JP4299441B2 - コンクリートの電子商取引システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートの注文、製造、品質管理及び納品に至る一連の手続を一貫して管理するためのコンクリートの電子商取引システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物を構築するにあたり、その主要材料であるフレッシュコンクリートの品質を管理することがきわめて重要であることは言うまでもないが、今日では、コンクリートの製造を施工者の手を離れた生産者側(コンクリートプラント)にて行うことが多い。
【0003】
このようなレディーミクストコンクリートは、コンクリートプラントのビンに個別に貯蔵されたセメント、粗骨材、細骨材といった諸材料を所定の配合比率に計量し、次いでこれらをやはりコンクリートプラントに設置されたミキサで攪拌混練することによって製造されるものであり、荷卸し地点まではコンクリートが材料分離しないように攪拌しながらトラックミキサ(トラックアジテータ)で運搬される。
【0004】
ここで、レディーミクストコンクリートは、購入者の指定した呼び強度、スランプ、空気量、塩化物含有量等となるように製造されるべきものであり、プラント側で十分な品質管理を行う必要があることはもちろん、荷卸し地点においても、フレッシュコンクリートを採取してスランプ試験や空気量計測を行うとともに、該フレッシュコンクリートで供試体を製作して圧縮強度試験を行うことにより、品質保証に万全を期す必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような荷卸し地点で行われる抜取検査は、原則として150m3について一回の割合で試験すればよい旨、JISに規定されており、ミキサ容量が数m3程度のものが多い現状を踏まえれば、混練ごとの変動に対して期待できる品質管理の精度にはおのずと限界がある。
【0006】
その反面、荷卸し地点において抜取検査の頻度を多くすると、当然ながら検査に要する時間や手間が原因でコンクリート工事の遅滞を招くおそれがある。
【0007】
したがって、所望した品質のコンクリートを生産者から購入できるかどうかについては、確実性やコストの面でどうしても限度があるという問題を生じていた。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、所望した品質のコンクリートを確実かつ合理的なコストで生産者から購入可能なコンクリートの電子商取引システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るコンクリートの電子商取引システムは請求項1に記載したように、コンクリートを製造する生産者側に設置され該コンクリートの製造情報を入力するための生産者側入力手段が設けられた生産者側コンピュータと、該生産者側コンピュータに所定のネットワークを介して接続されコンクリートの注文情報を入力するための購入者側入力手段が設けられた購入者側コンピュータとを備えるとともに、前記製造情報を蓄積するための品質管理用データベースを前記生産者側コンピュータ又は前記購入者側コンピュータに設けてなり、前記購入者側コンピュータは、前記製造情報に含まれている練り混ぜトルク電流値、又は前記製造情報に含まれているセメント及び水の計量実測値並びに骨材の表面水率を購入者側表示手段に表示することで前記コンクリートの品質を購入者側にて評価できるようになっているとともに、該製造情報の評価に応じて納品指示データ又は納品拒否データを前記購入者側入力手段を介して入力することができるようになっており、前記生産者側コンピュータは、前記ネットワークを介して送信されてきた前記納品指示データに対して所定の納品処理を行うようになっているものである。
【0010】
また、本発明に係るコンクリートの電子商取引システムは、前記品質管理用データベースを前記購入者側コンピュータに設けるとともに、前記製造情報を相異なる複数の生産者に関連づけて蓄積するための生産者データベースを前記購入者側コンピュータに設けたものである。
【0011】
また、本発明に係るコンクリートの電子商取引システムは、前記品質管理用データベースを前記生産者側コンピュータに設けるとともに、前記製造情報を相異なる複数の購入者に関連づけて蓄積するための購入者データベースを前記生産者側コンピュータに設けたものである。
【0012】
本発明に係るコンクリートの電子商取引システムにおいては、まず、所望品質のコンクリートを購入者が注文すべく、コンクリートの注文情報を購入者側コンピュータに設けられた購入者側入力手段で入力する。コンクリートの注文を行うにあたっては、スランプ、空気量、圧縮強度といったコンクリートの品質を特定するための指標をコンクリートの注文情報に含めることが考えられる。
【0013】
次に、生産者側においては、購入者側コンピュータから送信されてきたコンクリートの注文情報をネットワークを介して生産者側コンピュータにて受信し、次いで、該注文情報にしたがってコンクリートを製造する。
【0014】
コンクリートを製造するにあたっては、その製造情報を生産者側入力手段を用いて生産者側コンピュータに入力する。製造情報には、セメント、水、粗骨材、細骨材といった諸材料の計量設定値やその実測値、骨材の表面水率、練り混ぜ時の材料投入順序や時間間隔、トラックミキサーへの投入量や車両番号等が含まれる。
【0015】
なお、このような製造情報から所定の管理値を演算し、これをあらたな製造情報としてもよい。例えば、計量された水の重量と骨材の表面水率から練り混ぜ水の調整操作値を算出することが考えられる。
【0016】
次に、生産者側にて入力された製造情報を品質管理用データベースに蓄積し、次いで該品質管理用データベースに蓄積された製造情報を購入者側コンピュータの購入者側表示手段に表示する。
【0017】
このように製造情報を品質管理用データベースに蓄積して購入者側コンピュータの購入者側表示手段に表示するようにすると、コンクリートの製造情報が購入者の側で閲覧分析できる状態となるとともに、その結果、コンクリートの製造プロセスが購入者の側で詳細に把握されることとなる。そして、かかる製造情報を分析評価することにより、購入者側では、注文通りのコンクリートに製造されているかどうかを高い精度で推定することが可能となる。
【0018】
すなわち、製造情報は、生産者側、具体的にはコンクリートプラント側での入力作業が終了した時点で購入者側において閲覧可能な状態となるため、生産者側で入力作業を遅滞なく行うことにより、購入者は、混練終了ごとにそのコンクリートの品質をリアルタイムに把握することが可能となり、従来のように荷卸し地点まで運搬されてくるのを待たずとも、また荷卸し地点での抜取検査を行わずともコンクリートの品質を把握することができるとともに、従来の抜取検査よりもはるかに多くの情報を用いてコンクリートの品質を管理することになるため、その精度を飛躍的に向上させることができる。
【0019】
さらに、強度や耐久性といった硬化後の品質につていも、混練時の製造情報から適切に判定ないしは評価することができるため、供試体の製作及びそれを用いた強度試験を省略することも可能となる。
【0020】
次に、購入者側表示手段に表示された製造情報を分析評価することにより、注文通りのコンクリートに製造されていると判断できる場合には、購入者は、該コンクリートを納品すべき旨の納品指示データを購入者側入力手段を介して入力するとともに、生産者は、かかる納品指示データをネットワークを介して購入者側から受信し、しかる後、購入者が施工している現場へのコンクリートの納品、該納品に対する請求書の発送といった納品処理を行う。
【0021】
一方、製造情報を分析評価することにより、注文通りのコンクリートに製造されていないと判断できる場合には、購入者は、該コンクリートの納品を拒否すべき旨の納品拒否データを購入者側入力手段を介して入力する。なお、注文通りのこれ以降の手順については、生産者と購入者との間で任意に定めることが可能であり、例えば品質達成状況に応じて価格を割り引いて納品する、再度注文通りにコンクリートを製造し直すなどの対応が考えられる。
【0022】
生産者側コンピュータや購入者側コンピュータは、例えば単体のパソコンで構成することが可能であるが、各種サーバーやクライアントマシンを相互にLAN接続してなるパソコン群で構成することも可能である。
【0023】
生産者側コンピュータは、コンクリートプラント内の事務所に設置するのが望ましい。一方、購入者側コンピュータは、例えば施工現場に設置された工事事務所内に設置することが考えられるが、その設置場所は任意であって施工現場から離隔した本社内に設置して多数の現場を個別かつ一元管理することも考えられる。
【0024】
生産者側コンピュータと購入者側コンピュータを相互に接続するネットワークとしては、例えばインターネットで構成することが考えられるが、他のネットワークで構成してもよいことは言うまでもない。
【0025】
生産者側コンピュータに設けられる生産者側入力手段や購入者側コンピュータに設けられる購入者側入力手段は、例えばキーボードやマウス等で構成することが考えられる。なお、製造情報を得るための計測機器、例えば練り混ぜトルク電流を計測する機器を生産者側コンピュータに接続し、該計測機器から製造情報を直接、生産者側コンピュータに入力する構成を付加してもよい。
【0026】
製造情報を表示する購入者側表示手段は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等の画像表示機器で構成してもよいし、プリンタ等の印刷表示機器で構成してもよい。
【0027】
品質管理用データベースは、例えばサーバー上に構築することが考えられるが、システムが小規模の場合には、パソコンに内蔵又は増設されたハードディスク上に構築することも可能である。
【0028】
また、かかる品質管理用データベースは、生産者側コンピュータに設けてもよいし、購入者側コンピュータに設けてもよい。ちなみに、前者の場合には、生産者中心のシステム構築となり、上述した製造情報を購入者ごと又は現場ごとに個別に管理することとなるし、後者の場合には、購入者中心のシステム構築となり、上述した製造情報を生産者ごと又は現場ごとに個別に管理することとなる。
【0029】
ここで、前記品質管理用データベースを前記購入者側コンピュータに設けるとともに、前記製造情報を相異なる複数の生産者に関連づけて蓄積するための生産者データベースを前記購入者側コンピュータに設けた場合には、相異なる複数の生産者から購入される予定のコンクリートをそれらの注文段階から製造、品質管理を経て納品に至るまで個別に管理することが可能となり、荷卸し地点における抜取検査の錯綜やそれに起因する検査ミスを懸念する必要が全くなくなるとともに、コンクリートの品質を高めながらなおかつ調達の手間を簡略化することが可能となる。
【0030】
また、前記品質管理用データベースを前記生産者側コンピュータに設けるとともに、前記製造情報を相異なる複数の購入者に関連づけて蓄積するための購入者データベースを前記生産者側コンピュータに設けた場合には、相異なる複数の購入者に納品される予定のコンクリートをそれらの受注段階から製造、品質管理を経て納品に至るまで個別に管理することが可能となり、荷卸し地点における抜取検査の錯綜やそれに起因する検査ミスを懸念する必要が全くなくなるとともに、コンクリートの品質を高めながらなおかつ納品の手間を簡略化することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンクリートの電子商取引システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0032】
図1は、本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システムを示したブロック図である。同図に示すように、本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システム1は、コンクリートを製造する生産者側、具体的にはコンクリートプラントに設置された生産者側コンピュータ2と、該生産者側コンピュータにネットワーク3を介して接続され生産者によって製造されたコンクリートを購入する購入者側に設置された購入者側コンピュータ4とを備える。
【0033】
生産者側コンピュータ2や購入者側コンピュータ4は、単体のパソコンで構成することができるほか、各種サーバーやクライアントマシンを相互にLAN接続してなるパソコン群で構成することも可能である。また、購入者側コンピュータ4は、例えば施工現場に設置された工事事務所内に設置することができる。
【0034】
ネットワーク3は、これら生産者側コンピュータ2と購入者側コンピュータ4を相互に接続するネットワークであり、インターネット、広域エリアネットワーク等の任意のネットワークで構成することができるし、回線を専用線とするかISDN等の公衆回線とするかなども任意である。
【0035】
ここで、生産者側コンピュータ2には、コンクリートの製造情報を入力するための生産者側入力手段としての入力装置5と、入力装置5を介して入力された製造情報を蓄積する品質管理用データベース7と、生産者側表示手段であるCRTディスプレイ9と、必要に応じて演算処理を行うための演算処理装置8とを設けてあり、入力装置5は、キーボード、マウス等で構成することができる。
【0036】
品質管理用データベース7は、例えばサーバー上に構築することが考えられるが、場合によっては、パソコンに内蔵又は増設されたハードディスク上に構築するようにしてもかまわない。
【0037】
また、生産者側コンピュータ2には、製造情報を得るための計測機器6を接続してあり、該計測機器で計測された計測値を製造情報として直接入力できるようになっている。かかる計測機器6には、例えば練り混ぜトルク電流を計測する計測機器が含まれる。
【0038】
購入者側コンピュータ4には、購入者側入力手段としての入力装置10と、ネットワーク3を介して受信した生産者側コンピュータ2からの製造情報を表示する購入者側表示手段としてのCRTディスプレイ11と、必要に応じて演算処理を行うための演算処理装置12とを設けてあり、入力装置10を介してコンクリートの注文情報を入力する一方、CRTディスプレイ11に表示された製造情報を閲覧することによってコンクリートの品質を購入者側にて評価するとともに、かかる製造情報の評価に応じて納品指示データ又は納品拒否データを入力装置10を介して入力することができるようになっている。そして、生産者側コンピュータ2は、ネットワーク3を介して送信されてきた納品指示データに対して所定の納品処理を行うようになっている。なお、入力装置10は、入力装置5と同様、キーボード、マウス等で構成することができる。
【0039】
図2は、本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システム1を用いてコンクリートの注文、製造、品質管理及び納品を行う手順を示したフローチャートを示したものである。同図でわかるように、本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システム1においては、まず、所望品質のコンクリートを購入者が注文すべく、コンクリートの注文情報を購入者側コンピュータ4に設けられた入力装置10から入力する(ステップ101)。
【0040】
コンクリートの注文を行うにあたっては、スランプ、空気量、圧縮強度といったコンクリートの品質を特定するための指標をコンクリートの注文情報に含めることが考えられる。
【0041】
次に、生産者側においては、購入者側コンピュータ4から送信されてきたコンクリートの注文情報をネットワーク3を介して生産者側コンピュータ2にて受信し、次いで、該注文情報にしたがってコンクリートを製造する(ステップ102)。
【0042】
コンクリートを製造するにあたっては、その製造情報を入力装置5を介して又は計測機器6から直接的に生産者側コンピュータ2に入力する(ステップ103)。
【0043】
製造情報には、セメント、水、粗骨材、細骨材といった諸材料の計量設定値やその実測値、骨材の表面水率、練り混ぜ時の材料投入順序や時間間隔、トラックミキサーへの投入量や車両番号等をはじめ、計測機器6で計測された練り混ぜトルク電流値、特に練り混ぜ最終値が含まれており、例えば、セメント及び水の計量実測値や骨材の表面水率は、硬化後の強度や耐久性を推定判断するデータとして、又、練り混ぜトルク電流値は高流動コンクリートの流動性を推定判断するデータとしてそれぞれ使用される。
【0044】
ここで、このような製造情報から所定の管理値を演算処理装置8にて演算するようにしてもよい。例えば、計量された水の重量と骨材の表面水率から練り混ぜ水の調整操作値を算出することが考えられる。なお、かかる演算結果をあらたな製造情報とし、これを次ステップで品質管理用データベース7に蓄積するのか、あらたな製造情報とはせず、購入者側コンピュータ4の演算処理装置12で別途演算出力させるのかについては任意である。
【0045】
次に、入力され又は演算された製造情報を品質管理用データベース7に蓄積し、生産者側にて随時利用する(ステップ104)。
【0046】
一方、品質管理用データベース7に蓄積された製造情報をネットワーク3を介して購入者側コンピュータ4で受信し、これを該購入者側コンピュータのCRTディスプレイ11に表示する(ステップ105)。
【0047】
このように製造情報を品質管理用データベース7に蓄積して購入者側コンピュータ4のCRTディスプレイ11に表示するようにすると、コンクリートの製造情報が購入者の側で閲覧分析できる状態となるとともに、その結果、コンクリートの製造プロセスが購入者の側で詳細に把握されることとなる。そして、かかる製造情報を分析評価することにより、購入者側では、注文通りのコンクリートに製造されているかどうかを高い精度で推定することが可能となる。
【0048】
すなわち、製造情報は、生産者側、具体的にはコンクリートプラント側での入力作業が終了した時点で購入者側において閲覧可能な状態となるため、生産者側で入力作業を遅滞なく行うことにより、購入者は、混練終了ごとにそのコンクリートの品質をリアルタイムに把握することが可能となり、従来のように荷卸し地点まで運搬されてくるのを待たずとも、また荷卸し地点での抜取検査を行わずともコンクリートの品質を把握することができるとともに、従来の抜取検査よりもはるかに多くの情報を用いてコンクリートの品質を管理することになるため、その精度を飛躍的に向上させることができる。
【0049】
さらに、強度や耐久性といった硬化後の品質につていも、混練時の製造情報から適切に判定ないしは評価することができるため、供試体の製作及びそれを用いた強度試験を省略することも可能となる。
【0050】
次に、CRTディスプレイ11に表示された製造情報を閲覧し、これを分析評価することによって注文通りのコンクリートに製造されていると判断できる場合(ステップ106、YES)には、購入者は、該コンクリートを納品すべき旨の納品指示データを入力装置10を介して入力する(ステップ107)。
【0051】
次に、生産者側においては、かかる納品指示データをネットワーク3を介して購入者側から受信した後、購入者が施工している現場へのコンクリートの納品、該納品に対する請求書の発送といった納品処理を行う(ステップ108)。
【0052】
一方、製造情報を分析評価することにより、注文通りのコンクリートに製造されていないと判断できる場合(ステップ106、NO)には、購入者は、該コンクリートの納品を拒否すべき旨の納品拒否データを入力装置10を介して入力し、以下、購入者が注文した通りのコンクリートが製造できるまで上述したステップ102以降の手順を繰り返す。
【0053】
以上説明したように、本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システム1によれば、製造されたコンクリートが未だ生産者側にある段階でその品質を上述した製造情報に基づいて評価することができるとともに、該評価の結果、注文通りの品質に製造されていると判断できる場合だけ生産者側に納品させ、そうでない場合には、納品の拒否や再製造の指示を生産者側に伝達することが可能となる。したがって、購入者は、所望した品質のコンクリートを確実かつ合理的なコストで生産者から購入することができるようになるとともに、生産者側においても、購入者のニーズに応じたコンクリートの品質を確保しつつ、迅速な納品が可能となる。
【0054】
本実施形態では、生産者側コンピュータ2に生産者側表示手段であるCRTディスプレイ9を設けるようにしたが、納品指示データや納品拒否データを別のシステム、例えばコンクリート配送システムに直接転送するために、かかるデータを生産者側コンピュータ2で確認する必要がないのであれば、該生産者側表示手段を省略してもよい。
【0055】
また、本実施形態では、生産者と購入者を一対一でつなぐ場合を想定したが、コンクリートを製造してこれを購入者に納品する、すなわち荷卸し地点まで運搬する形態はさまざまであり、大規模な現場では、複数の生産者からコンクリートを購入する場合があり得るし、大規模なコンクリートプラントでは、複数の購入者にコンクリートを並行して納品する場合が考えられ、このような場合にも本発明を適用することができることは言うまでもない。
【0056】
図3(a)は、大規模な現場において複数の生産者A,B,C・・・からコンクリートを購入する場合を示した全体ブロック図、同図(b)は大規模なコンクリートプラントにおいて複数の購入者A’,B’,C’・・・にコンクリートを納品する場合を示した全体ブロック図である。
【0057】
これらの構成においても、上述したと同様の作用効果を得ることができるほか、同図(a)に示す場合によれば、相異なる複数の生産者A,B,C・・・から購入する予定のコンクリートをそれらの注文段階から製造、品質管理を経て納品に至るまで個別に管理することが可能となり、荷卸し地点における抜取検査の錯綜やそれに起因する検査ミスを懸念する必要が全くなくなるとともに、コンクリートの品質を高めながらなおかつ調達の手間を簡略化することが可能となる。
【0058】
また、同図(b)に示す場合によれば、相異なる複数の購入者A’,B’,C’・・・に納品する予定のコンクリートをそれらの受注段階から製造、品質管理を経て納品に至るまで個別に管理することが可能となり、荷卸し地点における抜取検査の錯綜やそれに起因する検査ミスを懸念する必要が全くなくなるとともに、コンクリートの品質を高めながらなおかつ納品の手間を簡略化することが可能となる。
【0059】
なお、同図(a)に示す場合においては、品質管理用データベース7を購入者側コンピュータ4に設けるとともに、コンクリートの製造情報を相異なる複数の生産者A,B,C・・・に関連づけて蓄積するための生産者データベースを別途、購入者側コンピュータ4に設けるのが望ましい。
【0060】
また、同図(b)に示す場合においては、品質管理用データベース7を生産者側コンピュータ2に設けるとともに、コンクリートの製造情報を相異なる複数の購入者A’,B’,C’・・・に関連づけて蓄積するための購入者データベースを別途、生産者側コンピュータ2に設けるのが望ましい。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るコンクリートの電子商取引システムによれば、製造されたコンクリートが未だ生産者側にある段階でその品質を製造情報に基づいて評価することができるとともに、該評価の結果、注文通りの品質に製造されていると判断できる場合だけ生産者側に納品させ、そうでない場合には、納品の拒否や再製造の指示を生産者側に伝達することが可能となる。したがって、購入者は、所望した品質のコンクリートを確実かつ合理的なコストで生産者から購入することができるようになるとともに、生産者側においても、購入者のニーズに応じたコンクリートの品質を確保しつつ、迅速な納品が可能となる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システムのブロック図。
【図2】本実施形態に係るコンクリートの電子商取引システムを用いてコンクリートの注文、製造及び納品を行う手順を示したフローチャート。
【図3】変形例に係るコンクリートの電子商取引システムのブロック図。
【符号の説明】
1 コンクリートの電子商取引システム
2 生産者側コンピュータ
3 ネットワーク
4 購入者側コンピュータ
5 入力装置(生産者側入力手段)
7 品質管理用データベース
10 入力装置(購入者側入力手段)
11 CRTディスプレイ(購入者側表示手段)

Claims (3)

  1. コンクリートを製造する生産者側に設置され該コンクリートの製造情報を入力するための生産者側入力手段が設けられた生産者側コンピュータと、該生産者側コンピュータに所定のネットワークを介して接続されコンクリートの注文情報を入力するための購入者側入力手段が設けられた購入者側コンピュータとを備えるとともに、前記製造情報を蓄積するための品質管理用データベースを前記生産者側コンピュータ又は前記購入者側コンピュータに設けてなり、前記購入者側コンピュータは、前記製造情報に含まれている練り混ぜトルク電流値、又は前記製造情報に含まれているセメント及び水の計量実測値並びに骨材の表面水率を購入者側表示手段に表示することで前記コンクリートの品質を購入者側にて評価できるようになっているとともに、該製造情報の評価に応じて納品指示データ又は納品拒否データを前記購入者側入力手段を介して入力することができるようになっており、前記生産者側コンピュータは、前記ネットワークを介して送信されてきた前記納品指示データに対して所定の納品処理を行うようになっていることを特徴とするコンクリートの電子商取引システム。
  2. 前記品質管理用データベースを前記購入者側コンピュータに設けるとともに、前記製造情報を相異なる複数の生産者に関連づけて蓄積するための生産者データベースを前記購入者側コンピュータに設けた請求項1記載のコンクリートの電子商取引システム。
  3. 前記品質管理用データベースを前記生産者側コンピュータに設けるとともに、前記製造情報を相異なる複数の購入者に関連づけて蓄積するための購入者データベースを前記生産者側コンピュータに設けた請求項1記載のコンクリートの電子商取引システム。
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