JP4309419B2 - 異方性音響光学変調器を利用した光ビーム発生システム及び方法 - Google Patents

異方性音響光学変調器を利用した光ビーム発生システム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、異方性音響光学変調器を利用した光ビーム発生システム及び方法に関するものである。
半導体デバイス製造施設で精密測定に用いられるような偏光ベースまたは多重化ヘテロダイン干渉計における測定光学素子では、一般に、周波数の異なる、直交偏光成分を含む光ビームが利用される。ヘテロダイン干渉法では、二重周波数/二重偏光光源が利用される。2つの直交偏光ビームの周波数差は、あるものの移動可能速度に対する制限になる可能性があり、このタイプの測定システムでは、正確な距離測定が行われる可能性もあるので、重要である。ゼーマン分裂HeNeレーザは、直交偏光成分を発生することが可能であるが、周波数差は、最大約8MHzに制限される。2モード周波数安定化HeNeレーザは、周波数分離した2つの直交偏光ビームを発生することも可能であるが、この周波数差は、500〜1500MHzの範囲であり、処理電子装置が簡単に利用できるものではない。速度に関するリソグラフィ産業の要求を満たすが、現在の電子テクノロジに適合する所望の周波数範囲は、約7〜30MHzである。
これまで、ヘテロダイン干渉計において所望の周波数分割を生じさせるいくつかの方法が利用されてきた。これら従来の解決法の大部分は、安定化レーザ光源の後で、所望の周波数になるように光を調整することが必要になる。従来の解決法の1つは、2つの高周波音響光学変調器(AOM)を利用して、所望の差周波数を発生することである。レーザ光源ビームは、2つの直交偏光ビームに分割される。各直線偏光ビームは、AOMを介して送られる。各AOMからの一次回折ビームは、ミラーを用いて向け直され、第2のビーム・スプリッタを用いて、再結合されて、再び、コリニアになり、同一方向に進むことになる(co-bore)。この従来の解決法におけるAOMの絶対周波数は、一般に、理想的であるには高すぎるが(例えば、80MHz)、2つの異なるAOM間における周波数差は、2つの直交直線偏光ビーム成分を再結合した時、所望の差周波数になるように調整することが可能である(例えば、一方が80MHzで、他方が90MHz)。あいにく、これは、所望の結果を得るのに、2つのAOMが用いられるので(ビーム・スプリッタ、2つの反射鏡、及び、ビーム再結合器の働きをする第2のビーム・スプリッタと共に)、よりコストのかかる解決法である。2つのAOMを利用する他の解決法が存在するが、全て、その解決法のコストを増大させることになりがちな、複数コンポーネント(例えば、最低限で2つのAOM素子及びビーム・スプリッタ)の欠点を有している。
もう1つの従来のアプローチは、単一音波及び複屈折再結合プリズムを備えた、単一の低周波等方性AOMを利用することである。この方法によれば、前述の2つのAOMによる解決法に比べてコンポーネント数が減少するが、それ自体に重要な問題がある。主たる欠点には、光源の光のかなりの部分が廃棄されるという点(単一偏光出力レーザの場合でも)、この解決法は、達成に多くの空間を必要とするという点、及び、この解決法では、1つの偏光に関するフィードバックだけしか分離されないので、レーザを分離する場合に、AOM周波数偏移器(frequency shifter)の副次的利点が十分に実現されないという点がある。この従来の方法の場合、AOM素子より前は、単一偏光及び周波数だけが望ましく、従って、ゼーマン分裂HeNeレーザの場合、偏光子は、一般に、光源レーザからの他の偏光/周波数成分を除去するために利用される。従って、ビームがAOMに入射する前に、光源光の半分が除去される。
この従来の解決法の等方性音波相互作用には、ビームの偏光に対する効果がなく、従って、回折(一次)周波数シフト・ビームの偏光は、ゼロ次または非回折ビームと同じである。AOMを出ると、ゼロ次及び一次ビームの周波数差は、市販の現行素子の場合、約20MHzになる。ビームを再びコリニアにするジョブは、複屈折再結合プリズムにビームを通すことによって達成される。このタイプのAOMから出射するビームの分離角は小さく、従って、再結合プリズムで平行化された後、再びビームを同一方向に進行させる補償は実施されない。一般に、再結合プリズムの光軸は、ビームの偏光に対して45度の角度をなす。再結合プリズムによって、各ビームは、直交偏光成分に分割される。一方の成分の屈折率はneであり、もう一方の成分の屈折率はnoになる。2つのビームは、この屈折率の差のため、入口で別様に屈折し、プリズム/空気界面から出射する。プリズムの頂角は、各ビームの一方の偏光成分を再び平行にすることができるように最適化される。再結合プリズムを出る他の2つの望ましくない偏光ビームは、所望のビームに対して平行ではなく、隙間がある。この再結合方式では、一次ビーム及びゼロ次ビームの光パワーの半分が有効に放棄される。最終結果は、周波数分割を増加させるこの従来の単一等方性AOM法を利用することによってゼーマン分裂レーザのもとの光源光パワーの3/4(AOM素子がラマン・ナス方式で動作する場合には、さらに多く)が失われる。
ヘテロダイン干渉法用光源の場合、この光源は顧客の装置に取り付けられることが多いので、設置面またはパッケージは小さいことが望ましい。単一低周波等方性AOM解決法には、望ましい空間よりも広い空間を要するという問題がある。低周波等方性AOMの場合、十分な効率を得るには、長い相互作用長が必要になるので、素子自体がかなり長くなる。また、この素子の回折次数間の分離角が小さいので、一般に、再結合プリズムの後で、望ましくないビームを開口で排除するのに十分なビーム分離を実現するには、長い距離が利用される。従って、ピンホール空間フィルタに光を集束させるための設置面の長い追加光学素子、または、パッケージ内におけるビーム光路を折りたたむための追加光学素子を用いて、この問題に対処することが可能である。
さらに、ゼロ次または一次ビームに単一の低周波等方性AOMを利用する場合、その光路内の周波数は、依然として、レーザ周波数であるため(シフト・アップあるいはシフト・ダウンされない)、ゼロ次ビームによって、レーザがフィードバックから保護されることはない。ビームをレーザに戻す、このビーム上流からの反射によって、波長安定性の問題、及び、可能性のあるレーザのロック損失が生じることになる。
もう1つの従来のアプローチでは、同じ等方性AOMにおいて、2つの周波数シフトしたビームが発生する。両方のビームに関する周波数シフトは、いくつかの異なる方法で実施される。第1の方法は、AOMにおいて1つの音波を利用することである。単一周波数偏光ビームを2つの直交偏光ビームに分割するため、AOMの前に偏光ビーム・スプリッタが設けられている(または、AOMに取り付けられている)。偏光ビーム・スプリッタは、2つの直交偏光ビームをAOM素子から±ブラッグ角度に向けて、単一音波周波数ずつ、一方のビームがアップ・シフトされ、一方のビームがダウン・シフトされるようにするタスクも実施する。AOM自体は、等方性であり、ビームの偏光に影響することはない。出射ビーム間の周波数差は、AOM周波数の2倍である。単一等方性AOMのもう1つの形態では、より長い結晶が利用され、各偏光ビームは、AOMの2つの変換器によって発生する2つの音波を順次通って進行する。出射ビームの最終結果は、2つのAOM変換器の周波数差の2倍の周波数差である。やはり、これは、等方性相互作用であり(すなわち、変更に影響することはない)、ビーム・スプリッタは、発散方向に進む2つの直交偏光ビームを発生するため、AOM素子の前に用いられる。
本発明は、光パワーを大幅に節減することができる光源システムおよび干渉計システムを提供することを課題とするものである。
本発明に係る光源システムは、第1の光入射ビームを発生するビーム光源と、前記第1の入射ビームを受光するように配置されており、制御信号を受信すると対応する音波を発生し、前記第1の入射ビームに作用して、異なる周波数及び直交直線偏光の第1及び第2の出射ビームを発生する複数の変換器を含んでいる異方性音響光学変調器と、を含み、前記第1及び第2の出射ビームの結合光パワーが、1つの偏光を有する第1の入射ビーム及び2つの偏光を有する第1の入射ビームに関して、前記第1の入射ビームの光パワーとほぼ同じであることを特徴としている。
前記第1の光入射ビームには、第1及び第2のビーム成分が含まれてよい。前記第1のビーム成分は第1の直線偏光及び第1の周波数を有し、前記第2のビーム成分は第2の直線偏光及び第2の周波数を有する。前記第1及び第2の直線偏光は直交する。
前記異方性音響光学変調器は、制御信号に応答して、前記第1及び第2のビーム成分の偏光及び周波数を変化させ、それによって、それぞれ、前記第1及び第2のビーム成分に対応する前記第1及び第2の出射ビームを発生するように作動することができる。前記第1の出射ビームは前記第2の直線偏光を有す、前記第2の出射ビームは前記第1の直線偏光を有する。
前記異方性音響光学変調器は、前記第1のビーム成分の周波数を第1の量だけ上昇させ、前記第2のビーム成分の周波数を第2の量だけ低下させるように構成することができる。前記第1の光入射ビームは、単一周波数、単一偏光の光ビームであってよい。
前記異方性音響光学変調器は、前記第1の入射光ビームから第1及び第2のビーム成分を発生することができる。前記第1のビーム成分は第1の直線偏光を有し、前記第2のビーム成分は第2の直線偏光を有する。前記第1及び第2の直線偏光は直交する。
前記異方性音響光学変調器は、制御信号に応答して前記第1及び第2のビーム成分の偏光及び周波数を変化させ、それによって、それぞれ、前記第1及び第2のビーム成分に対応する前記第1及び第2の出射ビームを発生するように作動することができる。前記第1の出射ビームは、前記第2の直線偏光を有し、前記第2の出射ビームは、前記第1の直線偏光を有する。
前記異方性音響光学変調器は、前記第1のビーム成分の周波数を第1の量だけ上昇させ、前記第2のビーム成分の周波数を第2の量だけ低下させるように構成することができる。さらに、前記入射ビームの周波数を第1の量だけ変化させるように構成された等方性音響光学変調器を含むことができる。前記異方性音響光学変調器と前記等方性音響光学変調器は、単一パッケージにおいて事前アライメントがとられる。
本発明に係る干渉計システムは、第1の光入射ビームを発生するビーム光源と、前記第1の入射ビームを受光するように配置されていて、制御信号を受信すると複数の音波を発生し、前記第1の入射ビームに作用して、異なる周波数及び直交直線偏光の第1及び第2の出射ビームを発生する複数の変換器を含み、前記第1及び第2の出射ビームの結合光パワーが、1つの偏光を有する第1の入射ビーム及び2つの偏光を有する第1の入射ビームに関して、前記第1の入射ビームの光パワーとほぼ同じである、異方性音響光学変調器と、前記第1及び第2の出射ビームに基づいて、基準ビーム及び測定ビームを発生するための干渉計光学素子と、前記基準ビーム及び測定ビームに基づいて、移動情報を求めるための解析システムと、を有する。
下記の詳細な説明では、その一部をなし、本教示による具体的な、例証となる実施形態が示された添付の図面が参照される。もちろん、付属の請求の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することもできるし、あるいは、論理的変更を施すことも可能である。従って、下記の詳細な説明は、制限の意味に解釈するべきではなく、本発明の範囲は、付属の請求項によって定義される。
図1は、本教示による第1の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステム100Aが例示されている。システム100Aには、レーザ光源(レーザ)102と、音響光学変調器(AOM)108が含まれている。レーザ102は、直交直線偏光(例えば、水平または垂直)した、2つの異なる周波数成分(f1及びf2)を備えるヘテロダイン・ビーム104の光源の働きをする。図において、ビーム成分106Aのような、垂直偏光したビームまたはビーム成分は、上方及び下方を指す矢印によって表わされ、ビーム成分106Bのような、水平偏光したビームまたはビーム成分は、円によって表わされている。レーザ102の典型的な実施形態の1つは、ゼーマン分裂を利用して、同じレーザ共振器において2つの周波数成分を発生する、アジレント・テクノロジ社から入手可能なモデル5517Bのような市販のHe−Neレーザである。このように、ゼーマン分裂によって、周波数がf1及びf2で、周波数差(f2−f1)が約2MHzの周波数成分を備えたレーザ・ビームを発生することが可能である。2つの周波数成分f1及びf2は、逆の円偏光状態にあり、四分の一波長板を用いて、2つの周波数成分が直交直線偏光状態になるように、周波数成分の偏光が変化させられる。もう1つの具体的実施形態では、レーザ102は、2モード周波数安定化レーザである。ゼーマン・レーザは、周波数安定性が2モード周波数安定化法を利用したレーザより優れている。
例示の実施形態の場合、AOM108は、TeO2一軸結晶を備えた低周波S波AOMである。AOM108の実施に利用するのに適したAOM素子の一例としては、5263 Port Royal Road,Springfield,VA 22151の本社を置く、Isomet Corporation(www.isomet.com)によって生産されているFS1102 AOMがある。AOM108には、制御信号を受信する電気音響変換器110が含まれている。電気音響変換器110は、電気信号を、AOM108の結晶を介して放出される音波に変換する。変換器110は、同じ周波数または異なる周波数で、伝搬方向間の角度が小さい2つの音波(すなわち、2つの音波は、図1においてK1及びK2で識別される、異なる伝搬ベクトルを有している)によってAOM108を励起する。2つの音波またはビームが用いられることによって、入射ビーム成分106A及び106Bの両方とも、正確な位相整合が可能になる。音波のうち第1のものは、直交偏光レーザ光源ビーム104の水平偏光106Bに作用し、音波のうち第2のものは、光源ビーム104の垂直偏光106Aと位相整合する。
AOM108の結晶におけるある特定の伝搬方向を有するレーザ・ビーム104の場合、偏光に従って、レーザ・フィールドを2つの成分に分解することが可能である。成分の一方は、正常波と呼ばれ、もう一方は、異常波と呼ばれる。正常波の伝搬速度は、異常波の伝搬速度と異なる。AOM108の結晶内に音場がなければ、正常波及び異常波は、その伝搬方向、並びに、その偏光を保持する。レーザ・ビーム104の伝搬方向及びAOM108の結晶における音場は、入射レーザ・ビーム104の異常波が、音場の1つによって、位相整合がとられて、正常波にダウン・コンバート(回折)されるように選択される。同時に、入射レーザ・ビーム104の正常波は、もう1つの音場によって、位相整合がとられて、異常波にアップ・コンバート(回折)される。
AOM108は、低周波シヤー・モード(shear mode)で動作する。AOM108によって、2つの入射ビーム成分106A及び106Bが逆方向に回折し、その結果、成分106Aに対応するプラスの一次ビーム114Aと、成分106Bに対応するマイナスの一次ビーム114Bが生じる。AOM108によって、成分106Aの周波数が上昇し、成分106Bの周波数が低下し、成分106Aと106Bの両方の偏光が90度回転する。最終効果は、入射ビーム成分106Aと106Bが、両方とも、偏光を変化させるが(すなわち、水平が垂直になり、垂直が水平になる)、ビームは直交偏光のままであり、この時点で、その周波数差は下記方程式Iによって示される。
方程式I
fsplit=(f1+faomtransducer1)−(f2−faomtransducer2)
ここで、
fsplit=ビーム114Aの周波数とビーム114Bの周波数の差、
f1=ビーム成分106Aの周波数、
f2=ビーム成分106Bの周波数、
faomtransducer1=変換器110に加えられる第1の信号の周波数、
faomtransducer2=変換器110に加えられる第2の信号の周波数。
本教示による具体的実施形態の1つにおいて、faomtransducer1及びfaomtransducer2は、両方とも、約10〜450MHzの範囲内である。図1に示す実施形態の場合、faomtransducer1は、faomtransducer2と同じであり、この共通周波数は、図1において項「fAOM」によって識別される。
一例として、変換器110に、10MHzのRF制御信号が加えられると、AOM118によって生じる周波数分割または差が20MHzの場合、出射ビーム114A及び114Bは、両方とも、10MHzだけ、ただし逆方向に周波数シフトされることになる(すなわち、プラス10MHz及びマイナス10MHz)。ゼーマン・レーザ光源102によって、2MHzの分割(すなわち、|f2−f1|=2MHz)が生じる場合、システム100によって、ビーム114A及び114Bに18MHzまたは22MHzの全周波数分割(fsplit)が生じることになる。本教示による具体的実施形態において、ビーム114A及び114Bにおける全周波数分割(fsplit)は、8〜30MHzの範囲内である。
異方性AOM108の利用が、既に2つの直交偏光及び周波数を有している、ゼーマン分裂レーザ102にとって最適である。図1に示す実施形態の場合、入射ビーム成分106Aと入射ビーム成分106Bの間の周波数差|f1−f2|を増大させるために、単一低周波異方性AOM108が利用される。適切な周波数をAOM108に適用し、同じ実施形態を利用して、入射ビーム成分106Aと入射ビーム成分106Bの間の周波数差|f1−f2|を減少させることも可能である。本教示による具体的実施形態の1つでは、ビーム114A及び114Bの結合光パワーは、ビーム104の光パワーとほぼ同じになる。
図2は、本教示による第2の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステム10Bを例示した図である。例示の実施形態の場合、システム100Bには、システム100A(図1)と同じレーザ光源(レーザ)102と音響光学変調器(AOM)108が含まれており、図2に示すAOMは、図1に関連して上述のところと同様の働きをする。システム100Bとシステム100Aとの相違点の1つは、システム100Bには、レーザ102とAOM108の間に配置された第2のAOM202が含まれるということである。AOM202は、ビーム104の両成分106A及び106Bの周波数を同じ量(例えば、30〜500MHz)だけアップ・シフトまたはダウン・シフトする高周波等方性AOMである。
図1に関連して上述のように、AOM108は、ビーム104の第1の成分106Aの周波数(f1)をアップ・シフトし、ビーム104の第2の成分106Bの周波数(f2)をダウン・シフトする。用途によっては、AOM108によって施される周波数シフトが、光フィードバックからレーザ102をアイソレートするのに十分ではない場合もあり得る。さらなるアイソレーションを施すために、レーザ102とAOM108の間にAOM202月生かされる。AOM202は、より有効な光アイソレーションを施すため、ビーム104の両成分106A及び106Bの周波数を同じ比較的大きい量(例えば、80MHz)だけアップ・シフトするために利用される、等方性高周波AOMである。AOM202は等方性のため、直交ビーム成分106A及び106Bの偏光がAOM202によって影響されることはない。本教示による具体的実施形態の1つでは、AOM108及びAOM202は、単一パッケージ内において事前アライメントがとられている。
AOM202は、アップ・シフトした周波数成分(f1+fAOM1及びf2+fAOM1)を備える出射ビーム204を発生するが、ここで、fAOM1はAOM202に適用される信号周波数(例えば、80MHz)を表わしている。第1のアップ・シフト周波数成分206A(f1+fAOM1)は、垂直直線偏光しており、第2のアップ・シフト周波数成分206B(f2+fAOM1)は、水平直線偏光している。AOM202からの出射ビーム204は、入射ビームとしてAOM108に送られる。
図2に示す実施形態の場合、faomtransducer1(方程式I)は、faomtransducer2(方程式I)と同じであり、この共通周波数は、図2において、項「fAOM2」として識別される。AOM108によって、ビーム204の第1の成分206A(f1+fAOM1)の周波数が量fAOM2だけアップ・シフトされて、第1の成分の偏光が垂直から水平に変化し、結果として、周波数がf1+fAOM1+fAOM2の水平偏光ビーム212Aが生じることになる。同様に、AOM108によって、ビーム204の第2の成分206B(f2+fAOM1)の周波数が量fAOM2だけダウン・シフトされて、第2の成分の偏光が水平から垂直に変化し、結果として、周波数がf2+fAOM1−fAOM2の垂直偏光ビーム212Bが生じることになる。
図2に示す実施形態の場合、ビーム212Aは、レンズ214Aによって光ファイバ216Aに結合され、ビーム212Bは、レンズ214Bによって光ファイバ216Bに結合される。ビーム212A及び212Bは、光ファイバ216A及び216Bによって下流のビーム結合装置まで送られ、そこで結合されて、計測位置において干渉計光学素子に用いられる結合ビームになる。本教示による具体的実施形態の1つでは、ファイバ216A及び216Bは、偏波保存(PM)ファイバである。
ファイバ216A及び216Bを利用することによって、レーザ102とAOM108及び202が干渉計光学素子の熱環境に影響しないように、レーザ102とAOM108及び202を干渉計光学素子から遠隔の位置に設けることが可能になる。対応する個別ファイバ216A及び216Bによって個別ビーム212A及び212Bを送ることによって、偏光成分間のクロストークが回避される。ファイバ216A及び216Bを利用して、光を下流に送ることによって、(1)光ファイバによって光が送られる場合に、周囲温度の変動によって生じるポインティング安定性問題の補償が不要になる、(2)ビーム216A及び216Bを同一方向に進行させるための追加光学素子が不要になり、コリニアリティの規格がより緩やかになる、及び、(3)光ファイバによる伝送とシステム100Bによって生じる分割周波数の上昇とが相俟って、下流の計測段領域における発熱の可能性のある電子機器の必要が軽減されるか、または、必要がなくなるといった、他のいくつかの利点が得られる。
図2に示す実施形態の場合、AOM202は、等方性AOMである。もう1つの実勢形態では、AOM202は、両ビーム成分106A及び106Bの偏光を変化させる異方性AOMである。
図2に示す実施形態の場合、AOM202は、レーザ102とAOM108の間に配置されている。もう1つの実施形態では、AOM202は、AOM108とレンズ214A及び214Bの間に配置されている。
図3は、本教示による第3の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステム100Cを例示した図である。例示の実施形態の場合、システム100Cには、システム100B(図2)と同じレーザ光源(レーザ)102と音響光学変調器(AOM)108及び202が含まれており、図3に示すレーザ102とAOM108及び202は、図2に関連して上述のところと同様の働きをする。システム100Cとシステム100Bの相違点の1つは、システム100Cには、レンズ214A及び214Bではなく複屈折再結合プリズムまたはウェッジ302と、図2に示す光ファイバ216A及び216Bが含まれるということである。
異方性AOM108は、屈折角が単一等方性AOMを用いた従来の解決法より大きく、従って、光ファイバによる伝送が利用されない場合には、出射ビーム212A及び212Bの同一方向への進行(コリニアリティに加えて)に対処すべきである。図3に示す実施形態の場合、コリニアリティ角は、複屈折再結合プリズム302で調整される。プリズム302は、AOM108からビーム212A及び212Bを受光し、これらのビーム212A及び212Bを向け直して、対応する平行ビーム306A及び306Bを送り出す。プリズム302の光軸は、図3において304で識別される。2つのビーム212A及び212Bは、入口で別様に屈折して、プリズム/空気界面から出射し、プリズム302は、入射ビーム212A及び212Bを対応する平行ビーム306A及び306Bにするのに適した配置が施されている。AOM108から出射するビーム212A及び212Bは、直交偏光され、従って、再結合プリズム302で失われる光は極めてわずかである。
図4は、本教示による第1の実施形態における平行ビームの結合を例示した図である。図4に示すように、プリズム302(図3)によって生じる平行ビーム306A及び306Bは、レンズ402に送られる。レンズ402によって、ビーム306A及び306Bが結合され、その結果、偏波保存光ファイバ404に送り込まれる結合ビームが生じる。光ファイバ404によって、結合ビームは下流に送られ、計測位置の干渉計光学素子に達する。
図5は、本教示による第2の実施形態における平行ビームの結合を例示した図である。図5に示すように、プリズム302(図3)によって生じる平行ビーム306A及び306Bは、ウォーク・オフ・プリズム502に送られる。ウォーク・オフ・プリズム502によって、ビーム306A及び306Bは、共に、逆方向に「ずれて」、同一方向に進行することになり、その結果、結合ビーム504が生じる。結合ビーム504は、水平偏光した一方の成分506Aと、垂直偏光したもう一方の成分506Bを有している。結合ビーム504は、計測位置の干渉計光学素子に送られる。プリズム302の傾斜を調整することによって、不完全なウォーク・オフ・プリズムによって生じる、コリニアリティの誤差を補償することが可能である。
図6は、本教示による2周波数干渉計システム600を例示したブロック図である。干渉計600には、レーザ光源102、AOM108、レンズ602A及び602B、光ファイバ650及び655、ビーム結合装置660、解析システム680、及び、干渉計光学素子690が含まれている。レーザ102及びAOM108は、図1に関連して上述のように動作し、直線直交偏光ビーム114A及び114Bを発生する。レーザ102は、ゼーマン分裂を利用して、ヘテロダイン・ビーム104を発生し、異方性AOM108は、2つのビーム成分106A及び106Bの偏光を反転させ、2つのビーム成分106A及び106B間の周波数差を増大させることによって、直線直交偏光ビーム114A及び114Bを発生する。もう1つの実施形態の場合、システム600は、図6に示すように光ファイバによる伝送を利用するのではなく、自由ビーム・システムとして構成される。さらにもう1つの実施形態の場合、システム600には、図2及び図3に示し、先に述べたように、レーザ102と異方性AOM108との間に、または、AOM108の後に配置された第2のAOM202が含まれている。
図6に示す実施形態の場合、レンズ602A及び602Bによって、ビーム114A及び114Bは、それぞれ、個別偏波保存光ファイバ650及び655に集束する。偏波保存光ファイバ650及び655によって、ビーム114A及び114Bはビーム結合装置660に送られ、ビーム結合装置において、ビーム・コンバイナ670に送り込まれる。
光ファイバ650及び655を利用することによって、レーザ102及びAOM108を干渉計光学素子690から遠くに取り付けることが可能になる。従って、レーザ102及びAOM108で発生する熱によって、干渉計光学素子690の熱環境が乱されることはない。さらに、レーザ102及びAOM108は、干渉計光学素子690に対して位置が固定される必要はなく、そのため、計測される物体699の近くにおいて利用可能な空間が制限される用途の場合、かなり有利になる可能性がある。
ビーム結合装置660によって、ビーム・コンバイナ670で結合される、光ファイバ650及び655からの入射ビーム114A(INR)と入射ビーム114B(INT)の正確なアライメントがとられ、コリニア出射ビームCOutが形成される。ビーム・コンバイナ670は、逆に用いられるコーティングされた偏光ビーム・スプリッタとすることが可能である。結合ビームCOutは、干渉計光学素子690に入射する。干渉計光学素子690では、ビーム・スプリッタ675によって、ビームCOutの一部が解析システム680に反射され、解析システム680では、ビーム・スプリッタ675で反射された光の2つの周波数成分が第1及び第2の基準ビームとして利用される。結合ビームCOutの残りの部分は、偏光ビーム・スプリッタ692に入射する前に、ビーム・エキスパンダ(不図示)によってサイズを拡大することが可能である。
偏光ビーム・スプリッタ692によって、一方の偏光(すなわち、一方の周波数ビーム)が反射されて、光学素子696を介して基準リフレクタ698に送られる第3の基準ビームを形成し、もう一方の偏光(すなわち、もう一方の周波数ビーム)は透過させられ、光学素子694を介して、測定ビームとして、計測される物体699に向かう。干渉計光学素子690の代替バージョンでは、偏光ビーム・スプリッタによって、測定ビームを形成する成分が透過させられ、基準ビームを形成する成分が反射される。
計測される物体699が移動すると、測定ビームと第3の基準ビームが結合して、ビート信号を形成することによって、解析システム680が測定する測定ビームに位相変化が生じることになる。物体699の移動によって生じる位相変化を正確に求めるため、このビート信号の位相と、第1及び第2の基準ビームの結合から発生する基準ビート信号の位相を比較することが可能である。解析システム680は、位相変化を解析して、物体699の移動速度及び/または距離を求める。
図7は、本教示による第4の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステム100Dを例示した図である。例示の実施形態の場合、システム100Dには、システム100A〜100Cと同じ音響光学変調器(AOM)108が含まれるが、システム100Dでは、システム100Aのレーザ102とは異なるレーザ702が用いられている。図7に示す実施形態の場合、レーザ702は、単一直線偏光した、単一周波数(f1)のビームの光源704として機能する。単一直線偏光波、例示の実施形態の場合、45度偏光であり、図7において矢印706で表示されている。
AOM108は、ビーム・スプリッタとして機能し、入射ビーム704を水平偏光ビーム成分と垂直偏光ビーム成分に分割する。AOM108によって、これら2つの直交偏光ビーム成分は逆方向に回折し、その結果、プラスの一次ビーム714Aとマイナスの一次ビーム714Bが生じる。AOM108によって、一方のビーム成分の周波数が上昇し、もう一方のビーム成分の周波数が低下し、両ビーム成分の偏光が90度回転する。最終結果は、両ビーム成分の偏光が変化するが(すなわち、水平が垂直になり、垂直が水平になる)、ビームは直交偏光のままであり、従って、周波数差は下記方程式IIによって示される。
方程式II
fsplit=(f1+faomtransducer1)−(f1−faomtransducer2)
ここで、
fsplit=ビーム714Aの周波数とビーム714Bの周波数の差、
f1=ビーム成分704の周波数、
faomtransducer1=変換器110に加えられる第1の信号の周波数、
faomtransducer2=変換器110に加えられる第2の信号の周波数。
本教示による具体的実施形態の1つにおいて、faomtransducer1及びfaomtransducer2は、両方とも、約10〜450MHzの範囲内である。図7に示す実施形態の場合、faomtransducer1は、faomtransducer2と同じであり、この共通周波数は、図7において項「fAOM」によって識別される。
一例として、変換器110に、10MHzのRF制御信号が加えられると、AOM118によって生じる周波数分割または差が20MHzの場合、出射ビーム714A及び714Bは、両方とも、10MHzだけ、ただし逆方向に周波数シフトされることになる(すなわち、プラス10MHz及びマイナス10MHz)。本教示による具体的実施形態において、ビーム714A及び714Bにおける全周波数分割(fsplit)は、8〜30MHzの範囲内である。
本教示によるもう1つの実施形態の場合、入射ビーム704は、45度以外の偏光状態にある。ビーム704に関してどんな偏光状態が選択されるかに関係なく、ビーム704がAOM108の結晶に入射すると、偏光は2つの直交固有偏光に分解される。各固有偏光の光パワーは、入射ビーム704の偏光状態によって決まる。本発明の形態の1つでは、光パワーの等しい、2つの出射ビーム714A及び714Bが生じるので、AOM108の結晶の光軸から45度の向きの直線偏光が、ビーム704に利用される。本教示による具体的実施形態の1つでは、ビーム714A及び714Bの結合光パワーは、ビーム704の光パワーとほぼ同じである。
本教示によるもう1つの実施形態の場合、システム100Dには、図2及び図3に示し、既に述べたように、レーザ702と異方性AOM108の間、または、AOM108の後に配置された第2のAOM202が含まれている。本教示によるある具体的実施形態の場合、干渉計システム600(図6)は、図6に示す2周波数、2偏光のレーザ102ではなく、レーザ702のような単一周波数、単一偏光のレーザを利用する。
本教示による具体的実施形態によって、従来の解決法に比べていくつかの利点が得られることになる。本教示による具体的実施形態によれば、光パワーが大幅に節減され、より小さい空間での実施可能になり、光アイソレーションが従来の解決法よりも有効になる。異方性低周波AOM素子108の場合、相互作用長がより短く、AOM108から出射するビームの分離角が、単一等方性AOM素子を用いる従来の解決法に比べて大きくなる。これらの特性の両方によって、最終製品のパッケージがより小さくコンパクトになる。相互作用長が短くなるということは、AOM素子108をずっと小さくすることができるということである。分離角が大きいということは、望ましくないビームの開口による排除がより短い距離で可能になるということである。AOM108によって生じる両ビームは、周波数がシフトされるので、AOM108は、レーザ102にとって、単一等方性AOMを用いる従来の解決法よりも優れた光アイソレータである。
本教示による具体的実施形態は、AOM素子108の前に、偏光ビーム・スプリッタを利用して、単一偏光ビームを2つの直交偏光ビームに分割し、ビームの方向を変更するわけではないので、2つの高周波AOMを利用する従来の解決法ほど複雑ではない。加えて、AOM108は、多くの従来の解決法で用いられる等方性相互作用ではなく、異方性相互作用を利用するという点で、なおさら、これら従来の解決法と区別することができる。
従来のアプローチの1つでは、2つの音響周波数が連続するように、異方性AOMを利用して、単一偏光光源から直交偏光した周波数シフト・ビームを発生させる。対照的に、本教示による二重音波AOM108を利用する具体的実施形態では、単一入射偏光から2つの直交偏光を発生することはない。そうではなく、AOM108では、一方のビームをアップ・シフトし、もう一方のビームをダウン・シフトしている間、素子108全体にわたってレーザ102の2つの偏光を保存される。
本教示による他の具体的実施形態の場合、AOM108は、単一偏光光源から直交偏光した周波数シフト・ビームを発生するように構成されている。AOM108が、単一偏光光源に利用されるか、あるいは、ゼーマン・レーザのような2偏光光源に利用されるかに関係なく、ある具体的実施形態によるAOMでは、AOM108に与えられる入射ビームの光パワーが保存または維持される。従って、これら両方の場合とも、AOM108を出る出射ビームの結合光パワーは、AOM108に入射する入射ビームの光パワーとほぼ同じである。
本明細書では、具体的実施形態について例証し、解説してきたが、通常の当該技術者には明らかなように、本発明の範囲から逸脱することなく、図示され、解説された具体的実施形態の代わりに、さまざまな代替及び/または同等実施例を用いることが可能である。本出願は、本明細書に解説の具体的実施形態に対するいかなる改変または変更をも包含することを意図したものである。従って、本発明は、請求項及びその同等物による制限だけしか受けないものとする。
本教示による第1の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステムを例示した図である。 本教示による第2の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステムを例示した図である。 本教示による第3の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステムを例示した図である。 本教示による第1の実施形態におけるビームの結合を例示した図である。 本教示による第2の実施形態におけるビームの結合を例示した図である。 本教示による実施形態の1つにおける干渉計システムを例示したブロック図である。 本教示による第4の実施形態において、直交直線偏光した周波数シフト・ビームを発生するためのシステムを例示した図である。
符号の説明
100A 光源システム
100D 光源システム
102 ビーム光源
108 異方性音響光学変調器
110 変換器
600 干渉計システム
680 解析システム
690 干渉計光学素子
702 ビーム光源

Claims (5)

  1. 第1の光入射ビームを発生するビーム光源と、
    前記第1の入射ビームを受光するように配置されており、制御信号を受信すると対応する音波を発生し、前記第1の入射ビームに作用して、異なる周波数及び直交直線偏光の第1及び第2の出射ビームを発生する複数の変換器を含んでいる異方性音響光学変調器と、を備え
    前記第1の光入射ビームに、第1及び第2のビーム成分が含まれ、前記第1のビーム成分が第1の直線偏光及び第1の周波数を有するとともに、前記第2のビーム成分が第2の直線偏光及び第2の周波数を有し、前記第1及び第2の直線偏光が直交していることを特徴とする、光源システム。
  2. 前記異方性音響光学変調器が、制御信号に応答して、前記第1及び第2のビーム成分の偏光及び周波数を変化させ、それによって、それぞれ、前記第1及び第2のビーム成分に対応する前記第1及び第2の出射ビームを発生する働きをし、前記第1の出射ビームが前記第2の直線偏光を有するとともに、前記第2の出射ビームが前記第1の直線偏光を有することを特徴とする、請求項1に記載の光源システム。
  3. 前記異方性音響光学変調器が、前記第1のビーム成分の周波数を第1の量だけ上昇させ、前記第2のビーム成分の周波数を第2の量だけ低下させるように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の光源システム。
  4. さらに、前記入射ビームの周波数を第1の量だけ変化させるように構成された等方性音響光学変調器が含まれ、前記異方性音響光学変調器と前記等方性音響光学変調器が、単一パッケージにおいて事前アライメントがとられることを特徴とする、請求項1に記載の光源システム。
  5. 第1の光入射ビームを発生するビーム光源と、
    前記第1の入射ビームを受光するように配置されていて、制御信号を受信すると複数の音波を発生し、前記第1の入射ビームに作用して、異なる周波数及び直交直線偏光の第1及び第2の出射ビームを発生する複数の変換器を含んでいる異方性音響光学変調器と、
    前記第1及び第2の出射ビームに基づいて、基準ビーム及び測定ビームを発生するための干渉計光学素子と、
    前記基準ビーム及び測定ビームに基づいて、移動情報を求めるための解析システムと、
    を備え、
    前記第1の光入射ビームに、第1及び第2のビーム成分が含まれ、前記第1のビーム成分が第1の直線偏光及び第1の周波数を有するとともに、前記第2のビーム成分が第2の直線偏光及び第2の周波数を有し、前記第1及び第2の直線偏光が直交していることを特徴とする、干渉計システム。
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