JP4311879B2 - 電子式過負荷継電器のための接点機構 - Google Patents

電子式過負荷継電器のための接点機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は電気継電器に関し、さらに詳細には過負荷継電器の引外し機構に関する。
【0002】
【発明の背景】
過負荷継電器は、過大な電流により生じる加熱状態が電気機器に損傷を与えないように保護するため産業設備に常用される電気スイッチである。典型的な場合、電気機器は三相モータであり、これは接触器と普通呼ばれる別のリレーを介して電源に接続される。典型的な接触器は、三相電源に接続された各回路を開閉する3つの電力流路を有する高電力継電器である。接点の開閉に要する運動はコイルに電流を流すことにより磁気的に与えられるが、このコイルは通常、遠隔場所の別のスイッチにより制御される電流により付勢される。
【0003】
従来の方式では、過負荷継電器は接触器コイルの制御スイッチに直列に接続される。過負荷継電器は、過負荷状態を感知すると、接触器コイルへの給電を停止することにより接触器を開放し、この接触器により制御される電気機器を電源から切り離して電気機器が損傷を受けるのを防止する。
【0004】
従来、過負荷継電器は、スイッチを制御するバイメタル素子と熱伝達関係にある抵抗性ヒーターを各相に用いていた。例えば、抵抗性ヒーターからバイメタル素子へ十分な熱が伝達されて過負荷状態が感知されると、バイメタル素子が連携のスイッチを開いて接触器コイルを脱勢し、連携の電気機器を電源から切り離す。
【0005】
McClellanへ1975年12月23日付けで付与された米国特許第3,928,833号は、バイメタルの条片を加熱するために抵抗性ヒーターを用いる熱動式過負荷継電器の一例を開示している。この特許の継電器は、リセット手段がいかなる位置をとるかに無関係に自動的にリセットできないような構成である。再閉路バネが、リセット手段が作動されると蓄勢手段に対して蓄勢され、その後解放されて、接点レバーを第1の開位置から第2の閉位置へ移動するように構成されている。
より最近の傾向として、抵抗性ヒーター・バイメタル素子型継電器が電子式過負荷継電器により取って代わられている。例えば、全体を本明細書の一部として引用する1993年1月12日付け米国特許第5,179,495号(発明者:Zuzuly)を参照されたい。かかる回路の出力は通常比較的低電力であるため、出力が接触器コイルの電流を制御するためにはソリッドステートスイッチが必要である。このソリッドステートスイッチは比較的低電力の接点機構への電流を制御し、この接点機構が接触器への電流を制御するだけでなく指示器を作動させる。通常、この指示器は発光式指示器であり、過負荷により電力が切り離されると発光する指示器である。かかる接点機構の一例は、本願の出願人に譲渡され、1997年4月11日に出願され、現在係属中の米国特許出願第08/838,904号(弁護士事件番号第97P7460US号)に記載されており、この出願全体を本願の一部として引用する。
【0006】
過負荷継電器は通常、一旦引外されると、開放位置を維持して接触器への電流を遮断する。その結果、この装置により制御される電気機器の動作を回復させるには、過負荷継電器のリセットが必要であり、これは手動操作により行うのが一般的である。通常は、電気機器のオペレータが押しボタンを押してシステムをリセットし、過負荷継電器の接点を閉じて接触器コイルへ電流が再び流れるようにすると、接触器がその接点を閉じて電気機器へ電流が流れるようになる。
【0007】
同時に、適用される規格によると、過負荷継電器の押しボタン及びその関連機械的部品は、リセットするために押しボタンを押した状態または押し続けている状態時でも、過負荷状態が発生すると過負荷継電器の接点が開くような構成でなければならない。同じ規格によると、例えば、リセット用押しボタンをリセット位置で動かないようにするなどして過負荷継電器を手動で無効にすることができないような構成でなければならない。その目的は、過負荷継電器のリセット時に過負荷状態が発生するかまたはこの状態が継続している場合、または過負荷継電器のリセット用押しボタンが意図的またはその他の理由によりリセット位置で動かなくなった場合に、電気機器に対する損傷を防止するためである。換言すれば、この規格の目的は、押しボタンをリセット位置に保持するかまたは動かないようにして過負荷継電器を無効にすることができないような構成にすることを要求している。かかる特徴を有する過負荷継電器は、「引外し自由」過負荷継電器として知られている。
【0008】
現在係属中の本出願人の上記出願に記載された過負荷継電器機構は、過負荷状態が発生すると指示器を作動できるという特徴を備えており、これは引外し自由過負荷継電器である。この過負荷継電器はその意図した目的を非常によく果たすものであるが、押しボタンがリセット位置にある時さらに引外しが生じて接触器コイルが付勢されこのシステムにより制御される電気機器が停止されるような場合には、リセットまたは引外しを指示する機構の一部である接点操作手段が、指示器回路用の接点が完全に閉じる前に押しボタンまたはその関連の構造物に当接して過負荷継電器の状態を誤表示することがある。
【0009】
本発明は、上記問題の1または2以上を解消するためのものである。
【0010】
【発明の概要】
本発明の目的は、過負荷継電器の新規で改良型の引外し機構を提供することにある。さらに詳細には、本発明の目的は、引外し自由過負荷継電器または電気スイッチに用いる他の電気的機構の状態を常に正確に指示するかかる機構を提供することにある。
【0011】
本発明の実施例は、可動レバー組立体が2つの切換え位置の間で移動可能な電気スイッチ装置に用いる機構であり、上記目的を達成する。電気接点はレバー組立体により作動され、操作手段はレバー組立体を1つの切換え位置へリセットするためにレバー組立体に隣接する径路を移動可能に取付けられている。この操作手段は第1の位置から第2の位置へ、その後第3の位置へ移動可能である。この機構は、第1、第2及び第3の位置の間で操作手段と共に移動可能であり、操作手段が第2の位置にある時に限りレバー組立体を1つの切換え位置へ移動させるためにレバー組立体と係合可能であり、第1及び第3の位置でレバー組立体から外れるとレバー組立体が他の切換え位置へ完全に移動できるようにする突出部を有する。
【0012】
この突出部は、好ましくは操作手段上のフィンガであり、さらに好ましくはバネフィンガである。
【0013】
本発明の非常に好ましい実施例では、この機構は過負荷継電器の引外し機構として使用され、ハウジング内には2つの接点開閉位置間で移動可能なようにアーマチャが取付けられている。ハウジング内には固定接点が設けられ、アーマチャにより係合可能な可動接点がこれらの固定接点の方へまたは固定接点から離れる方向に移動可能である。可動レバーがアーマチャに連携し、アーマチャを一方の接点開閉位置から他方の開閉位置へシフトするように作動可能である。可動レバーの操作手段は、該レバーの方へまたはレバーから離れる方向に移動可能である。操作手段はレバーと係合可能なバネフィンガを支持し、このバネフィンガはレバーに作用してアーマチャを一方の接点開閉位置からもう一方の接点開閉位置へシフトさせる。バネフィンガは、レバーから外れた第1の位置からレバーと係合する第2の位置へ、その後レバーから外れた第3の位置へ至る径路を操作手段と共に移動可能である。ハウジングはバネフィンガの移動径路に隣接する蓄勢表面を支持し、この蓄勢表面はバネフィンガが第1の位置から第2の位置の方へ移動するとこのバネフィンガと係合して、バネが第2の位置に到達するとアーマチャをシフトするに十分なエネルギーを蓄えるようにバネフィンガに十分な荷重を与える。このバネは、第3の位置にある時は、レバーのシフトを妨げない関係にあるため、レバーはアーマチャを一方の接点開閉位置に戻すことができる。
【0014】
従って、本発明によると、過負荷継電器の引外し機構であって、ハウジングと、ハウジング内に固定された第1の接点と、それぞれの第1の接点の方へまたはそれらの接点から離れる方向へ移動可能な第2の接点と、第2の接点をそれぞれの第1の接点の方へまたはそれらの接点から離れる方向へ移動させる可動レバーと、可動レバーの方へまたはそれから離れる方向に移動可能な可動レバーのための操作手段と、操作手段に支持されて可動レバーにより係合可能であり、可動レバーと係合しない第1のバネ位置から可動レバーと係合する第2のバネ位置を通って可動レバーと係合しない第3のバネ位置へ至る径路で操作手段と共に移動可能なバネフィンガと、前記径路に隣接してハウジングに固定され、バネフィンガが第1のバネ位置から第2のバネ位置の方へ移動するとバネフィンガにより係合され、バネフィンガが第2のバネ位置に到達すると可動レバー及び第2の接点を移動させるに十分なエネルギーを蓄えた状態となるようにバネフィンガに十分な荷重を与え、第3のバネ位置に移動すると、可動レバーの移動を妨げない関係になる蓄勢表面とより成り、引外し機構はさらに、ハウジング内に取付けられ、第1及び第2の端部がそれぞれの第2の接点を支持する細長いアーマチャを有し、可動レバーはアーマチャと連携して、該アーマチャから操作手段へほぼ向かう方向に延びることを特徴とする過負荷継電器の引外し機構が提供される。
好ましくは、アーマチャは、第1の切換え位置と第2の切換え位置との間で可動レバーと共に移動する。
本発明のさらに好ましい実施例では、アーマチャは、第1と第2の切換え位置の間で移動可能なようにハウジング内に枢着されている。
第1の接点は第1の接点セット及び第2の接点セットより成り、第2の接点は対応する接点セットより成る。
好ましくは、第1の接点セットは第1の切換え位置において対応する接点セットと係合し、第2の接点セットは第2の切換え位置において対応する別の接点セットと係合する。
アーマチャは、過負荷状態の下で第2の切換え位置から第1の切換え位置へ移動するように磁気的に作動されるのが好ましい。
可動レバーは、バネフィンガが係合する当接表面を有する。
バネフィンガは、操作手段に取付けられたねじりバネコイルの端部である。
好ましくは、操作手段は手で操作可能なリセット用操作手段であり、さらに好ましくは押しボタンである。
【0015】
好ましい実施例のバネフィンガは、操作手段に取付けたねじりバネのコイルの端部である。
【0017】
本発明のさらに別の目的及び利点は以下の説明から明らかであり、一部はその説明から自明であるか、または本発明を実施すると分かるであろう。本発明のこれらの目的及び利点は、頭書の特許請求の範囲において特定した種々の構成要素及びそれらの組み合わせから実現可能である。
【0018】
【好ましい実施例の説明】
図1を参照して、引外し位置で示す本発明の引外し自由過負荷継電器は、総括的に10で示すハウジングを有する。ハウジングには、総括的に12で示す第1の組の常開固定接点と、総括的に14で示す1組の常閉固定接点が取付けられている。このハウジングは、総括的に18で示す細長い、双安定のアーマチャが枢着された軸ピン16を有する。アーマチャ18は、総括的に20で示す第1の組の可動接点と、総括的に22で示す第2の組の可動接点を支持しており、これらの可動接点はそれぞれ固定接点12、14の方へ、またそれらから離れる方向に移動可能である。
【0019】
総括的に24で示すラッチレバーは、アーマチャ18と共に移動可能なように連結されて軸ピン16を中心としてアーマチャ18の2つの安定位置間を揺動する。
【0020】
ハウジングには、リセット用操作手段を構成する総括的に26で示す手動操作手段が取付けられており、この操作手段は押しボタン28と、ボタンから垂下するシャンク部30とより成る。この操作手段は、ハウジング10内においてラッチレバー24の方へまたはそれから遠ざかる方向に往復運動可能なように取付けられている。総括的に32で示す手動停止操作手段もまたハウジング10内に往復運動自在に取付けられており、本出願人の上記係属中の出願に記載された状態下で常閉接点14、22を開くように作動可能である。
【0021】
固定接点12を参照して、これらは2つの電気的及び物理的に離隔した接点38、40より成る。接点38、40は、アーマチャ18により支持される細長い接点バー42により橋絡されるようになっている。接点バー42はアーマチャ18と同じ方向において細長く延びており、その中間点がポスト44に緩く取付けられている。このポスト44は、アーマチャ18の延びる方向に対してほぼ横断方向に軸ピン16の一方の側を該アーマチャから延びている。ポスト44は、その上方端部近くに、接点バー42の支点として働く横方向部材を有する。アーマチャ18により支持されるバネ48は、接点バー42を支点46に対して偏倚する。
【0022】
常閉接点14、22は、細長い接点バー50及び物理的及び電気的に離隔した固定接点52、54を含む本質的に同じ部品より成る。接点バー50はアーマチャ58上のポスト56により支持され、接点バー50の支点として働くポスト上の横方向部材60に対してバネ58により偏倚されている。横方向部材46、60はそれぞれ、接点バー42、50とそれらのほぼ中間点で係合する。
【0023】
アーマチャ18については、これは第1の磁極片62と、これと平行離隔関係にある第2の磁極片64とより成る。磁極片62、64は、軸ピン16だけでなく2つの永久磁石66も挟持している。永久磁石66は一体的構造のものでもよいが、便宜的に且つ軸ピン16を収容するために2つの別個の磁石として示す。
【0024】
ハウジング10には、脚部72、74を有する浅いU字形の磁気ヨークまたは極片70が取付けられている。図1に略示するように、コイル76が極片70の湾曲部78の周りに設けられている。巻線76は単一コイルの場合もあるが、2つの電気的に別個のコイルを一方の上に他方を巻きつけた構成にする場合もある。特定の構成は、その機構内に用いる電気回路の制御モードにより異なる。コイル76を流れる電流を逆転させて継電器を1つの状態から別の状態へスイッチする場合、ただ1個のコイルが必要であるにすぎない。一方、電流を逆転させずに一方のコイルからもう一方のコイルへスイッチする場合、互いに反対方向に巻き付けた2つのコイルをコイル76として用いる。
【0025】
ラッチレバー24については、これは例えば図1と図4に示す位置の間を移動可能である。ラッチレバーは、その上方端部に当接表面80を有する。操作手段26のシャンク部30は、内部に装着ピン84を有する空洞82を備えている。ねじりバネのコイル86がこの装着ピン84上に装着されている。ねじりバネはその上方端部88が空洞82の垂直壁90にぴったりと接触し、その反対端部92が空洞82の外方で下方に、そして操作手段26のシャンク部30の下側表面95よりも下方の位置へ延びる。
【0026】
ハウジングはレバー24のすぐ上に凹部94を有し、この凹部94の下側96はねじりバネ86の端部92の下方でその移動径路に位置する。常態では、ねじりバネの端部92は、図1に示すように、空洞82の対角線方向の下表面98と当接する。
【0027】
操作手段はハウジング10の開口100に受容され、上述したように、その内部で垂直方向に移動自在に取付けられている。
【0028】
通常の場合、接点14、22が閉じると、接触器コイルが付勢され、接触器は被制御電気機器への電流を制御する。接点12、22は、例えば指示器回路に常用されて、電気的発光手段等への電流を制御する。部品が図1に示すような構成である場合、接触器への電流が遮断される一方、指示器へ電流が流れて、指示器が引外し状態にあることを指示する。
【0029】
図2に示す引外し状態から引外し機構をリセットしたい場合、矢印102で示すように押しボタン28を押し下げる。操作手段26がハウジング10内で下方に移動すると、ねじりバネ86の端部92が凹部94の表面96と当接する。この表面96は蓄勢表面として作用してバネ86を蓄勢する。
【0030】
操作手段26をさらに下方に移動した状態を図3に示すが、この手段がさらにハウジング10内に移動すると、バネの端部92が凹部94から離脱してほとんど垂直の向きとなる。ハウジング10から外れると、このバネの端部92はパチンとはねて当接表面80を押圧する。バネ86は蓄勢表面96により予め荷重を受けているため、バネに蓄えられたエネルギーが当接表面80に印加され、レバー24が図4の矢印104で示すように反時計方向に回転する。このため、アーマチャ18が図4に示すように双安定位置のうちの他方の位置へ移動し、接点14、22を閉じて接触器コイルへ再び電流が流れるようにし、また接点12、20を開いて指示器を消灯する。コイルバネ86の端部92が図5で示すように当接表面80から外れると、操作手段26はその最も低い位置にあるため、図5に示す停止手段(図示せず)に当たる位置に移動する。この位置において、バネ86はレバー24及び当接表面80のシフトの妨げにならない位置にあり、そのためレバー24は図5の矢印106の方向に移動してアーマチャ18を、接点14、22を再び開いて接触器コイルへの電流を遮断すると共に接点12、20を再び閉じて指示器を点灯する位置へシフトさせる。即ち、リセット用操作手段26がリセット位置にあっても、アーマチャ18は引外し状態に移動して、接触器の動作を停止させ、指示器の作動を開始させる。
【0031】
図6は、操作手段26が故障により止まった場合のように、部分的に押し下げられたさらに別の状態を示す。これは、本発明の利点を明らかにするものでもある。この状態では、バネの端部92は空洞82の下表面98に接触する最も下方の位置にあるが、依然としてレバー24の当接表面80のシフトを妨げる位置にないため、アーマチャ18はその引外し位置へ完全に移動可能である。即ち、バネの端部92は、バネ86が蓄勢状態にない時、当接表面80の移動径路外にあり、このためアーマチャ18はその2つの双安定位置の間を完全に移動できる。その結果、接点12、20は完全な閉位置にあって、継電器が引外し状態にあることを正確に指示する。かくして、本発明の構成によると、引外し位置へのアーマチャ18の完全移動を妨げることにより指示器の作動接点12、20の完全閉路を阻止する、レバー24と操作手段26との間の干渉が回避される。そのため、誤表示が発生しない。
【0032】
場合によっては、操作手段26の空洞82の下表面98を、110で示すように、操作手段26の一方の側または他方の側へ角度付けするのが望ましい。このような場合、図1に略示するように、偏倚バネ112の作用により操作手段26が上方に移動すると、バネの端部92が蓄勢表面94の端部114に当接してその一方の側に撓み、端部114を離脱するため、操作手段26はその最も上方の位置へ完全に戻ることができる。もちろん、バネ112により与えられる偏倚力が十分に大きい場合は、対角線方向の表面110をなくすことが可能である。その理由は、バネの端部92が蓄勢表面96の端部114の周りを通過するほど十分に撓むことができるからである。あるいは、対角線方向の表面98を省略し、例えば、バネ86の上方端部88を図1に示す位置で操作手段26に固着してもよい。さらに別の例として、蓄勢表面96の下側に、図1の紙面内に入るまたは紙面から出るような斜面を付けて、カム作用によりフィンガ92を一方の側または他方の側に移動させ、蓄勢表面96の端部114を通過させるようにしてもよい。
【0033】
以上の説明から、本発明の引外し機構は、バネの端部92により成るリセット用の突出部が、機構をリセットするためバネが前から蓄勢状態であった場合を除き、レバー24との係合関係から離脱した状態に必ずなるようにする。一旦リセットが生じると、アーマチャが引外し位置に完全に移動するのを妨げるものはなく、その結果、指示器回路の接点が閉じて機構が引外し状態にあることを高い信頼度で表示できる。
【0034】
さらに別の利点及び変形例については、当業者であれば容易に想到できるであろう。従って、本発明は、その最も広い局面において、特定の詳細部分、図示説明した代表的な装置例に限定されない。従って、種々の変形例及び設計変更を、頭書の特許請求の範囲及びそれらの均等物により画定される一般的な発明思想の精神または範囲から逸脱することなく想到することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の引外し機構の幾分概略的な断面図であり、その構成要素が引外し位置にあり、リセット用操作手段が常態位置にある状態を示す。
【図2】 図2は、図1と類似するが、リセット用操作手段がリセット位置の方へ移動する時の各部品の位置を示す。
【図3】 図3は、図1及び2と類似するが、リセット操作開始時における各部品の構成を示す。
【図4】 図4は、図1―3に類似するが、リセット完了時における各部品の位置を示す。
【図5】 図5は、図1−4に類似し、リセット用操作手段がリセット位置にあるが、その時に引外しが生じた時の各部品の構成を示す。
【図6】 図6は、図1−5に類似するが、リセット用操作手段が任意の中間位置で引外し状態にある時の部品の構成を示す。
【図7】 図7は、図6の線7−7にほぼ沿う断面図である。

Claims (10)

  1. 過負荷継電器の引外し機構であって、
    ハウジング(10)と、
    2つの接点開閉位置の間で移動可能なようにハウジング内に取付けたアーマチャ(18)と、
    ハウジング(10)内に固定された第1の接点(12、14、38、40、52、54)と、
    それぞれの第1の接点(12、14、38、40、52、54)の方へまたはそれらの接点から離れる方向へ移動可能な第2の接点(20、22)と、
    第2の接点(20、22)をそれぞれの第1の接点(12、14、38、40、52、54)の方へまたはそれらの接点から離れる方向へ移動させる可動レバー(24)と、
    可動レバー(24)の方へまたはそれから離れる方向に移動可能な可動レバー(24)のための操作手段(26、28、30)と、
    操作手段(26)に支持されて可動レバー(24)により係合可能であり、可動レバー(24)と係合しない第1のバネ位置から可動レバー(24)と係合する第2のバネ位置を通って可動レバー(24)と係合しない第3のバネ位置へ至る径路で操作手段(26)と共に移動可能なバネフィンガ(92)と、
    前記径路に隣接してハウジング(10)に固定され、バネフィンガ(92)が第1のバネ位置から第2のバネ位置の方へ移動するとバネフィンガ(92)により係合され、バネフィンガ(92)が第2のバネ位置に到達すると可動レバー(24)及び第2の接点(20、22)を移動させるに十分なエネルギーを蓄えた状態となるようにバネフィンガ(92)に十分な荷重を与え、第3のバネ位置に移動すると、可動レバー(24)の移動を妨げない関係になる蓄勢表面(96)と
    より成り、
    前記可動レバー(24)が連結されたアーマチャ(18)が、前記第2の接点(20)と第2の接点(22)とがそれぞれ第1の接点(12)と第1の接点(14)とに接触できるように、第1の切換え位置と第2の切換え位置との間を軸ピン(16)を介して揺動可能であり、
    引外し機構はさらに、ハウジング内に取付けられ、第1及び第2の端部がそれぞれの第2の接点(20、22)を支持する細長いアーマチャ(18)を有し、可動レバー(24)はアーマチャ(18)と連携して、該アーマチャから操作手段(26、28、30)へほぼ向かう方向に延びることを特徴とする過負荷継電器の引外し機構。
  2. アーマチャ(18)は、第1と第2の切換え位置の間で移動可能なようにハウジング(10)内に枢着されている請求項1の機構。
  3. 第1の接点(12、14、38、40、52、54)は第1の接点セット(12、38、40)及び第2の接点セット(14、52、54)より成り、第2の接点(20、22)は対応する接点セットより成る請求項2の機構。
  4. 第1の接点セット(12、38、40)は第1の切換え位置において対応する接点セット(20)と係合し、第2の接点セット(14、52、54)は第2の切換え位置において対応する別の接点セット(22)と係合する請求項3の機構。
  5. アーマチャ(18)は、過負荷状態の下で第2の切換え位置から第1の切換え位置へ移動するように磁気的に作動される請求項1乃至4の1つの機構。
  6. 可動レバー(24)は、バネフィンガ(92)が係合する当接表面(80)を有する請求項乃至の1つの機構。
  7. バネフィンガ(92)は、操作手段(26)に取付けられたねじりバネコイル(86)の端部である請求項1乃至6の1つの機構。
  8. 操作手段(26)は手で操作可能なリセット操作手段である請求項1乃至7の1つの請求項の機構。
  9. リセット操作手段は押しボタンである請求項8の機構。
  10. 請求項1乃至9の1つの引外し機構を有する電気スイッチ装置
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