JP4307632B2 - 建築用壁板材の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

建築用壁板材の製造方法及びその製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、施工状態において壁面に露出する矩形状の表面部の両長辺側側縁部に連続して所定高さの立下がり部が裏面側に屈曲して形成されており、該表面部の両短辺側側縁部に該立下がり部に延設された立下がり部延設片に切れ目無く連続する折曲部が裏面側に屈曲して形成されており、該立下がり部には全長に亘って連続して連結相手側の建築用壁板材に嵌合せしめられる雄型の嵌合部と雌型の嵌合部とがそれぞれ形成されている表面材と、該表面材の裏面側に充填されている発泡合成樹脂を被覆している裏面材とが、両長辺側側縁部ではいずれか一方の側縁部が他方の側縁部で覆われていて、施工状態において外観が優れた壁面を構成することができしかも表面材の裏側への雨水等の水の浸入を防止できるので雨仕舞及び耐久性に優れる建築用壁板材を、効率良く生産することのできる建築用壁板材の製造方法とその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工場や一般家屋等の建築物の壁面を構成する建築用壁板材としては、樋状に形成された金属板製の表面材の裏面に発泡合成樹脂が充填されていて、その発泡合成樹脂を金属板や例えばアルミニウム箔がラミネートされている紙等の裏面材により被覆されている矩形状のものが広く使用されている。
【0003】
このような矩形状の建築用壁板材は、両長辺側側縁部に雄雌型の嵌合部がそれぞれ形成されていて長辺と直交する方向に順次連結して施工されるものである。
【0004】
このような矩形状の建築用壁板材の製造は、表面材を成す金属帯を連続的に通板しながら両長辺側側縁部にそれぞれ所定形状の嵌合部を有する所定の断面形状にロールフォーミング加工して樋状に形成し、この樋状に形成された金属帯の樋内に未発泡の合成樹脂材料を連続的に供給すると共に裏面側に金属帯又は例えばアルミニウム箔がラミネートされている紙等の裏面材を連続的に配して後、前記未発泡の合成樹脂材料がその発泡を完了するまで樋状の金属帯と裏面材とを所定の間隔を維持するように挾持しながら移送して樋状の金属帯の樋内の発泡合成樹脂を発泡硬化させる方法によっているので、連続的に且つ非常に効率良く生産することができるのである。
【0005】
しかしながら、この矩形状の建築用壁板材は長手方向両端の短辺側側縁部では発泡した発泡合成樹脂が露出したままの状態であるので、施工する際にこの短辺側側縁部を隠蔽するための隠蔽金具を必要とし、しかもこの隠蔽金具は比較的長尺な建築用壁板材の表面よりも更に表面側に突出した状態になるため外観を低下させる欠点があると共に、雨仕舞の面でも問題が残るという欠点があった。
【0006】
そこで、建築用壁板材の四周を表面材で構成すれば、煉瓦やタイルの施工と同様に矩形状の建築用壁板材の四周にコーキング材を充填できて、優れた意匠効果を有すると共に雨仕舞の良好な壁面を構成することができることから、四周が表面材で構成されている構成である、ボックス形状の表面材の裏側に発泡合成樹脂が充填されているボックス状の建築用壁板材の需要が高まっている。
【0007】
しかしながら、従来のボックス状の建築用壁板材は、表面部の四周の立下がり部に連続して所定形状の固定部を形成されているボックス形状の表面材の裏側に発泡合成樹脂が充填されており、その裏面を必要に応じてアルミニウム箔がラミネートされている紙等の裏面材により被覆されている構成であり、このようなボックス状の建築用壁板材の製造は、表面を構成する表面材として定尺の金属板を使用し、この金属板の壁面表面を構成する表面部の周囲を裏側に略直角に折り曲げるか又は絞り加工を行って立下がり部を形成し、その立下がり部に連続して所定形状の固定部を形成することによってボックス形状の表面材を形成するバッチ式であるから、生産効率が悪く製造コストが高くなり、この製造コストが価格に転嫁されて高価となるという欠点があった。
【0008】
また、このようなボックス状の建築用壁板材の表面材の裏側に断熱性や防音性を付与するための発泡合成樹脂を充填するには、表面材の裏側に形成された空間内に未発泡の合成樹脂を注入してその発泡が完了するまで表面材と裏面材とを所定の間隔を維持するように挾持して発泡合成樹脂を発泡硬化させる方法や、予め所定の形状に形成されたプラスチックフォームの一方の面を前記空間内の表面材にまた他方の面を前記空間内の裏面材にそれぞれ接着剤で貼着する方法によらざるを得ないため、やはりバッチ式となるため、生産効率が悪く製造コストが高くなり、この製造コストが価格に転嫁されて高価となるという欠点があった。
【0009】
そこで、本出願人は特開平10−131456号公報に開示したような方法を提案した。この方法について、以下に説明する。
先ず長手方向の所定の間隔毎に表面部相当部,雄型の嵌合部相当部,雌型の嵌合部相当部,延設片相当部及び折曲部相当部を残して両長辺側側縁部を凹形状に切除した表面材を成す表面材用の金属帯の両長辺側側縁部にロールフォーミング加工により所定形状の雄型の嵌合部,雌型の嵌合部,延設片を形成して樋状にした後、各嵌合部間の切除部分に発泡合成樹脂の流出を防止せしめる堰を装着し、次いで前記樋内に連続的に未発泡の合成樹脂材料を供給すると共に、裏面材をその両端縁がそれぞれ表面材用の金属帯の嵌合部の端部で覆われるか又はこの嵌合部の端部を覆うようにして表面材用の金属帯に重ね合わせ表面材用の金属帯と裏面材との間隔を所定の間隔に維持して未発泡の合成樹脂材料を発泡硬化させてこの発泡合成樹脂により表面材用の金属帯と裏面材とを接着する。
【0010】
そして、表面材用の金属帯の両長辺側側縁部の切除部分における折曲部相当部間の境界線位置で金属帯と裏面材と堰と発泡合成樹脂とを幅方向に切断すると共に、その表面材用の金属帯の両長辺側側縁部の切除部分であって嵌合部の切断面露出位置で裏面材とその裏面材に接着している発泡合成樹脂の一部とをその幅方向全体に切込みを設け、この切込み位置で表面部と同一幅の切込み刃を表面材用の金属帯の裏面又は堰の底部に刃先が当接するまで押し込んで発泡合成樹脂に切込みを設けた後に、この切込み刃を切断された堰の切断面側に移動させて切込みより堰の切断面側に位置する裏面材と発泡合成樹脂と堰とを除去した後、折曲部相当部を表面部及び嵌合部の立下がり面から延設された延設片に連続するように裏側に且つ延設片側両側部をしごき曲げと称される加工により折曲して折曲部を形成するのである。
【0011】
しかしながら、前記した方法は表面材を成す表面材用の金属帯の長手方向に所定の間隔毎に、その両長辺側側縁部を所定の形状に切除する必要があるので、表面材と裏面材との間に発泡合成樹脂を充填された従来の矩形状の建築用壁板材を製造する製造ラインの途中に前記両長辺側側縁部を所定の形状に切除するための装置を新たに設備すると共に、ロールフォーミング加工により表面材用の金属帯を樋状にした後にこの側縁部を切除した部分からの発泡合成樹脂の流出を防止せしめる堰を装着しなければならないため、堰の装着に手間を要するだけでなく、この堰は発泡合成樹脂の流出を防止せしめるためだけに使用されるものであって製品の一部を構成するものではなく廃棄されるものであるから製品とならない堰を構成するためだけの部材を別途使用しなければならないため製造コストが嵩むという欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消し、施工状態において壁面に露出する矩形状の表面部の両長辺側側縁部に連続して所定高さの立下がり部が裏面側に屈曲して形成されており、該表面部の両短辺側側縁部に該立下がり部に延設された立下がり部延設片に切れ目無く連続する折曲部が裏面側に屈曲して形成されており、該立下がり部には全長に亘って連続して連結相手側の建築用壁板材に嵌合せしめられる雄型の嵌合部と雌型の嵌合部とがそれぞれ形成されている表面材と、該表面材の裏面側に充填されている発泡合成樹脂を被覆している裏面材とが、両長辺側側縁部ではいずれか一方の側縁部が他方の側縁部で覆われていて、施工状態において外観が優れた壁面を構成することができしかも表面材の裏側への雨水等の水の浸入を防止できるので雨仕舞及び耐久性に優れる建築用壁板材を、製品の一部をなさずしかも廃棄処理されるだけの別部材を使用すること無く経済的に且つ効率良く生産することのできる建築用壁板材の製造方法及びその製造装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討した結果、建築用壁板材の製造方法としては、
表面材となる金属帯の表面部の長手方向と平行な両側縁部に立下がり部及び雄雌型の両嵌合部となる部位を成形した樋状内に発泡合成樹脂を充填し裏面側に裏面材を被覆した長尺状の部材を雄雌型の嵌合部を形成された側縁部が長辺側側縁部となる所定の長さに切断し、
該部材の切断面から長手方向に一定の距離を隔てた位置に裏面材側から所定深さの第一切込みを全幅に亘って形成すると共に、
該部材に表面部と平行に切断面から第一切込みに至る第二切込みを形成してこれらの切込みにより該部材より分離された分離部分を除去した後、
該部材の前記第一切込み位置より前記切断面側に残存する発泡合成樹脂を除去し、
次いで該部材の立下がり部であった前記切断面側に延設されている立下がり部延設片の切断面側端部を外方にねじるように押し広げた後、
該部材の立下がり部延設片の押し広げられた切断面側端部と切断面から折曲部の高さに対応する位置までの折曲部相当部とを裏面側に屈曲して立下がり部延設片に連続した折曲部を形成すれば、前記課題を解決することができることを究明して本発明を完成したのである。
【0014】
そして、部材の立下がり部延設片の切断面側端部を外方にねじるような押し広げを、立下がり部延設片の切断面側端部が表面部より僅かに裏面側に傾斜した形状にするプレス成形によって行えば、立下がり部延設片を確実に押し広げることができ、また部材の折曲部相当部を裏面側に屈曲して折曲部を形成するに際し押し広げられた立下がり部延設片の切断面側端部の角部を予め略円弧状に切断しておけば、折曲部及び立下がり部を高くすることができると共にしわの発生を抑制することができることも究明したのである。
【0015】
また、上述したような本発明方法を実施するに好適な装置としては、
表面材となる金属帯の表面部の長手方向と平行な両側縁部に立下がり部及び雄雌型の両嵌合部となる部位を成形した樋状内に発泡合成樹脂を充填し裏面側に裏面材を被覆した長尺状の部材を雄雌型の嵌合部を形成された側縁部が長辺側側縁部となる所定の長さに切断面で切断された部材を搬送せしめる第1コンベアと、該第1コンベア上を搬送されてきた所定長さに切断された該部材を所定の位置で停止せしめるストッパと、
該ストッパで停止せしめられた該部材を第1コンベア上に保持せしめる保持具と、
該保持具により保持された部材の切断面から長手方向に一定の距離を隔てた位置に裏面材側から所定深さの第一切込みを全幅に亘って形成せしめる第一切込み形成具と、
該部材に表面部と平行に切断面から該第一切込みに至る第二切込みを形成せしめて両切込みにより部材より分離された分離部分を除去せしめる第二切込み形成具と、
分離部分を除去せしめられた該部材の前記第一切込み位置より切断面側に残存する発泡合成樹脂を除去せしめる樹脂除去具と、
を備えた除去設備と、
該除去設備から該部材を所定の位置に位置せしめる第2コンベアと、
該第2コンベア上の所定の位置に該部材を停止せしめるストッパと、
該ストッパで停止せしめられた該部材を第2コンベア上に保持せしめる保持具と、
該部材の立下がり部であった前記切断面側に延設されている立下がり部延設片の切断面側端部を外方にねじるように押し広げる上下一対の押広げ用金型と、
該部材の立下がり部延設片の押し広げられた切断面側端部と切断面から折曲部の高さに対応する位置までの折曲部相当部とを裏面側に屈曲して立下がり部延設片に連続した折曲部を形成せしめる上下一対の折曲部用金型と、
を備えた折曲部形成設備とを備えていれば、容易に実施することができることを究明して本発明を完成したのである。
【0016】
そして、このような建築用壁板材の製造装置において、第一切込み成形具が第1コンベアの搬送方向と平行な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備え第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置に設置されていると、第一切込みを簡単に形成でき、また第二切込み形成具が第1コンベアの搬送方向に対して垂直な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備え第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置に設置されていると、第二切込みを簡単に形成でき、また樹脂除去具が第1コンベアの搬送方向と平行な回転軸廻りに回転するドリル刃状の切削刃を備え第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置に設置されていると、第一切込みより切断面側の発泡合成樹脂を容易に除去することができ、更にこれら第一切込み成形具,第二切込み形成具及び樹脂除去具が設置されている第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置が1台の往復移動装置で共用されていると、装置を小型とすることができ、この場合第一切込み成形具及び樹脂除去具が第二切込み形成具を挾んで往復移動装置の両側にそれぞれ設置されていると搬送方向の上流側と下流側とで搬送された2つの部材について対向する切断面近傍の加工を同時に行うことができ生産性がより向上することも究明した。
【0017】
更に、上下一対の押広げ用金型のプレス面が立下がり部延設片の切断面側端部を立下がり部延設片に連続して切断面側に行くに従って漸次外方に傾斜せしめる形状であって切断面側端部近傍の側縁側が表面材の表面部より僅かに裏面側に傾斜せしめる形状に形成されていると、確実に立下がり部延設片の端部を押し広げることができると共に押広げ用金型の損傷を抑制することができ、また上下一対の押広げ用金型のプレス面に立下がり部延設片の切断面側端部の角部を略円弧状に切断せしめるカッタが設けられていると、立下がり部延設片の切断面側端部の押し広げ及び所定形状の切断を効率良く行うことができ、更に上下一対の押広げ用金型及び上下一対の折曲部用金型がそれぞれ上下一対の1台の金型支持台に部材の搬送方向の両側に所定の間隔を隔てて設けられていると、所定の長さに切断された部材の向きを変えることなく所定の曲げ加工を行うことができることも究明して本発明を完成したのである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る建築用壁板材の製造方法及びその方法を実施するのに好適な装置について詳細に説明する。
図1は本発明方法を実施して製造された建築用壁板材の1例の一方の短辺側側縁部近傍を示す裏面側から見た斜視説明図、図2は図1に示す建築用壁板材を固定して施工された壁面を示す斜視説明図、図3は図2におけるA−A線拡大断面図、図4は図2におけるB−B線拡大断面図、図5は本発明方法を実施している過程であって表面材と裏面材との間に発泡合成樹脂を充填して所定の長さに切断された部材の一方の短辺側側縁部近傍を示す斜視図、図6〜図10は本発明方法を実施している図5に続く過程を順次示す斜視図、図11は本発明方法において図5〜図8に示す工程を実施するのに好適な除去設備を示す側面説明図、図12は図11に示した除去設備の主要構成部材の配置状況を示す平面説明図、図13は本発明方法において図9及び図10に示す工程を実施するに好適な折曲部形成設備を示す側面説明図、図14は図13に示す装置によって立下がり部延設片を押し広げる工程を行っている状態を示す説明図、図15は図13に示す装置によって折曲部相当部を屈曲する工程を行っている状態を示す説明図、図16は図5〜図8に示す工程を行う除去設備と図9及び図10に示す工程を行う折曲部形成設備との配置例を示す説明図である。
【0019】
図面中、1は施工状態において壁面に露出する矩形状の表面部2の両長辺側側縁部に連続して所定高さの立下がり部3,3が裏面側に屈曲して形成されており、この表面部2の両短辺側側縁部に連続して前記立下がり部3,3に延設された立下がり部延設片9a,9aに切れ目無く連続する所定高さの折曲部6,6が裏面側に屈曲して形成されており、前記立下がり部3,3には全長に亘って連続して連結相手側の建築用壁板材に嵌合せしめられる雄型の嵌合部4と雌型の嵌合部5とがそれぞれ形成されてなる、製造すべき建築用壁板材における表面材である。
【0020】
前記立下がり部3,3及び前記折曲部6の所定高さとは、後述するコーキング材27aとの密着面を形成できる高さであって、表面部2からそれぞれ5mm以上の高さであることが好ましく、立下がり部3,3の雄型の嵌合部4,雌型の嵌合部5が連続されている部分の高さは雄型の嵌合部4,雌型の嵌合部5が形成されていない立下がり部延設片9a,9aの高さより高く形成されている。
【0021】
雄型の嵌合部4には、立下がり部3に連続して側方に突出した凸部4aが形成されており、また雌型の嵌合部5には立下がり部3に連続して中央側に凹んだ凹部5aが形成されている。またこれら雄型の嵌合部4の表面側には釘打ち用凹条部4bが形成されていることが好ましい。
【0022】
また、これら雄雌型の嵌合部4,5は、施工状態において雌型の嵌合部5の凹部5aに雄型の嵌合部4の凸部4aが嵌め込まれて建築用壁板材が隣接して固定された状態において、隣接する建築用壁板材の立下がり部3,3間に所定の間隔が形成される寸法関係に形成されている。
【0023】
前記した長辺側側縁部に直角な両短辺側側縁部に形成されている折曲部6は、表面部2に連続せしめられていると共に立下がり部延設片9a,9aにそれぞれ切れ目が存在することなく連続せしめられている。
【0024】
7は金属板やアルミニウム箔がラミネートされた紙等より成る裏面材であり、連結相手側の建築用壁板材に嵌合せしめられる雄型の嵌合部4と雌型の嵌合部5とがそれぞれ形成されている両長辺側側縁部では表面材1と裏面材7とのいずれか一方の側縁部が他方の側縁部で覆われている。即ち、裏面材7の長辺側側縁部が表面材1の雄雌型の嵌合部4,5の側縁部で覆われている態様か、図示した実施例の如く裏面材7の長辺側側縁部が表面材1の雄雌型の嵌合部4,5の端部を覆っている態様かのいずれかの態様であり、裏面材7がアルミニウム箔をラミネートされた紙等の剛性の小さなものである場合には前者の態様であることが好ましい。
【0025】
8は表面材1と裏面材7との間に充填されている発泡ウレタン樹脂や発泡フェノール樹脂等の発泡合成樹脂であり、この発泡合成樹脂8は表面部2の短辺側側縁部では表面材1の表面部2に連続して裏面側に屈曲された折曲部6と立下がり部延設片9a,9aとで囲まれた部分の裏面側には存在しておらず、この表面材1の短辺側側縁部の裏側の発泡合成樹脂8の存在していない部分が凹状部分6aを形成している。
【0026】
このような建築用壁板材を製造するための本発明方法について、本発明方法を実施するのに好適な装置について説明しながら詳細に説明する。
本発明方法を実施するには、先ず表面材1となる金属帯をその両長辺側両側縁部にロールフォーミング加工により立下がり部3,3及び雄雌型の両嵌合部4,5を成形して樋状にした後、この樋状内に連続的に未発泡の合成樹脂を供給すると共に、裏面材7をその両長辺側側縁部がそれぞれ表面材1の雄雌型の嵌合部4,5の側縁部で覆われるか又はこの雄雌型の嵌合部4,5の側縁部を覆うように表面材1に重ね合わせ、この表面材1と裏面材7との間隔を所定の間隔に維持して供給した未発泡の合成樹脂を発泡硬化させて図5に示す如くこの発泡合成樹脂8により表面材1と裏面材7とを接着して長尺状の部材9を成形する。
【0027】
この長尺状の部材9の成形は、矩形状であって長手方向と直角な短辺側側縁部が発泡合成樹脂の露出している切断面のままである従来の建築用壁板材の成形と同様に行うことができ、従来の装置をそのまま使用できるので、経済的に且つ簡単に成形することができる。
【0028】
次いで、前記長尺状の部材9を製造すべき建築用壁板材に対応する所定の長さに切断して切断面10を形成する。この所定の長さとは、製造すべき建築用壁板材の長手方向の長さより折曲部6の高さの約2倍だけ長い長さである。
【0029】
そして、この所定の長さに切断した部材9をその長手方向を搬送方向と平行にしてローラコンベアやベルトコンベア等の第1コンベア25により、部材9の切断面10近傍の不要部分を除去するための除去設備Aに搬送する。
【0030】
除去設備Aには、図11に示す如く所定の長さに切断され搬送されてきた部材9を第1コンベア25上の所定の位置に停止せしめるストッパ18と、このストッパ18で停止せしめられた部材9を第1コンベア25上に保持せしめる保持具19と、切断面10から長手方向に一定の距離を隔てた位置に裏面材7側(本発明装置においては上方)から所定の深さの第一切込み11を全幅に亘って形成せしめる第一切込み形成具14と、部材9の長手方向と平行に切断面10から第一切込み11に至る第二切込み12を形成せしめて両切込み11,12により部材9から不要な分離部分13を分離せしめて立下がり部3,3の切断面10側に雄型の嵌合部4,雌型の嵌合部5が存在していない立下がり部延設片9aを形成せしめる第二切込み形成具15と、第一切込み11位置より切断面10側に残存する発泡合成樹脂8を除去せしめる樹脂除去具16とが備えられている。
【0031】
ここで、第一切込み11の所定深さとは、立下がり部3,3に延設して前記立下がり部延設片9aを残す高さであり、この立下がり部延設片9aは立下がり部3,3の各嵌合部4,5が形成されている部分よりその高さが低いので、立下がり部3,3の各嵌合部4,5が形成されている部分より表面部2となる面側であって表面部2から5mm以上離れた位置に至る深さである。
【0032】
ストッパ18は、第1コンベア25上を搬送されてくる部材9の切断面10に当接して部材9を所定の位置に機械的に停止させるものが簡単な機構とすることができて好ましく、図11に示した実施例の場合には部材9の切断面10の第二切込み12を形成される位置よりも下側の切断面10に当接せしめられるものであるから少なくとも第一切込み11の位置より切断面10側に残存する発泡合成樹脂8を除去する際には切断面10との当接状態を解除することが必要であるので切断面10への当接する部分がシリンダによって回転せしめられる支持材に固着されている。
【0033】
保持具19は、第一切込み11,第二切込み12の形成及び発泡合成樹脂8の除去を行う際に部材9が上下左右に移動するのを防止すべく第1コンベア25に保持せしめるものであれば種々の態様を採用することができ、例えば図11に示した実施例の如く上方より部材9の裏面材7を第1コンベア25側に押圧せしめる昇降自在なシリンダを備えた上面保持具19aと部材9の側面(雄型の嵌合部4の凸部4aや雌型の嵌合部5に連続する立下がり部3等)を押圧せしめる側面保持具19bとが設けられており、この側面保持具19bは一方の側面側にガイドを固定しておき他方の側面をこのガイド側に押圧せしめるシリンダを備えているものを示すことができる。
【0034】
第一切込み形成具14としては図5及び図11に示す如く水平な、即ち第1コンベア25の搬送方向と平行な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備えており、また第二切込み形成具15としては図6及び図11に示す如く鉛直な、即ち第1コンベア25の搬送方向に対して垂直な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備えており、また樹脂除去具16としては図8及び図11に示す如く水平な、即ち第1コンベア25の搬送方向と平行な回転軸廻りに回転するドリル刃状の切削刃を備えており、これら第一切込み形成具14,第二切込み形成具15及び樹脂除去具16が、第1コンベア25の搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置17にそれぞれ設けられていることが簡単な構成とすることができて好ましい。
【0035】
この場合、各第一,第二切込み形成具14,15及び樹脂除去具16が1台の往復移動装置17に設置されていることが装置を小型化することができて好ましく、特に第一切込み形成具14と第二切込み形成具15とが各切込みを形成するための所定の高さ位置であって1台の往復移動装置17にその移動方向にずれた位置に設置されていると、往復移動装置17を1回移動させるだけで第一切込み11及び第二切込み12を略同時に形成することできるので、第一切込み11及び第二切込み12を効率良く形成することができる。
【0036】
また、各第一切込み形成具14及び樹脂除去具16が、第二切込み形成具15を挾んで往復移動装置17の両側にそれぞれ設置されていると、搬送方向に所定間隔を設けて保持具19により第1コンベア25に保持せしめられた上流側の部材9における下流側の切断面10近傍と下流側の部材9における上流側の切断面10近傍とをこれら第一切込み形成具14,第二切込み形成具15及び樹脂除去具16でそれぞれ加工することができるので、部材9はその方向を変えること無く一直線上に搬送することだけで良いので生産性が向上する。このように上流側の部材9における下流側の切断面10近傍と下流側の部材9における上流側の切断面10近傍とを同時に加工する場合に、第二切込み形成具15はそれぞれの部材9毎に設けられていても良いが、図11に示すように上流側と下流側の部材9,9について1つの第二切込み形成具15を共用し、第一切込み形成具14及び樹脂除去具16を第二切込み形成具15を挾んだ両側にそれぞれ設置することが構成が簡単になって好ましい。
【0037】
この除去設備Aにより、第一切込み11と第二切込み12とを形成して部材9から分離された分離部分13を除去して後、第一切込み11より切断面10側に残存する発泡合成樹脂8を樹脂除去具16で除去した部材9の切断面10近傍の曲げ加工を行うための折曲部形成設備Bに長手方向を搬送方向と平行にして搬送する。
【0038】
折曲部形成設備Bは、図13に示す如く除去設備Aより部材9を搬送する第2コンベア26と、この部材9を第2コンベア26上の所定の位置に停止せしめるストッパ23と、ストッパ23により停止せしめられた部材9を第2コンベア26上に保持せしめる保持具24と、部材9の立下がり部延設片9aの切断面10側端部を外方にねじるように押し広げる上下一対の押広げ用金型20と、押し広げられた立下がり部延設片9aの切断面10側端部と表面部2の切断面10側の延設部であって切断面10から折曲部6の高さに対応する位置までの折曲部6となる折曲部相当部9bとをそれぞれ裏面側に屈曲せしめる上下一対の折曲部用金型21とが備えられており、立下がり部延設片9aを押し広げた後、この押し広げた立下がり部延設片9aの切断面10側端部及び折曲部相当部9bを裏面側に屈曲して立下がり部延設片9aに連続した折曲部6を形成せしめる設備である。
【0039】
ここで、この立下がり部延設片9aは、分離部分13を除去され且つ第一切込み11より切断面10側の発泡合成樹脂8を樹脂除去具16で除去された部材9において製造される建築用壁板材の立下がり部3,3より切断面10側に延設されている部位であって、その切断面10側端部が後述する折曲部相当部9bを屈曲して折曲部6を形成したときに折曲部6に切れ目無く連続する。
【0040】
また折曲部相当部9bは、前記立下がり部延設片9a,9a間に位置する表面部2の切断面10側の延設部であって切断面10から折曲部6の高さに対応する位置までの部位であり、立下がり部延設片9aと共に裏面側に屈曲されて折曲部6に形成される。
【0041】
ストッパ23は、第2コンベア26上を搬送されてきた部材9の第一切込み11位置に露出せしめられている発泡合成樹脂8に当接して係止せしめるものであることが部材9を所定の位置に機械的に停止させることができるので簡単な機構とすることができて好ましく、この場合には押広げ用金型20及び折曲部用金型21の作動時に各金型20,21が当接しないようにすることが必要であり、図示した実施例の場合には押広げ用金型20がそれぞれ立下がり部延設片9aを形成されている部材9の両側縁部近傍のみに形成されているので、この立下がり部延設片9aを押し広げる際には発泡合成樹脂8の中央部分にのみストッパ23が当接している状態であればこのストッパ23に押広げ用金型20が当ることは無いが、折曲部用金型21の上側の金型21aが発泡合成樹脂8を除去されている立下がり部延設片9a,9a間に移動してくるのでストッパ23を逃がすことが必要となる。従って、例えば図13に示す如く発泡合成樹脂8に当接する当接部がシリンダによって回転自在な支持材に固着されていて、保持具24により部材9が第2コンベア26上に保持された後、各金型20及び21の作動の妨げとならない位置に回転して移動できる構成となっている。
【0042】
保持具24は、前記除去設備Aにおける保持具19と同様の構成のものを採用することができるが、後述する如く第2コンベア26が昇降自在及び搬送方向に移動自在に構成されている場合には、この保持具24が第2コンベア26と一体に昇降及び移動できるように第2コンベア26と一体に構成されている。
【0043】
押広げ用金型20は、直立せしめられている立下がり部延設片9aの切断面10側端部を上方より降下させた上側の金型20aと位置固定された下側の金型20bとによりプレスして外方にねじるように押し広げるものであり、この立下がり部延設片9aの切断面10側端部近傍を切断面10側に行くに従って漸次外方に傾斜せしめる形状であって切断面10側端部では側縁側が表面部2より僅かに裏面側に傾斜せしめる形状にプレス成形することのできるプレス面が形成されていることが、このプレス面の損傷を抑制することができると共に立下がり部延設片9a,9aを座屈が生じること無く確実に押し広げることができて好ましい。
【0044】
即ち、折曲部形成設備Bに搬送された部材9の立下がり部延設片9aは直立した状態であるから、押広げ用金型20のプレス面が表面部2と平行であると立下がり部延設片9aに座屈が生じたり上側の金型20aの立下がり部延設片9aが当接する部位に集中荷重が生じてプレス面が損傷し易いので、この押広げ用金型20のプレス面が立下がり部延設片9aの端部近傍を切断面10側に行くに従って漸次外方に傾斜せしめる形状であって切断面10側端部の側縁側が表面部2より僅かに裏面側に傾斜せしめる形状に形成されていると、プレス時に立下がり部延設片9aの上縁からプレス面に作用する荷重におけるプレス面に垂直な成分が低減され且つプレス面に平行な成分が部材9の外方に作用するので、立下がり部延設片9aの端部近傍の上縁側が外方側に案内されて座屈の発生が防止されると共にプレス面の損傷が緩和される。
【0045】
折曲部用金型21は、製造される建築用壁板材の短辺側側縁部近傍の表面材1の裏側に形成される凹状部分6aとなる部分、即ち表面部2のコーナー部となる立下がり部延設片9a,9a間の表面部2になる部分の裏側に配置され、プレス時にこの部分と表面部折曲部相当部9bと立下がり部延設片9a,9aとに当接する上側の金型21aと、折曲部相当部9b及び立下がり部延設片9aのそれぞれ表面に当接して折曲部相当部9bを屈曲せしめると共に立下がり部延設片9aの押し広げられた端部を屈曲せしめられた折曲部相当部9bに連続せしめる下側の金型21bとを備えている。
【0046】
なお図示した実施例は、金型支持台22は上側の金型21aが固定されている昇降自在な上側の金型支持台22aと、下側の金型21bが設けられている位置固定された下側の金型支持台22bとで構成されており、下側の金型21bは部材9の凹状部分6aに相当する部分の表面部2を上側の金型21aとで挾持せしめると共にこの挾持状態で上側の金型21aの昇降に応答してバネ21cを介して昇降せしめられる昇降金型部と製造すべき建築用壁板材の短辺側側縁部及びその近傍の表面形状に合致するプレス面が形成されていて下側の金型支持台22bに固定されている固定金型部とを備えている。
【0047】
このように構成されている折曲部用金型21を使用する場合には、加工すべき部材9の短辺側側縁部及びその近傍を上側の金型21aの昇降と共に昇降させる必要があるから、第2コンベア26には部材9を保持した状態で昇降自在となるようにシリンダ26aが備えられている。
【0048】
また、押広げ用金型20と折曲部用金型21とが、1台の金型支持台22に互いに近接する位置に並設されていることが立下がり部延設片9aの端部を押し広げた後の部材9の移動量が少なく効率的に作業を行うことができて好ましく、図示した実施例では押広げ用金型20の第2コンベア26と反対側に近接して折曲部用金型21が設けられているので、押広げ用金型20により立下がり部延設片9aの端部を押し広げた後、更に切断面10側に僅かな所定量だけ移動させて折曲部用金型21により立下がり部延設片9aの押し広げた端部及び折曲部相当部9bを屈曲させる。従って、第2コンベア26には、部材9を保持具24で保持した状態で保持具24及びシリンダ26aと共に搬送方向に所定距離だけ移動し得るようにシリンダ26bが備えられている。
【0049】
更に、これら押広げ用金型20及び折曲部用金型21の組は、それぞれ1台の金型支持台22に部材9の搬送方向に所定の間隔を隔てて設けられていることが、部材9の向きを変えること無く部材9の対向する両短辺側側縁部に折曲部6を形成することができて好ましい。即ち、1台の金型支持台22における部材9の搬送方向上流側に設けられた押広げ用金型20及び折曲部用金型21の組により部材9の下流側の短辺側側縁部に折曲部6を形成し、この部材9を向きを変えること無く更に下流側に所定量だけ搬送した後、金型支持台22における部材9の搬送方向下流側に設けられた押広げ用金型20及び折曲部用金型21の組によりその下流側の短辺側側縁部に折曲部6を形成された部材9の上流側の短辺側側縁部に折曲部6を形成することができて生産性が向上する。
【0050】
この場合には、金型支持台22の下流側にも前記した如き保持具24を備えた第2コンベア26を昇降せしめるシリンダ26aと、搬送方向に往復移動せしめるシリンダ26bを備えた第2コンベア26が配置されていることは言うまでもない。
また、押広げ用金型20と折曲部用金型21との組が1台の金型支持台22に設けられていて折曲部用金型21の下側の金型21bがバネ21cを介して上側の金型21aの昇降に応答して昇降自在である昇降金型部を備えている場合には、図15に示す如く折曲部用金型21の下側の金型21bが最も降下したときのプレス面より押広げ用金型20の下側の金型20bのプレス面が下方に位置せしめられる。この際、押広げ用金型20の上側の金型20aが折曲部用金型21の作動時に金型支持台22と共に降下することが無いように作動治具20cが設けられており、押広げ用金型20を作動させるときにのみこの作動治具20cが金型支持台22と上側の金型20aとの間に挿入されて金型支持台22の昇降に応答して上側の金型20aが降下するように構成されている。
【0051】
折曲部用金型21により折曲部相当部9b及び立下がり部延設片9aの切断面10側端部を裏面側に屈曲するに際し、図9に示す如く押し広げられた立下がり部延設片9aの切断面10側端部近傍を略円弧状に切断せしめておくと、折曲部6及び立下がり部延設片9aを高くすることができると共にしわの発生を抑制することができて好ましい。
【0052】
この立下がり部延設片9aの切断面10側端部近傍の切断は、押広げ用金型20により立下がり部延設片9aの切断面10側端部を押し広げてから押広げ用金型20とは別途設けられているカッタによって行っても良いが、押広げ用金型20と一体にカッタが設けられていると、押広げ用金型20により立下がり部延設片9aの切断面10側端部を押し広げると同時に行うことができ経済的に且つ効率良く実施することができて好ましい。
【0053】
この場合、例えば押広げ用金型20の上側の金型20aはその立下がり部延設片9aの切断面10側端部近傍に対応する位置のエッジ部を下方に突出することなく鋭利に且つ切断すべき所定の形状に形成されており、また下側の金型20bは上側の金型20aのエッジ部に対応する位置がこのエッジ部に対応する形状であって上方に突出せしめられている形状に形成されていれば容易に実施することができる。
【0054】
前述した除去設備Aが第二切込み形成具15を挾んで往復移動装置17の両側に第一切込み形成具14及び樹脂除去具16がそれぞれ設置されており、且つ折曲部形成設備Bが1台の金型支持台22に上下一対の押広げ用金型20及び上下一対の折曲部用金型21の組がそれぞれ部材9の搬送方向に間隔を隔てて設けられており、これら除去設備Aと折曲部形成設備Bとが一直線のライン上に所定の間隔を隔てて配備されていると、所定の長さに切断されて矩形状をなし長手方向と直角な短辺側側縁部に発泡合成樹脂8が露出している状態の部材9を、その搬送方向を変えること無く一直線上に搬送して除去設備A及び折曲部形成設備Bで所望の加工を行って立下がり部延設片9aの端部に切目無く連続する折曲部6,6を対向する短辺側両側縁部に形成することができるので、生産性が向上して好ましい。
【0055】
このようにして製造された建築用壁板材を間柱28又は胴縁29に固定して壁面を構成するには、各雄雌型の嵌合部4,5が形成されている長辺側側縁部に直交する方向及びこの長辺側側縁部と平行な方向へ建築用壁板材を順次固定する作業を行うのである。
即ち、長辺側側縁部に直交する方向への建築用壁板材の固定は、図3に示す如く先に固定された建築用壁板材の両長辺側側縁部に形成されている雄型の嵌合部4に次に固定すべき建築用壁板材の雌型の嵌合部5を嵌合する。そして、雄型の嵌合部4に釘打ち用凹条部4bが形成されている場合にはこの釘打ち用凹条部4bで、また雄型の嵌合部4に釘打ち用凹条部4bが形成されていない場合には雄型の嵌合部4の所定位置で釘やタッピンビス等の固定具30により間柱28及び/又は胴縁29に固定する作業を行う。
この作業を建築用壁板材の長辺側側縁部に直交する方向に順次繰返し行うのである。
【0056】
また長辺側側縁部と平行な方向への建築用壁板材の固定は、図4に示す如く先に固定された既固定の建築用壁板材の折曲部6に間隔を隔てて次に固定すべき建築用壁板材の折曲部6を対向させて配置し、前述したように雄型の嵌合部4の釘打ち用凹条部4b又は所定位置で固定具30により間柱28及び/又は胴縁29に固定する。
【0057】
このとき、製造された建築用壁板材は、表面部2の短辺側側縁側の裏側には裏面材7及び発泡合成樹脂8の存在しない凹状部分6aが形成されている態様と、この凹状部分6aに発泡合成樹脂やロックウールや石膏材等の無機材料より成る詰物6bが折曲部6より僅かに裏面側に突出している状態に充填されている態様とがある。
【0058】
前者の態様の場合には、図示しないが建築用壁板材の凹状部分6aと係合する係合部がその幅方向に所定の間隔を隔てて平行に且つその長手方向に所定の間隔を隔てて一直線上に形成されている連結部材を使用することができ、この幅方向の所定の間隔とは建築用壁板材の長手方向に隣接して固定される建築用壁板材間の間隔に対応する間隔であり、また長手方向の所定の間隔とは建築用壁板材を長辺側側縁部に直交する方向に隣接して施工したときの建築用壁板材の凹状部分6a間の間隔に対応する間隔である。
また、後者の態様の場合には、図4に示す如く横断面略矩形状の台座31を使用することができる。
【0059】
即ち、前記した前者の連結部材を使用して建築用壁板材を横張り固定する場合には、連結部材をその長手方向を鉛直にすると共に凹状部分6aと係合する係合部が同一高さに位置するようにして側方に建築用壁板材の長さに対応する所定の間隔を隔てて間柱28及び/又は胴縁29に固定し、建築用壁板材の雄型の嵌合部4を上縁にし且つ長手方向に隣接して固定される建築用壁板材の雄型の嵌合部4,4が水平に一直線上に位置するようにして折曲部6の裏側の凹状部分6aを連結部材の係合部に係合させる。
【0060】
また、前記連結部材を使用して建築用壁板材を縦張り固定する場合には、連結部材を間柱28及び/又は胴縁29にその長手方向を水平にして上下方向に建築用壁板材の長さに対応する所定の間隔を隔てて固定し、建築用壁板材の両長辺側側縁部の雄雌型の嵌合部4,5を鉛直にして建築用壁板材の折曲部6の裏側の凹状部分6aを連結部材の係合部に係合させる。
【0061】
前記した後者の横断面略矩形状の台座31を使用して建築用壁板材を横張り固定する場合には、台座31を図2及び図4に示す如くその長手方向を鉛直にして側方に建築用壁板材の長さに対応する所定の間隔を隔てて間柱28及び/又は胴縁29に固定し、建築用壁板材の雄型の嵌合部4を上縁にし且つ長手方向に隣接して固定される建築用壁板材の雄型の嵌合部4,4が同一高さで一直線となるようにして折曲部6の裏側の凹状部分6aに充填された詰物6bを前記台座31の表面に当接させると共に短辺側側縁部近傍に露出している合成発泡樹脂8を台座31の側面に当接させる。
【0062】
また、前記台座31を使用して建築用壁板材を縦張り固定する場合には、台座31を間柱28及び/又は胴縁29にその長手方向を水平にして上下方向に建築用壁板材の長さに対応する所定の間隔を隔てて固定し、建築用壁板材の両長辺側側縁部の雄雌型の嵌合部4,5を鉛直にして折曲部6の裏側の凹状部分6aに充填された詰物6bを前記台座31の表面に当接させると共に短辺側側縁部近傍に露出している合成発泡樹脂8を台座31の側面に当接させる。
【0063】
このようにして建築用壁板材を施工すべき壁面の全幅及び全高に亘って固定する。
【0064】
しかる後、上下方向及び側方に隣接する建築用壁板材の表面部2,2間の対向する立下がり部3,3間及び折曲部6,6間に(連結部材を使用する場合には連結部材の表面側に、また台座31を使用する場合には台座31の表面側に)それぞれコーキング材27aを充填して目地部27を形成すれば、壁面が施工される。
【0065】
このようにして施工された壁面は、長辺側側縁部に平行な方向に隣接して固定された建築用壁板材の5mm以上の高さのフラットな面を有している折曲部6,6間に耐久性を有する厚さにコーキング材27aが充填された目地部27が形成されているので、雄雌型の嵌合部4,5で嵌合されて長辺側側縁部に直交する方向に隣接して固定された建築用壁板材の対向する立下がり部3,3間と同様の目地部27を長辺側側縁部に平行な方向に隣接して固定された建築用壁板材の対向する折曲部6,6間に形成することができる。
【0066】
また、短辺側側縁部に形成されている折曲部6は、立下がり部3,3に延設されている立下がり部延設片9aに切れ目が存在すること無く連続せしめられているので、表面材1の裏面側へ水が浸入することが確実に防止される。
【0067】
【発明の効果】
以上に詳述した如く本発明に係る建築用壁板材の製造方法及びこの方法を実施するのに好適な装置は、以下に記載するような種々の効果を奏する建築用壁板材を、経済的に且つ効率良く生産することのできるものである。
即ち、矩形状の表面部の両長辺側側縁部に雄雌型の嵌合部が形成されていてこの長辺側側縁部に直交する方向に順次連結固定する作業を容易に行うことができ、長辺側側縁部に直交する両短辺側側縁部には折曲部が立下がり部に延設されている立下がり部延設片との間に切れ目が存在することなく連続せしめられている比較的高さの高い折曲部を有していて、施工状態において隣接する建築用壁板材の折曲部を間隔を隔てて固定し目地部を形成したときにこの折曲部間にコーキング材を折曲部に密着させて充填することができるので、表面材の裏面側への水の侵入を確実に防止することができ、更に表面材と裏面材との間に充填されている発泡合成樹脂は表面部とは立下がり部,立下がり部延設片及び折曲部により隔離された状態であると共に短辺側側縁部の折曲部から離れた位置に存在しているのでこの短辺側側縁部から火炎が発泡合成樹脂に到達し難く防火性に優れており、しかも外観が優れた壁面を構成することができる建築用壁板材を、経済的に且つ効率良く生産することのできるものである。
【0068】
即ち、本発明方法は、施工状態において壁面に露出する矩形状の表面材となる金属帯の長手方向と平行な両側縁部に立下がり部及び雄雌型の両嵌合部となる部位を成形した樋状内に発泡合成樹脂を充填し裏面側に裏面材を被覆した長尺状の部材を雄雌型の嵌合部を形成された側縁部が長辺側側縁部となる所定の長さに切断し、この切断した切断面から長手方向に所定の距離を隔てた位置に裏面材側から所定深さの第一切込みを全幅に亘って形成すると共にこの部材に表面部と平行に切断面から第一切込みに至る第二切込みを形成してこれらの切込みにより部材より分離された分離部分を除去した後、第一切込み位置より切断面側に残存する発泡合成樹脂を除去し、次いで立下がり部であった前記切断面側に延設されている立下がり部延設片の切断面側端部を外方にねじるように押し広げた後、この立下がり部延設片の押し広げられた切断面側端部と切断面から折曲部の高さに対応する位置までの折曲部となる折曲部相当部とを裏面側に屈曲して折曲部を形成するので、本出願人が前に提案した従来の建築用壁板材の製造方法の如く製品の一部をなさずしかも廃棄処理される部材を使用することが無く、しかも立下がり部延設片の端部を外方にねじるように押し広げてからこの立下がり部延設片の端部と折曲部相当部とを裏面側に屈曲して折曲部を形成するので、立下がり部及び立下がり部延設片と折曲部とをしわの発生を抑制された状態で立下がり部延設片の端部と切れ目の存在しない連続せしめられた形状に形成することができる。
【0069】
また、立下がり部延設片の切断面側端部を押し広げる際に、立下がり部延設片の切断面側端部が表面部より僅かに裏面側に傾斜した形状にプレス成形すると、直立せしめられている立下がり部延設片を座屈が生じること無く端部を確実に押し広げることができ、しかもこのプレス成形のために使用される押広げ用金型の立下がり部延設片の端縁と当接する部位の損傷を抑制することができ、押広げ用金型の耐久性が向上する。
【0070】
そして、折曲部相当部を裏面側に屈曲して折曲部を形成するに際し、押し広げられた立下がり部延設片の切断面側端部の角部を予め略円弧状に切断しておくと、立下がり部及び折曲部をより高く形成することができると共にしわの発生を効果的に抑制することができる。
【0071】
そして、本発明方法を実施するための本発明に係る建築用壁板材の製造装置は、表面材となる金属帯の表面部の長手方向と平行な両側縁部に立下がり部及び雄雌型の両嵌合部となる部位を成形した樋状内に発泡合成樹脂を充填し裏面側に裏面材を被覆した長尺状の部材を雄雌型の嵌合部を形成された側縁部が長辺側側縁部となる所定の長さに切断面で切断された部材を搬送せしめる第1コンベアと、この第1コンベア上を搬送されてきた所定長さに切断された部材を所定の位置で停止せしめるストッパと、このストッパで停止せしめられた部材を第1コンベア上に保持せしめる保持具と、この保持具により保持された部材の切断面から長手方向に一定の距離を隔てた位置に裏面材側から所定深さの第一切込みを全幅に亘って形成せしめる第一切込み形成具と、部材の表面部と平行に切断面から前記第一切込みに至る第二切込みを形成せしめて両切込みにより部材より分離された分離部分を除去せしめる第二切込み形成具と、分離部分を除去せしめられた部材の前記第一切込み位置より切断面側に残存する発泡合成樹脂を除去せしめる樹脂除去具とを備えた除去設備と、この除去設備から部材を所定の位置に位置せしめる第2コンベアと、この第2コンベア上の所定の位置に部材を停止せしめるストッパと、このストッパで停止せしめられた部材を第2コンベア上に保持せしめる保持具と、この部材の立下がり部であった前記切断面側に延設されている立下がり部延設片の切断面側端部を外方にねじるように押し広げる上下一対の押広げ用金型と、この部材の立下がり部延設片の押し広げられた切断面側端部と切断面から折曲部の高さに対応する位置までの折曲部となる折曲部相当部とを裏面側に屈曲して立下がり部延設片に連続した折曲部を形成せしめる上下一対の折曲部用金型とを備えた折曲部形成設備とを備えているので、本発明方法を実施するに際し長手方向両側縁部に雄雌型の嵌合部がそれぞれ形成され所定の長さに切断された部材は従来の短辺側側縁部が発泡合成樹脂の露出する切断面である矩形状の建築用壁板材を製造する装置をそのまま使用することができて新たな設備投資が少なくて済み、本発明方法を経済的に且つ容易に実施することができる。
【0072】
そして、第一切込み成形具が第1コンベアの搬送方向と平行な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備え、第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置に設置されていたり、第二切込み形成具が第1コンベアの搬送方向に対して垂直な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備え、第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置に設置されていたり、樹脂除去具が第1コンベアの搬送方向と平行な回転軸廻りに回転するドリル刃状の切削刃を備え、第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置に設置されていたりすれば、簡単な構成で容易に実施するこことができ、またこれらの第一切込み成形具,第二切込み形成具及び樹脂除去具が第1コンベアの搬送方向に直交する方向に往復移動自在な1台の往復移動装置に設置されていたり、更に第一切込み成形具及び樹脂除去具が第二切込み形成具を挾んで往復移動装置の両側にそれぞれ設置されていれば、往復移動装置の部材の搬送方向両側で各切込みの形成及び発泡合成樹脂の除去を部材の向きを変えること無く両短辺側側縁部について往復移動装置の部材の搬送方向両側で同時に行うこともでき、生産効率を更に向上させることができる。
【0073】
また、上下一対の押広げ用金型のプレス面が立下がり部延設片を立下がり部延設片の切断面側端部を立下がり部延設片に連続して切断面側に行くに従って漸次外方に傾斜せしめる形状であって、切断面側端部近傍の側縁側が表面材の表面部より僅かに裏面側に傾斜せしめる形状に形成されていると、確実に立下がり部延設片を押し広げることができ、上下一対の押広げ用金型のプレス面に立下がり部延設片の切断面側端部の角部を略円弧状に切断せしめるカッタが設けられていると、立下がり部延設片の押し広げ及び所定形状の切断を効率良く行うことができて生産性が向上する。
【0074】
また、上下一対の押広げ用金型及び上下一対の折曲部用金型がそれぞれ上下一対の1台の金型支持台に部材の搬送方向の両側に所定の間隔を隔てて設けられていると、金型支持台の部材の搬送方向両側で各立下がり部延設片の切断面側端部の押し広げ及び折曲部相当部の屈曲を部材の向きを変えること無く両短辺側側縁部について行うことができ、生産効率を更に向上させることができる。
【0075】
このように種々の効果を奏する本発明に係る建築用壁板材の製造方法及びその方法を実施するに好適な装置は、建築分野に貢献するところの非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施して製造された建築用壁板材の1例の一方の短辺側側縁部近傍を示す裏面側から見た斜視説明図である。
【図2】図1に示す建築用壁板材を固定して施工された壁面を示す斜視説明図である。
【図3】図2におけるA−A線拡大断面図である。
【図4】図2におけるB−B線拡大断面図である。
【図5】本発明方法を実施している過程であって表面材と裏面材との間に発泡合成樹脂を充填して所定の長さに切断された部材の一方の短辺側側縁部近傍を示す斜視図である。
【図6】本発明方法を実施している図5に続く過程を示す斜視図である。
【図7】本発明方法を実施している図6に続く過程を示す斜視図である。
【図8】本発明方法を実施している図7に続く過程を示す斜視図である。
【図9】本発明方法を実施している図8に続く過程を示す斜視図である。
【図10】本発明方法を実施している図9に続く過程を示す斜視図である。
【図11】本発明方法において図5〜図8に示す工程を実施するのに好適な除去設備を示す側面説明図である。
【図12】図11に示した除去設備の主要構成部材の配置状況を示す平面説明図である。
【図13】本発明方法において図9及び図10に示す工程を実施するに好適な折曲部形成設備を示す側面説明図である。
【図14】図13に示す装置によって立下がり部延設片を押し広げる工程を行っている状態を示す説明図である。
【図15】図13に示す装置によって折曲部相当部を屈曲する工程を行っている状態を示す説明図である。
【図16】図5〜図8に示す工程を行う除去設備と図9及び図10に示す工程を行う折曲部形成設備との配置例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表面材
2 表面部
3 立下がり部
4 雄型の嵌合部
4a 凸部
4b 釘打用凹条部
5 雌型の嵌合部
5a 凹部
6 折曲部
6a 凹状部分
6b 詰物
7 裏面材
8 発泡合成樹脂
9 部材
9a 立下がり部延設片
9b 折曲部相当部
10 切断面
11 第一切込み
12 第二切込み
13 分離部分
14 第一切込み形成具
15 第二切込み形成具
16 樹脂除去具
17 往復移動装置
18 ストッパ
19 保持具
19a 上面保持具
19b 側面保持具
20 押広げ用金型
20a 上側の金型
20b 下側の金型
20c 作動治具
21 折曲部用金型
21a 上側の金型
21b 下側の金型
21c バネ
22 金型支持台
22a 上側の金型支持台
22b 下側の金型支持台
23 ストッパ
24 保持具
24a 上面保持具
24b 側面保持具
25 第1コンベア
26 第2コンベア
26a シリンダ
26b シリンダ
27 目地部
27a コーキング材
28 間柱
29 胴縁
30 固定具
31 台座
A 除去設備
B 折曲部形成設備

Claims (12)

  1. 施工状態において壁面に露出する矩形状の表面部(2)の両長辺側側縁部に連続して所定高さの立下がり部(3,3)が裏面側に屈曲して形成されており、該表面部(2)の両短辺側側縁部に該立下がり部(3,3)に延設された立下がり部延設片(9a,9a)に切れ目無く連続する折曲部(6,6)が裏面側に屈曲して形成されており、該立下がり部(3,3)には全長に亘って連続して連結相手側の建築用壁板材に嵌合せしめられる雄型の嵌合部(4)と雌型の嵌合部(5)とがそれぞれ形成されている表面材(1)と、該表面材(1)の裏面側に充填されている発泡合成樹脂(8)を被覆している裏面材(7)とが、両長辺側側縁部ではいずれか一方の側縁部が他方の側縁部で覆われている建築用壁板材を製造するに際し、
    表面材(1)となる金属帯の表面部(2)の長手方向と平行な両側縁部に立下がり部(3,3)及び雄雌型の両嵌合部(4,5)となる部位を成形した樋状内に発泡合成樹脂(8)を充填し裏面側に裏面材(7)を被覆した長尺状の部材(9)を雄雌型の嵌合部(4,5)を形成された側縁部が長辺側側縁部となる所定の長さに切断し、該部材(9)の切断面(10)から長手方向に一定の距離を隔てた位置に裏面材(7)側から所定深さの第一切込み(11)を全幅に亘って形成すると共に、
    該部材(9)に表面部(2)と平行に切断面(10)から第一切込み(11)に至る第二切込み(12)を形成してこれらの切込み(11,12)により該部材(9)より分離された分離部分(13)を除去した後、
    該部材(9)の前記第一切込み(11)位置より前記切断面(10)側に残存する発泡合成樹脂(8)を除去し、
    次いで該部材(9)の立下がり部(3)であった前記切断面(10)側に延設されている立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部を外方にねじるように押し広げた後、
    該部材(9)の立下がり部延設片(9a)の押し広げられた切断面(10)側端部と切断面(10)から折曲部(6)の高さに対応する位置までの折曲部相当部(9b)とを裏面側に屈曲して立下がり部延設片(9a)に連続した折曲部(6)を形成する
    ことを特徴とする建築用壁板材の製造方法。
  2. 部材(9)の立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部を外方にねじるような押し広げを、立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部が表面部(2)より僅かに裏面側に傾斜した形状にするプレス成形によって行う請求項1に記載の建築用壁板材の製造方法。
  3. 部材(9)の折曲部相当部(9b)を裏面側に屈曲して折曲部(6)を形成するに際し、押し広げられた立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部の角部を予め略円弧状に切断しておく請求項1又は2に記載の建築用壁板材の製造方法。
  4. 施工状態において壁面に露出する矩形状の表面部(2)の両長辺側側縁部に連続して所定高さの立下がり部(3,3)が裏面側に屈曲して形成されており、該表面部(2)の両短辺側側縁部に該立下がり部(3,3)に延設された立下がり部延設片(9a,9a)に切れ目無く連続する折曲部(6,6)が裏面側に屈曲して形成されており、該立下がり部(3,3)には全長に亘って連続して連結相手側の建築用壁板材に嵌合せしめられる雄型の嵌合部(4)と雌型の嵌合部(5)とがそれぞれ形成されている表面材(1)と、該表面材(1)の裏面側に充填されている発泡合成樹脂(8)を被覆している裏面材(7)とが、両長辺側側縁部ではいずれか一方の側縁部が他方の側縁部で覆われている建築用壁板材を製造する装置であって、
    表面材(1)となる金属帯の表面部(2)の長手方向と平行な両側縁部に立下がり部(3,3)及び雄雌型の両嵌合部(4,5)となる部位を成形した樋状内に発泡合成樹脂(8)を充填し裏面側に裏面材(7)を被覆した長尺状の部材(9)を雄雌型の嵌合部(4,5)を形成された側縁部が長辺側側縁部となる所定長さに切断面(10)で切断された部材(9)を搬送せしめる第1コンベア(25)と、
    該第1コンベア(25)上を搬送されてきた所定長さに切断された該部材(9)を所定の位置で停止せしめるストッパ(18)と、
    該ストッパ(18)で停止せしめられた該部材(9)を第1コンベア(25)上に保持せしめる保持具(19)と、
    該保持具(19)により保持された部材(9)の切断面(10)から長手方向に一定の距離を隔てた位置に裏面材(7)側から所定深さの第一切込み(11)を全幅に亘って形成せしめる第一切込み形成具(14)と、
    該部材(9)に表面部(2)と平行に切断面(10)から該第一切込み(11)に至る第二切込み(12)を形成せしめて両切込み(11,12)により部材(9)より分離された分離部分(13)を除去せしめる第二切込み形成具(15)と、
    分離部分(13)を除去せしめられた該部材(9)の前記第一切込み(11)位置より切断面(10)側に残存する発泡合成樹脂(8)を除去せしめる樹脂除去具(16)と、
    を備えた除去設備(A)と、
    該除去設備(A)から該部材(9)を所定の位置に位置せしめる第2コンベア(26)と、
    該第2コンベア(26)上の所定の位置に該部材(9)を停止せしめるストッパ(23)と、
    該ストッパ(23)で停止せしめられた該部材(9)を第2コンベア(26)上に保持せしめる保持具(24)と、
    該部材(9)の立下がり部(3)であった前記切断面(10)側に延設されている立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部を外方にねじるように押し広げる上下一対の押広げ用金型(20)と、
    該部材(9)の立下がり部延設片(9a)の押し広げられた切断面(10)側端部と切断面(10)から折曲部(6)の高さに対応する位置までの折曲部相当部(9b)とを裏面側に屈曲して立下がり部延設片(9a)に連続した折曲部(6)を形成せしめる上下一対の折曲部用金型(21)と、
    を備えた折曲部形成設備(B)と
    を備えていることを特徴とする建築用壁板材の製造装置。
  5. 第一切込み成形具(14)が、第1コンベア(25)の搬送方向と平行な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備え、第1コンベア(25)の搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置(17)に設置されている請求項4に記載の建築用壁板材の製造装置。
  6. 第二切込み形成具(15)が、第1コンベア(25)の搬送方向に対して垂直な回転軸廻りに回転する丸鋸刃を備え、第1コンベア(25)の搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置(17)に設置されている請求項4又は5に記載の建築用壁板材の製造装置。
  7. 樹脂除去具(16)が、第1コンベア(25)の搬送方向と平行な回転軸廻りに回転するドリル刃状の切削刃を備え、第1コンベア(25)の搬送方向に直交する方向に往復移動自在な往復移動装置(17)に設置されている請求項4から6までのいずれか1項に記載の建築用壁板材の製造装置。
  8. 請求項5と請求項6と請求項7とに記載の往復移動装置(17)が、1台の往復移動装置(17)で共用されている建築用壁板材の製造装置。
  9. 第一切込み成形具(14)及び樹脂除去具(16)が、第二切込み形成具(15)を挾んで往復移動装置(17)の両側にそれぞれ設置されている請求項8に記載の建築用壁板材の製造装置。
  10. 上下一対の押広げ用金型(20)のプレス面が、立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部を立下がり部延設片(9a)に連続して切断面(10)側に行くに従って漸次外方に傾斜せしめる形状であって、切断面(10)側端部近傍の側縁側が表面材(1)の表面部(2)より僅かに裏面側に傾斜せしめる形状に形成されている請求項4から9までのいずれか1項に記載の建築用壁板材の製造装置。
  11. 上下一対の押広げ用金型(20)のプレス面に、立下がり部延設片(9a)の切断面(10)側端部の角部を略円弧状に切断せしめるカッタが設けられている請求項4から10までのいずれか1項に記載の建築用壁板材の製造装置。
  12. 上下一対の押広げ用金型(20)及び上下一対の折曲部用金型(21)が、それぞれ上下一対の1台の金型支持台(22)に部材(9)の搬送方向の両側に所定の間隔を隔てて設けられている請求項4から11までのいずれか1項に記載の建築用壁板材の製造装置。
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