JP4318540B2 - 燃焼移行タイミングを変更するボイラ - Google Patents

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本発明は、燃焼用空気供給量の変更を可能とした給気装置と、燃料供給量の変更を可能としたバーナを持ち、燃焼量の調節を可能としたボイラであって、ボイラの状態に応じて燃焼移行タイミングの変更を行うボイラに関するものである。
特許3031856号公報に記載があるように、燃焼用空気供給量の変更を可能とした給気装置と、燃料供給量の変更を可能としたバーナを持ち、燃焼量を高燃焼・低燃焼・停止の3位置で調節するようにしたボイラがある。この場合、給気装置は電源の周波数を変更するインバータ装置によって回転速度の変更を可能とした送風機を使用しておき、燃焼量を変更する場合には送風機の周波数を検出し、周波数が所定の値となったときに燃料供給量を変更するようにしている。
燃焼用空気供給量は、送風機の回転速度によって調節することができるが、送風機の回転速度が一定であっても燃焼用空気供給量が異なる場合がある。ボイラが燃焼開始直後であって冷缶状態にある場合、燃焼用空気の密度は高くなっており、燃焼用空気として供給される実際の空気量が多くなる。逆に、ボイラが燃焼を継続していることで温缶状態にある場合には、燃焼用空気として供給される実際の空気量が少なくなる。
燃料弁に電磁弁を使用している場合、燃料供給量の変更は電磁弁の開閉によって行うため、瞬間的に変更することができる。しかし、燃焼用空気供給量の変更は、送風機の回転速度変更やダンパ装置の開度変更などによって行うため、ある程度の時間が必要となる。そのため、燃焼量を変更する場合には、まず燃焼用空気供給量を変更する指令を出力し、燃焼用空気供給量が変化している途中で燃料供給量を変更する指令を出力する制御を行う。
従来の場合における燃焼量変更時の空気比は、図6に記載しているように変化する。図6は、燃焼量を低燃焼から高燃焼へ増加し、その後に高燃焼から低燃焼へ減少する場合における空気比変化を示したものであり、温缶時の空気比は実線で示し、冷缶時の空気比は一点鎖線で示している。最初は低燃焼で燃焼しており、送風機の周波数は低燃焼用の周波数とし、燃料弁は低燃焼用の燃料弁のみを開く。この場合の空気比は冷缶時と温缶時のいずれも適正域内にある。点aより燃焼量を増加する操作を開始する場合、まず点aから燃焼用空気供給量の増加を開始する。点bで送風機の周波数が燃焼量を切り換えるために設定しておいた切替用設定値に到達すると、高燃焼用の燃料弁を開くことで燃料供給量を増加する。その後も周波数が高燃焼用の設定値に到達する点cまで送風機の周波数増加を継続し、点c以降は燃焼用空気供給量を高燃焼用の供給量とする。この間の空気比は、点aから点bの間は燃料供給量を変更せずに燃焼用空気供給量のみを増加しているために上昇し、点bで燃料供給量を増加すると空気比は瞬間的に低下、点bから点cの間は燃焼用空気供給量のみを増加しているために空気比は上昇する。
また、点dから燃焼量を減少する操作を開始する場合、まず点dから燃焼用空気供給量の減少を開始する。点eで送風機の周波数が切替用設定値に到達すると、高燃焼用の燃料弁を閉じて燃料供給量を減少する。その後も周波数が低燃焼用の設定値に到達する点fまで送風機の周波数減少を継続し、点f以降は燃焼用空気供給量を低燃焼用の供給量とする。この間の空気比は、点dから点eの間は燃料供給量を変更せずに燃焼用空気供給量のみを減少しているために低下し、点eで燃料供給量を減少すると空気比は瞬間的に上昇、点eから点fの間は燃焼用空気供給量のみを減少しているために空気比は低下する。
ボイラが冷缶状態にある場合の空気比は高い状態で推移し、ボイラが温缶状態にある場合の空気比は低い状態で推移する。そのため、燃料供給量を変更する点b及び点eの前後において、冷缶時には空気過剰となり、温缶時には空気不足となることがあった。空気が過剰となったり空気が不足すると、燃焼の安定性が失われ、火炎が吹き消えたり、振動燃焼を発生することがあるため、空気比は適正域内を保つように制御すべきであるが、ボイラが冷缶状態にある場合と温缶状態にある場合で空気量が変化するため、冷缶状態に合わせた設定にすると温缶時に障害が発生し、温缶状態に合わせた設定にすると冷缶時に障害は発生することがあった。
特許3031856号公報
本発明が解決しようとする課題は、燃焼量の段階的な変更を行っているボイラにおいて、燃焼量を変更する際に燃焼の安定性が失われることを防止することにある。
請求項1に記載の発明は、燃焼用空気供給量の変更を可能とした給気装置と、燃料供給量の変更を可能としたバーナを持ち、燃焼量の調節を可能としているボイラであって、燃焼量を変更する場合には、まず燃焼用空気供給量を変更する指令を出力し、その後に燃料供給量を変更する指令を出力する制御を行っているボイラにおいて、燃焼量を変更する場合、ボイラの蒸気温度を検出し、蒸気温度が設定温度よりも高ければ温缶状態、蒸気温度が設定温度より低ければ冷缶状態と判断しておき、冷缶状態にある場合には燃焼用空気供給量が比較的少ない状態で燃料供給量を変更し、温缶状態にある場合には燃焼用空気供給量が比較的多い状態で燃料供給量を変更することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃焼移行タイミングを変更するボイラにおいて、給気装置は電源の周波数を変更することで回転速度の変更を可能とした送風機であり、燃焼量を変更する場合には送風機の周波数を検出し、周波数の値が所定の値となったときに燃料供給量を変更するようにしておき、燃料供給量を変更するタイミングを定める送風機の周波数は、冷缶状態の場合には比較的低い値、温缶状態の場合には比較的高い値にそれぞれ設定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の燃焼移行タイミングを変更するボイラにおいて、給気装置は電源の周波数を変更することで回転速度の変更を可能とした送風機であり、燃焼量を変更する場合には送風機の周波数を検出し、周波数に基づいて燃料供給量を変更するようにしておき、燃焼量を増加する場合、冷缶状態であれば周波数が設定値となった時に燃料供給量を増加し、温缶状態であれば周波数が設定値となった時から所定の遅延時間後に燃料供給量を増加する制御を行い、燃焼量を減少する場合には、温缶状態であれば周波数が設定値となった時に燃料供給量を減少し、冷缶状態であれば周波数が設定値となった時から所定の遅延時間後に燃料供給量を減少することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の燃焼移行タイミングを変更するボイラにおいて、蒸気温度の値を複数の区域に区切り、区域ごとに燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更する場合の燃焼用空気供給量と、燃焼量を高燃焼から低燃焼へ変更する場合の燃焼用空気供給量を設定しており、燃焼用空気供給量の設定値は、蒸気温度が高くなるほど燃焼量切換時の燃焼用空気供給量を多くするように段階的に設定しておき、燃焼量を変更する場合、ボイラの蒸気温度を検出し、検出した蒸気温度の値に応じて定まる燃焼用空気供給量となった時に燃料供給量を変更することを特徴とする。
本発明を実施することによって、燃焼量を変更する際に燃焼の安定性が失われることを防止でき、吹き消えや振動燃焼が発生することのない安定した燃焼を得ることができる。
図1は、本発明を実施するボイラのフローを示したものである。ボイラは上部に燃焼装置を設けており、下向きに火炎を発生する。燃焼装置は、バーナ2へ燃料を供給する燃料供給ラインと、バーナ2へ燃焼用空気を供給する送風機1を設けている。送風機1には回転数変更装置3を接続しており、回転数変更装置3は送風機1へ供給する電源周波数を変更することで送風機の回転数変更を可能としている。回転数変更装置3には、高燃焼用周波数と低燃焼用周波数を設定しておき、燃焼用空気供給量を少なくする低燃焼時には、低燃焼用周波数とすることで電力消費量を削減することができる。
バーナ2に接続している燃料供給ラインの途中には並列部を設けておき、並列部の一方に低燃焼用燃料弁6、他方には高燃焼用燃料弁7を設けている。燃焼制御は、高燃焼・低燃焼・停止の3位置制御を行うものであり、低燃焼用燃料弁6と高燃焼用燃料弁7の両方を開くことで高燃焼用の燃料供給量、低燃焼用燃料弁6のみを開くことで低燃焼用の燃料供給量とし、停止の場合には低燃焼用燃料弁6と高燃焼用燃料弁7の両方を閉じる。回転数変更装置3、低燃焼用燃料弁6、高燃焼用燃料弁7は、それぞれ制御装置8と接続しておき、制御装置8で各機器の作動を制御する。
バーナ2で燃焼を行うことで火炎を発生し、火炎の熱によってボイラ内の缶水を加熱することで蒸気を発生する。蒸気は蒸気取り出し部4を通じて取り出すようにしており、蒸気取り出し部4には蒸気の温度を検出する蒸気温度検出装置9を設けておく。缶水加熱後の燃焼排ガスは、排ガス排出部5を通して排出するようにしており、排ガス排出部5には排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出装置10を設けておく。
図2から図4は、本発明の各実施例における燃焼量変更時の空気比を示したものであり、燃焼量は低燃焼から高燃焼へ変更し、その後に高燃焼から低燃焼へ変更しており、当初は低燃焼となっている。低燃焼の場合、制御装置8は回転数変更装置3に対して低燃焼の指令を出力しておき、回転数変更装置3から送風機1へは低燃焼用周波数の電力を供給することで送風機1からの燃焼用空気供給量を低燃焼用供給量とする。また制御装置8は、低燃焼用燃料弁6を開き、高燃焼用燃料弁7は閉じる制御を行っておき、バーナへの燃料供給量は低燃焼用の供給量とする。この場合の空気比は、冷缶時と温缶時のいずれも適正域内にあるため、安定した燃焼を行うことができる。図では、空気比と高燃焼用燃料弁7の開閉を行うタイミングは温缶時と冷缶時で異なるため、温缶時の空気比は実線で示し、冷缶時の空気比は一点鎖線で示しており、高燃焼用燃料弁の欄には冷缶時の開閉と温缶時の開閉の2通りを記載している。
図2は送風機の周波数に基づいて高燃焼用燃料弁7の開閉を制御する第一の実施例に関するものであり、燃料供給量変更の設定値として温缶時における温缶用切替値と冷缶時における冷缶用切替値を定めている。設定値の周波数は、温缶用切替値を比較的高い値、冷缶用切替値を比較的低い値としている。
燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更する場合、制御装置8はまず回転数変更装置3に対して高燃焼へ移行することの指令を出力し、回転数変更装置3では点Aで高燃焼の指令を受けると、送風機1への周波数が高燃焼用周波数となるように増加を開始する。制御装置8は、回転数変更装置3による周波数変更状況を監視しておき、あらかじめ設定しておいた周波数になった時点(点B1又は点B2)で、高燃焼用燃料弁7を開く。その後も送風機1の周波数が高燃焼用の周波数になるまでは周波数の増加を継続しておき、点Cで周波数が高燃焼用の周波数になると燃焼量移行の操作を終了する。
燃焼量を高燃焼から低燃焼へ変更する場合も同様であり、制御装置8はまず回転数変更装置3に対して低燃焼へ移行することの指令を出力し、回転数変更装置3では点Dで低燃焼の指令を受けると、送風機1への周波数が低燃焼用周波数となるように減少を開始する。制御装置8は、回転数変更装置3による周波数変更状況を監視しておき、あらかじめ設定しておいた周波数になった時点(点E1又は点E2)で、高燃焼用燃料弁7を閉じる。その後も送風機1の周波数が低燃焼用の周波数になるまでは周波数の減少を継続しておき、点Fで周波数が低燃焼用の周波数になると燃焼量移行の操作を終了する。
この場合、高燃焼用燃料弁7の開閉を行う切替用周波数は、温缶状態用と冷缶状態用でそれぞれ設定しているため、温缶時と冷缶時で高燃焼用燃料弁の開閉を行うタイミングが異なる。制御装置8は蒸気温度検出装置9で検出している蒸気温度の値を取り込み、蒸気温度が設定温度よりも高ければ温缶状態にあると判断し、蒸気温度が設定温度よりも低ければ冷缶状態にあるとの判断を行う。
ボイラが冷缶状態にあった場合、制御装置8は冷缶用切替値を採用しておき、点B1で回転数変更装置3の周波数が冷缶用切替値に達すると、高燃焼用燃料弁7を開くことでバーナ2への燃料供給量を増加する。また、点E2で回転数変更装置3の周波数が冷缶用切替値に達すると、高燃焼用燃料弁7を閉じることでバーナ2への燃料供給量を減少する。
この場合の空気比は、燃焼用空気供給量のみを増加し、燃料供給量は変更していない点Aから点B1の間は上昇し、高燃焼用燃料弁7を開くことで燃料供給量を増加する点B1で瞬間的に低くなる。点B1から点Cの間は、燃焼用空気供給量のみを増加しており、燃料供給量は変化しないために空気比は低くなった状態から再び上昇し、点Cで燃焼用空気供給量の増加を終了すると、空気比は一定の値となる。燃焼量を減少する場合の空気比は、燃焼用空気供給量のみを減少し、燃料供給量は変更していない点Dから点E2の間は下降し、高燃焼用燃料弁7を閉じることで燃料供給量を減少する点E2で瞬間的に高くなる。点E2から点Fの間は、燃焼用空気供給量のみを減少しており、燃料供給量は変化しないために空気比は高くなった状態から再び下降し、点Fで燃焼用空気供給量の減少を終了すると、空気比は一定の値となる。
ボイラが冷缶状態にある場合、空気比は比較的高い値で推移することになるが、送風機の周波数が冷缶用切替値に達した時点で高燃焼用燃料弁7の開閉を行うようにしており、冷缶用切替値は比較的低い値に設定しているため、高燃焼用燃料弁7の開閉を行う前後においても空気比を適正域内に保つことができ、燃焼量変更時に燃焼が不安定になることを防止できる。
また、ボイラが温缶状態にあった場合、制御装置8は温缶用切替値を採用しておき、点B2で回転数変更装置3の周波数が温缶用切替値に達すると、高燃焼用燃料弁7を開くことでバーナ2への燃料供給量を増加する。そして、点E1で回転数変更装置3の周波数が温缶用切替値に達すると、高燃焼用燃料弁7を閉じることでバーナ2への燃料供給量を減少する。
この場合、燃料供給量を増加するのは点B1ではなく点B2とし、燃料供給量を減少するのは点E2ではなく点E1としているため、空気比は点B2又は点E1に達するまで上昇し、点B2又は点E1で低下することになる。
ボイラが温缶状態にある場合、空気比は比較的低い値で推移することになるが、送風機の周波数が温缶用切替値に達した時点で高燃焼用燃料弁7の開閉を行うようにしており、温缶用切替値は比較的高い値に設定しているため、高燃焼用燃料弁7の開閉を行う前後においても空気比を適正域内に保つことができ、燃焼量変更時に燃焼が不安定になることを防止できる。
図3は送風機の周波数と所定時間の遅延を組み合わせて高燃焼用燃料弁7の開閉を制御する第二の実施例に関するものである。この場合、燃料供給量変更の設定値として、温缶時であって燃焼量減少時における低燃焼への切替周波数と、冷缶時であって燃焼量増加時における高燃焼への切替周波数を定めておく。また、温缶時であって燃焼量増加時においては、冷缶時用に定めた高燃焼への切替周波数到達から所定の遅延時間経過後に高燃焼用燃料弁を開き、冷缶時であって燃焼量減少時においては、温缶時用に定めた低燃焼への切替周波数到達から所定の遅延時間経過後に高燃焼用燃料弁を閉じるように設定しておく。
制御装置8は蒸気温度検出装置9で検出している蒸気温度の値を取り込み、蒸気温度が設定温度よりも高ければ温缶状態にあると判断し、蒸気温度が設定温度よりも低ければ冷缶状態にあるとの判断を行う。
ボイラが冷缶状態にあった場合、燃焼量の増加時には、制御装置8は回転数変更装置3の周波数を監視しておいて、点B1で回転数変更装置3の周波数が冷缶時における高燃焼への切替周波数に達した時点で高燃焼用燃料弁7を開き、バーナ2への燃料供給量を増加する。ボイラが冷缶状態にあり、燃焼量を減少する場合には、点E1で回転数変更装置3の周波数が温缶時における低燃焼への切替周波数に達した時からの経過時間を算出しておき、点E2で所定の遅延時間が経過したことを検出すると、高燃焼用燃料弁7を閉じることでバーナ2への燃料供給量を減少する。
ボイラが冷缶状態にある場合、空気比は比較的高い値で推移することになるが、燃焼用空気供給量が比較的少ない状態で高燃焼用燃料弁7の開閉を行うようにしているため、高燃焼用燃料弁7の開閉を行う前後においても空気比を適正域内に保つことができ、燃焼量変更時に燃焼が不安定になることを防止できる。
また、ボイラが温缶状態にあった場合、燃焼量を増加する場合には、点B1で回転数変更装置3の周波数が冷缶時における高燃焼への切替周波数に達した時からの経過時間を算出しておき、点B2で所定の遅延時間が経過したことを検出すると高燃焼用燃料弁7を開き、バーナ2への燃料供給量を増加する。ボイラが温缶状態にあり、燃焼量を減少する場合には、点E1で回転数変更装置3の周波数が温缶時における低燃焼への切替周波数に達した時点で高燃焼用燃料弁7を閉じ、バーナ2への燃料供給量を減少する。
ボイラが温缶状態にある場合、空気比は比較的低い値で推移することになるが、燃焼用空気供給量が比較的多い状態で高燃焼用燃料弁7の開閉を行うようにしているため、高燃焼用燃料弁7の開閉を行う前後においても空気比を適正域内に保つことができ、燃焼量変更時に燃焼が不安定になることを防止できる。
図4は酸素濃度検出装置10で検出した酸素濃度から空気比を算出し、空気比に基づいて高燃焼用燃料弁7の開閉を制御するものであり、燃焼量を増加する場合と減少する場合でそれぞれ切替用設定値を定めている。燃焼量を変更する場合の空気比は、燃焼量増加時には燃料供給量を増加するまで上昇し、燃焼量減少時には燃料供給量を減少するまで低下するため、燃焼量増加時の切替用設定値は高い値に設定し、燃焼量減少時の切替用設定値は低い値に設定する。
燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更する場合、制御装置8はまず回転数変更装置3に対して高燃焼へ移行することの指令を出力し、回転数変更装置3では点Aで高燃焼の指令を受けると、送風機1への周波数が高燃焼用周波数となるように増加を開始する。制御装置8は、酸素濃度検出装置10によって空気比を監視しておき、あらかじめ設定しておいた低燃焼から高燃焼へ切り替える空気比になった時点(点B1又は点B2)で、高燃焼用燃料弁7を開く。その後も送風機1の周波数が高燃焼用の周波数になるまでは周波数の増加を継続しておき、点Cで周波数が高燃焼用の周波数になると燃焼量移行の操作を終了する。
燃焼量を高燃焼から低燃焼へ変更する場合も同様であり、制御装置8はまず回転数変更装置3に対して低燃焼へ移行することの指令を出力し、回転数変更装置3では点Dで低燃焼の指令を受けると、送風機1への周波数が低燃焼用周波数となるように減少を開始する。制御装置8は、酸素濃度検出装置10によって空気比を監視しておき、あらかじめ設定しておいた高燃焼から低燃焼へ切り替える空気比になった時点(点E1又は点E2)で、高燃焼用燃料弁7を閉じる。その後も送風機1の周波数が低燃焼用の周波数になるまでは周波数の減少を継続しておき、点Fで周波数が低燃焼用の周波数になると燃焼量移行の操作を終了する。
この場合、温缶時と冷缶時では空気比が異なるため、切替用設定値は同じ値であっても温缶時と冷缶時では高燃焼用燃料弁7を開閉するタイミングが異なる。ボイラが冷缶状態にあった場合、点B1の時点で空気比が切替用設定値に到達しているため、点B1で高燃焼用燃料弁7を開いてバーナ2への燃料供給量を増加する。そして、点E2の時点で空気比が切替用設定値に到達しているため、点E2で高燃焼用燃料弁7を閉じてバーナ2への燃料供給量を減少する。
また、ボイラが温缶状態にあった場合、点B2の時点で空気比が切替用設定値に到達しているため、点B2で高燃焼用燃料弁7を開いてバーナ2への燃料供給量を増加する。そして、点E1の時点で空気比が切替用設定値に到達しているため、点E1で高燃焼用燃料弁7を閉じてバーナ2への燃料供給量を減少する。
ボイラが冷缶状態にある場合の空気比は比較的高い値で推移し、ボイラが温缶状態にある場合の空気比は比較的低い値で推移することになるが、空気比に基づいて高燃焼用燃料弁7の開閉を行うようにしているため、冷缶状態にある場合には送風機の周波数が比較的低い状態で燃料供給量を変更し、温缶状態にある場合には送風機の周波数が比較的高い状態で燃料供給量を変更することになる。そのため燃焼移行時にも空気比を適正域内に保つことができ、燃焼量変更時に燃焼が不安定になることを防止できる。
図5は蒸気温度検出装置9で検出している蒸気温度に応じて燃料供給量変更の設定値を変更する場合の設定値算出例を示したものである。図5では、燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更する場合の周波数と、燃焼量を高燃焼から低燃焼へ変更する場合の周波数をそれぞれ定めており、蒸気温度を20℃ごとに区切り、切替用周波数は段階的に設定している。例えば蒸気温度が70℃であった場合、低燃焼から高燃焼へ変更する場合の周波数は35Hzとなり、この場合には送風機の周波数が35Hzへ到達した時点で高燃焼用燃料弁7を開くように設定する。第一および第二の実施例では、蒸気温度が設定値よりも高ければ温缶状態、設定値よりも低ければ冷缶状態にあると2分割して判断しているが、蒸気温度に応じて細分化し、燃料供給量変更の設定値を細かく変更するようにすれば、よりきめの細かい制御が行える。
なお、実施例では、蒸気温度検出装置9で検出している蒸気温度に基づいてボイラの状態を判断するようにしたが、判断要素は蒸気温度に限定されないため蒸気温度検出装置9以外の手段を用いて判断してもよい。また、排ガスの酸素濃度に基づく制御を行わない場合には、酸素濃度検出装置10は不要となる。実施例では、蒸気温度検出装置9及び酸素濃度検出装置10を設けているが、蒸気温度検出装置9や酸素濃度検出装置10は、検出が必要な場合にのみ設ければよい。
本発明を実施するボイラのフロー図 第一の実施例における空気比と燃焼状態を示したタイムチャート 第二の実施例における空気比と燃焼状態を示したタイムチャート 第三の実施例における空気比と燃焼状態を示したタイムチャート 蒸気温度に応じて燃料供給量変更の設定値を変更する場合の設定値算出例 従来例における空気比と燃焼状態を示したタイムチャート
符号の説明
1 送風機
2 バーナ
3 回転数変更装置
4 蒸気取り出し部
5 排ガス排出部
6 低燃焼用燃料弁
7 高燃焼用燃料弁
8 制御装置
9 蒸気温度検出装置
10 酸素濃度検出装置

Claims (4)

  1. 燃焼用空気供給量の変更を可能とした給気装置と、燃料供給量の変更を可能としたバーナを持ち、燃焼量の調節を可能としているボイラであって、燃焼量を変更する場合には、まず燃焼用空気供給量を変更する指令を出力し、その後に燃料供給量を変更する指令を出力する制御を行っているボイラにおいて、燃焼量を変更する場合、ボイラの蒸気温度を検出し、蒸気温度が設定温度よりも高ければ温缶状態、蒸気温度が設定温度より低ければ冷缶状態と判断しておき、冷缶状態にある場合には燃焼用空気供給量が比較的少ない状態で燃料供給量を変更し、温缶状態にある場合には燃焼用空気供給量が比較的多い状態で燃料供給量を変更することを特徴とする燃焼移行タイミングを変更するボイラ。
  2. 請求項1に記載の燃焼移行タイミングを変更するボイラにおいて、給気装置は電源の周波数を変更することで回転速度の変更を可能とした送風機であり、燃焼量を変更する場合には送風機の周波数を検出し、周波数の値が所定の値となったときに燃料供給量を変更するようにしておき、燃料供給量を変更するタイミングを定める送風機の周波数は、冷缶状態の場合には比較的低い値、温缶状態の場合には比較的高い値にそれぞれ設定することを特徴とする燃焼移行タイミングを変更するボイラ。
  3. 請求項1に記載の燃焼移行タイミングを変更するボイラにおいて、給気装置は電源の周波数を変更することで回転速度の変更を可能とした送風機であり、燃焼量を変更する場合には送風機の周波数を検出し、周波数に基づいて燃料供給量を変更するようにしておき、燃焼量を増加する場合、冷缶状態であれば周波数が設定値となった時に燃料供給量を増加し、温缶状態であれば周波数が設定値となった時から所定の遅延時間後に燃料供給量を増加する制御を行い、燃焼量を減少する場合には、温缶状態であれば周波数が設定値となった時に燃料供給量を減少し、冷缶状態であれば周波数が設定値となった時から所定の遅延時間後に燃料供給量を減少することを特徴とする燃焼移行タイミングを変更するボイラ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の燃焼移行タイミングを変更するボイラにおいて、蒸気温度の値を複数の区域に区切り、区域ごとに燃焼量を低燃焼から高燃焼へ変更する場合の燃焼用空気供給量と、燃焼量を高燃焼から低燃焼へ変更する場合の燃焼用空気供給量を設定しており、燃焼用空気供給量の設定値は、蒸気温度が高くなるほど燃焼量切換時の燃焼用空気供給量を多くするように段階的に設定しておき、燃焼量を変更する場合、ボイラの蒸気温度を検出し、検出した蒸気温度の値に応じて定まる燃焼用空気供給量となった時に燃料供給量を変更することを特徴とする燃焼移行タイミングを変更するボイラ。
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