以下に本発明の最良の形態を説明するが、開示される発明と実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。明細書中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、明細書に記載されている発明の全てを意味するものではない。換言すれば、この記載は、明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現し、追加されたりする発明の存在を否定するものではない。
本発明の情報処理装置は、例えば、図4のクレードル2である。情報処理装置は、テレビジョン放送を受信する受信手段(例えば、図4のチューナ52)と、受信手段により受信される動画像と音声とから構成されるデータを管理する管理手段(例えば、図4の録画データ記憶部57)と、表示と非表示をユーザ側で選択可能な字幕データと、その字幕データに対応する時刻情報を少なくとも含むメタデータを、インターネットを介して取得する取得手段(例えば、図4のネットワークインターフェース63)と、取得手段により取得されるメタデータを記憶するメタデータ記憶手段(例えば、図4のメタデータ記憶部67)と、管理手段で管理されているデータと、メタデータ記憶手段に記憶されているメタデータから静止画像を生成する静止画像生成手段(例えば、図4のサムネイル生成部68)と、静止画像生成手段により生成された静止画像と、字幕データを、メタデータを参照して関連付ける関連付け手段(例えば、図4の作成データ記憶部69)と、関連付け手段により関連付けられた静止画像と字幕データを携帯機器(例えば、図8の携帯電話機3)に供給する供給手段(例えば、図4の出力データ制御部70)とを備える。
本発明の携帯機器は、例えば、図8の携帯電話機3である。携帯機器は、情報処理装置(例えば、図4のクレードル2)に装着可能な携帯機器であって、情報処理装置より供給されたデータを記憶する記憶手段(例えば、図8の作成データ記憶部101)と、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力手段(例えば、図8の操作部105)と、操作入力手段により入力されたユーザの操作入力に応じて、記憶手段に記憶されているデータに基づく静止画像または字幕のうちの少なくとも一方の表示を制御する表示制御手段(例えば、図8の表示選択字幕データデコーダ103)とを備える。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[システム構成]
図1は、本発明を適用した情報処理システムの構成について説明するためのシステム図である。
放送局1は、地上波、または、衛星波などを用いて、番組を放送する。放送される番組のデータには、映像データと音声データが含まれる。また、番組データには、映像データとして含まれているため、ユーザ側で表示の可否を選択できない字幕(番組の題名やキャストなどの紹介、または、海外の作品における日本語字幕)が含まれている場合がある。また、放送される番組データには、表示させるか否かをユーザ側で選択可能な字幕データが含まれている場合がある。このような選択可能な字幕データ(いわゆる、クローズドキャプション)には、海外の作品における日本語字幕のような出演者の会話に対応するテキストデータのみならず、例えば、BGMや効果音などの説明も含まれていてもよい。
例えば、NTSC方式のアナログの地上波放送では、映像信号に525本の走査線が用いられており、この525本のうち、各フィールド(2フィールドで1フレームを構成)の最初の21本相当は、VBI(Vertical Blanking Interval:垂直帰線消去期間)と称される、走査を開始するためのインターバル用に割り当てられている。クローズドキャプションは、各フィールドのVBIのうち、VBIの21本目に7bitの文字コードを多重化することによって伝送され、各フィールドを使って2種類の文字セットを毎秒約60文字伝送することができるように構成されている。以下、クローズドキャプションに代表される、表示と非表示をユーザ側で選択可能な字幕データを、表示選択字幕データと称する。
映像データ、音声データ、表示選択字幕データの具体的な例について、図2を用いて説明する。
映像データ15は、動画像データであり、図2においては、動画像データ中の、いくつかのタイミングにおけるフレーム画像データを抽出して図示している。音声データ16は、映像データ15と同時再生されるべき音声データである。表示選択字幕データ17は、例えば、音声データ16に対応するテキストデータであってもかまわないし、音声データに対応するテキストデータ以外の、音声データが会話である場合に、発話者を説明するためのテキストデータなどが含まれるようにしても良い。映像データ15と音声データ16は、例えば、それぞれ対応するようなリンク情報を有しているか、相対時刻のタイムスタンプを有することにより、例えば、放送時にリアルタイムで視聴される以外に、録画されて再生された場合においても時間軸がずれてしまうことがないようになされている。これに対して、表示選択字幕データ17は、再生時にデコードされるまで、映像データと同一に扱われることしか想定されていないため、映像データ15または音声データ16に対するリンクデータや、相対時刻のタイムスタンプなどを有していない。
再び、図1の説明に戻る。
ユーザは、クレードル2を用いて、図2を用いて説明した表示選択字幕データ17を含む映像データ15、および、音声データ16で構成される放送信号を受信する。クレードル2は、携帯電話機3が装着され、携帯電話機3が装着されたときには、その携帯電話機3に対して、電力を供給したり(充電の処理を実行したり)、記録しているデータを供給したりする機能を有する。
本実施の形態においてクレードル2は、ユーザの操作入力に基づいて、表示選択字幕デコーダ(後述)により生成されるサムネイル画像やテキストを表示する機能を有する。サムネイル画像やテキスト(以下、適宜、作成データまたはサムネイルデータファイルと記述する)は、クレードル2に記憶され、供給される。
クレードル2は、上記したように、所定の番組の録画を行うが、録画する番組の情報は、携帯電話機3から、直接的に、例えば、赤外線などが用いられて行われるか、または、電話網4を介して、間接的に行われる。携帯電話機3は、ユーザにより録画が指示された番組の情報を、間接的にクレードル2に対して出力する場合、まず、電話網4を介して基地局8に、その情報を出力し、記憶させる。クレードル2は、基地局8に記憶されている情報を電話網4を介して取得することにより、録画に関する情報を設定する。
そして、クレードル2は、設定された情報に基づいて、所定の番組の録画を行う(詳細は後述する)。
メタデータ作成サーバ6は、インターネット5を介して、または、所定の媒体を介して、もしくは、図示しないアンテナより受信することにより、放送局1が作成した表示選択字幕データつきの放送信号を取得し、それを基に、メタデータを作成して、作成したメタデータを暗号化する。また、メタデータ作成サーバ6は、暗号化されたメタデータを、インターネット5を介してユーザに配布するためのウェブページをインターネット5に公開し、例えば、クレードル2や、図示しないパーソナルコンピュータ、携帯電話機3、または、PDAなどを用いたユーザからのアクセスを受け、ユーザが所望した番組の検索に利用される暗号化されたメタデータを、インターネット5を介してダウンロードさせる。
なお、メタデータのユーザへの配布方法は、ウェブページをインターネット5に公開する以外にも、例えば、ホストコンピュータを中心に、複数の情報処理装置を電話回線で接続し、データ通信を行う、いわゆる、パソコン通信や、その他、専用線を介した通信や、リムーバブルな記録媒体を介したデータの配布など、いかなる媒体を介するものであっても良い。
認証サーバ7は、メタデータ作成サーバ6が作成し暗号化してユーザに配布したメタデータを復号するための復号鍵を、インターネット5を介してユーザに配布するためのウェブページをインターネット5に公開し、例えば、クレードル2や、図示しないパーソナルコンピュータ、携帯型電話機、または、PDAなどを用いたユーザからのアクセスを受け、ユーザが所望したメタデータの復号鍵に対する対価の決済を行ったうえで、ユーザに復号鍵を配布する。また、認証サーバ7は、表示選択字幕データを作成した放送局1に対する対価を放送局1に対して支払うための課金処理を実行する。
なお、復号鍵のユーザへの配布方法も、ウェブページをインターネット5に公開する以外にも、例えば、ホストコンピュータを中心に、複数の情報処理装置を電話回線で接続し、データ通信を行う、いわゆる、パソコン通信や、その他、専用線を介した通信や、リムーバブルな記録媒体を介したデータの配布など、いかなる媒体を介するものであっても良い。
[クレードルと携帯電話の外観の構成について]
図3Aと図3Bは、クレードル2と携帯電話機3の外観構成を示す図である。図3Aは、クレードル2に記録された作成データを、携帯電話機3に内蔵された記録部(例えば、後述する図8の作成データ記憶部101)に記録する場合を図示している。クレードル2には、所定の位置に端子(不図示)が設けられている。携帯電話機3側にも、クレードル2の端子と相対する位置に端子が設けられている。それらの端子は、携帯電話機3がクレードル2に装着された(設置)されたときに、接触するように構成されている。
クレードル2の端子と携帯電話機3の端子が接触した状態のとき、携帯電話機3からの指示により(ユーザの指示により)、クレードル2に記憶されている作成データが、携帯電話機3の記憶部に供給され、記憶される。
図3Bは、クレードル2に記録された作成データを、クレードル2に対して着脱自在の所定の記録媒体31に記録し、その記録媒体31が、携帯電話機3に装着されることにより、作成データがクレードル2から携帯電話機3に移動される場合を図示している。このような場合、クレードル2には、記録媒体31が着脱自在に装着されるスロット21が設けられた構成とされる。また、図示はしないが、携帯電話機3側にも、記録媒体31が着雑自在に装着されるスロットが設けられた構成とされている。
携帯電話機3に記録媒体31が装着された状態で、図3Aに示したようにクレードル2に装着されたときに、クレードル2に記録されている作成データが、携帯電話機3に装着されている記録媒体31に対して供給される仕組みを設けることも勿論可能である。また、図3Aに示したようにして作成データが移動される仕組みと、図3Bに示したようにして作成データが移動される仕組みの両方を設けることも可能である。
いずれにしても、本実施の形態においては、サムネイル画像とテキストデータから構成される作成データは、クレードル2側で作成され、記憶される。そして、クレードル2に記憶された作成データが、携帯電話機3に供給され、記憶される。
このように、作成データを作成し、記憶し、携帯電話機3に供給するクレードル2の構成について、図4を参照して説明する。ここで、以下に説明するような構成を有するクレードル2が行う処理を簡便に記載するならば、動画像と音声から構成されるデータを、静止画像(サムネイル画像)とテキストから構成されるデータに圧縮する処理を行い、その圧縮されたデータを携帯電話機3に供給する処理である。
[クレードルの内部構成例]
図4は、クレードル2の内部構成例を示す図である。クレードル2には、テレビジョン放送を受信するアンテナと接続される接続端子51が設けられている。この接続端子51を介して供給される放送信号は、チューナ52に供給される。チューナ52により選局された放送信号のうち、表示選択字幕データを含む映像信号は、映像信号デコーダ53に供給される。
映像信号デコーダ53は、供給された映像信号をデコードし、デコードされた映像データをメモリ54に供給する。メモリ54は、供給された映像信号を一時保持するフレームメモリである。メモリ54に保持された映像データは、必要に応じ録画データ生成部55に供給される。
録画データ生成部55は、録画制御部56の指示により、メモリ54に保持されている映像データを読み出し、録画データ記憶部57に記憶させて管理させる録画データを生成する。録画制御部56は、操作入力部58により入力されたユーザの操作に基づいて、供給された映像データを録画データ記憶部57に出力して録画させることが指令された場合、録画データ生成部55は、番組ID情報抽出部61に、メモリ54に保持されている映像データから番組管理情報に含まれる番組IDを抽出させるように制御する。
番組ID情報抽出部61は、映像信号デコーダ53によりデコードされた映像データに含まれる番組管理情報から、番組(ここでも、「番組」とは、例えば、2時間ドラマなどのプログラムの全体であっても、1つのプログラムがコマーシャルなどで区切られている場合の区切られた1単位ごとでも、複数のプログラムを含むものであっても、更に、コマーシャルを含むものやコマーシャルのみを示すものであっても良い)を固有に区別可能な番組ID情報を抽出し、録画データ生成部55に供給する。
なお、映像データに番組管理情報が含まれていない場合、番組ID情報抽出部61は、
録画データ生成部55を介して、タイマ62から時刻情報を取得し、取得した時刻情報から、番組ID情報を生成することができるようにしても良い。
録画データ生成部55は、タイマ62を参照して、録画が開始された時刻(絶対時刻)を取得し、メモリ54から供給される映像データに取得した時刻情報である録画開始時刻情報を対応付けるとともに、映像データに対して、番組ID情報抽出部61から供給された番組IDを対応付けて、録画される出力データを生成する。この録画開始時刻情報は、後述するサムネイル画面表示において用いられる。
録画される出力データについて、図5を用いて説明する。録画データ生成部55において、録画される出力データのうち、映像データ15に録画開始時刻情報95が対応付けられる。そして、映像データ15には、表示選択字幕データ17が含まれている。そして、これらのデータに番組ID情報が関連付けられて、録画用の出力データが生成される。
図4に戻って、クレードル2の構成について説明を続ける。
操作入力部58は、ユーザの操作入力を受ける部分である。操作入力部58は、電話網4(図1)を介して、他の装置(例えば、基地局8(図1))から録画に関するデータを取得する電話網用入力部59を備える。また、操作入力部58は、携帯電話機3から赤外線を用いた無線通信により、録画に関するデータを取得する赤外線用入力部60を備える構成とされている。
録画データ記憶部57は、録画データ生成部55により生成され、番組IDと録画開始時刻情報が対応付けられた映像データを記憶する。録画データ記憶部57は、例えば、ハードディスクなどの大容量記録媒体により構成されるようにしても、DVD(Digital Versatile Disc)やビデオテープなどのリムーバブルな記録媒体に構成されるようにしても良い。
ネットワークインターフェース63は、インターネット5に公開されているウェブページの情報を取得するために設けられている。ネットワークインターフェース63は、例えば、メタデータ作成サーバ6(図1)から、メタデータをダウンロードして、暗号化メタデータ記憶部64に出力して記憶させたり、認証サーバ7(図1)から取得した復号鍵を、復号鍵記憶部65に出力して記憶させたりする。また、ネットワークインターフェース63は、ユーザが保有する図示しないパーソナルコンピュータやPDAなどを用いて取得された、暗号化されたメタデータや復号鍵などを、有線または無線を介した通信により、図示しないパーソナルコンピュータやPDAから受信することも可能である。
暗号化メタデータ記憶部64は、取得された暗号化されたメタデータを記憶する。復号鍵記憶部65は、取得された復号鍵を記憶する。復号処理部66は、暗号化メタデータ記憶部64に記憶されている暗号化されたメタデータを、復号鍵記憶部65に記憶されている復号鍵を用いて復号し、メタデータ記憶部67に出力して記憶させる。メタデータ記憶部67は、復号されたメタデータの供給を受け、これを記憶する。
サムネイル生成部68は、メタデータ記憶部67に記憶されているメタデータを参照して、録画データ記憶部57に記憶されている録画データから、映像信号のうちの1フレームの画像データであるサムネイル画像データとサムネイル画像データに対応するテキストデータとにより構成されるサムネイルデータを複数生成し、番組IDで区別される1つの番組分のサムネイルデータより生成されたサムネイルデータファイル(作成データ)を、作成データ記憶部69に記憶させる。
作成データ記憶部69に作成データが記憶される際、その記憶される作成データに含まれるサムネイル画像データのファイル名を、そのサムネイル画像データに対応するテキストデータが示すテキストとするようにしても良い。すなわち、サムネイル画像のファイル名を、対応するテキストとして設定されるようにしても良い。
作成データ記憶部69に記憶された作成データは、出力データ制御部70の制御に基づき、携帯電話機3に対して供給される。図3Aまたは図3Bを参照して説明したように、作成データは、クレードル2と携帯電話機3との間で直接的に供給される(図3Aの場合)か、クレードル2と携帯電話機3との間で間接的に供給される(図3Bの場合)。直接的に作成データが、クレードル2から携帯電話機3に供給される場合、出力データ制御部70は、クレードル2に設けられている端子を含む構成とされ、その端子からの出力を制御することにより、作成データ記憶部69に記憶されている作成データを読み出し、携帯電話機3に供給する。
または、直接的に作成データがクレードル2から携帯電話機3に供給される場合、作成データ記憶部69をクレードル2側に設けるのではなく、携帯電話機3側に設けられているようにしても良い。すなわち、図6に示すように、携帯電話機3に作成データ記憶部101を設け、その作成データ記憶部101に対して、出力データ制御部70は、作成データを供給する。図6に示したようにクレードル2を構成した場合、クレードル2に携帯電話機3が装着された状態のときに、クレードル2側で作成データが作成され、携帯電話機3側に供給される。
間接的に作成データがクレードル2から携帯電話機3に供給される場合、クレードル2は、図3Bを参照して説明したように、スロット21が設けられた構成とされる。また、このような場合、クレードル2は、図7に示したような構成とされる。
スロット21には、記録媒体31と物理的に接触する部分(端子)が設けられており、出力データ制御部80は、その端子を含む構成とされ、その端子からの出力を制御することにより、作成データ記憶部69の代わりとしての記録媒体31に作成された作成データを供給する。すなわち、このような構成とされたときには、クレードル2に記録媒体31が装着された状態のときに、クレードル2側で作成データが作成され、記録媒体31側に供給される。
ここでは、クレードル2は、図4乃至図7に示したいずれかの構成を有するとして説明を続けるが、例えば、図7に示したように、外部の記録媒体31に作成データを記録するような場合でも、一旦、クレードル2内で作成データを記録する部分を有するような構成、すなわち、図4に示した構成としても勿論良い。クレードル2が図4に示したような構成を有するときは、作成データ記憶部69に記憶されている作成データが、記録媒体31が装着された状態のときや携帯電話3が装着された状態のときに読み出され、供給される。
[携帯電話機の構成]
図8は、携帯電話機3の内部構成例を示す図である。図8に示した携帯電話機3は、図3Aを参照して説明した、直接的にクレードル2から携帯電話機3に作成データが供給される場合で、クレードル2が図4または図6に示したような内部構成を有するときに対応するものである。
なお、図8に示した携帯電話機3の内部構成例では、携帯電話機3が通常有する機能に関する構成は、本発明を説明するうえで直接的に必要がないため、説明の都合上、図示および説明を適宜省略してある。携帯電話機3が通常有する機能とは、例えば、他の携帯電話機と電話網4(図1)を介して通信する機能や、電子メールなどを送受信する機能などである。しかしながら、それらの通常備えられている機能を利用し、以下に説明する処理を実行するようにする実施の形態も、本発明の適用範囲内である。
携帯電話機3は、作成データを記憶する作成データ記憶部101を備える構成とされている。この作成データ記憶部101は、携帯電話3に内蔵されており、クレードル2に装着された状態のときに、そのクレードル2から、入力データ制御部102の制御に基づき供給された作成データが記憶される。
作成データ記憶部101に記憶された作成データは、ユーザからの指示に応じて、表示選択字幕データデコーダ103に読み出される。表示選択字幕デコーダ103は、作成データに含まれるサムネイル画像やテキストデータを、所定のタイミングで、表示部104に表示させる。表示部104は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などにより構成される。
表示選択字幕データデコーダ103は、操作部105を介して入力されるユーザからの指示により、作成データ記憶部101に記憶されている作成データを読み出す。操作部105は、携帯電話機3に通常備えられている複数の押下式のボタン(例えば、電話番号を入力するためのボタンなど)や、回転式のボタンなどから構成されている。
操作部105を介して入力されるユーザからの指示は、必要に応じ、入出力部106に供給される。入出力部106は、電話網用入出力部107と赤外線用入出力部108とを含む構成とされている。電話網用入出力部107は、電話網4(図1)を介して、例えば、基地局8に対して何らかの情報を送信する、または、何らかの情報を受信する際の処理を制御する。赤外線用入出力部108は、クレードル2(例えば、図4)に対して、赤外線を用いた通信により情報を送信する際の処理を制御する。
録画指示部109は、クレードル2に対してテレビジョン放送の番組の録画を指示(作成データを作成する番組を指示)するために設けられている。例えば、録画指示部109は、入出力部106により取得されたEPG(Electric Program Guide)を表示部104に表示させる。そしてそのEPGをユーザが閲覧し、操作部105を操作して、録画するとして選択した番組のデータを、録画指示部109は、赤外線用入出力部108からクレードル2に対して送信させるといった処理を行う構成とされている。
図9は、図3Bを参照して説明した、間接的にクレードル2から携帯電話機3に作成データが供給される場合で、クレードル2が図4または図7に示したような内部構成を有するときに対応する携帯電話機3の内部構成例を示す図である。
間接的に作成データがクレードル2から携帯電話機3に供給される場合、携帯電話機3は、図3Bを参照して説明したように、記録媒体31が装着されるスロット(不図示)が設けられた構成とされる。そのスロットには、記録媒体31と物理的に接触する部分(端子)が設けられており、入力データ制御部121は、その端子を含む構成とされ、その端子からの入力を制御することにより、記録媒体31に記憶されている作成データを読み出し、表示選択字幕データデコーダ103に供給する構成とされる。その他の部分に関しては、図8に示した構成と同様であるので、その説明は省略する。
以下の説明においては、図3Aを参照して説明したように、クレードル2から携帯電話機3に直接的に作成データが供給され、クレードル2は図4に示したような構成を有し、携帯電話機3は図8に示したような構成を有する場合を例に挙げて説明する。なお、クレードル2や携帯電話機3が他の構成(例えば、図5、図6、図9に示したような構成)を有する場合であっても、以下に説明する動作は、基本的に同様である。
[メタデータ作成サーバの構成]
次に、図10は、メタデータ作成サーバ6の構成を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202に記憶されているプログラム、または記憶部208からRAM(Random Access Memory)203にロードされたプログラムに従って、各種の処理を実行する。RAM203にはまた、CPU201が各種の処理を実行するうえにおいて必要なデータなども適宜記憶される。
CPU201、ROM202、およびRAM203は、バス204を介して相互に接続されている。このバス204にはまた、入出力インタフェース205も接続されている。入出力インタフェース205には、キーボード、マウスなどよりなる入力部206、ディスプレイやスピーカなどよりなる出力部207、ハードディスクなどより構成される記憶部208、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部209が接続されている。通信部209は、インターネット5を含むネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース205にはまた、必要に応じてドライブ210が接続され、磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、もしくは、半導体メモリ224などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部208にインストールされる。
図11は、メタデータを作成する処理を実行する、図10を用いて説明したメタデータ作成サーバ6の機能(CPU201が実行するプログラムによって実現される機能を含む)について説明するための機能ブロック図である。
放送データ取得部241は、図10の通信部209に対応し、インターネット5を介して、または、図示しないアンテナを介して、放送データを取得して、デコーダ242に供給する。デコーダ242は、供給された放送データをデコードする。ここで、デコーダ242は、放送データのうち、メタデータの作成に必要となる番組ID情報を含む番組管理情報や表示選択字幕データが含まれている映像信号のみをデコードすればよい。
番組ID情報抽出部243は、デコーダ242によりデコードされた映像データに含まれる番組管理情報から、放送番組(ここでも、「番組」とは、例えば、2時間ドラマなどのプログラムの全体であっても、1つのプログラムがコマーシャルなどで区切られている場合の区切られた1単位ごとでも、複数のプログラムを含むものであっても、更に、コマーシャルを含むものやコマーシャルのみを示すものであっても良い)を固有に区別可能な番組ID情報を抽出し、メタデータ生成部244に供給するとともに、供給された映像データを表示選択字幕データデコーダ245に供給する。
なお、映像データに番組管理情報が含まれていない場合、番組ID情報抽出部243は、図示しないタイマから時刻情報を取得し(または、タイマ248から時刻情報を取得することができるようにして)、取得した時刻情報から、番組ID情報を生成することができるようにしても良い。
表示選択字幕データデコーダ245は、取得した映像データに含まれる表示選択字幕データをデコードして、対応するテキストデータを表示選択字幕データ解析部246に供給する。表示選択字幕データ解析部246は、表示選択字幕データデコーダ245から供給された、表示選択字幕データに対応するテキストデータを、適切な長さのテキスト群に分割(例えば、一度に表示されるテキストを1つのテキスト群として分割)し、分割されたテキスト群をタイムコード対応付け処理部247に供給する。
タイムコード対応付け処理部247は、タイマ248を参照して、供給されたテキスト群のそれぞれに対して、テキストの開始位置および終了位置に対応するタイムコードを対応付ける処理を実行する。タイムコード対応付け処理部247は、放送データ取得部241が、ユーザが放送データを取得する場合と同様に、リアルタイムで(すなわち、番組の放送時刻に)放送信号を取得した場合、タイマ248が示す現在時刻に基づいて、タイムコードをテキストデータに対応付けるものとする。
また、タイムコード対応付け処理部247は、放送データ取得部241が、番組の放送時刻から遅れて放送信号を取得した場合、または、デコーダ242乃至表示選択字幕データ解析部246の処理にかかる時間が、一般的なテレビジョン受像機を用いた放送信号の出力処理と比較して長くなってしまう場合、タイマ248が示す現在時刻と放送信号の取得の遅延時間、または、処理にかかる時間による遅延時間に基づいて、番組の放送時刻に対応するタイムコードを算出し、テキストデータに対応付けるものとする。
メタデータ生成部244は、タイムコード対応付け処理部247から供給されたタイムコードが対応付けられたテキストデータに、番組ID情報抽出部243から供給された番組ID情報を対応付けてメタデータを生成し、暗号化処理部249に供給する。
図12を用いて、メタデータについて説明する。
表示選択字幕データ解析部246により、適切な長さのテキスト群であるテキスト1、テキスト2、・・・に分割されたテキストデータ265に対して、タイムコード対応付け処理部247において、それぞれのテキスト群の開始時刻と終了時刻が記載されたタイムコード266が対応付けられる。例えば、テキスト1として、“「7時のニュースです」「今日の初めの話題は、・・・」”の部分のテキストが分割された場合、番組の放送において、この部分の表示選択字幕が表示される時刻に対応する開始時刻および終了時刻が、タイムコード266に記載される。そして、更に、番組ID情報抽出部243から供給された番組ID情報267が対応付けられて、メタデータ261が生成される。
図11の説明に戻る。暗号化処理部249は、メタデータ作成部244から供給されたメタデータを、暗号鍵記憶部250に予め記憶されている、番組IDに対応する暗号鍵で暗号化し、メタデータ記憶部251に供給する。メタデータ供給制御部252は、通信部253から供給されるメタデータを要求する信号に基づいて、ユーザが所望する番組に対応する暗号化されたメタデータをメタデータ記憶部251から検索して、ユーザが保有するクレードル2、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータ、または、PDAなどに、インターネット5を介して供給する。
ページ情報記憶部255は、例えば、ダウンロード可能なメタデータの一覧や、メタデータを利用するために必要な復号鍵の取得方法など、ユーザ(クレードル2)にメタデータをダウンロードさせて利用させるために必要な情報を提供するためのウェブページに対応する情報を記憶している。ウェブページ公開処理部254は、ページ情報記憶部255に記憶されているウェブページをインターネット5に公開する。
通信部253は、図10の通信部209に対応するものであり、インターネット5を介して、ユーザが保有するクレードル2や携帯電話機3、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータやPDAなどと情報を授受するものである。
[認証サーバの構成]
次に、図13は、認証サーバ7の構成を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)271は、ROM(Read Only Memory)272に記憶されているプログラム、または記憶部278からRAM(Random Access Memory)273にロードされたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
RAM273にはまた、CPU271が各種の処理を実行するうえにおいて必要なデータなども適宜記憶される。CPU271、ROM272、およびRAM273は、バス274を介して相互に接続されている。このバス274にはまた、入出力インタフェース275も接続されている。
入出力インタフェース275には、キーボード、マウスなどよりなる入力部276、ディスプレイやスピーカなどよりなる出力部277、ハードディスクなどより構成される記憶部278、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部279が接続されている。通信部279は、インターネット5を含むネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース275にはまた、必要に応じてドライブ280が接続され、磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、もしくは、半導体メモリ224などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部278にインストールされる。
次に、図14は、認証処理および課金処理を実行する、図13の認証サーバ7の機能(CPU271が実行するプログラムによって実現される機能を含む)について説明するための機能ブロック図である。
ページ情報記憶部302は、例えば、ユーザ登録用のユーザ情報および課金情報の入力、メタデータを利用するために必要な復号鍵の取得方法、復号鍵の購入要求の送信など、ユーザがダウンロードしたメタデータを復号するために必要な復号鍵を提供し、その課金を行うためのウェブページに対応する情報を記憶している。ウェブページ公開処理部301は、ページ情報記憶部302に記憶されているウェブページをインターネット5に公開する。
通信部303は、図13の通信部279に対応するものであり、インターネット5を介して、ユーザが保有するクレードル2、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータまたは、PDAなどと情報を授受するものである。
操作入力情報取得部304は、通信部303を介して、ユーザが送信した操作入力情報を取得し、操作入力情報が、ウェブページの操作に関するものである場合は、ウェブページ公開処理部301に、ユーザ登録のための個人情報である場合は、ユーザ情報登録処理部305に、認証処理に必要な情報である場合は、認証処理部307に、鍵の購入を要求する情報である場合は、鍵供給処理部308に、課金処理に関する情報であるときは、課金処理部310に、操作入力情報を、それぞれ供給する。
ユーザ情報登録処理部305は、操作入力情報取得部304から、ユーザ登録のための個人情報の供給を受けて、ユーザ情報データベース306に個人情報を供給する。ユーザ情報データベース306は、ユーザ登録のための個人情報であるユーザ登録情報を記憶する。認証処理部307は、新たに登録されたユーザに対して、ユーザを固有に区別可能なユーザIDを発行し、ユーザ情報データベース306に登録するとともに、発行したユーザIDを、通信部303を介して、ユーザが保有するクレードル2や携帯電話機3、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータやPDAなどに送出する。また、認証処理部307は、操作入力情報取得部304から、認証処理に必要な情報の供給を受け、ユーザ情報データベース306に登録されているユーザ情報を参照して認証処理を実行し、認証処理結果を鍵供給処理部308に出力する。
鍵供給処理部308は、操作入力情報取得部304から、鍵の購入を要求する情報の供給を受け、認証処理部307からユーザの認証処理が正しく終了したことを示す認証結果の入力を受けた場合、復号鍵記憶部309から対応する復号鍵を読み込んで、通信部303を介して、ユーザが保有するクレードル2や携帯電話機3、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータやPDAなどに供給するとともに、課金処理部310に、鍵の供給に関する情報を出力する。
復号鍵記憶部309は、番組IDごとに、暗号化されたメタデータを復号するための復号鍵を保存している。すなわち、復号鍵記憶部309は、図11を用いて説明した、暗号鍵記憶部250に予め記憶されている、暗号化処理部249がメタデータを暗号化する場合に用いられる番組IDごとの暗号鍵に対応する復号鍵を保存している。
課金処理部310は、操作入力情報取得部304および鍵供給処理部308から供給された課金に関する情報を基に、課金処理を行い、課金に必要な情報を課金情報データベース311に登録したり、ユーザ情報データベース306および課金情報データベース311に登録されている内容を基に、ユーザに対する供給された復号鍵の対価の決済処理や、放送局1に対する表示選択字幕の提供の対価の支払い処理などを実行する。課金情報データベース311には、課金処理のために必要な情報が登録される。
[録画予約に関する処理について]
次に、図1に示した情報処理システムにおいて行われる、所定の番組の録画予約に係わる処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。録画予約は、携帯電話機3により録画する番組が設定され、その設定された番組の情報を、クレードル2が取得することにより行われる。
ステップS11において、携帯電話機3は、EPGを取得する。EPGは、図示していない所定のサーバから提供され、そのサーバにアクセスすることにより取得される。EPGが取得されると、その取得されたEPGに基づく番組表がユーザに提供される。
例えば、図8に示した携帯電話機3の構成を参照するに、録画指示部109は、操作部105を介してユーザからEPGの取得の指示が出されると、入出力部106を制御し、所定のサーバにアクセスさせ、EPGのデータを取得する。入出力部106により取得されたEPGデータは、録画指示部109に提供される。録画指示部109は、提供されたEPGデータに基づく番組表を作成し、表示部104に表示させる。
このようにして表示部104に表示された番組表を閲覧し、ユーザは、録画したい番組を設定する。その設定は、操作部105を介して入力されるユーザからの指示に基づき行われる。録画するとして設定された番組の情報(以下、適宜、録画番組情報と記述する)は、ステップS12において、録画指示部109で取得される。ステップS13において、設定された番組の情報を電子メールでクレードル2に供給するか否かが判断される。
ユーザは、例えば、クレードル2に対して直接指示が出せる状態のときには、後述するように赤外線による無線通信により、携帯電話機3からクレードル2に対して録画番組情報が供給するが、外出先などでクレードル2に対して直接指示が出せない状態のときには、電子メールにて、携帯電話機3からクレードル2に対して録画番組情報を供給する。なお、ここでは、直接的にクレードル2に対して指示が出せないときには、電子メールで録画番組情報が送信されるとして説明するが、電子メール以外の通信手段により送信されることも可能である。
ステップS13において、電子メールにて録画番組情報を送信するとの指示が出されたと判断された場合、ステップS14に処理が進められる。ステップS14において、録画番組情報を含む電子メールが作成される。そして、作成された電子メールは、ステップS15において、電話網4(図1)を介して基地局8に対して送信される。
基地局8に対して送信された電子メールは、基地局8にて保存される。クレードル2は、所定の時間が経過する毎に基地局8にアクセスし、自己宛の電子メール(携帯電話機3から送信された電子メール)が保存されていないか否かをチェックする(ポーリング機能)。携帯電話機3からの録画番組情報は、基地局8を介してクレードル2に対して供給される。勿論、録画番組情報は、基地局8に一旦保存されるのではなく、基地局8に達した時点で、基地局8からクレードル2に対して送信(転送)されるようにしても良い。
図15のフローチャートの処理の説明に戻り、ステップS13において、録画番組情報は、電子メールでは送信しないと判断された場合、すなわち、録画番組情報は、赤外線でクレードル2に対して送信すると判断された場合、ステップS16に処理が進められる。ステップS16において、録画番組情報に関するデータが作成される。そして、ステップS17において、作成されたデータに対して、赤外線で送信するための所定の方式の変調処理などが施されることにより、作成データが、携帯電話機3からクレードル2に対して送信される。
このようにして、クレードル2に対して直接指示が出せるときには、赤外線などの無線通信により、録画番組情報が供給される。勿論、有線などによりクレードル2と携帯電話機3が接続された状態のとき(図3Aに示したような状態のとき)に、録画番組情報が供給されるようにしても良い。
また、ここでは、携帯電話機3により録画番組情報が設定され、クレードル2側に供給されるとしたが、パーソナルコンピュータやPDAなどの図示していない装置で録画番組情報が設定され、クレードル2に供給されるようにしても良い。
[録画データ作成処理について]
クレードル2は、録画番組情報が設定されることにより、その設定された番組を録画(記録)するわけだが、その録画に係わる処理(録画データの作成の処理)について、図16のフローチャートを参照して説明する。図16に示したフローチャートの処理は、録画番組情報に基づき、録画する番組が放送されているときに行われる。
ステップS21において、番組ID情報抽出部61(図4)は、チューナ52により選局され、映像信号デコーダ53によりデコードされ、メモリ54に保持されているデコードされた映像データに含まれる番組管理情報から、録画される番組を個別に識別可能な番組ID情報を抽出して、録画データ生成部55に供給する。
ステップS22において、録画データ生成部55は、タイマ62を参照して、メモリ54から供給された映像データに、録画開始時刻情報95を対応付ける。
ステップS23において、録画データ生成部55は、録画開始時刻情報95が対応付けられた映像データに、更に、番組IDを関連付け、図5を用いて説明した録画用の出力データを生成する。
このような処理により、番組IDおよび録画開始時刻情報95が対応付けられた録画データが生成される。
なお、映像データに番組管理情報が含まれていない場合、番組ID情報抽出部61は、録画データ生成部55を介して、タイマ62から時刻情報を取得し、取得した時刻情報から、番組ID情報を生成することができるようにしても良い。
[メタデータの作成について]
次に、図17のフローチャートを参照して、図10および図11を用いて説明したメタデータ作成サーバ6が実行するメタデータ作成処理について説明する。
ステップS41において、放送データ取得部241は、番組放送信号(少なくとも、映像信号)の入力を受け、デコーダ242に供給する。デコーダ242は、供給された映像信号をデコードして、番組ID情報抽出部243に供給する。
ステップS42において、番組ID情報抽出部243は、供給された映像データに含まれる番組管理情報から、番組を認識するための番組固有の情報である番組IDを抽出し、番組IDをメタデータ生成部244に供給するとともに、デコードされた映像データを、表示選択字幕データデコーダ245に供給する。
ステップS43において、表示選択字幕データデコーダ245は、供給された映像データから表示選択字幕データを抽出してデコードし、表示選択字幕データ解析部246に供給する。
ステップS44において、表示選択字幕データ解析部246は、表示選択字幕データに対応するテキストデータを解析し、所定の長さ(例えば、表示が選択された場合に一度に表示される所定の文字数や、ユーザが所定の時間で読解することが可能な程度の長さ)のテキスト群に分解して、タイムコード対応付け処理部247に供給する。
ステップS45において、タイムコード対応付け処理部247は、供給されたテキスト群に対して、開始時刻と終了時刻のタイムコードをそれぞれ対応付け、メタデータ生成部244に供給する。
ステップS46において、メタデータ生成部244は、タイムコード対応付け処理部247から供給されたタイムコード付のテキストデータ群に、番組ID情報抽出部243から供給された番組IDを対応付けて、図12を用いて説明したメタデータ261を作成して、暗号化処理部249に供給する。
ステップS47において、暗号化処理部249は、供給されたメタデータ261を、暗号鍵記憶部250に記憶されている、番組IDに対応する鍵を用いて暗号化し、メタデータ記憶部251に供給する。
ステップS48において、メタデータ記憶部251は、暗号化されたメタデータ261を記憶して、処理が終了される。
このような処理により、表示選択字幕データに対応するテキストデータ265、テキストデータに対応するタイムコード266、および、番組ID267により構成されるメタデータ261が生成され、暗号化されて記憶される。暗号化されて記憶されたメタデータ261は、後述する処理により、ユーザが保有するクレードル2にダウンロードされる。
なお、図17の処理においても、映像データに番組管理情報が含まれていない場合、番組ID情報抽出部243は、時刻情報を取得して、番組ID情報を生成することができるようにしても良い。
[ユーザ登録について]
次に、図18のフローチャートを参照して、図13および図14を用いて説明した認証サーバ7が実行するユーザ登録処理について説明する。
ステップS61において、ウェブページ公開処理部301は、ページ情報記憶部302に記憶されているユーザ登録のためのウェブページを、インターネット5に公開する。
ステップS62において、操作入力情報取得部304は、ユーザが保有するクレードル2や携帯電話機3、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータやPDAなどから、通信部303を介して、ユーザ登録要求を受けたか否かを判断する。ステップS62において、ユーザ登録要求を受けていないと判断された場合、処理は、ステップS61に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS62において、ユーザ登録要求を受けたと判断された場合、操作入力情報取得部304は、ユーザ登録要求を受けたことをウェブページ公開処理部301に通知するので、ステップS63において、ウェブページ公開処理部301は、ユーザ登録画面に対応するデータを、通信部303およびインターネット5を介して送出する。
ステップS64において、操作入力情報取得部304は、例えば、決済方法などの課金方法に関する情報や、ユーザの氏名やメールアドレスなどの個人情報を含む、ユーザ登録情報の供給を受け、ユーザ情報登録処理部305に供給する。
ステップS65において、ユーザ情報登録処理部305は、ユーザ情報データベース306にユーザ登録情報を供給して記憶させる。ユーザ情報データベース306は供給されたユーザ登録情報を記憶する。
ステップS66において、認証処理部307は、新たに登録されたユーザに対して、ユーザを固有に区別可能なユーザIDを発行し、ユーザ情報データベース306に登録するとともに、発行したユーザIDを、通信部303およびインターネット5を介して送出して、処理が終了される。
このような処理により、認証サーバ7にユーザ登録情報が登録される。登録されたユーザ登録情報は、後述する復号鍵の供給時、および、課金処理時に利用される。
[メタデータの供給について]
次に、図19のフローチャートを参照して、図10および図11を用いて説明したメタデータ作成サーバ6が実行するメタデータ供給処理について説明する。
ステップS81において、ウェブページ公開処理部254は、ページ情報記憶部255に記憶されている、ユーザがメタデータを要求するためのウェブページを、インターネット5に公開する。
ステップS82において、メタデータ供給制御部252は、通信部253を介して、ユーザが保有するクレードル2や携帯電話機3、もしくは、図示しないパーソナルコンピュータやPDAなどから、所定の番組IDにより区別される番組に対応するメタデータを要求する操作入力を示す信号の入力を受けたか否かを判断する。ステップS82において、メタデータを要求する操作入力を示す信号の入力を受けていないと判断された場合、処理は、ステップS81に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS82において、メタデータを要求する操作入力を示す信号の入力を受けたと判断された場合、ステップS83において、メタデータ供給制御部252は、要求された番組に対応する暗号化されたメタデータを、メタデータ記憶部251から読み出して、通信部253およびインターネット5を介して、要求を出してきた装置に対して送出し、処理が終了される。
このような処理により、暗号化されたメタデータが、ユーザ側の装置(例えば、クレードル2)に送出される。送出されたメタデータは、クレードル2に記憶され、後述する処理により復号されて、検索処理に用いられる。
[復号鍵の供給について]
次に、図20のフローチャートを参照して、図13および図14を用いて説明した認証サーバ7が実行する復号鍵供給制御処理について説明する。
ステップS101において、ウェブページ公開処理部301は、ページ情報記憶部302に記憶されているメタデータを復号するための復号鍵の購入要求を受けるためのウェブページを、インターネット5に公開する。
ステップS102において、操作入力情報取得部304は、ユーザが保有する装置(例えば、クレードル2)から、通信部303を介して、復号鍵を要求する操作入力を受けたか否かを判断する。ステップS102において、復号鍵を要求する操作入力を受けていないと判断された場合、処理は、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS102において、復号鍵を要求する操作入力を受けたと判断された場合、操作入力情報取得部304は、復号鍵を要求する操作入力を受けたことを認証処理部307に通知するので、ステップS103において、認証処理部307は、例えば、通信部303を介して要求を出してきた装置に対して、ユーザIDの送出を要求して、ユーザ情報データベース306に登録されているユーザIDを照会することなどにより、認証処理を実行する。
ステップS104において、鍵供給処理部308は、認証処理部307から供給される認証処理の結果を基に、復号鍵を要求する操作入力を実行したユーザが、正しく認証されたか否かを判断する。
ステップS104において、正しく認証されたと判断された場合、ステップS105において、鍵供給処理部308は、課金処理部310を制御して、ユーザから入力された情報、もしくは、ユーザ情報データベース306または課金情報データベース311に登録されている情報を基に、決済処理を実行させる。決済処理には、例えば、クレジットカード決済、電子マネー決済などがある。課金処理部310は、一般的なこれらの決済方法を用いて、決済処理を実行する。
ステップS106において、鍵供給処理部308は、課金処理部310から供給される信号を基に、正しく決済が終了したか否かを判断する。
ステップS106において、正しく決済が終了したと判断された場合、ステップS107において、鍵供給処理部308は、操作入力情報取得部304から供給される、ユーザからの復号鍵の要求を示す信号から、要求された復号鍵に対応するメタデータの番組IDを取得する。
ステップS108において、鍵供給処理部308は、番組IDに対応する復号鍵を復号鍵記憶部309から読み出し、通信部303およびインターネット5を介して、ユーザ側に送信する。ステップS109において、課金処理部310は、ユーザが選択した決済方法、金額、または、決済結果などを、課金情報データベース311に登録する。課金情報データベース311は、登録された課金情報を記憶して、処理が終了される。
ステップS104において、正しく認証されなかったと判断された場合、または、ステップS106において、正しく決済が終了しなかったと判断された場合、ステップS110において、認証処理部307または課金処理部310は、通信部303およびインターネット5を介して、ユーザ側に、処理が正しく終了しなかったことをユーザに通知するためのエラーメッセージを出力して、処理が終了される。
このような処理により、メタデータを復号するための復号鍵が、ユーザにより購入されて、ユーザが保有するクレードル2に送信される。この復号鍵は、後述する処理により、メタデータの復号に用いられる。また、この復号鍵の購入によりユーザから得られた対価のうちの少なくとも一部は、表示選択字幕データを作成した放送局1に支払われるので、表示選択字幕が付加された番組の割合が増えることが予測され、聴覚障害者がより多くの番組を楽しむことができるようになる。
なお、図20においては、ユーザが復号鍵を購入するときの課金のための決済処理が、1トランザクションごとに実行されるものとして説明したが、ユーザが復号鍵を購入するにあたっての課金の方法は、例えば、月額や年額、または、固定料金制などの、いずれの方法であっても良い。
[課金処理について]
ここで、ステップS105において実行される決済処理(課金処理)について、図21のフローチャートを参照して説明する。
ステップS131において、課金処理部310は、課金情報データベース311に登録されている情報を参照して、復号鍵を購入したユーザの課金情報を生成する。具体的には、課金処理部310は、課金情報データベース311に登録されている情報を参照して、ユーザ別に、決算を行う金融機関(例えば、クレジットカード会社、電子マネーのサービス提供元など)ごとに、復号鍵の購入により発生した代金を集計して、課金情報を生成する。
ステップS132において、課金処理部210は、所定の金融機関などに対する課金処理を実行する。具体的には、課金処理部210は、例えば、カード会社などの金融機関が保有する、決済処理を実行する図示しない課金サーバに、インターネット5、または、所定の専用線を介してアクセスし、ステップS131において生成されたユーザの課金情報を送信する。
ステップS133において、課金処理部310は、課金情報データベース311に登録されている情報を参照して、番組ごとの表示選択字幕データに対応するメタデータを復号するための復号鍵の供給数を算出する。
ステップS134において、課金処理部310は、ステップS133の算出結果に基づいて、放送局1ごとに、提供された表示選択字幕データに対応するメタデータを復号するための復号鍵の供給数を算出する。
ステップS135において、課金処理部310は、ステップS134の算出結果に基づいて、放送局ごとの支払い金額を算出する。具体的には、課金処理部310は、ユーザから得られた復号鍵の対価から、認証サーバ7を保有するサービス提供者が得る利益(放送局1と認証サーバ7を保有するサービス提供者との契約により決められるものであり、所定の金額であっても、復号鍵の対価のうちの何割かであっても良い)を引いた金額を算出し、放送局ごとの支払い金額とする。
ステップS136において、課金処理部310は、ステップS135の処理によって算出された支払い金額を基に、それぞれの放送局へ対価を支払う処理を実行し、処理が終了される。具体的には、課金処理部310は、放送局1により指定された金融機関(例えば、銀行など)が保有する図示しない課金サーバに、インターネット5、または、所定の専用線を介してアクセスし、ステップS135において算出された支払い金額を、指定された口座に振り込むために必要な情報を送信する。
このような処理により、メタデータの復号に用いられる復号鍵の配布に対する対価の課金処理を行うことができる。また、この復号鍵の購入によりユーザから得られた対価のうちの少なくとも一部は、表示選択字幕データを作成した放送局1に支払われるので、表示選択字幕が付加された番組の割合が増えることが予測され、聴覚障害者がより多くの番組を楽しむことができるようになる。
[メタデータの記憶について]
次に、図22のフローチャートを参照して、ユーザが保有するクレードル2において実行される、メタデータ記憶処理について説明する。
ステップS151において、メタデータ取得処理が実行される。なお、メタデータ取得処理は、ここでは、ステップS151において実行されるものとしているが、後述するステップS158が実行される前であれば、いかなるタイミングで実行されても良い。
録画データ記憶部57には、予めユーザの指示により録画する番組が設定してあり、その設定されている番組は、その番組の放送時間に合わせて、録画データ記憶部57に記憶される。そのような録画データの作成と記憶に係わる処理が行われる一方で、メタデータの取得の処理も行われる。すなわち、ネットワークインターフェース63は、まず、インターネット5において公開されているウェブページにアクセスする。
ネットワークインターフェース63は、録画が設定されている番組の番組IDを送信し、その番組IDと同一のIDを有するメタデータ261(図12)を取得する。このとき受信されるメタデータは、暗号化されたメタデータである。受信された暗号化されているメタデータは、暗号化メタデータ記憶部64に供給され、記憶される。
このような処理により、暗号化されたメタデータがメタデータ作成サーバ6からダウンロードされる。
ステップS152において、ネットワークインターフェース63は、インターネット5において公開されている、ユーザがメタデータを復号するための復号鍵の購入を要求するためのウェブページにアクセスする。そして、番組IDで指定される、暗号化されたメタデータを復号するための復号鍵の購入を要求する信号を、インターネット5を介して、認証サーバ7に送信する。
ネットワークインターフェース63は、認証サーバ7から、クレードル2に認証処理に必要な情報を送信させるためのコマンドを受信する。そのコマンドに対応し、クレードル2のネットワークインターフェース63は、ステップS153において、認証処理に必要な情報を、インターネット5を介して、認証サーバ7に送信する。
認証処理に必要な情報とは、例えば、ユーザIDなどである。ユーザIDは、例えば、ユーザ登録がされた時点でクレードル2に記憶され、その記憶されたユーザIDが送信されるようにしても良い。
ステップS154において、ネットワークインターフェース63は、認証サーバ7から供給される信号を基に、正しく認証されたか否かを判断する。ステップS154において、正しく認証されたと判断された場合、ネットワークインターフェース63は、認証サーバ7に決済処理に必要な情報が送信される。この決済処理に必要な処理とは、例えば、決済方法の指定や、決済のための金融機関などとの契約において設定されているユーザIDやパスワードなどである。
これらの情報も、予めクレードル2に保持されており、その保持されている情報が読み出されて送信される。または、この場合、携帯電話機3が用いられて録画予約が行われるため、例えば、携帯料金として請求される仕組みを設けても良い。また、この実施の形態の場合、録画予約などの処理は携帯電話機3が用いられて行われるため、その携帯電話機3の電話番号が、パスワードとして用いられるようにしても良い。
ネットワークインターフェース63は、決済処理に必要な情報を、インターネット5を介して、認証サーバ7に送信する。
ステップS156において、ネットワークインターフェース63は、認証サーバ7から供給される信号を基に、正しく決済が終了したか否かを判断する。ステップS156において、正しく決済が終了したと判断された場合、ステップS157において、ネットワークインターフェース63は、指定された番組IDに対応する復号鍵を、インターネット5を介して、認証サーバ7から受信し、復号鍵記憶部65に供給する。
ステップS158において、復号鍵記憶部65は、供給された復号鍵を番組IDに対応付けて記憶する。ステップS159において、復号処理部66は、復号鍵記憶部65に記憶された復号鍵を用いて、暗号化メタデータ記憶部64に記憶されている暗号化されたメタデータを復号して、メタデータ記憶部67に供給する。
ステップS160において、メタデータ記憶部67は、復号済みのメタデータを記憶して、処理が終了される。
一方、ステップS154において、正しく認証されなかったと判断された場合、または、ステップS156において、正しく決済が終了しなかったと判断された場合、ステップS161において、ネットワークインターフェース63は、インターネット5を介して、認証サーバ7から、処理が正しく終了されなかったことを示すエラーメッセージを受信する。この受信されたエラーメッセージは、例えば、クレードル2に携帯電話機3が装着されたときに、携帯電話機3に供給され、携帯電話機3の表示部104(図8)に表示されることにより、ユーザに通知される。
このような処理により、暗号化されたメタデータがメタデータ作成サーバ6からダウンロードされ、メタデータを復号するための復号鍵の購入のための処理が実行されて、認証サーバ7から復号鍵が取得されるので、この復号鍵を用いてメタデータが復号される。
[サムネイル画像の生成について]
次に、図23のフローチャートを参照して、クレードル2において実行されるサムネイル生成処理について説明する。
ステップS181において、サムネイル生成部68は、メタデータ記憶部67に記憶されているメタデータ261を取得する。ステップS182において、サムネイル生成部68は、ステップS181において取得したメタデータ261の番組ID情報267に対応する録画データを、録画データ記憶部57から検索して取得する。
ステップS183において、サムネイル生成部68は、取得したメタデータ261のタイムコード266に含まれるそれぞれのテキストの開始時刻を基に、例えば、開始時刻に対応する時刻、もしくは、開始時刻に対して、所定の時間だけ前または後の所定の時刻の映像を、録画データから1フレームずつ抽出して、サムネイル画像とする。
ステップS184において、サムネイル生成部68は、ステップS183において生成されたサムネイル画像に、タイムコード266およびテキストデータ265に記載されている、対応するタイムコードおよびテキストデータを関連付けて、サムネイルデータとする。
ステップS185において、サムネイル生成部68は、ステップS184において生成されたサムネイルデータを基に、番組ID情報267(図12)で固有に区別可能なサムネイルデータファイルを生成する。すなわち、サムネイル生成部68は、タイムコード266を構成するテキスト群と同一の数のサムネイルデータを、サムネイル画像、タイムコード、テキストデータによって構成し、これらのサムネイルデータに番組ID情報267を付与して、サムネイルデータファイルとする。
ステップS186において、サムネイル生成部68は、生成されたサムネイルデータファイルを、作成データとして作成データ記憶部69に出力して記憶させて、処理が終了される。
このような処理により、画像、テキスト、タイムコードが関連付けられたサムネイルデータが生成され、同一の番組のサムネイルデータ群により、サムネイルデータファイル(作成データ)が生成される。
[作成データの供給について]
このような処理により作成され、作成データ記憶部69(図4)に記憶された作成データを、携帯電話機3側に供給する際のクレードル2の処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップS201において、クレードル2の出力データ制御部70は、携帯電話機3が装着されたか否かを判断する。この判断は、例えば、携帯電話機3が装着されたときに導通するような物理的なスイッチ(不図示)を設け、そのスイッチからの信号を出力データ制御部70が受信することにより行われるようにしても良いし、出力データ制御部70が、携帯電話機3と通信を行える状態になったか否かを監視するようにし、その監視結果に応じて行われるようにしても良い。
ステップS201において、携帯電話機3が装着されたと判断されるまで、作成データの供給の処理は待機状態とされ、携帯電話機3が装着されたと判断されると、ステップS202に処理が進められる。ステップS202において、作成データ記憶部69に作成データが記憶されているか否かが判断される。
ステップS202において、作成データ記憶部69に作成データが記憶されていると判断された場合、ステップS203に処理が進められる。ステップS203において、出力データ制御部70は、作成データ記憶部69から作成データを読み出し、接続(装着)されている携帯電話機3に対して出力する。
携帯電話機3に対して供給(出力)された作成データは、作成データ記憶部69から削除される。
一方、ステップS202において、作成データ記憶部69には作成データは記憶されていないと判断された場合、携帯電話機3に供給する作成データがないので、作成データの供給の処理は終了される。
このように、クレードル2で作成され、記憶されていた作成データが、携帯電話機3に対して供給される。
[作成データに基づく表示に係わる処理]
次に、携帯電話機3において行われる作成データに基づく処理(サムネイル画像とテキストの表示に係わる処理)について、図25乃至図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップS221において、携帯電話機3の操作入力部105は、ユーザから、サムネイル画面とテキスト(または、どちらか一方)の表示を希望する番組を指定する入力を受け、ステップS222において、サムネイル画面の表示スタイルを選択する入力を受け、それらの入力を表示選択字幕データデコーダ103に供給する。
ステップS223において、表示選択字幕データデコーダ103は表示スタイルとして、自動更新表示が選択されたか否かを判断する。表示スタイルとして、ここでは3通りのスタイルがあるとして説明する。詳細は後述するが、その3通りの表示スタイルとは、ユーザの手を煩わすことなく、自動的にサムネイル画像と対応するテキストが更新される“自動更新表示”、ユーザの指示によりサムネイル画像と対応するテキストが更新される“手動更新表示”、および、テキストだけが表示され、ユーザの指示があったときだけサムネイル画像が表示される“テキスト表示”である。
ステップS223において、自動更新表示が指示されたと判断された場合、ステップS224に処理が進められ、表示処理1(自動更新表示の処理)が開始される。ステップS224で行われる表示処理1については、図26のフローチャートを参照して後述し、先に図25のフローチャートの処理について説明を続ける。
一方、ステップS223において、自動更新表示は指示されていないと判断された場合、ステップS225に処理が進められ、手動更新表示が指示されたか否かが判断される。ステップS225において、手動更新表示が指示されたと判断された場合、ステップS226に処理が進められ、表示処理2(手動更新表示の処理)が開始される。ステップS226において行われる表示処理2については、図27のフローチャートを参照して後述する。
一方、ステップS225において、手動更新表示は指示されていないと判断された場合、ステップS227に処理が進められる。この場合、テキスト表示が指示されたと判断されたことになるので、ステップS227において、表示処理3(テキスト表示の処理)が開始される。ステップS227において行われる表示処理3については、図28のフローチャートを参照して後述する。
図26のフローチャートを参照し、表示処理1、すなわち、自動更新表示に係わる処理について説明する。ステップS241において、表示選択字幕データデコーダ103は、ユーザにより再生が指示された番組のサムネイル画像データと、そのサムネイル画像に対応するテキストデータを、作成データ記憶部101から読み出す。
表示選択字幕データデコーダ103は、作成データ記憶部101に記憶されている作成データのうち、ユーザにより選択された番組に対応する作成データを読み出し、その読み出した作成データのうちのサムネイル画面データからサムネイル画像を生成し、テキストデータからテキストを生成し、その生成したサムネイル画像とテキストを、表示部104に表示させる。
このようにして表示部104に表示される画面の一例を、図29に示す。図29に示したように、表示部104には、1枚のサムネイル画像と、そのサムネイル画像に対応するテキストが表示されている。図29に示した例は、図12に示したメタデータ261に基づき作成された作成データが選択されたときの画面であり、“テキスト1”が、テキストとして表示されている。そして、その“テキスト1”に対応するタイムコード266が参照されることにより生成されたサムネイル画像が表示されている。
表示選択字幕データデコーダ103は、表示部104に、サムネイル画像とそのサムネイル画像に対応するテキストを表示させると、ステップS242において、所定の時間が経過したか否かを判断する。この所定の時間とは、ユーザが表示部104に表示されているテキストの全てを読み終える、平均的な時間とされる。ステップS242において、所定の時間が経過したと判断されるまで、表示部104の画面は更新されることなく維持され、所定の時間が経過したと判断されると、ステップS243に処理が進められる。
ステップS243において、その時点で表示部104に表示されているサムネイル画像とテキストに対し、次のサムネイル画像とテキストに、表示部104の表示が切り替えられる。例えば、図12に示したメタデータ261を参照するに、“テキスト1”とその“テキスト1”に対応するサムネイル画像が表示されているときに、所定の時間が経過すると、“テキスト2”とその“テキスト2”に対応するサムネイル画像に、表示部104の表示が切り替えられる。切り替えられた後の表示部104の画面の一例を、図30に示す。
このようにして、自動更新表示が選択された場合、ユーザの手を煩わすことなく、順次、サムネイル画像と、テキストが、所定の時間毎に更新される。図26に示した自動更新表示に係わる処理は、ユーザにより作成データの表示(番組の再生)の停止が指示されたときに、割込処理として終了される。すなわち、表示選択字幕データデコーダ103は、操作部105を介して入力されるユーザからの指示が、番組再生の停止を指示していると判断した場合、作成データ記憶部101からの作成データの読み出しを停止し、表示部104を、番組の再生を開始する前の表示(例えば、時計の表示)などに切り替えて、番組再生の処理を終了する。
なお、ステップS242における“所定の時間”は、ユーザにより設定される仕組みを設けても良い。
次に、図27のフローチャートを参照し、ステップS226(図25)において行われる表示処理2、すなわち手動更新表示に係わる処理について説明する。ユーザの操作により表示部104の表示が切り替えられるようにした場合、ステップS262における処理が異なるだけで、基本的な処理は、図26のフローチャートを参照した自動更新表示に係わる処理と同様であるので、ステップS261とステップS263の処理の詳細については、その説明を省略する。
ステップS261において、ユーザに指示された番組のサムネイル画像とそのサムネイル画像に対応するテキストが表示されると、ステップS262において、ユーザからの更新の指示があったか否かが判断される。表示選択字幕データデコーダ103は、ステップS262において、操作部105を介して入力されたユーザからの指示が、サムネイル画像の更新(テキストの更新)を指示するものであると判断した場合、ステップS263に処理が進められる。
ステップS263において、次のサムネイル画像とそのサムネイル画像に対応するテキストが、表示部104に表示される。
このように、ユーザの指示があったときに、サムネイル画像やテキストが更新される。例えば、図29に示した画面が表示部104に表示されている状態のときに、ユーザが、更新を指示する所定の操作を操作部105に対して行うと、図30に示したような画面に表示が切り替えられる。このようにすることで、ユーザの所望のタイミングで更新できるため、例えば、ユーザは、興味のあるサムネイル画像やテキストはゆっくりと閲覧し、興味のないサムネイル画像やテキストは先送りすることが可能となる。
次に、ステップS227において行われる表示処理3、すなわち、テキスト表示に係わる処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。ステップS281において、指示された番組のテキストが表示される。この場合、表示選択字幕データデコーダ103は、ユーザにより再生が指示された番組に対応する作成データを作成データ記憶部10から読み出す。そして、読み出された作成データのうち、テキストデータだけが抽出され、その抽出されたテキストデータに基づくテキストが、表示部104に表示される。
このステップS281における処理が実行されることにより、例えば、図31に示したような画面が、表示部104に表示される。図31に示したように、表示部104には、テキストのみが表示される。このように、テキストだけを表示するのは、携帯電話機3などの比較的小さな表示領域しか有さない装置においては、ユーザの使い勝手を良くする点などにおいて有効な手段であるといえる。
図28のフローチャートの説明に戻り、ステップS281において、表示部104にテキストが表示されると、ステップS282において、サムネイル画像の表示の指示があったか否かが判断される。図31を再度参照するに、表示部104には、テキストとそのテキストのうちの1つのテキスト(文)上に、カーソル351も表示されている。このカーソル351が位置するテキストは、他のテキストと区別がつくように、図31に示した例では、白黒が反転された状態で表示される。
ユーザは、このカーソル351を上下方向に、操作部105を操作することにより移動させることができるように構成されており、カーソル351を上下方向に移動させることにより、その時点では表示部104に表示されきれていないテキストを表示させることができるように構成されている(スクロール機能)。また、決定を示す操作がされたとき、カーソル351が位置するテキストに関連付けられているサムネイル画像に、表示部104の表示が切り替えられるように構成されている。
そこで、ステップS282において、表示選択字幕データデコーダ103は、操作部105が操作されることにより入力された情報は、サムネイル画像の表示の指示を示すものであるか否かを判断する。ステップS282において、入力された情報は、サムネイル画像の表示を指示するものであったと判断された場合、ステップS283に処理が進められ、指示されたサムネイル画像が、表示部104に表示される。例えば、図31に示した画面が表示されている状態のときに、ユーザによりサムネイル画像の表示が指示された場合、表示部104の表示は、図32に示したようなサムネイル画像の表示に切り替えられる。
表示選択字幕データデコーダ103は、入力された情報が、サムネイル画像の表示を指示するものであると判断した場合、カーソル351が位置するテキストを判断し、そのテキストに関連付けられているサムネイル画像のサムネイルデータを、作成データ記憶部101から読み出し、その読み出したサムネイルデータに基づく画像を作成し、表示部104に表示させることにより、ステップS283における処理を実行する。
このようにして、サムネイル画像が表示部104に表示されると、ステップS284において、テキストの表示に戻る指示が出されたか否かが判断される。例えば、図32に示したように、表示部104にサムネイル画像が表示されている状態のときに、図31に示したような表示部104にテキストが表示されている状態に戻るように指示が出されたか否かが判断される。
そして、ステップS284において、テキストの表示に戻る指示が出されたと判断されるまで、サムネイル画像の表示の状態が維持され、テキストの表示に戻る指示が出されたと判断された場合、ステップS285に処理が進められる。ステップS285への処理には、ステップS282において、サムネイル画像の表示の指示はないと判断されたときにもくる。
ステップS285において、表示選択字幕データデコーダ103は、次のテキストの指示があったか否か(スクロールの指示があったか否か)を判断する。ステップ285において、スクロールの指示があったと判断されるまで、ステップS285における処理が繰り返される。すなわち、その時点で表示部104に表示されているテキストが、そのまま表示されている状態が維持される。
一方、ステップS285において、スクロールの指示が出されたと判断された場合、ステップS286において、その時点で表示されているテキストに対して次のテキスト(カーソル351が操作された方向に位置するテキスト)の表示が行われる。このような処理は、ユーザから停止の指示が出されたときに、割込処理として停止される。
なお、ここでは、テキストは、ユーザの指示があったときに更新されるとして説明したが、表示処理1のように、自動的に更新されるようにしても勿論良い。
このような処理が繰り返されることによりユーザは、テキストから番組の内容を把握することができ、かつ、興味をもったテキスト(内容)のサムネイル画像のみを閲覧することが可能となる。
このように、テキストを表示させ、指示があったときに、サムネイル画像を表示させるという仕組みを設ける場合、サムネイル画像の名前(ファイル名)自体をテキストにしてしまうことも可能である。図33を参照してこのことについて説明する。なお、図33では、サムネイル画像は、JPEGファイル(拡張子はjpgである)として記憶されるとして説明する。
図33に示したように、作成データは、例えば、“「7時のニュースです。」.jpg”、“「今日の初めの話題は、車椅子についてです。」.jpg”といったファイルから構成されている。すなわち、作成データには、“「7時のニュースです。」”というファイル名が設定されたjpgのファイルが含まれている。同様に、“「今日の初めの話題は、車椅子についてです。」”というファイル名が設定されたjpgのファイルが含まれている。
このファイル名は、図12に示したメタデータ261を参照するに、テキストデータ265を構成するテキストである。このように、テキストデータ265を構成するテキスト毎に、そのテキスト自体がファイル名として設定され、その設定されたテキストに対応するサムネイル画像が、ファイルの実態として関連付けられ、作成データ内に管理される。
このような作成データの、ファイル名の部分のみをタイムコード266順に表示させれば、図31に示したような、テキストから構成される画面を表示部104に表示させることが可能である。
また、既に説明したように、テキストのみが表示されている画面から、ユーザが所望したサムネイル画像の画面に切り替える場合、このように、“ファイル名=テキスト”と設定されていれば、単に、選択されたファイル名(テキスト)に対応するJPEGファイルを読み出してくれば良く、その処理を実行するための新たなプログラムを構築しなくてはならないといったようなことを避ける(プログラムを作成する作業工数を減らす)ことができる。すなわち、所定の記録媒体から所定の情報を読み出すといった、一般的に行われている処理を行えば良く、特別なプログラムを用意する(例えば、アプレットなどのプログラムを開発する)必要はない。
そのために、安価に上記したような処理を実現することが可能となる。また、テキストからサムネイル画像を表示させるといった一連の処理に係る時間を短縮することが可能となる。
上記したように、本発明によれば、テレビジョン放送の番組をサムネイル画像データとテキストデータに変換することができる。すなわち、テレビジョン放送の番組は映像データと音声データから構成されているが、本発明によれば、その映像データはサムネイル画像データに変換し、音声データはテキストデータ(映像データに含まれる字幕データから作成される)に変換することができる。さらに換言するならば、本発明は、動画像と音声とから構成される番組を静止画像とテキストから構成される番組に変換することができる。
このように変換されたサムネイル画像データとテキストデータから構成される作成データ(サムネイル画像データファイル)は、放送された番組をそのまま記録する際の記録容量よりも小さい容量であるため、携帯可能な装置で、比較的容量の小さい記録媒体しか装着できないような装置においても、複数の番組や長時間の番組を閲覧することが可能となる。
このように、本発明によれば、動画像と音声とから構成されるデータを、静止画像とテキストから構成されるデータに圧縮することができる。圧縮されることにより、より多くの番組のデータを、小さな容量の記録媒体に記録することができるようになる。
また、テレビジョン放送の番組のように、動画像を閲覧するときには、例えば、1時間の番組を閲覧するには1時間の時間が必要とされるが、本発明のように、サムネイル画像とテキストとに変換された番組を閲覧するには、1時間の時間は必要ないと考えられる。すなわち、本発明が適用されたクレードル2や携帯電話機3を用いることで、ユーザは、短い時間で、番組の内容を把握できるようになる。また、携帯可能な装置を用いることにより、その番組の閲覧は、場所による限定を受けないものとすることができる。
なお、上記した実施の形態においては、携帯電話機3を例にあげて説明したが、携帯電話機3の代わりに、PDA、ノート型パーソナルコンピュータ、腕時計など、携帯可能な装置を用いる事も可能であり、それらの機器を用いたときも、各装置で行われる処理は、上記した場合と同様に行うことが可能である。
[記録媒体について]
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図10または図13に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク221(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク222(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク223(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ224などよりなるパッケージメディアなどにより構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
また、本明細書において、複数の装置により構成されるシステムの一部、または、全部が実行する処理が、同一の情報処理装置の処理によって実現される場合であっても、または、本明細書において、1つの装置が実行する処理が、複数の情報処理装置の処理によって実現される場合であっても、本発明は適用可能であることは言うまでもない。