JP4300322B2 - 加工情報生成による加工システム及び加工情報生成プログラム - Google Patents

加工情報生成による加工システム及び加工情報生成プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ支援数値制御加工機械と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータとを高速バスで接続し、当該コンピュータ支援数値制御工作機械の工作機械状態パラメータを取得してデータマイニングし、前記取得した工作機械状態パラメータ及び数値制御データを基に加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックする加工情報生成による加工システムに関するものである。
また、本発明は、コンピュータ支援数値制御加工機械と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータとを高速バスで接続してなる加工情報生成による加工システムにおける設計用コンピュータで実行される加工情報生成プログラムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来の加工機情報収集システムとしては、工作機械の設定器と、データ収集用コンピュータをシリアル通信回線を介して接続し、各工作機械の設定器の設定状態をデータ収集用コンピュータに収集し、データ収集コンピュータからの収集データをデータ編集用コンピュータで編集して表示するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の加工機情報収集システムによれば、確かに、工作機械の設定状態を把握でき、その結果を基に、工作機械の設定状態を変更するなどフィードバックすることができる。
【特許文献1】
特開平8−215992号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の加工機情報収集システムは、工作機械の設定状態や稼働状態を把握することができるものの、工作機械の内部における駆動状態や移動状態の情報を得ているわけではないので、フィードバックする情報が数値制御データではなく、直接、工作機械を数値制御するものではなかった。
したがって、コンピュータ支援数値制御加工機械の工作機械状態パラメータを設計コンピュータに取得し、この設計コンピュータでデータマイニングしてコンピュータ支援数値制御加工機械の状態を把握したり、蓄積した工作機械状態パラメータと数値制御データとから加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックするシステムが要求されていた。
【0004】
本発明は、上述した問題点を解消し、コンピュータ支援数値制御加工機械の状態を把握し、かつ、最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックできる加工情報生成による加工システム及び加工情報生成プログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明に係る加工情報生成による加工システムは、コンピュータ支援数値制御加工機械と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータとを高速バスで接続してなる加工情報生成による加工システムであって、前記設計用コンピュータは、前記コンピュータ支援数値制御加工機械の工作機械状態パラメータ、工作機械状態パラメータをデータマイニングしたデータ、設計データ及び前記工作機械(状態)パラメータに影響を及ぼす少なくとも切り込み量、送り速度、主軸回転数から予測可能なデータを格納する加工データべースと、前記コンピュータ支援数値制御工作機械の工作機械状態パラメータを取得して加工データベースに蓄積し、その蓄積した工作機械状態パラメータを基にデータマイニングし,そのデータマイニングしたデータを加工データベースに格納するパラメータ取得手段と、前記パラメータ取得手段で取得した工作機械状態パラメータを取込み、前記加工データベースから前記データマイニングしたデータを読み取り、前記読み取りしたデータに基づいて加工負荷に影響を及ぼすパラメータを推測するパラメータ解析手段と、前記パラメータ解析手段で解析したデータ及び前記加工データベースからの設計データを基に数値制御データを生成する設計手段と、前記設計手段からの数値制御データ及び前記加工データベースから読み取った工作機械状態パラメータのうち加工情報生成シミュレーションを行うのに必要なデータを基に加工負荷に関する加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックする予測シミュレーション手段とを備えたことを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項2記載の発明に係る前記請求項1記載の加工情報生成による加工システムは、前記パラメータ解析手段は、工作機械状態パラメータについて加工条件の変化に伴うパラメータ間の関係をグラフ化することができる手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項3記載の発明に係る加工情報生成プログラムは、コンピュータ支援数値制御加工機械と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータとを高速バスで接続してなる加工情報生成による加工システムにおける設計用コンピュータで実行される加工情報生成プログラムであって、前記コンピュータ支援数値制御加工機械の工作機械状態パラメータ、工作機械状態パラメータをデータマイニングしたデータ、設計データ及び前記工作機械(状態)パラメータに影響を及ぼす少なくとも切り込み量、送り速度、主軸回転数から予測可能なデータを格納する加工データべースを備え、前記コンピュータ支援数値制御工作機械の工作機械状態パラメータを取得して加工データベースに蓄積し、その蓄積した工作機械状態パラメータを基にデータマイニングし,そのデータマイニングしたデータを加工データベースに格納するパラメータ取得プログラムと、前記パラメータ取得手段で取得した工作機械状態パラメータを取込み、前記加工データベースから前記データマイニングしたデータを読み取り、前記読み取りしたデータに基づいて加工負荷に影響を及ぼすパラメータを推測するパラメータ解析プログラムと、前記パラメータ解析手段で解析したデータ及び前記加工データベースからの設計データを基に数値制御データを生成する設計プログラムと、前記設計手段からの数値制御データ及び前記加工データベースから読み取った工作機械状態パラメータのうち加工情報生成シミュレーションを行うのに必要なデータを基に加工負荷に関する加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックする予測シミュレーションプログラムとを備えたことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明に係る前記請求項3記載の加工情報生成プログラムは、前記パラメータ解析プログラムは、工作機械状態パラメータについて加工条件の変化に伴うパラメータ間の関係をグラフ化することができることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明の実施の形態及び実施例について図面を参照して説明する。
図1ないし図11は、本発明の実施の形態及び実施例を説明するための図である。ここに、図1は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムを示すブロック図である。
【0007】
本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システム1は、図1に示すように、コンピュータ支援数値制御(CNC(Computerlized Numerical Control)加工機械(以下、「CNC加工機械」という)3と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータ5とを光ファイバー高速シリアルバス(HSSB)7で接続して構成されている。
【0008】
上記設計用コンピュータ5は、図示しないが、各種の処理や演算を実行するコンピュータ本体と、前記コンピュータ本体に接続され処理内容を表示するディスプレイと、前記コンピュータ本体に接続され必要なデータを入力するキーボードと、前記コンピュータ本体に接続され処理の指示等に使用されるマウスと、前記コンピュータ本体に接続されハードコピーを得ることができるプリンタと、その他の機器(例えば外部記憶装置)とを備えている。
【0009】
前記コンピュータ本体は、各種演算処理を実行する中央処理ユニットと、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを展開記憶する主メモリと、キーボードやマウスやプリンタとのインターフェースである入力出力ポートと、前記高速シリアルバス7用のインターフェースと、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムや各種データを格納するハードディスク装置と、その他必要な機器とが内蔵されている。また、前記設計用コンピュータ5のコンピュータ本体は、当該ハードディスク装置に、所定のオペレーティングシステムと、アプリケーションプログラムとして加工情報生成プログラムやその他のプログラムが格納されている。
【0010】
さらに、上記設計用コンピュータ5は、電源スイッチを投入すると、コンピュータ本体において、ハードディスク装置からオペレーティングシステムが主メモリに展開記憶されて実行された後、さらに、本発明に係る加工情報生成プログラムのアプリケーションプログラムが起動されることにより、加工情報生成プログラムが主メモリに展開記憶されて本発明の加工情報生成プログラムが実行されて、以下の本発明に係る加工情報生成による加工システムを実現することができるようになっている。
【0011】
また、CNC加工機械3は、縦型のマシニングセンタと、これを制御する制御系とからなる。ここで、マシニングセンタは、テーブルが800[mm]×600[mm]で、最大XYZ軸移動量が800[mm]×600[mm]×600[mm]、最大切削速度が15[m/分]、最大回転数が20000[rpm]、最大出力が30[hp]のものを使用した。さらに、前記制御系は、FUNUC160iMを使用した。
【0012】
また、前記CNC加工機械3の制御系と、前記設計用コンピュータ5とは、高速シリアルバス7でデータのやりとりが可能になっており、前記CNC加工機械3の工作機械状態パラメータ(各種センサーデータ)は高速シリアルバス7を介して設計用コンピュータ5にリアルタイムに取得可能であり、また、設計用コンピュータ5からの数値制御データは高速シリアルバス7を介してCNC加工機械3の制御系に転送されるようになっている。
【0013】
また、前記加工情報生成による加工システム1は、CNC加工機械3の工作機械状態パラメータ(以下、「CNCパラメータ」という)を取得してデータマイニングし、前記取得したCNCパラメータ及び設計後の数値制御データ(以下、「NCデータ」という)を基に加工情報生成シミュレーション(後に詳述する)を行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記高速シリアルバス7を介して前記CNC加工機械3にフィードバックするものである。
【0014】
なお、上記データマイニングとは、各種動作に伴って発生する多用で多量なデータを、統計・数学技法を用いて調査することにより、自動的に有益な新しい傾向・パターン・相関関係などを発見する処理方法のことをいい、大別すると、クラシフィケーション(特徴付け)、クラスタリング(分類)、及び、アソシエーション(関連性抽出)という手法を用いて処理する方法のことをいう。また、前記クラシフィケーション(特徴付け)は、既知データから規則性を発見し、データの判別、予測などを行う手法であって、階層化ニューロ、ニューロファジー、決定木(Decision Tree)、MBR(Memory Based Reasoning) などの要素技術を使用することにより、これを実現する。
【0015】
前記クラスタリング(分類)は、分類基準が分かっていないデータを、データの類似性からいくつかのグループに自動的に分類する手法であって、Ward法やSOMなどの要素技術を使用することにより、これを実現する。前記アソシエーション(関連性抽出)は、関連性の強いデータの組合せパターンを検索する手法であって、相関分析、構造化ニューロなどの要素技術を使用することにより、これを実現する。なお、これら手法を実現するプログラムは、データマイニングエンジンとして既に提供されている。
これらを適宜用いて、当該加工情報生成による加工システムにおけるデータマイニングを行って、所望のデータを得ている。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムの具体的構成例を示すブロック図である。
この図2において、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システム1は、既に説明したが、CNC加工機械3と、設計用コンピュータ5とが高速シリアルバス7で接続されて構成されている。また、前記CNC加工機械3のCNCパラメータは、設計用コンピュータ5のパラメータ取得プログラムにより高速シリアルバス7を介してリアルタイムに取込み可能になっている。また、設計用コンピュータ5のNCデータは、高速シリアルバス7を介してCNC加工機械3の制御系に供給可能になっている。
【0017】
また、前記設計用コンピュータ5は、工作機械状態パラメータやその他の必要なデータを格納する加工データべース50を備えている。さらに、設計用コンピュータ5は、前記コンピュータ支援数値制御工作機械の工作機械状態パラメータを取得して加工データベース50に蓄積し、その蓄積した工作機械状態パラメータを基にデータマイニングして加工データベース50に格納するパラメータ取得プログラム51と、前記パラメータ取得プログラム51で取得した工作機械状態パラメータを取込み、前記加工データベース50からデータを読み取り、これらデータを解析するパラメータ解析プログラム52と、前記パラメータ解析プログラム52からの最適化データや前記加工データベース50からのデータを基に数値制御データを生成する設計プログラム53と、前記設計プログラム53からの数値制御データ及び前記加工データベース50から読み取った必要なデータを基に加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記CNC加工機械3にフィードバックする予測シミュレーションプログラム54とを備えている。
【0018】
上記設計用コンピュータ5は、前記パラメータ取得プログラム51を実行することにより、パラメータ取得手段を実現する。この設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段は、CNC加工機械3から高速シリアルバス7を介してCNCパラメータを指定の周期で取得し、蓄積したCNCパラメータを基にデータマイニングする。そして、前記パラメータ取得手段は、その取得したCNCパラメータを加工データべース50に蓄積し、その蓄積した加工データべース50を基にデータマイニングして加工データべース50に格納することもできる。
【0019】
上記設計用コンピュータ5は、パラメータ解析プログラム52を実行することにより、パラメータ解析手段を実現する。上記設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段は、CNCパラメータや加工データべース50からのデータを取り込んで解析するが、具体的には、取得したCNCパラメータについて加工条件の変化に伴うパラメータ間の関係をグラフ化するとともに、データマイニンクすることで加工負荷に影響を及ぼすパラメータを推測する。
【0020】
また、上記設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段は、工具の絶対位置とパラメータ値とを同時に表示し、大きく値の違うパラメータの表示や、複雑な工具パスに対しても変化を見やすくするために柔に対応するものである。さらに、設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段は、取得したCNCパラメータである制御軸の絶対位置を3次元グラフに表示するとともに、CNCパラメータ値を色の変化として表示することができ、パラメータの変化を視覚的にとらえることを可能にしている。
【0021】
上記設計用コンピュータ5は設計プログラム53を実行することにより、設計手段を実現する。上記設計用コンピュータ5の設計手段は、設計用コンピュータ5の中で金型を設計することができる。また、上記設計用コンピュータ5の設計手段は、前記パラメータ解析手段からの最適化データや前記加工データべース50からの設計データを基に数値制御データを生成することもできる。
【0022】
上記設計用コンピュータ5は予測シミュレーションプログラム54を実行することにより、予測シミュレーション手段を実現する。設計用コンピュータ5の予測シミュレーション手段は、前記設計手段からの数値制御データ及び前記加工データべース50から読み取った必要なデータを基に加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックするようになっている。
【0023】
このような構成された加工情報生成による加工システム1の作用及び実証結果を説明する。
まず、CNCパラメータは非常に多くの項目があり、全てを取得して解析を行うことは現実的ではないので、加工時の機械状態情報として有用なCNCパラメータを加工パラメータとして取り出し、データの取得・解析を行うものとし、加工情報パラメータとして取得するパラメータを表1に示す。
【0024】
【表1】
Figure 0004300322
【0025】
表1において、加工情報パラメータの(1)送り速度(F)[mm/min(分)]の意味は、制御軸の送り速度のことである。加工情報パラメータの(2)制御軸の絶対位置[μm]の意味は、指定した軸の絶対位置であって、リードした絶対位置には工具長さ補正量及びサーボ/加減速遅れ量が常に含まれる。加工情報パラメータの(3)制御軸のサーボ遅れ量の意味は、指定した軸のサーボ遅れ量のことである。加工情報パラメータの(4)制御軸の加減速遅れ量の意味は、指定した軸の加減速遅れ量のことである。加工情報パラメータの(5)実軸回転数(S)[rpm]の意味は、CNC加工機械3側での主軸の実速度である。
【0026】
加工情報パラメータの(6)シリアルスピンドルの負荷情報の意味は、シリアルスピンドルの負荷情報であって、ロードメータ用のデータを数値として出力したもので、各速度での最大トルクを32767とした値である。加工情報パラメータの(7)サーボ調整用ループゲイン[0.01sec-1]の意味は、各軸のサーボ調整ループゲインの値である。加工情報パラメータの(8)サーボ調整用電流[A]の意味は、各軸のサーボ調整実電流の値である。
【0027】
次に、上記CNC加工機械3に対して、下記表2に示す平面直線加工条件を与えて、前記CNC加工機械3を運転して各加工情報パラメータを高速シリアルバス7を介して設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段により取得し、これらを設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段で解析して図3に示した。この図3は、例えばディスプレイに表示し、あるいは、カラープリンタに打ちだしたものである。なお、設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段が取得したCNCパラメータの加工情報パラメータは、加工データべース50に蓄積される。
【0028】
【表2】
Figure 0004300322
【0029】
平面直線加工条件は、表2に示すように、加工条件の「素材」を「NAK80」とし、加工条件の「工具」を「ボールエンドミル」とし、加工条件の「工具径[mm]」を「10[mm]」とし、加工条件の「送り速度[mm/min(分)]を「5000」とし、加工条件の「回転数[rpm]」を「5000[rpm]」とし、加工条件の「刃数」を「2」とし、加工条件の「軸切込み[mm]」を「1.0」とし、かつ、加工条件の「切削長さ[mm]」を「150[mm]」としている。
【0030】
また、ここで、図3は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、所定の平面直線加工条件をCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示した特性図である。
この図3において、図3(a)は送り速度(X軸)の取得パラメータであって、横軸に時間[10m秒]を、縦軸に送り速度[mm/min(分)]を、それぞれとったものである。図3(b)は制御軸の絶対位置の取得パラメータであって、横軸に移動距離を、縦軸に位置[μm]を、それぞれとったものである。
【0031】
図3(c)は実主軸回転数の取得パラメータであって、横軸に移動距離を、縦軸に回転数[rpm]を、それぞれとったものである。図3(d)はシリアルスピンドルの負荷の取得パラメータであって、横軸に時間[10m秒]を、縦軸に負荷を、それぞれとったものである。図3(e)はサーボ調整用ループゲイン(X軸)の取得パラメータであって、横軸に移動距離を、縦軸にループゲイン[0.01sec-1]を、それぞれとったものである。図3(f)はサーボ調整用電流(X軸)の取得パラメータであって、横軸に移動距離を、縦軸に負荷電流[A]を、それぞれとったものである。
【0032】
この図3に示す取得パラメータは、平面直線加工の約3周期分を設計用コンピュータ5において取得したデータであるが、各加工情報パラメータの値は正確に取得されていることがわかる。また、図3(c)の実主軸回転数と、図3(d)のシリアルスピンドルの負荷の関係は強い相関が読み取れるが、他の情報間の相関は、これらの図3からは読み取ることができなかった。これは、CNC加工機械3固有の制御が行われていることを示していると考えられる。
【0033】
上述した結果から、シリアルスピンドルの負荷情報が加工状況に対応して正確に取得されることがわかったため、加工時の工具負荷発生の要因をさらに調査するため、(1)切込み量、(2)送り速度、(3)主軸回転数の3つのパラメータを変化させてCNC加工機械3を運転し、CNC加工機械3の加工情報パラメータを設計用コンピュータ5に取得する動作を行った。
【0034】
(切込み量とスピンドル負荷の関係)
切込み量が増加すると、工具負荷は増加すると予想される。そこで、CNC加工機械3に対して、次の表3に示す加工条件を与えて運転加工させて、設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段によって、そのときの加工情報パラメーCNCパラメータの加工情報パラメータを取り込んだ。また、設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段によって、そのときに取り込んだ取得加工情報パラメータを解析して図4に表示した。なお、この図4も、例えばディスプレイに表示したものである。
【0035】
【表3】
Figure 0004300322
【0036】
この工具負荷検出加工条件は、表3に示すように、加工条件の「加工方法」を「平面直線加工」とし、加工条件の「素材」を「S50C」とし、加工条件の「工具」を「ボールエンドミル」とし、加工条件の「工具径[mm]」を「10[mm]」とし、加工条件の「送り速度[mm/min(分)]」を「5000[mm/min(分)]」とし、加工条件の「回転数[rpm]」を「12000[rpm]」とし、加工条件の「刃数」を「2」とし、加工条件の「軸切込み[mm]」を「1.0」とし、かつ、加工条件の「切削長さ[mm]」を「150[mm]」としている。
【0037】
ここで、図4は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、表3に示す加工条件をCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示したときの特性図である。この図4において、横軸に時間[10m秒]を、縦軸に負荷を、それぞれとったものである。
この図4からわかるように、切込み量が増加すると、スピンドル負荷は増加するが、その増加量は切込み量が多くなるほど急激に増加することがわかる。
【0038】
(送り速度とスピンドル負荷の関係)
CNC加工機械3における切削部の送り速度(F)を7種類に変化させて、その他の加工条件を上記表3と同じにしてCNC加工機械3を運転し加工させた。そのときのCNC加工機械3のCNCパラメータの加工情報パラメータを高速シリアルバス7を介して設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段によって設計用コンピュータ5に取得した。具体的には、取得したCNCパラメータの加工情報パラメータは、設計用コンピュータ5の加工データべース50に蓄積される。また、設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段によって解析した結果を図5に表示する。
【0039】
この図5においても、例えばディスプレイなどに表示し、あるいは、カラープリンタなどでハードコピーをとったものである。なお、送り速度(F)は、F=2000[mm/min]、F=3000[mm/min]、F=4000[mm/min]、F=5000[mm/min]、F=6000[mm/min]、F=7000[mm/min]とした。
【0040】
ここで、図5は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、送り速度を7種に設定しかつその他の条件を表3に示す加工条件にしてCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示したときの特性図である。また、図5は、横軸に時間[10m秒]を、縦軸に負荷を、それぞれとったものである。
この図5では、横軸に時間軸をとっているために、送り速度により図中の曲線の形状は横方向に大きく異なることになる。しかし、各送り速度が早くなるほどスピンドル負荷が大きくなっていることが読み取れる。
【0041】
(主軸回転数とスピンドル負荷の関係)
また、CNC加工機械3における主軸の回転数を2種類(1000[rpm],2000[rpm])に変化させて、その他の加工条件を上記表3と同じにしてCNC加工機械3を運転し加工させた。そのときのCNC加工機械3のCNCパラメータの加工情報パラメータを高速シリアルバス7を介して設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段によって設計用コンピュータ5に取得した。
【0042】
具体的には、設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段によって取得されたCNCパラメータの加工情報パラメータは、設計用コンピュータ5の加工データべース50に蓄積される。また、設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段によって解析した結果を図6に表示する。この図6においても、例えばディスプレイなどに表示し、あるいは、カラープリンタなどでハードコピーをとったものである。
【0043】
ここで、図6は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、主軸回転数を2種に設定しかつその他の条件を表3に示す加工条件にしてCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示したときの特性図である。また、図6は、横軸に時間[10m秒]を、縦軸に負荷を、それぞれとったものである。
この図6からわかるように、主軸回転数が増加するとスピンドル負荷は上昇する。しかし、工具負荷で考えると、回転数が大きいほうが1刃当たりの負荷は小さくなると考えられる。
【0044】
以上の説明した結果から、スピンドル負荷は、切込み量、送り速度、主軸回転数に影響を受けることがわかり、回転数を一定値とした場合にはスピンドル負荷と工具負荷は同様になると考えれるから、工具負荷を切込み量と送り速度で推測することができる。言い換えると、切込み量と、送り速度の両者は切削体積に関係することから、加工負荷は切削体積に関係があり、切削体積から加工負荷が予測できる可能性があることがわかる。
【0045】
(金型形状から工具負荷の予測)
図7は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、金型形状から工具負荷の予測を行うための金型形状を示す斜視図であり、図7(a)は垂直方向に台形をした金型であって、図7(b)は水平方向に台形をした金型である。この図7(a)において、金型20aは、垂直方向に凸状の台形状をしており、平面状の底辺21aに対して斜面22aがなす角度をθとし、斜面22a,22aの上端に平面状の上面23aが形成された形状になっている。
【0046】
図7(b)において、金型20bは、水平方向に凸状の台形状をしており、平面状の底辺21bに対して斜面22bがなす角度をθとし、斜面22b,22bの上端に平面状の上面23bが形成された形状になっている。これら金型20a,20bにおいて、θ=45〔度〕,60〔度〕,75〔度〕の3種類に変化させ、かつ、表4に示す凸形状加工条件に設定してCNC加工機械3によって加工した。
【0047】
【表4】
Figure 0004300322
【0048】
また、CNC加工機械3に設定した凸形状加工条件は、表4に示すように、加工条件の「加工方法」を「凸形状加工」とし、加工条件の「素材」を「NAK80」とし、加工条件の「工具」を「ボールエンドミル」とし、加工条件の「工具径[mm]」を「10[mm]」とし、加工条件の「送り速度[mm/min(分)]」を「3000[mm/min(分)]」とし、加工条件の「回転数[rpm]」を「10000[rpm]」とし、加工条件の「刃数」を「2」とし、加工条件の「軸切込み[mm]」を「1.0」とし、かつ、加工条件の「切削長さ[mm]」を「150[mm]」としている。
【0049】
また、図7(a)に示す金型20aを加工する場合を「パターン1」とし、図7(b)に示す金型20bを加工する場合を「パターン2」として説明する。 このような表4に示す加工条件をCNC加工機械3に設定し、かつ、図7(a)の金型20aを加工したときに、CNCパラメータの加工情報パラメータを、加工CNC加工機械3から高速シリアルバス7を介して設計用コンピュータ5に取得する。このときにも、設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段によって、当該加工情報パラメータが設計用コンピュータ5に取得されて、これが設計用コンピュータ5の例えば加工データべース50に蓄積される。また、設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段によって加工データべース50に蓄積された取得加工情報パラメータを解析し、例えばディスプレイなどへ表示すると、図8に示すような特性図が得られる。
【0050】
ここで、図8は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、垂直方向に凸形状の金型形状をCNC加工機械で加工したときに設計用コンピュータに取得された加工情報パラメータを示す特性図である。図8中において、点線が送り速度のグラフであり、実線が加工負荷のグラフであり、一点鎖線がZ軸座標値[μm]のグラフである。
【0051】
また、図8(a)は金型20aのθが45〔度〕のときのパターン1の特性図であって、横軸に時間[10m秒]が、右側縦軸には送り速度[mm/min]が、左側縦軸にはZ軸座標値[μm]が、それぞれとられている。図8(b)は金型20aのθが60〔度〕のときのパターン1の特性図であって、横軸に時間[10m秒]が、右側縦軸には送り速度[mm/min]が、左側縦軸にはZ軸座標値[μm]が、それぞれとられている。図8(c)は金型20aのθが75〔度〕のときのパターン1の特性図であって、横軸に時間[10m秒]が、右側縦軸には送り速度[mm/min]が、左側縦軸にはZ軸座標値[μm]が、それぞれとられている。また、図8は凸加工一周期分のデータである。
【0052】
加工パターン1では、金型20aの凸形状の開始点及び終点に大きい負荷が現れている。また、金型20aの凸形状のピーク両端では負荷が小さくなっている。これらは、加工体積の増減が加工負荷の変化として現れたものと考えられる。さらに、送り速度は一定ではなく、形状によって変化していることから、CNC加工機械3の制御系内部でNCデータを先読みして制御していることが読み取れる。角度θについては、加工負荷に対しては大きな差は見られないが、送り速度に対しては、角度θが大きくなると加減速の変化が大きくなっていることがわかる。これは急な勾配の形状を加工する際の切削体積の増加による加工負荷の増加を、送り速度の制御によって調整しているものと考えられる。
【0053】
一方、金型20bを加工する場合について説明すると、上述したような表4に示す加工条件をCNC加工機械3に設定し、かつ、図7(b)の金型20bを加工したときに、CNCパラメータの加工情報パラメータを、加工CNC加工機械3から高速シリアルバス7を介して設計用コンピュータ5に取得する。このときにも、設計用コンピュータ5のパラメータ取得手段によって、当該加工情報パラメータが設計用コンピュータ5に取得されて、これが設計用コンピュータ5の例えば加工データべース50に蓄積される。また、設計用コンピュータ5のパラメータ解析手段によって加工データべース50に蓄積された取得加工情報パラメータを解析し、例えばディスプレイなど表示すると、図9に示すような特性図が得られる。
【0054】
ここで、図9は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、水平方向に凸形状の金型形状をCNC加工機械で加工したときに設計用コンピュータに取得された加工情報パラメータを示す特性図である。図9中において、点線が送り速度のグラフであり、実線が加工負荷のグラフであり、一点鎖線がZ軸座標値[μm]のグラフである。
【0055】
また、図9(a)は金型20bのθが45〔度〕のときのパターン2の特性図であって、横軸に時間[10m秒]が、右側縦軸には送り速度[mm/min]が、左側縦軸にはZ軸座標値[μm]が、それぞれとられている。図9(b)は金型20bのθが60〔度〕のときのパターン2の特性図であって、横軸に時間[10m秒]が、右側縦軸には送り速度[mm/min]が、左側縦軸にはZ軸座標値[μm]が、それぞれとられている。図9(c)は金型20bのθが75〔度〕のときのパターン2の特性図であって、横軸に時間[10m秒]が、右側縦軸には送り速度[mm/min]が、左側縦軸にはZ軸座標値[μm]が、それぞれとられている。また、図9は凸加工一周期分のデータである。
【0056】
加工パターン2については、図8及び図9から、上記パターン1ほど加工負荷の変化はよられないことがわかる。同時に、送り速度の変化も小さい。これは、加工負荷の発生要因は、切削体積の大きさだけではなく、切削部分のボールエンドミル周速度も要因として働いているものと考えられる。
また、作業者に対して、これら加工情報を容易に理解させる目的で、複雑な工具パス上に加工情報を色別で表示する表示メニューを作成し、図10に示すようにディスプレイに表示させる。この図10において、材料はNAK80であり、送り速度Fは3000[mm/min]とし、回転数は10000[rpm]とした。このときに、図10に示すように、θ=45〔度〕、θ=60〔度〕、θ=75〔度〕の三種類の表示メニューが表示されている。
【0057】
(加工情報による工具負荷予測)
上述した各種情報を基に、設計用コンピュータ5の予測シミュレーションプログラム54によって工具負荷の予測を行うこととする。
設計用コンピュータ5の設計手段によってCAMデータを得るか、あるいは、外部よりCAMデータを設計用コンピュータ5に取得する。
設計用コンピュータ5の予測シミュレーション手段は、前記取得したCAMデータから計算する1〔秒〕毎の切削体積とスピンドル回転数を説明変数とし、加工負荷(=スピンドル負荷)を目的変数として重回帰分析により、予測する。
(予測負荷)=a×V+(エアカット時の負荷) ………(1)
(エアカット時の負荷)=b×R+c ………(2)
ここで、a,b,cは重回帰分析により求まる定数、Vは単位時間当たりの切削体積[mm3/秒]、Rはスピンドル回転数[rpm]を表す。
【0058】
上述したような動作を行って設計用コンピュータ5の内部に取得してある実測の実負荷と、上記数式1及び数式2を用いて設計用コンピュータ5の予測シミュレーション手段で計算した結果を図11に示した。
ここで、図11は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、切削体積から見た加工負荷の予測負荷と実負荷の比較結果を示す特性図であって、実線が実負荷を、点線が予測負荷を示したものである。また、この図11において、横軸に切削体積[mm3/秒]を、縦軸に負荷情報を、それぞれとったものである。
【0059】
上述したようにして実際に設計用コンピュータ5に得た実負荷と予測負荷は概ね同じ傾向を示し、最大誤差は4%程度であった。また、設計用コンピュータ5の予測シミュレーション手段における予測には、1〔秒〕毎の切削体積を使用しているが、これはCNC加工機械3の加工シミュレーシターから出力される切削体積を利用しているためである。したがって、さらに様々な条件で加工データをデータマイニングすることにより、正確な予測も可能である。
【0060】
図12は、本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、凹凸加工における予測負荷と実負荷の比較を示す特性図であって凸形状切削体積から見た加工負荷の予測負荷と実負荷の比較結果を示す特性図であって、実線が実負荷を、点線が予測負荷を示したものである。また、この図12において、横軸にX軸座標値を、縦軸に加工負荷を、それぞれとったものである。
【0061】
設計用コンピュータ5の予測シミュレーション手段は、凹凸加工について、予測シミュレーションを行った結果は、図12の実線に示す予測負荷として表示される。一方、上述したように設計用コンピュータ5に蓄積されている実負荷についても、図12の点線に示す実負荷として表示される。また、設計用コンピュータ5の予測シミュレーション手段は、CNC加工機械3のNCシミュレーター上の1〔秒〕毎の切削体積から予測している。
【0062】
この図12において、予測負荷と実負荷を比較すると、全体的な傾向はよくシミュレーションできている。しかしながら、予測負荷では大きなピークが2カ所あるが実負荷には見られない。これの原因としては、CNCパラメータの取得周期、CNC加工機械3の動作スピードなどが考えられるが、負荷のピークのでる位置が明確に確認できるため、工具破損を未然に防げるととともに、NCデータの送り速度の最適化が可能である。
【0063】
上述した本発明の実施の形態では、CNC加工機械3による金型加工の場合におけるCNC加工機械3からのCNCパラメータを設計用コンピュータ5に得てデータマイニングし、解析し、シミュレーションし、そのシミュレーション結果をCNC加工機械3にフィードバックできるシステムとして説明したが、これに限らず、本発明の実施の形態は、CNC加工機械による他の加工の場合におけるCNC加工機械からのCNCパラメータを設計用コンピュータに得てデータマイニングし、解析し、シミュレーションし、そのシミュレーション結果をCNC加工機械3にフィードバックできるシステムや、その他の数値制御加工機での加工の場合における当該その他の数値制御加工機から工作機械状態パラメータを設計用コンピュータに得てデータマイニングし、解析し、シミュレーションし、そのシミュレーション結果を当該その他の数値制御加工機にフィードバックできるシステムにも適用できる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る加工情報生成による加工システムによれば、CNC加工機械のCNCパラメータを設計用コンピュータに取得しデータマイニングし、前記取得した工作機械状態パラメータ及び数値制御データを基に加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックすることがてきるので、最適なCNC加工機械の制御ができ、工具破損を防止でき、かつ、NCデータの送り速度の最適化できる。
【0065】
また、本発明に係る加工情報生成プログラムによれば、設計用コンピュータに読み込ませれば、CNC加工機械のCNCパラメータを設計用コンピュータに取得しデータマイニングし、前記取得した工作機械状態パラメータ及び数値制御データを基に加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックする動作をさせることがてきるので、最適なCNC加工機械の制御ができるシステムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムの具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、所定の平面直線加工条件をCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示した特性図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、表3に示す加工条件をCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示したときの特性図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、送り速度を7種に設定しかつその他の条件を表3に示す加工条件にしてCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示したときの特性図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、主軸回転数を2種に設定しかつその他の条件を表3に示す加工条件にしてCNC加工機械に与えてCNC加工機械を動作させ、そのときの加工情報パラメータについて設計用コンピュータに取得したデータを表示したときの特性図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、金型形状から工具負荷の予測を行うための金型形状を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、垂直方向に凸形状の金型形状をCNC加工機械で加工したときに設計用コンピュータに取得された加工情報パラメータを示す特性図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、水平方向に凸形状の金型形状をCNC加工機械で加工したときに設計用コンピュータに取得された加工情報パラメータを示す特性図である。
【図10】作業者に対して、加工情報を容易に理解させる目的で複雑な工具パス上に加工情報を色別で表示する表示メニューを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、切削体積から見た加工負荷の予測負荷と実負荷の比較結果を示す特性図であって、実線が実負荷を、点線が予測負荷を示したものである。
【図12】本発明の実施の形態に係る加工情報生成による加工システムにおいて、凹凸加工における予測負荷と実負荷の比較を示す特性図であって凸形状切削体積から見た加工負荷の予測負荷と実負荷の比較結果を示す特性図である。
【符号の説明】
1 加工情報生成による加工システム
3 CNC加工機械
5 設計用コンピュータ
7 高速シリアルバス
20a,20b 金型
50 加工データべース
51 パラメータ取得プログラム
52 パラメータ解析プログラム
53 設計プログラム
54 予測シミュレーションプログラム

Claims (4)

  1. コンピュータ支援数値制御加工機械と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータとを高速バスで接続してなる加工情報生成による加工システムであって、
    前記設計用コンピュータは、
    前記コンピュータ支援数値制御加工機械の工作機械状態パラメータ、工作機械状態パラメータをデータマイニングしたデータ、設計データ及び前記工作機械(状態)パラメータに影響を及ぼす少なくとも切り込み量、送り速度、主軸回転数から予測可能なデータを格納する加工データべースと、
    前記コンピュータ支援数値制御工作機械の工作機械状態パラメータを取得して加工データベースに蓄積し、その蓄積した工作機械状態パラメータを基にデータマイニングし,そのデータマイニングしたデータを加工データベースに格納するパラメータ取得手段と、
    前記パラメータ取得手段で取得した工作機械状態パラメータを取込み、前記加工データベースから前記データマイニングしたデータを読み取り、前記読み取りしたデータに基づいて加工負荷に影響を及ぼすパラメータを推測するパラメータ解析手段と、
    前記パラメータ解析手段で解析したデータ及び前記加工データベースからの設計データを基に数値制御データを生成する設計手段と、
    前記設計手段からの数値制御データ及び前記加工データベースから読み取った工作機械状態パラメータのうち加工情報生成シミュレーションを行うのに必要なデータを基に加工負荷に関する加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックする予測シミュレーション手段と
    を備えたことを特徴とする加工情報生成による加工システム。
  2. 前記パラメータ解析手段は、工作機械状態パラメータについて加工条件の変化に伴うパラメータ間の関係をグラフ化することができる手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の加工情報生成による加工システム。
  3. コンピュータ支援数値制御加工機械と、データ収集・予測制御を行う設計用コンピュータとを高速バスで接続してなる加工情報生成による加工システムにおける設計用コンピュータで実行される加工情報生成プログラムであって、
    前記コンピュータ支援数値制御加工機械の工作機械状態パラメータ、工作機械状態パラメータをデータマイニングしたデータ、設計データ及び前記工作機械(状態)パラメータに影響を及ぼす少なくとも切り込み量、送り速度、主軸回転数から予測可能なデータを格納する加工データべースを備え、
    前記コンピュータ支援数値制御工作機械の工作機械状態パラメータを取得して加工データベースに蓄積し、その蓄積した工作機械状態パラメータを基にデータマイニングし,そのデータマイニングしたデータを加工データベースに格納するパラメータ取得プログラムと、
    前記パラメータ取得手段で取得した工作機械状態パラメータを取込み、前記加工データベースから前記データマイニングしたデータを読み取り、前記読み取りしたデータに基づいて加工負荷に影響を及ぼすパラメータを推測するパラメータ解析プログラムと、
    前記パラメータ解析手段で解析したデータ及び前記加工データベースからの設計データを基に数値制御データを生成する設計プログラムと、
    前記設計手段からの数値制御データ及び前記加工データベースから読み取った工作機械状態パラメータのうち加工情報生成シミュレーションを行うのに必要なデータを基に加工負荷に関する加工情報生成シミュレーションを行い、そのシミュレーション結果による最適状態での数値制御データを前記コンピュータ支援数値制御加工機械にフィードバックする予測シミュレーションプログラムと
    を備えたことを特徴とする加工情報生成プログラム。
  4. 前記パラメータ解析プログラムは、工作機械状態パラメータについて加工条件の変化に伴うパラメータ間の関係をグラフ化することができることを特徴とする請求項3記載の加工情報生成プログラム。
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