JP4309306B2 - エンジンのマフラ - Google Patents

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Description

本発明は、主に携帯用作業機などに用いられる小型エンジンのマフラの技術に関する。
従来から、エンジンの排気側に備えられるマフラに関しては、排気ガス中に含まれるHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)などの有害成分を浄化するため、触媒を用いる技術が公知となっており実用化されている。すなわち、マフラ内に触媒を収納し、この触媒によってエンジンから排出される排気ガス中の有害成分を水や二酸化炭素などの無害成分に化学変化させて排気ガスを浄化するものである。このような触媒を用いたマフラに関する技術として、特許文献1に示すものがある。
特許文献1においては、マフラの外筒(ケース)内に多数の通気孔を有する通気板によって前後を画定された収容空間を形成し、この収容空間内に、約3mm〜6mm程度のサイズの球形状や円筒形状に形成された担体に酸化触媒を担持(コーティング)した多数のペレット触媒(ペレット型酸化触媒)を充填した構成のものが開示されている。
また、主に携帯用作業機等に用いられる小型エンジン用マフラに関しても前述したような触媒を備えるものがある(特許文献2参照)。つまり、小型エンジンのシリンダの排気ポートにマフラ本体であるマフラケースを接続する構成のマフラであり、このマフラケース内に触媒を備えるものである。
特許文献2に示されているマフラの構成としては、前述したマフラケース内に、マフラケース内の空間をエンジン側から離れた空間と近い空間とに区画するための仕切り板を設けており、この仕切り板に円筒形の触媒(一般的には、ステンレス鋼材に触媒を担持させたハニカム型の触媒筒が用いられる。)を設けている。そして、このような構成にすることより、作業者が触れる危険性のあるエンジンの外側に位置するマフラの壁面の過熱を防止するとともに、触媒と接触して過熱される排気ガスの熱を低下させている。
特開2003−239720号公報 特開2000−170518号公報
しかし、前述した特許文献1及び特許文献2に開示されているマフラについては、それぞれの有する構造から、次に示すような不具合が生じると考えられる。
まず、特許文献1に示されているマフラついては、マフラのケース内において多数のペレット触媒が充填される収容空間を形成する前後の通気板、即ち、触媒の収容空間に対して排気ガスの流入面及び排出面となる通気板は、パンチングメタルや金網によって構成されることが示されているが、この通気板は一様な目を持ったものとなっている。つまり、マフラのケース内において触媒を所定の位置に保持するとともに排気ガスを触媒に通過させるための通気板が、その略全面に通気孔(網目)を有するものとなっており、前後の通気板は略全面にて排気ガスを通過させるものとなっている。
このように、ペレット触媒を保持する通気板、特に排出面側の通気板を一様な目を持つものとすると、ペレット触媒の収容空間内における触媒反応(排気ガス中の有害成分とペレット触媒との化学変化)にムラが発生してしまう。つまり、マフラのケース内において排気ガスが多く通過する(流速が速くなる)中心部のみが強い触媒反応を起こすこととなり、排気ガスの流量が少ない外側部での触媒反応が弱くなってしまうという不具合が発生する。これにより、目標とする排気ガスの浄化量を達成しようとするためにはより多量のペレット触媒を用いる必要が生じる。また、ケース内に収容するペレット触媒の量を同じとしながらこうした不具合を解消するための方策として、ペレット触媒が収容される部分の内径を小さくして長さを長くすることが考えられる。しかし、このようにした場合、排気ガスの通過面積が小さくなって排気ガスのペレット触媒を通過する時間が長くなって排気ガスの浄化量は向上するものの、圧力損失が増大してエンジン出力の低下を招いてしまう。
また、前記特許文献2に示されているマフラについては、前述したように、マフラケース内に触媒筒を保持するために仕切り板が不可欠となる。この場合、一般的には、仕切り板に触媒筒と同径の孔を設け、この孔に溶接などによって触媒筒を保持させることとなる。また、マフラケース内に仕切り板を設けるためには、製造工程においてマフラケースを構成する際に仕切り板を設ける必要がある。さらに、このような仕切り板を有する構造において、多数の粒状のペレット触媒を用いようとすると、ペレット触媒を保持するための筒状部材や排気ガスを通過させるための通気板などが必要となる。つまり、マフラケース内に仕切り板を設けることによって触媒を保持する構造では、触媒を用いないマフラと比較して部品点数が増加し、製造コストや製造工程が増加してしまう。
そこで、本発明においては、排気ガスを浄化するためのペレット触媒を利用したマフラにおいて、従来よりも簡単な構造であり、かつ製造コストを安くすることができ、しかも、排気ガス中の有害成分を有効に浄化することができるエンジンのマフラを提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、シリンダの排気ポートに接続され、排気ポートから排出される排気ガスが通過するエンジンのマフラであって、マフラ本体と、粒状の担体に排気ガス中の有害成分を浄化する触媒金属を担持させたペレット触媒群と、前記マフラ本体内に設けられ、前記ペレット触媒群を保持するとともに流入側連通口及び排出側連通口を有する触媒ケースと、前記触媒ケースの流入側連通口を覆う流入側金網と、前記触媒ケースの排出側連通口を覆う排出側金網と、前記マフラ本体の外側から前記排出側金網を被装するとともに、前記排出側連通口よりも開口面積が小さく排気ガスが前記ペレット触媒群に均一に接触するように形成される開口部を有する蓋部材と、を備えるものである。
請求項2においては、請求項1記載のエンジンのマフラであって、前記排出側金網を、排気ガス中の火の粉飛散防止用のスパークアレスタとして利用するものである。
請求項3においては、請求項1記載のエンジンのマフラであって、前記触媒ケースを、前記マフラ本体と一体に形成したものである。
請求項4においては、請求項1記載のエンジンのマフラであって、前記蓋部材を、前記マフラ本体と、該マフラ本体の外側に付設され排気ガス排出口を形成するバッフルプレートとの間のガスケットとして利用するものである。
請求項5においては、請求項1記載のエンジンのマフラであって、前記触媒ケースを多孔部材で形成することにより、前記流入側金網を前記触媒ケースに兼ねる構成としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、触媒ケース内において均一で無駄のない触媒反応が行えるようになり、より少ない量のペレット触媒で効果的に排気ガスを浄化することができるようになる。
また、本構成における触媒ケースは、必要に応じて排気の流れる方向の長さを短くしたり径を大きくしたりすることが可能となるで、小型の箱型マフラ内においても排気ガスの浄化に必要十分な量のペレット触媒を収納することが可能となり、排気ガスの浄化量を落すことなく排気ガス中の有害成分を有効に浄化することができる。さらに、触媒ケースの十分な大きさの径が確保できるので、排気ガスの触媒ケース通過時の圧力損失によるエンジンの出力低下を防止することができる。
また、従来はマフラ本体内にペレット触媒を設けるために不可欠であった仕切り板などを用いる必要がないので、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
請求項2においては、エンジンから排出される排気ガスの排出経路において、別途スパークアレスタを設ける必要がなくなり、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
請求項3においては、マフラ本体内においてペレット触媒群を保持するための触媒ケースを設けるに際し、ボルト等の固定具を設ける必要がないので、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
請求項4においては、別途ガスケットを設けることなく、マフラ本体とバッフルプレートとの間の気密性を保持することができるので、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
請求項5においては、マフラ本体内に流入する排気ガスは、触媒ケースの略全面から触媒ケース内に流入することとなり、触媒ケース内における触媒反応をより均一に行うことができる。また、請求項1記載のエンジンのマフラと比較して触媒ケースにおける排気ガスの流入面積が増加することから、圧力損失をより低減することができる。
さらに、触媒ケースの略全面が排気ガスの流入部となるので、触媒ケースの形状的な自由度が向上する。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のマフラを備えるエンジンの縦断面図、図2は本発明のマフラの一実施形態を示す縦断面図、図3は同じく正面図、図4は図2におけるA−A断面図、図5はバッフルプレートを取り外した状態のマフラを示す正面図、図6はバッフルプレート及び蓋部材を取り外した状態のマフラを示す正面図、図7は蓋部材の他の実施例を示す正面図、図8は蓋部材の他の実施例を示す正面図、図9は本発明のマフラの別実施形態を示す縦断面図である。
本発明に係るマフラは、主として、刈払機のような携帯用作業機などに用いられる小型のエンジンに具備されるものであり、その一実施形態としての2サイクルエンジン(以下「エンジン1」とする。)の概略構成について説明する。
図1に示すように、本発明に係るエンジン1は、クランクシャフト2を回転自在に支持するクランクケース3を有している。このクランクケース3には、コンロッド4を介してクランクシャフト2に連結されたピストン5をスライド自在に収納するシリンダ6が取り付けられている。シリンダ6は、ピストン5上部のピストンヘッドとの間に燃焼室7を形成し、この燃焼室7内にはシリンダ6に固定されるスパークプラグ8の着火部が配置されている。そして、シリンダ6には、クランクケース3に連通して燃焼室7に混合気を導入するための吸気ポート9と、爆発後の排気ガスを燃焼室7から排出する排気ポート10とが形成されている。
吸気ポート9には、インシュレータ11を介してキャブレタ12が取り付けられ、このキャブレタ12にはエアクリーナ13が取り付けられている。また、エンジン1は、その下部において、キャブレタ12に供給する燃料を貯溜する燃料タンク14を備えており、エンジン1の略全体がカバー15によって覆われている。
そして、シリンダ6の排気ポート10には、本発明に係るマフラ20が接続されており、前記カバー15によって覆われている。マフラ20は、シリンダ6に対してガスケット16を介してボルト17によって固定されている。
このような構成のエンジン1において、エアクリーナ13を通って浄化された空気と、キャブレタ12内に導かれる霧状となった燃料とがキャブレタ12内にて混合気となり、この混合気がピストン5の上昇時にインシュレータ11を介して吸気ポート9からクランクケース3内に吸引される。このクランクケース3内への混合気の導入時、同時に燃焼室7に先に導かれている混合気が圧縮される。この際、混合気が圧縮されるタイミングでスパークプラグ8が着火され、混合気が爆発してピストン5が押し下げられる。これにより、燃焼室7と排気ポート10とが連通し、この排気ポート10から爆発後の排気ガスが排出されるとともに、クランクケース3内に吸引されていた混合気が図示しない掃気通路を通って燃焼室7内に導かれ、後続する圧縮、爆発に備えられる。
ここで、排気ポート10から排出される排気ガスは、前記マフラ20内に導かれ、このマフラ20を通過して外部に排出される。このように、排気ガスがマフラ20を通過することにより、排気音が低減されるとともに、マフラ20に備えられるペレット触媒群25により排気ガスが浄化される。以下、本発明に係るマフラ20の詳細について説明する。
まず、本発明に係るマフラ20の一実施形態について、図2から図6を用いて説明する。
本発明に係るマフラ20は、排気ガス流入口22aを有する内側シェル22及び外側シェル23によってマフラ本体21を構成している。これら内側シェル22及び外側シェル23は、それぞれの外縁を合わせた外周縁部24にてカシメ合わせることによって接合される。そして、マフラ本体21において排気ガス流入口22aに対向する位置の下側、即ち外側シェル23の下側には、排気ガス排出口30bを形成するバッフルプレート30がマフラ本体21の外側から複数のボルト31によって付設されている。このバッフルプレート30により、マフラ本体21内から排出される排気ガスの排気音を低減するとともに、排気ガスを所望の排出方向に導いている。
このような構成において、エンジン1から排出される排気ガスが、排気ポート10を経て前記排気ガス流入口22aから流入し、マフラ本体21内を通過した後、バッフルプレート30の排気ガス排出口30bからエンジン1の後方(図2における紙面奥方向、図3における左方向)に向けて排出される。
また、本発明に係るマフラ20は、マフラ本体21内に排気ガス中の有害成分を浄化するための多数のペレット触媒25p・25p・・・であるペレット触媒群25を有している。
ペレット触媒25pは、活性アルミナ等を素材とし球状や円筒状に形成される粒状の担体に、排気ガス中の有害成分を浄化する触媒金属を担持させた(コーティングした)ものである。このペレット触媒25pにおいて担体に担持される触媒金属としては、Pt(プラチナ)、Pd(パラジウム)、Rh(ロジウム)等の貴金属から少なくとも一種選択されるもの、あるいはそれを用いた合金などである。なお、各図面においては、説明の便宜上ペレット触媒25p・25p・・・を模式的に大きく示しているが、これらペレット触媒25p・25p・・・の実際の外形サイズとしては、約2〜6mm程度となる。
つまり、マフラ20内に吸入される排気ガスがペレット触媒25pに接触することにより、前記触媒金属が化学反応を誘起し、排気ガス中に含まれる有害成分であるHC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)などの物質が水や二酸化炭素や窒素などの無害な物質に変化する。このように、多数のペレット触媒25p・25p・・・であるペレット触媒群25をマフラ本体21内に備えることにより、排気ガス中の有害成分が化学変化によって無害成分となり、排気ガスが浄化される。
このようなペレット触媒群25は、マフラ本体21内に設けられる触媒ケース26内に収納され保持される。触媒ケース26は、流入側連通口26a及び排出側連通口26bを有する筒状部材であり、その排出側連通口26bがバッフルプレート30の排気ガス排出口30bと連通するようにマフラ本体21内において配置される。
ここで、図4、図6に表されているように、触媒ケース26の排出側連通口26bは流入側連通口26aよりも大径に形成されている。つまり、触媒ケース26は、排気ガスの排出側に向けて若干逆テーパ状に形成されている。
また、触媒ケース26は、その流入側連通口26a及び排出側連通口26bにそれぞれ流入側金網27及び排出側金網28を有している。つまり、触媒ケース26において、流入側連通口26aが流入側金網27により覆われ、排出側連通口26bが排出側金網28によって覆われている。そして、この触媒ケース26、流入側金網27及び排出側金網28によって形成される空間内に前述したペレット触媒群25が充填されている。すなわち、触媒ケース26内に収納されるペレット触媒群25を、触媒ケース26内における排気ガスの流入側においては流入側金網27で保持し、排気ガスの排出側においては排出側金網28によって保持する構成としている。
そのため、流入側金網27及び排出側金網28は、その網目の大きさをペレット触媒25pの外形サイズよりも小さい金網で構成されている。また、これら流入側金網27及び排出側金網28は、多数の通気孔を有するパンチングメタル(多孔板)で構成してもよい。
このような構成において、マフラ本体21の排気ガス流入口22aから流入した排気ガスが、流入側連通口26aに設けられる流入側金網27を介して触媒ケース26内に流入し、触媒ケース26内のペレット触媒群25に接触して浄化され、排出側連通口26bに設けられる排出側金網28を介してマフラ本体21外へと排出される。なお、図2及び後述する図9においては、便宜上、一部のペレット触媒25p・25p・・・のみを示している。
そして、マフラ本体21と前記バッフルプレート30との間には、蓋部材29が、マフラ本体21の外側から前記排出側金網28を被装する状態で介装されている。
この蓋部材29は、触媒ケース26の排出側連通口26bよりも大きく形成される板状部材であり、蓋部材29が排出側連通口26bの全体を覆った状態で排出側金網28を被装している。そして、この蓋部材29は、排出側連通口26bよりも開口面積が小さい開口部29hを有している。つまり、触媒ケース26内のペレット触媒群25に接触して排出側連通口26bから排出される排気ガスは、排出側金網28を介して蓋部材29の開口部29hを通過して排出されることになる。
この蓋部材29に形成される開口部29hは、図5に示すように、蓋部材29において排出側連通口26bに対応する範囲内に形成されるものであり、主に排出側連通口26bの外側部に対応する位置が開口するように設けられる。本実施例においては、略長方形に形成された開口部29h・29hが排出側連通口26bの内周部の左右両側に設けられている。
この開口部29hを蓋部材29の排出側連通口26bに対応する範囲内においてその外側(内周部)が開口するように設けることにより、触媒ケース26内に流入する排気ガスがペレット触媒群25と均一に接触することとなる。すなわち、図4に示すように、触媒ケース26の流入側連通口26aから流入側金網27を介して流入した排気ガスは、排出側連通口26bから直接排出されることなく、排出側に向けて逆テーパ状に広がっている触媒ケース26内において中心部から外側部への流れを形成し、蓋部材29に当たって反射したり過流を生じたりして触媒ケース26内を回流するとともに排出側金網28を介して蓋部材29の開口部29hから排出されることとなる。そして、バッフルプレート30の排気ガス排出口30bから外部に排出される。
このようにして蓋部材29に形成される開口部29hは、図7や図8に示すように設けてもよい。図7及び図8は蓋部材29の他の実施例を示したものである。
図7に示す蓋部材29においては、円形状に形成される開口部29hを、触媒ケース26の排出側連通口26bに対応する範囲内において、その中心部に1箇所、外側の内周部に等角度間隔に4箇所、計5箇所設けている。
また、図8に示す蓋部材29においては、触媒ケース26の排出側連通口26bに対応する範囲の内周に沿うような長孔状(三日月状)に形成される開口部29hを、その内周部において等間隔に4箇所設けている。
このように、蓋部材29に形成される開口部29hは、触媒ケース26内に流入する排気ガスが、ペレット触媒群25に均一に接触するような排気ガスの流れを形成するように設けられる。すなわち、前述した蓋部材29の各実施例における開口部29hの形状及び設ける位置や数は、好適な場合を示した例示であり、各図に示されるものに限定するものではない。なお、前述したように排気ガスをペレット触媒群25に均一に接触するような流れを形成するためには、主に排出側連通口26bに対応する位置の内周部が開口され、排出側連通口26bの中心に対して対称に設けられることが好ましい。
このように、開口部29hを有する蓋部材29を設け、触媒ケース26から排出される排気ガスの流れを規制することにより、触媒ケース26内を回流するという排気ガスの流れが形成され、蓋部材29を設けない場合と比較して触媒ケース26内の中心部及び外側部において均一で無駄のない触媒反応が行えるようになる。
以上のように構成されるマフラ20においては、次のような効果を得ることができる。すなわち、前述したように触媒ケース26内において均一で無駄のない触媒反応が行えるようになることから、より少ない量のペレット触媒で効果的に排気ガスを浄化することができるようになる。
また、本構成のマフラ20における触媒ケース26は、必要に応じて排気の流れる方向の長さを短くしたり径を大きくしたりすることが可能となるで、本実施形態に示すような小型の箱型マフラ内においても排気ガスの浄化に必要十分な量のペレット触媒群25を収納することが可能となり、排気ガスの浄化量を落すことなく排気ガス中の有害成分を有効に浄化することができる。さらに、触媒ケース26の十分な大きさの径が確保できるので、排気ガスの触媒ケース26通過時の圧力損失によるエンジン1の出力低下を防止することができる。
また、本構成のマフラ20においては、触媒ケース26の排出側連通口26bを覆う排出側金網28を排気ガス中の火の粉の飛散を防止するためのスパークアレスタとして利用している。つまり、触媒ケース26内にて触媒反応を起こした排気ガスが排出側金網28を通過することにより、触媒ケース26の外部に排出される排気ガス中の火の粉が飛散したり火炎が延長して露出したりすることを防止することができる。
このように、触媒ケース26の排出側連通口26bに設けられる排出側金網28をスパークアレスタとして兼用することにより、エンジン1から排出される排気ガスの排出経路において別途スパークアレスタを設ける必要がなくなり、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
また、本構成のマフラ20においては、前述した触媒ケース26を、マフラ本体21と一体に形成している。つまり、マフラ本体21内において排気ガスを排出する側に設けられる触媒ケース26を、マフラ本体21を構成する外側シェル23と一体に形成している。ここで、触媒ケース26を外側シェル23と一体に形成する方法としては、溶接によって一体に形成する方法や、外側シェル23を構成する金属の伸展性を利用した一体絞り成型などが考えられる。触媒ケース26を溶接によって外側シェル23と一体に形成する場合は、外側シェル23に排気ガスの排出口を形成し、この排出口と触媒ケース26の排出側連通口26bが連通するように溶接して触媒ケース26を外側シェル23に固設する。
なお、本実施形態においては、マフラ本体21内での触媒ケース26の配置位置から、触媒ケース26は外側シェル23と一体に形成されることとなるが、この場合に限らず、マフラ本体21の構成などによっては、触媒ケース26を内側シェル22と一体に形成する場合も考えられる。つまり、触媒ケース26がマフラ本体21内においてマフラ本体21と一体に形成されればよい。
このように、触媒ケース26を、マフラ本体21と一体に形成することにより、マフラ本体21内においてペレット触媒群25を保持するための触媒ケース26を設けるに際し、ボルト等の固定具を設ける必要がないので、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
さらに、本構成のマフラ20においては、前述した蓋部材29をマフラ本体21とバッフルプレート30との間のガスケットとして利用している。つまり、マフラ本体21とバッフルプレート30との間に介装される板状部材である蓋部材29を、マフラ本体21からバッフルプレート30に向けて排出される排気ガスをシールして排気ガスが外部に漏れることを防止するためのガスケットと兼用している。
このように、蓋部材29をマフラ本体21とバッフルプレート30との間のガスケットとして兼用することにより、別途ガスケットを設けることなく、マフラ本体21とバッフルプレート30との間の気密性を保持することができるので、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
また、本発明に係るマフラ20は、次のような構成とすることもできる。マフラ20の別実施形態について図9を用いて説明する。なお、前述した実施形態における同様の部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態におけるマフラ20は、前述した実施形態における触媒ケース26をパンチングメタルや金網などの多孔部材で形成することにより、触媒ケース26の流入側連通口26aに設けられる流入側金網27を触媒ケース26に兼ねる構成としている。つまり、本構成においては、マフラ本体21内においてペレット触媒群25を設けるための触媒ケースを半ドーム型の触媒ケース36としており、触媒ケース36とこの触媒ケース36の排出側連通口36bを覆う排出側金網28とによって形成される空間内にペレット触媒群25を保持している。
触媒ケース36は、半ドーム型の開口部を排出側連通口36bとし、この排出側連通口36bがバッフルプレート30の排気ガス排出口30bと連通するように配置される。また、多孔部材で形成される触媒ケース36は、その略全面に通気孔(網目)を有しており、この連通孔(網目)が排気ガスの流入口となる。すなわち、触媒ケース36の略全面から排気ガスが流入することとなる。
なお、この触媒ケース36は、その略全面を排気ガスの流入部とすることから、図9に示す半ドーム型の形状の他、筒型や角型に形成することもできる。
このような構成とすることにより、排気ガス流入口22aからマフラ本体21内に流入する排気ガスは、触媒ケース36の略全面から触媒ケース36内に流入することとなり、触媒ケース36内における触媒反応をより均一に行うことができる。また、前述した実施形態と比較して、触媒ケース36における排気ガスの流入面積が増加することから、圧力損失をより低減することができる。
さらに、触媒ケース36の略全面が排気ガスの流入部となるので、触媒ケース36の形状的な自由度が向上する。
以上説明した構成のマフラ20においては、マフラ本体21内にペレット触媒を設けるために、内側シェル22と外側シェル23とを接合する際に共にカシメ合わせて設けることとなる仕切り板などを用いることなく、また、前述したようにマフラ20における構成部材を、マフラを構成する上で必要な部材と兼用することにより、部品点数の削減、製造コストの低減及び製造工程の簡略化を図ることができる。
また、触媒ケース26内のメンテナンスを施す際は、バッフルプレート30を取り外すだけで行うことが可能となる。これにより、長期間使用によるペレット触媒25p・25p・・・の劣化に際しても、ペレット触媒25p・25p・・・を交換することのみで排気ガスの浄化能力が回復することとなるので、メンテナンスが容易に行えるという効果も得ることができる。
本発明のマフラを備えるエンジンの縦断面図。 本発明のマフラの一実施形態を示す縦断面図。 同じく正面図。 図2におけるA−A断面図。 バッフルプレートを取り外した状態のマフラを示す正面図。 バッフルプレート及び蓋部材を取り外した状態のマフラを示す正面図。 蓋部材の他の実施例を示す正面図。 蓋部材の他の実施例を示す正面図。 本発明のマフラの別実施形態を示す縦断面図。
符号の説明
1 エンジン
6 シリンダ
10 排気ポート
20 マフラ
21 マフラ本体
25 ペレット触媒群
25p ペレット触媒
26 触媒ケース
26a 流入側連通口
26b 排出側連通口
27 流入側金網
28 排出側金網
29 蓋部材
29h 開口部
30 バッフルプレート
36 触媒ケース

Claims (5)

  1. シリンダの排気ポートに接続され、排気ポートから排出される排気ガスが通過するエンジンのマフラであって、
    マフラ本体と、
    粒状の担体に排気ガス中の有害成分を浄化する触媒金属を担持させたペレット触媒群と、
    前記マフラ本体内に設けられ、前記ペレット触媒群を保持するとともに流入側連通口及び排出側連通口を有する触媒ケースと、
    前記触媒ケースの流入側連通口を覆う流入側金網と、
    前記触媒ケースの排出側連通口を覆う排出側金網と、
    前記マフラ本体の外側から前記排出側金網を被装するとともに、前記排出側連通口よりも開口面積が小さく排気ガスが前記ペレット触媒群に均一に接触するように形成される開口部を有する蓋部材と、を備えることを特徴とするエンジンのマフラ。
  2. 前記排出側金網を、排気ガス中の火の粉飛散防止用のスパークアレスタとして利用することを特徴とする請求項1記載のエンジンのマフラ。
  3. 前記触媒ケースを、前記マフラ本体と一体に形成したことを特徴とする請求項1記載のエンジンのマフラ。
  4. 前記蓋部材を、前記マフラ本体と、該マフラ本体の外側に付設され排気ガス排出口を形成するバッフルプレートとの間のガスケットとして利用することを特徴とする請求項1記載のエンジンのマフラ。
  5. 前記触媒ケースを多孔部材で形成することにより、前記流入側金網を前記触媒ケースに兼ねる構成としたことを特徴とする請求項1記載のエンジンのマフラ。
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