JP4295222B2 - 阻害剤耐性hcvns3プロテアーゼ - Google Patents

阻害剤耐性hcvns3プロテアーゼ Download PDF

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Description

本発明は新規なHCV NS3プロテアーゼに関し、特に変異アミノ酸配列を含む阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼに関する。本発明はまた、既知の治療に対して耐性を生じたHCV株に対抗する活性を有する阻害剤の特定に前記のような阻害剤耐性プロテアーゼを用いる方法に関する。
発明の背景
C型肝炎ウイルス(HCV)は、世界的に広がる輸血後および地域内感染型非A非B肝炎の主要な病因である。世界で2億人を超える人々がこのウイルスに感染していると概算される。保菌者は高い割合で慢性感染を発し、さらに多くは慢性肝疾患(いわゆるC型慢性肝炎)へ移行する。このグループは重篤な肝疾患、例えば肝硬変、肝細胞癌および致死性末期肝疾患に順次移行するハイリスクを有する。
HCVがウイルス存続を確立し、高率で慢性肝疾患を引き起こすメカニズムは完全には解明されていない。HCVがどのようにホストの免疫系と相互作用し、これをかいくぐるかは不明である。さらにまた、HCV感染およびHCV疾患を防御する細胞性免疫および液性免疫反応の役割はまだ確立されてはいない。
HCVは、フラビウイルス科のエンベロープを有するプラス鎖RNAウイルスである。一本鎖HCV RNAゲノムは陽性の極性を有し、さらに長さがほぼ900ヌクレオチドの1つの開放読み枠(ORF)を含む。前記開放読み枠は約3010個のアミノ酸を含む直鎖状ポリプロテインをコードする。感染細胞では、このポリプロテインは細胞性およびウイルス性プロテアーゼによりマルチサイトで切断され、構造タンパク質および非構造(NS)タンパク質が生成される。構造タンパク質(C、E1、E2およびE2-p7)はウイルス粒子を構成するポリペプチドを含む。非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS5A、NS5B)は、HCV RNAゲノムの複製を触媒および調節する酵素または付属因子をコードする。前記構造タンパク質のプロセッシングはホスト細胞のプロテアーゼによって触媒される。成熟した非構造タンパク質の生成は、ウイルスによってコードされる2つのプロテアーゼによって触媒される。第一のプロテアーゼは、前記ポリプロテインからNS3タンパク質の遊離を自家触媒するNS2/3亜鉛依存プロテアーゼである。この遊離されたNS3タンパク質はN-末端セリンプロテアーゼドメインを含み、前記ポリプロテインの残余の切断を触媒する。遊離されたNS4Aタンパク質は少なくとも2つの役割を有する。第一の役割はNS3タンパク質と安定な複合体を形成してNS3/NS4A複合体の膜内分布を補助することである。NS4Aタンパク質の第二の役割はNS3プロテアーゼ活性の補助因子として機能することである。この膜結合複合体は前記ポリプロテイン上の残りの部位の切断を順次触媒し、したがってNS4B、NS5AおよびNS5Bの遊離を達成する。NS3タンパク質のC-末端セグメントはまた、ヌクレオシドトリホスファターゼおよびRNAヘリカーゼ活性を保有する。NS4Bタンパク質の機能は不明である。NS5Aは高度にリン酸化されたタンパク質であり、前記は種々のHCV遺伝子型のインターフェロン耐性に必要であるらしい。NS5Bは、HCVの複製に必要なRNA依存RNAポリメラーゼ(RdRp)である。
HCV RNAゲノムの開放読み枠は、内部リボソームエントリーサイト(IRES)として機能するほぼ340ヌクレオチドの非翻訳領域(NTR)によってその5´末端でフランキングされ、さらにほぼ230ヌクレオチドのNTRによってその3´末端でフランキングされている。前記5´および3´の両NTRはRNAゲノムの複製に重要である。前記ゲノム配列の多様性は前記ゲノム上で均等に分布せず、5´NTRおよび3´NTRの数部分はもっとも高度に保存されている部分である。
クローニングされ性状が決定されたHCVゲノムの部分配列および完全配列が期待される抗ウイルス治療のための適切な標的として分析されてきた。以下の4つのウイルス酵素活性が標的としての可能性を提供する:(1)NS2/3プロテアーゼ;(2)NS3/4Aプロテアーゼ複合体;(3)NS3ヘリカーゼおよび(4)NS5B RNA依存RNAポリメラーゼ(NS5B RdRp)。NS3プロテアーゼはまた結晶化されて他のセリンプロテアーゼを連想させる構造が明らかになった(Love, et al. 1996; Kim et al. 1996)。
NS3プロテアーゼ活性は薬剤の発見のために魅力的な標的である。酵素的実験によって、NS5A/5B切断部位を含むN-末端生成物をベースにしたペプチドは前記酵素の競合的阻害剤であることが示された。これらのペプチドは、臨床的に有効な抗HCV化合物としてNS3プロテアーゼ阻害剤を合理的にデザインしようとする医化学的試みで有用な出発点として役立った。
慢性C型肝炎は重要な臨床指標として出現し、従来の治療に対する反応率が低いために前記に対する有効な治療は未だに確立されていない。例えば新しく承認された治療である、リバビリン(Ribavirin)併用ペジル化インターフェロンは持続的反応率が40から50%である。しかしながら、大半の患者はなお持続的な抗ウイルス反応(特にインターフェロン耐性HCV遺伝子型、1aおよび1bに対する抗ウイルス反応)を誘発しない。
WO00/09543、WO00/09558およびWO00/59929(前記の全文献は参照により本明細書に含まれる)は、高い活性および選択性を有するある種のタイプのHCV NS3プロテアーゼ阻害剤を開示している。これらの化合物は次世代抗HCV治療となりえる可能性が高い。これらの阻害剤は他の多くの抗ウイルス治療と同様に最終的にはそのような阻害剤に対して少なくとも部分的に耐性をもつウイルスを生じるであろう。
HCVを阻害剤に対して耐性にする変異情報によって、そのような耐性株に対して有効な阻害剤を特定する基礎が提供される。Trozziら(2003)は、NS3プロテアーゼ阻害剤に対し前記NS3プロテアーゼを耐性にする3つの個々のアミノ酸置換(D168A/Y/V)を有する耐性変異体レプリコンを開示した。
したがって、抗HCV耐性を抑制または克服できる長期的に有効な治療を開発するために、本発明者らは、阻害剤耐性HCV株に対して活性を示す抗HCV化合物を特定する手段を述べる。
発明の要旨
第一の実施態様では、本発明は阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ変異体を選別する方法を提供し、前記方法は以下の工程を含む:
−選別性マーカーおよび天然のHCV NS3プロテアーゼをコードする核酸構築物を調製し、前記構築物でホスト細胞をトランスフェクトし;さらに
−前記トランスフェクトした細胞の選別に適した条件下で、前記トランスフェクトしたホスト細胞をHCV NS3阻害剤の存在下でインキュベートし、これらの条件下でのインキュベーションで得られたコロニーは阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ変異体を供給する。
この第一の実施態様の別の特徴にしたがえば、本発明は阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ変異体を単離する方法を提供し、前記方法は以下の工程を含む:
−前記細胞を溶解してRNAを遊離させ、前記のRNAを用いて耐性を有する変異プロテアーゼを生成するか;または前記細胞を溶解して阻害剤耐性NS3プロテアーゼを遊離させ;さらに前記阻害剤耐性NS3プロテアーゼを単離する。
これに関して、本発明は第二の実施態様で新規な阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼを提供する。
前記に関して、本発明は第二の実施態様で新規な単離された阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼを提供する。
第三の実施態様で、本発明は阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼをコードするリコンビナント核酸を提供する。
第三のなお別の実施態様で、本発明は阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼをコードする単離リコンビナント核酸を提供する。
前記第三の実施態様の別の特徴にしたがえば、本明細書に定義される変異ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができるヌクレオチドプローブが提供される。
第四の実施態様では、阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼをコードする核酸を組み入れたベクターが提供される。
これらのベクターでトランスフェクトされたホスト細胞およびそれらに由来する細胞株が本発明の第五の実施態様で提供される。
第六の実施態様では、本発明は、以下の工程を含む本発明の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼのHCV NS3プロテアーゼ活性を評価する方法を包含する:
−阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼをコードする核酸でトランスフェクトしたホスト細胞を前記プロテアーゼの発現を惹起させる条件下でインキュベートし;さらに
−前記ホスト細胞内の前記核酸の複製を測定し、ここで、前記複製レベルは前記発現されたプロテアーゼの活性に比例する。
第七の実施態様では、本発明は、以下の工程を含む、HCV NS3プロテアーゼ活性に対する潜在的第二世代阻害剤を特定する方法を包含する:
−第二世代阻害剤候補化合物の非存在下で、阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸をトランスフェクトしたホスト細胞を前記プロテアーゼを発現させる条件下でインキュベートし;
−第二世代阻害剤候補化合物の存在下で、阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸をトランスフェクトしたホスト細胞を前記プロテアーゼを発現させる条件下でインキュベートし;さらに
−前記第二世代阻害剤候補化合物の存在下および非存在下における前記核酸の複製を測定し、ここで、前記核酸の複製レベルは前記発現されたプロテアーゼの活性に比例し、さらに前記第二世代阻害剤候補化合物の存在下でのプロテアーゼ活性の低下は前記化合物が前記プロテアーゼを阻害することの指標である。
第八の実施態様では、本発明は、以下の工程を含む、HCV NS3プロテアーゼ活性に対する潜在的第二世代阻害剤を特定する方法を包含する:
−第二世代阻害剤候補化合物の存在下または非存在下で、上記に定義した阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体をインキュベートし;
−第二世代阻害剤候補化合物の存在下および非存在下での前記阻害剤耐性NS3プロテアーゼのプロテアーゼ活性を測定し、ここで、前記第二世代阻害剤候補化合物の存在下でのプロテアーゼ活性の低下は、前記化合物が前記阻害剤耐性NS3プロテアーゼを阻害することの指標である。
本発明のその他の目的、利点および特徴は、付随の図面を参照し下記の好ましい実施態様の非限定的記述を読むときにいっそう明白となろう。
発明の詳細な説明
定義
別に指定しない限り、本明細書で用いられる学術的および技術的用語並びに用語体系は、本発明が属する分野の業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。一般的には、細胞培養、感染のための方法および分子生物学的方法などは当業界で用いられる通常の方法である。そのような標準的な技術は例えば以下のような参考書で見出すことができる:Sambrook et al. (2000)およびAusubel et al. (1984)。
ヌクレオチド配列は、当業界で一般的に用いられるとおり、さらにIUPAC-IUB生化学命名委員会(Biochemical Nomencature Commission (1972))の推奨に従って本明細書では5´から3´方向の一本鎖により、左から右に一文字ヌクレオチド記号を用いて表されている。
本明細書の記述は、日常的に用いられているリコンビナントDNA(rDNA)技術用語を多数引用しているが、それにもかかわらず、そのようなrDNA用語のうち選択例の定義によって明確さと一貫性が提供される。
“リコンビナントDNA”、“リコンビナント核酸分子”または“リコンビナントプラスミド”という用語は当業界で知られているとおり、DNAセグメントの結合から生じたDNA分子を指す。前記はしばしば遺伝子工学と称される。
“核酸”という用語は、セグメント、分子または配列に関して用いられるとき、ヌクレオチドで構成されたユニットを指し、したがってDNA分子およびRNA分子の両方を指す。これらのセグメント、分子または配列は、当業界で確立された技術を用いて天然の供給源から単離されるか、または同様に確立された技術を用いて合成により誘導することができる。遺伝コードとして解読するとき、これらの配列は、ポリペプチド、タンパク質またはタンパク質フラグメントを特定する直鎖状ストレッチまたはアミノ酸配列をコードするであろう。
“DNA”という用語は、セグメント、分子または配列に関して用いられるとき本明細書ではヌクレオチドの鎖を指すために用いられ、前記ヌクレオチドの各々はデオキシリボース糖および4つの塩基(アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)またはシトシン(C))の1つを含む。“RNA”という用語は、各々がリボース糖および4つの塩基(アデニン(A)、グアニン(G)、ウラシル(U)またはシトシン(C))の1つを含むヌクレオチドの鎖を指す。当業者には理解されるところであるが、以下でDNAという場合には一般的にはまたRNAにも適用される。
“誘導体”という用語は、1つまたは2つ以上の望ましい特性をNS3変異体プロテアーゼまたは前記をコードするDNAに付与する化学的成分の付加を含む改変を意味する。そのような化学的成分は、例えば改善された安定性(すなわち生物学的半減期)を付与することができる。これらの成分はまた標識を目的として用いることができる。前記のような特性および他の望ましい特性を提供することができる成分は以下の文献で見出すことができる:Remington's The Science and Practice of Pharmacy (1995)。そのような成分を分子に結合させる方法は当業界で周知である。
“フラグメント”という用語は、特定された阻害剤耐性変異体NS3プロテアーゼをコードするDNA、RNAまたはアミノ酸配列のセグメント、および/または任意の変種のセグメントまたはその誘導体を指し、前記は阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする能力を実質的に保持する。そのようなフラグメントには5´または3´切端ヌクレオチド配列または末端が切り縮められたアミノ酸配列が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
“発現ベクター”という用語は、上記に述べたものと同様なベクターを指し、前記は、ホストの形質転換またはホストへのトランスフェクションに続いて挿入配列の発現を可能にするために必要なエレメントがさらに組み込まれている。クローニングされる遺伝子(挿入配列)は、通常は発現制御エレメント配列(例えばプロモーター配列)の制御下に配置される。そのような発現制御配列は、前記ベクターが原核細胞または真核細胞またはその両者(シャトルベクター)で挿入配列を発現できるようにデザインされているか否かによって変動し、さらに転写エレメント(例えばエンハンサーエレメント、終止配列、組織特異的エレメントおよび/または転写開始および終了部位)をまた別に含むことができる。いったん細胞から発現させることができたら、本明細書ではDNA/RNAは前記のようなベクターに“発現できるように”組み込まれている、さらに細胞に“発現できるように”組み込まれていると称される。
“真核細胞発現系”とは、問題の遺伝子の発現に用いることができる適切な発現ベクターと真核細胞株との組み合わせを指す。いずれの場合においても、前記ベクターは適切な制御エレメント(プロモーター)を含み、対象の細胞タイプで遺伝子を発現するであろう。典型的に用いられる真核細胞タイプには、一過性または構成的発現のために、プラスミドベクターでトランスフェクトされる酵母細胞(例えばビール酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)、ピシア=パストリス(Pischia pastoris))、およびDNAベクターでトランスフェクトされる哺乳類細胞が含まれる。本発明の目的に有用な好ましい細胞株は肝組織に由来する。
本明細書で用いられる “機能的誘導体”という呼称は、配列の機能的誘導体という場合は核酸配列であれアミノ酸配列であれ、本来の配列の生物学的活性と実質的に類似する生物学的活性(機能的または構造的活性のいずれか)を保持する分子を意味する。本事例では、機能的誘導体は、得られたアミノ酸配列が、NS3プロテアーゼの生物学的活性の少なくとも一部分(NS3プロテアーゼに少なくとも一部分、好ましくはその天然の基質の全て、すなわちNS3/4A、4A/4B、4B/5Aおよび5A/5B切断部位を切断させるために十分である生物学的活性)を保持することを意味する。in vivoの場合、HCV RNAまたは前記ウイルスが複製できるときNS3活性は保持されている。この機能的誘導体または等価物は天然の誘導体であっても、または合成によって調製されてもよい。そのような誘導体には、1つまたは2つ以上のアミノ酸の置換、欠失または付加を有するアミノ酸配列が含まれるが、ただし前記タンパク質の生物学的活性が保存されていることを条件とする。同じことが、1つまたは2つ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を有する核酸配列誘導体に適用され、ただし前記配列の生物学的活性は一般的には維持されることを条件とする。タンパク質配列に関するときは、置換アミノ酸は、必ずしもというわけではないが通常は置換されるアミノ酸の物理化学的特性に類似する特性を有する。前記類似の物理化学的特性には、荷電、大きさ、疎水性、親水性などの類似性が含まれる。もっとも一般的に知られている保存的アミノ酸置換のいくつかには以下が含まれる(ただしこれらに限定されない):LeuまたはValまたはIle;GlyまたはAla;AspまたはGlu;AspまたはAsnまたはHis;GluまたはGln;LysまたはArg;PheまたはTrpまたはTyr;ValまたはAla;CysまたはSer;ThrまたはSer;およびMetまたはLeu。
本明細書で用いられる “ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする”という表現は、標的配列中の少なくとも1つまたは2つ以上の違いを識別する条件を意味する。
本明細書で用いられる“阻害剤耐性”という用語は、天然のHCV NS3プロテアーゼ活性を阻害することが一般的に知られている化合物の存在下で実質的にプロテアーゼ活性を維持する変異体HCV NS3プロテアーゼを指す。明確にするために、“阻害剤”とは、NS3/4A、NS34A/4B、NS4B/5AおよびNS5A/5Bから選択されるNS3プロテアーゼの切断部位の1つまたは2つ以上の切断を阻害する化合物である。
本明細書で用いられる“単離された”という用語は、細胞から単離された状態、すなわち細胞を含まない抽出物であることを意味する。
明確にするために、“変異体HCV NS3プロテアーゼ”は、プロテアーゼ活性の消失をもたらさない1つまたは2つ以上のアミノ酸の変異、例えばアミノ酸の改変、置換、欠失および挿入を含むHCV NS3プロテアーゼを指す。当業者には理解されるところであるが、変異体HCV NS3プロテアーゼの活性は天然のHCV NS3プロテアーゼの活性とは幾分変化しているであろう。本発明は阻害剤耐性変異体NS3プロテアーゼを包含しようとするもので、したがって本明細書で具体的に示した特定のアミノ酸配列に限定されないことは当業者には理解されよう。本発明はまた、本発明の変異体NS3プロテアーゼの誘導体もしくは変種、またはそのフラグメント(HCV NS3プロテアーゼ阻害剤に対して耐性を示す)を包含する。下記に具体的に示すように、本発明で用いられるヌクレオチド配列およびポリペプチドは例えばin vitro突然変異誘発によって改変されてその触媒的機能および構造的機能の関係が細かく分解され、生成タンパク質のより良好なデザインおよび特定を可能にすることができる。
“核酸構築物”という用語は、通常は一緒に存在しない核酸配列で構成された核酸の鎖を指す。核酸構築物は一般的には特定の目的のために調製され、したがって前記目的の達成のために必要な全ての成分を含む。例えば、特定のタンパク質をコードする核酸構築物は、ある条件下で前記タンパク質の発現に必要な成分を含むように調製することができる。以下で考察するように、外来DNAを含むベクターDNAは核酸構築物の一例である。
ホスト細胞または指標細胞は、外来または異種RNAまたはDNAが前記細胞に導入されたとき、そのようなDNAまたはRNA(例えばDNA構築物)でトランスフェクトされたのである。前記トランスフェクトされるRNAまたはDNAは、染色体DNAに組み込まれて(共有結合されて)前記細胞のゲノムを構成することができるが、また組み込まれなくてもよい。原核細胞では、トランスフェクト/形質転換DNAはエピソームエレメント(例えばプラスミド)上で維持することができる。他方真核細胞では、安定的にトランスフェクトされた細胞は、前記トランスフェクトDNAが染色体のゲノムDNAに組み込まれ、染色体の複製を介して娘細胞に受け継がれる細胞である。さらにまた真核細胞では、安定的にトランスフェクトされた細胞は、トランスフェクトされたRNAがエピソームエレメント(例えばレプリコン)として維持される細胞でもよい。この安定性は、前記トランスフェクトされたDNAを含む娘細胞集団を構成する細胞株またはクローンを樹立できる細胞の能力によって示される。トランスフェクションの方法は、文献(Sambrook et al. 1989およびAusubel et al. 1994)に記載されているように当業界で周知である。
本明細書で用いられる“レプリコン”という用語は、1つまたは2つ以上のタンパク質分子をコードすることができる、相補的なRNA鎖中間体により複製するRNA分子を指す。
問題の遺伝子の発現を簡単に評価するために、問題の遺伝子と一緒に検出可能なマーカーまたは“レポーター”タンパク質をコードする遺伝子を、前記レポータータンパク質の発現が問題の遺伝子の発現の指標となるように細胞にトランスフェクトすることができる。“レポーター遺伝子”という用語はそのような“レポータータンパク質”をコードするヌクレオチド配列を指す。一般的に用いられるレポーター遺伝子の例には、分泌アルカリホスファターゼ(SEAP)、ネオマイシン、ルシフェラーゼ、クロラムフェニコールアミノトランスフェラーゼ(CAT)、P-ガラクトシダーゼおよび緑色蛍光タンパク質(GFP)が含まれる。
本明細書で用いられる“選別可能マーカー”という用語は、発現されたときに細胞に選別剤、例えば抗生物質(選択圧力とも称される)に対して耐性を付与する遺伝子を意味する。
互換的に本明細書で用いられる“選択圧力”または“選別剤”という用語は、前記選別マーカーを発現しない細胞に提供されたとき細胞死を誘発する分子または化合物を意味する。例えば、そのような選別剤には抗生物質(例えばG418、ヒグロマイシン、ゼオマイシンまたはピューロマイシン)が含まれる。
“変種”という呼称は、本発明では上記に説明した阻害剤耐性を示すNS3プロテアーゼを指す。変種は同じ種または異なる種に由来し、さらに天然の変種でも合成によって得られた変種でもよい。本発明の変種NS3プロテアーゼは、1つまたは2つ以上のアミノ酸置換、欠失または付加を含むことができるが、ただし阻害剤耐性が保存されていることを条件とする。本発明の変異体NS3プロテアーゼをコードするヌクレオチド配列の変種もまた包含され、これらはまた前記配列内に1つまたは2つ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を含むが、ただし前記ヌクレオチド配列によってコードされるプロテアーゼの阻害剤耐性が保存されていることを条件とする。本発明の変種、誘導体およびフラグメント分子(タンパク質および核酸分子の両方を含む)は、単離/精製技術、化学合成技術およびリコンビナントDNA技術を含む当業界で周知の方法を用いて入手することができる。
“ベクター”という用語は、ホスト細胞内に外来性核酸を導入するために用いられる核酸複合物を指す。ベクターは、1つまたは2つ以上のタンパク質分子をコードすることができるヌクレオチド配列を含む。プラスミド、コスミド、ウイルスおよびバクテリオファージ(天然の状態のもの、または遺伝子組換えを受けたもの)は一般的に用いられるベクターの例で、その中に外来性遺伝子配列またはエレメント(DNAまたはRNA)を挿入し、前記外来性配列またはエレメントを複製させることができる。
阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体を選別および単離する方法
本発明の第一の実施態様では、阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ変異体の製造方法が提供される。
前記方法は、選別可能マーカーおよびHCV NS3プロテアーゼをコードする核酸構築物を調製する工程を含み、前記構築物では選別可能マーカーの複製および発現はHCV NS3プロテアーゼ活性に依存する。構築物の例はHCVレプリコンである。ホスト細胞をこの構築物でトランスフェクトし、トランスフェクトが達成された細胞の選別に適した条件下で選別圧力を課しNS3阻害剤の存在下でインキュベートする。選別可能マーカーの例は上記に示されている。適切な選別マーカーは、前記細胞に提供された増殖条件下で有利な増殖をトランスフェクトが達成された細胞に付与するであろう。これらの条件下でインキュベートすることにより生じたコロニーは阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ変異体を含む。
細胞を溶解する方法および変異体核酸を単離する方法、または最終的に変異体プロテアーゼを単離する方法は当業界で周知であり、また下記の実施例に記載されたとおりである。
NS3変異体プロテアーゼを選択阻害剤に対して耐性にする変異の性質は、当業界で周知の標準的な配列決定技術を用いて容易に特定することができる。
関連する変異体の最初の特定に続いて、類似の変異体核酸またはプロテアーゼの更なる生成による実証は、当業者に周知の技術または下記実施例に記載する技術により位置特異的突然変異誘発によって得ることができる。
変異体プロテアーゼ
第二の実施態様で本発明は新規な阻害剤耐性HCV NS3変異体プロテアーゼを提供する。
特定の理論に拘束されないが、本実施態様のある特徴では天然のNS3プロテアーゼに対する突然変異誘発は、変化(おそらく構造上のまたは立体的な変化)をもたらし、この変化は、プロテアーゼ活性が実質的に保持されるようにプロテアーゼ阻害剤の結合を防止する(または少なくとも低下させる)。特に前記プロテアーゼのアミノ酸1−180内およびその周辺の変異は阻害剤結合を低下させるような変異を生じるであろう。より具体的には、活性部位内およびその周辺または阻害剤結合部位近くの変異は、阻害剤結合を低下させるような変異をもたらすことができる。
この実施態様のある特徴では、阻害剤耐性プロテアーゼは、天然のHCV NS3プロテアーゼ配列のアミノ酸155、156または168に対応するアミノ酸の位置の少なくとも1つで変異している。155位の天然のアミノ酸はアルギニンであり(Arg155またはR155)、156位はアラニンであり(Ala156またはA156)、168位は、遺伝子型1でもっとも多いのはアスパラギン酸である(Asp168またはD168)(ただしいくらかの遺伝子型1のウイルスではグルタミン酸(GluまたはE)もまた見出され、遺伝子型3のウイルスではグルタミン(GlnまたはQ)が見出される)。HCV-1b NS3プロテアーゼドメインの天然のアミノ酸配列の例は配列番号:2に示されている。
本発明の好ましい特徴にしたがえば、阻害剤耐性NS3プロテアーゼは、HCV NS3プロテアーゼの155位、156位および168位の少なくとも1つのアミノ酸がこれらの位置に天然には存在しないアミノ酸で置き換えられている。
155位の天然のアミノ酸はアルギニンである(Arg155またはR155)。本発明の好ましい特徴にしたがえば、阻害剤耐性NS3プロテアーゼは155位のアルギニンが非塩基性アミノ酸で置き換えられている。一般的にはArg155の非塩基性アミノ酸(例えばグルタミン(Q)またはトリプトファン(W))による置換は阻害剤耐性NS3プロテアーゼを生じる。
本発明の好ましい特徴にしたがえば、阻害剤耐性NS3プロテアーゼは156位のアラニンが任意の他のアミノ酸で置き換えられる。この実施態様の別の特徴では、阻害剤耐性プロテアーゼは一般的に、Ala156が電荷をもたないアミノ酸(例えばグリシン(G)、スレオニン(T)またはバリン(V))に変異し、阻害剤耐性NS3プロテアーゼを生じる。また別には、阻害剤耐性プロテアーゼは一般的に、Ala156がわずかに大きな側鎖を有する電荷をもたないアミノ酸(例えばスレオニン(T)またはバリン(V))に変異して阻害剤耐性NS3プロテアーゼを生じる。
この実施態様の別の特徴では、阻害剤耐性プロテアーゼはアミノ酸168位で変異している。168位の天然のアミノ酸は、アスパラギン酸(Asp168またはD168)またはグルタミン酸(GluまたはE)またはグルタミン(GlnまたはQ)である。本発明の好ましい特徴にしたがえば、阻害剤耐性NS3プロテアーゼは、168位のアスパラギン酸/グルタミン酸/グルタミンが任意の他のアミノ酸で置き換えられる。一般的にAsp168のアミノ酸(例えばグリシン(G)、アラニン(A)、アスパラギン(N)、ヒスチジン(H)またはバリン(V))による置換は阻害剤耐性NS3プロテアーゼを生じる。好ましくは、阻害剤耐性NS3プロテアーゼは、168位のアスパラギン酸/グルタミン酸/グルタミンが小さな側鎖を有する電荷をもたないアミノ酸(例えばグリシン(G)、アラニン(A)、アスパラギン(N)またはバリン(V))で置換され、阻害剤耐性NS3プロテアーゼを生じる。より好ましくは、Asp/Glu/Gln168はアラニン(A)またはバリン(V)に変異している。また別にさらに好ましい実施態様では、NS3プロテアーゼの天然のAsp/Glu/Gln168はグリシン(G)、アスパラギン(N)またはヒスチジン(H)で置換される。
この実施態様のさらに好ましい特徴では、NS3プロテアーゼの天然のArg155はグルタミン酸で置換される。
この実施態様の好ましい特徴では、NS3プロテアーゼの天然のAla156はバリンで置換される。
この実施態様のさらに好ましい特徴では、NS3プロテアーゼの天然のAsp168はバリンで置換される。
この実施態様の好ましい特徴では、NS3プロテアーゼの天然のAla156およびAsp168の少なくとも1つはバリンで置換される。
この実施態様のさらに好ましい特徴では、NS3プロテアーゼの天然のAla156およびAsp168の両方がバリンで置換される。
本発明の別の特徴は、配列番号:2に示す配列と90%の同一性を有する配列を含むNS3プロテアーゼドメインを包含し、この場合前記アミノ酸配列は上記のように変異している。
また別に、この実施態様のさらに好ましい特徴では、表1、2、3または4に示した変異のいずれも阻害剤耐性変異体HCV NS3プロテアーゼを生じることができる。
リコンビナント核酸分子
第三の実施態様では、本発明は、上記で定義した変異体HCV阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードするリコンビナント核酸分子(DNAおよびRNAの両方が含まれる)を包含する。天然のHCV NS3プロテアーゼドメインをコードするヌクレオチド配列の例は配列番号:1に示されている。当業者に公知の方法(例えば本明細書の特定の実施例に記載した細胞使用アッセイ)を用いて決定された、阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体をコードするこの配列における改変物(その変種、誘導体およびフラグメントを含む)が包含される。これら配列の改変はまたもちろんのこと核酸コードの縮退により生じる改変を含む。
本発明のある特徴では前記核酸はHCV阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体をコードし、前記は上記に定義したように少なくとも1つのアミノ酸の位置で改変される。
核酸構築物、ベクター、レプリコンおよびウイルス
第四の実施態様では、本発明は、上記に記載した阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ変異体をコードする核酸分子を含む核酸構築物、ベクター、レプリコンおよびウイルスを包含する。
この実施態様のある特徴では、阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸構築物が調製される。前記構築物では変異体プロテアーゼをコードする核酸は選別マーカーをコードする核酸に連結されている。
この実施態様の特別な特徴では、HCV阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体をコードする核酸は、構築物またはベクターに“発現できるように”組み込まれている。発現を達成するために、前記プロテアーゼコード核酸は、ホスト細胞への(安定的または一過性)トランスフェクションに際して前記プロテアーゼコード核酸を発現させるために適切な構築物またはベクター内のエレメントに連結される。発現構築物およびベクターは、上記で述べたように当業者には周知である。
トランスフェクトされたホスト細胞
第五の実施態様では、変異体HCV阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸を含む発現ベクターまたはレプリコンをトランスフェクトされたホスト細胞が、前記のようなホスト細胞に由来する細胞株と同様に提供される。
前記好ましい実施態様のある特徴では、適切な発現系並びに前記変異体HCVNS3プロテアーゼを発現させる原核細胞および真核細胞が提供される。
この実施態様の好ましい特徴では、大腸菌(E. coli)、バキュロウイルス、酵母の他、哺乳類細胞(例えばHuh-7細胞)の発現系が提供される。
この実施態様の好ましい特徴では、変異体阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸分子を含むベクターまたはレプリコンを(安定的にまたは一過性に)トランスフェクトされた哺乳類ホスト細胞、または前記核酸分子を含むウイルスを(安定的にまたは一過性に)感染させた哺乳類ホスト細胞が提供される。適切な哺乳類ホスト細胞および細胞株の非限定的な例には、初代肝細胞、肝細胞株、線維芽細胞、リンパ球および腎細胞株が含まれる。
さらに好ましい特徴では、変異体阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸をトランスフェクトされたヒトホスト細胞株が提供される。より好ましい特徴では、トランスフェクトされたヒトホスト細胞株は肝細胞株または腎細胞株から選択される。好ましいホスト細胞の例には、293系列(ATCC CRL 1573)のヒト胎児腎細胞、HeLa系列(ATCC CCL 2)の細胞を含むヒト癌細胞、並びにIMR-32(ATCC CCL 127)株、SK-N-MC(ATCC HTB 10)株およびSK-N-SH(ATCC HTB 11)株の神経芽腫細胞、Huh−7細胞、WRL68細胞、HepG2細胞およびChang細胞が含まれる。
プロテアーゼ活性を評価する方法
本発明の第六の実施態様では、本発明の変異体HCVNS3プロテアーゼのNS3プロテアーゼ活性を評価する方法が提供される。
前記方法は、阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸をトランスフェクトしたホスト細胞を、前記プロテアーゼが発現される条件下でインキュベートする工程を含み、ここで前記複製レベルは発現されたプロテアーゼの活性に比例する。当業者には理解されるところであるが、前記プロテアーゼ活性と同様に前記複製レベルは、この目的のために確立された標準的アッセイを用いて(直接または間接的に)測定することができる。前記アッセイは例えば以下の具体的な実施例で詳細に記載されるアッセイである。
プロテアーゼ活性の評価方法には、レプリコンアッセイ、代用細胞によるアッセイ、または精製NS3プロテアーゼin vitro酵素アッセイが含まれるが、ただしこれらに限定されない。
阻害剤を特定する方法
本発明の第七の実施態様では、第二世代阻害剤候補化合物を本発明のHCVNS3プロテアーゼ変異体の活性を阻害する能力についてスクリーニングする方法が提供される。
本発明の第八の実施態様では、第二世代阻害剤候補化合物を本発明の無細胞アッセイでHCVNS3プロテアーゼ変異体の活性を阻害する能力についてスクリーニングする方法が提供される。
ある特徴では、HCVNS3プロテアーゼの潜在的第二世代阻害剤化合物を特定する方法は、上記に定義した単離阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体を第二世代阻害剤候補化合物の存在下または非存在下でインキュベートし、さらに前記第二世代阻害剤候補化合物の存在下および非存在下での阻害剤耐性NS3プロテアーゼのプロテアーゼ活性を測定する工程を含む。第二世代阻害剤候補化合物の存在下での活性の低下は、前記化合物が阻害剤耐性NS3プロテアーゼを阻害したことを示す。
別の特徴では、HCV NS3プロテアーゼに対する潜在的な第二世代阻害剤化合物を特定する方法は、阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸をトランスフェクトしたホスト細胞を第二世代阻害剤候補化合物の存在下で、前記プロテアーゼを発現させる条件下でインキュベートし、阻害剤耐性NS3プロテアーゼをコードする核酸をトランスフェクトしたホスト細胞を第二世代阻害剤候補化合物の非存在下で、前記プロテアーゼを発現させる条件下でインキュベートし、さらに前記核酸の複製を測定する工程を含み、ここで前記核酸の複製レベルは各事例における前記プロテアーゼ活性に比例する。第二世代阻害剤候補化合物の存在下におけるプロテアーゼ活性の低下は、前記候補化合物が前記プロテアーゼを阻害することを示す。
本発明の細胞使用アッセイおよび方法は、当業者に周知の哺乳類細胞増殖条件下、すなわち生理学的pH、塩濃度で、緩衝液(例えばPBS)、30度から42度の温度、適切な細胞培養液を用い、さらに細胞増殖に十分な時間を提供して実施される。より具体的にはトランスフェクトしたホスト細胞は、変異体NS3阻害剤耐性プロテアーゼの発現を可能にするために十分な時間、例えば少なくとも1時間のインキュベーション時間、より好ましくは10時間から約24時間のインキュベーション時間インキュベートされる。
本発明のアッセイおよび方法は、当業者に周知のNS3プロテアーゼ活性測定条件下、すなわち生理学的pH、塩濃度で、緩衝液(例えばトリス、HEPES)、15度から37度の温度(好ましくは室温)、適切なインキュベーションおよび検出技術細胞培養液を用いて実施される。
本発明の実施態様の好ましい特徴は以下の具体的な実施例(前記は制限的と解されるべきではない)に記載される。
実施例1
大環式ペプチドHCV阻害剤に耐性を有するHCV NS3変異体の特定
文献(Lohmann et al. Science, 285:110 (1999))に記載された方法を用い、HCV非構造タンパク質および酵素の機能に依存する系でサブゲノムHCV RNAの複製を模倣する。このHCV RNAレプリコン系は2つのシストロンを含む:1つはHCV非構造領域をコードし、第二は選別可能なネオマイシン耐性マーカー(すなわちネオマイシンホスホトランスフェラーゼ)をコードする。当業者には理解されるところであるが、第二のシストロンは選別の目的に適した任意のマーカーをコードする。そのような二シストロンサブゲノムHCV RNAを宿す細胞株、例えばS22.3細胞株はKukolj & Pauseによって記載された(WO02/052015を参照されたい、前記文献の内容は参照により本明細書に含まれる)。これらの細胞株は、1つまたは2つ以上のHCV非構造タンパク質を阻害する潜在的抗HCV治療薬の有効性および潜在能力の評価に有用である。
HCV RNAの複製を細胞培養で達成させた本発明の方法は図1に要約されている。図に示されているように、Huh-7細胞(8x106細胞)に二シストロンサブゲノムHCV RNAを当業界で周知のトランスフェクションの方法を用いてトランスフェクトした。トランスフェクトできたHuh-7細胞をネオマイシン含有培養液(ネオマイシン0.5mg/mL)での増殖によって選別した。具体的には、トランスフェクト細胞はネオマイシンホスホトランスフェラーゼを生成するRNAを複製し、それによってネオマイシンの細胞毒性作用に対して細胞を耐性にさせる。WO02/05201に記載した変異HCVレプリコンもまた本発明の方法にしたがって用いて、RNA複製およびレプリコン定着効率を高めることができる。
簡潔に示せば、NS3プロテアーゼ阻害剤に耐性をもつS22.3細胞株の選別は以下のとおりであった:S22.3細胞をトリプシン処理し、1mg/mLのG418抗生物質を含む新しい培養液(DMEM、10%ウシ胎児血清)に再懸濁させた。150,000細胞を6-ウェルプレートの1個のウェルに播種した。次の日(t=0日目)、予め定めた濃度のNS3プロテアーゼ阻害剤および1mg/mLのG418を含む新しい培養液を前記ウェルに添加した。細胞が3日目にコンフルエンシーに達した後、S22.3細胞をトリプシン処理し、10cmのプレートに継代した。培養液(阻害剤および1mg/mLのG418を含む)を6日目および10日目に交換した。大半の細胞がG418に対する耐性を失ったので11日目までに細胞死は明白であった。14日目に新しい培養液を交換した。前記は今や予め定めた濃度のNS3プロテアーゼ阻害剤を0.5mg/mLのG418とともに含んでいた。阻害剤および0.5mg/mLのG418を含む培養液を17日目および20目に補充した。21日目までにコロニーを形成した細胞を増殖のために48ウェルプレートに釣り上げ、さらにクリスタルバイオレットで細胞を固定および染色することによりコロニーを数えた。耐性細胞株を48ウェルから24ウェル、6ウェルさらに大きなウェルに移して増殖させた。全細胞RNA(HCVサブゲノムレプリコンRNAもまた含む)を1,000,000細胞(またはそれ以上)からキアゲンRNイージー(登録商標)(Qiagen RNeasy(登録商標))カートリッジおよびプロトコルによって単離した。HCV配列をRT-PCRによって増幅させ、NS3特異的プライマーを用いてNS3領域を配列決定した。
具体的には、ネオマイシン耐性細胞コロニーを続いて既知のNS3プロテアーゼ阻害剤、具体的には以下の大環式ペプチド阻害剤に暴露した:
阻害剤A=シクロプロパ[e]ピローロ[1,2-a][1,4]ジアザシクロペンタデシン-14a(5H)-カルボン酸, 6-[[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]アミノ]-1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16,16a-テトラデカヒドロ-2-[[7-メトキシ-2-[2-[(1-メチルエチル)アミノ]-4-チアゾリル]-4-キノリニル]オキシ]-5,16-ジオキソ-,(2R,6S,12Z,13aS,14aR,16aS),
前記はWO00/59929に化合物#822として記載されている(前記文献の内容は参照により本明細書に含まれる)。前記コロニーを前記の阻害剤(EC50は2nM)の濃度を2nMから2000nMに増加させながらその存在下で増殖させた。
低濃度(6xEC50または12nM)および高濃度(1000xEC50または2000nM)の阻害剤Aの存在下で出現したコロニーを増殖させ、レプリコンのNS3/4A領域のRNA配列を標準的な配列決定技術を用いて決定した。NS3プロテアーゼドメインにおいて高濃度および低濃度の両濃度の阻害剤で検出された変異は下記の表1に要約されている。
アミノ酸は1文字コードで示され、天然のHCV NS3プロテアーゼアミノ酸は前記プロテアーゼにおけるその位置番号の前に置かれ、変異アミノ酸は前記位置番号の後に続く。例えばD168Gは、168位の天然のアスパラギン酸が変異体プロテアーゼではグリシンによって置換されていることを示す。




















表1
Figure 0004295222
前記の結果は、多様なアミノ酸変異が活性部位近くで(特に低阻害剤濃度で単離されたコロニーで)生じたことを示している(図3の黒色のアミノ酸を参照されたい)。156位でのアラニンからバリンまたはスレオニンへの変異(A156V/Y)、および168位でのアスパラギン酸からバリン/アラニンへの変異(D168V/A)は高阻害剤濃度で単離されたコロニーで常に観察された。特にA156Vの変異は高阻害剤濃度で増殖させたコロニーで配列決定されたものの70%で検出され、一方、D168Vの変異は高阻害剤濃度で増殖させた配列決定コロニーの20%で検出された。
実施例2
NS3阻害剤Bに耐性を示すHCV NS3変異体の特定
上記実施例1で述べた方法を用い、下記のNS3プロテアーゼ阻害剤の存在下での増殖によって生じたNS3プロテアーゼ変異体を特定した:
阻害剤B=シクロプロパンカルボン酸, N-[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]-3-メチル-L-バリル-(4R)-4-[[2-[2-(アセチルアミノ)-4-チアゾリル]-7-メトキシ-4-キノリニル]オキシ]-L-プロピル-1-アミノ-2-エテニル-, (1R,2S)-,(前記のEC50は40nMである)。
低濃度(3xEC50または120nM)および高濃度(50xEC50または2000nM)の阻害剤の存在下で出現したコロニーを増殖させ、レプリコンRNAの配列を標準的な配列決定技術を用いてNS3/4A領域にわたって決定した。高濃度および低濃度の両阻害剤濃度でNS3プロテアーゼドメインにおいて検出された変異は下記の表2に要約されている。



表2
Figure 0004295222
再び前記の結果は、多様なアミノ酸変異が阻害剤結合ポケット近くで(特に低阻害剤濃度で単離されたコロニーで)生じたことを示し、個々のA156V/G、およびD168V/N/A/Gは低および高阻害剤濃度で単離されたコロニーで常に観察された。A156Vの変異は高阻害剤濃度で増殖させたコロニーで配列決定されたものの80%で検出され、一方、D168Vの変異は高阻害剤濃度で増殖させた配列決定コロニーの20%で検出された。
実施例3
別のNS3阻害剤に対して耐性を有するHCV NS3変異体の特定
実施例1で上記に述べた方法を下記のNS3プロテアーゼ阻害剤と併せて用いた:
阻害剤C=シクロプロパ[e]ピローロ[1,2-a][1,4]ジアザシクロペンタデシン-14a(5H)-カルボン酸, 2-[[2-[2-(アセチルアミノ)-4-チアゾリル]-7-メトキシ-4-キノリニル]オキシ]-6-[[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]-1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16a,-テトラデカヒドロ-5,16ジオキソ-,(2R,6S,12Z,13aS,14aR,16aS),
前記はまたWO00/59929に化合物#702として記載され(前記文献の内容は参照により本明細書に含まれる)、5nMのEC50を有する。
低濃度(6xEC50または30nM)、中間濃度(20xEC50または100nM)および高濃度(100xEC50、500nMおよび200xEC50、1000nM)の阻害剤の存在下で出現したコロニーを増殖させ、レプリコンRNAの配列を標準的な配列決定技術を用いてNS3/4A領域で決定した。種々の濃度においてNS3プロテアーゼドメインで検出された変異は下記の表3に要約されている。


表3
Figure 0004295222
N変化:ヌクレオチド変化、A変化:アミノ酸変化
前記の結果は、多様なアミノ酸変異が活性部位近くで生じ、A156V/TおよびD168V/A/Gの変異が常に観察されることを示している。
実施例4
二シストロンサブゲノムHCV RNAを宿す別の細胞株での大環式ペプチドHCV阻害剤耐性HCV NS3変異体の特定
細胞株R3はS22.3に由来し、Huh7細胞で複製できる順応性を付与する変異を含む二シストロンHCVレプリコンを含む(WO02/052015;前記文献は参照により本明細書に含まれる)。上記実施例1に記載した阻害剤Aを用い、R3細胞株でNS3プロテアーゼ変異体を特定した。
7.5nMおよび700nMの阻害剤Aの存在下で出現するコロニーを増殖させ、レプリコンRNAの配列を標準的な配列決定技術を用いてNS3/4A領域で決定した。両濃度においてNS3プロテアーゼドメインで検出された変異は表4に要約されている。
表4
Figure 0004295222
前記の結果は、選択した数のアミノ酸変異が活性部位付近で生じたことを示している。アスパラギン酸からバリン(D168V)、またはアラニン(D168A)またはグリシン(D168G)への個々の変異が低濃度の阻害剤でより頻繁に観察され、一方、D168Vはより頻繁に高濃度阻害剤で観察された。
実施例5
NS3変異体レプリコン細胞株を用いた阻害剤のEC 50 の測定
ただ1つの阻害剤耐性変異(すなわち本実施例ではA156T;またはA156V;またはD168V;またはD168G)をそれぞれ含む固有の同質遺伝子系HCVサブゲノムレプリコンcDNAをクローニングし、これらの改変二シストロンレプリコンの対応するin vitro転写RNAを生成した。変異体をコードするRNAを用い、他のHCVレプリコンについて以前に記載されたように変異体含有レプリコン細胞株を未処理Huh-7細胞において構築した。続いてこれら個々のレプリコン細胞株の各々を用い、NS3プロテアーゼ阻害剤Aによって示される阻害の低下をNS3変異体で確認した。さらにまた前記を用い、無関係のHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤またはα-インターフェロンの存在下で阻害剤耐性変異体細胞株の阻害レベルを測定した。WO03/01041(実施例48)に記載されたアッセイを用い、各阻害剤のEC50を変異体細胞株で決定した。これらの実験結果は下記の表5に要約されている。
表5
Figure 0004295222
これら4つの変異体の各々は関連するNS3プロテアーゼ阻害剤の効力のみを変化させ、無関係のHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤またはインターフェロン-αのEC50には影響しないことに注目されたい。D168VおよびA156T変異体は、このクラスのNS3プロテアーゼに対してもっとも有害で、細胞培養のEC50効力を700倍まで増加させた。
実施例6
in vitro酵素アッセイおよびK の決定
HCV遺伝子型1bのNS3-NS4Aコード領域をコードするDNA(前記は6ヒスチジンタグおよびTEVプロテアーゼ切断(A. Pause et al. (2003) J. Biol. Chem. 278:20374-20380)を含む28残基のN-末端配列を含む)をPCRにより増幅し、続いてpET11a細菌発現ベクターでサブクローニングした。A156TおよびD168Vのアミノ酸サブ置換をNS3-NS4Aコード領域に位置特異的突然変異誘発により導入した。
また別には、そのC-末端に配列ASKKKKを含む野生型のNS3プロテアーゼコード領域(1−180)を細菌発現ベクターでクローニングし、アミノ酸置換A156T、D168VおよびR155Qを上記で述べたように導入した。
NS3プロテアーゼドメイン(A156T、D168VおよびR155Q変異を有する)を大腸菌で発現させ、先に報告されたように(S.R. LaPlante et al. (1999) J. Biol. Chem. 274:18618-18624)精製した。A156TまたはD168Vのどちらかの変異を含むNS3-NS4Aタンパク質もまた大腸菌で発現させ、前記細胞ペーストを細胞1グラムにつき5mLの溶解緩衝液(50mMのリン酸ナトリウム(pH7.5)、20%グリセロール、1mMのEDTA、0.5%トリトンX-100、0.5MのNaCl)に再懸濁し、DNaseIで処理してから150,000xgで30分遠心して清澄にし、前記上清を50mMの燐酸ナトリウム(pH7.5)、0.5MのNaClで2倍に希釈し、さらにイミダゾールを25mMの最終濃度に添加した。NS3-NS4A複合体溶液をHi-Trap Ni+2-キレートカラムおよびポリ(U)-セファロースアフィニティーカラム(予め50mMリン酸ナトリウム(pH7.0)、10%グリセロール、0.2MのNaCl、0.05%n-ドデシル-β-D-マルトシド、10mMのβ-メルカプトエタノールで平衡化)による連続工程によって精製した。前記酵素を同じ緩衝液(2MのNaClを含む)に溶出させた。前記単離酵素は-80℃で保存した。
K i の決定
阻害定数(Ki)はデプシドペプチド蛍光発光基質アントラニリル-DDIPAbu[C(O)-O]AMY(3-NO2)TW-OHを用いて決定した。切断反応は23℃でBMG POLARstar(登録商標)ギャラクシーフルオロメーターで持続的にモニターした(前記フルオロメーターにはそれぞれ320および405nmの励起および発光フィルターが搭載されている)。野生型および変異型NS3プロテアーゼ(5−20nM)を50mMのトリス塩酸(pH7.5)、30%グリセロール、1mg/mLのBSA、1mMのTCEP中で1000倍モル過剰のNS4Apeptideの存在下で分析した。15分の予備インキュベーションを実施してNS3プロテアーゼ- NS4Apeptide複合体を形成させた。NS3-NS4Aタンパク質(5−20nM)は50mMのトリス塩酸(pH8.0)、0.25Mの酢酸ナトリウム、0.01%のn-ドデシル-β-D-マルトシド、1mMのTCEP中でアッセイした。阻害された反応の初速はいくつかの阻害剤濃度(25−75%阻害範囲に対応する)で決定し、一方、基質濃度(典型的には0.1から5.0Km)はミハエリス-メンテンカイネティクスと仮定して変動させた。反応は酵素の添加で開始させた。Kiの算出は初速データの非直線回帰分析を用いGraFitソフト(バージョン3.0、Erithacus(登録商標)Software Ltd., Staines, UK)により実施した。いくつかのKi値は、下記の競合的阻害のための等式を基にしてIC50(50%有効濃度)から算出した:IC50=0.5Et+Ki(1+S/Km)。IC50は非直線曲線フィットから%阻害濃度データに適用させたヒル(Hill)のモデルを用いて入手し、SAS(Statistical Software System, SAS Institute Inc., Cary, N.C.)を使用して算出した。
表6および7に示した結果は、NS3プロテアーゼWTおよび阻害剤耐性変異体(完全長NS3/NS4Aタンパク質形(表6)またはNS3-NS4Aペプチド複合体形(表7)のいずれか)に対するいくつかのNS3プロテアーゼ阻害剤のin vitroでの感度(観察されたKi値として)の要旨である。阻害剤Aに対するたKi値のシフト(すなわち野生型酵素に対し変異体酵素で得られたKi)は、細胞培養アッセイで前記阻害剤により観察されたEC50のシフトに類似することに注目されたい。
表6
Figure 0004295222
*IC50から算出したKi
化合物Eは以下の構造を有し:
Figure 0004295222
化合物Fは以下の構造を有する:
Figure 0004295222
表7
Figure 0004295222
*IC50から算出したKi
結論
HCV NS3プロテアーゼに対する種々の阻害剤の存在下で複製するHCVサブゲノムRNAを選別する方法を前述の実施例で述べた。NS3プロテアーゼ阻害剤に対し耐性を示すHCVレプリコンを単離するこの方法は、これら阻害剤、関連する阻害剤、および実際のところ他の任意の既知のまたはさらに別のHCV阻害剤、特に同じメカニズムによってもしくは同じ領域/ポケットに結合することによって前記NS3プロテアーゼを阻害するNS3プロテアーゼ阻害剤の存在下で、HCVウイルスに有利な増殖を付与することができるヌクレオチドおよびアミノ酸置換を特定および予測することを可能にする。
NS3プロテアーゼ阻害剤に対してHCVを耐性にさせる変異についての予測的(priori)情報は、そのような耐性株に対して有効な阻害剤を、例えば耐性HCV酵素またはタンパク質の活性を再構成する高処理in vitroアッセイを用いて特定するための基準を提供する。活性を保持するが、“第一世代”の阻害剤によって阻害されない変異体HCV NS3プロテアーゼ(本明細書で述べた変異のいずれか1つを含む)は、HCV感染治療のために多剤併用で必要となる第二世代阻害剤の特定に有用なツールである。
参考文献
Figure 0004295222
HCVRNA複製がHuh-7細胞培養で達成された方法を示す。 2nMから2000nMの範囲の濃度のNS3プロテアーゼ阻害剤の存在下におけるネオマイシン耐性Huh-7細胞の増殖を示す。 NS3プロテアーゼ阻害剤により選別されるいくつかのアミノ酸置換はNS3プロテアーゼドメインの活性部位(淡灰色)近くのアミノ酸に集まっていることを示す。白色の残基は、耐性実験で特定されたもので、結晶構造では結合阻害剤の近くに位置していた残基を示している(前記結晶構造は以下の文献で報告された:Y.S. Tsantrizos et al. Angew Chemie v42, 1356)。

Claims (14)

  1. 天然のHCV NS3プロテアーゼの155位または156位の少なくとも1つのアミノ酸配列が変異している、配列番号:2に従って番号付けされるアミノ酸配列を含むHCV NS3プロテアーゼであって、155位のアミノ酸がグルタミンまたはトリプトファンで置換されているか、または156位のアミノ酸がグリシン、スレオニンまたはバリンで置換されている前記HCV NS3プロテアーゼ
  2. 156位のアミノ酸がバリンで置換されている請求項1に記載のHCV NS3プロテアーゼ。
  3. 前記アミノ酸配列が配列番号:2を含み、さらに、R155Q、R155W、A156G、A156T、およびA156Vから成る群から選択される1つまたは2つ以上の変異を含む請求項1に記載のHCV NS3プロテアーゼ。
  4. さらにQ80RおよびS122Rから成る群から選択される1つまたは2つ以上の変異を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ。
  5. さらにS20V、R26K、Q28R、A39T、Q41R、I71V、Q86R、P89L、P89S、S101N、A111S、P115S、L144F、A150V、V158L、E176K、およびT178S、M179I、M179V、およびM179Tから成る群から選択される1つまたは2つ以上の変異を含む請求項1から4のいずれか1項に記載の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ。
  6. 配列番号:2のアミノ酸配列と少なくとも90%同一性を有する阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼであって、R155Q、R155W、A156G、A156TおよびA156Vから成る群から選択される1つまたは2つ以上の変異を含む前記阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ。
  7. さらにQ80RおよびS122Rから成る群から選択される1つまたは2つ以上の変異を含む請求項6に記載の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ。
  8. さらにS20V、R26K、Q28R、A39T、Q41R、I71V、Q86R、P89L、P89S、S101N、A111S、P115S、L144F、A150V、V158L、E176K、およびT178S、M179I、M179V、およびM179Tから成る群から選択される1つまたは2つ以上の変異を含む請求項6または7に記載の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼをコードするリコンビナント核酸。
  10. 選別マーカーをコードする核酸に連結された、請求項1から8のいずれか1項に記載の阻害剤耐性HCV NS3プロテアーゼをコードする核酸を組み込んだベクター。
  11. 請求項10に定義されるベクターでトランスフェクトされたホスト細胞。
  12. 以下の工程を含む、阻害剤耐性NS3プロテアーゼのHCV NS3プロテアーゼ活性を評価する方法:
    −請求項11に定義されるホスト細胞を前記プロテアーゼの発現を惹起させる条件下でインキュベートし;さらに
    選別マーカーの発現のレベルを測定し;
    ここで、前記選別マーカーのレベルは前記発現されたプロテアーゼの活性と比例する。
  13. 以下の工程を含む、HCV NS3プロテアーゼ活性に対する潜在的第二世代阻害剤を特定する方法:
    −請求項11に定義されるホスト細胞を前記阻害剤耐性プロテアーゼの発現を惹起させる条件下で、第二世代阻害剤候補化合物の非存在下でインキュベートし;
    −前記ホスト細胞を前記阻害剤耐性プロテアーゼの発現を惹起させる条件下で、第二世代阻害剤候補化合物の存在下でインキュベートし;さらに
    −前記第二世代阻害剤候補化合物の存在下および非存在下での選別マーカーの発現のレベルを測定し;
    ここで、前記選別マーカーのレベルは前記発現されたプロテアーゼの活性と比例し、さらに阻害剤候補化合物の存在下での前記プロテアーゼ活性の低下は、前記化合物が前記プロテアーゼを阻害することの指標である。
  14. 以下の工程を含む、HCV NS3プロテアーゼ活性に対する潜在的第二世代阻害剤を特定する方法:
    −請求項1から8のいずれかに定義される阻害剤耐性NS3プロテアーゼ変異体を第二世代阻害剤候補化合物の存在下または非存在下でインキュベートし;
    −第二世代阻害剤候補化合物の存在下および非存在下での前記阻害剤耐性NS3プロテアーゼのプロテアーゼ活性を測定し;
    ここで、第二世代阻害剤候補物質の存在下での前記プロテアーゼの活性の低下は、前記化合物が前記阻害剤耐性NS3プロテアーゼを阻害することの指標である。
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