JP7274659B1 - 情報処理装置および情報処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】目標切削力を容易に算出することができるようにする。【解決手段】ある態様の情報処理装置は、工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて複数の切削力を算出し、算出された複数の切削力を複数のグループに分け、複数のグループから1つのグループを選択し、選択されたグループ内で目標切削力を算出する算出部と、算出された目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成する生成部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、工作機械における工具の送り速度を調整する技術に関する。
工作機械では、切削工具またはワークを回転させ、切削工具をワークに押し当てることによって、ワークを切削する。このとき切削工具を移動させる速度を「送り速度」という。工作機械における送り速度は、NC(Numerical Control)プログラムによって設定される。
送り速度を大きくすると、一気に削る量が多くなり加工効率が高くなるものの、切削工具を回転させるモータと切削工具に対する負荷が大きくなる。逆に、送り速度を小さくすると、それらの負荷を抑えられるが、加工効率が低くなる。送り速度を決めるためには、モータと切削工具に対する負荷に配慮する必要がある。一般的には、切削工具の侵入に対する素材の抵抗を示す切削力に着目して、モータと切削工具に対する負荷をコントロールする。
特開2003-263208号公報
送り速度と切削力には関係性があり、種々の要因(たとえば、ワークの材質や切削工具の形状)を考慮すれば、ある値の切削力を生じさせる送り速度を推測することが可能である。この関係性を利用して、目標とする切削力(以下、「目標切削力」という)に応じて、NCプログラムに含まれる送り速度を調整することにより切削力を最適化する機能(以下、「切削力最適化機能」という)がある(特許文献1)。
ユーザは、使用対象のNCプログラムに関して目標切削力を設定すれば、切削力最適化機能によって、切削力が最適化された状態のNCプログラムを得ることができる。
但し、目標切削力の値をどの程度に設定するかの判断は、ユーザの経験および知識に依存する。熟達したユーザであれば、工作機械、切削工具およびワークの特性を考慮して、モータと切削工具に対して過負荷とならない切削力を推定し、目標切削力を正しく設定することができる。一方、未熟なユーザにとって、適正な目標切削力を見極めることは、難しい。
本発明のある態様は、工作機械で用いられるNCプログラムを生成する情報処理装置である。この情報処理装置は、工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて複数の切削力を算出し、算出された複数の切削力を複数のグループに分け、複数のグループから1つのグループを選択し、選択されたグループ内で目標切削力を算出する算出部と、算出された目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成する生成部と、を備える。
本発明の別の態様は、工作機械で用いられるNCプログラムを生成する情報処理プログラムである。このプログラムは、工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて複数の切削力を算出し、算出された複数の切削力を複数のグループに分け、複数のグループから1つのグループを選択し、選択されたグループ内で目標切削力を算出する機能と、算出された目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成する機能と、を有する。
本発明によれば、目標切削力を容易に算出することができる。
実施形態に係る工作機械のハードウェア構成図である。 情報処理装置の機能ブロック図である。 算出部によって算出された切削力の遷移図である。 目標切削力算出処理の概要を表す図である。 最適化結果画面を表す図である。 NCプログラム生成処理を表すフローチャートである。 変形例に係る遷移グラフを含む画面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
図1は、実施形態に係る工作機械のハードウェア構成図である。
工作機械1は、例えばマシニングセンタまたはターニングセンタである。マシニングセンタでは、主軸に取り付けられたフライス、ドリルまたはエンドミルなどの切削工具をモータで回転させ、回転している切削工具をワークに押し当てて切削を行う。ターニングセンタでは、回転軸に取り付けられたワークをモータで回転させ、バイトなどの切削工具を回転しているワークに押し当てて切削を行う。また、複合的に加工を行う工作機械においても同様である。本実施形態では、これらの工作機械における切削工具の送り速度を、より適正に定められるようにする。以下では、切削工具を単に「工具」という。
工作機械1は、操作制御装置50、数値制御装置52、加工装置2、工具交換部54および工具格納部56を含む。数値制御装置52は、NCプログラムにしたがって加工装置2に制御信号を送信する。加工装置2は、数値制御装置52からの指示にしたがって加工装置2の主軸とテーブル、あるいは回転軸と刃物台などを駆動してワークを加工する。加工装置2は、主軸または回転軸を回転させるモータを含む(図示せず)。
操作制御装置50は、ユーザにユーザインターフェース機能を提供する操作盤を含む。ユーザは操作制御装置50を介して数値制御装置52を制御する。工具格納部56は工具を格納する。工具交換部54は、いわゆるATC(Automatic Tool Changer)に対応する。工具交換部54は、数値制御装置52からの交換指示にしたがって、工具格納部56から工具を取り出し、取付部(主軸または刃物台)にある工具と取り出した工具を交換する。
数値制御装置52には情報処理装置100が接続される。情報処理装置100は、送り速度を最適化していないNCプログラム(以下、「最適化前NCプログラム」という)に基づいて、送り速度が最適化されたNCプログラム(以下、「最適化後NCプログラム」という)を生成し、数値制御装置52へ出力する。数値制御装置52は、最適化後NCプログラムを実行して加工装置2を制御する。情報処理装置100は、操作制御装置50の一部として構成されてもよい。情報処理装置100は、一般的なラップトップPC(Personal Computer)あるいはタブレット・コンピュータであってもよい。
図2は、情報処理装置100の機能ブロック図である。
情報処理装置100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コンピュータプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
なお、操作制御装置50および数値制御装置52の各構成要素も、プロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され演算器に処理命令を供給するソフトウェアにより実現されてもよい。
情報処理装置100は、入出力インターフェース部110、データ処理部112、データ格納部114およびユーザインターフェース処理部116を含む。入出力インターフェース部110は、外部装置とのデータのやりとりを含む入出力インターフェースに関する処理を担当する。データ格納部114は、各種プログラムおよび各種データを格納する。ユーザインターフェース処理部116は、ユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインターフェースに関する処理を担当する。
データ処理部112は、入出力インターフェース部110により取得されたデータ、データ格納部114に格納されているデータ、およびユーザインターフェース処理部116により取得されたデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部112は、入出力インターフェース部110、データ格納部114およびユーザインターフェース処理部116のインターフェースとしても機能する。
入出力インターフェース部110は、入力部120および出力部122を含む。
入力部120はデータ取得部124を含む。データ取得部124は、CAM(Computer Aided Manufacturing)装置160からCL(Cutter Location)データを取得する。データ取得部124は、手動または自動でNCプログラムを生成する図示略のNCプログラム生成装置から最適化前NCプログラムを取得してもよい。出力部122はプログラム出力部126を含む。プログラム出力部126は、データ処理部112で生成された最適化後NCプログラムを数値制御装置52へ出力する。
CAM装置160は、図示略のCAD(Computer Aided Design)装置で生成されたCADデータを取得するとともに、経路生成情報(座標系、工具形状,送り速度、回転軸回転数等)を取得する。CAM装置160は、CLデータ生成部162およびデータ出力部164を含む。CLデータ生成部162は、CADデータと経路生成情報に基づいてCLデータを生成する。データ出力部164は、生成されたCLデータを情報処理装置100へ出力する。CLデータには、送り速度が含まれる。
データ格納部114は、CLデータ、最適化前NCプログラムおよび最適化後NCプログラムを格納する。データ格納部114は、データ処理部112が演算処理を行う場合のワーキングエリアとして機能するメモリを含む。また、データ格納部114は、プログラム格納部140を含む。プログラム格納部140は、NCプログラムを生成するための情報処理プログラムを格納する。
ユーザインターフェース処理部116は、入力部150および出力部152を含む。
入力部150は、タッチパネル、各種キーあるいはハンドル等のハードデバイスを介してユーザからの操作入力を受け付ける。出力部152は、表示部(図示せず)への画像表示あるいは音声出力を介して、ユーザに各種情報を提供する。表示部は、情報処理装置100に備えられてもよいし、情報処理装置100の外にあって通信線で接続されてもよい。
データ処理部112は、表示制御部130、算出部132、生成部134および変換部136を含む。
表示制御部130は、表示部への画像表示を制御する。算出部132は、最適化前NCプログラムに関して切削力のシミュレーションを実行し、さらに目標切削力を算出する。切削力とは、切削工具の侵入に対する素材の抵抗である。目標切削力は、NCプログラムの実行によって実現させたい切削力である。生成部134は、最適化前NCプログラムに含まれる送り速度を調整することで切削力を最適化させ、最適化後NCプログラムを生成する。変換部136は、ポストプロセッサとして機能し、データ取得部124が取得したCLデータを最適化前NCプログラムに変換する。なお、切削力の最適化において基礎となるNCプログラムは、CLデータから変換された最適化前NCプログラムでもよいし、データ取得部124によって取得された最適化前NCプログラムでもよい。
図3は、算出部132によって算出された切削力の遷移図である。
図3の上部のグラフは、最適化前NCプログラムに関するシミュレーション結果である切削力の遷移を表す。横軸は、加工開始からの経過時間[S(秒)]を表す。縦軸は、加工中に生じる切削力[N(ニュートン)]を表す。図示した細線P1は、最適化前NCプログラムを実行させたと想定した場合の切削力の遷移を表している。切削が行われていないときは、切削力が生じず、切削が行われている間だけ、切削力の値が大きくなる。この例では、大まかに3段階の切削が行われる。切削中に一時的な変動はあるが、最初の切削段階R1では約550Nの切削力が生じ、次の切削段階R2では約750Nの切削力が生じ、最後の切削段階R3では約600Nの切削力が生じると推測される。
時系列の切削力は、最適化前NCプログラムに設定されている送り速度に基づいて算出される。具体的には、算出部132は、最適化前NCプログラムに記述されている所定加工に関するNCコードに基づいて、加工中における工具とワークの位置関係を計算し、工具とワークが接触しているときの素材(ワーク)の抵抗を算出する。時系列の切削力を決める要因には、送り速度の他に、被削材種、工具径、工具の刃数、工具の回転数、1刃当たりの送り量、接触している面積などがある。算出部132は、これらの要因に基づいて、工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて時系列の切削力(複数の切削力の例)を算出する。
図示のように、最適化前NCプログラムをそのまま実行させると、切削力がばらつくと推測される。特に、切削段階R2における切削力は、突出している。このときの切削では、モータと工具に高い負荷がかかることになる。
最適化前NCプログラムに含まれる送り速度を修正すれば、切削力のばらつきを抑制することができる。人的に送り速度を再設定し、シミュレーションを実行して確認する作業を繰り返すことによって、送り速度を調整することも可能である。しかし、作業負担が大きいので、労力を軽減するために切削力最適化機能が利用される。切削力最適化機能では、最適化前NCプログラムに含まれる送り速度により生じる切削力を最適化する。切削力を最適化するので、加工時間を短縮し、工具寿命を延ばすことができる。
図3の中央のグラフに、切削力最適化機能に対して設定される目標切削力を示す。
従来であれば、シミュレーションで得られた切削力の遷移を見て、ユーザが目標切削力を決める。そして、ユーザは、切削力最適化機能に対して目標切削力を設定する。図示の一点鎖線Qは、目標切削力を示している。目標切削力は、常に一定である。この例では、ユーザが、目標切削力として570[N]を設定している。
切削力最適化機能では、各切削段階R1~R3において目標切削力に近い切削力を生じさせるように、送り速度を算出する。送り速度は、その時々の切削状況に応じて適正な値になるように修正される。このようにして、最適化後NCプログラムが生成される。なお、切削力最適化機能によって送り速度がどのように変わったかは、図示していない。
図3の下部のグラフは、最適化された切削力の遷移を示す。
切削力最適化機能では、最適化後NCプログラムを実行した場合の時系列の切削力も算出する。図示した破線P2は、最適化後NCプログラムを実行させたと想定した場合の切削力の遷移を示している。各切削段階R1~R3において、切削力は、ほぼ目標切削力と一致している。したがって、最適化後NCプログラムを実際に用いれば、工具には、目標に合わせてほぼ均一な切削力が生じるようになる。この例では、突出していた切削段階R2の切削力が軽減されて、モータと工具に高い負荷がかからなくなる。
本発明では、人的判断によらず、シミュレーション結果に基づいて目標切削力を自動的に算出することによって、未熟なユーザにとって適正な目標切削力を見極めることが難しいという問題を解決する。
図4は、目標切削力算出処理の概要を表す図である。
図4の上部は、シミュレーション結果に関するサンプリングの例を表す。図3の例をベースとしている。算出部132は、シミュレーション結果である時系列の切削力から、所定時間の間隔でサンプルを抽出する。図4では、細線P1上のサンプルを黒丸で表している。
但し、切削していないときの切削力は、参照しないようにする。そのため、足切り閾値fminを設ける。この例で、足切り閾値fminは、100[N]である。足切り閾値fminよりも小さい切削力は、サンプル群から除外される。
算出部132は、抽出されたサンプルを複数のグループに分ける。各グループは、切削力の区間によって定義される。図4では、区間の幅をΔfと表した。区間の幅を「分解能」と言ってもよい。区間の幅Δfとして、なるべく小さい値を設定した方がよいが、小さ過ぎると各グループに含まれるサンプル数がばらつくため、適切な目標切削力を得にくくなるという面がある。いくつかの事例で、良好な目標切削力が得られることを確認できた値を、区間の幅Δfとして採用してもよい。また、区間の幅Δfは固定値でもよいが、ユーザが区間の幅Δfの値を設定できるようにしてもよい。その場合には、入力部150において、ユーザ操作で入力される区間の幅Δfの値を受け付け、算出部132は、受け付けた値を区間の幅Δfとして用いてグループ分けを行う。あるいは、算出部132が、サンプル数に応じて区間の幅Δfを決めてもよい。
この例で、区間の幅Δfは、100[N]である。図中の枠で表したように、100~200[N]の区間、200~300[N]の区間、・・・1000~1100[N]の区間が設定され、各区間に属するサンプルを、それぞれグループとする。この例では、抽出されたサンプルが10個のグループに分けられる。このように、算出部132は、複数の切削力を複数のグループに分ける。
図4の下部は、目標切削力の特定方法を表す。
目標切削力は、上述したグループ分けに基づいて特定される。まず、算出部132は、各グループのうち、最もサンプル数が多いグループを選択する。この例では、網掛けパターンを付した500~600[N]の区間のグループが、最もサンプル数が多い。したがって、算出部132は、このグループを選択する。このように、算出部132は、複数のグループから1つのグループを選択する。この例で、算出部132は、複数のグループのうち、算出された切削力を最も多く含むグループを、1つのグループとして選択する。
次に、算出部132は、選択されたグループに含まれるサンプル群における切削力の平均値を算出する。そして、算出された平均値が目標切削力となる。この例では、500~600[N]の範囲内の切削力の平均値:570[N]が、目標切削力となる。このように、算出部132は、選択されたグループ内で目標切削力を算出する。この例で、算出部132は、選択されたグループ内の切削力の平均値を、目標切削力とする。
図5は、最適化結果画面を表す図である。
情報処理装置100は、最適化の処理を終えると、最適化結果画面を表示する。たとえば、最適化結果画面の左側には、最適化の内容を表すウィンドウが表示される。最適化ターゲットとして切削力が選択されており、切削力に基づく最適化が行われたことを示している。他の項目に基づく最適化については、省略する。目標値領域210には、目標切削力の値が表示される。この例では、目標切削力として570.000[N]が自動的に設定されたことを示している。
最適化結果画面の右側には、切削力[N]の遷移を示すグラフが表示される。図3で説明したように、細線P1は、最適化前NCプログラムを実行させたと想定した場合の切削力の遷移を表し、一点鎖線Qは、目標切削力を表し、破線P2は、最適化後NCプログラムを実行させたと想定した場合の切削力の遷移を表している。シミュレーションにおいて算出された複数の切削力(P1)と、最適化後NCプログラムに基づく複数の切削力(P2)とが表示されるので、切削力がどのように調整されたかを把握しやすい。
ユーザは、目標切削力を変更して、切削力の最適化をやり直すことができる。入力部150は、キーボードなどの数値入力操作によって、目標値領域210に入力される目標切削力の値を受け付けてもよいし、グラフに表示されている一点鎖線Qを上下方向へスライドさせるマウスまたはタッチパネルの操作によって、目標切削力の変更を受け付けてもよい。目標切削力が変更された後に、ユーザ操作によって再計算ボタン214が選択された場合には、生成部134は、変更された目標切削力に基づいて、最適化後NCプログラムを生成し直す。そして、表示制御部130は、生成し直された最適化後NCプログラムに基づく最適化結果画面を、表示部に表示させる。具体的には、目標値の一点鎖線Qが上下方向に移り、グラフの破線P2が書き換わる。このように、入力部150は、NCプログラムの生成に用いられる目標切削力の変更を受け付け、生成部134は、変更された目標切削力に基づいてNCプログラムを生成するので、ユーザの判断で目標切削力を変更したNCプログラムを得られる。
ユーザ操作によってOKボタン212が選択された場合には、最適化後NCプログラムが出力される。キャンセルボタン216が選択された場合には、最適化後NCプログラムは出力されない。
図6は、NCプログラム生成処理を表すフローチャートである。
データ取得部124は、たとえばAPT(Automatically Programming Tools)形式のCLデータまたは最適化前NCプログラムを入力する(S10)。入力されたCLデータまたは最適化前NCプログラムは、データ格納部114に格納される。
図示したAPT形式のCLデータには、「FEDRAT/PERMIN 500.0」のコードが含まれる。このうち、「500.0」は、送り速度を示している。このように、CLデータには、送り速度が設定されている。
図示した最適化前NCプログラムには、「G01 X55.0 Y-41.0 F500.0」のコードが含まれる。このうち、「F500.0」は、送り速度を示している。このように、最適化前NCプログラムには、送り速度が設定されている。
CLデータが入力された場合には、変換部136は、CLデータをNCプログラムへ変換する(S12)。変換された最適化前NCプログラムは、データ格納部114に格納される。
算出部132は、最適化前NCプログラムに関する切削力のシミュレーションを実行する(S14)。このシミュレーションの結果として、最適化前NCプログラムが実行された場合に、加工中に生じる時系列の切削力が求められる。
算出部132は、シミュレーション結果に基づいて、目標切削力算出処理を実行する(S16)。図4に関連して説明したように、目標切削力算出処理によって目標切削力が算出される。
生成部134は、目標切削力に基づいて、最適化後NCプログラムを生成する(S18)。具体的には、目標切削力が設定された切削力最適化機能によって切削力が最適化され、最適化後NCプログラムが生成される。最適化後NCプログラムでは、最適化前NCプログラムに含まれていた元の送り速度に代えて、新たな送り速度が付加される。最適化前NCプログラムに含まれるNCコードのうち、送り速度に関わらないNCコードは、そのまま引き継がれる。このように、生成部134は、算出された目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成する。付加されるNCコードは、切削力の最適化によって修正された送り速度を含む。
表示制御部130は、表示部に最適化結果画面(図5)を表示させる(S22)。図5の右側のグラフに示したように、表示制御部130は、シミュレーションにおいて算出された複数の切削力(P1)と、NCプログラムに基づく複数の切削力(P2)とを、表示部に表示させる。
プログラム出力部126は、生成された最適化後NCプログラムを出力する(S22)。図示した最適化後NCプログラムは、送り速度が「F500.0」から「F1200.0」へ変更されている。
以上、実施形態に基づいて情報処理装置100について説明した。
本実施形態の情報処理装置100では、工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて複数の切削力を算出するので、目標切削力を判断するための基礎データの信頼性が高い。情報処理装置100は、複数の切削力を複数のグループに分け、複数のグループから1つのグループを選択し、選択されたグループ内で目標切削力を算出するので、的確な範囲で目標切削力を定められる。情報処理装置100は、算出された目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成するので、モータと工具への過負荷を防ぐNCプログラムが得られやすい。このように、信頼性が高い目標切削力を自動的に設定できるので、未熟なユーザであっても、簡便に切削力最適化機能を利用できるようになる。
また、情報処理装置100は、複数のグループのうち、算出された切削力を最も多く含むグループを、1つのグループとして選択するので、特異なサンプルの影響を排除できる。
また、情報処理装置100は、選択されたグループ内の切削力の平均値を、目標切削力とするので、過不足が生じ難く、より妥当な目標値を得やすい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
[変形例]
上記実施形態では、最適化結果画面において切削力の遷移を示すグラフを表示する例について説明したが、情報処理装置100は、送り速度の遷移を示すグラフを表示してもよい。
算出部132は、切削力のシミュレーションにおいて、最適化前NCプログラムによる時系列の送り速度(複数の送り速度の例)を算出する。また、算出部132は、切削力最適化機能において、最適化後NCプログラムによる時系列の送り速度(複数の送り速度の例)を算出する。
図7は、変形例に係る遷移グラフを含む画面図である。
画面の上部に、切削力の遷移グラフを表示し、画面の下部に、送り速度の遷移グラフを表示している。ここでは、2つの遷移グラフを並べて表示する画面の例を示したが、最適化結果画面において、切削力の遷移グラフに代えて、送り速度の遷移グラフを表示してもよい。
上部に示した切削力の遷移グラフは、目盛りの間隔が長くなっているが、表示されている内容は、図5と同様である。下部に示した送り速度の遷移グラフの横軸は、上部のグラフと同様に経過時間[S]を表す。縦軸は、送り速度[mm/min(分)]を表す。
20[S]経過した付近では、最適化前の切削力(P1)が目標切削力(Q)よりも小さい。この場合には、吹き出し202に示すように、最適化後の送り速度(S2)を、最適化前の送り速度(S1)よりも大きくする。これにより、矢印200に示すように、最適化後の切削力(P2)は、大きくなり目標切削力(Q)に近づく。一方、80[S]経過した付近では、最適化前の切削力(P1)が目標切削力(Q)よりも大きい。この場合には、吹き出し206に示すように、最適化後の送り速度(S2)を、最適化前の送り速度(S1)よりも小さくする。これにより、矢印204に示すように、最適化後の切削力(P2)は、小さくなり目標切削力(Q)に近づく。この図では、説明の便宜のために、枠線、噴き出しおよび矢印を示したが、これらは画面に表示されない。
このように、表示制御部130が、シミュレーションにおいて算出された複数の送り速度を表す細線S1と、最適化後NCプログラムに基づく複数の送り速度を表す破線S2とを表示するので、ユーザは、送り速度がどのように調整されたかを把握しやすい。
[その他の変形例]
上記実施形態では、切削力最適化機能において、最適化後NCプログラムを実行した場合の時系列の切削力も算出すると説明した。その他の方法として、算出部132が、切削力最適化機能によって最適化後NCプログラムを生成した後に、生成された最適化後NCプログラムに基づいて切削力のシミュレーションを行って、そのシミュレーションにおいて、最適化後NCプログラムによる時系列の切削力を算出してもよい。
上述の変形例では、算出部132が、切削力最適化機能において、最適化後NCプログラムによる時系列の送り速度を算出すると説明した。その他の方法として、算出部132が、切削力最適化機能によって最適化後NCプログラムを生成した後に、生成された最適化後NCプログラムに基づいて切削力のシミュレーションを行い、そのシミュレーションにおいて、最適化後NCプログラムによる時系列の送り速度を算出してもよい。
実施形態および上述の変形例では、切削力が最適化されるものとして説明したが、本願発明は、必ずしも切削力を最適にする「切削力の最適化」として機能する場合に限られない。本願発明は、切削力をより正しくする「切削力の適正化」としても機能し得る。さらに、本願発明は、所定基準に合致させ、あるいは近づけるように切削力を改める「切削力の調整」としても機能し得る。
上記実施形態では述べなかったが、上述した情報処理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、提供されてもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 工作機械、2 加工装置、50 操作制御装置、52 数値制御装置、54 工具交換部、56 工具格納部、100 情報処理装置、110 入出力インターフェース部、112 データ処理部、114 データ格納部、116 ユーザインターフェース処理部、120 入力部、122 出力部、124 データ取得部、126 プログラム出力部、130 表示制御部、132 算出部、134 生成部、136 変換部、140 プログラム格納部、150 入力部、152 出力部、160 CAM装置、162 CLデータ生成部、164 データ出力部、210 目標値領域、212 OKボタン、214 再計算ボタン、216 キャンセルボタン、210 目標値領域。

Claims (7)

  1. 工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて複数時点における切削力を算出し、算出された前記複数時点における切削力を切削力の大きさで区分される複数のグループに分け、前記複数のグループから1つのグループを選択し、選択された前記グループ内で目標切削力を算出する算出部と、
    算出された前記目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成する生成部と、を備える情報処理装置。
  2. 前記算出部は、前記複数のグループのうち、算出された切削力を最も多く含むグループを、前記1つのグループとして選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記算出部は、選択された前記グループ内の切削力の平均値を、前記目標切削力とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記NCプログラムの生成に用いられる前記目標切削力の変更を受け付ける入力部をさらに備え、
    前記生成部は、変更された前記目標切削力に基づいてNCプログラムを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記シミュレーションにおいて算出された前記複数時点における切削力と、前記NCプログラムに基づく前記複数時点における切削力とを、表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記算出部は、前記シミュレーションにおいて複数の送り速度を算出し、
    前記シミュレーションにおいて算出された前記複数の送り速度と、前記NCプログラムに基づく複数の送り速度とを、表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 工作機械で加工を行うためのシミュレーションにおいて複数時点における切削力を算出し、算出された前記複数時点における切削力を切削力の大きさで区分される複数のグループに分け、前記複数のグループから1つのグループを選択し、選択された前記グループ内で目標切削力を算出する機能と、
    算出された前記目標切削力に応じたNCコードを付加してNCプログラムを生成する機能と、を有する情報処理プログラム。
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