JP4312380B2 - 改良結晶構造 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、表面平滑性、粒度(size)、形状、および結晶化度が制御された結晶の改良製造法に関する。本発明は、このような結晶を含んでなる組成物、および改良された医薬組成物を製造するためのある種の結晶の使用にも関する。
【0002】
米国特許第5254330号明細書には、キャリヤー粒子の皺を減少させることにより、キャリヤー粒子を含んでなる組成物からの薬剤粒子の再分散が容易になることが開示されている。この文献には、粒状砂糖結晶(好ましいキャリヤー粒子)の製造法が記載されている。この方法は、少なくとも等容積の水不混和性有機溶媒と、所定量の水および有機溶媒のいずれとも混和性の溶媒を加えることによる飽和水溶液からの結晶化を包含する。溶媒混合物は、結晶化および結晶成長の期間中激しく攪拌するのが好ましい。しかしながら、この文献に忌諱されているキャリヤー粒子は、粒度が可変のものである(5〜1000μm)。
【0003】
溶液から物質を結晶させるには、一定攪拌を行って、ケーキ形成や他の非分散性凝集体の形成が起こらないようにするのが重要である。しかしながら、機械的攪拌は溶液にランダムなエネルギー変動(random energy fluctuation)を生じ、局部濃度の不均質分散を引起す可能性がある。こうした仮定は、過飽和溶液は容器の側面を軽く叩くだけで凝集を誘発することができるという減少によって支持される。機械的攪拌によって誘発された局部濃度の変動は、成長速度が主としてその周囲の溶液の過飽和状態に依存しているので、結晶の不均質成長を生じることがある。従って、不均質成長により、異なった粒度や不規則な形状の結晶が生成することになるが、これらはいずれも結晶化を攪拌下で行うときによく見られていることである。更に、機械的攪拌は、二次的凝集を誘発することが知られており、これは現存する結晶の存在下で起こるものである(Larson, Chem. Eng. Commun., 1981, 12: 161)。従って、結晶が一定攪拌下、懸濁液中で成長しているときには、追加の核が結晶粒度分布(crystal sizedistribution)に連続的に加えられることになる。核形成段階でも核の成長と直接競合して利用可能な過飽和を消耗させるので、新たに生成した結晶は以前から存在する結晶より小さな程度にしか成長しない。これにより、最終的な結晶の粒度分布が更に広くなる。従って、機械的攪拌では、小さな結晶が大きな部分を占める広い粒度分布を有する結晶がほとんど常に生成し、このことは、一定攪拌下で調整されるラクトースの粒度分布から確かめられる(Valle-Vega and Nickerson, J. Food Sci., 1977; 42; 1069-1072)。吸入エアゾール用のキャリヤー粒子としての使用を目的とするラクトース粒子の大半は63〜90μmの粒度を有する必要があるので、ラクトース粒子の製造ではこのような粒度分布は避けるべきである。結晶の形状は、主として結晶を成長させた環境の過飽和によって決定される。過飽和状態に差があれば、様々な形状および表面の肌理のラクトース結晶が生成することが予想される。このような形態学的特性を有する結晶は、任意の付着薬剤粒子のキャリヤー粒子として用いるときには矛盾した行動が見られる。
【0004】
機械的攪拌(または攪拌混合)では、存在している結晶同士、結晶と容器の壁、および結晶と任意の攪拌装置との間で衝突も起きる。衝突エネルギーは、小結晶片を砕き、それが次に懸濁液中に分散されることがある。砕かれた結晶部分は、新たな結晶が成長するための安定な胚として作用することがある。壊れた結晶表面上の砕かれた部位は、新たな結晶が成長するための核として作用することもある。新たな結晶が大きな結晶のあらゆる砕かれた部位から成長するものではないにしても、これらの砕けた面は不規則な成長をして、影響を受けた結晶の粒子形状および表面の肌理の不規則性が増加する。従って、十分に確定された形態学を有する結晶を生成させるには、攪拌手段の全くない静止状態にある系(undisturbed system)から結晶化を行うのが有利なことがある。
【0005】
静止状態にある系で非分散性凝集体を全く形成することなく結晶を成長させるため、以前は結晶をゲルに懸濁させていた(Mullin著、結晶化(Crystallization) (第三版)、Butterworth-Heinemann Ltd.、オックスフォード、1993年)。ゲルは成長する結晶の保護障壁となり、結晶性分子を一様に拡散させることができる。ゲルは、溶液に外部から動揺を与えることなく、結晶が成長することができ、従って、機械的攪拌の使用に関連した主要な問題点の幾つかを解決することができる均質な環境を提供することが期待される。結晶は停滞した懸濁液中にあるので、個々の結晶は破損なしに成長して成熟する。この方法で調整した結晶は、機械的攪拌下で得たものと比較して、常により規則的形状と滑らかな表面を有する。従って、ゲルからの結晶化は、十分に確定した形態学を有する大きな単結晶を選るのに広く用いられてきた。更に、二次的核形成は、攪拌下での溶液の場合に比較して、ゲル中では遙かに少ない程度でしか起こらない。このような核形成が阻害されることにより、最終粒子の粒度分布を一層狭くすることができる。α−ラクトース一水和物の単結晶は、0.7%(w/w)寒天ゲル中で成長させた(Wong and Aulton, J. Pharm. Pharmacol., 1987; 39 (suppl.); 124P)。しかしながら、寒天は医薬用賦形剤ではないので、寒天ゲルの使用が吸入器用のキャリヤーとして用いるためのラクトース粒子の調製に適していることが分からないことがある。寒天は普通に用いられる有機溶媒のほとんどにも不溶性であり、このために結晶表面から吸着した寒天ゲルを除去することが非常に困難になる。
【0006】
従って、結晶化の際に攪拌の手段を用いることなく結晶を成長させることができかつ結晶を多量に提供する方法が求められている。
【0007】
意外なことには、本発明者らは、結晶化および結晶成長の際に機械的攪拌または攪拌混合を行うことなく結晶を調整することができる方法を見出した。このようにして得た結晶は、粒度および形状が大きく変動するという欠点を解決しており、表面平滑性および結晶化度が改良されており、細長い形状を有する。このような結晶が特に有利な分野、例えば吸入医薬処方物で用いられるキャリヤーおよび薬剤粒子、および塗料の添加剤がある。
【0008】
本発明は、結晶化法であって、
a)粘度を調整することができる媒質に結晶させる物質を溶解し、
b)剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25〜90Pa.sの範囲のゲルになるまで媒質の粘度を調整するための手段を適用し、
c)結晶を成長させ、
d)剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25Pa.s未満の流体になるまで媒質の粘度を調整するための手段を適用し、
e)結晶を回収する
ことを含んでなる、結晶化法を提供する。
【0009】
媒質の粘度を調整するための手段は、例えば温度変化、超音波、チキソトロピー性、エレクトロ−レオロジー(電流の負荷)、機械的剪断、化学添加剤(例えば、塩化ナトリウムまたはエタノール)、またはpH変化である。好ましくは、媒質の粘度を調整するための手段は、pH変化である。
【0010】
媒質は、ポリマーの水溶液または有機溶液の形態であることができる。好ましくは、媒質は、ポリマーの水溶液である。
【0011】
結晶させる物質は、薬剤物質、化学中間体、賦形剤、例えば吸入医薬組成物で用いるのに適する薬剤粒子のキャリヤーであることができ、または例えば塗料用添加剤であることができる。好ましくは、結晶させる物質は、水溶性薬剤または薬学上許容可能なキャリヤーである。
【0012】
結晶は、当該技術分野で知られている標準的手法によって取得することができる。例えば、結晶は、濾過、遠心分離によって回収することができ、または上清を傾瀉し、結晶を乾燥することによって回収することができる。
【0013】
多数の医薬品、特に喘息のような呼吸器疾患の治療薬は、吸入によって投与される。この薬剤は標的器官に直接作用するので、非常に少量の活性成分を用いることによって、全身的吸収の結果として引起される可能性のある副作用を最小限に止めることができる。この投与経路の効果は、肺にとって利用可能な適当かつ調和した調剤の作成において見られる問題によって限定されている。現在利用可能な送出装置は、加圧計量投薬量吸入器、ネブライザー、および乾燥粉末吸入器である。
【0014】
計量投薬量吸入器には、指導および吸入を良好に調整して一定投薬量を投与することが必要である。この調整は、患者によっては困難なことがある。ネブライザーは有効であるが、比較的高価であり、嵩張るものであるため、主として病因で使用される。様々な乾燥粉末吸入器が開発されており、乾燥粉末吸入器は薬剤粒子の微細な雲を生成するには、患者の吸入作用に依存しているので、計量投与量吸入器の使用に伴う調整の問題は適用されない。
【0015】
吸入によって投与される薬剤は、肺への浸透を最大にするため、粒度を制御したもの、好ましくは直径が1〜10μmの範囲のものであるべきである。不運なことには、この粒度範囲の粉末、例えば超微粉砕粉末は、嵩容積が高くまた個々の粒子間の凝集力のため流動特性に極めて乏しい。これらの特性によって、医薬品粉末の製造の際に取扱いおよび計量が困難になり、最も重要なことには、粉末の吸入器への正確な調合に悪影響を及ぼす。乾燥粉末医薬処方物の流動性を改良するため、多くの提案が文献に報告されている。
【0016】
英国特許第1520248号明細書には、吸入器のリザーバー内では十分な流動性を有するが、装置のマウスピースの動揺気流に導入されると内部凝集性が十分に低いため更に微細な粒子に分解する微細粉末状のナトリウムクロモグリケートの軟質ペレットの製造が記載されている。多数の他の公表特許出願明細書では、例えば英国特許第1402423号明細書では、キャリヤー材料の使用、例えば英国特許第1242211号明細書、英国特許第1381872号明細書、英国特許第1410588号明細書、英国特許第1478020号明細書および英国特許第1571629号明細書では、特に粒度が所定範囲内に入る粒子の粗めのキャリヤーが示唆されている。WO87/05213号明細書には、1種類以上の固形の水溶性希釈剤と滑沢剤との凝塊を含んでなるキャリヤーが記載されており、欧州特許第0260241号明細書には、脂質を基剤とする乾燥粉末組成物が記載されており、米国特許第5143126号明細書には、ホルモテロールおよびラクトースの流動性粒子凝集体の製造法が記載されている。不運なことには、薬剤および賦形剤の粒度および薬剤対賦形剤の比の選択には、計量のための適正な嵩および流動特性および吸入気流中の微粒子薬剤の所望な再分散性との間の妥協を伴う。
【0017】
意外なことには、本発明の方法は、粒度および形状が制御され、表面平滑性および結晶化度が改良され、細長い形状を有する薬剤またはキャリヤーの結晶を生成するのに用いることかできる。このような結晶により、吸入用の組成物の処方の問題点の幾つかが解決される。
【0018】
好ましい態様では、本発明は、結晶化法であって、
a)結晶させる物質を、粘度がpHによって変化する媒質の水溶液に溶解し、
b)剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25〜90Pa.sの範囲のゲルになるまで媒質のpHを調整し、
c)結晶を成長させ、
d)剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25Pa.s未満の流体になるまで媒質のpHを調整し、
e)結晶を回収する
ことを含んでなる、結晶化法を提供する。
【0019】
好ましくは、結晶化させる物質は、乾燥粉末吸入器組成物でキャリヤーまたは薬剤として用いるのに適した材料である。好ましいキャリヤーとしては、マンニトール、アラビノース、キシリトールおよびデキストロースのような単糖類およびそれらの位置水和物、ラクトース、マルトースおよびスクロースのような二糖類、および澱粉、デキストリンおよびデキストランのような多糖類が挙げられる。更に好ましいキャリヤーは、グルコース、フルクトース、マンニトール、スクロースおよびラクトースのような粒状の結晶性糖を含んでなる。特に好ましいキャリヤーは、ラクトースおよびラクトース一水和物である。
【0020】
好ましくは、キャリヤーの粒子の平均粒度は、質量によって分布したときには、5〜1000μmの範囲であり、更に好ましくは50〜250μmの範囲であり、最も好ましくは50〜100μmの範囲である。典型的には、粒子の少なくとも95%は、この範囲内に収まる粒度のものである。
【0021】
本発明による粉末組成物で投与することができかつ本発明により結晶化させることもできる好ましい薬剤としては、吸入によって有用に送出される任意の薬剤、例えば鎮痛薬、例えばコデイン、ジヒドロモルフィン、エルゴットアミン、フェンタニルまたはモルフィン;狭心症製剤、例えばジルチアゼム;抗アレルギー薬、例えばクロモグリケート、ケトチフェンまたはネドクロミル;感染防止薬、例えばセファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、またはペンタミジン;抗ヒスタミン剤、例えばメタピリレン;抗炎症薬、例えばベクロメタゾン、フルニソリド、ブデソニド、チプレダン、トリアムシノロンアセトニド、またはフルチカゾン;鎮咳薬、例えばノスカピン;気管支拡張薬、例えばエフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、フォルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン;イソエタリン、ツロブテロール、オルシプレナリン、または(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6[2−(2−ピリジニル)エトキシ)ヘキシル]−アミノ]メチル]ベンゼンメタノール;利尿薬、例えばアミロリド;抗コリン作動薬、例えばイプラトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウム;ホルモン、例えばコルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロン;キサンチン、例えばアミノフィリン、コリンテオフィリネート、リシンテオフィリネート、またはテオフィリン;および治療用タンパク質およびペプチド、例えばインスリンまたはグルカゴンが挙げられる。場合によっては、薬剤を塩の形態で(例えば、アルカリ金属またはアミン塩として、または酸付加塩として)、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、または溶媒和物(例えば水和物)として用い、薬剤の活性および/または安定性を最適にすることができる。
【0022】
本発明による粉末組成物を用いて投与するための特に好ましい薬剤としては、吸入療法による喘息などの呼吸器疾患の治療に用いられる抗アレルギー薬、気管支拡張薬、および抗炎症性ステロイド、例えばクロモグリケート(例えば、ナトリウム塩として)、サルブタモール(例えば、遊離塩基として、または硫酸塩として)、サルメテロール(例えば、キシナフォエート塩として)、テルブタリン(硫酸塩として)、レプロテロール(例えば、塩酸塩として)、ベルコメタゾンジプロピオネート(例えば、一水和物として)、フルチカゾンプロピオネート、または(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6[2−(2−ピリジニル)エトキシ)ヘキシル]−アミノ]メチル]ベンゼンメタノールが挙げられる。サルメテロール、サルブタモール、フルチカゾンプロピオネート、ベクロメタゾンジプロピオネート、およびそれらの生理学上許容可能な塩および溶媒和物が、特に好ましい。最も好ましいものは、フルチカゾンプロピオネート、サルメテロールキシナフォエート、サルブタモールスルフェート、およびイプラトロピウムブロミドである。
【0023】
乾燥粉末吸入処方物でキャリヤーとして用いることを目的とする結晶を調整するのに用いられる媒質は、少なくとも下記の基準に適合するのが好ましい。第一に、媒質は、内服用の医薬成分として用いるのに適当なものとする。第二に、この媒質は、好ましくは結晶表面から効率的に除去することができ、結晶の如何なる物理化学的特性にも影響を与えず、最も重要なことは、このような化合物を気道に導入する可能性を最小限にするものでなければならない。第三に、この媒質の粘稠性または粘度を制御して、結晶化の後に、結晶の形態学を変化させるような過酷な処理を行うことなく、結晶の大部分を回収することができる。
【0024】
好ましくは、この媒質を含んでなるポリマーは、カーボマーである。カーボマーは、アルキルスクロースまたはペンタエリトリトールのアリルエーテルで架橋したポリアクリル酸ポリマーであり、上記の基準に適合する媒質を提供する。カーボマーは、医薬産業において、懸濁剤、乳化剤または錠剤結合剤として広汎に用いられてきた。カーボマーゲルは、粘膜粘着性薬剤放出処方物の生物粘着性ビヒクルとして、適用部位における薬剤の滞留を引き延ばすのにも用いられた。カーボマーゲルの粘度はポリマー濃度によって変化することが知られており(Barry and Meyer, Int. J. Pharm., 1979; 2; 1-25)、従って、結晶成長を実質的に阻害することなく結晶を懸濁することができる最小粘度を得ることができる。カーボマーの粘度は、溶液のpH値と可逆的に変化する(Barry and Meyer, Int. J. Pharm., 1979; 2; 27-40)。カーボマーは水に分散して、低粘度の酸性コロイド溶液を形成し、これを中和すると、極めて粘稠なゲルを生成する。粘度はpH6〜11で最大に達するが、pHが3未満または12を上回る場合にはかなり減少する。従って、結晶化は、中和したカーボマーゲルで行うことができる。その後、ゲルを酸性にすることによって流体に転換し、結晶を容易に取得できるようにすることができる。結晶の表面から媒質を除去するためには、カーボマーが可溶性であるが、結晶は不溶性である溶媒が必要である。カーボマーはエタノールおよびグリセリンのいずれにも可溶性であるが、好ましい結晶であるラクトースはこれらの溶媒に不溶性である。従って、ラクトース結晶に吸着したカーボマー残渣は、結晶をエタノールまたはグリセリンで洗浄することによって結晶の形態学を実質的に変化させることなく容易に除去することができる。
【0025】
媒質のpHは塩基水溶液を添加することによって調整することができ、例えば水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって上昇させることができ、または酸水溶液の添加によって低下させることができ、例えば塩酸を加えることによって低下させることができる。
【0026】
最も好ましくは、媒質はCarbopol 934TMゲルである。好ましくは、ゲルは、濃度が少なくとも0.4%(w/w)のCarbopol 934TMの水性分散液である。好ましくは、Carbopol 934TMの濃度は、0.4〜0.8%(w/w)の範囲である。
【0027】
好ましくは、Carbopol 934TMゲルのpHは、最初にpH6.5〜7.5の範囲になるように調整し、剪断速度1秒−1での見掛け粘度を25〜90Pa.sの範囲とし、濃度によって変化する。好ましくは、ゲルは、この方法の段階b)について0.14〜2.81Paの範囲の静的降伏値(static yield value)を有し、50〜1000μmの粒度範囲の結晶が沈降するのを防止する。
【0028】
好ましくは、結晶成長の後、Carbopol 934TMゲルのpHをpH3〜3.5の範囲になるように調整して、流体を提供する。好ましくは、この流体は、静的降伏値が<0.14Paである。
【0029】
当該技術分野で知られている方法によって測定することができる濃度およびpHパラメーターを有する他のカーボマーを本発明に用いることができることは、当業者によって理解されるであろう。
【0030】
好ましくは、結晶成長は、結晶の大半が50〜125μm、更に好ましくは63〜90μmの範囲の粒度に成長するまで、光学顕微鏡を用いることなどによって観察する。
【0031】
一つの態様では、本発明は、上記の方法によって調製した結晶を提供する。好ましくは、これらの結晶はラクトース一水和物結晶である。
【0032】
媒質がカーボマーであるときには、好ましくは取得した結晶を、カーボマーは可溶性であるが、結晶は不溶性である溶媒、例えばエタノールまたはグリセリンで洗浄する。
【0033】
もう一つの態様では、本発明は、上記の方法によって得ることができる結晶を提供する。好ましくは、これらの結晶はラクトース一水和物結晶である。
【0034】
本発明の方法によって調製した結晶、例えばラクトース一水和物結晶は、一定攪拌法によって調製した結晶よりかなり高い平均伸び比(mean elongation ratio)および「表面因子」(表3参照)、および改良された結晶化度(表4参照)および流動性(斜面の角度がかなり小さい、表5参照)を有する。
【0035】
従って、本発明の一態様では、伸び比が1.58±0.33であり、粒度が63〜90μmの範囲のラクトース一水和物結晶が提供される。
【0036】
意外なことには、伸び比が高い結晶は、吸入に適した粉末組成物でキャリヤー粒子として用いるときには、伸び比の低い結晶性キャリヤー粒子と比較して、担持される医薬品の微粒子画分(FPF)が増加することを見出した(表6参照)。
【0037】
従って、本発明は、薬剤微粒子画分が改良された吸入用の粉末処方物の製造において、キャリヤー粒子、好ましくはラクトース一水和物結晶であって、伸び比が1.55〜2.20の範囲であり、好ましくは1.60〜2.10の範囲のものの使用を提供する。
【0038】
本発明によって調製した結晶を包含する伸張したキャリヤー粒子を用いて、有利な特性を有する吸入に適した医薬用粉末組成物の形成に用いることができる。このような組成物によって、薬剤粒子の再分散を改良することができる。
【0039】
従って、本発明の一態様では、伸張したキャリヤー粒子、好ましくは伸張したラクトース一水和物結晶であって、好ましくは本発明の方法によって調製した伸張したラクトース一水和物結晶の形態のものを含んでなる医薬組成物が提供される。この組成物は、場合によっては他の薬学上許容可能な希釈剤またはキャリヤーを含んでなることもある。
【0040】
好ましくは、医薬組成物は、伸び比が1.55〜2.20であり、好ましくは1.60〜2.10の範囲のラクトース一水和物結晶を含んでなる。
【0041】
この医薬組成物は、有用なことには上記のような吸入による投与に適した任意の粒状薬剤を更に含んでなることができる。本発明による組成物は、所望ならば、2種類以上の活性成分を含むことができることを、当業者であれば理解されるであろう。薬剤は、上記の薬剤の適当な組合せから選択することができる。例えば、気管支拡張薬の適当な組合せとしては、エフェドリンとテオフィリン、フェノテロールとイプラトロピウム、およびイソエタリンとフェニレフリン処方物が挙げられる。
【0042】
他の組成物は、サルブタモール(例えば、遊離塩基として、または硫酸塩として)、サルメテロール(例えば、キシナフォエート塩として)、またはイソプレナリンのような気管支拡張薬を、ベクロメタゾンエステル(例えば、ジプロピオネート)またはフルチカゾンエステル(例えば、プロピオネート)のような抗炎症性ステロイドと組み合わせたもの、または気管支拡張薬をクロモグリケート(例えば、ナトリウム塩)のような抗アレルギー薬と組み合わせたものを含むことができる。イソプレナリンとナトリウムクロモグリケート、サルメテロールとフルチカゾンプロピオネート、またはサルブタモールとベクロメタゾンジプロピオネートの組合せが得に好ましい。
【0043】
最終粉末組成物は、所望ならば、キャリヤー粒子の重量に対して薬剤0.1〜90%(w/w)、好ましくは0.5〜75%(w/w)、特に1〜50%(w/w)を含む。
【0044】
キャリヤー粒子は、一旦形成されたならば、本発明による粉末組成物を調製するための常法を用いて、1種類以上の医薬品と、場合によっては1種類以上の通常の薬学上許容可能な成分と共に混合することができる。
【0045】
本発明による組成物は、場合によっては希釈剤および風味料のような1種類以上の通常の薬学上許容可能な成分を含む。このような成分の粒度は、粉末組成物を投与するときに、好ましくはそれらが気管支系への吸入を実質的に妨げるようなもの、好ましくは50〜1000μmの範囲のものである。
【0046】
最終組成物は、所望ならば、医薬品0.1〜90%(w/w)、好ましくは1〜20%(w/w)、およびキャリヤー粒子10〜99.9%(w/w)、好ましくは50〜99%(w/w)を含む。
【0047】
本発明による組成物は、好都合には複数回投与リザーバーのようなバルク保管容器へ、またはカプセル、カートリッジまたはブリスターパックのような単位投与量容器であって、英国特許第2041763号明細書、WO91/13646号明細書、英国特許第1561835号明細書、英国特許第2064336号明細書、英国特許第2129691号明細書または英国特許第2246299号明細書に記載されているような適当な吸入装置で用いられるものに充填することができる。本発明による組成物を含むこのような吸入器は新規なものであり、本発明のもう一つの態様を形成する。本発明の組成物は、組成物をバルク粉末容器から投与量計量キャビティーに容量などによって計量する複数回投与量リザーバー型吸入装置で用いるのに得に適している。複数回投与量リザーバー型吸入装置から正確に計量することができる粉末送出量の下限は、100〜200μmの範囲である。従って、本発明の処方物は、効力が非常に高く従って低投与量である医薬品であって、複数回投与量リザーバー型装置で使用するには高比率の賦形剤を必要とするものには特に有利である。
【0048】
乾燥粉末吸入器は、作動当たり固定単位投与量、例えば作動当たり10〜5000μg、好ましくは25〜500μgの範囲の医薬品を送出するように設計されている。
【0049】
本発明の組成物の投与は、軽度、中度または重度で急性のまたは慢性の症状の治療に、または予防治療に示唆されることがある。投与される正確な投与量は、患者の年齢および状態、使用する特定の医薬、および投与の頻度によって変化し、最終的には担当医師の裁量によるものであることを理解されるであろう。医薬品の組合せを用いるときには、その組合せのそれぞれの成分の投与量は、一般にそれぞれの成分を単独で用いるときの使用量である。典型的には、投与は1回以上でよく、例えば1日当たり1〜8回であり、例えばそれぞれ1、2、3または4単位投与量である。
【0050】
従って、例えば作動毎に25μgのサルメテロール、100μgのサルブタモール、25、50、125または250μgのフルチカゾンプロピオネート、または50、100、200または250μgのベクロメタゾンジプロピオネートを送出することができる。
【0051】
本発明は、更に医薬組成物の製造において、上記で定義したように、ラクトース一水和物結晶の使用を提供する。
【0052】
本発明を、下記の例によって説明する。
【0053】
例1
一定攪拌法を用いるラクトース一水和物結晶の調製
水溶液からの一段階結晶化 所定量のラクトース(LactochemTM、Borculo Whey Ltd.、チェスター、英国)を、80℃で100mlの蒸留水に溶解した。Whatman濾紙(<0.45μm)で濾過した後、溶液を氷槽または40℃の水槽に入れておいた150mlガラスビーカーに移した。溶液を、容器の底から2cm上に設定した4枚羽根(1×3cm)攪拌機(Heidolph Overhead Stirrer、Fisons Laboratory Instruments、英国)で500rpmで攪拌した。結晶化を所定時間継続した後、結晶を濾過し、それぞれ60%(w/w)および無水エタノールで順次洗浄した。結晶を室温で一晩乾燥した後、70℃の真空オーブンで3時間乾燥した。少量(約0.5g)の試料をそれぞれのバッチから採取して粒度、形状および表面平滑性を測定した後、残りのラクトース結晶を63μmの篩の上に設置しておいた90μm篩に入れた。次に、粒子を、結晶を破壊しないように手動でゆっくりと1時間篩に掛けた。粒子を、3粒度画分(<63、63〜90および>90μm)に分割し、個別に回収して、秤量した。このようにして得たラクトース結晶(バッチ1〜11)を密封したバイアルに移し、更に検討を行うのに必要となるまでシリカゲル上でデシケーターに入れた。得られた試料を、下記の表1に示す。
【0054】
水溶液からの二段階結晶化 LactochemTMラクトース(200g)を、約90℃の蒸留水200mlに溶解した。溶液(約320ml)を、Whatman濾紙(0.45μm)で熱時濾過した。次に、これを500mlガラスビーカーに移し、容器の底から2cm上に設定した4枚羽根(1×3cm)攪拌機で500rpmで攪拌した。次いで、ラクトースを、室温で500rpmでの一定攪拌下で2.5時間結晶化させた。結晶(A)を濾過し、簿液をビーカーに戻し、更に16時間結晶化を行い、結晶(B)を得た。バッチ(A)および(B)を60%(v/v)および無水エタノールでそれぞれ洗浄し、室温で一晩乾燥させた。ラクトース結晶を、63μm篩の上に設置しておいた90μm篩に入れた。次に、粒子を、結晶を破壊しないように手動でゆっくりと1時間篩に掛けた。バッチ(A)を、粒度範囲がそれぞれ63〜90μmおよび<63μmのバッチ13および14に分類した。バッチ(B)を、粒度範囲がそれぞれ63〜90μmおよび<63μmのバッチ15および16に分類した。次に、結晶を70℃の真空オーブンで3時間乾燥した。このようにして得たラクトース結晶(バッチ13〜16)を密封バイアルに移し、更に検討を行うのに必要となるまでシリカゲル上でデシケーターに入れた。得られた試料を、下記の表1aに示す。
【0055】
【表1】
Figure 0004312380
【0056】
【表2】
Figure 0004312380
【0057】
例2
カーボマーゲルを用いるラクトース一水和物結晶の調製
所定量の蒸留水を、500mlビーカーの底から2cm上に設定した4枚羽根(1×3cm)攪拌機で約500rpmで攪拌した。平均分子量が約3,000,000のCarbopol 934TM(B F Goodrich Chemical Co.、クリーブランド、オハイオ、米国)の必要量を、渦流に加えた。総てのCarbopolが分散したならば、液を暗所に一晩放置して、ポリマーの溶解が最大になるようにした。低粘度の曇りのあるコロイド溶液が得られ、そのpHは約3.2であった。次に、LactochemTMラクトースの必要量をCarbopol溶液に高温(<90℃、最終ラクトース濃度に応じて)で500rpmの一定攪拌下で溶解し、pH値が約2.5の濁りのある溶液を得た。次に、水酸化ナトリウム溶液(1M)をこの溶液に、約800rpmで攪拌しながら滴加した。溶液の粘度および透明度はpHと共に増加し、pHが約4.5で透明で均質なゲルとなった。その後、ミキサーは、ゲルを分散するには十分な馬力がないので、混合はスパーテルを用いて手動で継続した。中和剤(NaOH)の添加を継続して、pH7となるようにした。次に、ゲルを3000rpmで約10分間遠心分離して、取込まれている気泡および不溶性粒子を除去した。最後に、ゲルを暗所に置き、結晶の大半が光学顕微鏡で判断して63〜90μmの粒度範囲にまで成長させ、ゲルを塩酸(1M)でpH3〜3.5に調整し、流体を得た。結晶を約10分間沈澱させた。上清を傾瀉した後、結晶を常法通りに60%エタノールで2回、無水エタノールで3回洗浄した。結晶を最後に室温で乾燥させた後、ラクトースの各バッチから少量の試料(約0.5g)を採取し、残りのラクトース結晶を63μmの篩の上に設置しておいた90μm篩に入れた。次に、粒子を、結晶を破壊しないように手動でゆっくりと1時間篩に掛けた。粒子を、3粒度画分(<63、63〜90および>90μm)に分割し、個別に回収して、秤量した。分類したラクトース結晶を、70℃の真空オーブンで3時間乾燥した後、密封したバイアルに移し、次いでシリカゲル上でデシケーターに入れた。
【0058】
Carbopol 934TMからラクトースの結晶化は、結晶化時間およびラクトースまたはCarbopolゲルの濃度を変化させることによる様々な条件下で行った(表2)。3バッチのラクトース結晶は、表2に示した7条件のそれぞれで調製したが、それぞれの場合に、3バッチを次に混合してラクトースの最終バッチを調製し、これをそれぞれCar1〜Car7と呼んだ。バッチCar1〜Car7の63〜90μm画分は、それぞれC1〜C7と命名した。バッチCar1からのラクトース結晶を更に画分<63;90〜125および>125μmに分類し、これを次にそれぞれC8、C9およびC10と呼んだ。バッチC7は、上記のように60%(v/v)エタノールで予備洗浄せずに、100%エタノールで直接洗浄した。
【0059】
得られた試料を、下記の表2に示す。
【0060】
【表3】
Figure 0004312380
【0061】
例3
試料の形状因子(Scir)、伸び比(E)、および表面因子(Srec)は、下記の方法で計算した。
【0062】
少量のラクトース粒子を、小さな刷毛を用いて顕微鏡用スライド上にまき散らし、粒子がばらばらに置かれるようにした。次に、スライドを光学顕微鏡(Labophot-2、Nikon、日本)に設置し、粒子の像をNikon製カメラを通してIBM製互換性コンピューターに移した。粒子像は、analySIS 2.0 (SIS Image Analysis GmbH、ドイツ)を用いて自動的に分析され、下記の既述語(descriptors)を用いてラクトース結晶の形態学を定量化した。
【0063】
【数1】
Figure 0004312380
【0064】
モニターに投影された総ての粒子を分析し、それぞれのバッチについて100個を上回る粒子を測定した。
【0065】
【表4】
Figure 0004312380
【0066】
例4
結晶化度
ラクトースの様々なバッチに対するX線粉体回折(XRPD)パターンを得た(図1)。いずれのバッチも、α−ラクトース一水和物と同様なXRPDパターンを示した(Brittain et al., Pharm. Res., 1991, 8, 963-973およびSebhatu et al., Int. J. Pharm., 1994, 104, 135-144)。しかしながら、バッチが異なれば、ピーク強度も異なり、これらのラクトース結晶の結晶化度が異なることを示唆していた。
【0067】
X線粉体回折法は、医薬の結晶化度の測定に広く用いられてきている(Suryanarayanan著、Brittain HG監修、医薬固形物の物理特性決定(Physical Characterisation of Pharmaceutical Solids)、Marcel Dekker、ニューヨーク、1995年、187〜222)。幾つかのXRPD法は、粉体パターンから結晶強度と非晶質強度の区別および測定を含んでいるが(Nakai et al., Chem. Pharm. Bull., 30, 1982, 1811-1818)、他の方法ではフッ化リチウムのような内部標準を用いて薬剤の結晶化度を測定している。従って、図1のXRPDパターンでは、100%非晶質ラクトースも内部標準も測定されないので、絶対的結晶化度を計算することはできない。しかしながら、結晶化度は積分強度(曲線の下の面積)またはピーク強度(高さ)の関数であるので、同じ結晶形態を有する異なる試料の相対結晶化度は、同一回折角におけるピーク強度によって比較することができる。相対結晶化度(RDC)は、単一多形形態の所定の試料のピーク強度対最大可能応答を生じた同一多形体の別の標本のピーク強度の比として定義された(Ryan, J. Pharm. Sci., 75, 1986, 805-807)。RDCは、ラクトース結晶の様々なバッチの結晶化度の階級順位を決定するのに用いることができる。α−ラクトース一水和物に特徴的な2θ=12.5°、16.5°、23.8°および27.5°における積分ピーク強度は、X線回折プロフィールの曲線の下の面積を測定することによって決定した。RDCは、バッチC7がX線回折の最大トレースを生じたので、各バッチの4個の積分ピーク強度の和をこのバッチの積分ピーク強度によって割ることによって計算した。表4から、結晶化度はバッチC7>バッチC1>LactochemTMラクトース>バッチ11>バッチ14の順に減少することが分かる。
【0068】
【表5】
Figure 0004312380
【0069】
Carbopol 934TMゲルから調製したラクトース結晶は、一定機械攪拌の条件下で結晶したラクトース粒子より高い結晶化度を有していた。
【0070】
例5 流動性
ラクトース結晶の静止角(θ)は、直径が2.53cmの平坦な基部上に置かれた銅管(2.65cm×6.90cm)中に結晶の試料を投入することによって測定した。粉末塊が約4cmの高さに達した後、粉末の添加を停止し、銅管を基部から垂直にゆっくり引き上げ、円錐形の粉末を形成した。塩水の高さを定規を用いて測定し、θを下式
【数2】
Figure 0004312380
(式中、
hpは粉末塊の高さ(cm)であり、
は基部の半径(cm)である)
として計算した。
【0071】
ラクトース結晶のバッチについてのスライド角(θ)を、ラクトース結晶(約10mg)をステンレススチール板(6.55×7.00cm)上に置くことによって少なくとも3回測定した。板を、この板の下方に心棒を垂直上向きに回すことによって傾けた。粉末の大半が滑り始めたとき、傾斜面と水平基部との間の角度θを分度器から直接読取った。
【0072】
結果を、表5に示す。
【表6】
Figure 0004312380
【0073】
表5は、異なるバッチのラクトースは、静止角(θ)およびスライド角(θ)のいずれの角度も異なることを示している。バッチ10および11からのラクトース粒子は、他のバッチのラクトースより有意に(p<0.01)小さな値のθおよびθを生じ、前者は後者より高い流動性を有することを示していた。バッチ10および11からのラクトース粒子の大半は、細長い直方体の形状を有していた。細長い粒子は、高多孔性のオープンパッキング(open packings)を形成することが知られている。流動状態では、このような粒子はその長軸を流れの方向にして配向し易く、このような配向を採れば、これらの粒子は一層等軸系の粒子より内部摩擦が少ない(Neumann, Adv. in Pharm. Sci., 2, 1967, 181-221)。バッチ14および16では、θが最大になり、これらの粒子は水平に対して90°の角度まで面を傾けても滑り落ちず、これらの2バッチのラクトースは粘着性が高くかつ流動性に乏しいことを示している。このことは、粒度が小さな粉体は、その内部粘着性によりθが大きくなることが知られているので、バッチ14および16の平均直径(約65μm)が他のバッチのラクトース(>90μm)と比較して小さいことによるものと考えられる(Neumann, Adv. in Pharm. Sci., 2, 1967, 181-221)。Carbopol 934ゲルから調製したラクトース粒子は、攪拌を用いて調製した結晶と比較してθ(40〜46°)およびθ(40〜48°)の値が一層安定しており、これはそれらの結晶形態学が一層効果的に制御されることによるものと考えられる。更に、Carbopol 934ゲルから調製した結晶は、他のバッチのラクトース(バッチ1〜8)よりθ値が有意に小さい(p<0.01)ので、一定攪拌下で調製したバッチの大半より良好な流動性を有するものと思われる。静止角は、最小安定粒子によって決定されるが、スライド角は主として粉体の嵩についての平均的条件によって変化する点で、前者と後者は異なっている(Hiestand, J. Pharm. Sci., 55, 1966, 1325-1344)。従って、スライド角の方が、静止角よりも流動特性とより緊密に相関していると考えられる。
【0074】
例6 様々なバッチのラクトース結晶からのサルブタモールスルフェートの沈着プロフィール
サルブタモールスルフェートとラクトースを、市販の「VentolinTM」処方物で用いられている比率に従って、1:67.5(w/w)の比で混合した。真空オーブン中40℃で12時間乾燥した後、質量メジアン直径が20μmの超微粉サルブタモールスルフェート(Glaxo Wellcome Group Ltd.、ウェア、英国)(25mg)を、スパーテル1杯分のラクトース結晶を加えておいた10mlの栓付き試料バイアルに秤量した。バイアルの栓をして、Whirlymixer上に5秒間置いた。次に、(ブレンドの量と同量の)追加のラクトース粒子をバイアルに加え、ブレンドをWhirlymixer上で更に5秒間混合した。この工程を、総てのラクトース(1.750g)がサルブタモールスルフェート/ラクトースブレンドに取込まれ、薬剤対キャリヤーの比が1:67.5(w/w)となるまで繰返した。次に、栓をしたバイアルをTurbulaミキサー(Glen Creston Ltd.、ミドックス、英国)に入れて、30分間混合した。次に、試料を、更に必要となるまで、シリカゲル上で真空デシケーター中に保管した。
【0075】
10個の試料を、それぞれのバッチから無作為に採取した。試料(約33mg)を正確に秤量し、サルブタモールスルフェートの量をHPLCによって測定した。薬剤含量の変動係数を用いて、混合物の均質性を評価した。
【0076】
硬質ゼラチンカプセル(サイズ3、RotacapsuleTM、Glaxo Wellcome Group Ltd.、ウェア、英国)に粉末混合物33.0±1.5mgを充填し、各カプセルがVentolin RotacapTMに含まれる単位投与量である481±22μgのサルブタモールスルフェートを含むようにした。充填は、手動で行った。
【0077】
エチルパラベンを移動相に溶解し、4μg・ml−1の濃度の溶液を生成させた。
【0078】
サルブタモールスルフェートの正確に秤量した量(20.0mg)を100ml容積測定フラスコに移し、内部標準溶液に溶解し、一定容積として0.2mg・ml−1サルブタモールスルフェートの濃度を得た(溶液A)。溶液Aの10mlを別の100ml容積測定フラスコにピペットで移し、内部標準溶液で一定容積に希釈して、20μg・ml−1サルブタモールスルフェートを含む溶液(溶液B)を得た。
【0079】
溶液Bの分量(0.25、0.50、1.00、2.00、3.00、4.00、5.00、6.00、7.00ml)を10ml容積測定フラスコに採取し、内部標準溶液を用いて一定容積とし、それぞれ0.5、1.0、2.0、4.0、6.0、8.0、10、12および14μg・ml−1の薬剤濃度を含む一連の標準溶液を得た。これらの標準溶液を用いて、薬剤対内部標準のピーク面積比に対する薬剤濃度の検量線を作成した。検量は毎日調製し、r>0.99である検量線を許容可能なものとした。
【0080】
粉末混合物約33mgを正確に秤量して、内部標準溶液に溶解した。溶液を水槽中で超音波処理を行った後、ミリポアフィルター(Whatman膜フィルター、0.45μm、Whatman Lab. Division、ケント、英国)で濾過した。濾液30μlをHPLCに注入した。ラクトースキャリヤーからの干渉は、見られなかった。サルブタモールスルフェートの濃度は、以前に作成した検量線を用いて補間法によって計算した。
【0081】
内部標準(7ml)を含むHPLC移動相を、ツインステージ液体インピンジャー(twin stage liquid impinger)の上部ステージに導入し、同じ溶媒30mlを株ステージに導入した。試験を行うカプセルを、インピンジャーのスロートピースに取り付けた成形ゴムに適合させておいた市販の吸入器(RotahalerTM、Glaxo Wellcome、ウェア、英国、またはCyclohalerTM、Pharbita BV、オランダ)に入れた。組立体をチェックして、気密および直立していることが分かったならば、真空ポンプのスイッチを入れた。ポンプを5秒間作動させた後、投与量を放出した。投与量の放出の後60±11分−1に更に7秒間ポンプを作動した後、スイッチを切った。カプセルの殻を吸入装置から取り出し、6個のカプセルが同様にして作動されてしまうまで付着試験を繰返した。吸入器本体、カプセルの殻、およびマウスピースを内部標準を含む移動相で5回洗浄し、洗浄溶液を同じ溶媒で100mlとした。このようにして得た試料を用いて、吸入装置に留まった薬剤の量を測定した。同じ方法を、ツインインピンジャーの上部および下部ステージの療法について行った。得られた総ての試料を、HPLCを用いてサルブタモールスルフェートの濃度について分析した。
【0082】
回収投与量(RD)は吸入装置、インピンジャーの上部および下部ステージで回収した薬剤の和であり、放出投与量(ED)は吸入装置から放出された薬剤の量、すなわちインピンジャーの上部および下部ステージで回収された薬剤の和であった。しかしながら、微粒子投与量(FPD)は、ツインインピンジャーの上部ステージのカットオフ直径(60l・分−1の空気流速で6.4μm)より小さな直径を有するインピンジャーの下部ステージに付着した薬剤の量として定義された。微粒子画分(FPF)は、微粒子投与量対回収投与量(FPF%RD)または放出投与量(FPF%ED)の比として計算された。薬剤の総回収率(%回収率)は、回収投与量対理論投与量の比によって評価し、後者はカプセル中のサルブタモールスルフェートの投与量であった。例えば、1カプセル中のサルブタモールスルフェートの理論投与量は481±22μgであり、ラクトースとサルブタモールスルフェートのブレンドの充填重量(33.0±1.5mg)と同等であった。
【0083】
混合物は、均質であり、サルブタモールスルフェート含量の変動係数は2.2%未満(n=10)であることが分かった。
【0084】
表6における付着データーは、CyclohalerTMによる60l・分−1での作動当たり1カプセルとして計算した。サルブタモールスルフェートの回収投与量(RD)は、バッチ9のラクトースを含むブレンドについての391μgからバッチ10のラクトースを含んでなるブレンドについての508μgまで変動し、%回収率81.2〜105.5%に相当することが分かる。薬剤回収率は相応に満足なものであり、平均回収率は検討を行った8個の処方物の総てから94.1%となった。吸入装置からの薬剤の放出は、バッチ9のラクトースを含むブレンドについての55.6%からバッチ10のラクトースを含むブレンドについての70.8%までの範囲であり、平均薬剤放出率は66.5%であり、薬剤の大部分(33.5%RD)が吸入装置に留まったことを示していた。
【0085】
バッチ9、10、11およびLactochemTMラクトースを含むブレンドは、サルブタモールスルフェートの同様な微粒子投与量(FPD)を生成し、これはバッチ3、4または7のラクトースを含んでなるブレンドから得たものよりかなり高かった(p<0.01)。バッチ9のラクトースを含むブレンドは、%RD(25.6%)および%ED(46.2%)のいずれに関してもFPFは最高となり、これは、12.6%RDおよび19.8%EDであるバッチ3のラクトースを含む処方物のFPFの2倍を上回った。これらのバッチのラクトース粒子は、動揺の粒度を有していたが、表面平滑性および粒子形状は異なった。総ての粉末は同一バッチのサルブタモールスルフェートを含んでいるので、ラクトースキャリヤー粒子の粒子形状および表面の肌理の差によって薬剤の付着の差を説明することができる。バッチ3または4のラクトースを含むブレンドを用いて得た薬剤のFPFについての最低値は、これらのバッチの表面の肌理が最も粗く最小の細長い粒子形状を有することによる可能性がある。
【0086】
【表7】
Figure 0004312380
【0087】
表面平滑性および粒子の伸びは、以前にそれぞれ「表面因子」および伸び比という用語を用いて定量化した。図2および3は、相当するブレンドの薬剤FPFに対するラクトースキャリヤー粒子のこれらの形状および表面記述子を示す。
【0088】
図2および3から、「表面因子」によって表されるラクトースキャリヤー粒子の表面平滑性が増加すると、一般に%RDまたは%EDに関してサルブタモールスルフェートのFPFが増加することが分かる。興味深いことには、ラクトースキャリヤー粒子の伸び比が増加しても、サルブタモールスルフェートのFPFが増加した(図3)。これらの結果は、表面平滑性は別として、キャリヤー粒子の伸びが薬剤のFPFの決定に重要な役割を果たすこともあることを示唆している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 様々なバッチのラクトースについてのX線粉体回折(XRPD)。
【図2】 相当するブレンドの薬剤FPFに対するラクトースキャリヤー粒子のこれらの形状および表面記述子。
【図3】 相当するブレンドの薬剤FPFに対するラクトースキャリヤー粒子のこれらの形状および表面記述子。

Claims (19)

  1. a)粘度を調整することができる媒質に結晶させる物質を溶解し、
    b)ゲルの剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25〜90Pa.sの範囲になるまで媒質の粘度を調整するための手段を適用し、
    c)結晶を成長させ、
    d)流体の剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25Pa.s未満になるまで媒質の粘度を調整するための手段を適用し、
    e)結晶を回収する
    ことを含んでなる、結晶化法。
  2. 媒質の粘度を調整するための手段が、温度変化、超音波、チキソトロピー性、エレクトロ−レオロジー、機械的剪断、化学添加剤、またはpH変化である、請求項1に記載の結晶化法。
  3. 媒質の粘度を調整するための手段がpH変化である、請求項2に記載の結晶化法。
  4. 媒質がカーボマーの水溶液である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の結晶化法。
  5. カーボマーがCarbopol 934TMである、請求項4に記載の結晶化法。
  6. 結晶させる物質が、吸入医薬組成物での使用に適する薬剤物質または薬剤粒子のキャリヤーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の結晶化法。
  7. 結晶させる物質がラクトース、ラクトース一水和物、サルブタモールスルフェート、またはイプラトロピウムブロミドである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の結晶化法。
  8. 結晶を濾過収集によって回収する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の結晶化法。
  9. a)結晶させる物質を、粘度がpH依存的である媒質の水溶液に溶解し、
    b)ゲルの剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25〜90Pa.sの範囲になるまで媒質のpHを調整し、
    c)結晶を成長させ、
    d)流体の剪断速度1秒−1での見掛け粘度が25Pa.s未満になるまで媒質のpHを調整し、
    e)結晶を回収する
    ことを含んでなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の結晶化法。
  10. 媒質がカーボマーの水溶液である、請求項9に記載の方法。
  11. 結晶させる物質がフルチカゾンプロピオネートまたはサルメテロールキシナフォエートである、請求項1または2に記載の結晶化法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法によって得られるラクトース一水和物結晶。
  13. 吸入用の粉末処方物に使用される、請求項12に記載のラクトース一水和物結晶。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法によって得られるサルブタモールスルフェート、オキシトロピウムブロミド、またはイプラトロピウムブロミド結晶。
  15. 請求項1または2に記載の方法によって得られるフルチカゾンプロピオネートまたはサルメテロールキシナフォエート結晶。
  16. 吸入用の粉末処方物に使用される、請求項14に記載のサルブタモールスルフェート、オキシトロピウムブロミド、またはイプラトロピウムブロミド結晶。
  17. 吸入用の粉末処方物に使用される、請求項15に記載のフルチカゾンプロピオネートまたはサルメテロールキシナフォエート結晶。
  18. 請求項12に記載のラクトース一水和物結晶、および/または請求項14に記載のサルブタモールスルフェートまたはイプラトロピウムブロミド結晶を含んでなる、吸入によって投与するための医薬処方物。
  19. 請求項12に記載のラクトース一水和物結晶、および/または請求項15に記載のフルチカゾンプロピオネートまたはサルメテロールキシナフォエート結晶を含んでなる、吸入によって投与するための医薬処方物。
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