JP4304951B2 - 光送信器の制御方法及びその光送信器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強度変調で信号を送信する光送信器に係り、特に、テーブル作成が容易で、経時変化への対応に優れた光送信器の制御方法及びその光送信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光送信器は、バイアス電流及び変調電流に応じた強度で光出力する光源と、送信信号に基づいて変調電流を生成する変調回路とを備えており、外部機器から与えられた送信信号(ここでは論理“0”、“1”に対応する電圧を有するデジタル信号とその反転信号とを対にした信号である)を差動・緩衝増幅し、その差動増幅信号の一方を光源であるレーザダイオード(以下、LDという)に印加すると、送信信号の論理“0”,“1”に対応して光出力強度が0レベルと1レベルとの間で強弱変化する光送信信号が得られる。
【0003】
LDを光源に用いた光送信器では、LDの温度変化により、発振スレッショルド電流の変化による光出力強度の変化と、変調効率の変化による光出力波形の変化(消光比の変化)とが発生するため、バイアス電流及び変調電流の制御が必要である。
【0004】
光出力強度の変化を避けるためのバイアス電流の制御には、光出力をモニタし、バイアス電流にフィードバックをかけるAPC(auto power control;自動光出力制御)が用いられる。
【0005】
光出力波形の変化を避けるためには、サーミスタなどを使用して光源の周囲温度を計測し、その周囲温度に応じて変調電流を制御することが知られており、サーミスタの出力を変調回路に入力して変調電流をアナログ的に可変制御する方式と、不揮発性メモリ等の記録媒体に設けたテーブルに温度毎の適正な変調電流値を記録しておき、サーミスタの出力に応じてマイコン等のデジタル制御回路で記録を読み出して変調回路に与えることで変調電流を温度毎に制御する方式とが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
サーミスタの出力により変調電流をアナログ的に可変制御する方式は、LD毎の特性ばらつきの補償が難しいという問題がある。また、光送信器の動作温度の全範囲において特性を最適に維持することが難しいという問題がある。
【0007】
温度毎の適正な変調電流値を読み出して変調電流を制御する方式では、個別のLD毎にテーブルを持つことができ、温度毎に細かい制御も可能となるので、上記アナログ方式の持つ問題は避けられる。しかしながら、テーブルの作成には光送信器の動作温度の全範囲まで周囲温度を変化させ、各周囲温度においてオシロスコープ等の観測用機器で波形(或いは消光比)を確認しながら変調電流値を調整して適正な変調電流値を決めなければならないので、手間が掛かるという問題がある。
【0008】
また、上記2つの方式の双方に言えることであるが、光出力強度の経時変化 (経年変化)は上記光出力のモニタにより検出することができるが、変調効率の変化による光出力波形の変化(消光比の変化)までは検出することができないとう問題がある。これは、上記光出力のモニタが光出力強度の平均を検出することはできても、信号速度がモニタの応答速度よりも速すぎてピーク検出はできないことによる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、テーブル作成が容易で、経時変化への対応に優れた光送信器の制御方法及びその光送信器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光送信器の制御方法は、光源に交流結合で変調電流を印加して光出力強度を変調する光送信器において、予め外部より周囲温度の変化を与える環境下で各周囲温度において変調電流値(振幅)を掃引しつつ光源光を内部の光センサで受光して平均光出力レベルを計測することにより、この平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索し、この変曲点における変調電流値を消光比最大の変調電流値とし、この変調電流値を内部の温度センサで計測される周囲温度に対応させて内部のテーブルに記憶しておき、爾後、前記温度センサで計測される周囲温度で前記テーブルを参照し、得られた消光比最大の変調電流値に基づいて変調電流を制御することにより、消光比を調節するものである。
【0011】
光源にバイアス電流が印加されており、そのバイアス電流に計測された平均光出力レベルを帰還して平均光出力レベルを一定にするAPC制御機能を有する場合、前記変曲点探索を行う前にAPC制御を行って所望の平均光出力レベルとなるバイアス電流を得た後、APC制御を遮断してそのバイアス電流に固定し、それから前記変曲点探索を行ってもよい。
【0012】
前記テーブルから得た消光比最大の変調電流値を所定の比率で減じた値に変調電流を制御してもよい。
【0013】
任意の周囲温度において所望の消光比が得られる変調電流値を求め、その周囲温度における消光比最大の変調電流値と前記所望の消光比が得られる変調電流値との比を計算して記憶しておき、爾後、前記テーブルを参照して得られた消光比最大の変調電流値に前記比を乗じて変調電流の制御値としてもよい。
【0014】
任意の周囲温度において変調電流値を掃引しつつ平均光出力レベルを計測することにより、この平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索し、この変曲点における変調電流値(消光比最大の変調電流値)と前記温度センサで計測される周囲温度で前記テーブルを参照して得た消光比最大の変調電流値とを比較することにより、変調効率の経時変化を診断してもよい。
【0015】
前記診断を電源投入時に起動してもよい。
【0017】
また、上記目的を達成するために本発明の光送信器は、バイアス電流及び交流結合により印加される変調電流に応じた強度で光出力する光源と、送信信号に基づいて変調電流を生成する変調回路と、その変調振幅を制御する振幅制御部と、バイアス電流を制御するバイアス制御部と、
光源光をモニタ受光する光センサと、その光源光の平均光出力レベルを計測する平均光出力レベル計測回路と、周囲温度を計測する温度センサと、変調電流値(振幅)を掃引しつつ光源光の平均光出力レベルを計測することにより、前記平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索し、前記変曲点における変調電流値を探索する探索部と、この探索した変調電流値を前記温度センサで計測される周囲温度に対応させて記憶するテーブルと、前記温度センサで計測される周囲温度で前記テーブルを参照して得られた変調電流値に基づいて変調電流を制御する消光比調節部とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0019】
図1に示されるように、本発明に係る光送信器は、バイアス電流及び変調電流に応じた強度で光出力する光源(LD)1と、外部機器(図示せず)から与えられた送信信号を差動・緩衝増幅する差動・緩衝増幅器2と、その送信信号に基づいて2つのトランジスタをスイッチングすることで光源1に印加する変調電流を生成する変調回路3と、その変調回路3を構成する2つのトランジスタに電流を印加する電流源4と、その電流源4を制御して変調回路3における変調振幅を制御する振幅制御部51と、光源1にバイアス電流を印加する電流源6と、その電流源6を制御してバイアス電流を制御するバイアス制御部52と、光源1からの光源光を直接モニタ受光する光センサ(PD)7と、PD7の出力を積分することにより光源光の平均光出力レベルを計測する平均光出力レベル計測回路8と、周囲温度を計測する温度センサ(サーミスタ)9と、温度センサ9のための定電流源10と、変調電流値(振幅)を掃引しつつ光源光を光センサ7で受光して平均光出力レベルを計測することにより、特定の平均光出力レベルが得られる変調電流値として平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索する探索部(変曲点探索部)53と、この探索した変曲点における変調電流値を消光比最大の変調電流値として温度センサ9で計測される周囲温度に対応させて記憶するテーブル(メモリ)11と、温度センサ9で計測される周囲温度でテーブル11を参照して得られた消光比最大の変調電流値に基づいて変調電流を制御することにより消光比を調節する消光比調節部54と、計測された平均光出力レベルをバイアス電流に帰還して平均光出力レベルを一定にするAPC制御部55とを備える。
【0020】
マイクロプロセッサ5を図の左に拡大して示す。振幅制御部51、バイアス制御部52、変曲点探索部53、消光比調節部54、APC制御部55は、マイクロプロセッサ5が実行するプログラムとして構成されている。マイクロプロセッサ5には、これらのプログラムだけでなく、後述する動作に必要なプログラムが格納されている。また、マイクロプロセッサ5と上記の電流源4、電流源6、平均光出力レベル計測回路8、温度センサ9との間には、それぞれD/A変換器12,13、或いはA/D変換器14,15が設けられている。これらD/A変換器12,13、A/D変換器14,15の働きは自明であるので、後述する動作説明では省略する。
【0021】
光源1と変調回路3の一方のトランジスタとの間には、交流結合のためのコンデンサ16が挿入されている。つまり、この実施形態では、変調電流が交流結合で光源1に印加されている。
【0022】
次に、この光送信器によるテーブル作成の手順を説明する。
【0023】
工場などにおいて光送信器の製造直後から出荷までの間に、テーブル作成処理を行う。テーブル作成処理では、光送信器を恒温槽に入れ、送信信号の代わりに試験用信号を与え、光送信器はテーブル作成モードにしておく。
【0024】
光送信器をテーブル作成モードにするには、光送信器の外部より図1には示さなかった通信線を介してマイクロプロセッサ5に指令する。試験用信号としてはデューティ比50%の連続パルス信号、又は、交流結合に用いたコンデンサ16の容量で決まるカットオフ周波数の逆数(=時間)より短い時間内に論理“0”,“1”を示す電圧の出現頻度が1:1となっている信号を用いるとよい。試験用信号は、光送信器の外部から与えてもよいし、光送信器の内部にPRBS(pseudo random binary sequence)信号発生器を設け、この信号発生器からPRBS信号を試験用信号として供給するようにしてもよい。
【0025】
恒温槽では、テーブルに記録が必要な温度を低温から高温へとゆっくりと変化させる。ゆっくりというのは、後述するステップ▲1▼〜▲3▼を実行する間は温度がほぼ一定とみなせるような速度である。
【0026】
ステップ▲1▼において、光送信器は、APC制御部55によりAPC制御を行いながら、平均光出力レベル計測回路8で計測される平均光出力レベルが目標出力レベルとなるバイアス電流を求める。目標出力レベルは、予めメモリ11に設定されているものとする。平均光出力レベルが目標出力レベルになったとき、光送信器は、バイアス制御部52から電流源6に指令しているバイアス電流値を固定し、APC制御部55によるAPC制御を停止する。
【0027】
ステップ▲2▼において、光送信器は、変曲点探索部53を動作させ、変調電流値を掃引する。即ち、振幅制御部51から電流源4に指令している変調電流値を十分に小さい値から徐々に大きい値にしていく。図2(a)〜図2(c)に示されるように、変調電流値が小さいときには光出力強度の振幅(0レベルと1レベルとの落差)が小さいが、変調電流値が大きくなると光出力強度の振幅が大きくなる。同時に、光送信器は、平均光出力レベル計測回路8により平均光出力レベルを計測する。バイアス電流は一定であり、変調電流は交流で印加されるので、図2(a)から図2(b)まで平均光出力レベルは一定を保ち、光出力強度は振幅の大きさによらず平均光出力レベルの上下に均等に振れる。しかし、図2(c)のように変調電流値がさらに大きくなると、1レベルの光出力強度は高くなるが、0レベルの光出力強度はマイナス領域になることは有り得ないため、ゼロ以下にはならない(クリップされる)。その結果、平均光出力レベルが矢印で示したように上昇する。なお、このときAPC制御がかかっていると、平均光出力レベルを下げる方向にバイアス電流値が制御されてしまうので、APC制御は停止させている。
【0028】
図2(a)は消光比が小さい状態であり、図2(b)は消光比が大きい状態であり、図2(c)は消光比が無限大の状態である。図2(b)から図2(c)へ移行するぎりぎりの状態(0レベルがほぼ光強度ゼロの状態)が消光比最大の状態である。従って、平均光出力レベルが一定から大きくなり始める変曲点において消光比は最大となる。そこで、光送信器の変曲点探索部53は、平均光出力レベル計測回路8から入力される平均光出力レベルを常時、直前の値と比較することにより、平均光出力レベルが大きくなり始めたことを検出する。これにより、変曲点を捕らえたことになる。
【0029】
図3に変調電流値と平均光出力レベルとの関係を示す。ある温度のとき変調電流値を上げていくと、変調電流値が小さいうちは平均光出力レベルが一定であるが、ある変調電流値(これを変曲点という)になると平均光出力レベルが上昇し始める(特性31)。変曲点より変調電流値が大きいと、消光比は無限大となる。温度が高くなると、光源1の微分効率が低下することに起因して特性が変化する。このため変曲点となる変調電流値が大きくなる(特性32)。さらに温度が高くなると、変曲点となる変調電流値もさらに大きくなる(特性33)。上記のように周囲温度をゆっくり上げながら変調電流値の掃引を繰り返すことは、図3を求めることにほかならない。
【0030】
ステップ▲3▼において、光送信器は、変曲点を捕らえた瞬間に振幅制御部51が指令していた変調電流値を消光比最大の変調電流値とし、温度センサ9で計測される周囲温度に対応させてテーブル11に記憶する。
【0031】
ステップ▲4▼において、光送信器は、温度センサ9で計測される周囲温度がテーブル11の温度刻みの一つ分上の温度に上昇するまで待機する。周囲温度が目標温度に到達したら再びAPC制御を開始してステップ▲1▼に戻る。
【0032】
恒温槽が低温から高温へとゆっくりと変化する間に、光送信器は、ステップ▲1▼〜▲4▼を繰り返し実行する。これにより、テーブル11には温度刻み毎の各周囲温度における消光比最大の変調電流値が全て記録されることになる。テーブル11の全欄の記録が終了したら光送信器はテーブル作成モードを自動終了する。テーブル11を構成するメモリを不揮発性としておくことにより、光送信器の電源をオフした後にもテーブル11の内容は保存される。従って、出荷される光送信器は、光源1に使用されるLD個別の特性ばらつきを含めて温度補償がなされた光送信器となる。
【0033】
従来の技術では、APC制御を任意に遮断・再開する機能、変調電流値を掃引する機能、平均光出力レベルの変化し始めを検出する機能、変調電流値をテーブルに書き込む機能、周囲温度の上昇を待機して探索を繰り返す機能などがなかったため、外部からAPC制御を遮断・再開させたり、外部から変調電流値を与えたり、観測用機器で波形を観測したり、外部から変調電流値を書き込んだりする作業を人が行う必要があった。これに対して本発明では、テーブル作成モードに設定さえしておけば、周囲温度を変化させるだけで、光送信器が自動的にテーブルを作成してくれるので、手間が掛からない。多数の光送信器を同時にテーブル作成処理する場合でも手間は変わらない。
【0034】
次に、この光送信器の通常使用時の動作を説明する。
【0035】
光送信器が既にテーブル11を作成しており、通常モードで動作しているとき、消光比調節部54は、温度センサ9で計測される周囲温度でテーブル11を参照する。これにより、その現在の温度における消光比最大の変調電流値が得られる。従って、振幅制御部51がこの変調電流値を目標に変調回路3の電流源4を制御すれば、消光比が最大の光強度変調信号を出力することができる。
【0036】
しかし、ここでは、消光比を最大よりも小さくして送信を行うものとする。その理由は、消光比を大きくしてあるとき、高速な送信信号に基づいて変調を行うと変調電流の変化に対して光源1の発振(発光)が追従しにくく、光出力波形が崩れるからである。消光比を小さくすると、この波形の問題は解消されるものの、受信側で信号識別が困難になる。従って、消光比は、消光比最大まで大きくするのではなく、通信規格で規定された下限を超える消光比であって、光出力波形の歪みが出ない程度の消光比とするのがよい。そこで、消光比調節部54は、消光比最大の変調電流値を所定の比率で減じた値に変調電流を制御する。これにより、消光比が最大より所定の比率だけ小さい光強度変調信号を出力することができる。周囲温度が変化しても、比率は予め設定してある一定のものを適用するので、周囲温度によらず消光比を最大よりも一定比小さくして送信を行うことができる。
【0037】
上記比率を所望した値に制御したい場合には、次のように行う。
【0038】
工場などにおいて、前述したテーブル作成処理の後、消光比設定処理を行う。消光比設定処理では、任意の周囲温度において、テーブル作成処理のときと同じ試験用信号を与え、光送信器は消光比設定モードとしておく。光送信器を消光比設定モードにするには、光送信器の外部より図1には示さなかった通信線を介してマイクロプロセッサ5に指令する。
【0039】
この状態で、オシロスコープ等の観測用機器でLD1の光出力を観測し波形(或いは消光比)を求める。光送信器は、周囲温度が何度であっても既に作成したテーブル11に従って消光比最大となるよう変調電流値を制御しているので、観測される消光比は最大である。消光比設定モードでは、光送信器の外部より通信線にて消光比設定値をマイクロプロセッサ5に指令する。この消光比設定値に基づいて光送信器が変調電流を制御するので、観測用機器でその結果を観測し設定どおりの消光比になったかどうか確認する。所望する消光比が得られたら、消光比設定モードを終了する。その際、光送信器は、予め設定してある比率の代わりに所望する消光比が得られたときに上記外部から与えられていた消光比設定値をメモリ11に記憶する。
【0040】
その後、通常モードにおいて、光送信器は、テーブル11を参照して得られた消光比最大の変調電流値にメモリ11から取り出した消光比設定値を乗じて変調電流の制御値とする。これにより、各周囲温度において所望した消光比となる変調電流値が得られるので、所望した消光比の光強度変調信号を出力することができる。なお、消光比設定値を記憶するのではなく、テーブル11に記憶していた消光比最大の変調電流値を全て消光比設定値を乗じた適正変調電流値に書き替えておき、通常モードではテーブル11から適正変調電流値を直読して制御に使用するようにしてもよい。
【0041】
次に、変調効率の経時変化の診断について説明する。
【0042】
光送信器がテーブル11を作成した後の任意の時点で、テーブル作成処理のときと同じ試験用信号を与え、経時変化の診断処理を行う。経時変化の診断処理は、光送信器の外部より通信線にてマイクロプロセッサ5に診断モードを指令してもよいし、光送信器の電源を投入したときにマイクロプロセッサ5が最初に行う初期化プログラムの一環として行うようにしてもよい。
【0043】
経時変化の診断処理では、前述したテーブル作成処理におけるステップ▲1▼,▲2▼を行う。これにより、温度センサ9が計測している周囲温度における現在時点での消光比最大の変調電流値が得られる。一方、温度センサ9が計測している周囲温度によりテーブル11を参照すると、テーブル作成時点での消光比最大の変調電流値が得られる。現在時点とテーブル作成時点の2つの変調電流値が一致するか僅差であれば劣化は起きていない、もしくは不具合にならない程度の劣化と判断できる。2つの変調電流値に有意の差があれば、変調効率の劣化によって光出力波形の劣化(消光比の劣化)が生じており不具合につながると判断できる。光送信器に予め判定値を記憶させておくことにより、光送信器は2つの変調電流値の差が判定値を超えているかどうかを見て劣化の判断を行い、劣化が有意レベルまで進行しているようであれば、上位機器に通知したり、表示器等によりユーザに警告を出したりすることができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0058】
(1)光送信器が自動的に変調電流値を掃引して変曲点を探索し、変調電流値を自動的にテーブルに記憶するので、テーブル作成時の手間が掛からない。
【0059】
(2)光送信器が自動的にテーブル作成時と現在との消光比最大の変調電流値を比較して劣化を検出するので、メンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す光送信器の回路図である。
【図2】光送信器における光出力強度と変調電流値との関係を示す波形図である。
【図3】変調電流値と平均光出力レベルとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 光源(LD)
3 変調回路
5 マイクロプロセッサ
7 光センサ(PD)
8 平均光出力レベル計測回路
9 温度センサ(サーミスタ)
11 テーブル(メモリ)
51 振幅制御部
52 バイアス制御部
53 探索部(変曲点探索部)
54 消光比調節部

Claims (7)

  1. 光源に交流結合で変調電流を印加して光出力強度を変調する光送信器において、予め外部より周囲温度の変化を与える環境下で各周囲温度において変調電流値(振幅)を掃引しつつ光源光を内部の光センサで受光して平均光出力レベルを計測することにより、この平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索し、この変曲点における変調電流値を消光比最大の変調電流値とし、この変調電流値を内部の温度センサで計測される周囲温度に対応させて内部のテーブルに記憶しておき、爾後、前記温度センサで計測される周囲温度で前記テーブルを参照し、得られた消光比最大の変調電流値に基づいて変調電流を制御することにより、消光比を調節することを特徴とする光送信器の制御方法。
  2. 光源にバイアス電流が印加されており、そのバイアス電流に計測された平均光出力レベルを帰還して平均光出力レベルを一定にするAPC制御機能を有する場合、前記変曲点探索を行う前にAPC制御を行って所望の平均光出力レベルとなるバイアス電流を得た後、APC制御を遮断してそのバイアス電流に固定し、それから前記変曲点探索を行うことを特徴とする請求項1記載の光送信器の制御方法。
  3. 前記テーブルから得た消光比最大の変調電流値を所定の比率で減じた値に変調電流を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の光送信器の制御方法。
  4. 任意の周囲温度において所望の消光比が得られる変調電流値を求め、その周囲温度における消光比最大の変調電流値と前記所望の消光比が得られる変調電流値との比を計算して記憶しておき、爾後、前記テーブルを参照して得られた消光比最大の変調電流値に前記比を乗じて変調電流の制御値とすることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の光送信器の制御方法。
  5. 任意の周囲温度において変調電流値を掃引しつつ平均光出力レベルを計測することにより、この平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索し、この変曲点における変調電流値(消光比最大の変調電流値)と前記温度センサで計測される周囲温度で前記テーブルを参照して得た消光比最大の変調電流値とを比較することにより、変調効率の経時変化を診断することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光送信器の制御方法。
  6. 前記診断を電源投入時に起動することを特徴とする請求項5記載の光送信器の制御方法。
  7. バイアス電流及び交流結合により印加される変調電流に応じた強度で光出力する光源と、
    送信信号に基づいて変調電流を生成する変調回路と、
    その変調振幅を制御する振幅制御部と、
    バイアス電流を制御するバイアス制御部と、
    光源光をモニタ受光する光センサと、
    その光源光の平均光出力レベルを計測する平均光出力レベル計測回路と、
    周囲温度を計測する温度センサと、
    変調電流値(振幅)を掃引しつつ光源光の平均光出力レベルを計測することにより、前記平均光出力レベルが変化し始める変曲点を探索し、前記変曲点における変調電流値を探索する探索部と、
    この探索した変調電流値を前記温度センサで計測される周囲温度に対応させて記憶するテーブルと、
    前記温度センサで計測される周囲温度で前記テーブルを参照して得られた変調電流値に基づいて変調電流を制御する消光比調節部と
    を備えたことを特徴とする光送信器。
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