JP4295671B2 - 二部式自己接着性歯科用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は一般に、酸性環境でフリーラジカル重合を開始するのに効果的であり、貯蔵寿命が優れた貯蔵安定性の二部式自己接着性歯科用組成物に関する。本発明は、この組成物の使用方法にも関する。
インレー、オンレーまたはクラウンなどの間接修復を歯質にボンディングする伝統的な手順は、かなり厄介である。まず齲蝕生歯を除去する。その歯を酸性のエッチング液でエッチングして歯の表面のスミア層を除去し、次いでその歯を酸性プライマーの薄層でコーティングする。セメントの基剤と触媒を混合し、間接修復のボンディング表面に施用し、次いでその修復をプライマー処理した歯の表面に固定する。
自己硬化開始剤系を入れることによる自己硬化により、または光開始剤を使用することによる自己硬化と光硬化との組合せによりセメントを硬化させることができる。金属(PFM)クラウンに融合した陶材など、金属が修復材料に関わる場合には効果的な自己硬化セメントが必要である。その理由は、光がその修復材料を透過し、適切な光硬化を達成するのに十分な強度でセメントに到達することは難しいからである。
このボンディング手順は、自己エッチング性プライマーを使用し、エッチングステップを省き、これによってエッチングとプライマー処理を1つのステップで達成することにより簡略化することができる。このボンディング手順は、自己エッチング性プライマーを歯に施用するステップと、次いでセメントを修復材料に施用するステップとに簡略化される。
ボンディング手順をさらに簡略化するために、エッチングステップと、プライマー処理ステップと、合着ステップを組み合わせて1つのステップにすることは非常に望ましい。これは、ある種の修復手順での待ち時間(chair time)を著しく短縮する。これはまた、合着ステップ1つだけなので、修復手順に伴う過失の可能性を著しく減少させる。
米国特許第4567030号 米国特許第5609675号 米国特許第4792632号
しかし、エッチングと、プライマー処理と、合着の機能を満たすのに必要な成分を組み合わせる場合、大きな問題に直面する。例えば、酸性の化合物をエッチング液またはエッチングプライマーとして使用するが、レジンセメントで一般に使用する自己硬化開始剤は強酸性環境下では有効ではない。殆どの製造業者がレジンセメントを自己硬化させるのに現在使用している自己硬化開始剤系は、過酸化ベンゾイルおよび芳香族第三級アミンを含む。この系の使用に伴い、2つの問題が生じる。第一に、芳香族第三級アミンは中等度または強度の酸と接触すると即座にその有効性を失う。第二に、過酸化ベンゾイルは酸性環境ではそれほど安定性ではなく、その効力を急速に失い、したがって貯蔵寿命はかなり短い。その結果、自己エッチング性プライマーをレジンセメントに加えると、酸性環境下でレドックス開始剤がその効力を失うため混合セメントは硬化しない。これらの問題を減少させるか排除する簡略化された系が求められている。
本発明は、以下の成分を含む自己接着性、貯蔵安定性の二部式歯科用組成物である:
(a)以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
Figure 0004295671
(式中、Rはアルキルまたはアリール基である);
(b)重合性基がアクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー;
(c)1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および
(d)第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物。
置換チオ尿素活性化剤、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および/または1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素ならびに第三級炭素に結合したヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド触媒を組み合わせると、フリーラジカルが生じ、上記の活性化剤および触媒を含む2つの部分を混合する(これは組成物の硬化のための自己硬化開始剤系である)と、重合を開始させて、組成物を硬化させる。この組成物の象牙質基質への接着強度は少なくとも3MPaである。
この自己硬化開始剤系を加えた酸性の自己接着性二部式歯科用組成物は最初に非常に良く固まるだけでなく、二部とも長時間貯蔵した後でも効果的に固まり続ける。これは結果として、象牙質、エナメル質、歯科用合金および陶材などの歯科用基質へのボンディングにこの組成物をする場合、修復手順の簡略化およびかなりの時間節約になる。なぜならば、基質のエッチングおよび/またはプライマー処理が不要だからである。この自己接着性歯科用組成物は、歯科用充填材料、セメント、ライナー/基剤、穴/裂溝シーラント材、プライマーまたは接着剤などの歯科用修復組成物として使用することができる。この組成物は、歯科矯正組成物または歯内組成物として使用することもできる。この組成物は、1種または複数の微粉砕した充填剤、光開始剤、安定化剤および/または溶媒を含んでもよい。
組成物の一方の部分は置換チオ尿素を含み、組成物の他方の部分はヒドロペルオキシド化合物を含んでいる。このチオ尿素が、当業者に知られたカプセル化方法、例えば具体的な成分に応じて水溶性または水不溶性封入剤を使用してカプセル化されている場合、その部分はカプセル化されたチオ尿素およびヒドロペルオキシド化合物の両方を含んでもよい。組成物の2つの部分は両方ともペースト(ペースト/ペースト二部式組成物)であってよく、または両方とも液体(液体/液体二部式組成物)であってよく、または一方の部分が粉末、他方の部分が液体(粉末/液体二部式組成物)であってもよい。
本発明は、本発明の歯科用組成物を患者に提供する方法も包含する。二部式組成物は以下のものを含んで調製される:
(a)以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
Figure 0004295671
(式中、Rはアルキルまたはアリール基である);
(b)重合性基がアクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー;
(c)1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および
(d)第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物。2つの部分は施用の直前に混合し、次いで混合組成物を歯科用基質に施用する。これは、自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せのいずれかで硬化する。
一実施形態では、組成物は二部式ペースト/ペーストである。第一のぺーストは、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される重合性基を有する少なくとも1種の重合性モノマー;1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および微粉砕した充填剤を含む。第二のペーストは、以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
Figure 0004295671
(式中、Rはアルキルまたはアリール基である);いかなる酸性基も有さず、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される重合性基を有する少なくとも1種の重合性モノマー;および第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物;および微粉砕した充填剤を含む。
別の実施形態では、組成物は二部式粉末/液体である。粉末は、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および微粉砕した充填剤を少なくとも含む。液体は、以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
Figure 0004295671
(式中、Rはアルキルまたはアリール基である);重合性基がアクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー/オリゴマー;および第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物を含む。
これらのおよびその他の利点は、以下の詳細な説明および実施例に照らして明らかであろう。
1つのステップでエッチングし、プライマー処理し、合着し、かつ貯蔵安定性である歯科用組成物を開示する。この組成物は、修復用の歯科用組成物、歯内組成物および歯科矯正組成物として使用することができ、以下の成分を有する:
(a)以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
Figure 0004295671
(式中、Rはアルキルまたはアリール基である);
(b)重合性基がアクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー;
(c)1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および
(d)第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物。
この組成物は二部式であり、当業者に知られているように施用の直前に基剤と触媒を混合するので急速に固まることができる。種々の実施形態では、基剤と触媒は、施用前約10分以内、施用前約5分以内、または施用前約2分以内に混合する。
1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素活性化剤と、第三級炭素に結合したヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド触媒との組合せにより、セメント硬化のための自己硬化開始剤系が提供される。この自己硬化開始剤系を入れた酸性の自己接着性二部式歯科用組成物は最初に非常に良く固まるだけでなく、いずれかの部分を高温で数週間(例えば、37℃で5週間)加速エージングさせた後でさえ効果的に固まり続ける。結果として、象牙質、エナメル質、歯科用合金および陶材などの歯科用基質へのボンディングにこの組成物をする場合、修復手順を大いに簡略化し、時間をかなり節約する。というのは、基質のエッチングおよび/またはプライマー処理が不要だからである。上記の自己硬化開始剤を入れた自己接着性歯科用組成物は、歯科用充填材料、セメント、ライナー/基剤、穴/裂溝シーラント材、プライマーまたは接着剤として使用することができ、基質のエッチングおよびプライマー処理は任意選択であり、省くことができる。
本発明の組成物に1種または複数の追加の成分を入れてもよい。この追加の成分は、少なくとも1種の微粉砕した充填剤、光開始剤、溶媒および/または安定化剤を含み、いずれかの部分または両方の部分に入れることができる。本発明の実施形態では、組成物の酸性化合物は重合性であり、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和部分を含む。
本発明の組成物の使用方法は、施用の直前に組成物の2つの部分を混合すること、次いでこの混合組成物を象牙質、エナメル質、歯科用合金または陶材などの歯科用基質に施用すること、自己硬化(光開始剤なし)または自己硬化と光硬化との組合せ(光開始剤あり)により組成物を硬化することを含む。この混合組成物の象牙質基質への得られた接着強度は少なくとも3MPaである。
成分(a)としては、以下からなる群から選択される少なくとも1個の酸性基を有する任意の酸性化合物を使用することができる:
Figure 0004295671
(式中、Rはアルキルまたはアリール基である)。
例としては、これらだけに限定するものではないが、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA塩、クエン酸、ポリ(アクリル酸)などのα,β-不飽和カルボン酸のホモポリマーまたはコポリマー、ポリ(アクリル酸-マレイン酸)コポリマーまたはポリ(アクリル酸-イタコン酸)コポリマーまたはポリ(アクリル酸-マレイン酸-イタコン酸)コポリマーなどのアクリル酸のコポリマー、(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸)(ここで、(メタ)アクリル化=アクリル化またはメタクリル化)などのα,β-不飽和カルボン酸の重合性ホモポリマーまたはコポリマー、(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸-マレイン酸)コポリマーまたは(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸-マレイン酸-イタコン酸)コポリマーなどの(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸)コポリマー、無水マレイン酸、トリメリト酸無水物、4-メタクリルオキシエチルトリメリト酸無水物(4-META)、PM-HEMA(ピロメリト酸無水物とメタクリル酸2-ヒドロキシエチルとの付加生成物)、PM-GDM(ピロメリト酸無水物とジメタクリル酸グリセロールとの付加生成物)、BTDA-HEMA(3,3’,4,4’;-ベンゾフェノン四カルボン酸二無水物とメタクリル酸ヒドロキシエチルとの付加生成物)およびPA-HEMA(無水フタル酸とメタクリル酸ヒドロキシエチルとの付加生成物)、MA-GDM(無水マレイン酸とジメタクリル酸グリセロールとの付加生成物)などの一もしくは二無水物化合物とメタクリル酸ヒドロキシアルキルとの付加生成物、硫酸、アルキルスルホン酸、芳香族スルホン酸、アルキルスルフィン酸、芳香族スルフィン酸、リン酸、ピロリン酸、リン酸モノアルキル、リン酸ジアルキル、リン酸アリールアルキル、リン酸アリール、フェニル-P(フェニルメタクリルオキシエチルホスフェート)、グリセリルジメタクリレートホスフェート(GDM-P)、ペンタエリスリトールペンタアクリレートホスフェート(PENTA-P)、メタクリロイルオキシデシルホスフェート(MDP)、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート(HEMA-P)、ビス(ヒドロキシエチルメタクリレート)ホスフェート(ビス(HEMA)-P)およびこれらの組合せが挙げられる。
具体的な実施形態では、酸性化合物は、少なくとも1個の酸性基と、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和部分を有するものであり、これにより他のモノマーと共重合することができる。少なくとも1個の酸性基と少なくとも1個のエチレン性不飽和部分とを有する酸性化合物の例としては、これらだけに限定するものではないが、(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸)、(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸-マレイン酸)コポリマーおよび(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸-マレイン酸-イタコン酸)コポリマーなどの(メタ)アクリル化ポリ(アクリル酸)コポリマー、4-META、PM-GDM、PM-HEMA、BTDA-HEMA、PA-HEMA、MA-GDM、フェニル-P、GDM-P、PENTA-P、MDP、HEMP-Pおよびビス(HEMA)-Pが挙げられる。他の実施形態では、酸性化合物は、少なくとも1個のリン酸基と、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和部分とを有するものであり、これにより他のモノマーと共重合することができる。少なくとも1個のリン酸基と少なくとも1個のエチレン性不飽和部分とを有する酸性化合物の例としては、これらだけに限定するものではないが、フェニル-P、GDM-P、PENTA-P、MDP、HEMP-Pおよびビス(HEMA)-Pが挙げられる。
一実施形態では、総酸性化合物(複数可)の濃度は組成物全体(充填剤および溶媒を除く)の少なくとも10%(w/w)である。別の実施形態では、総酸性化合物(複数可)の濃度は組成物全体(充填剤および溶媒を除く)の少なくとも15%(w/w)である。別の実施形態では、総酸性化合物(複数可)の濃度は組成物全体(充填剤および溶媒を除く)の少なくとも20%(w/w)である。
成分(b)としては、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマーを使用することができる。重合性モノマーには、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和部分を有する任意のモノマーが含まれる。具体的な実施形態では、エチレン性不飽和基はアクリレート基およびメタクリレート基から選択される。重合性モノマーの例としては、これらだけに限定するものではないが、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル{(メタ)アクリル酸=アクリル酸またはメタクリル酸}、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル;ジ(メタ)アクリル酸グリセロール、モノ(メタ)アクリル酸グリセロール、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸トリデシル;(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2'-エトキシ-2-エトキシエチル、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール(TEGDMA)、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、モノ-(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ-(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、モノ-(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、ジ-(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、モノ-(メタ)アクリル酸ポリテトラメチレングリコール、ジ-(メタ)アクリル酸ポリテトラメチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロイルプロパン、UDMA(メタクリル酸2-ヒドロキシエチルとジイソシアン酸2,4,4-トリメチルヘキサンとの反応生成物)、2,2-ビス[4-(2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルプロポキシ)-フェニル]-プロパン(ビス-GMA)、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル中のエトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート(EBPADMA-n、ここで、n=分子中の酸化エチレンの総モル数、唯一の例として、n=2〜20単位)またはこれらの混合物が挙げられる。
成分(c)としては、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素を使用する。一実施形態では、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素を使用する。一実施形態では、総置換チオ尿素の濃度は組成物全体の約0.01%(w/w)から約10.0%(w/w)の範囲である。別の実施形態では、その濃度は組成物全体の約0.1%(w/w)から約3.0%(w/w)の範囲である。
成分(d)としては、第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有する任意のヒドロペルオキシド化合物を使用することができる。このヒドロペルオキシド化合物は1個を超えるヒドロペルオキシド基を含むことができる。ヒドロペルオキシド化合物の例としては、これらだけに限定するものではないが、t-ブチルヒドロペルオキシド、t-アミルヒドロペルオキシド、p-ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、p-メタンヒドロペルオキシドおよび1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシドが挙げられる。総ヒドロペルオキシド化合物(複数可)の濃度は組成物全体の約0.01%(w/w)から約10.0%(w/w)の範囲である。一実施形態では、組成物全体の約0.1%(w/w)から約5.0%(w/w)の範囲である。上記のヒドロペルオキシドは酸性条件下で安定であり、貯蔵寿命が長い。
上記の置換チオ尿素とヒドロペルオキシド化合物との組合せを使用する自己硬化開始剤を、光開始剤も含む場合に、二部式自己接着性自己硬化歯科用組成物(すなわち、光の活性化なしで硬化)またはデュアルキュア歯科用組成物(自己硬化と光硬化の両方)で使用する。2つの部分が混合され、光硬化なしで自己硬化する場合、混合組成物は混合開始から約30分未満で固まるか硬化し、いくつかの実施形態では約20分未満および約10分未満で固まるか硬化する。これらの硬化時間は、組成物の両方の部分を37℃で5週間エージングさせた後でも起こり、これは組成物の貯蔵安定性を示している。
置換チオ尿素は、マイクロカプセル化されている場合を除いては、いかなる酸性化合物も含まない部分に入れる。置換チオ尿素をカプセル化している場合は、組成物のいずれの部分に入れてもよい。また、置換チオ尿素がマイクロカプセル化している場合を除いては、置換チオ尿素とヒドロペルオキシド化合物は組成物の別個の部分に入れる。置換チオ尿素がマイクロカプセル化している場合は、ヒドロペルオキシド化合物を含んでいる組成物の同じ部分に入れてもよい。
組成物はまた、1種または複数の微粉砕した充填剤、光開始剤、安定化剤および/または溶媒を含むことができる。
1種または複数の充填剤を組成物に入れることができる。充填剤(複数可)は機械的特性を高め、重合収縮を減少させ、レオロジー特性を向上させ、裂孔または空隙を容易に検出するための放射線不透過を増大させる。充填剤の例としては、これらだけに限定するものではないが、無機金属、塩、酸化物、窒化物、ケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノケイ酸塩ガラス、石英、コロイドシリカ、沈降シリカ、ジルコニア-シリカ、高分子充填剤、無機粒子と重合した複合充填剤およびこれらの組合せが挙げられる。X線造影性を高めるための無機充填剤としては、Sr、Y、Zr、Ba、La、Hf、Zn、Bi、Wおよび希土類金属などの高い原子番号の元素を含む、金属、塩、酸化物、ケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラスおよびフルオロアルミノケイ酸塩ガラスならびにこれらの組合せが挙げられる。例としては、硫酸バリウム、銀、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化イットリウム、タングステン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化ビスマス(III)、バリウムアルミノケイ酸塩、バリウムアルミノホウケイ酸塩、ストロンチウムアルミノケイ酸塩、バリウムフルオロアルミノケイ酸塩、ストロンチウムフルオロアルミノケイ酸塩、ストロンチウム亜鉛フルオロアルミノケイ酸塩、亜鉛アルミノケイ酸塩などが挙げられる。またヒュームドシリカ、コロイドシリカまたは沈降シリカを入れることにより、充填剤の分散ならびに材料のレオロジー特性および取扱適性を向上させることができる。コロイドシリカの例は、Degussa(Ridgefield Park、ニュージャージー州)が販売するOX-50、OX-130およびOX-200などのAerosilシリーズならびにCabot Corp(Tuscola、イリノイ州)が販売するCab-O-Sil M5およびCab-O-Sil TS530シリカである。充填剤にはまた、ゾルゲルプロセスで得られるものなどのナノ粒子が含まれる。例としては、米国特許第4567030号および同第5609675号に開示のものが挙げられ、それぞれの開示の全体を参照により本明細書に明確に援用する。異なる充填剤の混合物を使用することができる。
無機充填剤では、充填剤の表面をγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)などのカップリング剤で処理または被覆してもよい。これは充填剤とレジンマトリックス間の界面結合を強化し、機械的特性を向上させる。種々の実施形態では、充填剤の平均粒径は50ミクロン未満であり、この平均粒径は10ミクロン未満であってもよい。総充填剤(複数可)の濃度範囲は0重量%から約95重量%の範囲である。濃度範囲は用途によって決まる。プライマーまたは接着剤施用では、充填剤(複数可)の具体的な濃度は0重量%から約65重量%の範囲であってもよい。セメント施用では、充填剤(複数可)の濃度は約20重量%から約75重量%の範囲であってもよい。充填材料では、充填剤(複数可)の濃度は約40重量%から約90重量%の範囲であってもよい。
光開始剤を使用して組成物をデュアルキュア性、すなわち自己硬化性(光が存在しない場合)と光硬化性の両方にすることができる。光開始剤の例としては、これらだけに限定するものではないが、ベンゾイン、ベンゾインエーテルおよびエステル、2,2-ジエトキシアセトフェノン、カンファーキノンおよび1-フェニル-1,2-プロパンジオンなどのジケトン化合物、酸化モノアシルホスフィン、酸化ビスアシルホスフィン(その全体を参照により本明細書に明確に援用する米国特許第4792632号に記載)、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩および光開始剤の混合物が挙げられる。さらに、活性化剤を光開始剤と一緒に使用して硬化効率を高めることができる。活性化剤の例としては、これらだけに限定するものではないが、4-(N,N-ジメチルアミノ)安息香酸エチル、2-(エチルヘキシル)-4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾエート、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、N,N-ジメチルアミノフェネチルアルコール、ベンゼンスルフィン酸ナトリウムおよびトルエンスルフィン酸ナトリウムが挙げられる。実施形態では、光開始剤系は、カンファーキノンと、4-(N,N-ジメチルアミノ)安息香酸エチル、2-(エチルヘキシル)-4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾエート、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、N,N-ジメチルアミノフェネチルアルコールなどの第三級アミンとの組合せを含む。光開始剤系の成分は、組成物のいずれかの部分または両方の部分に入れることができる。
本発明の組成物には溶媒を入れることもできる。有用な溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコール、グリセリンおよびメチルエチルケトン(MEK)が挙げられる。
着色剤、安定化剤、UV吸収材および抗菌性添加剤などのその他の成分も本発明の組成物に入れることができる。着色剤を使用して所望の色合いを実現し、これは無機顔料または有機色素とすることができる。安定化剤は修復材料の貯蔵安定性を向上させるための重合阻害剤である。最も一般的に使用される安定化剤としては、2,6-ジ-(tert-ブチル)-4-メチルフェノール(BHT)および4-メトキシフェノール(MEHQ)が挙げられる。UV吸収材はUV光に暴露したときの修復材料の色安定性を向上させる。UV吸収材の例は2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(UV-9)である。
本発明の組成物は、粉末/液体形状(一方の部分は粉末形態であり、他方の部分は液体形態である)、液体/液体形状(両部分が液体形態である)およびペースト/ペースト形状(両部分がペースト形態である)であることができる。
ペースト/ペースト二部式自己接着性歯科用組成物の例は、1種または複数の重合性モノマー、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素などの置換チオ尿素および1種または複数の微粉砕された充填剤を含む第一のペースト;ならびに酸性化合物、ヒドロペルオキシド、1種または複数の非酸性重合性モノマーおよび1種または複数の微粉砕された充填剤を最低でも含む第二のペーストである。光開始剤もまた入れることができる。いくつかの実施形態では、酸性化合物は重合性モノマーである。2つの部分は施用の直前に混合し、歯科用基質に施用し、自己硬化または自己硬化もしくは光硬化の組合せにより患者の口内で硬化させる。溶媒はまた、場合によりいずれのペーストに入れてもよい。置換チオ尿素がマイクロカプセル化している場合、置換チオ尿素とヒドロペルオキシド触媒の両方はどちらのペーストにも入れることができ、同じペーストに入れてもよい。
粉末/液体二部式自己接着性歯科用組成物の例は、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素などの置換チオ尿素および1種または複数の微粉砕された充填剤を含む粉末ブレンドの第一の部分;ならびに酸性化合物、ヒドロペルオキシド、1種または複数の非酸性重合性モノマーを含む液体混合物の第二の部分である。光開始剤もまた入れることができる。一実施形態では、酸性化合物は重合性モノマーである。2つの部分は施用の直前に混合し、歯科用基質に施用し、自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せにより患者の口内で硬化させる。溶媒は、場合により液体に入れてもよい。
液体/液体二部式自己接着性歯科用組成物の例は、1種または複数の重合性モノマー、1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素などの置換チオ尿素および場合によりエタノールなどの溶媒を含む第一の液体混合物;ならびに酸性化合物、ヒドロペルオキシド、1種または複数の非酸性重合性モノマーおよび場合によりアセトン、エタノールおよび/または水などの溶媒を含む第二の液体混合物である。光開始剤も入れることができる。一実施形態の酸性化合物は、重合性モノマーおよび/またはα,β-不飽和カルボン酸の(メタ)アクリル化ホモポリマーもしくはコポリマーなどの重合性ポリマーである。この2つは施用の直前に混合し、歯科用基質に施用し、自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せにより患者の口内で硬化させる。
本発明の組成物は、充填材料、セメント、基剤/ライナー、穴/裂溝シーラント材、プライマーまたは接着剤などの修復材料の配合で使用する。本発明の組成物はまた、歯科矯正プライマー、接着剤およびセメントなどの歯科矯正材料の配合で使用する。本発明組成物はまた、歯内プライマー、接着剤、セメント、シーラントまたは充填材料などの歯内材料の配合で使用する。
本発明はまた、まず記載の通りの貯蔵安定性の二部式自己接着性歯科用組成物を調製し、施用前に2つの部分を混合し、混合組成物を象牙質、エナメル質、歯科用合金および陶材などの歯科用基質に施用し、自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せにより組成物を硬化する方法を含む。この混合組成物の象牙質基質への接着強度は、一実施形態では少なくとも3MPaであり、別の実施形態では少なくとも5MPaである。2つの部分の混合は、スパチュラ、混合棒または刷毛を使用する手混合;アマルガム機などの自動混合装置による混合(組成物はカプセル中に入れてあり、2つの部分は膜または被膜で隔てられている)を含む任意の混合手段で;またはデュアルシリンジ組立品の開口部に取り付けたスタティックミキサーを使用することにより実現することができる。デュアルシリンジ組立品に取り付けたスタティックミキサーの使用は、各シリンジに1つのペーストを入れて、二部式ペースト/ペースト組成物で使用してもよい。
2つの部分は、混合材料を歯科用基質に施用した後、約30分以内に混合材料が固まることが可能な限り、いずれの重量比でも混合することができる。
以下の実施例は本発明をどのように応用するかを説明するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
以下の実施例では、二部式デュアルキュア自己接着性セメント組成物のみを配合し、試験した。他の形状、例えば自己硬化対デュアルキュア;充填対非充填;セメント対充填材料、ライナー/基剤、プライマーまたは接着剤;複合レジン対コンポマーまたはレジン-変性ガラス-アイオノマーなどの混成材料は、異なる硬化開始剤(自己硬化開始剤または自己硬化開始剤と光開始剤の組合せ)、充填剤タイプ(反応性充填剤および/または酸を有する非反応性充填剤)および粘性(充填剤濃度、溶媒を変える)を導入することにより容易に得ることができる。
実施例すべてで以下の略語を使用する:
ATU:1-アセチル-2-チオ尿素
バリウムガラス:平均粒子径が1.0ミクロンであり、表面がMPTMSで処理されたバリウムアルミノホウケイ酸塩充填剤
BHT:2,6-ジ-(tert-ブチル)-4-メチルフェノール
ビス-GMA:2,2-ビス[4-(2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルプロポキシ)-フェニル)-プロパン
BPO:過酸化ベンゾイル
CHP:クメンヒドロペルオキシド
CQ:カンファーキノン
DHEPT:N,N-ジヒドロキシエチル-p-トルイジン
DMAPE:4-(ジメチルアミノ)フェネチルアルコール
EBPADMA-4:酸化エチレン4モルを含むエトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート
EDMAB:4-(N,N-ジメチルアミノ)安息香酸エチル
ETMPTA:酸化エチレン3モルを含むエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート
GDM:ジメタクリル酸グリセリル
GDM-P:グリセリルジメタクリレートホスフェート
HEMA:メタクリル酸ヒドロキシエチル
MEHQ:4-メトキシフェノール
MHP:p-メタンヒドロペルオキシド
MPTMS:γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン
PA-HEMA:無水フタル酸とメタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)との付加生成物
PHP:ピナンヒドロペルオキシド
PTU:1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素
Sr/Zn FASガラス:平均粒子径が4.0ミクロンであり、表面がMPTMSで処理されたストロンチウム亜鉛フルオロアルミノケイ酸塩ガラス
ST-OX-50:MPTMSで表面処理されたヒュームドシリカOX-50
PEG-400 DMA:ポリエチレングリコール-400ジメタクリレート
TAHP:t-アミルヒドロペルオキシド
TEGDMA:ジメタクリル酸トリエチレングリコール
TMBHP:1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシド
TS-530:Cabot Corp.が販売する表面処理されたヒュームドシリカまたはコロイドシリカ
UDMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチルとイソシアン酸2,4,4-トリメチルヘキサンとの反応生成物
(実施例1)(比較例)
DHEPTを活性化剤として使用する基剤ペースト(B-1)と過酸化ベンゾイル(BPO)を触媒として使用する触媒ペースト(C-1およびC-2)を含む以下の接着性セメント配合物を比較目的のみで調製した。酸性モノマーGDM-Pを触媒ペーストC-2に入れ、触媒ペーストC-1中のGDM-Pを非酸性モノマーGDMで置き換えた。
この実施例および以下の実施例のペーストすべての調製では、まずモノマーすべておよびレジン混合物に可溶の任意の成分を一緒に混合して均一な液体混合物を調製し、次いで充填剤(TS-530、ST-OX-50、Sr/Zn FASガラスまたはバリウムガラス)を液体混合物にブレンドしてペーストを調製した。すべての実施例における硬化時間を試験するために、基剤および触媒ペーストを1:1の比(重量)で混合した。
B-1
ビスGMA 8.65
UDMA 7.22
PEG-400 DMA 4.33
ETMPTA 2.89
HEMA 5.77
CQ 0.09
MEHQ 0.014
DMAPE 0.13
DHEPT 0.41
TS-530 3.00
ST-OX-50 4.72
Sr/Zn FASガラス 62.78

C-1 C-2
ビスGMA 6.56 6.56
GDM 16.40 --
GDM-P -- 16.40
HEMA 6.56 6.56
ETMPTA 3.27 3.27
BHT 0.05 0.05
BPO 0.66 0.66
TS-530 2.00 2.00
ST-OX-50 3.22 3.22
バリウムガラス 61.28 61.28
DHEPTとBPOの対を含む自己硬化開始剤系は、強酸性の化合物またはモノマーを含まない歯科用レジンセメント配合物の殆どで現在使用されている。DMAPEは自己硬化開始剤の共活性化剤としても機能するが、CQとDMAPEは光開始剤系を構成する。酸性モノマーを含まない触媒ペーストC-1を、スパチュラを使用して30秒間基剤ペーストB-1と混合すると、混合材料は2分41秒(2'41")で硬化する、または固まる。しかし、酸性モノマーGDM-Pを含む新たに調製した触媒ペーストC-2を基剤ペーストB-1と混合すると、混合材料は30分以内に硬化しなかった。これは酸性条件下でのBPOの不安定性および酸性モノマーGDM-Pへの暴露に際してのDHEPTの効力の急速な減少によっても起こり得る。したがって、伝統的な自己硬化開始剤を使用する酸性の接着性セメントは貯蔵寿命がなく、新たに調製した基剤と触媒ペーストを混合しても固まらない。
(実施例2)
触媒としてBPOをクメンヒドロペルオキシド(CHP)と置き換えて、実施例1のC-2と同様の触媒ペースト(C-3)を調製した。
C-3
ビスGMA 6.45
GDM-P 16.13
HEMA 6.45
ETMPTA 3.23
BHT 0.05
CHP 1.19
TS-530 2.00
ST-OX-50 3.22
バリウムガラス 61.28
DHEPTをそれぞれ1-アセチル-2-チオ尿素(ATU)および1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素(PTU)と置き換えて、実施例1のB-1と同様の2種の基剤ペースト(B-2およびB-3)を調製した。
B-2 B-3
ビスGMA 8.65 8.65
UDMA 7.22 7.22
PEG40ODMA 4.33 4.33
ETMPTA 2.89 2.89
HEMA 5.77 5.77
CQ 0.09 0.09
MEHQ 0.014 0.014
DMAPE 0.13 0.13
ATU/PTU 0.41(ATU) 0.41(PTU)
TS-530 3.00 3.00
ST-OX-50 4.72 4.72
Sr/Zn FASガラス 62.78 62.78
B-2とC-3の組合せは開始時硬化時間が4'21"であり、B-3とC-3の組合せは開始時硬化時間が3'28"であった。次いで、触媒ペーストC-3を37℃で加速エージングさせ、周囲温度で貯蔵した各基剤(B-2およびB-3)で硬化時間を1週間おきに試験した。
触媒C-3(37℃で貯蔵)について試験した硬化時間
基剤B-2(ATU) 基剤B-3(PTU)
開始時 4'21" 3'28"
1週間 9'00" 3'40"
2週間 11'42" 4'50"
3週間 20'15" 5'18"
4週間 -- --
5週間 >35'00" 9'50"
B-2(ATU)とC-3(CHP)の組合せの開始時硬化時間は4'21"であり、実施例1の従来のDHEPTとBPO開始剤系よりもかなり向上している。しかし、B-2(ATU)/C-3(CHP)対の硬化反応は3週間後にはかなり緩慢であり、その硬化時間は20'15"に増大し、5週間後には35分後に硬化しなかった。B-3(PTU)/C-3(CHP)の組合せはB-2(ATU)/C-3(CHP)対よりも安定な系をもたらし、5週間のエージング後に依然10分以内に硬化した。
(実施例3)
p-メタンヒドロペルオキシド(MHP)を触媒として使用して、2種のさらなる触媒ペースト(C-4およびC-5)を調製した。C-4は水を含んでおらず、C-5には水1.51%を入れた。
C-4 C-5
ビスGMA 6.34 6.03
GDM-P 15.82 15.08
HEMA 6.34 6.03
ETMPTA 3.17 3.02
BHT 0.05 0.05
水 -- 1.51
MHP(55%活性成分) 1.78 1.78
TS-530 2.00 2.00
ST-OX-50 3.22 3.22
バリウムガラス 61.28 61.28
実施例2の基剤B-3を使用して触媒ペーストC-4およびC-5の硬化時間を試験した。新たに調製したペーストの開始時硬化時間および種々のエージング時間後の硬化時間を次表に挙げる。実施例2と同様に、基剤を室温でエージングさせ、触媒ペーストを37℃でエージングさせた。
硬化時間 C-4 C-5
開始時 3'36" 4'05"
1週間 3'49" 4'18"
2週間 4'53" 3'42"
3週間 6'40" 4'36"
4週間 6'52" 5'10"
5週間 -- --
6週間 7'12" 6'30"
再び、PTUおよびMHP(ヒドロペルオキシド)を含む自己硬化開始剤系を利用して貯蔵安定性の接着性セメント系を得た。水を入れると触媒ペースト(C-5)はわずかに安定性が高くなった。
(実施例4)
1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシド(TMBHP)およびt-アミルヒドロペルオキシド(TAHP)をそれぞれ使用して、2種のさらなる触媒ペースト(C-6およびC-7)を調製した。
C-6 C-7
ビスGMA 6.23 6.23
GDM-P 19.67 19.67
HEMA 4.59 4.59
ETMPTA 2.30 2.30
BHT 0.05 0.05
TMBHP/TAHP 0.66(TMBHP) 0.66(TAHP)
TS-530 2.00 2.00
ST-0X-50 3.22 3.22
バリウムガラス 61.28 61.28
PTUを使用する基剤ペースト(B-4)を調製して上記の2種の触媒ペーストを試験した。
B-4
ビスGMA 8.71
UDMA 7.26
PEG400DMA 4.36
ETMPTA 2.90
HEMA 5.81
CQ 0.09
MEHQ 0.015
DMAPE 0.13
PTU 0.72
TS-530 3.00
ST-OX-50 4.69
Sr/Zn FASガラス 62.31
開始時の硬化時間ならびにエージング後の硬化時間を次表に挙げた。触媒ペーストを37℃で貯蔵し、基剤ペーストを室温で貯蔵した。
硬化時間 C-6(TMBHP) C-7(TAHP)
開始時 3'10" 4'20"
1週間 4'40" 5'26"
2週間 4'52" 5'40"
3週間 5'00" 6'55"
4週間 5'20" --
5週間 5'16" 6'40"
6週間 5'35" 7'00"
再び、活性化剤としてPTUおよび触媒としてヒドロペルオキシド(TMBHPまたはTAHP)を含む自己硬化開始剤系を利用して貯蔵安定性の接着性セメント系を得た。
(実施例5)
PTUを使用する基剤ペーストB-5およびピナンヒドロペルオキシド(PHP)触媒および2種の酸性モノマー(GDM-PおよびPAMA)を使用する触媒ペーストC-8を調製した。
B-5
ビスGMA 8.40
UDMA 8.40
HEMA 11.21
CQ 0.08
MEHQ 0.015
PTU 0.39
TS-530 3.00
ST-OX-50 4.80
Sr/Zn FASガラス 63.70

C-8
GDM-P 19.67
HEMA 6.55
PA-HEMA 6.55
BHT 0.05
CHP 0.59
PHP(55%活性成分) 0.59
TS-530 2.00
ST-OX-50 3.20
バリウムガラス 60.80
1:1の比(重量)で混合したとき、上記の基剤ペーストと触媒ペーストの硬化時間は4'38"であった。象牙質基質への接着強度試験を上記の基剤ペーストおよび触媒ペースト(自己接着性セメント)を使用して実施した。象牙質表面は600グリットSiC紙で磨いた。混合した基剤/触媒ペーストを象牙質表面に直接施用し、高湿度チャンバ(37℃で相対湿度85%〜90%)中で24時間調節した後、クロスヘッド速度1分当たり0.05インチを使用する剪断モードでインストロン万能試験器(4467型)を使用して接着強度を判定した。硬化は自己硬化のみであった(光硬化なし)。混合した自己接着性セメントペーストの象牙質接着強度は5.83MPaであった(試験品7個の平均)。
(実施例6)
PTUを使用する基剤ペーストB-6および1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシド(TMBHP)/クメンヒドロペルオキシド(CHP)触媒および酸性モノマーGDM-Pを使用する触媒ペーストC-9を調製した。
B-6
UDMA 22.00
SR-454 5.50
CQ 0.17
MEHQ 0.010
EDMAB 0.28
PTU 0.54
TS-530 3.00
ST-OX-50 4.80
Sr/Zn FASガラス 63.70
C-9
ビスGMA 4.86
GDM-P 14.24
HEMA 5.82
GDM 4.21
SR-454 3.24
BHT 0.05
TMBHP 0.54
CHP 0.54
TS530 2.00
ST-OX-50 3.23
バリウムガラス 61.28
1:4(基剤:触媒)の比(重量)で混合したとき、上記の基剤ペーストと触媒ペーストの硬化時間は5'48"であった。象牙質基質への接着強度試験を上記の基剤ペーストおよび触媒ペースト(自己接着性セメント)を1:4(基剤:触媒)の比(重量)で使用して実施した。硬化は自己硬化のみであった(光硬化なし)。混合した自己接着性セメントペーストの象牙質接着強度は9.28MPaであった(試験品6個の平均)。
上記の実施例は、貯蔵安定性の二部式酸性接着歯科用セメント組成物の配合における、活性化剤として開示の置換チオ尿素および触媒としてヒドロペルオキシドを含む自己硬化性開始剤系の有用性を明示している。置換チオ尿素/ヒドロペルオキシド自己硬化開始剤系は現在使用されている自己硬化開始剤系を超える改良を提供している。
本発明の歯科用組成物は、歯科用修復組成物、歯内組成物および歯科矯正組成物として使用することができる。本発明の有用な修復組成物は、歯科用充填材料、セメント、ライナー、基剤、穴/裂溝シーラント材、プライマーまたは接着組成物であることができる。有用な歯内組成物は、歯根管を封鎖し充填するための歯内封鎖および/または充填組成物、さらに後合着用の歯内プライマー、接着剤またはセメントであることもできる。有用な歯科矯正組成物は、矯正装置を歯の表面に接着するための歯科矯正接着剤またはセメント組成物であることができる。
本発明の他の変形または実施形態もまた、上記の説明および実施例から当業者には明らかであろう。したがって、上記の実施形態は本発明の範囲を限定すると解釈されるものではない。

Claims (40)

  1. (a)以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
    Figure 0004295671
    (式中、Rはアルキルまたはアリール基である);
    (b)重合性基がアクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー;
    (c)1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および
    (d)第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物
    を含む歯科用組成物であって、貯蔵安定性の二部式自己接着性組成物。
  2. 微粉砕した充填剤、光開始剤、安定化剤、溶媒およびこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の成分をさらに含む請求項1に記載の歯科用組成物。
  3. 充填剤が、無機金属、塩、酸化物、窒化物、ケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノケイ酸塩ガラス、石英、コロイドシリカ、沈降シリカ、ジルコニア-シリカ、高分子充填剤、無機粒子と重合した複合充填剤およびこれらの組合せからなる群から選択される請求項2に記載の歯科用組成物。
  4. 金属、塩、酸化物、ケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラスおよびフルオロアルミノケイ酸塩ガラスが、Sr、Y、Zr、Ba、La、Hf、Zn、Bi、W、希土類金属およびこれらの組合せからなる群から選択される元素を含む請求項3に記載の歯科用組成物。
  5. 溶媒が、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコール、グリセリン、メチルエチルケトンおよびこれらの組合せからなる群から選択される請求項2に記載の歯科用組成物。
  6. 酸性化合物が、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する重合性モノマー/ポリマーである請求項1に記載の歯科用組成物。
  7. 酸性の重合性モノマーが、
    Figure 0004295671
    からなる群から選択される酸性部分を含む請求項6に記載の歯科用組成物。
  8. 酸性の重合性モノマーが、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート、グリセリルジメタクリレートホスフェート、ビス(ヒドロキシエチルメタクリレート)ホスフェートメタクリロイルオキシデシルホスフェート、フェニルメタクリルオキシエチルホスフェートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートホスフェートからなる群から選択される請求項6に記載の歯科用組成物。
  9. ヒドロペルオキシド化合物が、t-ブチルヒドロペルオキシド、t-アミルヒドロペルオキシド、p-ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、p-メタンヒドロペルオキシド、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシドおよびこれらの組合せからなる群から選択される請求項1に記載の歯科用組成物。
  10. 二部式組成物の第一の部分が置換チオ尿素を含み、二部式組成物の第二の部分がヒドロペルオキシド化合物を含む請求項1に記載の歯科用組成物。
  11. 二部式組成物の第一の部分がマイクロカプセル化置換チオ尿素およびヒドロペルオキシド化合物を含む請求項1に記載の歯科用組成物。
  12. 二部式組成物が、ペースト/ペースト二部式組成物、液体/液体二部式組成物および粉末/液体二部式組成物からなる群から選択される請求項1に記載の歯科用組成物。
  13. 二部式組成物が、充填材料、セメント、ライナー/基剤、穴/裂溝シーラント材、プライマーおよび接着組成物からなる群から選択される請求項1に記載の歯科用組成物。
  14. 二部式組成物が、修復組成物、歯科矯正組成物および歯内組成物である請求項1に記載の歯科用組成物。
  15. 施用の直前に2つの部分を混合すること、
    この混合組成物を歯科用基質に施用すること、および
    自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せからなる群から選択される方法により混合組成物を硬化すること
    を含み、混合組成物の象牙質基質への接着強度が少なくとも3MPaである方法で使用する請求項1に記載の歯科用組成物。
  16. 混合された二部式組成物の硬化時間が20分未満である請求項1に記載の歯科用組成物。
  17. 混合された二部式組成物の硬化時間が10分未満である請求項1に記載の歯科用組成物。
  18. 2つの部分のそれぞれを37℃で少なくとも5週間エージングした後、混合した二部式組成物の硬化時間が20分未満である請求項1に記載の歯科用組成物。
  19. 少なくとも1種の酸性化合物の総濃度が、少なくとも10%(w/w)、少なくとも15%(w/w)および少なくとも20%(w/w)からなる群から選択される請求項1に記載の歯科用組成物。
  20. 充填剤および溶媒を除く、少なくとも1種の酸性化合物の総濃度が、少なくとも10%(w/w)、少なくとも15%(w/w)および少なくとも20%(w/w)からなる群から選択される請求項2に記載の歯科用組成物。
  21. (a)アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される重合性基を有する少なくとも1種の重合性モノマー;
    (b)1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および
    (c)微粉砕した充填剤
    を含む第一のペースト;
    (d)以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
    Figure 0004295671
    (式中、Rはアルキルまたはアリール基である);
    (e)アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される重合性基を有するいかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー;
    (f)第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物;および
    (g)微粉砕した充填剤
    を含む第二のペースト
    を含む二部式ペースト/ペースト自己接着性歯科用組成物。
  22. 光開始剤、安定化剤、溶媒およびこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の成分をさらに含む請求項21に記載の歯科用組成物。
  23. (c)および/または(g)の充填剤が、無機金属、塩、酸化物、窒化物、ケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノケイ酸塩ガラス、石英、コロイドシリカ、沈降シリカ、ジルコニア-シリカ、高分子充填剤、無機粒子と重合した複合充填剤およびこれらの組合せからなる群から選択される請求項21に記載の歯科用組成物。
  24. 酸性化合物が、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する重合性モノマー/ポリマーである請求項21に記載の歯科用組成物。
  25. 酸性の重合性モノマーが、
    Figure 0004295671
    からなる群から選択される酸性部分を含む請求項24に記載の歯科用組成物。
  26. 酸性の重合性モノマーが、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート、グリセリルジメタクリレートホスフェート、ビス(ヒドロキシエチルメタクリレート)ホスフェートメタクリロイルオキシデシルホスフェート、フェニルメタクリルオキシエチルホスフェートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートホスフェートからなる群から選択される請求項24に記載の歯科用組成物。
  27. ヒドロペルオキシド化合物が、t-ブチルヒドロペルオキシド、t-アミルヒドロペルオキシド、p-ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、p-メタンヒドロペルオキシド、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシドおよびこれらの組合せからなる群から選択される請求項21に記載の歯科用組成物。
  28. 組成物が、充填材料、セメント、ライナー/基剤、穴/裂溝シーラント材または接着組成物である請求項21に記載の歯科用組成物。
  29. 組成物が、修復組成物、歯科矯正組成物または歯内組成物である請求項21に記載の歯科用組成物。
  30. 施用の直前に2種のペーストを混合すること、
    この混合組成物を歯科用基質に施用すること、および
    自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せからなる群から選択される方法により混合組成物を硬化すること
    を含み、混合組成物の象牙質基質への接着強度が少なくとも3MPaである方法で使用する請求項21に記載の歯科用組成物。
  31. 二部式組成物の各部分がシリンジにパッケージされている請求項21に記載の歯科用組成物。
  32. 二部式組成物の各部分がデュアルシリンジ組立品の各シリンジにパッケージされている請求項21に記載の歯科用組成物。
  33. デュアルシリンジ組立品の各シリンジが、開口部を有し、スタティックミキサーがその開口部に取り付けられて、混合組成物をミキサーの出口開口部から分注したときに均一な混合物を提供する請求項32に記載の歯科用組成物。
  34. (a)1-(2-ピリジル)-2-チオ尿素および1-(2-テトラヒドロフルフリル)-2-チオ尿素からなる群から選択される置換チオ尿素;および
    (b)微粉砕した充填剤
    を含む粉末;
    (c)以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性部分を含む少なくとも1種の酸性化合物
    Figure 0004295671
    (式中、Rはアルキルまたはアリール基である);
    (d)重合性基がアクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される、いかなる酸性基も有さない少なくとも1種の重合性モノマー;および
    (e)第三級炭素に結合した少なくとも1個のヒドロペルオキシド基を有するヒドロペルオキシド化合物
    を含む液体
    を含む二部式粉末/液体自己接着性歯科用組成物。
  35. 光開始剤、安定化剤、溶媒およびこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の成分をさらに含む請求項34に記載の歯科用組成物。
  36. 充填剤が、無機金属、塩、酸化物、窒化物、ケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノケイ酸塩ガラス、石英、コロイドシリカ、沈降シリカ、ジルコニア-シリカ、高分子充填剤、無機粒子と重合した複合充填剤およびこれらの組合せからなる群から選択される請求項34に記載の歯科用組成物。
  37. 酸性化合物が、アクリレート、メタクリレートおよびビニル基からなる群から選択される少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する重合性モノマー/ポリマーである請求項34に記載の歯科用組成物。
  38. 酸性の重合性モノマーが、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート、グリセリルジメタクリレートホスフェート、ビス(ヒドロキシエチルメタクリレート)ホスフェートメタクリロイルオキシデシルホスフェート、フェニルメタクリルオキシエチルホスフェートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートホスフェートからなる群から選択される請求項37に記載の歯科用組成物。
  39. ヒドロペルオキシド化合物が、t-ブチルヒドロペルオキシド、t-アミルヒドロペルオキシド、p-ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、p-メタンヒドロペルオキシド、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシドおよびこれらの組合せからなる群から選択される請求項34に記載の歯科用組成物。
  40. 施用の直前に粉末と液体を混合すること、
    この混合組成物を歯科用基質に施用すること、および
    自己硬化または自己硬化と光硬化との組合せからなる群から選択される方法により混合組成物を硬化すること
    を含み、混合組成物の象牙質基質への接着強度が少なくとも3MPaである方法で使用する請求項34に記載の歯科用組成物。
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