JP4318772B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体内に超音波を送受信し診断部位からの反射波によるエコー信号を用いて該診断部位の超音波断層像或いは血流像を得て表示する超音波診断装置に関し、特に、予め想定した標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値に対して、その受波遅延補正値切替間隔を任意に可変指示して設定し、最適な値に変更することによりフォーカス精度を向上し、またそのフォーカス精度の向上を自動的に達成することができる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の超音波診断装置は、被検体内に超音波を送受信する探触子と、この探触子を駆動して超音波を発生させると共に受信した反射エコーの信号を処理する超音波送受信部と、予め想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値が設定され、上記超音波送受信部で処理された受信信号の位相を揃える整相加算部とを有し、この整相加算部からの信号を用いて画像データを生成し、画像表示部に超音波断層像或いは血流像として表示するようになっていた。
【0003】
上記整相加算部における受波遅延補正値の切替間隔は、装置設計時に予め媒質(人体)の平均的な標準音速(例えば 1538 m/s )を想定し、この標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値を整相加算部に設定していた。そして、装置使用者は、予め想定し設定された標準音速による受波遅延補正値切替間隔により表示されたフォーカス精度の画像を観察していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の超音波診断装置においては、装置設計時に予め媒質の平均的な標準音速を想定し、この標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値を整相加算部に設定していたので、装置使用時には、上記想定した媒質の音速を変更して受波遅延補正値切替間隔の値を設定することは容易にはできなかった。これは、媒質音速の変更に合わせて受波遅延補正値を再計算し、装置に設定し直す操作を使用者が行うことは非常に困難であり、短時間にはできないからである。したがって、予め想定していた媒質音速が実際の被検体と異なる場合には、フォーカスが悪化して得られる画像の画質が低下するものであった。
【0005】
そこで、本発明は、自動調整では収束できないような被検体の媒質でのフォーカス調整を、操作者による手動設定によって収束させることができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による超音波診断装置は、被検体内に超音波を送受信する探触子(1)と、上記探触子(1)を駆動して超音波を発生させると共に受信した反射エコーの信号を処理する超音波送受信部(2)と、予め想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値が設定され、上記超音波送受信部で処理された受信信号の位相を揃える整相加算部(3)と、上記整相加算部(3)からの信号を画像として表示する画像表示部(4)と、上記構成要素を制御する制御部(5)と、上記制御部(5)を介して装置への操作者からの入力を行う入力部(6)と、を有する超音波診断装置であって、上記整相加算部(3)内に設けられ上記被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値を記憶するフォーカス切替間隔記憶部(7)と、上記フォーカス切替間隔記憶部(7)に記憶された受波遅延補正値の切替間隔の値を参照し、該受波遅延補正値の切替間隔の値に対して実際の被検体の音速に対応させて受波遅延補正値の切替間隔の値を操作者により任意に可変設定し得るフォーカス切替間隔設定部(8)と、上記整相加算部(3)の受波遅延補正値の切替間隔で演算したフォーカスの精度の評価結果を計算するフォーカス判定部(9)と、上記フォーカス判定部(9)によるフォーカスの精度の評価結果から上記受波遅延補正値切替間隔を漸次収束させるように自動調整するフォーカス切替間隔自動調整部(10)と、上記画像表示部(4)の一部に、現在の受波遅延補正値切替間隔の値に応じて指示針の表示位置を相対的に変化させるように表示されるフォーカス切替間隔相対値スケール(14)を表示するフォーカス切替間隔相対値表示部(12)を設け、上記制御部(5)は、現在の受波遅延補正値の切替間隔の指示針の値(15)と想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の指示針の値(16)を同時に前記フォーカス切替間隔相対値スケール(14)上に表示させ、上記フォーカス切替間隔自動調整部(10)に自動調整されたフォーカスの値から上記フォーカス切替間隔指示部(8)により上記操作者の手動で前記指示針の値(16)の値を調整するものである。
【0007】
また、上記超音波診断装置において、上記フォーカス切替間隔自動調整部(10)は、上記受波遅延補正値の切替間隔の値を予測し、その予測結果を前記フォーカス切替間隔記憶部(7)へ出力するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明による超音波診断装置の第一の実施形態を示すブロック図である。この超音波診断装置は、被検体内に超音波を送受信し診断部位からの反射波によるエコー信号を用いて該診断部位の超音波断層像或いは血流像を得て表示するもので、図1に示すように、探触子1と、超音波送受信部2と、整相加算部3と、画像表示部4と、制御部5と、キーボード6とを有し、さらにフォーカス切替間隔記憶部7と、フォーカス切替間隔指示部8とを備えて成る。
【0010】
上記探触子1は、機械的又は電子的にビーム走査を行って被検体内に超音波を送受信するもので、図示省略したがその内部には、超音波の発生源であると共に生体内からの反射エコーを受信する一つ又は複数の振動子を有している。
【0011】
超音波送受信部2は、上記探触子1を駆動して超音波を発生させると共に受信した反射エコーの信号を処理するもので、図示省略したがその内部には、探触子1から被検体内へ送信する超音波ビームを形成するための公知の送波パルサ及び送波遅延回路と、上記探触子1の振動子で受信した反射エコー信号を増幅する受信増幅器とを有している。
【0012】
整相加算部3は、予め想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値が設定され、上記超音波送受信部2で処理された受信信号の位相を揃えるもので、超音波送受信部2から受信した各反射エコー信号を等音速媒質を仮定して受波ダイナミックフォーカスにより位相を揃える機能に加え、受波遅延補正値の切替間隔を指定すれば瞬時にその切替間隔に応じた受波フォーカス動作ができる受波遅延回路及び加算器等から成る整相加算回路を有している。この場合、上記整相加算部3には、予め想定した標準音速で計算した受波遅延補正値が設定してある。
【0013】
画像表示部4は、上記整相加算部3からの信号を時系列に複数フレーム記憶し、この記憶したデータを超音波ビームの走査線毎に書き込んで画像データを生成し、この画像データを画像として表示するもので、例えばBモード断層像のデータに変換しこの画像データを入力して表示するテレビモニタから成る。
【0014】
また、制御部5は、上記各構成要素の動作を制御するもので、内部に中央演算処理装置(CPU)を有し、各種の制御データや制御用のソフトウェアが格納されている。さらに、キーボード6は、上記制御部5を介して装置の操作者からの入力を行うもので、従来から患者の個人情報や補足説明項目の入力、装置のモード切り換え等に使用していたものである。
【0015】
ここで、本発明においては、上記整相加算部3にフォーカス切替間隔記憶部7が接続されると共に、このフォーカス切替間隔記憶部7にフォーカス切替間隔指示部8が接続されている。そして、このフォーカス切替間隔記憶部7とフォーカス切替間隔指示部8とで、上記整相加算部3に設定された被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値を参照し、該受波遅延補正値の切替間隔の値に対して実際の被検体の音速に対応させて受波遅延補正値切替間隔の値を任意に可変指示して設定する手段を構成している。
【0016】
上記フォーカス切替間隔記憶部7は、前記整相加算部3に設定された受波遅延補正値の切替間隔の値を記憶するもので、例えばRAM等から成り、上記整相加算部3によって受波遅延補正値切替間隔の値が使用されている間、その受波遅延補正値切替間隔の値の記憶を保持し参照できるようになっている。この場合、例えば、観察部位毎や被検体の体格毎に予め最適な受波遅延補正値切替間隔の値を複数用意しておき、被検体の観察部位や体格を選択することにより、最適な受波遅延補正値切替間隔の値が得られるようにしておくとよい。
【0017】
フォーカス切替間隔指示部8は、上記フォーカス切替間隔記憶部7に任意の受波遅延補正値切替間隔を設定するもので、例えば入力用のツマミ等から成り、このツマミを操作することにより上記受波遅延補正値切替間隔を拡げたり、縮めたりできるようになっている。受波遅延補正値切替間隔を拡げた場合には、最初に想定した媒質音速よりも遅い音速に適合したフォーカスとなり、縮めた場合には、最初に想定した媒質音速よりも速い音速に適合したフォーカスとなる。このように、受波遅延補正値切替間隔の変更によりフォーカスを調整することができる。なお、別に設けた入力用のツマミ等に限らず、キーボード6からの指示で受波遅延補正値切替間隔を拡げたり、縮めたりするようにしてもよい。
【0018】
次に、上記フォーカス切替間隔記憶部7及びフォーカス切替間隔指示部8の動作について、図4を参照して説明する。まず、図1に示す整相加算部3には予め想定した標準音速で計算した受波遅延補正値(図4(a)参照)が設定してあり、フォーカス切替間隔記憶部7にも同様に標準音速で計算した受波遅延補正値の切替間隔(図4(b)参照)が記憶されている。人体を観察する場合に想定した標準音速で良好なフォーカスが得られるときには、このままで十分であり何ら変更する必要はない。しかし、被検体の体格や観察部位までの超音波ビームパスの違い等により、想定した標準音速では十分良好なフォーカスが得られないときは、受波遅延補正値の切替間隔を設定し直す。
【0019】
図1に示す整相加算部3は、受波遅延補正値を超音波が反射してくる時間(観察深度)によって次々とフォーカスを変えながら1本の超音波ビームを構成しているが、ここで、図4(c)に示すように媒質(被検体)の音速が想定した標準音速よりも遅い場合には、図4(d)に示すように受波遅延補正値切替間隔を予め設定している値よりも長い間隔とする。すなわち、フォーカス切替間隔指示部8で図4(d)に示す受波遅延補正値切替間隔となるように変更するための指示を入力し、フォーカス切替間隔記憶部7に記憶された受波遅延補正値の切替間隔を設定し直す。すると、擬似的に媒質音速を変えて受波遅延補正値を再計算したのと同様の状態となり、フォーカス精度が向上した画像が得られる。なお、上記フォーカス切替間隔記憶部7の書き換えは、コンピュータ・サイクルで言えば1ないし数クロック程度で完了できるため、略一瞬でフォーカス精度の向上した画像が得られる。
【0020】
なお、適応像再生処理を行うことができる超音波診断装置の場合には、フォーカス切り替え間隔を調整した後に、適応像再生処理を行えばその適応像による補正値が傾向的に散逸するのを防ぐことができる。
【0021】
図2は本発明による超音波診断装置の第二の実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、図1に示す構成に対し、フォーカス判定部9と、フォーカス切替間隔自動調整部10と、自動調整停止指示部11とを付加して構成したものである。そして、上記フォーカス判定部9とフォーカス切替間隔自動調整部10と前述のフォーカス切替間隔記憶部7とで、前記整相加算部3に設定された被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔で演算したフォーカス精度を評価し、この評価結果から上記受波遅延補正値切替間隔を漸次収束させるように自動調整すると共に、受波遅延補正値切替間隔の値を予測して設定する手段を構成している。
【0022】
上記フォーカス判定部9は、前記整相加算部3に設定された被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔で演算したフォーカス精度を評価するもので、整相加算部3で演算した超音波ビームの状態を計算し、その計算結果をフォーカス切替間隔自動調整部10へ出力するようになっている。例えば、上記整相加算部3から出力される画像のフォーカスが甘い場合は整相加算後の可視化データの高周波成分が少なく、最もシャープにフォーカスしている場合には高周波成分を最も多く含むことを利用して、整相加算後の可視化データの高周波成分を選択的に取り出すハイパス・フィルタの出力値の大小をそのまま出力したり、ハイパス区間内でパワー値を求めて出力するか、同じくハイパス区間内の絶対値の総和を出力するものである。
【0023】
また、別の構成では、隣接ビーム間の相関が最もシャープにフォーカスしているときに出力値が最も小さくなることを利用して、相関値の最大値をそのまま出力するものとすることもできる。さらに、ドプラ信号を計測している場合には、ドプラ信号の最大値を出力するようにすることもできる。このようにすれば、最もドプラ信号が強くなるように信号計測系が収束する。いずれの値を出力するにしても、フォーカスの鋭さと相関のある値であれば構わない。
【0024】
さらに、いずれの場合にも、処理領域を限定すれば演算量を低減できるため、収束が早くなる。例えば、一般的に画像の中央は観察者の関心領域であることが多いため、この領域を演算対象にする。他にも、画像中央に近いドプラ感度のある領域や、観察者がキーボード6によって指示した関心領域等を演算対象にすることも可能である。
【0025】
フォーカス切替間隔自動調整部10は、上記フォーカス判定部9による評価結果から上記受波遅延補正値切替間隔を漸次収束させるように自動調整すると共に、受波遅延補正値切替間隔の値を予測するもので、その予測結果を前記フォーカス切替間隔記憶部7へ出力するようになっている。例えば、上記フォーカス判定部9に最もシャープにフォーカスしたときに最大の値を出力するものを選んだ場合には、まず、フォーカス切替間隔の可変域を均等に分割する各フォーカス切替間隔それぞれについてフォーカス判定部9の出力を比較する。最大値を示した点の前後1点ずつを含む区間を更に均等に分割し、同様の処理を繰り返す。分割し切れないところまで追い込めば、その時の最大値を示したフォーカス切替間隔が上記フォーカス切替間隔記憶部7に設定すべき最適値となる。他にも、上記フォーカス判定部9に最もシャープにフォーカスしたときに最小の値を出力するものを選んだ場合には、最小値を探しながら上記の繰り返しと判定を行えば、設定すべき値が見つかる。これらにより、自動的に受波遅延補正値切替間隔を最適な値に変更することができる。
【0026】
自動調整停止指示部11は、上記フォーカス切替間隔自動調整部10により受波遅延補正値の切替間隔の自動調整を行うか否かを操作者が選択できるようにするもので、例えば入力用のスイッチ等から成る。この自動調整停止指示部11は、自動調整がうまく行かずに画像の画質がめまぐるしく変化し続ける場合や、フォーカスが収束しきったと観察者が判断し画質を固定したいと考えた場合等に有用である。なお、別に設けた入力用のスイッチ等に限らず、キーボード6からの指示で自動調整を行うか否かを操作者が選択できるようにしてもよい。また、上記自動調整停止指示部11は必ずしも設けなくともよい。
【0027】
図3は本発明による超音波診断装置の第三の実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、図2に示す構成に対し、フォーカス切替間隔記憶部7にフォーカス切替間隔相対値表示部12を付加して構成したものである。このフォーカス切替間隔相対値表示部12は、現在の受波遅延補正値切替間隔の値を、想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値に対して相対的に表示する手段となるもので、例えば画像表示部4の画面の一部に、想定した標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値からの相対的なずれとして表示するようになっている。
【0028】
次に、上記フォーカス切替間隔相対値表示部12による表示について、図5を参照して説明する。図5においては、超音波画像13を表示する画像表示部4の画面の一部に、フォーカス切替間隔相対値スケール14を表示する状態を示している。このフォーカス切替間隔相対値スケール14は、想定した標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値を0とし、この値よりも音速が速い方に合わせるときをプラスとし、遅い方に合わせるときをマイナスとして、現在の受波遅延補正値切替間隔の値に応じて指示針の表示位置を相対的に変化させるように表示する。図5では、フォーカス切替間隔自動調整部10で設定された現在の受波遅延補正値切替間隔の値に応じた指示針15がややマイナス側に偏って表示されている。
【0029】
なお、図5に示すように、上記フォーカス切替間隔相対値スケール14に、フォーカス切替間隔自動調整部10で設定された現在の受波遅延補正値切替間隔の値に応じた指示針15と、フォーカス切替間隔指示部8で手動設定した現在の受波遅延補正値切替間隔の値に応じた指示針16とを同時に表示すると、このスケール表示を参照して自動調整時の指示針15に手動設定による指示針16を素早く寄せる操作が可能となる。これにより、上記フォーカス切替間隔自動調整部10による自動調整では収束できないような媒質でのフォーカス調整を、フォーカス切替間隔指示部8による手動設定で収束させることができる。このように、画像表示部4に表示される超音波画像13を観察しながら、音速の変動に対する受波遅延補正値切替間隔の調整の様子が見て取れると共に、その調整が収束した様子が容易に理解できる。
【0030】
なお、上記フォーカス切替間隔相対値表示部12によるスケール表示は、画像表示部4の画面の一部に表示することに限らず、専用のディスプレイに表示してもよい。また、図3では図2に示す実施形態の超音波診断装置に適用した場合を示したが、本発明はこれに限らず、図1に示す実施形態の超音波診断装置に適用することもできる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1によれば、自動調整では収束できないような被検体の媒質でのフォーカス調整を、操作者による手動設定によって収束させることができる
【0032】
また、請求項2によれば、整相加算部に設定された被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔で演算したフォーカス精度を評価し、この評価結果から上記受波遅延補正値切替間隔を漸次収束させるように自動調整すると共に、受波遅延補正値切替間隔の値を予測して設定する手段を設け、自動的に受波遅延補正値切替間隔を最適な値に変更することにより、予め想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値切替間隔の値に対して、その受波遅延補正値切替間隔の値を任意に可変して設定し、最適な値に変更することによりフォーカス精度を向上すると共に、そのフォーカス精度の向上を自動的に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波診断装置の第一の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明による超音波診断装置の第二の実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明による超音波診断装置の第三の実施形態を示すブロック図である。
【図4】第一の実施形態の超音波診断装置におけるフォーカス切替間隔記憶部及びフォーカス切替間隔指示部の動作を説明する図である。
【図5】第三の実施形態の超音波診断装置におけるフォーカス切替間隔相対値表示部による表示状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…探触子
2…超音波送受信部
3…整相加算部
4…画像表示部
5…制御部
6…キーボード
7…フォーカス切替間隔記憶部
8…フォーカス切替間隔指示部
9…フォーカス判定部
10…フォーカス切替間隔自動調整部
11…自動調整停止指示部
12…フォーカス切替間隔相対値表示部
14…フォーカス切替間隔相対値スケール
15,16…指示針

Claims (2)

  1. 被検体内に超音波を送受信する探触子(1)と、
    上記探触子(1)を駆動して超音波を発生させると共に受信した反射エコーの信号を処理する超音波送受信部(2)と、
    予め想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値が設定され、上記超音波送受信部で処理された受信信号の位相を揃える整相加算部(3)と、
    上記整相加算部(3)からの信号を画像として表示する画像表示部(4)と、
    上記構成要素を制御する制御部(5)と、
    上記制御部(5)を介して装置への操作者からの入力を行う入力部(6)と、を有する超音波診断装置であって、
    上記整相加算部(3)内に設けられ上記被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の値を記憶するフォーカス切替間隔記憶部(7)と、
    上記フォーカス切替間隔記憶部(7)に記憶された受波遅延補正値の切替間隔の値を参照し、該受波遅延補正値の切替間隔の値に対して実際の被検体の音速に対応させて受波遅延補正値の切替間隔の値を操作者により任意に可変設定し得るフォーカス切替間隔設定部(8)と、
    上記整相加算部(3)の受波遅延補正値の切替間隔で演算したフォーカスの精度の評価結果を計算するフォーカス判定部(9)と、
    上記フォーカス判定部(9)によるフォーカスの精度の評価結果から上記受波遅延補正値切替間隔を漸次収束させるように自動調整するフォーカス切替間隔自動調整部(10)と、
    上記画像表示部(4)の一部に、現在の受波遅延補正値切替間隔の値に応じて指示針の表示位置を相対的に変化させるように表示されるフォーカス切替間隔相対値スケール(14)を表示するフォーカス切替間隔相対値表示部(12)を設け、
    上記制御部(5)は、現在の受波遅延補正値の切替間隔の指示針の値(15)と想定した被検体の標準音速による受波遅延補正値の切替間隔の指示針の値(16)を同時に前記フォーカス切替間隔相対値スケール(14)上に表示させ、
    上記フォーカス切替間隔自動調整部(10)に自動調整されたフォーカスの値から上記フォーカス切替間隔指示部(8)により上記操作者の手動で前記指示針の値(16)の値を調整することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 上記フォーカス切替間隔自動調整部(10)は、上記受波遅延補正値の切替間隔の値を予測し、その予測結果を前記フォーカス切替間隔記憶部(7)へ出力する請求項1に記載の超音波診断装置。
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