JP4301889B2 - 製品識別マークつき包装容器及び製品識別のためのマークをつける方法 - Google Patents

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Description

外観や形状が同じか、あるいは似ているために、一見判別のつきにくいダンボール等の包装容器(外箱)から、製品の分別や運搬にかかわる作業者が、規格等の違いによって製品を容易に識別するためのマークをつけた包装容器及び識別のためのマークをつける方法に関する。
現在、工場内では、同様の製品でも規格の違う製品が数多く製造されている。通常、製造された製品は、製品の規格別に包装容器(外箱:ダンボール等)に詰めて出荷されており、製品を詰めたダンボールの外側面には、製品の番号が記載されている。記載される製品番号(品番)はアルファベットや数字などの組み合わせであるが、製品分類を目的とする製品番号は、関連性を持たせるなどの理由から、おおむね似通った番号がつけられるため、製品ごとの判別が紛らわしいものとなっている。
また製品の規格そのものが違っていても、製品を詰める包装容器(ダンボール)自体の大きさは統一されているため、前述の似通った製品番号と相まって、製品の判断がさらにつきにくく、特に緊急時に急いで出荷するような場合や、また分別作業に不慣れな者などが取り違える可能性があった。
ところで前述のような製品の識別手段として、一般的にバーコードを利用した方法が採用されている。しかし、バーコードでは、識別のための装置や設備が必要で、装置のトラブル時等にはバーコードからの製品情報は得られなくなる可能性がある。
そこでバーコードよりも容易に識別する手段として、実用新案登録第3060146号のように、容器や外箱の中に収納される薬剤を、外部から誰もが容易に知り得る方法、すなわち薬剤の効能、剤型、含量、用法等、薬剤の取り扱い上の注意項目を、容器や外箱に貼付または印刷することで、誰でも簡単に知ることができる薬剤識別用のラベルが発明された。
また、特開平5−303336号には、識別のための特別な装置を必要としなくても、遠方からでも容易に視認でき、かつその内容を識別できるカラーコードラベルが記載されている。
以上のことから、専門知識が特にない場合でも、誰が見ても一目で分別判断可能なマークつきの包装容器及びマークの利用方法を提供することが、本発明の目的である。
実用新案登録第3060146号公報 特開平5−303336号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の発明は双方とも、複数の記号あるいはマークにそれぞれ意味を与えたものを用いるために、マークのそれぞれの意味が直感的には判断をつけにくい。
そこで本発明者は、規格の番号などをいちいち確認することなく、包装容器(外箱)中に梱包されている製品を、外箱に付したマーク(印)によって誰もが視覚的に一目で容易に確認できる、マークをつけた包装容器及び製品識別のためのマークをつける方法を提供することで、前記課題を解決しようとするものである。
[1]本発明は、天面、底面、正側面、右側面、左側面及び背側面を有し、製品を中に梱包した包装容器において、
当該包装容器の正側面に製品番号と製品識別マークを付し、
当該製品番号を前記正側面の中央に付し、前記製品識別マークを前記正側面の四隅のいずれか一箇所に付し、
前記製品番号を前記製品識別マークより大きく形成し、前記製品識別マークを、鮮明で一目で識別できる目立つ色で形成し、
それぞれの異なる製品番号に対応して、前記製品識別マークを、前記正側面のそれぞれの異なる特定の隅の位置に配置し、
作業者が正側面からの目視により製品の種類を容易に識別できるようにした、製品識別マークつき包装容器を提供する。
[2]本発明は、前記製品識別マークの色が、赤、青、緑のいずれかである、[1]に記載の製品識別マークつき包装容器を提供する。
[3]本発明は、前記製品識別マークの形状が三角形で、当該三角形の直角の部分を前記包装容器の四隅のいずれか一箇所の角にあわせて装着した、[1]または[2]に記載の製品識別マークつき包装容器を提供する。
(1)本発明の製品識別マークつき包装容器を用いることで、同じ規格の製品と、それ以外の規格の製品の判別を、製品番号などの記号や文字列をいちいち確認する必要がなく、視覚的に一目で容易に行うことができることで、製品の分別や納入時、搬出、出荷の際などに間違いを生じたり、取り違えたりすることがなくなる。
(2)(1)により、製品のダンボール単位での分別作業や保管作業、製品の荷積みや出荷の作業等の効率が良くなる。特にパレット上に置かれたダンボールを分別するのに、視覚的に一目で容易に判るため、異なる製品が混入したりしてもすぐに発見できるなど、便利である。また、誰でも確実に分別や保管、荷積作業を行うことができるようになる。
図1(a)、(b)、(c)は、本発明の製品識別マークつき包装容器の一例を示す概略図で、(a)は左上、(b)は右上、(c)は左下にそれぞれ識別用マークが付されている。図2は本発明に用いる識別マークの具体的な一例を示す概略図である。
本発明のマークつきの包装容器を用いた判別の容易な手段として、具体的に例示する。
例えば、図2に示すような赤い色の直角二等辺三角形のマークを用い、ダンボールの側面の一面を特定(例えば発送する際に送付状を貼り付ける面/製品保管時に積み重ねて正面に見える面)し、製品の規格別ごとに左上、左下、右上、右下と使い分けて一目で見て認識できるマークをつける。このマークを付する(貼付、印刷等)ことにより、一目では分別しにくいダンボール等に詰められた製品を、特に高度な装置等を必要としない、しかも安価で容易な方法で、誰もがダンボール単位で簡単かつ確実に分別あるいは判断を行う目的を実現することができる。
マークに使用する三角形の形状としては、例えば図2のように直角を挟む二辺が15mmの直角二等辺三角形を用い、三角形の直角の部分をダンボールの角に合わせて表示する。この直角二等辺三角形の大きさは、ダンボールの大きさとの関係にもよるが、あまり大きすぎると邪魔になり、逆に小さすぎると識別しづらくなるので、識別のための手段としてマークを付すという目的を逸脱しない程度のものとする。あえて限定するものではないが、ダンボールの短辺の長さを100とすると前記辺の長さを30から8、同長辺の長さを100とすると20から3の間に形成するのが良い。
なお、マークの形状は前述の三角形に限定されるものではなく、三角の他に例えば円、楕円、菱形、正方形など、形状自体が単純で、かつ目視での確認が容易な形状のものであれば何でも使用できる。これらの大きさもダンボールに対して前記三角形と同程度の大きさに形成するのが良い。これらの場合、大きさの指標となるのは、円の場合は直径、楕円と菱形の場合は最長径である。
またマーク自体の色についても前記の赤に限る必要はなく、例えば緑や青などの鮮明な、一目で識別できる程度の目立つ色であれば何でも採用することができる。
さらに必要に応じて、前記の色と形状のいろいろな組み合わせにより、より多くの分別が可能となる。また場合によっては、マーク内に製品番号の表示や数字、アルファベット等の表示をすることで、ひときわ細かな分別も可能である。
ただし、分別のためのマークの種類が多くなりすぎると、本発明の構成の一つである、単純な判別をつける目的から逸脱することになり、マークを用いる意味が薄れるので、あくまでも担当者及び担当者以外の者が特別に学習しなくても容易に判別がつく程度の種類種別にとどめる。
この製品分別のマークの表示方法としては、包装容器(外箱)であるダンボールに直接印刷しても良いし、あるいは裏面が粘着質の紙などにあらかじめ印刷したもの(シール)を貼付する方法でも良い。
本発明の実施例におけるマークの形状及び大きさは、直角を挟む二辺の長さが15mmの直角二等辺三角形である。色は、小さくても目立つ色として例えば赤で表示する。
例えば製品番号1−Aは図1(a)のように左上に印をする。製品番号1−Bは図1(b)のように右上、製品番号1−Cは図1(c)のように左下、というように、製品番号ごとに印をつける場所を変える。また、製品番号2−Aは色を緑にした同形状の直角二等辺三角形を左上に、製品番号2−Bは右上に、製品番号2−Cは左下に、というように色、あるいは三角形に限定せず、形状を変えることでさらに応用的な表示も可能となる。
マークの付けられた位置を確認するだけで、誰にでも容易に、また確実に製品の判別ができるほか、パレット上に置かれたダンボールを分別する際にも、視覚的に一目で容易に判る。そのため分別や出荷などの作業が、製品の箱詰めなどを行う現場の担当者に限らず、営業担当者などでも、誰でも短時間で正確に行え、作業効率の向上につながる。さらに緊急時にもすばやく対応できる。
本発明の製品識別マークつき包装容器の一例を示す概略図 本発明に用いる識別マークの具体的な一例を示す概略図
符号の説明
1 マーク(印)
2 包装容器(外箱)

Claims (3)

  1. 天面、底面、正側面、右側面、左側面及び背側面を有し、製品を中に梱包した包装容器において、
    当該包装容器の正側面に製品番号と製品識別マークを付し、
    当該製品番号を前記正側面の中央に付し、前記製品識別マークを前記正側面の四隅のいずれか一箇所に付し、
    前記製品番号を前記製品識別マークより大きく形成し、前記製品識別マークを、鮮明で一目で識別できる目立つ色で形成し、
    それぞれの異なる製品番号に対応して、前記製品識別マークを、前記正側面のそれぞれの異なる特定の隅の位置に配置し、
    作業者が正側面からの目視により製品の種類を容易に識別できるようにした、ことを特徴とする製品識別マークつき包装容器。
  2. 前記製品識別マークの色が、赤、青、緑のいずれかである、ことを特徴とする請求項1に記載の製品識別マークつき包装容器。
  3. 前記製品識別マークの形状が三角形で、当該三角形の直角の部分を前記包装容器の四隅のいずれか一箇所の角にあわせて装着した、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製品識別マークつき包装容器。
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