JP4305795B2 - 作物の診断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
圃場で成育中の作物の反射光から作物の窒素含有量等の作物情報を得て、作物の栄養診断を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
作物の窒素含有率、葉色値、窒素吸収量、草丈あるいは乾物重などの作物情報を得るための従来の第1の方法としては、デジタルカメラ等の受光手段で、硫酸バリウム等を塗布した基準板と、更に作物が成育する単位圃場(あるいはその一部)を撮影して、基準板と圃場作物の反射光量を取得し、この基準板と作物の反射光量によって作物の反射率を求め、求めた反射率と、反射率から窒素含有率(窒素吸収量、葉色値、草丈、乾物重)を求めるために予め定められた関係式とから作物の窒素含有率(窒素吸収量、葉色値、草丈、乾物重)を求め、成育日数対窒素量カーブに基づくその時期の標準的な窒素量と比較して成育診断を行っていた。しかし、圃場から得られる作物の反射光量は天候に左右されるものである。また天候については基準板による補正ができたとしても、測定方位、風、栽植密度は、反射率から窒素含有率を求めるため予め定めた関係式を作成したときと同じ条件であることが必要で、この条件が異なったときの補正が必要であり、基準板を基準として反射率を求めることだけで全て補正できたとは言い難く、実際には、太陽高度、測定方位、栽植密度あるいは品種を限定した上で測定を行っていた。
【0003】
作物情報を得るための従来の第2の方法としては、作物の成育に基づいて増減する作物情報に関する波長の光、例えば可視光域から近赤外域に亘る光を作物葉身に照射して、作物情報に関する波長の光に関して得られた受光量と、受光量から作物情報、例えば葉身窒素量を演算するために予め定めた窒素量関係式とから葉身窒素量を測定する装置がある。この装置は圃場の作物葉身の多くを測定して、精度の高い葉身窒素量を得ることができる。しかし、圃場全体の作物情報を正確に把握するためには、圃場全体にわたる細かい測定を不可欠とするため大変面倒であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記第1の方法は、測定は簡便ながら圃場から得られる作物の情報が測定位置や植栽密度等に左右されるために、測定時間や測定位置に制約が生じることから、簡便ながら精度の良い測定方法とは言い難いものであった。加えてカメラを圃場に向けて撮影する時、カメラの撮影素子ごとに得られる反射光量が、カメラの圃場に対した俯角や画角あるいは広い圃場の手前側と向かい側といった位置によって、補正を要するものである。カメラと被写体である圃場との距離が画素ごとに異なり、各画素に得られる撮影面積がそれぞれ距離によって異なる。更には俯角によって反射角度が異なり反射光量にも影響を及ぼすものである。第2の方法は、測定に制約はなく測定精度が高く第1の方法より有利ではあるものの、測定が作物の葉身1葉ごとに行うことになり測定点数を多く必要とするという点から、測定時間を多く要することが難点であった。
【0005】
以上のことから、作物の反射光量を測定して作物情報を得るにあたり、地上に置いて撮影したものであってもあるいは測定位置の違いがあっても大きな誤差が生じないように補正できる方法を備えて、作物情報の測定が簡便であり且つ測定精度を向上した作物の診断方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の作物の診断方法として、複数画素を備えるカメラ圃場に対して所定の中心俯角で配置し、圃場を撮影して作物葉の反射光量を単位画素ごとに得て、カメラの地上高、画素俯角、画素数及び画角を含む換算変数からなる面積関数によって単位画素ごとの撮影面積を求め、単位画素ごとの反射光量を撮影面積によって面積補正し、更に画素俯角に応じた反射光量の違いを補正するために予め定めた俯角係数によって反射光量を俯角補正し、作物葉への入射光量を測定して前記補正した反射光量と測定した入射光量とから反射率を求め、該反射率と、反射率から作物情報を求めるために予め定めた第1の作物関係式と、から一定面積の作物情報を求めて第1の作物情報とする。更にこの第1の作物情報を記憶し、同じ面積の作物葉身に光を照射して、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の透過または反射の少なくとも一方の光量を測定し、該光量と、光量から作物情報を求めるために予め定めた第2の作物関係式と、から作物情報を求めて第2の作物情報として記憶し、第1の作物情報と第2の作物情報とによって圃場作物の栄養を診断する作物の診断方法により前記課題を解決するための手段とした。
【0007】
予め第1の作物情報を得るために作物の反射光量と基準板の反射光量とから求める反射率を得て決定する第1の作物関係式を求めることは従来から研究されており、また葉に光を照射して反射光を得て決定する第2の作物情報を得るための第2の作物関係式を求めることも従来から研究され実施されている。したがってこれら個々を求めることは容易である。本発明では、第1の作物情報を求めるにあたり、圃場に対して設けた複数画素を備える、いわゆるデジタルカメラと圃場との間の撮影角度に基づいて、当然に生じる例えばカメラの地上高に応じた俯角やカメラ構造による画角に基づいて、近くを撮影した画素の撮影範囲と遠くを撮影した画素の撮影範囲が異なるカメラの画素位置ごとの受光面積の違いから生じる受光量の違いを補正することのできる作物の診断方法を提供するものである。
【0008】
単位画素ごとに得られる受光量に対する撮影面積の違いは次のように補正する。カメラの地上高、これに伴う単位画素ごとの俯角と、カメラの構造である画素数や、画素の集合体である撮影素子の大きさと集光レンズとに基づく画角等のカメラ固有の係数と、によって単位画素ごとに撮影した面積を求めるための特定(面積)関数が2次射影変換によって定まる。したがってカメラの地上高と俯角を変数とし、あるいはカメラ固有の係数を変数に加えて、単位画素ごとの撮影面積を求め、単位画素ごとの反射光量を単位画素ごとの撮影面積で除することによって撮影面積に影響されない単位画素ごとの反射光量を得ることができる。つまり、これによってカメラと撮影場所との距離(手前側と向かい側)に関する補正が実現できることになる。
【0009】
更に複数の画素を備えるから単位画素ごとに俯角が異なる。これには、まず基準の俯角、例えば60゜となる画素を決定して、その俯角における反射光量の補正(俯角)係数を例えば”1”と定めておき、俯角を変化させながら、例えば圃場の同じ位置の反射光量を各俯角ごとに測定することで、俯角の変化に基づく反射光量の変化量から、各俯角における補正係数を求めることができる。このようにして定めた補正係数いわゆる俯角係数と、単位画素ごとの反射光量とによって、各画素の反射光量を補正する。つまり、これによって画素位置で異なる俯角に関する補正が実現できることになる。
【0010】
この俯角補正で基準とした俯角において、基準反射板から得られる反射光量から自然光の光量、つまり作物葉への入射光量を求め、求めた自然光の光量と同じ画素から得られる作物葉の反射光量とによって、その画素における反射率が演算できる。同様に単位画素ごとに反射光量を求めて自然光の光量との比率で、単位画素ごとの反射率を求めることができる。また、それ以外に基準反射板の反射光量と単位画素の反射光量との比率で反射率を求めることでもよい。
【0011】
以上のようにして求めた単位画素の反射率は、地上からカメラによって圃場を撮影して得られる単位画素の反射率であり、カメラの圃場に対する高さや俯角、あるいはカメラ構造による影響を補正した反射率であって、この反射率と、作物情報が既知の作物葉の反射率とによって、反射率から作物情報を求めるために予め定めた第1の作物関係式を重回帰分析によって求め、この第1の作物関係式と前述の補正と演算によって求めた反射率とによって、作物葉の第1の作物情報を得ることができる。なお、反射光量の波長数は1に限定されず、作物情報を求めるために必要な波長における反射光量は測定する。したがって、複数波長ごとに反射率を求めるための作業を必要とする。それぞれの関数あるいは係数を求めるにあたり、複数の波長における反射光量を組み合わせることもできる。
【0012】
第2の作物情報を得るための方法としては、作物の成育に基づいて増減する作物情報に関する波長の光、例えば可視光域から近赤外域に亘る光を作物葉身に直接照射して、作物情報に関する波長の光に関して得られた反射光量あるいは透過光量の内いずれか少なくとも一方と、作物情報例えば葉身窒素量が既知の作物葉光量から葉身窒素量を演算するために予め定めた窒素量関係式と、から葉身窒素量を測定することができる。この装置は圃場の作物葉身の多くを測定して、精度の高い葉身窒素量を得ることができる。したがって、前述の第1の作物情報を更に補正するには有効である。
【0013】
本発明による第2の作物の診断方法として、複数画素を備えるカメラ圃場に対して所定の中心俯角で配置し、圃場を撮影して作物葉の反射光量を単位画素ごとに得て、カメラの視野距離、画素俯角、画素数及び画角を含む換算変数からなる面積関数によって単位画素ごとの撮影面積を求め、単位画素ごとの反射光量を撮影面積によって面積補正し、更に画素俯角に応じた反射光量の違いを補正するために予め定めた俯角係数によって反射光量を俯角補正し、作物葉への入射光量を測定し、前記補正した反射光量と測定した入射光量とから反射率を求め、該反射率と、反射率から作物情報を求めるために予め定めた第1の作物関係式と、から一定面積の作物情報を求めて第1の作物情報とする。更にこの第1の作物情報を記憶し、同じ面積の作物葉身に光を照射して、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の透過または反射の少なくとも一方の光量を測定し、該光量と、光量から作物情報を求めるために予め定めた第2の作物関係式と、から作物情報を求めて第2の作物情報として記憶し、第1の作物情報と第2の作物情報とによって圃場作物の栄養を診断する作物の診断方法により前記課題を解決するための手段とした。
【0014】
この第2の作物の診断方法は、前述の第1の作物診断方法における特定関数に利用した俯角に代えて視野距離としたものである。つまり、画素ごとに得られる受光量に対して撮影面積の違いが次のように補正される。カメラの地上高、これに伴う画素ごとの視野距離(画素と撮影点との距離)と、カメラの構造である画素数や、画素の集合体である撮影素子の大きさと集光レンズとに基づく画角等のカメラ固有の係数と、によって画素ごとに撮影した面積を求めるための特定(面積)関数が2次射影変換によって定まる。したがってカメラの地上高と視野距離を変数とし、あるいはカメラ固有の係数を変数に加えて、画素ごとの撮影面積を求め、画素ごとの反射光量を画素ごとにその撮影面積で除することによって撮影面積に影響されない画素ごとの反射光量を得ることができる。つまり、これによってカメラと撮影場所との距離(手前側と向かい側)に関する補正が実現できることになる。以下第1の作物情報及び第2の作物情報を求める方法としては前述と同様となるので説明は省略する。
【0015】
上記第1の作物情報と第2の作物情報を求める2つの有益な手法を効果的に組み合わせて補正する方法を以下に説明する。まずそれぞれから得られる第1の作物情報と第2の作物情報との差違を求め、差違によって第1の作物情報を補正することにより、天候的変化(天候、時刻、太陽の位置)に伴う誤差だけでなく、これまで難しいとされた栽培的な変化(測定方位、栽植密度)に伴う誤差を補正することができる。特に同一の圃場において複数箇所の栄養診断を行うには、補正の決定が容易であることから最適である。
【0016】
以上のようにして決定された、第1の作物情報と第2の作物情報との差違を記憶しておけば、第1の作物情報を得た圃場内における未知の一定面積の作物から第1の作物情報だけを求めれば、該第1の作物情報と前記差違とによって第1の作物情報を補正することができ、栽植密度や測定方位による誤差を容易に補正できるだけでなく、補正値を持つことで装置としても実現可能であり、装置にして容易な作物の診断方法とすることができる。
【0017】
前記第1の作物診断方法及び第2の作物診断方法から更に厳密な補正を行うためには次の方法を適用する。即ち、第1の作物情報を得て、この得た第1の作物情報を複数区画に分割して、その複数区画の中から少なくとも2点のデータを選択して、2点のデータの作物と同じ圃場の作物葉から直接第2の作物情報を得ることにより、第1と第2の作物情報の2点のデータでその相関関係を明らかにして補正換算式を定め、これに基づいて複数区画の全ての値を補正するものであり、補正換算式を求めるにあたり一定範囲から複数の作物情報を得ることができ、更に補正換算式によって第1の作物情報を広範囲に亘って補正することができる。
【0018】
以上の第1と第2における作物診断方法とその方法を適用した作物の診断は、単位圃場ごとに第1の作物情報を得ることもでもよいし、単位圃場より小さく任意に定めた単位面積ごとに第1の作物情報を得ることでもよい。ここでいう単位圃場とは、通称「畦」で区切られた1面の圃場を指している。
【0019】
前記第1の作物診断方法及び第2の作物診断方法から更に厳密な補正を行うための別の方法として、自然光に晒される圃場において、複数の区画ごとの作物から、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の光の反射率を測定し、該反射率と、反射率から作物情報を求めるために予め定めた第1の作物関係式と、から区画ごとの作物情報を求めて第1の作物情報として記憶し、記憶した区画ごとの第1の作物情報から少なくとも2区画の作物情報を選択し、圃場の2区画に該当する作物葉身に光を照射して、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の透過または反射の少なくとも一方の光量を測定し、該光量と、光量から作物情報を求めるために予め定めた第2の作物関係式と、から前記2区画の作物情報を求めて第2の作物情報として記憶し、第1の作物情報を第2の作物情報に基づいて補正する補正換算式を決定して、補正換算式で第1の作物情報を区画ごとに補正して第3の作物情報とし、得られた第3の作物情報によって圃場作物の栄養を診断してもよい。
【0020】
前記の補正方法と異なり、この補正方法は複数区画の情報を個別に得る。その複数区画の中から少なくとも2区画のデータを選択して、2区画のデータの作物と同じ区画の作物葉から直接第2の作物情報を得ることにより、第1と第2の作物情報の2点のデータでその相関関係を明らかにして補正換算式を定め、これに基づいて複数区画の全ての値を補正するものであり、補正換算式を求めるにあたり広い範囲から複数の作物情報を得ることができ、更に補正換算式によって第1の作物情報を広範囲に亘って補正することができる。
【0021】
この補正方法における区画は、単位圃場を1区画として、複数の単位圃場から第1の作物情報を得てもよいし、単位圃場内に設定した複数区画から区画ごとに第1の作物情報を得てもよい。
【0022】
前記第と第の作物診断方法において、以上の補正で決定された、第1の作物関係式と補正換算式とを記憶して、未知の圃場の作物葉身から反射率を測定し、第1の作物関係式と補正換算式とにより第3の作物情報を得ることができるので、以上の項目を制御装置の記憶部に記憶して適宜読み出し演算することによって装置として実現可能であり、装置による作物の診断が可能となるだけでなく測定精度の向上した装置が提供できる。
【0023】
また複数区画の中から選択する任意の2区画を、第1の作物情報のうち最大値と最小値を示した区画とすることにより、第1の作物情報と第2の作物情報の補正換算の直線が、余のデータに関係なく上位と下位の2点で容易に決定できる。
【0024】
作物情報は、様々想定できるが作物の栄養診断を行うためには、葉の窒素含有量あるいは葉色値であることが最適であり、作物において、葉身の窒素量は施肥の効果あるいはその適否が直ちに現れる部位であることから理解できる。
【0025】
前記第1及び第2の作物診断方法において、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の光の反射率を測定するために、作物の反射光を複数の画素からなる撮像素子により撮像し、作物に対応した反射光を受光した画素を選択して、選択した画素の受光データに基づいて反射率を測定し第1の作物情報を求める作物の診断方法とした。デジタルカメラなどによる撮像手段から得られる反射光が、植裁密度や撮像した対象圃場の大きさ、つまり単位圃場の範囲であるのか1平方メートル程度の範囲であるのかによって、撮像した反射光がすべて作物から得られた反射光とは限らない。即ち、画素単位で見ると作物以外からの反射光、例えば圃場の土の反射光も含まれていることもある。したがって、所定範囲の反射率となる画素だけを選択してこれを作物から得られた反射光として、この受光データに基づいて第1の作物情報を求めるようにするとよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明に係る測定装置について図1から図3により説明する。ここでは作物として稲作を例にして説明する。図1は圃場1の作物を撮像する一例を示している。ここでは作物の成育する圃場1に向けて作物の反射光を測定する受光装置となるカメラ2が設置されている。圃場1は当然に自然光に晒されている。また、白色の基準板3が圃場に設置してある。
【0027】
図2で示すものはカメラ2の簡略なブロック図であり、カメラ2は例えば24万画素(600×400)程度の分解能を備えるエリアセンサー4を備えている。カメラ2には、複数の狭帯域フィルタ5を備えたフィルタホイール6があり、例えばフィルターホイール6を回転させてフィルター5を切り換える。フィルタ5を通過した光は光学手段として例えば集光レンズ7等を介してエリアセンサー4によって受光される。フィルターホイール6は、制御回路8によって駆動制御されるステッピングモータ9によって回転する。更に制御回路8はセンサ−4の受光信号をデータ処理装置20に送出する。
【0028】
ここでフィルタ5は、例えば可視光域波長の450,550,625,650,675,700nmの中から適宜選択される。また近赤外域波長の750,850,950〜1300nmの中から適宜選択される。これらの波長は作物の葉の窒素含有率あるいは葉色値の変化に伴って特徴的な変化を示す帯域を選択することが必要である。したがって、フィルタは可視光域と近赤外域の両方を用いてもよいし、一方だけを使用してもよい。なお波長は本実施例に限定されない。図2では4つのフィルターを示しているが、目的に応じて前記フィルタを装着するものであり随時変更可能であるとともに使用するフィルターの数を限定するものではない。制御回路8には更に操作スイッチ10が接続され、操作スイッチ10には撮影を行うための撮影開始スイッチ10a、撮影を停止するための撮影停止スイッチ10b、フィルタを切り換えるフィルタ切り換えスイッチ10c、撮影データを送出するデータ送信スイッチ10d及び電源スイッチ10e等を備えている。
【0029】
図3にデータ処理装置20のブロック図を示している。図3に示すデータ処理装置20は、エリアセンサ4の画像信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換器(以下「A/D変換器」という)21と、A/D変換後の画像データを記憶するフレームメモリ22、画像データを視覚的に表示するモニタ23及び画像処理ボード24を備え、これらは、インプットアウトプットポート(以下「I/Oポート」という)25を介して画像データを演算処理するCPU26に連絡してある。また、インターフェースボード(以下「I/Fボード」という)27を介して後述する葉身窒素量測定装置30が接続してある。更に制御プログラム等を記憶した読み出し専用メモリ(以下「ROM」という)28と、演算結果等を記憶して適宜読み出し可能な読み出し書き込みメモリ(以下「RAM」という)29がCPU26に接続されている。
【0030】
さて、カメラ2の電源スイッチ10eを押すと、エリアセンサー4によって像の反射信号が受光されて画像信号となり、この画像信号はデータ送信スイッチ10dを押すことでデータ処理装置20に送出される。データ処理装置20では画像処理ボード24によって処理されてモニター23に映し出される。モニター23で圃場1を確認しながらカメラ2の位置をセットして撮影範囲を確定する。撮影範囲が確定したら、現在セットされているフィルタ5を通して撮影開始スイッチ10aを押して圃場1で成育する稲の葉を撮影し、次にフィルタ切り換えスイッチ10cによって制御回路8からステッピングモータ9を回転させる信号が出力されフィルタホイール6を回転させてフィルタ5を切り換えた後、撮影スイッチ10aを押して撮影する。このようにしてフィルタ5を順次切り換えながら必要なフィルタ5ごとに撮影は行われる。結果的に各フィルタ5ごとに画像信号は作成される。ここでカメラ2のエリアセンサー4に大容量の記憶素子がなければ、撮影の都度データ処理装置20にデータを送信するようデータ送信スイッチ10dを押す。
【0031】
以上のように構成された測定装置のカメラ2によって撮影した単位画素のデータは次のように処理される。図4は圃場をカメラ2の視点0から撮影したときの、カメラ2の地上高h、俯角θ、画角ψ及び視野距離l1,l2等を示した図である。また図5(a)はエリアセンサー4の画素座標ijで、図5(b)はこの画素によって取得した圃場面積Aijを示している。図5で明らかなように各画素座標ijで取得した圃場画像はそれぞれ面積が異なる。従って同じ圃場であっても画素座標ijごとに情報量の密度が異なる。これを次の面積関数によって補正する。ここで言う面積関数とは一般的には2次射影変換といわれる数学的解析法であるのでその概要のみを説明する。上記カメラ2の地上高hあるいは視野距離l、撮影の俯角θ、カメラ2固有の係数である画角ψ及び画素数とによって次の面積関数が成立する。
【数1】
(俯角) Aij = f(θ、h、i,j,x1、x2…)
(視野距離) Aij = g(θ、l、i,j,x1、x2…)
Aij:画素座標ijで取得した圃場実面積
i,j:画素の座標
x1:画角(カメラ固有)
x2:画素数(カメラ固有)
これによって、俯角θと、地上高hあるいは視野距離lと、を与えることにより画素座標ごとの実面積Aijが演算できる。
【0032】
ここで画素座標ijにおける反射光の受光(強度)量をPijとすると
【数2】
P’ij=Pij/Aij
となって、実面積Aijで画素ijで取得した受光量Pijを除することで、画素座標ijで取得した圃場の実面積の大小に影響されない反射光量とすることができる。以上のようにして、画素座標ijごとに面積補正が行えて、撮影により取得した実面積の大きさに影響されない画素座標ijごとの反射光量を得る。以上で、所定の地上高hあるいは視野距離lで、所定の俯角θで撮影した場合において、2次射影変換による面積補正について説明した。
【0033】
次に画素座標ijごとに俯角θが異なるので、θに伴う俯角補正を行う。図6のように基準板もしくは圃場の同じ位置の作物葉の反射光を同じ距離のもとで測定する。例えば俯角θ1から俯角θ2まで変化させて、好ましくはエリアセンサー4の中心部の画素座標の反射光量によって補正係数を定めれば良い。例えば、俯角θが60゜における反射光量の補正係数をK60゜=1とおけば、
【数3】
Figure 0004305795
となって、各俯角θにおける補正係数が定まり、画素座標ijごとの補正係数Kijが定まる。しがって、前記面積補正後に得られたP’ijと補正係数Kijによって、
【数4】
P”ij=Kij・P’ij
となって、俯角θによる俯角補正ができる。以上俯角θに関する補正について説明した。いずれにしても面積補正においては予め所定の値(θ、h、l等)を入力しておくこと、あるいは俯角補正においては予め複数の俯角θで反射光量を測定して画素座標ごとに補正係数Kijを定めておくことが必要である。
【0034】
次にカメラ2のエリアセンサ4で受光する反射光量は、基準板3の反射光量と圃場1の作物葉の反射光量である。基準板3の反射光量を測定するときには、俯角補正において基準とした俯角θ、上記例では俯角60゜における基準板反射光量を測定することが好ましい。基準板反射光量を作物葉への入射光量として測定した基準板反射光量をP0とすれば、
【数5】
Rij=P”ij/P0
Rij:画素座標ijごとの反射率
によって、稲の葉の反射率を求めることができる。この反射率は稲の葉の窒素含有率を求めるために利用される。これら数式1乃至数式5はROM28に記憶してある。前述の基準板反射光量P0は次のようにして測定記憶される。カメラ2に備えてあるフィルタ5を切り換えてフィルタごとに基準板3の反射光量を測定しデータ処理装置20に送出して、データ処理装置20ではこれらをA/D変換器21によってデジタル変換してRAM29に記憶する。即ち基準板反射光量P0の値はフィルタ5ごとに測定して記憶する。
【0035】
カメラ2によってフィルタ5を切り換えてフィルタごとに、圃場1のある範囲の稲の葉の反射光量を受光してデータ処理装置20に送出し、データ処理装置20では、A/D変換器21によって信号をデジタルに変換し、フレームメモリ22に記憶する。CPU26は、フレームメモリ22に記憶してあるフィルタ5ごとの葉の反射光量について、各画素によって受光された受光量の平均値を求めて、予めROM28に記憶された前記数式に基づいて反射率を演算してRAM29に記憶する。これで単位画素によるある範囲の、例えば1平方メートル範囲の作物葉による反射率が記憶される。以上の説明において画素座標ijを用いて説明したが、1ピクセルごとで処理することに限定したものではなく複数ピクセルを1つの単位として単位画素とすることも可能である。
【0036】
図7で示すものは、圃場1の作物葉を撮影した24万画素のデータを更に複数の区画に分割して処理する例を示している。例えば、カメラ2によってフィルタ5を切り換えてフィルタごとに、圃場1のある範囲の稲の葉の反射光量を受光してデータ処理装置20に送出し、データ処理装置20では、A/D変換器21によって信号をデジタルに変換し、フレームメモリ22に記憶する。CPU26は、フレームメモリ22に記憶してあるフィルタ5ごとの葉の反射光量について、図7のように、左上から区画NO1〜9を決定し、区画内の各画素によって受光された受光量の平均値を求めて、予めROM28に記憶された前記数式に基づいて各区画の反射率を演算してRAM29に記憶する。1つのカメラで受光できる範囲を、例えば1平方メートル程度とすると、1平方メートル内の9区画分の反射率が記憶される。モニター23には画像処理ボード24で処理された画像が表示される。
【0037】
RAM29には、複数のフィルタ5ごとの受光範囲内の作物葉の反射率と、フィルタ5ごとに9区画に処理されたそれぞれの作物葉の反射率とが記憶されている。このRAM29に記憶されたフィルタ5ごとの反射率、あるいはフィルタ5ごとに9区画に処理した反射率を説明変数にして、同じ受光範囲内、あるいは同じ区画内で成育する葉を採取して、この葉の作物情報である、例えば窒素含有率を直接化学分析することによって、あるいは葉色値を直接葉の色を測定することによって求め、この窒素含有率あるいは葉色値を目的変数として、受光範囲内の作物葉の作物情報を求める関係式、9区画ごとの作物葉の作物情報を求める関係式(第1の作物関係式)を作成して、ROM28に記憶しておく。
【0038】
更に詳説すると、仮に区画NOにおけるフィルタ1による反射率R1、フィルタ2による反射率R2、フィルタ3による反射率R3、フィルタ4による反射率R4が存在し、区画内の作物葉を化学分析して取得した窒素含有率N1が存在するとき、
【数6】
N1 = F0+F1・R1+F2・R2+F3・R3+F4・R4
が成立するとすれば、複数の窒素含有率Nを測定することによって
【数7】
N1 = F0+F1・R11+F2・R21+F3・R31+F4・R41
N2 = F0+F1・R12+F2・R22+F3・R32+F4・R42
・ ・ ・ ・ ・ ・
Nn = F0+F1・R1n+F2・R2n+F3・R3n+F4・R4n
となって、これらを重回帰分析すれば、
【数8】
N = F0+F1・R1+F2・R2+F3・R3+F4・R4+C
N:測定対象の窒素含有率,F0〜F4:定数,R1〜R4:フィルタごとの反射率
C:補正値
として、関係式(第1の作物関係式)を求めることができる。葉色値についても同様にして関係式を求めることができる。この数式8をROM28に記憶しておく。
【0039】
このようにして数式1乃至数式5及び数式8をROM28に記憶しておけば、カメラ2によって基準板と受光範囲の稲の葉を撮影して、この画像信号をデータ処理装置20に送出すると、データ処理装置20では、第1の作物関係式に基づいて窒素含有率を演算することができる。これによって、受光範囲内の稲の窒素含有率あるいは各区画の窒素含有率(第1の作物情報)NO1〜9を求めることができる。図7に各区画に記載された数値がこのとき求められた窒素含有率の一例である。
【0040】
次に、葉身窒素量測定装置30の実施例を図8から図10により説明する。ここに示すものは、携帯型窒素量測定装置(以下「測定装置」という)30の主要部分を破断した側面図である。図8及び図9では、上方の本体31内に光源部32と、下部に光量検出装置33としてのフォトダイオード(図示せず)とを設けた構成となっている。光源部32は、同一円周上に異なる波長ピークを持つ複数の発光素子であるLED34、35を配設して、該LED34、35にはそれぞれ波長帯域の異なる狭帯域フィルター36,37を設けてある。波長帯域は500nm〜1100nmが好ましく、この波長帯域から、求める葉身窒素量あるいは葉色値に関係する任意の特定波長の狭帯域フィルター36、37を選択してある。各LED34、35の発光する光は、狭帯域フィルター36、37によって特定波長の光となって、光が反射する拡散反射板38に入射する。またこの拡散反射板38へ各LED34、35の光線がほぼ一定の角度で入射するようにブロック39が形成してある。
【0041】
拡散反射板38により反射した光は、ブロック39の中央に設けた反射光路40に入射し、反射光路40の放射側41に設けた拡散透過板42に入射する。拡散透過板42は反射光路40の光軸に対して垂直に設けられ、円形の磨りガラス状あるいは乳白色のガラスで形成されている。反射光路40及び拡散反射板38とで囲まれた空間を光が反射と拡散とを繰り返しながら反射光路40から出て、拡散透過板42を経て測定葉43を介して光量検出装置44に入射する。
【0042】
さらに、光量検出装置32の上部外周に上蓋31を繞設して、該上蓋31から延長した腕45は軸46によって軸支されている。さらに、上蓋31が軸支される軸46にはコイルバネ47を遊嵌してあり、常に上蓋31を押し上げるように作用している。つまり、図10で示すように、測定においては測定葉43を測定場所に挿入し、上蓋31の上部を押し下げることで測定を可能にしている。この測定のタイミングは、上蓋31を押し下げることにより上蓋31の下方に設けた押し下げ突起(図示せず)が、対向する位置に設けたマイクロスイッチ48を押し下げることで、上蓋31を押し下げたことを検知して測定(光の照射及び光量測定)が行なわれる。
【0043】
次に、図によって吸光度測定装置1のブロック図を示し説明する。光源部32と、光量検出装置33とからなる測定部で検出されるサンプル葉43の透過光量は、光量検出装置44によってアナログの信号に変換されアナログボード50に連絡されている。光源部32にはLED34、35の発光装置51が設けてある。アナログボード50ではアナログからデジタル信号へのA/D変換をするか、あるいは電圧から周波数へのV/F変換を行う。変換された信号はI/Oボードを経由して演算制御装置となるCPUボード53に入力される。前記I/Oボード52には、測定結果、演算結果あるいは操作指示を表示する液晶表示器LCD54、操作を行う入力部55、外部装置とデータを入出力するRS232Cの接続ポート56及びスイッチ48等を設けてある。これらCPUボード53とI/Oボード52には電源ボード57から電源を供給するように接続してある。また、プリンタ58はプリンタI/Fボード59を介してCPUボード53に接続してある。更にCPUボード53には、読み出し専用メモリ(以下「ROM」という)60と読み出し書き込みメモリ(以下「RAM」という)61が接続されている。ROM60には、圃場別あるいは品種別の複数の検量線が記憶してある。この検量線は、予め窒素含有率を測定した複数の葉に光を照射して得られる複数の受光量から吸光度を算出し、この吸光度を説明変数とし、複数の既知の窒素含有率を目的変数として重回帰分析を行い、予め決定した窒素含有率(第2の作物情報)を求める関係式(第2の作物関係式)である。この重回帰分析については前述した数式を求める手順と説明が重複するので省略する。更にこのROM60には、測定装置30において、吸光度を測定して窒素含有率などの品質を演算するための一連の、吸光度の測定から演算と表示を実行するプログラム等が記憶してある。
【0044】
このように構成された測定装置30の作用について以下に説明する。測定装置30にサンプル葉43を挿入して上蓋31を押し下げると、スイッチ48の信号がCPUボ−ド53に連絡され、CPUボード53からは発光制御装置51へ信号を出力して発光制御装置51から光源部32へ発光信号が送られる。これにより、LED34、35からサンプル葉43に向けて光が交互に照射される。このLED34、35から発光する光は、狭帯域フィルタ−36、37によって近赤外域と可視光域の特定波長の光となっており、前述した反射散乱を繰り返して拡散透過板42から光量検出装置44に到達するので積分球と同じ程度にサンプル葉43に均一に照射される。
【0045】
サンプル葉43に光が照射されると、その透過光または反射光が光量検出装置44によりLED34,35ごとに受光され、該受光信号はA/D変換のためにアナログボード50に連絡される。アナログボード50では、A/D変換を行い、次にI/Oボード52を経由してCPUボード53に入力される。CPUボード53においては、サンプル葉43の透過光又は反射光から光の透過率あるいは吸光度を算出するようにしてあり、その値がRAM61に記憶される。RAM61に記憶された吸光度と、ROM33に予め記憶された窒素含有率を求める関係式とによって、測定した葉の窒素含有率を演算することができる。入力部55には、測定装置30の電源を投入する電源スイッチ55a、透過光測定を可能にする測定スイッチ55b、ROM60に記憶した検量線(式)、あるいはRAM61に記憶した吸光度あるいは透過光データや演算結果、サンプルNO等を読み出す切り換え機能を備えた読み出しスイッチ55cを備えている。
【0046】
以下に第1の作物情報と第2の作物情報により圃場作物の栄養診断を行う場合の第1の実施例について説明する。カメラ2によって、基準板3の反射光と、自然光に晒される圃場1から稲の成育によって増減する作物情報である、例えば窒素含有率に関連した波長の反射光量とを測定する。図2乃至図4で示したようにデータ処理装置20においては、カメラ2で測定した受光範囲内の葉の反射光量と、ROM28に記憶した受光範囲内の反射率を求める数式とによって反射率を演算し、求めた反射率とROM28に記憶してある第1の作物関係式とによって、第1の作物情報であるカメラ2の受光範囲内の窒素含有率を得てRAM29に記憶する。
【0047】
次に、カメラ2の受光範囲内で成育する稲の葉の窒素含有率を測定し補正する場合について説明する。装置30で測定した稲の葉の窒素含有率(第2の作物情報)は、直接稲の葉から得た測定値であり、測定方位、植栽密度などの影響は受けていない。従って本発明では第1の作物情報と第2の作物情報との差違を演算する。例えば先の測定で第1の作物情報が4.0%、装置30の測定で第2の作物情報が3.0%であったとすると、装置30の値を第2の作物情報としてRAM61に記憶する。測定装置30の接続ポート56からデータ処理装置20のI/Fボードを介して測定装置30で求めた第2の作物情報をデータ処理装置20に送出してRAM29に記憶する。装置20ではRAM29の第1の作物情報と第2の作物情報の差違、−1%に基づいて第1の作物情報に−1%を加えて3.0%と補正する。
【0048】
つまり、この差違をあらためて補正値としてRAM29に記憶しておいて、他の受光範囲の作物葉の反射光をカメラ2で測定し装置20で演算した値は、すべて先の差違−1%を加えて補正する。これによって、測定方位、栽植密度の影響を受けない測定がカメラ2と装置20によって実現可能となる。しかも、RAM29に補正値を記憶した後においては、少なくとも同じ圃場における装置30による多くの測定は不要となり、カメラ2による1度の測定で、これまでにない精度で測定ができる。なお、測定装置30による窒素含有率の測定は、圃場1内の作物葉すべてに対して行うことはなく、圃場1内の代表作物葉の窒素含有率を測定すればよい。
【0049】
次に栄養診断の第2の実施例について説明する。カメラ2によって、基準板3の反射光と、自然光に晒される圃場1から稲の成育によって増減する作物情報である、例えば窒素含有率に関連した波長の反射光量とを測定する。図2乃至図4で示したようにデータ処理装置20において、カメラ2で測定したNO1〜9の区画に分割した反射光量と、ROM28に記憶した区画ごとの反射率を求める数式とによって反射率を演算し、求めた反射率とROM28に記憶してある第1の作物関係式とによって、第1の作物情報である区画ごとの窒素含有率を得てRAM29に記憶する。
【0050】
次に測定者によってあるいは装置20によって、ここで得られた区画ごとの値の中から任意の2区画の窒素含有量を選択し、好ましくは窒素含有率が最大値と最小値となった区画を選択する。図7で選択した区画、例えば最大値であるNOの4.2%の区画と、最小値であるNO3.6%の区画に該当する圃場の区画で成育する稲の葉の窒素含有率を測定装置30で測定する。ここで測定する窒素含有率は測定方位、植栽密度などの影響は受けていない。
【0051】
測定装置30では、前述したように圃場の前記選択した2区画に該当する稲の葉身から直接、作物の成育によって増減する作物情報である葉身窒素率に関連した波長の光を照射して得られる受光量から、この例では受光量を吸光度に換算して、該吸光度と、吸光度から葉身窒素率を求めるために予め定めた第2の作物関係式と、から前記2区画の窒素含有率が演算される。そして、NO5の区画が3.0%、NO7の区画が2.4%と求められ、この値を第2の作物情報としてRAM61に記憶する。測定装置30の接続ポート56からデータ処理装置20のI/Fボードを介して測定装置30で求めた2区画の窒素含有率をデータ処理装置20に送出してRAM29に記憶する。
【0052】
RAM29に記憶した第2の作物情報である2区画の窒素含有率に基づいて、同じくRAM29に記憶した第1の作物情報(NO1〜9の窒素含有率)を区画ごとに補正して第3の作物情報とすることについて図11により説明する。図11に示すものは、横軸を測定装置30で測定した窒素含有率(第2の作物情報)とし、縦軸をデータ処理装置20で演算された窒素含有率(第1の作物情報)とした図である。つまり測定装置30による2区画の窒素含有率3.0%と2.4%と、デ−タ処理装置20による2区画のNO5の4.2%とNO7の3.6%の窒素含有率とによって作成した図である。このようにして、実際に直接、測定装置30によって稲の葉身から測定した2区画の窒素含有率と、カメラ2で測定した窒素含有率との関係からなる単関数で表される直線によって相互関係を明らかにして、この単関数によってカメラ2で測定した窒素含有率を補正するものである。ここではこの関数で表される直線によって補正が行われ、この関数を補正換算式としてRAM29に記憶する。図12では具体的に、NO5は4.2%から3.0%に補正され、NO7は3.6%から2.4%に補正される。同じように2区画の相関によって決定される補正換算式に基づいて他の区画の値も図12のように補正される。これによって第3の作物情報が得られる。得られた第3の作物情報は、9区画の作物情報であるが、これから更に平均値を求めて、カメラで撮影した範囲の1つの作物情報として取り扱うこともできる。なお、補正係数として、2区画の代表値を使った単関数で表されるものを示したが、この補正係数は、カメラで撮影した全区画の作物情報を説明変数として、測定装置30で得られた全区画の作物情報を目的変数として得られる相関係数でもよく、線形、非線形に関係なく利用できる。
【0053】
この後にカメラ2で測定された窒素含有率は、データ処理装置20によってこの図11の補正換算式に基づいてすべて補正することで、より測定精度の向上した値として使用することができる。このことは、従来測定装置30だけによって圃場の複数箇所の葉身窒素含有率を求めていた方法と比較して、撮影という簡便な方法によってより手早く回答を得ることができる。更に基準板と圃場を撮影することによって作物の窒素含有率を求めることが、今だ研究途中であることを考慮にいれると、測定精度の向上に大いに貢献できるものである。なお、測定装置30による窒素含有率の測定は、圃場1内の作物葉すべてに対して行うことはなく、圃場1内の代表作物葉の窒素含有率を測定すればよい。
【0054】
前記栄養診断を行う第1と第2の実施例における圃場1から得られる作物情報は、対象物に対するカメラ2の位置によって異なることは明らかである。即ちここでの圃場1とは、通称「畦」で区切られた一面の圃場であってもよいし、その一面の圃場よりも小さい面積であってもい。補正値あるいは補正係数を定めるにあたってカメラによって得られた作物情報の情報源と測定装置30によって得られた作物情報の情報源が同じ圃場であることが重要である。加えて栄養診断の第2の実施例における区画は、1度の撮影によって得られる上記一面の圃場の作物情報を複数区画に分割して行うこと、1度の撮影によって得られ上記一面の圃場よりも小さい面積の作物情報を複数に分割して行うこと、などはどちらでも自由であり、補正値あるいは補正係数を定めるにあたって収集する作物情報の情報源の同一性が重要である。
【0055】
次に作物の栄養診断の第3の実施例について説明する。ここでは圃場1から複数区分に分割した情報を得る方法として、複数の区分と同じ数の反射光量をカメラ2によって得ることである。つまり栄養診断の第2の実施例と異なることは、複数の区分それぞれから個別にカメラ2によって作物情報を得ることである。このようにすると、第2の実施例の1度の撮影によって得られた一面の圃場の作物情報を複数に分割したものよりも、区画ごとの作物情報の量が増加するので、測定装置30による作物情報との相関で決定される補正係数の精度が向上するものである。このようにして得られた複数区分の作物情報を利用した補正係数の決定を、複数区画から2区画の作物情報、好ましくは最大値と最小値を示した区画の作物情報を選択して補正係数を決定しROM28に記憶すること等は前記した第2の実施例と説明が重複するので省略する。ここでの補正係数は、カメラで撮影した全区画の作物情報を説明変数として、測定装置30で得られた全区画の作物情報を目的変数として得られる相関係数でもよく、線形、非線形に関係なく利用できることは第2の実施例と同様である。
【0056】
この後にカメラ2で測定された窒素含有率は、データ処理装置20によってこの図11の補正換算式に基づいてすべて補正することで、より測定精度の向上した値として使用することができる。このことは、従来測定装置30だけによって圃場の複数箇所の葉身窒素含有率を求めていた方法と比較して、撮影という簡便な方法によってより手早く回答を得ることができる。更に基準板と圃場を撮影することによって作物の窒素含有率を求めることが、今だ研究途中であることを考慮にいれると、測定精度の向上に大いに貢献できるものである。なお、測定装置30による窒素含有率の測定は、圃場1内の作物葉すべてに対して行うことはなく、圃場1内の代表作物葉の窒素含有率を測定すればよい。
【0057】
この栄養診断の第3の実施例における圃場1から得られる作物情報は、対象物に対するカメラ2の位置によって異なることは明らかである。即ちここでの圃場1とは、通称「畦」で区切られた一面の圃場であってもよいし、その一面の圃場よりも小さい面積であってもい。補正係数を定めるにあたってカメラによって得られた作物情報の情報源と測定装置30によって得られた作物情報の情報源が同じ圃場の同じ区画であることが重要である。加えてこの実施例における区画は、1度の撮影によって上記一面の圃場の作物情報を1区画として捉えること、1度の撮影によって得られ上記一面の圃場よりも小さい面積の作物情報を1区画として捉えること、などはどちらでも自由であり、補正値あるいは補正係数を定めるにあたって収集する作物情報の情報源の同一性が重要である。
【0058】
以上のことから面積補正、俯角補正、視野距離補正によってカメラ2による撮影に対する補正が行える。また基準板3を用いることで天候などの気象による誤差を補正し、装置30の値を利用することで、測定方位、栽植密度による誤差を補正することができる。つまり、地上からカメラを傾斜させて斜めに圃場を撮影しても本発明では補正が可能である。また装置30による補正を行うと、カメラ2の測定で基準板による気象の誤差を補正した値を、同じカメラ2で測定した作物葉から直接測定して得られた値で補正するので、装置30の値で作物葉を直接測定した値は測定方位や栽植密度に関係なく得られた値であることから、補正して最終的に得られる値は、従来のカメラ2とデータ処理だけによる、いわゆるリモートセンシングに比べ多くの外的要因に左右されない値となる。
【0059】
上記実施例のカメラ2による作物情報の収集において、カメラ2によって得られた情報がすべて作物情報とは限らない。つまりカメラ2の画素ごとにデータを検証すると、ほとんどが作物情報となるが、作物情報を得るためには自然と見下ろす状態で作物情報を得るので、植裁密度によっては土壌を撮影している可能性もある。したがって本発明では、作物情報を受光した画素と作物情報以外の情報を受光した画素とに分別して、作物情報を受光した画素の受光データのみを作物情報として取り入れることとした。
【0060】
図13で示すものは、波長に対する土壌と作物葉の反射率の変化を示した図である。波長750nm〜1300nmにおいては、土壌の反射率に対して作物葉の反射率が20%程度の差を生じることが判明している。したがって、数式1と数式2によって得られる反射率が、例えば40%を超える値を示したならば作物葉の受光データとして扱い、この値を下回るものは作物葉の受光データではないとしてキャンセルし、40%を超えた受光データをそのまま利用し、あるいは区画ごとに平均値を求めて利用し、カメラ2により得られた作物情報として扱うようにした。例えば図14(a)のような複数の画素に受光データが得られたとする。この場合、1ピクセル単位で、斜め格子で表した部分を作物葉の反射光で反射率40%以上、斜線で表した部分が作物葉以外の土壌で反射率40%未満と演算されたとすれば、反射率40%未満となる画素の受光データをキャンセルして、作物情報として有用なものは図14(b)の斜線部分の画素から得られる受光データとなる。このように、本発明では、カメラ2による作物情報と測定装置30による作物情報とによる補正値あるいは補正係数の決定に、カメラ2による受光データの選択を加えた。このようにすると、カメラ2で選択的に得られる情報は作物葉だけから得られる情報となり、測定装置30から得られる情報は勿論、作物葉から直接測定したものであることからして、カメラ2の作物情報と補正値あるいは補正係数による作物の栄養診断を的確なものとすることができる。
【0061】
カメラ2による作物葉の反射光測定を、基準板の反射光を測定することで得るとして説明してきたが、入射光の測定を照度計の形式で行うことも可能である。図15に簡略にした照度計93を示す。近赤外域から可視光域の分光特性を有する光電変換部(シリコンセンサー)94を備え、光電変換部94に入射する光を選択する複数の狭帯域フィルタ96を、ステッピングモータ97によって回転するフィルタホイール95の円周部に備えている。このフィルタホイール95を回転させて複数のフィルタ96を切り換えるようにしてある。光電変換部94の受光面側(図面上部)には遮蔽板の開口部98を備えその上部に拡散反射板で形成された拡散ドーム99が光電変換部94を中心として配置してある。光電変換部94とステッピングモータ97は制御部100に連絡してあり、制御部100は、ステッピングモータ97を回転させてフィルタ96を切り換え、光電変換部94の信号を出力する。フィルタ96の種類は、カメラ2のフィルタ5と同種類のものを備えている。制御部100はデータ処理装置20(図3)のI/Oポート25に接続して制御される。フィルタ96には光を遮蔽するフィルタを備えておくことで、零点補正をフィルタ96の切り換えで可能となる。
【0062】
データ処理装置20からの信号で、照度計93の制御部100はフィルタ96を目的のフィルタ96に切り換えて、このとき拡散ドーム99から拡散反射して入射する自然光の光量をフィルタ96を介して検出し、この光電変換部94で検出した信号をデータ処理装置20へ送信する。データ処理装置20は、照度計93で得られた光量を基準板反射光量P0に代えて入射光量Yとして数式5に代入することで、Rij=P”ij/Yとなり、作物葉から得られた反射光量を反射率に演算することができる。こ照度計93を使用する場合には、第1の作物関係式は照度計93を入射光量としたときの反射率に基づいて求めることになる。
【0063】
以上の説明では、1つの圃場の一部分(1平方メートル)をカメラ2で撮影することを前提に説明したが、1つの圃場全体を撮影して同様に補正して、稲の成育時期である幼穂形成期といった特定時期ごとに測定することも可能であるし、前述のような圃場の一部を測定する方法で補正するようにして、圃場の何カ所かを1平方メートル単位で測定して、圃場全体の窒素含有量を推定することも可能である。この方法は、品種別、地域別(圃場別)の補正が行えるようにするとより効果的である。つまり品種別、地域別といった複数の補正の検量線をROM28に記憶しておくことにより、都度読み出して使用できる。実施例でのカメラ2が24万画素程度の解像度であり、これで圃場10アールから一度の撮影で作物情報を得るとすれば、1平方メートル当たり250画素である。
【0064】
このようにして得られた圃場の窒素含有率は、従来から稲においては、例えば幼穂形成期、減数分裂期といった任意の成育時期における最適な窒素含有率が、品種別や地域別に細かく研究され求められており、本発明により求めた、補正した第1の作物情報や第3の作物情報による窒素含有率と、従来研究で決定されている作物の成育に伴い基準となる窒素含有率とを比較することができ、基準と比較してその多少が明確になり、この窒素含有量の多少に応じて今後の施肥量を決定することができる。なお、このことは葉色値においても同様のことが可能で、葉色値と葉身窒素含有率とは高い相関関係にあり、両者は互いに似通った変化を示すことから、以上説明した方法を葉色値に適用しても、本発明は実現可能である。なお、図1から図3により説明した方法は、窒素含有率、葉色値以外にも、作物の草丈、乾物量、窒素吸収量にも適用可能であるし、稲以外の作物に適用できる。
【0065】
【発明の効果】
圃場の側、つまり地上から圃場を撮影して栄養診断を行う場合であっても、カメラを圃場へ向けたときに生じる俯角、画角に伴う単位画素ごとの撮影面積の違いが補正できて、地上における撮影であっても十分信頼性の高い栄養診断を行うことができるようになった。
【0066】
作物葉の反射光を測定し作物の窒素量を演算して作物の栄養診断を行う簡便さと、作物葉に直接光を照射して反射光あるいは透過光を測定して作物の窒素量を演算して作物の栄養診断を行う精度の良さを兼ね備えた作物の栄養診断を行うことができる。
【0067】
また、簡便な、作物葉の反射光を測定し作物の窒素量を演算して作物の栄養診断を行う方法における、測定方位、風による葉の揺らぎ、栽植密度の違い等による測定誤差を、作物葉に直接光を照射して反射光あるいは透過光を測定して作物の窒素量を演算して作物の栄養診断を行う精度の良さで補正することができるので、簡便な作物葉の反射光を測定して行う作物の栄養診断の手法のままで、従来より信頼度の高い作物の栄養診断が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】作物葉の反射光を測定するために圃場に設置したカメラと基準板の配置図である。
【図2】作物葉の反射光を測定するカメラの概略ブロック図である。
【図3】データ処理装置の概略ブロック図である。
【図4】圃場を撮影したときの俯角・画角等を示した図である
【図5】イメージセンサの画素座標と撮影面積の大きさを示した図である。
【図6】俯角補正の補正係数を定める撮影を示した図である。
【図7】圃場から得られる反射光を複数区画に分割して示した窒素含有量である。
【図8】葉身窒素量測定装置の主要部の一部を破断した側面図である。
【図9】葉身窒素量測定装置の概略制御ブロック図である。
【図10】葉身窒素量測定装置の操作を示す図である。
【図11】葉身窒素量測定装置と撮影による窒素含有率の関係図である。
【図12】栄養診断の補正による値を複数区画で示した図である。
【図13】作物葉と土壌の波長に対する反射率曲線である。
【図14】カメラにより得られた作物葉と土壌の受光データを表す図である。
【図15】入射光を測定する照度計を簡略に示した側断面図である。
【符号の説明】
1 圃場
2 カメラ
3 基準板
4 エリアセンサー
5 狭帯域フィルタ
6 フィルタホイール
7 集光レンズ7
8 制御回路
9 ステッピングモータ
10 操作スイッチ10
20 データ処理装置
21 A/D変換器
22 フレームメモリ
23 モニタ
24 画像処理ボード
25 I/Oポート
26 CPU
27 I/Fボード
28 ROM
29 RAM
30 葉身窒素量測定装置
31 本体
32 光源部
33 光量検出装置
34 LED
35 LED
36 狭帯域フィルター
37 狭帯域フィルター
38 拡散反射板
39 ブロック
40 反射光路
41 放射側
42 拡散透過板
43 測定葉
44 光量検出装置
45 腕
46 軸
47 コイルバネ
48 マイクロスイッチ
50 アナログボード
51 発光装置
52 I/Oボード
53 CPUボード
54 液晶表示器LCD
55 入力部
56 接続ポート
57 電源ボード
58 プリンタ
59 I/Fボード
60 ROM
61 RAM
93 照度計
94 光電変換部
95 フィルタホイール
96 狭帯域フィルタ
97 ステッピングモータ
98 開口部
99 拡散ドーム
100 制御部

Claims (4)

  1. 複数画素を備えるカメラを圃場に対して所定の中心俯角で配置し、圃場を撮影して作物葉の反射光量を単位画素ごとに得て、カメラの地上高、画素俯角、画素数及び画角を含む換算変数からなる面積関数によって単位画素ごとの撮影面積を求め、単位画素ごとの反射光量を撮影面積によって面積補正し、更に画素俯角に応じた反射光量の違いを補正するために予め定めた俯角係数によって反射光量を俯角補正し、作物葉への入射光量を測定して前記補正した反射光量と測定した入射光量とから反射率を求め、
    該反射率と、反射率から作物情報を求めるために予め定めた第1の作物関係式と、から一定面積の作物情報を求めて第1の作物情報とし、該第1の作物情報から圃場作物の栄養を診断することを特徴とする作物の診断方法。
  2. 第1の作物情報を記憶し、同じ面積の作物葉身に光を照射して、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の透過または反射の少なくとも一方の光量を測定し、
    該光量と、光量から作物情報を求めるために予め定めた第2の作物関係式と、から作物情報を求めて第2の作物情報として記憶し、
    第1の作物情報と第2の作物情報とによって圃場作物の栄養を診断することを特徴とする請求項1記載の作物の診断方法。
  3. 複数画素を備えるカメラを圃場に対して所定の中心俯角で配置し、圃場を撮影して作物葉の反射光量を単位画素ごとに得て、カメラの視野距離、画素俯角、画素数及び画角を含む換算変数からなる面積関数によって単位画素ごとの撮影面積を求め、単位画素ごとの反射光量を撮影面積によって面積補正し、更に画素俯角に応じた反射光量の違いを補正するために予め定めた俯角係数によって反射光量を俯角補正し、作物葉への入射光量を測定して前記補正した反射光量と測定した入射光量とから反射率を求め、
    該反射率と、反射率から作物情報を求めるために予め定めた第1の作物関係式と、から一定面積の作物情報を求めて第1の作物情報とし、該第1の作物情報によって圃場作物の栄養を診断することを特徴とする作物の診断方法。
  4. 第1の作物情報を記憶し、同じ面積の作物葉身に光を照射して、作物の成育によって増減する作物情報に関連した波長の透過または反射の少なくとも一方の光量を測定し、
    該光量と、光量から作物情報を求めるために予め定めた第2の作物関係式と、から作物情報を求めて第2の作物情報として記憶し、
    第1の作物情報と第2の作物情報とによって圃場作物の栄養を診断することを特徴とする請求項3記載の作物の診断方法。
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