JP4296848B2 - プリント基板を含んだ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気回路に使用されるプリント基板を含んだ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気回路を実現する方法として、ガラスエポキシ等で構成されている基材の上に、銅箔で配線(導電パターン)を施したプリント基板(Printed Circuit Board:PCB)を製作し、そのプリント基板上の所定の位置に電気部品を実装する方法が知られている。プリント基板は導電パターンを印刷工程で実現することにより、電気部品に対する配線を確実且つ精密に行うことができるため広く利用されている。プリント基板に電気部品を実装した例について、図9を参照しつつ説明する。図9は電気部品110を実装した従来のプリント基板100の断面図である。
【0003】
図9(a)に示すように、プリント基板100は、基材101と、スルーホール104と、ランド103と、導電パターン102とを備えている。基材101は、プリント基板100のベースとなる板状部材であり、ガラスエポキシ等で構成されている。スルーホール104は、基材101に設けられた、後述する電気部品110のリード111が挿入される孔である。ランド103は、電気部品110のリード111に接合される導電部材であり、スルーホール104の内壁部と開口部周辺とを囲うように配置されるとともに、導電パターン102に接合されている。導電パターン102は、プリント基板100に実装される電気部品110に対して配線するための銅箔部材であり、あらかじめ接合されているランド103を介して電気部品110のリード111に接合される。電気部品110は、実装面に対して垂直方向に延びたリード111を備えている。リード111は、電気部品110に対して電力を供給するための金属部材である。
【0004】
そして、電気部品110のプリント基板100への実装時に、電気部品110のリード111がランド103の円筒内に挿入され、さらに、ランド103とリード111との間に熱溶解されたハンダ112が流し込まれることにより、ランド103とリード111とが電気的に接合される。ハンダ112は亜鉛とスズとを含んでいる合金である。尚、電気部品の実装方法としては、上述したスルーホール104を用いる方法の他、基材表面に配置された板状のランドと、平面部を有するリードとをハンダ112により面接合させる表面実装と呼ばれる方法がある。
【0005】
ここで、特に高電圧で電力を供給することにより高温になる電気部品110が基板100に実装されている場合には、基板100を通電させる度に電気部品110が発熱を繰り返すことになり、電気部品110近傍において熱応力が発生する。さらにリード111を介してハンダ112が高温になることでハンダ112に含まれる亜鉛やスズ等が粗大化を起こしてハンダ112の強度が低下することになる。そして、図9(b)に示すように、発生した熱応力とハンダ112の強度の低下とによりランド103とリード111とを接合しているハンダ112にクラック113が発生することがある。クラック113が発生した状態で、導電パターン102からランド103を介してハンダ112に高電圧が印加されると、クラック113の間でアーク放電が生じる。アーク放電が生じるとことによりクラック113近傍はさらに高温になり、ハンダ112に含まれるフラックス、基材101に含まれるフラックスやガラズエポキシ等が導電パターン103とともに炭化してグラファイト化する。尚、このようなクラック113は熱応力のほか機械的な応力により発生する場合もある。
【0006】
図9(c)に示すように、基材101がグラファイト化することにより、抵抗値を有する新たな電路114が形成される。そして導電パターン102には高電圧が印加されているため、電路114と導電パターン102との間でさらにアーク放電が発生し、隣接する基材101のグラファイト化が進行して電路114が導電パターン102に沿うように延びていく。このように、電路114が形成されると、導電パターン102が配置されている面と異なる面に配置されている導電パターンと電路114とが短絡することがある。特に多層のプリント基板においては導電パターンが複雑に配置され、他層の導電パターンとの短絡の可能性は高くなる。
【0007】
そして、例えば、電路114と接地された導電パターンである接地パターンとが短絡しても、電路114自身が抵抗値を持っているため、電気回路に過電流が流れることがない。電気回路に過電流が流れることがないと過電流保護装置であるヒューズやブレーカでは基材101のグラファイト化の発見が困難となる。そこで基板に漏電検知装置を配置する方法が提案されている(特許文献1参照)。このように、漏電検知装置を用いて電気回路の漏電を検知することができれば、電路114と接地パターンとの短絡により、基材101のグラファイト化を発見することができる。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−199575号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
別の従来のプリント基板120の導電パターンについて図10〜図14を参照しつつ説明する。図10〜図14は従来のプリント基板120(4層プリント基板)の導電パターンを示した図である。尚、図10は基板120の表面に施されるシルク印刷の内容を、図11〜図14は第1層〜第4層の導電パターンを示している。プリント基板120は電力供給用装置を実現するためのプリント基板である。電力供給装置は、外部に設置された漏電ブレーカを介して入力される高電圧の電力を分配し、外部から入力される制御信号に基づいて、コネクタを介して接続される他の装置に供給するためのものである。尚、第1層(図11参照)及び第4層(図14参照)に接地パターン121が配置されている。
【0010】
マグネットリレーX1〜X5(図10参照)の出力側接点に接合されている第1層の導電パターン122a〜122e(図11参照)、第2層の導電パターン122f〜122j(図12参照)及び第3層の導電パターン122k〜122o(図13参照)に高電圧が印加される。導電パターン122a〜122oに高電圧が印加された状態で、マグネットリレーX1〜X5の出力側接点のリードと、これに接続されるランドとのいずれかの接合部にクラックが発生すると、クラック間にアーク放電が発生し、クラックの周辺温度が上昇して基材がグラファイト化することになる。基材のグラファイト化が導電パターン122a〜122oに沿って進行すると、グラファイト化によって形成される新たな電路がマグネットリレーX1〜X5の制御ラインである第4層の導電パターン群125と短絡することになる。制御ラインはマグネットリレーX1〜X5の出力接点に印加される電力系統と異なる電力系統の信号が流れるラインであるため、グラファイト化によって形成される新たな電路と導電パターン125とが短絡すると制御ライン系に接合された電気部品に不具合が生じる恐れがある。
【0011】
このように特許文献1の方法では、グラファイト化によって形成される新たな電路と接地パターンとが短絡するまで回路の漏電を検知することができず、導電パターンの配置状態によって基材101のグラファイト化の発見時期が遅れるという問題点がある。
【0012】
そこで本発明は、アーク放電による基材のグラファイト化を素早く検知することができるプリント基板を含んだ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリント基板を含んだ装置は、漏電検知を行うための漏電検知装置と、電気回路に使用される単層または多層のプリント基板とを備えており、前記プリント基板が、複数の面に配置されている複数の導電パターンと、前記導電パターンに接合されており、実装される電気部品に電力を供給するための部材であるリードに接合されるランドとを備えており、前記導電パターンは、接地された導電パターンである接地パターンを含んでおり、前記ランド近傍において、前記ランドに接合されている前記接地パターン以外の前記導電パターンが配置された面と異なる面に、前記接地パターンが配置されおり、前記ランドに接合されている前記接地パターン以外の前記導電パターンと前記接地パターンとが、交差するように配置されており、前記プリント基板の前記接地パターンと前記接地パターン以外の前記導電パターンの一部とが、前記漏電検知装置に接続されている。
【0014】
これによると、リード及びランドを接合しているハンダのクラック間に発生するアーク放電により、ランドに接合されている導電パターンに沿って基材のグラファイト化が進行する場合であっても、基材がグラファイト化することにより新たに形成される電路と、ランド近傍に配置された接地パターンとがすぐに短絡し、漏電検知装置が漏電を検知すると同時にプリント基板に対する電力の供給を遮断するため、アーク放電による基材のグラファイト化を素早く検知することができる。
【0015】
さらに、前記ランドに接合されている前記導電パターンと前記接地パターンとが、交差するように配置されているため、グラファイト化により形成された電路と接地パターンとを確実に短絡させることができる。
【0016】
本発明においては、前記プリント基板に、所定の電圧が印加される領域である1次側と、前記1次側と異なる電圧が印加される領域である2次側とで構成されている場合には、前記1次側の前記ランドと前記2次側の前記導電パターンとの間に、前記1次側の前記接地パターンが配置されていてよい。これによると、1次側でグラファイト化により形成された電路を、2次側の導電パターンに短絡させることなく、1次側の接地パターンに短絡させることができるため、電気部品に規格外の電圧が印加されることを防ぐことができる。
【0017】
本発明においては、前記プリント基板の前記接地パターンと前記接地パターン以外の前記導電パターンの一部とが、前記漏電検知装置に接続されているため、装置の設置場所に漏電検知装置が備えられていない場合であっても、アーク放電による基材のグラファイト化を素早く検知することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、第1の実施の形態に係るプリント基板10を含んでいる電力供給装置1を用いた装置60の構成を示すブロック図である。尚、ここで装置60とは、例えば写真処理装置であるが、写真処理に関する具体的な説明については省略する。図1に示すように、装置60は、電力供給装置1と、電源2と、漏電ブレーカ3と、制御装置4と、複数の負荷装置5によって構成されている。電力供給装置1は、入力された高電圧の電力を分配し、分配された電力を各負荷装置5に供給するためのものである。電源2は電力供給装置1に供給される高電圧の電力の発生源である交流電源である。漏電ブレーカ3は、漏電検知(検出)装置であり、電源2から電力供給装置1に供給される高電圧の電力を中継するとともに、電力供給装置1の漏電を監視する。そして、電力供給装置1の漏電を検知した場合には、即座に電力供給装置1への電力供給を遮断する。制御装置4は、電力供給装置4に接続され、電力供給装置4による各負荷装置5への電力供給の制御を行うものである。負荷装置5は、電力供給装置1から電力の供給を受ける各種装置であり、例えばヒータ、モータ、及び他の制御装置等である。
【0019】
次に、電力供給装置1について図2〜図6を参照しつつ説明する。図2〜図6は電力供給装置1の電気回路基板に使用されているプリント基板10の導電パターンを示した図である。図1はプリント基板1の表面に施されるシルク印刷の内容を、図2〜図5は第1層〜第4層の導電パターンを示している。
【0020】
電力供給装置1の回路基板は、ターミナルTA3、コンデンサC1,C2、サージアブソーバZNR1〜ZNR4、コネクタP641,P644,P646,P648,P660,P662、マグネットリレーX1〜X3、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8等を備えている(図2参照)。ターミナルTA3は、電源2から漏電ブレーカ3を介して高電圧の電力を入力されるものである。コンデンサC1,C2は、ターミナルTA3に入力された高電圧の電力の高周波ノイズを除去するものである。サージアブソーバZNR1〜ZNR4は、ターミナルTA3に入力された高電圧の電力に発生するサージを除去するものである。コネクタP648は、制御装置4と接続するためのものである。コネクタP641,P644,P646,P660,P662は、負荷装置5と接続するためのものである。マグネットリレーX1〜X3と、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8とは、制御装置4からの制御により負荷装置5への電力供給の開始または停止を行うものである。尚、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の入力部は、マグネットリレーX1〜X3の出力側接点から電力供給されている。
【0021】
電力供給装置1の電気回路基板は、プリント基板10に上述した各電気部品らを実装することにより実現される。プリント基板10に対する各電気部品の実装方法について図7を参照しつつ説明する。図7はプリント基板10に電気部品20を実装した状態を示す断面図である。尚、プリント基板10は導電パターンが配置されている層が4つ積層された4層のプリント基板であるが、図7においては中間の層を省略した断面図を示している。
【0022】
図7(a)に示すように、プリント基板10は、基材11と、スルーホール15と、ランド12と、導電パターン13と、接地パターン14とを有している。基材11は、プリント基板10のベースとなる板状部材であり、ガラスエポキシ等で構成されている。スルーホール15は、基材10に設けられた孔であり、後述する電気部品20のリード21が挿入されるものである。ランド12は、電気部品20のリード21に接合されるための円筒状の導電部材であり、スルーホール15の内壁部と開口部周辺とを囲うように配置され、さらに導電パターン13に接合されている。導電パターン13は、プリント基板10に実装される電気部品に対して配線するための銅箔部材であり、あらかじめ接合されているランド12を介して電気部品20のリード21に接合される。接地パターン14は、接地された導電パターンである。電気部品20は、実装面に対して垂直方向に延びたリード21を備えている。リード21は、電気部品20に対して電力を供給するための金属部材である。
【0023】
そして、電気部品20のプリント基板10への実装時に、電気部品20のリード21がランド12の円筒内に挿入され、さらに、ランド12とリード21との間に熱溶解されたハンダ16が流し込まれることにより、ランド12とリード21とが電気的に接合される。その結果、導電パターン13とリード21とが電気的に接合される。ハンダ16は亜鉛とスズとを含んでいる合金である。
【0024】
次にプリント基板10の導電パターンの特徴について説明する。プリント基板10では、高電圧が印加されるリードに接合されるランドの近傍において、ランドに接合されている導電パターンが配置された層と異なる層に、プリント基板10に垂直な方向から見て、接地パターンと接地パターン以外の導電パターンとが交差するように接地パターンが配置されている。
【0025】
例えば、マグネットリレーX1〜X3(図2参照)の出力側接点には、ターミナルTA3から入力された高電圧が印加されており、マグネットリレーX1〜X3の出力側接点のリードに接合されるランド41a〜41c(図6参照)の近傍の第4層には、接地パターン42(図6参照)が配置されている。そして、プリント基板10の平面側からみて、接地パターン42と、ランド41a〜41cに接合されている第1層の導電パターン43a〜43c(図3参照)、第2層の導電パターン43d,43e(図4参照)、第3層の導電パターン43f〜43h(図5参照)とが交差している。
【0026】
また、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8(図2参照)の交流入出力部には、マグネットリレーX1〜X3の出力接点から入力された高電圧が印加されており、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の交流入出力部のリードに接合されるランド45a〜45h(図3参照)の近傍の第1層には、接地パターン46(図3参照)が、第4層には、接地パターン47(図6参照)が配置されている。そして、プリント基板10の平面側からみて、接地パターン46,47と、ランド45a〜45eに接合されている第2層の導電パターン48a〜48g(図4参照)、第3層の導電パターン48h〜48n(図5参照)、第4層の導電パターン48o〜48p(図6参照)とが交差している。
【0027】
さらに、プリント基板10上には、高電圧が印加される導電パターンの他に、制御装置4から入力される制御信号が印加される導電パターンがあり、高電圧が印加されるランドと、制御信号が印加される導電パターンとの間に、高電圧が印加される側の接地パターンが配置されている。
【0028】
例えば、マグネットリレーX1〜X3を制御するため、マグネットリレーX1〜X3の制御入力部のリードに接合されるランド50a〜50c(図4参照)に接合されている第4層の導電パターン群51(図6参照)と、前述したマグネットリレーX1〜X3の出力側接点のリードに接合されるランド41a〜41cとの間に、接地パターン42が配置されている。また、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8を制御するため、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の制御入力部のリードに接合されるランド52a〜52h(図3参照)に接合されている第4層の導電パターン群53(図6参照)と、前述したソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の交流入出力部のリードに接合されるランド45a〜45hとの間に、接地パターン47が配置されている。尚、プリント基板10においては、全ての接地パターンと接地パターン以外の導電パターンとの間を2.5mm以上確保している。
【0029】
次に、プリント基板10に電気部品が実装され、電力供給装置1の電気回路基板として機能している場合に、電気部品のリードランドとを接合するハンダ16にクラックが発生したときの状態を、図7を参照しつつ説明する。
【0030】
特に高電圧の電力を供給することで高温になるような電気部品20がプリント基板10に実装されている場合には、プリント基板10を通電させる度に電気部品20が発熱を繰り返し、電気部品20近傍において熱応力が発生する。さらにハンダ16が高温になることでハンダ16に含まれる亜鉛やスズ等が粗大化を起こしてハンダ16の強度が低下する。そして図7(b)に示すように、発生した熱応力とハンダ16の強度の低下とによりランド12とリード21とを接合しているハンダ16にクラック17が発生する。クラック17が発生した状態で、導電パターン13からランド15を介してハンダ16に高電圧が印加されると、クラック17の間でアーク放電が生じる。アーク放電が生じるとことによりクラック17の近傍はさらに高温になり、ハンダ16に含まれるフラックス、基材11に含まれるフラックスやガラスエポキシ等が導電パターン13とともに炭化してグラファイト化する。
【0031】
図7(c)に示すように、基材11がグラファイト化することにより、抵抗値を有する新たな電路18が形成される。そして導電パターン13には高電圧が印加されているため、電路18と導電パターン13との間でさらにアーク放電が発生し、アーク放電のため隣接する基材11のグラファイト化がさらに進行する。その結果、電路18が導電パターン13に沿うように延びていく。しかし高電圧が印加されるリード21に接合されたランド12近傍には、プリント基板10に垂直な方向から見て、ランド12に接合されている導電パターン13と交差するように接地パターン14が配置されているため、電路18が導電パターンに沿うように延びていけば必ず近傍に配置された接地パターン14と短絡する。電路18と接地パターン14とが短絡することにより、接地パターンに微弱電流が流れ、漏電ブレーカ3がこれを検知することにより電力供給装置1に対する電力の供給を遮断する。
【0032】
以上、説明した第1の実施の形態では、マグネットリレーX1〜X3の出力側接点、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の交流入出力部のリード及びランド41a〜41c,45a〜45hを接合するハンダ16に発生するクラック17間のアーク放電により、ランド41a〜41c,45a〜45hに接合されている導電パターン43a〜43h,48a〜48pに沿って基材のグラファイト化が進行しても、基材がグラファイト化することにより新たに形成される電路18と、ランド41a〜41c,45a〜45h近傍に配置された接地パターン42,47とがすぐに短絡し、漏電ブレーカ3が短絡を検知することで供給電力が遮断されるため、アーク放電による基材11のグラファイト化を素早く検知することができる。
【0033】
また、マグネットリレーX1〜X3の出力側接点のリードと接合されるランド41a〜41cに接合されている導電パターン43a〜43hと、接地パターン42とが、及び、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の交流入出力部のリードと接合されるランド45a〜45hに接合されている導電パターン48a〜48pと、接地パターン47とが、プリント基板10に垂直な方向から見て交差しているため、グラファイト化により形成された電路18と接地パターン42,47とを確実に短絡させることができる。
【0034】
さらに、高電圧の電力が印加されるランド50a〜50c,52a〜52hと制御信号が印加される導電パターン群51,53との間に接地パターン42,46,47が配置されているため、高電圧の電力が印加される側においてグラファイト化により形成された電路18が、制御信号が印加される側の導電パターン群51,53と短絡する前に、高電圧の電力が印加される側の接地パターン42,47に短絡させることができるため、マグネットリレーX1〜X3、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の制御部に規格外の電圧が印加されることを防ぐことができる。
【0035】
<第2の実施の形態>
以下、本発明に係る第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図8は、第2の実施の形態に係る電力供給装置1Aを含んでいる装置60Aの構成を示すブロック図である。尚、ここで装置60Aとは、例えば写真処理装置であるが、写真処理に関する具体的な説明については省略する。図8に示すように、装置60Aは、電力供給装置1Aと、電源2と、制御装置4と、複数の負荷装置5によって構成されている。電力供給装置1Aは、漏電検知装置3Aを備え、入力された高電圧の電力を分配し、分配された電力を各負荷装置5に供給するためのものである。漏電検知装置3Aは、電源2から供給される高電圧の電力を中継するとともに、電力供給装置1Aの漏電を監視するものである。そして、漏電検知装置3Aが電力供給装置1Aの漏電を検知した場合には、即座に供給されている電力を遮断する。電源2は電力供給装置1に供給される高電圧の電力の発生源である交流電源である。制御装置4は、電力供給装置4に接続され、電力供給装置4による各負荷装置5への電力供給の制御を行うものである。負荷装置5は、電力供給装置1から電力の供給を受ける各種装置であり、例えばヒータ、モータ、及び他の制御装置等である。
【0036】
そして、電力供給装置1Aの電気回路基板として使用されているプリント基板10は、第1の実施の形態のプリント基板10と実質的に同等であり、第1の実施の形態のプリント基板10の説明を適用することができるため、第2の実施の形態のプリント基板10の詳細な説明は省略する。
【0037】
以上、説明した第2の実施の形態では、第1の実施の形態の効果に加えて、電力供給装置1Aが漏電検知装置3Aを備えているため、装置60Aの設置場所に漏電検知装置等が備えられていない場合であっても、アーク放電による基材101のグラファイト化を素早く検知することができる。
【0038】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更が可能なものである。例えば、第1及び第2の実施の形態では、ランド12が円筒状の金属部材であるが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、ランドが基材11の平面上に配置される板状の金属部材でもよい。この場合、ランドに接合されるリードの形状もランドの平面部と接合される平面部を有することになる。
【0039】
また、第1及び第2の実施の形態では、基材11がガラスエポキシ等で構成されているが、このような構成に限定されるものではなく、例えば紙エポキシや紙フェノール等他の材質で構成されていてもよい。
【0040】
また、第1及び第2の実施の形態では、リード21とランド12とが鉛とスズを含んでいるハンダ16により接合される構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、銅や銀を含んでいるハンダで接合してもよいし、鉛フリーのハンダで接合してもよい。
【0041】
さらに、第1の実施の形態では、漏電ブレーカ3を介して電力供給装置1に電力を供給する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、接地パターンに流れる電流値をCPUで監視する等、漏電ブレーカ3以外の漏電検知装置を備える構成でもよい。尚、このような漏電検知装置は、第1の実施の形態のように電力供給装置1の外部に備える構成でもよいし、第2の実施の形態のように電力供給装置1Aの内部に備える構成でもよい。
【0042】
また、第1及び第2の実施の形態では、ターミナルTA3に交流の電力が入力される構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、直流の電力が入力されるような構成でもよい。
【0043】
加えて、第1及び第2の実施の形態では、マグネットリレーX1〜X3の出力側接点のリードと接合されるランド41a〜41cに接合されている導電パターン43a〜43hと、接地パターン42とが、及び、ソリッドステートリレーSSR1〜SSR8の交流入出力部のリードと接合されるランド45a〜45hに接合されている導電パターン48a〜48pと、接地パターン47とが、プリント基板10に垂直な方向から見て交差するように接地パターンを配置する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、例えば導電パターンの一部と接地パターンとが重なるような構成でもよい。
【0044】
また、第1及び第2の実施の形態では、高電圧が印加されるランド50a〜50c,52a〜52hと制御信号が印加される導電パターン群51,53との間に接地パターン42,47を配置する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、異なる電圧が印加される導電パターンの間に接地パターンを配置しない構成でもよい。尚、この場合、高電圧の電力が印加されるパターンと制御信号が印加される導電パターンとが接触しないように導電パターンを配置すれば同様の効果を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、漏電検知装置が漏電を検知すると同時にプリント基板に対する電力の供給を遮断するため、アーク放電による基材のグラファイト化を素早く検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリント基板を使用した電力供給装置による装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す電力供給装置に使用されるプリント基板のシルク印刷の内容を示す図である。
【図3】図1に示す電力供給装置に使用されるプリント基板の第1層の導電パターンを示す図である。
【図4】図1に示す電力供給装置に使用されるプリント基板の第2層の導電パターンを示す図である。
【図5】図1に示す電力供給装置に使用されるプリント基板の第3層の導電パターンを示す図である。
【図6】図1に示す電力供給装置に使用されるプリント基板の第4層の導電パターンを示す図である。
【図7】電気部品を実装した、図1に示す電力供給装置に使用されるプリント基板の断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る電力供給装置を含む装置の構成を示すブロック図である。
【図9】電気部品を実装した従来のプリント基板の断面図である。
【図10】従来のプリント基板のシルク印刷の内容を示す図である。
【図11】従来のプリント基板の第1層の導電パターンを示す図である。
【図12】従来のプリント基板の第2層の導電パターンを示す図である。
【図13】従来のプリント基板の第3層の導電パターンを示す図である。
【図14】従来のプリント基板の第4層の導電パターンを示す図である。
【符号の説明】
1 電力供給装置
2 電源
3 漏電ブレーカ
10 プリント基板
11 基材
12 ランド
13 導電パターン
14 接地パターン
15 スルーホール
16 ハンダ
17 クラック
18 電路

Claims (2)

  1. 漏電検知を行うための漏電検知装置と、
    電気回路に使用される単層または多層のプリント基板とを備えており、
    前記プリント基板が、
    複数の面に配置されている複数の導電パターンと、
    前記導電パターンに接合されており、実装される電気部品に電力を供給するための部材であるリードに接合されるランドとを備えており、
    前記導電パターンは、接地された導電パターンである接地パターンを含んでおり、
    前記ランド近傍において、前記ランドに接合されている前記接地パターン以外の前記導電パターンが配置された面と異なる面に、前記接地パターンが配置されおり、
    前記ランドに接合されている前記接地パターン以外の前記導電パターンと前記接地パターンとが、交差するように配置されており、
    前記プリント基板の前記接地パターンと前記接地パターン以外の前記導電パターンの一部とが、前記漏電検知装置に接続されていることを特徴とするプリント基板を含んだ装置。
  2. 前記プリント基板に、所定の電圧が印加される領域である1次側と、前記1次側と異なる電圧が印加される領域である2次側とが設けられており、
    前記1次側の前記ランドと前記2次側の前記導電パターンとの間に、前記1次側の前記接地パターンが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプリント基板を含んだ装置。
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