JP4314657B2 - スクリュー搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明はスクリュー搬送装置に係り、特に、複数の容器処理装置間に配設され、これら各容器処理装置の運転に同期させて容器を搬送するスクリュー搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ベルトコンベヤ等の搬送手段の上方側部に配置され、円筒体の外周面に螺旋状の溝が形成されたスクリュー搬送体と、前記ベルトコンベヤの上方の他側部に、このスクリュー搬送体と平行して配置されたコンベヤガイドとから成る容器搬送経路を備え、前記スクリュー搬送体の螺旋状の溝内に収容した容器を、スクリュー搬送体の回転により搬送するようにしたスクリュー搬送装置は従来から知られている。
【0003】
前記スクリュー搬送体は、リンサ(洗びん機)やフィラ(充填機)、キャッパ等の複数の容器処理装置間に配置され、容器をこれら容器処理装置と同期させて搬送するために用いられている。前記容器処理装置内では、供給された容器を一定のピッチで搬送しつつそれぞれの処理を行うようになっており、これら容器処理装置間を接続するスクリュー搬送装置は、上流側の容器処理装置で処理された後排出された容器を、スクリュー搬送体の螺旋状の溝に係合させ、各容器処理装置の運転に同期させて搬送し、下流側の容器処理装置に供給する。従って、一般的なスクリュー搬送装置は、容器の間隔をほぼ一定に維持した状態で搬送している。
【0004】
前記従来のスクリュー搬送装置では、上流側の容器処理装置における容器搬送間隔をそのまま維持して搬送し、下流側の容器処理装置に供給している。これら各容器処理装置内では、ホルダによって容器を保持して搬送しつつ洗浄を行ったり、びん台上に載せた容器をグリッパによって保持して充填あるいはキャッピング等の処理を行うため、容器の搬送間隔が大きくなっているので、これら容器処理装置間を接続するスクリュー搬送装置においても比較的大きい間隔で搬送している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスクリュー搬送装置は、前述のように、容器処理装置の搬送ピッチに合わせて容器の搬送間隔が大きくなっているので、ペットボトル等の軽量な容器を高速で搬送すると転倒するおそれがあった。特に、小型の容器の場合には、前後の容器との間隔が大きいため転倒しやすく、また、空容器の場合には、きわめて軽量なため倒れやすかった。このように容器がスクリュー搬送体による搬送中に転倒すると、下方の搬送コンベヤとの間に噛み込んでしまうというトラブルが発生するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、ペットボトル等の軽量容器を高速で搬送した場合でも転倒するおそれのないスクリュー搬送装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスクリュー搬送装置は、外周に螺旋状の溝が形成されたスクリュー搬送体と、このスクリュー搬送体に対向して配置されたコンベヤガイドから成る容器搬送経路を有し、複数の容器処理装置間に配置されて、前記スクリュー搬送体の回転により螺旋状の溝内に収容された容器をこれら容器処理装置の運転に同期させて搬送するものであって、特に、容器の搬送間隔が、上流側の容器処理装置の容器排出間隔から縮小する縮小区間と、下流側の容器処理装置への容器供給間隔まで拡大する拡大区間と、これら縮小区間と拡大区間の間に、縮小された間隔を保持して搬送する中間区間とを有するように前記スクリュー搬送体を構成するとともに、前記縮小区間の上流側の容器処理装置から容器を受け取る位置付近、または、前記拡大区間の下流側の容器処理装置へ容器を引き渡す位置付近に、容器の首部に形成されているフランジ状のネックリングの下面を支持するネックリングガイドを設けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るスクリュー搬送装置の全体の構成を簡略化して示す平面図であり、上流側(図の左方)には図示しないリンサ(第1の容器処理装置)が、そして下流側には図示しないフィラ(第2の容器処理装置)がそれぞれ配置されている。前記リンサから容器2を排出する出口スターホイール4と、フィラへ容器2を供給する入口スターホイール6の間を、本発明に係るスクリュー搬送装置(全体として符号8で示す)によって接続している。これらリンサおよびフィラ(およびそのスターホイール4,6)と、両者を連結するこのスクリュー搬送装置8とは同期運転されている。
【0009】
このスクリュー搬送装置8は、円筒状の部材の外周面に螺旋状の溝(図示を省略)が形成されたスクリュー搬送体10と、このスクリュー搬送体10と一定の間隔を隔てて平行に配置されたコンベヤガイド12とを備えている。スクリュー搬送体10の螺旋溝の、コンベヤガイド12側に面している凹部10aが、容器2を収容するポケットになっており、これら各ポケット10aにそれぞれ容器2を収容し、スクリュー搬送体10が回転することにより容器2を搬送する。スクリュー搬送体10によって搬送される容器2の下方には、ベルトコンベヤ等の搬送コンベヤ14(後に説明する図3参照)あるいは固定のプレート等が配置されている。
【0010】
この実施の形態に係るスクリュー搬送装置8では、スクリュー搬送体10の螺旋状の溝からなるポケット10aの間隔を変化させている。すなわち、スクリュー搬送体10の最も上流側の、リンサの出口スターホイール4から容器2を受け取る位置では、リンサ側の容器搬送間隔と同一の間隔を有しており、図1の右方に行くに従って次第にこの間隔が縮小している。図中のA区間が、容器搬送間隔が次第に縮小する搬送間隔の縮小区間である。また、搬送間隔の縮小区間Aに続く区間(中間区間)Bは、縮小された容器搬送間隔を維持する等間隔区間である。さらに、等間隔区間Bの下流側は、次第に容器2の搬送間隔を拡大する拡大区間であり、前記縮小された容器2の搬送間隔を次第に拡大し、フィラの入口スターホイール6に引き渡す時点では、この入口スターホイール6の搬送ピッチに一致させるようになっている。
【0011】
以上の構成に係るスクリュー搬送装置8の作動について説明する。上流側のリンサ(図示せず)によって洗浄された後、出口スターホイール4を介して排出された容器2は、このスクリュー搬送装置8のスクリュー搬送体10の各ポケット10a内に収容される。スクリュー搬送体10の最も上流側は、前記出口スターホイール4の容器搬送ピッチと一致する大きい搬送間隔を有しており、各ポケット10a内に確実に受け渡される。
【0012】
スクリュー搬送体10の容器搬送間隔の縮小区間Aでは、ポケット10aの間隔が次第に狭くなっており、スクリュー搬送体10の回転に伴って容器2が前進するにつれて、前後の容器2の間隔が接近する。さらに容器2が前進して等間隔区間Bに入ると、搬送される容器2同士は接近した状態のまま大きく傾くことなく移動する。その後、搬送間隔の拡大区間Cでは、ポケット10aの間隔が次第に大きくなっており、接近した状態で搬送されていた容器2の間隔が次第に離れていく。そして、フィラの入口スターホイール6に引き渡す時点では、容器2の間隔を、この入口スターホイール6の容器搬送ピッチと一致する大きさに拡大してスムーズに引き渡す。
【0013】
従来のスクリュー搬送装置のようにスクリュー搬送体10の容器搬送間隔が大きい場合には、搬送中の容器2が大きく傾いて下方のベルトコンベヤ14との間に噛み込んだりするおそれがあったが(図2(b)参照)、本発明のようにスクリュー搬送体10の容器搬送間隔を縮小すると、図2(a)に示すように搬送中の容器2が傾いても、隣接する容器2に当たってそれ以上傾かないので再度自立することができ、そのまま倒れ込むことがなく噛み込んだりするというトラブルの発生を防止することができる。また、上流側の容器処理装置からの容器受け取り部と、下流側の容器処理装置への容器引き渡し部では、それぞれの容器搬送ピッチに一致させて受け渡しを行うので、スムーズな容器2の受け渡しが可能である。
【0014】
前記構成では、リンサの出口スターホイール4から容器2を受け取る位置付近およびフィラの入口スターホイール6へ容器2を引き渡す位置付近では、容器2の受け渡しをスムーズに行うために容器搬送間隔が大きくなっているので、容器2が傾いてしまうおそれがある。そこで、図3に示すようなネックリングガイド16を設けるようにしても良い。このネックリングガイド16は、スクリュー搬送体10の回転によって搬送される容器2の進行方向の両側に配置されて、容器2の首部に形成されているフランジ状のネックリング2aの下面を支持して容器2の傾斜を規制することができる。
【0015】
スクリュー搬送装置8を構成するスクリュー搬送体10は、上流側の容器処理装置から下流側の容器処理装置までの長さを有する一本のスクリューによって構成しても良いが、複数のスクリュー部材を連結して一本のスクリュー搬送体を構成することもできる。図4はこのような複数のスクリュー部材10A,10B,10C,10D,10Eを連結して成るスクリュー搬送体10を備えたスクリュー搬送装置8の一例を示すもので、このスクリュー搬送体10は、前記図1に示す構成と同様に、リンサ1(上流側の容器処理装置)の出口スターホイール4と、フィラ3(下流側の容器処理装置)の入り口スターホイール6との間を接続している。
【0016】
図5はスクリュー部材10A,10Bの連結構造を示す拡大図であり、この連結部の構造は、特開平10−109730号公報の図6に開示された構成と同様であり、その構造を簡単に説明する。両側のスクリュー部材10A,10Bの中間には、支持部材20にベアリング22を介して回転自在に支持された連結軸体24が配置されており、この連結軸体24の両側には、凸状部材26,28がそれぞれ設けられている。一方、スクリュー部材10A,10Bの軸芯部には、凹状嵌合部材30,32が挿入され、固定軸部34,36を介して固定されており、これらの凸状部材26,28と凹状嵌合部材30,32との嵌合により、両スクリュー部材10A,10Bを回転力が伝達可能な状態で連結するようになっている。図中、38は締付固定手段で、支持部材20に形成したスリット部40に嵌合された固定部42を介して支持部材20を位置調整可能に固定できるように構成されている。また、43ないし46は図示しない止めねじ用のねじ穴である。なお、スクリュー部材の連結構造は図示のものに限定されるものではなく、その他の構造により連結することも可能である。
【0017】
前記実施例では、スクリュー搬送体に、容器搬送間隔が次第に狭くなる縮小区間Aと、狭い間隔を維持する等間隔区間(中間区間)Bと、次第に間隔を拡大する拡大区間Cとを設けたが、中間に必ずしも等間隔の搬送区間を設けなくとも良い。いずれにしても、上流側の容器処理装置から容器を受け取る時点および下流側の容器処理装置に容器を引き渡す時点では、各容器処理装置の搬送間隔に合致する容器搬送間隔であり、これらの中間を搬送する時には、容器が転倒しないような狭い搬送間隔であればよい。容器が転倒しないような搬送間隔としては、傾いた容器が隣り合う容器に当接し再度自立可能な間隔であって、搬送される容器の載置面積や容器の高さに応じて設定される。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、外周に螺旋状の溝が形成されたスクリュー搬送体と、このスクリュー搬送体に対向して配置されたコンベヤガイドから成る容器搬送経路を有し、複数の容器処理装置間に配置されて、前記スクリュー搬送体の回転により螺旋状の溝内に収容された容器をこれら容器処理装置の運転に同期させて搬送するスクリュー搬送装置において、容器の搬送間隔が、上流側の容器処理装置の容器排出間隔から縮小する縮小区間と、下流側の容器処理装置への容器供給間隔まで拡大する拡大区間と、これら縮小区間と拡大区間の間に、縮小された間隔を保持して搬送する中間区間とを有するように前記スクリュー搬送体を構成するとともに、前記縮小区間の上流側の容器処理装置から容器を受け取る位置付近、または、前記拡大区間の下流側の容器処理装置へ容器を引き渡す位置付近に、容器の首部に形成されているフランジ状のネックリングの下面を支持するネックリングガイドを設けたことにより、ペットボトル等の軽量容器を高速搬送する場合でも、搬送中に容器が転倒することをを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るスクリュー搬送装置の全体の構成を簡略化して示す平面図である。
【図2】前記スクリュー搬送装置によって搬送される容器の姿勢を説明する図であり、(a)図は容器搬送間隔が狭い場合、(b)図は搬送間隔が広い場合を示す。
【図3】前記スクリュー搬送装置の容器搬送間隔が広い部分の横断面図である。
【図4】第2の実施の形態に係るスクリュー搬送装置の一部を断面とした平面図である。
【図5】前記スクリュー搬送装置のスクリュー搬送体の連結部の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
A 縮小区間
B 中間区間
C 拡大区間
2 容器
10 スクリュー搬送体
12 コンベヤガイド
Claims (2)
- 外周に螺旋状の溝が形成されたスクリュー搬送体と、このスクリュー搬送体に対向して配置されたコンベヤガイドから成る容器搬送経路を有し、複数の容器処理装置間に配置されて、前記スクリュー搬送体の回転により螺旋状の溝内に収容された容器をこれら容器処理装置の運転に同期させて搬送するスクリュー搬送装置において、
容器の搬送間隔が、上流側の容器処理装置の容器排出間隔から縮小する縮小区間と、下流側の容器処理装置への容器供給間隔まで拡大する拡大区間と、これら縮小区間と拡大区間の間に、縮小された間隔を保持して搬送する中間区間とを有するように前記スクリュー搬送体を構成するとともに、前記縮小区間の上流側の容器処理装置から容器を受け取る位置付近、または、前記拡大区間の下流側の容器処理装置へ容器を引き渡す位置付近に、容器の首部に形成されているフランジ状のネックリングの下面を支持するネックリングガイドを設けたことを特徴とするスクリュー搬送装置。 - 前記スクリュー搬送体が、複数のスクリュー部材を連結して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクリュー搬送装置。
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- 1999-02-10 JP JP03339899A patent/JP4314657B2/ja not_active Expired - Fee Related
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