JP4312571B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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本発明は、被処理水の処理を行う排水処理装置に係り、詳しくは被処理水の処理経路に、被処理水の一部を分岐させることによって流量調整を行う流量調整装置を有する排水処理装置の構築技術に関するものである。
従来、一般家庭等から排出される生活排水や、産業廃水等の処理を行う排水処理装置につき、被処理水の処理経路に流量調整を行う計量装置が装着された構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に開示の計量装置は、上流側処理槽から送水ポンプを介して受け入れた被処理水の一部を当該上流側処理槽へ戻すことによって被処理水の流量を調整したのち、流量調整がなされた被処理水を下流側処理槽へと流出させるように構成されている。また、上流側処理槽から計量装置へと被処理水を移送する送水ポンプの起動および停止は、上流側処理槽に設置されたフロートスイッチによる水位検出情報に基づいて制御される構成になっている。
ところで、上記従来技術に記載のような計量装置を備えた排水処理装置につき、特に上流側処理槽に流入する被処理水の流入量が少ないような場合には、送水ポンプを介して該計量装置に流入する被処理水の流量および流量変動が小さくなる。このような場合には、計量装置内の流通経路を構成する各構成部材にSSなどのスケールが付着したり夾雑物が堆積し、これにより流量調整機能が損なわれることが想定される。そこで、上記のような計量装置を備えた排水処理装置にあっては、計量装置における流量調整機能の維持、安定化に関し一層の合理化を図る要請がある。
特開2001−989号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被処理水の処理経路に、被処理水の一部を分岐させることによって流量調整を行う流量調整装置を有する排水処理装置において、流量調整装置における流量調整機能の維持、安定化に資する技術を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明が構成される。なお、本発明は、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を増加させ流量調整装置への流入量を増加させる構成を用いることによって、流量調整装置における被処理水の流通経路に付着した付着物や堆積した堆積物を除去し、また付着物や堆積物の発生を防止し、これにより流量調整装置における流量調整機能の維持、安定化に資するようにした技術である。
(本発明の第1発明)
本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項1に記載の排水処理装置は、一般家庭等から排出される生活排水や、産業廃水などの被処理水の処理経路に流量調整装置が装着された構成を有する。典型的には、所定の処理領域(第1の処理槽)とその下流の処理領域(第2の処理槽)との間に流量調整装置が装着された構成が用いられる。流量調整装置は、流入部を通じて流入した被処理水の一部を分岐させることによって流量を調整したのち、流量調整がなされた被処理水を流出部を通じて装置外へ流出させる構成を有する。すなわち、流入した被処理水の一部を分岐させることによって、流入量が変動しても流出量を一定に調整することが可能になっている。被処理水は、第1移送ポンプおよび第2移送ポンプを介して貯留領域から流量調整装置の流入部へと移送されるようになっている。具体的には、貯留領域の水位が下側基準水位よりも高い場合に第1移送ポンプが運転状態とされ、貯留領域の水位が上側基準水位よりも高い場合に第1移送ポンプに加え第2移送ポンプが運転状態とされる。すなわち、貯留領域の水位情報を検出することによって、下側基準水位を境界として第1移送ポンプの起動(運転開始)と停止が切り替えられ、また上側基準水位を境界として第2移送ポンプの起動(運転開始)と停止が切り替えられることとなる。貯留領域の水位情報を検出する手段としては、いわゆる「フロートスイッチ」を用いた機構を典型的に用いる。このように、貯留領域の水位に応じて第1移送ポンプおよび第2移送ポンプの運転制御が行われることとなる。なお、これら第1移送ポンプおよび第2移送ポンプとしては、いわゆる「エアリフトポンプ」や「水中ポンプ」と称呼されるポンプを用いることができる。
特に、本発明の排水処理装置は流量増加手段を備えている。この流量増加手段は、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合、すなわち第1移送ポンプのみが運転される場合において、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を、第1移送ポンプによる起動時の移送流量よりも増加させる機能を有する手段である。このような流量増加手段を用いることによって、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を所望の流量へと増加させ、流量調整装置への流入量を増加させることが可能となる。なお、流量増加手段によって増加させる被処理水の増加量は、後述する流量調整装置の洗浄処理において得られる洗浄効果に応じて適宜設定する。
ここで、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にあるとき、貯留領域への被処理水の流入量が少ないような場合には、第1移送ポンプから流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量が少なく当該移送流量の変動も小さい。このような場合には、流量調整装置への被処理水の流入量も少なく当該流入量の変動も小さいことから、流量調整装置内の流通経路を構成する各構成部材にSSなどのスケールが付着したり夾雑物が堆積し、これにより流量調整装置本来の流量調整機能が損なわれることが想定される。
そこで、本発明では流量増加手段を設けることによって、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を第1移送ポンプによる移送流量よりも増加させることとしている。これにより、流量調整装置内の流通経路を流れる被処理水の流量および流速を増加させることができるとともに、被処理水の流量および流速に変動を与えることができる。従って、流量調整装置内の各構成部材、例えば越流によって被処理水の移流を可能とする越流堰や、潜流によって被処理水の移流を可能とする潜り堰等に付着したSSなどのスケールや堆積物を除去し、流量調整装置外へ排出するという流量調整装置の洗浄処理を行うことが可能となる。とりわけ、流量増加手段の作動頻度を高め流量調整装置への流入量の増加タイミングの頻度を増やすことによって、越流堰や潜り堰等におけるスケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。かくして、流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となる。
また、本発明の流量増加手段のこのような作用効果により流量調整装置の前段に微細目スクリーンのような固形物分離手段を設ける必要がなくなり、流量調整装置の構成を簡素化することが可能となる。
なお、本発明では、流量増加手段によって被処理水の移送流量が増加される時間、タイミング(時期)は、必要に応じて適宜設定される。流量増加手段によって被処理水の移送流量が増加される時間は、好ましくは、被処理水の移送流量を増加させることによって後段における処理流量(処理負荷)を増加させ過ぎないような時間を勘案して設定することができる。また、流量増加手段によって被処理水の移送流量が増加されるタイミング(時期)は、好ましくは、流量調整装置の洗浄処理に有効な頻度を勘案して設定することができる。
また、本発明では流量増加手段の構成に関し種々の形態を採り得る。
一例として、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にあるときには、既に運転中の状態にある第1移送ポンプに加え本来停止中の状態にある第2移送ポンプを所定時間運転することによって移送流量を増加させる形態や、既に運転中の状態にある第1移送ポンプの移送能力を一時的に上げる制御を行うことによって移送流量を増加させる形態、また第1移送ポンプや第2移送ポンプ以外の移送ポンプを所定時間運転することによって移送流量を増加させる形態などによって、本発明の流量増加手段を構成することができる。
(本発明の第2発明)
本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項2に記載の排水処理装置では、請求項1に記載の流量増加手段が、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、第2移送ポンプを所定時間運転させるようになっている。すなわち、第1移送ポンプおよび第2移送ポンプが一時的に2台同時運転となる設定とされている。第1移送ポンプおよび第2移送ポンプを2台同時運転とするように制御することによって、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を所望の流量へと増加させ、流量調整装置への流入量を増加させることが可能となる。
なお、第2移送ポンプを起動する起動タイミングに関しては、第1移送ポンプの起動時(運転開始時)ないし当該起動時から所定時間後、また、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間の予め定められた水位に達したとき等を当該起動タイミングとして適宜設定することができる。
本発明に記載の排水処理装置のこのような構成によれば、流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となるうえに、本来貯留領域の水位が上側基準水位に達しないと運転されない第2移送ポンプを用いて流量増加手段を構成するため合理的である。
(本発明の第3発明)
本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項3に記載の排水処理装置では、請求項1に記載の第1移送ポンプによる被処理水の移送流量が可変とされており、当該第1移送ポンプを用いて流量増加手段が構成されるようになっている。そして、本発明では、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、第1移送ポンプによる移送流量を当該第1移送ポンプの起動時(運転開始時)よりも増加させた状態が所定時間継続される設定になっている。この第1移送ポンプとしては、流量可変タイプのポンプを用いることができる。第1移送ポンプによる移送流量を制御することによって、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を所望の流量へと増加させ、流量調整装置への流入量を増加させることが可能となる。
なお、第1移送ポンプの移送流量を増加させるタイミングに関しては、第1移送ポンプの起動時(運転開始時)ないし当該起動時から所定時間後、また、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間の予め定められた水位に達したとき等を当該タイミングとして適宜設定することができる。
本発明に記載の排水処理装置のこのような構成によれば、第1移送ポンプとして流量可変タイプのポンプを用いることによって、流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となる。
(本発明の第4発明)
本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの排水処理装置である。
請求項4に記載の排水処理装置は、請求項2または3に記載の構成において、さらに第1移送ポンプ情報検出手段を備えている。この第1移送ポンプ情報検出手段は、第1移送ポンプが起動したことを検出可能な機能を有する手段である。そして、本発明では、第1移送ポンプ情報検出手段により検出された情報に基づいて流量増加手段が作動する、すなわち流量増加手段により流量調整装置への移送流量が増加され、流量調整装置への流入量が増加されるようになっている。
なお、ここでいう「第1移送ポンプ情報検出手段により検出された情報に基づいて流量増加手段が作動する。」との態様には、第1移送ポンプが起動したあと遅滞なく流量増加手段の作動が開始される態様や、第1移送ポンプが起動したあと一定時間経過後に流量増加手段の作動が開始される態様が含まれる。
本発明に記載の排水処理装置のこのような構成によれば、第1移送ポンプの起動時のように発生頻度が高いタイミングに対応して流量増加手段が作動することとなるため、流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を増加させる操作の頻度を高めることが可能となる。これにより、越流堰や潜り堰等、流量調整装置内の各構成部材に一旦付着したスケールや堆積した堆積物の除去を行うことのみならず、スケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、貯留領域から流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を増加させることによって、流量調整装置内の各構成部材に付着した付着物や堆積した堆積物を除去し、また付着物や堆積物の発生を防止することが可能となり、これにより流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化に資する技術を実現することができる。
以下に、本発明における「排水処理装置」の一実施の形態である排水処理槽100の構成等を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明における一実施の形態の排水処理槽100の処理フローが示されている。
図1に示すように、本実施の形態の排水処理槽100は、処理槽本体101に、ばっ気型スクリーン110、流量調整槽120、計量調整装置130、夾雑物除去槽140、担体流動槽150、担体濾過槽160、消毒槽170、放流ポンプ槽180、汚泥濃縮貯留槽190等が搭載されている。また、処理槽本体101の外部には、排水処理槽100の関与する各種の制御を行う制御部200(制御盤)が設置されている。
排水処理槽100へ流入した汚水(被処理水)は、被処理水の処理経路において上記の構成要素によって処理され、処理後の水は放流ポンプ槽180の下流から排水処理槽100外へ放流される一方、夾雑物除去槽140や担体濾過槽160の処理過程で分離・除去された汚泥は、一旦汚泥濃縮貯留槽190に貯留されたのちに排水処理槽100外へ搬出される構成になっている。なお、本実施の形態では、各槽において処理される汚水(被処理排水)および当該汚水の処理過程において流れる水を「被処理水」ないし「水」と記載する。
ばっ気型スクリーン110は、所定の大きさのスクリーン目を有し、処理槽本体101へ流入した被処理水中に含まれる粗大な固形物や砂などを除去する機能を有する。
流量調整槽120は、被処理水を一時的に貯留するリザーバタンクとしての機能を有する槽である。この流量調整槽120は、本発明における「貯留領域」に対応しており、当該流量調整槽120には、貯留された被処理水を計量調整装置130へと移送する機能を有する流量調整用の第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122が設置されている。
計量調整装置130は、被処理水の一部(オーバーフロー水)を分岐させることによって流量調整槽120へ戻すことが可能となっており、これにより夾雑物除去槽140へ移送される被処理水の移送流量がコンスタントになるように適宜流量調整(計量処理)を行う機能を有する。この計量調整装置130が本発明における「流量調整装置」に対応している。
この計量調整装置130の構成を示す平面図が図2に示される。
図2に示すように、本実施の形態の計量調整装置130は、装置本体130aの内部が仕切り壁136〜139によって複数の領域に区画される構成になっている。図2に示す形態では、装置本体130aの内部が大別して5つの領域、すなわち第1室131、第2室132、第3室133、第4室134、オーバーフロー室(第5室)135に区画されるようになっている。流量調整槽120から第1移送ポンプ121ないし第2移送ポンプ122を介して移送される被処理水は、流入管130bを通じてまず第1室131へと流入するようになっている。第1室131には、越流によって被処理水が移流する越流堰131aと、潜流によって被処理水が移流する潜り堰131bが設けられている。
計量調整装置130の第1室131に流入した被処理水の一部は、第4室134へと順次流れる過程において、仕切り壁136および仕切り壁137の2箇所に形成された溢れ堰を越えてオーバーフロー室135へとオーバーフローし一旦オーバーフロー室135に貯留されたのち、オーバーフロー管130dを通じてオーバーフロー水として流量調整槽120に戻る構成になっている。一方、オーバーフロー後の残りの被処理水は、第2室132→第3室133→第4室134の順に各室内を流れたのち、流出管130cを通じて夾雑物除去槽140へと移流する構成になっている。なお、第1室131の被処理水は仕切り壁136に形成された移流開口を通じて第2室132へと移流し、第2室132の被処理水は仕切り壁138に形成された潜流開口を通じて第3室133へと移流し、第3室133の被処理水は仕切り壁139に形成されたV字縁を越えて第4室134へと移流するようになっている。
図1に戻って、夾雑物除去槽140は、被処理水が含有する固形成分を、夾雑物として被処理水から分離させるための処理を行う槽であり、被処理水の固液分離機能を果たす。この夾雑物除去槽140には汚泥引き抜き手段142が設置されている。汚泥引き抜き手段142は、固液分離によって得られた夾雑物(固形成分)を含む汚泥を引き抜いて汚泥濃縮貯留槽190へと移送する機能を有する手段である。この汚泥引き抜き手段142としては、移送管内へエアが供給されることでそのエア流によって被処理水を吸入し吐出する既知の構成のエアリフトポンプを用いることができる。
担体流動槽150は、その内部に多数の粒状担体が流動可能に充填された好気性処理領域を有する。粒状担体は、例えば中空円筒状に形成され、この粒状担体には被処理水中の有機汚濁物を好気性処理するための好気性微生物が付着する。この担体流動槽150には、特に図示しないものの、槽内へエアを供給する散気装置が設けられており、粒状担体に付着した好気性微生物に酸素を付与する機能を有する。これにより、好気性微生物によって被処理水中の有機物の好気性処理(酸化分解)が進行し、被処理水中のBOD成分の除去が効率的に行われるようになっている。このとき、有機物の好気性処理(酸化分解)によって、汚泥(泥状物質)等の固形物(SS)が生成する。
担体濾過槽160には、担体流動槽150からの移流水中に含まれる固形物(SS)等の被濾過物を濾過処理する担体が充填されるとともに、エア流によって当該担体の逆洗処理を行う逆洗装置(図示省略)が設けられている。また、この担体濾過槽160には、汚泥引き抜き手段162、返還手段164等が設置されている。
汚泥引き抜き手段162は、固液分離によって担体濾過槽160の槽底部に堆積した汚泥等の堆積物を引き抜いて汚泥濃縮貯留槽190へと移送する機能を有する手段である。
返還手段164は、被濾過物が濾過されたあとの水を定期的に流量調整槽120へ返還する機能を有する手段である。これら汚泥引き抜き手段162および返還手段164としては、前記の汚泥引き抜き手段142と同様に、移送管内へエアが供給されることでそのエア流によって被処理水を吸入し吐出する既知の構成のエアリフトポンプを用いることができる。
消毒槽170は、担体濾過槽160から流入した水に適宜消毒処理を施したのちに消毒処理後の水を放流ポンプ槽180へと移流させるように構成されている。
放流ポンプ槽180は、浄化処理が施された水を一旦貯留するとともに槽内に貯留された水を、水中ポンプ等の放流ポンプによって排水処理槽100外へ放流する機能を有する。
汚泥濃縮貯留槽190は、前記構成の夾雑物除去槽140および担体濾過槽160から汚泥引き抜き手段142,162によって抜き出された汚泥等の堆積物を貯留する機能を有する。また、この汚泥濃縮貯留槽190は、槽底部において沈降・堆積する沈降性汚泥(スラッジ)と、槽上部において浮遊する浮上性汚泥(スカム)との間に滞留する脱離液を、流量調整槽120へと返送する機能を有する。
ここで、上記の流量調整槽120の詳細な構成を図3を参照しながら説明する。図3には、排水処理槽100の各部の構成のうち流量調整槽120周辺の構成が示される。
図3に示すように、流量調整槽120に設けられた第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122は、槽内に貯留された被処理水中に水没して設置されるよう設定された、いわゆる「水中ポンプ」として構成される。これら第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122は、各々被処理水を一定流量で移送する定流量タイプのポンプである。なお、これら第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122を、水中ポンプではなくエアリフトポンプによって構成することもできる。
また、流量調整槽120には、第1移送ポンプ121に対応した第1フロートスイッチ123、第2移送ポンプ122に対応した第2フロートスイッチ124、および撹拌装置125が設けられている。
撹拌装置125は、流量調整槽120内の水を撹拌する機能を有する装置である。この撹拌装置125として、典型的には供給エアのエア流によって水を撹拌する手段を用いることができる。
第1フロートスイッチ123は第1フロートF1および第2フロートF2を有し、これら第1フロートF1および第2フロートF2によって検出された水位情報を制御部200へ送るように構成されている。一方、第2フロートスイッチ124は第3フロートF3および第4フロートF4を有し、これら第3フロートF3および第4フロートF4によって検出された水位情報を制御部200へ送るように構成されている。
上記フロートF1〜F4の機能が図4に示される。
図4に示すように、第1フロートF1は、流量調整槽120の水位が上昇して下側基準水位(LWL)に達したことを条件として第1移送ポンプ121を起動させる(運転開始させる)ポンプ起動用のフロートである。すなわち、流量調整槽120の水位が下側基準水位(LWL)に達したことが第1フロートF1によって検出されると、当該第1フロートF1はその検出情報を制御部200へと送り、これに伴い制御部200は第1移送ポンプ121に対し起動制御信号を出力する。
また、本実施の形態では、この第1フロートF1は、更に第1移送ポンプ121が起動されたことを条件として第2移送ポンプ122を一時的に運転させるポンプ運転用のフロートとして使用されるようになっている。具体的には、流量調整槽120の水位が上昇して下側基準水位(LWL)に達したことが第1フロートF1によって検出されると、当該第1フロートF1はその検出情報を制御部200へと送る。そして、制御部200はタイマによってカウント時間Δtをカウントしたのちに第2移送ポンプ122に運転制御信号を出力する。このカウント時間Δtとして0(零)以上の値を適宜設定することができる。一例として、カウント時間Δtが0(零)に設定されている場合には、第1移送ポンプ121が起動したあと遅滞なく第2移送ポンプ122が所定時間運転されることとなる。また、カウント時間Δtが1分に設定されている場合には、第1移送ポンプ121が起動してからほぼ1分後に第2移送ポンプ122が所定時間運転されることとなる。
この第1フロートF1は、第1移送ポンプ121が起動したことを検出可能な構成の手段であり、本発明における「第1移送ポンプ情報検出手段」を構成している。
第2フロートF2は、流量調整槽120の水位が下降して下側基準水位(LWL)を下回ったことを条件として第1移送ポンプ121を停止させるポンプ停止用のフロートである。すなわち、流量調整槽120の水位が下側基準水位(LWL)よりも低下したことが第2フロートF2によって検出されると、当該第2フロートF2はその検出情報を制御部200へと送り、これに伴い制御部200は第1移送ポンプ121に対し停止制御信号を出力する。
第3フロートF3は、流量調整槽120の水位が上昇して上側基準水位(HWL)に達したことを条件として第2移送ポンプ122を起動させる(運転開始させる)ポンプ起動用のフロートである。すなわち、流量調整槽120の水位が上側基準水位(HWL)に達したことが第3フロートF3によって検出されると、当該第3フロートF3はその検出情報を制御部200へと送り、これに伴い制御部200は第2移送ポンプ122に対し起動制御信号を出力する。
第4フロートF4は、流量調整槽120の水位が下降して上側基準水位(HWL)を下回ったことを条件として第2移送ポンプ122を停止させるポンプ停止用のフロートである。すなわち、流量調整槽120の水位が上側基準水位(HWL)よりも低下したことが第4フロートF4によって検出されると、当該第4フロートF4はその検出情報を制御部200へと送り、これに伴い制御部200は第2移送ポンプ122に対し停止制御信号を出力する。
次に、制御部200によって制御される第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122の動作および作用を図5を参照しながら説明する。図5には、流量調整槽120の水位変動に対し第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122の作動タイミングが示される。なお、本実施の形態では、第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122をはじめ、前記の撹拌装置125、汚泥引き抜き手段142,162、返還手段164などにエアを送気するブロワ(図示省略)等の作動が制御部200によって制御されるようになっている。
図5に示すように、第1移送ポンプ121は、流量調整槽120の水位が下側基準水位(LWL)よりも高い場合に運転状態とされる常用のポンプとして使用される。すなわち、第1移送ポンプ121は、第1フロートF1による水位検出の結果、流量調整槽120の水位が下側基準水位(LWL)を下回る水位となる以外は常時運転状態となる。この第1移送ポンプ121が、本発明における「第1移送ポンプ」に対応しており、下側基準水位(LWL)が本発明における「下側基準水位」に相当する。
一方、第2移送ポンプ122は、流量調整槽120の水位が上側基準水位(HWL)よりも高い場合と、下側基準水位(LWL)と上側基準水位(HWL)との間の所定の領域においてのみ作動する非常用のポンプとして使用される。すなわち、第2移送ポンプ122は、第3フロートF3による水位検出の結果、流量調整槽120の水位が上側基準水位(HWL)を上回る水位において運転状態とされる第1の運転モードと、第3フロートF3による水位検出の結果に関わらず第1移送ポンプ121の起動に伴って一時的に所定時間Tだけ運転状態とされる第2の運転モードを有する。特に、本実施の形態では、第2移送ポンプ122において第1の運転モードに加え、第2の運転モードを設定したことを特徴とする。これら第1の運転モードおよび第2の運転モードにおいては、第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122が一時的に所定時間Tだけ2台同時運転となる。この第2移送ポンプ122が、本発明における「第2移送ポンプ」に対応しており、上側基準水位(HWL)が本発明における「上側基準水位」に相当する。
なお、本実施の形態では、第2の運転モードにおいて第2移送ポンプ122が一時的に運転される運転時間(所定時間T)は、計量調整装置130への被処理水の移送流量を増加させることによって夾雑物除去槽140以降における処理流量(処理負荷)を増加させ過ぎないような短時間、一例としては30秒から1分の間の時間に設定されるのが好ましい。
ところで、流量調整槽120への被処理水の流入量が少ないときには、流量調整槽120の水位が上側基準水位(HWL)に達する頻度が少なくなる。このような状況において、第2移送ポンプ122に第2の運転モードの設定がなく第1の運転モードのみが設定されている場合には、第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122の2台同時運転の機会が少なくなり、流量調整槽120から計量調整装置130へと移送される被処理水の移送流量は少なく当該移送流量の変動も小さくなる。このような場合には、計量調整装置130への被処理水の流入量および流入量変動も小さくなるため、計量調整装置130内の流通経路における流量(流速)は低レベルで安定化することとなり、計量調整装置130内に形成された越流堰や潜り堰にスケールの付着や夾雑物の堆積が発生するおそれがある。とりわけ、計量調整装置130内において上流側に位置する第1室131に形成されている越流堰付近や潜り堰付近にスケールの付着や夾雑物の堆積が発生し易い。また、計量調整装置130の前段に微細目スクリーンのような固形物分離手段が設けられないような場合にはこのような問題がより顕著となる。そして、越流堰や潜り堰にスケールの付着や夾雑物の堆積が発生すると、計量調整装置130本来の流量調整機能が損なわれることが想定される。
そこで、本実施の形態では、第2移送ポンプ122において第1の運転モードに加え、第2の運転モードを設定している。この第2の運転モードにおいては、第1移送ポンプ121の起動に対応して必ず第2移送ポンプ122が所定時間Tだけ運転されることとなるため、第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122の2台同時運転の機会を増やすことが可能となる。これにより、流量調整槽120から計量調整装置130へと移送される被処理水の移送流量が一時的に増加され計量調整装置130への流入量が増加されるため、計量調整装置130内の流通経路を流れる被処理水の流量および流速を増加させることができるとともに、被処理水の流量および流速に変動を与えることができる。従って、計量調整装置130内の各構成部材、例えば越流によって被処理水の移流を可能とする越流堰や、潜流によって被処理水の移流を可能とする潜り堰等に付着したSSなどのスケールや堆積物を除去し、計量調整装置130外へ排出することが可能となる。とりわけ、第1移送ポンプ121の起動時のように発生頻度が高いタイミングに対応して第2移送ポンプ122を運転することによって当該運転の頻度が高まり、越流堰や潜り堰等に一旦付着したスケールや堆積した堆積物の除去を行うことのみならず、越流堰や潜り堰等におけるスケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。かくして、計量調整装置130本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となる。なお、第2移送ポンプ122によって増加させる被処理水の増加量は、計量調整装置130の洗浄処理において得られる洗浄効果に応じて適宜設定する。
第2の運転モードが設定された上記構成の第2移送ポンプ122は、第1移送ポンプ121を介して計量調整装置130へと移送される被処理水の移送流量を増加させる機能を有する手段であり、本発明における「流量増加手段」を構成する。また、第2移送ポンプ122のこの第2の運転モードは、計量調整装置130への被処理水の流入量を増やすことによって計量調整装置130の洗浄処理を行うモードであり、後述する態様2〜態様6における「洗浄処理モード」に対応している。
また、このような計量調整装置130の洗浄効果により、計量調整装置130の前段に微細目スクリーンのような固形物分離手段を設ける必要がなくなり、計量調整装置130の構成を簡素化することが可能となる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記実施の形態では、流量調整槽120から計量調整装置130へと移送される被処理水の移送流量を増加させる操作を第2移送ポンプ122の運転頻度を増やすことによって行う場合について記載したが、第1移送ポンプ121を流量可変タイプの構成とし、第1移送ポンプ121による被処理水の移送流量を増加させる制御を行うことによって流量調整槽120から計量調整装置130へと移送される被処理水の移送流量を増加させるようにしてもよい。
具体的には、流量調整槽120の水位が下側基準水位(LWL)と上側基準水位(HWL)との間にある場合において、第1移送ポンプ121による移送流量を当該第1移送ポンプ121の起動時よりも増加させた状態を所定時間、例えば本実施の形態における所定時間Tだけ継続する構成とする。なお、第1移送ポンプ121の移送流量を増加させるタイミングに関しては、第1移送ポンプ121の起動時ないし当該起動時から所定時間後、また、流量調整槽120の水位が下側基準水位(LWL)と上側基準水位(HWL)との間の予め定められた水位に達したとき等を当該タイミングとして適宜設定することができる。
その他の形態として、第1移送ポンプ121や第2移送ポンプ122以外の移送ポンプを所定時間運転する構成によって、流量調整槽120から計量調整装置130へと移送される被処理水の移送流量を増加させる流量増加手段を構成することもできる。
また、上記実施の形態や種々の変更の形態に鑑み、本発明では以下の態様1〜態様6に記載の構成を採り得る。
(態様1)
本発明では、「請求項2または請求項3に記載の排水処理装置であって、
前記貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間の特定の水位に達したことを検出可能な水位情報検出手段を備え、
前記流量増加手段は、前記水位情報検出手段により検出された情報に基づいて作動する構成であることを特徴とする排水処理装置。」という構成(態様1)を採り得る。
この態様1に記載の排水処理装置は、請求項2または請求項3に記載の構成において、さらに水位情報検出手段を備えている。この水位情報検出手段は、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間の特定の水位に達したことを検出可能な機能を有する手段である。この水位情報検出手段としては、貯留領域の水位が特定の水位に達したことを検出可能なフロートスイッチなどを用いることができる。そして、本発明では、水位情報検出手段により検出された情報に基づいて流量増加手段が作動する、すなわち流量増加手段により流量調整装置への移送流量が増加され、流量調整装置への流入量が増加されるようになっている。ここで、貯留領域の各水位のうち運転中に到達する出現頻度の高い水位を特定の水位に設定するのが好ましい。これにより、水位情報検出手段が高頻度で作動し、流量増加手段が高頻度で作動することとなる。
なお、ここでいう「水位情報検出手段により検出された情報に基づいて流量増加手段が作動する。」との態様には、水位情報検出手段によって貯留領域の水位が特定の水位に達したあと遅滞なく流量増加手段の作動が開始される態様や、水位情報検出手段によって貯留領域の水位が特定の水位に達したあと一定時間経過後に流量増加手段の作動が開始される態様が含まれる。
本態様1に記載の排水処理装置のこのような構成によれば、貯留領域の水位が出現頻度の高い特定の水位に達したときに水位情報検出手段が作動するように設定することにより、流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を増加させる操作の頻度を高めることが可能となる。これにより、越流堰や潜り堰等、流量調整装置内の各構成部材に一旦付着したスケールや堆積した堆積物の除去を行うことのみならず、スケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。
(態様2)
本発明では、「被処理水の処理経路に、被処理水の一部を分岐させることによって流量調整を行う流量調整装置と、貯留領域から前記流量調整装置へと被処理水を移送可能な第1移送ポンプおよび第2移送ポンプとを備え、前記貯留領域の水位が下側基準水位よりも高い場合に前記第1移送ポンプが運転状態とされ、前記貯留領域の水位が上側基準水位よりも高い場合に前記第1移送ポンプに加え前記第2移送ポンプが運転状態とされる構成の排水処理装置において、前記流量調整装置の洗浄を行う方法であって、
前記貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、前記第1移送ポンプを介して前記流量調整装置への被処理水の移送流量を増加させ、これにより当該流量調整装置の洗浄を行う洗浄処理モードを有することを特徴とする、流量調整装置の洗浄方法。」という構成(態様2)を採り得る。
この態様2に記載の流量調整装置の洗浄方法では、流量調整装置の洗浄を行う洗浄処理モードを設けている。この洗浄処理モードでは、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、第1移送ポンプを介して流量調整装置への被処理水の移送流量を増加させる処理を行う。すなわち、この洗浄処理モードは、流量調整装置へと流入する被処理水の流入量を増加させ、流量調整装置内の流通経路を流れる被処理水の流量および流速を増加させるとともに、被処理水の流量および流速に変動を与えることによって、流量調整装置内の各構成部に付着したSSなどのスケールや堆積物を除去し、流量調整装置外へ排出することで流量調整装置の洗浄処理を行う運転モードである。当該洗浄処理は、既に運転中の状態にある第1移送ポンプに加え本来停止中の状態にある第2移送ポンプを所定時間運転したり、既に運転中の状態にある第1移送ポンプの移送能力を一時的に上げるように制御したり、また第1移送ポンプや第2移送ポンプ以外の移送ポンプを所定時間運転したりすることによって行うことができる。
本態様2に記載の流量調整装置の洗浄方法によれば、請求項1において記載の作用効果と実質的に同様に、流量調整装置内の流通経路を流れる被処理水の流量および流速を増加させることができるとともに、被処理水の流量および流速に変動を与えることができるため、流量調整装置内の各構成部材、例えば越流によって被処理水の移流を可能とする越流堰や、潜流によって被処理水の移流を可能とする潜り堰等に付着したSSなどのスケールや堆積物を除去し、流量調整装置外へ排出するという洗浄操作が可能となる。とりわけ、洗浄処理モードの処理頻度を高めることによって、越流堰や潜り堰等におけるスケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。かくして、流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となる。
(態様3)
また、本発明では、「態様2に記載の流量調整装置の洗浄方法であって、
前記洗浄処理モードにおいて、前記第2移送ポンプを所定時間運転させ前記流量調整装置への被処理水の移送流量を増加させることによって当該流量調整装置の洗浄を行うことを特徴とする、流量調整装置の洗浄方法。」という構成(態様3)を採り得る。
この態様3に記載の流量調整装置の洗浄方法では、態様2に記載の洗浄処理モードにおいて、第2移送ポンプを所定時間運転させ流量調整装置への被処理水の移送流量を増加させる処理を行う。
本態様3に記載の流量調整装置の洗浄方法によれば、請求項2において記載の作用効果と実質的に同様に、流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となるうえに、本来貯留領域の水位が上側基準水位に達しないと運転されない第2移送ポンプを用いて流量調整装置の洗浄処理を行うため合理的である。
(態様4)
また、本発明では、「態様2に記載の流量調整装置の洗浄方法であって、
前記洗浄処理モードにおいて、前記第1移送ポンプによる移送流量を当該第1移送ポンプの起動時よりも増加させた状態を所定時間継続し前記流量調整装置への被処理水の移送流量を増加させることによって当該流量調整装置の洗浄を行うことを特徴とする、流量調整装置の洗浄方法。」という構成(態様4)を採り得る。
この態様4に記載の流量調整装置の洗浄方法では、態様2に記載の洗浄処理モードにおいて、第1移送ポンプによる移送流量を当該第1移送ポンプの起動時よりも増加させた状態を所定時間継続し流量調整装置への被処理水の移送流量を増加させる処理を行う。当該処理に際しては、流量可変タイプの第1移送ポンプを用いるのが好ましい。
本態様4に記載の流量調整装置の洗浄方法によれば、請求項3において記載の作用効果と実質的に同様に、第1移送ポンプの移送能力を制御することによって、流量調整装置本来の流量調整機能の維持、安定化を図ることが可能となる。
(態様5)
また、本発明では、「態様3または態様4に記載の流量調整装置の洗浄方法であって、
前記洗浄処理モードでは、前記第1移送ポンプが起動したことを条件として前記第2移送ポンプを所定時間運転させる処理、ないし前記第1移送ポンプによる移送流量の増加継続処理を行うことを特徴とする、流量調整装置の洗浄方法。」という構成(態様5)を採り得る。
この態様5に記載の流量調整装置の洗浄方法では、態様3または態様4に記載の洗浄処理モードにおいて、第1移送ポンプが起動したことを条件として第2移送ポンプを所定時間運転させる処理、ないし第1移送ポンプによる移送流量の増加継続処理を行う。
本態様5に記載の流量調整装置の洗浄方法によれば、請求項4において記載の作用効果と実質的に同様に、第1移送ポンプの起動時のように発生頻度が高いタイミングに対応して洗浄処理モードを設けるため、流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を増加させる処理の頻度を高めることが可能となる。これにより、越流堰や潜り堰等、流量調整装置内の各構成部材に一旦付着したスケールや堆積した堆積物の除去を行うことのみならず、スケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。
(態様6)
また、本発明では、「態様3または態様4に記載の流量調整装置の洗浄方法であって、
前記洗浄処理モードでは、前記貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間の特定の水位に達したことを条件として前記第2移送ポンプを所定時間運転させる処理、ないし前記第1移送ポンプによる移送流量の増加継続処理を行うことを特徴とする、流量調整装置の洗浄方法。」という構成(態様6)を採り得る。
この態様6に記載の流量調整装置の洗浄方法では、態様3または態様4に記載の洗浄処理モードにおいて、貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間の特定の水位に達したことを条件として第2移送ポンプを所定時間運転させる処理、ないし第1移送ポンプによる移送流量の増加継続処理を行う。貯留領域の水位が特定の水位に達したことはフロートスイッチなどの水位情報検出手段を用いて検出する。なお、貯留領域の各水位のうち運転中に到達する発生頻度の高い水位を特定の水位に設定するのが好ましい。
本態様6に記載の流量調整装置の洗浄方法によれば、流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を増加させる処理の頻度を高めることが可能となり、これにより、越流堰や潜り堰等、流量調整装置内の各構成部材に一旦付着したスケールや堆積した堆積物の除去を行うことのみならず、スケールの付着や堆積物の堆積の発生自体を抑えることが可能となる。
本発明における一実施の形態の排水処理槽100の処理フローを示す図である。 図1中の計量調整装置130の構成を示す平面図である。 排水処理槽100のうち流量調整槽120周辺の構成を示す図である。 第1フロートF1〜F4の機能を説明する図である。 流量調整槽120の水位変動に対し第1移送ポンプ121および第2移送ポンプ122の作動タイミングを示す図である。
符号の説明
100…排水処理槽
110…ばっ気型スクリーン
120…流量調整槽
121…第1移送ポンプ
122…第2移送ポンプ
123…第1フロートスイッチ
124…第2フロートスイッチ
125…撹拌装置
130…計量調整装置
140…夾雑物除去槽
142,162…汚泥引き抜き手段
150…担体流動槽
160…担体濾過槽
164…返還手段
170…消毒槽
180…放流ポンプ槽
190…汚泥濃縮貯留槽
200…制御部

Claims (4)

  1. 被処理水の処理経路に、被処理水の一部を分岐させることによって流量調整を行う流量調整装置と、貯留領域から前記流量調整装置へと被処理水を移送可能な第1移送ポンプおよび第2移送ポンプとを備え、
    前記貯留領域の水位が下側基準水位よりも高い場合に前記第1移送ポンプが運転状態とされ、前記貯留領域の水位が上側基準水位よりも高い場合に前記第1移送ポンプに加え前記第2移送ポンプが運転状態とされる構成の排水処理装置であって、
    前記貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、前記流量調整装置へと移送される被処理水の移送流量を、前記第1移送ポンプによる起動時の移送流量よりも増加させる流量増加手段を備えていることを特徴とする排水処理装置。
  2. 請求項1に記載の排水処理装置であって、
    前記流量増加手段は、前記貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、前記第2移送ポンプを所定時間運転させる構成であることを特徴とする排水処理装置。
  3. 請求項1に記載の排水処理装置であって、
    前記第1移送ポンプは、被処理水の移送流量が可変とされた構成であり、
    前記流量増加手段は、前記貯留領域の水位が下側基準水位と上側基準水位との間にある場合において、前記第1移送ポンプによる移送流量を当該第1移送ポンプの起動時よりも増加させた状態を所定時間継続する構成であることを特徴とする排水処理装置。
  4. 請求項2または3に記載の排水処理装置であって、
    前記第1移送ポンプが起動したことを検出可能な第1移送ポンプ情報検出手段を備え、
    前記流量増加手段は、前記第1移送ポンプ情報検出手段により検出された情報に基づいて作動する構成であることを特徴とする排水処理装置。
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