JP4319170B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン本体に支承されるクランク軸と、このクランク軸と平行にしてエンジン本体に支承されるカム軸とをタイミング伝動装置を介して相互に連結してなるエンジンの動弁装置であって、そのタイミング伝動装置が、クランク軸に固定されるされる駆動回転部材と、カム軸に固定される従動回転部材と、これら駆動及び従動回転部材に巻き掛けられる無端伝動部材とからなるものに関し、特に、クランク軸及びカム軸にタイミング伝動装置を組み付けるとき、クランク軸及びカム軸が相互に所定の位相関係となるようした動弁装置の改良に関する。
かゝるエンジンの動弁装置は、特許文献に開示されるように、既に知られている。
特開平8−177416号公報
特許文献1記載のものでは、クランク軸及びカム軸にタイミング伝動装置を組み付けるとき、クランク軸及びカム軸を相互に所定の位相関係にするために、エンジン本体に支持したクランク軸と、エンジン本体に未装着のカム軸を相互に所定の位相関係に保持しておき、それぞれに固設した駆動回転部材及び従動回転部材に無端伝動部材を巻き掛け、しかる後、カム軸をエンジン本体に装着するようにしている。
したがって、こうした手法は、予めカム軸をエンジン本体に装着したエンジンの場合には、適用することができない。
そこで、本発明は、カム軸を予めエンジン本体に装着した場合において、クランク軸及びカム軸にタイミング伝動装置を組み付けるとき、クランク軸及びカム軸に所定の位相関係を容易、的確に与えることができる、前記エンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、エンジン本体に支承されるクランク軸と、このクランク軸と平行にしてエンジン本体に支承されるカム軸とをタイミング伝動装置を介して相互に連結してなるエンジンの動弁装置であって、そのタイミング伝動装置が、クランク軸に固定されるされる駆動回転部材と、カム軸に固定される従動回転部材と、これら駆動及び従動回転部材に巻き掛けられる無端伝動部材とからなるものにおいて、従動回転部材の外側面に表示された第1合印と、クランク軸が所定回転位置にあるとき第1合印と符合するようにエンジン本体に表示される第2合印と、カム軸の一端部に嵌合する、従動回転部材のハブの端壁に設けられるボルト孔と、このボルト孔から半径方向に延びる位置決め溝と、カム軸の一端面の、その中心から一定方向に偏心した位置に突設され、カム軸が前記所定回転位置のクランク軸に対して所定の位相関係にあるとき前記位置決め溝に係合する位置決めピンと、同じくカム軸の一端面に設けられ、カム軸が前記所定回転位置のクランク軸に対して所定の位相関係にあるとき前記ボルト孔と一致するねじ孔と、前記ボルト孔を貫通して前記ねじ孔に螺合し、前記ハブをカム軸に固定する取り付けボルトとを備えてなり、前記カム軸が前記所定回転位置のクランク軸に対して前記所定の位相関係にあるとき、クランク軸及びカム軸の中心を通る直線上に前記第1及び第2合印、並びに前記位置決め溝及び位置決めピンを整列させたことを第1の特徴とする。
さらに本発明は、第の特徴に加えて、前記ボルト孔及びねじ孔を、前記ハブ及びカム軸のそれぞれの中心から偏心した位置に配置したことを第の特徴とする。
さらにまた本発明は、第の特徴に加えて、前記ねじ孔及び位置決めピンを、カム軸の中心から互いに反対方向に偏心した位置に配置したことを第の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、クランク軸を、ピストンの特定位置に対応する回転位置に固定すること、従動回転部材の第1合印をエンジン本体の第2合印に合わせながら従動回転部材を、駆動回転部材に既に掛けた無端伝動部材内に挿入すること、従動回転部材のボルト孔にカム軸の位置決めピンを受け入れ、この位置決めピンを従動回転部材の位置決め溝に誘導するようにすることを順次行うことにより、クランク軸及びカム軸の中心を通る直線上に第1及び第2合印、ボルト孔及びねじ孔、並びに位置決め溝及び位置決めピンを一斉に配列させることができる。したがって、この状態で取り付けボルトを従動回転部材のボルト孔に通してカム軸のねじ孔に螺合、緊締すれば、予めクランク軸及びカム軸をエンジン本体に装着したまゝで、これらクランク軸及びカム軸に、それらの所定の位相関係において、タイミング伝動装置を取り付けたことになり、その取り付けは作業は容易且つ的確である。
しかも第1及び第2合印、並びに前記位置決め溝及び位置決めピンがクランク軸及びカム軸の中心を通る直線上に並んだ状態を目視することにより、クランク軸及びカム軸が所定の位相関係にあることを容易に確認することができる。
本発明の第の特徴によれば、偏心した一本の取り付けボルトを介して従動回転部材の回転をカム軸に確実に伝達することができると共に、この取り付けボルトの緩みを防ぐことができる。
本発明の第の特徴によれば、従動回転部材のハブの狭い端壁に形成されるボルト孔及び位置決め溝に、それぞれ充分な偏心量を与えることができ、したがって位置決め溝の位置決めピンに対する位置決め効果と、取り付けボルトのトルク容量を高めることができる。
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る汎用4サイクルエンジンの縦断平面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面図、図4は図1のクランク軸周辺部の拡大図、図5は図4の5矢視図、図6は図2の6−6線断面図、図7は図2の7−7線断面図、図8は図6の8−8線断面図、図9は図7の9−9線断面図、図10は図8の10矢視図、図11は従動プーリを取り外した状態で示す、図10との対応図、図12は従動プーリのカム軸への取り付け要領説明図である。
先ず、図1〜図4において、汎用4サイクルエンジンEのエンジン本体1は、下部に据え付け座2aを持つクランクケース2と、このクランクケース2に一体に連設され、上向き傾斜のシリンダボア3aを有するシリンダブロック3と、このシリンダブロック3の上端面にガスケット4を介して接合されるシリンダヘッド5とを構成要素しており、シリンダヘッド5のシリンダブロック3への接合、即ち締結には、シリンダボア3a周りの4箇所に配置される4本の主連結ボルト6,6…と、後述する2本の補助連結ボルト7,7が使用される。
クランクケース2は一側面を開放しており、その開放面からやゝ内方寄りの内周壁には、上記開放側面側を向いて周方向に並ぶ複数の段部8,8…が一体に形成され、これら段部8,8…に軸受ブラケット10が複数のボルト11,11…により固着される。この軸受ブラケット10とクランクケース2の他側壁とで水平姿勢のクランク軸12の両端部がベアリング13,13′を介して支承される。またクランク軸12と平行に隣接配置されるバランサ軸14の両端部が、同じく軸受ブラケット10とクランクケース2の他側壁とでベアリング15,15を介して支承される。
図4及び図5に示すように、クランクケース2の外周面には、前記複数の段部8,8…を囲繞するように連続した補強リブ16が一体に形成され、この補強リブ16の端部は、クランクケース2と一体のシリンダブロック3の外側壁に一体に接続される。
而して、上記補強リブ16は、クランクケース2の外周面で、その内側の複数の段部8,8…を相互に連結することになるから、これら段部8,8…により支持される軸受ブラケット10の支持剛性、延いてはこの軸受ブラケット10によるクランク軸12の支持剛性を効果的に強化することができ、その結果、クランクケース2薄肉、軽量化を図ることができる。特に、補強リブ16の端部をシリンダブロック3の外側壁に一体に接続したことにより、補強リブ16の補強機能が高まり、軸受ブラケット10の支持剛性を、より強化することができる。
またクランクケース2には、その一側の開放面を閉鎖するサイドカバー17が複数のボルト24,24…により接合される。クランク軸12の一端部は、出力軸部として、このサイドカバー17を貫通して外方に突出し、この出力軸部の外周面に密接するオイルシール18がサイドカバー17に取り付けられる。
再び図1において、クランク軸12の他端部は、クランクケース2の他側壁を貫通し、このクランク軸12の他端部に密接するオイルシール19が、前記ベアリング13′の外側に隣接してクランクケース2の他側壁に取り付けられる。クランク軸12の他端部には発電機20のロータを兼るフライホイール21が固着され、このフライホイール21の外側面には冷却ファン22が付設される。さらにクランク軸12の他端部には、クランクケース2に支持されるリコイル式スタータ23が対置される。
図1及び図3において、クランク軸12には、シリンダボア3aに嵌装されるピストン25がコンロッド26を介して連接される。シリンダヘッド5には、シリンダボア3aに連なる燃焼室27と、この燃焼室27にそれぞれ開口する吸気ポート28i及び排気ポート28eとが形成されると共に、これら吸気及び排気ポート28i,28eの燃焼室27への開口端をそれぞれ開閉する吸気弁ト29i及び排気弁29eが取り付けられる。またこれら吸気及び排気弁29i,29eには、これらを閉じ方向に付勢する弁ばね30i,30eがそれぞれ装着される。そして、これら弁ばね30i,30eと協働する動弁装置35によって吸気及び排気弁29i,29eは開閉駆動される。
その動弁装置35について、図3、図4、図6〜図12を参照しながら説明する。
先ず図3、図4、図6において、動弁装置35は、クランク軸12と平行にシリンダヘッド5に支承されて吸気カム36i及び排気カム36eを備えるカム軸36と、クランク軸12及びカム軸36間を連結するタイミング伝動装置37と、吸気カム36i及び吸気弁29i間を連動させる吸気ロッカアーム38iと、排気カム36e及び排気弁29e間を連動させる排気ロッカアーム38eとから構成される。
カム軸36は、シリンダヘッド5の一側壁5aに形成された袋状の軸受孔39と、シリンダヘッド5中間部の隔壁5bのベアリング装着孔40に嵌装されたボールベアリング41とで両端部を支承される。また吸気及び排気ロッカアーム38i,38eを揺動自在に支承する共通一本のロッカ軸42は、上記一側壁5aと隔壁5bとにそれぞれ形成された第1及び第2支持孔43′,43により両端部が支持される。一側壁5aの第1支持孔43′は袋状、隔壁5bの第2支持43は透孔状になっており、第2支持孔43の外端部に、ロッカ軸42の外端に先端を当接させる固定ボルト44が隔壁5bに螺着される。而して、ロッカ軸42は、袋状第1支持孔43′と固定ボルト44とでスラスト方向の移動を阻止されることになる。
上記固定ボルト44は、カム軸36を支承するボールベアリング41のアウタレース41aの外端面に当接する比較的大径のフランジ座44aを頭部に一体に備えている。
ところで、ボールベアリング41のインナレース41bは、カム軸36に圧入されるされるものであり、したがって、固定ボルト44のフランジ座44aが上記のようにアウタレース41aの外端に当接すると、カム軸36は、袋状の軸受孔39とフランジ座44aとでスラスト方向の移動を阻止されることになる。
したがって、一本の固定ボルト44により、ロッカ軸42及びカム軸36の両方のスラスト方向の移動を阻止することが可能となり、動弁装置35の部品点数の削減及び構造の簡素化を図り、そのコンパクト化に寄与し、また同装置35の組立性の向上にも寄与し得る。
上記タイミング伝動装置37は、クランク軸12に固着される歯付きの駆動プーリ45と、カム軸36に固着される歯付きで、その歯数が駆動プーリ45の2倍である従動プーリ46と、これら駆動及び従動プーリ45,46に巻き掛けられる無端のタイミングベルト47とで構成される。而して、クランク軸12の回転は、このタイミング伝動装置37により1/2に減速されてカム軸36に伝達される。そしてカム軸36の回転により、吸気及び排気カム36i,36eが吸気及び排気ロッカアーム38i,38eをそれぞれ弁ばね30i,30eの付勢力に抗して揺動させるので、吸気及び排気弁29i,29eをそれぞれ開閉することができる。
このタイミング伝動装置37は、軸受ブラケット10及びサイドカバー17間に画成される下部室48aと、シリンダボア3aの一側でシリンダブロック3に形成される中間室48bと、シリンダヘッド5の一側に形成される上部室48cとを順次連ねてなるタイミング伝動室48に収容される。即ち、駆動プーリ45は下部室48aに配置され、従動プーリ46は上部室48cに配置され、タイミングベルト47は中間室48bを通るように配置される。こうして、軸受ブラケット10及びサイドカバー17間のスペースを、タイミング伝動装置37の設置に有効利用することにより、エンジンEのコンパクト化を図ることができる。
一方、シリンダヘッド5には、その一側壁5aと隔壁5bとの間で、上面を開放した動弁室35が形成され、この動弁室35にカム軸36の吸気及び排気カム36i,36e、吸気及び排気ロッカアーム38i,38e等が収容される。この動弁室35の開放上面は、シリンダヘッド5にボルト53で接合されるヘッドカバー52によって閉鎖される。
タイミング伝動室48の上部室48cと動弁室35とは、隔壁5bに設けられた通油孔75(図8及び図11参照)と、前記ベアリング装着孔40の内周面に設けられた複数の通油溝76(図6及び図11参照)とを介して相互に連通される。
図6〜図9において、シリンダヘッド5の外端面5cには、従動プーリ46の外側面が臨むように上部室48cを開放する作業窓55が設けられ、この作業窓55を通して従動プーリ46のタイミングベルト47内への挿入、並びにカム軸36への従動プーリ46の取り付け作業が行われる。上記外端面5cには、作業窓55を閉鎖する蓋体57がシール部材56を介して複数のボルト58により接合される。
図6に明示するように、蓋体57が接合されるシリンダヘッド5の外端面5cは、従動プーリ46の少なくとも駆動プーリ45と反対側の外周の一部が前記作業窓55から露出するように、望ましく従動プーリ46の駆動プーリ45と反対側の半周以上に亙り前記作業窓55から露出するように傾斜した傾斜面5cに形成される。
こゝで、カム軸36への従動プーリ46の取り付け構造について説明する。
図6に示すように、従動プーリ46は、有底円筒状のハブ46aと、このハブ46aから半径方向に広がるウェブ46bと、このウェブ46bの外周に形成された歯付きのリム46cとからなっており、ハブ46aは、上部室48c側に突出したカム軸36の外端部外周に嵌合するようになっている。このハブ46aの端壁には、その中心から偏心した位置を占めるボルト孔60と、このボルト孔60の一側から上記偏心方向と正反対側に延びる位置決め溝61とが設けられる。またリム46cの外側面には第1合印62aが刻設され、この第1合印62aに対応する第2合印62bがシリンダヘッド5の前記外端面5cに刻設される。またウェブ46bには、それを貫通する複数の透孔64,64が設けられる。
一方、カム軸36の外端部には、図6及び図11に示すように、前記ボルト孔60に対応するねじ孔66と、位置決め溝61に対応する位置決めピン67とが設けられる。
而して、クランク軸12がピストン25の特定位置(例えば上死点)に対応した所定回転位置にあり、且つカム軸36が上記クランク軸12に対する所定の位相関係位置にあるとき、上記第1合印62aと第2合印62b、ボルト孔60とねじ孔66、位置決め溝61と位置決めピン67は、両軸12,36の中心を通る直線L上でそれぞれ合致するようになっている。
そこで、カム軸36に従動プーリ46を取り付けるに当たっては、先ず、クランク軸12を、ピストン25の前記特定位置に対応する回転位置に固定する。次に図12(A)に示すように、リム46cの第1合印62aをシリンダヘッド5の第2合印62bに合わせながら従動プーリ46を、駆動プーリ45に既に掛けたタイミングベルト47内に挿入する。次に、図12(B)に示すように、従動プーリ46のボルト孔60にカム軸36の位置決めピン67を受け入れ、そしてこの位置決めピン67を位置決め溝61に誘導するように従動プーリ46をタイミングベルト47と共に動かすと、それに応じてカム軸36が回転し、位置決めピン67が位置決め溝61の先端部まで来ると、図12(C)に示すように、カム軸36とハブ46aとが同軸上に並ぶ同時に、ボルト孔60とねじ孔66とが相互に合致することになる。
このようにボルト孔60に受け入れた位置決めピン67を位置決め溝61に誘導するという極めて簡単な操作により、クランク軸12及びカム軸36の中心を通る直線L上に第1及び第2合印62a,62b、ボルト孔60及びねじ孔66、並びに位置決め溝61及び位置決めピン67が一斉に配列されることになる。そしてこの状態を目視することにより、クランク軸12及びカム軸36が所定の位相関係にあることを容易に確認することができる。
そこで、図6に示すように、取り付けボルト68をボルト孔60に通してねじ孔66に螺合、緊締することにより、ハブ46aをカム軸36に固定する。こうして、予めクランクケース2及びシリンダヘッド5に装着されるクランク軸12及びカム軸36に、それらの所定の位相関係において、タイミング伝動装置37が取り付けられる。
この場合、ボルト孔60及びねじ孔66を、前記ハブ46a及びカム軸36のそれぞれの中心から偏心した位置に配置されているから、偏心した一本の取り付けボルト68を介して従動プーリ46の回転をカム軸36に確実に伝達することができると共に、この取り付けボルト68の緩みを防ぐことができる。
また前記ねじ孔66及び位置決めピン67は、カム軸36の中心から互いに反対方向に偏心した位置に配置されるので、従動プーリ46のハブ46aの狭い端壁に形成されるボルト孔60及び位置決め溝61に、それぞれ充分な偏心量を与えることができ、これにより位置決め溝61の位置決めピンに対する位置決め効果と、取り付けボルト68のトルク容量を高めることができる。
ところで、前述のように、作業窓55が開口するシリンダヘッド5の外端面が傾斜面5cとなっていて、従動プーリ46の外周の一部が作業窓55から露出するようになっているので、作業窓55外に露出した従動プーリ46の一部を、シリンダヘッド5に邪魔されることなく、工具等で容易に把持することができ、これにより従動プーリ46のカム軸36への取り付け作業を容易に行うことができ、またその取り外しも容易となる。したがって組立性及びメンテナンス性の向上に寄与し得る。
シリンダヘッド5の外端面5c、即ち傾斜面5cに接合される蓋体57の側壁73は、上記傾斜面5cに沿って傾斜するように形成される。こうすることで、エンジン本体1の頭部は、その横幅が先端側に向かって狭まる形状となり、エンジンEのコンパクト化を図ることができる。
図7〜及び図9に示すように、シリンダヘッド5には、作業窓55の下方で作業窓55の外方に張り出す一対の張り出し部70,70が形成されており、これら張り出し部70,70は、前記ガスケット4を介してシリンダブロック3の、前記中間室48b外側の上端面に重ねられ、補助連結ボルト7,7によりシリンダブロック3に締結される。
このような補助連結ボルト7,7の締結によれば、タイミングベルト47を収容する中間室48bの外側においても、シリンダブロック3及びシリンダヘッド5のガスケット4に対する面圧を充分に高めることができる。しかも補助連結ボルト7,7の上方には、前記傾斜面5cの存在により、補助連結ボルト7,7を操作する工具の受容スペースが充分に確保されるため、補助連結ボルト7,7の締めつけ作業を容易に行うことができる。またこうしたことは、前記張り出し部70,70の作業窓55外方への張り出し量を少なくし得ることを意味し、これもエンジンEのコンパクト化に寄与することになる。
尚、補助連結ボルト7,7の操作は、蓋体57の取り付け前に行うものである。
次に、上記動弁装置35の潤滑について説明する。
図1〜図3、図6及び図8において、前記タイミング伝動室48の下部室48aは、前記軸受ブラケット10を支持する、クランクケース2内壁の複数の段部8,8…間を通してクランクケース2内部、即ちクランク室9と連通しており、これらクランク室9及び下部室48aには共通の潤滑オイル71が一定量貯留される。
図3に示すように、下部室48aには、クランク軸12からギヤ74,74′を介して駆動される羽根車型のオイルスリンガ72が、その1部を下部室48aの貯留オイル71に浸漬させるようにして配設される。このオイルスリンガ72は、その回転によりオイル71を周囲に飛散させるものであって、その飛散オイルをタイミングベルト47側へ誘導するためのオイル誘導壁73が、オイルスリンガ72及び、駆動プーリ45側のタイミングベルト47の周囲を囲むようにして軸受ブラケット10の外側面に一体に形成される。軸受ブラケット10は比較的小部品であるから、これをオイル誘導壁73と共に容易に鋳造することができる。しかも、軸受ブラケット10は、このオイル誘導壁73を一体に有することにより、その剛性が強化され、クランク軸12の支持剛性を高める上でも有効となる。
而して、下部室48aでは、オイルスリンガ72からの飛散オイルがオイル誘導壁73によりタイミングベルト47側へ誘導され、そのタイミングベルト47に付着したオイルは、該ベルト47により上部室48cへと移送され、タイミングベルト47が従動プーリ46に巻きつくとき、遠心力により振り切られて周囲に飛散し、周囲の壁に衝突してオイルミストを生成し、このオイルミストが上部室48cを満たすことになるので、それによってタイミング伝動装置37全体のみならず、カム軸36のボールベアリング41を潤滑することができる。
特に、上部室48cでは、タイミングベルト47から振り切られオイルの一部が、蓋体57の傾斜した内面に衝突すると、従動プーリ46のウェブ46b側に跳ね返る。そしてこのオイルは従動プーリ46の透孔64,64を通過して、上記ボールベアリング41に振りかかるので、これによっても上記ボールベアリング41を潤滑する。また上記ボールベアリング41に振りかかったオイルの一部は、該ベアリング41外周の通油溝76を通って動弁室35に移り、動弁室35側からも上記ボールベアリング41を潤滑することになる。したがってボールベアリング41の潤滑は極めて良好に行われる。
図2に示すように、動弁室35の底部は、シリンダボア3aの一側に沿うようにシリンダヘッド5及びシリンダブロック3に形成された一連のオイル戻し通路77を介してクランク室9に連通される。そのオイル戻し通路77は、動弁室35からクランク室9にオイルが流下するよう、クランク室9に向かって下っている。
ところで、エンジンEの運転中、クランク室では、ピストン25の昇降に伴なう圧力の脈動が生じ、その脈動圧力がオイル戻し通路77、通油孔75及び通油溝76を通して動弁室49及びタイミング伝動室48に伝達するとき、動弁室49及びタイミング伝動室48間でオイルミストの行き来が起こるので、動弁装置35全体を効果的に潤滑することができる。
そして潤滑後、動弁室35に溜まったオイルは、オイル戻し通路77を流下してクランク室9に戻る。またタイミング伝動室48の底面も下部室48aに向かって下っているので、上部室48cに溜まったオイルは、中間室48bを流下して下部室48aに戻る。
このようにオイルスリンガ72及びタイミング伝動装置37の作動、並びにクランク室9の脈動圧力を利用して、互いに仕切られるタイミング伝動室48及び動弁室49内をオイルミストにより潤滑することができるので、潤滑専用のオイルポンプが不要となり、エンジンEの構造の簡素化及びコンパクト化、並びにコストの低減に資することができる。しかもカム軸36は、吸気及び排気弁29i,29eに対する頭上配置を維持し得るので、エンジンの所望の出力性能を確保することができる。
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、ベルト式のタイミング伝動装置37をチェーン式のものに置き換えることもできる。
本発明に係る汎用4サイクルエンジンの縦断平面図。 図1の2−2線断面図。 図1の3−3線断面図。 図1のクランク軸周辺部の拡大図。 図4の5矢視図。 図2の6−6線断面図。 図2の7−7線断面図。 図6の8−8線断面図。 図7の9−9線断面図。 図8の10矢視図。 従動プーリを取り外した状態で示す、図10との対応図。 従動プーリのカム軸への取り付け要領説明図。
E・・・・・エンジン
1・・・・・エンジン本体
12・・・・クランク軸
35・・・・動弁装置
36・・・・カム軸
37・・・・タイミング伝動装置
45・・・・駆動回転部材(駆動プーリ)
46・・・・従動回転部材(従動プーリ)
47・・・・無端伝動部材(タイミングベルト)
60・・・・ボルト孔
61・・・・位置決め溝
62a・・・第1合印
62b・・・第2合印
66・・・・ねじ孔
67・・・・位置決めピン
68・・・・取り付けボルト

Claims (3)

  1. エンジン本体(1)に支承されるクランク軸(12)と、このクランク軸(12)と平行にしてエンジン本体(1)に支承されるカム軸(36)とをタイミング伝動装置(37)を介して相互に連結してなるエンジンの動弁装置であって、
    そのタイミング伝動装置(37)が、クランク軸(12)に固定されるされる駆動回転部材(45)と、カム軸(36)に固定される従動回転部材(46)と、これら駆動及び従動回転部材(45,46)に巻き掛けられる無端伝動部材(47)とからなるものにおいて、
    従動回転部材(46)の外側面に表示された第1合印(62a)と、クランク軸(12)が所定回転位置にあるとき第1合印(62a)と符合するようにエンジン本体(1)に表示される第2合印(62b)と、カム軸(36)の一端部に嵌合する、従動回転部材(46)のハブ(46a)の端壁に設けられるボルト孔(60)と、このボルト孔(60)から半径方向に延びる位置決め溝(61)と、カム軸(36)の一端面の、その中心から一定方向に偏心した位置に突設され、カム軸(36)が前記所定回転位置のクランク軸(12)に対して所定の位相関係にあるとき前記位置決め溝(61)に係合する位置決めピン(67)と、同じくカム軸(36)の一端面に設けられ、カム軸(36)が前記所定回転位置のクランク軸(12)に対して所定の位相関係にあるとき前記ボルト孔(60)と一致するねじ孔(66)と、前記ボルト孔(60)を貫通して前記ねじ孔(66)に螺合し、前記ハブ(46a)をカム軸(36)に固定する取り付けボルト(68)とを備えてなり、
    前記カム軸(36)が前記所定回転位置のクランク軸(12)に対して前記所定の位相関係にあるとき、クランク軸(12)及びカム軸(36)の中心を通る直線(L)上に前記第1及び第2合印(62a,62b)、並びに前記位置決め溝(61)及び位置決めピン(67)を整列させたことを特徴とする、エンジンの動弁装置。
  2. 請求項記載のエンジンの動弁装置において、
    前記ボルト孔(60)及びねじ孔(66)を、前記ハブ(46a)及びカム軸(36)のそれぞれの中心から偏心した位置に配置したことを特徴とする、エンジンの動弁装置。
  3. 請求項記載のエンジンの動弁装置において、
    前記ねじ孔(66)及び位置決めピン(67)を、カム軸(36)の中心から互いに反対方向に偏心した位置に配置したことを特徴とする、エンジンの動弁装置。
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