JP4319853B2 - 紙葉類判別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電容量検知センサの自動調整を可能にし、対向電極間を紙葉類が通過したときの電極間の静電容量の変化を精度良く検出して紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙幣にテープやシールを貼付して破れを直したり、不正使用される場合があるため、テープやシールが貼付された紙幣を判別して貼付テープの大きさにより損券として処理したり、リジェクトする必要がある。テープやシールを紙幣に貼付すると厚さが変わるため、従来紙幣の厚さを検出することによりテープやシールの貼付された紙幣を判別するようにしている。厚さを検出する場合、搬送紙幣に接触する機械的な変位を検出する機構を用いるため、部品の精度が要求され、手作業による調整の必要がある。
【0003】
そのため、紙幣の厚さを非接触の静電容量の変化で検出する方法やそれを用いた紙葉類判別装置が提案されている(特開2001−240271:特許文献1)。かかる特許文献1の紙葉類判別装置は、紙葉類の搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、搬送路を搬送される紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置であり、対向電極を構成する各電極の対向面の少なくとも縁部を斜面若しくは曲面状としたことを特徴とするものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−240271
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、対向電極間の静電容量の変化を検出する上述のような紙葉類判別装置では、検知不可領域が生じないように多数の電極を配置することで、微小なテープやシート等であっても確実に検出することができるようになるが、センサユニットのチャンネル数(電極数)が多いと、装置の組立時のセンサ、機差、電子部品ばらつきに伴うセンサ出力のばらつきを手動で調整するのが困難となり、調整のための工数も増加することになる。また、運用時においても、周囲温度に起因してセンサ出力が変動したり、経時変化に起因して感度ばらつき(チャンネル(電極)間、機械間のばらつき)が生じたりするため、正確なセンサ出力が得られない。
【0006】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、センサの感度ばらつき、機差ばらつき及び周囲温度等に起因するセンサ出力の変動を自動調整して吸収し、紙葉類の状態を常に高精度で判別することが可能な紙葉類判別装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対向配置された電極間を紙葉類が通過したときの静電容量の変化を複数チャンネルに亘って検出して前記紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置に関するものであり、本発明の上記目的は、前記対向配設された電極を駆動する静電容量検出回路を各チャンネル毎にブリッジ回路で構成し、該ブリッジ回路内に制御可能な可変容量素子及び制御可能な可変抵抗素子を設けると共に、前記制御可能な可変容量素子を調整する第1の調整手段と、前記制御可能な可変抵抗素子を調整する第2の調整手段とを設け更に、紙葉類の判別を開始するにあたって、前記ブリッジ回路の夫々に対して予め記憶している初期値を用いて前記可変容量素子と可変抵抗素子の初期設定を行った後、前記ブリッジ回路の夫々の出力が所定の値となる様に調整を行い、前記可変抵抗素子の一時的な抵抗変化量に対する前記ブリッジ回路の出力変化量であるブリッジ出力変化係数を求める制御手段を備えることによって達成される。さらに、紙葉類の判別が計数スタートの指令により開始された場合において、前記制御手段が、前記紙葉類が1枚ずつ搬送されて判別が行われる際に該当紙葉の前記電極間を通過する前の紙葉類無し時及び通過時のチャンネル毎の前記ブリッジ回路の出力を採取すると共に、該紙葉類無し時の採取データが所定範囲外にあれば該当紙葉類のデータ採取が完了した直後に該所定範囲外のチャンネルの一部又は所定数分を対象チャンネルとして既得の前記ブリッジ出力変化係数を用いて前記可変抵抗素子を制御することにより前記ブリッジ回路の出力が所定範囲内で平衡状態となる様に調整しつつ、前記紙葉類が搬送されて来る毎に前記対象チャンネルの調整を行うようにしてやがては全チャンネルについて前記媒体無し時の採取データが所定範囲内になる様に調整することによって、一層効果的に達成される。
【0008】
さらに、前記制御手段が、前記計数スタートの指令直後で最初の紙葉類が前記電極に到来するまでの間、及び先行した前記電極を通過した紙葉類の状態判別が完了した後で後続の紙葉類が前記電極に到来するまでの間に、前記媒体無し時の採取データを採取し、該採取データが所定範囲外にある全てのチャンネルについての前記ブリッジ回路の媒体無し時の検出出力が所定の基準値に近づくように前記可変抵抗素子の微調整を行うことを実施する。また、前記紙葉類の計数中は、最も出力状態の悪いチャンネルから前記静電容量検出回路を調整することによって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、対向配置された電極間を紙幣を通過させ、通過時の対向電極間の静電容量の変化を検出して紙葉類の状態を判別するようにした紙葉類判別装置に好適に適用されるものである。ここで判別される紙葉類の状態とは、例えばテープの貼付の有無、スレッド内蔵紙葉類に埋設された偽造防止用の金属やプラスチックの有無などの状態を言い、対象となる紙葉類は、紙幣,有価証券,証明書等の任意の紙葉類である。そして、本発明に係わる紙葉類判別装置は、センサの感度ばらつき、周囲温度等に起因するセンサ出力の変動を稼働中(紙葉類の計数中)においても自動調整する機能を備えている。
【0010】
このような調整機能を備えるために、以下に説明する好適な実施の形態においては、電極を駆動する静電容量検出回路をブリッジ回路で構成し、その静電容量検出回路(容量検出ブリッジ回路)の平衡を自動で調整するために可変容量素子(電圧制御可変容量素子)と可変抵抗素子(電圧制御可変抵抗素子)を上記ブリッジ回路内に設けている。そして、初期調整時は、可変容量素子を制御して、センサ、機差、電子部品ばらつきを吸収するように静電容量検出回路を調整し、運用時は周囲温度の変動等によるブリッジバランスの不均衡に対応して可変抵抗素子を制御して静電容量検出回路(ブリッジ回路)の平衡を保持するように調整する。また、可変抵抗素子については、周囲温度等の変動が大きくても調整可能にするために粗調整と微調整の2系統の調整手段を備えている。そして、運用時は、紙葉類判別装置での計数開始前に全チャンネルについて静電容量検出回路の平衡を取るように調整し、紙葉類の計数中は、紙葉搬送毎の合間(紙葉類の搬送間隔)の紙葉が無いときの各チャンネル出力が所定の範囲内でなければ、最も状態の悪いチャンネルから数カ所までを対象として、その対象チャンネルの可変抵抗素子を調整して静電容量検出回路の平衡を取るようにしている。
【0011】
このように紙葉類判別装置を構成することで、温度変動に対して影響を受けやすい静電容量式テープ検知センサの初期調整を自動化することができ、計数中も調整しながら最適な状態で動作させることができる。また、計数中は処理の合間に、センサの全チャンネルでなく、状態の悪いものから数箇所調整する形態とすることで、計数速度を低下させることなく調整処理が行えると共に、計数中のモータの発熱に伴う温度上昇など、計数中に周囲の温度が変動してもセンサ出力が異常になることがなくなり、センサ出力が安定し、正確なテープ検出が行えるようになる。
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
先ず、本発明に係わる紙葉類判別センサ(以下、静電容量センサとする)の本体部の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明に係る静電容量センサのセンサユニット(センサ本体部)の構造例を示す外観図であり、2つの直方体状のセンサ本体10a,10bには多数の電極が整列して誘電体に埋設されており、各センサ本体10a,10bに埋設された電極(11a,11b)が対向するように配設されて対向電極を形成している。紙幣(紙葉類)1は搬送ローラ2に挟持されて対向電極(11a,11b)の間を搬送され、対向電極(11a,11b)間の静電容量の変化でテープ等の貼付を検出する。
【0015】
図2はセンサ本体10における電極11の配置例を示しており、電極11は紙幣搬送方向に対して2列以上の列(本例では2列)に配置されると共に、紙幣搬送方向に対して直角方向にスペースを生じないように列の交互に配置され、全体として千鳥足に配置されて誘電体13に埋設されている。即ち、電極11の1辺の長さをDとしたとき、列の隣接電極中心距離(縦方向)をほぼDの2倍にすると共に、横方向の隣接電極中心との距離もほぼDの2倍にするように、千鳥足状に配置している。その結果、図2で示すような微小なテープ(縦横が2Dの大きさ)3が紙幣1に付着して搬送されたとしても、付着したテープがいずれかの電極11(11a,11b)の検出面を全て覆うため、安定して検出されることになる。これにより、検出精度を向上することができる。図示しないが、テープ検出時の出力データは、紙幣の出力データに対してテープ検出出力が加算された出力データとなる。また、メタルスレッド検出時の出力データは、紙幣の出力データに対してメタルスレッド検出出力が減算された出力データとなる。
【0016】
次に、前述のセンサ出力の感度ばらつきや変動を自動調整する機能を実現するための構成について説明する。
【0017】
図3は、本発明に係わる静電容量センサの検出回路及び制御部の構成の一例をブロック図で示している。図3中の破線枠内に示される、前述の調整機能を有する静電容量検出手段(以下、「容量センサ自動調整回路」と言う)100は、図2に例示したセンサユニット10のn個のチャンネル(電極)毎に設けられており、マルチプレクサ40を介してCPU60に接続されている。マルチプレクサ40は、CPU60からの指令によりセンサユニット10の各チャンネルを順次若しくは選択的に切替えて、当該チャンネルに接続される容量センサ自動調整回路100内の該当の回路に対する入出力を行うために使用される。図3の例では、マルチプレクサ40は、発振回路21のモニタ用としてはnチャンネル共通のインターフェース、識別データ(静電容量検出信号)のサンプリング用としてはnチャンネル分のインターフェース、静電容量検出回路30のモニタ用としてはnチャンネル分のインターフェースを有しており、CPU60では、マルチプレクサ40に接続されるD/Aコンバータ52〜55を介して後述の調整制御を行うと共に、A/Dコンバータ51を介してnチャンネル分の容量センサ31の検出信号を識別データとして入力する。
【0018】
そして、本発明では、静電容量検出回路30として、容量センサ(検出電極)31,抵抗32,コンデンサ33を含むブリッジ回路をチャンネル毎に構成し、この容量ブリッジ方式の静電容量検出回路30(以下、「容量検出ブリッジ回路」と言う)の平衡を保持するための調整手段として、図3中に示すように容量検出ブリッジ回路30内に可変容量素子(VC)34と可変抵抗素子(FET)35を設けている。本例では、可変容量素子(VC)34は、容量検出ブリッジ回路30内のホット側の辺においてコンデンサ33と直列接続されて基準コンデンサとして配置され、可変抵抗素子(FET)35は、コールド側の辺に配置されている。
【0019】
容量検出ブリッジ回路30の相対する頂点には、発振回路21とブリッジバランス検出回路36がそれぞれ接続されており、ブリッジバランス検出回路36の検出信号をもとに容量検出ブリッジ回路のブリッジの不平衡が生じているか否かを監視できるようにしている。そして、容量検出ブリッジ回路30内の容量センサ31は、隣接チャンネルに電位差を発生させないように、各チャンネル共通の発振回路21から供給される所定の周波数の正弦波(例えば10乃至50MHzの正弦波)で駆動されるようになっている。すなわち、本例では、全チャンネルの容量センサ31が同相で駆動されるようになっている。そして、発振回路21は、その発振信号の出力が整流器,ロ−パス・フィルタ等から成る整流/平滑化回路22を介してCPU60からモニタできると共に、D/Aコンバータ(発振振幅制御用)52を介してCPU60から発振信号の振幅を制御できるようになっている。他方、容量検出ブリッジ回路30の出力は、ブリッジバランス検出回路36,マルチプレクサ40及びA/Dコンバータ51を介してCPU60からモニタできると共に、D/Aコンバータ53、54及びマルチプレクサ40を介して、上記の可変容量素子34又は可変抵抗素子35(或いは両者)を用いて容量検出ブリッジ回路30の平衡を保持するようにCPU60の制御の下で調整できるようになっている。
【0020】
図3の例では、可変容量素子34は、D/Aコンバータ(VC調整用)53に接続され、可変抵抗素子35は、加算器23を介してD/Aコンバータ(FET粗調整用)54a及びD/Aコンバータ(FET微調整用)54bに接続されている。そして、可変容量素子34又は可変抵抗素子35による調整後の容量センサ31の検出信号は、可変ゲイン増幅器37を介して同一容量変化に対する各チャンネルの出力特性が同一となるように増幅度/減衰量が調整された検出信号が差動増幅器38に入力される。その調整された検出信号は、D/Aコンバータ(オフセット調整用)55の出力と共に差動増幅器38に入力されて、媒体無し時のオフセット量によってオフセット調整され、そのオフセット調整された検出信号がA/Dコンバータ51を介して識別データとしてCPU60に入力されるようになっている。尚、発振回路21、整流/平滑化回路22、D/Aコンバータ52、マルチプレクサ40、A/Dコンバータ51、CPU60は、電極の各チャンネルに共通であるが、それ以外は各チャンネル毎に設けている。
【0021】
上述のような静電容量センサの検出回路及び制御部の構成において、本発明では、例えばCPU60により可変容量素子34を制御して、センサ、機差、電子部品ばらつきを吸収するように自動的に初期調整し、運用時には、周囲温度の変動に合わせてCPU60により可変抵抗素子35を制御して容量検出ブリッジ回路30の平衡を保持するように自動的に調整するようになっている。これらの調整制御は、例えば、初期調整時には、ブリッジバランス検出回路36からの検出信号が規定範囲内に収まるように、D/Aコンバータ(VC調整用)53,D/Aコンバータ(FET粗調整用)54aを介して可変容量素子34,可変抵抗素子35にそれぞれ与える調整用のD/A値を増減させることで行い、運用時には、可変抵抗素子35に与える調整用のD/A値を増減させることで行うようにしている。
【0022】
また、本発明では、周囲温度の変動が大きくても調整可能にするために少なくとも粗調整と微調整の2系統の調整手段を備えている。この2系統の調整は、容量検出ブリッジ回路30内に設けた上記の可変抵抗素子35を用いて行う。本実施の形態では、図3中に示すように、D/Aコンバータ(FET粗調整用)54a及びD/Aコンバータ(FET微調整用)54bの出力を、加算器23を介して可変抵抗素子35に接続する構成としており、CPU60では、先ず、D/Aコンバータ(FET粗調整用)54aを介して粗調整用のD/A値を可変抵抗素子35に与えて大まかな規定範囲内に納まるように制御し、次にD/Aコンバータ(FET微調整用)54bを介して微調整用のD/A値を可変抵抗素子35に与えて精密な規定範囲内に納まるように制御するという様に、調整量がそれぞれ異なる複数系統の調整によって、粗調整から微調整へと段階的に調整するようにしている。
【0023】
その際、本発明では、調整制御による判別速度の低下を回避するために、連続的に搬送されて来る紙葉類の処理中は、搬送される紙葉類の静電容量を検出する合間に該当の電極チャンネルの容量検出ブリッジ回路30を調整するようにしている。更に、本発明では、次のように、選択した特定のチャンネル(一部又は所定数のチャンネル)又は不安定なチャンネル(最も出力状態の悪いチャンネル)、或いは選択した特定のチャンネル内の不安定なチャンネルを対象として、搬送される紙葉類の静電容量を検出する合間に該当の電極チャンネルの容量検出ブリッジ回路30を調整するようにしている。
【0024】
例えば、運用時は、紙葉類の計数開始前の待機状態では、全チャンネルについて容量検出ブリッジ回路の平衡を調整し、複数の紙葉類を一枚ずつ計数中は、紙幣搬送毎の合間(紙幣搬送間隔)の紙葉類が無いときに、各チャンネル出力が所定の範囲内でなければ、即ち容量検出ブリッジ回路30の不平衡が生じている場合は、一部又は所定数の電極チャンネル(例えば、最も状態の悪いチャンネルを含む近辺の数カ所、最も状態の悪いチャンネルのみ、最も状態の悪いチャンネルから順に数チャンネルなど)の容量検出ブリッジ回路30を対象として、不平衡を平衡定状態に戻すように、該当チャンネルの容量検出ブリッジ回路30内の可変抵抗素子を調整して容量検出ブリッジ回路30の平衡をとるようにしている。
【0025】
以下に、紙葉類判別装置の初期調整時の動作例、及び運用時の動作例を具体例を示して説明する。先ず、初期調整時の動作例を図4のフローチャートに沿って詳細に説明する。
【0026】
待機状態において上位のCPUからの調整指令(本例では判別装置全体を制御するメインCPUからの媒体無調整コマンド)を受けると、CPU60では、先ず、全てのD/Aコンバータの値を調整範囲の中央値にして調整を開始する。ステップS1においては、発振回路21の発振信号の振幅モニタ値を整流/平滑化回路22を介して採取し、例えば所定回数採取した振幅モニタ値の平均値を基準範囲と比較し、基準範囲の中心値(基準値)に近くない場合は、D/Aコンバータ52を介して発振回路21に与える調整値(D/A値)を増減させて、発振回路21の振幅モニタ値が基準範囲の中心値に近づくように調整する。そして調整結果(全チャンネル共通の発振回路の振幅調整値)をRAM等の記憶手段に記憶する。なお、以降の調整処理も同様であるが、基準範囲の中心値に近づける調整処理を例えば所定回数繰返しても上記平均値が基準範囲に収まらないときのみ継続不能として中断するようにしている(ステップS1)。
【0027】
上記ステップS1の処理に続いて、CPU60では、容量検出ブリッジ回路(静電容量検出回路)30のモニタデータをブリッジバランス検出回路36経由で採取し、例えば所定ライン数の採取データの平均値(合計/ライン数)を粗調整用の基準範囲と比較し、基準範囲の中心値(基準値)に近くない場合は、粗調整用の基準範囲に入らないチャンネルを対象として、D/Aコンバータ53を介して可変容量素子34に与える調整値(D/A値)を増減させて、容量検出ブリッジ回路の検出出力(媒体無時の上記採取データの平均値)が基準範囲の中心値に近づくように調整する。なお、図2の例では、31組の対向電極に対応する1〜31チャンネルが1ラインのデータであり、複数ラインのデータの平均値で上記の調整処理を行う(ステップS2)。
【0028】
上記の可変容量素子34を用いた容量検出ブリッジ回路の調整(粗調整)が完了すると、可変抵抗素子35を用いてブリッジ回路の微調整をD/Aコンバータ54aで行う。CPU60では、容量検出ブリッジ回路(静電容量検出回路)30のモニタデータをブリッジバランス検出回路36経由で採取し、例えば所定ライン数の採取データの平均値を微調整用の基準範囲と比較し、基準範囲の中心値(基準値)に近くない場合は、微調整用の基準範囲に入らないチャンネルを対象として、D/Aコンバータ(粗調整用)54aを介して可変抵抗素子35に与える調整値(D/A値)を増減させて、容量検出ブリッジ回路の検出出力(媒体無時の上記採取データの平均値)が基準範囲の中心値に近くづくように微調整する(ステップS3)。なお、上記ステップS2における可変容量素子34による調整結果(各チャンネルの可変容量素子の調整値)と、上記ステップS3における可変抵抗素子35による調整結果(各チャンネルの可変抵抗素子の調整値)、ブリッジモニタ出力は、それぞれ内蔵RAM等の記憶手段に記憶される。
【0029】
上記ステップS3の容量検出ブリッジ回路の微調整が完了すると、静電容量センサの最終出力データ(図3中の差動増幅器38を介した出力される識別データ)を所定のライン数分採取して、その平均値をもとに所定の演算式により全チャンネルのオフセット値を算出し、その値をD/Aコンバータ55を介して差動増幅器38に与えるオフセット値(D/A値)として設定し、設定した状態で上記採取処理を実行して最終出力データの平均値Vobを求める。そして、その平均値をオフセット用の基準範囲と比較し、基準範囲外の場合は、基準範囲に入らないチャンネルを対象として、オフセット値を再設定して、上記の処理を繰返して基準範囲内となるように調整する。そして、調整後の最終出力採取データと上記平均値Vobを記憶すると共に、上位のCPUに、完了通知と調整結果(例えば全チャンネル共通の発振回路の振幅調整値,各チャンネルの可変容量素子の調整値,各チャンネルの可変抵抗素子の調整値,オフセット値)を送信し、待機状態(上位CPUからの指令待ち)とする(ステップS4)。
【0030】
可変ゲイン増幅器37によるゲイン調整は、センサ間(図1のセンサ本体10a,10bの間)に調整用媒体をセットした状態で行う。上位のCPUからの調整指令(ゲイン設定コマンド)を受けると、CPU60では、先ず、静電容量センサの最終出力データを所定のライン数分採取して、その平均値Voa(媒体有時の平均値)と媒体無時の平均値Vob(前記ステップS4で記憶した各調整後の平均値)をもとに、所定の演算式によりゲイン値を算出し、その値を全チャンネルのゲイン値(可変ゲイン増幅器37に与えるD/A値)として設定し、設定した状態で上記データ採取処理を実行して最終出力データの平均値Voaを求めて記憶する。続いて、上記ゲイン値を、ステップS3で記憶したブリッジモニタ出力を使って演算して最終出力データの平均値NVobを求め、媒体が無い状態から有る状態への変化量(Voa−NVob)を求めて、その変化量をもとに、所定の演算式により新ゲイン値を算出し、その新ゲイン値をゲイン用の基準範囲と比較し、基準範囲外の場合は、基準範囲に入らないチャンネルを対象として、ゲイン値を再設定して上記の処理を繰返し、媒体有時の平均値と媒体無時の平均値との差が基準値となるように微調整する(ステップS5)。
【0031】
続いて、媒体がある状態でゲイン調整後の最終出力採取データと平均値を得て、データを記憶する。そして、上位のCPUに、完了通知と調整結果(各チャンネルのゲイン調整値)を送信し、待機状態(上位CPUからの指令待ち)として初期調整処理を終了する(ステップS6)。
【0032】
次に、運用時の動作例を図5及び図6のフローチャートに沿って詳細に説明する。なお、図5が全体の動作を示しており、図6中のステップS11〜S15は、図5中のステップS10における計数開始前の初期化調整時の動作を示している。
【0033】
運用時には、紙葉類判別装置での計数開始前に、初期化調整処理として、全てのチャンネルについて各調整値を設定して初期調整すると共に、容量検出ブリッジ回路30におけるブリッジの不平衡を調整するための係数として、容量センサ31の出力の傾き(後述するブリッジ出力変化係数)の算出処理を行う(ステップS10)。
【0034】
ここで、上記ステップS10の処理を図6のフローチャートを参照して説明する。初期化調整処理は、例えば紙葉類判別装置の電源オン時のリセットにより上位のCPUから起動される。上位のCPUでは、その際、前述の初期調整時の処理でCPU60から受信した各調整値をCPU60側に送信する。各調整値を受信したCPU60では、静電容量センサの全チャンネル共通の発振回路の振幅調整値、各チャンネルの容量検出ブリッジ回路内の可変容量素子と可変抵抗素子の各調整値、及び各チャンネルのゲイン調整値を初期設定する。続いて、前記ステップS1の動作例と同様に、発振回路21に与える調整値(D/A値)を増減させて、発振回路21の振幅モニタ値が基準値に近づくように発振信号の振幅を調整して、待機状態とする(ステップS11)。
【0035】
メインのCPUから計数開始指令を受けると、CPU60では、全チャンネルについて容量検出ブリッジ回路の平衡を取るように可変抵抗素子35の抵抗を制御して調整する。CPU60では、容量検出ブリッジ回路の検出出力(媒体無時の上記採取データの平均値)が基準値に近づくように、粗調整と微調整の2系統で、可変抵抗素子を用いた各チャンネルの容量検出ブリッジ回路30(静電容量検出回路)の調整処理を粗調整,微調整の順序で順次行い、微調整後の所定ライン数の採取データの平均値(合計/ライン数)と、各チャンネルの可変抵抗素子の調整結果(微調整のD/A決定値)をそれぞれ記憶する(ステップS12,S13)。なお、ステップS12,S13における詳細の動作は、粗調整についてはD/Aコンバータ(粗調整用)54aを介して可変抵抗素子35を制御する点と、基準範囲は粗調整用の範囲となる点が相違するだけで、前記ステップS3の動作例(ブリッジの微調整用の例)と同様のため、ここでは説明を省略する。
【0036】
続いて、容量検出ブリッジ回路内の可変抵抗素子35の抵抗を一時的に変化させて、その抵抗変化量に対する容量センサ出力の変化量を、ブリッジの不平衡を調整するための係数(ブリッジ出力変化係数:ブリッジの平衡状態からのセンサ出力の傾き量)として算出する。このブリッジ出力変化係数は、後述する計数中の調整処理における「出力状態の悪い不平衡状態のチャンネルを調整するための係数として使用される。そして、後述する調整処理によって、計数中に、その出力状態の悪いチャンネルの容量検出ブリッジ回路の不平衡を平衡定状態に戻す制御が実行される。
【0037】
本実施の形態では、具体的には、可変抵抗素子の微調整のD/Aコンバータ54bの決定値を−αだけ変化させて調整値として一時的に設定し、この調整値を用いて容量検出ブリッジ回路(静電容量検出回路)30の出力のモニタデータをブリッジバランス検出回路36経由で採取し、所定ライン数の採取データの平均値を求め、この平均値(微調整のD/A決定値−αでの平均値)−上記ステップS13で記憶した平均値(微調整の決定値での平均値)を抵抗変化量αで除算し、その値をブリッジ出力変化係数としている。すなわち、α=可変抵抗素子の抵抗変化量(D/Aコンバータ54bの変化量)として、ブリッジ出力変化係数=(ブリッジ出力[可変抵抗素子の微調整D/A決定値−α]−ブリッジ出力[可変抵抗素子の微調整D/A決定値])/αとしている。そして、容量検出ブリッジ回路の出力の傾き(上記ブリッジ出力変化係数)を算出後、可変抵抗素子の調整値を元の値(微調整のD/A決定値)に戻す(ステップS14)。.
【0038】
続いて、前述のステップS4の処理を実行して差動増幅器38に与えるオフセット値(媒体無し時のオフセット値)を求めてオフセット調整し、図5のステップS10における初期化調整処理を終了する(ステップS15)。以下、図5のフローチャートのステップS21以降における計数中の調整処理について説明する。なお、以下の処理は、メインCPUによる紙葉類の状態判別処理と並行して、CPU60により実行される。
【0039】
紙葉類が繰り出し部から繰り出されて搬送路を搬送され、紙葉類判別装置の判別部の入口(対向設置されているセンサユニットの媒体通過部の上流側)に設けられている入口通過検知センサによって紙葉類の到来が検知されると(ステップS21)、CPU60では、1枚目又は紙葉類の状態の判定完了か否かをチェックし(ステップS22)、1枚目又は判定完了でなければステップS24に移行し、1枚目又は判定完了であれば、ステップS13で説明した可変抵抗素子を用いた微調整処理を実行し、ブリッジの平衡を保持するように、即ちブリッジの平衡が崩れている場合はその不平衡を平衡定状態に戻すように、可変抵抗素子を制御して調整する。ここでは、可変抵抗素子の調整時は、ブリッジ出力変化係数を使って、ブリッジ出力が規定範囲に入るよう、ずれ量から演算によって、調整値(D/Aコンバータの値)を決定し、全チャンネルを対象として調整している(ステップS23)。
【0040】
続いて、ブリッジバランス検出回路36経由で所定ライン数(紙葉類全面)の容量センサのデータを採取し(ステップS24)、紙葉類通過後に全チャンネルについて媒体無し時のデータが規定範囲内か否かを判定し(ステップS25)、全チャンネルが規定範囲内であれば、ステップS21に戻って次の紙幣の到来を待つ。一方、規定範囲外のチャンネルがあれば、規定範囲外で且つその上下限から最も外れているチャンネルを最優先順位として、規定範囲外のチャンネルについて1チャンネル又は複数チャンネル(本実施例では2チャンネル)を対象として、ブリッジの平衡を保持(不平衡を平衡定状態に戻す)ようにブリッジ出力変化係数を使って調整値を算出し、可変抵抗素子を制御して調整し(ステップS26)、ステップS21に戻って次の紙幣の到来を待つ。
【0041】
以上の調整処理は、搬送される紙葉類の静電容量を検出する合間に実行される処理であり、上記ステップS26において、不安定なチャンネルなど、選択した特定のチャンネルを対象として調整するチャンネルの最大数は、その合間の時間によって決定される。例えば、静電容量センサの電極チャンネル数が31で、紙葉類の合間の1回分の調整対象を2チャンネルの場合、静電容量検出回路30のブリッジの平衡状態の微妙な崩れ(前記ブリッジ出力が規定範囲外のチャンネル)が全てのチャンネルで発生していると仮定しても、紙葉類が15枚でほぼ全チャンネルの調整処理が完了することになる。このようにして計数中に調整処理を行うことによって、計数中のモータの発熱による温度上昇等に起因するセンサ出力の異常を解消し、常に安定したセンサ出力を得ることができ、正確なテープ検出が行えるようになる。
【0042】
ここで、複数の紙幣を連続的に計数中に調整処理を行わなかった場合と、前述の調整処理を行った場合におけるそれぞれのセンサ出力の波形を比較して、調整処理による効果を説明する。図7(A)及び(B)は、計数中に調整処理を行わなかった場合の計数開始時(0分後)の波形例を示しており、図7(A)は、媒体無し時の波形SS1,媒体通過時の波形SS2を示し、図7(B)は、SS2とSS1の差分である静電容量センサの出力データSSoutを示している。同図の横軸はチャンネル(31個の例)で縦軸はA/D変換値である。計数中に調整処理を行わなかった場合、数分連続して計数処理を継続すると、モータの発熱による温度上昇等によって、図8(A)及び(B)に示すように、媒体通過時の出力SS2はチャンネルによって出力の変動が生じるだけでなく飽和状態となり、媒体無し時の波形SS1との差分の静電容量センサの出力データSSoutは、乱れが生じてしまい、正確な判別ができなくなる。
【0043】
一方、計数中に調整処理を行った場合は、図9(A)及び(B)に示すように、数分連続して計数処理を継続しても、各チャンネルの出力に飽和は生じず、静電容量センサの出力データSSoutは平坦な波形が保持され、正確な判別をすることができるが分かる。ここで、図9の波形例は、紙葉類が1枚経過毎に31チャンネルの内の最大2チャンネル(最も悪い状態のチャンネルと、次に悪い状態のチャンネル)を調整した場合の例を示しているため、また、紙葉類のばらつきもあり、出力に多少のばらつきは生じている。その調整対象のチャンネルを増やせば、より安定した出力を得ることができる。但し、計数中(紙葉類の静電容量を検出する合間)における調整対象のチャンネル数は、装置のCPU能力や搬送間隔,搬送スピード等に依存し、合間の時間に応じた値が初期調整時に設定される。
【0044】
なお、上述した実施の形態では、電圧制御可変容量素子及び電圧制御可変抵抗素子の両方を調整して、静電容量検出回路の平衡を自動的に保持する制御を行う場合を例として説明したが、可変容量素子、可変抵抗素子は、電圧制御だけでなく、電流制御、パルス制御等、自動制御可能であれば良く、また、いずれか一方だけで調整するようにしても良く、その場合、電圧制御可変抵抗素子の調整手段と同様に、粗調整と微調整の2系統の調節手段を電圧制御可変容量素子側に設けるようにしても良い。また、本発明を静電容量ラインセンサに適用した場合を例として説明したが、静電容量ラインセンサに限らず、一組の対向電極のみを備えたセンサや、紙葉類の判別中にセンサ出力の変動が生じる他のラインセンサや2次元エリアセンサ等にも適用することができる。また、紙葉類判別装置は、テープの貼着等の有無を判別する装置を例として説明したが、本発明で言う紙葉類判別装置は、種類や偽造券など何らかの状態を判別する装置を含むものである。
【0045】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、複数のチャンネル(電極)から成る静電容量センサにおいて、電極を駆動する静電容量検出回路をブリッジ回路でチャンネル毎に構成すると共に、そのブリッジ回路内に可変容量素子と可変抵抗素子を設け、静電容量検出回路の不平衡をブリッジバランス検出回路により監視し、崩れが生じているのを検出した場合は、不平衡を平衡定状態に戻すように、制御により上記素子を可変して、回路の平衡を保持するように自動で調整するようにしているので、センサの感度ばらつき、機差ばらつき及び周囲温度等に起因するセンサ出力の変動を自動調整して吸収し、紙葉類の状態を常に高精度で判別することが可能となる。また、計数中に自動調整することにより、計数中のモータの発熱に伴う温度上昇など、計数中に周囲の温度が変動してもセンサ出力が異常になることがなく、センサ出力が安定し、正確なテープ検出が行えるようになる。さらに、計数中は、全てのチャンネルではなく、処理の合間に状態の悪いものから数カ箇所調整するようにしているので、計数速度を低下させずにセンサ出力を安定化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙葉類判別センサのセンサ本体部の構造例を示す外観図である。
【図2】対向電極の電極配置例を示す構造図である。
【図3】本発明に係わる静電容量センサの検出回路及び制御部の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明に係わる紙葉類判別装置の初期調整時の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明に係わる紙葉類判別装置の運用時の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5のフローチャート中のステップS10における動作例を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図7】計数中に調整処理を行わなかった場合の計数開始直後のセンサ出力の波形例を示す第1の図である。
【図8】計数中に調整処理を行わなかった場合のセンサ出力の波形例を示す第2の図である。
【図9】計数中に調整処理を行なった場合のセンサ出力の波形例を示す図である。
【符号の説明】
1 紙幣
2 搬送ローラ
10(10a,10b) センサ本体
11(11a,11b) 電極(対向電極)
21 発振回路
22 整流/平滑化回路
23 加算器
30 静電容量検出回路(容量検出ブリッジ回路)
31 容量センサ
32 抵抗
33 固定容量素子(コンデンサ)
34 可変容量素子(電圧制御可変容量素子)
35 可変抵抗素子(電圧制御可変抵抗素子)
36 ブリッジバランス検出回路
37 可変ゲイン増幅器
38 差動増幅器
40 マルチプレクサ
51 A/Dコンバータ
52 D/Aコンバータ(発振振幅制御用)
53 D/Aコンバータ(VC調整用)
54a D/Aコンバータ(FET粗調整用)
54b D/Aコンバータ(FET微調整用)
55 D/Aコンバータ(オフセット調整用)
60 CPU
100 容量センサ自動調整回路

Claims (4)

  1. 対向配置された電極間を紙葉類が通過したときの静電容量の変化を複数チャンネルに亘って検出して前記紙葉類の状態を判別する紙葉類判別装置において、
    前記対向配設された電極を駆動する静電容量検出回路を各チャンネル毎にブリッジ回路で構成し、該ブリッジ回路内に制御可能な可変容量素子及び制御可能な可変抵抗素子を設けると共に、前記制御可能な可変容量素子を調整する第1の調整手段と、前記制御可能な可変抵抗素子を調整する第2の調整手段とを設け更に、
    紙葉類の判別を開始するにあたって、前記ブリッジ回路の夫々に対して予め記憶している初期値を用いて前記可変容量素子と可変抵抗素子の初期設定を行った後、前記ブリッジ回路の夫々の出力が所定の値となる様に調整を行い、前記可変抵抗素子の一時的な抵抗変化量に対する前記ブリッジ回路の出力変化量であるブリッジ出力変化係数を求める制御手段を備えたことを特徴とする紙葉類判別装置。
  2. 紙葉類の判別が計数スタートの指令により開始された場合において、前記制御手段が、前記紙葉類が1枚ずつ搬送されて判別が行われる際に該当紙葉類の前記電極間を通過する前の紙葉類無し時及び通過時のチャンネル毎の前記ブリッジ回路の出力を採取すると共に、該紙葉類無し時の採取データが所定範囲外にあれば該当紙葉類のデータ採取が完了した直後に該所定範囲外のチャンネルの一部又は所定数分を対象チャンネルとして既得の前記ブリッジ出力変化係数を用いて前記可変抵抗素子を制御することにより前記ブリッジ回路の出力が所定範囲内で平衡状態となる様に調整しつつ、前記紙葉類が搬送されて来る毎に前記対象チャンネルの調整を行うようにしてやがては全チャンネルについて前記媒体無し時の採取データが所定範囲内になる様に調整すること
    を特徴とする請求項1に記載の紙葉類判別装置。
  3. 前記制御手段が、前記計数スタートの指令直後で最初の紙葉類が前記電極に到来するまでの間、及び先行した前記電極を通過した紙葉類の状態判別が完了した後で後続の紙葉類が前記電極に到来するまでの間に、前記媒体無し時の採取データを採取し、該採取データが所定範囲外にある全てのチャンネルについての前記ブリッジ回路の媒体無し時の検出出力が所定の基準値に近づくように前記可変抵抗素子の微調整を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類判別装置。
  4. 前記紙葉類の計数中は、最も出力状態の悪いチャンネルから前記静電容量検出回路を調整するようになっている請求項に記載の紙葉類判別装置。
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