JP4302510B2 - 直鎖率の高いアルコール組成物を調製する方法 - Google Patents

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Description

本発明はアルコール組成物を調製する方法、より具体的には高い直鎖率を有するアルコール組成物を調製する方法に関する。
いわゆるオキソアルコールの調製は、当技術分野で知られている。こうしたオキソアルコールを調製する1つの代表的な方法は、オレフィンをヒドロホルミル化してオキソアルデヒドにし、それに続いてオキソアルデヒドを水素化してオキソアルコールにすることによる。ヒドロホルミル化は代表的には、遷移金属の供給源、代表的には元素周期律表の8族(鉄、ルテニウム、またはオスミウム)、9族(コバルト、ロジウム、またはイリジウム)、または10族(ニッケル、パラジウム、または白金)の金属をベースとしている均一触媒の存在下で実施される。その触媒的に活性な形態では、これらの金属はカルボニル配位子と共に使用され得るが、その他の配位子、適切にはリン含有配位子との錯体としても使用され得る。こうした触媒は代表的には、ホスフィンおよび/またはホスファイトで修飾したヒドロホルミル化触媒と呼ばれる。
第2の反応、すなわちオキソアルデヒドの対応するオキソアルコールへの水素化は、実際のヒドロホルミル化反応と同時に行われる。いくつかの均一系ヒドロホルミル化触媒は、in−situで生成したオキソアルデヒドを所望のオキソアルコールに水素化するのに十分な活性がある。しかし、最終オキソアルコール生成物のそのアルデヒド含量に関する品質を改善するために、分離した水素化精製段階を適用することもある。
オキソアルコールは、可塑剤または洗剤として非常に有用であり得る。代表的には、可塑剤アルコールは、7〜11個の炭素原子を含み、一方、洗剤アルコールは12〜15個の炭素原子を含む。最終オキソアルコール製品の可塑剤および洗剤特性を決定する重要な要素は、製品の直鎖率である。本明細書を通じて、アルコール生成物の直鎖率とは、アルコール合計量に対する直鎖第1級モノアルコールの重量百分率として定義される。一般に、従来のオキソ法では典型的には50〜60重量%の直鎖率を有するアルコールが生成される。
ヒドロホルミル化へのオレフィン供給原料の品質が、アルコール製品の最終特性に関して重要な要因である。特に、供給原料中に存在するオレフィン合計量に対する直鎖モノオレフィンの量が重要な要因である。
一態様では、本発明は最適な品質のオレフィン供給原料を提供することを目的とする。
国際特許WO97/01521により、オレフィンに富む供給原料から酸素含有生成物、代表的にはアルデヒドおよびアルコールを製造する方法が開示されており、この方法はヒドロホルミル化段階中に、ヒドロホルミル化触媒の触媒としての有効量の存在下、およびヒドロホルミル化反応条件の下で、フィッシャートロプシュ法から生じたオレフィン生成物を一酸化炭素および水素と反応させて、アルデヒドおよび/またはアルコールを含む酸素含有生成物を生成することを含む。オレフィンに富む供給原料は、代表的には35〜100重量%のオレフィンを含み、このオレフィン中50〜100重量%は直鎖αオレフィン、0〜60重量%はモノメチル分枝αオレフィン、および0〜10重量%は直鎖内部オレフィンである。実施例中で使用した供給原料の最少オレフィン含量は50重量%である(実施例9および10)。フィッシャー−トロプシュ法から生じたオレフィン生成物は、鉄ベース、コバルトベース、または鉄/コバルトをベースとするフィッシャー−トロプシュ触媒の存在下で、一酸化炭素および水素を含む合成ガスをフィッシャー−トロプシュ反応条件にかけることにより得られた生成物である。鉄をベースとするフィッシャー−トロプシュ触媒が明らかに優先され、それはまたヒドロホルミル化の実験を記述したすべての実施例中で、ヒドロホルミル化供給原料が、溶融鉄触媒を使用したフィッシャー−トロプシュ反応の生成物に基づくものであるいう事実により例証される。
国際特許WO97/01521による方法中では、ヒドロホルミル化反応段階への供給原料はオレフィンに富む供給原料であり、それはフィッシャー−トロプシュ反応で一酸化炭素と水素を反応させ、それに続いてフィッシャー−トロプシュ反応生成物を蒸留処理かけることにより得られる。こうした蒸留処理は、35重量%という規定した最少オレフィン含量を有する炭素留分を得るために必要となる。
しかし、WO−A−97/01521による方法は、ヒドロホルミル化でのアルコール選択性、および生成したアルコールの直鎖率の組合せという点から改善の余地がある。このことは第一に、WO−A−97/01521の実施例で例示されており、フィッシャー−トロプシュ法に使用した供給原料は、1つの実施例以外は全て代表的にはのレベルの直鎖率であるが、一方アルコール選択性は最適ではない。84%の非常に高い直鎖率が報告されたただ1つの実施例(実施例5)では、アルコール選択性は64%に過ぎず、比較的多くの副生成物が生成されていることを意味する。この実施例では、オレフィンの転化率も比較的劣り、68%にしか過ぎない。第二に、溶融鉄触媒用いた場合、生じたオレフィンストリームは、比較的分枝オレフィン含量が高いという特徴があることが分かった。このことは、高いアルコール選択性との組み合わせでのアルコール生成物の高直鎖率に対しては不利である。最後に、WO−A−97/01521による必要条件である、ヒドロホルミル化への供給原料が高オレフィン含量であることは、フィッシャー−トロプシュ反応生成物の非常に厳密な蒸留処理が必要であることを意味する。
本発明はこれらの欠点を克服することを目的とする。より具体的には、本発明はフィッシャー−トロプシュ生成物ストリームをヒドロホルミル化することにより、ヒドロホルミル化段階で、直鎖アルコール率が高く、合せてアルコール選択性が高い結果がもたらされ、したがって生成する副生成物量が制限される、オキソアルコールを製造する方法を提供することを目的とする。本明細書を通して、「選択性」という表現は、転化されたオレフィンから生成した合計生成物量に対する、生成したアルコール生成物の百分率を意味する。
Figure 0004302510
さらに、本発明の方法では、オレフィンを35重量%以上含むヒドロホルミル化供給原料の使用を必要としないで、非常に高いオレフィン転化率が達成可能なものである。
驚くべきことには、フィッシャー−トロプシュおよびヒドロホルミル化段階中で、特定の種類の触媒を選択することにより、非常に高いアルコール選択性および転化率で、直鎖率の高いアルコール生成物が得られることを発見した。
したがって、本発明は、
1種または複数の第1級モノアルコールを含み、その少なくとも60重量%が少なくとも7個の炭素原子含む直鎖第1級モノアルコールからなる、アルコール組成物を調製する方法であって、
(a)コバルトを含むフィッシャー−トロプシュ触媒の存在下、フィッシャー−トロプシュ反応条件の下で一酸化炭素を水素と反応させる段階と、
(b)段階(a)の生成物から、6個以上の炭素原子を含むオレフィンを10〜50重量%の間で含む、少なくとも1つの炭化水素分画を分離する段階と、
(c)段階(b)で得られた1つまたは複数の炭化水素分画を、コバルト源および1種または複数のアルキルホスフィンをベースとするヒドロホルミル化触媒の存在下、ヒドロホルミル化条件の下で、一酸化炭素および水素と接触させる段階と、
(d)アルコール組成物を回収する段階とを
包含するアルコール組成物を調製する方法を提供する。
最後に得られたアルコール組成物は適切には、直鎖C7+第1級モノアルコールを少なくとも60重量%、より適切には少なくとも65重量%含む。好ましい組成物は、C10+第1級モノアルコールを少なくとも65重量%含む。代表的には、アルコール組成物中に存在する直鎖第1級モノアルコールの最大鎖長は、20個の炭素原子、より適切には18個の炭素原子、さらに適切には16個の炭素原子となる。本発明の方法は、主成分としてC11、C12、C13、およびC14直鎖第1級モノアルコールを1種または複数含む組成物を調製するのに特に有利であることが分かり、一方主成分としてC12およびC13第1級モノアルコールの組合せ、またはC14およびC15第1級モノアルコールの組合せを含むアルコール組成物が特に有用であることが分かった。しかしさらに、より低級なアルコール組成物、特にC7、C8、および/またはC9第1級モノアルコールの組合せを含む組成物、およびC9、C10、および/またはC11第1級モノアルコールの組合せを含む組成物も特に調製し得る。
本発明の方法の段階(a)では、適当な条件の下で一酸化炭素と水素を反応させることにより炭化水素が調製される。一般的に、適当な触媒の存在下、高温高圧の下で一酸化炭素および水素の混合物から炭化水素を調製することは、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成として知られている。この炭化水素合成に使用する触媒は代表的には、フィッシャー−トロプシュ触媒と呼ばれ、代表的には元素周期律表の第8、9、および10族からの1種または複数の金属が、場合によっては1種または複数の助触媒および担体材料と共に含まれる。こうした触媒用には、特に鉄、ニッケル、コバルト、およびルテニウムがよく知られている触媒的に活性な金属である。しかし、本発明の方法の段階(a)で使用するフィッシャー−トロプシュ触媒は、触媒的に活性な金属としてコバルトを含むべきである。触媒はまた多孔性担体材料、特に耐熱性の酸化物担体を含む。適当な耐熱性の酸化物担体の例としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、またはシリカ/アルミナなどのこれらの混合物、もしくはシリカおよびチタニアなどの物理的な混合物がある。非常に適した担体は、チタニア、ジルコニア、またはこれらの混合物を含むものである。チタニア担体、特に硫黄含有化合物が存在せずに調製されたチタニアが好ましい。この担体は、さらに別の耐熱性の酸化物、代表的にはシリカまたはアルミナを最高で50重量%まで含んでもよい。存在する場合は、より好ましくは追加の耐熱性酸化物が最高で20重量%、さらに好ましくは最高で10重量%までとなる。
代表的には触媒は、コバルトを担体100重量部当たり1〜100重量部(元素として計算して)、好ましくは3〜60重量部、より好ましくは5〜40重量部含む。これらのコバルト量は、元素の形態のコバルトの合計量を意味し、知られている元素分析法によって決定される。
触媒はコバルトに加えて、当業者には知られている1種または複数の助触媒を含み得る。適当な助触媒としてはマンガン、ジルコニウム、チタン、ルテニウム、白金、バナジウム、パラジウム、および/またはレニウムがある。存在する場合は、助触媒量は代表的には担体100重量部当たり0.1〜150重量部(元素として計算して)の間、たとえば0.25〜50の間、より適切には0.5〜20の間、さらに適切には0.5〜10重量部の間である。
代表的には、フィッシャー−トロプシュ触媒は、本発明の触媒の調製方法で、出発材料により導入された起こりうる不純物以外は、アルカリまたはアルカリ土類金属を含まない。代表的には、コバルト金属に対するアルカリまたはアルカリ土類金属の原子比率は、0.01未満、好ましくは0.005未満である。
本発明の方法の段階(a)に適用される、フィッシャー−トロプシュ法の条件は、代表的には125〜350℃、好ましくは160〜275℃、より好ましくは175〜250℃、さらに好ましく190〜240℃、特に190〜235℃の範囲の温度、および絶対圧5〜150barの範囲の圧力である。本発明の方法の段階(a)は、従来適用している圧力、すなわち最高で絶対圧80bar、適切には最高で絶対圧65barで操作してもよいが、より高い圧力もまた適用し得る。
本発明の好ましい実施形態によれば、段階(a)は、チタニアを含む担体上のコバルトを含む触媒の存在下、125〜350℃の範囲の温度および5〜150barの範囲の圧力の下で、一酸化炭素を水素と反応させることを含む。適切には、段階(a)中の触媒および方法条件は、この段階(a)中に得られた生成物が、C11〜C14炭化水素分画を2〜20重量%の範囲で含み、この炭化水素分画が、C11〜C14モノオレフィンをこの分画合計重量に対して10〜50重量%の範囲で含むように選択される。このことは、たとえば、175〜275℃の操作温度および絶対圧30から最高65barの操作圧力の下で、コバルトおよびチタニアをベースとするフィッシャー−トロプシュ触媒を用いることにより達成し得る。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、段階(a)中で適用する圧力は、少なくとも40bar、好ましくは少なくとも50barである。より好ましい圧力範囲は、50〜150bar、さらに好ましくは55〜140barの範囲である。これらの圧力での操作温度は通常使用するものでもよいが、これらの圧力での好ましい操作温度は、150〜250℃、より好ましくは160〜230℃の範囲である。
水素および一酸化炭素(合成ガス)は、代表的には、0.5〜4、好ましくは0.5〜3、より好ましくは0.5〜2.5、特に1.0〜1.5の範囲のモル比で反応器に供給する。これらのモル比は固定層反応器の場合に対して好ましい。
フィッシャー−トロプシュ反応段階(a)は、さまざまな反応器型および反応レジーム、たとえば固定層レジーム、スラリー相レジーム、または懸濁気泡床レジームを用いて実施し得る。触媒粒子のサイズは、意図した反応レジームに応じて異なることを理解されたい。所定の反応レジームに対して最も適した触媒粒子サイズを選択することは、当業者の普通の技能の範囲にある。
さらに、当業者なら具体的な反応器の構成および反応レジームに対して、最も適した条件を選択することが可能であることを理解されたい。たとえば、好ましいガス毎時空間速度は、適用する反応レジームのタイプによって決まり得る。すなわち、炭化水素合成方法を固定層レジームで操作することが望ましい場合は、好ましくはガス毎時空間速度が500〜2500Nl/l/hの範囲内で選択される。炭化水素合成方法をスラリー相レジームで操作することが望ましい場合は、好ましくはガス毎時空間速度が1500〜7500Nl/l/hの範囲内で選択される。
段階(a)で、一酸化炭素および水素が反応して炭化水素生成物になった後、次の段階(b)で、この炭化水素生成物を、6個以上の炭素原子を含むオレフィンを10〜50重量%の間、好ましくは15〜45重量%の間で含む、1つまたは複数の炭化水素分画に分離する。段階(b)で炭化水素を、オレフィンを35重量%未満含む少なくとも1つの炭化水素分画に分離することもまた、非常に優れた結果が達成される。こうした比較的低オレフィン含量の分画もまた、段階(c)のヒドロホルミル化のための非常に優れた供給原料であり、高直鎖率で優れたアルコール選択性を有するアルコール生成物をもたらすことが分かった。段階(b)の分離としては、好ましくは蒸留処理、特に分別蒸留が含まれる。従来の蒸留技法が使用し得る。
段階(b)の分離は、分別蒸留により実施し得るが、さらに蒸留と、凝縮および/または抽出などの別の分離処理の組合せを含んでもよい。
好ましい実施形態によれば、段階(b)の分別蒸留後に回収された炭化水素分画は、C8〜C10、C11〜C12、およびC13〜C14分画であり、各々は隣接する炭化水素分画を多くとも5重量%、しかしより好ましくは多くとも2重量%含む。またC6〜C8分画も好ましい分画であり、隣接するC5、およびC9炭化水素分画を多くとも5重量%、しかしより好ましくは多くとも2重量%含む。炭素数nの各炭化水素分画(nは6〜14の整数)は、Cnオレフィンを、適切には10〜50重量%、より適切には20〜45重量%含む。しかし、すでに上記に示したように、オレフィンを35重量%未満含む炭化水素分画もまた非常に有用である。これらの炭化水素分画は、それぞれ独立にヒドロホルミル化段階(c)への供給原料として使用し得るが、2以上のこれらの分画もまた、段階(c)中のヒドロホルミル化の供給原料ストリーム中に混ぜ合わせてもよい。本発明の方法は、段階(c)への供給原料として、C11〜C12炭化水素ストリームおよびC13〜C14炭化水素ストリームを用いる場合に特に適している。
段階(c)では、ヒドロホルミル化が実施される。本発明では、段階(c)の供給原料として、
(1)C11およびC12n−アルカンを少なくとも30重量%、ならびに直鎖C11およびC12モノオレフィン(すなわち、1−オレフィン、2−オレフィン、および内部オレフィンを含む)を15〜50重量%含む炭化水素ストリーム、または
(2)C13およびC14n−アルカンを少なくとも30重量%、ならびに直鎖C13およびC14モノオレフィンを10〜45重量%含む炭化水素ストリーム
を使用すると非常に有利であることが分かった。
(1)として上述した供給原料は、適切にはn−アルカンを55〜75重量%、および直鎖C11およびC12モノオレフィンを20〜45重量%含み、直鎖C11およびC12モノオレフィンの少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも80重量%が直鎖C11およびC12モノαオレフィンからなる。供給原料は、n−アルカンおよびモノオレフィンに加えて、さらにアルコール、C10〜C13n−アルカン、C13+オレフィン、分枝オレフィン、および分枝アルカンなどのその他の成分(代表的には最高で合計15重量%、好ましくは10重量%未満、より好ましくは7重量%未満まで)を比較的少量含んでもよい。
(2)として上述した供給原料は、適切にはn−アルカンを60〜80重量%、および直鎖C13およびC14モノオレフィンを15〜40重量%含み、直鎖C13およびC14モノオレフィンの少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%が直鎖C13およびC14モノαオレフィンからなる。供給原料は、n−アルカンおよびモノオレフィンに加えて、さらにアルコール、C12およびC15n−アルカン、C15+オレフィン、分枝オレフィン、および分枝アルカンなどのその他の成分(代表的には最高で合計15重量%、好ましくは10重量%未満、より好ましくは8重量%未満まで)を少量含んでもよい。
段階(c)で使用するヒドロホルミル化触媒は、コバルト源および1個または複数のアルキルホスフィン、より詳細にはリン含有配位子で修飾したコバルトに基づく触媒をベースとする。こうした触媒は、当技術分野ではよく知られており、たとえば、参照により本明細書に組込まれている、米国特許第3,239,569号、米国特許第3,239,571号、米国特許第3,400,163号、米国特許第3,420,898号、米国特許第3,440,291号、および米国特許第3,501,515号に記載されている。本発明では、しかし、触媒的に活性な金属としてコバルトと、配位子としてトリアルキルホスフィン、あるいは場合によっては置換されているモノホスファビシクロアルカンを組み合せて含む、均一系ヒドロホルミル化触媒を使用することが特に有利であることを発見した。特に置換されているまたは非置換のモノホスファビシクロアルカンが好ましい。したがって、最も好ましい触媒は、コバルト源およびモノホスファビシクロアルカン配位子をベースとするものであり、ただしリン原子が水素、または1〜36個の炭素原子の非アセチレン系ヒドロカルビル(たとえばアルキルまたはアリール)により置換されており、このリン原子が橋頭位原子とはならずに架橋結合のメンバーであり、モノホスファビシクロアルカンが7〜46個の炭素原子を有し、その7または8個の炭素原子がリン原子と一緒に二環式骨格構造のメンバーである。好ましいモノホスファビシクロアルカン配位子は、(i)4〜30個、より好ましくは5〜25個の炭素原子のアルキル置換基、またはフェニル置換基、または水素を含み、(ii)リン原子と一緒に二環式骨格構造を形成する8個の炭素原子を有する。特に好ましい配位子は9−エイコシル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、9−エイコシル−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナン、9−フェニル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、および9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナンである。これらの配位子ならびにこれらの調製法が内米国特許第3,400,163号中に開示されており、一方、ヒドロホルミル化反応中でのこれらの使用が米国特許第3,420,898号中に開示されており、両者は共に参照により本明細書に組込まれている。
アルキルホスフィンのコバルトに対するモル比が、0.5〜2、好ましくは0.6〜1.8の範囲になるような量で、アルキルホスフィンが使用される。ヒドロホルミル化触媒は、コバルトおよびアルキルホスフィンに加えて、Co/ホスフィンシステムの安定性を高めるため、および/またはアルコール選択性を改善するための追加の成分をさらに含み得る。適当な追加の成分としては、KOHおよびNaOHなどの強塩基があり、KOHが特に好ましい。追加の成分は、代表的にはこの成分対コバルトのモル比が0〜1になるような量で使用される。
段階(c)のヒドロホルミル化反応は、従来のヒドロホルミル化条件の下で実施される。したがって、適した条件には、100〜300℃の範囲の反応温度、好ましくは125〜250℃の範囲の反応温度、および1〜300bar、好ましくは20〜150barの圧力が含まれる。ヒドロホルミル化されるオレフィン量に対する触媒量は、決定的ではなく広く異なってもよい。反応中のいかなる瞬間においても、反応混合物中の触媒のオレフィンに対する代表的なモル比は、1:1000〜10:1の範囲であり得る。1:10〜5:1の間の比がしばしば使用される。ヒドロホルミル化には、所望の反応を実質上干渉しない溶媒の使用が含まれてもよい。こうした溶媒としては、アルコール、エーテル、アセトニトリル、スルホラン、パラフィン、等のような飽和の液体有機溶媒がある。しかし、追加の溶媒を使用せずに、液体反応媒体として反応物ストリーム自体を使用することが好ましい。
段階(c)に利用される一酸化炭素対水素の比は、広範に変えもよい。しかし、段階(c)中の水素対一酸化炭素のモル比は、1.0〜5.0、より好ましくは1.5〜2.5の範囲が好ましい。
代表的には合成ガス、すなわち一酸化炭素および水素の混合物を使用するが、原則として、ヒドロホルミル化反応媒体に、両方のガスをそれぞれ互いに独立に供給してもよい。しかし、好ましくは合成ガス、すなわちsyngasを使用する。合成ガスは代表的には、石油供給原料の部分燃焼により作成され、市販の合成ガスは代表的には、水素(H)および一酸化炭素(CO)を、1〜2.5のH/COモル比で含む。合成ガス中にはまた、最高で10.0のより高いモル比、たとえば水性ガスシフト反応よって調製した合成ガスも存在し、こうした合成ガスもまた使用し得る。したがって、適当な合成ガスは、水素および一酸化炭素を1.0〜10.0、好ましくは1.0〜5.0のH/COモル比で含む。1.5〜2.5の間のモル比が最も好ましい。
ヒドロホルミル化段階(c)は、連続、半連続、またはバッチ式で実施し得る。操作が連続式の場合、液体の毎時空間速度は代表的には0.1〜10h−1の範囲である。段階(c)をバッチプロセスとして操作する場合、反応時間は0.1〜10時間またはさらに長時間に変えてもよい。
上記のようにヒドロホルミル化段階(c)を操作することにより、少なくとも90%、さらに少なくとも92%のアルコール選択性が達成され、一方同時に得られたアルコール生成物の直鎖率は、C7〜C13モノアルコールに対しては少なくとも70重量%、適切には少なくとも75重量%であり、C14〜C15アルコールに対しては少なくとも60重量%、適切には少なくとも65重量%である。さらに、95重量%以上もの高さの、さらに99重量%以上のオレフィン転化率が達成される。
本発明の方法の段階(d)は、ヒドロホルミル化反応生成物から直鎖モノアルコール生成物を回収することを含む。このことは当技術分野で知られている方法により達成し得る。
好ましい実施形態によれば、段階(d)は第1蒸留処理、けん化、水洗処理、および第2蒸留処理の段階を含む。したがって、この操作方式では、段階(c)のヒドロホルミル化反応生成物を、先ず第1蒸留処理にかけ、その後得られたアルコール生成物を含む留分を、いかなる酸およびエステルも除去するためにけん化処理にかけ、それに続いてナトリウム塩を除去するために水洗処理する。次いで水洗した生成物を、残留するいかなる不純物または副生成物も除去するために第2蒸留処理にかける。
第1蒸留処理は、好ましくは生成したアルコール生成物の大部分(すなわち、50重量%を超える、好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%である)を含むトップ留分、および重質成分を含むボトム留分と共にアルコール生成物の残りが得られる処理である。ボトム留分は、適切には少なくとも部分的には循環して、再び蒸留処理にかけられる。適当な蒸留処理の例としては、フラッシングおよび短行程蒸留があり、本発明では、後者の処理が特に好ましい。しかし、その他の蒸留処理もまた使用し得る。
次いで、蒸留処理から得られたアルコール生成物の大部分を含む(トップ)留分を、存在するいかなる酸およびエステル、主としてギ酸エステルを除去するために、けん化処理にかける。けん化は代表的には、高温度で攪拌しながらアルコールを含む留分を、強塩基性水酸化物、代表的には水酸化ナトリウム(NaOH)または水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)の水溶液と接触させることにより実施する。たとえばけん化は、10:1〜1:1、適切には8:1〜2:1の有機/水相比で(厳密な比は、存在するエステルおよび酸の量に応じて決まる)、アルコール留分を0.5〜10%、適切には1〜5%のNaOH水溶液と接触させることにより実施し得る。けん化はバッチ式または継続的に実施し得るが、それによって各アルコール留分は代表的には1〜3回けん化にかけられる。代表的にはけん化温度は40〜99℃、適切には60〜95℃の範囲である。攪拌条件により普通乳濁液が生成し、それによってけん化反応を起こされる。攪拌を停止すると相分離が起こり、アルコール生成物を90重量%以上含む有機相をさらに処理するために回収する。
けん化から回収した有機相を、存在するナトリウム塩を除去するために水洗処理かける。代表的にはこうした水洗処理は1〜5回の水洗を含む。水洗は代表的にはけん化生成物を水と混合し、次いで相分離が起こるように放置させることにより実施する。その結果、ナトリウム塩は水相中に含まれよう。次いで、水相および有機相(アルコールを含む)を分離する。適当な水洗処理の詳細は、当業者にはよく知られている。
得られたアルコール生成物の純度をさらに上昇させるために、水洗したアルコール生成物を、所望のアルコール生成物より軽質および/または重質であるいかなる成分も除去するために、さらに蒸留処理にかける。こうした「トッピングおよびテーリング」処理は、従来の蒸留技法を用いて実施し得る。たとえば、分別蒸留を使用してもよく、それによって一連の仕様を満たすこれらの留分を収集し、また1つまたは複数の粗製アルコール分画と混合することもある。
得られた粗製アルコール生成物は、なお残留するアルデヒドおよびヘミアセタールを含む。こうした成分は、アルコール生成物をトッピングおよびテーリング処理から水素化精製処理までにかけることにより、十分に除去し得る。これは比較的緩やかな条件の下で実施した水素化反応である。これは粗製アルコール供給原料を水素流と一緒に、適当な水素化触媒層上を通過させることによるなどの、従来の水素化方法によって実施し得る。こうした触媒は、当技術分野ではよく知られており、代表的にはアルミナ、シリカ、またはシリカ/アルミナなどの耐熱性の酸化物担体上の、ニッケル、パラジウム、または白金などの水素化官能性を有する金属を含む。水素化温度および水素圧力は、広い限界の中で異なってもよいが、代表的にはそれぞれ50〜250℃、適切には100〜200℃、および絶対圧10〜150bar、適切には絶対圧20〜100barの範囲にある。水素化精製から得られた水素化精製されたアルコール生成物は、最終アルコール生成物である。
他の態様では、本発明はまた、
(a)C12およびC13直鎖第1級モノアルコールを、70〜90重量%、好ましくは75〜85重量%、
(b)C12およびC13イソアルコールを、10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%
(ただし、C12直鎖第1級アルコール対C13直鎖第1級アルコールの重量比が、0.5〜2.0の範囲にある)
を含むアルコール組成物に関する。
これに関して使用される「イソアルコール」という表現は、(a)の下で挙げられた第1級モノアルコールの2−メチル異性体を意味する。
最後の態様によれば、本発明はまた、
(a)C14およびC15直鎖第1級モノアルコールを、55〜80重量%、好ましくは60〜75重量%、
(b)C14およびC15イソアルコールを20〜45重量%、好ましくは25〜40重量%
(ただし、C14直鎖第1級アルコール対C15直鎖第1級アルコールの重量比が、1.0〜3.0の範囲にある)
を含むアルコール組成物に関する。
上記のアルコール組成物は、上述した方法によって得ることが可能である。
以下の実施例によって本発明を例示するが、本発明の範囲はこれらの特定の実施形態に限定されるものではない。
フィッシャー−トロプシュ反応段階で、60barの圧力および205℃の加重平均層温度(WABT)で、水素および一酸化炭素を約2:1のモル比で含む合成ガスを、活性化されたフィッシャー−トロプシュ触媒押出し物の固定層上を通過させた。フィッシャー−トロプシュ触媒は、CoMn/チタニア触媒であった。GHSVは800Nl/l/hであった。
反応生成物を60barおよび205℃で操作される冷却器を通すと、重質液体生成物および205℃未満の沸点を有するすべての反応生成物を含むガス状生成物が生じた。このガス状ストリームを15℃に冷却することにより液化し、次いで得られた液体ストリームを、15トレイのFischer充填蒸留塔を用いていくつかのバッチ式の分別処理にかけた。最初に、C6〜C10炭化水素分画を除去し、次いでC11/C12およびC13/C14分画を回収した。これらの両分画の組成を表1に示す。
Figure 0004302510
C11/C12分画を、以下の通りヒドロホルミル化処理にかけた。
1.5リットルオートクレーブに、ヒドロホルミル化供給原料597.1グラム、n−C10アルカン9.9グラム(後続のGC分析のための内部基準として)、および5.81重量%KOHの2−エチルヘキサノール溶液7.3グラムを充填した。オートクレーブを合成ガス(比H/CO=2)により30barに加圧し、185℃に加熱した。次いで触媒溶液33.6グラムを注入した。この触媒溶液は、70重量%のコバルトオクトアートのShellsol 140T(パラフィン溶媒;Shellsolは商標)溶液214.8グラムと9−エイコシル−9−ホスファビシクロノナン配位子221.4グラムを予め混合して得た。したがって、コバルト量は、反応器内容物の合計重量に対して0.285重量%であり、配位子/コバルトのモル比は、1.2であり、K/Coのモル比は0.2であった。触媒溶液を注入した直後に、オートクレーブ内の圧力を合成ガス(比H/CO=2)により70barに上昇させた。
2時間後にオレフィンの転化が完了した。この2時間の間に、反応温度は196℃に上昇した。この粗製C12/C13アルコール生成物の組成を表2に示す。
今度はヒドロホルミル化供給原料としてC13/C14分画を使用したことを除くと、実施例2を反復した。使用したさまざまな成分の量は、C13/C14分画が546グラム、n−C10アルカンが9.1グラム、5.81重量%KOHの2−エチルヘキサノール溶液が6.7グラム、および触媒溶液が31.0グラムであった。
2時間後にオレフィンの転化が完了した。この2時間の間に、反応温度は195℃に上昇した。この粗製C14/C15アルコール生成物の組成を表2に示す。
Figure 0004302510
実施例2および3の粗製アルコール生成物を、次の薄膜蒸発、トップ留分のけん化、トップおよびテール留分を除去するためのバッチ式蒸留処理、および水素化精製の段階により精製した。
薄膜蒸発は、110℃(粗製C12/C13アルコール生成物に対して)、または120℃(C14/C15粗製アルコール生成物に対して)の温度、絶対圧1mbarの真空、5℃のコールドフィンガー温度、375rpmの攪拌速度、および16ml/分の流量で実施した。トップ/ボトムの重量比で示す得られた分割量は、粗製C12/C13アルコール生成物に対しては91/9、粗製C14/C15アルコール生成物に対しては90/10であった。
薄膜蒸発のトップ留分を、粗製C12/C13アルコール生成物に対しては、それを3%NaOH水溶液と4:1の有機:水の相比で、粗製C14/C15アルコール生成物に対しては、5%NaOH水溶液と6:1の有機:水の相比で、90℃で接触させることによりけん化した。相を分離した後、有機相を同じ条件下で水で3回洗浄した。
次いでけん化したアルコール生成物を、15トレイのFischer充填蒸留塔を用いた蒸留処理により、トッピングして軽質副生成物を除去し、テーリングして重質副生成物を除去した。生じた粗製C12/C13およびC14/C15アルコール生成物は、それぞれアルコールを84重量%および89重量%含んでいた。
次いでこれらの粗製アルコール生成物を、ニッケル/アルミナ水素化触媒(Crossfield社製HTC400)を14グラム含む潅液水素化塔中で、120℃および60barの定常的水素圧力で、粗製アルコール(0.8ml/分で)を水素(5l/hで)と接触させることにより水素化精製処理にかけた。
得られた完成アルコール製品の歩留まり(C11/C12、C13/C14それぞれのヒドロホルミル化反応への供給原料に対して)、組成、および直鎖率を表3に示す。
Figure 0004302510

Claims (8)

  1. 1種または複数の第1級モノアルコールを含み、少なくともその60重量%が少なくとも7個の炭素原子を含む直鎖第1級モノアルコールからなる、アルコール組成物を調製する方法であって、
    (a)コバルトを含むフィッシャー−トロプシュ触媒の存在下、フィッシャー−トロプシュ反応条件の下で一酸化炭素を水素と反応させる段階と、
    (b)段階(a)の生成物から、6個以上の炭素原子を含むオレフィンを10〜45重量%の間で含む、少なくとも1つの炭化水素分画を分離する段階と、
    (c)段階(b)で得られた1つまたは複数の炭化水素分画を、コバルト源および置換または非置換のモノホスファビシクロアルカン配位子をベースとするヒドロホルミル化触媒の存在下、ヒドロホルミル化条件の下で、一酸化炭素および水素と接触させる段階と、
    (d)アルコール組成物を回収する段階とを
    包含するアルコール組成物を調製する方法。
  2. 段階(a)が、チタニアを含む担体上にコバルトを含む触媒の存在下、125〜350℃の範囲の温度、および絶対圧5〜150barの範囲の圧力で、一酸化炭素を水素と反応させることを含む請求項1に記載の方法。
  3. 段階(b)中の分離が、蒸留処理を含む請求項1または2に記載の方法。
  4. 段階(c)への供給原料が、C11およびC12n−アルカンを少なくとも30重量%、ならびに直鎖C11およびC12モノオレフィンを2045重量%含む、炭化水素ストリームである請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 段階(c)への供給原料が、C13およびC14n−アルカンを少なくとも30重量%、ならびに直鎖C13およびC14モノオレフィンを10〜45重量%含む、炭化水素ストリームである請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 段階(c)中の水素対一酸化炭素のモル比が、1.0〜5.0の範囲にある請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 段階(d)が第1蒸留処理、けん化、水洗処理、および第2蒸留処理の段階を含む請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 段階(d)が、さらに水素化精製処理を含む請求項に記載の方法。
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