JP4300403B2 - パネル搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレスで成形するパネルを搬送するパネル搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用パネルのようなプレス成形品は、複雑な形状をしているため、成形工程を数段階に分け、直線状に並べられた金型によって成形される。このような複数のプレスを用いるトランスファプレスやタンデムプレスでは、あるプレスで成形された部材(パネル)を次ぎのプレスに順に搬送するためにパネル搬送装置が設けられる。
【0003】
トランスファプレス用のパネル搬送装置として、[特許文献1]のクロスバー式搬送装置が従来から広く用いられている。
この装置は、ライン方向に、各プレスステーション全域に伸びたリフトビームを昇降可能に設け、そのリフトビームに、更にライン方向の各ステーション間を往復動可能にキャリアを懸垂させ、そのキャリアにクロスバーを組み付け、クロスバーにワーク把持具を付設し、各ステーションのワーク材を同時に、かつ間欠搬送する装置である。
【0004】
かかるクロスバー式搬送装置には、以下の特徴がある。
(1)カム駆動式、またはACサーボモータによるモーションコントロールにより成形パネルの金型ステーション間送りモーションを生成する。
(2)パネルの搬送は送り方向(水平方向)とリフト方向(垂直方向)の合成モーションにより行われ、クロスバーと呼ばれる搬送ツールに装着されたバキュームカップがパネルを吸着して搬送する。
(3)各金型ステーション間のクロスバーは、送り方向、リフト方向とも連結されており、各々のクロスバーは連動し全く同一のモーションを行う。
(4)ステーション間の送りモーションを生成する送りアームは、通常クロスバーを接続している台車とその連結機構からなる一連の送り装置の前側または後側にあり、アームの揺動により送りモーションを生成する。
【0005】
また、上述したクロスバー式搬送装置の他にも、パネル搬送装置として、特許文献2、特許文献3、特許文献4、等が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−328766号公報
【特許文献2】
特公平7−73756号公報
【特許文献3】
特開平10−328766号公報
【特許文献4】
米国特許第6,382,400号公報
【0007】
[特許文献2]の「トランスファフィーダ」は、リフタにより上下動する1対のリフトビームにリニアモータで独立して自走する複数のキャリアを設け、リニアモータを駆動源としてワーク(パネル)の高速搬送を可能にしたものである。
【0008】
[特許文献3]の「トランスファプレス搬送装置」は、リフトビームに複数のキャリアを設け、このキャリアをサーボモータを駆動源としてワーク(パネル)の高速搬送を可能にしたものである。
【0009】
[特許文献4]の「TRANSPORT AND POSITIONING SYSTEM(搬送位置決め装置)」は、図10に示すように、クロスバー22を駆動し位置決めする出力部25を有するレバー機構23をもった駆動装置30を備える。このレバー機構23は、一端に出力部25を形成するスイングアーム24を有し、この出力部25はクロスバー22に連結されている。また、スイングアーム24は、間隔を隔てた支持点28と駆動点33の2点で連結されている。支持点28と駆動点33の間隔は、出力部と支持点の間隔より短くなっている。なおこの図で21はクロスバー22に取り付けられたワーク把持具、32はスライドブロック37と駆動点33を連結するガイドロッド、41はガイドロッド32を揺動駆動する揺動モータ、45はスライドブロック37を上下動する直動装置である。
【0010】
この構成により、直動装置45でスライドブロック37を上下動し、揺動モータ41でガイドロッド32を揺動させることでガイドロッド32の先端(駆動点33)を駆動・位置決めし、その動きをレバー比で拡大してワーク把持具が取り付けられたクロスバー22を駆動・位置決めするようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した【特許文献1】と【特許文献3】の装置には、以下の問題点がある。
(1)各クロスバーにそれぞれ異なるモーションを持たせることができない。
(2)すべてのステーション用のクロスバーを同時に動かすため、サーボモータと送り駆動装置が大型になる。
(3)各プレスステーション用のモーションカーブが同一であるので、干渉を回避するためには金型形状を工夫する必要が生じ、板成形の多様化への対応が困難である。
【0012】
また【特許文献2】のリニアモータ方式では、リニアモータで送り(フィード)を高速化できるが、別にリフト機構が必要であり、全体の構造が複雑かつ大型となる。
【特許文献3】のACサーボ方式では、シリアルリンクのため高い剛性が得られない。
【特許文献4】のスイングアーム方式では、スイングアームでパネルを搬送するため、搬送距離が長いほどアームの長さを長くする必要があり、アームの撓みなどが振動の原因となる。
【0013】
さらに、複雑なプレス成形に対応するために、ワーク把持具を揺動(チルティング)させるためには、別個にチルティング装置をクロスバーに設ける必要があり、構造が複雑になり、かつ可動部の重量が増大して高速化がさらに困難となる問題点があった。
【0014】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の主目的は、(1)プレスステーション毎に異なるモーションを持たせることができ、(2)可動部を容易に軽量化でき、(3)搬送距離が長い場合でもストロークの短い駆動装置で高速運転ができ、(4)可動部の剛性を高め、撓みや振動を抑制することができるパネル搬送装置を提供することにある。また本発明の別の目的は、可動部にモータ等の駆動装置を付加することなく、可動部を軽量化したまま、ワーク把持具を揺動(チルティング)させることができるパネル搬送装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、パネルを搬送するパネル搬送装置であって、前記パネルを把持するパネル把持部と、該パネル把持部に接続された第2リンク機構と、該第2リンク機構に枢着された第1リンク機構と、該第1リンク機構をパネル搬送方向に移動させるスライド機構と、前記第2リンク機構を揺動させる揺動機構と、を備え、前記第1リンク機構は、前記スライド機構に対してパネル搬送方向の前後に揺動可能であり、前記第2リンク機構は、前記第1リンク機構に対してパネル搬送方向の前後に揺動可能であり、前記スライド機構は、前記第1リンク機構が枢着された送りスライドと、該送りスライドをパネル搬送方向に駆動する直動アクチュエータとを有し、前記揺動機構は、前記第1リンク機構及び前記第2リンク機構に枢着された揺動リンクと、該揺動リンクに枢着された揺動スライドと、該揺動スライドをパネル搬送方向に駆動する直動アクチュエータとを有し、前記スライド機構及び前記揺動機構の直動アクチュエータは並設されており、前記送りスライドと前記揺動スライドとのパネル搬送方向の相対距離が変化することで前記第1リンク機構と前記第2リンク機構がパネル搬送方向の前後に揺動し、前記送りスライドと前記揺動スライドがパネル搬送方向に移動することで前記第1リンク機構と前記第2リンク機構がパネル搬送方向に移動する、ことを特徴とするパネル搬送装置が提供される。
【0016】
上記本発明の構成によれば、第1及び第2リンク機構をスライド機構でパネル搬送方向に移動させ、かつ揺動機構で揺動させることによって、パネル把持部で把持したパネルを所定の搬送方向に搬送することができる。また、パネル搬送方向の移動と揺動との組む合わせにより両方の速度が加算されるので、搬送距離が長くても高速運転をすることができる。さらに、このパネル搬送装置は、プレスステーション毎に設けることができ、プレスステーション毎に異なるモーションを持たせることができる。
また、スライド機構及び揺動機構の直動アクチュエータが並設されているので、各スライドをパネルの搬送方向に移動させる駆動部をコンパクトに配置することができ、第1及び第2リンク機構や揺動リンク機構の可動部にモータ等の駆動装置を付加する必要がない。
【0017】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記パネル把持部の両側に、1対の第1リンク機構、第2リンク機構、スライド機構及び揺動機構が、互いに対称に設けられる。
この構成により、パネルを安定して搬送することができる。
【0018】
前記第2リンク機構は、前記パネル把持部に接続される出力部材と、該出力部材の対辺を構成する中間部材と、前記出力部材と中間部材とを繋ぐ2本のアームとからなり、これらが平行リンクを構成しており前記第1リンク機構は、前記中間部材と前記スライド機構とを繋ぐ2本のアームからなる
この構成により、平行リンクを動かすことによって、出力部材の昇降や揺動(チルティング)に対応することができる。また、可動部にモータ等の他の駆動装置を設ける必要がないので、可動部の軽量化を図ることができるとともに、可動部の剛性を高め、撓みや振動を抑制することができる。
また、第1リンク機構は、中間部材とスライド機構とを繋ぐ2本のアームからなるので、スライド機構のパネル搬送方向への移動を第2リンク機構に伝達することができる。
【0021】
前記スライド機構は、前記第1リンク機構の2本のアームを平行に維持したまま前記送りスライドをパネルの搬送方向に移動させる。
この構成により、中間部材の姿勢を維持することができ、第2リンク機構を介してパネル保持部を水平に保持したままパネル搬送方向に移動させることができる。
【0022】
前記スライド機構は、前記第1リンク機構の2本のアームを個別に駆動させて前記送りスライドをパネルの搬送方向に移動させ、前記パネル把持部をチルティングさせる。
この構成により、中間部材の姿勢を傾動させることができ、第2リンク機構を介してパネル把持部をチルティングさせることができる。
【0023】
前記揺動機構は、前記第1リンク機構及び第2リンク機構に枢着された揺動リンク機構と、該揺動リンク機構を操作する直動アクチュエータと、を備える。
この構成により、直動アクチュエータで揺動リンク機構を操作することによって、第2リンク機構を第1リンク機構に対して揺動させることができる。
【0024】
前記揺動機構の直動アクチュエータは、揺動リンク機構に枢着された揺動スライドをパネルの搬送方向に駆動する。
この構成により、直動アクチュエータで揺動スライドをパネルの搬送方向に移動することができ、揺動スライドの移動を揺動リンク機構に伝達することができる。
【0026】
前記スライド機構及び前記揺動機構の直動アクチュエータは、ボールネジとボールナット、タイミングベルト、液圧シリンダ、ラックアンドピニオン、又はリニアモータである。
これらの直動アクチュエータを用いることにより、各スライドを高速で直線運動させ、かつ正確に位置決めすることができる。
【0027】
前記パネル把持部は、前記第2リンク機構に接続されたクロスバーと、該クロスバーに取り付けられたワーク把持具と、からなる。
この構成により、第2リンク機構でクロスバーを移動かつ揺動させ、クロスバーに取り付けられたワーク把持具に所望の運動をさせることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0029】
図1は、本発明のパネル搬送装置を備えたプレスラインの斜視図である。この図では、説明の便宜上、上流側、下流側の2つのプレスステーション6とその間に設けられた本発明のパネル搬送装置を示しているが、実機では、通常、プレスステーションは2〜5つ程度の複数台設けられている。
【0030】
上流側プレスステーション6から成形された材料(パネル)1を受け取り、下流側プレスステーション6へ搬送するために、本発明のパネル搬送装置がプレスステーション6、6間に設置されている。
本発明のパネル搬送装置は、プレス成形するパネル1を搬送する送り方向Xの両側にプレスステーション毎に互いに対称に設けられた1対の送り装置10を備える。
【0031】
1対の送り装置10は上流側と下流側のプレスステーション6、6間のプレススタンド7の間に取付けられる。各送り装置10は、送り方向Xに対して互いに対称に作動し、ワーク把持具2を取り付けたクロスバー3を送り方向及び上下方向に移動させ、パネル1を次ぎのプレスステーションに順に搬送するようになっている。
この送り装置10は、その両端部を上流及び下流のプレスステーション6やプレススタンド7に設けられた腕(図示せず)に取り付けたり、天井から吊るすようにしたりすることによって、プレススタンド6、6間に設置される。
【0032】
図2は、本発明のパネル搬送装置の第1実施形態の斜視図である。この図において、送り装置10は、リンク機構16、スライド機構20、揺動機構22、及びパネル把持部5を備える。
【0033】
この例において、スライド機構20は、送りスライド12と直動アクチュエータ13からなり、揺動機構22は、直動アクチュエータ13、揺動スライド14、及び揺動リンク機構18からなり、パネル把持部5はクロスバー3とワーク把持具2とからなる。
【0034】
送りスライド12は、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bからなる。第1送りスライド、第2送りスライド及び揺動スライド14は、それぞれ独立した直動アクチュエータ13で送り方向Xに直線駆動される。
【0035】
直動アクチュエータ13は、この例では、ボールネジとボールナットであるが、本発明はこれに限定されず、タイミングベルト、液圧シリンダ、ラックアンドピニオン、リニアモータ、等であってもよい。
【0036】
また、揺動スライド14、第1送りスライド12a及び第2送りスライド12bの直線駆動を案内する直動ガイド15をそれぞれ備える。
【0037】
さらに、直動アクチュエータ13と直動ガイド15は、プレスステーションの固定部分(本体等)に取付けられており、可動部(第1送りスライド12a、第2送りスライド12b及び揺動スライド14)のみを送り方向Xに直線駆動し、かつ数値制御等で正確に位置決めできるようになっている。
【0038】
図3は、図2のパネル搬送装置の模式図である。この図に示すように、リンク機構16は、第1リンク機構及び第2リンク機構により構成される。ここで第2リンク機構は、パネル把持部5に接続される出力部材19と、出力部材19の対辺を構成する中間部材17と、出力部材19及び中間部材17を繋ぐ1対の第2リンク(アーム)16bとからなり、第1リンク機構は、中間部材17と送りスライド12とを繋ぐ1対の第1リンク(アーム)16aからなる。
【0039】
1対の第1リンク16aは、長さが等しく、かつ送りスライド12に一端a1,a2(図で上端)が水平軸を中心に回転可能に枢着され、他端a3,a4(図で下端)が中間部材17に水平軸を中心に回転可能に枢着されている。なお1対の第1リンク16aは、幅方向(図で紙面に垂直方向)に位置がずれており、一端a1,a2を中心に図で左右に自由に振れるようになっている。
【0040】
1対の第2リンク16bは、長さが等しく、かつ第1リンク16aより短くなっている。また1対の第2リンク16bは、中間部材17に一端a3,a4(図で下端)が水平軸を中心に回転可能に枢着され、他端a5,a6(図で上端)が出力部材19に水平軸を中心に回転可能に枢着されている。さらに1対の第2リンク16bは、幅方向(図で紙面に垂直方向)に位置がずれており、各スライド12、14と第1リンク16aと干渉することなく、一端a3,a4を中心に図で左右に自由に振れようになっている。
【0041】
図3において、中間部材17と出力部材19の枢着点a3,a4の間隔と、枢着点a5,a6の間隔とは、同一の長さL0に設定されている。
【0042】
この構成により、2つの平行リンクa1,a2,a4,a3とa4,a3,a5,a6が構成され、第1リンク16a及び第2リンク16bを揺動させた場合でも、出力部材19を送りスライド12(すなわちX方向)に平行に位置決めすることができ、これに取付けられたクロスバー3を傾動させることなく水平に保持することができる。
なお、ここでは、リンク機構16が平行リンクを構成する場合について説明したが、出力部材19の形状やクロスバー3の取り付け方によっては、必ずしも平行リンクを構成しなくてもよい。
【0043】
揺動リンク機構18は、第3リンク18aと第4リンク18bからなる。第3リンク18aは、揺動スライド14に一端b1(図で上端)が水平軸を中心に回転可能に枢着され、その一部b2(中間点)が第1リンク16aに枢着されている。また、第4リンク18bは、第3リンク18aの他端b3(図で下端)と、第2リンク16bの延長端b4(図で下端)に水平軸を中心に回転可能に枢着されている。
また、この例で、枢着点b2,b3の間隔と、枢着点a3,b4の間隔とは同一の長さに設定されている。従って、第3の平行リンクb2,b3,b4,a3が形成されており、第3リンク18aと第2リンク16bが常に平行となるようになっている。
【0044】
なお、揺動リンク機構18は、この例に限定されず、第1リンク16aと第2リンク16bを揺動できる限りで別の構成でもよい。例えば第4リンク18bを、この例と異なり、第3リンク18aと第2リンク16bの中間点に枢着してもよく、或いは、反対側のリンクに連結してもよい。
例えば、図8に示すようにリンク18aを第1リンク16aの上の部材a1、a3の中間点b3に回転可能に枢着し、リンク18bを出力部材の枢着点a5に回転可能に枢着する。こうすると図3の実施例に比べて揺動スライド14の直線運動距離は長くなるが、第3リンク18aと第2リンク16bの下部部材が各々b1、b2およびa3、a5の2点支持となり、この部分に曲げがかからなくなるので、部材の軽量化を図ることができる。
【0045】
この構成により、揺動スライド14を送り方向Xに直線駆動するだけで、第3リンク18aを介して第1リンク16aを揺動させ、かつ第4リンク18bを介して第2リンク16bを揺動させることができる。従って、揺動リンク機構18に駆動装置がなく、可動部を軽量化でき、かつ可動部の剛性を高め、撓みや振動を抑制することができる。
【0046】
図4は、図2のパネル搬送装置の送り動作説明図である。この図において、6aは上流側プレスステーション6のパネル把持位置、6bは下流側のパネル載置位置である。この図では、中間部材17と出力部材19の枢着点の間隔L0に対して、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bの枢着点の間隔Lを同一の長さL0に保持したまま、第1送りスライド12a及び第2送りスライド12bと揺動スライド14を送り方向Xに直線駆動した場合を示している。
【0047】
図4(A)は、上流側プレスステーション6のパネルを上昇させた位置である。この位置から、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bの枢着点の間隔Lを同一の長さL0に保持したまま、上流側に直線駆動し、同時に揺動スライド14を第1送りスライド12aに近付けると図4(B)となる。
また、さらに第1送りスライド12aと第2送りスライド12bを上流側に直線駆動し、同時に揺動スライド14を第2送りスライド12bに重なる位置(幅方向にはずれている)まで直線駆動すると図4(C)となる。
さらに、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bを上流側に直線駆動し、同時に揺動スライド14を第1送りスライド12aより図で右まで直線駆動すると図4(D)、(E)となる。図4(E)は、下流側プレスステーション6のパネルを上昇させた位置である。
【0048】
図4に示したように、本発明の構成では、リンク機構16の一部にワーク把持具2を取り付けるクロスバー3が取り付けられ、送りスライド12及び揺動スライド14の直線運動と、リンク機構16及び揺動リンク機構18の揺動運動で、クロスバーの送りと昇降を行うので、搬送距離が長い場合でもストロークの短い駆動装置で高速運転ができる。
例えば、プレスステーションの間隔が約6.5mである場合、送りスライド12及び揺動スライド14の直線運動はその半分以下の約3m程度となる。従って、10m/sec以上の高速搬送が望まれる場合でも、駆動装置の速度は半分以下にでき、実用性の高い直動アクチュエータ13を用いて高速搬送は容易に実現できる。
【0049】
図5は、図2のパネル搬送装置の昇降動作説明図である。この図において、図5(A)は上流側プレスステーション6のパネルを上昇させた位置、図5(B)は上流側プレスステーション6のパネルを上昇させる前の位置、すなわちパネルを把持する位置である。また、図5(B)の細線は図5(A)の位置を示している。
この図に示すように、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bの枢着点の間隔Lを同一の長さL0に保持したまま、下流側に直線駆動し、同時に揺動スライド14を第1送りスライド12aに近付け、揺動スライド14と第1送りスライド12aとの距離を縮めると出力部材19が上昇する。また、揺動スライド14と第1送りスライド12aとの距離を広げるとクロスバーが下降する。従って、図5(B)に示すように、送り方向Xの位置を変えることなく、出力部材19とこれに取付けられたクロスバー3を傾動させることなく昇降することができる。なお、下流側プレスステーション6においても同様である。
【0050】
図6は、図2のパネル搬送装置のチルト動作説明図である。この図において、図6(B)は第1送りスライド12aと第2送りスライド12bの枢着点の間隔Lを中間部材17と同一の長さL0に保持した場合、図6(A)は、間隔LをL0より短くした場合、図6(C)は逆に間隔LをL0より長くした場合である。またこの図において、第2送りスライド12bと揺動スライド14の送り方向位置は一定である。
この図に示すように、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bの送り量を違えることにより、送りスライドの枢着点の間隔Lを中間部材17の枢着点aの間隔L0より短くし、或いは、この間隔L0より長くするだけで、出力部材19を送りスライドに対して揺動させ、これに取り付けられたワーク把持具を揺動(チルティング)させることができる
【0051】
図7は、図2のパネル搬送装置のモーションカーブの一例を示す図である。この図に示すように、上述した図4と図5の動作を組み合わせることにより、上流側プレスステーション6において成形された材料(パネル)1を出力部材19に取り付けられたワーク把持具で把持して上昇させ、送り方向に搬送し、下流側プレスステーション6において下降させてパネルを金型上の成形位置に位置決めすることができる。その後、パネルを下流側プレスステーション6に残して出力部材19を所定の待機位置に戻し各プレスステーション6において成形を行う。
【0052】
図9は、本発明のパネル搬送装置の第3実施形態の模式図である。この図において、送りスライド12は、互いに連結された第1送りスライド12aと第2送りスライド12bからなる。第1送りスライド12aと第2送りスライド12bの枢着点の間隔は、中間部材17と同一の長さL0に設定する。また、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bを、単一の直動アクチュエータで送り方向に直線駆動する。その他の構成は、図1、図2と同様である。
なお、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bは、図1及び図2に示すように、幅方向(図で紙面に垂直方向)に位置がずれていてもよいし、図示しないが、幅方向にずらさないで同一線上に設けるようにしてもよい。
【0053】
この構成により、第1送りスライド12aと第2送りスライド12bが互いに連結され、単一の直動アクチュエータで送り方向に直線駆動されるので、ワーク把持具の揺動(チルティング)が不要な場合に、駆動機構をシンプルにできる。
【0054】
上述した本発明の構成によれば、互いに対称な1対の送り装置10が、プレスステーション毎にパネル送り方向Xの両側に設けられるので、この送り装置10により、プレスステーション毎に異なるモーションを持たせることができる。
また、この送り装置10が、送り方向Xに直線駆動される送りスライド12及び揺動スライド14と、これに枢着されたリンク機構16及び揺動リンク機構18からなるので、可動部(リンク機構及び揺動リンク機構)に駆動装置がなく、可動部を容易に軽量化でき、かつ可動部の剛性を高め、撓みや振動を抑制することができる。
さらに、リンク機構16の一部にワーク把持具2を取り付けるクロスバー3が取り付けられ、送りスライド12及び揺動スライド14の直線運動と、リンク機構16及び揺動リンク機構18の揺動運動で、クロスバー3の送りと昇降を行うので、搬送距離が長い場合でもストロークの短い駆動装置で高速運転ができる。
【0055】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更できることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、以下の効果が得られる。
(1) 直線送り運動と回転運動を組み合わせたため、アクチュエータの摺動ストロークは送り距離より短くでき、ボールネジやスクリュー、直動アクチュエータなどの駆動部分の設計が容易となる。
(2) 可動部にモータなどの動力源を持たないため、可動部の小型化、軽量化が実現できる。
(3) 片側3系統のアクチュエータの直線運動の組み合わせにより、送り装置先端の搬送部は材料の水平方向への送り、垂直方向への上下位置決め(リフト)、金型へ材料を置く時の自由な姿勢制御(チルト)など多彩な動きを実現できる。
【0057】
従って、本発明のパネル搬送装置は、プレスステーション毎に異なるモーションを持たせることができ、可動部を容易に軽量化でき、搬送距離が長い場合でもストロークの短い駆動装置で高速運転ができ、可動部の剛性を高め、撓みや振動を抑制することができ、更に可動部に別の装置を付加することなく、可動部を軽量化したまま、ワーク把持具を揺動(チルティング)させることができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパネル搬送装置を備えたプレスラインの斜視図である。
【図2】本発明のパネル搬送装置の第1実施形態の斜視図である。
【図3】図2のパネル搬送装置の模式図である。
【図4】図2のパネル搬送装置の送り動作説明図である。
【図5】図2のパネル搬送装置の昇降動作説明図である。
【図6】図2のパネル搬送装置のチルト動作説明図である。
【図7】図2のパネル搬送装置のモーションカーブの一例を示す図である。
【図8】本発明のパネル搬送装置の第2実施形態の模式図である。
【図9】本発明のパネル搬送装置の第3実施形態の模式図である。
【図10】従来のパネル搬送装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 パネル(材料)、2 ワーク把持具、3 クロスバー、
5 パネル把持部、6 プレスステーション、
6a、6b パネル把持位置、7 プレススタンド、
10 送り装置、12 送りスライド、
12a 第1送りスライド、12b 第2送りスライド、
13 直動アクチュエータ、14 揺動スライド、
15 直動ガイド、16 リンク機構、
16a 第1リンク、16b 第2リンク、
17 中間部材、18 揺動リンク機構、
18a 第3リンク、18b 第4リンク、
19 出力部材、20 スライド機構、
22 揺動機構

Claims (7)

  1. パネルを搬送するパネル搬送装置であって、
    前記パネルを把持するパネル把持部と、
    該パネル把持部に接続された第2リンク機構と、
    該第2リンク機構に枢着された第1リンク機構と、
    該第1リンク機構をパネル搬送方向に移動させるスライド機構と、
    前記第2リンク機構を揺動させる揺動機構と、を備え、
    前記第1リンク機構は、前記スライド機構に対してパネル搬送方向の前後に揺動可能であり、
    前記第2リンク機構は、前記第1リンク機構に対してパネル搬送方向の前後に揺動可能であり、
    前記スライド機構は、前記第1リンク機構が枢着された送りスライドと、該送りスライドをパネル搬送方向に駆動する直動アクチュエータとを有し、
    前記揺動機構は、前記第1リンク機構及び前記第2リンク機構に枢着された揺動リンクと、該揺動リンクに枢着された揺動スライドと、該揺動スライドをパネル搬送方向に駆動する直動アクチュエータとを有し、
    前記スライド機構及び前記揺動機構の直動アクチュエータは並設されており、
    前記送りスライドと前記揺動スライドとのパネル搬送方向の相対距離が変化することで前記第1リンク機構と前記第2リンク機構がパネル搬送方向の前後に揺動し、
    前記送りスライドと前記揺動スライドがパネル搬送方向に移動することで前記第1リンク機構と前記第2リンク機構がパネル搬送方向に移動する、ことを特徴とするパネル搬送装置。
  2. 前記パネル把持部の両側に、1対の第1リンク機構、第2リンク機構、スライド機構及び揺動機構が、互いに対称に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のパネル搬送装置。
  3. 前記第2リンク機構は、前記パネル把持部に接続される出力部材と、該出力部材の対辺を構成する中間部材と、前記出力部材と中間部材とを繋ぐ2本のアームとからなり、これらが平行リンクを構成しており
    前記第1リンク機構は、前記中間部材と前記スライド機構とを繋ぐ2本のアームからなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパネル搬送装置。
  4. 前記スライド機構は、前記第1リンク機構の2本のアームを平行に維持したまま前記送りスライドをパネルの搬送方向に移動させる、ことを特徴とする請求項に記載のパネル搬送装置。
  5. 前記スライド機構は、前記第1リンク機構の2本のアームを個別に駆動させて前記送りスライドをパネルの搬送方向に移動させ、前記パネル把持部をチルティングさせる、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のパネル搬送装置。
  6. 前記スライド機構及び前記揺動機構の直動アクチュエータは、ボールネジとボールナット、タイミングベルト、液圧シリンダ、ラックアンドピニオン、又はリニアモータである、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のパネル搬送装置。
  7. 前記パネル把持部は、前記第2リンク機構に接続されたクロスバーと、該クロスバーに取り付けられたワーク把持具と、からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のパネル搬送装置。
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