JP4302271B2 - 三脚 - Google Patents

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JP4302271B2
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    • F16M11/00Stands or trestles as supports for apparatus or articles placed thereon ; Stands for scientific apparatus such as gravitational force meters
    • F16M11/20Undercarriages with or without wheels
    • F16M11/24Undercarriages with or without wheels changeable in height or length of legs, also for transport only, e.g. by means of tubes screwed into each other
    • F16M11/26Undercarriages with or without wheels changeable in height or length of legs, also for transport only, e.g. by means of tubes screwed into each other by telescoping, with or without folding
    • F16M11/32Undercarriages for supports with three or more telescoping legs
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  • Finger-Pressure Massage (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少くとも3本の支脚を有し、これらの支脚は、引出し可能ないし傾倒可能に三脚の頂部に固定してあり、その下部は、上部中に、入れ子式に収納することができ、また三脚の搬送位置において各々の支脚を互に対し拘束するための係留手段が設けられている三脚に関する。この三脚は、例えば、測量計器の支持等に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来の、3本の支脚を備えた三脚、例えば本出願人のGSTシリーズ120−9による三脚は、各々の支脚を搬送時に互に対し係留し相互からの脱落を防止するための、各々の支脚に取付けられた係留手段を備えている。係留手段は、シューに取付けたフックと、締付け帯片に取付けた弓状片とを、各々の支脚に備えている。締付け帯片によって、支脚の下方の可動部(下部)をその固定の上部中に固定的に締付けることができる。係留のためには、締付け帯片をゆるめ、各々の支脚のフックを隣接した支脚の弓状片を介して次々に挿入する。次に支脚を折畳み位置として締付け帯片を固定させることによって、フックと弓状片を互に係合させ、支脚が相互から脱落することを防止する。係留手段は、全ての3本の支脚について同様の構成とされている。
【0003】
3つの全ての締付け帯片を十分に強く締付ける必要のあることが不具合である。その場合、支脚が相互に対してフック止めされる際に、締付け帯片の締付けねじを締めたりゆるめたりする。また搬送中の振動によってねじがゆるめられたり、全く解除されたりすることもあり得る。搬送位置において、狭い空間のため、締付けねじは、ある最大の大きさを超過してはならないので、適用される締付け力は限られている。締付けねじの操作は、特に寒冷地において測量作業を行う場合に困難となる。更に、締付け帯片のそれぞれの締付けねじを操作する場合、操作者が腰をかがめることが必要になる。
【0004】
締付け帯片の1つが脱落した場合、1本の支脚が解除されるおそれを生じる。また、他の締付け帯片が脱落した場合、全部の支脚が相互から開放されることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、各々の支脚を、高度の確実さをもって簡単にしかも容易にロック可能とした三脚を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題は、請求項第1項の特徴事項によって解決される。即ち、本願発明による三脚は、少くとも3本の支脚を有し、これらの支脚は、使用位置において、上部を各々備えると共に、該上部に対して入れ子式に移動させうる下部を備えており、該上部は、三脚の頂部に回動可能に取付けてあり、更に
第1の支脚の下部に固着された第1の支持板と、他の支脚の下部に固着された各1つの他の支持板とを有し、
支脚の下部が、三脚の搬送位置に対応する収納位置において上部に収納された時に、前記他の支持板のいずれもが第1の支持板によって、他の支脚が半径方向に拡開するのを拘束すると同時に長手方向に伸長するのを拘束するように、他の支持板の下側から直接にか又は間接に係合されるようにしたこと、
を特徴とする。
【0007】
本発明の有利な実施態様は、請求項第2項以下の特徴事項によって示される。必要に応じ、各従属請求項の記載事項は、引用をもって組込むものとし、ここに記載されたものとみなされる。
【0008】
従来の三脚のロック装置の点対称の構成とは相違して、本発明による係留(ロック)手段は、点対称には構成されていない。第1の中心部の支脚(中心支脚)に、他の支脚を、締付け帯片の解除後に懸架させる。次に各支脚を収納状態とするが、その際に中心支脚だけを収納状態においてきつく締付ける。それにより全部の3本の支脚が相互から脱落したり伸長したりしないようにされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
係留手段は、中心支脚に第1の支持板を、また他の支脚に各々の他の支持板を、それぞれ備えている。本発明の構成によれば、中心支脚の支持板は、突起例えばピンを備えており、これらの突起例えばピンは、三脚の頂部の方に上方に指向されている。補助支脚の他の支持板は、所属された凹所例えば通し孔を有し、これらの凹所は、中心支脚の第1の支持板のピン上に載置される。別の方法として、前記ピンは、補助支脚に所属された弓状片により囲まれるようにしてもよい。本発明の更に別の構成によれば、三脚の頂部から下方に指向させたピンを、補助支脚の他の支持板に配設して、中心支脚の支持板の所属された通し孔中に係合させてもよい。本発明の更に別の実施態様によれば、補助支脚の前記他の支持板は、三脚の頂部に向って上方に指向させたピンを備えていてもよい。係留のためには、補助支脚の支持板が中心支脚の第1の支持板上に載置されるように、補助支脚を内方に回動させる。中心支脚の固定の上方の区画、好ましくは締付け帯片に固着した弓状片は、三脚の各支脚の収納時に、前記ピンを把持する。
【0010】
本発明において、支持板とは、三脚の搬送位置において互に係合する、内方に指向した、任意の形状の付属部分を意味する。
【0011】
各支持板は、三脚の各支脚を地面上に載置するために、各支脚の可動部分の下端に配設した三脚の支脚のいわゆるシュー又はその近傍に固定される。本発明によれば、補助支脚の支持板は、一般に、中心支脚の第1の支持板上に載置されるが、必要ならば中心支脚の締付け帯片に所属されて全ての支持板に通されこれらを垂直位置に固定する対応形状の軸を介して前記他の支持板を支持状に保持することを可能とする手段を用いてもよい。収納状態では、ピンと通し孔もしくは弓状片とが互に係合するので、一方もしくは両方の補助支脚が相互から脱落したり相互から離れるように開放されたりすることがさけられる。一方の補助支脚が係留状態から解除されようとしても、他方の補助支脚が引続き強く係留されている。
【0012】
三脚の各々の支脚を収納位置に保持するためには、中心支脚の上部の下端に配された締付け帯片が用いられる。補助支脚を特に強く締付ける必要はない。有利には、その代りにか又はそれと組合せて、中心支脚の両方の部分の、三脚の頂部に向って上方に指向された先端に付設された拘束装置を用いてもよい。締付け帯片は、保持をより強固とするために更に締付けてもよい。この拘束装置は、有利には、点状に孤立した係留部とする。この点状の係留部は、ピンが係合するための凹部を備えた締付けばねとしてもよい。この場合、締付けばねは、中心支脚の上部の上端に、またピンは、中心支脚の可動部の上端に、それぞれ固着することができる。収納位置において、締付けばねは、ピンが前記凹所に係合するまで、該ピン上において移動する。拘束装置の2つの成分は、互に逆としてもよい。即ち、前記ピンは、上部の上端に、また締付けばねは、中心支脚の下方の可動部分の上端に、それぞれ固定してもよい。別の方法として、特に中心支脚の内面上に配設されて中心支脚の下部の上端が大き目の凹所に係合するスナップばねを、締付けばねの代りに用いてもよい。有利には、前記凹所に所属されたストッパーを、各支脚の下部の収納方向の運動及び/又は引出し方向の運動を減衰させるために用いてもよい。各支脚を収納状態に拘束するために、操作者が背をかがめることはもはや不要となる。
【0013】
3本の全部の支脚のこのような拘束と、それ自身既知の、各支脚の外方への回動を阻止するためのそれ自体既知の装置との組合せは、耐久性のある三脚を供与するための特に簡単な可能性を示している。そのためには、支持板を配設することは、原則的に不要となる。
【0014】
有利には、中心支脚の第1の支持板にスペーサーを所属させることにより、他の支持板を中心支脚の支持板上に載置する際に補助支脚を中心支脚から必要な距離において保持することが可能となる。従って通し孔又は拘束装置の弓状片に相互に係合させる操作が特にすみやかに正確に行われる。スペーサーは、本発明の第1の支持板に固定されるか又は必要ならば補助支脚に所属させた弓状片又は合成樹脂製の部材とすることができる。
【0015】
【実施例】
次に図面に示した本発明の実施例について一層詳細に説明する。
【0016】
図1は、三脚を示し、三脚の頂部1には、3本の支脚2、3、4が、回動可能に取付けられている。各々の支脚は、上部21、31、41を有し、これらの上部は三脚の頂部1に回動可能に取付けられている。上部21、31、41は、ガイドを形成し、このガイド中に下部22、32、42が抜差し自在に配設されている。下部22、32、42の下端には、地面上に載置されるいわゆるシュー23、33、43が結合されている。シュー23、33、43は、尖状の先端を有すると共に、踏み面24、34、44を有しているため、シュー23、33、43は、操作者によって地中に挿入することができる。
【0017】
使用に際して、下部22、32、42は、三脚の上部21、31、41から、所望の長さまで引出され、締付け装置によって固定される。この締付けには、三脚の各上部21、31、41の下端に取付けた、いわゆる締付け帯片25、35、45が用いられる。これらの締付け帯片は、それぞれの脚部を囲むように把持する。締付け帯片に取付けた固定ねじによって、三脚の上部21、31、41と下部22、32、42とを互に対して加圧し、摩擦結合継手を形成する。次に、頂部1に、三脚台を載置し、水平に方向決めし、例えば測量器具を取付けて測量作業を行うための準備状態とする。
【0018】
三脚を移動させるには、締付け帯片25、35、45の固定ねじをゆるめ、三脚の上部21、31、41中に下部22、32、42を部分的に挿入する。三脚のそれぞれの脚部を内方に回動させ、さらに各下部を完全に収納させ、互いに係止する。係止した状態では、三脚のそれぞれの下部22、32、42は、上部21、31、41からの引出し、特に、三脚の頂部1の回動軸を中心とした外方への回動ができなくなる。これにより、係止された三脚は、コンパクトな形で持運びできるようになる。
【0019】
本発明によれば、確実に、使い易い係止を行いうるようにするために、三脚のシュー(ないし先端突起)23、33、43又はその近傍に、支持板26、36、46が設けられている。支持板26、36、46は、シュー23、33、43の、各脚部の下部の外側下端の近くに設けた踏み面24、34、44と反対側に配されている。即ち、支持板26、36、46は、三脚の中心部に向う方向に、即ちそれぞれ他の三脚の脚部に、指向している。支持板26、36、46の実施態様は、図2−8に詳示されている。各図において、対応する要素は、同一の符号により示されている。第1の実施態様において、図2aは、搬送状態において係止後の三脚の脚部の水平断面図、図2bは、図2aの切断線A−Aに沿った垂直断面図である。三脚の支脚2の第1の支持板26は、2つのピン261、262を備えている。これらのピンの突出端は、三脚の頂部1の方向に上方に指向している。ここでの、第1の支持板は、矩形の形状となっている。ピン261、262は、三脚の支脚2の下部22と反対側の、第1の支持板の隅角部に配されている。第1の支持板は、三脚の支脚2の下部22の長手方向と直角に指向(突出)している。三脚の支脚3、4のシュー33、43の支持板36、46は、その先端に、通し孔361、461をそれぞれ備えている。通し孔361、461とピン261、262とは、三脚の各支脚を互いに回動させた状態において、ピン261、262が通し孔361、461にそれぞれ進入するように配されている。三脚の支脚3、4の他の支持板36、46相互に同様に構成されている。それに反し、中心部の支脚2の第1の支持板26は、その形状及びシューに対する配置が異なっている。係止手段は対称軸線11に対して対称に構成されている。公知技術の場合のように、3つの全部の支脚において係止手段が順に同一であるような点対称は存在しない。そのため、三脚の支脚2は、以下に中心支脚と称され他の支脚3、4は補助支脚と称される。
【0020】
図1に示した三脚の作業位置から、搬送位置にもたらすには、次の操作が必要とされる。補助支脚3、4の締付け帯片の1つ、例えば締付け帯片35をゆるめ、補助支脚3の下部32をその上部31中に押込みうるようにする。三脚の支脚3は、中心支脚2の方に内方に回動される。下部32をもち上げ、補助支脚の別の支持板36を中心支脚2の支持板26上に載置し、その際に、通し孔361がピン262の上方に位置されるようにする。次に補助支脚4の締付け帯片45をゆるめる。通し孔461は同様にピン261の上方に位置させる。締付け帯35、45はゆるめたままにしておく。次に中心支脚の締付け帯25をゆるめる。全部の下部22、32、42は、三脚の支脚の上部21、31、41中に完全に挿入される。最後に、中心支脚の下部22を拘束する。この目的のために、有利には点状に孤立状態の拘束装置27(ロック装置)が中心支脚2の上端に配されている。この拘束装置は、中心支脚2の下部22の上端に配された突起271と、中心支脚2の上部21の上端に固定されていて凹部を備えているばねクランプ(弾性スナップ係止具)272とを備えている。下部21は、突起271がばねクランプ272の凹部に係合するまで押込む。中心支脚2の下部と上部22、21をロック装置27により拘束するだけでよい。これにより補助支脚3、4の引出し及び外方への回動に対しても同時にロックされる。それは、ピン261、262が通し孔461、361中に係合するようにそれぞれ保持されるためである。必要ならば、ロック装置27が不意に解除されることに対するロックの安全性を高めるために、中心支脚の締付け帯片25をきつく締めてもよい。支持板は、内方に収納した状態で補助支脚3、4の支持板36、46が中心支脚2の支持板26の上方に載置されるように、互いに対応して、それぞれのシューに固定されている。補助支脚3、4の下部32、42の長さは、これらが搬送状態では完全に収納され、それぞれの支持板36、46が中心支脚2の支持板26上に固定的に載置されると共に、ピン−通し孔が互に確実に係合した状態となるように定めている。三脚を使用するには、前記の手動操作を逆の順で行えばよい。
【0021】
ロックを確実に行うために、ロック装置27の係合は、原則として中心支脚2の上端に到達して行う。ロック装置27のロック及びその解除は、常に操作者の直立姿勢において行うことができる。ロックの安全性を高めるために締付け帯片27を随時締付ける場合を除いて、三脚の支脚の収納の場合には、締付け帯片25、35、45は、搬送状態を設定したり再作動を設定したりする目的のために使用しなくても良いので、それぞれの締付けねじは、比較的大形のものとすることができる。このような大形の締付けねじの操作は、特に気候が寒冷な場合に、簡単になり、また容易になる。これは、回転モーメントが大きくなり、また入れ子式の支脚の場合に不時のがたつきに対する安全性が高められるためである。
【0022】
有利には、中心支脚の第1の支持板26上にスペーサー28を配設する(図2)。この目的のために湾曲片や合成樹脂製の直方体を用いてもよい。スペーサー28は、補助支脚3、4の過度の収納ないしは中心支脚の第1の支持板26と補助支脚との衝突を防止する。
【0023】
図2a、2bに示したように支持板の通し孔及びピンを用いる代りに、中心支脚2の第1の支持板26にピンでなく通し孔を、また補助支脚3、4に通し孔でなくピンを、それぞれ配するようにしてもよい。後者のピンは、下方に、即ち三脚の頂部から通し孔の方向に指向される。搬送状態を設定するには、補助支脚を次々に収納し、中心支脚の第1の支持板の通し孔にピンを挿入する。それ以外の要素並びに操作は前記と同様である。
【0024】
図3に、別の構成による係留手段を示す。図3aは、搬送状態にある三脚の支脚を通る水平断面図であり、補助支脚3、4の切断面は、シューに取付けた他の支持板の直上にあり、また補助支脚2の切断面は、締付け帯片の高い位置にある。図3は、図3aの断面線B−Bに沿った垂直断面を示している。この実施態様においては、第1の支持板26は、通し孔もピンも備えていない。第1の支持板26上には、補助支脚の他の支持板36、46が載置されている。これらの別の支持板36、46上には、ピン362、462がそれぞれ配設してあり、これらのピンは、上方に、即ち三脚の頂部1の方に指向している。搬送状態では、弓状片251がピン362、462の回りに係合する。弓状片251は、中心支脚2の締付け帯片25に固着されている。有利には、係留用の弓状片251は、締付け帯25と一体にこれから弓状に突設され、これと同一の材料からできている。係留用の弓状片251は、中心支脚2から離れる方向に突出指向し、1つの通し孔を弓状ないし台形状に囲むよう構成されている。図示した実施態様の場合、弓状片は、中心支脚と直交している。
【0025】
搬送状態を設定するには、補助支脚3、4を収納位置とし、支持板36、46を中心支脚の支持板26上に載置する。スペーサー28は、三脚の支脚3、4を中心支脚2から十分な距離のところに保持している。中心支脚2の締付け帯25をゆるめた後、係留用の弓状片251をピン362、462に引掛ける。弓状片251は、中心支脚の支持板26の上方にそれから隔てられた収納位置にあるので、他の支持板のピン362、462は、弓状片251によって囲まれ、支持板36、46は、弓状片251と第1の支持板26との間に介装されて存在する。
【0026】
図3に示した実施態様は、図2を参照として説明した実施態様と組合せることができる。
【0027】
図4−8において、別の実施態様による係留手段は、水平断面のA−A断面線に沿った水平断面及び垂直断面において図示されている。
【0028】
図4a、4bにおいて、中心支脚2の締付け帯25に、係留用の弓状片251(断面略三角形)が配され、この弓状片251は、下方に延長する軸50を三角頂部の筒状部に挿通して有し、支持位置において通し孔261、361、461を通っている。これらの通し孔は、中心支脚2の最も下方の第1の支持板26及び補助支脚3、4の他の支持板36、46に形成されている。
【0029】
図5−7は、同様の実施態様を示し、この実施態様においては、補助支脚3、4の別の支持板36、46の各先端に設けられて上方に突出するピン362、462は、係留用の弓状片251(略三角断面)に形成した通し孔に進入している。これにより補助支脚3、4は、搬送位置において相互から離脱しないようにされている。補助支脚3、4の垂直方向の位置決めは、第1の支持板26によって確保される。この第1の支持板26は、その中心方向への突端222によって、形状結合(アリツギ係合)的に、別の支持板特にその下部側の切欠に係合している。これらの他の支持板は、それぞれの支脚の軸線に心合せされて、又は心合せされることなく配置することができる。
【0030】
図8に示した本発明の別の実施態様においては−図2による実施態様と同様に−上方に指向するピン261、262が第1の支持板26(その左右両側基部)に配設してあり、これらのピンは、補助支脚3、4の締付け帯片35、45(その中心側)に配された係留用の弓状片351、451(変形三角形断面)の通し孔に係合している。他の支持板36、46は、突起380、480によって第1支持板26上に着座していることにより、搬送位置において補助支脚の脱落が確実に防止され、更に、ピン261、262と係留用の弓状片351、451によって、不所望の回動も確実に防止される。係留用の弓状片351、451は、中心支脚2の締付け帯片25のためのストッパーとしても動作するように構成されている。
【0031】
図8に示した構成(三脚の搬送方向において2つの締付け帯片の締付けねじは基本的に互に上下方向(図8(a)で紙面と直交方向)に重なるように位置される)においては、図6の構成と同様に、3本の支脚の円対称は存在しない。閉合された三脚は、寝かせておいた搬送位置において、ある1つの位置で、比較的安定した姿勢となるように構成され、例えば自動車によって搬送する際にころがり難くなされている。
【0032】
図9a、9bには、中心支脚2の上部21にロック装置27を配設しうる可能性が図示されている。前述したように、中心支脚2にそのような単一のロック装置を配すれば十分であるが、他の2つの支脚についても同様のロック装置を補助的に配しうることは明白である。
【0033】
中心支脚2の上端には、−他の2本の支脚3、4についても同様であるが−支脚キャップ8が、三脚の頂部1において軸81の回りに回動自在に支承されている。支脚キャップ8は、2つのロッド状の支柱21′、21″から成る上部21の上端に着座している。中心支脚2の下部22は、これらの支柱21′、21″の間に入れ子式に移動自在とされている。搬送位置においては、下部22は、上部21中に完全に収納される。この状態は、図9a、9bに図示されている。
【0034】
ここでは、図1の既知のばねクランプ272の代りに、スナップばね273が、弾性係合具として用いられている。このスナップばねは、弾性係合具たるばねクランプ272とは異なって、支脚キャップ8の内面に配されている。これにより、粗雑な条件の下に搬送したり三脚を取上げたりした時にばねが不意にゆるめられる可能性が防止される。ばねクランプは、上部21の上端に配された開口(通し孔)274に係合されている。この通し孔274は、操作者の指を十分に挿入しうるに足る大きさに保たれている。これによりスナップばね273を必要に応じてゆるめうるだけでなく、操作者が支脚を1本の指で抜差し式に移動させうるようになっている。下部21が折畳み時に上部22の支脚キャップ8に、また最大限度まで引出した時に上部22の締付け帯片25に衝突する際の衝撃を緩和するための、例えば開口274の回りに配されたゴムリング275の形のクッションを用いても良い。
【0035】
本発明によれば、単一のロックによって支脚の半径方向の回動並びに上下方向の引出しを防止しながら、三脚の支脚を確実に係留することが可能となる。係留操作は、直立した姿勢の1人の操作者によって行うことができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、各支脚を、高度の確実さをもって簡単にしかも容易にロック可能とした三脚が実現される。(請求項1以下)
より具体的には、単一のロックによって支脚の半径方向の回動及び上下方向の引出しを防止しながら、支脚を確実に係留することができる。(請求項2)
この際係留操作は、1人で立ったままで容易に行なうことができる。
請求項3以下の各従属請求項の特徴によってさらに付加的な利点が夫々達成される。これらの利点は、実施の形態及び実施例の記載から図面を参照して、いずれも明らかになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】三脚の側面図である。
【図2】図2(a)、(b)は、係留手段の第1実施態様を示す横断面図である。
【図3】図3(a)、(b)は、係留手段の第2実施態様を示す横断面図である。
【図4】図4(a)、(b)は、本発明の別の実施態様を示す横断面図である。
【図5】図5(a)、(b)は、本発明の別の実施態様を示す横断面図である。
【図6】図6(a)、(b)は、本発明の別の実施態様を示す横断面図である。
【図7】図7(a)、(b)は、本発明の別の実施態様を示す横断面図である。
【図8】図8(a)、(b)は、本発明の別の実施態様を示す横断面図である。
【図9】図9(a)、(b)は、支脚キャップ及びロック装置を備えた三脚の支脚の上端の正面図及び垂直断面図である。
【符号の説明】
1 三脚の頂部
2、3、4 支脚
21、31、41 上部
22、32、42 下部
26、36、46 支持板

Claims (12)

  1. 少くとも3本の支脚(2、3、4)を有し、これらの支脚は、使用位置において、上部(21、31、41)を各々備えると共に、該上部(21、31、41)に対して入れ子式に移動させうる下部(22、32、42)を備えており、該上部(21、31、41)は、三脚の頂部(1)に回動可能に取付けてあり、更に
    第1の支脚(2)の下部(21)に固着された第1の支持板(26)と、他の支脚(3、4)の下部(32、42)に固着された各1つの他の支持板(36、46)とを有し、
    支脚(2、3、4)の下部(22、23、24)が、三脚の搬送位置に対応する収納位置において上部(21、31、41)に収納された時に、前記他の支持板(36、46)のいずれもが第1の支持板(26)によって、他の支脚(3、4)が半径方向に拡開するのを拘束すると同時に長手方向に伸長するのを拘束するように、他の支持板(36、46)の下側から直接にか又は間接に係合されるようにしたこと、
    を特徴とする三脚。
  2. 少くとも第1の支脚(2)に固着された少くとも1つのロック装置(27)を有し、該ロック装置によって、少くとも第1の支脚(2)がそれぞれ上部(21)に収納された収納位置において固定されうるようにしたことを特徴とする請求項第1項記載の三脚。
  3. 第1の支持板(26)が、三脚の頂部(1)に指向した少くとも1つの突起(261、262)を有し、他の支持板(36、46)の少くとも1つが、それに所属された凹所(461、361)を有することにより、該突起(261、262)が収納位置において凹所(461、361)に係合することを特徴とする請求項第1項又は第2項記載の三脚。
  4. 前記他の支持板(36、46)の少くとも1つが、三脚の頂部(1)から離れる方向に指向した少くとも1つの突起を有し、少くとも第1の支持板(26)が、それぞれに所属された凹所を有することにより、収納位置において前記突起が前記凹所中に係合されることを特徴とする請求項第1項又は第2項記載の三脚。
  5. 前記他の支持板(36、46)が、三脚の頂部(1)に指向した突起(462、362)を有し、該突起は、収納位置において、第1の支脚(2)の上部(21)に固着された弓状片(251)と係合されることを特徴とする請求項第1項又は第2項記載の三脚。
  6. 弓状片(251)が通し孔を囲み、第1の支脚(2)から離れる方向に指向し、該弓状片(251)は、第1の支脚(2)の上部(21)に固着され、収納位置において、前記他の支持板(36、46)が該弓状片(251)によって囲まれた開口中に係合するように、第1の支持板(26)の上方に隔てられて配置されたことを特徴とする請求項第5項記載の三脚。
  7. 前記突起(261、262、462、362)がピンであり、前記凹所(461、361)は、それぞれの支持板中に形成された孔であることを特徴とする請求項第3−6項のいずれか1項記載の三脚。
  8. 前記ロック装置(27)が各々の支脚(2)の上部(21)及び下部(22)の、三脚の頂部(1)に指向した先端に配されたことを特徴とする請求項第2項記載の三脚。
  9. 前記ロック装置(27)が、凹所を備えたばねクランプ(272)及び突起(271)から成る点状の係留部として構成され、これらは、下部(22)が上部(21)中に収納された時に互に係合し、ばねクランプ(272)が、第1の支脚(2)の上部(21)に配され前記突起(271)が下部(22)に配されたことを特徴とする請求項第8項記載の三脚。
  10. 前記ロック装置(27)が、スナップばね(273)及び開口(274)として構成され、これらは、下部(22)が上部(21)中に収納された時に互に係合し、スナップ式のばね(273)が、第1の支脚(2)の上部(21)に配され、前記開口が下部(22)に配されたことを特徴とする請求項第8項記載の三脚。
  11. 前記支脚(2、3、4)の下部(22、32、42)が、地面に設置されるためのシュー(23、33、43)を有し、支持板(26、36、46)がシュー(23、33、43)の領域に配されたことを特徴とする請求項第1−10項のいずれか1項記載の三脚。
  12. 前記第1の支持板(26)にスペーサー(28)が所属されこのスペーサーによって前記他の支持板(36、46)が第1の支脚(2)の下部(21)から隔てられて保持されたことを特徴とする請求項第1−11項のいずれか1項記載の三脚。
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