JP4312748B2 - 光波長可変フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、音響光学効果を利用した光波長可変フィルタに関し、特に、光と相互作用する弾性表面波の強度の重み付けを行う光波長可変フィルタに関する。
音響光学効果を利用した光波長可変フィルタ(Acousto-Optic Tunable Filter:AOTF)では、フィルタ特性におけるサイドローブを抑圧するために、光と弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)の相互作用領域におけるSAW強度の重み付けが行われる場合がある。従来のAOTFにおける上記重み付けの手法としては、例えば、SAWの方向性結合器、斜めSAWガイドまたは湾曲SAWガイドを用いたものが知られている(例えば、下記の特許文献1、2参照)。
図18は、従来のSAWの方向性結合器を用いたAOTFの一例を示す構成図である。このAOTFでは、例えば、LiNbO等からなる基板101に偏波無依存(Polarization-Diversity)型の光導波路102が形成され、交差指型電極(Interdigital Transducer:IDT)103により基板101の表面に発生するSAWが、光導波路102の平行な2本のアーム部に沿って形成された方向性結合器104を伝搬し、光導波路102の各アーム部を伝搬する光と方向性結合器104を伝搬するSAWとが相互作用することで所要のフィルタ特性が得られる。方向性結合器104は、光導波路102の各アーム部上に形成されたSAW導波路104Aおよび該SAW導波路104Aに対して所定の距離を隔てて形成されたSAW導波路104Bを有し、IDT103からSAW導波路104Bに与えられたSAWが方向性結合によりSAW導波路104Aに移って再びSAW導波路104Bに戻ることで、光とSAWの相互作用領域におけるSAW強度に重み付けを行い、フィルタ特性のサイドローブ抑圧を実現している。
図19は、従来の斜めSAWガイドを用いたAOTFの一例を示す構成図である。このAOTFでは、IDT103により基板101の表面に発生するSAWを光導波路102に沿って導くSAW導波路105が、光導波路102の長手方向に対して斜め方向に形成されており、光導波路102の各アーム部を伝搬する光とSAW導波路105を伝搬するSAWとの結合係数に重み付けを行うことで、フィルタ特性のサイドローブ抑圧を実現している。
図20は、従来の湾曲SAWガイドを用いたAOTFの一例を示す構成図である。このAOTFでは、例えば、基板111に直線状の光導波路112が形成され、IDT113により基板111の表面に発生するSAWが、一組のSAW障壁114A,114Bに挟まれた湾曲した領域(SAWガイド)を伝搬し、光導波路112を伝搬する光と湾曲SAWガイドを伝搬するSAWとが相互作用することで所要のフィルタ特性が得られる。上記のような湾曲SAWガイドを用いたAOTFでは、光と相互作用するSAWの強度が光の伝搬方向について漸増して最大値に達した後に漸減することで、フィルタ特性のサイドローブ抑圧を実現している。
特開2004−219589号公報 特開平8−211349号公報
しかしながら、上記のような従来のAOTFについては、光とSAWの結合長がSAWの波長に依存することによって発生するフィルタ特性の波長依存性、偏波無依存型光導波路の各アーム部をそれぞれ伝搬するTE/TMモード光に対する重み付けの非対称性によって発生するフィルタ特性の偏波依存性、または、音速分布の不均一性によって発生するサイドローブの増大といった問題点がある。
具体的に、前述の図18に示した従来の方向性結合器を用いたAOTFについては、例えば図21の上段に示すように、AOTFで(a)短波長側の光を選択した場合と、(b)長波長側の光を選択した場合とでSAWの波長が異なるために光の伝搬方向(図18におけるy軸方向)に対するSAWの強度分布が相違するようになる。このため、AOTFのフィルタ特性は、図21の下段に示すように、長波長選択時に発生するサイドローブに比べて短波長選択時に発生するサイドローブが大きくなり、波長依存性を持つようになる。
また、前述の図19に示した従来の斜めSAWガイドを用いたAOTFについては、偏波無依存型光導波路の各アーム部(TE導波路およびTM導波路)に対する重み付けに不一致が生じるため、例えば図22の上段に示すように、TE導波路上のSAW強度分布とTM導波路上のSAW強度分布とが相違するようになる。このため、AOTFのフィルタ特性は、光導波路の屈折率分布に起因した偏波依存性を有するようになり、図22の下段に示すような偏波依存性損失(PDL)などが発生することになる。
さらに、前述の図20に示した従来の湾曲SAWガイドを用いたAOTFについては、SAWガイドの幅に応じてSAW伝搬モードの音速が変化し、光の伝搬方向に対して音速分布を有するようになる。このため、AOTFのフィルタ特性は、例えば図23の実線に示すように、SAW伝搬モードの音速が均一な点線に示す場合に比べて、音速分布によるサイドローブの増大が生じるようになる。
本発明は上記の点に着目してなされたもので、SAW強度の重み付けを行うことで生じるフィルタ特性の波長依存性および偏波依存性を解消し、かつ、SAW伝搬モードの音速分布に起因したサイドローブの増大を抑えることで所望のフィルタ特性を得ることのできる、音響光学効果を利用した光波長可変フィルタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の光波長可変フィルタは、音響光学効果を有する基板と、前記基板に形成した光導波路と、前記基板に弾性表面波を発生させる弾性表面波発生部と、前記弾性表面波発生部からの弾性表面波が一端に与えられ、該弾性表面波を前記光導波路に沿って伝搬させる単一の弾性表面波導波路と、を備える。この光波長可変フィルタにおいて、前記光導波路は、入力ポートに入力される光を2つの偏波に分離する分離部と、該分離部で分離された光がそれぞれ与えられる平行な2本のアーム部と、該各アーム部を伝搬した光を合成して出力ポートから出力する合成部と、を有する。また、前記弾性表面波導波路は、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速が他の領域よりも相対的に遅くなる湾曲帯状を呈した一対の低音速領域を有し、伝搬する弾性表面波のモード分布を前記光導波路の各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に変化させ、かつ、弾性表面波の音速を一定に保つことが可能な領域を含み、前記光導波路の各アーム部を伝搬する光と相互作用する弾性表面波の強度を光の伝搬方向に対して変化させる。
上記のような構成の光波長可変フィルタでは、弾性表面波発生部で発生した弾性表面波が単一の弾性表面波導波路の一端に与えられ、偏波無依存型光導波路の各アーム部に沿って伝搬する。この弾性表面波導波路を伝搬する弾性表面波は、音速が一定に保たれながら、モード分布が各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に変化することにより、各アーム部を伝搬する光と相互作用する弾性表面波の強度の重み付けが行われるようになる。
また、上記の光波長可変フィルタの一態様として、前記一対の低音速領域は、前記光導波路の各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に位置すると共に、互いの間隔に応じて各々の幅が設定されるようにしてもよい。
このような構成では、湾曲帯状を呈した一対の低音速領域が、光導波路の各アーム部の中間線に対して対称に形成されると共に、各低音速領域の幅が互いの間隔に応じて設定されることにより、光の伝搬方向について低音速領域の間隔が変化して弾性表面波のモード分布が変化しても、音速が一定に保たれるようになる。
上記の光波長可変フィルタの具体的な構成として、前記各低音速領域は、長手方向の中央部分が前記光導波路の各アーム部と重なり、両端部分が前記光導波路の各アーム部の外側か、または内側に位置するようにしてもよい。このような形状とすることで、光導波路の各アーム部と相互作用する弾性表面波の強度が、弾性表面波導波路の長手方向の中央部分で最も大きくなるように重み付けされるようになる。
また、前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上に、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速を遅くする薄膜を形成して得るか、または、前記基板の当該領域に対応した表面上を除く他の表面上に、前記基板の表面を伝搬する弾性表面波の音速を速くする薄膜を形成して得ることが可能である。さらに、前記各低音速領域は、上記弾性表面波の音速を遅くする薄膜と上記弾性表面波の音速を速くする薄膜との組み合わせにより得ることもできる。
加えて、前述した光波長可変フィルタの具体的な構成として、前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に共通に与えられる弾性表面波を励振する1つの交差指型電極を有するようにしてもよい。また、前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に個別に与えられる同相または逆相の弾性表面波を励振する一対の交差指型電極を有するようにしても構わない。弾性表面波発生部が各低音速領域に対応した一対の交差指型電極を有する場合、各交差指型電極から対応する低音速領域の一端に与えられる弾性表面波の結合損を低減できるようになる。
以上のような本発明の光波長可変フィルタによれば、光導波路の各アーム部を伝搬する光に対して実質的に同一の重み付けがなされた弾性表面波が相互作用するようになり、かつ、単一の弾性表面波導波路を伝搬する弾性表面波の音速も一定に保たれるようになるため、従来問題となっていたフィルタ特性の波長依存性および偏波依存性、並びに、弾性表面波の音速分布に起因したサイドローブの増大を解消することができ、所望のフィルタ特性を容易に実現することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、全図を通して同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。
図1は、本発明の第1実施形態による光波長可変フィルタの構成を示す上面図である。また、図2は、図1のA−A’断面およびB−B’断面の構成を示す図である。
図1および図2において、本実施形態の音響光学効果を利用した光波長可変フィルタ(AOTF)は、例えば、xカットのニオブ酸リチウム(LiNbO)基板等の音響光学効果を有する基板1と、該基板1に形成した偏波無依存型の光導波路2と、基板1に弾性表面波(SAW)を発生させる弾性表面波発生部としての交差指型電極(IDT)3と、IDT3からのSAWが一端に与えられ、該SAWを光導波路2に沿って伝搬させる単一のSAW導波路4と、を備える。
光導波路2は、例えばチタン(Ti)拡散等により基板1内の表面付近に形成された一般的な光導波路である。この光導波路2は、入力ポートINに入力される光を2つの偏波に分離する分離部21と、該分離部21で分離された光がそれぞれ与えられる平行な2本のアーム部22,23と、該各アーム部22,23を伝搬した光を合成して出力ポートOUTから出力する合成部24と、を有する。
IDT3は、光導波路2の分離部21付近に位置する基板1の表面上に形成されており、AOTFの選択波長に対応させて設定された周波数を有するRF信号(図示省略)が外部から印加されることにより、該RF信号の周波数に応じた波長を有するSAWを発生する。
SAW導波路4は、例えば、光導波路2の各アーム部22,23から所要の距離を隔てた基板1内に、チタン(Ti)拡散等により形成した1組のSAW障壁41,42を設け、該各SAW障壁41,42に挟まれた単一の領域をIDT3からのSAWの導波路としている。このSAW障壁41,42に挟まれた領域内に位置する基板1の表面上には、湾曲帯状を呈する1組の薄膜43,44が、光導波路2の各アーム部22,23の中間を通る直線Mを軸として対称に形成されている。各薄膜43,44は、ここでは、長手方向の中央部分が光導波路2の各アーム部22,23上に位置し、両端部分が光導波路2の各アーム部22,23の外側に位置する。上記各薄膜43,44の材料としては、例えばインジウム(In)をドープしたシリコン酸化膜(SiO)等が用いられる。このような薄膜43,44を基板1の表面に形成することにより、各々の下方に位置する基板1内を伝搬するSAWの音速は、薄膜43,44の形成されていない部分を伝搬するSAWの音速よりも遅くなる。このため、基板1の各薄膜43,44に対応した湾曲帯状の領域は、SAWの音速が他の領域よりも相対的に遅くなる低音速領域となる。
ここで、SAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布について詳しく説明する。
IDT3で発生したSAWは、SAW障壁41,42に挟まれた領域の一端に導かれ、光導波路2の各アーム部22,23に沿って伝搬する。このとき、SAWが伝搬する領域内には、基板1の表面に形成した各薄膜43,44によって湾曲帯状の低音速領域が形成されているため、SAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布がその伝搬方向について変化するようになる。具体的には、上記図1の左上に示したように光導波路2の各アーム部22,23を伝搬する光の伝搬方向をy軸とすると、SAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布、すなわち、y軸に垂直なx−z平面内でのSAWの分布がy軸方向について連続的に変化することになる。
図3は、図1のA−A’断面およびB−B’断面におけるSAWのモード分布を例示したものである。A−A’断面においては、図3の左上に示すように、基板1内に形成される一対の低音速領域RLOWが光導波路22,23の外側に位置している。このため、SAWのモード分布は、図3の左下に示すように、z軸方向の各低音速領域RLOWに対応した位置にピークが存在するようになり、光導波路22,23を伝搬する光と相互作用するSAWの強度は比較的低くなる。一方、B−B’断面においては、図3の右上に示すように、一対の低音速領域RLOWが光導波路22,23と重なっている。このため、SAWのモード分布は、図3の右下に示すように、z軸方向の光導波路22,23に対応した位置にピークが存在するようになり、光導波路22,23を伝搬する光と相互作用するSAWの強度は最大となる。
図4は、SAWのモード分布をA−A’断面からB−B’断面まで連続的に計算した一例である。ただし、ここでのモード分布の計算は、各低音速領域RLOWが中央部分で屈曲した略直線的な形状を想定して行っている。図に示すように、本AOTFではSAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布がy軸方向について連続的に変化していくことが分かる。なお、B−B’断面からA−A’断面とは反対側の端部までのモード分布の変化は図4と対称の関係になるため、ここでの図示を省略している。
図5は、y軸方向についてのSAW強度の変化を示したものである。このように、本AOTFでは、光導波路2の各アーム部22,23を伝搬する光と相互作用するSAWの強度がy軸方向について漸増して最大値に達した後に漸減するようになる。すなわち、フィルタ特性のサイドローブを抑圧可能なSAW強度の重み付けが行われる。本AOTFにおけるSAW強度の重み付けは、湾曲帯状の一対の低音速領域RLOWが各アーム部22,23の中間線Mに対して対称に形成されているため、従来の方向性結合器を用いたAOTFの場合のように光とSAWの結合長がSAWの波長に依存するようなことがなく、選択波長に依存しないフィルタ特性が得られる。また、従来の斜めSAWガイドを用いたAOTFの場合のように各アーム部に対する重み付けに非対称性が生じるようなこともないので、偏波に依存しないフィルタ特性が実現される。
ところで、上述の湾曲SAWガイドを用いた従来のAOTFで説明したように、単一のSAW導波路の幅を変化させた場合、SAWの音速(伝搬速度)が変わってしまうことになる。このようなSAWの音速の変化は、本AOTFにおいて一対の低音速領域RLOWの間隔を変化させる場合にも生じ得るものであり、サイドローブ増大などのフィルタ特性の劣化要因となる。そこで、本AOTFでは、一対の低音速領域RLOWの間隔に応じて各低音速領域RLOWの幅を最適化することでSAWの音速を一定に保つ構成が適用される。
図6は、一対の低音速領域RLOWの幅および間隔を変化させたときのSAWの音速の変化を例示した図である。ただし、ここでは各低音速領域RLOWの幅をWt、低音速領域RLOW間の間隔をGtとし、Wt=30μm、Gt=100μmのときの音速を基準(音速差0)として他の条件での音速差を百分率(%)で表している。
図6より、低音速領域RLOWの幅Wtが一定の場合、間隔Gtが狭くなるにつれて音速差が大きくなることが分かる。しかし、間隔Gtに応じて幅Wtを変化させることで音速が一定になる条件を求めることも可能である。例えば、光導波路2の各アーム部22,23の間隔を55μmとし、SAWの音速が2.5%遅くなる低音速領域RLOWを形成した場合に、SAWの音速を一定に保つための低音速領域RLOWの幅Wtおよび間隔Gtを計算すると、図7に示すような関係を導き出すことができる。ただし、本発明が上記の一例に限定されることを意味するものではない。このような関係に従って、低音速領域RLOWの幅Wtおよび間隔Gt、具体的には基板1の表面上に形成する各薄膜43,44の幅および間隔の設計を行い、SAW導波路4を伝搬するSAWの音速を一定にすることにより、サイドローブの増大を抑えて良好なフィルタ特性を得ることが可能になる。
上記のような構成を有する本AOTFでは、入力ポートINに与えられる光が光導波路2の分離部21でTEモード光およびTMモード光に分離され、各モード光が各アーム部22,23をそれぞれ伝搬する。このとき、所望の選択波長に対応した周波数を有するRF信号がIDT3に印加されることで基板1内にSAWが励振されており、そのIDT3からのSAWが前述したようなy軸方向に変化するモード分布でSAW導波路4を伝搬する。これにより、光導波路2の各アーム部22,23を伝搬する光は、図5に示したようなSAW強度の重み付けが行われ、かつ、音速が一定に保たれたSAWと相互作用する。そして、各アーム部22,23を通過した各々の光が合成部24で合成されることにより、所望の選択波長の光が出力ポートOUTから出力されるようになる。
以上のように第1実施形態のAOTFによれば、選択波長に依存することなくSAW強度の重み付けが行われるようになるため、フィルタ特性の波長依存性を解消することができる。また、各アーム部22,23を伝搬するTE/TMモード光に対して同一の重み付けが施されたSAWが相互作用するようになるため、フィルタ特性の偏波依存性を解消することもできる。さらに、SAW導波路4を伝搬するSAWの音速が一定に保たれるようになるため、SAW伝搬モードの音速分布に起因したサイドローブの増大を解消することもできる。したがって、優れたフィルタ特性を有するAOTFを実現することが可能になる。
なお、上記の第1実施形態では、1組のSAW障壁41,42に挟まれた領域をSAWの導波路とする構成例を示したが、例えば図8に示すように、SAW障壁41,42を省略することにより、AOTFの構成の簡略化を図ることができる。ただし、SAW障壁41,42を設ければSAWの閉じ込め効果が大きくなるため、SAWの励振パワーの低減と集積型デバイスにおけるSAW漏洩の抑制、高集積化が可能となる。
また、基板1の内部にSAW障壁41,42を形成する一例を示したが、例えば図9に示すように、基板1を伝搬するSAWの音速を相対的に速くする薄膜41’,42’(例えばアルミナ(Al)膜等)を基板1の表面上に形成し、各薄膜41’,42’の下方に位置する基板1を伝搬するSAWの音速が相対的に速くなるようにしてSAW障壁を形成するようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態によるAOTFの構成を示す図である。
図10において、本実施形態のAOTFは、例えば前述の図1に示した第1実施形態の構成について、薄膜43,44に代えて、薄膜45,46,47を基板1の表面上に設けることで基板1内に低音速領域を形成するようにしたものである。なお、ここでは前述の図8に示した構成の場合と同様に1組のSAW障壁41,42を省略した構成を示すが、薄膜45,47の外側にSAW障壁を形成するようにしてもよい。
各薄膜45,46,47は、前述した第1実施形態において基板1のSAW導波路4に対応する表面上で薄膜43,44が形成されていた部分を除く他の部分に形成されている。各薄膜45〜47の材料としては、例えばアルミナ膜等が用いられる。このような薄膜45〜47を基板1の表面に形成することにより、各々の下方に位置する基板1内を伝搬するSAWの音速は、薄膜45〜47の形成されていない部分を伝搬するSAWの音速よりも速くなる。このため、基板1の各薄膜45〜47が形成されていない部分に対応した湾曲帯状の領域は、SAWの音速が他の領域よりも相対的に遅くなる低音速領域となる。したがって、前述した第1実施形態の場合と実質的に同一のSAW導波路4が構成されるようになり、上記のような各薄膜45〜47を用いても第1実施形態の場合と同様な作用効果を得ることができる。
なお、上記の第2実施形態の応用例として、例えば図11に示すように、第1実施形態との組み合わせを考えることも可能である。すなわち、基板1の表面上に音速を遅くする薄膜43,44および音速を速くする薄膜45〜47の両方を設けることで、基板1内にSAWの音速が他の領域よりも相対的に遅くなる低音速領域が形成されるようにしてもよい。このような構成は、SAWの音速がより遅くなる領域を基板1内に精度良く形成するのに有効である。すなわち、上述した第1実施形態において基板1を伝搬するSAWの音速をより遅くするためには、基板1の表面上に形成する薄膜43,44の厚さを増加させればよい。しかしながら、膜厚の増加はパターン精度を低下させてしまう。そこで、薄膜43,44の厚さを増加させる代わりに薄膜45〜47を形成するようにすれば、膜厚の増加を抑えながら相対的な音速をより遅くすることが可能になる。音速がより遅い領域はSAWの閉じ込め効果が大きいので、SAWの励振パワーを小さくできるなどの利点がある。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図12は、本発明の第3実施形態によるAOTFの構成を示す図である。
図12において、本実施形態のAOTFは、例えば前述の図1に示した第1実施形態の構成について、各薄膜43,44に対応させてIDT3を2つに分割した1組のIDT31,32を基板1の表面上に形成したものである。なお、ここでも前述の図8に示した構成の場合と同様に1組のSAW障壁41,42を省略した構成を示すが、薄膜43,44の外側にSAW障壁を形成するようにしてもよい。
各IDT31,32は、各薄膜43,44の一端近傍に位置する基板1の表面上にそれぞれ形成されており、AOTFの選択波長に対応させて設定された周波数を有するRF信号(図示省略)が外部から印加されることにより、該RF信号の周波数に応じた波長を有するSAWをそれぞれ発生する。各IDT31,32に印加されるRF信号は、同相または逆相の関係となるように各々の位相が調整されている。また、各IDT31,32の配置は、基板1の光導波路上とは異なる表面上となるように設計するのが好ましい。
上記のような構成のAOTFでは、各IDT31,32で発生するSAWが、各薄膜43,44に対応して基板1内に形成される各々の低音速領域の一端にそれぞれ独立に与えられる。このとき、同相(位相差0または2π)のRF信号が各IDT31,32に印加される場合、上述した第1実施形態の場合と同様のモード分布(図3および図4参照)を有するSAWがSAW導波路4を伝搬して光導波路2の各アーム部22,23を伝搬する光と相互作用し、第1実施形態の場合と同様のフィルタ特性が得られるようになる。
また、逆相(位相差π)のRF信号が各IDT31,32に印加される場合には、SAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布が、例えば図13の中段に示すように1次モードとなり、該モード分布がy軸方向に沿って第1実施形態の場合と同様に変化する。このようなモード分布を持つSAWの強度は、図13の下段に示すように各低音速領域RLOWに対応した位置で最大となり、光導波路2の各アーム部22,23の中央線Mで略零となる。したがって、光導波路2を伝搬する光と相互作用するSAW強度は、y軸方向について、前述の図5に示した場合と同様となり、同相のRF信号が印加された場合と同じ重み付けが行われることになる。よって、第1実施形態の場合と同様のフィルタ特性が得られるようになる。
上記のように第3実施形態のAOTFによれば、上述した第1実施形態の場合と同様の効果が得られるのに加えて、各薄膜43,44に個別に対応したIDT31,32を設けたことで、各薄膜43,44に対応した低音速領域RLOWの一端に導かれるSAWの結合損を第1実施形態の場合よりも低減することができる。これにより、SAWの励振パワーを抑えることが可能になる。また、図13に示したように各IDT31,32に逆相のRF信号を印加するようにすれば、光導波路2を伝搬する光との相互作用に実質的に寄与しない中央線M付近のSAW強度が最小になるため、SAWの励振パワーをより効果的に抑えることが可能になる。さらに、各IDT31,32を基板1の光導波路上とは異なる表面上に配置したことによって、AOTFで発生する雑音を低減することも可能になる。すなわち、IDT下でモード変換(選択)される光の波長は、SAW導波路4においてモード変換される光の波長とは異なるため、IDTを基板1の光導波路上に配置することは雑音の要因となるが、IDTを2つに分割した本AOTFでは上記のような雑音の要因を排除した構成が可能である。
なお、上記の第3実施形態では、第1実施形態の構成についてIDTを2分割する一例を示したが、これと同様にして第2実施形態の構成にも応用することが可能である。また、各IDT31,32を基板1の光導波路上とは異なる表面上に配置するようにしたが、雑音が問題にならないレベルにあるときには、各IDTを基板1の光導波路上と重なる位置に配置するようにしても構わない。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図14は、本発明の第4実施形態によるAOTFの構成を示す上面図である。また、図15は、図14のA−A’断面およびB−B’断面の構成を示す図である。
図14および図15において、本実施形態のAOTFは、例えば前述の図1に示した第1実施形態の構成について、薄膜43,44の湾曲形状を変形させた薄膜43’,44’を基板1の表面上に形成するようにした変形例である。
各薄膜43’,44’は、長手方向の中央部分が光導波路2の各アーム部22,23上に位置し、両端部分が光導波路2の各アーム部22,23の内側に位置しており、光導波路2の各アーム部22,23の中央線Mに対して対称に配置された一対の形状が略樽形となっている。このような形状の薄膜43’,44’では、各々の下方に形成される各低音速領域を伝搬するSAWの音速を一定に保つために、例えば図16に示すような関係に従って一対の低音速領域の間隔Gtと各々の幅Wtを設計すればよい。なお、図16の一例は、光導波路2の各アーム部22,23の間隔を80μmとし、SAWの音速が2.5%遅くなる低音速領域RLOWを形成した場合の計算結果を示したものである。ただし、本発明が上記の具体例に限定されることを意味するものではない。
図17は、上記のような各薄膜43’,44’が形成されたSAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布をA−A’断面からB−B’断面まで連続的に計算した一例である。ただし、ここでのモード分布の計算は、各薄膜43’,44’(低音速領域)が各々の中央部分で屈曲した略直線的な形状を想定して行っている。このようにSAW導波路4を伝搬するSAWのモード分布は、A−A’断面においてz軸方向の中央にピークが存在し、光導波路22,23を伝搬する光と相互作用するSAWの強度は比較的低くなる。そして、SAWがy軸方向に伝搬していくと、モード分布のピークが2つに別れて間隔が徐々に広がり、B−B’断面において各々のピークが光導波路22,23上に位置するようになる。なお、B−B’断面からA−A’断面とは反対側の端部までのモード分布の変化は図17と対称の関係になるため、ここでの図示を省略している。
上記のように第4実施形態のAOTFによれば、基板1の表面上に略樽形を呈した一対の薄膜43’,44’を形成するようにしても、上述した第1実施形態の場合と同様に、フィルタ特性の波長依存性および偏波依存性、並びに、SAW伝搬モードの音速分布に起因したサイドローブの増大を解消することができる。また、SAW導波路4の一端に位置する低音速領域がIDT3の中心付近に配置されるようになるため、IDT3から低音速領域に導かれるSAWの結合損の低減を図ることも可能になる。
なお、上記の第4実施形態では、第1実施形態の構成について一対の薄膜(低音速領域)の形状を樽形とする変形例を示したが、上述した第2実施形態の構成についても同様の変形が可能である。
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
(付記1)音響光学効果を有する基板と、
前記基板に形成した光導波路と、
前記基板に弾性表面波を発生させる弾性表面波発生部と、
前記弾性表面波発生部からの弾性表面波が一端に与えられ、該弾性表面波を前記光導波路に沿って伝搬させる単一の弾性表面波導波路と、を備えた光波長可変フィルタにおいて、
前記光導波路は、入力ポートに入力される光を2つの偏波に分離する分離部と、該分離部で分離された光がそれぞれ与えられる平行な2本のアーム部と、該各アーム部を伝搬した光を合成して出力ポートから出力する合成部と、を有し、
前記弾性表面波導波路は、伝搬する弾性表面波のモード分布を前記光導波路の各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に変化させ、かつ、弾性表面波の音速を一定に保つことが可能な領域を含み、前記光導波路の各アーム部を伝搬する光と相互作用する弾性表面波の強度を光の伝搬方向に対して変化させることを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記2)付記1に記載の光波長可変フィルタであって、
前記弾性表面波導波路は、前記光導波路の各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に位置し、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速が他の領域よりも相対的に遅くなる湾曲帯状を呈した一対の低音速領域を有し、前記弾性表面波導波路内を伝搬する弾性表面波の音速が一定となるように、前記一対の低音速領域の間隔に応じて前記各低音速領域の幅が設定されることを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記3)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記各低音速領域は、長手方向の中央部分が前記光導波路の各アーム部と重なり、両端部分が前記光導波路の各アーム部の外側に位置することを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記4)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記各低音速領域は、長手方向の中央部分が前記光導波路の各アーム部と重なり、両端部分が前記光導波路の各アーム部の内側に位置することを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記5)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上に、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速を遅くする薄膜を形成して得られることを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記6)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上を除く他の表面上に、前記基板の表面を伝搬する弾性表面波の音速を速くする薄膜を形成して得られることを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記7)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上に、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速を遅くする薄膜を形成すると共に、前記基板の他の表面上に、前記基板の表面を伝搬する弾性表面波の音速を速くする薄膜を形成して得られることを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記8)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に共通に与えられる弾性表面波を励振する1つの交差指型電極を有することを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記9)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に個別に与えられる同相の弾性表面波を励振する一対の交差指型電極を有することを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記10)付記9に記載の光波長可変フィルタであって、
前記一対の交差指型電極は、前記基板の前記光導波路上とは異なる表面上に配置されることを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記11)付記2に記載の光波長可変フィルタであって、
前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に個別に与えられる逆相の弾性表面波を励振する一対の交差指型電極を有することを特徴とする光波長可変フィルタ。
(付記12)付記11に記載の光波長可変フィルタであって、
前記一対の交差指型電極は、前記基板の前記光導波路上とは異なる表面上に配置されることを特徴とする光波長可変フィルタ。
本発明の第1実施形態による光波長可変フィルタの構成を示す上面図である。 図1のA−A’断面およびB−B’断面の構成を示す図である。 上記第1実施形態についてA−A’断面およびB−B’断面でのSAWのモード分布を示す図である。 上記第1実施形態におけるSAWのモード分布をA−A’断面からB−B’断面まで連続的に計算した結果を示す図である。 上記第1実施形態におけるy軸方向についてのSAW強度の変化を示す図である。 上記第1実施形態について一対の低音速領域の幅および間隔を変化させたときのSAWの音速の変化を例示した図である。 上記第1実施形態についてSAWの音速を一定に保つための低音速領域の幅および間隔の関係を計算した一例を示す図である。 上記第1実施形態に関連してSAW障壁を省略した他の構成例を示す図である。 上記第1実施形態に関連してSAW障壁を薄膜で形成した別の構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態による光波長可変フィルタの構成を示す図である。 上記第2実施形態に関連して第1実施形態との組み合わせを考えた応用例を示す図である。 本発明の第3実施形態による光波長可変フィルタの構成を示す図である。 上記第3実施形態について逆相のRF信号を各IDTに印加した場合のSAWのモード分布および強度を示す図である。 本発明の第4実施形態による光波長可変フィルタの構成を示す上面図である。 図14のA−A’断面およびB−B’断面の構成を示す図である。 上記第4実施形態についてSAWの音速を一定に保つための低音速領域の幅および間隔の関係を計算した一例を示す図である。 上記第4実施形態におけるSAWのモード分布をA−A’断面からB−B’断面まで連続的に計算した結果を示す図である。 従来のSAWの方向性結合器を用いたAOTFの一例を示す構成図である。 従来の斜めSAWガイドを用いたAOTFの一例を示す構成図である。 従来の湾曲SAWガイドを用いたAOTFの一例を示す構成図である。 従来のSAWの方向性結合器を用いたAOTFの問題点を説明する図である。 従来の斜めSAWガイドを用いたAOTFの問題点を説明する図である。 従来の湾曲SAWガイドを用いたAOTFの問題点を説明する図である。
符号の説明
1…基板
2…光導波路
21…分離部
22,23…アーム部
24…合成部
3,31,32…交差指型電極(IDT)
4…SAW導波路
41,42…SAW障壁
43〜47…薄膜
LOW…低音速領域
Gt…低音速領域の間隔
Wt…低音速領域の幅
M…中央線

Claims (10)

  1. 音響光学効果を有する基板と、
    前記基板に形成した光導波路と、
    前記基板に弾性表面波を発生させる弾性表面波発生部と、
    前記弾性表面波発生部からの弾性表面波が一端に与えられ、該弾性表面波を前記光導波路に沿って伝搬させる単一の弾性表面波導波路と、を備えた光波長可変フィルタにおいて、
    前記光導波路は、入力ポートに入力される光を2つの偏波に分離する分離部と、該分離部で分離された光がそれぞれ与えられる平行な2本のアーム部と、該各アーム部を伝搬した光を合成して出力ポートから出力する合成部と、を有し、
    前記弾性表面波導波路は、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速が他の領域よりも相対的に遅くなる湾曲帯状を呈した一対の低音速領域を有し、伝搬する弾性表面波のモード分布を前記光導波路の各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に変化させ、かつ、弾性表面波の音速を一定に保、前記光導波路の各アーム部を伝搬する光と相互作用する弾性表面波の強度を光の伝搬方向に対して変化させることを特徴とする光波長可変フィルタ。
  2. 請求項1に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記一対の低音速領域は、前記光導波路の各アーム部の中間を通る直線を軸として対称に位置すると共に、互いの間隔に応じて各々の幅が設定されることを特徴とする光波長可変フィルタ。
  3. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記各低音速領域は、長手方向の中央部分が前記光導波路の各アーム部と重なり、両端部分が前記光導波路の各アーム部の外側に位置することを特徴とする光波長可変フィルタ。
  4. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記各低音速領域は、長手方向の中央部分が前記光導波路の各アーム部と重なり、両端部分が前記光導波路の各アーム部の内側に位置することを特徴とする光波長可変フィルタ。
  5. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上に、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速を遅くする薄膜を形成して得られることを特徴とする光波長可変フィルタ。
  6. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上を除く他の表面上に、前記基板の表面を伝搬する弾性表面波の音速を速くする薄膜を形成して得られることを特徴とする光波長可変フィルタ。
  7. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記各低音速領域は、前記基板の当該領域に対応した表面上に、前記基板を伝搬する弾性表面波の音速を遅くする薄膜を形成すると共に、前記基板の他の表面上に、前記基板の表面を伝搬する弾性表面波の音速を速くする薄膜を形成して得られることを特徴とする光波長可変フィルタ。
  8. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に共通に与えられる弾性表面波を励振する1つの交差指型電極を有することを特徴とする光波長可変フィルタ。
  9. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に個別に与えられる同相の弾性表面波を励振する一対の交差指型電極を有することを特徴とする光波長可変フィルタ。
  10. 請求項2に記載の光波長可変フィルタであって、
    前記弾性表面波発生部は、前記各低音速領域の一端に個別に与えられる逆相の弾性表面波を励振する一対の交差指型電極を有することを特徴とする光波長可変フィルタ。
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