JP4318458B2 - pan特異的モノクローナル抗体 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、ヒトの血液サンプル中におけるグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントの量の測定方法に関する。ある一人の個体の血液中におけるヘモグロビンのグリケーションの割合を測定することによって、糖尿病患者におけるグルコースレベルコントロールの有用な指標が提供される。
特に、本発明はモノクローナル抗体またはその断片の調製方法に関するものであり、これはヒトのヘモグロビンなどのグリケーションされたN-末端ペプチド残基を特異的に認識する。
糖尿病患者は、グルコースを通常の方法で代謝することができず、その結果、患者の血液中および尿中にグルコースが蓄積する。従来より、このような体液中のグルコースレベルは糖尿病の状況の状態の指標として取り扱われており、言い換えるとこのレベルは、服用するインスリンまたは他の薬剤の量の指針として、または患者の食生活を変更する必要性の指針として用いられている。
直近の食事の時間および内容、直近のインスリン注射などに依存して、グルコースレベルが広い範囲で変動するという点を除いては、これはそれなりに十分役に立っている。このように、示される値はその瞬間の状況を反映することになり、このことは、糖尿病の状況の長期間の状態と正確には合致しないかもしれない。
糖尿病の状況の別の結果として、糖尿病患者の血液中のグリケーションされたヘモグロビンの量が増加するということが知られている。ヘモグロビン(Hb)は、アミノ酸の四本の鎖(サブユニット)からなる四量体タンパク質であり、鎖のそれぞれは約143 単位であり、合計で約64000g/molの分子量を有する。ヘモグロビン中のβ−サブユニットのN-末端のバリンは、グルコースと反応することが可能である。グルコースとバリンのα- アミノ基とに関する非酵素的な反応によって、ヘモグロビンのグリケーションが生じる。反応物の間にシッフ塩基が形成された後、グルコースはアマドリ転位を受けて1-デオキシフルクト- バリンを形成する。最終的な複合体での1-デオキシフルクトースとバリンとの間の結合は共有結合であり、不可逆性である。グリケーション反応は、反応物、たとえばヘモグロビンとグルコースレベルに支配される。糖尿病ではない個体についての、糖尿病のコントロールと合併症のトライアル(Diabetes Control and Complication Trial )(DCCT)の基準範囲は、約4-6%のグリケーションされたヘモグロビンである。β−鎖のN-末端上に1-デオキシフルクト- バリンを伴うヘモグロビン四量体は、グリケーションされたヘモグロビン; たとえばHb1cまたはHbA1c 、HbC1c またはHbS1c と認められる。
HbC の特徴は、サハラ以南の地域において30% が患者であり、アフリカ系アメリカ人の2.3%が患者であることである。合衆国におけるHbの最も一般的なバリアントであるHbS の特徴は、アフリカ系アメリカ人の7.8%が患者であることである。ひとまとめにすると、アメリカ黒人の少なくとも10% が、HbC の特徴またはHbS の特徴のいずれかを持っている。世界人口では混血がどんどん増加しつつある。したがって、グリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントと同様に反応する抗体を持つことがますます重要となる。もし、利用可能な抗体がグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントとは反応しない場合、HbS および/またはHbC の特徴を備える患者からのHb1cの割合の測定が不正確になるだろう。
糖尿病患者におけるグルコースレベルは、血液中のグルコースレベルに直接依存するグリケーションの割合を高めるのに十分に高く、これは糖尿病の状況の重篤度を反映する。それゆえに、ヘモグロビンA1c のレベルは約6 から12% に上昇する。ヘモグロビンA が循環する寿命は約120 日間であることから、グリケーションされたヘモグロビンの測定には、その期間の平均的なグルコースレベルを反映するという意味があるであろう。特に、グルコースが多い食事によって、グリケーションされたヘモグロビンまたは血清アルブミンのレベルが即座に高く反映されるわけではない。したがって、グリケーションされたヘモグロビンの含有量の測定によって、循環しているグルコースの平均的なレベルのより本当に近い臨床像が与えられ、したがって患者の長期間の状況のより本当に近い臨床像が与えられる。
グリケーションされたヘモグロビンレベルを測定するために用いられる一般的な方法には、溶血サンプルをボロン酸塩アフィニティーカラムに通す工程が含まれる。この方法によって、HbA1c と、リジン残基ならびにヘモグロビンのα- 鎖およびβ−鎖の両者のN-末端のバリン残基上で形成されるケトアミン構造体とを含む、グリケーションされたヘモグロビンの総量を測定する。このカラムを洗浄し、そして分光光度法でグリケーションされたヘモグロビンを測定する。
機器によって自動的に分析するために、微粒子強化免疫比濁法(Microparticle enhanced turbidimetric immunoassay technique)を利用することができる。これらの機器は、ある特定の診断用アッセイのために用意したものではなく、そして極めて長いサンプルのサイクル時間に備えている。現在のところ、グリケーションされたヘモグロビンの測定のためのこの方法の実用性は、ありきたりの臨床分析として高まっている。これらの免疫アッセイのいくつかは、微粒子強化競合免疫比濁阻害法(microparticle enhanced competitive turbidimetric inhibition immunoassay technique )の原理に基づいている。
米国特許第4,247,533 号には、HbA1c の注射によって、ヒツジの中でHbA1c に対する抗体を報告されるように惹起させたことと、グリケーションされていないヘモグロビンを吸着させることでポリクローナル抗体を供給し、これによってHbA1c とグリケーションされていないヘモグロビンとを区別するといった分析方法が開示されている。次いで、このような抗体は、サンプル中のグリケーションされたヘモグロビンの割合を測定するための試験の基礎を形成する。
従来の技術では、ヘモグロビンA1c 抗体と、その抗体がどのようにしてグリケーションされたヘモグロビンのバリアントA と反応することができるかについてだけが記載されている。グリケーションされたヘモグロビンの他のバリアントの影響力については言及されておらず、そしてグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントに対するモノクローナル抗体についても考慮されていない。この抗体はHbS1c およびHbC1c を認識しないという事実が原因で、HbS1c およびHbC1c を有する被験体において、グリケーションされたヘモグロビンのパーセンテージの免疫アッセイ測定をこの抗体を用いて行うことによって、事実上低いグリケーションされたヘモグロビンのパーセンテージが生じてしまう。
Hb1cの全ての構造バリアントについて特異的であるHb1c抗体は、pan 特異的とみなされる。
したがって、上記で認められた欠点を現さない上記の種類の抗体についての必要性が残っている。
pan 特異的である抗体、すなわちグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントについて特異的な抗体を提供することが、したがって本発明の目的である。
HbA1c 、HbC1c およびHbS1c の免疫アッセイ測定法に基づいて、患者の長期間の血液の糖レベルを測定するための抗体を提供することも目的である。
患者の全血サンプル中のグリケーションされたヘモグロビンであるHbA1c 、HbC1c およびHbS1c の含有量を測定するための、このような抗体を提供することは、本発明の別の目的である。
これらの目的および他の目的は、特許請求の範囲に規定される本発明によって達成される。
本発明は、pan 特異的、すなわちグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントと反応することが可能であるモノクローナル抗体またはその断片に関する。このグリケーションされたヘモグロビンの構造バリアントとしては、HbA1c 、HbC1c およびHbS1c が好ましい。
このモノクローナル抗体が、HbS およびHbC を持つ患者におけるグリケーションされたヘモグロビンレベルの測定に関する現行の免疫アッセイの改良をもたらすことが好ましい。
本発明のモノクローナル抗体は、その抗体がヒトのヘモグロビンA 、C およびS のβ−鎖のグリケーションされたN-末端のペプチド配列と特異的に結合する抗体結合部位を含有するという特徴を有する。
本発明のモノクローナル抗体試薬は、グリケーションされたヘモグロビン中の線状エピトープについてのその特異的な結合親和性に特徴を有する。したがって、本明細書で用いられるような「抗体試薬」または「抗体結合部位」という用語は、このようなペプチドのエピトープについて特異的なモノクローナル抗体結合部位を含有するあらゆる物質を示すことになり、そしてこの物質はどのようにして得られたものであってもよい。したがって、このような用語には、全ての抗体および適切な断片または多官能性形態が包含される。全ての抗体の形態である場合、たとえばIgG 、IgM などの公知の免疫グロブリンのいずれかのクラスおよびサブクラスに属することが可能である。ペプチドのエピトープについての特異的な結合親和性を有する、いずれかのそのような免疫グロブリンのあらゆる断片を用いることが可能であり、たとえば、IgG の断片は従来よりFab 、Fab'およびF (ab')2 として知られている。さらに、免疫グロブリンまたはその断片の凝集体、ポリマー、誘導体、複合体(conjugates)およびハイブリッドを、適切である場合には用いることが可能である。さらに、単鎖抗体または組み換え手段によって得られるあらゆる他の断片を、適切である場合には用いることが可能である。
グリケーションされた残基は、HbA1c 、HbS1c およびHbC1c の顕著な構造上の特徴である。本発明の抗体には、グルコースと末端のアミンとの間の反応生成物のアマドリ転位で形成される1-デオキシフルクトシル糖質単位を最低限含有するエピトープまたは決定部位と、天然型HbA1c 、HbS1c およびHbC1c の配列に対応する位置にあるHbA1c 、HbS1c およびHbC1c のN-末端の配列の少なくとも1つのアミノ酸単位を含有する、そこから伸びているペプチド配列とが必要である。エピトープを特徴付けるペプチド配列中の他のアミノ酸単位は、天然型HbA1c 、HbS1c およびHbC1c 配列中に見られるアミノ酸単位と同一であってもよく、異なっていてもよい。このように、このエピトープには、抗体に対する少なくとも二つの接触部位または結合部位という特徴があり、このような部位はグリケーションされたN-末端のHbA1c 、HbS1c およびHbC1c 配列に対して特有である。
この抗体は、次の式:
グリコシル-(NH)-Val-His-またはグリコシル-(NH)-Val-His-AA、
式中、グリコシル-(NH)-Val は非酵素的にグリケーションされたバリン残基を表し、His はヘモグロビンの天然型β−鎖の2 番目のアミノ酸を表し、AAは1つ以上のさらなるアミノ酸残基である、
のグリケーションされたペプチド残基と特異的に結合することが好ましい。
1つの好ましい態様において、AAとは、ヒトのヘモグロビンの全ての構造バリアントのN-末端のβ−鎖の一部に対応する1 〜3 個のアミノ酸の配列である。AAとしては、-Leu-Aa 、-Leu-Thr-Aa 、-Leu-Thr-Pro-Aa であることが好ましく、そしてAaとは、AA基中のアミノ酸の残りの数を意味する。
本発明のモノクローナル抗体またはその断片としては、ハイブリドーマDAK Hb1c-1を用いて得ることができるものが好ましく、このハイブリドーマは、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSMZ)にアクセッション番号DSM ACC2495 として寄託されている。
さらに本発明は、モノクローナル抗体またはその断片を産生する方法に関し、ここで、この抗体はpan 特異的、すなわちグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントと反応することが可能である。
抗体またはその断片は、特許請求の範囲に規定された方法によって得られ得るものであることが好ましい。
本発明のモノクローナル抗体またはその断片を産生する方法は、免疫原性キャリア物質に化学的に連結させたグリケーションされたペプチドを含有する免疫原に対する抗体を惹起させる、ここで該グリケーションされたペプチドがヒトのヘモグロビンのβ−鎖のN-末端に対応する2 〜5 個のアミノ酸単位を有する、工程を含む。
この免疫原は次の式:
[フルクトシル-(NH)-Val-His-AA-R]n - キャリア
式中、フルクトシル- (NH)-Valは非酵素的にグリケーションされたバリン残基を表し、His はヘモグロビンの天然型β−鎖の2 番目のアミノ酸を表し、AAは1つ以上のさらなるアミノ酸残基を意味し、R は結合基であり、キャリアは免疫原性キャリア物質であり、n は1〜当該キャリア上で利用可能なカップリング部位の数までの整数である、
であることが好ましい。
1つの好ましい態様において、AAとは1つ以上のさらなるアミノ酸残基である。別の好ましい態様において、AAとは、ヒトのヘモグロビンの全ての構造バリアントのβ−鎖のN-末端部分に対応する1 〜3 個のアミノ酸の配列である。
結合基であるR は、本質的には、都合が良くかつ安定したあらゆる構造であり得る。このような結合基であるR は、通常は、水素を除いて1 〜約20の間の原子を含有し、そして窒素、酸素および硫黄などのヘテロ原子を含む脂肪族鎖の形態である。様々な基を介してこのグリケーションされた残基を結合させて、メチレン、エーテル、チオエーテル、イミノなどを含む結合鎖のR を形成させることが可能である。当業者であれば、そこから免疫原を調製するために選択するところの幅広い種類の結合基を分かっているだろう。
好ましい態様において、キャリアはヒトのヘモグロビン以外の免疫原性タンパク質またはペプチドである。
最も一般的な意味において適切な免疫グロブリンの産生を刺激するために用いられる免疫原は、免疫原性キャリア物質に化学的に連結させられた1つ以上のグリケーションされたペプチド残基を含有する。グリケーションされたペプチド残基にカップリングすることが可能な官能基を有することが通常知られているあらゆるものから、この免疫原性キャリア物質を選択することが可能である。十分なサイズと免疫原性とを持つ、たとえば炭水化物、多糖類、リポ多糖、核酸などの他の物質を同様に用いることも可能ではあるが、多くの場合、キャリアはタンパク質またはポリペプチドである。主として、免疫原性タンパク質および免疫原性ポリペプチドの分子量は4000g/mol 〜10000000g/mol の間であり、15000g/molを超える量であることが好ましく、そして50000g/molを超える量であることがより普通である。別の種の血流内に導入する場合、一般的に、1つの動物種から得られるタンパク質が免疫原性となる。特に有用なタンパク質は、アルブミン、グロブリン、酵素、ヘモシアニン、グルテリン、明らかに非タンパク質性の組成を有するタンパク質などである。
好ましい態様において、測定されるサンプル中でタンパク質を適切に変性または消化することによって、本発明のモノクローナル抗体またはその断片に接触可能な天然型HbA1c 、HbS1c およびHbC1c 分子のグリケーションされたN-末端のペプチド残基を作製する。
別の好ましい態様において、天然由来のグリケーションされたヘモグロビン、たとえばHbA1c 、HbS1c およびHbC1c を化学的にまたは酵素的に消化することによって、グリケーションされた断片を産生することが可能である。伝統的なカップリング手段、たとえばグルタルアルデヒドまたはカルボジイミドを用いて、キャリアにこの断片をカップリングさせることが可能であり、そしてこの複合体を免疫原として用いる。
本発明の抗体またはその断片を、次の工程によって産生することも好ましい:
A.ペプチド免疫原の調製
HbA 、S およびC のβ−鎖上にあるN-末端のバリン残基のグリケーション部位に対する抗体を得るために、免疫原として短いペプチド(五量体)を用いることが好ましい。この抗原としては、Hb1cの四量体にシステインを付加したもの、すなわちフルクトシル-V-H-L-T-Cが好ましい場合がある。
B.ヒトHb1cペプチドによるマウスの免疫化
モノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマを生育するために用いる一般的な方法は、当業者に十分知られている。
実際に利用した方法の実例は、ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッズ(Journal of Immunological Methods)、1980, 39:285に記載されている。
CF1 マウスとBALB/cマウスとの交配によるメスのF1ハイブリッドを用いることが好ましいが、他の系統のマウスを用いても構わない。この免疫化計画およびペプチド- キャリア複合体のレベルを、十分な量の抗原的に刺激されたリンパ球が形成されるように選択することができる。好ましい態様においては、Hb1cペプチドとの複合体の状態の50μg の精製タンパク質誘導体(PPD 、結核菌(M. tuberculosis )由来の変性タンパク質の、一部が未知の混合物)によって、二週間の間隔を空けて四回、腹腔経由でマウスを免疫化する。最終免疫の3 〜5 日後、融合のために、動物から脾臓細胞を抽出する。
他の種からのハイブリドーマによって産生されるモノクローナル抗体も好ましく用いることができる。
C.細胞融合
免疫化マウスから脾臓を無菌的に取り出し、そして脾臓細胞の懸濁液を調製する。適切な融合プロモーターの存在下で、この脾臓細胞を適切な細胞株由来のマウスミエローマ細胞と融合させる。好ましい態様において、ミエローマ細胞に対する脾臓細胞の好ましい割合は、約20:1〜約2:1 であり、そして約108 個の脾臓細胞あたり0.5 〜1.5ml の量で、適切に融合培地を用いる。
細胞融合のために用いられるマウスミエローマ細胞は十分に知られている。好ましいマウスミエローマ細胞として、P3-X63-Ag 8.653 を用いてもよい。
融合プロモーターとしては、平均分子量が1000〜4000g/mol のポリエチレングリコールが好ましい。技術的に公知の他の融合プロモーターを用いることも可能である。好ましい態様において、平均分子量が1500のポリエチレングリコールを用いることができる。
D.融合した細胞のスクリーニング
個々に分かれている容器(たとえばマイクロタイタープレート)中で、融合していない脾臓細胞、融合していないマウスミエローマ細胞および融合化ハイブリドーマ細胞から構成される混合物を、融合していないマウスミエローマ細胞を生育させない選択培地で好ましくは希釈し、そして融合していないマウスミエローマ細胞を死滅させるのに十分な期間(約1 週間)培養する。薬物耐性(たとえば、8-アザグアニンに対する耐性)を有し、かつ融合していないマウスミエローマ細胞を生育させない培養培地、たとえばHAT 培地を用いる。選択培地中で、融合していないミエローマ細胞は死滅する。融合していない脾臓細胞は形質転換されなかった細胞であることから、ある特定の期間(1 週間)が経過すると、これらは徐々に死滅する。他方、融合した細胞は、親のミエローマ細胞の腫瘍としての性質と、親の脾臓細胞の性質との両方を有することから、この選択培地中でこれらが生存することができる。
E.ELISA によるグリケーションされたヘモグロビンの測定
特異的な免疫性認識の原理、およびモノクローナル抗体と、抗体がそれに対して特有かつ特異的に結合する抗原性エピトープとの間の反応に基づくこの測定は好ましいものである。たとえば、ELISA 試験によって認識および結合を検出してもよく、この場合、固相支持体、たとえばプラスチック製のウェルの底部に血液サンプルまたはキャリブレーターを固定する。ヒトのヘモグロビンを固定化することによって、抗体の結合のために抗原性エピトープを露出させてもよい。抗体、酵素標識化二次抗体および酵素の基質を、固定化抗原(ヒトのヘモグロビン)と相互作用させてもよく、それによって、抗体- 抗原複合体を形成させることが好ましい。何回かの希釈、インキュベーション工程および洗浄工程、その後に結合した試薬と遊離している試薬とを分離させる。抗体の抗原との結合と、その結果として生じる酵素の基質との相互作用反応の結果として、発色反応が生じる。色素の形成によって血液サンプル中にHb1cが存在することが示され、そして発色の強度によって、そのサンプル中のグリケーションされたエピトープの定量測定を提供する。技術的に知られている他の免疫アッセイ形式によってグリケーションされたヘモグロビンを測定するために、本発明の抗体を用いてもよい。
F.所望の抗体を産生するハイブリドーマ細胞のクローニングとその抗体の産生
限界希釈法などの適切な方法によって、所望の抗体を産生することができるハイブリドーマ細胞をクローニングし、そして所望の抗体を次の方法によって産生することが可能である。適切な培地中で、ある特定の時間ハイブリドーマ細胞を培養し、そしてその培養物の上清からこのハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナル抗体を単離することが可能である。
本発明はさらに、モノクローナル抗体またはその断片を用いる方法にも関する。
未知の量のグリケーションされたヘモグロビンを含有する血液サンプルと反応させるという通常の方法で、本発明の抗体またはその断片を好ましく用いることが可能であり、そしてグリケーションの程度を測定するために較正された標準と、反応の程度を比較することが可能である。蛍光、免疫アッセイなどによって、HbA1c 、HbS1c およびHbC1c におけるグリケーションされたエピトープについてのそれらの結合力を失うことなく公知の方法にてモノクローナル抗体に読み取り可能な基を適切に結合させることによって、データを出力することが可能である。
本発明のモノクローナル抗体は、グリケーションされたN-末端のペプチド残基の全ての構造バリアントに、好ましくはHbA 、HbS およびHbC で見られるものに特異的に結合する。エピトープが都合良く露出している場合、この抗体は天然型HbA1c 、HbS1c およびHbC1c 分子中のエピトープに結合することが可能である。エピトープに立体構造的にアクセスすることは、任意の効果的な方法で達成することが可能である。無処理タンパク質におけるエピトープの露出は、少なくともエピトープの領域中で物理的または化学的変性または消化を行うことによって達成されると理解されている。このような変性または消化をエピトープの領域に限定することが可能であり、またはこのような変性または消化には、より全体的なすなわちさらに実質的に完全な三次構造の変性、およびタンパク質の二次構造の変性、あるいはタンパク質の部分消化または完全消化を包含することができる。
好ましい態様において、この抗体は、ヒトヘモグロビンA1c 、C1c およびS1c のβ−鎖のグリケーションされたN-末端ペプチド配列への立体構造的なアクセスを提供するに十分な程度に露出させた後、ヒトヘモグロビンA1c 、C1c およびS1c のβ−鎖のグリケーションされたN-末端ペプチド配列に特異的に結合する。
加熱、超音波処理、高pHまたは低pHへの暴露などの物理的手段によるタンパク質の通常の処理方法を含む様々な方法によって、変性を成し遂げることが可能であり、溶液中での薬剤またはカオトロープを用いての相互作用による化学的変性が好ましい。
たとえば、グアニジンと加熱、グアニジンとSDS 、またはグアニジンとジチオスレイトールのように、化学的手段および/または化学的かつ物理的手段を組み合わせて用いるのであれば、タンパク質の変性を最も効率的に成し遂げることが可能である。グアニジンのような特に強力なカオトロープが好ましい。当然のことながら、抗体の結合のための溶液に接触しやすい露出されるエピトープが含まれているわずかな量のタンパク質の実質的な不溶化、凝集または沈殿生成という結果を招く変性条件は、避けることになる。有用な免疫結合をもたらすために、溶液中または懸濁液中に十分な量の変性タンパク質が残っていなければならない。必要な可溶化の程度は、意図されるまたは所望される結合の状況に依存する。
好ましい態様においては、物理的または化学的変性または消化によって、抗体結合部位に対してグリケーションされたペプチド配列を露出させる。
別の好ましい態様においては、カオトロピック剤を用いての変性によって、抗体結合部位に対してグリケーションされたペプチド配列を露出させる。このカオトロピック剤としては、限定されないが、グアニジン、尿素および種々の界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS )など)が挙げられ、他には、限定されないが、デオキシコール酸塩および特定の胆汁酸塩、3-(3-コラミドプロピル(cholamidopropyl) )- ジメチル- アンモニオ-1- プロパンスルホン酸塩、メタノール、プロパノール、アセトニトリルなどの有機溶媒、ならびにチオシアン酸カリウムなどの特定の塩が挙げられる。たとえばTriton X(登録商標)、Tween (登録商標)、nonidet NP-40 (登録商標)およびオクチルグルコシドなどの非イオン性界面活性剤もタンパク質の変性剤として機能することが可能である。
得られる水性混合物中であらゆるHbA1c 、HbS1c およびHbC1c を変性させるのに十分なレベルのカオトロープが存在する水溶液を用いて、特定の血液サンプルの有意な量のHbA1c 、HbS1c およびHbC1c を変性させて、サンプル(たとえば、全血または赤血球の溶血物)との混合による抗体結合のためにグリケーションされたエピトープを露出させる。全血がサンプルである場合では、カオトロープは赤血球を溶血させることにも役立ち、その結果、ヘモグロビンが放出され、そしてプロテアーゼが不活化される。
混合物を短時間加熱することによって、変性プロセスを顕著に促進させてもよい。37℃以下の温度では、カオトロープによる変性には1 時間〜数時間かかる可能性があり、それに対して50℃よりも高い温度では、1 分間かそれよりも短時間で十分な変性に到達することができることが分かった。抗体および他のタンパク質性試薬の著しい変性を防止して、その後に混合物へ添加するために、別々の工程として、または、カオトロープがこのような試薬の変性を実質的に無効にし、さらに有意な程度のHbA1c 、HbS1c およびHbC1c が再び天然型になるのを防ぐことによってエピトープの露出を防止するであろうレベルに試薬溶液を添加することによって、サンプル- カオトロープ混合物を希釈することが普通である。
好ましい態様においては、抗体は、固相に吸着されているグリケーションされたヒトヘモグロビンのβ−鎖中のグリケーションされたN-末端のペプチド配列と特異的に結合する。ここで、この固相としては、ポリスチレン、ジビニルベンゼン、ブタジエン、ポリカーボネート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素化ポリマー、ポリアミドまたはそのブロックコポリマー、金、炭素、セルロース、誘導体化セルロースまたはガラスからなる群より選択されるものが好ましい。
好ましい態様において、ヒトの血液中のグリケーションされたヘモグロビンレベルを測定するために、モノクローナル抗体またはその断片を用いてもよい。さらに、ヒトの血液中のグリケーションされたHbS および/またはHbC レベルを測定するために、モノクローナル抗体またはその断片を用いることもまた好ましい。
さらに好ましい態様において、ヒトの血液中のグリケーションされたヘテロ接合型HbA 、HbS および/またはHbC レベルを測定するために、モノクローナル抗体またはその断片を用いてもよい。
さらに好ましい態様においては、グリケーションされたヘモグロビンレベルを測定するために、二つのミクロスフェアによる比濁法(turbidimetric two-microsphere method)が提供される。この方法は、サンプルと、モノクローナル抗体またはその断片が結合しているミクロスフェアとを混合する、ここで後者は免疫粒子と称される、工程、または、サンプルと、ミクロスフェアとを混合し、次いで免疫ミクロスフェアと混合する工程を含む。得られる免疫凝集物の濁度を測定する。
ミクロスフェアは、好ましくは、ポリスチレン、ジビニルベンゼン、ブタジエン、ポリカーボネート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素化ポリマー、ポリアミドまたはそのブロックコポリマー(co-block polymer)、金またはシリカからなる群より選択される。
この例の方法において用いられるミクロスフェアは0.01〜5 μm の粒子サイズを有し、これは、通常用いられる緩衝液中で分散させることによって用いられる。
次の非限定的な実施例は、本発明の特定の特徴および態様を明らかにすることを目的とするものである。
実施例1:
国際特許出願WO86/03494号に記載されているとおりの、シェパードおよびアサトン(Sheppard and Atherton )の固相法を用いて、1-デオキシフルクトシル-Val-His-AA ペプチドを合成した。フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)アミノ酸を用いて、カップリング試薬としてPyBOP (ベンゾトリアゾール-1- イル- オキシ- トリス- ピロリジノ- ホスホリウムヘキサフルオロホスフェート)およびHOBt(N-ヒドロキシ- ベンゾトリアゾール)を使用して、このペプチドを合成した。
トリチル基(trt )で側鎖を保護したシステインおよびヒスチジン、ならびに第三ブチル基(tBu )で側鎖を保護したスレオニンを用いた。ロイシンは側鎖を保護せずに用いた。
公知の方法を修正することによって、フルクトースアミノ酸複合体であるN-(デオキシ-D- フルクトース-1- イル)-L- バリンを合成した。要約すれば、ジ- イソプロピリデンで保護されたグルコースをトリフレートとして活性化し、そしてバリンのベンジルエステルと結合させた。得られた2,3:4,5-ジ-O- イソプロピリデン-N- (デオキシ-D- フルクトース-1- イル)-L- バリン- ベンジルエステルを、エタノール中のPd/C上で水素化し、凍結乾燥し、そして最後に、Fmoc保護を伴わないペプチド合成に用いた。TLC 分析および1Hまたは13C のNMR スペクトルによって、生成物の純度を確認した。
自動化固相合成(カルバイオケム- ノババイオケム社(Calbiochem-Novabiochem Ltd)の結晶化装置)によってこのペプチドを合成し、TFA (トリフルオロ酢酸)-TES(トリエチルシラン)- グリセロール-H2O(90%:4%:3%:3%)によって樹脂から切断し、沈殿させ、そしてメチル- 第三ブチル- エーテルで洗浄し、遠心分離に付し、そして凍結乾燥した。
HPLC(C18 逆相カラム、0.1%のTFA 中の典型的な5-25% のMeCNの段階的勾配を使用)によって精製を行った。MALDI-TOF 質量分析法によってこのペプチドの実態を確認し、そして分析用HPLCによる分析によって、その純度が90% よりも高いことを最終的に保証した。
実施例2:
ギバ財団(Giba Foundation )のシンポジウム1986, 119:25に記載されたとおりに、最初の免疫化の四週間前に、カルメット- ゲラン杆菌(BCG )ワクチンを注射して、マウスにおける免疫応答の準備を行った。
ペプチド免疫原を作製するために、キャリア混合物のツベルクリンPPD に複合化させた。グルタルジアルデヒド、すなわちCHO-(CH2 )3-CHO を用いて、ペプチドとキャリア(PPD )とを複合化させた。グルタルジアルデヒドは、ペプチドおよびキャリア上のアミノ基と反応する。
したがって、これらの免疫原は次の式を有する:
フルクトシル-Val-His-Leu-Thr-Cys-CH-(CH2 )3-CH-PPD
実施例3:
CF1 マウスとBALB/cマウスとの交配によるメスのF1ハイブリッド(12週齢)をBCG-ワクチンで準備し、そして上記のペプチド-PPD複合体によって免疫化した。リン酸塩緩衝液(PBS )中に溶解したペプチド-PPD複合体と水酸化アルミニウム(1mg/用量)との50μg の混合物によって、マウスの腹腔内に四回免疫化した。グリケーションされたヘモグロビンに対する高力価の抗体を有するマウスを、融合のために選択した。最終免疫化の三日後に、この免疫化マウス由来の脾臓細胞を、細胞融合のために用いた。
選択した免疫化マウス由来の脾臓細胞およびBALB/c起源のミエローマ細胞(P3-X63-Ag 8.653 )を約3:1 の割合で混合し、そして50% のポリエチレングリコール1500(ロッシュ・ダイアグノスティクス(Roche Diagnostics GmbH)株式会社の製品)の存在下で融合させた(ジェイ.ダブリュ.ゴッディング(J. W. Goding):モノクローナル抗体:原理と実践、アカデミック・プレス社(Academic Press)、サンディエゴ、1996)。この融合した細胞を、10% のFCS 、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含有するRPMI-1640 培地(HAT 培地)中に懸濁して、1 ×106 細胞/mL のレベルとした。この懸濁液を、96- 穴のマイクロプレート(コスター(Costar)社)に、ウェル当たり200 μL の量で分配した。
この細胞を、CO2 インキュベーター(5%のCO2 、37℃)中でインキュベーションを行った。14日後、ハイブリドーマ細胞のスクリーニングを行った。
抗原として4.7%のHbA1c および16.7% のHbA1c を含有するヘモグロビンキャリブレーターでコーティングしたマイクロタイタープレートを用いるELISA 法によって、ハイブリドーマ細胞の培養物から産生された抗体を含有する上清を検出した。120 μg/mLのキャリブレーターを、炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(pH9.6 )を用いて、37℃で15分間かけて、プラスチック製のマイクロタイターのウェル上に固定した。結合しなかった抗原を取り除く洗浄工程の後に、0.1%のTween20 を含有する50mMのトリス-HCl緩衝液に希釈したハイブリドーマの培養物の上清をそれぞれのウェルに添加し、そして室温で一時間反応させた。結合しなかった抗体を取り除く別の洗浄工程の後に、ヤギの抗マウス抗体と酵素である西洋ワサビペルオキシダーゼとの複合体を添加した。インキュベーション工程および三度目の洗浄工程の後に、基質である3,3,5,5-テトラメチルベンジジン(TMB )との反応によって、結合している複合体を検出した。硫酸を用いてこの反応を停止させ、そして450nm における吸光度を測定した。グリケーションされたヘモグロビンキャリブレーターである4.7%のHbA1c および16.7% のHbA1c と反応する、強度が高くなっている陽性のウェルからの細胞だけを選択した。
これらの陽性細胞を、限界希釈法によって3 回クローニングした。得られたクローンであるDAK Hb1c-1を90% のFCS 、10% のDMSO中に懸濁し、そして-150℃で貯蔵した。
実施例4:
線状抗体エピトープマッピングとは、ポリペプチド配列またはタンパク質配列に由来する、可能性のある全てのペプチドの体系的なスクリーニングである。エピトープマッピングによって、所定の抗体に対する相互作用部位を形成するアミノ酸および誘導体の直線状の広がりに関する情報が得られる。
ヘモグロビンのβ−鎖のグリケーションされたエピトープについてのDAK Hb1c-1の特異性は確定されている。
1 〜5 アミノ酸長のペプチドを含有するペプチドライブラリーを、アミノ酸のN-末端の保護基としてFmocを用いて、固相(アビメド(Abimed)社の膜)上でC-末端からN-末端まで手動で合成した。ペプチド合成の詳細な説明については、実施例1に記載する。次の四つのペプチドを合成した:
フルクトシル-Hb のβ−鎖
N-末端1-デオキシフルクトシル- ヘモグロビンのβ−鎖の1 〜5 アミノ酸長のペプチドアナログ。
Hbのβ−鎖
N-末端ヘモグロビンのβ−鎖の1 〜5 アミノ酸長のペプチドアナログ(1-デオキシフルクトシルβ−鎖を引いたもの;基幹コントロール)。
Hbのα- 鎖
N-末端ヘモグロビンのα- 鎖の5 アミノ酸長のペプチドアナログ(陰性の配列コントロール)。
フルクトシル-Hb のα- 鎖
N 末端のバリン残基における1-デオキシフルクトシルを含むヘモグロビンのα- 鎖の5 アミノ酸長のペプチドアナログ(陰性の1-デオキシフルクトシル配列コントロール)。
ペプチドのスポットを伴った膜を、DAK Hb1c-1および無関係な抗体(陰性の抗体コントロール、抗トロポニンI、ダコ(DAKO)社、製品番号O 9528)とともにインキュベートした。その後、膜をHRP 複合化ヤギの抗マウス抗体(ダコ社、製品番号P 0447)とともにインキュベートして、3-アミノ-9- エチルカルバゾールを基質として用いて、目に見えるようにした。
Figure 0004318458
表1:抗Hb1c抗体のクローンDAK Hb1c-1のエピトープマッピングのためのスポットペプチドライブラリー。抗Hb1c抗体のクローンDAK Hb1c-1とのインキュベーションと、それに続く視覚化の後の、ペプチドのスポットの強度を示す。高い強度(++)、中程度の強度(+)、陰性(−)、測定せず(N.D.)。
DAK Hb1c-1は、1-デオキシフルクトシル・ヘモグロビンβ−鎖の二量体とは穏やかに反応し、そして1-デオキシフルクトシル・ヘモグロビンβ−鎖三量体〜五量体とは強く反応する(表1を参照すること)。DAK Hb1c-1は、1-デオキシフルクトシル- バリンそのものとは反応しない。DAK Hb1c-1は、ヘモグロビンβ−鎖のフルクトシル化されていないペプチド、1-デオキシフルクトシル・ヘモグロビンα- 鎖五量体およびヘモグロビンα- 鎖五量体とは反応しない。DAK Hb1c-1とは対照的に、陰性の抗体コントロールは、いずれのペプチドとも反応しなかった。
要約すれば、ヘモグロビンβ−鎖の1-デオキシフルクトシル化N-末端部分についての、抗Hb1c抗体のクローンDAK Hb1c-1の特異性が実証された。
実施例5:
全血サンプル、赤血球の溶血物またはキャリブレーター由来のペプチド、タンパク質を、96- 穴のマイクロタイタープレートの表面に結合させた。結合しなかったタンパク質を取り除く洗浄工程に続いて、モノクローナル抗体であるDAK Hb1c-1を添加した。インキュベーションの後に、結合しなかった抗体を洗い落とし、そしてヤギの抗マウス抗体と酵素である西洋ワサビペルオキシダーゼとの複合体を添加した。別の洗浄工程の後に、基質である3,3,5,5-テトラメチルベンジジン(TMB )との反応によって、結合している複合体を検出した。酸を添加してこの反応を停止させ、分光測光的に読み取られる比色定量の終点を得た。
実施例6:
1-デオキシフルクトシルをヘモグロビンβ−鎖のアミノ末端に結合させなかった点を除いて、HbA0はHbA1c と同じである。
DAK Hb1c-1の、HbA0ならびにHbC0の17マーのペプチドおよびHbS0の17マーのペプチドとの反応を、上記のELISA によって分析した。
HbA0またはHbC0の17マーのペプチドもしくはHbS0の17マーのペプチドのいずれかでコーティングしたマイクロタイタープレートにDAK Hb1c-1を添加した場合、測定される値はバックグラウンドの値よりも高くはなかった。
結論としては、DAK Hb1c-1は、HbA0、HbC0またはHbS0との反応性を示さなかった。
実施例7:
DAK Hb1c-1と天然型HbA1c との溶液中での反応を、競合的ELISA 法で分析した。溶液中で、DAK Hb1c-1抗体と一緒にHbA1c キャリブレーターのプレインキュベーションを行い、何らかの抗原- 抗体複合体が形成されるかどうかを試験した。次いで、抗原- 抗体の溶液をマイクロタイターのウェルに移した。ここには同一の抗原を固相上に吸着させた(固定化抗原)。溶液中の抗原は過剰に存在した。溶液中で抗原と複合体を形成していない抗体は、この固定化抗原と結合することが可能であった。上記の二次抗体によって、結合しているDAK Hb1c-1抗体を検出した。コントロールとして、溶液中でHbA1c キャリブレーターとのプレインキュベーションを行っていない同一量の抗体を、マイクロタイタープレートの1つのレーンに添加し、続いて上記のプロトコールに付した。
溶液中でHbA1c と一緒にDAK Hb1c-1抗体のプレインキュベーションを行っても、何らの効果も見られなかったことから、DAK Hb1c-1は、溶液中で天然型HbA1c とは結合しないとの結論を出した。
実施例8:
DAK Hb1c-1およびHEM13 の、ヘモグロビンの構造バリアントを含有するヒトの血液との反応性を、等電点電気泳動(IEF )とそれに続くイムノブロットによって分析した。
ヘモグロビンの構造バリアントを分離する目的で、IEF ポリアクリルアミドゲル(ファストゲル(PhastGel)IEF-5-8 、ファルマシア社)を用いるファルマシア社のファストシステム(Pharmacia's PhastSystem )によって、HbCA、HbSSおよびHbAAを含有する赤血球の溶血物を電気泳動的に分離した。次いで、このゲルを押し付けて、PVDF膜上へのタンパク質のブロッティングを行い、そして、ブロッキング剤を用いて非特異的染色をブロッキングした。次いで、DAK Hb1c-1(図1Aを参照すること)およびHEM13 (図1Bを参照すること)のそれぞれと一緒に、この膜のインキュベーションを行った。HRP-複合化ヤギの抗マウス免疫グロブリン(ダコA/S 社、製品番号P 0447)を二次抗体として用いた。最後に、ダコ社の液体DAB+基質- 色素原システム(liquid DAB+ Substrate-Chromogen System)(ダコA/S 社、製品番号K 3468)を用いて、HRP 活性を目に見えるようにした。
ホモ接合型HbSSを持つ、糖尿病ではない患者からの赤血球の溶血物を、モノクローナル抗体であるクローンDAK Hb1c-1を用いて分析して、強度が高く明確なHbS1c のバンドを同定した(図1Aを参照すること)。対照的に、ホモ接合型HbSSを持つ患者からの赤血球の溶血物をHEM13 を用いて分析すると、HbS1c がわずかに染色されることが分かった(図1Bを参照すること)。
ヘテロ接合型ヘモグロビンCAを持つ、糖尿病ではない個体からの赤血球の溶血物を、DAK Hb1cおよびHEM 13を用いて分析すると、HbC1c のそれぞれ高強度のバンドおよび中程度の強度のバンドが目に見えるように現れた。DAK Hb1cおよびHEM13 の両者については、ほぼ同じ強度の強いHbA1c のバンドが観察された。
コントロールとして、ヘモグロビンA を持つ糖尿病患者からの赤血球の溶血物のプールについても試験を行った。C およびS とは関係のない、ヘモグロビンの他のバリアントがこの患者のプールの一部であってもよい。DAK Hb1c-1およびHEM 13の両者について、ほぼ同一の強さのHbA1c のバンドが現れるまで、基質と一緒にそれぞれの膜のインキュベーションを行った。
最終的に、我々は、我々のpan 特異的モノクローナルグリケーションされたヘモグロビン抗体であるクローンDAK Hb1c-1が、ヒトの血液サンプル由来のHbA1c 、HbS1c およびHbC1c と反応することを実証した。
実施例9:
成熟ヘモグロビンは四量体タンパク質であり、二つのα- サブユニットおよび二つのβ−サブユニット、α2 β2 からなる。Hbの構造バリアントは、ペプチドの一次構造中に、遺伝的に決められた変異を有する。A 、S およびC は、β−鎖のN-末端から6番目のアミノ酸残基だけが異なっている:
Figure 0004318458
抗体がpan 特異的であるか、すなわち抗体がグリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントと反応するかどうかを試験するために、我々は、DAK Hb1c-1抗体の、グリケーションされたヘモグロビンA 、C およびS のβ−サブユニットのN-末端に対応する三種類の17マーのグリケーションされたペプチドとの反応について、ELISA 法によって試験した(図2)。これらのペプチド配列を上記に示す。コントロールとして、ヘモグロビンA を持つ糖尿病患者からの赤血球の溶血物のプールについても、DAK Hb1c-1のELISA 法により試験をした。
精製したヘモグロビンA1c を用いてマウスを免疫化することによって、モノクローナルHbA1c 抗体のクローンHEM13 を惹起した。我々は、DAK Hb1c-1およびHbA1c 抗体クローンHEM13 の反応と、グリケーションされたヘモグロビンペプチドおよび赤血球抽出物であるヘモグロビンA とを比較した。
DAK Hb1c-1のグリケーションされたヘモグロビンペプチドに対する親和性は、滴定曲線を比較することによって判断されるように、同じペプチドに対するHEM13 の親和性よりも明らかに強い(図2および図3を参照すること)。
DAK Hb1c-1は三種類のペプチドの全てについて同じように反応する(図1)のに対して、HEM13 はA1c 、S1c およびC1c ペプチドについて異なる反応性を示す(図3)。これらの結果は、DAK Hb1c-1抗体がpan 特異的であることを実証する。
この実施例では、グリケーションされたヘモグロビンA 、C およびS の構造バリアントのβ−鎖の全ての最初の4 個のアミノ酸に1つの無関係なアミノ酸(ここではシステイン)を加えたものに対応するところの5 マーのグリケーションされたペプチドを注射することによって、グリケーションされたヘモグロビンの全ての構造バリアントについて同じように反応する抗体を惹起することが可能であることを実証する。
実施例10:
「ERL 教育プログラム(ERL Educational Programme )」からの血液サンプルを試験した。陽イオン交換クロマトグラフィーによって、それぞれのサンプルにおけるHbA1c のパーセンテージを測定した(表2中のIFCC/DCCT-値;IFCC:国際臨床化学連合(International Federation of Clinical Chemistry);DCCT:糖尿病のコントロールと合併症のトライアル)。ヘテロ接合型のサンプルは二つの異なるヘモグロビンβ−サブユニット、たとえばASまたはACから構成されるのに対して、ホモ接合型の血液サンプルは二つの同一のβ−サブユニット、たとえばAAまたはSSから構成される。
Figure 0004318458
上記のELISA 法の形式にて、DAK Hb1c-1を用いて、全血サンプル中のHbA1c のパーセンテージを4-10% の範囲内で測定した。IFCCおよびDCCTによって推奨されている標準的な方法によって測定された値と同じレベルでのHbA1c のパーセンテージを得た。
要約すれば、当該抗体は、HbA1c 、 HbC1cおよび HbS1cに対して正確な特異性を有することが実証される。
実施例11:
二つのミクロスフェアによる比濁法によって、グリケーションされたヘモグロビンレベルを測定した。この準備において、グリケーションされたヘモグロビンを非共有結合的にミクロスフェアに吸着させ、次いで、ミクロスフェアに共有結合したグリケーションされたヘモグロビン抗体を伴う抗原を検出した。免疫ミクロスフェアと複合化した抗原ミクロスフェアを構成する、得られるネットワークの濁度を測定した。
Figure 0004318458

Claims (4)

  1. ヒト血液サンプル中の、ヘテロ接合型のグリケーションされたヘモグロビンHbA、HbSおよび/またはHbCを含むグリケーションされたヒトヘモグロビンの総量のインビトロ測定方法であって、
    方法は、グリケーションされたヒトヘモグロビンの構造バリアントであるHbA1c、HbC1cおよびHbS1cのレベルの、該構造バリアントに特異的に、かつ実質的に類似した親和性で結合し得る抗体またはその断片を使用することによる評価を含み
    該抗体は、HbA1c、HbC1cおよびHbS1cのβ鎖のN末端に位置するアミノ酸配列
    グリコシル-(NH)-Val-His-Leu-Thr
    のアミノ酸残基His、LeuおよびThr、ならびにグリコシル残基を含むエピトープに結合するモノクローナル抗体であり、
    該抗体は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSMZ)に受託番号DSM ACC2495 として寄託されているハイブリドーマDAK Hb1c-1により得ることができる、方法。
  2. グリケーションされたHbSおよび/またはHbCのレベルを決定するための請求項に記載の方法。
  3. グリケーションされたヘモグロビンが、
    血液サンプルと
    (i)モノクローナル抗体またはその断片に結合していない粒子を含むミクロスフェア粒子の第1の集団、および同時に
    (ii)モノクローナル抗体またはその断片に結合している粒子を含むミクロスフェア粒子の第2の集団
    を混合する工程
    を含む二粒子比濁アッセイ
    により測定される請求項1または2記載の方法
  4. グリケーションされたヘモグロビンが、
    血液サンプルと
    (i)モノクローナル抗体またはその断片に結合していない粒子を含むミクロスフェア粒子の第1の集団、および連続的に
    (ii)モノクローナル抗体またはその断片に結合している粒子を含むミクロスフェア粒子の第2の集団
    を混合する工程
    を含む二粒子比濁アッセイ
    により測定される請求項1または2記載の方法
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