JP4298324B2 - リターン・ロス・ブリッジ - Google Patents

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    • H01P5/12Coupling devices having more than two ports
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    • H03H7/38Impedance-matching networks

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  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)
  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、周波数領域測定機器に関し、特に、指向性の周波数選択性を改善したリターン・ロス・ブリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
リターン・ロス・ブリッジは、3ポート装置である。かかる装置では、結合されたポート(以下、単に「結合ポート」という)は、伝送ポート及び試験ポートの間の伝送経路からの無線周波数(RF)エネルギーの所定量を指向性を持たせて結合する。すなわち、ブリッジは、伝送経路に沿って逆方向に伝送されるエネルギー波からのいくらかのエネルギーを結合ポートに結合させると共に、方向に伝送されるエネルギー波からのエネルギーを拒否する。よって、リターン・ロス・ブリッジを用いて、試験ポートにて順方向のエネルギー波を終端する負荷のリターン・ロス、即ち、入射パワーに対する反射パワーを測定できる。これは、順方向におけるエネルギー波を完全に拒否しないので、結合ポートにおける結合エネルギー及び拒否エネルギーとの間に差分が存在する。これは、「指向性」として知られているブリッジの性能係数である。指向性は、通常はdBで、完全に開放又は短絡の負荷で試験ポートが終端されたときの結合ポートでのパワーと、ブリッジの指向性よりも格段に良好な少なくとも負荷、又は、同じ特性インピーダンスの完全な被反射負荷のときの結合ポートでのパワーとの差で定義する。
【0003】
図1は、理想的なブリッジ(寄生効果のないブリッジ)の回路図を示す。試験ポートP2及び結合ポート(RX)P3は、結合抵抗器R0/Kを介して結合され、試験ポートP2及び伝送(TX)ポートP1は、フェライトによるバラン(平衡不平衡変成器)を介して結合されている。このバランのライン・インピーダンスは、R0である。結合ポートP3及び接地間は、抵抗器R0及びKR0を介して結合されている。なお、R0は抵抗値を表し、Kは係数を表す。これら抵抗器R0及びKR0の共通接続点は、フェライト・バランに結合されている。すなわち、フェライト・バランの一方の巻線の両端が、抵抗器R0及びKR0の共通接続点と、結合抵抗器R0/K及び試験ポートP2の共通接続点とに結合され、フェライト・バランの他方の巻線の両端が、伝送ポートP1及び接地間に接続されている。測定機器の受信部は、結合ポートP3に接続され、測定機器の送信部は、伝送ポートP1に接続され、被試験装置が試験ポートP2に接続される。係数Kは、結合ポートP3での望ましい結合の値と、伝送ポートP1及び試験ポートP2の間の伝送経路が受ける損失とのかねあい(トレードオフ)を考慮して選択する。順方向のエネルギーは、ポートP1からポートP2に進み、逆方向のエネルギーは、ポートP2からポートP1に進む。この伝送経路は、結合抵抗器R0/Kにより結合ポートP3に結合される。図2は、図1に示す理想的なリターン・ロス・ブリッジではないが、寄生効果が最小であるリターン・ロス・ブリッジの固有指向性(inherent directivity)を示すグラフであり、横軸が周波数を表し、縦軸が損失を表す。なお、S21は、ポート1からポート2への損失を表し、S22は、リターン・ロス(戻り損失)を表し、S31は、ポート1からポート3への損失を表し、S32は、ポート2からポート3への損失を表わす。また、固有指向性は、S31−S32で表せる。この図2は、Kが代表的な値、例えば、K=0.2の場合を示しており、ポート2からポート3への結合損失(S32)が約−17dBとなり、ポート1からポート2への損失(S21)が約−2dBとなる。しかし、図1のリターン・ロス・ブリッジでは、バランが理想的であり、回路に寄生効果がないので、指向性は無限である、即ち、ポートP1からポートP2への順方向のエネルギー波がポートP3に結合しない。
【0004】
しかし、フェライトのケース入りバランは、完全に平衡になった出力を発生せず、指向性が有限となる。この有限な指向性は、固有指向性として定義される。フェライトのケース入り同軸ラインにより形成されたバランが生じる不平衡により、主に、固有指向性が決まる。なお、この際、回路の残りの部分には、他の寄生効果がないと仮定する。コンパクトな部品配置及び短いライン長、特に、試験ポートP2及び結合抵抗器R0/Kの間の長さ及び遷移により、寄生効果が最小に維持されると、30dBより大きく、3GHzの如き超高周波までの固有指向性を達成できる。図3は、理想的なトランス(XFMR)により回路寄生効果が最小で、モデル化したバランによるリターン・ロス・ブリッジを示す。ここで、分路抵抗及び誘導性の寄生が、フェライトのケース入り同軸ケーブルをシミュレーションする。すなわち、図3では、実際のバラン(図の右側で、点線で囲んだ2つの連続した部分)を、理想トランス(2つの点線囲みの左側部分)と、トランスの寄生部分(2つの点線囲みの右側部分)とで表す。また、VIAは、プリント回路基板のビア(基板の両面を貫通する導電性の穴)を表す。ここでは、抵抗器KR0は、ビアを介して接地面に接続されていることを示す。
【0005】
上述から判る如く、図2は、図3の回路のシミュレーション結果をグラフにしたものである。指向性は、ポートP2からポートP3までの損失(S32)と、ポートP1からポートP3までの損失(S31)との間の差(S31−S32)である。図示の如く、3GHzまでの周波数掃引にわたって、30dBのばらつきのない指向性がある。これは、フェライトのケース入り同軸ケーブルがあり、回路内に他の寄生効果がないブリッジの固有指向性である。
【0006】
しかし、ブリッジを特定のパッケージ内に適合させるようにブリッジを組み立てると、大きな寄生効果が誘導される場合がある。例えば、両面がエッチングされ、ビア用の穴による遷移があり、試験ポートP2及び結合抵抗器R0/Kの間に配置された直角SNA対Nケーブルを有する回路基板上にブリッジを設ける場合、これら不連続性の総てがブリッジの測定した指向性又は皮相(見かけの)指向性を劣化させるようになる。このようになる理由は、ラインの特性インピーダンスの不連続性により、伝送ポートP1及び試験ポートP2の間で順方向のエネルギー波が試験ポートP2での完全な終端により消散する前に、かかるエネルギー波の反射が生じるためである。不平衡により生じる固有指向性により(図11を参照)、これら反射が結合ポートP3に結合し、結合ポートP3におけるエネルギーと加算される。なお、図11は、寄生ベクトルと固有指向性ベクトルとのベクトル和が皮相指向性ベクトルとなることを示している。すなわち、寄生効果による望ましくない反射エネルギーと、バランの不平衡による固有指向性とを表す2つのベクトル(寄生ベクトル及び固有指向性ベクトル)が、皮相指向性ベクトルになる。
【0007】
大きな寄生効果が存在する場合の指向性を改善するために、リターン・ロス・ブリッジに特定された高周波数に対して寄生効果をなくすことができる。しかし、2.5GHzの如き高周波数において、不可能でないとしても、2つの直角の遷移を30dBより大きなオーダのリターン・ロスにすることは困難である。もしこれが可能ならば、不連続がなく、皮相指向性が固有指向性に戻る。したがって、リターン・ロス・ブリッジの指向性は、依然、固有指向性に制限される。
【0008】
【非特許文献1】
CQ出版社発行の「トランジスタ技術SPECIAL」No.62「電子回路シミュレータの本格活用法」の第9章「リターン・ロス・ブリッジに関するシミュレータ活用テクニック」
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特に関心のある周波数領域にて、実現アーキテクチャにより不完全さが誘導された場合に、リターン・ロス・ブリッジの皮相指向性又は固有指向性を改善する方法が望まれている。
【0010】
したがって、本発明は、皮相指向性又は固有指向性を改善したリターン・ロス・ブリッジの提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不完全性がある状況下で指向性を改善したリターン・ロス・ブリッジであって;伝送ポート(P1)と、試験ポート(P2)と、結合ポート(P3)とを具え;上記伝送ポートがバランにより上記試験ポートに結合されて伝送経を形成し;試験ポートが結合抵抗器(R0/K)を介して結合ポートに結合され;更に、試験ポート及び結合ポート間で伝送経路に結合されて、不完全性による結合ポートでの反射エネルギーを中和して、指向性を改善する中和手段(12/20、22/20、22、24)を更に具えたことを特徴とする。
【0012】
本発明は、所望周波数範囲にわたって皮相指向性ベクトル(apparent directivity vector)を取り消すために、結合ポートに中和反射エネルギー・ベクトルを発生させて、リターン・ロス・ブリッジの指向性の周波数選択性を改善する方法を提供する。この中和反射エネルギー・ベクトルは、バランの不平衡による固有指向性ベクトルと、ブリッジの伝送ポート及び試験ポートの間の伝送経路における寄生効果により生じた望ましくないエネルギー反射からの反射エネルギー・ベクトルとのベクトル和である。本発明の一実施例では、結合抵抗器及び試験ポートの間にある長さの伝送ラインと共に開放回路スタブを挿入して、この伝送系路内に中和反射エネルギー・ベクトルを誘導する。中和反射エネルギー・ベクトルの大きさは、開放回路スタブの大きさで決まり、皮相指向性ベクトルの大きさと等しくなる。また、位相は、結合抵抗器と開放回路スタブとの間の伝送ラインの長さで決まる。代わりに、この実施例で生じる試験ポートのリターン・ロス、即ち、ブリッジの他の良度指数が劣化するのを防ぐために、結合抵抗器及び試験ポートの間の伝送経路から、指向性結合器との結合ポートにエネルギーを結合してもよい。
【0013】
結合器の結合係数は、結合ポートにおける中和反射エネルギー・ベクトルの大きさを決定する。この大きさは、皮相指向性ベクトルの大きさに等しく設定される。これら結合器間の経路は、伝送ラインを含んでいる。この伝送ラインの長さは、結合ポートにおける中和エネルギー・ベクトルの位相を、皮相指向性ベクトルの位相と反対に決定する。同調性を得るために、伝送ライン及び結合器をピン(PIN)ダイオードで強化してもよい。この場合、結合係数により中和ベクトルが決まるが、その大きさは皮相指向性ベクトルよりも大きい。PINダイオードを同調させて、結合ポートにおける中和反射エネルギー・ベクトルの大きさと、位相とを調整して、所望周波数範囲にわたる指向性を改善する。
【0014】
本発明の目的、利点及び新規な特徴は、添付図を参照した以下の説明から一層理解できよう。
【0015】
【発明の実施の形態】
図4は、本発明により指向性が改善された顕著な寄生効果を有するリターン・ロス・ブリッジの一実施例のブロック図である。このリターン・ロス・ブリッジは、不完全性を有する。伝送ポートP1及びバランの間で、ビア用穴の遷移で正面から背面のように回路基板の複数のレベルの間を横断する際に、エネルギーの反射が生じる。これらビア用遷移穴を開放回路スタブOST及びインダクタLで示す。同様に、類似の反射が、結合抵抗器R0/Kの接続点と、試験ポートP2との間に生じる。なお、この結合抵抗器は、大きな寄生効果を誘導する。この場合、かかる回路基板のレベルの横断との結合を、開放回路タブOST及びインダクタLに関連して示す。各伝送ライン・セグメントTLにより、かかる横断が結合される。図5は、固有指向性での顕著な寄生効果の影響を示す。試験ポートP2のリターン・ロスS22は、図2に示すように寄生効果が最小の場合よりも劣化しており、固有指向性により皮相指向性を生じる。リターン・ロス・ブリッジの条件が25MHzから2.5GHzで20dB以上ならば、この場合、2.5GHzで、18dBの皮相指向性のみとなる。
【0016】
本発明による1つの解決法は、結合抵抗器R0/K及びポートP2の間のラインに沿って逆寄生効果発生回路(中和手段)12により逆寄生効果を誘導することである。これは、顕著な寄生効果による伝送ポートP1での皮相指向性ベクトルと同じ大きさで逆の位相である中和反射エネルギー・ベクトルを誘導することである。誘導逆寄生効果発生回路12による逆寄生効果(図11の皮相指向性ベクトル)の量と形式(即ち、容量形式か、誘導形式か、又はこれら両方の形式か)とにより、大きさ及び位相を制御して、所望周波数にて皮相指向性をヌル(無効)にする。図4に示す実施例では、開放回路スタブ14及び伝送ライン16を追加して、所望の大きさ及び位相の中和反射エネルギー・ベクトル(図11の誘導ベクトル)を誘導して、不完全性による望ましくない反射エネルギーを取り消す。この実施例での誘導逆寄生効果発生回路12の影響は、図6を図5と比較することにより判る。ポート1からポート3への損失S31にヌルが存在し、2〜2.5GHzの範囲での皮相指向性が、2.5GHzにて約23dBに増加する。この結果は、この実施例での1.75GHzから2.25GHzの範囲の如き狭帯域幅にわたって、固有指向性よりも良好な改良された皮相指向性となる。
【0017】
図7は、図4のリターン・ロス・ブリッジの試験ポートP2に戻るリターン・ロスの影響を示すグラフである。この図7に示す如く、この実施例には欠点があり、完全な短絡をポートP2に行うと、ポートP1からポートP3への損失S31にリップルが目立つ。これは、リターン・ロス・ブリッジの別の良度指数である。図示の如く、この実施例では、逆進行用のポートP3の平坦性が劣化し、試験ポートP2のリターン・ロスS22も劣化する(図2及び図6を比較されたい)。本発明の別の実施例を図8に示す。図8の実施例では、図3の構成に、方向性結合器20、抵抗器Rc及び伝送ライン22を中和手段として設けている。この実施例の場合、反射により生じる顕著な寄生効果がなく、固有指向性のみである。よって、試験ポートP2及び結合抵抗器R0/Kの間の伝送系路内に逆中和反射エネルギー・ベクトル(図11の誘導ベクトル)が誘導されて、指向性が改善されて、試験ポートP2のリターン・ロスS22及び結合ポートP3での平坦性が劣化する。代わりに、結合抵抗器R0/K及び試験ポートP2の間の伝送経路からのエネルギーが、方向性結合器20により結合ポートP3に結合される。伝送ライン22は、2個の結合器20を接続する。この伝送線の長さが、結合されるエネルギーの位相を決定し、結合係数がこのエネルギー大きさを決定する。抵抗負荷用抵抗器Rcにより、結合器20を終端する。試験ポートP2からの結合エネルギーは、等しい大きさで、結合ポートP3に再結合するが、位相が外れており、固有指向性ベクトルからのエネルギーを有する。図9は、図8のリターン・ロス・ブリッジの改善された指向性を示すグラフである。この図9では、2GHzで生じた皮相指向性内のヌル状態を示す。皮相指向性は、試験ポートP2でのリターン・ロスS22を劣化させることなく、固有指向性を超えて増加する。図10は、試験ポートP2が完全に短絡された場合の結合ポートP3での応答を示すが、この応答にはリップルがない。
【0018】
上述の本発明の実施例は、結合が簡略化された形式である。図12は、同調可能な場合の本発明の更に別の実施例である。この実施例では、図8の実施例の中和手段(20、22)に、PINダイオード24を追加している。これらPINダイオード24を用いて、結合エネルギーの大きさ及び位相を調整して、結合ポートP3でのエネルギーをヌルにできる。この場合、方向性結合器20は、固有指向性ベクトルの大きさを打ち消すのに必要なエネルギーよりも大きいエネルギーを提供する、即ち、結合係数が大きい。これにより、図13(図12の実施例が改善した固有指向性の同調性を示すグラフ)に示すように、結合器20の帯域幅内で、且つ、この帯域幅をいくらか超えて、ヌルを電気的に同調可能である。PINダイオード24を用いて、試験ポートP2のリターン・ロスS22を劣化させることなく、狭い周波数帯域で、60〜70dBのオーダでの皮相指向性を達成できる。上述の不連続性があろうがなかろうが、ポートP2でのリターン・ロスが良好に開始すれば、狭帯域にわたり良好にマッチした負荷の正確なリターン・ロスの大きさの測定ができる。これは、ブリッジの指向性による測定のエラーが無視できるようになり、精度は、試験ポートP2でのリターン・ロス、結合ポートP3でのスペクトラム・アナライザ、パワー・メータなどの如き測定機器用受信器の精度のみにより制限されるためである。
【0019】
【発明の効果】
よって、本発明は、不完全性により生じた反射エネルギーを中和するために、試験ポート及び結合ポートの間の経路にて、大きさが等しく、位相が反対のエネルギーを誘導又は結合することにより、不完全なリターン・ロス・ブリッジに対する皮相指向性又は固有指向性における周波数選択性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】理想的なリターン・ロス・ブリッジの回路図である。
【図2】寄生効果が最小のリターン・ロス・ブリッジの固有指向性を示すグラフである。
【図3】寄生効果が最小のリターン・ロス・ブリッジのブロック図である。
【図4】本発明により指向性が改善された顕著な寄生効果を有するリターン・ロス・ブリッジの一実施例のブロック図である。
【図5】指向性が改善されない場合の図4のリターン・ロス・ブリッジの皮相指向性を示すグラフである。
【図6】本発明により、図4のリターン・ロス・ブリッジの皮相指向性を改善した場合を示すグラフである。
【図7】図4のリターン・ロス・ブリッジの試験ポートに戻るリターン・ロスの影響を示すグラフである。
【図8】本発明により指向性を改善した他の実施例によるリターン・ロス・ブリッジのブロック図である。
【図9】図8のリターン・ロス・ブリッジの改善された指向性を示すグラフである。
【図10】図8のリターン・ロス・ブリッジの試験ポートに戻るリターン・ロスの影響がないことを示すグラフである。
【図11】本発明により得られる補正及び固有指向性の寄生効果を示すベクトル図である。
【図12】本発明により指向性が改善したリターン・ロス・ブリッジの更に別の実施例のブロック図である。
【図13】本発明により図12の実施例が改善した固有指向性の同調性を示すグラフである。
【符号の説明】
12 逆寄生効果発生回路
14 開放回路スタブ伝送ライン
16 伝送ライン
20 方向性結合器
22 伝送ライン
24 PINダイオード
OST 開放回路スタブ
P1 伝送ポート
P2 試験ポート
P3 結合ポート
TL 伝送ライン

Claims (3)

  1. 不完全性がある状況下で指向性を改善したリターン・ロス・ブリッジであって、
    伝送ポートと、試験ポートと、結合ポートとを具え、
    上記伝送ポートがバランにより上記試験ポートに結合されて伝送経路を形成し、
    上記試験ポートが結合抵抗器を介して上記結合ポートに結合され、
    更に、上記試験ポート及び上記結合ポート間で上記伝送経路に結合されて、上記不完全性による上記結合ポートでの反射エネルギーを中和して、指向性を改善する中和手段を具え、
    該中和手段は、
    上記結合抵抗器及び上記試験ポートの間の上記伝送経路にて、上記リターン・ロス・ブリッジの皮相指向性ベクトルの大きさと等しい大きさの中和反射エネルギー・ベクトルを誘導する誘導手段と、
    上記結合抵抗器及び上記試験ポートの間の伝送経路にて、上記皮相指向性ベクトルの位相と反対の上記中和反射エネルギー・ベクトルを調整する調整手段とを有し、
    上記誘導手段は、上記結合抵抗器及び試験ポートの間に結合され、上記皮相指向性ベクトルの大きさと等しい大きさの上記中和反射エネルギー・ベクトルを発生する開放回路スタブを有することを特徴とするリターン・ロス・ブリッジ。
  2. 不完全性がある状況下で指向性を改善したリターン・ロス・ブリッジであって、
    伝送ポートと、試験ポートと、結合ポートとを具え、
    上記伝送ポートがバランにより上記試験ポートに結合されて伝送経路を形成し、
    上記試験ポートが結合抵抗器を介して上記結合ポートに結合され、
    更に、上記試験ポート及び上記結合ポート間で上記伝送経路に結合されて、上記不完全性による上記結合ポートでの反射エネルギーを中和して、指向性を改善する中和手段を具え、
    該中和手段は、上記試験ポートからの中和反射エネルギー・ベクトルを、上記リターン・ロス・ブリッジ用の皮相指向性ベクトルの位相と逆位相で等しい大きさの結合ポートに結合する結合手段であり、
    該結合手段は、1対の方向性結合器と、伝送ラインとを有し、
    上記1対の方向性結合器の一方は、上記伝送経路内で上記試験ポート及び上記結合抵抗器の間に結合され、
    上記1対の方向性結合器の他方は、上記結合ポートに結合されると共に、上記結合ポートでの上記中和反射エネルギー・ベクトルの大きさが上記皮相指向性ベクトルの大きさと等しくなる結合係数を有し、
    上記伝送ラインは、上記1対の方向性結合器の間に結合されると共に、上記結合ポートでの上記中和反射エネルギー・ベクトルの位相が上記皮相指向性ベクトルの位相と逆相となる長さを有することを特徴とするリターン・ロス・ブリッジ。
  3. 不完全性がある状況下で指向性を改善したリターン・ロス・ブリッジであって、
    伝送ポートと、試験ポートと、結合ポートとを具え、
    上記伝送ポートがバランにより上記試験ポートに結合されて伝送経路を形成し、
    上記試験ポートが結合抵抗器を介して上記結合ポートに結合され、
    更に、上記試験ポート及び上記結合ポート間で上記伝送経路に結合されて、上記不完全性による上記結合ポートでの反射エネルギーを中和して、指向性を改善する中和手段を具え、
    該中和手段は、上記試験ポートからの中和反射エネルギー・ベクトルを上記結合ポートに結合する結合手段を有し、
    該結合手段は、上記リターン・ロス・ブリッジ用の皮相指向性ベクトルと等しい大きさで、位相が反対になるように上記中和反射エネルギー・ベクトルの大きさ及び位相を調整する調整手段を含み、
    該調整手段は、
    上記結合ポートでの上記中和反射エネルギー・ベクトルの大きさが上記皮相指向性ベクトルの大きさと等しくなるように制御する可変抵抗器として用いるPINダイオードと、
    上記結合ポートでの上記中和反射エネルギー・ベクトルの位相が上記皮相指向性ベクトルの位相と逆相となるように制御する位相調整器として用いるPINダイオードとを有することを特徴とするリターン・ロス・ブリッジ。
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