JP4312169B2 - データ再生装置及びデータ再生方法 - Google Patents

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本発明は、データに含まれる文字情報をユーザが行う操作に連動して表示するものであり、特に素早い複数回のスキップ操作に追従して文字情報を表示可能にすると共にスムーズなデータ再生を実現したデータ再生装置及びデータ再生方法に関する。
従来、携帯型の音楽プレーヤーとして、所定のファイル形式の曲データをファイル単位で記憶可能なハードディスク装置を内蔵したものが存在する。また、前記音楽プレーヤーは、再生対象の曲をユーザが自由に選択できるように、曲データのヘッダ領域に含まれる文字情報等を表示するディスプレイ部を具備する。
このような音楽プレーヤーにおいて内蔵のハードディスク装置に曲データを記憶する方法としては、音楽プレーヤーをパーソナルコンピュータに接続し、パーソナルコンピュータから曲データを取得することが一般的である。また、パーソナルコンピュータ側では、音楽プレーヤーへ記憶させる曲データに対して、曲を演奏するアーティスト名、曲が入っているアルバム名、曲のタイトル、及び曲のジャンル等を表す曲情報(文字情報)を予め取得し、取得した曲情報を曲データのヘッダ領域に書き込んでおくことになる。なお、パーソナルコンピュータでの曲情報の取得は、主にネットワークを通じて所定のCDDB(CD DataBase)から取得することが多いが、ユーザが自ら曲情報を入力することも可能である。
また、音楽プレーヤーでの曲データの再生は、ディスプレイ部で曲情報のリストを表示し、ユーザから再生対象の選択操作を受け付けると、選択された曲データを含む曲データをハードディスク装置から複数(例えば、5〜6曲分の曲データ)を読み出して一旦キャッシュメモリに格納し、キャッシュメモリから選択対象の曲データを読み出して再生処理を行う。キャッシュメモリに曲データを一旦記憶するのは、キャッシュメモリのデータアクセス速度がハードディスク装置に比べて格段に高いためであり、それにより再生処理の高速化及び効率化を行える。また、一度にキャッシュメモリに格納する曲データ数は、ハードディスクへのアクセス回数を減らして省電力化を図れるように、キャッシュメモリで格納可能な最大数にしていることが一般的である。
さらに、携帯型音楽プレーヤーがユーザからスキップ操作を受けて再生対象の曲データを変更する場合、スキップ操作に対応する曲データがキャッシュメモリに格納されていれば、キャッシュメモリにアクセスして再生処理が行われる。一方、曲データがキャッシュメモリに格納されていないときは、再生対象の曲データを含む複数の曲データをハードディスク装置から読み出してキャッシュメモリに格納してから再生処理が行われる。
なお、下記の特許文献1では、スキップ再生を行う場合に、音声が出力されるまでの待ち時間を短縮する内容が開示されている。
特開2000−123556号公報
従来の音楽プレーヤーでスキップ操作を受けた場合で、スキップ操作に対応する曲データがキャッシュメモリに格納されていないときは、ディスプレイ部における曲情報の表示がスキップ操作に追従して表示されないと云う問題がある。即ち、スキップ操作に対応する曲データがキャッシュメモリに格納されていないとき、音楽プレーヤーはハードディスク装置からスキップ操作に対応する曲データを含む複数の曲データを読み出してキャッシュメモリに書き込むと云うキャッシュ処理を行うが、このようなキャッシュ処理の処理負担は、音楽プレーヤーにとって非常に大きい。
そのため、一旦キャッシュ処理が始まると、音楽プレーヤーの処理能力がキャッシュ処理に占有され、スキップ操作に対応したディスプレイ部での曲情報の表示処理をキャッシュ処理と同時的に行うことができない。その結果、キャッシュメモリに格納された曲データ範囲を超えてスキップ操作が行われた場合、スキップ操作に対応する曲情報が表示されないと云う不具合が生じる。
図16は、従来の音楽プレーヤーが複数回(計9回)のスキップ操作を連続して受けた場合のキャッシュメモリの記憶内容及びディスプレイ部の表示内容を示すタイムチャートである。この図16のタイムチャートに基づいて従来の音楽プレーヤーの上述した不具合を具体的に説明する。
最初に、キャッシュメモリには、記憶可能な最大数の第1曲データ〜第5曲データまでの計5曲分の曲データが記憶されているとする。この状態で第1曲データが選択されていると、ディスプレイ部には第1曲データの第1曲情報(アーティスト名、アルバム名、曲名等)が表示される。この表示状態から連続して8回のスキップ操作を行ったとき、即ち、先ず1回目のスキップ操作が時間t1で行われると、1回目のスキップ操作に対応する第2曲データの第2曲情報がキャッシュメモリから読み出されてディスプレイ部へ表示される。
以降、4回目のスキップ操作(時間t4)までは、スキップ操作に対応する各曲データがキャッシュメモリに記憶されているので、スキップ操作毎に各曲情報が読み出されてディスプレイ部でスムーズに表示される。しかし、第5曲情報が表示されている状態で、5回目のスキップ操作が時間t5で行われると、5回目のスキップ操作に対応する第6曲データはキャッシュメモリに格納されていないので、音楽プレーヤーはハードディスク装置から5曲分の第6曲データ〜第10曲データを読み出してキャッシュメモリに格納するためのキャッシュ処理を開始する。
キャッシュ処理が開始された状態で6回目のスキップ操作が時間t6で行われると、開始していたキャッシュ処理の読出対象が第7曲データ〜第11曲データの5曲分に変更される。この状態で、さらに、7回目のスキップ操作が時間t7で行われると、キャッシュ処理の読出処理が第8曲データ〜第12曲データに変更され、さらにまた、8回目のスキップ操作が時間t8で行われると、キャッシュ処理の読出処理が第9曲データ〜第13曲データに変更される。
このように5回目以降のスキップ操作ではスキップ操作毎にキャッシュ処理が行われるので、音楽プレーヤーの処理能力がキャッシュ処理に集中し、スキップ操作に対応した曲情報の表示処理が行えなくなる。そのため、5回目のスキップ操作の後は、スキップ操作が行われても第5曲情報が継続して表示されたままになることもあり、6、7回目のスキップ操作に対応した曲情報をユーザは確認できず、所望の再生対象を探すことが困難になると云う問題が生じる。
なお、複数回のスキップ操作があった場合は、音楽プレーヤーの処理能力がキャッシュ処理の占有から緩和されたときに、最後(8回目の)のスキップ操作に対応する曲情報(第9曲情報)が表示されることになる。
また、曲データの再生は、時間t8の8回目のスキップ操作からキャッシュメモリに5曲分の各曲データが格納されて再生可能になった時点(時間t9)で、第9曲データの再生が開始されるため、複数のスキップ操作を行った場合、再生が開始されるまでの待ち時間が長くなると云う問題がある。さらに、従来の音楽プレーヤーは、起動直後にはじめてキャッシュメモリに曲データを格納する場合、キャッシュメモリの最大記憶容量に応じた複数の曲データを格納するキャッシュ処理を行うため、起動直後に再生を始めるまでの待ち時間も長くなると云う問題がある。
なお、上述した各問題は、ハードディスク装置を内蔵した音楽プレーヤーだけでなく、キャッシュメモリに再生対象のデータを格納して再生を行う構成の各種データ再生装置でも同様に生じる。さらに、キャッシュメモリに格納するデータが記憶してある記憶媒体はハードディスク装置以外に、CD及びDVD等の光ディスク、並びにキャッシュメモリに比べてアクセス速度が半分以下の半導体メモリと云った記憶媒体からデータを読み出す構成のデータ再生装置に対しても上述した各問題は生じる。さらにまた、データの種類は曲(音楽)以外にも、文字情報を付加した画像及び動画データに対しても、文字情報に基づき再生対象を選択する場合に上述した各問題は生じる。
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、再生対象のデータに識別情報を付与して、識別情報及び文字情報を対応付けた文字情報データベースを生成してキャッシュメモリに記憶することで、文字情報の表示及びデータの再生をスムーズに行える基盤を確保したデータ再生装置及びデータ再生方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、キャッシュメモリのデータ記憶範囲を超えて複数回のスキップ操作が行われた場合でも、スキップ操作毎に文字情報の表示を行えると共に、スキップ操作に対応するデータを迅速に再生できるようにしたデータ再生装置及びデータ再生方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、装置起動時から迅速にデータ再生を行えるようにしたデータ再生装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るデータ再生装置は、ヘッダ領域に文字情報を格納した複数のデータを記憶してある記憶媒体からデータを読み出す読出手段と、該読出手段が読み出したデータを記憶するキャッシュメモリと、該キャッシュメモリに記憶されたデータの再生を行う再生手段と、データの文字情報の表示処理を行う表示処理手段と、表示処理が行われた文字情報の選択操作を受け付ける選択受付手段とを備えるデータ再生装置において、記憶媒体に記憶してある複数のデータに対して識別情報を付与する付与手段と、該付与手段が付与した識別情報に対応付けて、該識別情報に係るデータのヘッダ領域に格納された文字情報を登録した文字情報データベースを生成する生成手段と再生対象のデータを順次変更する変更操作を受け付ける受付手段と、該受付手段が変更操作を受け付けた場合に計時を行う計時手段と、該計時手段が計時を行った計時時間及び基準時間の比較を行う比較手段と、該比較手段による比較の結果、前記計時時間が基準時間以上になるまで前記再生手段による再生を停止する再生停止手段とを備え、前記キャッシュメモリは、前記生成手段が生成した文字情報データベースを記憶するようにしてあり、前記表示処理手段は、前記キャッシュメモリに記憶された文字情報データベースに登録してある文字情報の表示処理を行うと共に、前記受付手段が変更操作を受け付けた場合、該変更操作により再生対象となったデータの識別情報に対応する文字情報の表示処理を行うようにしてあり、表示処理が行われた文字情報に対して前記選択受付手段が選択操作を受け付けた場合、前記再生手段は、選択操作を受け付けた文字情報に対応する識別情報に係るデータの再生を行うようにしてあり、前記計時時間が基準時間以上になった場合であって、前記変更操作により再生対象になったデータが前記キャッシュメモリに記憶されていないとき、前記読出手段は、前記変更操作により再生対象となったデータから順次読み出すようにしてあることを特徴とする。
さらに、本発明に係るデータ再生装置は、前記計時時間が基準時間未満である間に前記受付手段が次の変更操作を受け付けた場合、前記表示処理手段は、前記次の変更操作により再生対象になったデータの識別情報に対応する文字情報の表示処理を行うようにしてあることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係るデータ再生装置は、基準時間未満の時間間隔で前記受付手段が複数回の変更操作を受け付けた場合、各変更操作の受け付け毎に、前記表示処理手段の表示処理、前記計時手段の計時、前記比較手段の比較、及び前記再生停止手段の再生停止を行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係るデータ再生装置は、データの再生中、前記読出手段は、前記キャッシュメモリの空き領域に記憶できる数のデータを読み出すようにしてあり、前記キャッシュメモリは、前記読出手段が読み出したデータを空き領域に記憶するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るデータ再生方法は、ヘッダ領域に文字情報を格納した複数のデータを記憶してある記憶媒体から、再生対象のデータを順次変更する変更操作を受け付ける受付手段を備えたデータ再生装置がデータを読み出し、読み出したデータをキャッシュメモリに記憶し、前記キャッシュメモリに記憶されたデータの再生を行うデータ再生方法において、記憶媒体に記憶してある複数のデータに対して識別情報を付与するステップと、付与した識別情報に対応付けて、該識別情報に係るデータのヘッダ領域に格納された文字情報を登録した文字情報データベースを生成するステップと、生成した文字情報データベースを前記キャッシュメモリに記憶するステップと、前記キャッシュメモリに記憶された文字情報データベースに登録してある文字情報の表示処理を行うステップと、表示処理が行われた文字情報に対して選択操作を受け付けた場合、選択操作を受け付けた文字情報に対応する識別情報に係るデータの再生を行うステップと、前記受付手段が変更操作を受け付けた場合、該変更操作により再生対象になったデータの識別情報に対応する文字情報の表示処理を行うステップと、前記受付手段が変更操作を受け付けた場合に計時を行うステップと、計時された計時時間及び基準時間の比較を行うステップと、比較の結果、前記計時時間が基準時間以上になるまでデータの再生を停止するステップと、前記受付手段が変更操作を受け付けた場合であって、該変更操作により再生対象になったデータが前記キャッシュメモリに記憶されていないとき、前記変更操作により再生対象となったデータから順次読み出すステップと、読み出したデータを前記キャッシュメモリに記憶して再生を行うステップとを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、再生対象となるデータに識別情報を付し、その識別情報に係るデータの文字情報と識別情報とを対応付けた文字情報データベースを生成して、キャッシュメモリに格納し、表示対象となる文字情報はアクセス速度の速いキャッシュメモリにから読み出すことにより、キャッシュメモリとのアクセスだけで常に文字情報を表示できるようになり、表示処理の高速化を図れる。また、データの再生に対しても、識別情報により、選択された文字情報と再生対象となるデータとのヒモ付け(対応付け)を容易に行えるようになり、再生対象のデータを迅速に特定して素早い再生処理を行える。
また、本発明にあっては、再生対象のデータを変更する変更操作(スキップ操作)を受け付けた場合、時間を計時し、計時時間が基準時間以上になるまでデータの再生を停止するので、変更操作を受け付けてから基準時間が経過するまでは、変更操作に対応するキャッシュ処理は一切行われなくなる。そのため、変更操作を受け付けても基準時間が経過するまではキャッシュ処理に処理能力が占有されることもなくなり、他の処理を迅速に行える状況を確保できる。
さらに、本発明にあっては、変更操作を受け付けてから基準時間を経過しない間に次の変更操作を受け付けた場合、次の変更操作に応じた文字情報の表示処理を行うので、キャッシュメモリに記憶されたデータに左右されることなく、変更操作に追従して文字情報を表示でき、ユーザは変更操作に対応する文字情報を確認できる。なお、キャッシュメモリには、表示対象の文字情報が登録された文字情報データベースが記憶されているため、キャッシュメモリへアクセスすることで所望の文字情報を表示できる。
さらにまた、本発明にあっては、基準時間未満の間隔で複数回の変更操作を受け付けた場合でも、変更操作の受け付け毎に表示処理を行うと共に、計時及び比較を行って計時時間が基準時間未満の間は再生を停止するので、連続する変更操作に応じてキャッシュ処理は行われない。そのため、キャッシュ処理に処理能力を奪われることがなくなり、再生対象となったデータの文字情報を各変更操作に追従して確実に表示できるようになり、ユーザは複数回の変更操作を連続的に行っても、変更操作毎に逐次文字情報を確認できる。
また、本発明にあっては、計時時間が基準時間以上になった場合は停止していた再生を行うことになるが、この際、再生対象のデータがキャッシュメモリに記憶されていなければ、計時時間の計時に関連した変更操作により再生対象となったデータから順に読み出しを行う。そのため、複数回の変更操作を行っても途中の変更操作に対応するデータの読み出しは行われず、最後の変更操作により再生対象となったデータから順に読み出すので、読み出すデータ範囲の変更が生じず、効率的なキャッシュ処理を行うことができ、再生までのスピードアップに貢献できる。なお、計時時間が基準時間以上になった場合で、再生対象のデータがキャッシュメモリに記憶されていれば、キャッシュ処理を行うことなく、再生処理が行われる。
さらに、本発明にあっては、変更操作により再生対象になったデータがキャッシュメモリに記憶されていないときに行うキャッシュ処理に関して、キャッシュメモリで記憶できるデータの最大数より少ない数のデータを読み出すので、データの読み出しに要する時間及び読み出したデータをキャッシュメモリに格納する時間を、通常のキャッシュ処理に比べて短縮できる。例えば、キャッシュメモリが一度に5個のデータを記憶できる容量を確保している場合でも、変更操作によりキャッシュ処理が必要になったときは、5個より少ない1乃至4個のいずれかの個数でデータのキャッシュ処理を行うので、キャッシュ処理の時間を短縮し、再生までの時間も短くできるようになる。
なお、本発明における変更操作により必要となったキャッシュ処理で処理対象となるデータ数をキャッシュメモリの記憶できる最大数より少なくすることは、上述した本発明の変更操作の受け付けに基づいて計時時間が基準時間以上になるまでデータ再生を停止する処理と組み合わせないで行うことも勿論可能であり、この場合も変更操作により必要になったキャッシュ処理に要する時間を従来に比べて確実に短縮できる。
また、本発明にあっては、上述したようにキャッシュメモリで記憶できる最大数より少ない数のデータをキャッシュメモリに記憶させた場合は、キャッシュメモリに空き領域が存在するので、この空き領域に対してデータの再生中にキャッシュ処理を行うことにより、ユーザが特別な操作を行わなくてもキャッシュメモリには最大数のデータが自動的に記憶(補充)されることになる。その結果、新たに変更操作を受け付けてもキャッシュ処理を行わずに対応できる範囲を最大限確保できることになり、変更操作に対する処理能力の許容度を大きくできる。なお、データの再生中にキャッシュ処理を行うには、キャッシュメモリに対するアクセス処理を行うファームウェアが、データの再生中でも書き込みを行える仕様にすることが必要になる。
さらに、本発明にあっては、上述したようにキャッシュメモリで記憶できる最大数より少ない数のデータをキャッシュメモリに記憶させた場合は、新たに変更操作を受け付けたときにキャッシュ処理を行わずに対応できる許容度が最大許容度に比べて小さくなる。そのため、変更操作に応じてキャッシュメモリに記憶されたデータの再生が終了した場合、自動的に最大数のデータを読み出してキャッシュメモリに記憶させることで、データの再生終了後、新たに変更操作を受け付けてもキャッシュ処理を行わずに対応できる範囲を最大限確保でき、変更操作に対する処理能力の許容度を大きくできる。
さらにまた、本発明にあっては、キャッシュメモリにデータが記憶されていない場合、キャッシュメモリで記憶できる最大数より少ない数のデータを記憶させるキャッシュ処理を行うので、キャッシュ処理に要する時間を最大数のデータでキャッシュ処理を行う場合に比べて短縮可能となる。その結果、起動直後の1回目の再生を行うまでの時間も短くなり、ユーザの操作に対する操作レスポンスの向上を図れる。
本発明にあっては、文字情報とデータに付与した識別情報とを対応付けた文字情報データベースを生成してキャッシュメモリに格納するので、文字情報の表示を迅速に行うことができ、また、識別情報を手掛かりにして再生対象のデータを素早く特定して再生処理を行える。
また、本発明にあっては、スキップ操作を受け付けた場合、計時時間が基準時間以上になるまでデータの再生を停止するので、キャッシュ処理に処理能力が占有されることが無くなり、他の処理を迅速に行える。
さらに、本発明にあっては、スキップ操作を受け付けてから基準時間を経過しない間に次の変更操作を受け付けた場合、次の変更操作に応じた文字情報の表示処理を行うので、変更操作に追従して確実に文字情報を表示できる。
さらにまた、本発明にあっては、基準時間未満の間隔で複数回の変更操作を受け付けた場合でも、変更操作の受け付け毎に表示処理を行うので、複数回の変更操作を連続的に行っても、変更操作毎に逐次文字情報を確認できる。
また、本発明にあっては、計時時間が基準時間以上になった場合に再生処理を行うときに、再生対象のデータがキャッシュメモリに記憶されていなければ、計時時間の計時に関連した変更操作により再生対象となったデータから順に読み出しを行うので、効率的なキャッシュ処理を行える。
さらに、本発明にあっては、変更操作により再生対象になったデータがキャッシュメモリに記憶されていないときに行うキャッシュ処理に関して、キャッシュメモリで記憶できるデータの最大数より少ない数のデータを読み出すので、変更操作に伴うキャッシュ処理を通常のキャッシュ処理に比べて短縮できる。
また、本発明にあっては、キャッシュメモリに空き領域が存在するときは、空き領域に対してデータの再生中にキャッシュ処理を行うので、キャッシュメモリには最大数のデータが自動的に記憶され、スキップ操作に対する迅速な処理を行える範囲を最大限確保できる。
さらに、本発明にあっては、変更操作に応じてキャッシュメモリに記憶されたデータの再生が終了した場合、自動的に最大数のデータを読み出してキャッシュメモリに記憶させるので、データの再生終了後、新たにスキップ操作を受け付けても迅速に対応できる範囲を最大限確保できる。
さらにまた、本発明にあっては、キャッシュメモリにデータが記憶されていない場合、キャッシュメモリで記憶できる最大数より少ない数のデータを記憶させるキャッシュ処理を行うので、起動直後の1回目の再生を行うまでの時間を短縮できる。
図1は、本発明の実施形態に係るデータ再生装置に相当する携帯型の音楽プレーヤー1の外観を示している。音楽プレーヤー1は、厚みの薄い直方体形状である筐体2の前面2aの上部に液晶パネル製のディスプレイ部3を配置すると共に、前面2aの下部に操作部4を設けており、操作部4はリング状の上下左右キー4a〜4d及びリンク状中央の決定ボタン4fで構成されている。また、音楽プレーヤー1は、筐体2の上面2bの一方の端に電源ボタン5を設けると共に、他方の端にはヘッドフォン6の接続ジャック部6aを差し込むための接続端子部2cを設けている。
なお、ディスプレイ部3には、図7(a)に示すメニュー画面30、及び操作部4の操作に応じて図7(b)に示す再生画面31等が適宜表示される。また、操作部4の決定ボタン4fは複数の対象からユーザが選択する対象を指示する選択操作を受け付ける選択受付手段として機能し、さらに、操作部4の右キー4dは、再生対象を曲順に従って進める方向に変更する変更操作(1回の操作で進む方向に1曲スキップするスキップ操作)を受け付ける受付手段として機能し、左キー4cは、再生対象を曲順と逆方向に変更する変更操作(1回の操作で戻る方向に1曲スキップするスキップ操作)を受け付ける受付手段として機能する。
図2は、音楽プレーヤー1の内部構成のブロック図であり、本発明に関連する部分を示している。音楽プレーヤー1は、全体的な各種制御を行う制御部10に接続インタフェース部11、キャッシュメモリ12、データ処理部13、D/A変換部14、表示インタフェース部15、及び操作部4を内部バス16を介して接続することで、各種データ及び制御信号等を各部間で送受できる構成にしている。また、接続インタフェース部11にはハードディスク装置20(以下、HDDと称す)が接続されており、D/A変換部14には出力部21が接続され、表示インタフェース部15にはディスプレイ部3が接続されている。以下、各部10、11、12・・・を説明する。
接続インタフェース部11は、HDD20に記憶されているデータを制御部10の指示に従って読み出すように、HDD20に対する読み出し制御処理を行うと共に、新たなデータを制御部10の指示に従いHDD20へ書き込むように、HDD20に対する書き込み制御処理を行っており、本実施形態ではATA(Advanced Technology Attachment)規格のものを適用している。
接続インタフェース部11に接続されるHDD20は、図示していないが内部に記憶媒体である磁気ディスクを回転可能に設けると共に、磁気ディスクにアクセスしてデータの記憶・再生を行う移動可能なヘッド部等を設けており、接続インタフェース部11の制御に従い磁気ディスクに対してデータの記憶・再生を行う。HDD20は、表示用のメニュー画面のデータ等に加えて多数の曲データD1、D2・・・Dn(nは整数)を記憶しており、このような曲データD1、D2等は、図示していない外部接続部を経由して外部のパーソナルコンピュータより取得されたものである。
図4に示すように曲データD1は、ヘッダ領域にアーティスト名(曲データD1では「ABCD」)、アルバム名(曲データD1では「EF」)、タイトル名(曲データD1では「GHI」)、及びジャンル(曲データD1では「ロック」)と云う曲情報(文字情報に相当)を格納している。「ABCD」、「EF」等の曲情報は、パーソナルコンピュータ側で曲データD1に対応付けてCDDBから取り込まれるか、ユーザの編集作業により書き込まれたものである。このような曲情報はパーソナルコンピュータから取得される各曲データD1、D2等の全てに格納されている。なお、曲データD1のヘッダ領域以外の部分には曲自体のデータが格納されており、このデータは所定のファイル形式(WMA、MP3、WAV、AVI等)になっている。
また、HDD20は、多数の曲データD1、D2等を図3に示すフォルダ構造で階層的に記憶している。具体的には、ルートフォルダとして「ミュージック」と云うフォルダを設け、その下層にアーティスト毎のフォルダ(アーティスト1、アーティスト2、アーティスト3・・・)を設けている。また、各アーティスト1、2等のフォルダの下層にはアルバム毎のフォルダ(アルバム1、アルバム2・・・)が設けられており、最後にアルバム毎のフォルダの下層にタイトルのフォルダ(タイトル1、タイトル2、タイトル3・・・)が設けられている。なお、各フォルダの名称(アーティスト1、アルバム1等)は、各曲データD1、D2の曲情報に含まれるアーティスト名、アルバム名等にそれぞれ対応している。
よって、上述した各曲データD1、D2等は、ヘッダ領域に格納された曲情報に沿ってフォルダ毎に分類され、曲情報に含まれるタイトル名に対応するタイトルのフォルダにそれぞれ格納されている。そのため、もし、HDD20が全200曲の曲データD1、D2等を記憶していれば、タイトルのフォルダも200個存在する。なお、HDD20には、上述したフォルダ構造を表すデータも記憶されており、各データの読み出し及び書き込みの際に参照される。
図2に戻り、キャッシュメモリ12は、音楽プレーヤー1が再生する曲データD1、D2等を再生する場合、再生対象の曲データD1、D2等を記憶(格納)するものであり、HDD20に比べて非常に高速なアクセス(読み書き)を行える。また、キャッシュメモリ12は、音楽プレーヤー1の起動時に作成される曲情報データベース25も記憶している。なお、本実施形態のキャッシュメモリ12にはSDRAM(Synchronous DRAM)を用いている。
データ処理部13はDSP(Digital Signal Processor)であり、キャッシュメモリ12に格納されている曲データD1、D2等を制御部10の指示に基づき再生処理を行うものである。また、D/A変換部14は、データ処理部13で再生処理が行われたデジタル信号をアナログ信号に変換して出力部21へ伝送する処理を行うものである。さらに、出力部21は、D/A変換部14から伝送されたアナログ信号を所定量で増幅し、図1の接続端子部2cから出力し、ユーザがヘッドフォン6で曲を聴けるようにしている。
また、表示インタフェース部15は、ディスプレイ部3で図7(a)(b)に示すように文字情報(曲情報)を表示するための処理を行うものであり、具体的には、キャッシュメモリ12の曲情報データベース25に登録されている曲情報等を制御部10の指示に従って読み出してディスプレイ部3で表示する処理を行う。さらに操作部4は、図1に示す上下左右キー4a〜4d及び決定ボタン4fがユーザにより操作されると、各キー4a〜4d及び決定ボタン4fに割り当てられた操作信号を制御部10へ伝送するようになっており、制御部10は伝送されてきた操作信号の種類によりユーザの操作指示を判別している。
最後に制御部10は、音楽プレーヤー1での再生処理及び曲情報の表示処理に係る処理等を行っており、特に本実施形態の制御部10は再生処理及び表示処理のスピードアップを図るために特徴的な処理を行っている。以下に、制御部10が行う処理を説明する。
制御部10は図1に示す電源ボタン5がオンされると起動し、起動すると制御部10は、起動準備に係る処理を行う。具体的には、HDD20に記憶された各曲データD1、D2・・・Dnに対して識別番号(識別情報)を付与し、付与した識別番号(ID1、ID2・・・)に対応付けて、その識別番号(ID1、ID2・・・)に係る各曲データD1、D2・・・Dnのヘッダ領域に格納されている曲情報を登録した曲情報データベース25を生成し(図5参照)、キャッシュメモリ12に記憶する制御を行う。
識別番号の付与に関して制御部10は、は図3に示すフォルダ構造の最下位層であるタイトルフォルダの並ぶ順位に従って識別番号を付与している。具体的には、「アーティスト1」の「アルバム1」の「タイトル1」のフォルダに格納された曲データ(第1曲データ)に「ID1」の識別番号を付与し、「アーティスト1」の「アルバム1」の「タイトル2」のフォルダに格納された曲データ(第2曲データ)に「ID2」を付与し、「アーティスト1」の「アルバム1」の「タイトル3」のフォルダに格納された曲データ(第3曲データ)に「ID3」を付与し、以降同様にして順番に識別番号を付与し、識別番号の順番が記憶される曲データD1、D2等の曲順になる。
また、制御部10は、曲情報データベース25の生成を行うと、次に図7(a)に示すメニュー画面30(初期画面)がディスプレイ部3で表示されるように表示インタフェース部15に指示を出すと共に、キャッシュメモリ12が記憶できる最大数であるID1の第1曲データからID5の第5曲データの計5個の曲データをHDD20から順次読み出してキャッシュメモリ12に記憶するキャッシュ処理を行うように接続インタフェース部11に指示を出す。
このように起動準備が完了すると、ユーザからの操作指示を待ち受ける状態となり、操作部4でユーザからの操作を受け付けた場合、操作指示に対応する曲データの再生処理を行うようにデータ処理部13に指示を出すと共に、操作指示に応じた表示を行うように表示インタフェース部15に指示を出す。
さらに、本実施形態の制御部10は、曲データの再生中、又は再生の停止中(一時停止中も含む)、操作部4の左右キー4c、4dがユーザに操作されてスキップ操作を受け付けた場合に対して、基準時間(本実施形態では1秒)を予め設定していると共に、スキップ操作を受け付けた場合に計時を開始する処理を行う。詳しくは、ユーザの操作により左右キー4c、4dが離されたとき(制御部10へ伝送される操作信号が途切れたとき)に時間の計時を開始する処理を行う。
さらにまた、制御部10は計時を開始すると、計時時間と基準時間とを比較する処理を行い、計時時間が基準時間以上になるまでは、受け付けたスキップ操作に対応する再生処理を停止状態にする制御を行う。なお、制御部10は、スキップ操作により再生対象となった曲データの曲情報の表示処理は行うようにしており、この場合は再生対象となった曲データの識別番号を図3のフォルダ構造より特定し、その識別番号に対応付けてある曲情報を図5の曲情報データベース25から特定して読み出すので迅速な曲情報の表示を可能にしている。
また、計時時間が基準時間未満の間に再度、スキップ操作を受け付けた場合、制御部10は、最新のスキップ操作により再生対象になった曲データの曲情報を表示するように表示インタフェース部15の制御等を行うと共に、最新のスキップ操作の受け付けに応じて計時時間をリセットし、再度、最新のスキップ操作に対しても上記と同様に計時、計時時間と基準時間との比較、計時時間が基準時間以上になるまでの再生処理の停止を行う。
以降、計時時間が基準時間未満である間にスキップ操作を受け付けると、制御部10は上記と同様の処理を繰り返し行う。即ち、複数回のスキップ操作を基準時間未満の時間間隔で受け付けた場合、スキップ操作毎に再生対象の曲情報の表示、計時、計時時間と基準時間との比較、計時時間が基準時間以上になるまでの再生処理の停止を行う。制御部10が、上述した処理を行うことによりスキップ操作が連続して行われても、基準時間内であれば、キャッシュ処理が行われないため、スキップ操作に追従した曲情報をディスプレイ部3に表示でき、スキップ操作毎に現在の再生対処の曲が何であるかを確実に把握できることになる。
また、上述した比較処理により、計時時間が基準時間以上となった場合、制御部10は停止していた再生処理を開始する制御を行う。この際、制御部10は最後のスキップ操作で再生対象となった曲データを再生するように制御処理を開始し、再生処理を行うに当たり、再生対象の曲データがキャッシュメモリ12に格納されているか否かを確認する。
再生対象の曲データがキャッシュメモリ12に格納されている場合、制御部10はデータ処理部13にキャッシュメモリ12内の再生対象の曲データを再生するように指示を出す。
一方、再生対象の曲データがキャッシュメモリ12に格納されていない場合、制御部10は、受け付けていたスキップ操作が進む方向のものであった場合、再生対象となった曲データから連続してキャッシュメモリ12が記憶できる最大数(5曲分)の曲データをHDD20から順次読み出してキャッシュ処理を行うように接続インタフェース部11に指示を出す。具体的には、最後のスキップ操作でID11の第11曲データが再生対象となった場合、制御部11は第11曲データから第15曲データまでの計5個の曲データを読み出すように接続インタフェース部11へ指示を出す。
このように制御部10が指示を出すことで、キャッシュメモリ12で格納している曲データ範囲を超えて複数回のスキップ操作が行われた場合でも、途中のスキップ操作により再生対象となった曲データの読み出しは行われず、最後のスキップ操作で再生対象となった曲データが読み出し起点になるので、効率的な読み出し処理(キャッシュ処理)を実現している。なお、戻る方向のスキップ操作を受け付けた場合は、上記とは逆方向に曲データのキャッシュ処理を行う。
図8は、上述した制御部10が主となって行う音楽プレーヤー1の処理手順を整理した第1フローチャートであり、この第1フローチャートは起動から再生に至るまでの基本的な流れを示したものである。以下、この第1フローチャートに沿って音楽プレーヤー1が行うデータ再生方法の内容を説明する。
先ず、音楽プレーヤー1においては、電源オフ時に電源ボタン5がユーザにより操作されて電源オンになったか否かが判断されることになり(S1)、電源オンにならないときは(S1:NO)、電源ボタン5の操作待ちとなり、電源オンになったとき(S1:YES)、音楽プレーヤー1(制御部10)は起動して、HDD20に記憶された曲データD1、D2等に識別番号を付してから図5の曲情報データベース25を生成し(S2)、曲情報データベース25をキャッシュメモリ12に記憶し(S3)、図7(a)に示すようなメニュー画面30を表示し(S4)、ID1の第1曲データからID5の第5曲データまでの計5個の曲データをキャッシュメモリ12に格納(記憶)し(S5)、起動準備を完了する。
起動準備が完了した後は、ユーザから操作部4で曲選択操作を受け付けたか否かを音楽プレーヤー1は判断することになり(S6)、曲選択操作の無い場合(S6:NO)、曲選択操作待ちとなり、曲選択操作を受け付けた場合は(S6:YES)、選択操作の対象となった識別番号を手掛かりにして再生対象の曲データを特定し、その曲データを再生する処理を行う(S7)。
図9の第2フローチャートは、起動準備が完了した後で、ユーザから受け付けるスキップ操作に対する処理手順を整理したものであり、以下、この第2フローチャートに沿ってスキップ操作を受け付けた場合の音楽プレーヤー1が行う一連の処理手順に係るデータ再生方法の内容を説明する。
先ず、音楽プレーヤー1(制御部10)は、ユーザからスキップ操作を受け付けたか否かを判断することになり(S10)、スキップ操作を受け付けていない場合(S10:NO)、スキップ操作待ちになる。また、スキップ操作を受け付けた場合(S10:YES)、計時を開始すると共にスキップ操作により再生対象になった曲情報を曲情報データベース25から読み出してディスプレイ部3で表示する(S11)。さらに、音楽プレーヤー1(制御部10)はスキップ操作を受け付けてから(スキップ操作に係る操作信号が途切れてから)計時した計時時間が1秒(基準時間)を経過したか否かを判断する(S12)。
計時時間が1秒を経過していない場合(S12)、次に音楽プレーヤー1(制御部10)は、再度のスキップ操作を受け付けたか否かを判断し(S13)、再度のスキップ操作を受け付けていない場合は(S13:NO)、計時時間が1秒を経過したか否かを判断する段階(S12)へ戻る。また、再度のスキップ操作を受け付けた場合(S13:YES)、再度のスキップ操作により再生対象となった曲情報を表示するために、曲情報を表示する段階(S11)へ戻る。よって、以降、1秒を経過しない間にスキップ操作を受け付けると、曲情報の表示段階(S11)からスキップ操作の判断段階(S13)までをループする状態になり、スキップ操作により再生対象になった曲情報が、スキップ操作に追従してスムーズに表示されることになる。
また、最後のスキップ操作に基づく計時時間が1秒を経過した場合(S12:YES)、音楽プレーヤー1(制御部10)は、最後のスキップ操作により再生対象になった曲データがキャッシュメモリ12に格納されているか否かを確認し(S14)、再生対象の曲データがキャッシュメモリ12に格納されている場合は(S14:YES)、その曲データの再生処理を行う(S16)。一方、再生対象の曲データがキャッシュメモリ12に格納されていない場合は(S14:NO)、再生対象となる曲データを含めた5曲分の連続する曲データをHDDから読み出してキャッシュメモリ12に格納すると云うキャッシュ処理を行ってから(S15)、再生対象の曲データを再生する(S16)。
曲データを再生した後は、電源ボタン5がユーザにより操作されて電源オフになるか否かを音楽プレーヤー1が判断することになり(S17)、電源ボタン5のオフ操作が行われていない場合(S17:NO)は、スキップ操作の有無が判断される段階(S10)へ戻る。また、電源ボタン5のオフ操作が行われた場合(S17:YES)は、処理を終了する。
このように、本発明の音楽プレーヤー1は、複数回のスキップ操作があった場合は、最後のスキップ操作により再生対象になった曲データから再生処理を開始するので、効率的な再生処理を行うことができ、再生開始までの時間も短くできる。具体的には、キャッシュメモリ12に再生対象の曲データが存在する場合(S14:YES)で再生を行うときは、最後のスキップ操作があってから約1.6秒後(制御部10等の処理状況により多少前後する)に曲データの再生を開始でき、キャッシュメモリ12に再生対象の曲データが存在しない場合(S14:NO)でも、最後のスキップ操作に対してのみキャッシュ処理を行ってから再生処理を行うので、この場合でも最後のスキップ操作があってから約2.6秒後(制御部10等の処理状況により多少前後する)に曲データの再生を開始できる。
上述した処理を行う音楽プレーヤー1のスキップ操作に対する具体的な表示状態及びキャッシュメモリ12の記憶状態を図6の曲データ表26及び図10の第1タイムチャートに従って説明する。なお、図6の曲データ表26は、図3にフォルダ構造における最下位層のフォルダであるタイトルフォルダに格納される曲データの曲順と、その曲データに付与された識別番号(ID)の関係を説明のために便宜的に示したものであり、音楽プレーヤー1内に記憶されているものではない。また、図10の第1タイムチャートは、音楽プレーヤー1の起動準備が完了し、第1曲データが選択された状態からを示しており、キャッシュメモリには5曲分の曲データ(第1曲データ〜第5曲データ)が既に格納されているものとする。
先ず、ディスプレイ部3には、図7(b)に示すように第1曲データが既に選択された状態であることから、第1曲情報が表示されている。なお、図7(b)では、帯状部分31aにタイトル(「GHI」)が表示され、帯状部分31aの下方部分31bにアーティスト名(「ABCD」)及びアルバム名(「EF」)が表示される。
上記表示状態より、時間t11で1回目のスキップ操作が行われると、キャッシュメモリ12内の曲情報データベース25から第2曲情報が読み出されてディスプレイ部3に表示される。また、時間t11から基準時間未満の間隔である1秒を越えない間の時間t12に2回目のスキップ操作が行われると、上記と同様にして第3曲情報がディスプレイ部3に表示される。以降、時間t12から1秒未満である時間t13に3回目のスキップ操作、時間t13から1秒未満である時間t14に4回目のスキップ操作が行われても、第4曲情報及び第5曲情報がディスプレイ部3に順次表示される。
さらに、キャッシュメモリ12が記憶する曲データ範囲を超えて、時間t14から1秒未満である時間t15に5回目のスキップ操作が行われても、キャッシュ処理を行うことなく、上記と同様にキャッシュメモリ12内の曲情報データベース25から第6曲情報が読み出されてディスプレイ部3に表示される。以降、時間t15から1秒未満である時間t16に6回目のスキップ操作が行われると、第7曲情報が表示され、時間t16から1秒未満である時間t17に7回目のスキップ操作が行われると、第8曲情報が表示され、時間t17から1秒未満である時間t18に8回目のスキップ操作が行われると、第9曲情報が表示される。このような図10に示す表示形態を、図16に示す従来の表示形態と比べると、従来では表示追従できていない時間帯(時間t5〜時間t9)でも、本発明ではスキップ操作に追従して曲情報が表示される。
また、図10において、時間t18から1秒が経過すると音楽プレーヤー1はキャッシュ処理を開始するが、キャッシュ処理の対象となるのは最後(8回目)のスキップ操作で再生対象となった曲データ(第9曲データ)から5曲分の曲データであるため、図6に示すID6の第6曲データからID8の第8曲データまでは、キャッシュ処理の対象とならずに飛ばされるので、キャッシュ処理の効率化が図られる。また、第9曲データの再生は、時間t18から約2.6秒が経過した時間t19から開始され、スムーズなデータ再生処理が行われる。
なお、時間t14までに行われる各スキップ操作の時間間隔が1秒を越える場合は、キャッシュメモリ12に記憶されている曲データから再生処理が行われるので、スキップ操作が行われた時間から約1.6秒後にデータ再生が開始されることになる。
このように本発明の音楽プレーヤー1は、従来の音楽プレーヤーに比べて、いかなる場合でもスキップ操作に追従した曲情報の表示を行えるため、スキップ操作により現在どのような曲が再生対象になっているかを明確に把握でき、所望する曲を確実に選択することができる。また、一旦スキップ操作により再生対象が特定されると、再生対象の曲データがキャッシュメモリ12に格納されていなくても、再生対象となった曲データを起点にしてキャッシュメモリ12が最大限記憶できる数の曲データのキャッシュ処理を行うので、キャッシュ処理対象の変更と云う無駄な処理を排除して効率的なキャッシュ処理を行い、制御部10等の処理負担を低減し迅速な再生開始を実現している。
なお、上述した説明では、進める方向のスキップ操作に基づいて説明したが、戻る方向のスキップ操作も、キャッシュ処理の対象となる曲データの順番及び表示される曲情報の順番が上記とは逆になるだけで処理的には同様であり、戻る方向のスキップ操作に対してもキャッシュメモリ12の曲データの記憶状態に関係なく追従した曲情報表示が可能であると共に、効率的なキャッシュ処理を行える。
また、本実施形態の音楽プレーヤー1は、上述した形態に限定されるものではなく、種々の変形例の適用が可能である。例えば、図9に示すデータ再生方法に係る内容は、図5に示す形態の曲情報データベース25と組み合わせて処理を行う以外に、他の形態の曲情報データベースと組み合わせて処理を行うことも可能であり、少なくともキャッシュメモリ12のキャッシュ処理対象になり得る曲データに対応する曲情報が特定可能な状態で記憶されていれば、図9に示すデータ再生方法に係る処理を行うことが可能である。
さらに、スキップ操作に応じてキャッシュ処理を行う場合で、キャッシュ対象にする曲データ範囲は、スキップ操作で再生対象となった曲データを起点にしてデータ範囲を特定する以外に、再生対象の曲データを中心にして順番的に前後の曲データをキャッシュ処理対象にしてもよい。例えば、図10の第1タイムチャートにおいて、8回目のスキップ操作で再生対象になった第9曲データを中心に前側の2曲となる第7、8曲データ及び後側の2曲となる第10、11曲データと云う5曲分をキャッシュ処理範囲にしてもよい。このような曲データ範囲をキャッシュ処理範囲にすることで、キャッシュ処理完了後に進む方向のスキップ操作と戻る方向のスキップ操作のいずれの操作を受け付けても、各方向に2回のスキップ操作まではキャッシュ処理無しに迅速に再生処理を行うことができ、好適となる。
さらにまた、上述したスキップ操作は現在選択されている曲から1曲進める又は1曲戻す操作内容として説明したが、現在選択されている曲から2曲以上進めるスキップ操作又は2曲以上戻す操作内容のスキップ操作に対しても、上述した処理構成を適用することは可能である。
また、キャッシュメモリ12に記憶されている曲データ範囲を超えてスキップ操作が行われた場合は、キャッシュ処理の対象となる曲データ数を減少させて、更なるキャッシュ処理の高速化を図るようにしてもよい。
例えば、図11の第2タイムチャートに示すように、時間t21から時間t26の間に1秒未満の間隔で計6回のスキップ操作が行われ、時間t26の6回目のスキップ操作で再生対象となった第7曲データがキャッシュメモリ12に記憶されていないため、キャッシュ処理を行う場合、第7曲データのみをHDD20から読み出してキャッシュメモリ12に記憶させるようにしてもよい。このようにすることで、5曲分(キャッシュメモリ12が記憶できる最大数の曲数分)の曲データをキャッシュ処理する場合に比べて格段にキャッシュ処理を高速にできる。
また、時間t28で第7曲データの再生が開始され、時間t29で第7曲データの再生が終了すると、自動的にキャッシュ処理を開始し、このときのキャッシュ処理ではキャッシュメモリ12に記憶されていた第7曲データを削除してキャッシュメモリ12が最大数の曲データを記憶できる状態にして、最大数である5曲分の曲データ(第8曲データ〜第12曲データ)をキャッシュ処理対象にする。これにより、再生終了後は、記憶可能な最大数の曲データがキャッシュメモリ12に記憶され、再生終了後に行われるスキップ操作に対する処理の許容度を事前に上げておいて良好なパフォーマンスを発揮できる。
図11に示す第2タイムチャートに対しては、音楽プレーヤー1の制御部10等が、図12に示す第3フローチャートのデータ再生方法に係る一連の処理を行うことになる。
即ち、制御部10はスキップ操作により再生対象になった曲データがキャッシュメモリ12内に記憶されているか否かを確認し(S20)、記憶されていれば(S20:YES)、再生対象の曲データを再生し(S21)、処理を終了する。
一方、キャッシュメモリ12内に再生対象の曲データが記憶されていない場合(S20:NO)、制御部10は再生対象となる1曲分の曲データをHDD20から読み出してキャッシュメモリ12に記憶するように接続インタフェース部11に指示を出してキャッシュ処理を行う(S22)。キャッシュ処理の完了に伴い、制御部10はデータ処理部13に再生対象の曲データを再生するように指示を出して再生を行い(S23)、再生が終了したか否かを確認する(S24)。
再生が終了していない場合(S24:NO)、再生終了待ちとなり、再生が終了した場合(S24:YES)、制御部10は、再生が終了した曲データから次の5曲分の曲データをHDD20から読み出してキャッシュメモリ12に記憶するように接続インタフェース部11に指示を出してキャッシュ処理を行う(S25)。
なお、図11、図12に示す処理内容において、スキップ操作により再生対象となった曲データを含むキャッシュ処理を行う場合、キャッシュ処理対象となる曲データ数は1曲分に限定されるものではなく、キャッシュメモリ12が記憶できる最大数の曲分より少ない数であればよく、このような数にすることで通常のキャッシュ処理に比べてスキップ操作に伴うキャッシュ処理の高速化を実現できる。また、3曲以上のキャッシュ処理を行う場合は、再生対象の曲データの前後の曲データをキャッシュ処理範囲にしてもよい。さらに、図11、12に示す処理内容は、図9のデータ再生方法に係る処理と組み合わさずに行うことも可能であり、さらには、キャッシュメモリ12に図5の曲情報データベース25を記憶させずに、他の形態の曲情報データベースを記憶させて処理を行ってもよい。
また、図13は、別の変形例に係る第3タイムチャートを示す。第3タイムチャートに係る処理は、スキップ操作により再生対象になった曲データがキャッシュメモリ12に記憶されていない場合の処理を含み、この処理は、図11の第2タイムチャートに示す処理と同様であるが、再生対象の曲データの再生を開始した後の処理が第2タイムチャートと異なり、曲データの再生中にキャッシュメモリ12の空き領域にキャッシュ処理を行うことが特徴である。
具体的には、第3タイムチャートに示すように、時間t31から時間t36の間に1秒未満の間隔で計6回のスキップ操作が行われ、時間t36の6回目のスキップ操作で再生対象となった第7曲データがキャッシュメモリ12に記憶されていないため、第7曲データのみをキャッシュ処理する。また、時間t38で第7曲データの再生が開始された後は、制御部10が、時間t39で第8曲データから第11曲データまでの計4曲分の曲データをHDD20から読み出して、キャッシュメモリ12に記憶させる指示を接続インタフェース部11に出してキャッシュ処理を行うことになる。
このように第3タイムチャートに係る処理では、通常より少ない数の曲データをキャッシュ処理にすることで、キャッシュ処理の高速化を図れると共に、再生中にキャッシュメモリ12の空き領域に曲データを補充するので、曲データの補充が完了すれば、スキップ操作に対する処理の許容度を事前に上げておいて良好なパフォーマンスを発揮できる。なお、第3タイムチャートに係る処理を行うには、キャッシュメモリ12に対するアクセス処理を行うファームウェアには、再生中にキャッシュメモリ12に曲データを書き込める仕様のものを用いるようにする。
さらに、図14は、別の変形例に係る第4タイムチャートを示す。第4タイムチャートに係る処理は、起動準備に対する処理の高速化を図るものである。即ち、音楽プレーヤー1の電源ボタン5をオンする操作がなされて、曲データが記憶されていないキャッシュメモリ12に、はじめて曲データを記憶する場合、キャッシュメモリ12が記憶できる最大数より少ない数の曲データを記憶することが特徴であり、第4タイムチャートでは1曲分の第1曲データのみをキャッシュ処理するようにしている。このようにすることで、起動準備時のキャッシュ処理を高速化でき、起動直後の再生までの時間を短くできる。なお、最初にキャッシュ処理を行う曲データの数は、キャッシュメモリ12が記憶できる最大数より少なければ、起動準備時のキャッシュ処理を高速化できる。
また、第1曲データのキャッシュ処理が完了した後の時間t41にユーザからの再生指示があった場合は、ディスプレイ部3に第1曲情報が表示されると共に第1曲データの再生処理が行われ、時間t42に再生処理が終了すると、図11の第2タイムチャートの処理と同様に、キャッシュメモリ12が記憶できる最大数の曲データ(第2曲データ〜第6曲データ)を自動的にキャッシュメモリ12に記憶させる。このように再生後は自動的にキャッシュ処理を行うことにより、起動準備時の高速化を実現した上で、再生終了後に行われるスキップ操作に対する処理の許容度を事前に上げておける。
上述した本発明に係る処理及び構成は、図1に示す携帯型の音楽プレーヤー1以外の各種データ再生装置(CDプレーヤー、DVDプレーヤー、半導体メモリプレーヤー、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等が該当)にも適用することが可能であり、例えば、据置型のプレーヤーにも適用できる。また、曲データを記憶する記憶媒体には、図1に示すようなプレーヤー内に内蔵されるHDD以外にも、プレーヤーに外付けされるHDDは勿論のこと、CD、DVD(High Definition DVDも含む)、MO、及びブルーレイディスク(Blu-ray Disc)等の各種光ディスク、並びに、脱着タイプ又は内蔵タイプの各種半導体メモリといったランダムアクセス可能でデータをファイル単位で記憶する種類の記憶媒体を適用できる。
なお、外付けのHDDを用いた場合は、図2の構成において接続インタフェース部11が外付けHDDとの接続端子を具備する構成となり、また、光ディスクを記憶媒体にした場合は、接続インタフェース部11を光ディスクのドライブ部及び光ディスクにアクセスしてデータの読み書きを行うアクセス部に置き換えた形態となり、プレーヤーの筐体にも光ディスクの受入部を設けることになる。さらに、半導体メモリを用いた場合は、接続インタフェース部11を半導体メモリにアクセスしてデータの読み書きを行える仕様のものに置き換えることになる。
また、本発明においては、プレーヤー自体にディスプレイ部3を設ける代わりに、外部のディスプレイ装置を接続可能にして、外部のディスプレイ装置に曲情報(文字情報)を表示する形態にすることも可能である。この場合は、図2の構成において、表示インタフェース部15が外部のディスプレイ装置と接続するための接続端子を具備する構成となり、表示インタフェース部15は、外部のディスプレイ装置に曲情報を表示するために、曲情報に係るデータを接続端子から出力して表示処理を行うことになる。なお、外部のディスプレイ装置には、図1のヘッドフォン6のコードの途中に操作部を介在させて、その操作部に設けられたディスプレイ装置(ディスプレイ部)も含まれるものとする。
さらに、本発明の処理対象になるデータは、曲データに限定されるものではなく、静止画データ及び動画データ等の画像データも対象になる。例えば、HDDを記憶媒体として用いると共にキャッシュメモリ及びディスプレイ部を具備するデジタルビデオカメラ(他の部分は図2に示す構造と同等)で、複数の動画データを撮像し、撮像した動画データを図15に示すようなフォルダ構造でHDDに記憶したとする。なお、HDDへの記憶にあたり、各動画データのヘッダ領域には、フォルダ構造の各フォルダに対応して、撮像時期として春、夏、秋、冬のいずれかの季節を文字情報として書き込むと共に、撮像時のタイトルとして「入学式にて」、「遠足」等の文字情報を予め格納しておくものとする。
上述したデジタルビデオカメラでHDDに記憶された動画データを再生する場合、図5に示す曲情報データベース25と同等の文字情報テーブルを生成してキャッシュメモリに格納し、再生対象を探すためにスキップ操作を受け付けた場合は、文字情報テーブルから文字情報(タイトル)のリストを順次ディスプレイ部で表示することで、スキップ操作に追従した文字情報の表示を実現できる。
本発明の実施形態に係る音楽プレーヤーの斜視図である。 実施形態の音楽プレーヤーの主要な内部構成を示すブロック図である。 ファイル形式の曲データの記憶に係るフォルダ構造を示す概略図である。 曲データのヘッダ領域に格納された曲情報を示す概略図である。 曲情報データベースを示す図表である。 曲データ表を示す図表である。 (a)はディスプレイ部に表示されたメニュー画面を示す概略図であり、(b)はディスプレイ部に表示された再生画面(曲情報)を示す概略図である。 起動から曲データの再生までのデータ再生方法に係る処理手順を示す第1フローチャートである。 スキップ操作を受け付けた場合のデータ再生方法に係る処理手順を示す第2フローチャートである。 スキップ操作を受け付けた場合のキャッシュメモリの記憶内容及びディスプレイ部の表示内容を示す第1タイムチャートである。 変形例に係るスキップ操作を受け付けた場合のキャッシュメモリの記憶内容及びディスプレイ部の表示内容を示す第2タイムチャートである。 キャッシュ処理を行う場合のデータ再生方法に係る処理手順を示す第3フローチャートである。 別の変形例に係るスキップ操作を受け付けた場合のキャッシュメモリの記憶内容及びディスプレイ部の表示内容を示す第3タイムチャートである。 別の変形例に係る起動時でのキャッシュメモリの記憶内容及びディスプレイ部の表示内容を示す第4タイムチャートである。 ファイル形式の動画データの記憶に係るフォルダ構造を示す概略図である。 従来のスキップ操作を受け付けた場合のキャッシュメモリの記憶内容及びディスプレイ部の表示内容を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 音楽プレーヤー
3 ディスプレイ部
4 操作部
4c 左キー
4d 右キー
4f 決定ボタン
5 電源ボタン
6 ヘッドフォン
10 制御部
11 接続インタフェース部
12 キャッシュメモリ
13 データ処理部
14 D/A変換部
15 表示インタフェース部
20 HDD
25 曲情報データベース
D1、D2・・・Dn 曲データ

Claims (5)

  1. ヘッダ領域に文字情報を格納した複数のデータを記憶してある記憶媒体からデータを読み出す読出手段と、該読出手段が読み出したデータを記憶するキャッシュメモリと、該キャッシュメモリに記憶されたデータの再生を行う再生手段と、データの文字情報の表示処理を行う表示処理手段と、表示処理が行われた文字情報の選択操作を受け付ける選択受付手段とを備えるデータ再生装置において、
    記憶媒体に記憶してある複数のデータに対して識別情報を付与する付与手段と、
    該付与手段が付与した識別情報に対応付けて、該識別情報に係るデータのヘッダ領域に格納された文字情報を登録した文字情報データベースを生成する生成手段と
    再生対象のデータを順次変更する変更操作を受け付ける受付手段と、
    該受付手段が変更操作を受け付けた場合に計時を行う計時手段と、
    該計時手段が計時を行った計時時間及び基準時間の比較を行う比較手段と、
    該比較手段による比較の結果、前記計時時間が基準時間以上になるまで前記再生手段による再生を停止する再生停止手段と
    を備え、
    前記キャッシュメモリは、前記生成手段が生成した文字情報データベースを記憶するようにしてあり、
    前記表示処理手段は、前記キャッシュメモリに記憶された文字情報データベースに登録してある文字情報の表示処理を行うと共に、前記受付手段が変更操作を受け付けた場合、該変更操作により再生対象となったデータの識別情報に対応する文字情報の表示処理を行うようにしてあり、
    表示処理が行われた文字情報に対して前記選択受付手段が選択操作を受け付けた場合、前記再生手段は、選択操作を受け付けた文字情報に対応する識別情報に係るデータの再生を行うようにしてあり、
    前記計時時間が基準時間以上になった場合であって、前記変更操作により再生対象になったデータが前記キャッシュメモリに記憶されていないとき、前記読出手段は、前記変更操作により再生対象となったデータから順次読み出すようにしてあることを特徴とするデータ再生装置。
  2. 前記計時時間が基準時間未満である間に前記受付手段が次の変更操作を受け付けた場合、前記表示処理手段は、前記次の変更操作により再生対象になったデータの識別情報に対応する文字情報の表示処理を行うようにしてある請求項に記載のデータ再生装置。
  3. 基準時間未満の時間間隔で前記受付手段が複数回の変更操作を受け付けた場合、各変更操作の受け付け毎に、前記表示処理手段の表示処理、前記計時手段の計時、前記比較手段の比較、及び前記再生停止手段の再生停止を行うようにしてある請求項に記載のデータ再生装置。
  4. データの再生中、前記読出手段は、前記キャッシュメモリの空き領域に記憶できる数のデータを読み出すようにしてあり、
    前記キャッシュメモリは、前記読出手段が読み出したデータを空き領域に記憶するようにしてある請求項1に記載のデータ再生装置。
  5. ヘッダ領域に文字情報を格納した複数のデータを記憶してある記憶媒体から、再生対象のデータを順次変更する変更操作を受け付ける受付手段を備えたデータ再生装置がデータを読み出し、読み出したデータをキャッシュメモリに記憶し、前記キャッシュメモリに記憶されたデータの再生を行うデータ再生方法において、
    記憶媒体に記憶してある複数のデータに対して識別情報を付与するステップと、
    付与した識別情報に対応付けて、該識別情報に係るデータのヘッダ領域に格納された文字情報を登録した文字情報データベースを生成するステップと、
    生成した文字情報データベースを前記キャッシュメモリに記憶するステップと、
    前記キャッシュメモリに記憶された文字情報データベースに登録してある文字情報の表示処理を行うステップと、
    表示処理が行われた文字情報に対して選択操作を受け付けた場合、選択操作を受け付けた文字情報に対応する識別情報に係るデータの再生を行うステップと
    前記受付手段が変更操作を受け付けた場合、該変更操作により再生対象になったデータの識別情報に対応する文字情報の表示処理を行うステップと、
    前記受付手段が変更操作を受け付けた場合に計時を行うステップと、
    計時された計時時間及び基準時間の比較を行うステップと、
    比較の結果、前記計時時間が基準時間以上になるまでデータの再生を停止するステップと、
    前記受付手段が変更操作を受け付けた場合であって、該変更操作により再生対象になったデータが前記キャッシュメモリに記憶されていないとき、前記変更操作により再生対象となったデータから順次読み出すステップと、
    読み出したデータを前記キャッシュメモリに記憶して再生を行うステップと
    を備えることを特徴とするデータ再生方法。
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