JP4317101B2 - 配線回路基板 - Google Patents

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Description

本発明は、ベース絶縁層、及び/又は、配線回路を覆うカバー絶縁層に、シールド層を設け、さらにシールド層上に接着剤を用いて補強板を固着した構造を有する配線回路基板に関する。
配線回路基板(以下、「回路基板」と略称することがある。)の電気回路から発生する電磁波は、隣接した回路をアンテナ化する作用があるため、ノイズの発生源となり、機器の内部における回路間にて誤動作やクロストーク現象を生じさせるばかりでなく、外部機器に対しても影響を及ぼす。また、他の外部機器からの電磁波によって影響を受ける場合もある。このため、電気回路から発生する電磁波を遮蔽するために、配線回路基板中のベース絶縁層や配線回路を保護するためのカバー絶縁層の必要箇所に、例えば、導電ペーストを印刷する等してシールド層を形成することが従来から行われている(特許文献1)。
一方、配線回路基板の取扱い性、耐久性等を向上させる目的等から、配線回路基板の強度を向上させたい部分に、補強板を付設することが従来から行われている。例えば、特許文献2には、コネクタへの接続用端子部付近に補強板を付設することによって、該端子部をコネクタに挿入接続する際の基板の取扱い性等を向上させた配線回路基板が開示されている。
ところで、配線回路基板において、電磁波の遮蔽と補強板による補強を行いたい場合、例えば、図4に示すように、ベース絶縁層51及び/又はカバー絶縁層53(導体層52を被覆する絶縁層)の上にシールド層55、シールド絶縁層56をこの順に積層形成し、さらにシールド絶縁層56に接着剤層57を介して補強板58を固着することが行われる(なお、図4中の符号59はカバー絶縁層53を導体層52に固着するための接着剤層であり、符号60は導体層52の外部コネクタへの接続用端子部(終端部)に設けたメッキによる高導電層である)。しかしながら、本発明者等の研究の結果、このようなシールド層55(シールド絶縁層56)の上に補強板58を接着剤層57を介して固着した構造部(以下、「シールド層/補強板積重部」という。)を有する配線回路基板では、補強板58に外力が加った際、補強板58に生じる応力が、シールド層55に作用して、シールド層55とベース絶縁層51及び/又はカバー絶縁層53間の固着力を低下させ、シールド層55がベース絶縁層51及び/又はカバー絶縁層53から剥離し易くなり、配線回路基板の信頼性を低下させていることが分かった。
特開平6−275985号公報 実開平6−82874号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、絶縁層上に形成されたシールド層の上に補強板を接着剤を用いて固着した構造部(「シールド層/補強板積重部」)を有する配線回路基板において、シールド層が絶縁層から剥離し難い、高信頼性の配線回路基板(以下、「回路基板」と略称することがある。)を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採る。
すなわち、本発明は、
(1)ベース絶縁層の片面上に、導体層と、該導体層を覆うカバー絶縁層とをこの順に設け、該カバー絶縁層の前記導体層とは反対側の面及び/又は前記ベース絶縁層の前記導体層側とは反対側の面にシールド層を設け、さらに該シールド層上に接着剤を用いて補強板を固着したシールド層/補強板積重部を設けてなる、配線回路基板であって、
前記シールド層/補強板積重部内のシールド層に貫孔を形成し、前記接着剤が該貫孔を充填して、前記ベース絶縁層又はカバー絶縁層と接するようにしたことを特徴とする配線回路基板、
(2)導体層の一端を外部コネクタへの接続用端子部とし、該外部コネクタへの接続用端子部とこれの下に位置するベース絶縁層の一端とを、外部コネクタへの挿入接続部として区画した配線回路基板であって、シールド層をベース絶縁層の導体層側とは反対側の面に少なくとも形成し、かつ、シールド層/補強板積重部を、少なくとも、外部コネクタへの挿入接続部に対して設けてなる、上記(1)記載の配線回路基板、
(3)シールド層/補強板積重部内のシールド層に、規則的に配列した複数の貫孔を形成したことを特徴とする、上記(1)又は(2)記載の配線回路基板、及び
(4)規則的に配列した複数の貫孔が、孔形状が矩形又は正方形からなる実質的に同じ大きさの複数の貫孔が直線状に一例又はマトリクス状に配列したものである、上記(3)記載の配線回路基板に関する。
本明細書中、「上」、「下」という文言は、ベース絶縁層を基準にベース絶縁層から遠ざかる方向を「上」、ベース絶縁層へ近づく方向を「下」と定義して用いている。
本発明の配線回路基板においては、シールド層/補強板積重部内のシールド層に貫孔を形成し、接着剤層が該貫孔を充填して、シールド層の下にあるベース絶縁層又はカバー絶縁層と接する構成としたことから、補強板に外力が作用する等して補強板に応力が生じても、該応力の一部は、シールド層に形成した貫孔に充填された接着剤層及び該接着剤層が接するベース絶縁層又はカバー絶縁層へと逃がされる。従って、シールド層に作用する応力が小さくなり、シールド層とベース絶縁層又はカバー絶縁層間の固着力の低下を抑制でき、シールド層のベース絶縁層又はカバー絶縁層からの剥離を防止することができる。
以下、本発明を図面を参照してより具体的に説明する。
図1は本発明の配線回路基板の一例を示し、図1(a)は第1の平面図(導電層の形成面側の平面図)、図1(b)は図1(a)中のIb−Ib線における断面図、図1(c)は第2平面図(導電層の非形成面側の平面図)である。なお、図1(a)及び図1(c)ではシールド層4(4A、4B)のみに領域を規定するハッチングを描いている。
該一例の配線回路基板100に示されるように、本発明の配線回路基板は、ベース絶縁層1の片面上に、導体層2と、導体層2を覆うカバー絶縁層3とをこの順に設け、カバー絶縁層3の導体層2側とは反対側の面3a及び/又はベース絶縁層1の導体層2側とは反対側の面1bの上にシールド層4を形成し、さらに該シールド層4上に接着剤5を用いて補強板6(6A、6B)を固着したシールド層/補強板積重部11(11A、11B)を設けてなる構造物であり、シールド層/補強板積重部11内のシールド層4に貫孔7を形成し、前記接着剤5が該貫孔7を充填して、ベース絶縁層1又はカバー絶縁層3と接するようにしたことが特徴である。
本発明の配線回路基板は、上記の構成を有することから、補強板6へ外力が加わる等して補強板6に応力が生じても、該応力の一部がシールド層4に設けた貫孔7に充填されている接着剤(接着剤層)5及び該接着剤(接着剤層)5が接するベース絶縁層1又はカバー絶縁層3に逃がされるため、シールド層4に作用する応力が小さくなり、その結果、シールド層4と絶縁層(ベース絶縁層1及び/又はカバー絶縁層3)との間の固着力の低下が抑制されて、シールド層4がベース絶縁層1及び/又はカバー絶縁層3から剥離しにくいものとなる。
本発明の配線回路基板において、ベース絶縁層1には、配線回路基板の分野においてベース絶縁層用として知られている公知の絶縁材料を制限なく用いることができ、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び耐薬品性の点から、ポリイミド系樹脂が好ましい。また、ベース絶縁層1の厚みは、製造すべき配線回路基板の具体的用途に応じて決定されるが、一般的には10〜120μmの範囲から選択される。
また、回路を構成する導体層2の材料も、配線回路基板の分野において回路(導電層)用材料として知られている公知の導電性材料を制限なく用いることができる。好ましくは、ステンレス、銅、アルミニウム、銅−ベリリウム、リン青銅、42アロイ等が挙げられ、通常、これらの金属箔が好適に使用される。また、導体層2の厚みは、製造すべき配線回路基板の具体的用途に応じて決定されるが、一般的には3〜100μmの範囲から選択される。
また、導体層2を覆うカバー絶縁層3には、配線回路基板の分野において導体層を覆うカバー絶縁層用として知られている公知の絶縁材料を制限なく用いることができ、好ましくは、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。カバー絶縁層3の厚みは、製造すべき配線回路基板の具体的用途に応じて決定されるが、一般的には10〜75μmの範囲から選択される。
なお、前記一例の配線回路基板100(図1)では、カバー絶縁層3として絶縁材料のフィルム(絶縁フィルム)を使用し、カバー絶縁層3を接着剤層8を介して導体層2に固着しているが、カバー絶縁層3はその樹脂溶液を塗布・乾燥して導体層2を含む下地面に直接固着するようにしてもよい。
なお、上記のカバー絶縁層(絶縁フィルム)3を接着剤を用いて配線回路2を含む下地面に貼り付ける際に使用する接着剤としては、接着性、機械強度、耐熱性及び耐薬品性の点から、例えば、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂及び熱可塑性ポリイミド樹脂等が好適に使用される。
また、シールド層4には、配線回路基板の分野においてシールド層用として知られている公知の材料を制限なく用いることができ、好ましくは、銅粉、銀粉等の高導電性の金属粉を含有する導電性ペーストや該高導電性の金属粉とともにフェライト等の高透磁率磁性粉を含有する導電性ペースト等が挙げられる。また、シールド層4の厚みは、製造すべき配線回路基板の具体的用途に応じて決定されるが、一般的には5〜50μmの範囲から選択される。
また、補強板6は、平滑性、耐熱性及び機械強度等の点から、ポリイミド系樹脂、ガラスエポキシ樹脂等の有機材料やステンレス板、アルミ板等の金属板等が挙げられる。補強板6の厚みは、回路基板の構成材料、補強板6を付設して補強すべき箇所の構造等によっても異なるが、一般的には50〜500μmの範囲内から選択される。
補強板6の固着用に用いる接着剤(接着剤層)5は、例えば、接着性、機械強度、耐熱性及び耐薬品性等の点から、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂及び熱可塑性ポリイミド樹脂等が好ましい。また、接着剤層5の厚み(シールド層4の上面からの接着剤層5の上面までの厚み)は、大きすぎると接着剤5が補強板6から流れ出す場合があり、小さ過ぎると接着剤5がシールド層4の格子間隙部へ充填されずに、十分な接着力が得られない場合があるので、5〜50μmとするのが好ましく、20〜40μmとするのがより好ましい。
上記一例の配線回路基板100は、導体層2を覆うカバー絶縁層3に貫孔7を有するシールド層(格子状のシールド層)4Aを形成し、さらにベース絶縁層1の導体層の形成面1aとは反対側の面1bに貫孔7を有するシールド層(格子状のシールド層)4Bと貫孔を有さないシールド層4Cを形成しているが、本発明の回路基板において、シールド層をベース絶縁層及びカバー絶縁層の両方に対して設けるか、いずれか一方に対して設けるかは、配線回路基板の具体的用途、導体層の材料、パターン形状等に応じて決定される。また、そうして形成されるシールド層のいずれの箇所に貫孔を形成してその上に接着剤を用いて補強板を固着するかも、ベース絶縁層の構成材料、シールド層の構成材料やパターン形状等に応じて決定される。
なお、上記一例の配線回路基板100は、ベース絶縁層1の一端1Aに配置されている導体層2の一端(終端部)を外部コネクタ(図示せず)への接続用端子部2Aとし、該端子部(導体層終端部)2Aとこれを支持するベース絶縁層1の一端1Aとを外部コネクタへの挿入接続部9とした配線回路基板であり、導体層2の外部コネクタへの接続用端子部2Aを除くその他の部分を覆うカバー絶縁層3上に設けたシールド層4(4A)に対してシールド層/補強板積重部11Aを設ける一方、ベース絶縁層1の導体層2の形成面とは反対側の面1bに形成したシールド層4(4B)の導体層2の端子部2Aと対向する領域にシールド層/補強板積重部11Bを設けることで、端子部2Aで発生する電磁波の遮蔽とともに、コネクタへの挿入接続部9の機械的強度を高めて、コネクタへの接続作業性及びコネクタとの接続信頼性の向上を図っている。なお、図1中の符号13は導体層2の外部コネクタへの接続用端子部(終端部)2Aの表面電気抵抗をより小さくするために設けたメッキによる高導電層であり、例えば、ニッケル層/金層の積層メッキ層が挙げられる。
一般に、基板の一端部に外部コネクタへ挿入接続する構造部(すなわち、外部コネクタへの挿入接続部)を作成した配線回路基板では、該構造部を外部コネクタへ挿入接続する際、該構造部は大きな負荷を受けるため、前記特許文献2に示されるように、補強板を付設してその強度を高めることが多い。しかし、補強板自体はその際に比較的大きな外力を受けて、比較的大きな応力が発生するため、外部コネクタへの挿入接続部にシールド層/補強板積重部を付設すると、補強板で発生した比較的大きな応力がシールド層に伝わり、シールド層とその下地の絶縁層間の密着力を低下させ、シールド層の剥離が生じやすくなる。従って、上記一例の配線回路基板100のように、外部コネクタへの挿入接続部9を有する配線回路基板において、シールド層4(4B)を外部コネクタへの挿入接続部9におけるベース絶縁層1の導体層(回路)2の形成面とは反対側の面1bにシールド層4(4B)を形成し、補強板固着用の接着剤5がシールド層4(4B)に形成した貫孔7を充填して、シールド層4(4b)の下のベース絶縁層1に接する構成としたシールド層/補強板積重部11Bを設けることで、外部コネクタへの挿入接続部9におけるシールド層4の剥離を防止でき、かつ、外部コネクタとの間に機械的にも電気的にも安定な高信頼性の接続状態を形成し得る、配線回路基板が得られる。
本発明において、シールド層/補強板積重部11内のシールド層4に設ける貫孔7の数、大きさ、形状等は特に制限されず、補強板6の材料、パターン形状、面積等を考慮して適宜決定できるが、好適な孔形状(貫孔をその軸線と直交する平面で切った断面の形状)としては、接着剤層5の充填のしやすさ、設計の容易性及ひ加工の容易性等の点から、円形、矩形、正方形等が挙げられる。また、貫孔7が大きすぎると、シールド層4による遮蔽効果が十分に得られなくなる場合があり、また、貫孔7が小さすぎると、接着剤層5がその内部に充填されにくくなるため、貫孔7の大きさ(貫孔をその軸線と直交する平面で切った断面の面積)は0.05〜4mm程度が好ましく、0.1〜2mm程度がより好ましい。
複数の貫孔を設ける場合、補強板6に生じる応力が一様に逃がされ、かつ、シールド層4が一様な遮蔽効果を示すようにする観点から、複数の貫孔は規則的に配列しているのが好ましく、実質的に同じ大きさの複数の貫孔が規則的に配列しているのがより好ましい。規則的に配列した複数の貫孔の好ましい配列形態としては、マトリクス配列や千鳥配列等が挙げられる。より好ましい態様として、前記一例の配線回路基板100(図)に示されるように、実質的に同じ大きさの矩形又は正方形の複数の貫孔をマトリクス状または直線状に一列に配列させて、シールド層4(シールド層4A、4B)が格子状を呈している態様が挙げられる。このような実質的に同じ大きさの矩形又は正方形の複数の貫孔をマトリクス状または直線状に一列に配列させる場合、矩形又は正方形の貫孔は一辺が0.2〜2mmの範囲内であるのが好ましく(より好ましくは0.3〜1.5mm)、また、孔の配列ピッチは0.4〜4mmの範囲内が好ましい(より好ましくは0.6〜2.5mm)。なお、ここでいう配列ピッチとは、貫孔の中心から最隣接貫孔の中心までの長さのことである。
図4の従来の配線回路基板20に示されるように、この種の配線回路基板にシールド層を設ける場合、シールド層の保護の観点から、シールド層55とともにシールド層を覆うシールド絶縁層56を設けるのが一般的であり、上記一例の配線回路基板100(図1)では、シールド層/補強板積重部11内においても、シールド層4を覆うシールド絶縁層12を設けているが、シールド層/補強板積重部11内では接着剤層5及び補強板6によってシールド層4は保護されるので、シールド絶縁層12を必ずしも設ける必要はない。シールド絶縁層12を設けない構成にした場合、その分、回路基板を薄型化できるメリットがある。
本発明の配線回路基板の製造方法は特に限定されず、従来から配線回路基板の製造に使用されている公知の膜(層)形成技術、膜(層)のパターニング技術、印刷等の配線形成技術、及びフォトリソグラフィー技術等の適宜組み合わせて製造することができる。
図2及び図3は図1に示した一例の配線回路基板100の一製造を示す工程別断面図であり、図中の図1と同一符号は同一又は相当する部分を示す。以下、図2及び図3を参照して図1の配線回路基板100の一製造例を簡単に説明する。
先ず、ベース絶縁層1としての絶縁層21に導体層(回路)2用の導体層22が積層した積層シート50を用意する(図2(a))。該積層シート50には、市販品を使用することができ、例えば、新日鉄化学社製のエスパネックス(銅層とポリイミド層の銅貼積層板)等が挙げられる。また、適当な絶縁性の樹脂フィルムに適当な金属箔を接着剤を介して貼りあわせた積層シートを使用してもよい。
次に、導体層22上に、写真化学法によって所定パターンのフォトレジストパターン23を形成後、該フォトレジストパターン23をマスクにして導体層22にエッチングを施して、導体層22を所定の回路パターンとなるようにパターニングする(図2(b))。そして、フォトレジストパターンを除去する。
次に、ベース絶縁層1の導体層2を有する面の適当な箇所にカバー絶縁層3としての樹脂溶液を塗布・乾燥させる。或いは、樹脂フィルムを熱プレス、或いは、接着剤を用いて貼り付ける。図2(c)は樹脂フィルム24を接着剤8を用いて貼り付けた場合を示している。
次に、カバー絶縁層3の上面に銀ペーストを印刷して格子状のシールド層4Aを形成し、さらにベース絶縁層1の導体層2の形成面1aとは反対側の面1bにも銀ペーストを印刷して、導体層2の外部コネクタへの接続用端子部とする終端部2Aと対向する領域には格子状のシールド層4Bを形成し、導体層2の配線終端部2A以外の部分と対向する領域には、貫孔を持たないシールド層4Cを形成する(図2(d))。
次に、前記シールド層4A〜4Cの保護用として、絶縁ペースト(例えば、コーティングペーストCR−18C−KT1((株)アサヒ化学研究所製)等)を印刷してシールド絶縁層12を形成する(図3(a))。格子状のシールド層4A、4Bは、これらの格子を構成する各直線状パターンの幅よりも、その幅を広くした直線状パターンからなる格子状のシールド絶縁層12A、12Bで被覆し、貫孔7を持たないシールド層4Cは、これよりも若干大きい貫孔を持たないシールド絶縁層12Cで被覆する。
次に、カバー絶縁層3の上面における格子状のシールド層4Aが格子状のシールド絶縁層12Aで被覆された領域に対して、接着剤5付補強板6Aを熱プレスで貼り付け、また、ベース絶縁層1の導体層2の形成面1aとは反対側の面1bの、格子状のシールド層4Bが格子状のシールド絶縁層12Bで被覆された領域に対して、接着剤5付補強板16Bを熱プレスで貼り付ける(図3(b))。
その後、導体層2の外部コネクタへの接続用端子部(終端部)2Aを例えばニッケル層/金層よりなるメッキ層13で被覆する(図3(c))。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
以下の作業を経て図1に示す構造の配線回路基板を作製した。
先ず、新日鉄化学社製のエスパネックス(銅層(18μm)/ポリイミド層(25μm)からなる銅貼積層板)を用意し、これの銅層を所定パターンにパターニングした。
次に、上記パターニングされた銅層の適当な箇所にポリイミド樹脂のフィルム(厚み:12.5μm)を厚み15μmの接着剤層を介して熱プレスにて貼り付けた。
次に、上記ポリイミド樹脂のフィルム上に銀ペーストを格子状に印刷し、さらにポリイミド層上に銀ペーストを印刷した。
樹脂フィルム上の銀ペーストは、幅0.3mmの線状パターン(厚み:18μm)を配列ピッチ1.6mmで印刷して、正方形(1辺:1.3mm)の貫孔が8行×3列で配列した格子状に形成した(図2(d)中のシールド層4A)。一方、ポリイミド層上の銀ペーストは、幅0.3mmの線状パターン(厚み:18μm)を配列ピッチ1.6mmで印刷して、正方形(1辺:1.3mm)の貫孔8個が直線状に一列配列した格子状に形成し、その横に、貫孔を持たない矩形のパターン(縦×横×厚み:4mm×22mm×18μm)をさらに形成した(図2(d)中のシールド層4B、4C)。
上記銀ペーストの印刷層を覆うように、エポキシ系樹脂からなる絶縁ペーストを印刷した。該絶縁ペーストは銀ペーストの線状パターン(幅:0.3mm)部に対しては、完全にこれを被覆するように幅0.9mmの線状パターンに形成し、銀ペーストの貫孔を持たない矩形のパターン(縦×横×厚み:4mm×22mm×18μm)部に対しては、完全にこれを被覆するように矩形のパターン(縦×横×厚み:5mm×23mm×20μm)に形成した。
ポリイミド樹脂のフィルム上及びポリイミド層上の格子状の銀ペーストの印刷パターンが格子状の絶縁ペーストの印刷パターンで被覆された領域に対してアクリル系接着剤層(厚み25μm)が片面に設けられた接着剤付補強板(補強板材料:SUS304H、厚み:150μm)を貼り付けた。
最後に、銅層の外部コネクタへの接続用端子部とする終端部の上にニッケル層(3μm)/金層(1μm)よりなるメッキ層を形成し、配線回路基板を完成させた。
(比較例1)
銀ペーストによる格子状パターンを貫孔を持たない矩形のパターンに変更した以外は、実施例1と同様にして配線回路基板を作製した。
上記実施例1と比較例1で作製した配線回路基板につき、銀ペーストの印刷層(シールド層)を設けた箇所のシールド性(遮蔽効果)を、(株)ノイズ研究所製の電磁波解析測定システム(品名:ESV−3000)を用いて銀ペーストの印刷部分から放射される電磁波の強度分布を測定して評価したところ、両者とも良好なシールド性を示した。
また、外部コネクタへの挿入接続部とした基板の一端部を、実際にコネクタに挿入接続する作業を行い、カバー絶縁層(ポリイミド層)と銀ペーストの印刷層(シールド層)間の密着性を評価したところ、実施例1の配線回路基板では、カバー絶縁層(ポリイミド層)と銀ペーストの印刷層(シールド層)間に剥離は認められなかったが、比較例1の配線回路基板では、カバー絶縁層(ポリイミド層)と銀ペーストの印刷層(シールド層)間に剥離が生じていた。
本発明の配線回路基板の一例を示し、図1(a)は第1の平面図(導電層の形成面側の平面図)、図1(b)は図1(a)中のIb−Ib線における断面図、図1(c)は第2平面図(導電層の非形成面側の平面図)である。 図1の配線回路基板の製造工程における工程別断面図である。 図1の配線回路基板の製造工程における工程別断面図である。 従来の配線回路基板の断面図である。
符号の説明
1 ベース絶縁層
2 導体層
3 カバー絶縁層
4 シールド層
5 接着剤(層)
6 補強板
7 貫孔
11 シールド層/補強板積重部
100 配線回路基板

Claims (3)

  1. ベース絶縁層の片面上に、導体層と、該導体層を覆うカバー絶縁層とをこの順に設け、該カバー絶縁層の前記導体層とは反対側の面及び/又は前記ベース絶縁層の前記導体層側とは反対側の面にシールド層を設け、さらに該シールド層上にエポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂又はアクリル系接着剤よりなる接着剤を用いてステンレス板からなる厚み50〜500μmの補強板を固着したシールド層/補強板積重部を設けてなる、配線回路基板であって、
    前記シールド層/補強板積重部内のシールド層に貫孔を形成し、前記接着剤が該貫孔を充填して、前記ベース絶縁層又はカバー絶縁層と接するようにしたことを特徴とする配線回路基板。
  2. ベース絶縁層の片面上に、導体層と、該導体層を覆うカバー絶縁層とをこの順に設け、該カバー絶縁層の前記導体層とは反対側の面及び/又は前記ベース絶縁層の前記導体層側とは反対側の面にシールド層を設け、さらに該シールド層上にエポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂又はアクリル系接着剤よりなる接着剤を用いて厚み50〜500μmの補強板を固着したシールド層/補強板積重部を設けてなる、配線回路基板であって、
    前記シールド層/補強板積重部内のシールド層に孔形状が矩形又は正方形からなり、一辺が0.2〜2mmの範囲内にある、実質的に同じ大きさの複数の貫孔を直線状に一列又はマトリクス状に配列して形成し、前記接着剤が該貫孔を充填して、前記ベース絶縁層又はカバー絶縁層と接するようにしたことを特徴とする配線回路基板
  3. 導体層の一端を外部コネクタへの接続用端子部とし、該外部コネクタへの接続用端子部とこれの下に位置するベース絶縁層の一端とを、外部コネクタへの挿入接続部として区画した配線回路基板であって、シールド層をベース絶縁層の導体層側とは反対側の面に少なくとも形成し、かつ、シールド層/補強板積重部を、少なくとも、外部コネクタへの挿入接続部に対して設けてなる、請求項1又は2記載の配線回路基板。
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