JP4301664B2 - ガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布 - Google Patents

ガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ガラスなどの曲面ガラスなどの製造に際してガラス板を受ける成形型の緩衝材として高温環境で使用しうるガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車用ガラスなどの湾曲板ガラスは、上下1対の湾曲した保持面を有する成形型間に、軟化状態のガラス板を挟み加圧することにより形成されるが、ガラス強度を高めて安全性を向上する目的から、成形後のガラス材料が高温にある間に急速冷却するいわゆる接触強化法が採用される。
【0003】
この方法は、高温状態にあるガラス板に対して冷却ガスなどを成形型部分を含めて均一に吹き付け急冷するものであるが、例えば型部分に冷却用の小孔を設けたものでは小孔がそのまま成形ガラス板面に転写されやすく、例えば実開平2−17534号公報などは冷却用流体を通過させ得る所定厚さの例えば金属フェルトや金属織布などの耐熱性の緩衝材(クッション材)を保持面に取り付けることを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、金属フェルトや金属織布からなる緩衝材では、例えば700〜800℃のような高温に加熱されたガラス板と直接接触し同程度に加熱されるとともに、加圧と冷却とを繰り返し受け熱損傷,熱へたりを生じる。又金属材料は熱酸化によってその表面に酸化皮膜が形成され、また加熱と冷却とを繰返すと該酸化皮膜は剥離しやすくなり、かつこの酸化皮膜の剥離とともに金属材料の質量が減少し、断面微細な金属繊維なとでは、前記剥離される度に線径が細められることとなって、最終的には部分断線に至るとともに、小片が異物となって例えばガラス板などの被処理品に付着する危険性もある。特に自動車用ガラス板はわずかの表面損傷が事故の原因となりがちでありかかる緩衝材の劣化などによる影響は大きい。
【0005】
従って、金属フェルト、金属織布からなる緩衝材としては、ステンレス鋼などの耐蝕金属が用いられるが、前記のように、例えば700〜800℃のような高温に加熱された状態での熱損傷,熱へたりを減じるためにはさらに耐蝕性の向上が望まれており、しかもガラス板などの被処理物を処理する場合の、落下の危険を防ぐには取り扱いなどの間の滑りなどを防止することも要請される。
【0006】
他方、金属繊維以外の耐熱材料として、セラミック繊維やアラミド繊維,炭素繊維などの他、例えば日経メカニカル1999.No536号,P58〜59では、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(以下PBO繊維という)が知られているが、これら繊維はいづれも表面摩擦抵抗が小さい為にすべり易く、これら繊維のみではガラス成形用の緩衝材として用いることは困難である。
【0007】
本発明は、熱劣化しにくい組成のステンレス鋼とするとともに、その外面に微小凹凸を設けることにより被処理品との接触面積をさらに減じて伝熱を抑え、かつ摩擦抵抗を高めて滑りを減じうるガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1の発明は、平均繊維径1〜50μmで、かつ、重量%で、C:0.08%以下、Si:0.4〜1.0%、Mn:0.8〜2.0%、Ni:12〜15%、Cr:17〜19%、Mo:2〜3%を含むとともに、次式A値が89.0〜98.0%であるステンレス鋼繊維でなり、しかもその長手方向に沿って微小溝又は稜が外周面をのびることにより、その任意横断面における周長Lが該横断面面積から算出される正円周長の1.2倍以上の横断面不規則形状とするとともに、該ステンレス鋼繊維の少なくとも一部を表面に露出させた耐熱糸をメリヤス編みしてなることを特徴とするガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布である。
A=5.5Si+1.3Ni+4Cr+Mo
【0009】
このように、平均繊維径を1〜50μmとすることにより、ガラス板などの被処理品の表面に微小凹凸を転写させることなくクッション性、柔軟性を付与することができ、1μm未満のような微細繊維ではその製造が極めて困難で高価となり、また所定のクッション性も得られにくく、他方、50μmを越えるときには、繊維自体の剛性が大きくなって被処理品に繊維の凹凸模様を転写し、又は表面を不均一とするなどを防ぐためであり、より好ましくは平均繊維径3〜30μmとする。
【0010】
さらにかかる太さのステンレス鋼繊維が高温環境におかれ、又は加熱と冷却との繰り返し受けるなど苛酷条件に耐える特性をうるため、C:0.08%以下、Si:0.4〜1.0%、Mn:0.8〜1.5%、Ni:12〜15%、Cr:17〜19%、Mo:2〜3%を含む組成のステンレス鋼を用いることによって、繊維の耐酸化性を高めて寿命を向上する。
【0011】
この組成は従来から実施されているステンレス鋼繊維AISI316Lに比べて、Cを0.08%まで高くしたこと、またSi,Mnにそれぞれ下限値を設けて高めとし、さらにNi,Crを増加させており、前記組成にすることにより、微細な繊維材料が苛酷な高温環境下で熱酸化スケールの剥離によって縮径したり、かつ折損などによる部分欠落などを軽減する。さらに、上記Aの値を規定することにより、さらに耐酸化性と寿命アップを図ることができる。種々の実験の結果、Aの値89.0%を境として急激な変化が確認され、その値以下では繊維表面に形成される酸化皮膜が厚くなって剥離し易く、その結果寿命が低下し、またその上限値については、実質的に各元素の添加量が多くなる為、材料費アップ、繊維加工性を阻害するため、98.0%とした。
【0012】
【発明の実施の形態】
本願請求項1の発明は、平均繊維径1〜50μmのステンレス鋼繊維2を含むとともに、該ステンレス鋼繊維は、重量%で、C:0.08%以下、Si:0.4〜1.0%、Mn:0.8〜2.0%、Ni:12〜15%、Cr:17〜19%、Mo:2〜3%を含むステンレス鋼からなる。
【0013】
ここで、Cは、繊維の機械的強度を高めるために必要な元素であるが、0.08%を越えると結晶粒界への炭化物析出が起こりやすくなって耐食性を損ない、また硬化して可撓性を減じることにより、前記ガラス成形用として用いる場合の加圧成形などによる繊維の微粉化、及びステンレス鋼繊維の微細片がガラスなどの被処理物に付着することを防ぐ。より好ましいCの範囲は0.03〜0.08%である。
【0014】
またSiは、ステンレス鋼製鋼時の脱酸剤として作用するとともに強力なフェライト生成元素でもあり、耐酸化性を向上させる為には0.04%以上の添加が必要である。過剰に添加すると冷間加工時の応力誘起マルテンサイト発生量が多くなって加工性を低下させる為、その上限は1.0%とする。
【0015】
Mnは、オーステナイト生成元素であって製鋼時には脱硫や脱酸剤として作用するが、過剰に添加すると固溶強化による加工性の劣化を引き起こし、また耐熱布製品での耐酸化性を抑制する為にその量は0.8〜2.0%とした。
【0016】
Niは、オーステナイト生成元素で、SiやMoを十分に固溶できるオーステナイト組織を得るための元素であり、また布製品が大気中で加熱・冷却を繰り返し受ける際に、表面に生成した酸化皮膜の密着性を向上させることにより耐酸化性を高めることができるが、12%未満ではその達成が十分とは言えず、また15%を越えるほど多く添加したものでは、強度を低下させて布製品のクッション性を損なう。
【0017】
Crは、ステンレス鋼の構成元素であり、表面を不動態化することによって良好な耐食性を付与する効果があり、また高温での耐酸化性を向上するのに有効な元素である。しかし、過剰な添加はコストアップとなり、また硬度や引張強さを低下させる原因となることから、本発明では17〜19%、好ましくは17.0〜18.0%とした。
【0018】
Moは、材料の孔食発生電位を上昇させて耐食性を高め耐酸化性を向上させた布製品とすることができ、その量は少なくとも2%を必要とするが過度に添加してもその効果は比較的少なく、かえって材料費用アップとなることから3%を上限とした。
【0019】
また、前記ステンレス鋼繊維の各元素組成を前記範囲にするとともに、さらに耐酸化性と寿命アップを図る為には各元素同士の配合バランスを図る値として、{5.5Si+1.3Ni+4Cr+Mo}から求められる値(A)を、89.0〜98.0%とする
【0020】
この計算式、及び数値範囲は各種実験から求めたものであって、89.0%を境として急激な変化が確認され、その値以下では繊維表面に形成される酸化皮膜が厚くなって剥離し易く、その結果寿命が低下し、またその上限値については、実質的に各元素の添加量が多くなる為、材料費アップ、繊維加工性を阻害するため、98.0%とした。
【0021】
さらに、ステンレス鋼繊維2には、図1に1000倍に拡大して示すように、外周面に、長手方向に沿ってのびる微小溝又は稜からなる凹凸部3が形成され、これにより、ステンレス鋼繊維は、横断面不規則形状となる。このような形状のステンレス鋼繊維が耐熱布製品の表面に露出することにより、例えば高温に加熱された被処理物(例えばガラス板)との接触が点接触となって接触面積が減じられ、熱伝達も抑制される。また前記ガラスなどの被処理品と直接接触する場合にあっても、繊維表面の微小溝や稜などの凹凸部3によって摩擦抵抗を高めることもでき、滑りなどによるライン移動する際の例えばずり落ちなどのトラブルを軽減しうる。
【0022】
前記ステンレス鋼繊維の横断面の不規則形状度合いは、例えば周長Lが繊維横断面面積から算出される正円周長の1.2倍以上、好ましくは1.4倍以上となる程度とする。かつ前記凹凸部3が外周面に少なくとも3本以上、好ましくは5本以上有し、かつ凹部の深さを繊維の太さの3〜35%程度、好ましくは6〜20%程度とする。
【0023】
又ステンレス鋼繊維2はこのように横断面不規則形状であるため、ステンレス鋼繊維の太さ(繊維径)とは、任意横断面を測定したときの最大径、最小径の平均値をいう。なお、繊維が長いとき1cmを隔てて5カ所で測定した値の平均値とする。
【0024】
前記横断面不規則形状のこのようなステンレス鋼繊維は、単一のステンレス鋼線材をダイス引きすることによりうることも可能ではあるが、個別に隔離したステンレス線の複数本を一旦集束して外装材で包んで複合線材とし、線引きにより細径化し、細径化した線を繰り返して複合線材として細径化した後に繊維材料のみを取り出す、所謂集束伸線法を利用して不規則形状度合いを高めうる。
【0025】
この方法を利用することにより、内部の各繊維同士が強く接しながら縮径することができ、その表面は粗雑でかつその長手方向に沿って伸びた多数の微小溝や稜を持つ断面不規則の長尺繊維の束が容易に得られる。
【0026】
この集束伸線法によっては、長尺繊維の束としてうることができ、この束は通常、繊維トウと呼ばれている。このような長尺繊維の例えば50〜20000本程度の繊維本数を撚糸とし、あるいはこのトウをさらに例えばパーロック設備などによって切断したスライバーとして、撚り合わせた紡績糸を耐熱糸4として用いることができる。これら撚糸、紡績糸からなる耐熱糸4を編製して、全体がステンレス鋼繊維を用いた、例えば図2に示す本発明の耐熱編布製品1をうることができる。この布は、前記不規則な横断面形状に起因して繊維同士の絡みを高めることができ弾力性を増した編布からなる耐熱布製品とすることができる。これらの布製品では当然にその表面にステンレス鋼繊維が露出している。
【0027】
又耐熱布製品は、ステンレス鋼繊維からなる耐熱糸を用いる場合とともに、ステンレス鋼繊維と、例えばセラミック繊維、炭素繊維,ガラス繊維,アラミド繊維,PBO繊維からなる群から選択される1種以上の耐熱繊維とを複合し撚製した複合糸とした耐熱糸を用いることもできる。なお、耐熱繊維には、前記群を形成するものの他、他の耐熱性を有する耐熱繊維を包含させうる。
【0028】
このような耐熱糸において、ステンレス鋼繊維に形成した前記溝や稜が耐熱繊維との摩擦を高め、ほぐれを減じるとともに、このステンレス鋼繊維によって前記被処理物との滑りを低減する。ステンレス鋼繊維は被処理物と直接接触するように、布製品の表面に露出させて配置する。またステンレス鋼繊維と耐熱繊維との複合比率は、ステンレス鋼繊維:耐熱繊維を重量%で20〜80:80〜20、より好ましくは40〜70:60〜30とする。
【0029】
また、各繊維をランダムに配置したフェルトやウエブ(焼結ウェブ)などのような不織布として用いることもできるが、その用途が前記自動車ガラス用成形型のように湾曲した面に用いる場合には、織布や不織布などとするよりも、伸縮性にすぐれた編布とする方が好ましい。
【0030】
また、本発明の耐熱布製品は、単独で用いられる他、異なる材料や構造を持つ基材(例えばセラミック繊維不織布など)を覆ってなる複合構造とすることもできる。
【0031】
本発明の耐熱編布製品は、ステンレス鋼繊維を表面に配置することによって、被処理物との接触面積を減じ、かつすべり抵抗を大きくすることができ、前記ガラス成形型用などの高温緩衝材として用いる場合に、接触するガラスの搬送中の移動や落下を防ぐ効果がある
【0033】
(実施例)
表1に示す9種類のステンレス鋼を用いて、各繊維径12μm×1000本のステンレス鋼繊維トウを集束伸線法を利用して製造した。表1に記載するように、前記A値は実施例に該当する実施例繊維1〜5と、実施例外の比較例繊維1〜4との合計9種類の材料を用いた。
【0034】
【表1】
Figure 0004301664
【0035】
これらの繊維は、ステンレス鋼とは異なる最終的に除去される被覆材によって被包した表1の材質のステンレス素線1000本を外装パイプ内に挿入して1本の複合線材とし、さらに、この複合線材に所定の冷間伸線と軟化熱処理とを繰り返したのち、外装パイプを除去し繊維のみを取り出すことにより得られた。
【0036】
この得られたステンレス鋼繊維2は平均繊維径12μmであり、その外観状態を、1000倍に拡大し図1に示している。この写真に見られるように各繊維の外面には、その長手方向に沿って伸びた微小溝と稜を備える凹凸部3を具えた断面不規則形状を有しており、比較的粗雑表面を持っていることがわかる。
【0037】
これら繊維を、図2に示すごとく、メリヤス編みして編布(18ゲージ)を製造し、その耐熱特性を測定した。試験は、各編布(20cm角)試料を大気中700℃×48時間加熱し急冷した時の重量(a)と、試験前の重量(b)との比(b−a/b)で求めたものである。
【0038】
その結果は表2、及び図3に示している。表2、図3の見られるように、A値が89.0以上とした本発明品のステンレス鋼繊維でなる編布は、酸化増量比が1.5%以下と小さく、一方、89.0未満とした比較品ではいずれも2.5%以上となって酸化が進行したものとなった。しかも酸化増量は、前記A値に相関して変化する傾向が見られる。
【0039】
【表2】
Figure 0004301664
【0040】
つぎに、この布製品をガラス板の成形型面を覆う緩衝材として用い、加圧成形する時の寿命試験を行った。用いた試料は、発明品の中でも酸化増量がやや大きかった実施例繊維4と、比較例繊維1,3の3種類について耐熱糸4を編成してテストした。
【0041】
評価方法としては、成形ガラス表面に前記ステンレス鋼繊維が付着したり、ヘコミ疵などの異常が発生するまでの繰り返し処理回数で比較している。その結果、比較例繊維1,3はいづれも1500枚、1300枚以下であったのに対して、実施例繊維4では5000枚の処理でも異常は起こらなかった。
【0042】
なお、ステンレス鋼繊維以外の耐熱繊維(例えばPBO繊維を30%混紡した耐熱糸)を用いて同様にテストしたが、熱へたりも少なく耐熱性,対滑り性もあり、使用上、ほぼ良好であった。
【0043】
【発明の効果】
このように、本発明のガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布は、ステンレス鋼繊維の平均繊維径が1〜50μmであるため、ガラス板成形型の緩衝材として用いるときには、ガラス板などの被処理品の表面に微小凹凸を転写させることなくクッション性、柔軟性を付与することができ、クッション性を発揮しつつ繊維の凹凸模様、型模様の転写を防ぐ。さらにかかる太さのステンレス鋼繊維が高温環境におかれ、又は加熱と冷却と繰り返し受けるなど苛酷条件に耐える特性をうるため、C:0.08%以下、Si:0.4〜1.0%、Mn:0.8〜1.5%、Ni:12〜15%、Cr:17〜19%、Mo:2〜3%を含む組成のステンレス鋼を用いることによって、繊維の耐酸化性を高めて寿命を向上し、高温環境下で熱酸化スケールの剥離によって縮径したり、かつ折損などによる部分欠落などを軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステンレス鋼繊維の外面拡大図である。
【図2】耐熱布製品を例示する正面図である。
【図3】A値と酸化増量の関係を例示する線図である。
【符号の説明】
2 ステンレス鋼繊維
3 凹凸部
4 耐熱糸

Claims (4)

  1. 平均繊維径1〜50μmで、かつ、重量%で、C:0.08%以下、Si:0.4〜1.0%、Mn:0.8〜2.0%、Ni:12〜15%、Cr:17〜19%、Mo:2〜3%を含むとともに、次式A値が89.0〜98.0%であるステンレス鋼繊維でなり、しかもその長手方向に沿って微小溝又は稜が外周面をのびることにより、その任意横断面における周長Lが該横断面面積から算出される正円周長の1.2倍以上の横断面不規則形状とするとともに、
    該ステンレス鋼繊維の少なくとも一部を表面に露出させた耐熱糸をメリヤス編みしてなることを特徴とするガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布
    A=5.5Si+1.3Ni+4Cr+Mo
  2. 前記ステンレス鋼繊維は、その任意横断面における周長Lが該横断面面積から算出される正円周長の1.4倍以上の前記不規則形状に成形されたものである請求項1に記載のガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布
  3. 前記耐熱編布は、前記ステンレス鋼繊維の50〜20000本を少なくとも含む耐熱糸を編布することにより形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布
  4. 前記耐熱糸は、前記ステンレス鋼繊維に加え、セラミック繊維と、炭素繊維と,ガラス繊維と,アラミド繊維と,ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維とからなる耐熱繊維の群から選択される1以上の耐熱繊維を、前記ステンレス鋼繊維/耐熱繊維の重量比を20〜80:80〜20で複合した複合糸であることを特徴とする請求項3記載のガラス成形型の緩衝材用の耐熱編布
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