JP4322256B2 - 無線基地局装置 - Google Patents
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Description
このような呼接続サービスの不安定をハンドオフ動作の頻発を抑制しながら抑止するためには、例えば図10A及び図10Bに示すように、サブアンテナ150を設けて当該サブアンテナのカバーエリア500により不感地帯400をカバーしたり、図11A及び図11Bに示すように、セクタアンテナ110(又は120,130)からの電波を受けて不感地帯400へ反射する反射板160を設置して、この反射板160のカバーエリア600により不感地帯400をカバーしたりすることが考えられる。
なお、無線基地局装置に関する従来技術として、他に、特開2000−197107号公報(以下、特許文献1という),特開平10−164637号公報(以下、特許文献2という),特許第3290990号公報(以下、特許文献3という),特開2002−345013号公報(以下、特許文献4という)および特開2003−18640号公報(以下、特許文献5という)により提案されている技術がある。
さらに、特許文献3に記載の技術は、第1及び第2のセクタを介して受信された移動ユニットからの信号のうち最も弱い信号を受信したセクタを認識し、その認識したセクタから上記移動ユニットへの信号の信号強度を低減することにより、複数の基地局からなり、少なくともそのうちの1つの基地局が複数のセクタに分割された通信システムにおけるS/I比(Signal to Interference ratio)を向上するというものである。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたもので、アンテナ直下周辺エリアのように不感地帯となり得るエリアにおいて、当該エリアをカバーするのに専用の装置を別途用意することなく、セクタ間ハンドオフ動作の頻発を抑制しながら、他のエリアと同等の呼接続サービス品質を提供できるようにすることを目的とする。
(b)該検出手段で検出したセクタアンテナのみで該所定領域をカバーするように、当該セクタアンテナの送信電波制御を行なう制御手段
ここで、該制御手段は、該所定領域をカバーするセクタアンテナを該検出手段で検出した1つのセクタアンテナに制限するよう制御する、ことを特徴としている。
(b)該検出手段で検出したセクタアンテナ以外のセクタアンテナについては、該所定領域をカバーしないように送信電波制御し、該検出手段で検出したセクタアンテナについては、該所定領域をカバーするように送信電波制御する制御手段
ここで、該制御手段は、該所定領域をカバーするセクタアンテナを該検出手段で検出した1つのセクタアンテナに制限するよう制御する、ことを特徴としている。
また、該検出手段は、上記各セクタアンテナの呼接続数を監視することにより他よりも該呼接続数の少ないセクタアンテナを該通信負荷の少ないセクタアンテナとして検出する呼接続監視手段として構成されるのが好ましい。
さらに、本発明の無線基地局装置は、n個(nは3以上の自然数)のセクタに対応してそれぞれ設けられるn個のセクタアンテナと接続される無線基地局装置であって、該n個のセクタアンテナの直下周辺の不感地帯である所定領域について、前記n個のセクタアンテナのいずれについても送信電力を上昇することで、該所定領域をカバーし得るものにおいて、以下の各手段をそなえたことを特徴としている。
(b)該検出手段で検出したセクタアンテナにより該所定領域をカバーし得る程度に当該セクタアンテナから送信する移動局のための制御信号の送信電力を上昇又は電波放射角を制御する制御手段
ここで、上記制御手段は、該所定領域をカバーするセクタアンテナを1つに制限するよう制御する、ことを特徴としている。
(b)該検出手段で検出したセクタアンテナ以外のセクタアンテナについては、該所定領域をカバーし得ない程度に移動局のための制御信号を送信するように送信電力又は電波放射角を制御し、該検出手段で検出したセクタアンテナについては、該所定領域をカバーし得る程度に該移動局のための制御信号を送信するように送信電力又は電波放射角を制御する制御手段
ここで、上記制御手段は、該所定領域をカバーするセクタアンテナを1つに制限するよう制御する、ことを特徴としている。
ここで、基地局装置2において、セクタアンテナ2−i(i=1,2,3)は、それぞれ、指向性を有する2本の送受信アンテナ2から成るダイバーシティアンテナとして構成されており、移動局との間で無線信号の送受を行なうものである。当該無線信号には、移動局との間で制御情報を送受するための制御チャネル(CCH:Control Channel)の信号(制御信号)と、ユーザデータを送受するためのトラフィックチャネル(TCH:Traffic Channel)の信号とが含まれ、移動局への下り共通制御チャネルの信号として、移動局におけるセルサーチ(基地局装置2の識別)に用いる信号又は移動局における同期検出に用いる信号(例えば、共通パイロットチャネルの信号)を送信することにより、セクタアンテナ2−i毎にそれぞれのカバーエリア(無線ゾーン)が形成される。そして、このセクタアンテナ2−iから送信される制御信号(共通パイロットチャネルの信号)の送信電力(下り送信電力)を後述する電力制御部24によって制御(送信電波制御)することで、各セクタアンテナ2−iのカバーエリアを制御(拡大又は縮小)することができる。
つまり、本実施形態の呼接続監視部23は、各セクタアンテナ2−iのうち、呼接続数が最も少ない(通信負荷の最も少ない)セクタアンテナ2−iを検出する検出手段として機能するとともに、上記マルチ接続数を監視するマルチ接続数監視部として機能し、電力制御部24は、この検出手段としての呼接続監視部23で検出したセクタアンテナ2−iのみでアンテナ直下周辺エリアをカバーするように、当該セクタアンテナ2−iについて送信電波制御(制御信号としての共通パイロットチャネルの信号の送信電力制御)する制御手段として機能するのである。
以下、上述のごとく構成された本実施形態の基地局システム1の動作について詳述する。
まず、基地局装置2は、呼接続監視部23により、例えば図2に示すように、各セクタアンテナ2−1,2−2,2−3がそれぞれカバーするセクタX,Y,Z(図3A及び図3B参照)の呼接続数(Nx,Ny,Nz)を監視し(ステップA1)、呼接続数の最も少ないセクタ(例えば、X)と最も多いセクタ(例えば、Y)を検出するとともに、両者の差(接続差)Q1を抽出する(ステップA2)。
したがって、従来のようにアンテナ直下周辺エリア400をカバーするのに専用の装置を別途用意することなく、アンテナ直下周辺エリア400におけるセクタ間ハンドオフ動作の頻発を抑制しながら、アンテナ直下周辺エリア400においても他のエリアと同等の安定した呼接続サービス品質を提供することが可能となる。
さて、上述のごとくセクタアンテナ2−iの送信電力制御を行なってセクタアンテナ2−iのカバーエリア41,42,43を変化させると、その変化に伴って異なるセクタアンテナ2−iからの受信電力が略同じとなる領域(マルチ接続ゾーン:例えば図5Aの符号44,45,46,47参照)に位置する移動局4についてセクタ間ハンドオフ動作が発生する場合がある(図3B参照)。
そこで、このようなハンドオフの発生による通信リソースの浪費及び呼処理負荷の増加を防止すべく、本実施形態の基地局装置1は、図4に示すような手順でハンドオフ制御を行なう。即ち、基地局装置2は、呼接続監視部23により、各セクタX,Y,Z(セクタアンテナ2−1,2−2,2−3)のマルチ接続数(Mx,My,Mz)を監視し(ステップB1)、マルチ接続数の最も大きいセクタ(例えば、X)と最も少ないセクタ(例えば、Y)及び両者の差(接続差)Q2を求める(ステップB2)。
次に、無線基地局システムでの同時接続制御について図6,図7A及び図7Bを参照しながら詳述する。
まず、図7Aにおいて、符号48は3台の移動局4がそれぞれ異なる3つの基地局装置1のセクタアンテナ2−iに対して同時にマルチ接続しているゾーンを表し、符号49は1台の移動局4が異なる3つのセクタアンテナ2−1,2−2,2−3に対して同時にマルチ接続しているゾーンを表しているが、このような同時接続は、基地局装置2の通信リソースを浪費していることになる。
以上のように、本実施形態によれば、セクタ分けされたアンテナシステムを有する移動通信システムにおいて、各セクタ配下の呼接続数を監視し、アンテナ直下周辺エリア400に位置する移動局4が呼接続数の少ない任意の1つのセクタアンテナ2−iだけに接続するようにセクタ毎に制御信号(共通パイロットチャネルの信号)の送信電力を制御して、アンテナ直下周辺エリア400での他のセクタアンテナ2−iから送信される制御信号との電力差をつけることにより、常に呼接続が少ないセクタアンテナ2−iがアンテナ直下周辺エリア400をカバーするので、従来のように当該エリア400をカバーするのに専用の装置を別途用意することなく、セクタ間ハンドオフの頻発を抑えながら、アンテナ直下周辺エリア400での呼接続サービス品質を安定させることが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
さらに、上述した実施形態では、アンテナ直下周辺エリア400を通信負荷の少ないセクタアンテナ2−iでカバーする対象としているが、アンテナ直下周辺以外のセクタアンテナ2−iから離れた場所において、各セクタアンテナ2−iについての送信電波(電力)制御によりそれぞれのカバーエリアのいずれをも拡大することで重複カバーされるような、不感地帯となり得るエリアを対象とすることもできる。
さらに、上述した実施形態では、セクタアンテナ2−iのカバーエリアの拡大/縮小をセクタアンテナ2−iの送信電力制御(上昇/減少)により行なっているが、セクタアンテナ2−iの取り付け角やチルト角、方位角等を物理的に制御、あるいは、電気チルト制御によりセクタアンテナ2−iの送信電波の偏波状態を電気的に制御、もしくは、これらの物理的及び電気的な制御をともに行なって、セクタアンテナ2−iの電波放射角を制御することによっても、セクタアンテナ2−iのカバーエリア(送信電波ビームの拡がり方)を変形することが可能であり、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。この場合、前記の電力制御部24(図1参照)は、通信負荷の少ないセクタアンテナ2−iとして呼接続監視部23で検出されたアンテナから送信する制御信号の電波放射角を制御する電波放射角制御手段として構成すればよい。
Claims (11)
- 移動局との無線通信のサービスエリアを複数のセクタに分割したときの異なるセクタをそれぞれカバーする複数のセクタアンテナと接続され、該複数のセクタアンテナについての送信電波制御によりそれぞれのカバーエリアのいずれをも拡大することで無線基地局装置のアンテナ直下の不感地帯である所定領域を重複カバーし得る前記無線基地局装置であって、
該複数のセクタアンテナのうち、最も通信負荷が少ないセクタアンテナを検出する検出手段と、
該検出手段で検出したセクタアンテナのみで該所定領域をカバーするように、当該セクタアンテナの送信電波制御を行なう制御手段とをそなえ、
該制御手段が、
該所定領域をカバーするセクタアンテナを該検出手段で検出した1つのセクタアンテナに制限するよう制御する、
ことを特徴とする、無線基地局装置。 - 移動局との無線通信のサービスエリアを複数のセクタに分割したときの異なるセクタをそれぞれカバーする複数のセクタアンテナと接続され、該複数のセクタアンテナについての送信電波制御によりそれぞれのカバーエリアのいずれをも拡大することで無線基地局装置のアンテナ直下の不感地帯である所定領域を重複カバーし得る前記無線基地局装置であって、
該複数のセクタアンテナのうち、最も通信負荷が少ないセクタアンテナを検出する検出手段と、
該検出手段で検出したセクタアンテナ以外のセクタアンテナについては、該所定領域をカバーしないように送信電波制御し、該検出手段で検出したセクタアンテナについては、該所定領域をカバーするように送信電波制御する制御手段とをそなえ、
該制御手段が、
該所定領域をカバーするセクタアンテナを該検出手段で検出した1つのセクタアンテナに制限するよう制御する、
ことを特徴とする無線基地局装置。 - 該制御手段が、
該検出手段で検出したセクタアンテナから送信する該移動局のための制御信号の送信電力を上昇制御する送信電力制御手段として構成されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の無線基地局装置。 - 該制御手段が、
該検出手段で検出したセクタアンテナから送信する該移動局のための制御信号の電波放射角を制御する電波放射角制御手段として構成されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の無線基地局装置。 - 該検出手段が、
上記各セクタアンテナの呼接続数を監視することにより他よりも該呼接続数の少ないセクタアンテナを該通信負荷の少ないセクタアンテナとして検出する呼接続監視手段として構成されたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線基地局装置。 - 該制御手段が、
同時に2以上のセクタアンテナと接続する呼の数を表すマルチ接続数を監視するマルチ接続数監視部と、
該マルチ接続数監視部で監視されたマルチ接続数のセクタアンテナ間の差が所定の閾値を超えていると、マルチ接続数の多いセクタアンテナから他のセクタアンテナへのハンドオフを許容するとともに、他のセクタアンテナから上記マルチ接続数の多いセクタアンテナへのハンドオフを拒絶するハンドオフ制御部とをそなえたことを特徴とする、請求項5記載の無線基地局装置。 - 該制御手段が、
同時に2以上のセクタアンテナと接続した呼が同時接続しているパスの数を表す同時接続数を監視する同時接続数監視部と、
該同時接続数監視部で監視された同時接続数のセクタアンテナ間の差が所定の閾値を超えていると、該同時接続数の少ないセクタアンテナのカバーエリアを拡大し、該同時接続数の多いセクタアンテナのカバーエリアを縮小するように、各セクタアンテナの送信電波制御を行なう同時接続制御部とをそなえたことを特徴とする、請求項5又は6に記載の無線基地局装置。 - 該所定領域が、該複数のセクタアンテナの直下周辺の領域であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
- n個(nは3以上の自然数)のセクタに対応してそれぞれ設けられるn個のセクタアンテナと接続される無線基地局装置であって、該n個のセクタアンテナの直下周辺の不感地帯である所定領域について、前記n個のセクタアンテナのいずれについても送信電力を上昇することで、該所定領域をカバーし得る無線基地局装置において、
該n個のセクタアンテナのうち最も通信負荷が少ないセクタアンテナを検出する検出手段と、
該検出手段で検出したセクタアンテナにより該所定領域をカバーし得る程度に当該セクタアンテナから送信する移動局のための制御信号の送信電力を上昇又は電波放射角を制御する制御手段とをそなえ、
該制御手段が、
該所定領域をカバーするセクタアンテナを該検出手段で検出した1つのセクタアンテナに制限するよう制御する、
ことを特徴とする、無線基地局装置。 - n個(nは3以上の自然数)のセクタに対応してそれぞれ設けられるn個のセクタアンテナと接続される無線基地局装置であって、該n個のセクタアンテナの直下周辺の不感地帯である所定領域について、前記n個のセクタアンテナのいずれについても送信電力を上昇することで、該所定領域をカバーし得る無線基地局装置において、
該n個のセクタアンテナのうち最も通信負荷が少ないセクタアンテナを検出する検出手段と、
該検出手段で検出したセクタアンテナ以外のセクタアンテナについては、該所定領域をカバーし得ない程度に移動局のための制御信号を送信するように送信電力又は電波放射角を制御し、該検出手段で検出したセクタアンテナについては、該所定領域をカバーし得る程度に該移動局のための制御信号を送信するように送信電力又は電波放射角を制御する制御手段とをそなえ、
該制御手段が、
該所定領域をカバーするセクタアンテナを該検出手段で検出した1つのセクタアンテナに制限するよう制御する、
ことを特徴とする、無線基地局装置。 - 該制御信号は、該移動局におけるセルサーチに用いる信号又は移動局における同期検出に用いる信号であることを特徴とする、請求項3〜10のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
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