JP4300243B2 - アクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置 - Google Patents

アクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置 Download PDF

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この発明は、頭部保護機能が設けられたアクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置に関する。
車両が追突されると、シート上部に取り付けられたヘッドレストが前方に移動し、乗員の頭部を保護する頭部保護機能付きヘッドレスト、(以下アクティブヘッドレストという。)が知られている。
アクティブヘッドレストの傾動装置としては例えば、シートバックの下部にワイヤ駆動部を設け、シートバックの上部にヘッドレスト駆動部を設け、追突などにより乗員がシートバックに対して相対的に後方に移動すると、ワイヤ駆動部がその圧力をワイヤの張力とし、ヘッドレスト駆動部に伝えられた張力でヘッドレストを前方に傾動させるワイヤ駆動形式のものが知られている。
また、受圧板をシートバックに設け、受圧板が、追突時の乗員による圧力で回動されるとヘッドレストが前方に移動する構成のものが知られている。
特開2001−58533号公報
しかしながら、従来のようにヘッドレスト駆動部とワイヤ駆動部をワイヤで連結したり、受圧板とヘッドレストを連結部材で連結させた場合、ヘッドレストに乗員の頭部が強く当たると、ヘッドレストの力がワイヤ駆動部(受圧板)側に戻り、ヘッドレストが車両後方に押し戻されてしまうことがある。すると、頭部はそのまま後方に移動してしまい、保護する機能が十分に発揮されなくなる。
上記問題点に対しては、駆動部にラチェット機構を設けたり、ロック機構を設けることが考えられたが、ラチェット機構を設けた場合は、機構が複雑となり、またヘッドレストが後方に押されると、ラチェット機構の係合歯が係合する位置までヘッドレストが後方に戻るという問題があった。更にロック機構を設けた場合は、ロックが作動する以前にヘッドレストに頭部が当たると、ヘッドレストはロックされず、そのまま後方に戻り、頭部を保護する効果が得られないこととなっていた。
またアクティブヘッドレストにおいては、ヘッドレストが移動可能に取り付けてあることから、通常時ヘッドレストを前方に押すと容易に移動したり、がたつきが発生することがあった。一方、がたつきを抑制するため部品間の隙間の許容値を小さくすると、ヘッドレスト駆動部から突出したヘッドレストがヘッドレスト駆動部内に戻る際、ヘッドレストがヘッドレスト駆動部内部の部品と干渉を起こし、ヘッドレスト駆動部内に戻る途中でヘッドレストが引っかかるおそれがある。
本発明は、通常時はヘッドレストを、シートバックの所定位置に安定して固定でき、かつヘッドレスト駆動部から突出したヘッドレストが円滑に収納でき、しかも万一の場合には確実に作動して乗員の頭部を保護するアクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置を提供することを目的とする。
本発明は、アクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置を次のように構成した。すなわち、シートバックの下部に設けられたワイヤ駆動部と、シートバックの上部に設けられたヘッドレスト駆動部と、ワイヤ駆動部とヘッドレスト駆動部を連結する張力伝達部材からなり、乗員がシートバック(ワイヤ駆動部)に対して相対的に後方に移動したときの圧力を、張力伝達部材の引張力に変換し、その引張力でヘッドレストを前方に作動させるアクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置において、少なくともヘッドレスト駆動部の保持部後面上部に、保持部内側に突出する突部を設け、一方保持部に上下方向に移動自在に保持されるサポートブラケットに、突部に対応したカム山を形成して構成した。
更に、サポートブラケットと保持部、あるいはフレームプレートの間に、付勢手段を設け、かかる付勢手段によりサポートブラケットの上部を常に車両の後方側に付勢されることとした。サポートブラケットは保持部内を上下動する際、付勢手段により、常に一定の方向に付勢されるものとする。
乗員の頭部によりヘッドレストに後方の力が加えられると、カム山が突部に、サポートブラケットがいずれの位置においても固着するようにした。
保持部の上端に第一の係合部を設け、サポートブラケットの上部に第二の係合部を設け、サポートブラケットの収納時、第一の係合部の前方側傾斜面に第二の係合部を接触させて固定することとした。
以下、本発明にかかるアクティブヘッドレストのヘッドレスト傾動装置を具体的に説明する。ヘッドレスト傾動装置は、ワイヤ駆動部と、駆動力を伝達する張力伝達部材(ワイヤ)と、ヘッドレスト駆動部から構成してある。
ワイヤ駆動部は、リンク機構などを具え、シートバックフレームの下方で、例えば、車両用シートに着座した乗員の腰に対向して取り付ける。ワイヤ駆動部には、張力伝達部材の一端が接続してあり、乗員がシートバックに対して相対的に後方に移動すると、ワイヤ駆動部は、張力伝達部材に張力を生じさせる。
張力伝達部材は、可撓性を有する外筒体と外筒体内に設けられた線状部材からなり、線状部材の一端を外筒体に対して引くと、その張力が他端に伝達される。本明細書では、かかる張力伝達部材を、ワイヤとも称している。
ヘッドレスト駆動部は、取り付け基板としてのフレームプレートと、保持部と、サポートブラケットと、作動部等を具え、フレームプレートによりシートバックフレームの上部にねじで固定される。
保持部は、筒状で、フレームプレートの左右両側に平行に設けてある。左右それぞれの保持部には、サポートブラケットが、長手方向(車両の上下方向)に沿って移動可能に収納してある。保持部の内面には、突部が形成してある。
突部は、少なくとも保持部の後面(車両の前後方向を前後とする。)上部に設けてある。好ましくは、前後面のそれぞれに1箇所ずつ、保持部の後面に形成された突部を、前面に形成された突部より上方に配置して形成する。突部の頂部は横方向に長く、頂部がサポートブラケットと線接触するのが好ましい。
また保持部上縁には、第一の係合部が形成してある。第一の係合部は、後述するサポートブラケットに形成された第二の係合部に対応しており、サポートブラケットが保持部に収納されると、第二の係合部と係合する。第一の係合部には、少なくとも前方を上にした傾斜面が形成してあり、これにより第二の係合部は、第一の係合部に当接すると傾斜面に沿って後方に向けて付勢される。
更に好ましくは、第一の係合部は、車両の後方に向いた面と、左右に向いた面の3箇所に形成された切欠きから構成する。後方に向いた面には、保持部の長手方向に沿った平行な長手部分を形成し、左右方向に向いた面の少なくとも一方には、保持部の長手方向に沿って平行に形成された長手部分と、長手部分から広がる傾斜部分とからなる形状に形成する。長手部分の先端は、いずれも円弧状に形成してある。かかる形状の場合も、サポートブラケットが保持部に収納されると、第一の係合部の前方に傾斜した傾斜面に第二の係合部が当接する。
サポートブラケットを車両後方側に付勢する付勢手段としては、例えば左右両側に設けられたサポートブラケットを連結する連結板と、かかる連結板を上下方向に移動させる作動部との間に設けたばね部材とする。ばね部材は、作動部に対して連結板を常に車両前方に押圧し、これによりサポートブラケットの上部が、保持部の下側に設けられた突部を支点として車両後方側に付勢されることとする。ばね部材としては、通常のコイルばねの他、円錐状のコイルばね、波型で螺旋状に巻かれた板ばね、ウエーブワッシャ、皿ばねなどである。
また、サポートブラケットを金属製の内筒体と、内筒体の外周に固着された外装体から構成し、付勢手段を、外装体と一体で、外装体からサポートブラケットの後方側に突出させた弾性片より形成する。弾性体は、サポートブラケットが保持部内を上下動する範囲において常に保持部内側に接触し、サポートブラケットを所定の力で付勢するように形成する。
更に保持部の下端には、係合突部を設ける。係合突部は、金属製のかしめ部材、あるいは保持部の一部を内側に屈曲して形成する。また係合突部の外周には、弾性材を設けるのが好ましい。係合突部は、後述するサポートブラケットの切欠部に対応して形成される。
サポートブラケットは筒体状で、外側面に、突部に対応したカム山を具えている。サポートブラケットの内部には、ヘッドレストサポートが取り付けられる。ヘッドレストサポートは、上部がシートバックの上面に常に露出し、内部にヘッドレストのステーを差し入れてヘッドレストをシートバックの上部で適宜の高さに保持する。
カム山は、突起との組み合わせでカム機構を構成する。カム山は、サポートブラケットの前後面の双方に形成しても、あるいはいずれか一方を平坦に形成してもよい。カム機構により、サポートブラケットは車両の斜め前方に傾動される。
カム山と突起は、追突時乗員の頭部が当たりヘッドレストが後方に押圧されると、互いに固着する。固着させる手段としては例えば、サポートブラケットを突部に対して適度な摩擦抵抗を生じさせる素材で形成する。摩擦係数は、カム山の形状、配置、突起の形状等から適宜選択する。
またヘッドレストに後方への力が加えられたとき、カム山が突部に食い込むような変形可能な素材でサポートブラケットを形成してもよい。変形は、弾性変形でも永久変形でもよい。尚、サポートブラケットでなく突部の摩擦係数や柔らかさをサポートブラケットに対して適宜設定してもよい。
またサポートブラケットの上部には、第一の係合部に対応した第二の係合部が形成してある。第二の係合部は、第一の係合部に対応した形状に形成してあり、サポートブラケットが保持部に収納されると、少なくとも第一の係合部の前方の傾斜部分に係合する。
具体的には、第二の係合部は、後方に向いた面に、第一の係合部に嵌合するようサポートブラケットの長手方向に沿った平行な長手部分を形成し、左右方向に向いた面に、第一の係合部に対応させて、サポートブラケットの長手方向に沿って平行に形成された長手部分と、長手部分から広がる傾斜部分とからなる形状の段部を形成する。長手部分の先端は、いずれも円弧状に形成する。傾斜部分は、サポートブラケットが保持部に収納されると、第一の係合部の前方側の傾斜面に接した状態で係合する。
更にサポートブラケットの下部には、係合突部に対応した切欠部が形成してある。切欠部は、係合突部と前後方向(車両に対して。)に所定の隙間をもって嵌合するよう形成してある。すなわち、サポートブラケットが保持部内に保持されると、係合突部が切欠部に嵌合し、サポートブラケットの下部が係止される。切欠部の下端縁は、少なくとも係合突部の中心より下方にまで延長させることとする。また係合突部の上縁と切欠部の上部とは、サポートブラケットが保持部内に保持されたとき、若干の間隙を有するものとする。
更にサポートブラケットを、金属製の内筒体と、カム山を有する樹脂製の外装体から構成してもよい。その際、外装体の下部に切欠部を設け、切欠部を樹脂製で形成してもよい。
内筒体は、例えば内側にヘッドレストサポートが取り付けられる断面四角の筒状体で、連結板の左右端部にそれぞれ一対が組み付けられる。内筒体どおしは互いに平行で、ヘッドレストのステー間隔と一致する間隔に取り付けられる。内筒体の側面には、ヘッドレストサポートを係止する取付孔が形成してある。この取付孔の内側を外方から押圧すると、係合爪の係合が外され、ヘッドレストサポートをサポートブラケットから抜き出せる。
外装体は、内筒体の外周に嵌められる筒体状で、係合爪により内筒体に一体に固着される。外装体は、突部との間で適度な摩擦抵抗が生じる素材からなり、例えばポリアセタール樹脂である。摩擦係数は、ヘッドレストに後方への力が加えられたとき、カム山が突部に固着する値以上とする。カム山は、外装体の前後面の双方に形成しても、いずれか一方を平坦に形成してもよい。
また外装体を、突部に当接した際変形する素材で形成してもよい。変形は、弾性変形でも永久変形でもよく、ヘッドレストに後方への力が加えられたとき、カム山が突部に固着すればよい。尚、上記性質を有すれば、外装体を樹脂材に限定せず、アルミニウムなどの金属、その他でもよい。
作動部は、ワイヤからの張力を受けて、上記一対のサポートブラケットを同期して上昇させる機構である。例えば、一対の互いに噛み合ったセクタギアを具え、一方のセクタギアにワイヤの一端を連結させ、セクタギアのそれぞれに設けられた連結ピンを連結板に係合させる。そして、ワイヤ駆動部により一方のセクタギアが回動すると両セクタギアが同期して回動し、連結板が平行に上下動し、連結板に取り付けられたサポートブラケットが同期して上下動する。また作動部は、ばね部材を具え、常にサポートブラケットが保持部内に収納される方向に付勢されている。尚、作動部は、上記構成に限るものではない。
ヘッドレスト傾動装置は、保持部に設けた突部とサポートブラケットのカム山により、サポートブラケットが確実に前方に傾動される。追突時サポートブラケットが後方に押圧されると、カム山が突部に固着されるので、押圧を受けた位置でサポートブラケットが固定される。またサポートブラケットの押圧が解消されると、カム山と突部の固着は直ちに消失し、サポートブラケットが保持部内に戻される。傾斜部分で当接することにより、サポートブラケットが保持部にがたつきなく収納される。
また、サポートブラケットが保持部内に収容される際、サポートブラケットは付勢手段により常に車両後方側に付勢されているので、戻る経路が一定となり、ヘッドレスト駆動部内においてサポートブラケットが他の部品、部材等に引っかかることがなく、円滑に、かつ確実にヘッドレストが元の位置に保持される。更に、サポートブラケットが保持部内に保持されると、切欠部が係合突部に嵌合し、サポートブラケットの下部のがたつきが抑制される。
これにより、追突時ヘッドレストが前傾し、かつ押し戻されることなく固定されるので、頭部を確実に保護できる。また、作動後は、ヘッドレストが直ちに元の位置に戻るので、その後の使用に問題が生じない。通常状態では、サポートブラケットの上部において第一の係合部の傾斜面に第二の係合部が接触し、かつ保持部の2つの突部とサポートブラケットが接触し、更にサポートブラケットの下部において切欠部が係合突部に嵌合するので、ヘッドレストはシートバックにがたつきなく保持され、車両走行中においてもがたつきを生じさせることがなく、かつ、後席からヘッドレストを前方に押しても、ヘッドレストが前方に大きく倒れることが発生せず、商品価値の高いヘッドレスト傾動機構を提供できる。
本発明にかかるヘッドレスト傾動装置の一実施形態について、図を用いて説明する。
図24に、ヘッドレスト傾動装置2を具えた車両用シート100を示す。車両用シート100は、座面102と、シートバック104と、シートバック104の上部に取り付けられたヘッドレスト3等から構成されている。シートバック104は、シートバックフレーム106を具え、シートバックフレーム106の周囲にクッション材(図示せず。)を設け、クッション材の外表面に表皮101が二点鎖線で示すように張りつけてある。
シートバックフレーム106は、シートバック104の外形にほぼ沿った形状で、左右両側に設けられたサイドフレーム108と、アッパーフレーム110と、ロアフレーム112とから形成されている。アッパーフレーム110は、左右両側のサイドフレーム108をサイドフレーム108の上方で連結し、ロアフレーム112は、サイドフレーム108をサイドフレーム108の下方で連結している。
アッパーフレーム110の前面には、ヘッドレスト駆動部としてのヘッドレスト駆動機構4が取り付けてあり、ロアフレーム112の前面には、ワイヤ駆動部としてのワイヤ駆動機構6が取り付けてある。ヘッドレスト駆動機構4とワイヤ駆動機構6の間には、張力伝達部材としてのワイヤ130が設けられている。ヘッドレスト3は、ヘッドレスト駆動機構4に上方よりステーを差し入れて、取り付けられている。またシートバックフレーム106には、シートバックフレーム106の内側を覆うようにばね部材120が全体に取り付けてある。
ワイヤ130は、図9に示すように、外筒132と外筒132の内部に取り付けられた金属撚り線134からなる二重構造で、外筒132に対して金属撚り線134を引くことで、張力が金属撚り線134の他端に伝達される。
ヘッドレスト駆動機構4を、図1に示す。ヘッドレスト駆動機構4は、基板となるフレームプレート30と、フレームプレート30の左右に設けられた保持部22および24と、保持部22と24の内部に保持された一対のサポートブラケット12、及びフレームプレート30の前面に設けられた、作動部としての作動機構50などから構成されている。
フレームプレート30は金属板で、上部にねじ孔62を有し、ねじ孔62を用いて図10に示すようにアッパーフレーム110に固定される。保持部22と24は、角型の筒体で、ほぼコの字状の部材をかしめによりフレームプレート30に固定して形成してある。尚、十分な強度が確保されれば、フレームプレート30の全体を樹脂で形成してもよい。
保持部22と保持部24は、平行に取り付けてあり、かつ左右対称の関係であるので、保持部22について説明し、保持部24の説明に代える。
図6に、保持部22の断面を示す。図6は、保持部22内にサポートブラケット12が収納された状態である。保持部22は図に示すように内面に、上側突部23と下側突部25が形成してある。上側突部23は、保持部22の後方(車両に対して。)に形成してあり、下側突部25は前方(同)に形成してある。
保持部22は、上端に第一の係合部27を具えている。第一の係合部27は、保持部22の左方の壁33と、右方の壁35と、後方の壁37に切欠きを設けて構成されている。後方の壁37には、図4に示すように縦方向(保持部22の長手方向)に平行に延びる長手部分としての切欠き32が形成してある。また右方の壁35(車両の内方側)には、図5に示すように縦方向(保持部22の長手方向)に平行に延びる長手部分としての切欠き34と、切欠き34に連続して上方に開拡する傾斜部分としての開拡部36から形成してある。また保持部22は、前方の上端縁38が、図6に示すように後方及び左右の壁37、33等の上端縁(第一の係合部27付近)より下方に、かつ前方に丸みをもって形成してある。
サポートブラケット12は、左右同一の形状で、連結部材としての連結板20(図1参照。)の左右両側にそれぞれ固定してある。サポートブラケット12は、図2に示すように内筒体13と、内筒体13の外側に取り付けられた外装体15からなり、図6に示したように保持部22の内部に収納されている。
内筒体13は、金属製の筒状体で、例えばプレス加工で形成する。内筒体13には、上方よりヘッドレストサポート14が組み入れられる。ヘッドレストサポート14は、上部がシートバック104の上面に常に露出し、内部にヘッドレスト3のステーが差し入れられ、ヘッドレスト3をシートバック104の上方で適宜の高さに保持する。ヘッドレストサポート14は、サポートブラケット12の側壁に形成された取付孔16に係合片(図示せず。)を係合させて固定してあり、係合片を押し込み係合を解除するとサポートブラケット12から取り外すことができる。
外装体15はポリアセタール樹脂からなり、内筒体13の外周面に嵌め、係合片(図示せず。)で内筒体13に一体に固着されている。外装体15には、前面(車体に対して。)にガイド部9(図2参照。)、後面に後側カム11(図3参照。)が形成してある。ガイド部9は、図2に示すようにサポートブラケット12の縦方向中央より上部に設けてあり、ガイド部9より下側は平坦に形成してある。後側カム11は、図3に示すようにサポートブラケット12の縦方向中央より少し上の部分から下端までなだらかに形成してある。後側カム11と上側突部23、及び外装体15の前面と下側突部25との組み合わせによりカム機構を構成する。かかるカム機構は、サポートブラケット12が保持部22等に対して上方に移動すると、それに伴いサポートブラケット12を前方に傾動させる。
更にカム機構は、サポートブラケット12が保持部22から上方に抜け出た状態で、ヘッドレスト3に後方への力が加えられてもサポートブラケット12を保持する構造となっている。つまり、カム機構は、サポートブラケット12が保持部22に対してどの位置にあっても、ヘッドレスト3に加えられた荷重F(図7に示す。)によってヘッドレスト3が下方に戻らない構造となっている。
例えば、頭部からヘッドレストに加えられた荷重をFとし、荷重Fを、カム山と突起の2つの接点a、bで受けるとする。すると、a点には垂直抗力Naが生じ、b点には垂直抗力Nbが生じ、またa点においてカム山と突起が角度Θで接触しているとすると、ヘッドレストを下方に戻す力は、NasinΘとなる。
一方接点a、bでの摩擦力は、それぞれμNa、μNbとなる。μは摩擦係数である。したがって、(式1)に示すように、摩擦力(μNa+μNb)が、ヘッドレストを下方に戻す力NasinΘより大きければ、ヘッドレストは摩擦力により下方に戻らなくなる。更に、式1を変形して、式2が得られる。
μ(Na+Nb)>NasinΘ…(式1)
μNa+μNb−NasinΘ=Na(μ−sinΘ)+μNb>0…(式2)
具体的に説明する。上側突部23をa点とし、下側突部25をb点とする。外装体15と、上側突部23及び下側突部25との間の摩擦係数はμであり、後側カム11の傾斜角度をΘとする。
ヘッドレスト3に荷重Fがかかると、上側突部23(a点)と下側突部25(b点)にはそれぞれ反力Na、Nbが生じ、そしてこれにより、摩擦力、μNa+μNbが生じる。また、サポートブラケット12には、ヘッドレスト3を下方に戻す力、NasinΘが生じる。
ここで、外装体15をPOM(樹脂)とし、上側突部23及び下側突部25を鉄材とすると、μが約0.2となり、Θを8.4度(後側カム11の設計上の最大傾斜角度。)とすると、式2から、Na(0.2−sin8.4)+0.2Nbが得られ、0.054Na+0.2Nb>0となり、式2が成立し、無段階ロック状態が成立する。これにより、サポートブラケット12は、保持部22に対してどの位置にあっても、ヘッドレスト3に加えられた荷重Fで下方に戻されることがなく、力を受けた位置でロックされる。
また外装体15には、上部に第二の係合部29が形成してある。第二の係合部29は、外装体15の後方と、左右側方に設けられている。外装体15の後方には、図3や図4に示すように、外装体15の長手方向に平行な長手部分としての段部40が形成してある。また外装体15の左右には、図2や図5に示すように、縦方向(内筒体13の長手方向)に平行に延びる長手部分としての段部42と、段部42に連続した、上方に開拡する傾斜部分としての開拡部44が形成してある。
サポートブラケット12は、後述する作動機構50に具えられたばね部材(図示せず。)により保持部22内に収納される方向に常に付勢されている。サポートブラケット12は、外装体15の開拡部44が保持部22の開拡部36の前側(車体に対して。)の傾斜面に当接して、保持部22内に収納されている。つまり、サポートブラケット12が、ばね部材(図示せず。)により保持部22の内部に収納されると、上側突部23と下側突部25にサポートブラケット12の前後面が接触した状態で、開拡部44が開拡部36の前方の傾斜面に当接する。するとサポートブラケット12には、開拡部36の傾斜に沿った方向、すなわち斜め後方に引き下げられる力が働くが、サポートブラケット12の後面が上側突部23に当接し、サポートブラケット12の前面が下側突部25に当接するので、サポートブラケット12は前後方向、及び上下方向共にがたつきなく、保持部22内に保持される。
作動機構50は、一対のセクタギア52を具え、一方のセクタギア52にワイヤ130の金属撚り線134の一端が連結してあり、ワイヤ駆動機構6に連結している。各セクタギア52はそれぞれ連結ピン54を有し、連結ピン54が連結板20の連結孔21に通してあり、セクタギア52が回動すると連結ピン54を介して連結板20が上下動する。尚、作動機構50の構成は、上記構成に限るものではない。
ワイヤ駆動機構6は、くの字状に屈曲したリンク機構を具え、車両前方から圧力を受けるとリンク機構の屈曲部が押圧されて平坦状に変形し、リンク機構の一端に連結されたワイヤ130の金属撚り線134を引っ張る。
次に、上述したヘッドレスト傾動装置2の作用について説明する。
ヘッドレスト3は、ヘッドレスト駆動機構4にステーを差し入れて車両用シート100の上部に取り付けられる。ヘッドレスト駆動機構4では、図6に示すようにサポートブラケット12が保持部22等に収納され、第一の係合部27と第二の係合部29が係合し、ヘッドレスト3は、車両用シート100に確実に固定され、車両運転中、乗員の頭部を適宜保持する。
そして車両用シート100に乗員が着座した状態で、例えば車両が追突されると、乗員の背中がシートバック104に押し付けられる。すると、ワイヤ駆動機構6が作動してワイヤ130の金属撚り線134を引っ張り、ワイヤ130の張力によりセクタギア52が回動し、連結板20を瞬時に上方に移動させる。
通常の状態から、連結板20が上方に移動してサポートブラケット12が傾動するまでの状態を、図6から図8に示す。まず、サポートブラケット12は図6に示すように保持部22にサポートブラケット12が収納されていると、第一の係合部27と第二の係合部29が上述したように係合し、ヘッドレスト3は、車両用シート100に確実に固定されている。
そして、サポートブラケット12が若干上方に移動すると、第一の係合部27と第二の係合部29の係合が解除される。またガイド部9が図7に示すように、保持部22の上端から抜け出し、それとともに下側突部25がサポートブラケット12の前面に接触した状態で後側カム11が上側突部23に当接する。これによりサポートブラケット12は、車両前方に傾動されていく。
後側カム11と上側突部23、及びサポートブラケット12の前面と下側突部25が、サポートブラケット12が最上位置に上昇するまで互いに当接しているので、サポートブラケット12は継続して前方に傾動される。サポートブラケット12が最上位置に上昇した状態を図8に示す。同図に示すように、サポートブラケット12は、前面が、保持部22の上端と下側突部25に接触し、後面では、後側カム11が上側突部23に接触し、車両の前方に向けて大きく傾斜する。
更にヘッドレスト3が上方に移動した状態で、ヘッドレスト3に頭部が当たり、サポートブラケット12に後方への力が加えられると、後側カム11が上側突部23に、またサポートブラケット12の前面が下側突部25にあたり、外装体15の摩擦抵抗によりそれぞれが固着するので、ヘッドレスト3がどの位置においてもヘッドレスト3が下方に押し戻されることはなく、乗員の頭部を確実に保護できる。
また、サポートブラケット12への力が解消されると、サポートブラケット12はばね部材により直ちに保持部22内に収納される。これにより、ヘッドレスト3が通常の位置に戻される。
図10に、カム機構の他の例(第二の例とする。)を示す。この第二の例においては、サポートブラケット12は、前面にガイド部9と前側カム10とを具え、後面に後側カム11を具えている。保持部22は、後側カム11に対応する上側突部23と、前側カム10に対応する下側突部25を具えている。
前側カム10は、ガイド部9の下部に形成してあり、下方に行くに従い前方に傾斜している。後側カム11は、上記例と同様下方に行くに従い後方に傾斜しているが、上述した例(第一の例とし、二点鎖線で示す。)より傾斜が緩やかである。
上側突部23と下側突部25は、上記例と大きな変動はないが、保持部22において、上側突部23の下部は後方への広がりが上記例(二点鎖線で示す。)より小さく、また下側突部25の上部は、上記例(同)より上方に延び、かつ前方への張り出しが小さく形成してある。
かかるカム機構においても、サポートブラケット12が作動機構50により上方に移動されると、それに伴い上側突部23と下側突部25、及び後側カム11と前側カム10の作用によりサポートブラケット12は前方に傾動される。上記例と比較すると、第二の例は上端縁38が上方に位置しているので、保持力が向上されている。また保持部22の前後方向の厚みが薄くなっている。
図11に、カム機構の第三の例を示す。この第三の例においては、サポートブラケット12は、前面に前側カム10を具え、後面は平坦に形成されている。保持部22は、上側突部23と、前側カム10に対応する下側突部25を具えている。
前側カム10は、サポートブラケット12の下部にあって、下方に行くに従い前方に大きく(二点鎖線で示す第一の例との比較において。)傾斜している。
上側突部23と下側突部25は、第一の例と大きな変動はなく、保持部22において、上側突部23の下部は後方への広がりが第一の例(二点鎖線で示す。)及び第二の例のいずれより小さく、また下側突部25の上部においては、上端縁38がより上方に位置している。
かかるカム機構においても、サポートブラケット12が作動機構50により上方に移動されると、それに伴い上側突部23とサポートブラケット12の後面、及び下側突部25と前側カム10の作用によりサポートブラケット12は前方に傾動される。上記例と比較すると、第三の例は後方への張り出しがより小さく形成されている。
更に、いずれの例においても、ヘッドレスト3に後方への力が加えられると、カム機構はロックし、サポートブラケット12が保持部22に保持され、ヘッドレスト3が戻ることはない。
尚、摩擦係数の設定によらず、変形により無段階ロックを実現してもよい。つまり、頭部からの荷重Fにより、接点a、b、つまり上側突部23及び下側突部25と外装体15の接触箇所において、外装体15が変形し、上側突部23及び下側突部25が食い込むように構成してもよい。
すなわち、上側突部23及び下側突部25は、鉄部材からなるほぼ半円状の絞り形状部として形成し、樹脂製の外装体15に線接触しており、接触面積が狭く、頭部からの荷重Fにより垂直応力が加わった場合、圧力が高くなる。それにより、外装体15の表面が容易に局部変形し、鉄部材からなる上側突部23及び下側突部25が噛み合い、ヘッドレスト3の戻り方向に対して抵抗となる。このように構成しても、摩擦抵抗を利用したと同様に、確実な無段階ロック機構を実現できる。
図12に、係合突部17と切欠部18を示す。係合突部17は、図14に示すように円筒状で、外周にゴムなど弾性体からなる外皮材31を有し、外皮材31の基部にワッシャ26が組み付けてあり、保持部22(24でもよい。)の左右の側壁下部にかしめなどにより取り付けられている。尚係合突部17は、左右の側壁のいずれか一方に設ければよい。係合突部17は、保持部24の内側に突出して取り付けてあり、サポートブラケット12が保持部22内に保持されると、サポートブラケット12の下部に形成されている切欠部18内に嵌合される。
切欠部18は、サポートブラケット12が保持部22内に保持された状態で、係合突部17に嵌合する。切欠部18と係合突部17は、図13に示すように、前後方向(車両に対して。)に隙間cを有し、また係合突部17の上縁と切欠部18の上部との間に隙間dを有している。隙間cは、図12に示すサポートブラケット12の中間位置における保持部22とサポートブラケット12との隙間eより狭い隙間となっている。また、隙間dは、比較的広くてよく、隙間が0となって係合突部17が切欠部18に直接接することがないように形成してある。
更に切欠部18は、その深さが深くなるように、すなわちサポートブラケット12の下部に形成された延長片19の下端が、係合突部17の中心より少なくとも下方に位置するように形成されている。図13においては、係合突部17の中心より距離fだけ下方に形成されている。この場合、係合突部17の部分の切欠部18は、直線的で、かつ前後の端縁は平行であるのが好ましい。また切欠部18は、挟み角gの角度で下方に拡がっており、切欠部18内に円滑に係合突部17が収容されるように形成されている。距離fや挟み角gは、サポートブラケット12が保持部22内に戻る際の軌跡や傾斜などに応じて、円滑に嵌合するように適宜設定する。
このように保持部22に係合突部17、サポートブラケット12に切欠部18を形成したので、サポートブラケット12が保持部22内に保持されると、サポートブラケット12は上側突部23と下側突部25に加え、係合突部17が切欠部18に隙間cをもって、かつ弾性体の外皮材31との接触により嵌合するので、ヘッドレスト3を確実に保持し、車両走行中にがたつきを生じさせず、しかも後席からヘッドレスト3を前方に押しても、ヘッドレスト3が前方に倒れてしまうことがないヘッドレスト傾動機構を提供できる。尚、係合突部17全体を樹脂等で成形してもよい。
また、図15、図16に示すように、保持部22を形成する壁体の下部を内側に屈曲させて係合突部17を形成してもよい。この場合も切欠部18は、上述したと同様、前後方向に隙間cをもって係合突部17と嵌合するように形成する。このように構成すると、係合突部17を、別途部品として成形する必要がなく、また部品の組み付け作業も不要となり、簡易に、かつ低コストで係合突部17を形成できる。
更に、図17に示すように、外装体15を下方に延長させ、外装体15の下部に切欠部18を形成してもよい。切欠部18は、外装体15を樹脂で射出成形するときに一体に成形する。
このように構成すると切欠部18を、金属プレスで成形する場合に比較して、安価で正確な形状に成形でき、より低コストで、しかも切欠部18において金属どうしが接触することがない、騒音の少ない、ヘッドレスト傾動装置2を提供できる。またこの場合は、係合突部17を金属体のみで形成しても、係合突部17と切欠部18を金属と樹脂材との接触にすることができ、係合突部17の外皮材31が不要となる。更にこの場合、係合突部17を円筒状でなく、図16に示したように保持部22の一部を屈曲させて係合突部17を形成し、かかる係合突部17に合わせて切欠部18を外装体15に形成してもよい。
次に図18を用いて、サポートブラケット12の戻り機構について説明する。
図18は、図1におけるヘッドレスト駆動機構4のA−A線断面を示す。図は、セクタギア52がワイヤ駆動機構6により回動され、連結ピン54が上昇している状態である。すなわち、ワイヤ駆動機構6によりワイヤ130に張力が作用し、セクタギア52が回動軸56を中心にして回動し、回動端側に設けられている連結ピン54が上昇している。連結ピン54が上昇していることにより、連結孔21を介して連結板20が上昇され、サポートブラケット12が保持部22の上方に突出している。
セクタギア52と連結板20の間には付勢手段としてのコイルばね58が組み付けられている。セクタギア52は、回動軸56により、フレームプレート30に対して回動自在に取り付けられており、コイルばね58は、連結板20を、サポートブラケット12の位置にかかわらず常にセクタギア52から遠ざかる方向、つまり図における左方に付勢している。
これにより、サポートブラケット12は常に図の時計周り方向に付勢されており、上側突部23と、下側突部25に接するようになっている。かかる付勢は、サポートブラケット12が保持部22(24)のいずれの位置にあっても行われており、したがって、ワイヤ130からの作用が解消し、サポートブラケット12が保持部22内に戻る際においても、常にサポートブラケット12は上側突部23と下側突部25に接し、一定の軌跡をたどって戻ることとなるので、保持部22の内部において他の部材や部品等に掛かることがなく初期位置に円滑に戻ることが可能となる。
また、サポートブラケット12が戻る経路を所定の軌跡に沿って確実に設定できるので、他の部品や部材との隙間を余分に見積もる必要がなくなり、がたつきを少なくでき、作動時の異音の発生を抑えることができる。
尚、付勢手段としては、コイルばね58の他、図19に示す円錐状に巻回した、コイルばね59でもよい。この場合には、連結孔21が長孔であっても、平ワッシャが不要となる。また図20に示すように、平ワッシャ60を挟んで波型ワッシャ61を組み合わせたものでもよい。また波型ワッシャ61に代えて皿ばね(図示せず。)でもよい。更にコイルばねに代えて、螺旋状に巻回された板ばね(図示せず。)を用いてもよい。
図21、図22に、付勢手段の他の例を示す。この例は、外装体15の下部に弾性片としての突片63を設け、かかる突片63を保持部22の後方の壁体に接触させることとした。突片63は、外装体15を射出成形する際に一体に形成する。また突片63は、サポートブラケット12が保持部22内を上下動する際、常に保持部22の後方壁内側に所定の弾性力を持って接触するように形成してある。図22は、突片63を示す斜視図である。
このように突片63を形成すれば、付勢手段を容易に形成でき、安価に提供できる。また突片63は樹脂部材で形成されていることから、突片63が保持部22の内面に接触しながら移動しても、金属の擦れる音や打音などが発生せず、サポートブラケット12を静かに作動させることができる。
更に、突片63は片持ち梁型に張り出し形状としたが、付勢手段は、図23に示すように上下両側を外装体15に接触させ、その中間部分を空間に形成した、両持ち梁型の突部64に形成してもよい。このように突部64を形成することにより、突部64の耐荷重圧力を突片63の耐荷重圧力より、両者を同じような形状に形成した場合において大きくできる。尚上記いずれの場合も、外装体15を形成する樹脂材料の種類、目標荷重などに応じて、突片63や突部64の長さ、幅、厚みなどを設定する。また、突片状でなく、付勢手段をエンボス状にしてもよい。
本発明にかかるヘッドレスト駆動機構の一実施形態を示す斜視図。 サポートブラケットを示す斜視図。 サポートブラケットを示す斜視図。 図1のヘッドレスト駆動機構を示す部分背面図。 図1のヘッドレスト駆動機構を示す部分側面図。 保持部を示す断面図。 保持部を示す断面図。 保持部を示す断面図。 ワイヤを示す部分斜視図。 ヘッドレスト駆動機構の他の例を示す部分背面図。 ヘッドレスト駆動機構の他の例を示す部分側面図。 保持部の他の例を示す断面図。 係合突部を示す図。 係合突部を示す斜視図。 保持部の他の例を示す断面図。 サポートブラケットの他の例を示す斜視図。 サポートブラケットの他の例を示す斜視図。 保持部を示す断面図。 保持部の一部を示す断面図。 保持部の一部を示す断面図。 保持部を示す断面図。 サポートブラケットの他の例を示す斜視図。 サポートブラケットの他の例を示す斜視図。 ヘッドレスト傾動装置の全体を示す斜視図。
符号の説明
2…ヘッドレスト傾動装置
3…ヘッドレスト
4…ヘッドレスト駆動機構
6…ワイヤ駆動機構
9…ガイド部
10…前側カム
11…後側カム
12…サポートブラケット
14…ヘッドレストサポート
17…係合突部
18…切欠部
22、24…保持部
23…上側突部
25…下側突部
27…第一の係合部
29…第二の係合部
50…作動機構
58、59…コイルばね
63…突片
64…突部
100…車両用シート
104…シートバック

Claims (4)

  1. 車両用シートバックの上部に設けたヘッドレスト駆動部と、前記シートバックの下部に設けたワイヤ駆動部と、前記ヘッドレスト駆動部とワイヤ駆動部を連結する張力伝達部材からなり、乗員からの圧力を受けヘッドレストを車両前方に傾動させるヘッドレスト傾動装置において、
    前記ヘッドレスト駆動部は、前記ヘッドレストが取り付けられるサポートブラケットと、該サポートブラケットを上下方向に摺動自在に保持する保持部と、前記サポートブラケットを上方に移動させる作動部を具え、
    前記サポートブラケットは、連結部材の左右両側に一対取り付けられ、
    前記保持部の後(車両に対して。)壁の上部、及び前記保持部の前壁下部に、該保持部内側に突出する突部を設け、
    前記サポートブラケットに、前記突部の少なくとも一方に対応したカム山を形成し、
    更に、前記連結部材と前記作動部の間に付勢手段を組み付け、該付勢手段により前記サポートブラケットの上部が常に車両の後方側に付勢されることを特徴とするヘッドレスト傾動装置。
  2. 前記付勢手段は、前記連結部材と前記作動部の間に設けられたばね部材から形成したことを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト傾動装置。
  3. 車両用シートバックの上部に設けたヘッドレスト駆動部と、前記シートバックの下部に設けたワイヤ駆動部と、前記ヘッドレスト駆動部と前記ワイヤ駆動部を連結する張力伝達部材からなり、乗員からの圧力を受けヘッドレストを車両前方に傾動させるヘッドレスト傾動装置において
    前記ヘッドレスト駆動部は、前記ヘッドレストが取り付けられるサポートブラケットと、該サポートブラケットを上下方向に摺動自在に保持する保持部と、前記サポートブラケットを上方に移動させる作動部を具え、
    前記サポートブラケットは、金属製の内筒体と、該内筒体の外周に固着された外装体からなり、かつ該サポートブラケットは、連結部材の左右両側に一対取り付けられ、
    前記保持部の後(車両に対して。)壁の上部、及び前記保持部の前壁下部に、該保持部内側に突出する突部を設け、
    前記サポートブラケットに、前記突部の少なくとも一方に対応したカム山を形成し、
    更に、前記外装体に弾性片を、該外装体と一体に、前記サポートブラケットの後方側に突出させて形成し、該サポートブラケットが前記保持部内を上下動する範囲において常に前記弾性片が前記保持部内側に接触し、前記弾性片により前記サポートブラケットの上部が常に車両の後方側に付勢されることを特徴とするヘッドレスト傾動装置。
  4. 前記保持部の下部に係合突部を有し、
    前記サポートブラケットの下部に切欠部を形成し、該サポートブラケットが前記保持部内に保持されたとき、前記切欠部が前記係合突部内に、前後方向(車両に対して。)に所定の間隙をもって嵌合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドレスト傾動装置。
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