JP4315207B2 - 印刷制御装置、印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷制御装置、印刷装置に関するものである。
従来より、複数のインク(例えば、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、ブラックインク)を利用した印刷が行われている。このような印刷では、種々の条件を考慮することによって、各インクの単位面積当たりに用いられるインク量が設定される(以下、インク量は、単位面積当たりに用いられるインクの量を示す)。例えば、濃度の高いインクを用いた場合の粒状性や、印刷媒体によるインク吸収能力が考慮される。
この設定の一例として特許文献1に記載されている発明がある。
特開2006−248234号公報
ところで、或るインク量で再現される色と比べて明度の低い色を再現するために、追加的にインクを利用する場合がある。例えば、ブラックインクを追加することによって、明度を下げることができる。一方、印刷媒体のインク吸収能力には限度があるので、多量のインクを追加できない場合がある(例えば、高彩度色を再現する場合)。このような場合には、濃度の高いインク(例えば、ブラックインク)を用いれば、少量の追加によって明度を下げることができる。ところが、高濃度インクの利用に起因して、粒状性が粗くなる可能性があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、明度を下げた場合の粒状性を改善することができる技術を提供することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の態様における印刷制御装置は、複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、前記印刷制御部は、(1)色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色を印刷するときの前記イエロインクの単位面積あたりのインク量である第1インク量が、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色を印刷するときの前記シアンインクの単位面積あたりのインク量である第2インク量、及び、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色を印刷するときの前記マゼンタインクの単位面積あたりのインク量である第3インク量の、いずれよりも小さくなること、を満たすように、前記インク使用量を設定する。
また、この発明による第2の態様に係る印刷制御装置は、複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、前記印刷制御部は、(1)色相が前記イエロインクと略同じであって彩度が最も高い色を印刷するときの前記イエロインクの単位面積あたりのインク量である第1インク量が、色相が前記シアンインクと略同じであって彩度が最も高い色を印刷するときの前記シアンインクの単位面積あたりのインク量である第2インク量、及び、色相が前記マゼンタインクと略同じであって彩度が最も高い色を印刷するときの前記マゼンタインクの単位面積あたりのインク量である第3インク量の、いずれよりも小さくなること、を満たすように、前記インク使用量を設定する。
また、この発明による第3の態様に係る印刷制御装置は、複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、前記印刷制御部は、(1)印刷による色再現範囲の全体における各インクの単位面積当たりの最大インク量に関し、前記イエロインクの最大インク量である第1インク量が、前記シアンインクの最大インク量である第2インク量及び前記マゼンタインクの最大インク量である第3インク量のいずれよりも小さくなること、を満たすように、前記インクの使用量を設定する。
これらの印刷制御装置によれば、イエロインクに関する第1インク量が、シアンインクに関する第2インク量、および、マゼンタインクに関する第3インク量の、いずれよりも小さくなるように設定されるので、イエロインクのインク量が第1インク量に設定される上述の色(イエロ色)から少し明度を下げたイエロ色を再現する場合に、イエロインクとは異なる他のインク(例えば、淡インク)のインク量を増大させることによって粒状性を改善することができる。
上述の各態様の印刷制御装置において、前記印刷制御部は、さらに、(2)前記イエロインクのインク量が前記第1インク量に設定される前記色であるイエロ着目色と、前記シアンインクのインク量が前記第2インク量に設定される前記色であるシアン着目色と、前記マゼンタインクのインク量が前記第3インク量に設定される前記色であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し、黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、前記各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、ブラック−イエログラデーション上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、を満たすように、前記インク使用量を設定することとしてもよい。
この構成によれば、ブラック−イエログラデーション上においてイエロから明度が低減することによるイエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上においてシアンから明度が低減することによるシアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上においてマゼンタから明度が低減することによるマゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きな値に設定されるので、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。
上記印刷制御装置において、前記印刷制御部は、さらに、(3)前記シアンインクと前記マゼンタインクと前記イエロインクとの混色によって無彩色を再現する場合の各インクの量の比率をグレー比率と呼ぶ時に、前記第2インク量から前記グレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量、および、前記第3インク量から前記グレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量のいずれよりも、前記第1インク量が小さくなること、を満たすように、前記インク使用量を設定することとしてもよい。
この構成によれば、グレー比率に従って算出されるインク量と比べてイエロインクに関する第1インク量が小さくなるように各インクのインク量が設定されるので、イエロインクのインク量が第1インク量に設定される上述の色(イエロ色)から明度を下げた色を再現するために、十分な量の淡インクを利用することが可能となる。
また、この発明による第4の態様に係る印刷制御装置は、複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、前記印刷制御部は、(1)色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるイエロ着目色と、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるシアン着目色と、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し、黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、前記各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、ブラック−イエログラデーション上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、を満たすように、前記インク使用量を設定する。
この印刷制御装置によれば、ブラック−イエログラデーション上においてイエロから明度が低減することによるイエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上においてシアンから明度が低減することによるシアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上においてマゼンタから明度が低減することによるマゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きな値に設定されるので、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。
上記各態様の印刷制御装置において、前記複数のインクは、色相がイエロと異なるインクであって、色相が同じで濃度が異なる濃インクと淡インクとを含み、前記印刷制御部は、さらに(4)前記イエロインクのインク量が前記第1インク量に設定される前記色であるイエロ着目色から明度を下げた色の範囲であって明度が所定値より高い範囲の色を再現するために、前記イエロインクに加えて明度を下げるために前記淡インクを利用すること、を満たすように前記インク使用量を設定することとしてもよい。
この構成によれば、淡インクを利用することによってイエロ着目色から少し明度を下げた色を再現することによって、粒状性を改善することができる。
上記各態様の印刷制御装置において、前記濃インクはブラックインクとシアンインクとマゼンタインクのうちの少なくとも1つを含み、前記淡インクは、前記各濃インクの淡インクを含む、こととしてもよい。
この構成によれば、淡インクを利用することによって、イエロから明度を下げた色を適切に再現することができる。

また、この発明による第5の態様に係る印刷制御装置は、複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、ブラックインクと、を含み、前記印刷制御部は、(1)色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるイエロ着目色と、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるシアン着目色と、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれにおける前記ブラックインクを使用せずに印刷される色の最低明度に関し、ブラック−イエログラデーション上の最低明度が、ブラック−シアングラデーション上の最低明度、および、ブラック−マゼンタグラデーション上の最低明度のいずれよりも暗いこと、を満たすように、前記インク使用量を設定する。
この印刷制御装置によれば、ブラック−イエログラデーションでは、ブラック−シアングラデーションおよびブラック−マゼンタグラデーションと比べて、より暗い色がブラックインクを使用せずに印刷されるので、イエロ着目色から少し明度を下げたイエロ色を再現する場合に、粒状性を改善することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、印刷装置の制御方法および装置、印刷方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての印刷装置を示す説明図である。この印刷装置100は、印刷制御装置200と、この印刷制御装置200によって制御される印刷エンジン300とを有している。
印刷エンジン300は、印刷制御装置200から供給された印刷データを利用して印刷を実行する印刷機構である。図1の例では、印刷エンジン300は、インクタンクITと、印刷ヘッドPHと、を有している。印刷ヘッドPHは、インクタンクITに格納されたインクを利用してインク滴を印刷媒体PMに吐出することによって、印刷を行う。
本実施例では、インクタンクITには、8種類のインクが格納されている。これらのインクは、シアンインクcと、淡シアンインクLcと、マゼンタインクmと、淡マゼンタインクLmと、イエロインクyと、ブラックインクkと、第1淡ブラックインクLkと、第2淡ブラックインクLLkと、である。淡シアンインクLcは、色相がシアンインクcとほぼ同じであり、濃度がシアンインクcよりも薄いインクである(すなわち、明るい)。淡マゼンタインクLmは、色相がマゼンタインクmとほぼ同じであり、濃度がマゼンタインクmよりも薄いインクである。第1淡ブラックインクLkは、ブラックインクkよりも濃度の薄い無彩色インクである。第2淡ブラックインクLLkは、第1淡ブラックインクLkよりもさらに濃度の薄い無彩色インクである。
インクの濃度の比較には、反射濃度を利用可能である。反射濃度の測定方法としては、以下の方法を採用可能である。すなわち、同一の印刷媒体に等量ずつインクを吐出し、それぞれについて濃度計を用いて濃度を測定するという方法である。
印刷制御装置200は、図示しないCPUとメモリとを有する汎用コンピュータである。印刷制御装置200は、印刷制御モジュール202を有している。この印刷制御モジュール202は、解像度変換モジュール210と、色変換モジュール220と、印刷データ生成モジュール240と、ルックアップテーブル230と、を有している。各モジュール210、220、240は、図示しないCPUによって実行されるプログラムである。また、ルックアップテーブル230は、図示しないメモリに予め格納されている。印刷制御モジュール202は、しばしば、プリンタドライバとして印刷制御装置200にインストールされる。また、後述するように、印刷エンジン300は、印刷制御モジュール202によって制御される。
印刷制御モジュール202には、印刷用の画像データが供給される(以下、この画像データのことを「入力画像データ」とも呼ぶ)。例えば、図示しない画像処理アプリケーションから印刷制御モジュール202に入力画像データが供給される。また、ユーザの指示に従って、着脱可能なメモリカード(図示せず)から印刷制御モジュール202に入力画像データが供給される。このような入力画像データは、種々の表色系で表現され得る。本実施例では、RGB表色系(赤、緑、青)が採用されていることとする。
解像度変換モジュール210は、供給された入力画像データの解像度(画素密度)を、印刷解像度に変換する。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの色成分で表現されている。そこで、色変換モジュール220は、ルックアップテーブル230を参照しつつ、各画素のRGB画像データ(第1の画像データ)を、印刷エンジン300が利用可能な複数のインクのそれぞれの量に相当する多階調データ(第2の画像データ)に変換する。一般には、入力画像データは、インク量によって色が表される表色系(「インク表色系」とも呼ぶ)とは異なる表色系(「入力表色系」とも呼ぶ)で表されている。そこで、色変換モジュール220は、画像データの表色系を入力表色系からインク表色系に変換する(入力表色系で表された第1画像データを、インク表色系で表された第2画像データに変換する)。これにより、複数のインクのそれぞれの印刷のためのインク量が設定される。入力表色系とインク表色系との対応関係は、ルックアップテーブル230によって定められている。
印刷データ生成モジュール240は、インク表色系で表された画像データから印刷データを生成する。印刷データの形式は、印刷エンジン300に適した任意の形式を採用可能である。例えば、印刷データ生成モジュール240は、いわゆるハーフトーン処理を実行することによって、各インクのドットの記録状態を表す印刷データを生成する。また、印刷エンジン300を制御する種々のコマンドが印刷データに含まれても良い。
なお、インク表色系で表されるインク量、すなわち、ルックアップテーブル230によって定められるインク量は、単位面積当たりのインク量を示している。また、このインク量は、平均的なインク量を示している。例えば、或る色をハーフトーン処理によって再現する場合には、印刷媒体上のその色を示す領域内に、インクドットが記録された部分と、インクドットの無い部分とが生じ得る。この場合には、その色を示す領域内における平均インク量が、インク表色系で表されるインク量に相当する量となるように、ハーフトーン処理が実行される。
生成された印刷データは印刷制御モジュール202(印刷データ生成モジュール240)から印刷エンジン300に供給される。印刷エンジン300は受信した印刷データに従って印刷を実行する。
図2は、ルックアップテーブル230の一例の説明図である。図2には、色立体CCが示されている。この色立体CCは、入力表色系における3つの色成分R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれの階調値(0〜100%)で表される立方体を示している。色立体CCにおける1つの頂点VKから延びる互いに直交する3つの辺は、R軸、G軸、B軸を、それぞれ示している。入力画像データによって表される色(以下「入力色」と呼ぶ)は、この色立体CC内の一点で表される。ここで、印刷媒体PM上に再現される色のことを「再現色」と呼ぶ。ルックアップテーブル230は、入力色と再現色との対応関係を示している。具体的には、色立体CC内の入力色には、その入力色に対応付けられた再現色を再現するための各インクのインク量が、対応付けられている。このように、再現色は、インク表色系によって表される。
色立体CCの8つの頂点には、文字「V」に色を示す文字を追加した符号が付されている。
原点VK、すなわち、ブラック頂点VK(R=G=B=0%)の色は、ブラックである。
レッド頂点VR(R=100%、G=B=0%)の色は、レッドである。
グリーン頂点VG(G=100%、R=B=0%)の色は、グリーンである。
ブルー頂点VB(B=100%、R=G=0%)の色は、ブルーである。
シアン頂点VC(G=B=100%、R=0%)の色は、シアンであある。
マゼンタ頂点VM(R=B=100%、G=0%)の色は、マゼンタであある。
イエロ頂点VY(R=G=100%、B=0%)の色は、イエロである。
ホワイト頂点VW(R=G=B=100%)の色は、ホワイトである。
なお、ブラック頂点VKとホワイト頂点VWとを結ぶ直線を無彩色線GLと呼ぶときに、色立体CC中の一点と無彩色線GLとの距離は、彩度の指標として用いることができる。また、色立体CC中の一点を無彩色線GL上に垂直に投影して得られる点を投影点と呼ぶときに、ブラック頂点VKと投影点との距離は、明度の指標として用いることができる。また、投影点から色立体CC中の一点へと向かう方向は色相の指標として用いることができる。
図3は、色立体CCにおけるホワイト頂点VWを含む3つのライン上の色に対応付けられたインク量の例を示すグラフである。横軸は、ライン上の位置を示しており、縦軸はインク量を示している。また、デューティインク量DT(以下「デューティDT」とも呼ぶ)は、印刷媒体PMに吐出可能な合計インク量の最大値を示している。このようなデューティDTは、適切な印刷結果が得られるように実験的に決定される。また、色再現範囲の全体における全インクの合計インク量の最大値は、通常は、このデューティDTと同じに設定される。なお、このようなデューティ(許容最大インク量)は、各インク毎にも設定される(図示省略)。すなわち、1種類のインクのインク量についても、デューティが設定される。各インクのデューティも、実験的に決定される。
図3(A)は、VC−VWラインを示している。このライン上の位置は、赤成分Rの階調値によって表される(横軸は、赤成分Rの階調値を示す)。このライン上の色は、彩度の高いシアン(VC)と、明度の最も高いホワイト(VW)との間で変化する。ここで、赤成分Rが大きいほど、明度が高いということもできる。また、このライン上の色は、シアンインクcと淡シアンインクLcとを利用することによって再現される。
シアンインクcのインク量は、赤成分Rの小さい一部の範囲において、赤成分Rが小さいほど大きくなるように設定される。赤成分Rの大きな一部の範囲では、シアンインクcは利用されない。一方、淡シアンインクLcは、赤成分Rのゼロより大きく最大値(100%)未満の範囲で利用される。淡シアンインクLcのインク量は、両端(R=0、100%)がゼロでその間に1つのピークを有する滑らかな曲線で表される。
比較的明るい色(ホワイト頂点VWに近い色)は、シアンインクcを利用せずに淡シアンインクLcを利用することによって再現される。その結果、明るいシアンの粒状性を向上させることができる。なお、ホワイト頂点VWの色は、インクを吐出せずに再現される。
一方、比較的暗い(彩度の高い)色(シアン頂点VCに近い色)は、淡シアンインクLcに加えてシアンインクcを利用することによって再現される。その結果、彩度の高いシアンを再現することができる。なお、本実施例では、最も彩度の高いシアン色は、シアン頂点VCに対応付けられている。そして、色再現範囲の全体におけるシアンインクcの最大インク量は、このシアン頂点VCにおけるインク量である。このように、最も彩度が高いシアン色を再現するためには、複数のインクの中でシアンインクcのインク量が最も大きい値に設定される。以下、シアンインクcのインク量が最大となる色を最大シアン色と呼ぶ。また、その最大インク量を、シアン最大インク量cmaxと呼ぶ。本実施例では、シアン最大インク量cmaxは、デューティDTと同じに設定されている。ただし、シアン最大インク量cmaxがデューティDTよりも小さくてもよい。いずれの場合も、シアンインクcのインク量がシアン最大インク量cmaxよりも少ない色については、最大インク量cmaxからの減少分だけ他のインクを利用することができる。
図3(B)は、VM−VWラインを示している。このライン上の位置は、緑成分Gの階調値によって表される(横軸は、緑成分Gの階調値を示す)。このライン上の色は、彩度の高いマゼンタ(VM)と、ホワイト(VW)との間で変化する。ここで、緑成分Gが大きいほど、明度が高いということもできる。なお、このライン上の色は、マゼンタインクmと淡マゼンタインクLmとを利用することによって再現される。
マゼンタインクmと淡マゼンタインクLmとのインク量は、図3(A)に示すシアンインクcと淡シアンインクLcとのインク量と、それぞれ同様に設定される。すなわち、比較的明るい色(ホワイト頂点VWに近い色)は、マゼンタインクmを利用せずに淡マゼンタインクLmを利用することによって再現される。一方、比較的暗い(彩度の高い)色(マゼンタ頂点VMに近い色)は、淡マゼンタインクLmに加えてマゼンタインクmを利用することによって再現される。
なお、本実施例では、最も彩度の高いマゼンタ色は、マゼンタ頂点VMに対応付けられている。そして、色再現範囲の全体におけるマゼンタインクmの最大インク量は、このマゼンタ頂点VMにおけるインク量である。このように、最も彩度が高いマゼンタ色を再現するためには、複数のインクの中でマゼンタインクmのインク量が最も大きい値に設定される。以下、マゼンタインクmのインク量が最大となる色を最大マゼンタ色と呼ぶ。また、その最大インク量を、マゼンタ最大インク量mmaxと呼ぶ。本実施例では、マゼンタ最大インク量mmaxは、デューティDTと同じに設定されている。ただし、マゼンタ最大インク量mmaxがデューティDTよりも小さくてもよい。いずれの場合も、マゼンタインクmのインク量がマゼンタ最大インク量mmaxよりも少ない色については、最大インク量mmaxからの減少分だけ他のインクを利用することができる。
図3(C)は、VY−VWラインを示している。このライン上の位置は、青成分Bの階調値によって表される(横軸は、青成分Bの階調値を示す)。また、このライン上の色は、彩度の高いイエロ(VY)と、ホワイト(VW)との間で変化する。ここで、青成分Bが大きいほど、明度が高いということもできる。なお、このライン上の色は、イエロインクyを利用することによって再現される。
イエロインクyのインク量は、青成分Bが小さいほど大きくなるように設定される。また、青成分Bが100である色(VW)を除いて、イエロインクyのインク量はゼロよりも大きい。
本実施例では、比較的明るい色(ホワイト頂点VWに近い色)も、イエロインクyを利用することによって再現される。この理由は、イエロインクyは、シアンインクcおよびマゼンタインクmと比べて明度が高い(濃度が低い)ので、イエロインクyのインクドットが目立ちにくいからである。
また、本実施例では、最も彩度の高いイエロ色は、イエロ頂点VYに対応付けられている。そして、色再現範囲の全体におけるイエロインクyの最大インク量は、このイエロ頂点VYにおけるインク量である。このように、最も彩度が高いイエロ色を再現するためには、複数のインクの中でイエロインクyのインク量が最も大きい値に設定される。以下、イエロインクyのインク量が最大となる色を最大イエロ色と呼ぶ。また、その最大インク量を、イエロ最大インク量ymaxと呼ぶ。イエロインクyのインク量がイエロ最大インク量ymaxよりも少ない色については、最大インク量ymaxからの減少分だけ他のインクを利用することができる。なお、本実施例では、イエロ最大インク量ymaxは、シアン最大インク量cmaxとマゼンタ最大インク量mmaxとのいずれよりも小さい値に設定されている。この理由については、後述する。
図4は、色立体CC(図2)の3つのラインDL1、DL2、DL3上の色に対応付けられたインク量の例を示すグラフである。横軸は、ライン上の位置を示しており、縦軸はインク量を示している。
図4(A)は、第1ラインDL1を示している。この第1ラインDL1は、ブラック頂点VKとシアン頂点VCとを結ぶ直線である(図2)。このラインDL1上の位置は、可変な2成分G、Bの階調値(共通値)によって表される(横軸は、2成分G、Bの階調値を示す)。このラインDL1上の色は、明度の最も低いブラック(VK)と、彩度の高いシアン(VC)との間で変化する。ここで、可変2成分G、Bが大きいほど、明度が高いということもできる。また、このラインDL1上の色は、ブラックインクkと、第1淡ブラックインクLkと、シアンインクcとを利用することによって再現される。
シアンインクcのインク量は、2成分G、Bが小さいほど小さくなるように設定される。また、2成分G、Bがゼロである色VKを除いて、シアンインクcのインク量はゼロよりも大きい。
ブラックインクkのインク量は、2成分G、Bが所定のシアンブラック発生閾値kc以下である範囲において、2成分G、Bが小さいほど大きくなるように設定される。2成分G、Bがこの閾値kcよりも大きい範囲では、このインクkは利用されない。すなわち、ブラックインクkのインク量がゼロよりも大きい範囲における可変2成分G、Bの最大値は、シアンブラック発生閾値kcである。
なお、ブラック頂点VKの色は、ブラックインクkを最大限に利用することによって再現される。すなわち、最も明度が低いブラック色を再現するためには、複数のインクの中でブラックインクkのインク量が最も大きい値に設定される。
第1淡ブラックインクLkにインク量は、2成分G、Bの最大値(100%)を含む一部の範囲において両端がゼロでその間に1つのピークを有する滑らかな曲線で表される。
本実施例では、全インクの合計インク量Tcは、2成分G、Bの大きさに拘わらずに、ほぼ一定に維持される。ただし、この合計インク量Tcが変動してもよい。
比較的明るい色(シアン頂点VCに近い色)の再現には、ブラックインクkよりも第1淡ブラックインクLkが多く利用される。これにより、シアン頂点VCに近いシアンの粒状性を向上させることができる。一方、比較的暗い色(ブラック頂点VKに近い色)の再現には、第1淡ブラックインクLkよりもブラックインクkが多く利用される。これにより、過剰な量のインクを利用せずに、暗いシアンを再現することができる。
図4(B)は、第2ラインDL2を示している。この第2ラインDL2は、ブラック頂点VKとマゼンタ頂点VMとを結ぶ直線である(図2)。このラインDL2上の位置は、可変な2成分R、Bの階調値によって表される(横軸は、2成分R、Bの階調値を示す)。このラインDL2上の色は、ブラック(VK)と、彩度の高いマゼンタ(VM)との間で変化する。ここで、可変2成分R、Bが大きいほど、明度が高いということもできる。また、このラインDL2上の色は、ブラックインクkと、第1淡ブラックインクLkと、マゼンタインクmとを利用することによって再現される。
本実施例では、ブラックインクkと、第1淡ブラックインクLkと、マゼンタインクmとのインク量は、図4(A)に示すブラックインクkと、第1淡ブラックインクLkと、シアンインクcとのインク量と、それぞれ同様に設定される。これらの結果、全インクの合計インク量Tmは、2成分R、Bの大きさに拘わらずに、ほぼ一定に維持される。ただし、この合計インク量Tmが変動してもよい。また、比較的明るい色(マゼンタ頂点VMに近い色)の再現には、ブラックインクkよりも第1淡ブラックインクLkが多く利用される。そして、比較的暗い色(ブラック頂点VKに近い色)の再現には、第1淡ブラックインクLkよりもブラックインクkが多く利用される。
なお、ブラックインクkは、2成分R、Bが所定のマゼンタブラック発生閾値km以下である範囲において利用される。2成分R、Bがこの閾値kmよりも大きい範囲では、ブラックインクkは利用されない。すなわち、ブラックインクkのインク量がゼロよりも大きい範囲における可変2成分R、Bの最大値は、このマゼンタブラック発生閾値kmである。
図4(C)は、第3ラインDL3を示している。この第3ラインDL3は、ブラック頂点VKとイエロ頂点VYとを結ぶ直線である(図2)。このラインDL3上の位置は、可変な2成分R、Gの階調値によって表される(横軸は、2成分R、Gの階調値を示す)。このラインDL3上の色は、ブラック(VK)と、彩度の高いイエロ(VY)との間で変化する。ここで、可変2成分R、Gが大きいほど、明度が高いということもできる。すなわち、イエロ頂点VY(最大イエロ色)から明度を下げることによって、色はラインDL3上をイエロ頂点VYからブラック頂点VKに向かって移動する。また、このラインDL3上の色は、ブラックインクkと、第1淡ブラックインクLkと、イエロインクyとに加えて、第2淡ブラックインクLLkを利用することによって再現される。
イエロインクyのインク量は、図4(A)(B)に示すシアンインクcとマゼンタインクmと同様に、2成分R、Bが小さいほど小さくなるように設定される。
ブラックインクkのインク量は、2成分R、Gが所定のイエロブラック発生閾値ky以下である範囲において、2成分R、Gが小さいほど大きくなるように設定される。2成分R、Gがこの閾値kyよりも大きい範囲では、このインクkは利用されない。すなわち、ブラックインクkのインク量がゼロよりも大きい範囲における可変2成分R、Gの最大値は、イエロブラック発生閾値kyである。
第1淡ブラックインクLkは、2成分R、Gの全範囲の内の両端部分を除く残りの中間範囲で利用される。このインクLkのインク量は、両端がゼロでその間に1つのピークを有する滑らかな曲線で表されている。
第2淡ブラックインクLLkは、2成分R、Gが所定のイエロ第2ブラック消滅閾値LLkyよりも小さい範囲では、利用されない。この閾値LLkyから最大値(100%)までの範囲では、この淡インクLLkのインク量は、両端がゼロでその間に1つのピークを有する滑らかな曲線で表される。2成分R、Gが所定の値LLkpである場合には、このインクLLkのインク量が最大となる。このように、2成分R、G(明度)の共通値が所定値LLkyよりも高く最大値(100%)未満の範囲の色を再現するために、第2淡ブラックインクLLkが利用される。なお、本実施例では、イエロブラック発生閾値kyとイエロ第2ブラック消滅閾値LLkyとは同じ値に設定されている。ただし、これらの閾値ky、LLkyが互いに異なっていてもよい。
本実施例では、全インクの合計インク量Tyは、2成分R、Gの最大値から値LLkpまでの範囲では、2成分R、Gの減少に伴って増加する。そして、2成分R、Gが値LLkp以下である範囲では、合計インク量Tyは、ほぼ一定に維持される。ただし、合計インク量Tyが変動してもよい。
図4(C)に示すインク量は、以下のような種々の特徴を有している。すなわち、比較的明るい色(イエロ頂点VYに近い色)の再現には、ブラックインクkおよび第1淡ブラックインクLkよりも第2淡ブラックインクLLkが多く利用される。イエロインクyは、シアンインクcおよびマゼンタインクmと比べて濃度が低い(明るい)。その結果、イエロ頂点VYのイエロ色の中に少量の他のインクが追加された場合には、シアン頂点VCやマゼンタ頂点VMの付近で、少量の他のインクが追加された場合と比べて、追加されたインクドットが目立ちやすい。すなわち、イエロインクyで再現された色の中に他のインク(例えば、ブラックインクkや第1淡ブラックインクLk)が混じった場合には、シアンインクcあるいはマゼンタインクmで再現された色の中に他のインクが混じった場合と比べて、粒状性が粗くなり易い。そこで、図4(C)の例では、第1淡ブラックインクLkよりも濃度が低くインクドットが目立ちにくい第2淡ブラックインクLLkを利用することによって、イエロ頂点VYに近い低明度なイエロが再現される。その結果、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。
また、このような濃度の低いインク(例えば、第2淡ブラックインクLLk)を利用して明度を下げる場合には、濃度の高いインク(例えば、ブラックインクk)を利用する場合と比べて、インク量が多くなる。ところが、利用可能なインク量はデューティDTによって制限される。そこで、本実施例では、イエロ最大インク量ymaxが、シアン最大インク量cmaxとマゼンタ最大インク量mmaxとのいずれよりも小さい値に設定されている(図4(A)〜(C))。その結果、これらの最大インク量cmax、mmax、ymaxとデューティインク量DTとの差、すなわち、他のインクを用いることのできる許容量が最大となる色は、シアン、マゼンタ、イエロの内のイエロである。これにより、イエロ頂点VYから明度を下げる場合には、シアン頂点VCおよびマゼンタ頂点VMから明度を下げる場合と比べて、明度を下げるのに十分な量の第2淡ブラックインクLLkを利用することが可能である。一方、シアン頂点VCおよびマゼンタ頂点VMから明度を下げる場合には、イエロ頂点VYから明度を下げる場合と比べて追加されたインクドットが目立ちにくいので、第1淡ブラックインクLkを用いても粒状性は粗くなりにくい。それ故、最大インク量cmax、mmaxとデューティインク量DTとの差は、イエロ最大インク量ymaxとデューティDTとの差と比べて小さいが、第1淡ブラックインクLkを用いることによって明度を下げている。
特に、図4(C)の例では、イエロ最大インク量ymaxは、グレー比率から算出される比率インク量ygよりも小さい値に設定されている。ここで、グレー比率とは、シアンインクcとマゼンタインクmとイエロインクyとの混色(コンポジット)によって無彩色を再現する場合の各インクの量の比率を意味している。また、比率インク量ygは、シアンインクcとマゼンタインクmとの内のグレー比率の高いインクの最大インク量からグレー比率に従って算出される。例えば、グレー比率が「シアン比率cr:マゼンタ比率mr:イエロ比率yr」であると仮定する。ここで、シアン比率crがマゼンタ比率mrよりも大きい場合には、比率インク量ygは、以下の式1で算出される。
(式1)比率インク量yg=イエロ比率yr/シアン比率cr*シアン最大インク量cmax
マゼンタ比率mrがシアン比率crよりも大きい場合には、以下の式2が採用される。
(式2)比率インク量yg=イエロ比率yr/マゼンタ比率mr*マゼンタ最大インク量mmax
色再現範囲のバランスをとるためには、最大インク量の比率「cmax:mmax:ymax」が、グレー比率と同様の比率に設定されることがある。ところが、本実施例では、意図的に、イエロ最大インク量ymaxを、グレー比率から算出される比率インク量ygよりも小さい値に設定している。換言すれば、マゼンタ最大インク量mmaxからグレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量、および、シアン最大インク量cmaxからグレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量のいずれよりも小さい値に、イエロ最大インク量ymaxが設定されている。その結果、イエロの明度を下げるために十分な量の第2淡ブラックインクLLkを利用することができる。
なお、グレー比率の各色成分cr、mr、yrは、種々の値に調整され得る。例えば、イエロインクyの着色剤の濃度を高めることによって、イエロ比率yrを、他の2成分cr、mrの内の大きい方と比べて小さい値に設定することが可能である。こうすれば、イエロインクyの使用量を抑え、その結果、合計インク量を抑えることができる(イエロインクyのドットは目立ちにくいので、イエロインクyの着色剤の濃度を高めることに起因する粒状性の劣化は生じにくい)。この場合にも、意図的に、イエロ最大インク量ymaxを、グレー比率から算出される比率インク量ygと比べて、さらに小さい値に設定することが好ましい。
一方、シアン頂点VCおよびマゼンタ頂点VMから明度を下げる場合には、第2淡ブラックインクLLkよりも濃度の高い第1淡ブラックインクLkが利用される。その結果、イエロ頂点VYから明度を下げる場合と比べて、少ない量のブラックインクによって十分に明度を下げることが可能である。そこで、シアン最大インク量cmaxおよびマゼンタ最大インク量mmaxを、イエロ最大インク量ymaxよりも大きな値に設定することによって、シアンとマゼンタの色再現範囲が狭くなることを抑制している。なお、最大イエロ色については、最大シアン色と最大マゼンタ色と比べて、最大インク量を変化させることによる彩度の変化が目立ちにくい。従って、イエロ最大インク量ymaxが、他の最大インク量cmax、ymaxよりも小さい値に設定された場合であっても、イエロの色再現範囲が過剰に狭くなることは抑制される。また、イエロインクyの着色剤の濃度を高めることによって、イエロの色再現範囲が過剰に狭くなることを抑制できる。
また、図4(C)における比較的暗い色(ブラック頂点VKに近い色)の再現には、第1淡ブラックインクLkおよび第2淡ブラックインクLLkよりもブラックインクkが多く利用される。これにより、過剰な量のインクを利用せずに、暗いイエロを適切に再現することができる。また、中間領域の色(ブラック頂点VKとイエロ頂点VYとの間の色)の再現には、濃度が中程度である第1淡ブラックインクLkが多く利用される。これにより、ブラックインクkと第2淡ブラックインクLLkとの切り換えを滑らかに行うことができる。
ところで、図4(A)〜(C)に示すインク量は、以下のような特徴も有している。すなわち、3つのラインDL1、DL2、DL3のそれぞれにおけるブラック発生閾値kc、km、kyを比較すると、イエロブラック発生閾値kyが最も小さい。これは、最大シアン色および最大マゼンタ色と比べて、最大イエロ色から明度を下げた場合には、ブラックインクkのドット形成が抑制されていることを意味している。その結果、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。
また、図4(A)〜(C)に示すインク量は、以下のような特徴も有している。すなわち、第3ラインDL3上の非イエロ合計増加量TnyIが、第1ラインDL1上の非シアン合計増加量TncIと、第2ラインDL2上の非マゼンタ合計増加量TnmIと、のいずれよりも大きい。ここで、非シアン合計増加量TncIは、第1ラインDL1上において可変2成分G、Bを最大値から参考値RVまで減少させたときのシアンインクc以外のインクの合計増加量を意味している(この場合には、第1淡ブラックインクLkの増加量)。また、非マゼンタ合計増加量TnmIは、第2ラインDL2上において可変2成分R、Bを最大値から参考値RVまで減少させたときのマゼンタインクm以外のインクの合計増加量を意味している(この場合には、第1淡ブラックインクLkの増加量)。また、非イエロ合計増加量TnyIは、第3ラインDL3上において可変2成分R、Gを最大値から参考値RVまで減少させたときのイエロインクy以外のインクの合計増加量を意味している(この場合には、第2淡ブラックインクLLkの増加量)。参考値RVは、最大値から所定の値LLkpまでの範囲内の任意の値に設定され得る。この所定の値LLkpは、本実施例では、第2淡ブラックインクLLkのインク量がピークとなる値である。これらのように、イエロの明度を下げる場合には、シアンとマゼンタと比べて、多くの量のインクが追加的に利用される。すなわち、多くのインクドットが形成される。その結果、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。
また、図4(A)〜(C)に示すインク量は、以下のような特徴も有している。すなわち、第3ラインDL3上の合計インク量Tyの増加量TyIが、第1ラインDL1上の合計インク量Tcの増加量TcIと、第2ラインDL2上の合計インク量Tmの増加量TmIとの、いずれよりも大きい。各増加量TcI、TmI、TyIは、可変2成分を最大値から参考値RVまで減少させたときの増加量である(なお、この例では、シアンとマゼンタの合計増加量TcI、TmIはゼロである)。参考値RVは、最大値から所定の値LLkpまでの範囲内の任意の値に設定され得る。これらのように、イエロの明度を下げる場合には、シアンとマゼンタと比べて、全インクの合計インク量が大きく増加する。すなわち、インクドットの数が大幅に増加する。その結果、インクの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。
ところで、図2に示す色立体CC内の他の色のインク量は、種々の方法によって設定され得る。例えば、VC−VBライン上の色は、シアン頂点VCのインク量におけるシアンインクcの一部をマゼンタインクmに置換することによって、再現され得る。VM−VBラインと、VM−VRラインと、VY−VRラインと、VY−VGラインと、VC−VGラインと、のそれぞれのライン上の色についても、同様にインク量を設定することができる。
また、VK−VRラインと、VK−VGラインと、VK−VBラインと、のそれぞれのライン上の色については、図4(A)の例と同様に、インク量を設定可能である。すなわち、ブラック頂点VKに近いほど有彩色インクのインク量を低減させ、そして、比較的明るい色には第1淡ブラックインクLkを利用し、比較的暗い色にはブラックインクkを利用すればよい。
また、VK−VWライン(グレーライン)上の色は、3つの無彩色インクk、Lk、LLkを、図4(C)の例と同様に明度に応じて使い分けることによって再現され得る。ここで、無彩色インクの一部、あるいは、全部を、有彩色インクのコンポジットに置換してもよい。ここで、明るいグレーのために濃度の低いインクLc、Lm、yのコンポジットを利用し、暗いグレーのために濃度の高いインクc、m、yのコンポジットを利用することが好ましい。
なお、色立体CC内の他の色に関する対応関係は、上述の各ライン上の対応関係を補間することによって設定され得る。また、ルックアップテーブル230は、色立体CC内の一部の入力色に関する対応関係を定義している。色変換モジュール220は、対応関係が定義されていない入力色に関しては、その入力色に近い一部の定義済み入力色の対応関係を補間することによって、インク量を設定する。
B.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の実施例において、各インクのインク量は、図3、図4に示したインク量に限らず、種々の値に設定され得る。例えば、最大イエロ色がイエロ頂点VYの色と異なっていても良い。この場合も、最大イエロ色から明度を下げた色の範囲であって明度が所定値より高い範囲の色を再現するために、イエロインクに加えて明度を下げるために淡インクが利用されるように、各インクのインク量を設定することが好ましい。また、各インクのインク量が、上述の種々の特徴を示すことが好ましい。さらに、最大イエロ色がイエロ頂点VYの近傍に対応付けられることが好ましい(例えば、色立体CC内の最近頂点がイエロ頂点VYである範囲内)。こうすれば、入力色に適した色を再現することができる。同様に、最大シアン色がシアン頂点VCの色と異なっていても良く、また、最大マゼンタ色がマゼンタ頂点VMの色と異なっていても良い。
また、上述の実施例において、最も彩度の高いシアン色(再現色)が、最大シアン色とシアン頂点VCの色との少なくとも一方と、異なっていても良い。この場合も、最も彩度が高いシアン色を再現するために複数のインクの中でインク量が最大であるインクは、シアンの着色剤を含むインクであることが好ましい。こうすれば、彩度の高いシアン色を適切に再現することができる。また、最も彩度の高いシアン色が、シアン頂点VCの近傍に対応付けられることが好ましい(例えば、色立体CC内の最近頂点がシアン頂点VCである範囲内)。こうすれば、入力色に適した色を再現することができる。これらは、マゼンタ色、イエロ色についても、同様である。
変形例2:
上記実施例において、印刷に利用されるインクとしては、図1に示した8つのインクに限らず、任意に選択されたインクを採用可能である。例えば、シアンインクcと、淡シアンインクLcと、マゼンタインクmと、淡マゼンタインクLmと、イエロインクyと、ブラックインクkとからなる組み合わせを採用してもよい。この場合には、イエロ頂点VY(あるいは、最大イエロ色)から少し暗いイエロを再現するために、淡シアンインクLcと淡マゼンタインクLmとの少なくとも一方を利用することが好ましい。また、画質を改善するために、着色剤を含まないインクを利用してもよい。この場合には、印刷に利用される複数のインクの内の着色剤を含む複数のインク(有彩色インクと無彩色インクとを含む)の各インク量と、それらの種々の合計インク量とが、上述のような特徴を有していることが好ましい。
変形例3:
上述の各実施例において、最大イエロ色(あるいは、イエロ頂点VY)から明度を下げた少し暗いイエロ色を再現するためには、第2淡ブラックインクLLkに限らず、イエロ以外の色相の種々の淡インクを利用することが可能である。具体的には、利用可能な複数のインクが、イエロと異なる同じ色相の濃インクおよび淡インクを含む場合に、少し暗いイエロ色を再現するためにその淡インクを利用することができる。色相が同じで濃度の異なる3以上のインクを利用可能な場合には、最も濃度の薄い淡インクを利用することが好ましい。なお、この場合には、同じ色相のインクの内の、最も濃度の濃いインク以外のインク、すなわち、最も濃度の濃いインクよりも濃度の薄いインクを、淡インクと呼ぶことができる。また、無彩色インクは、色相がイエロと異なるインクということができる。より一般的には、無彩色インクは、任意の有彩色インクと色相が異なるインクであるということができる。そして、濃度が互いに異なる複数の無彩色インクは、色相が同じインクであるということができる。
例えば、第1淡ブラックインクLkを利用してもよい。この場合には、利用可能なインクから第2淡ブラックインクLLkを省略してもよい。また、無彩色インクの代わりに有彩色インクを利用してもよい。例えば、淡シアンインクLcを利用してもよい。また、淡ブルーインクを利用してもよい。また、複数種類の淡インクを利用してもよい。例えば、第2淡ブラックインクLLkと淡シアンインクLcと淡マゼンタインクLmとを利用してもよい。
いずれの場合も、非イエロ合計増加量TnyIが、非シアン合計増加量TncIと非マゼンタ合計増加量TnmIとのいずれよりも大きい値に設定されることが好ましい。ここで、非イエロ合計増加量TnyIが他の合計増加量TncI、TnmIよりも大きい値に維持される範囲(以下「他インク明範囲」とも呼ぶ)は、図4(A)〜(C)に示すような値LLkpから最大値(100%)までの範囲に限らず、可変2成分の最大値を含む任意の一部の範囲を採用可能である。このように比較的明るい一部の範囲において、非イエロ合計増加量TnyIが、非シアン合計増加量TncIと非マゼンタ合計増加量TnmIとのいずれよりも大きければ、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。この場合には、設定されたインク量が、上述の他の特徴を示さなくてもよい。例えば、イエロ最大インク量ymaxが、シアン最大インク量cmaxとマゼンタ最大インク量mmaxとの少なくとも一方よりも大きい値に設定されてもよい。
また、いずれの場合も、イエロ合計増加量TyIが、シアン合計増加量TcIとマゼンタ合計増加量TmIとのいずれよりも大きい値に設定されることが好ましい。ここで、イエロ合計増加量TyIが他の合計増加量TcI、TmIよりも大きい値に維持される範囲(以下「全インク明範囲」とも呼ぶ)は、値LLkpから最大値(100%)までの範囲に限らず、可変2成分の最大値を含む任意の一部の範囲を採用可能である。このように比較的明るい一部の範囲において、イエロ合計増加量TyIが、シアン合計増加量TcIとマゼンタ合計増加量TmIとのいずれよりも大きければ、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。この場合には、設定されたインク量が、上述の他の特徴を示さなくてもよい。また、「全インク明範囲」は上述の「他インク明範囲」と異なっていても良い。
また、いずれの場合も、イエロ最大インク量ymaxが、シアン最大インク量cmaxとマゼンタ最大インク量mmaxとのいずれよりも小さいことが好ましい。こうすれば、淡インクを利用することによって、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。この場合には、設定されたインク量が、上述の他の特徴を示さなくてもよい。例えば、イエロ最大インク量ymaxが、グレー比率から算出される比率インク量ygよりも大きな値に設定されてもよい。また、非イエロ合計増加量TnyIが、非シアン合計増加量TncIと非マゼンタ合計増加量TnmIとの少なくとも一方よりも小さい値に設定されてもよい。また、イエロブラック発生閾値kyが、シアンブラック発生閾値kcとマゼンタブラック発生閾値kmとの少なくとも一方よりも大きくてもよい。
また、いずれの場合も、イエロブラック発生閾値kyが、シアンブラック発生閾値kcとマゼンタブラック発生閾値kmとのいずれよりも小さいことが好ましい。こうすれば、ブラックインクkのドット形成が抑制されるので、イエロの明度を下げた場合の粒状性を改善することができる。この場合には、第3ラインDL3上の2成分R、Gが所定の値以上であって最大値(100%)未満である色を再現するために、種々の淡インクを利用可能である。また、この場合には、設定されたインク量が、上述の他の特徴を示さなくてもよい。例えば、イエロ最大インク量ymaxが、シアン最大インク量cmaxとマゼンタ最大インク量mmaxとの少なくとも一方よりも大きい値に設定されてもよい。また、イエロ最大インク量ymaxが、グレー比率から算出される比率インク量ygよりも大きな値に設定されてもよい。また、非イエロ合計増加量TnyIが、非シアン合計増加量TncIと非マゼンタ合計増加量TnmIとの少なくとも一方よりも小さい値に設定されてもよい。
変形例4:
上記実施例において、イエロインクyに限らず他の任意の有彩色インクに関しても、最大インク量がインク毎に異なっていてもよい。例えば、シアン最大インク量cmaxをマゼンタ最大インク量mmaxよりも小さい値に設定してもよい。この場合には、最大シアン色から明度を下げる場合に十分な量の低濃度インク(例えば、淡インク)を利用することができるので、シアン色の粒状性を改善することが可能である。ここで、淡インクとしては、色相がシアンと異なる種々の淡インクを採用可能である(例えば、第2淡ブラックインクLLkや淡マゼンタインクLm)。逆に、マゼンタ最大インク量mmaxをシアン最大インク量cmaxよりも小さい値に設定してもよい。こうすれば、マゼンタ色の粒状性を改善できる。
いずれの場合も、追加された他のインク(例えば、ブラックインクk)のインクドットが目立ちやすい有彩色インクの最大インク量が、他のインクのインクドットが目立ちにくい有彩色インクの最大インク量よりも、小さいことが好ましい。他のインクのドットが目立ち易いインクの最大インク量を小さい値に設定すれば、明度を下げるために十分な量の低濃度インク(例えば、淡インク)を利用することができる。その結果、粒状性が粗くなることを抑制できる。一方、他のインクのドットが目立ちにくいインクの最大インク量を大きい値に設定すれば、彩度の高い色を再現することができる。例えば、シアンインクcの方がマゼンタインクmよりも他のインクのインクドットが目立ちやすい場合には、シアン最大インク量cmaxがマゼンタ最大インク量mmaxよりも小さいことが好ましい。逆の場合には、マゼンタ最大インク量mmaxがシアン最大インク量cmaxよりも小さいことが好ましい。なお、色相が同じで濃度の異なる複数の有彩色インクが利用可能である場合には、濃度の最も高いインクの最大インク量が、上述のように設定されることが好ましい。
なお、他のインク(例えば、ブラックインクk)のドットの目立ちやすさの比較には、印刷媒体上に再現された色の色差を利用可能である。ブラックインクkを追加することによる色の変化が小さいほど、ブラックインクkのドットが目立ちにくいということができる。具体的には、第1インクと第2インクとを比較する場合には、同一の印刷媒体に等量ずつ第1インクと第2インクのそれぞれを吐出する。次に、再現された2色のそれぞれに等量のブラックインクkのドットを追加する(ブラックインクkの量は、第1インクと第2インクのそれぞれの量よりも少ないことが好ましい)。この追加の前後の色差が小さいほど、ブラックインクkのドットが目立ちにくいということができる。なお、このような色差としては、測色結果とCIE94色差式とから取得される色差を採用可能である。測色には、標準の光D65を用いればよい。
変形例5:
上述の各実施例では、印刷による色再現範囲の全体における、イエロインクの単位面積当たりのインク量が最大となる色(最大イエロ)と、シアンインクの単位面積当たりのインク量が最大となる色(最大シアン)と、マゼンタインクの単位面積当たりのインク量が最大となる色(最大マゼンタ)と、に着目して、インク量が設定されているが、他の条件に従って選択される色に着目してインク量を設定してもよい。例えば、色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色(イエロ着目色)と、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色(シアン着目色)と、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色(マゼンタ着目色)と、に着目してインク量を設定してもよい。ここで、このような着目色としては、彩度が最も高い色を採用することが好ましい。また、色相が前記イエロインクと略同じであって彩度が最も高い色(イエロ着目色)と、色相が前記シアンインクと略同じであって彩度が最も高い色(シアン着目色)と、色相が前記マゼンタインクと略同じであって彩度が最も高い色(マゼンタ着目色)と、に着目してインク量を設定してもよい。これらの条件を採用することによって、3つの着目色としては、シアン頂点VC、マゼンタ頂点VM、イエロ頂点VYのそれぞれの近傍の色が採用される。
色相と明度と彩度としては、特に断りの無い限り、図2に示す色立体CCにおける色相と明度と彩度とのそれぞれの指標を採用可能である。これは、後述する種々の特徴について同様である。
ここで、イエロ着目色の再現(印刷)に利用されるイエロインク量(第1インク量)が、シアン着目色の再現に利用されるシアンインク量(第2インク量)、および、マゼンタ着目色の再現に利用されるマゼンタインク量(第3インク量)とのいずれよりも小さいことが好ましい。この特徴は、上記実施例における最大インク量cmax、mmax、ymaxの大小関係と同様の特徴である。
また、3つの着目色のそれぞれから開始し、黒色(例えば、明度が最も低いブラック。色立体CCのブラック頂点VK)へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、インク量が以下の特徴を有することが好ましい。すなわち、ブラック−イエログラデーション上におけるイエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上におけるシアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上におけるマゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいことが好ましい。この特徴は、図4に示す合計増加量TncI、TnmI、TnyIの大小関係と同様の特徴である。
ここで、グラデーションとしては、色立体CCにおける着目色とブラック頂点VKとを結ぶ直線上のグラデーションを採用することが好ましい。例えば、3つの着目色として、シアン頂点VC、マゼンタ頂点VM、イエロ頂点VYのそれぞれの色が採用される場合には、3つのグラデーションとしては、図2、図4で説明した3つのラインDL1、DL2、DL3上のグラデーションを採用すればよい。また、このような特徴を示す所定の明度の範囲としては、図4で説明した参考値RVと同様に、ブラック頂点VKよりも明るい所定値から、3つの着目色の明度の内の最低明度までの明度範囲を採用可能である。
また、3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、インク量が以下の特徴を有することが好ましい。すなわち、ブラック−イエログラデーション上における全インク合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における全インクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における全インクの合計増加量と、のいずれよりも大きいことが好ましい。この特徴は、図4に示す合計増加量TcI、TmI、TyIの大小関係と同様の特徴である。また、このような特徴を示す所定の明度の範囲としては、図4で説明した参考値RVと同様に、ブラック頂点VKよりも明るい所定値から、3つの着目色の明度の内の最低明度までの明度範囲を採用可能である。
また、イエロ着目色の第1インク量が、シアン着目色の第2インク量からグレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量、および、マゼンタ着目色の第3インク量からグレー比率に従って算出されるイエロインク量のいずれよりも小さい値に設定されることが好ましい。
また、利用可能な複数のインクが、シアンインクとマゼンタインクとイエロインクとに加えて、ブラックインクを含む場合がある。この場合には、3つの着目色のそれぞれから開始し、黒色(例えば、明度が最も低いブラック。色立体CCのブラック頂点VK)へと変化する3つのグラデーションのそれぞれにおけるブラックインクを使用せずに印刷される色の最低明度が以下のように設定されることが好ましい。すなわち、ブラック−イエログラデーション上の最低明度が、ブラック−シアングラデーション上の最低明度、および、ブラック−マゼンタグラデーション上の最低明度のいずれよりも暗いことが好ましい。この特徴は、図4に示すブラック発生閾値kc、km、kyの大小関係と同様の特徴である。なお、濃度が互いに異なる複数の無彩色インクを利用可能な場合には、最も濃度の高い無彩色インク(上述の実施例ではブラックインクk)を使用せずに印刷される色の最低明度を比較すればよい。
また、利用可能な複数のインクが、色相がイエロと異なるインクであって、色相が同じで濃度が異なる濃インクと淡インクとを含む場合がある。この場合には、イエロ着目色から明度を下げた色の範囲であって明度が所定値より高い範囲の色を再現するために、前記イエロインクに加えて明度を下げるために前記淡インクを利用することが好ましい。さらに、この濃インクがブラックインクであり、淡インクが淡ブラックインクであってもよい。
インク量を設定する場合には、この変形例で説明した種々の特徴の中から任意に選択された特徴の組み合わせを採用可能である。また、この変形例で説明した種々の特徴を採用すれば、上述した実施例と同様の利点を得ることができる。
また、濃度が互いに異なる複数のシアンインクを利用可能な場合がある。このような場合には、この変形例と他の変形例と上述の実施例とで説明したインク量の種々の特徴におけるシアンインクとして、以下のインクを採用すればよい。すなわち、印刷媒体上に再現される彩度が最も高いシアン色を印刷する場合に複数のシアンインクの中のインク量が最大であるシアンインクを採用すればよい(上述の実施例ではシアンインクc)。これは、イエロインクと、マゼンタインクとについても、同様である。
変形例6:
印刷制御装置の態様としては、以下のような態様も採用可能である。例えば、複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置は、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備える。前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含む。前記印刷制御部は、R成分とG成分とB成分との3成分を利用して色を表現する入力表色系で表された第1画像データから、前記各インクのインク量を利用して色を表現するインク表色系で表された第2画像データへの変換処理によって、前記インク使用量を設定する。前記印刷制御部は、さらに、(1)前記入力表色系の色立体におけるシアン頂点とマゼンタ頂点とイエロ頂点とのそれぞれとブラック頂点とを結ぶ3つのラインのそれぞれにおいて、可変な2成分の共通値をゼロより大きな所定値以上の範囲内の参考値まで最大値から減少させたときに、ブラック−イエロライン上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアンライン上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタライン上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、を満たすように、前記インク使用量を設定する。
また、以下のような態様を採用してもよい。複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置は、前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備える。前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、ブラックインクと、を含む。前記印刷制御部は、R成分とG成分とB成分との3成分を利用して色を表現する入力表色系で表された第1画像データから、前記各インクのインク量を利用して色を表現するインク表色系で表された第2画像データへの変換処理によって、前記インク使用量を設定する。前記印刷制御部は、さらに、(1)前記入力表色系の色立体におけるシアン頂点とマゼンタ頂点とイエロ頂点とのそれぞれとブラック頂点とを結ぶ3つのラインのそれぞれには、前記ブラックインクのインク量がゼロより大きい値に設定されるブラック利用範囲が設定されることと、(2)前記3つのラインのそれぞれにおける可変な2成分の共通値の前記ブラック利用範囲内での最大値をブラック発生閾値と呼ぶときに、ブラック−イエロライン上のブラック発生閾値が、ブラック−シアンライン上のブラック発生閾値とブラック−マゼンタライン上のブラック発生閾値とのいずれよりも前記ブラック頂点に近いことと、を満たすように、前記インク使用量を設定する。なお、濃度が互いに異なる複数の無彩色インクを利用可能な場合には、最も濃度の高い無彩色インク(上述の実施例ではブラックインクk)の発生閾値を比較すればよい。
ここで、色相がイエロと異なるインクであって、色相が同じで濃度が異なる濃インクと淡インクとを利用可能な場合がある。この場合には、前記印刷制御部は、さらに、(3)前記ブラック−イエロライン上において、可変な2成分R、Gの共通値が所定値より大きく最大値未満である範囲の色を再現するために、前記イエロインクに加えて明度を下げるために前記淡インクを利用することと、を満たすように、前記インク使用量を設定することが好ましい。
変形例7:
上記実施例において、入力画像データの表色系としては、RGB表色系に限らず、任意の表色系を採用可能である。いずれの場合も、種々の色を再現するためのインク量が、上述した種々の特徴を有していることが好ましい。なお、上述の実施例では、印刷の色再現範囲をRGB表色系で表すことによって、種々の特徴について説明を行っている。そこで、実際に印刷に利用されるインク量が上述のような特徴を有していることを確認するためには、RGB表色系で表された入力画像データを利用した印刷結果を利用することが好ましい。ここで、印刷装置の中には、種々の印刷モード(色補正モード)を有する印刷装置がある。このような印刷装置を利用する場合には、色補正無しのモードを利用することが好ましい。「色補正無し」とは、意図的な色補正を行わないという意味である。
変形例8:
上述の実施例において、入力表色系とインク表色系との対応関係を定める形式としては、ルックアップテーブル230を利用する形式に限らず、種々の形式を採用可能である。例えば、関数を利用することによって、対応関係を定めても良い。いずれの場合も、入力表色系とインク表色系との対応関係は、印刷媒体の種類と利用可能なインクとの組み合わせ毎に準備することが好ましい。
変形例9:
上記実施例において、印刷制御モジュール202の構成としては、図1に示した構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、色変換モジュール220、解像度変換モジュール210、印刷データ生成モジュール240の順番に処理が進行してもよい。また、解像度変換モジュール210を省略してもよい。
また、印刷装置の構成としては、図1に示した構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、外部のコンピュータに接続されること無く、単体で印刷を実行可能な構成を採用してもよい。この場合には、印刷制御装置200として、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)のような専用の電子回路を採用してもよい。
変形例10:
上記実施例において、印刷エンジン300としては、種々の印刷機構を採用可能である。例えば、印刷ヘッドPHと印刷媒体PMとの両方を移動させることによって印刷を実行する機構を採用してもよい。また、1ライン分のインク吐出ノズルを有する印刷ヘッドPHを利用し、印刷ヘッドPHを移動させずに印刷媒体PMを移動させることによって印刷を実行する機構を採用してもよい。また、インク滴を吐出する印刷機構に限らず、種々の印刷機構を採用可能である。例えば、トナーを印刷媒体上に転写・定着させて画像を形成する印刷機構を採用してもよい。
変形例11:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1の色変換モジュール220の機能を、論理回路を有するハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の一実施例としての印刷装置を示す説明図である。 ルックアップテーブル230の一例の説明図である。 色立体CCにおけるホワイト頂点VWを含む3つのライン上の色に対応付けられたインク量の例を示すグラフである。 色立体CCの3つのラインDL1、DL2、DL3上の色に対応付けられたインク量の例を示すグラフである。
符号の説明
100…印刷装置
200…印刷制御装置
202…印刷制御モジュール
210…解像度変換モジュール
220…色変換モジュール
230…ルックアップテーブル
240…印刷データ生成モジュール
300…印刷エンジン

Claims (9)

  1. 複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、
    前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、
    前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、
    前記印刷制御部は、
    (1)色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色を印刷するときの前記イエロインクの単位面積あたりのインク量である第1インク量が、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色を印刷するときの前記シアンインクの単位面積あたりのインク量である第2インク量、及び、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分である色を印刷するときの前記マゼンタインクの単位面積あたりのインク量である第3インク量の、いずれよりも小さくなること、
    (2)前記イエロインクのインク量が前記第1インク量に設定される前記色であるイエロ着目色と、前記シアンインクのインク量が前記第2インク量に設定される前記色であるシアン着目色と、前記マゼンタインクのインク量が前記第3インク量に設定される前記色であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し、黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、前記各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、ブラック−イエログラデーション上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、
    を満たすように、前記インク使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  2. 複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、
    前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、
    前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、
    前記印刷制御部は、
    (1)色相が前記イエロインクと略同じであって彩度が最も高い色を印刷するときの前記イエロインクの単位面積あたりのインク量である第1インク量が、色相が前記シアンインクと略同じであって彩度が最も高い色を印刷するときの前記シアンインクの単位面積あたりのインク量である第2インク量、及び、色相が前記マゼンタインクと略同じであって彩度が最も高い色を印刷するときの前記マゼンタインクの単位面積あたりのインク量である第3インク量の、いずれよりも小さくなること、
    (2)前記イエロインクのインク量が前記第1インク量に設定される前記色であるイエロ着目色と、前記シアンインクのインク量が前記第2インク量に設定される前記色であるシアン着目色と、前記マゼンタインクのインク量が前記第3インク量に設定される前記色であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し、黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、前記各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、ブラック−イエログラデーション上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、
    を満たすように、前記インク使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  3. 複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、
    前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、
    前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、
    前記印刷制御部は、
    (1)印刷による色再現範囲の全体における各インクの単位面積当たりの最大インク量に関し、前記イエロインクの最大インク量である第1インク量が、前記シアンインクの最大インク量である第2インク量及び前記マゼンタインクの最大インク量である第3インク量のいずれよりも小さくなること、
    (2)前記イエロインクのインク量が前記第1インク量に設定される前記色であるイエロ着目色と、前記シアンインクのインク量が前記第2インク量に設定される前記色であるシアン着目色と、前記マゼンタインクのインク量が前記第3インク量に設定される前記色であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し、黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、前記各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、ブラック−イエログラデーション上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、
    を満たすように、前記インクの使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷制御部は、さらに、
    (3)前記シアンインクと前記マゼンタインクと前記イエロインクとの混色によって無彩色を再現する場合の各インクの量の比率をグレー比率と呼ぶ時に、前記第2インク量から前記グレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量、および、前記第3インク量から前記グレー比率に従って算出されるイエロインクのインク量のいずれよりも、前記第1インク量が小さくなること、
    を満たすように、前記インク使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  5. 複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、
    前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、
    前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、を含み、
    前記印刷制御部は、
    (1)色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるイエロ着目色と、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるシアン着目色と、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し、黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれの印刷において、前記各着目色から所定の明度の色まで色が変化したときに、ブラック−イエログラデーション上における前記イエロインク以外のインクの合計増加量が、ブラック−シアングラデーション上における前記シアンインク以外のインクの合計増加量と、ブラック−マゼンタグラデーション上における前記マゼンタインク以外のインクの合計増加量と、のいずれよりも大きいこと、
    を満たすように、前記インク使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記複数のインクは、色相がイエロと異なるインクであって、色相が同じで濃度が異なる濃インクと淡インクとを含み、
    前記印刷制御部は、さらに
    (4)前記イエロインクのインク量が前記第1インク量に設定される前記色であるイエロ着目色から明度を下げた色の範囲であって明度が所定値より高い範囲の色を再現するために、前記イエロインクに加えて明度を下げるために前記淡インクを利用すること、
    を満たすように前記インク使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  7. 請求項に記載の印刷制御装置であって、
    前記濃インクはブラックインクとシアンインクとマゼンタインクのうちの少なくとも1つを含み、
    前記淡インクは、前記各濃インクの淡インクを含む、
    印刷制御装置。
  8. 複数のインクを利用して印刷を実行する印刷エンジンを制御する印刷制御装置であって、
    前記複数のインクのそれぞれの使用量を設定する印刷制御部を備え、
    前記複数のインクは、シアンインクと、マゼンタインクと、イエロインクと、ブラックインクと、を含み、
    前記印刷制御部は、
    (1)色相が前記イエロインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるイエロ着目色と、色相が前記シアンインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるシアン着目色と、色相が前記マゼンタインクと略同じであって明度が定義域の略半分であるマゼンタ着目色と、のそれぞれから開始し黒色へと変化する3つのグラデーションのそれぞれにおける前記ブラックインクを使用せずに印刷される色の最低明度に関し、ブラック−イエログラデーション上の最低明度が、ブラック−シアングラデーション上の最低明度、および、ブラック−マゼンタグラデーション上の最低明度のいずれよりも暗いこと、
    を満たすように、前記インク使用量を設定する、
    印刷制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の印刷制御装置と、
    前記複数のインクと、
    前記印刷エンジンと、
    を備える印刷装置。
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