JP4303492B2 - 分析装置の監査証跡管理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析装置監査証跡管理システムに関するものであり、より詳細には、分析操作の操作履歴を確実に残すことができる分析装置監査証跡管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2000−275253号公報
【特許文献2】
特開2001−229291号公報
従来より、種々の測定対象試料の物理量(化学的特性を含む)を測定する分析装置が用いられている。そして、近年は分析装置において測定した物理量が信頼に値するものであることを確認するために、分析操作の操作履歴を正確に残すことが求められつつある。特許文献1では分析装置が適正なものであることの確認を行うために、分析装置に備わった情報処理装置内において、その品質を保証する複数の検査項目とその検査結果を含む各種情報を記録する妥当性確認機能を有する分析装置が提案されている。
【0003】
一方、図6は、操作履歴の記録を行なう精度管理システム51の一例を示すものであり、特許文献2の内容を簡略化して示すものである。図6において、52…は分析装置、53はこれらの分析装置52…による分析操作を監視してその操作履歴を管理する監査証跡管理装置、54は分析装置52…を監査証跡管理装置53に接続して操作履歴などの情報をやり取りするためのLANなどの通信手段である。したがって、分析装置52から通信手段54を通じて、操作履歴などの情報を監査証跡管理装置53に送信し、この監査証跡管理装置53内に各分析装置52…の履歴情報を収集してこれを管理する。
【0004】
すなわち、監査証跡管理装置53は管理対象となっているすべて分析装置52…の操作履歴情報を蓄積することで、電子記録を確実に保管すると共に、必要ならば操作履歴情報として蓄積された分析操作および校正操作を再現することができるように構成されている。また、監査証跡管理装置53が操作履歴情報を提示することで監査証跡を確実に行なうことができ、各分析における操作が適切なものであり、このときの測定精度が信頼に値するものであることを証明することができる。
【0005】
一方、各分析装置52に使用者(作業者)を認識させるための一つの方法として、分析装置52はその操作を可能とする前に、使用者に対して氏名、パスワードを入力させるログイン操作を行なわせることが行われている。装置はこのログイン操作により使用者を特定することができる。
【0006】
図7は分析装置による使用者の氏名およびパスワードの入力例を示す図である。図7において、55は前記分析装置52の表示部、56は上下左右のカーソルキー56a〜56dおよび入力キー56eからなるキー入力部、57は表示部55に表示されたキーボードパネル表示、58はカーソル、59は入力確認部である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示されるような分析装置では通常は入力キー56の数が限られているので、使用者の氏名やパスワードの入力非常に手間取ることが少なくなかった。すなわち、使用者は自らの氏名やパスワードを入力する際に矢印キー56a〜56dを用いてカーソル58を動かして、表示部55上に表示されたキーボードパネル表示57上の文字を選択して、入力キー56eなどを用いて決定して入力するという手間がかかる作業を行なう必要があった。また、この操作は必要文字数分繰り返し行わなければならず、作業が非効率的であった。
【0008】
また、図6に示されるように、分析装置52が可搬型の分析装置であったとしても、分析装置52をLANなどの通信手段54を介して監査証跡管理装置53に接続してその操作履歴を監査証跡管理装置53に収集管理する場合は、可搬型の分析装置52を通信手段54のない場所に移動させることができなかった。たとえ通信手段54を無線LANのようなものとしても電波の届かないところでは使用できなかった。さらに、たとえ通信手段54が備わっていたとしても、監査証跡管理装置53が動作中でない場合には、その間に分析装置52を操作した操作履歴情報は消失することがあった。あるいは、監査証跡管理装置53の動作が何らかの理由で停止しているか、分析装置52が通信手段54に接続可能な通信装置を持っていない場合など、通信手段54に接続できないような環境では分析装置52を使用できないことがあった。
【0009】
本発明は、上述の点を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、分析装置の使用者にかける負担を必要最小限に抑えながら、通信手段の届かない環境にある分析装置であってもその分析操作履歴の管理を十分に行って、監査証跡情報を確実に残すことができる分析装置監査証跡管理システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る分析装置の監査証跡管理システムは、分析部とこの分析部からの信号に基づいて演算を行う装置本体とを備えた分析装置と、使用者の個人情報を記録してなり、前記分析装置の装置本体に挿脱可能な不揮発性記録媒体と、前記分析装置に関する情報を収集管理する監査証跡管理装置と、前記装置本体への不揮発性記録媒体の挿入に伴って該不揮発性記録媒体に記録された分析装置の操作履歴情報をデータ通信によって前記監査証跡管理装置に転送可能とする通信手段とを有する分析装置の監査証跡管理システムにおいて、前記分析装置の装置本体が、前記不揮発性記録媒体の空き容量を監視して、この空き容量が所定量以下になった時点で、前記監査証跡管理装置へ前記操作履歴情報の転送を促すメッセージを出力して、使用者が新たな分析操作を行えないようにする操作履歴管理機能、及び、前記通信手段を介する前記監査証跡管理装置との通信が可能となった時点で、前記不揮発性記録媒体に蓄積した操作者を示す情報を含む操作履歴情報を監査証跡管理装置側に移動させて不揮発性記録媒体内の操作履歴情報を消去する操作履歴自動転送機能を有していることを特徴としている。(請求項1)
【0011】
これによって装置本体は、使用者からの氏名(認識番号も含む)などの個人情報を入力することなく、この使用者が誰であるかを確実に認識できる。
【0012】
また、前記不揮発性記憶媒体を用いることによって分析装置を使用する使用者にとっては、煩雑な氏名などの入力操作を一切行なう必要がないので効率的に作業が行えるようになる。加えて、分析装置を用いて行なった分析操作の操作履歴を残すことができるので、その操作履歴情報を用いて分析装置の監査証跡管理を行なうことができる。
【0013】
さらに、前記操作履歴情報は不揮発性記録媒体を装着している状態であれば残すことができるものであるから、従来のように監査証跡管理装置の状態やこの監査証跡管理装置とのネットワーク接続などの通信手段の状態に依存しておらず、より確実に操作履歴情報を残すことができる。また、監査証跡管理装置を停止している状態や何らかの理由で通信手段を用いたデータ通信が滞った状態では、不揮発性記録媒体を用いた操作履歴情報の収集管理を行うことができ、より確実な監査証跡管理を行うことができる。また、分析装置は常に通信手段を用いたデータ通信を行なう必要がないので、分析装置を通信手段から切り離した状態で、あらゆる分析の現場において分析装置を用いた分析操作を行なって、そのときの操作履歴を残すことができる。
【0014】
なお、不揮発性記録媒体は、所謂フラッシュメモリなどのROMや、バックアップ電源を備えたRAM、フレキシブルディスクや光磁気ディスクやCD/DVD−ROMなど種々考えられるが、とりわけ、フラッシュメモリなどのROMはその読み書きを行なう部分の構成が簡単であるから、分析装置の製造コストを低く抑えることができる。
【0015】
しかも、前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の空き容量を監視して、この空き容量が所定量以下になった時点で、前記操作履歴情報を収集管理する監査証跡管理装置へ前記操作履歴情報の転送を促すメッセージを出力して、使用者が新たな分析操作を行えないようにする操作履歴管理機能を有するので、不揮発性記録媒体を用いた操作履歴情報の管理を、より確実におこなうことができる。つまり、全ての分析操作に関する記録を残して完全な監査証跡管理を行うことができる。
【0016】
加えて、前記装置本体が、前記通信手段を介する監査証跡管理装置との通信が可能となった時点で、不揮発性記録媒体に蓄積した全ての操作履歴情報を監査証跡管理装置側に移動させて不揮発性記録媒体内の操作履歴情報を消去する操作履歴自動転送機能を有しているので、不揮発性記録媒体の容量が一杯になることを事前に防止して、操作履歴情報の消失を防止できる。なお、通信手段が無線LANなどの無線通信を行なうものであれば、使用者は分析装置を電波の届く範囲に持ち込むだけで、前記操作履歴情報の移動を行うことが可能であるから、操作性がさらに向上する。
【0017】
上記した本発明に係る分析装置の監査証跡管理システムにおいて、前記不揮発性記録媒体には使用者による分析装置の設定情報記録されており、前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記設定情報を不揮発性記録媒体から受け付けて、分析装置を各使用者の設定情報に合わせた状態に設定すると共に、使用者の操作に従って前記不揮発性記録媒体に記録された設定情報を変更可能に構成されてなる場合(請求項)には、使用者は分析装置を自らが操作しやすい環境になるように設定して、この設定情報を不揮発性記録媒体に記録できるので、この不揮発性記録媒体を挿入するだけで、分析装置を自らが操作しやすいカスタマイズされた環境に設定することができる。
【0018】
また、前記不揮発性記録媒体には、使用者の個人情報に対応するパスワードが記録されると共に、前記装置本体が、前記個人情報および前記パスワードを含む使用者リストを記憶する記憶媒体を備え、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記個人情報および前記パスワードを前記不揮発性記録媒体から受け付けて前記使用者リストと照合することにより、該当する使用者による分析装置の操作を許可する場合(請求項)には、分析装置が使用者リストを予め記憶しているので、この使用者リストと個人情報を比較することで分析装置の使用制限をより確実に行なうことができる。つまり、不揮発性記録媒体をいわば分析装置を操作するための鍵として用いることができる。
【0019】
また、前記不揮発性記録媒体が、使用可能な分析装置のシリアル番号情報を有し、前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記シリアル番号情報を前記不揮発性記録媒体から受け付け、前記シリアル番号情報と、前記装置本体のシリアル番号とを照合することにより、該当する分析装置での操作を許可する場合(請求項)には、使用者が使用できる分析装置を限定できる。
【0020】
前記不揮発性記録媒体が、分析装置に対する操作の特権レベル情報を有し、前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記特権レベル情報を前記不揮発性記録媒体から受け付け、前記特権レベル情報に基づいて分析装置の使用制限を設ける場合(請求項)には、使用者の立場や技術力などに合わせて適宜の使用制限を設定することで、分析装置をより適切に管理することができる。
【0021】
さらに、前記使用者リストは、さらに各使用者についての分析装置に対する操作の特権レベル情報を含み、前記装置本体が、使用者の前記特権レベル情報に基づいて分析装置の使用制限を設ける場合(請求項)には、使用者の立場や技術力などに合わせて適宜の使用制限を設定することで、分析装置をより適切に管理することができる。
【0022】
なお、前記特権レベル情報として、例えばある使用者には特定の分析操作のみを許可する分析者使用権、別の使用者には分析装置の設定と分析操作を許可する管理者使用権、さらに別の使用者には分析装置の校正や日時の調整を含めた全ての操作を許可する保守点検使用権などを設定することで、使用者の立場や技術力に応じて適切な使用制限をかけることができ、それだけ分析装置の適切な管理を行なうことができる。
【0023】
これによって、例えば分析装置の校正や調整などの精度に関わる操作を十分の技能を有する使用者のみに限定するなどの設定を可能として、この分析装置を用いた測定結果の妥当性を確実に保つことができる。
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の監査証跡管理システム1の全体的な構成を説明する図である。図1において、2はこの監査証跡管理システム1が管理する分析装置で例えば水質測定装置、3は各水質測定装置2に関する情報を記録したり、これら水質測定装置2の使用者を管理したりする監査証跡管理装置、4は各水質測定装置2と監査証跡管理装置3の間にあってデータ通信により水質測定装置2での操作履歴情報を収集するためのLANなどの通信手段である。
【0027】
5は各水質測定装置2に挿脱可能に構成された所謂フラッシュメモリなどの不揮発性記録媒体(例えば、商標名「コンパクトフラッシュ」などであり、以下、単にメモリカード5という)、6は前記LAN4に接続されてメモリカード5を挿入した状態でこのメモリカード5に対して読み書きを可能とする接続部(以下、カードリーダ6という)、7はLAN4側に設けられて無線によるデータ通信を可能とする無線通信装置である。また、8は監査証跡管理装置3側において監査証跡報告書9などを出力するプリンタなどの出力装置である。
【0028】
本例に示す水質測定装置2は例えば容器10内に収容された液体11のpH,ORP,イオン濃度,塩分濃度,電気抵抗などの物理量を測定する水質測定装置であって、据付形の水質測定装置2aと、可搬型の水質測定装置2b,2cなどがある。また、水質測定装置2b,2c側にも前記無線通信装置7に対応する無線データ通信を可能とする無線通信装置が内蔵されており、水質測定装置2b,2cは例えば内蔵無線通信装置電波が届く範囲内であれば、どこにおいても監査証跡管理装置3とデータ通信可能に構成されている。なお、水質測定装置2b,2cにおいても有線のデータ通信を可能とする通信ケーブルの接続部を設けてもよい。
【0029】
監査証跡管理装置3は例えば十分な記憶容量を有する情報処理装置からなるサーバによって構成される。また、本例の通信手段4は例えば登録商標:Ethernetなどに準拠する規格で形成されたLANであるが、トークンリングなどの異なるプロトコルでデータ通信を行なうものであってもよい。つまり、水質測定装置2と監査証跡管理装置3の間の通信はLAN接続であることにより、複数の水質測定装置2を管理することが容易となるが、本発明はこの点に限られるものではなく、シリアル通信ポートやパラレル通信ポートなどを用いた種々のデータ通信を行うことも可能である。また、監査証跡管理装置3が管理する水質測定装置2は1台であってもよいことはいうまでもない。
【0030】
本例における不揮発性記録媒体の一例として挙げたフラッシュメモリなどのメモリカード5は、通常合成樹脂からなるハードカバーを備えたものであり、記録内容の読み書きに必要な可動部がないので衝撃に強いだけでなく、極めてコンパクトであるから、取扱いが容易である。また、一般的にメモリカードに対するカードリーダ6および水質測定装置2側のインターフェース(接続部)は極めて簡単であるから、その製造コストを可及的に抑えることができる。
【0031】
しかしながら、本発明は不揮発性記録媒体の構成をフラッシュメモリに限定するものでなく、たとえば所謂マイクロドライブと呼ばれる可搬型の小型ハードディスクであっても、フレキシブルディスクや光磁気ディスクなどであってもよい。
【0032】
図2および図3は、可搬型の水質測定装置2(2b,2c)の構成を概略的に示すものであって、本例においては、水質測定装置2はpHと導電率とを同時に測定することができるように構成されている。
【0033】
すなわち、図2は、前記水質測定装置の全体構成を概略的に示すもので、2Aは装置本体である。12,13はこの装置本体1に着脱自在に接続される分析部としてのpH測定電極、導電率測定電極で、それぞれ信号ケーブル14,15を介して装置本体2Aに形成される接続部14a,15aに接続されている。なお、詳細な説明は省略するが、pH測定電極12および導電率測定電極13は、それぞれ防水構造の電極支持部の先端部(下端部)に、pH測定のためのセンサ部および導電率測定のためのセンサ部が形成されてなるものである。
【0034】
前記装置本体2Aの上面には、測定結果等を表示する表示部16と操作のための種々の入力を行う入力操作部17が設けられている。そして、表示部16は、例えば液晶よりなり、装置本体2Aの上面の上半分以上を占めるように形成されている。そして、カラー並びにグラフィック表示できるように構成されており、入力結果や演算結果を表示するほか、測定モード、校正モードおよび設定モードにおける、分析等の操作を円滑に行わせるための操作方法、解決策、参考事項等のヘルプ内容を表示するとともに、校正モードにおいては、測定電極の劣化の状態を段階的かつグラフィカルに表示することができる。
【0035】
また、入力操作部17には、複数の入力操作用のキーが設けられている。すなわち、18は電源のオン・オフを行うための電源キー、19は測定を開始するための測定キー、20は校正を開始するための校正キー、21は測定モードの切替えを行うモードキーである。そして、22a〜22dはファンクションキーで、表示画面上のボタンと共働する。23は作業の解除を行うための解除キー、24は設定の移動を行うためのカーソルキーである。さらに、25はヘルプキーで、このヘルプキー25を操作すると、表示部16の画面(表示画面)に操作方法や解決策等のヘルプ内容が表示される。
【0036】
図3は、前記装置本体2Aの主として内部構成を概略的に示すもので、この図3において、26は演算制御部としてのCPUで、入力操作部17からの入力に基づいて装置全体の制御を行うと共に、pH測定電極12および導電率測定電極13からの信号を処理して測定結果を求めるなどの演算を行うもので、ADC27を介してpH測定電極12および導電率測定電極13と接続されると共に、表示部16および入力操作部17と接続されている。
【0037】
そして、図3において、28はCPU26と接続された内部記録媒体で、ROM28aおよびRAM28bからなり、ROM28aには装置全体を制御したり各種の演算を実行するためのプログラムがメモリされており、RAM28bには各種の演算結果や入力操作部17から入力される入力データを一時的にメモリすると共に、ヘルプ内容を表示したり実行するためのプログラムが記録されている。
【0038】
29は前記メモリカード5のインターフェース(接続部)で、メモリカード5の挿入に伴って水質測定装置2の使用者に関する個人情報や使用許可情報をメモリカード5から受け付け可能とし、水質測定装置2の操作履歴や装置設定などの各情報をメモリカード5に出力可能とするものである。30は前記LAN4を介することで前記監査証跡管理装置3とのデータ通信を可能とする通信装置である。なお、この通信装置30は有線であっても無線であってもよく、また、全ての水質測定装置2a〜2cに備えられていることに限定するものではない。
【0039】
次に、上記構成の水質測定装置の作動について説明する。例えば河川における水のpHと導電率を測定する場合には、装置本体2Aに接続されたpH測定電極12と導電率測定電極13を河川水に直接浸漬するように設ける。その状態において、装置本体2Aの入力操作部17におけるモードキー11を押して、装置本体2Aを測定モードにする。この状態において、入力操作部17におけるキーを適宜操作することにより、測定が行われる。そして、このときの測定信号が信号ケーブル14,15を介して装置本体2Aに入力され、その内部の演算制御部26で信号処理されることにより、河川水などのpHおよび導電率の測定結果が得られる。
【0040】
図4は水質測定装置2と監査証跡管理装置3とメモリカード5に記録した各データの内容の一例を示す概略図である。
【0041】
図4において、31は監査証跡管理装置3が管理する各使用者に関する情報を記録してなる使用者情報、32は各水質測定装置2の操作履歴などの情報を記録してなる監査証跡情報である。また、33は前記使用者情報31を基に監査証跡管理装置3が作成してメモリカード5に記録してなる使用者の個人情報、34はこの使用者の使用許可情報、35は使用者による水質測定装置2の設定内容を示す装置設定情報、36は使用者による全ての操作履歴を記録してなる操作履歴情報である。
【0042】
そして、37は各水質測定装置2に関する種々の情報を記録してなる分析装置情報、38はこの水質測定装置2を使用する使用者を識別する情報を記録してなる使用者リスト、39はこの水質測定装置2の最終校正記録を確認するための装置校正履歴情報、40は使用者による水質測定装置2の設定内容を記録してなる装置設定情報である。
【0043】
以下、前記監査証跡管理装置3に記録される各情報31の詳細を説明する。
まず、前記使用者情報31は、例えば使用者の氏名(またはID)31a、パスワード31b、操作特権レベル31c、立場31d、使用可能装置31e、使用期限31fなどからなり、この使用者情報31は使用者からの水質測定装置2の使用申請に際して作成されるものである。
【0044】
本例における監査証跡情報32は、前記メモリカード5を前記カードリーダ6に挿入するときにメモリカード5から読み込んだ操作履歴情報36を、例えば各水質測定装置2ごとにまとめてデータベース化した操作履歴情報32aであり、この操作履歴情報32aには例えば水質測定装置2の各操作毎に順次割り振られた操作番号32bと、各操作番号32bに対応する操作内容(使用者、操作日時、動作内容、結果など)32cが含まれている。
【0045】
次に、メモリカード5に記録されている情報を説明する。
まず、個人情報33および使用許可情報34は既に述べたように使用者情報31を基に作成されるものであり、個人情報33は例えば使用者の氏名33aおよび立場33bなどを有している。なお、ここでいう「立場」とは水質測定装置2の使用に関する立場であって、例えば「保守点検者」、「装置管理者」、「装置使用者」、「一時使用者」などが考えられる。本発明は使用者の各個人の情報を明確にすることで、後述する装置使用権を明確に分けることができ、これによって水質測定装置2の信頼性を向上できる。
【0046】
前記使用許可情報34は例えば使用者のパスワード34a、操作特権レベル情報34b、使用可能な分析装置2のシリアル番号情報34c、使用期限情報34dなどを有している。なお、この操作特権レベル情報34bは、例えば水質測定装置2の使用者の立場によって加えられる操作制限であり、例えば、保守点検者には全ての操作が許され、装置管理者には分析結果の編集のみが禁止され、装置使用者には分析結果の編集および校正操作が禁止され、装置一時使用者には分析操作のみが許されて装置に関する設定も禁止されるというように、幾つかの段階を設けた操作グループ(編集,校正,設定,分析…)毎の許可または禁止が設定される。
【0047】
一方、使用期限情報34dは、例えば図示しているように短い期間および/または時間を示すものであっても、比較的長い期間を示すものであっても、常に使用可能とするものであってもよい。これらは前記使用者の立場によって変えることができる。
【0048】
本例のように使用者の立場に合わせて操作特権レベルを設定したり、使用期限を設定することにより、使用者による水質測定装置2の不正使用を禁止することができる。つまり、測定値データの改ざんを禁止して、分析結果の信頼性を向上させることができる。また、水質測定装置2に関する十分の知識がない使用者によって間違った校正操作を行って、分析結果の信頼性を低下させることも無くなる。加えて、不慣れな一時使用者が操作ミスによって分析計の設定を変更してしまうことで、分析不能または不正確な分析を行なうといった事態を未然に防ぐことも可能である。
【0049】
さらに、前記装置設定情報35は水質測定装置2の設定条件を指示するものであり、基本的には使用者によって変更されるものである。しかしながら、例えば前記装置一時使用者の場合のように水質測定装置2の設定を禁止されている場合には、この装置設定情報35を監査証跡管理装置3側で作成しておくことが望ましい。すなわち、装置一時使用者による水質測定装置2の使用目的に合わせて、最も適切な設定をあらかじめ装置設定情報35として記録しておくことで、不慣れな操作者は戸惑うことなく分析操作を行うことができる。
【0050】
前記操作履歴情報36は例えば水質測定装置2の各操作毎に割り振られた操作番号36aと、これに関連付けられた動作内容36b、動作結果36c…などからなる操作内容の蓄積情報である。なお、これら操作内容の蓄積情報のそれぞれに前記個人情報に基づいて使用者(操作者)情報を付加してもよい。つまり、操作履歴情報36はメモリカード5の記憶容量の範囲内で操作内容を蓄積するものであるから、メモリカード5はLAN4から切り離した水質測定装置2が一連の分析を行って再びLAN4に接続されるまでの間に行なう全ての操作内容を十分に記憶できる容量を有するものであることが望ましい。
【0051】
次に、水質測定装置2側に記憶される各情報37〜40の詳細を説明する。
すなわち、分析装置情報37は水質測定装置2の装置名37aと、製造番号(分析装置のシリアル番号情報)37bとを記録してなり、本例の水質測定装置2は「水質測定装置」である。これらの情報は水質測定装置2の製造時に確定するものであり、変更する必要のない情報であるから、前記ROM28a(図3参照)に書き込むことができる。
【0052】
前記使用者リスト38は使用者の氏名38aと、この氏名38aに関連付けられたパスワードとからなり、例えば、前記RAM28bに書き込まれるものである。なお、この使用者リスト38はバックアップ電源によって電源切断時にもその内容を保持するようにしている。また、使用者リスト38は前記使用者情報31への追加登録があった時点でLAN4などを介して書き加えられるものであり、使用者情報31への使用者の追加登録を行うときには対象となる水質測定装置2をLAN4に接続しておくことが望ましい。
【0053】
装置校正履歴情報39は、この水質測定装置2の校正やメンテナンスに関する履歴情報だけを別途水質測定装置2内のRAM28bに保存してなるものであり、この装置校正履歴情報39もバックアップ電源によってその内容が保持される。なお、この装置校正履歴情報39は少なくとも最終校正日時や校正を行った使用者の氏名、そのときの校正結果(感度、不斉電位…)などからなる最終校正記録39aを有することが望ましい。これによって、この水質測定装置2の使用者は装置の状態を認識して分析結果の信頼性を確認することができる。
【0054】
前記装置設定情報40は、例えば使用電極40a,温度保証設定40b,アラーム出力レベル40c,表示設定40d、さらには必要とする分解能の設定などが考えられる。つまり、装置設定情報40は使用者によって設定された水質測定装置2の設定条件を記録してなり、この設定条件は前記RAM28bの容量に余裕があるならば、複数記憶しておくことが望ましい。
【0055】
上記構成の水質測定装置2を用いる場合、使用者は前記監査証跡管理装置3を介して自らの個人情報を登録し、前記使用者情報31を新規登録する。このとき、使用者が操作可能である使用可能装置31eに指定された各水質測定装置2に対して、監査証跡管理3から新規登録した使用者の氏名31aおよびパスワード31bが、LAN4を用いたデータ通信によって転送される。つまり、対象となる全ての水質測定装置2の使用者リスト38に追加される。なお、水質測定装置2にLAN4によるデータ通信を行なう通信装置30が備わっていない場合には登録用のメモリカード(図示を省略する)などを用いて使用者の氏名31aおよびパスワード31bを使用者リスト38に追加登録することが可能である。
【0056】
一方、新規に登録した使用者に対して、カードリーダ6を介して前記個人情報33および使用許可情報34を記録してなるメモリカード5が渡されて、使用者はこのメモリカード5を水質測定装置2を操作するための鍵として用いる。
【0057】
次いで、使用が登録できた水質測定装置2のうちの一つにメモリカード5を挿入すると、水質測定装置2はメモリカード5から前記個人情報33と使用許可情報34を読み出して、前記シリアル番号情報34cにこの水質測定装置2のシリアル番号情報37bが含まれているかを確認し、使用者の氏名33aおよびパスワード34aを使用者リスト38に登録されている氏名38aおよびパスワード38bと一致するかどうかを確認する。なお、氏名38aに代えてID番号や何らかの識別子を用いることも可能であることはいうまでもない。ここで前記シリアル番号情報34c内にシリアル番号情報37bが含まれいない場合や、氏名33a,38aまたはパスワード34a,38bが一致しない使用者であった場合は、水質測定装置2は例えばアラームと共に「登録を行ってから使用してください!」と表示して、処理を中止する。
【0058】
また、氏名33a,38aおよびパスワード34a,38bが一致する場合には、使用期限情報34dを水質測定装置2に内蔵する時計の指示と比較し、有効な期限内であるかどうかを判断し、この期限が切れている場合には、水質測定装置2は例えばアラームと共に「有効期限の更新を行ってください!」と表示して処理を中止する。このメッセージを受けた使用者はメモリカード5を再び前記カードリーダ6などに挿入して監査証跡管理装置3を用いて使用期限31f,34dを更新する。
【0059】
これらのチェックが終了すると使用者は水質測定装置2にログインすることができる。つまり、使用者は従来のように煩雑な操作を一切行うことなく、水質測定装置2を利用することができる。
【0060】
さらに、水質測定装置2は前記操作特権レベル情報34bを参照して、この使用者に許される操作を確認し、使用者はこの操作特権レベル情報34bに認められている操作の範囲内で水質測定装置2を操作することができる。
【0061】
なお、上述したメモリカード5からの読み出し時には、メモリカード5ごとに付与された識別番号を読み込んで、これが監査証跡管理装置3によって書き込まれた正規のものであることを確認してもよい。この確認は記録された各情報33〜36およびメモリカード5の識別番号を合わせてチェックサムやCRCチェックを行なうなど、種々のセキュリティチェックを行ってもよい。
【0062】
そして、使用者は水質測定装置2をLAN4から切り離して(無線LANの場合は電波の届かない)測定対象となる河川などの現場に持参し、対象となる液体の物理量(例えばpHおよび導電率)を分析することが可能となる。
【0063】
また、メモリカード5内に装置設定条件35がある場合には、水質測定装置2はこの装置設定条件35にあわせて、水質測定装置2の設定を行って、使用者の好みに合わせた分析操作環境を整えることができる。そして、使用者による水質測定装置2の操作時には全ての操作内容がカードインターフェース29を介してメモリカード5の操作履歴情報36として蓄積される。なお、使用者による各操作には順次通し番号(操作番号)が付与されてこれも前記操作履歴情報36として記録する。
【0064】
使用者による一連の分析が終了すると、使用者は水質測定装置2を再びLAN4に接続する(無線LANの場合は電波の届く範囲内に入る)ことにより、メモリカード5内に記録した全ての操作履歴情報36が監査証跡管理装置3内の監査証跡情報として転送された後に、メモリカード5内の操作履歴情報36は消去される。つまり、装置本体2Aは通信装置30を介する監査証跡管理装置3との通信が可能となった時点で、メモリカード5に蓄積した操作履歴情報36を監査証跡管理装置3側に移動する操作履歴自動転送機能を有する。
【0065】
また、使用者が水質測定装置2を返却したときに、たとえ監査証跡管理装置3の電源が切断されていたとしても、あるいは、LAN4が使えない状態であったとしても、次に監査証跡管理装置3とLAN4が動作したときに、前記操作履歴情報36の転送を行なうことができる。
【0066】
なお、ここで監査証跡情報32は各水質測定装置2毎に前記操作番号32bに関連付けて操作内容を記録することにより、操作内容の未入力となっているところ(本例の場合、操作番号XX002)を明確に判断することができる。また、未入力の原因となっている使用者は前記使用者情報31と操作内容の日時の情報などから容易に判断することができ、必要であればこの使用者に監査証跡情報(操作履歴情報)の転送を促すことも可能である。
【0067】
つまり、前記操作履歴情報36(メモリカード5毎に特定される使用者の氏名33a)や監査証跡情報32には操作者を示す情報が含まれており、これが一種の電子署名となるので、この分析操作または校正操作に関する責任の所在を確認することができる。
【0068】
また、操作履歴情報36に多くの情報が蓄積されることにより、前記メモリカード5の容量に空き容量がなくなってきた場合には、装置本体が、メモリカード5の空き容量を監視して、この空き容量が所定量以下になった時点で、例えば「メモリカードの容量が一杯なので分析を中止します。メモリカード内の情報を監査証跡管理装置に転送してください」などと表示して、使用者が新たな操作を始められなくすることができる。
【0069】
この場合、使用者はこのメッセージを確認してメモリカード5を監査証跡管理装置3側のカードリーダ6に挿入して、メモリカード5に溜まった操作履歴情報36を監査証跡管理装置3に転送するか、予め用意しておいた別のメモリカード5に差し替えることで操作を継続することが可能である。
【0070】
つまり、装置本体2Aが、メモリカード5の空き容量を監視して、この空き容量が所定量以下になった時点で、前記操作履歴情報36を収集管理する監査証跡管理装置3へのメモリカード5を用いた操作履歴情報36の転送を促すメッセージを出力して、使用者が新たな分析操作を始められなくする操作履歴管理機能を有する場合には、容量に限りのあるメモリカード5のみを用いて行われた全ての操作履歴情報を確実に残すことができる。
【0071】
また、水質測定装置2(2c)がLAN4に接続する通信装置30を持たない場合であっても、図1に示すようにメモリカード5を水質測定装置2cから抜いてカードリーダ6などに挿入することで、前記監査証跡情報(操作履歴情報)の転送を行うことができる。つまり、本発明のようにメモリカード5を用いて操作履歴情報を管理することで、比較的複雑な構造を必要とする通信装置30を設けなくても、簡単なメモリカード5のインターフェース29を設けるだけで、その操作履歴情報を確実に残すことが可能となり、それだけ、水質測定装置2cの製造コストを削減することができる。
【0072】
なお、このカードリーダ6を用いたメモリカード5からの監査証跡情報の転送を行なう場合にも、既に詳述したセキュリティチェックを行って分析値などの改ざんが行われていないことを確認することも可能である。
【0073】
次に、装置の設定条件の変更を許可されている使用者が、この設定条件を変更する場合を説明する。水質測定装置2は使用者による設定条件の変更が加わると、その内容をメモリカード5内の前記装置設定情報35に記録する。同時に、変更された設定条件を装置本体2A内に記録するかどうかを使用者に確認し、必要があれば現在の設定条件を装置設定条件40として新たに登録する。
【0074】
装置設定条件40に登録された各設定条件は、例えば使用者によって自在に切り換えて、水質測定装置2の使用環境を使用者の好みに合わせて変えることを可能とするものである。また、この水質測定装置2を始めて使用する場合などには、水質測定装置2内に予め登録されている別の使用者の設定条件を用いて分析を行なうことも可能となる。
【0075】
本例のように装置設定条件35をメモリカード5側に登録することにより、使用者は使用する水質測定装置2が変わっても、このメモリカード5を挿入するだけで、自らの好みに合わせた設定条件で分析を行うことが可能となる。つまり、使用者は煩わしい操作環境の設定を何度も行なう必要がなく操作性が向上すると共に、操作ミスの発生を激減させることができる。
【0076】
上述の例ではメモリカード5上に使用者の個人情報33のみならず、使用許可情報34を記録しており、この使用許可情報34にパスワード34a、操作特権レベル情報34b、使用可能装置のシリアル番号情報34c、使用期限情報34dを持たせると共に、分析装置2側に使用者リスト38を記録することで、この分析装置2の使用制限をより確実なものとしている。つまり、仮に使用者がメモリカード5内の使用可能装置のシリアル番号情報34cを書き換えることができたとしても使用者リスト38にない使用者はこの分析装置2を使用不能とすることが可能である。
【0077】
しかしながら、近年のメモリカード5には固有のID情報が設定されており、このID情報を用いることでメモリカード5に対する読み書きを制限することも可能となっている。したがって、分析装置2は使用者リスト38のようなものを記録しなくても、メモリカード5上の鍵となる情報(前記各情報33〜35または装置特定の鍵番号など)だけで、装置の使用を許可したりその使用制限を設けるように構成してもよい。この場合、分析装置2内の情報(例えば使用者リスト38)などを定期的に更新する必要がなくなる。
【0078】
逆に、図5に示すように、分析装置2側の使用者リスト38内に、前記個人情報33や使用許可情報34に対応して、使用者の個人情報33’や使用を許可する各使用者のパスワード34a,操作特権レベル情報34b,使用可能な分析装置のシリアル番号情報34c…などからなる使用許可情報34’をそれぞれ記憶するように構成してもよい。
【0079】
この場合、メモリカード5には使用許可情報34を記録する必要がないので、メモリカード5の記憶容量の使用を必要最小限に抑えることができるだけでなく、各使用者の使用許可情報34を分析装置2側またはこの分析装置2との通信が可能な状態の管理装置3側で変更することも可能となる。つまり、各分析装置2の使用制限をより確実に行なうことができる。
【0080】
上述のように構成された監査証跡管理システム1を用いることで、監査証跡管理装置3は正確な電子記録を監査証跡情報32として残すことが可能となる。したがって、図1に示すように、監査証跡管理装置3は監査証跡情報32に記録されたデータベースの中から必要な部分の監査証跡報告書9を出力することが可能となり、このときにも使用者には何の負担もかける必要がない。
【0081】
上述した各例では、分析装置の一例として水質測定装置2を例示しているが、本発明はあらゆる物理量を測定する分析装置に応用できることはいうまでもない。また、上述の例では信頼できる通信手段の一例としてLAN4の例を挙げているが、携帯電話などの電話回線を利用したイントラネットなどによって構成されるネットワークやデータ通信であってもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る分析装置監査証跡管理システムによれば、簡単な構成でありながら、使用者にほとんど負担をかけることなく分析装置の使用制限を確実に行うことができるだけでなく、分析操作履歴の管理を十分に行って、監査証跡情報を確実に残すとともに、電子記録、監査証跡、アクセス制限、電子署名など分析装置の管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分析装置の監査証跡管理システムの一例の全体構成を示す図である。
【図2】 本発明の分析装置の一例を示す全体図である。
【図3】 前記分析装置のブロック図である。
【図4】 メモリカードを用いたデータの移動を説明する図である。
【図5】 図4の変形例を示す図である。
【図6】 従来の精度管理システムの全体的な構成を示す図である。
【図7】 従来の分析装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1…監査証跡管理システム、2…分析装置、2A…装置本体、3…監査証跡管理装置、4…通信手段、5…不揮発性記録媒体、12,13…分析部、28a…記録媒体、29…接続部、30…通信装置、31e,34c,37b…シリアル番号、31c,34b…特権レベル情報、31f,34d…使用期限、33,33’…個人情報、34,34’…使用許可情報、38…使用者リスト、35,40…設定情報、36…操作履歴情報。

Claims (6)

  1. 分析部とこの分析部からの信号に基づいて演算を行う装置本体とを備えた分析装置と、使用者の個人情報を記録してなり、前記分析装置の装置本体に挿脱可能な不揮発性記録媒体と、前記分析装置に関する情報を収集管理する監査証跡管理装置と、前記装置本体への不揮発性記録媒体の挿入に伴って該不揮発性記録媒体に記録された分析装置の操作履歴情報をデータ通信によって前記監査証跡管理装置に転送可能とする通信手段とを有する分析装置の監査証跡管理システムにおいて、
    前記分析装置の装置本体が、前記不揮発性記録媒体の空き容量を監視して、この空き容量が所定量以下になった時点で、前記監査証跡管理装置へ前記操作履歴情報の転送を促すメッセージを出力して、使用者が新たな分析操作を行えないようにする操作履歴管理機能、及び、前記通信手段を介する前記監査証跡管理装置との通信が可能となった時点で、前記不揮発性記録媒体に蓄積した操作者を示す情報を含む操作履歴情報を監査証跡管理装置側に移動させて不揮発性記録媒体内の操作履歴情報を消去する操作履歴自動転送機能を有していることを特徴とする分析装置の監査証跡管理システム
  2. 前記不揮発性記録媒体には使用者による分析装置の設定情報記録されており
    前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記設定情報を不揮発性記録媒体から受け付けて、分析装置を各使用者の設定情報に合わせた状態に設定すると共に、使用者の操作に従って前記不揮発性記録媒体に記録された設定情報を変更可能に構成されてなる請求項に記載の分析装置の監査証跡管理システム
  3. 前記不揮発性記録媒体には、使用者の個人情報に対応するパスワードが記録されると共に、前記装置本体が、前記個人情報および前記パスワードを含む使用者リストを記憶する記憶媒体を備え、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記個人情報および前記パスワードを前記不揮発性記録媒体から受け付けて前記使用者リストと照合することにより、該当する使用者による分析装置の操作を許可するように構成されている請求項1または2に記載の分析装置の監査証跡管理システム
  4. 前記不揮発性記録媒体が、使用可能な分析装置のシリアル番号情報を有し、
    前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記シリアル番号情報を前記不揮発性記録媒体から受け付け、前記シリアル番号情報と、前記装置本体のシリアル番号とを照合することにより、該当する分析装置での操作を許可するように構成されている請求項1または2に記載の分析装置の監査証跡管理システム。
  5. 前記不揮発性記録媒体が、分析装置に対する操作の特権レベル情報を有し、
    前記装置本体が、前記不揮発性記録媒体の挿入に伴って前記特権レベル情報を前記不揮発性記録媒体から受け付け、前記特権レベル情報に基づいて分析装置の使用制限を設けている請求項1〜の何れかに記載の分析装置の監査証跡管理システム
  6. 前記使用者リストは、さらに各使用者についての分析装置に対する操作の特権レベル情報を含み、前記装置本体が、使用者の前記特権レベル情報に基づいて分析装置の使用制限を設けている請求項1〜の何れかに記載の分析装置の監査証跡管理システム
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