤を調製する際に、式I、I-1、I-2、I-3a、I-3b、I-3c、I-3d、I-3e、I-4、II-5、II-6、II-9、II-10、I-7a、I-7b、I-11またはI-12またはI-8の化合物を使用することを企図している。
特別な実施形態では、疾患または障害は、神経疾患である。
特に好ましい実施形態では、神経疾患は、物理的損傷または疾患状態により惹起される末梢神経疾患、外傷性脳損傷、脊髄の物理的損傷、脳損傷を伴う発作、焦点性虚血、全体虚血、再灌流障害、脱髄疾患ならびに神経変性疾患に関する神経疾患からなる群から選択される。他の好ましい実施形態では、再灌流障害は、血管発作である。さらに他の好ましい実施形態では、末梢神経疾患は、ギラン-バレー症候群により惹起される。
さらに他の好ましい実施形態では、脱髄疾患は、多発性硬化症である。他の好ましい実施形態では、神経変性を伴う神経疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病および筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される。
「神経変性の予防」という用語には、神経変性疾患を有すると新たに診断されたか、神経変性疾患が進行するリスクを負っている患者において、神経変性を予防するか、既に神経変性疾患の症状を患っている患者において、さらなる神経変性を予防する能力が含まれる。
ここで使用する場合、「治療」という用語は、動物、特にヒトでの疾患および/または症状の何らかの治療を包含し:
(i) 疾患および/または症状にかかりやすいが、未だ、それらを有するとは診断されていない患者で疾患および/または症状が起こることを予防すること;
(ii) 疾患および/または症状を阻害する、即ちその進行を阻止すること; または
(iii) 疾患および/または症状を軽減する、即ち、疾患および/または症状を後退させることを含む。
ここで使用する場合、「虚血および再灌流障害に由来する神経組織損傷」という用語には、血管発作および全体および焦点性虚血で見られるような神経毒性が含まれる。ここで使用する場合、「神経変性疾患」という用語には、アルツハイマー病、パーキンソン病およびハンチントン病が含まれる。
「虚血」という用語は、動脈血の流入が閉塞することによる局所的な組織貧血に関する。心停止などにより、脳全体への血流が一時停止する状況で、全体虚血は生じる。脳血管の血栓梗塞、頭部外傷、水腫および脳腫瘍などにより、脳の一部が、その正常な血液供給を受けられない状況で、焦点性虚血は生じる。
「心臓血管疾患」という用語は、心筋梗塞、狭心症、血管または心筋虚血および、当技術分野の専門家には知られているような、心臓または血管系の機能不全または組織損傷、特に、これらに限らないが、PARP活性が関与する組織損傷を含む関連症状に関する。
ここで使用する場合、「放射線増感剤」という用語は、電磁放射線に対して放射線増感されるべき細胞の感度を高めるか、かつ/または電磁放射線で治療可能な疾患の治療を促進するために治療的に有効な量で、動物に投与される分子、好ましくは低分子量の分子と定義される。電磁放射線で治療可能な疾患には、新生物疾患、良性および悪性腫瘍およびガン性細胞が含まれる。ここに挙げていない他の疾患の電磁放射線治療も、本発明では企図される。ここで使用する場合、「電磁放射線」および「放射線」という用語には、これらに限らないが、10−20から100メートルの波長を有する放射線が含まれる。本発明の好ましい実施形態は、γ線 (10−20から10−13m)、x線 (10−11から10−9m)、紫外線 (10nmから400nm)、可視光線 (400nmから700nm)、赤外線 (700nmから1.0mm) またはマイクロ波放射線 (1mmから30cm) の電磁放射線を使用する。
ニューロン活性に効果を及ぼす組成物および方法
好ましくは、本発明の化合物は、PARP活性を阻害し、したがって、神経組織損傷、特に、動物での脳虚血および再灌流障害または神経変性疾患に由来する損傷を治療するために使用することができると考えられる。「神経組織」という用語は、これらに限らないが、ニューロン、神経支持細胞、膠細胞、シュヴァン細胞、これらの構造内に含まれ、これに供給する血管系を含む神経系、中枢神経系、脳、脳幹、脊髄、中枢神経と末梢神経系との接合部、末梢神経系および類似構造を構成する様々なコンポーネントのことである。
さらに、本発明では、前記の化合物および組成物の有効な治療量を動物に投与して、ニューロン活性に、特に、NMDA神経毒性に仲介されない活性に影響を及ぼす。このようなニューロン活性は、損傷を受けているニューロンの刺激、ニューロン再生の促進、神経変性の予防および神経疾患の治療からなりうる。したがって、本発明はさらに、有効量の式I、I-1、I-2、I-3a、I-3b、I-3c、I-3d、I-3e、I-4、II-5、II-6、II-9、II-10、I-7a、I-7b、I-8、I-11またはI-12の化合物を動物に投与することを含む、動物でのニューロン活性に影響を及ぼす方法に関する。
本発明を使用する方法により治療することができる神経疾患の例には、これらには限らないが、三叉神経痛; 舌咽神経痛; ベル麻痺; 重症筋無力症; 筋ジストロフィ; 筋萎縮側索硬化症; 進行性筋萎縮症; 進行性球遺伝性筋萎縮症; 脱出、破裂または無脊椎ディスク症候群 (herniated, ruptured of prolapsed invertebrate disk syndromes); 頚椎症; 神経叢疾患 (plexus disorders); 胸郭出口破壊症候群; 鉛、ダプソン、ダニ、ポルフィリン症またはギラン-バレー症候群により惹起されるような末梢神経障害; アルツハイマー病; ハンチントン病およびパーキンソン病が含まれる。
本発明の方法は特に、物理的損傷または疾患状態により惹起される末梢神経疾患; 外傷性脳損傷のような頭部外傷; 脊髄の物理的損傷; 低酸素症および脳損傷を伴う血管発作、焦点性脳虚血、全体脳虚血および脳再灌流障害のような、脳損傷を伴う発作; 多発性硬化症などの脱髄疾患; およびアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病および筋萎縮性側索硬化症 (ALS) などの神経変性に関与する神経疾患からなる群から選択される神経疾患を治療するために使用することができる。
他のPARP関連疾患の治療
本発明の化合物、組成物および方法は特に、壊死またはアポトーシスによる細胞死または細胞損傷に由来する組織損傷を治療または予防するために使用することができる。
さらに、本発明の化合物、組成物および方法は、有効量の式I、I-1、I-2、I-3a、I-3b、I-3c、I-3d、I-3e、I-4、II-5、II-6、II-9、II-10、I-7a、I-7b、I-8、I-11またはI-12の化合物を動物に投与することにより、動物での心臓血管疾患を治療するために使用することができる。ここで使用する場合、「心臓血管疾患」という用語は、虚血を惹起するか、心臓の再灌流により惹起される疾患のことである。例には、これらに限らないが、冠状動脈疾患、狭心症、心筋梗塞、心停止により惹起される心臓血管組織損傷、心臓バイパスにより惹起される心臓血管組織損傷、心原性ショックおよび、当技術分野の専門家に知られているか、心臓または血管系の不全または組織損傷を伴う関連症状、特に、これらに限らないが、PARP活性化に関与する組織損傷が含まれる。
例えば、本発明の方法は、動物での心臓組織損傷、特に心臓虚血に由来するか、再灌流障害により惹起された損傷を治療するために使用することができると考えられる。本発明の方法は特に、アテローム硬化症などの冠状動脈疾患、狭心症、心筋梗塞、心筋虚血および心停止、心臓バイパス、および心原性ショックからなる群から選択される心臓血管疾患を治療するために使用することができる。本発明の方法は特に、前記の心臓血管疾患の急性型を治療する際に有効である。
さらに、本発明の方法は、壊死またはアポトーシスによる細胞損傷または細胞死に由来する組織損傷、虚血および再灌流障害に由来する神経組織損傷、神経疾患および神経変性疾患を治療するために; 血管発作を予防または治療するために; 心臓血管疾患を治療または予防するために; 年齢依存性筋変性、AIDSおよび他の免疫老化疾患、炎症、痛風、関節炎、アテローム硬化症、悪液質、ガン、複製老化を伴う骨格筋の変性疾患、糖尿病、頭部外傷、免疫老化、炎症性腸障害 (大腸炎およびクローン病など)、筋ジストロフィ、変形性関節症、骨粗しょう症、慢性および/または急性疼痛 (神経痛など)、腎不全、網膜虚血、敗血症性ショック (内毒素性ショックなど) および皮膚加齢などの他の症状および/または疾患を治療するために; 細胞の寿命および増殖能を延長するために; 老化細胞の遺伝子発現を変えるために; または腫瘍細胞を放射線増感するために使用することができる。
さらに、本発明の方法は、ガンを治療するために、かつ腫瘍細胞を放射線増感するために使用することができる。「ガン」という用語は、幅広く解釈される。本発明の化合物は、「抗ガン剤」であってもよく、この用語には、「抗腫瘍細胞成長剤」および「抗新生物剤」も包含される。例えば、本発明の方法は、ACTH産生腫瘍、急性リンパ性白血病、急性非リンパ性白血病、副腎皮質のガン、膀胱ガン、脳のガン、乳ガン、子宮頚ガン、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸直腸ガン、皮膚T細胞リンパ腫、子宮内膜ガン、食道ガン、ユーイング肉腫、胆嚢ガン、ヘアリーセル白血病、頭頚部ガン、ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、腎臓ガン、肝臓ガン、肺ガン (小細胞および/または非小細胞)、悪性腹水、悪性胸水、黒色腫、中皮腫、多発性骨髄腫、神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、骨肉腫、卵巣ガン、卵巣 (胚細胞) ガン、前立腺ガン、すい臓ガン、陰茎ガン、網膜芽細胞腫、皮膚ガン、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、胃ガン、睾丸ガン、甲状腺ガン、絨毛性腫瘍、子宮ガン、膣ガン、外陰ガンおよびウィルムス腫瘍などのガンで、ガンの治療および腫瘍細胞の放射線増感のために使用することができる。
ここで使用する場合、「放射線増感剤」という用語は、電磁放射線に対して、放射線増感されるべき細胞の感度を高めるか、かつ/または電磁放射線で治療可能な疾患の治療を促進するために治療的に有効な量で、動物に投与される分子、好ましくは低分子量の分子と定義される。電磁放射線で治療可能な疾患には、新生物疾患、良性および悪性腫瘍およびガン性細胞が含まれる。ここに挙げていない他の疾患の電磁放射線治療も、本発明では企図される。ここで使用する場合、「電磁放射線」および「放射線」という用語には、これらに限らないが、10−20から100メートルの波長を有する放射線が含まれる。本発明の好ましい実施形態は、γ線 (10−20から10−13m)、x線 (10−11から10−9m)、紫外線 (10nmから400nm)、可視光線 (400nmから700nm)、赤外線 (700nmから1.0mm) またはマイクロ波放射線 (1mmから30cm) の電磁放射線を使用する。
放射線増感剤は、電磁放射線の毒性作用に対するガン細胞の感度を高めると知られている。放射線増感剤の作用機序に関するいくつかのメカニズムが、文献中で示唆されており、これには、次のメカニズムが含まれる: 低酸素細胞放射線増感剤 (例えば、2-ニトロイミダゾール化合物および二酸化ベンゾトリアジン化合物) は、低酸素組織の再酸化を促進するか、かつ/または損傷性酸素ラジカルの発生を触媒する; 非低酸素細胞放射線増感剤 (例えば、ハロゲン化ピリミジン) は、DNA塩基の同族体であり、好ましくは、ガン細胞のDNAに入り込んで、DNA分子の放射線惹起破壊を促進するか、かつ/または正常なDNA修復メカニズムを阻止する; 作用の様々な他の強力なメカニズムが、疾患を治療する際の放射線増感剤に関して、仮定されている。
多くのガン治療プロトコルが近年では、x線の電磁放射線により活性化される放射線増感剤を使用する。x線活性化放射線増感剤の例には、これらに限らないが、次のものが含まれる: メトロニダゾール、ミソニダゾール、デスメチルイソニダゾール、ピモニダゾール、エタニダゾール、ニモラゾール (nimorazole)、マイトマイシンC、RSU1069、SR4233、EO9、RB6145、ニコチンアミド、5-ブロモデオキシウリジン (BUdR)、5-ヨードデオキシウリジン (IUdR)、ブロモデオキシシチジン、フルオロデオキシウリジン (FudR)、ヒドロキシウレア、シスプラチンおよびこれらの治療的に有効な同族体および誘導体。
ガンの光力学治療 (PDT) は、増感剤の放射線活性化体として、可視光線を使用する。光力学放射線増感剤の例には、これらに限らないが、次のものが含まれる: ヘマトポルフィリン誘導体、フォトフリン (Photofrin)、ベンゾポルフィリン誘導体、NPe6、スズエチオポルフィリンSnET2、フェオボーバイド (Pheoborbide)-a、バクテリオクロロフィル-a、ナフタロシアニン、フタロシアニン、亜鉛フタロシアニンおよびこれらの治療的に有効な同族体および誘導体。
放射線増感剤は、これらに限らないが、ターゲット細胞の放射線増感剤の取り込みを促進する化合物; ターゲット細胞への治療薬、栄養素および/または酸素の流れを調整する化合物; 付加的な放射線を伴い、または伴わずに、腫瘍に作用する化学療法薬; またはガンまたは他の疾患のために治療的に有効な他の化合物を含む、治療的に有効な量の1種または複数の他の化合物と共に、投与することができる。放射線増感剤と共に使用することができる付加的な治療薬の例は、これらに限らないが、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、5'-アミノ-5'デオキシチミジン、酸素、炭素、赤血球輸血、過フッ化炭化水素 (例えば、フルオゾルDA)、2,3-DPG、BW12C、カルシウムチャネルブロッカー、ペントキシフィリン、抗血管形成化合物、ヒドララジンおよびLBSOが含まれる。放射線増感剤と共に使用することができる化学治療薬の例は、これらに限らないが、アドリアマイシン、カンプトテシン、カルボプラチン、シスプラチン、ダウノルビシン、ドセタキセル (docetaxel)、ドキソルビシン、インターフェロン (α、β、γ)、インターロイキン2、イリノテカン、パクリタクセル、トポテカン (topotecan)、これらの治療的に有効な同族体および誘導体が含まれる。
本発明の薬剤組成物
さらに本発明は、(i) 治療的に有効な量の式I、I-1、I-2、I-3a、I-3b、I-3c、I-3d、I-3e、I-4、II-5、II-6、II-9、II-10、I-7a、I-7b、I-8、I-11またはI-12の化合物および (ii) 薬剤として許容される担体を含有する薬剤組成物に関する。
本発明の化合物の好ましい実施形態の利用および投与に関する前記の検討は、本発明の薬剤組成物にも当てはまる。
ここで使用する場合、「薬剤として許容される担体」という用語は、担体、希釈剤、賦形剤、懸濁剤、滑剤、補助剤、溶剤、輸送系、乳化剤、崩壊剤、吸着剤、防腐剤、界面活性剤、着色剤、着香剤または甘味剤のことである。
これらの目的では、本発明の組成物は、経口で、非経口で、吸入スプレー、吸着、吸収により、局所的に、直腸で、鼻で、バッカルで、膣で、心室内で、慣用の非毒性の薬剤として許容される担体を含有する用量処方の埋込み貯蔵体を介して、または他の慣用の剤形で投与することができる。ここで使用する場合、非経口という用語には、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、くも膜下、心室内、胸骨内および頭蓋内注入または注射技術が含まれる。
非経口投与する場合には、組成物は通常、単位剤の無菌注入可能な形 (溶液、懸濁液またはエマルション) であり、これは、好ましくは、薬剤として許容される担体を伴い、受容者の血液と等張性である。このような無菌注入可能な形の例は、無菌注入可能な水性または油性懸濁液である。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用する当技術分野で知られている技術により処方することができる。無菌注入可能な形態はさらに、非毒性非経口的に許容される希釈剤または溶剤中の無菌注入可能な溶液または懸濁液、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としてであってよい。使用することができる許容される溶剤および溶剤は、水、生理食塩水、リンガー液、デキストロース液、等張食塩液およびハンクス溶液である。加えて、無菌の不揮発性油を、通常は溶剤または懸濁媒体として使用する。この目的では、無刺激不揮発性油を使用することができ、合成モノ-またはジ-グリセリド、トウモロコシ油、綿実油、ラッカセイ油およびゴマ油が含まれる。オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピルおよびオレイン酸および、特にそのポリオキシエチル化形のオリーブ油およびヒマシ油を含むそのグリセリド誘導体などの脂肪酸を、注入可能剤の調製で使用することができる。これらの油性溶液または懸濁液はさらに、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含んでよい。
無菌生理食塩水が、好ましい担体であり、化合物は往々にして、予見しうる全ての必要のための溶液にするために、十分に水溶性である。担体は、可溶性、等張性および化学的安定性を高める物質、例えば酸化防止剤、緩衝剤および防腐剤などの少量の添加剤を含有してもよい。
鼻またはバッカル投与 (自己噴射粉末分散処方) に適した処方は、活性成分約0.1w/w%から約5w/w%、例えば約1w/w%を含有してよい。ヒト用医療使用のための本発明の処方物は、活性成分と共に、薬剤として許容される担体および付加的に他の治療成分を含有する。
経口投与する場合、組成物は通常、当技術分野で知られている慣用の装置および技術を使用して、錠剤、カシェ剤、粉末、顆粒、ビーズ、チュアブルロゼンジ、カプセル、液体、水性懸濁液または溶液などの単位剤形または同様の剤形で処方する。このような処方物は通常、固体、半固体または液体担体を含有する。代表的な担体には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、鉱油、カカオバター、カカオ脂、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、シロップ、メチルセルロース、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウムなどが含まれる。
本発明の組成物を好ましくは、阻害剤の単一用量または分配用量を含有するカプセルまたは錠剤として投与する。好ましくは、組成物を、単一用量または分配用量で、無菌溶液、懸濁液またはエマルションとして投与する。錠剤は、ラクトースおよびコーンスターチおよび/またはステアリン酸マグネシウムなどの滑剤などの担体を含有してよい。カプセルは、ラクトースおよび乾燥コーンスターチを含む希釈剤を含有してよい。
活性成分を場合によって1種または複数の副成分と共に、圧縮または成形することにより、錠剤を製造することができる。適切な装置中で、場合によって結合剤、滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤または分散剤と混合して、活性成分を圧縮し、粉末または顆粒などの易流動性形にすることにより、圧縮された錠剤を調製することができる。適切な装置中で、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末化活性成分および適切な担体からなる混合物を成形することにより、成形された錠剤を調製することができる。
本発明の化合物は、座薬の形で直腸で投与することもできる。薬剤と、室温では固体だが、直腸温度では液体であり、したがって、直腸では溶けて薬剤を放出する適切な非刺激賦形剤とを混合することにより、これらの組成物を調製することができる。このような物質には、カカオバター、蜜ロウおよびポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の組成物および方法は、制御放出技術を使用することができる。したがって、例えば、本発明の化合物を、数日間にわたって制御放出するための疎水性ポリマーマトリックスに導入することができる。さらに、本発明の組成物を、頻繁に再投与する必要なしに、長期間にわたってPARP阻害剤の有効濃度を提供するために適した固体インプラントまたは外部適用パッチに成形することもできる。このような制御放出フィルムは、当技術分野ではよく知られている。経皮輸送系が、特に好ましい。本発明で使用することができるこの目的のために通常使用されるポリマーの他の例には、外部または内部的に使用することができる非分解性エチレン-酢酸ビニルコポリマー、分解性乳酸-グリコール酸コポリマーが含まれる。しかし、前記のような他のポリマー放出系よりも短い放出サイクルでは、ポリ (ヒドロキシエチルメタクリレート) またはポリ (ビニルアルコール) などの一定のヒドロゲルを使用することもできる。
好ましい実施形態では、担体は、適切な限時放出特性および放出動態を有する固体生分解性ポリマーまたは生分解性ポリマーの混合物である。さらに、本発明の組成物を、頻繁に再投与する必要なしに、長期間にわたって本発明の化合物の有効濃度を提供するために適した固体インプラントに成形することもできる。本発明の組成物を、当技術分野の専門家に知られている適切な方法で、生分解性ポリマーまたはポリマー混合物に導入することもでき、かつ生分解性ポリマーを用いて均一なマトリックスを生じさせることもでき、ポリマー内にカプセル封入することもでき、固体インプラントに成形することもできる。
一実施形態では、生分解性ポリマーまたはポリマー混合物を、本発明の薬剤組成物を含有する軟質「デポー剤」を生じさせるために使用し、これは、例えば注入により流動性液体として投与することができるが、注入部位周辺の限られたエリア内に薬剤組成物を維持するに十分な粘度を保持している。こうして生じさせたデポー剤の分解時間を、選択されたポリマーおよびその分子量よって、数日から数年までの範囲で変動させることができる。注入可能な形のポリマー組成物を使用することにより、切開する必要性も省くことができる。いずれにしろ、柔軟または流動性輸送「デポー剤」は、周辺組織に対して最小限の外傷で、それが体で占めている空間の形に合う。本発明の薬剤組成物を、治療的に有効な量で使用するが、これは、所望の放出プロファイル、増感効果に必要な薬剤組成物の濃度、および治療のために薬剤組成物が放出されるべき期間に依存している。
PARP阻害剤を、治療的に有効な量で、組成物中で使用する。この組成物は、滅菌されていてよく、かつ/または防腐剤、安定剤、ウェリング剤 (welling agent)、乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調整するための塩および/または緩衝剤などの補助剤を含有してもよい。加えて、これらは、他の治療的に有効な物質を含有してもよい。慣用混合、顆粒化またはコーティング方法により、組成物を調製し、これは、活性成分約0.1から75重量%、好ましくは、約1から50重量%を含有する。
中枢神経系ターゲットとして治療的に有効であるためには、本発明の化合物は、末梢系に投与されたら容易に、血液脳関門を通過しなければならない。脳室内経路または脳に投与するために適した他の適切な輸送系により、血液脳関門を通過しえない化合物を有効に投与することができる。
化合物の用量は好ましくは、活性化合物の有効量を含有する薬剤用量単位を含む。有効量とは、1個または複数の薬剤用量単位の投与により、PARPを阻害して、その有効な効果をもたらすに十分な量のことである。好ましくは、用量は、血管発作または他の神経変性疾患の作用を予防または低減するために十分である。
医療用途では、治療効果を達成するために必要な活性成分の量は、特定の化合物、投与経路、治療中の哺乳動物および治療される特定の障害または疾患に応じて変動する。前記の症状を患っているか、患っていると思われる哺乳動物のための、本発明の化合物またはその薬剤として許容される塩の適切な全身用量は、活性化合物約0.1mg/kgから約100mg/kgの範囲内であり、最も好ましい用量は、約1から約10mg/kgである。
しかしながら、特定の患者に対する特定の用量レベルは、使用される特異的化合物の活性、年齢、体重、全身的健康状態、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬剤の組合せおよび治療される特定疾患の重度および投与方法を含む様々なファクターに左右されることは、理解されるであろう。
通常の医師または獣医師ならば、治療を行う症状を予防的または治療的に処置するための化合物の有効量を容易に決定および処方することができることは理解されるであろう。このように、医師または獣医師は、静脈内ボーラス、さらに、適切と考えられる静脈注入および非経口または経口での繰り返し投与を使用することができる。活性成分を単独で投与することもできるが、処方物として与えるのが好ましい。
本発明の組成物を導入して、剤形を調製する場合には、化合物を、ゼラチン、α-デンプンなどを含む結合剤などの慣用の賦形剤; 水素化植物油、ステアリン酸などの滑剤; ラクトース、マンノースおよびスクロースなどの希釈剤; カルボキシメチルセルロースおよびデンプングリコール酸ナトリウムなどの崩壊剤; ポビドン、ポリビニルアルコールなどの懸濁剤; 二酸化ケイ素などの吸収剤; メチルパラベン、プロピルパラベンおよび安息香酸ナトリウムなどの防腐剤; ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80などの界面活性剤; F. D. & C. 染料およびレーキなどの着色剤; 着香剤; および甘味剤と混合することもできる。
本発明は、前記の動物での疾患または障害を治療するための薬剤を調製する際に、式I、I-1、I-2、I-3a、I-3b、I-3c、I-3d、I-3e、I-4、II-5、II-6、II-9、II-10、I-7a、I-7b、I-8、I-11またはI-12の化合物を使用することに関する。
PARPアッセイ
IC50
PARP阻害剤化合物のIC50を測定する慣用の方法は、次のようなTrevigan (Gaithersburg、MD) からの精製された組換えヒトPARPを使用するPARPアッセイである。PARP酵素アッセイは、氷上で、100mMのトリス-HCl (pH8.0)、1mMのMgCl2、28mMのKCl、28mMのNaCl、DNアーゼI活性化へリング精子 (herring sperm) DNA (Sigma、MO) 3.0μg/ml、30μMの [3H]ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド (62.5mci/mmol)、PARP酵素15μg/mlおよび様々な濃度の試験すべき化合物からなる100マイクロリットルの容量で行う。酵素を加え、混合物を25℃でインキュベーションすることにより、反応が開始される。2分間インキュベーションした後に、氷冷30% (w/v) トリクロロ酢酸500マイクロリットルを加えることにより、反応を終了させる。生じた沈殿物を、ガラス繊維フィルター (Packard Unifilter-GF/C) に移し、70%エタノールで3回洗う。フィルターを乾燥させた後に、放射能を、シンチレーションカウントにより測定する。本発明の化合物は、この阻害アッセイでは、数nMから20mMの範囲のIC50で、強力な酵素活性を有することが判明した。
本発明の化合物の特異的実施形態を含む次の表IIIで示すように、前記のPARPアッセイを使用して、およそのIC50 (μM) 値を得た。
本発明の例示的実施形態である他の化合物には、次のものが含まれる。
焦点性脳虚血
次の焦点性脳虚血アッセイは、本発明の化合物のPARP阻害効果を求めるために使用することができる。次の実施例により、本発明の化合物に該当する化合物は、PARP活性の阻害に有効であることが証明される。
オスのLong-Evansラットで、90分間の両側での一時的な総頸動脈閉塞を伴う右遠位MCA (中大脳動脈) の焼灼術により、焦点性脳虚血を生じさせる。動物で行う全ての手順は、ペンシルバニア大学のUniversity Institutional Animal Care and Use Committeeにより認められている。Charles Riverから得た全部で42匹のラット (体重: 230〜340g) を、この研究では使用した。外科手術前に、動物を一晩絶食させたが、水は自由に摂取させた。
MCA閉塞の2時間前に、様々な量 (対照、n = 14; 5mg/kg、n = 7; 10mg/kg、n = 7; 20mg/kg、n = 7; および40mg/kg、n = 7) の化合物、3,4-ジヒドロ-5-[4-(1-ピペリジニル)-ブトキシ]-1(2H)-イソキノリノン ("DPQ") を、超音波発生装置を用いて、ジメチルスルホキシド (DMSO) に溶かした。生じた溶液の容量1.28ml/kgを、14匹のラットに、腹腔内注入した。
次いで、一酸化窒素70%および酸素30%からなる混合物中のハロタン (導入では4%、外科的手術では0.8〜1.2%) を用いて、ラットに麻酔をかけた。直腸プローブにより体温を監視し、定温ブランケットコントロールユニット (Harvard Apparatus Limited、Kent、U. K.) により調節される加熱ブランケットを用いて、37.5±0.5℃に維持した。カテーテル (PE-50) を、尾動脈に設置し、動脈圧を継続的に監視し、Grass polygraph recorder (Model 7D、Grass Instruments、Quincy、Massachusetts) で記録した。血液ガス分析(動脈pH、PaO2およびPaCO2) のためのサンプルを、尾動脈カテーテルから採取し、血液ガス測定装置 (ABL 30、Radiometer、Copenhagen、Denmark) で測定した。動脈血液サンプルを、MCA閉塞の30分後に得た。
動物の頭部を、定位フレームに設置し、右側眼角と外耳道との間に右頭頂切開を作った。生理食塩水で常に冷却されている歯科用ドリルを使用し、3mm穿孔を、右MCA、矢状縫合に対して4mm側方および冠状縫合に対して5mm尾方により規定される皮質にわたって調製した。硬膜および薄い内部骨層を維持したが、大きな血管のない組織領域上にプローブを位置させるようにした。フロープローブ (チップ直径1mm、線維分離 (fiber separation) 0.25mm) を、極微操作装置を使用して、頭蓋穿孔の下に下げる。プローブを、歯科用セメントで頭蓋に固定されているプローブホルダーにより固定した。右頭頂皮質中の微小血管血流を連続的に、レーザドップラー流量計 (FloLab、Moor、Devon、U. K.、およびPeriflux 4001、Perimed、Stockholm、Sweden) で監視した。
いずれも参照して援用することができるChen et al.、"A Model of Focal Ischemic Stroke in the Rat: Reproducible Extensive Cortical Infarction"、Stroke 17: 738-43 (1986) および/またはLiu et al.、"Polyethylene Glycol-conjugated Superoxide Dismutase and Catalase Reduce Ischemic Brain Injury"、Am. J. Physiol. 256: H589-93 (1989) の手順による、両側での一時的な総頸動脈 (CCA) 閉塞を伴う右MCAの遠位ポーションの焼灼術により、焦点性脳虚血を生じさせた。
特に、両側のCCAを単離し、後の遠隔閉塞のために慎重に、CCAの回りにポリエチレン (PE-10) カテーテルからなるループを通した。レーザドップラープローブの設置のために予め作っておいた切開を、歯科用ドリルを使用して延長して、融合ポイントの所の頬骨弓頭側末端の観察ができるようにし、かつMCAの上に位置する硬膜を切除した。下大脳静脈とのその交叉に対して遠位のMCAを、極微操作装置に備えられているステンレス鋼フックにより持ち上げ、両側でのCCA閉塞の後に、MCAを、電気凝固装置を用いて焼灼した。Gelformの小片で穿孔をカバーし、縫合して、正常または正常付近の範囲に脳温度を維持した。
90分間閉塞させた後に、頚動脈ループを開放し、尾動脈カテーテルを除去し、創傷を全て縫合した。硫酸ゲンタマイシン (10mg/ml) を局所的に、創傷に投与して、感染を防いだ。麻酔を止め、覚醒した後に、動物をケージに戻した。水およびエサを自由に採らせた。
MCA閉塞の2時間後に、動物に、処置前と同じ容量のPARP阻害剤を与えた。MCA閉塞の24時間後に、ペントバルビタールナトリウム (150mg/kg) を腹腔内注射することにより、ラットを殺した。頭蓋から、脳を慎重に切除し、氷冷人工CSFで5分間冷却した。次いで、冷却された脳を、げっ歯類脳マトリックス (RBM-4000C、ASI Instruments、Warren、Michigan) を使用して、2mm間隔で、前頭面で切断した。この脳スライスを、塩化2,3,5-トリフェニルテトラゾリウム (TTC) 2%を含有するリン酸緩衝生理食塩水中、37℃で10分間インキュベーションした。着色されたスライスの後面から、カラー写真を撮り、これを使用して、コンピュータ式画像解析器 (NIH Image 1.59) を使用して、各横断面レベルでの損傷領域を決定した。水腫によるアーチファクトを回避するために、Swanson et al.、"A Semiautomated Method for Measuring Brain Infarct Volume"、J. Cereb. Blood Flow Metabol. 10: 290-93 (1990) (この開示を、ここで参照して援用することができる) の方法により、発作に対して半球同側の正常組織の面積を、発作に対して半球対側の面積から引くことにより、損傷面積を算出した。脳スライスの損傷容量の総和により、梗塞の全容量を算出した。
両側での一時的なCCA閉塞を伴う右側MCAの遠位ポーションの焼灼術は一貫して、各試験動物の右MCA領域に、明瞭に認識される皮質梗塞をもたらした。図1で分かるように、各群で、TTC染色により測定される損傷領域の分布に、明らかな規則性が存在した。
図1では、頭尾軸 (rostrocaudal axis) に沿った典型的なレベルでの横断面梗塞領域の分布を、処置されていない動物および3,4-ジヒドロ-5-[4-(1-ピペリジニル)-ブトキシ]-1(2H)-イソキノリノン10mg/kgで処置された動物の両耳系から測定した。損傷面積を、平均値±標準偏差として表した。10mg処置群と対照群との間で著しい差異が示された (*p<0.02、**p<0.01、**p<0.001)。5mg/kgおよび20mg/kg曲線は、対照と10mg/kg曲線とのほぼ中間に低下する一方で、40mg/kg曲線は、対照に近かった。5、20および40mg/kg曲線は、明快にするために省略した。
PARP阻害は、対照群 (165.2±34.0mm3) に比較して、5mg/kg処置群 (106.7±23.2mm3、p<0.001) で、10mg/kg処置群 (76.4±16.8mm3、p<0.001) で、および20mg/kg処置群 (110.2±42.0mm3、p<0.01) で、損傷容量に著しい低下をもたらした。データは、平均値±標準偏差として表した。群の間での差異の有意性は、分散分析(ANOVA)、続いて、個々の比較に関するスチューデントのt検定を使用して求めた。
対照と40mg/kg処置群 (135.6±44.8mm3) との間に著しい差異はなかった。しかしながら、図2に示すように、5mg/kg処置群と10mg/kg処置群との間に (p<0.02)、かつ10mg/kg処置群と40mg/kg処置群との間に (p<0.01)、著しい差異があった。
図2では、梗塞容量に対する、3,4-ジヒドロ-5-[4-(1-ピペリジニル)-ブトキシ]-1(2H)-イソキノリノンの腹腔内投与の効果を、グラフで示している。梗塞の容量は、平均値±標準偏差として表した。処置群と対照群との間で著しい差異が示された (*p<0.01、**p<0.001)。なぜ、高用量 (40mg/kg) のPARP阻害剤、3,4-ジヒドロ-5-[4-(1-ピペリジニル)-ブトキシ]-1(2H)-イソキノリノンの方が神経保護性が劣るのかは、明らかではない。U形用量-応答曲線は、化合物の二相性効果を示している。
しかしながら、総じて、阻害剤のインビボ投与により、ラットでの焦点性脳虚血モデルの梗塞容量の相当な低減が生じた。この結果は、脳虚血での脳損傷の病因で、PARPの活性化が、重要な役割を果たしていることを示していた。
動脈血ガス (PaO
2、PaCO
2およびpH) の値は、対照および処置群で生理的範囲内で、下記の表IVに示されているように、5つの群の中で、これらのパラメーターに著しい差異は無かった。「定常状態」MABPは、外科的調製の完了後、閉塞の直前に生じ、「虚血」MABPは、閉塞の間の平均MABPとして生じた。
5つの群で、MCAおよびCCA閉塞の前には、平均動脈血圧 (MABP) を含む生理学的パラメーターに著しい差異はなかった。MABPが、5つの群全てで、閉塞後に上昇したが、5つの群の内では、閉塞期間の間、MABPに著しい差異はなかった。
レーザドップラーから得られた血流値は、任意単位による値であったので、ベースライン (閉塞前) からのパーセント変化のみを報告した。右MCAおよび両側CCA閉塞は、対照群 (n = 5) ではベースラインに対して20.8±7.7%まで、5mg/kg処置群 (n = 7) では18.7±7.4%まで、10mg/kg処置群 (n = 7) で21.4±7.7%まで、および40mg/kg処置群 (n = 7) で19.3±11.2%まで、右頭頂皮質中の相対血流の著しい低下をもたらした。4つの群の内では、閉塞に対する血流応答に著しい差異はなかった。加えて、血流は、いずれの群でも、全閉塞期間を通して著しい変化を示さなかった。
頚動脈閉塞の解放後に、血流の良好な回復 (時折、充血) が、全ての動物の右MCA領域で観察された。虚血組織の再灌流は、NOおよびペルオキシニトリルの生成を、加えて、酸素由来フリーラジカルをもたらした。これらのラジカルの全てが、DNA鎖切断を惹起し、PARPを活性化すると判明している。
この実施例により、放出された本発明の化合物は、PARP活性化の阻害に有効であるという証拠が得られた。
代表的な本発明の化合物を、次の簡単な手順で、焦点性脳虚血を低減するためのその能力に関して試験することができる。外科手術まで、ラットに自由に、水およびラット用固形飼料 (Wayne、Chicago、IL) を摂らせた。ハウジングおよび麻酔は、the institutional Animal Studies Committeeにより作成された指針に沿っており、PHS Guide for the Care and Use of Laboratory Animals、USDA Regulationsおよびthe AVMA Panel on Euthanasiaの指針に従っている。
動物に、O230%およびNO270%の混合物中のイソフルオラン (導入、3%; 維持、1.25%) により、マスクを介して麻酔をかける。直腸温度を、定温ブランケット (Harvard Apparatus、South Natick、MA) で37℃に維持する。初めに、ivカテーテルを左大腿静脈に挿入し、そのラインを係留されているスイベル (Instech Laboratories、Plymouth Meeting、PA) と遠隔注入ポンプ (Stoelting Inc.、Wood Dale、IL) とを接続するために首筋に通す。場合によって、動脈血圧および心拍数を監視し、動脈血ガスのための血液サンプルを得るために、右大腿動脈をカニューレ処理する。
次いで、右の眼と耳との間に垂直皮膚切開を作ることにより、右中大脳動脈 (MCA) を露出させ、上に位置する頭蓋を、歯科用ドリル (Chen et al、1986) で除去した。硬膜を切開した後に、動脈を、下大脳静脈のレベルで両極性焼灼器ユニット (Valleylab NS2000、Boulder、CO) で凝固させ、自発的な再灌流を防ぐために切断する (Takahashi et al.、1997)。予め単離され、軟部組織を除去されている両方の総頸動脈 (CCA) を次いで、非外傷性動脈瘤クリップを使用して結紮する。外科用クリップで創傷を閉じた後に、動物を麻酔から回復させ、加熱水アンダーパッドおよび吸湿加温テントを用いて27℃に加温されているケージに戻す。
試験すべきPARP阻害剤を初め、MCAOの30分後に、5分間にわたって注入されるivボーラス10mg/kgとして投与し、引き続き、2mg/kg/時 (0.3ml/時) の注入を12時間継続する。MCAOの90分後に、動物から、注入テーテルを外し、イソフルオランで一時的に麻酔をかけ、頚動脈クリップを外す。動物を温かいケージに戻し、実験期間の間iv注入ポンプに再接続した。
永久的MCAO後の24時間目に、動物を、ケタミンで沈静化して、頭部を、ギロチンで切除する。脳を切除し、氷冷生理食塩水中で冷却し、ラット脳マトリックス (Harvard Bioscience、South Natick、MA) を使用して、2mm冠状セクションにスライスする。この脳スライスを、TTC2%を含有するリン酸緩衝生理食塩水 (pH7.4) 中、37℃で10分間インキュベーションし、次いで、10%中性緩衝ホルマリン中で貯蔵する。各脳スライスでのTTC未着色の横断面面積を画像解析器 (MetaMorph、Universal Imaging Corp.、West Chester、PA) を使用して求める。構成している脳スライス中の梗塞面積の直接的 (TTC-ネガ) および間接的測定の総和により、右半球での梗塞の全容量を算出する。溶剤および薬剤処置群 (n = 8) での梗塞容量を、不対スチューデントのt検定を使用して、重要な統計的差異に関して試験する。
本発明の化合物の様々な用量を、このモデルで試験することができる。化合物を、一回用量または一連の複数用量で、i. p. またはi. v. で、様々な時間に虚血開始の前まは後に投与する。本発明の化合物は、約0から80%の範囲で、虚血に対する保護をもたらすと予想される。
心臓虚血/再灌流障害
心臓虚血/再灌流モデルの実験を、腹腔内で用量65mg/kgでペントバルビタールナトリウムで麻酔をかけられている体重250〜300gのメスのSDラットを使用して行う。直腸温度を、定温ブランケットシステム (Harvard Apparatus、South Natick、MA) で37℃に維持する。気管をカニューレ処理し、Harvard Rodent Ventilator (Harvard Apparatus、South Natick、MA) を使用することにより、ラットに室内空気を通気した。左頚静脈を、薬物輸送のために、PE-50でカニューレ処理する。右頚動脈を、BP測定のためにカニューレ処理する。第4左肋間隙の所で胸を開くことにより、心臓を露出させる。冠状動脈の主な左側の枝(LAD)を、30分間の虚血のために4-0シルク結紮により梗塞させ、90分間の再灌流のために開放する。実験の間、動脈BPおよびEKGを、Micro-Med Cardiovascular System (Louisville、KY) により監視する。
再灌流の終了時に、LAD冠状動脈を再梗塞させ、5%エバンスブルー染料約2mLを、i. v. 線を介して注入して、心臓の虚血領域と非虚血領域とを区別する。次いで、心臓を直ちに取り出し、冷凍庫で凍結させる。少なくとも30分凍結させた後に、心臓を、2mm厚で5枚のセクションにスライスし、1%TTC溶液中、37℃で30分間染色する。右心室を、裁断 (trimmed off) する。セクションの各面での梗塞領域、危険領域および全左心室領域を、画像解析システム (BIOQUANT、Nashville、TN) を使用して、測定する。全危険容量に対する全体梗塞容量パーセントとして、梗塞サイズを算出する。
薬物処置群では、化合物を、次の3つのプロトコルに従い投与する: 1. 化合物の一回用量を、虚血の開始の60分前に、i. p. 注入により投与する。2. 化合物を、虚血の開始の1分前からi. v. ボーラスで、続いて、再灌流が終了するまで、i. v. 注入により輸送する。3. 化合物を、再灌流の開始の1分前からi. v. ボーラスで、続いて、再灌流が終了するまで、i. v. 注入により輸送する。各薬物処置群には、n = 6またはn = 8での対応する溶剤処置群が存在する。溶剤と薬物処置群との間の差は、不対t-試験を使用して、p<0.05で比較する。様々な用量の化合物を、このモデルで試験する。化合物を、一回または複数回用量で、i. p. またはi. v. で、虚血の開始前後の様々な時間に投与する。本発明の化合物は、このアッセイでは、10から40パーセントの範囲内で虚血/再灌流障害保護を有すると予測される。
PARP阻害活性の結果として、本発明の化合物は、インビトロでラットの皮質ニューロンの虚血により惹起される変性に対する保護をもたらすと予測され、したがって、発作、敗血症性ショックまたはCNS変性疾患などの脳虚血から生じる疾患で使用することができる。さらにこれらは、外傷後に脊髄を保護するために使用することもできる。ラットでの虚血/再灌流障害の実験結果として、さらに本発明は、心臓発作、心停止、心臓バイパス、糖尿病の予防または損傷のリスクを予防または治療する方法を対象としており、これは、PARP阻害のために有効量の本発明の化合物を単位剤形で投与することを含む。
インビトロ放射線増感
6ウェルディッシュに播種され、10%FCS補充RPMI1640中の単層培養として増殖しているヒト前立腺ガン細胞系PC-3sを使用することにより、インビトロ放射線増感を測定することができる。細胞を、37℃で、CO25%および空気95%中に維持する。細胞を致死量未満のレベルでの照射の前に、3種の異なるPARP阻害剤の用量応答 (0.1mMから0.1μM) に暴露する。全ての処置群で、6ウェルプレートを室温で、Cu0.5mm/1mmを伴うSeifert 250kV/15mA照射器に暴露する。0.4%トリパンブルーの排除により、細胞生存率を試験する。染料排除を、顕微鏡により視覚的に評価し、生存細胞数を、生存細胞数から細胞数を引き、細胞の全体数で割ることにより、算出した。照射後の3H-チミジン導入量により、細胞増殖率を算出する。PARP阻害剤は、細胞を放射線増感すると予測される。
mRNA老化細胞での遺伝子発現変化の測定
遺伝子発現変化を、Population Doubling (PDL) 94で、通常の成長培地中で平板培養され、次いで、Linskens, et al.、Nucleic Acids Res. 23: 16: 3244-3251 (1995) に記載されている生理学的条件を反映するために低血清培地に移されているヒト線維芽BJ細胞で測定することができる。0.5%子ウシ血清補充DMEM/199の培地を使用する。細胞を毎日、13日間処置する。対照細胞を、PARP阻害剤を施すために使用される溶剤を用いて、および用いずに処置する。未処置の老いた対照細胞および若い対照細胞を、比較のために試験した。PCT公開96/13610号に記載されている技術に従い、処置細胞および対照細胞から、RNAを調製し、ノーザンブロットを行う。老化関連遺伝子に特異的なプローブを分析し、処置細胞および対照細胞を比較する。結果の分析で、遺伝子発現の最も低いレベルを任意に、1と設定して、比較のためのベースとする。皮膚における年齢関連変化に特に関与している3つの遺伝子は、コラーゲン、コラゲナーゼおよびエラスチンである。West, Arch. Derm. 130: 87-95 (1994)。PARP阻害剤で処置された細胞のエラスチン発現は、対照細胞と比較して、著しい増大が予測されている。エラスチン発現は、老化細胞に比較して、若い細胞で著しく高くなるはずで、したがって、PARP阻害剤での処置は、老化細胞でのエラスチン発現レベルを、より若い細胞で見られるレベルと同様のレベルまで変化させる。同様に、薬効は、PARP阻害剤での処置を伴うコラゲナーゼおよびコラーゲン発現でも見られるはずである。
ラットでの慢性収縮性障害 (Chronic Constriction Injury; CCI) に対するPARP阻害剤の神経保護効果
300〜350gのオスの成体SDラットに、ペントバルビタールナトリウム腹腔内50mg/kgで麻酔をかける。ラットの坐骨神経の片方を露出させ、5〜7mm長の神経セグメントを切開し、4本のゆるい結紮で1.0〜1.5mmの所で閉じ、引き続き、くも膜下カテーテルをインプラントし、大槽の所での切開によりクモ膜下腔中に、硫酸ゲンタマイシンをフラッシュされたポリエチレン (PE-10) を挿入することにより、神経結紮を行う。カテーテルの尾端を穏やかに、腰部拡大部に通し、頭端を、歯科用セメントを用いて、頭蓋に埋没しているねじに固定し、皮膚創傷を、創傷クリップで閉じる。
放射熱に対する熱痛覚過敏を、足引っ込み (paw-withdrawal) 試験により評価する。ラットの後足足底の真下に置かれた映写用電球からの放射熱源を備えた3mm厚のガラスプレート上のプラスチック製シリンダ内に、ラットを置く。足引っ込み潜伏時間を、放射熱刺激を開始してから、ラットの後ろ足が引っ込むまでの時間と定義する。
多くの小さな正方形の穴を備えた貫通金属シートからなる底を有するケージにラットを置くことにより、機械的な熱痛覚過敏を評価する。ケージの底を通して挿入される安全ピンの先端で、ラットの後ろ足の中央足底を刺した後の、足-引っ込み期間を記録する。
前記の試験と同様のケージにラットを入れ、0.07から76gの範囲内での曲げ力上昇で、von Frey filamentをラットの後ろ足の中央足底に適用することにより、メカノ異痛 (mechano-allodynia) を評価する。von Frey filamentを、皮膚に対して垂直に適用し、これが曲がるまで、ゆっくりと押す。応答のしきい力を、5回の適用の中で、少なくとも1回の明らかな足引っ込みを惹起する一連の最初のフィラメントとして定義する。
両側で、ラットの脊髄背角内、特に、薄膜I-IIで、一側性坐骨神経結紮の8日後に、暗ニューロンを観察し、偽処置ラットと比較する。様々な用量のPARP阻害剤を、このモデルで試験すると、CCIラットでの暗ニューロンおよび神経障害性疼痛行動の両方の発生率が低減することが示される。
痛風および痛風徴候の治療および予防
関節窩での尿酸一ナトリウムの結晶 (MSU結晶) の沈積が、痛風および偽痛風などの炎症性病理の病因である。臨床では、これらの炎症性疾患は、結果として深刻な疼痛を伴う関節の水腫および紅斑を伴う。1) 急性偶発性関節および間接周囲炎症および2) 慢性関節をもたらす、関節内および関節周囲空間への白血球の強い浸潤も、この病理の特徴である。好中球が、これらの炎症関節から回収される主な細胞タイプであることは以前から、判明している (Dieppe et al.、(1979)。Synovial fluid crystals. Q. J. Med. XLVIII: 533-553; Terkletaub、(1991)。単球由来好中球走化性因子/インターロイキン-8は、結晶惹起炎症の強力な仲介剤である。Arth. Rheum. 34: 894-903)。MSU結晶に誘導される炎症性プロセスおよびこれらの結晶と痛風性関節炎との間に明瞭な関連が存在するという事実のより良好な理解により、結晶惹起炎症の代表的なモデルの特徴同定が得られている。結晶変化が特異的な空洞への細胞補充をもたらすモデルの例は、イヌ関節 (Phelps & McCarty、1966、Ann Int Med 9: 115-125)、ラット胸膜炎 (Deporter et al.、1979、Br. J. Pharmacol. 65: 163-165; Sedgwick et al.、1985、Agents Actions 17: 209-213) および予め生成されたラットエアパウチの利用 (Brookes et al.、1987) である。後者の実験系により、好中球蓄積が、後にコルヒチンにより阻害されるLTB4などの化学誘引物質の発生に関連していることが示されている (Brooks et al、1987、Br. J. Pharmacol. 90: 413-419)。
好中球は、MSU結晶により活性化されて、結晶惹起関節疾患で見られる局所および全身炎症性症状発現の原因の一つとなりうる多くのメディエイタを放出すると示されている。結晶は、好中球と相互作用して、リソーム (lysomal) 酵素の放出 (Hoffstein et al.、1975、Arth. Rheum. 18: 153-165)、酸素誘導フリーラジカルの放出 (Simchowitz et al.、1982、Arth. Rheum. 25: 181-188; Abramson et al.、1982、Arthr Rheum. 25: 174-180)、白血球へのホスホリパーゼA2 (PLA2) の導入 (Bomalaski et al.、1990、J. Immunol. 145: 3391-3397) および5-リポキシゲナーゼ生成物の合成の活性化 (Poubelle et al.、1987、Blochem. Biophys. Res. Commun. 149: 649-657) をもたらす。
インビトロでは、MSU結晶は、ヒト好中球からサイトカインインターロイキン-1β (IL-1β) を放出し、この刺激をチモサン、LPS、ホルボールエステル、顆粒球マクロファージコロニー形成刺激ホルモン (GM-CSF) およびTNF-αなどのこのサイトカインも放出する一連の他のものに加えることが判明している。さらに、ヒト単球および滑膜細胞は、IL-6およびIL-8などの様々なサイトカインを合成および放出することが判明している (Guerne et al.、1989、Arth. Rheum. 32: 1443-1452; Terkeltaub et al.、1991、Arth. Rheum. 34: 894-903)。加えて、コルヒチン選択性は、IL-1βのMSU結晶-およびTNF-α惹起放出を阻害する (Roberge et al.、1994、J. Immunol. 152: 5485-5494)。
痛風の実験モデルでは、IL-8などの好中球に選択的なCXCケモカイン (chemokine) の合成を観察するが、CCケモカイン単球化学誘引物質タンパク質-1 (MCP-1) の合成ではない (Hachicha et al.、1995、J. Exp. Med. 182: 2019-2025)。これらの結果は、理論的には、好中球の補充は存在するが、単核細胞の補充は存在しないという現象を、IL-8の産生およびMCP-1の放出の停止がもたらすことを示している。この仮説は、主な炎症細胞は好中球である痛風および偽痛風の病的段階に応じている (Hachicha et al.、1995)。MSU結晶に加えて、関節窩に通常存在する単核食細胞の活性化も、IL-8の分泌を惹起する (Terkeltaub et al.、1991)。この病理でのIL-8の重要性は、量が増していく急性痛風性関節炎の患者の滑液において判明している (Terkeltaub et al.、1991; di Giovine et al.、1991、J. Clin. Invest. 87: 1375-1381)。IL-8に対する中和抗体の使用は、ウサギモデルで、12hでの結晶惹起関節膨潤を、かつ12および24hでの関節炎の関節への好中球浸潤を緩和するために重要であることが判明している (Nishimura et al.、1997、J. Leukoc. Biol. 62: 444-449)。
これらの研究により、痛風を治療する際の遊出好中球およびケモカインIL-8の両方の重要性、さらに、滑膜細胞、マクロファージおよびマスト細胞などの定住細胞からのこの、および他のサイトカインの放出が証明されている。正常な滑液中に、好中球は存在しないか、極めて稀であるので、高い好中球-内皮接着は、痛風が起こるためには必須である (Terkeltaub、1996、In. Koopman, W. J. editor. Arthritis and allied conditions: a textbook of rheumatology. Baltimore: Williams and Wilkins: pp. 2085-2102, and Terkeltaub、1992、In Inflammation. Basic Principles and Clinical Correlates, ed. by J. I. Gallin、I. M. Goldstein and R. Snyderman、pp 977-981、Raven Press、New York)。IL-1βおよびTNF-αは、好中球のための主な内皮リガンドの迅速なアップレギュレーションを仲介する際に決定的である。例えば、尿酸塩結晶の注入に応答してのE-セレクチンの迅速かつ長期の発現は、ブタ皮で証明されている (Chapman et al.、1996、Br. J. Rheumatol. 35: 323-334)。サイトカイン、ケモカインおよびアラキドン酸カスケードの生成物の放出は、この病理での好中球の補充をもたらし、これらの阻害は、病理の減衰をもたらす。
次の痛風モデルを使用して、本発明によるPARP阻害剤を試験することができる。
オスの非近交系Swissアルビノマウス (体重20〜22g) を、Banton and Kingsman (T. O. strain; Hull、Humberside) から購入し、自由に摂取できる通常の固形飼料ペレットと水道水ならびに12時間昼夜サイクルで維持した。全ての動物を、実験前1週間飼育すると、体重は28〜30gになった。
PARP阻害剤の例としての1,11b-ジヒドロベンゾピラノ[4,3,2-de]イソキノリン-1-オンを室温で、2ml中45mgの濃度で、100%DMSOに溶かした。次いで、各マウスに、45mg/2ml/kgに対応する一回用量 (例えば、30gのマウスでは、例えば60μl) を与えるように、化合物を腹腔に注入した。対照マウスには、DMSOを2ml/kgでi. p. で与えた。溶剤の潜在的な効果に関する対照のために、未処置のままのマウス第3群を加えた。したがって、この研究は、次の3つの群を含む: A群、未処置マウス、n = 6; B群、DMSO処置マウス、n = 8; およびC群、1,11b-ジヒドロベンゾピラノ[4,3,2-de]イソキノリン-1-オンで処置されたマウス、n = 8。
MSU結晶惹起好中球補充を、次のように試験した。いずれのケースでも、前記の処置の1時間後に、マウスを、MSU結晶で処置した。30分間回転させることにより、MSU結晶の均一系懸濁液を得た。PBS 0.5ml (0.1M、pH7.4) 中のMSU結晶3mgを注入することにより、腹膜炎を惹起させ、腹腔内への好中球の補充を、6時間目に評価した (Getting et al.、1997、J. Pharmacol. Exp. Ther. 283: 123-130)。次いで、CO2暴露により、動物を安楽死させ、腹腔を3mMのEDTAおよびヘパリン25U/mlで補充したPBS3mlで洗浄した。
次いで、洗浄液の分量 (100μl) を、チュルク液 (3%酢酸中のクリスタルバイオレット0.01%) 中で、1: 10に希釈した。次いで、サンプルを攪拌し、着色された細胞溶液10μlを、ノイバウエル血液波長計に置き、好中球数を、光学顕微鏡 (Olympus B061) を使用してカウントした。遠心分離により細胞不含上澄みを調製し、後にあり得る分析を予想して貯蔵した。
データを、単一のマウスで示し、さらに、各群当たりの平均±標準偏差として示す。ANOVAおよびBonferroni試験により、統計的差異を求めた。<0.05のP値を、有意とみなした。
表Vは、3つの実験群でMSU結晶注入の6時間後に測定された好中球の数を報告している。
表VIは、これらのデータを、平均±標準偏差として示している。DMSOは、細胞移動の僅かで有意でない増加 (+7%) をもたらしたことが分かる。対照的に、本発明の代表的な化合物は45mg/kgの用量で、細胞流入を著しく低減し、溶剤群に対して55%の阻害と算出された。
これらの結果は、本発明の化合物および組成物は、尿酸塩結晶により惹起される好中球補充を低減するか、除くことなどにより、痛風の治療および/または予防で使用することができることを証明している。
このように、本発明を記載したが、本発明を様々に変更することができることは明らかである。このような変更は、本発明の意図および範囲から逸脱しているとはみなされず、このような変更の全てが、本発明の請求項の範囲内に含まれると考えられる。ここに記載されている全ての参照文献は全て、参照して援用することができる。