図1〜図12は本発明の一実施形態を示すもので、図1は自動販売機表示システムの構成を示すブロック図、図2は図1に示した自動販売機の正面図、図3は図1に示した自動販売機の側面断面図、図4は図1に示した自動販売機の制御系構成を示すブロック図、図5は図1に示した自動販売機の待機画面を示す図、図6(A)及び図6(B)は図1に示した管理センターにおけるニュースデータのダウンロードとデータ配信の流れを示すフローチャート、図7(A)及び図7(B)は図1に示した自動販売機におけるニュース表示と表示切替を流れを示すフローチャートである。
また、図8は図1に示した自動販売機の商品選択前の販売画面を示す図、図9は図1に示した自動販売機の商品選択後の販売画面を示す図、図10は図1に示した自動販売機の商品搬出後の販売画面を示す図、図11及び図12は図1に示した自動販売機における商品販売の流れを示すフローチャートである。
まず、図1を参照して自動販売機表示システムの構成について説明する。
同図における符号100は複数の自動販売機、110は管理センター、120はニュース配信元のコンピュータ(以下、配信元コンピュータと言う)、130は携帯電話網やPHS電話網等の無線パケット通信網、140は公衆回線や専用回線を利用した広域通信網(WAN)140であり、管理センター110における111は公開サーバ(FTPサーバ)、112はニュースサーバ(FTPサーバ)、113はファイヤーウォール、114はルータである。
図示を省略してあるが、管理センター110のニュースサーバ112側のセグメントには、後述する画像データ,文字データ及び音声データを各自動販売機100に送信するためのサーバと、各自動販売機100からの販売データを受信するためのサーバ等が設けられている。
配信元コンピュータ120は予めニュース配信契約を結んだニュース配信会社が所有するもので、広域通信網140を介して公開サーバ111に社会ニュースやスポーツニュースや天気予報等を含むニュースデータを定期的にアップロードする。即ち、公開サーバ111は、配信元コンピュータよるニュースデータの定期的なアップロードを許容する。ニュースサーバ112は公開サーバ111にアップロードされたニュースデータの確認を定期的に行い、新しいニュースがあるときにはこれをダウンロードして自動販売機100に配信可能な状態に加工し保存する。各自動販売機100は無線パケット通信網130を介して定期的にニュースサーバ112にアクセスし、用意された配信用ニュースデータをダウンロードしてこれをディスプレイ14(図2参照)に表示する。
公開サーバ111はDMZ(DeMilitarized Zone)に位置するが、公開サーバ111からニュースサーバ112へのアクセスはファイヤーウォール113によって禁止されているので、公開サーバ111が外部から攻撃されてもニュースサーバ112を含む内部ネットワークにまで被害が及ぶことはなく、ニュースサーバ112に保存されている配信用ニュースデータが改竄される恐れもない。
尚、配信元コンピュータ120と管理センター110の公開サーバ111との通信はインターネットを経由したものであってもよい。また、後述の自動販売機100には無線パケット通信網130に接続可能な無線通信部40の他にモデム38を有しているので、無線通信部40を使用せずにモデム38からインターネットを経由してニュースサーバ112からニュースデータのダウンロードを行うようにしてもよい。
ここで、図1に示した自動販売機100の具体構成を図2〜図5を参照して説明する。
図2及び図3は自動販売機の構造を示すもので、ここでは図2の手前側を前、奥側を後、左側を左、右側を右と表記する。
キャビネット1は前面を開口した箱形を成し、前面を開口した断熱性内箱1aをその内側に備えている。内箱1aの内側空間は商品収納室(符号無し)となっていて、この商品収納室は断熱性仕切り板(図示省略)によって左右に並ぶ複数の単位室SRに区分されている。
各単位室SR内にサーペンタイン式ラックから成る商品収納ラック2がそれぞれ配置されている。この商品収納ラック2は前面側上部に商品補充口2aを有し蛇行状の収納通路2bに缶入り飲料,瓶入り飲料,ペットボトル入り飲料等の商品Cを横向きで積み重ねた状態で収納している。また、商品収納ラック2の下部には収納商品Cを1個宛シュート板3上に落下搬出するためのベント機構2cが設けられている。さらに、各単位室SR毎に配置された商品収納ラック2それぞれには商品Cの有無を収納通路2b単位で検出する売切検知センサ(図示省略)が設けられている。尚、商品収納ラック2はサーペンタイン式ラックに限らず、サーペンタイン式ラックと同様に収納商品を1個宛搬出可能な他形式のラックを使用してもよい。
また、各単位室SR内にはその底部から背部にかけてシュート板3とダクト板4が設けられており、その下側及び背面側の空間には冷凍機構成機器のうちの蒸発器5と電熱ヒータ6と冷却・加温空気循環用送風機7等が配置され、ダクト板4の背面側空間はダクトDとして構成されている。さらに、各単位室SR内には商品収納ラック2内の搬出間近商品の温度を検出する温度センサ(図示省略)が設けられている。
内箱1aの底板1bの下側には機械室MRが設けられており、この機械室MR内には冷凍機構成機器のうちの凝縮器8,圧縮機9及び膨張手段(図示省略)と排熱用送風機10等が配置されている。
また、内箱1aの前側にはその前面開口を開閉自在に覆う断熱性の内扉11が設けられている。内箱1aの上下左右の前端部(下側の前端部は底板1bの前端部)と各仕切り板の前端部には内扉11を閉じた状態で商品収納室(各単位室SR)を気密状態とするためのパッキン(符号無し)が設けられており、各単位室SRは内扉11を閉じた状態で独立した断熱室を構成する。さらに、内扉11の下部には各単位室SRのシュート板3に対応した窓穴11aが複数個形成されており、各窓穴11aにはシュート板3を滑り落ちる商品Cによって押し開けられるフラップドア11bが設けられている。
つまり、この自動販売機では、各単位室SRが独立の断熱室を構成し、しかも、各単位室SRに蒸発器5と電熱ヒータ6が独立して設けられていることから、後述の温調設定器30(図4参照)によって単位室SR毎に冷却と加温と非冷却・加温の3つのモードの何れか1つを任意に選択して実施することができる。
外扉12はキャビネット1の前面開口に開閉自在に設けられており、この外扉の表面上部には化粧パネル13が設けられている。この化粧パネル13は、液晶ディスプレイ14の表示面を露出するための矩形状窓穴13aと、商品メーカー名や商品名等を文字で表示するための広告部13bを有している。
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下LCDと言う)14は静止画像及び動画像をカラー表示するためのもので、その表示面が窓穴13aから露出するように化粧パネル13の内側に配置されている。尚、LCD14の代わりに、同様の表示を可能とした周知ディスプレイ、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやPDP(Plasma Display Panel)等を使用してもよい。
図2及び図3における図示を省略したが、LCD14の表示面には、表示面に指先等を接触或いは近接させたときのその座標位置を検出するためのタッチセンサ33(図4参照)が設けられている。このタッチセンサ33には周知の静電式透明タッチパネルや感圧式透明タッチパネルの他に、赤外線センサを構成する発光部と受光部を矩形枠の上下辺と左右辺に等間隔で配置したもの等が適宜使用できる。
また、外扉12の前面には、ロック操作レバー15,硬貨投入口16,返却レバー17,紙幣投入口18,硬貨返却口19,商品取出口20が図2に示すレイアウトで設けられている。因みに、ロック操作レバー15は外扉12内に設けられたロック機構(図示省略)を動作するためのもので、専用キーによって使用可能な状態となる。また、商品取出口20には、手動により開放可能なフラップドア21が設けられ、その内側にはフラップドア11bから排出された商品Cを受容する商品受け板22が設けられている。
図4は図2及び図3に示した自動販売機の制御系構成を示す。
第1制御部23は商品Cの温調及び搬出等を主として制御するためのもので、第2制御部24はLCD14の表示及び外部とのデータ通信等を主として制御するためのものである。両制御部23,24はCPU,RAM,ROM等を備えたコンピュータから成り、制御上で必要なデータの交換を相互で行うことができる。勿論、第1制御部23と第2制御部24は1台のコンピュータで構成してもよい。
第1制御部23には、硬貨処理機25,紙幣識別機26,搬出駆動部27,圧縮機駆動部28,ヒータ駆動部29,温調設定器30が接続されている。また、第1制御部23には、各単位室SR毎に配置された商品収納ラック2内の商品Cの有無を収納通路2b単位で検出する売切検知センサ(図示省略)が売切検知部(図示省略)を介して接続され、各単位室SR内の搬出間近商品の温度を検出する温度センサ(図示省略)が温度検出部(図示省略)を介して接続されている。
硬貨処理機25と紙幣識別機26は外扉12内に配置されていて、硬貨処理機25は硬貨投入口16を通じて投入された硬貨の真偽識別と計数と貯蔵を行い、投入硬貨の金額に関するデータを第1制御部23に送出する。紙幣識別機26は紙幣投入口18を通じて投入された紙幣の真偽識別と貯蔵を行い、投入紙幣の金額に関するデータを第1制御部23に送出する。
搬出駆動部27は、各商品収納ラック2に設けられたベント機構2cの動作、詳しくはベント機構2cに用いられているソレノイド等のアクチュエータの動作を制御するためのもので、第1制御部23からの制御信号に基づいて所定のベント機構2cを動作させて所期の商品搬出を行う。
圧縮機駆動部28は、冷凍機を構成する圧縮機9の動作、詳しくは圧縮機9を駆動するためのモータの運転を制御するためのもので、第1制御部23からの制御信号に基づいて所期の圧縮機駆動を行う。
ヒータ駆動部29は、各電熱ヒータ6への通電を制御するためのもので、第1制御部23からの制御信号に基づいて所定の電熱ヒータ6への通電を行う。
温調設定器30は、先に述べた3つのモードの何れか1つを各単位室SR毎に選択するためのもので、モード選択用の押しボタンスイッチ等を備え、選択されたモードに関するデータを第1制御部23に送出する。
第2制御部24には、LCD駆動部31と、座標検出部32と、音声出力部34と、メモリーカードアダプタ(以下MCアダプタと言う)36と、モデム38と、無線通信部40が接続されている。
LCD駆動部31は 外扉12に設けられたLCD14の表示を制御するためのもので、第2制御部24からの画像データ及び制御信号に基づいてLCD14を駆動して所期の画像表示を行う。
座標検出部32は、タッチセンサ33の検出信号に基づき座標に関するデータを第2制御部24に送出する。
音声出力部34は、第2制御部24からの音声信号及び制御信号に基づいてスピーカ35を駆動して所期の音声出力を行う。このスピーカ35は外扉12内のLCD14の両側に少なくとも1個宛配置されていて、ステレオ方式により立体的な音響効果が得られるようになっている。
MCアダプタ36は、メモリーカード(以下MCと言う)37の接続を可能とする。モデム38は公衆回線39等を通じインターネットを介して管理センター110等との間でデータ通信を行うためのものであり、無線通信部40は携帯電話網やPHS電話網等の無線パケット通信網を介して管理センター110等との間でデータ通信を行うためのものである。
LCD14で表示され得る静止画像及び動画像等の画像データと文字データやスピーカ35から出力される音声データは、MC37、モデム38に依るデータ通信、または、無線通信部40に依るデータ通信によって、第2制御部24が備えるハードディスク等の記憶手段に取り込りこむことができ、データ更新も任意に行うことができる。
因みに、前記の画像データ,文字データ及び音声データには、後述する待機画面時の表示画像,表示文字及び出力音声や、販売画面時の表示画像,表示文字及び出力音声や、コマーシャル画面時の表示画像,表示文字及び出力音声や、キャンペーン画面時の表示画像,表示文字及び出力音声や、問い合わせ画面時の表示画像,表示文字及び出力音声等が含まれる。
図5は図2及び図3に示した自動販売機のLCD14に表示される待機画面を示す。
この待機画面には、「お飲物の販売」の文字を含むメニュー選択領域A1と、「コマーシャルのご案内」の文字を含むメニュー選択領域A2と、「キャンペーンのご案内」の文字を含むメニュー選択領域A3と、「お問い合わせ」の文字を含むメニュー選択領域A4と、ニュースNWを文字によって表示するためのニュース表示領域A5が設定されており、各メニュー選択領域A1〜A4には文字の他に必要に応じて各々に対応した静止画像が併せて表示される。
次に、図6(A),図6(B),図7(A)及び図7(B)を参照して図1に示した自動販売機表示システムの動作について説明する。
管理センター110の公開サーバ111には、予めニュース配信契約を結んだニュース配信会社が所有する配信元コンピュータ120から、社会ニュースやスポーツニュースや天気予報等の各種ニュースが定期的にアップロードされる。
ニュースサーバ112は定期的、例えば1時間毎に公開サーバ111にアクセスし、アップロードされたニュースデータの確認を行う(図6(A)のステップST1〜ST4)。
新しいニュースが公開サーバ111にあるときには、ニュースサーバ112はこのニュースデータを公開サーバ111からダウンロードし、ダウンロードしたニュースデータを自動販売機100に配信可能な状態に加工して保存する(図6(A)のステップST5〜ST8)。
つまり、配信元コンピュータ120から公開サーバ111にアップロードされるニュースデータには社会ニュースやスポーツニュースや天気予報等の各種項目のニュースが含まれているため、これら項目の中から自動販売機100に配信すべき項目を選択し且つ並べ換えて自動販売機専用のニュースデータを作成する。ここで作成するニュースデータは必ずしも1タイプである必要はなく、内容が異なるニュースデータを複数タイプ作成しておけば、例えば社会ニュースの項目のみとしたニュースデータや、スポーツニュースの項目のみとしたニュースデータや、天気予報の項目のみとしたニュースデータや、スポーツニュースと天気予報の項目のみとしたニュースデータ等を作成しておけば、自動販売機100の設置環境等に応じて内容が異なるニュースデータを配信することができる。
ニュースサーバ112が公開サーバ111にアクセスした履歴やダウンロードしたデータナンバー等はメンテナンスのために保存する(図6(A)のステップST9)。
また、ニュースサーバ112に対して自動販売機100からニュースデータのダウンロード要求があった場合には要求相手である自動販売機100のID等を確認し、適正である場合にはダウンロードを許可する(図6(B)のステップST21〜ST24)。
ニュースサーバ112に対する自動販売機100からのアクセスの履歴やダウンロードを許可したデータナンバー等はメンテナンスのために保存する(図6(B)のステップST25)。
一方、自動販売機100は定期的、例えば1時間毎に管理センター110のニュースサーバ112にアクセスし、用意されたニュースデータをダウンロードし、アクセスの履歴やダウンロードしたデータナンバー等をメンテナンスのために保存する(図7(A)のステップSS1〜SS5)。尚、前記アクセスは1日を通じて定期的に行う必要はなく、夜間時間帯、例えば夜9時〜朝5時をダウンロード休止時間とするようにしてもよい。
自動販売機100にはMC37(図4参照)を通じて当該自動販売機100が設置された地域のニュース、例えば行事ニュースや観光ニュース等を取り込めるようになっているので、前記ダウンロード後はこの地域ニュースの有無を判別し、地域ニュース有りのときにはダウンロードしたニュースデータにこの地域ニュースのデータを付加する加工を行う(図7(A)のステップSS6,SS7)。
そして、自動販売機100のディスプレイ14に表示されている待機画面のニュース表示領域A5(図5参照)に、非加工のニュースデータまたは加工後のニュースデータに基づく文字形式のニュースNWを、所定の項目順序及び速度で順次横スクロールで表示する方法や項目別の静止表示を所定時間毎に切り替える方法によって表示する(図7(A)のステップSS8)。
通信障害や通信機器の故障等を原因して自動販売機100からニュースサーバ112へのアクセスが正常に行えなかったときにはその履歴を保存すると共に前回の正常アクセスからの時間が所定時間、例えば20時間が経過しているか否かを判別し、所定時間経過してもアクセスが正常に行えないときには適正なニュース表示が不可能であるとみなして、ディスプレイ14のニュース表示領域A5におけるニュースNWの表示を中止する(図7(A)のステップSS9〜SS11)。
先に述べたように、ニュース表示領域A5には所定の項目順序及び速度で順次横スクロールで表示する方法や項目別の静止表示を所定時間毎に切り替える方法によってニュースNWが表示されるが、このニュース表示中にニュース表示領域A5に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域A5が指定されたことが判別された場合には、現在の表示内容を次の表示内容にスキップさせてニュース内容の切り替えを行う(図7(B)のステップSS21〜SS23)。例えば、ニュースNWが、社会ニュース1・社会ニュース2・スポーツニュース1・スポーツニュース2・天気予報の順に表示されている状態で領域A5の指定を2回行えば、今現在の表示内容が社会ニュース1のときには表示内容をスポーツニュース1にスキップさせることができる。
次に、図5,図8〜図12を参照して図1に示した自動販売機100の商品販売動作について説明する。
自動販売機の電源の投入に基づいて図5に示す待機画面をLCD14に表示する(図11のステップS1)。この待機画面の表示内容は先に説明した通りである。
この待機画面において硬貨投入口16に硬貨が投入されるか、或いは,紙幣投入口18に紙幣に投入されたときには、待機画面を図8に示す販売画面に切り替える(図11のステップS2,S4)。また、硬貨または紙幣の投入がない場合でも、待機画面の領域A1に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域A1が指定されたことが判別された場合にも、待機画面を図8に示す販売画面に切り替える(図11のステップS3,S4)。
この販売画面には、販売可能商品を示す「縮小商品画像」等を表示するための多数の商品選択領域B1〜B30と、自動販売機の稼働状態を販売中か準備中の何れかにより表示するための稼働状態表示領域B31と、硬貨投入口16及び紙幣投入口18を通じて投入された金額を表示するための投入金額表示領域B32と、「実物大商品画像」と「商品説明」を表示するための商品情報表示領域B33と、待機画面に戻すためのリターン領域B34が図8に示すレイアウトで設定されている。
各商品選択領域B1〜B30には、実物大の商品画像を認識可能な大きさである70%〜30%に相似縮小して得た「縮小商品画像」が中央に表示され、「縮小商品画像」の下側には「商品価格」を示す数字が表示され、「縮小商品画像」の上側には商品の冷却・加温状態を示すCOLD或いはつめたいとHOT或いはあたたかいの「温調文字」が表示されている。また、「縮小商品画像」と「温調文字」との間には任意の設定により新商品やキャンペーン等の「アイコン」が表示されている。尚、「商品価格」の表示エリアには対応商品が冷却中または加温中である場合には「商品価格」の代わりに冷却中や加温中の文字を表示することができる。また、「温調文字」がCOLD或いはつめたいの場合には「温調文字」またはその下地にブルー系の寒色が使用され、「温調文字」がHOT或いはあたたかいの場合には「温調文字」またはその下地にレッド系の暖色が使用される。
ここで、前記商品選択領域B1〜B30の表示設定の流れを簡単に説明する。まず、商品を各商品収納ラック2の収納通路2bに収納し、この後に収納商品に対応する商品コードを第1制御部23に接続可能なリモコンまたは第1制御部23と無線通信可能なハンディターミナルによって入力し、次に、商品コードを各商品選択領域B1〜B30に割り当てる操作を行う。各商品コードに対応した商品画像は第2制御部24に予め記憶されているので、商品コードの入力により所定の「縮小商品画像」とその「商品価格」が各商品選択領域B1〜B30に表示される。また、「温調文字」は温調設定器30で設定された内容に準じて表示される。新商品やキャンペーン等の「アイコン」を表示する場合には、予め用意されたアイコン群の中から所定のアイコンを選択した後にアイコンを表示すべき商品選択領域を選択すればよい。
前記のようにして待機画面が図8に示す販売画面に切り替わった状態では、図8に示すように、いらっしゃいませやwelcome等の「メッセージ」M1を所定時間、例えば0.5秒、縦,横または斜め等のスクロールや静止状態で表示する(図11のステップS5)。
また、硬貨または紙幣の投入に基づいて販売画面に切り替えたとき、或いは、販売画面切替後に硬貨または紙幣の投入があったときには、今現在の投入金額で購入可能な商品を視覚によって容易に確認できるように、購入可能商品の「縮小商品画像」が表示された商品選択領域の枠や「商品価格」等を点滅させるかその表示色を変えるようにし、或いは、購入可能商品の「縮小商品画像」を浮き上げる処理を行って、購入可能商品と購入不可能商品との差別化を図る。
販売画面表示時には商品選択が成されたか否か、即ち、多数の商品選択領域B1〜B30の何れか1つに指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて多数の商品選択領域B1〜B30の何れか1つが指定されたか否かを判別し、商品選択が成されたとき、例えば商品選択領域B3に表示された120円の商品が指定されたときには、図9に示すように同領域B3の「縮小商品画像」を左右または上下に微動させると同時に音声を発生させ、商品選択がなされたことを購買者の視覚及び聴覚に喚起する(図11のステップS6,S7)。
また、図9に示すように選択商品の「実物大商品画像」RSIを商品情報表示領域B33に表示して購買者に商品アピールを行うと共に、同じ商品情報表示領域B33に選択商品の「商品説明」CE、例えば内容量やカロリーや効能等を縦スクロールや横スクロールや静止状態で表示して更なる商品アピールを行い、さらに、商品情報表示領域B33に商品購入を決定するための購入決定領域B35を表示する(図11のステップS8)。
さらに、商品選択が成されたときには投入金額が商品価格以上であるか否かを判別する(図11のステップS9)。投入金額が商品価格に満たない場合には、必要に応じて「投入金額が不足しています」等のメッセージを、投入金額が商品価格に達するまで縦または横等のスクロールや静止状態で表示するようにしてもよい。
投入金額が商品価格以上で商品選択が成された後は、購入決定領域B35に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて購入決定領域B35が指定されたか否かを判別し、購入決定がなされたときには選択商品が収納されている商品収納ラック2のベント機構2cを動作させて商品搬出を行う(図11のステップS10,S11)。
商品搬出完了後は、図10に示すように、ありがとうございましたやthankyou等の「メッセージ」M2を所定時間、例えば0.5秒、縦,横または斜め等のスクロールや静止状態で表示し(図11のステップS12)、表示完了後は販売画面を待機画面に戻す。
尚、前述の説明では、販売画面で商品選択が成されたときに選択商品の「実物大商品画像」RSIと「商品説明」CEと購入決定領域B35を商品情報表示領域B33に表示し、購入決定操作がなされたときに商品搬出を行うものを例示したが、購入決定領域B35を表示せずに、商品選択操作に基づいて選択商品の「実物大商品画像」RSIと「商品説明」CEを商品情報表示領域B33に表示し、これに続いて商品搬出を行うようにしてもよい。要するに図11のステップS10を省略した手順で商品搬出を行うようにしてもよい。
また、前述の説明では販売画面として図8に示すレイアウトのものを示したが、商品選択領域B1〜B30の形,数及び配置は任意に変更可能であり、商品情報表示領域B33は少なくとも「実物大商品画像」を表示できるものであればその形及び位置に特段の制約はない。
一方、図5に示した待機画面において硬貨及び紙幣の投入がなく、同画面で領域A2に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域A2が指定されたことが判別された場合には、待機画面をコマーシャル画面(図示省略)に切り替える(図12のステップS13,S14)。
このコマーシャル画面には、コマーシャル映像を認識可能な静止画像を含むメニュー選択領域が1または2以上設定されている。コマーシャル画面において所定のメニュー選択領域に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域選択がなされたことが判別された場合には、該領域に対応するコマーシャル映像(動画像)を第2制御部24の記憶手段から読み出して音声と共に再生する(図12のステップS15,S16)。
指定されたコマーシャル映像の再生が完了した場合、或いは、コマーシャル映像の再生中に表示画面の隅に設定されたリターン領域に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいてリターン領域が指定されたことが判別された場合には、これらに基づく解除指令により待機画面に戻す(図12のステップS17)。
前記のコマーシャル映像には、テレビ放映されている全国版或いは地域限定コマーシャル映像が主として用いられるが、これらコマーシャル映像の表示可能期間をテレビにおける放映期間と合わせるようにするとタイムリーなコマーシャル表示を行うことができる。この場合には、放映期間経過後に該当するコマーシャル映像を記憶手段から自動的に消去するようにしてもよい。勿論、前記のコマーシャル映像には、自動販売機が設置されている局所地域のコマーシャル映像、例えば商店街が作成した商店街のコマーシャル映像等を用いてもよい。
また、図5に示した待機画面において硬貨及び紙幣の投入がなく、同画面で領域A3に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域A3が指定されたことが判別された場合には、待機画面をキャンペーン画面(図示省略)に切り替える(図12のステップS18,S19)。
このキャンペーン画面には、キャンペーン内容を認識可能な静止画像を含むメニュー選択領域が1または2以上設定されている。キャンペーン画面において所定のメニュー選択領域に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域選択がなされたことが判別された場合には、該領域に対応するキャンペーン画像(静止画像)を第2制御部24の記憶手段から読み出して表示し、キャンペーン解説用の音声が付帯する場合にはその音声も出力する(図12のステップS20,S21)。
指定されたキャンペーン画像を表示してから所定時間が経過した場合、或いは、キャンペーン画像の表示中に表示画面の隅に設定されたリターン領域に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいてリターン領域が指定されたことが判別された場合には、これらに基づく解除指令により待機画面に戻す(図12のステップS22)。
前記のキャンペーン画像には、特定期間において特定商品に貼り付けられたポイントシールを集めて応募シートに貼り付けて送ると抽選により景品が当たることや、特定期間においてクイズの答えを記したはがきを送ると抽選により景品が当たること等を画像と文字で説明したものが主として用いられるが、このキャンペーン画像の表示可能期間を前記特定期間と合わせるようにするとタイムリーなキャンペーン表示を行うことができる。この場合には、キャンペーン期間経過後に該当するキャンペーン画像を記憶手段が自動的に消去するようにしてもよい。勿論、前記のキャンペーン画面には、自動販売機が設置されている局所地域のキャンペーン画像、例えば商店街が作成した商店街のキャンペーン画像等を用いてもよい。
尚、キャンペーン画面に前記のようなメニュー選択領域を設けずに、待機画面をキャンペーン画面に切り替えたときに所定のキャンペーン画像を表示し、キャンペーン画像の表示する画面の何れかに指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて同行為がなされたことが判別された場合に、これに基づく解除指令により待機画面に戻すようにしてもよい。このとき複数のキャンペーンが存在する場合には、待機画面に戻す度に次に表示可能なキャンペーン画像をメニュー選択領域A3に切り替えて表示するとよい。
さらに、図5に示した待機画面において硬貨及び紙幣の投入がなく、同画面で領域A4に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域A4が指定されたことが判別された場合には、待機画面を問い合わせ画面(図示省略)に切り替える(図12のステップS23,S24)。
この問い合わせ画面には、自動販売機に故障や異常等が生じた場合の問い合わせ先の情報、具体的には住所,名称,電話番号,FAX番号,メールアドレス等の他に自動販売機を特定するための型番等が文字により表示されている。
問い合わせ画面を表示してから所定時間が経過した場合、或いは、問い合わせ画面表示中有に問い合わせ画面の隅に設定されたリターン領域に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいてリターン領域が指定されたことが判別された場合には、これらに基づく解除指令により待機画面に戻す(図12のステップS25)。
このように、前述の自動販売機表示システムによれば、通信障害や通信機器の故障等を原因して自動販売機100からニュースサーバ112へのアクセスが正常に行えなかったときには前回の正常アクセスからの時間が所定時間が経過しているか否かを判別し、所定時間経過してもアクセスが正常に行えないときには適正なニュース表示が不可能であるとみなして、ディスプレイ14のニュース表示領域A5におけるニュースNWの表示を中止するようにしたので、自動販売機100のディスプレイに適正なニュース表示を行うことができ、古いニュースを表示することにより生じ得る諸問題、即ち、自動販売機に対する信頼性低下や商品メーカーに対するイメージ低下を払拭することができる。
また、公開サーバ111からニュースサーバ112へのアクセスはファイヤーウォール113によって禁止されているので、公開サーバ111が外部から攻撃されてもニュースサーバ112を含む内部ネットワークにまで被害が及ぶことはなく、ニュースサーバ112に保存されている配信用ニュースデータが改竄される恐れもない。
さらに、ニュースサーバ112に対する自動販売機100からのアクセスの履歴やダウンロードを許可したデータナンバー等はメンテナンスのために保存してあるので、この保存されたログを検証することによって自動販売機100へのニュースデータの配信が正しく行えているかの確認を行うことができると共にデータ配信に異常を生じている自動販売機100を特定してその点検,修理等を迅速に行うことができる。
さらに、自動販売機100へは行事ニュースや観光ニュース等の地域ニュースをMC37を通じて取り込めるようになっており、地域ニュース有りのときにはダウンロードしたニュースデータにこの地域ニュースのデータを付加する加工を行うようにしているので、自動販売機が設置された地域に対応した身近で且つ有益なニュースを顧客に対して提供することができる。
さらに、自動販売機100のディスプレイ14にニュースNWが表示されているときニュース表示領域A5に指先等が接触または近接してタッチセンサ33からの信号に基づいて領域A5が指定されたことが判別された場合には、現在の表示内容を次の表示内容にスキップさせてニュース内容の切り替えを行うことができるので、顧客に対して顧客自身が必要とするニュースを効率良く提供することができると共にニュース表示及び自動販売機に対する顧客の印象及び満足度を高めることができる。
100…自動販売機、14…LCD、23…第1制御部、24…第2制御部、31…LCD駆動部、32…座標検出部、33…タッチセンサ、38…モデム、40…無線通信部、A5…ニュース表示領域、110…管理センター、111…公開サーバ、112…ニュースサーバ、113…ファイヤーウォール、114…ルータ、120…配信元コンピュータ、130…無線パケット通信網、140…広域通信網。