JP2004500424A - 吸入器で使用するための製剤 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸入器で使用するための担持体材料、該担持体材料を含む製剤および該製剤の使用に関する。
【0002】
吸入器による薬理学的に活性な薬剤の投与は、特に呼吸器疾患の治療用に広く用いられている技術である。その技術は、全身作用を有するある種の活性薬剤の投与用にも用いられており、その薬剤は肺を経由して血流中に吸収される。公知の吸入器は、噴霧器、加圧定量投与吸入器および乾燥粉末吸入器を含む。本発明による製剤はある状況下では、加圧定量投与吸入器でも、または代わりに有用であるけれども、本発明は主として乾燥粉末吸入器で使用するための製剤に関する。
【0003】
活性薬剤の乾燥粉末粒子の呼吸気管への送達は、ある種の問題を引き起こす。吸入器は、器具から噴射された活性粒子を、可能な最大の割合で肺に送達しなければならず、患者、とりわけ喘息患者の乏しい吸入能力でも、活性粒子を肺の下部まで有意な割合で送達できるのが好ましい。しかしながら、現在入手可能な器具の多くを使用した場合、吸入器から噴射された活性粒子の一部分だけ、多くの場合10%ほどしか、肺の下部に到達しない。
【0004】
吸入器から出た活性粒子は、それが肺胞またはその他の吸収部位に到達するまで、浮遊状態を保つ、物理的および化学的に安定なアエロコロイドを形成してなければならない。ひとたび吸収部位に到達すると、活性粒子は、吸収部位から滲出する活性粒子のない肺粘膜により効率的に収集されなければならない。
【0005】
活性粒子の大きさが重要である。活性粒子が肺の中へ深く効果的に届くためには、活性粒子は実質的に10μmまでの範囲内の空気力学的径に等しい小ささでなければならない。しかしながら、小さい粒子は、容量比に対するそれらの高い表面積のゆえに、熱力学的に不安定であり、それは有意に過剰な表面自由エネルギーをもたらし、粒子が塊になるのを助長する。吸入器中での小さい粒子の凝集および吸入器内壁への粒子の付着は、吸入器を離れる活性粒子が大きいな塊になったり吸入器を離れないで内部に付着して残留したりするという結果をもたらし得る。
【0006】
吸入器の操作によって、吸入器の違いによって、また粒子のバッチ間の違いによって、粒子の凝集の度合いが変動するということは、投与量に対する乏しい再現性をもたらす。粉末が60μmより大きい径を有するとき、粉末は一般に再現性よく流動可能であり、したがって吸入器から確実に離脱可能であることが見出された。計量および器具からの分散との関連において、流動性が良いことは好ましい。
したがって、最も効果的な乾燥粉末エアゾールを得るためには、粒子は吸入器の中では大きくて、呼吸気管の中では小さくなければならない。
【0007】
これらの要求を達成する試みにおいて、器具の中では活性粒子が付着し、担持体粒子を乾燥粉末製剤中に含むことは普通である。この場合、呼吸気管の中へ吸入されると、活性粒子は担持体粒子の表面から分散して、微細な浮遊体となる。通常、担持体と同じ材料の微細賦形剤材料が所定量存在すると、肺に到達する薬剤の割合を改善し得ることが知られている。微細粒子の含有量が高くなると流動性が急激に低下し、投与量に対する乏しい再現性をもたらすゆえ、そのような微細な賦形剤の画分の存在が、通常、10%より少なく、一般に5%より少なくなるように制限されている。
【0008】
本発明は、
少なくとも50μmの径および少なくとも175μmのマスメディアン空気力学的径(質量中央空気力学的径(mass median aerodynamic diameter))を有する担持体粒子;
20μm以下のマスメディアン空気力学的径を有する賦形剤材料の微粒子;および活性粒子;
を含む、吸入器で使用するための製剤を提供する。
本発明の製剤は驚くべきことに、器具内および器具から放出されたときの両方で優れた流動性を有し、担持体粒子からの活性粒子の良好な分散を許容し、肺への活性粒子の比較的大部分の送達を促進する比較的高い微細粒子画分の生成を可能にする。
【0009】
比較的大きいサイズの担持体粒子の使用は、国際特許公開WO96/02231号に記載されているが、この公報は賦形剤の微細粒子の混合を示唆していない。ヨーロッパ特許0663815Bは、微細な画分と粗い画分を有する賦形剤混合物を含む製剤を記載しているが、粗い画分の平均粒子径が150μmより小さくなければならないことを示唆している。対照的に、本発明により用いられる担持体粒子は、少なくとも175μmのマスメディアン空気力学的径(MMAD)を有する。事実、担持体粒子のMMADは少なくとも200μmであることが好ましい。
【0010】
担持体粒子は50μm以上の空気力学的径を有する。有利には、担持体粒子の10重量%以下、好ましくは5重量%以下は、150μmまたはそれより小さい空気力学的径を有する。有利には、担持体粒子の少なくとも90重量%は、175μm以上の、好ましくは200μm以上の径を有する。有利には、担持体粒子の少なくとも90重量%、好ましくは95重量%は、1mm以下の径を有する。好ましくは、担持体粒子の少なくとも90重量%は、600μm以下の径を有する。有利には、担持体粒子の少なくとも50重量%、好ましくは60重量%は、200μm以上の径を有する。好ましくは、担持体粒子の少なくとも90重量%は、150μm〜750μm、より好ましくは150μm〜650μmの径を有する。実質的に全ての担持体粒子が、約210〜約360μm、または約350〜約600μmの範囲の径を有する製剤が特に有利である。
【0011】
微細な賦形剤粒子は50μmより小さい空気力学的径を有していてもよい。有利には、微細な賦形剤粒子の少なくとも90重量%は、40μm以下の空気力学的径を有する。賦形剤粒子は、20μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下、特に8μm以下のMMADを有するのが有利である。賦形剤粒子のMMADは、一般に0.1μm以上、例えば1μm以上であろう。
微細な賦形剤粒子は、担持体粒子、微細な賦形剤粒子および活性粒子の全重量に基づいて、0.1〜50重量%、有利には0.2〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の量で存在することができる。好ましくは、微細な賦形剤粒子は、製剤の全重量に基づいて、4重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上の量で存在する。
【0012】
担持体粒子は、薬理学的に許容されるいかなる不活性な材料またはそのような材料の組み合わせからなっていてもよい。例えば、担持体粒子は、糖アルコール;ポリオール、例えばソルビトール、マンニトールおよびキシリトール、ならびに単糖類および二糖類を含む結晶性糖;塩化ナトリウムおよび炭酸カルシウムのような無機塩;乳酸ナトリウムのような有機塩;ならびに尿素、多糖類、たとえば澱粉およびその誘導体のようなその他の有機化合物;オリゴ糖、例えばシクロデキストリンおよびデキストリンから選択される1以上の材料から構成され得る。有利には、担持体粒子は、結晶性糖、例えばグルコースもしくはアラビノースのような単糖類、またはマルトース、サッカロース、デキストロースもしくは乳糖のような二糖類からなる。好ましくは、担持体粒子は乳糖からなる。
【0013】
賦形剤材料の微細粒子は、実質的に薬理学的に不活性な材料からなり得る。賦形剤材料は、吸入製剤中の賦形剤としての使用に適した、実質的に不活性な材料であり得る。賦形剤材料は、好ましくは1以上の結晶性糖、例えばデキストロースおよび/または乳糖を含む。
有利には、微細な賦形剤粒子は担持体粒子と同じ材料からなる。担持体粒子および微細な賦形剤粒子は乳糖からなるのが特に好ましい。好ましいように、担持体粒子および微細な賦形剤粒子が同じ化合物、例えば乳糖からなっていれば、50μm以上の空気力学的径の粒子は担持体粒子と見なされているのに、50μmより小さい空気力学的径を有する化合物の全粒子を微細な賦形剤粒子であると考えると都合のよいことが判るかもしれない。
【0014】
担持体粒子は亀裂の入った(fissured)表面を有する材料が好ましい。すなわち、そこにはここでまとめて亀裂と称される裂け目と谷とその他のくぼんだ部分がある。亀裂は、少なくとも深さ5μmに達する少なくとも5μmの幅、好ましくは少なくとも10μmの幅と10μmの深さ、最も好ましくは少なくとも20μmの幅で20μmの深さを有する。
【0015】
亀裂のある担持体粒子を含む製剤の優れた流動特性ゆえに、かかる製剤は、比較的大きい投与量で投与される活性薬剤の投与において特に有利である。したがって、通常の乳糖担持体を含み、微細粒子含有量が5%を超えると、低い流動特性を有しがちであり、微細粒子含量が10%を超えると流動性が極めて乏しくなるという事実から見れば、本発明の製剤は、微細粒子および担持体粒子の全重量に基づいて、90重量%までの微細粒子含量(すなわち、活性粒子および賦形剤材料の微細粒子ならびに、20μm以下の空気力学的径のその他の粒子の含量)でさえ、十分な流動特性を有し得る。さらに、裂け目がある担持体粒子は、ほとんど分離を伴わないで、またはごくわずかな分離を伴って、亀裂中に比較的多量の微細材料を保持し得るという点において、特に有利である。それは、製剤の使用において生成する、呼吸に適合した画分の根底をなすものと考えられている。有利には、微細粒子の含量は、微細粒子および担持体粒子の全重量に基づいて、50重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。好ましくは、微細粒子の含量は、微細粒子および担持体粒子に基づいて、少なくとも5重量%である。本発明は、いずれも、微細粒子および担持体粒子の全重量に基づいて、微細粒子を少なくとも10重量%、例えば10〜20重量%、または少なくとも20重量%、例えば20〜50重量%含む製剤の場合に、特に有利である。いずれも微細粒子の全重量に基づいて、微細粒子の含量は、活性粒子を0.1〜90重量%、例えば、0.1〜80重量%、有利には0.1〜70重量%の活性粒子を含むことができる。しかしながら、多くの場合、活性粒子は微細粒子の全重量の半分未満を構成するであろう。
【0016】
担持体粒子が、実質的に分離を伴わずに比較的多量の微細粒子の含量を保持する上記の能力を提供する裂け目のある表面を有するかどうかを決定するために、多くの方法を用いることができる:
【0017】
1.タップ密度の決定
裂け目がある担持体粒子のタップ密度は、約6%以上、好ましくは15%以上であり、同じ材料の担持体粒子および吸入できる粉末の製造に通常用いられてきた典型的な担持体粒子のタップ密度より低い。結晶性の糖、例えば乳糖の裂け目がある担持体粒子の場合、裂け目がある粒子のタップ密度は0.75g/cm3以下、好ましくは0.70g/cm3以下である。市販のDPI製剤の製造で通常用いられているグレードの乳糖のタップ密度は、一般に約0.8g/cm3である。ここでいうタップ密度は、以下のようにして測定され得る:
メスシリンダーを上皿天秤で秤量する(2ヶ所)。粉末約50gをメスシリンダーの中に入れ、重量を記録する。粉末を入れたメスシリンダーを振動容量測定器(jolting volumeter) (Jel Stampfvolumeter)に取り付ける。振動容量測定器をタップ200回に設定する。各タップの間、メスシリンダーは設定した距離を上がって落ちるようにする。200回タップ後に、粉末の容量を測定する。タッピングを繰り返し、新しい容量を測定する。粉末がそれ以上沈降しなくなるまでタッピングを続ける。最終のタップ容量で除した粉末の重量としてタップ密度を計算する。測定する各粉末について(毎回新しい粉末で)操作を3回行ない、3つの最終タップ容量値から平均のタップ密度を計算する。
【0018】
2.水銀圧入ポロシメトリー
水銀圧入ポロシメトリーは、孔径分布および表面の性質ならびに粒子の細孔構造を評価する。ポロシメトリーデータは、例えば、オートポア(Autopore)9200IIポロシメーター(Micromeritics, Norcross, USA)を用いて、圧力範囲3.2kPa〜8.7MPaにわたって適切に集められる。空気およびゆるく結合している表面水を除去するために、分析に先立って、試料を5Pa以下の所へあけなければならない。好適な乳糖は、0.65g/cm3以下、好ましくは0.6g/cm3以下のかさ密度により特徴付けられる。好適な乳糖の水銀圧入ポロシメトリーにより測定された全圧入容量、少なくとも0.8cm3g−1、好ましくは少なくとも0.9cm3g−1によっても特徴付けられる。(より低い密度では2つの方法の差異は小さいのに、水銀圧入ポロシメトリーにより測定したとき0.6g/cm3のかさ密度を有する乳糖は、約0.7g/cm3のタップ密度を有することが見出された。)
【0019】
3.「亀裂インデックス」
ここで用いられる「亀裂インデックス」という用語は、粒子の実際の容量、すなわち外包内の亀裂を除いたものに対する、粒子の外包から計算された粒子の理論的な外包容量の比のことをいう。好適な粒子は、少なくとも1.25の亀裂インデックスを有するものである。理論的な外包容量は、光学的に、例えば電子顕微鏡を用いて粒子の小さな試料を検査することにより測定することができる。粒子の理論的な外包容量は、以下の方法により算出することができる。試料の電子顕微鏡写真を、粒子の代表的な試料をそれぞれ含むほぼ等しい母集団の多数の格子正方形に分ける。次いで、1以上の格子の母集団を調査し、粒子のそれぞれを取り巻いている外包を以下のようにして視覚的に測定する。格子内の粒子のフェレット径(Feret’s diameter)をイメージの固定軸に関して測定する。通常は少なくとも10個の粒子をそれらのフェレット径のために測定する。フェレット径は、基準線に垂直な最も左の接線と右の接線の間の距離として、与えられた基準線に沿った粒子の投影図の長さとして定義される。平均フェレット径が導き出される。理論的な平均外包容量は、次いで全格子正方形、したがって全試料について、代表的な値を与えるこの平均径から算出することができる。粒子の数でその値を除したものは、粒子あたりの平均値を与える。粒子の実際の容量は、次いで以下のように算出することができる。第一に、粒子の平均質量を計算する。約50gの試料を取り出し、その正確な重量を0.1mgまで記録する。次いで、光学顕微鏡により、試料中の粒子の正確な数を決定する。次いで、1つの粒子の平均質量を決定する。次いでこの手順を5回繰り返して、この平均質量の平均値を得る。第二に、粒子の一定量(典型的には50g)を正確に秤量し、この量中の粒子の数を、上記の1つの粒子の平均質量値を用いて算出する。最後に、粒子が溶けない液体中に粒子の試料を浸漬し、閉じ込められた空気を除去するために撹拌した後、置換された液体の量を測定する。これから、1つの粒子の実際の平均容量を計算することができる。亀裂インデックスは有利には1.5未満でなく、例えば、2以上である。
【0020】
4.「ひだ係数」
ひだ係数(rugosity coefficient)は、「凸包」(convex hull)の周囲の長さに対する粒子の外郭線の周囲の長さの比率を表すのに用いられる。この度合いは、粒子の外郭線における滑らかさの欠如を表すのに用いられてきた。この「凸包」は、粒子の凹面がない外郭線に合わせて囲んでいる最小の境界線として定義される(“The Shape of Powder−Particle Outlines” A. E. Hawkins, Wiley参照)。「ひだ係数」は以下のようにして光学的に計算することができる。粒子の試料は、上記で特定したように、電子顕微鏡から確認されるべきである。それぞれの粒子について、粒子外郭線の周囲の長さと、それに伴った「凸包」の周囲の長さを測定して、ひだ係数とする。これは、平均値を得るために少なくとも10個の粒子について繰り返さなければならない。平均ひだ係数は少なくとも1.25である。
【0021】
微細な材料を分離しないで、またはごくわずかに分離するだけで多量に保持する上記の能力を有する担持体粒子は、一般に上記の方法1〜4の全てを満たすが、疑いを避けるためには、方法1〜4の少なくとも1つを満たす担持体粒子は、裂け目のある粒子とみなされる。
担持体粒子は、有利には互いに融合した複数の結晶からなる塊の形態にあり、凝集の固さは、担持体粒子が吸入器からの排出で崩壊する傾向を実質的に有さない程度である。乳糖のような結晶性の糖の場合、そのような構造は湿式造粒法で得られる。この方法で、塊内の結晶は固状架橋により互いに融合し、多様な場合によっては比較的深い裂け目および谷を含む、高い不規則性および/または高いフラクタル(fractal)ディメンションをもった複雑な形状を有する構造となる。それぞれの塊は、一般に特徴的なトマホーク形状の、少なくとも3つの乳糖一次結晶を含む。
【0022】
好適な形をした担持体粒子は、錠剤の製造で用いられる、米国特許第4349542号に開示されたタイプの樹枝状(dendritic)球粒をも含む。担持体粒子は、製剤の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、特に少なくとも70重量%を構成するのが有利である。
明細書全体を通して参照される活性粒子は、肺の中に送達されたときに治療活性を有する、少なくとも1つの活性薬剤の有効量を含む。活性粒子は、本質的に1以上の治療的に活性薬剤からなる。治療的に好適な活性薬剤は、治療的および/または予防的用途のための薬物であり得る。製剤中に含まれる活性薬剤は、呼吸器疾患のような疾患の治療のために、通常吸入により経口的に投与される製品、例えばβ−アゴニストを含む。
【0023】
活性粒子は、少なくとも1つのβ2−アゴニスト、例えばテルブタリン、サルブタモール、サルメテロールおよびホルモテロールから選択される1以上の化合物を含むことができる。所望により、貯蔵および使用の条件下で互いに両立し得るかぎり、活性粒子は1より多い活性薬剤を含むことができる。好ましくは、活性粒子は硫酸サルブタモールの粒子である。どんな活性薬剤に関してもここでの言及は、生理的に許容されるいかなる誘導体も含むものと理解されるべきである。上記のβ2−アゴニストの場合、生理的に許容できる誘導体は、硫酸塩を含み、特に塩を含む。
活性粒子は、イパトロピウムブロマイドの粒子であり得る。
【0024】
活性粒子はステロイドを含むことができ、それはジプロピオン酸ベクロメタゾンであり得るか、またはフルチカゾンであり得る。有効成分は、クロモグリク酸ナトリウムまたはネドクロミルであり得るクロモンを含むことができる。有効成分は、ロイコトリエンレセプターアンタゴニストを含むことができる。
活性粒子は炭水化物、例えばヘパリンを含むことができる。
【0025】
活性粒子は、薬剤が肺を経由して循環系に吸収され得るという条件で、全身投与用のための治療的に活性な薬剤を有利に含むことができる。例えば、活性粒子は、DNエース(DNase)、ロイコトリエンもしくはインシュリン(置換インシュリンおよびプロ−インシュリンを含む)、サイクロスポリン、インターロイキン、サイトカイン、抗−サイトカインおよびサイトカイン受容体、ワクチン(インフルエンザ、はしか、抗−ナルコチン抗体、髄膜炎)、成長ホルモン、ロイプロライド、および関連類似体、インターフェロン、デスモプレッシン、イムノグロブリン、エリスロポエチン、カルシトニンおよび副甲状腺ホルモンのようなペプチドもしくはポリペプチドまたはタンパク質を含むことができる。本発明の製剤はとりわけ、糖尿病患者に対するインシュリンの投与に適用することができ、したがってその薬剤に用いられている通常の侵襲的な投与技術を回避する。
【0026】
本発明の製剤は、疼痛の寛解に使用すると有利である。疼痛の寛解薬剤として含まれ得る非オピオイド鎮痛薬は、例えば、アルプラゾラム、アミトリプチリン、アスピリン、バクロフェン、ベンゾジアゼピン、ビスホスホネート、カフェイン、カルシトニン、カルシウム調節剤、カルバマゼピン、クロニジン、コルチコステロイド、ダントロレン、デキサメタゾン、パミドロン酸二ナトリウム、エルゴタミン、フレカイニド、ヒドロキシジン、ヒオスチン、イブプロフェン、ケタミン、リグノカイン、ロラゼパム、メトトリメプラジン、メチルプレドニゾロン、メキシレチン、ミアンセリン、ミダゾラム、NSAIDs、ニモジピン、オクトレオチド、パラセタモール、フェノチアジン、プレドニゾロン、ソマトスタチンである。好適なオピオイド鎮痛薬は:塩酸アルフェンタニル、塩酸アルファプロジン、アニレリジン、ベジイトラミド、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール、クエン酸カルフェンタニル、シラマドール、コデイン、デキストロモルアミド、デキストロプロポキシフェン、デゾシン、塩酸ジアモルフィン、ジヒドロコデイン、塩酸ジピパノン、エナドリン、臭化水素酸エプタゾシン、クエン酸エトヘプタジン、塩酸エチルモルフィン、塩酸エトルフィン、クエン酸フェンタニル、ヒドロコドン、塩酸ヒドロモルフォン、ケトベミドン、塩酸レボメタドン、酢酸レボメタジル、酒石酸レボルファノール、塩酸メプタジノール、塩酸メタドン、モルヒネ、塩酸ナルブフィン、塩酸ニコモルフィン、アヘン、混合アヘンアルカロイドの塩酸塩、パパベレタム、オキシコドン、塩酸オキシモルホン、ペンタモルホン、ペンタゾシン、塩酸ペチジン、臭化水素酸フェナゾシン、塩酸フェノペリジン、塩酸ピセナドール、ピリトラミド、フマル酸プロピラム、塩酸レミフェンタニル、メシル酸スピラドリン、クエン酸スフェンタニル、塩酸チリデート、メシル酸トナゾシン、塩酸トラマドール、トレフェンタニルである。
【0027】
この技術は、その他の薬剤、例えば抗癌活性、抗ウィルス、抗生物質、筋弛緩剤、抗うつ剤、抗てんかん薬の局所投与、または呼吸気管へのワクチンの局所送達のためにも用いることができるだろう。
活性粒子は、15μmまでの、例えば0.01〜15μm、好ましくは0.1〜10μm、最も好ましくは1〜9μm、例えば1〜8μmの範囲のマスメディアン空気力学的径(MMAD)を有するのが有利である。活性粒子は、担持体粒子、微細な賦形剤粒子および活性粒子の全重量に基づいて、例えば少なくとも0.01重量%の有効量で存在し、90重量%までの量で存在することができる。有利には、活性粒子は、担持体粒子、微細な賦形剤粒子および活性粒子の全重量に基づいて、60重量%以下の量で存在する。
【0028】
存在する活性薬剤の割合は、活性薬剤の性質に従って選択されることが分かるであろう。多くの場合、活性薬剤にとって、担持体粒子、微細な賦形剤粒子および活性粒子の全重量に基づいて、10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、とりわけ2重量%以下で構成するのが好ましい。本発明の製剤の有利な流動特性は、例えばフロデックステスター(Flodex Tester)を用いて実証することができる。それは、テスター中で製剤の滑らかな流動が生じる最小孔径に相当する、4〜40mmの目盛りにわたって流動性インデックスを決定することができる。そのように測定したとき、裂け目のある乳糖を含む本発明の製剤の流動性インデックスは、微細粒子含量(すなわち、50μmより小さい、または好ましくは20μmより小さい空気力学的径の粒子)が、製剤の10重量%を超える場合でさえも、一般に12mmより低いであろう。
【0029】
本発明は、20μmより小さい空気力学的径の粒子を製剤の全重量に基づいて5重量%より多く、好ましくは10重量%より多く含む、乾燥粉末吸入器で使用するための製剤を提供するものであり、該製剤は12mm以下の流動性インデックスを有する。ここで用いられている「流動性インデックス」という用語は、フロデックス(Flodex)テスターを用いて測定された流動性インデックスをいう。
【0030】
担持体粒子、活性粒子および微細な賦形剤粒子に加えて、本製剤は吸入用製剤で使用するのに好適な1以上の添加剤、例えば着香剤、滑沢剤および流動改善剤を含むことができる。そのような添加剤が存在する場合、それらは一般に製剤の全重量の10重量%以下である。
本製剤は乾燥粉末吸入器用の粉末製剤であり得る。本製剤は加圧定量投与吸入器での使用に適している。本発明の製剤は、使用者が吸入するのに低い抵抗が少なくて、高い乱流または高い脱凝集効果を有する種類の乾燥粉末吸入器で使用するのに特に適している。
【0031】
本発明の具体的な態様を添付している図に関して詳細に説明する:
図1は、比較的高い裂け目のある乳糖粒子の走査電子顕微鏡写真(SEM)である;
図2は、図1より低倍率のSEMであり、図1に示された種類の乳糖粒子の多数を低倍率で示している;
図3は、本発明による製剤の粒子のSEMである;
図4は、通常の乳糖担持体粒子および微細粒子を含む製剤のSEMである。
【0032】
図1を参照して、そこに示されている乳糖粒子は、互いに融合している個々の乳糖結晶の多数からなっていることが分かる。その結晶は、粒子の表面におけるそれらの間の非常に多数の比較的深い亀裂または狭い裂け目で区別される。そのような粒子は公知であり、従来、錠剤の製造用に適していると考えられてきた。
【0033】
驚くべきことに、図1に示されるような乳糖粒子は担持体粒子として用いることができ、肺への活性物質の送達を増強できること、すなわち微細な粒子の画分を増加させることができるということが見出された。活性物質および微細な賦形剤は、それらの小さな粒子径およびそれに伴う高い表面エネルギーゆえに、より大きな乳糖粒子に付着する傾向がある。付着は、大部分、亀裂および狭い裂け目内で生じる。亀裂の最適な幅、深さおよび形により、得られる装填された担持体粒子は、吸入器内での脱凝集に対して良好な安定性を有し、操作後に器具から放出されたときに活性粒子および微細な賦形剤の効果的な拡散を可能にする。
【0034】
図2は、図1のものに類似した乳糖粒子の一群を示す。
図3および図4を参照して、図3の乳糖担持体粒子は、その塊になった構造の亀裂内に微細な材料を保持している。ところが、図4の通常の製剤では、多くの微細な材料は通常の乳糖担持体粒子に付着していない。通常の担持体粒子は、乳糖結晶の特徴的なトマホーク形状を有する典型的な結晶である。それらの形状はアモルファスでもあるが、2つより多い融合した結晶からなっているのは稀である。したがって、通常の担持体粒子は、本発明により用いられる融合した粒子の裂け目および谷を実質的に有していない。
【0035】
担持体粒子に関してここで「径」というのは、レーザー回折を用いて、例えばマルバーン マスターサイザー(Malvern Mastersizer)を用いて測定された径を意味し、担持体粒子に関してここで「マスメディアン径」というのは、上記に従って理解されべきである。
本発明による製剤中の粒子の径を測定するには、いかなる成分粒子も溶解しない液体中に粒子を分散させ、完全な分散を確実にするために超音波処理し、レーザー回折を用いて、例えばマルバーン マスターサイザーを用いて浮遊物を分析すると、都合がよいことが分かるだろう。この方法は、異なる材料の微細粒子の別々の分析が不要な場合に適している。
【0036】
実際には、より小さい粒子径画分とは別に、より大きい粒子径画分を測定するのが望ましい。この場合、効果的な分離にはエアージェット篩いが用いられ得る。分離が行なわれる所望の径に対応するメッシュがエアージェット篩いで用いられる。50μmの径に対応するメッシュが分離に用いられ、より大きな粒子は篩いにより保持される一方、より小さい粒子は通過してろ紙上に集められる。所望により、より大きな粒子(≧50μm)とより小さい粒子(<50μm)との分析に、異なった技術を適用することもできる。
【0037】
本発明で用いられる担持体粒子のサイズを有する粒子の場合、レーザー回折を用いて測定した径は、空気力学的径に近似している。それゆえ、もしよければ、担持体粒子の空気力学的径を測定し、それからマスメディアン空気力学的径(MMAD)を計算することができる。
微細な賦形剤粒子および活性粒子に関して、ここでいわれるMMADは、好適な技術、例えばカスケードインパクター(cascade impactor)のようなインパクターを用い、そのようにして得られた粒子径の画分を、例えばHPLCを用いて、分析することにより、測定することができる。
【0038】
代替として、製剤の各試料を、成分の1つ以上を溶解するが、全ては溶解しないことが知られている溶媒でそれぞれ処理し、好適な方法、例えばレーザー回折により不溶の粒子を調べる。
以下の実施例は本発明を説明するものである。
【0039】
実施例1
マイクロファイン乳糖(ボルキュロ(Borculo)−MMAD約8μm) (20g)を、微粉にした硫酸サルブタモール(MMAD約2μm) (20g)と共に、高せん断混合機に入れた。混合物を5分間混和した。
篩いにかけたプリズマラック(Prismalac、商標)乳糖をガラス容器中に秤量した。プリズマラック乳糖は、錠剤製造用にメグル(Meggle)により英国で販売されている。この乳糖は、購入したままで、600μmメッシュの篩いは通過するが、355μmメッシュの篩いを通過しない篩い画分を回収するために、積み重ねた篩いで篩いにかける。この画分は以下355−600プリズマラックという。
【0040】
乳糖微粉末と微粉にした硫酸サルブタモールとの混合物(2g)を、ガラス容器中の355−600プリズマラックに加えた。ガラス容器を密封し、容器を「タービュラー」回転混合機内に置いた。容器および内容物を42rpmの速度で、約15分間回転した。
【0041】
このようにして得られた製剤を、カプセル当たり20mgずつ3号ゼラチンカプセルに充填した。充填されたカプセルを24時間静置した。次いで、3個のカプセルを、サイクロヘーラー(Cyclohaler)から、毎分60リットルの流量で、5.4μmのカットオフ径を生じると評価される内径12.5mmの改良ステージ1ジェットを有するツインステージインピンジャー(Twin Stage Impinger)内に発射した。ツインステージインピンジャーの操作は、国際特許公開WO95/11666号に記載されている。改良ステージ1ジェットの使用を含む通常のツインステージインピンジャーの変法は、ハルワース(Halworth)およびウエストモーランド(Westmoreland)により記載されている(J. Pharm. Pharmacol. 1987, 39: 966−972)。以下において、「微細粒子画分」は、吸入器からインピンジャーのステージ2に達しているインピンジャーの中へ放出された薬剤の割合である。
【0042】
薬剤の組成を表1に要約する。
【表1】
表1に示したように、微細粒子画分は微細な乳糖の存在下で改善されている。実施例1の成分からプリズマラックを除くと、製剤は非常に乏しい流動性を有し、確実で再現性のある計量が妨げられた。結果として、微細粒子画分は非常に変動し易いことが見出された。
【0043】
実施例2
硫酸サルブタモールの代わりに微細化されたブデソニド(MMAD 2μm)を用いて実施例1を繰り返し、約40%の微細粒子画分を得た。
【0044】
実施例3
微細化したインシュリンを用いて実施例1を繰り返し、実施例1と同様の結果を得た。
Claims (44)
- 少なくとも50μmの径と少なくとも175μmのマスメディアン径を有する担持体粒子;
20μm以下のマスメディアン空気力学的径を有する賦形剤の微粒子;
および活性粒子
を含む、吸入器で使用するための製剤。 - 担持体粒子のマスメディアン径が少なくとも200μmである、請求項1に記載の製剤。
- 微細な賦形剤粒子のマスメディアン空気力学的径が15μm以下である、請求項1または2に記載の製剤。
- 微細な賦形剤粒子のマスメディアン空気力学的径が10μm以下である、請求項3に記載の製剤。
- 担持体粒子および微細な賦形剤粒子が同じ物質からなる、請求項1〜4のいずれか一つに記載の製剤。
- 少なくとも担持体粒子が結晶性の糖である請求項1〜5のいずれか一つに記載の製剤。
- 担持体粒子がデキストロースまたは乳糖である請求項6に記載の製剤。
- 担持体粒子が乳糖である請求項7に記載の製剤。
- 微細な賦形剤粒子がデキストロースまたは乳糖である請求項1〜8のいずれか一つに記載の製剤。
- 微細な賦形剤粒子が乳糖である請求項9に記載の製剤。
- 担持体粒子が亀裂表面を有する材料からなる、請求項1〜10のいずれか一つに記載の製剤。
- 担持体粒子が0.75g/cm3以下のタップ密度を有する結晶性の糖である、請求項11に記載の製剤。
- 担持体粒子が0.70g/cm3以下のタップ密度を有する、請求項12に記載の製剤。
- 担持体粒子が、水銀圧入ポロシメトリーにより測定して0.6g/cm3以下のかさ密度を有する、請求項1〜13のいずれか一つに記載の製剤。
- 担持体粒子が、互いに融合した多数の結晶からなる塊の形態にある、請求項1〜14のいずれか一つに記載の製剤。
- 担持体粒子が湿式造粒法により得られる請求項1〜15のいずれか一つに記載の製剤。
- 担持体粒子が樹枝状球粒である請求項1〜15のいずれか一つに記載の製剤。
- 活性粒子、微細な賦形剤粒子および担持体粒子の全重量に基づいて、活性粒子および微細な賦形剤粒子を90重量%に至るまで含む、請求項1〜17のいずれか一つに記載の製剤。
- 活性粒子、微細な賦形剤粒子および担持体粒子の全重量に基づいて、活性粒子および微細な賦形剤粒子を50重量%に至るまで含む、請求項18に記載の製剤。
- 活性粒子、微細な賦形剤粒子および担持体粒子の全重量に基づいて、活性粒子および微細な賦形剤粒子を20重量%に至るまで含む、請求項19に記載の製剤。
- 活性粒子および微細な賦形剤粒子の全重量に基づいて、活性粒子が0.01〜90重量%の量で存在する、請求項1〜20のいずれか一つに記載の製剤。
- 活性粒子および微細な賦形剤粒子の全重量に基づいて、活性粒子が0.1〜50重量%の量で存在する、請求項21に記載の製剤。
- 製剤の全重量に基づいて、活性粒子を20重量%まで含む、請求項1〜22のいずれか一つに記載の製剤。
- 製剤の全重量に基づいて、担持体粒子を少なくとも50重量%含む、請求項1〜23のいずれか一つに記載の製剤。
- 製剤の全重量に基づいて、担持体粒子を少なくとも70重量%含む、請求項24に記載の製剤。
- 製剤の全重量に基づいて、微細な賦形剤粒子を少なくとも4重量%含む、請求項1〜25のいずれか一つに記載の製剤。
- 製剤の全重量に基づいて、微細な賦形剤粒子を20重量%まで含む、請求項26に記載の製剤。
- 微細賦形剤が、製剤の全重量を基に15重量%までの量で存在する、請求項27に記載の製剤。
- 20μmより小さい径の粒子を、製剤の全重量を基に少なくとも20重量%含む、請求項1〜28のいずれかに記載の製剤。
- 活性粒子が、肺に到達したときに治療活性を有する薬剤を含む、請求項1〜29のいずれか一つに記載の製剤。
- 活性粒子が、呼吸器疾患の予防または治療のための治療活性薬剤を含む、請求項30に記載の製剤。
- 活性粒子が、β2−アゴニスト、イパトロピウムブロマイド、ステロイド、クロモンおよびロイコトリエンレセプターアンタゴニストから選択される1以上の活性薬剤を含む、請求項1〜31のいずれか一つに記載の製剤。
- 活性粒子が、全身投与用のための治療活性薬剤を含む、請求項30に記載の製剤。
- 活性粒子が、ペプチド、ポリペプチド、蛋白質およびDNA断片から選択される1以上の薬剤を含む、請求項30〜33のいずれか一つに記載の製剤。
- 活性粒子がインシュリンを含む請求項34に記載の製剤。
- 20μmより小さい空気力学的径の粒子を製剤の全重量に基づいて、5重量%より多く含み、12mm以下の流動性インデックスを有する、乾燥粉末吸入器で使用するための製剤。
- 20μmより小さい空気力学的径の粒子を10重量%より多く含む請求項36に記載の製剤。
- 担持体粒子、活性薬剤および微細賦形剤の全重量に基づいて、いずれも重量で:
少なくとも50μmの径および少なくとも175μmのマスメディアン径を有する担持体粒子を5〜90重量%;
治療活性薬剤を0.01〜80重量%;
50μmより小さい径の微細な賦形剤粒子を9〜50重量%;
を含む、吸入器で使用するための製剤。 - ここに実質的に記載されている製剤。
- 実施例1〜3のいずれかに実質的に記載されている製剤。
- 請求項1〜40のいずれか一つに記載の製剤を含む吸入器。
- 乾燥粉末吸入器である請求項41に記載の器具。
- 圧力がかかり、測定された投与量の吸入器である請求項42に記載の器具。
- 微細な賦形剤粒子を担持体粒子および活性粒子と混合することを含む、請求項1〜43のいずれか一つに記載の製剤の製造法。
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