JP4320185B2 - 着色家庭用薄葉紙の製造方法と製造装置 - Google Patents

着色家庭用薄葉紙の製造方法と製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ほぼ均一に着色され、もしくは着色の帯状、波状、チェック状模様を持たせたティッシュペーパー、トイレットペーパー等の着色家庭用薄葉紙、及びロール状着色家庭用薄葉紙を並列段積して包装した着色ロール包装体に関するもので、特に抄紙白水への着色度合いを軽減し、環境対応型の新しい着色家庭用薄葉紙の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の着色テイッシュペーパー、着色トイレットペーパーを製造するには、通常、チェスト又は種箱内のパルプスラリー中に染料を添加している。その場合には、着色された白水が全生産ラインを循環するため、非着色のペーパーも着色されてしまう。また、紙料中に染料を混合していたため、色の濃淡調整に高度の技術を必要とするほか、色調や色濃度を変更する際の抄き替え時に、チェスト、種箱、抄紙機などの洗浄を行なったり、白水ピットの水の置換や白水回収装置を用いて着色紙料分を廃棄したりする必要があった。
着色紙製造によって排水が着色されると、排水負荷を増加させてコスト高となる。着色白水は汚染物質を含まないので、そのまま排水放流しても環境を汚染することにはならないが、近隣に汚染物発生の疑いを抱かせる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
再生家庭用薄葉紙の原料は様々であるため白色度が一様でなく、このバラツキを抑えるためと差別化のために着色することが行われ、併せてカラー化や消臭性並びにワックスやシリコン系の柔軟材を付加してバラエテーをもたせている。
また、色分けにより清潔感を現すと共に芳香剤とコーディネートしやすくするため2色又はそれ以上に着色させて、トイレという閉鎖的な空間に使用するトイレットペーパーを着色することで明るさを強調し、子供等への好奇心を助長させるのに役立つようにした着色トイレットペーパーも知られているが、その殆どは転写方式のフレキソ印刷によって着色化している。しかし、フレキソ印刷による場合には、オンラインで製造できないため抄紙速度に適合できないばかりか、多版が必要となり製造効率低下はさけられない。
【0004】
そこで、本発明は、従来の家庭紙用転写方式のフレキソ印刷によらず、より無害で安全性に対応し、なおかつ資源循環型社会に寄与即応するものであるようにしたものである。すなわち、ほほ均一な色相及び/又は色調が施され、もしくは原紙の抄き幅に沿って帯状、波状等に着色したロール状又は平判状薄葉紙を提供するほか、これらを段積みして着色または多色ロール包装体としたので、清潔感があり芳香剤とのコーディネートもしやすい着色家庭用薄葉紙を提供することを目的とし、さらに、抄紙白水への着色度合いを軽減し、環境対応型の新しい着色家庭用薄葉紙の製造方法と製造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、家庭用薄葉紙抄造時のサクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト上の湿紙表面に、異なる色を発色する染料溶液を、少なくとも2種の色相及び/または色調に分けた多数のスプレーノズル群から噴霧することにより原紙抄き幅方向に沿って少なくとも2色の帯状、波状または横縞状もしくはチェック模様を付与することを特徴とする着色家庭用薄葉紙の製造方法である。
【0006】
請求項2は、家庭用薄葉紙抄造時のサクション・プレッシャーロールとカットドクター間のヤンキードライヤー表面に、水又は温水に希釈した水溶性ポリマーと油脂分を混合したコーテイング溶液の噴霧の直後、または同時に異なる色を発色する染料溶液を、少なくとも2種の色相及び/色調に分けた多数のスプレーノズル群から噴霧することによって原紙抄き幅方向に帯状、波状または横縞状もしくはチェック模様を付与することを特徴とする着色家庭用薄葉紙の製造方法にかかるものである。
【0007】
請求項3は、フェルトの湿紙上あるいはヤンキードライヤー表面に隣り合うスプレーノズルからの噴霧液が重なる部分は、スプレーノズルの間隔を設定することにより隣接する2色の混合による中間色が形成される請求項1または2に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法である。請求項4は、家庭用薄葉紙抄造時の抄き幅方向に着色用スプレーノズルを往復摺動させることにより波形に着色することからなる請求項1または2に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法である。さらに、請求項5は、家庭用薄葉紙抄造時の抄き幅方向に着色用スプレーノズルを往復摺動させると同時に原紙抄造方向に摺動及び揺動させ、かつ一方向の摺動及び揺動時にのみノズルから噴霧させ、他方向の摺動及び揺動時にはノズルからの噴霧を停止させる工程をくりかえすことにより原紙の抄き幅方向に沿って横縞またはチェック模様の着色を形成させる請求項1または2に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法である。また、請求項6は、前記スプレーノズルは、フラットスプレーノズルまたは針状スプレーノズルである請求項1から5のいずれか1つの項に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法にかかるものであること、請求項7は、着色家庭用薄葉紙は、テイッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパーまたはタオルペーパーである請求項1から6のいずれか1つの項に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法にかかるものである。
【0008】
さらに、請求項8は、家庭用薄葉紙抄造時のサクションプレッシャーロールとカットドクター間のヤンキードライヤー表面に、温水に水溶性ポリマーと油脂分を混合したコーテイング溶液を噴霧してメタルタッチ防止用被膜を形成させる薄葉紙の製造装置において、サクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト近傍、またはサクション・プレッシャーロールとカットドクター間のヤンキードライヤー表面近くの抄き幅方向に少なくとも1つのノズル支持部材を横架し、前記各ノズル支持部材の長手方向に沿って多数のスプレーノズルを固着し、1または数個おきに隣接するスプレーノズルから色相及び/又は色調の異なる染料溶液を噴霧すべくそれぞれ噴霧装置に連ね、しかも、前記各ノズル支持部材の一端に、スプレーノズルを原紙抄造方向または抄き幅方向に往復摺動させ、もしくは原紙抄造方向に揺動させる機構をそれぞれ備えた、ことを特徴とする着色家庭用薄葉紙の製造装置である。請求項9は、前記往復摺動機構もしくは揺動機構は、カム、シリンダまたはリンク機構で構成されている請求項8に記載の着色家庭用薄葉紙の製造装置にかかるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明薄葉紙製造方法を実施する装置の骨格的側面図である。
紙料を種箱10に供給し、スクリーン11で除塵してヘッドボックス12からサクションシリンダー13に向けて噴出させる。サクションシリンダー13からピックアップされた湿紙はクーチロール14との間に挿通したフェルト15に移され、第一サクションプレッシャーロール16によってヤンキードライヤー20に導かれ脱水乾燥される。次いで、第一サクションプレッシャーロール16とカットドクター22間のヤンキードライヤー20の表面に向けて配置されたフラットスプレーノズルまたは針状スプレーノズルのごとき多数のスプレーノズル18から着色の色毎の染料溶液が噴霧されて抄き幅方向に異なる色が着色される。各スプレーノズル18の配管24は色毎の染料タンク(噴霧装置)50に連ねている。この場合、各スプレーノズル18からピンク、イエローなど単色の染料溶液を一斉に噴霧するようにすれば均一な色相・色調に着色できる。
前記ヤンキードライヤー20によって脱水乾燥されたウエブは、クレープドクター23からポープリール26に引き取られて着色の家庭用薄葉紙25が製造される。薄葉紙25は、図示省略のリワインダー、裁断、包装の工程を経て着色ティッシュペーパー、着色トイレットペーパー、着色ペーパータオル等に加工される。また、この薄葉紙25を図6、7について後述するように、着色した単体ロールの家庭用薄葉紙(トイレットペーパー)または単体ロールを段積みしたロール包装体とするときには、色分けにより、または各ロールごとに色模様が異なる包装体とすることにより、清潔感を持たせることができる。
【0010】
前記のように、ヤンキードライヤー20の表面に向けて多数のスプレーノズル18を配置する代わりに、図1に鎖線で示すように、サクションシリンダー13と第一サクションプレーッシャロールとの間のフェルト15の表面近くに、色毎の多数のスプレーノズル19を配置し、その配管24aを染料タンク(噴霧装置)50aに連ねて着色の染料溶液を噴霧してもよい。また、ヤンキードライヤー20では、その表面にメタルタッチ防止用被膜を付けると共に紙料を着色する目的で、60℃の温水に水溶性ポリマーと油脂分と染料を混合した着色を兼ねた溶液をヤンキードライヤー表面上にスプレーノズル18で噴霧してもよい。この場合に、フェルト15表面近くのスプレーノズル19で噴霧したのち、ヤンキードライヤー20表面近くのノズル18で噴霧することにより着色を重ねてもよい。なお、図1中、17はフェルトに接する粕取りロール、21はヤンキードライヤーのフード、23はクレープドクターである。
【0011】
図2は、図1においてヤンキードライヤー表面近くの幅方向に配置されたスプレーノズル18群と染料噴霧装置50との関係を示す拡大正面図である。
図示のものは、多数のスプレーノズル18を一定のピッチ(ロール状トイレットペーパーの場合は、例えば105mmピッチ以上)で固着したノズル支持筒28をヤンキードライヤー表面近くの幅方向に摺動自在に取付けたもので、ノズル支持筒28の両端はすべり軸受け29で支持すると共に、一端に連結具31を介してエアシリンダのごとき摺動機構30に連結されている。
各スプレーノズル18に対応して染料タンク51、送液ポンプ52及び電磁弁53を備えた多数の染料噴霧装置(カラースプレー噴霧装置)50が配置され、各染料タンク51には、原紙抄き幅方向に所望の着色模様を現出させるため1個ないし複数個おきに同一または異なる色相・色調の染料溶液が貯留されている。抄造時に各スプレーノズル18から染料溶液を噴霧することにより、抄き幅方向に少なくとも2色の帯状に着色した薄葉紙を製造できる。また、摺動機構30を駆動してノズル支持筒28を一定ストロークで往復させながら各スプレーノズル18から染料溶液を噴霧することにより、抄き幅方向に波形模様に多色に着色した薄葉紙を製造できる。なお、一方向の摺動時にのみ電磁弁53を開いて噴霧させ、他方向の摺動時にはノズルからの噴霧を停止させる工程をくりかえすことにより原紙の抄き幅方向に沿って断続的な模様を表すことができる。
【0012】
図3はヤンキードライヤー表面に対しスプレーノズルを搖動させる装置の1例を示す拡大側面図である。
この搖動機構35は、ヤンキードライヤー20の下部側方に設けたシリンダ32と、ピストンロッド33の先端に取り付けたエンド金具34と、噴霧ノズル支持筒28の端部近くのフレームに固着されて上下にカム溝38を形成させたカム板37と、エンド金具34に連結され、かつ噴霧ノズル支持筒28の端部を支持するすべり子36とから構成されている。
シリンダ32を駆動してピストンロッド33を往復させると、カム板37のカム溝38にガイドされたすべり子36の運動によってノズル支持筒28のスプレーノズル19が図示のように搖動する。搖動とノズルのオンオフを繰り返すことにより原紙抄造方向(MD方向)に断続的に多色に着色することが可能である。
【0013】
図4はフェルトの流れ方向(抄紙方向)にスプレーノズルを摺動させる装置を示す拡大側面図である。この場合の噴霧ノズル支持筒28は、抄造時のサクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト15上の湿紙表面近くに摺動自在に配置する。
摺動機構40は、シリンダ41と、ピストンロッド42先端のスライダ43と、スライダ43をガイドするガイド部材44とからなる。シリンダ41を駆動してピストンロッド42を往復させると、ガイド部材44に沿ってスライダ43が往復動することによって噴霧ノズル支持筒28のスプレーノズル19が図示のように摺動する。摺動とノズルのオン・オフを繰り返すことにより原紙抄造方向に断続的に多色に着色することが可能である。
【0014】
図5は、2列のスプレーノズル群をドライヤー表面に近接させて配置した場合の拡大側面図を示す。図示例は、サクション・プレッシャーロール16とカットドクター22間のヤンキードライヤー表面近くに2本のノズル支持筒(支持部材)18、18aを配置する。この場合、サクション・シリンダー13からサクション・プレッシャーロール16迄のフェルト近傍に2本のノズル支持筒を配置してもよい(図示省略)。
いずれの場合も、ノズル支持筒(支持部材)18、18aの一端に、スプレーノズルを原紙抄造方向または抄き幅方向に往復摺動させ、もしくは原紙抄造方向に揺動させながら、多数のスプレーノズルから染料溶液を噴霧して色相・色調の異なる帯状、波状等に着色した薄葉紙を製造することができる。
【0015】
図6は本発明によって製造した着色トイレットペーパーロール60を示すもので、(a)は例えばピンク61とホワイト62の2色帯状、(b)はパープル63、グリーン64、イエロー65の3色帯状、(c)はパープル63とホワイト62の波形模様、(d)はパープル63とグリーン64との横縞模様、(e)はチェック模様66を施した着色ロールのそれぞれ斜視図である。原料は古紙再生紙に限らず、100%バージンパルプによる着色トイレットペーパーのほか、着色テイッシュペーパー、キッチンロール、タオルペーパーも製造できる。
なお、一般に色を濃くすると客層になじまないことがあるが、色分けにより清潔感、親しみやすくなり、芳香剤ともコーディネートしやすいものとなるほか、ロール側面も色分けされているので見栄えがよい。また、プリントに比べコスト面、環境上、衛生上、製造上溶剤減少などの点やオンライン、抄紙速度に適合するなどの点で本発明が優位である。プリントの場合には多版が必要となり製造効率低下はさけられない。
さらに、着色家庭用薄葉紙を製造するために、ピンク、ブルー、イエロー、パープルなど所望の色を発色する染料が使用でき、色の濃淡調整は染料添加用定量ポンプの送液量の設定を変えることでできる。また、染料添加ポンプの運転を停止すると配管内の染料の残量が少量のため、すぐに色が薄くなり短時間で白色の紙にもどる。なお、エンボス、非エンボスを任意に適用できるほか、製造装置やコーテイング溶液調整装置は図示のものに限定されない。
【0016】
着色家庭用薄葉紙を製造するために、ピンク、ブルー、イエロー、パープルなど所望の色を発色する染料が使用でき、色の濃淡調整は染料添加の定量ポンプの送液量の設定を変えることができる。また、染料添加ポンプの運転を停止すると配管内の染料の残量が少量のため、すぐに色が薄くなり短時間で白色の紙にもどる。製造装置やコーテイング溶液調整装置は図示のものに限定されない。また、原料は古紙再生紙に限らず、100%バージンパルプによる着色または多色テイッシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパーも製造できる。
【0017】
(実施例1) 抄紙速度1,100m/min、抄き幅2.48m、米坪16.0g/m2で抄造しているトイレットペーパーの抄紙機において、抄造量=1,100m/min×2.48m×0.016kg/m2=43.6kg/minに対して赤色と青色の着色溶液を用意し、この着色溶液を抄造原紙トン当たり750〜1,500ccの範囲で添加する。ヤンキードライヤー表面近くで抄き幅方向に配置した多数のスプレーノズル(噴射圧1.5から2.0kg/cm2、ノズルオリフィス0.66m/m(径)、噴射角度65、ピッチ50m/m)の1個おきに上記赤と青の着色溶液を供給し、かつスプレーノズル群を抄き幅方向に摺動させることによりピンクとブルーの2色の波形模様をもつ家庭用薄葉紙を得た。
【0018】
(実施例2) 実施例1において、抄紙速度1,000m/min染料原液を抄造原紙トン当たり1,000〜2,000ccの範囲で添加した。フェルトの湿紙上あるいはヤンキードライヤー表面に配置した多数のスプレーノズルの間隔をやや狭く設定し、ノズル1個おきに赤と青の染料溶液を噴霧してピンクとブルーの波形模様とした。隣り合うノズルからの噴霧液が重なる部分は、ピンクとブルー2色の混合による中間色が形成された。
【0019】
(実施例3) 実施例1での波形の帯状の着色の場合の染料原液を抄造原紙トン当たり750〜1,500ccの範囲で添加し、また、実施例2での波形帯状着色の場合の染料原液を抄造原紙トン当たり1,000〜2,000ccの範囲で添加したところ、より鮮明な着色薄葉紙を得た。
【0020】
(実施例4) 染料原液を抄造原紙トン当たり150〜800ccの範囲で添加する。
家庭用薄葉紙抄造時のサクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト上の湿紙表面に、異なる色を発色する染料溶液(黄色と紫)を、2種の色毎に分けた多数のスプレーノズルから噴霧することにより原紙の抄き幅方向に沿ってイエローとパープルの2色の横縞状模様を付与して着色家庭用薄葉紙を得た。
【0021】
(実施例5) 染料原液を抄造原紙トン当たり500〜2,300ccの範囲で添加する。
家庭用薄葉紙抄造時の抄き幅方向に赤、青、紫の3色用スプレーノズルを往復摺動させると同時に抄造方向に揺動させ、かつ一方向の摺動及び揺動時にのみ噴霧させ、他方向の摺動及び揺動時にはノズルからの噴霧を停止させる工程をくりかえすことにより原紙の抄き幅方向に沿ってピンク、ブルー、イエローのチェック模様をもつ着色家庭用薄葉紙を得た。
【0022】
図7は、本発明におけるロール包装体67の斜視図である。ロール状トイレットペーパーは、通常ロール単体を6個3段に重ねた18ロール、4個3段(12ロール)、4個4段(16ロール)のほか6個4段(24ロール)重ね包装して出荷されが、本発明では図6のような多色単体ロール60を段積みし、全体を透明フィルム68で包装してロール包装体67とするときには、段積みされた各ロールごとに色模様が異なるため、美麗であり、清潔感を持たせることができる。また、並列段積する際に、図6のような多色単体ロール60と、ピンク、イエローなどの単色ロールの数個とを組合わせて包装する(図示省略)ことにより一層美的に優れた妙味あるロール包装体67とすることができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、均一な色相・色調を施したもの、または原紙の抄き幅に沿って異なる色相・色調を帯状、波状等に着色したロール状または平判状の薄葉紙としたので、清潔感があり芳香剤とのコーディネートもしやすい着色家庭用薄葉紙とし得るほか、着色または多色ロール包装体を容易に提供することができる。
また、着色家庭用薄葉紙抄造時のサクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト上の湿紙表面、またはサクションプレッシャーロールとドクター間のヤンキードライヤー表面上に着色染料を多数のノズルから噴霧するので、染料が少量ですみ、色相や色濃度調整が容易に、かつ短時間に着色家庭用薄葉紙を製造できる。色相や色濃度を変更する抄き替え時に、チェスト、種箱、抄紙機などの洗浄を行う必要がなく、白水ピットの水を置換するロスもなく、特別な白水回収装置も必要ない。さらに、着色紙製造によっても排水が着色されないので、排水負荷を増加させることなく、そのまま排水放流することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明着色家庭用薄葉紙の製造方法を実施する装置の側面図。
【図2】 図1において原紙の抄き幅方向に摺動可能なスプレーノズル群と染料噴霧装置との配置を示す拡大正面図。
【図3】 ヤンキードライヤー表面に対しスプレーノズルを搖動させる装置の1実施態様を示す拡大側面図、
【図4】 フェルトの流れ方向(原紙MD方向)にスプレーノズルを摺動させる装置の1実施態様を示す拡大側面図。
【図5】 2列のスプレーノズル群をドライヤー表面に近接させた位置に配置した場合の拡大側面図。
【図6】 本発明によって製造した着色家庭用薄葉紙を示すもので、(a)は2色、(b)は3色、(c)は波形模様、(d)は横縞模様、及び(e)はチェック模様を施したロールのそれぞれ斜視図。
【図7】 本発明におけるロール包装体の斜視図である。
【符号の説明】
10 種箱 11 スクリーン槽
12 ヘッドボックス 13 サクションシリンダー
14 クーチロール 15 フェルト
16 第1サクションプレッシャーロール
17 粕取りロール 18、18a,19 噴霧ノズル
20 ヤンキードライヤー 21 フード
22 カットドクター 23 クレープドクター
24 配管 25 薄葉紙
26 ポープリール 28 噴霧ノズル支持筒
29 すべり軸受け 30 エアシリンダ(摺動機構)
31 連結金具 32 シリンダ
33 ピストンロッド 34 エンド金具
35 噴霧ノズルの搖動機構 36 すべり子
37 カム板 38 カム溝
40 摺動機構 41 シリンダ
42 ピストンロッド 43 スライダ
44 ガイド部材 50、50a スプレー噴霧装置
51、 染料タンク 52 ポンプ
53 電磁弁 60 着色単体ロール
67 ロール包装体 68 透明フィルム

Claims (9)

  1. 家庭用薄葉紙抄造時のサクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト上の湿紙表面に、異なる色を発色する染料溶液を、少なくとも2種の色相及び/または色調によって分けた多数のスプレーノズル群から噴霧することにより原紙抄き幅方向に沿って少なくとも2色の帯状、波状または横縞状もしくはチェック模様を付与することを特徴とする着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  2. 家庭用薄葉紙抄造時のサクション・プレッシャーロールとカットドクター間のヤンキードライヤー表面に、水又は温水に希釈した水溶性ポリマーと油脂分を混合したコーテイング溶液の噴霧の直後、または同時に異なる色を発色する染料溶液を、少なくとも2種の色相及び/または色調によって分けた多数のスプレーノズル群から噴霧することによって原紙抄き幅方向に帯状、波状または横縞状もしくはチェック模様の着色を付与することを特徴とする着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  3. フェルトの湿紙上あるいはヤンキードライヤー表面に隣り合うスプレーノズルからの噴霧液が重なる部分は、スプレーノズルの間隔を設定することにより隣接する2色の混合による中間色が形成される請求項またはに記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  4. 家庭用薄葉紙抄造時の抄き幅方向に着色用スプレーノズルを往復摺動させることにより波形に着色することからなる請求項またはに記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  5. 家庭用薄葉紙抄造時の抄き幅方向に着色用スプレーノズルを往復摺動させると同時に原紙抄造方向に摺動及び揺動させ、かつ一方向の摺動及び揺動時にのみノズルから噴霧させ、他方向の摺動及び揺動時にはノズルからの噴霧を停止させる工程をくりかえすことにより原紙の抄き幅方向に沿って横縞またはチェック模様の着色を形成させる請求項1または2に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  6. 前記スプレーノズルは、フラットスプレーノズルまたは針状スプレーノズルである請求項1から5のいずれか1つの項に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  7. 着色家庭用薄葉紙は、テイッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパーまたはタオルペーパーである請求項1から6のいずれか1つの項に記載の着色家庭用薄葉紙の製造方法。
  8. 家庭用薄葉紙抄造時のサクションプレッシャーロールとカットドクター間のヤンキードライヤー表面に、温水に水溶性ポリマーと油脂分を混合したコーテイング溶液を噴霧してメタルタッチ防止用被膜を形成させる薄葉紙の製造装置において、
    サクション・シリンダーからサクション・プレッシャーロール迄のフェルト近傍、またはサクション・プレッシャーロールとカットドクター間のヤンキードライヤー表面近くの抄き幅方向に少なくとも1つのノズル支持部材を横架し、
    前記ノズル支持部材の長手方向に沿って多数のスプレーノズルを固着し、1または数個おきに隣接するスプレーノズルから色相及び/又は色調の異なる染料溶液を噴霧すべくそれぞれ溶液噴霧装置に連ね、
    しかも、前記各ノズル支持部材の一端に、スプレーノズルを原紙抄造方向または抄き幅方向に往復摺動させ、もしくは原紙抄造方向に揺動させる機構をそれぞれ備えた、ことを特徴とする着色家庭用薄葉紙の製造装置。
  9. 前記往復摺動機構もしくは揺動機構は、カム、シリンダまたはリンク機構で構成されている請求項に記載の着色家庭用薄葉紙の製造装置。
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