JP4321727B2 - コンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてトンネル掘削時に、トンネルの地山と鋼製支保工との間に充填する吹付コンクリート等を混練するコンクリートプラントにおけるコンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネル掘削時に一般に使用される、NATM工法と称されるトンネル掘削工法においては、トンネルの地山に吹付コンクリートを吹付けている。
【0003】
上記の吹付コンクリートは、トンネルの工事現場に設置されたプラントで混練されているが、吹付コンクリートを構成するセメント、粗骨材および細骨材に水を投入して混練する時に、細骨材の表面水率が変動すると、コンクリートの強度や流動性などのコンクリート性状が変動し、吹付作業に支障をきたす。なお、粗骨材は標準乾燥状態のものを使用するので、粗骨材の表面水率の変動は生じない。
【0004】
そこで、従来は、細骨材入荷時に、細骨材ビンでクラムを用いて表面水率ができるだけ一定になるように細骨材を混ぜてホッパーに供給していたが、そのサイクルタイムが5時間程度となって乾燥するため、ベルトコンベヤ上、ホッパーの上部と下部とは細骨材の表面水率が異なることになり、コンクリートの性状が一定しない傾向であった。
【0005】
このため、従来は経験的に、例えばトラックミキサー5m3 分の全体として合うだろうと思われる箇所の細骨材を採取し、その表面水率を計測して、操作盤に計測値を打ち込み混練りしていたが、その際の表面水率の決定においては経験が必要であった。
【0006】
また、ホッパーに新たに細骨材を付け足した場合には表面水率が相違するので、そのずらし分はコンクリート性状を確認して、その表面水率を決定するにはやはり経験に頼ることしかなかった。
【0007】
そこで、前記のごとく細骨材の表面水率の変動により吹付に支障をきたすことを防止して表面水率の決定に経験的なものを不要とし、一定したコンクリート性状が確保できる吹付コンクリートプラントでの細骨材の表面水補正方法に関する特開平7−173998の発明が知られているが、この方法は、セメントと、粗骨材と、細骨材とからなる吹付コンクリートの混練り時に、事前に把握した細骨材の表面水率と、ミキサー電流値と、スランプとの相関関係から、検出されたミキサー電流値により細骨材の表面水率を次のバッチごと補正しながら混練りすることを特徴とし、図3の概略図に示すごとく、まず適切なコンクリート配合で表面水率がわかっている細骨材を使用して混練をする。
【0008】
そこで、セメントと、細骨材と、細骨材と水とからなる吹付コンクリートの混練り用のミキサーのモータ2の負荷電流の電流値3が一定になる時間を求め、これを基準電流値および検出時間とする。
【0009】
次に、表面水率補正装置への表面水率の入力値を変化させたときの電流値3とスランプをプロットして図4に示すΔA−ΔW曲線とΔS−ΔW曲線を求める。ここで、表面水率補正装置とは、水、セメント、砂利等の粗骨材、砂等の細骨材の配合が決められているときに、細骨材の表面水率を入力すると、この値に応じて水の量を調整して計量する装置である。
【0010】
従って、例えば実際の表面水率W=3.5%であったとき、表面水率補正装置の表面水率の入力値を4.5%とすると、計量される水が減り、電流値2は上昇し、スランプは減少する。これを図4では、ΔWを+1として、ΔAとΔSをプロットしている。
よって、ΔAから求められるΔWは、表面水率補正装置に入力する値を増加、または減少させる値である。
このようにして求めた図4のXで示す曲線を使用して、所定のスランプを得るようにしていた。
【0011】
しかしながら、近年高流動コンクリート等の高品質なコンクリートが使用されるようになり、材料物性の相違するものによっては、上記の手法では図4の特性曲線に破線Yで示すように電流値3の変化が急変または一定となって明確でなくなり、細骨材の表面水率の補正を明確に決められない状況が生じる場合があることが判明した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、コンクリート混練時のミキサー駆動用モータの回転数をインバータ装置を用いて制御することにより、そのモータの負荷状態を示す電力の変動が細骨材の表面水率に対して明確になるモータの回転数を求め、負荷状態を示す電力の変動に対してモータが上記回転数と同一になるように周波数制御して、高品質のコンクリートに対しても適性に細骨材の表面水率を自動補正できるコンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セメント、粗骨材および細骨材とからなるコンクリートの混練時に、細骨材の表面水率の変動に対してミキサー駆動用のモータの負荷状態を示す電力の変動が明確になるモータの回転数を、周波数を変化させることによって得た後、負荷状態を示す電力の変動にかかわらず回転数が上記回転数と同一になるようにモータの回転数をインバータを用いて制御し、この状態でミキサー駆動用のモータの負荷状態を示す電力と細骨材の表面水率及びミキサー駆動用のモータの負荷状態を示す電力とコンクリートのスランプまたはスランプフローの各関係より所定の品質のコンクリートが得られるように細骨材の表面水率を補正するコンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法からなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図1を参照して本発明の一実施形態を説明するが、まず、本発明の方法を用いて吹付コンクリートを混練するため、図1のミキサー1によりセメントと粗骨材と、細骨材とを混練するが、細骨材の表面水率の変動に対してミキサー1の駆動用のモータ2の負荷状態を示す電力の変動が明確になるモータ2の回転数を、回転数検出器4を見ながら、インバータを備えた自動回転数制御装置5の周波数を変化させることにより得る。
【0015】
次に、表面水率が既知の細骨材を使用して、上記回転数と同一となるようインバータを備えた自動回転数制御装置5を用いて制御し、そのときのモータ2の負荷状態を示す電力とコンクリートのスランプまたはスランプフローを測定する。なお、自動回転数制御装置5は、実際の回転数を回転数検出器4で検出しながら、インバータにより所定回転数に制御する機能を備えている。
【0016】
続いて、表面水率補正装置への表面水率の入力値を故意に種々変えて、同様にモータ2の負荷状態を示す電力とコンクリートのスランプまたはスランプフローを測定する。
【0017】
このようにして測定した表面水率が既知のときの表面水率W、モータ2の負荷状態を示す電力FとコンクリートのスランプまたはスランプフローSと、表面水率の入力値を故意に変えたときの表面水率の入力値W1モータ2の負荷状態を示す電力F1とコンクリートのスランプまたはスランプフローS1とのそれぞれの差、ΔW(W1−W)、ΔF(F1−F)、ΔS(S1−S)を求め、図2に示すΔF−ΔW曲線とΔS−ΔW曲線を描く。
【0018】
図2から、ΔFによって所定のスランプまたはスランプフローを得るために必要なΔWを求め、これを表面水率装置に記憶する。
したがって、コンクリート混練時にミキサー2の負荷状態を示す電力を測定することによって、所定のスランプまたはスランプフローを得るための表面水率の補正を自動的に行なうことができる。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明した本発明のコンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法によれば、ミキサーを駆動しているモータの負荷状態を示す電力の変動が細骨材の表面水率の変動に対して明確になるモータの回転数を求めること及び駆動するモータが上記回転数と同一になるようになるように周波数制御すること、さらにモータの負荷を単に電流値ではなく、負荷状態を示す電力で評価することが、前述の従来例の方法と大きく相違しており、その結果、近年多く使用されている高流動コンクリート等の高品質の吹付コンクリートの混練時においても一定した高品質のコンクリートを提供でき吹付コンクリートの品質向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法によるコンクリート混練装置の一実施形態における概略図である。
【図2】図1において把握されるコンクリート特性線図である。
【図3】従来の方法によるコンクリート混練装置の概略図である。
【図4】図3において把握されるコンクリート特性線図である。
【符号の説明】
1 ミキサー 2 モータ
Claims (1)
- セメント、粗骨材および細骨材からなるコンクリートの混練時に、細骨材の表面水率の変動に対してミキサー駆動用のモータの負荷状態を示す電力の変動が明確になるモータの回転数を、周波数を変化させることによって得た後、モータの負荷状態を示す電力の変動にかかわらず回転数が上記回転数と同一になるようにモータの回転数をインバータを用いて制御し、この状態でミキサー駆動用のモータの負荷状態を示す電力と細骨材の表面水率及びミキサー駆動用のモータの負荷状態を示す電力とコンクリートのスランプまたはスランプフローの各関係より所定の品質のコンクリートが得られるように細骨材の表面水率を補正するコンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法。
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JP33464498A JP4321727B2 (ja) | 1998-11-25 | 1998-11-25 | コンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法 |
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JP33464498A JP4321727B2 (ja) | 1998-11-25 | 1998-11-25 | コンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法 |
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JP33464498A Expired - Lifetime JP4321727B2 (ja) | 1998-11-25 | 1998-11-25 | コンクリート混練時の細骨材の表面水率の補正方法 |
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-
1998
- 1998-11-25 JP JP33464498A patent/JP4321727B2/ja not_active Expired - Lifetime
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